(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081220
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】ソフトカプセル皮膜及びソフトカプセル
(51)【国際特許分類】
A61K 9/48 20060101AFI20240611BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20240611BHJP
A61K 47/42 20170101ALI20240611BHJP
【FI】
A61K9/48
A61K47/12
A61K47/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194679
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】503315676
【氏名又は名称】中日本カプセル 株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591147694
【氏名又は名称】大阪ガスケミカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140671
【弁理士】
【氏名又は名称】大矢 正代
(72)【発明者】
【氏名】山中 利恭
(72)【発明者】
【氏名】柳瀬 康博
(72)【発明者】
【氏名】坪井 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】小林 淳
(72)【発明者】
【氏名】西村 拓
(72)【発明者】
【氏名】川村 純
【テーマコード(参考)】
4C076
【Fターム(参考)】
4C076AA56
4C076DD41
4C076EE42
(57)【要約】
【課題】グリセリンを含有することなく柔軟性・弾力性を備えているソフトカプセル皮膜、及び、該ソフトカプセル皮膜を備えるソフトカプセルを提供する。
【解決手段】ソフトカプセル皮膜を、ゼラチン、及び、3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩を含有し、グリセリンを含有しないものとする。3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩の割合は、ゼラチン100重量部に対し、35重量部以上、55重量部以下とすることができる。このソフトカプセル皮膜に、内容物を充填してソフトカプセルとする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼラチン、及び、3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩を含有し、グリセリンを含有しない
ことを特徴とするソフトカプセル皮膜。
【請求項2】
ゼラチン100重量部に対し、3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩を35重量部以上、55重量部以下含有する
ことを特徴とする請求項1に記載のソフトカプセル皮膜。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のソフトカプセル皮膜に、内容物が充填されている
ことを特徴とするソフトカプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトカプセル皮膜、及び、該ソフトカプセル皮膜を備えるソフトカプセルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ソフトカプセル皮膜には、柔軟性・弾力性が要請される。これは主に、ソフトカプセル皮膜内に封入される内容物は、通常“液体”(溶液または懸濁液)であり、環境の温度変化に伴う体積変化が大きいためである。ソフトカプセル皮膜が柔軟性・弾力性に乏しい場合は、内容物の体積変化に起因してソフトカプセル皮膜に割れが生じ、内容物が漏出するおそれがある。そこで、ソフトカプセル皮膜には、柔軟性・弾力性を高めるために可塑剤が添加されるのが一般的であり、可塑剤としては、従前よりグリセリンが多用されていた。
【0003】
これに対し、本出願人は、グリセリンを使用することなく、ソフトカプセル皮膜に柔軟性・弾力性を付与できる技術を提案している(特許文献1,2参照)。
【0004】
特許文献1の技術は、ゼラチンを皮膜基剤とするソフトカプセル皮膜に、グリセリンを含有させることなく、高糖化還元水飴及びエリスリトールを含有させたものである。特許文献2の技術は、ゼラチンを皮膜基剤とするソフトカプセル皮膜に、グリセリンを含有させることなく、モノアセチルモノアシルグリセリンを含有させたものである。
【0005】
