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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081251
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】レールロック装置
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/08 20060101AFI20240611BHJP
【FI】
B60N2/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194731
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】522475052
【氏名又は名称】株式会社テクニカルリンクスデザイン
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 聖也
(72)【発明者】
【氏名】辻 博史
(72)【発明者】
【氏名】赤池 文敏
(72)【発明者】
【氏名】高木 一
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087BA02
3B087BB07
3B087BC06
(57)【要約】
【課題】レールロック装置が被固定物に取付けられた状態で乗物フロアに配設されたレールに対しての固定を容易とするレールロック装置を提供する。
【解決手段】レール100は、開口部102より内部に幅方向に広がる溝101と、開口部102に長尺方向に等ピッチで複数形成されている幅広部102bと、を有する。レールロック装置1は、略直方体形状の空間14を有するフレーム体10と、フレーム体10を開口部102に空間14が重複するように配置するガイド部12aと、フレーム体10をレール100の上で移動可能とするローラ体30と、空間14中に配置され幅広部102bの間の部分に下側から係合することが可能な複数の突起部21cを有するロック部材21と、ロック部材21をフレーム体10に対し上下方向から長尺方向に移動させるリンク機構と、フレーム体10が移動しないよう幅広部102bに挿入されるストッパ部材23と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物フロアに配設されたレールに対して着脱自在に取付けられるレールロック装置であって、
前記レールは、該レールの延びる方向である長尺方向に延びる上面開口を有するとともに内部に前記上面開口より前記長尺方向に垂直な方向である幅方向に一定寸法で広がっている案内溝と、該案内溝の幅寸法で前記上面開口から前記案内溝内まで切り欠かれて前記長尺方向に等ピッチで複数形成されている切欠部と、を有しており、
前記レールロック装置は、対向して延びる略矩形状の2枚のプレートを長軸方向両端部において板厚方向に連結し内部に略直方体形状の空間を有するフレーム体と、前記フレーム体を前記レールの上面で前記上面開口に対し前記空間が上下に重複して延びるように前記上面開口より前記案内溝内に挿入されるガイド部材と、該ガイド部材が前記上面開口より前記案内溝内に挿入された状態で前記フレーム体を前記レールの上面で少なくとも前記長尺方向に移動可能に支持する移動可能化手段と、前記空間の中に配置され前記切欠部から前記案内溝内に挿入されたのち前記長尺方向に移動することで前記切欠部の間の部分に下側から係合することが可能な複数のツメを有するツメブロックと、該ツメブロックを前記フレーム体に対し上下方向に移動させたのち前記長尺方向に移動させることが可能なリンク機構と、前記ツメブロックが前記レールに係合した状態で前記フレーム体が前記長尺方向に移動しないよう前記切欠部に挿入されるピンと、を有しているレールロック装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記リンク機構は、前記ツメブロックに配設された前記幅方向に延びる複数のガイド軸と、該ガイド軸のそれぞれに対応して形成され前記ガイド軸の両端部側を挿入してガイドする前記フレーム体に形成された前記幅方向に見て上下方向に延びる縦溝と前記長尺方向に延びる横溝がL字状をしているガイド溝と、により前記ツメブロックの前記フレーム体に対する動きを規制する移動範囲規制機構と、
前記フレーム体と平行に延びる水平リンク部材の前記長尺方向の両端部を前記フレーム体に対して前記長尺方向に離隔して配置された一対の連結リンクで連結し4リンクを構成するとともに、前記ツメブロックには、前記水平リンク部材と前記連結リンクとをそれぞれ相対回転可能に連結する前記幅方向に延びる一対の連結軸をそれぞれ前記幅方向に通して前記幅方向から見て前記長尺方向に延びる一対の長孔が前記長尺方向に離隔して配置されており、前記一対の長孔に前記一対の連結軸がそれぞれ通されて前記ツメブロックが前記フレーム体に対して平行を維持して移動可能とする水平維持機構と、
前記ツメブロックに連結され前記フレーム体の外部から前記ツメブロックを動かすことができる操作部材と、を有しているレールロック装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記ピンは、前記操作部材に対し上下動不能かつ前記長尺方向に可動に連結されて前記フレーム体の案内孔の中を上下動するものであるレールロック装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記ガイド溝における前記横溝は、前記縦溝から離れるにしたがって上方に向かうように傾斜しているレールロック装置。
【請求項5】
請求項2において、
前記水平維持機構が、前記ツメブロックを前記フレーム体に対して上方向に移動させるように付勢されているとともに、前記ピンは、下方に向けて先細りのテーパ面が形成されており、前記操作部材に対して上下動可能かつ前記長尺方向可動に連結され上方向に移動させるように付勢されているレールロック装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記リンク機構は、前記ツメブロックの前端部側及び後端部側に配設された前記幅方向に延びる2本のガイド軸と、該ガイド軸のそれぞれに対応して形成され前記ガイド軸の両端部側を挿入してガイドする前記フレーム体に形成された前記幅方向に見て前記長尺方向に延びる第1溝と、該第1溝の一端部から下方向に向かって延びる第2溝と、該第2溝の下端部から前記第1溝と反対方向の前記長尺方向に延びる第3溝が連結されて略Z字状をしているガイド溝と、により前記ツメブロックの前記フレーム体に対する動きを規制する移動範囲規制機構と、
前記フレーム体と、前記フレーム体と平行に延びる水平リンク部材と、前記フレーム体と前記水平リンク部材の前記長尺方向の一端部側を相対回動可能に連結する第1リンク部材と、前記フレーム体と前記水平リンク部材の前記長尺方向の他端部側を相対回動可能に連結する第2リンク部材と、で4リンクを構成するとともに、前記ガイド軸の一方を第1リンク部材に形成された前記幅方向から見て湾曲した湾曲長孔に通すとともに前記ガイド軸の他方を第2リンク部材に形成された前記幅方向から見て湾曲した湾曲長孔に通し前記ツメブロックが前記フレーム体に対して平行を維持して移動可能とする水平維持機構と、
