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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081359
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】準自立型太陽光発電自家消費システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/46 20060101AFI20240611BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20240611BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20240611BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
H02J3/46
H02J3/32
H02J3/38 130
H02J7/35 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194926
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】304023318
【氏名又は名称】国立大学法人静岡大学
(71)【出願人】
【識別番号】522475409
【氏名又は名称】株式会社AKAMATSU
(74)【代理人】
【識別番号】100098936
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100098888
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 明子
(72)【発明者】
【氏名】松尾 廣伸
(72)【発明者】
【氏名】赤松 重秀
【テーマコード(参考)】
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G066HA15
5G066HB06
5G066HB09
5G066JA07
5G066JB03
5G503AA01
5G503AA06
5G503BB01
5G503DA04
5G503GB06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】海外で普及している廉価で入手可能なハイブリッドインバータを主体として、コスト面でのメリットをそのまま生かしつつ日本で上手く使えるように工夫する。
【解決手段】太陽光発電パネルと接続されたハイブリッドインバータと、インバータと負荷との間の電路に設けられ、前記負荷側が単相3線出力用に調整されている降圧用の変圧部と、インバータ出力電圧と系統電圧との間の自動切換器を備える。オングリットの場合には、自動変換器をインバータで構成し、系統がインバータのinに200V単二入力の形で接続されている。また、outから単二出力されるが、「常時」はインバータ出力電圧が、「不足時」には系統電圧がそれぞれ供給される。電圧差があるので、変圧器では入力側の電圧の種類に合わせてタップ電圧が調整されて、単二出力がインバータ出力電圧であれ系統電圧であれ、変圧器からの単三出力は通常の定格電圧に合うようにセットされる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電パネルと接続され、単相2線式で電圧出力するハイブリッドインバータと、
前記ハイブリッドインバータと負荷との間の電路に設けられ、前記負荷側が単相3線出力用に調整されている降圧用の変圧部と、
インバータ出力電圧と系統電圧との間の自動切換器を備え、
前記自動切換器を前記変圧器と前記負荷との間に設けるか、または、系統と接続された前記ハイブリッドインバータで構成することを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システム。
【請求項2】
請求項1に記載した準自立太陽光発電自家消費システムにおいて、
自動切換器を変圧器と負荷との間に設け、かつ、
系統に連系されたパワーコンディショナを更に備えることを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システム。
【請求項3】
請求項1に記載した準自立型太陽光発電自家消費システムにおいて、
自動切換器を系統と連系されたハイブリッドインバータで構成し、変圧器をタップ切替変圧器にして、
パワー電流の通電可能なスイッチ機能部との連携によりインバータ出力電圧と系統電圧に合わせてタップを切替えることで、いずれの電圧が出力されても負荷側に一定の大きさの電圧が供給されることを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システム。
【請求項4】
請求項3に記載した準自立型太陽光発電自家消費システムにおいて、
スイッチ機能部との連携により中性点側も切替えることを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システム。
【請求項5】
請求項4に記載した準自立型太陽光発電自家消費システムにおいて、
変圧器が単相単巻トランスで構成されていることを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システム。
【請求項6】
請求項1に記載した準自立型太陽光発電自家消費システムにおいて、
ハイブリットインバータは更に蓄電池とも接続されており、前記蓄電池には、充電器を介して単相2線式を用いた充電が可能になっていることを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システム。
【請求項7】
請求項1に記載した準自立型太陽光発電自家消費システムにおいて、