本出願人は、その後も継続的に、グリセリンに代替して、ソフトカプセル皮膜に柔軟性・弾力性を付与することができる新規な可塑剤の探索を続けて来ている。本発明は、その過程でなされたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5873367号公報
【特許文献2】特開2015-231955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のように、グリセリンを含有することなく柔軟性・弾力性を備えているソフトカプセル皮膜、及び、該ソフトカプセル皮膜を備えるソフトカプセルの提供を、課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明にかかるソフトカプセル皮膜は、
「ゼラチン、及び、3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩を含有し、グリセリンを含有しない」ものである。
【0009】
本発明では、ゼラチンを皮膜基剤とするソフトカプセル皮膜に、グリセリンを含有させることなく、3-ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸)のナトリウム塩を含有させる。3-ヒドロキシ酪酸は、分子式C4H8O3、或いは、CH3CHOHCH2COOHで表される物質であり、ヒトの体内でブドウ糖濃度が不足したときに、代替エネルギーとして肝臓において脂肪を分解することにより産生される物質である。近年では、天然の食品材料の糖類の発酵により、人工的に3-ヒドロキシ酪酸を生産することも行われている。不斉炭素原子を有することにより、D型とL型の光学異性体が存在する。
【0010】
本出願人は、グリセリンに代替できる新規な可塑剤を探索する過程で、3-ヒドロキシ酪酸の吸湿性が高く、揮発性が低いことに着目し、可塑剤として作用するのではないかと考えた。詳細は後述する検討の結果、3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩がグリセリンに代替する可塑剤となることを見出し、本発明に至ったものである。
【0011】
従って、ゼラチンを皮膜基剤とするソフトカプセル皮膜に、3-ヒドロキシ酪酸を含有させることにより、グリセリンを含有することなく柔軟性・弾力性を備えているソフトカプセル皮膜を提供することができる。
【0012】
本発明にかかるソフトカプセル皮膜は、上記構成において、
「ゼラチン100重量部に対し、3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩を35重量部以上、55重量部以下含有する」ものとすることができる。
【0013】
3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩のゼラチンに対する割合を上記範囲とすることにより、詳細は後述するように、グリセリンを含有することなく、皮膜形成性に優れると共に、柔軟性・弾力性に優れるソフトカプセル皮膜を、提供することができる。
【0014】
次に、本発明にかかるソフトカプセルは、
「上記に記載のソフトカプセル皮膜に内容物が充填されている」ものである。
【0015】
「内容物」としては、医薬成分、生薬成分、健康食品成分、栄養補助成分を、特に限定なく使用することができ、これらの成分(摂取の目的物質)を、油脂または油状物質に溶解又は懸濁させたもの、或いは、目的物質自体が油状やペースト状であるものを使用することができる。
【0016】
本構成により、柔軟性・弾力性を有するソフトカプセル皮膜を備えるソフトカプセルを、提供することができる。
【0017】
また、3-ヒドロキシ酪酸は、ブドウ糖に代替するエネルギー源としての作用に加え、酸化反応を抑制する作用や、炎症反応を抑制する作用があると言われている。そのため、医薬成分や栄養補助成分など、ヒトの健康に資する成分が内容物として充填されるソフトカプセル皮膜自体にも、健康に資する成分である3-ヒドロキシ酪酸のナトリウム塩が含有されているソフトカプセルを提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、グリセリンを含有することなく柔軟性・弾力性を備えているソフトカプセル皮膜、及び、該ソフトカプセル皮膜を備えるソフトカプセルを、提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態であるソフトカプセル皮膜、及び、該ソフトカプセル皮膜
を備えるソフトカプセルについて説明する。
【0020】
本実施形態のソフトカプセル皮膜は、ゼラチン、及び、3-ヒドロキシ酪酸(以下、「3HB」と略称することがある)のナトリウム塩を含有し、グリセリンを含有しないものである。
【0021】
このようなソフトカプセル皮膜を備えるソフトカプセルは、ロータリーダイ式の成形装置を使用して製造することができ、ソフトカプセル皮膜の皮膜原液を調製する皮膜原液調製工程と、ソフトカプセル皮膜の成形と同時にソフトカプセル皮膜内に内容物を充填し封入する成形・充填工程と、成形・充填工程後のソフトカプセルを乾燥させる乾燥工程とを経て、得ることができる。