前記第2リンク部材に取付けられた前記ピンと、を有しているレールロック装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記ガイド溝における前記第3溝は、前記第2溝から離れるにしたがって上方に向かうように傾斜しているレールロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レールロック装置に関する。詳しくは、乗物フロアに配設されたレールに対して固定が可能なレールロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗物フロアに対し前後方向に位置調節が可能にシート等の被固定物を固定する際、乗物フロアに配設されたエアラインレール(登録商標)の所望の位置にレールロック装置を介して固定することがある。特許文献1に記載されたレールロック装置であるスタッドフィッティングにおいては、乗物フロアに設置されたエアラインレールに形成された溝の開口部から溝内に挿入されて溝内に固定される固定部と、固定部に対し揺動可能に支持されるフックと、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-224101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に記載されたレールロック装置であるスタッドフィッティングにおいては、レールロック装置にシート等の被固定物が取付けられていないので、エアラインレールの所望の位置に取付けることが容易である。しかし、レールロック装置が被固定物と一体化されているような場合には重量の大きい被固定物を乗物フロア上で移動させながら位置合わせをしなければならないので取付作業性が悪いという問題があった。
【0005】
このような問題に鑑み本発明の課題は、レールロック装置が被固定物に取付けられた状態で乗物フロアに配設されたレールに対しての固定を容易に行うことができるレールロック装置を提供することによる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1発明は、乗物フロアに配設されたレールに対して着脱自在に取付けられるレールロック装置であって、前記レールは、該レールの延びる方向である長尺方向に延びる上面開口を有するとともに内部に前記上面開口より前記長尺方向に垂直な方向である幅方向に一定寸法で広がっている案内溝と、該案内溝の幅寸法で前記上面開口から前記案内溝内まで切り欠かれて前記長尺方向に等ピッチで複数形成されている切欠部と、を有しており、前記レールロック装置は、対向して延びる略矩形状の2枚のプレートを長軸方向両端部において板厚方向に連結し内部に略直方体形状の空間を有するフレーム体と、前記フレーム体を前記レールの上面で前記上面開口に対し前記空間が上下に重複して延びるように前記上面開口より前記案内溝内に挿入されるガイド部材と、該ガイド部材が前記上面開口より前記案内溝内に挿入された状態で前記フレーム体を前記レールの上面で少なくとも前記長尺方向に移動可能に支持する移動可能化手段と、前記空間の中に配置され前記切欠部から前記案内溝内に挿入されたのち前記長尺方向に移動することで前記切欠部の間の部分に下側から係合することが可能な複数のツメを有するツメブロックと、該ツメブロックを前記フレーム体に対し上下方向に移動させたのち前記長尺方向に移動させることが可能なリンク機構と、前記ツメブロックが前記レールに係合した状態で前記フレーム体が前記長尺方向に移動しないよう前記切欠部に挿入されるピンと、を有していることを特徴とする。
【0007】
第1発明によれば、レールロック装置は、シート等の被固定物が取付けられた状態でも、レールに対し案内溝の上面開口内にガイド部材を挿入するように載置すれば移動可能化手段によってレールの長尺方向に移動させることができる。そして、長尺方向の所望の位置にきたときリンク機構を操作してツメブロックの複数のツメをレールに係合させピンで長尺方向の動きを止めればよい。これによって、レールロック装置が被固定物に取付けられた状態で、乗物フロアに配設されたレールに対しての固定を容易に行うことができる。
【0008】
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記リンク機構は、前記ツメブロックに配設された前記幅方向に延びる複数のガイド軸と、該ガイド軸のそれぞれに対応して形成され前記ガイド軸の両端部側を挿入してガイドする前記フレーム体に形成された前記幅方向に見て上下方向に延びる縦溝と前記長尺方向に延びる横溝がL字状をしているガイド溝と、により前記ツメブロックの前記フレーム体に対する動きを規制する移動範囲規制機構と、前記フレーム体と平行に延びる水平リンク部材の前記長尺方向の両端部を前記フレーム体に対して前記長尺方向に離隔して配置された一対の連結リンクで連結し4リンクを構成するとともに、前記ツメブロックには、前記水平リンク部材と前記連結リンクとをそれぞれ相対回転可能に連結する前記幅方向に延びる一対の連結軸をそれぞれ前記幅方向に通して前記幅方向から見て前記長尺方向に延びる一対の長孔が前記長尺方向に離隔して配置されており、前記一対の長孔に前記一対の連結軸がそれぞれ通されて前記ツメブロックが前記フレーム体に対して平行を維持して移動可能とする水平維持機構と、前記ツメブロックに連結され前記フレーム体の外部から前記ツメブロックを動かすことができる操作部材と、を有していることを特徴とする。
【0009】
第2発明によれば、ツメブロックは、移動範囲規制機構と、水平維持機構と、操作部材と、によってフレーム体に対して平行を保った状態でレールに対して固定できるので操作が簡便である。
【0010】
本発明の第3発明は、上記第2発明において、前記ピンは、前記操作部材に対し上下動不能かつ前記長尺方向に可動に連結されて前記フレーム体の案内孔の中を上下動するものであることを特徴とする。
【0011】
第3発明によれば、ピンの作動も操作部材の操作によって同時にできるので操作がより簡便である。
【0012】
本発明の第4発明は、上記第2発明において、前記ガイド溝における前記横溝は、前記縦溝から離れるにしたがって上方に向かうように傾斜していることを特徴とする。
【0013】
第4発明によれば、ツメがレールの切欠部の間の部分に下側から係合する力を高めることができ、レールロック装置をレールに対してより強固に固定することができる。
【0014】
本発明の第5発明は、上記第2発明において、前記水平維持機構が、前記ツメブロックを前記フレーム体に対して上方向に移動させるように付勢されているとともに、前記ピンは、下方に向けて先細りのテーパ面が形成されており、前記操作部材に対して上下動可能かつ前記長尺方向可動に連結され上方向に移動させるように付勢されていることを特徴とする。
【0015】
第5発明によれば、レールの上でレールロック装置を前後に移動させて位置調整して固定する時、レールロック装置の位置が適正な位置からずれていて、ツメブロックがレールに接触していても、ピンを付勢力に抗して押し下げることで、ピンのテーパ面により位置を修正してレールに対し固定することができる。
【0016】