ハイブリッドインバータの入力部に、パワー電流の通電可能なスイッチ機能部との連携により系統を含む単相3線式と単相2線式の電源が択一的に接続可能になっていることを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽光発電と蓄電池との組み合わせ利用を前提とした太陽光発電自家消費システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近は、FITの終了により太陽光発電の売電価格が低下する一方で、系統の買電価格、すなわち電気料金は上昇している。
このような状況下において、太陽光発電と蓄電池とを組み合わせて、太陽光発電の自家消費により電気利用コストの改善を図ろうとする動きが出ており、特許文献1に記載のような機器も提案されている。
しかしながら、電力が不足した場合には系統から賄うことができるようにする実用的な準自立タイプにしようとした場合、そのシステムの構築に必要な機器を国産のもので全て賄うのでは、システム構築に係るコストが非常に高くなってしまう。
一方、海外では、太陽光発電と蓄電池の双方を制御可能なハイブリッドインバータが廉価で入手可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6888898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、海外で普及している廉価で入手可能なハイブリッドインバータを主体として、その他の機器を組み合わせ利用することで海外と国内との間の電圧差等の問題をクリアして、コスト面でのメリットをそのまま生かしつつ日本で上手く使えるように工夫された、新規且つ有用な準自立型の太陽光発電自家消費システムを提供することを、その目的とする。
また、本発明は、基本的なアイデアを共通しつつ、電気用品安全法や系統連系の認証取得に関連して、現時点で直ちに導入可能なものと、将来の導入が期待されるものに分けて具体化した準自立型の太陽光発電自家消費システムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、太陽光発電パネルと接続され、単相2線式で電圧出力するハイブリッドインバータと、前記ハイブリッドインバータと負荷との間の電路に設けられ、前記負荷側が単相3線出力用に調整されている変圧部と、インバータ出力電圧と系統電圧との間の自動切換器を備え、前記自動切換器を前記変圧器と前記負荷との間に設けるか、または、系統と接続された前記ハイブリッドインバータで構成することを特徴とする準自立型太陽光発電自家消費システムである。
【0006】
オフグリットタイプでは、自動切換器を変圧器と負荷との間に設け、かつ、系統に連系されたパワーコンディショナを更に備えることもできる。
【0007】
オングリットタイプでは、自動切換器を含む系統と連系されたハイブリッドインバータで構成し、変圧器をタップ切替変圧器にして、パワー電流の通電可能なスイッチ機能部との連携によりインバータ出力電圧と系統電圧に合わせてタップを切替えることで、いずれの電圧が出力されても負荷側に一定の大きさの電圧が供給される。
スイッチ機能部との連携により中性点側も切替え構成にすれば、変圧器を単相単巻トランスで構成できる。
【0008】
ハイブリットインバータは更に蓄電池と接続させてもよい。その場合には、充電器を介して単相2線式を用いた充電をすることもできる。
【0009】
ハイブリッドインバータの入力部に、パワー電流の通電可能なスイッチ機能部との連携により系統を含む単相3線式と単相2線式の電源が択一的に接続可能に構成することも可能である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の準自立型太陽光発電自家消費システムは、海外で普及している廉価で入手可能なハイブリッドインバータを主体として、その他の機器を組み合わせ利用することで構築可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システムの単線図である。
図2図1の要部の複線図である。
図3】本発明の第2の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システムの単線図である。
図4図3の要部の複線図である。
図5】本発明の第3の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システムの要部の複線図である。
図6】本発明の第4の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システムの要部の複線図である。
図7】本発明の第5の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システムの要部の複線図である。
図8】本発明の第6の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システムの要部の複線図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の第1の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システム1を、図1図2にしたがって説明する。
主体として、ハイブリッドインバータ3が備えられている。このハイブリッドインバータ3には、PVパネル(太陽光発電パネル)5が接続箱7を介して接続され、Batt(蓄電池)9も接続されており、双方を制御可能になっている。また、単相2線式のin(入力部)とout(出力部)になっている。
PVパネル5によって生成されたりBatt9から放電された直流電圧が交流電圧に変換され、このout(出力部)に接続された電路からインバータ出力電圧として出力される。
【0013】