【0022】
皮膜原液調製工程では、皮膜基剤であるゼラチンを加熱しながら水に溶解し、ここに3HBのナトリウム塩(粉末)を加えて加熱溶解させて、よく撹拌・混合して皮膜原液を調製する。
【0023】
成形・充填工程は、ロータリーダイ式成形装置を使用して行われる。ロータリーダイ式成形装置は、一般的に、皮膜原液をフィルム状に成形するキャスティングドラムと、外表面に成形鋳型が形成された一対のダイロールと、ダイロール間に配されたくさび状のセグメントと、セグメント内に内容物を圧入すると共にセグメントの先端から内容物を押し出すポンプとを主に具備している。
【0024】
そして、成形・充填工程では、まず、皮膜原液がキャスティングドラム表面に流延され、ゲル化することによりフィルム化される。次に、形成されたフィルムの二枚が、セグメントに沿って一対のダイロール間に送入される。そして、一対のダイロールの相反する方向への回転に伴い、二枚のフィルムがヒートシールされて上方に開放した空間を有するカプセルが形成されると、この中にセグメントから押し出された内容物が充填される。これと同時に、二枚のフィルムが上部でヒートシールされ、閉じた内部空間に内容物が充填されたソフトカプセルが形成される。ロータリーダイ式成形装置で成形されたソフトカプセルは、ヒートシールの痕である継ぎ目を有している。
【0025】
乾燥工程では、ソフトカプセル皮膜が所定の水分含有率となるまで、調湿乾燥機内で乾燥させる。
【0026】
次に、ゼラチンを皮膜基剤とするソフトカプセル皮膜に、グリセリンに代替して3HBのナトリウム塩を含有させることに至った検討について説明する。
【0027】
ゼラチンを皮膜基剤とし、3HBの40質量%水溶液、3HBのナトリウム塩(3HBの含有率81.8質量%)、3HBのマグネシウム塩(3HBの含有率89.6質量%)、3HBのカルシウム塩(3HBの含有率83.8質量%)をそれぞれ含有させた試料S1~S4の皮膜原液を調製した。3HBの40質量%水溶液、3HBのナトリウム塩(粉末)、HBのマグネシウム塩(粉末)、及び、3HBのカルシウム塩(粉末)としては、何れも大阪ガスケミカル株式会社製のD型3HB及びその塩である「OKETOA(登録商標)」を使用した。
【0028】
これら3HB及びその塩のゼラチン100重量部に対する割合は、それぞれ3HB換算で40重量部となるように設定した。これは、ゼラチンを皮膜基剤としグリセリンを可塑剤とする一般的なソフトカプセル皮膜の組成が、ゼラチン100重量部に対してグリセリン40重量部であることを参照して設定したものである。
【0029】
なお、3HBのナトリウム塩は、3HBの一分子当たり-COOH基の水素がナトリウムに置換されたものであるのに対し、3HBのマグネシウム塩及び3HBのカルシウム塩は、3HBの二分子それぞれの-COOH基の水素が、一原子のマグネシウムまたはカルシウムで置換されたものである。
【0030】
試料S1~S4の皮膜原液を、それぞれ平滑な面に流延し、皮膜形成性と乾燥後の柔軟性・弾力性を、次のように評価した。以下では、ソフトカプセル皮膜を単に「皮膜」と称することがある。
【0031】
<皮膜形成性>
流延対象の平滑面から乾燥前の皮膜をはがしたときに、皮膜をシート状にはがすことができ、シート状の皮膜を手で引っ張ったときに切れることなく伸びた場合を、適度な強度を有する被膜が良好に形成できるとして「○」と評価し、皮膜をシート状にはがすことができなかったり、引っ張ったときに切れたりした場合を、皮膜形成性が不良であるとして「×」と評価した。
【0032】
<柔軟性・弾力性>
シート状の皮膜を水分含有率が8質量%となるまで乾燥させた後、二つに折り曲げたときに、割れや亀裂が肉眼で観察されなかった場合を、柔軟性・弾力性が良好であるとして「〇」と評価し、割れや亀裂が少しでも確認された場合を、柔軟性・弾力性が不良であるとして「×」と評価した。なお、皮膜形成性が不良の場合は、柔軟性・弾力性の評価は行わなかった。
【0033】
各試料S1~S4から得た皮膜について、皮膜形成性及び乾燥後の柔軟性・弾力性に関する評価結果を、皮膜原液の組成と共に表1に示す。
【0034】
【0035】
3HBの40質量%水溶液を使用した試料S1の皮膜原液からは、皮膜が形成されず、本来はゼラチンが有している皮膜形成能が損なわれていると考えられた。これは、3HBの40質量%水溶液のpHが低いことが、ゼラチンの皮膜形成能に影響を与えているものと考えられた。
【0036】
また、3HBの塩を使用した試料については、ナトリウム塩を使用した試料S2については、皮膜形成性、乾燥後の柔軟性・弾力性ともに良好であったが、マグネシウム塩及びカルシウム塩をそれぞれ使用した試料S3,S4については、皮膜形成性は良好であったものの、乾燥後の柔軟性・弾力性は不良であった。これは、3HBのナトリウム塩は、3HBのマグネシウム塩やカルシウム塩に比べて水に対する溶解性が高く、吸湿性(保湿性)に優れることから、ソフトカプセル皮膜が水分を保持しやすく、保持された水分によって皮膜の柔軟性・弾力性が高められるためと考えられた。