本発明の第6発明は、上記第1発明において、前記リンク機構は、前記ツメブロックの前端部側及び後端部側に配設された前記幅方向に延びる2本のガイド軸と、該ガイド軸のそれぞれに対応して形成され前記ガイド軸の両端部側を挿入してガイドする前記フレーム体に形成された前記幅方向に見て前記長尺方向に延びる第1溝と、該第1溝の一端部から下方向に向かって延びる第2溝と、該第2溝の下端部から前記第1溝と反対方向の前記長尺方向に延びる第3溝が連結されて略Z字状をしているガイド溝と、により前記ツメブロックの前記フレーム体に対する動きを規制する移動範囲規制機構と、前記フレーム体と、前記フレーム体と平行に延びる水平リンク部材と、前記フレーム体と前記水平リンク部材の前記長尺方向の一端部側を相対回動可能に連結する第1リンク部材と、前記フレーム体と前記水平リンク部材の前記長尺方向の他端部側を相対回動可能に連結する第2リンク部材と、で4リンクを構成するとともに、前記ガイド軸の一方を第1リンク部材に形成された前記幅方向から見て湾曲した湾曲長孔に通すとともに前記ガイド軸の他方を第2リンク部材に形成された前記幅方向から見て湾曲した湾曲長孔に通し前記ツメブロックが前記フレーム体に対して平行を維持して移動可能とする水平維持機構と、前記第2リンク部材に取付けられた前記ピンと、を有していることを特徴とする。
【0017】
第6発明によれば、第2リンク部材をフレーム体に対して回転させていくだけで、ツメブロックのレールへの係合と、ピンのレールの切欠部への挿入ができるので操作が簡便である。
【0018】
本発明の第7発明は、上記第6発明において、前記ガイド溝における前記第3溝は、前記第2溝から離れるにしたがって上方に向かうように傾斜していることを特徴とする。
【0019】
第7発明によれば、ツメがレールの切欠部の間の部分に下側から係合する力を高めることができ、レールロック装置をレールに対してより強固に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態のレールロック装置を斜め上方から見た斜視図である。
図2】上記実施形態のレールロック装置の分解斜視図である。
図3】上記実施形態のレールロック装置の平面図である。
図4図3のIV-IV矢視線断面図である。初期状態である。
図5図4に対応する断面図である。ロック操作の途中段階である中間状態である。
図6図4に対応する断面図である。ロックが完了した状態であるロック状態である。
図7図4のVII-VII矢視線断面図である。
図8図5のVIII-VIII矢視線断面図である。
図9図6のIX-IX矢視線断面図である。
図10】本発明の第2実施形態のレールロック装置の平面図である。
図11図10のXI-XI矢視線断面図である。初期状態である。
図12】本発明の第3実施形態のレールロック装置を斜め上方から見た斜視図である。
図13】上記実施形態のレールロック装置の分解斜視図である。
図14】上記実施形態のレールロック装置の平面図である。
図15図14のXV-XV矢視線断面図である。初期状態である。
図16図15に対応する断面図である。ロック操作の途中段階である中間状態である。
図17図15に対応する断面図である。ロックが完了した状態であるロック状態である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1図9に基づき、本発明の第1実施形態のレールロック装置1について説明する。レールロック装置1は、例えば図示しない自動車用シートの左右の脚部にそれぞれ1つずつ取付けられて、車両フロアFに互いに平行に並んで配設されたレール100に対して固定されることで自動車シートを車両フロアFに固定するのに使われる。各図において、車両フロアFに取付けられた状態のレールロック装置1の前後左右上下の方向を矢印で示し、方向に関する説明はこの方向に従うものとする。ここで、車両フロアFが、特許請求の範囲の「乗物フロア」に相当する。
【0022】
図1及び図2に示すように、レール100は、エアラインレール(登録商標)と称せられるレールであり、前後に延びるとともに横断面が上方に開口した略C字状の溝101を有する。溝101の開口部102は、底面部103の左右方向寸法(幅)より小さい左右方向寸法を有し、左右方向寸法の小さい幅狹部102aと、幅狹部102aより左右方向寸法の大きい幅広部102bと、を有する。幅狹部102aと幅広部102bは、前後方向に一定のピッチで交互に繰り返して配置されている。幅狹部102aのピッチの寸法と幅広部102bのピッチの寸法は等しい。幅狹部102aは、上方から見て直線状をしており、幅広部102bは、上方から見て円弧状をしている。開口部102の左右にはローラ体30が当接して転動する左右一対の上面部104が形成されている。ここで、幅狹部102a、溝101、幅広部102bが、それぞれ特許請求の範囲の「上面開口」、「案内溝」、「切欠部」に相当する。
【0023】
図1図3に示すように、レールロック装置1は、上方から見て前後方向を長軸方向とする矩形状のフレーム体10と、フレーム体10の内部に配置されるロック機構部20と、フレーム体10をレール100上で前後動可能に支持するローラ体30と、を有している。ここで、ローラ体30が、特許請求の範囲の「移動可能化手段」に相当する。
【0024】
図1図3に示すように、フレーム体10は、対向して前後方向に延びる一対の側板部材11と、一対の側板部材11の前端部側間を連結する前連結部材12と、一対の側板部材11の後端部側間を連結する後連結部材13と、を有する。ここで、側板部材11が、特許請求の範囲の「プレート」に相当する。
【0025】
各側板部材11は、フレーム体10とされた状態で、前後方向中央で左右方向の寸法が大きい一般部11aと、一般部11aの前端部側に設けられ左右方向に互いに近接する前近接部11bと、一般部11aの後端部側に設けられ左右方向に互いに近接する後近接部11cと、を有している。各前近接部11bは、間に前連結部材12を挟んだ状態で一体化されている。各前近接部11bには、ローラ体30のローラ軸31を通すローラ軸孔11b1が形成されている。各後近接部11cは、間に後連結部材13を挟んだ状態で一体化されている。各後近接部11cには、ローラ体30のローラ軸31を通すローラ軸孔11c1が形成されている。各側板部材11が、前連結部材12と後連結部材13を介して一体化された状態で、各一般部11aには、それぞれ、3つのL字状孔11dと、2つの円弧状孔11eと、2つのねじ孔11fと、が形成されている。各側板部材11における、3つのL字状孔11dと、2つの円弧状孔11eと、2つのねじ孔11fと、は左右方向から見てそれぞれ一致している。3つのL字状孔11dは、前後方向に等間隔で配置されており、それぞれ、上下方向に延びる縦孔部11d1と、縦孔部11d1の下端部から前方向に向かって延びる横孔部11d2と、を有している。縦孔部11d1の上下方向の寸法は、レール100の溝101の深さ(開口部102から底面部103までの寸法)より若干大きく設定されている。横孔部11d2の前後方向の寸法は、レール100の幅狹部102aのピッチの半分の寸法及び幅広部102bのピッチの半分の寸法に設定されている。2つの円弧状孔11eと2つのねじ孔11fは、3つのL字状孔11dの間にそれぞれ1つずつ配置されている。各円弧状孔11eは、それぞれ近接するねじ孔11fを中心とする円弧の一部をなす形状をしている。ここで、L字状孔11dと縦孔部11d1と横孔部11d2が、それぞれ特許請求の範囲の「ガイド溝」と「縦溝」と「横溝」に相当する。