このハイブリッドインバータ3は海外仕様になっており、インバータ出力電圧が220-240Vと高めになっているので、系統に適した仕様になっている屋内に同様に引き込めるように、変圧器11に通されて系統と同じ200Vに降圧される。ハイブリッドインバータ3からの出力は一定の電圧(例えば、240V)に限定されるので、タップは固定される。また、系統からは単相3線式で通常配電されているので、それに合わせて変圧器11の負荷側が単相3線式の巻線になっており、単三出力されて系統に接続した場合と同様に、3本の電線のうち、真ん中の中性線と上または下の電圧線を利用して100V、上と下の電圧線を利用して200Vが利用できるようになっている。
この変圧器11は、単相複巻トランスで構成されているが、この準自立型太陽光発電自家消費システム1はオフグリットで構築されており、系統側との間にアースループが発生する恐れが無いので、低価格で軽量な単相単巻トランスで構成してもよい。
【0014】
変圧器11を通されて単相3線式に変換されたインバータ出力電圧の電路と、系統から供給される系統電圧の電路は、共に、自動切換器13に接続されており、この自動切換器13の内蔵する電圧監視を利用した優先設定機能により、負荷には、「常時」はインバータ出力電圧が優先的に供給され、「不足時」には系統電圧が供給される。
すなわち、負荷側には、恰もオングリットのように電圧が安定的に供給され続ける。しかも停電時にも、Batt9が空にならない限りは「常時」モードでインバータ出力電圧が供給され続ける。
【0015】
PVパネル5は、PV-PCS(パワーコンディショナ)15を介して、系統と自動切換器13との間の電路に接続させてもよい。このように接続させることで、容量を超えた分については系統に流すことができる。
【0016】
準自立型太陽光発電自家消費システム1は上記のように構成されており、ハイブリッドインバータ3と変圧器11の利用によりシステム構築に係るコスト面でのメリットを生かしつつ、更に、オフグリッドでシステムを構築するので、PV-PCS15への接続を除けば停電時に太陽光発電で生成された電気が系統に逆流することもない。加えて、自動切換器13として、既に認証を取得している市販のものを利用することで、系統に対して非認証品を接続しないで、システム構築できる。
【0017】
また、ハイブリッドインバータ3の単二入力用のin(入力部)を利用して、発電機等の非常用電源が接続可能になっている。200-240Vで、単相2線式ならばそのまま単二入力して、Batt9に蓄電できる。
このように、入力電源に太陽光発電以外も含ませることを可能とすることで、Batt9に蓄電された電気は夜間等だけでなく、災害時等の非常時の電源としても積極的に活用可能になる。
また、Batt9とハイブリッドインバータ3との間の電路にはConv(USBコンバータ)17を介してUSB(機器)を接続させてもよい。Conv17を接続させておけば、停電時でもUSB(機器)の代表的な携帯電話機程度は直接充電できる。
この準自立型太陽光発電自家消費システム1は、現時点では、一般家庭で導入し易く、最も推奨されるタイプになっている。
【0018】
本発明の第2の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システム19を、図3図4にしたがって説明する。
この準自立型太陽光発電自家消費システム19でも、主体として、ハイブリッドインバータ3が備えられている。但し、系統に連系して、オングリットでシステムを構築しており、それに対応して配線構成が異なっている。ハイブリッドインバータ3の運転動作モードでは、出力の優先順位が、PVパネル5→Batt9→系統になっている。
単相3線方式の系統がハイブリッドインバータ3のin(入力部)に上下の電圧線を利用して200V単二入力の形で接続されている。また、out(出力部)に接続された電路から電圧が単二出力されるが、この電圧は、インバータ出力電圧と、系統電圧の2種類になっている。ハイブリッドインバータ3の内蔵する優先設定機能により、「常時」はインバータ出力電圧が優先的に供給され、「不足時」には系統電圧が供給される。
【0019】
ハイブリッドインバータ3から単二出力されたインバータ出力電圧と系統電圧には電圧差があるので、それに対応して、変圧器21が用いられている。
単相複巻トランスで構成されており、変圧器11と同様に、負荷側が3線式の巻線になっている。
タップ切替え式になっており、入力側の巻線に複数のタップが設けられている。入力側の電圧の種類に合わせてタップ電圧が調整されて、単二出力がインバータ出力電圧であれ系統電圧であれ、変圧器21からの単三出力は通常の定格電圧に合うようにセットされる。
【0020】
タップの切替えは、パワー電流を通電可能なスイッチ機能部23を利用して行われる。
単二出力の電圧が電圧監視リレー23aにより監視されており、リレー動作によりスイッチ23bがON/OFFされて、タップ切替部23cで接続されるタップが切替えられる。
なお、スイッチ機能部23はパワー電流を通せるものであれば良く、パワー半導体で構成してもよいが、常にロスがありこのロスを減らそうと切替えを増やすとリスクが増えることから、メカニカルなパワーリレーがここでは採用されている。
また、電力計25も設けられて、電力供給状況が視認できる。
なお、最近では、電気自動車(EV)も普及しているので、ハイブリッドインバータ3の出力電路に使用電圧が200-240Vの充電用EVコンセント37を接続させて、電気自動車の充電に利用するようにしてもよい。
【0021】
この準自立型太陽光発電自家消費システム19は、系統に接続するため、現時点では、国内では、直ぐに一般家庭で導入できるものではないが、ハイブリッドインバータ3の本来期待されている機能を最大限に利用することで、システム全体を一つの筐体にコンパクトに収めてスマート化できる利点がある。従って、一般家庭での導入への途を開くものとして、EUやUSAで認証が取得されていれば使用OK等の接続要件の緩和が期待される。