【0037】
上記の結果より、3HBのナトリウム塩が、ゼラチンを皮膜基剤とするソフトカプセル皮膜に柔軟性・弾力性を付与する可塑剤として作用することが分かったため、ゼラチンに対する3HBのナトリウム塩の望ましい割合を検討した。具体的には、ゼラチン100重量部に対する3HBのナトリウム塩の割合を異ならせた試料S11~S19の皮膜原液を、上記と同様に平滑な平面に流延し、皮膜形成性、及び、乾燥後の柔軟性・弾力性を上記と同様の方法で評価した。その結果を、皮膜原液の組成と共に表2に示す。
【0038】
【0039】
表2に示すように、ゼラチン100重量部に対する3HBのナトリウム塩の割合が35重量部以上、55重量部以下の試料S12~S16の皮膜原液は、皮膜形成性が良好であり、乾燥後の皮膜の柔軟性・弾力性も良好であった。これに対し、ゼラチン100重量部に対する3HBのナトリウム塩の割合が30重量部以下である試料S17~S19の皮膜原液は、皮膜形成性は良好であったものの、乾燥後の皮膜の柔軟性・弾力性は不良であり、可塑剤としての3HBのナトリウム塩が不足していると考えられた。一方、ゼラチン100重量部に対する3HBのナトリウム塩の割合が60重量部である試料S11の皮膜原液は、皮膜形成性が不良であり、3HBのナトリウム塩が多過ぎるとゼラチンの皮膜形成能が阻害されると考えられた。
【0040】
皮膜形成性が良好で、且つ、乾燥後の柔軟性・弾力性が良好である試料S15について、次の方法で乾燥後のソフトカプセル皮膜の非付着性(付着し難さ)と崩壊性を確認した。対比のために、ゼラチンを皮膜基剤とし可塑剤としてグリセリンを使用した従来の皮膜原液である試料Rについても、同様の評価を行った。
【0041】
<非付着性>
皮膜原液を平滑な面に流延して皮膜を形成させた後、上記と同様に乾燥させた皮膜を、1cm×1cmのシート片に切断した。そのシート片50枚をガラス製9号規格瓶に収容し、異なる三種類の条件下で100時間保存した。100時間の経過後、シート片を瓶から取り出したとき、シート片どうしの付着が全くなく、一枚一枚が完全に分離された場合を、非付着性が非常に良好であるとして「◎」と評価し、一部のシート片が付着していたものの手で容易に剥離させることができた場合を、非付着性が良好であるとして「○」と評価し、一部であっても手で剥離させることができない付着が生じていた場合を、非付着性が不良であるとして「×」と評価した。
【0042】
三種類の保存条件は、次のようである。
・常温環境(通常の保存条件)
・条件A:温度40℃、相対湿度75%(通常の保存条件より過酷な条件)
・条件B:温度50℃(条件Aより更に過酷な条件)
【0043】
<崩壊性>
乾燥させたシート状の皮膜の0.5グラムを、温度37℃に保持した100グラムの水に浸漬した。20分以内に完全に崩壊した場合を、崩壊性が良好であるとして「○」で評価し、20分経過しても皮膜が残存している場合を、崩壊性が不良であるとして「×」で評価した。評価の結果を、皮膜原液の組成と共に表3に示す。
【0044】
【0045】
表3に示すように、3HBのナトリウム塩を可塑剤として使用したソフトカプセル皮膜は、可塑剤としてグリセリンを使用した従来のソフトカプセル皮膜と同程度の非付着性を示すと共に、可塑剤としてグリセリンを使用した従来のソフトカプセル皮膜と同様に崩壊性に優れていた。
【0046】
以上のように、ゼラチンを皮膜基剤とするソフトカプセル皮膜に、可塑剤としてグリセリンを含有させることなく、3HBのナトリウム塩を含有させることにより、柔軟性・弾力性が良好なソフトカプセル皮膜とすることができた。特に、3HBのナトリウム塩の割合を、ゼラチン100重量部に対し35重量部以上、55重量部以下とすることにより、皮膜形成性が良好で、且つ、ソフトカプセル皮膜の柔軟性・弾力性にも優れていた。また、ソフトカプセル皮膜どうしの非付着性や、体温と同程度の温度の水中における崩壊性についても、グリセリンを可塑剤として含有させた従来のソフトカプセル皮膜と同程度であり、3HBのナトリウム塩は、グリセリンに代替させる新規な可塑剤として使用することができる。
【0047】
加えて、3HBは、ブドウ糖に代替するエネルギー源としての作用に加え、酸化反応を抑制する作用や、炎症反応を抑制する作用があると言われている。通常、ソフトカプセルは、医薬成分や栄養補助成分などヒトの健康に資する成分を、内容物としてソフトカプセル皮膜に充填したものであるが、本実施形態のソフトカプセル皮膜を備えるソフトカプセルは、内容物だけではなく、ソフトカプセル皮膜自体にも健康に資する成分が含有されている新規なソフトカプセルである。
【0048】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0049】
例えば、本発明によって製造されるソフトカプセル皮膜には、着色料や香料など、他の添加剤を添加することができる。