【0026】
前連結部材12は、上下方向の寸法が各側板部材11の上下方向寸法とほぼ等しい略直方体状の部材で、下側に左右方向の寸法がレール100の幅狹部102aの左右方向寸法より若干小さく、上下方向の寸法が溝101の開口部102から底面部103までの寸法より若干小さいガイド部12aが形成されている。前連結部材12には、各側板部材11の各前近接部11bを取付けたときの各ローラ軸孔11b1に対応する位置にローラ軸孔12bが形成されている。後連結部材13は、前側の略直方体部分である連結部13aと、後側の軸方向を上下方向とする略円筒状の円筒部13bとが一体に連結された部材である。連結部13aの左右方向の寸法は、前連結部材12の左右方向の寸法と同一である。円筒部13bの内径部分13b1の直径は、レール100における幅広部102bの直径より若干小さく設定されている。各側板部材11は、各前近接部11bを前連結部材12を挟みつけた状態で前連結部材12に対し連結し、各後近接部11cを後連結部材13を挟みつけた状態で後連結部材13に対し連結することで、内部に直方体状の空間14を有するフレーム体10として形成されている。ここで、ガイド部12aと内径部分13b1が、それぞれ特許請求の範囲の「ガイド部材」と「案内孔」に相当する。
【0027】
図1図3に示すように、ロック機構部20は、フレーム体10の空間14の中に配置されるロック部材21と、ロック部材21をフレーム体10に対して上下及び前後に移動させるリンク機構部22と、円柱状のストッパ部材23と、ロック部材21とストッパ部材23を操作する操作部材24と、を有する。ここで、ロック部材21とストッパ部材23が、それぞれ特許請求の範囲の「ツメブロック」と「ピン」に相当する。
【0028】
図2図4に示すように、ロック部材21は、左右方向の寸法がレール100の幅狹部102aの左右方向寸法より若干小さくて前後方向に延びる本体部21aと、本体部21aの上側に前後方向に等間隔で配置された3つのガイド軸支持部21bと、本体部21aの下側に配置された左右7つずつの上方から見て円弧状の突起部21cと、後端部に形成された操作部材連結部21dと、を有する。ここで、突起部21cが、特許請求の範囲の「ツメ」に相当する。
【0029】
本体部21aは、略矩形状の横断面を有して前後方向に延びて形成されており、前後の2か所に部分的に上方向に盛り上がった盛上り部21a1を有している。盛上り部21a1には、左右方向から見て前後方向を長軸方向とする長孔21a2が左右に貫通して形成されている。各突起部21cは、上方向から見てレール100の幅広部102bの円弧より若干小さい直径の円弧状で、上下方向の寸法は、レール100の幅狹部102aの下面と底面部103との上下方向寸法より若干小さい寸法に設定されている。各突起部21cの前後方向のピッチは、レール100の幅広部102bのピッチと同一に設定されている。各突起部21cの下面は、本体部21aの下面と同一面とされている。ガイド軸支持部21bは、左右方向から見て底辺を下方とする三角形状をしているとともに、前方向から見て上方が本体部21aから左右方向に拡がった形状をしている。そして、左右方向から見た三角形の頂点部近傍に左右方向に貫通する貫通孔21b1が形成されている。各貫通孔21b1には、円柱状のガイド軸21eが通される。操作部材24は、前後方向に延びる板状の取付部24aと、取付部24aの後端部から上方に向かって立ち上がる後面部24bと、後面部24bの上端部から前方に向かって折り返された折返し部24cと、を有している。取付部24aの左右方向の寸法はレール100の幅狹部102aの左右方向寸法より若干小さく、前端部側の左右両端部に上方に向かって延びる左右一対の立壁部24a1が形成されている。取付部24aの前後方向略中央部には上下方向に貫通し長軸方向を前後方向として上下方向に貫通する長孔24a2が形成されている。取付部24aの左右一対の立壁部24a1の間には本体部21aの操作部材連結部21dが配置され、2本のビス24dで下側から固定されている。取付部24aの長孔24a2には、下方からビス24eが通されてその先端側にストッパ部材23が取付けられている。ストッパ部材23は、ビス24eが長孔24a2中を前後方向に摺動可能で上下方向に移動不能に取付部24aに対して取付けられている。後面部24bの上下方向の寸法は、ストッパ部材23の上下方向の寸法より若干大きく設定されており、ストッパ部材23を最後端部に移動させるとストッパ部材23の上面部に折返し部24cが重なるようになっている。
【0030】
本体部21aは、フレーム体10に対して3本のガイド軸21eを介して取付けられている。具体的には、前側の貫通孔21b1に通されたガイド軸21eの右側端部が右側の側板部材11の前側のL字状孔11dに通されてイーリングEが係止されて抜け止めがされるとともに、左側端部が左側の側板部材11の前側のL字状孔11dに通されてイーリングEが係止されて抜け止めがされる。中央の貫通孔21b1に通されたガイド軸21eの右側端部が右側の側板部材11の中央のL字状孔11dに通されてイーリングEが係止されて抜け止めがされるとともに、左側端部が左側の側板部材11の中央のL字状孔11dに通されてイーリングEが係止されて抜け止めがされる。後側の貫通孔21b1に通されたガイド軸21eの右側端部が右側の側板部材11の後側のL字状孔11dに通されてイーリングEが係止されて抜け止めがされるとともに、左側端部が左側の側板部材11の後側のL字状孔11dに通されてイーリングEが係止されて抜け止めがされる。これによって、ロック部材21は、フレーム体10に対してL字状孔11dの縦孔部11d1の上下寸法分だけ上下動できるとともに、L字状孔11dの横孔部11d2の前後寸法分だけ前後動できるようになっている。ここで、3本のガイド軸21eと3つのL字状孔11dが、特許請求の範囲の「移動範囲規制機構」を構成する。
【0031】
図1図4に示すように、リンク機構部22は、左右一対の前リンク部材22aと、左右一対の後リンク部材22bと、2本の連結軸22cと、左右一対の連結棒22dと、を有している。各前リンク部材22aは両端部側に左右方向に貫通する丸孔22a1が設けられた棒状部材である。後リンク部材22bは両端部側に左右方向に貫通する丸孔22b1が設けられた棒状部材である。各前リンク部材22aと後リンク部材22bは同一形状をしている。右側の前リンク部材22aは、一端部側の丸孔22a1にボルトBが通されて右側の側板部材11の左側面における前側のねじ孔11fに締結され、ボルトBを中心に回転可能に取付けられている。左側の前リンク部材22aは、一端部側の丸孔22a1にボルトBが通されて左側の側板部材11の右側面における前側のねじ孔11fに締結され、ボルトBを中心に回転可能に取付けられている。そして、各前リンク部材22aにおける他端部側の丸孔22a1には連結軸22cが通されて互いに各ねじ孔11fを中心に同期して回転するようになっている。連結軸22cは、各側板部材11の前側の円弧状孔11eと、ロック部材21の前側の長孔21a2に通されているとともに、右端部が右側の側板部材11の右側面から右方に露出し、左端部が左側の側板部材11の左側面から左方に露出している。