【0022】
また、Batt9には、図示のように、別立てで、小容量入力可能なように充電器35を接続させてもよい。ハイブリッドインバータ3には充電器が備えられているが、その充電器は大容量入力用になっている。バッテリーを搭載したハイブリッド車や発電用のエンジンを搭載している車があるが、この充電器35を通すことで、安全にいつでも充電可能になり、停電時に太陽光発電が不足したような場合でも屋内に引き込む電源を増やすことができる。
トランス(図示省略)を通して降圧すれば、充電器35には200V単二入力も可能になってくる。当然200V使用の充電器を用いても良い。
【0023】
本発明の第3の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システム27を、図5にしたがって説明する。
この準自立型太陽光発電自家消費システム27は、準自立型太陽光発電自家消費システム19の変圧器21に代えて変圧器29が用いられている。この変圧器29は、変圧器21と異なり、低価格で軽量な単相単巻トランスで構成されて 1次巻線と2次巻線がつながっている。そのため、系統側とのアースループの発生を阻止するために、スイッチ機能部23の中性点切替部23dでトランスの中性点と単三入力の中性点も択一的に切替えられるようになっている。
【0024】
本発明の第4の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システム31を、図6にしたがって説明する。
この実施の形態以降は、入力電源の種類を増やして、停電時に積極的に活用できる構成にしたことが特徴になっている。
この準自立型太陽光発電自家消費システム31は、準自立型太陽光発電自家消費システム27に、in(入力部)を利用した入力電源側では、系統由来の単三入力に加えて単二入力も、スイッチ機能部23と連携させた同様な構成のスイッチ機能部33を介して択一的に接続できるようになっている。この配線構成にすれば、系統の単三入力に切替えて、国内で比較的普及している200V発電機からの単二入力も可能になっている。
なお、単二入力を200Vだけ使う場合には、スイッチ機能部33では中性点の切替えは不要なので、パワーリレーをSPDTで構成してもよい。
【0025】
本発明の第5の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システム39を、図7にしたがって説明する。
この準自立型太陽光発電自家消費システム39は、準自立型太陽光発電自家消費システム31に、in(入力部)を利用した入力電源側では、系統由来以外に、200V単二入力と100V単二入力を入力電源として、これらを一つのin(入力部)を介して択一的に接続できるようにしたものである。
【0026】
100V単二入力側の電路は変圧器41に通されて200Vに昇圧されて、200V単二入力用の電路に接続されている。なお、変圧器41は、例えば3kVAの単相複巻のトランスで構成されており、極性を考慮する必要はない。
このように配線構成することで、100V大容量の入力も可能になっている。
【0027】
本発明の第6の実施の形態に係る準自立型太陽光発電自家消費システム43を、図8にしたがって説明する。
この準自立型太陽光発電自家消費システム43は、準自立型太陽光発電自家消費システム39と同様に100V大容量の入力が可能になっているが、変圧器41に代えて用いられた変圧器45は、容量を下げた1.5kVAの単相複巻のトランスで構成されている。
この場合には、極性を反転させた入力により最大3kVA対応にしているので、反転時の短絡状態が回避されている。スイッチ機能部33と連携させたスイッチ機能部47が設けられており、そこで、100V単二入力側と単三入力側の間で切替えられ、スイッチ機能部33でスイッチ機能部47の出力側と200V単二入力側との間で切替えられるようになっている。
このように配線構成することで、廉価なトランスを用いた100V大容量の入力も可能になっている。
【0028】
以上、実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
例えば、上記の各実施の形態では、いずれも、100V小容量対応の配線構成は、100V大容量対応の配線構成と併存させることも可能である。
また、自動切換器13の構造についても、特に限定されず、現在市販されている各種製品を利用できる。
更に、実施の形態では、ハイブリッドインバータと負荷との間の電路には、負荷側が単相3線出力用に調整されている変圧部が、1台の負荷側が単相3線式の巻線になっている変圧器で構成されているが、単相3線式の変圧器は高価かつ入手性が悪いので、例えば、単相複巻の変圧器を2台で構成してもよい。
【符号の説明】
【0029】
1…準自立型太陽光発電自家消費システム(第1の実施の形態)
3…ハイブリッドインバータ
5…PVパネル(太陽光発電パネル) 7…接続箱
9…Batt(蓄電池) 11…変圧器
13…自動切換器 15…PV-PCS(パワーコンディショナ)
17…Conv(USBコンバータ)
19…準自立型太陽光発電自家消費システム(第2の実施の形態)
21…変圧器 23…スイッチ機能部 23a…電圧監視リレー
23b…スイッチ 23c…タップ切替部 23d…中性点切替部
25…電力計
27…準自立型太陽光発電自家消費システム(第3の実施の形態)
29…変圧器
31…準自立型太陽光発電自家消費システム(第4の実施の形態)
33…スイッチ機能部 35…充電器
37…EVコンセント
39…準自立型太陽光発電自家消費システム(第5の実施の形態)
41…変圧器
43…準自立型太陽光発電自家消費システム(第6の実施の形態)
45…変圧器 47…スイッチ機能部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8