右側の後リンク部材22bは、一端部側の丸孔22b1にボルトBが通されて右側の側板部材11の左側面における後側のねじ孔11fに締結され、ボルトBを中心に回転可能に取付けられている。左側の後リンク部材22bは、一端部側の丸孔22b1にボルトBが通されて左側の側板部材11の右側面における後側のねじ孔11fに締結され、ボルトBを中心に回転可能に取付けられている。そして、各後リンク部材22bにおける他端部側の丸孔22b1には連結軸22cが通されて互いに各ねじ孔11fを中心に同期して回転するようになっている。連結軸22cは、各側板部材11の後側の円弧状孔11eと、ロック部材21の後側の長孔21a2に通されているとともに、右端部が右側の側板部材11の右側面から右方に露出し、左端部が左側の側板部材11の左側面から左方に露出している。そして、前側の連結軸22cの右側端部と後側の連結軸22cの右側端部は、右側の連結棒22dで相対回転可能に連結されているとともに、前側の連結軸22cの左側端部と後側の連結軸22cの左側端部は、左側の連結棒22dで相対回転可能に連結されている。これによって、左右一対の側板部材11と、左右一対の前リンク部材22aと、左右一対の後リンク部材22bと、左右一対の連結棒22dと、2本の連結軸22cと、は同期して作動する左右一対の4リンク機構を形成している。ここで、連結棒22dが、特許請求の範囲の「水平リンク部材」に相当し、前リンク部材22aと後リンク部材22bが、それぞれ特許請求の範囲の「連結リンク」に相当する。また、左右一対の側板部材11、左右一対の前リンク部材22a、左右一対の後リンク部材22b、左右一対の連結棒22d、2つの長孔21a2が、特許請求の範囲の「水平維持機構」を構成する。
【0032】
図1図4に示すように、フレーム体10の各前近接部11bのローラ軸孔11b1と前連結部材12のローラ軸孔12bにローラ軸31を通してローラ体30が取付けられている。左右のローラ体30はそれぞれレール100の左右の上面部104に当接して転動できるようになっている。フレーム体10の各後近接部11cのローラ軸孔11c1にローラ軸31を通してローラ体30が取付けられている。左右のローラ体30はそれぞれレール100の左右の上面部104に当接して転動できるようになっている。レール100の開口部102に前連結部材12のガイド部12aを挿入した状態で前後のローラ体30をレール100の左右の上面部104に当接させてレール100上にフレーム体10を載置するとフレーム体10はレール100に接触することなく前後に移動できるようになっている。
【0033】
図4図9を用いて、レールロック装置1の作動について説明する。自動車用シート(図示せず)の左右の脚部にそれぞれ1つずつ取付けられたレールロック装置1が、車両フロアFに互いに平行に並んで配設されたレール100に対して固定されるとき、左右のレールロック装置1はそれぞれ左右のレール100の開口部102にガイド部12aが挿入されて位置決めされる。左右のレールロック装置1は左右のレール100に対し同様の作動をするので代表して一つのレールロック装置1について説明する。
【0034】
図4及び図7に示すのが、レール100の開口部102にレールロック装置1のガイド部12aが挿入されて、レール100に対しレールロック装置1が左右方向に位置決めされた初期状態である。このとき、フレーム体10は前後のローラ体30により前後動可能に支持されている。また、3本のガイド軸21eはいずれも各L字状孔11dにおける縦孔部11d1の上端部に位置し、2本の連結軸22cはいずれも各長孔21a2の前後方向中央部に位置する。さらに、ロック部材21の本体部21aの下面部はレール100の上面部104の若干上方に位置するとともに、操作部材24はフレーム体10から後面部24bが最後方に離隔した位置にあり、ビス24eが長孔24a2の前端部の近傍に位置している。この状態で、レールロック装置1はレール100に対し前後方向に移動可能となっており、自動車用シートを押してレールロック装置1を車両フロアFに固定するための前後方向の適切な位置に移動させる。
【0035】
図5及び図8に示すのが、レール100に対するレールロック装置1の前後方向の位置が決まって操作部材24を操作してロック部材21を下方向に移動させた中間状態である。前後方向の位置決めに当たっては、ストッパ部材23がレール100のいずれかの幅広部102bに対応して幅広部102bの中に上方から侵入可能な位置とする。その位置で、操作部材24を下方に押すとロック部材21の3本のガイド軸21eはいずれも各L字状孔11dにおける縦孔部11d1の下端部まで移動する。このとき、前後の連結軸22cは、それぞれ前後の円弧状孔11eの中を下方向に向かって移動するとともに、それぞれ前後の長孔21a2の中を前方向に向かって移動する。左右一対の側板部材11と、左右一対の前リンク部材22aと、左右一対の後リンク部材22bと、左右一対の連結棒22dと、2本の連結軸22cと、は同期して作動する左右一対の4リンク機構を形成しているので、ロック部材21は水平を保って下方に向けてフレーム体10の中を移動する。そして、7つの突起部21cがそれぞれレール100の幅広部102bから溝101の中に侵入し下面が底面部103に当接するとともに、ストッパ部材23は、下端部側が一つの幅広部102bから溝101の中に侵入する。
【0036】
図6及び図9に示すのが、図5及び図8に示す状態から操作部材24を前方向に押し込むように操作して、ロック部材21の3本のガイド軸21eがいずれも各L字状孔11dにおける横孔部11d2の前端部まで移動させたロック状態である。このとき、前後の連結軸22cは、それぞれ前後の長孔21a2の中を後方向に向かって長孔21a2の後端部まで水平方向に移動するので、ロック部材21は水平を保って前方に向けてフレーム体10の中を移動する。これによって、ロック部材21は、レール100の幅狹部102a又は幅広部102bのピッチの半分の寸法だけ前方向に移動するので、7つの突起部21cがそれぞれレール100の幅狹部102aの下側に位置し、各突起部21cの上面部が各幅狹部102aの下面部に係合してロック部材21は上下方向への移動を阻止される。また、このとき同時にストッパ部材23の下端部側がレール100のいずれかの幅広部102bに侵入した状態となっているのでレール100に対しフレーム体10の前後動が阻止される。さらに、このときビス24eは長孔24a2の後端部の近傍に位置している。ストッパ部材23の上面部には操作部材24の折返し部24cが上からかぶさった状態となっているのでストッパ部材23の上方への移動も阻止されている。
【0037】
ロック状態のレールロック装置1をレール100から取り外すときは、上記の逆の手順、すなわち、ロック状態、中間状態、初期状態の順の手順を踏む。
【0038】
以上のように構成される本実施形態は、以下のような作用効果を奏する。レールロック装置1は、自動車シートが取付けられた状態でも、レール100に対し開口部102にガイド部12aを挿入するように載置すればローラ体30によってレール100の上を前後に移動させることができる。そして、所望の位置にきたとき操作部材24を操作してロック部材21を下降させたのち前方に向けてスライドさせると、各突起部21cがそれぞれレール100の幅狹部102aの下側に位置し、各突起部21cの上面部が各幅狹部102aの下面部に係合してロック部材21は上下方向への移動を阻止される。また、このとき同時にストッパ部材23がレール100のいずれかの幅広部102bに侵入した状態となってレール100に対するフレーム体10の前後動が阻止される。これによって、レールロック装置1が自動車シートに取付けられた状態で、車両フロアFに配設されたレール100に対しての固定を容易に行うことができる。
【0039】
図10及び図11に、本発明の第2実施形態のレールロック装置1Aを示す。第1実施形態のレールロック装置1との違いは、(1)前リンク部材220aと後リンク部材220bが各ボルトBを中心に回転付勢されていること(2)ストッパ部材230が操作部材240に対し上方に向けて付勢されていること(3)フレーム体10の各側板部材11の上部に自動車シートを取付けるためのフランジ部があること、の3点である。上記実施形態1と重複する構成については、図面に同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
図10及び図11に示すように、レールロック装置1Aの左右一対の前リンク部材220aは、レールロック装置1の左右一対の前リンク部材22aに対し、ボルトBが挿入されて支持される前側の丸孔22a1から上方に離隔した位置に互いに近接するように左右方向に延びるビスV1が配設されている点で異なる。各側板部材11におけるボルトBより前方の位置に互いに近接するように左右方向に延びるビスV2が配設されており、各ビスV1と各ビスV2との間に引張りコイルばねS1が配設されることにより、左右一対の前リンク部材220aは、ボルトBを中心に図11において反時計回り方向に回転付勢されている。左右一対の後リンク部材220bは、左右一対の後リンク部材22bに対し、ボルトBが挿入されて支持される前側の丸孔22b1から上方に離隔した位置に互いに近接するように左右方向に延びるビスV1が配設されている点で異なる。各側板部材11におけるボルトBより前方の位置に互いに近接するように左右方向に延びるビスV2が配設されており、各ビスV1と各ビスV2との間に引張コイルばねS1が配設されることにより、左右一対の前リンク部材220aは、ボルトBを中心に図11において反時計回り方向に回転付勢されている。また、ストッパ部材230は、下方に向けて先細りのテーパ面230aが形成されており、操作部材240に対し2つの圧縮コイルばねS2によって上方に向かって付勢されている。これによって、初期状態において、ロック部材21とストッパ部材230は、フレーム体10に対して上方に引き上げられた位置に配置されるので、レール100の開口部102にレールロック装置1のガイド部12aを挿入して、レール100に対しレールロック装置1Aを左右方向に位置決めする操作がしやすい。また、レール100の上でレールロック装置1Aを前後に移動させて位置調整する時、ロック部材21やストッパ部材230がレール100に接触するおそれを抑制できる。また、レール100に対してレールロック装置1Aを固定する時、レールロック装置1Aの位置が適正な位置からずれていて、ロック部材21がレール100の上面部104に接触していても、ストッパ部材230を圧縮コイルばねS2を圧縮して押し下げることで、ストッパ部材のテーパ面230aにより位置を修正してレール100に対し固定することができる。
【0041】
図10に示すように、レールロック装置1Aの各側板部材110の一般部110aの上端部側には、左右方向に延びるフランジ部11h、11k、11mが形成されている。これによって、レールロック装置1Aを自動車用シートに取付けやすくなっている。
【0042】
図12図17には、本発明の第3実施形態のレールロック装置1Bを示す。第1実施形態のレールロック装置1との違いは、主としてフレーム体10に対しロック部材21を移動させる機構の違いである。レール100に関しては、第1実施形態と同一である。
【0043】
図12図14に示すように、レールロック装置1Bは、上方から見て前後方向を長軸方向とする矩形状のフレーム体50と、フレーム体50の内部及び外部に配置されるロック機構部60と、フレーム体50をレール100上で前後動可能に支持するローラ体30と、を有している。
【0044】
図12図14に示すように、フレーム体50は、対向して前後方向に延びる一対の側板部材51と、一対の側板部材51の間に挟まれて両者を連結する連結部材52と、を有する。
【0045】
各側板部材51は、左右方向から見て長軸方向を前後方向とし、短軸方向を上下方向とする略矩形状をしており、対向して平行に配置されている。各側板部材51の前端部側と後端部側には左右方向から見て同一の形状の左右方向に貫通するガイド孔51aが形成されている。前後のガイド孔51aは同一形状なので、代表として前側のガイド孔51aについて説明する。ガイド孔51aは、上側で前後方向に延びる上横孔部51a1と、上横孔部51a1の後端部から下方向に延びる縦孔部51a2と、縦孔部51a2の下端部から後方向に延びる下横孔部51a3と、を有している。上横孔部51a1と、縦孔部51a2と、下横孔部51a3と、は連続して内部に後述する左右方向に延びる円柱状のガイドピン66を通して、ガイドピン66が上横孔部51a1の前端部から下横孔部51a3の後端部まで移動できるようになっている。各側板部材51の前側下部と後側下部には、ローラ体30のローラ軸31を固定するためのローラ軸孔51bが1つずつ形成されている。さらに、前側の各ガイド孔51aの前側に後述する前リンク部材64をフレーム体50に対し軸ボルト68を中心に回動可能に支持する前回動軸孔51cが形成されている。後側の各ガイド孔51aの前側に後述する後リンク部材65をフレーム体50に対し軸ボルト68を中心に回動可能に支持する後回動軸孔51dが形成されている。ここで、ガイド孔51a、上横孔部51a1、縦孔部51a2、下横孔部51a3が、それぞれ特許請求の範囲の「ガイド溝」、「第1溝」、「第2溝」、「第3溝」に相当する。
【0046】
連結部材52は、上下方向の寸法が各側板部材51の上下方向寸法とほぼ等しいブロック状の部材で、前端部52aと後端部52bとが前後方向に延びる角柱状の中央部52cで連結され、左右方向から見て開口を下側とする略U字状の形状をしている。連結部材52を左右から各側板部材51を挟んだ状態で、各側板部材51は前端部52aに対して2本のボルトBで、後端部52bに対して2本のボルトBで、中央部52cに対して3本のボルトBで、締結固定されている。この状態で、フレーム体50を構成し、前端部52aの下端部側のガイド部52a1と後端部52bの下端部側のガイド部52b1は、各側板部材51の下端部より下方に突出し、レール100の開口部102に挿入されてレール100に対する左右方向の位置決めをする部分となる。前端部52aの前側は上方から見て先細り形状とされている。フレーム体50において、各連結部材52のガイド孔51a、ローラ軸孔51b、前回動軸孔51c、後回動軸孔51d、は左右方向から見てそれぞれ一致している。また、フレーム体50には、中央部52cの下側と各側板部材51に囲まれた略直方体形状の空間53が形成されている。ここで、ガイド部52a1とガイド部52b1が、それぞれ特許請求の範囲の「ガイド部材」に相当する。
【0047】
図12図14に示すように、ロック機構部60は、フレーム体50の空間53の中に配置されるロック部材61と、ロック部材61をフレーム体50に対して上下及び前後に移動させるリンク機構部62と、円柱状のストッパ部材231と、を有する。ここで、ロック部材61と231が、それぞれ特許請求の範囲の「ツメブロック」と「ピン」に相当する。
【0048】
図12図14に示すように、ロック部材61は、左右方向の寸法がレール100の幅狹部102aの左右方向寸法より若干小さくて前後方向に延びる角柱状の本体部61aと、本体部61aの上側前端部に上方に突出して設けられた前取付部61bと、本体部61aの上側後端部に上方に突出して設けられた後取付部61cと、本体部61aの下側に配置された左右7つずつの上方から見て円弧状の突起部61dと、を有する。ここで、突起部61dが、特許請求の範囲の「ツメ」に相当する。
【0049】
前取付部61bには、左右方向に貫通する丸孔61b1が形成され、後取付部61cには、左右方向に貫通する丸孔61c1が形成されている。各突起部61dは、上方向から見てレール100の幅広部102bの円弧より若干小さい直径の円弧状で、上下方向の寸法は、レール100の幅狹部102aの下面と底面部103との上下方向寸法より若干小さい寸法に設定されている。各突起部61dの前後方向のピッチは、レール100の幅広部102bのピッチと同一に設定されている。各突起部61dの下面は、本体部61aの下面と同一面とされている。
【0050】
図12図14及び図17に示すように、リンク機構部62は、前リンク部材64と、後リンク部材65と、前後のガイドピン66と、左右一対の連結プレート67と、を有している。前リンク部材64は、図17に示すロック状態において、左右一対の側壁部64aの上側端部同士を上壁部64bで連結した構造をしている。各側壁部64aには、下前側に回動軸孔64a1が、下後側に後方に向かうにつれて上方に向かって湾曲する長孔である湾曲長孔64a2が、上側に連結プレート67を取付けるプレート連結孔64a3が、形成されている。各回動軸孔64a1、各湾曲長孔64a2、各プレート連結孔64a3は、左右方向から見たとき一致している。後リンク部材65は、図17に示すロック状態において、左右一対の側壁部65aの上側端部同士を上壁部65bで連結した構造をしている。各側壁部65aには、下前側に回動軸孔65a1が、下後側に後方に向かうにつれて上方に向かって湾曲する長孔である湾曲長孔65a2が、上側に連結プレート67を取付けるプレート連結孔65a3が、形成されている。各回動軸孔65a1、各湾曲長孔65a2、各プレート連結孔65a3は、左右方向から見たとき一致している。湾曲長孔64a2と湾曲長孔65a2は同一形状とされている。各側壁部65aの後端部には、水平に延びるベース板取付部65a4が形成されている。各連結プレート67には、前端部側に前ボルト孔67aが形成され、後端部側に後ボルト孔67bが形成されている。ここで、ガイドピン66と連結プレート67が、それぞれ特許請求の範囲の「ガイド軸」と「水平リンク部材」に相当する。ここで、前リンク部材64と後リンク部材65が、それぞれ特許請求の範囲の「第1リンク部材」と「第2リンク部材」に相当する。また、左右一対の連結プレート67、前リンク部材64、後リンク部材65、左右一対の連結プレート67、前後のガイドピン66が、特許請求の範囲の「水平維持機構」を構成する。
【0051】
図12図14及び図17に示すように、前リンク部材64は、フレーム体50の前回動軸孔51cに対して、各回動軸孔64a1を一致させて軸ボルト68を締結することにより、軸ボルト68を中心に上下に回動可能に取付けられている。そして、ガイドピン66が、前リンク部材64の各湾曲長孔64a2と、フレーム体50の前側の各ガイド孔51aと、ロック部材61の丸孔61b1と、に通されている。後リンク部材65は、フレーム体50の後回動軸孔51dに対して、各回動軸孔65a1を一致させて軸ボルト68を締結することにより、軸ボルト68を中心に上下に回動可能に取付けられている。そして、ガイドピン66が、後リンク部材65の各湾曲長孔65a2と、フレーム体50の後側の各ガイド孔51aと、ロック部材61の丸孔61c1と、に通されている。前リンク部材64の左側のプレート連結孔64a3と、後リンク部材65の左側のプレート連結孔65a3と、にそれぞれ左側の連結プレート67の前ボルト孔67aと後ボルト孔67bを一致させて連結ボルト69を締結し相対回動可能に連結されている。右側についても同様に、前リンク部材64の右側のプレート連結孔64a3と、後リンク部材65の右側のプレート連結孔65a3と、にそれぞれ右側の連結プレート67の前ボルト孔67aと後ボルト孔67bを一致させて連結ボルト69を締結し相対回動可能に連結されている。これによって、前リンク部材64と、後リンク部材65と、左右一対の連結プレート67と、フレーム体50と、各軸ボルト68と、各連結ボルト69と、は4リンク機構を形成している。後リンク部材65のベース板取付部65a4には、図17に示すロック状態において、上側に矩形状のベース板65cが取付けられている。ベース板65cに対して下側から円錐台形状のストッパ部材231が底面側を上にして軸部分を通るボルトBで取付けられている。ストッパ部材231の下面側の直径は、レール100における幅広部102bの直径より若干小さく設定されている。ここで、前後のガイドピン66と前後のガイド孔51aが、特許請求の範囲の「移動範囲規制機構」を構成する。
【0052】
図12図14に示すように、フレーム体50の各ローラ軸孔51bにローラ軸31を通してローラ体30が取付けられている。各ローラ体30はそれぞれレール100の左右の上面部104に当接して転動できるようになっている。レール100の開口部102にフレーム体50のガイド部52a1とガイド部52b1を挿入した状態で前後のローラ体30をレール100の左右の上面部104に当接させてレール100上にフレーム体50を載置するとフレーム体50はレール100に接触することなく前後に移動できるようになっている。
【0053】
図15図17を用いて、レールロック装置1Bの作動について説明する。自動車用シート(図示せず)の左右の脚部にそれぞれ1つずつ取付けられたレールロック装置1Bが、車両フロアFに互いに平行に並んで配設されたレール100に対して固定されるとき、左右のレールロック装置1Bはそれぞれ左右のレール100の開口部102にガイド部52a1とガイド部52b1が挿入されて位置決めされる。左右のレールロック装置1Bは左右のレール100に対し同様の作動をするので代表して一つのレールロック装置1Bについて説明する。
【0054】
図15に示すのが、レール100の開口部102にレールロック装置1Bのガイド部52a1とガイド部52b1が挿入されて、レール100に対しレールロック装置1が左右方向に位置決めされた初期状態である。このとき、フレーム体50は前後のローラ体30により前後動可能に支持されている。前側のガイドピン66は、ガイド孔51aにおける上横孔部51a1の前端部かつ湾曲長孔64a2の下端部より若干上方に位置し、後側のガイドピン66は、ガイド孔51aにおける上横孔部51a1の前端部かつ湾曲長孔65a2の下端部より若干上方に位置する。さらに、ロック部材61の本体部61aの下面部はレール100の上面部104の若干上方に位置するとともに、ストッパ部材231はフレーム体50の上方に位置している。この状態で、レールロック装置1Bはレール100に対し前後方向に移動可能となっており、自動車用シートを押してレールロック装置1Bを車両フロアFに固定するための前後方向の適切な位置に移動させる。
【0055】
図16に示すのが、レール100に対するレールロック装置1Bの前後方向の位置が決まって後リンク部材65を操作してロック部材61を下方向に移動させた中間状態である。前後方向の位置決めに当たっては、ストッパ部材231がレール100のいずれかの幅広部102bに対応して幅広部102bの中に上方から侵入可能な位置とする。その位置で、後リンク部材65を軸ボルト68を中心に、図16において時計回りに回動させると、後側のガイドピン66は、ガイド孔51aにおける上横孔部51a1を後端部を経由して縦孔部51a2の下端部まで移動する。そして、ガイドピン66は、後リンク部材65の湾曲長孔65a2の下端部まで移動する。このとき、前リンク部材64も後リンク部材65と同様の動きをするので、前側のガイドピン66も、ガイド孔51aにおける上横孔部51a1を後端部を経由して縦孔部51a2の下端部まで移動する。そして、ガイドピン66は、前リンク部材64の湾曲長孔64a2の下端部まで移動する。ロック部材61は、前後のガイドピン66の動きにより水平を保ちながら下方向に移動し、7つの突起部61dがそれぞれレール100の幅広部102bから溝101の中に侵入し下面が底面部103に当接する。
【0056】
図17に示すのが、図16の中間状態からさらに後リンク部材65を軸ボルト68を中心に、図16において時計回りに回動させて、前後のガイドピン66を前後のガイド孔51aにおける下横孔部51a3の後端部まで移動させたロック状態である。このとき、前後のガイドピン66は、それぞれ前後の下横孔部51a3の中を後方向に向かって後端部まで水平方向に移動するので、ロック部材61は水平を保って後方に向けてフレーム体50の中を移動する。これによって、ロック部材61は、レール100の幅狹部102a又は幅広部102bのピッチの半分の寸法だけ後方向に移動するので、7つの突起部61dがそれぞれレール100の幅狹部102aの下側に位置し、各突起部61dの上面部が各幅狹部102aの下面部に係合してロック部材61は上下方向への移動を阻止される。また、このとき同時にストッパ部材231が、後リンク部材65とともに回動して下面側がレール100のいずれかの幅広部102bに侵入した状態となり、レール100に対しフレーム体50の前後動が阻止される。
【0057】
ロック状態のレールロック装置1Bをレール100から取り外すときは、上記の逆の手順、すなわち、ロック状態、中間状態、初期状態の順の手順を踏む。
【0058】
以上のように構成される本実施形態は、以下のような作用効果を奏する。レールロック装置1Bは、自動車シートが取付けられた状態でも、レール100に対し開口部102にガイド部52a1とガイド部52b1を挿入するように載置すればローラ体30によってレール100の上を前後に移動させることができる。そして、所望の位置にきたとき後リンク部材65を回動操作してロック部材61を下降させたのち後方に向けてスライドさせると、各突起部61dがそれぞれレール100の幅狹部102aの下側に位置し、各突起部21cの上面部が各幅狹部102aの下面部に係合してロック部材61は上下方向への移動を阻止される。また、このとき同時にストッパ部材231がレール100のいずれかの幅広部102bに侵入した状態となってレール100に対するフレーム体50の前後動が阻止される。これによって、レールロック装置1Bが自動車シートに取付けられた状態で、車両フロアFに配設されたレール100に対しての固定を容易に行うことができる。特に操作が後リンク部材65を回動させていくだけでよいので簡便である。
【0059】
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
【0060】
1.上記実施形態においては、移動可能化手段として、水平方向の一方向のみの移動を可能とするローラ体30を適用した。しかし、これに限らず、水平方向の全方向の移動を可能とする自在キャスタや低摩擦係数の樹脂体を適用することもできる。
【0061】
2.上記実施形態においては、レールロック装置1及びレールロック装置1AのL字状孔11dにおける横孔部11d2と、レールロック装置1Bのガイド孔51aにおける下横孔部51a3は、前後方向に水平に延びるものとして構成した。しかし、これに限らず、横孔部11d2は前方に向かうにつれ上方に向かうように傾斜させ、下横孔部51a3は後方に向かうにつれ上方に向かうように傾斜させ、てもよい。このように傾斜させると、突起部21c又は突起部61dがレール100の幅狹部102aに下側から係合したとき、より強固に固定することができる。
【0062】
3.上記第1実施形態及び第2実施形態における、前連結部材12のガイド部12aは、本体部とは別部材として形成され、本体部に対して下方向に付勢され下から押圧されたとき本体部側に移動するものであってもよい。これによって、レール100の開口部102にガイド部12aが挿入されて位置決めされる際、誤って開口部102以外の部分に当接しても相手の部材を損傷するおそれを抑制できる。第3実施形態における、ガイド部52a1とガイド部52b1についても同様の構造とすることができる。
【0063】
4.上記実施形態においては、本発明を自動車用シートを車両フロアFに固定するためのレールロック装置として説明したが、これに限らず、航空機、船、電車等に搭載するシートのフロアへの固定に適用してもよい。
【符号の説明】
【0064】
1、1A、1B レールロック装置
10 フレーム体
11 側板部材(プレート)
11d L字状孔(ガイド溝)
11d1 縦孔部(縦溝)
11d2 横孔部(横溝)
11e 円弧状孔
12 前連結部材
12a ガイド部(ガイド部材)
13 後連結部材
13b 円筒部
13b1 内径部分(案内孔)
14 空間
21 ロック部材(ツメブロック)
21a2 長孔
21c 突起部(ツメ)
21e ガイド軸
22a 前リンク部材(連結リンク)
22b 後リンク部材(連結リンク)
22c 連結軸
22d 連結棒(水平リンク部材)
23 ストッパ部材(ピン)
24 操作部材
30 ローラ体(移動可能化手段)
50 フレーム体
51a ガイド孔(ガイド溝)
51a1 上横孔部(第1溝)
51a2 縦孔部(第2溝)
51a3 下横孔部(第3溝)
51 側板部材(プレート)
52a1 ガイド部(ガイド部材)
52b1 ガイド部(ガイド部材)
53 空間
60 ロック機構部
61 ロック部材(ツメブロック)
61d 突起部(ツメ)
62 リンク機構部
64 前リンク部材(第1リンク部材)
64a2 湾曲長孔
65 後リンク部材(第2リンク部材)
65a2 湾曲長孔
66 ガイドピン(ガイド軸)
67 連結プレート(水平リンク部材)
100 レール
101 溝(案内溝)
102 開口部
102a 幅狹部(上面開口)
102b 幅広部(切欠部)
110 側板部材(プレート)
230 ストッパ部材(ピン)
230a テーパ面
231 ストッパ部材(ピン)
F 車両フロア
S1 引張りコイルばね
S2 圧縮コイルばね
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17