(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081392
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】アルコール測定装置
(51)【国際特許分類】
G01N 33/98 20060101AFI20240611BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20240611BHJP
【FI】
G01N33/98
H01M50/247
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194993
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】302031454
【氏名又は名称】東海電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】石澤 毅
【テーマコード(参考)】
2G045
5H040
【Fターム(参考)】
2G045CB22
2G045DA74
5H040AA06
5H040AS12
(57)【要約】
【課題】 本体からセンサーユニットが容易に脱落することを防止しつつ、本体からセンサーユニットが容易に取り外されることができるアルコール測定装置を提供する。
【解決手段】 アルコール測定装置は、本体20と、アルコールセンサーを含むセンサーユニット40とを備え、本体20は、センサーユニット40が接合される本体側被接合部27を備え、センサーユニット40は、本体側被接合部27が接合されるセンサーユニット側被接合部45aを備え、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aは、スナップフィットによって互いに接合され、センサーユニット40は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合を解除するための操作を受け付ける接合解除操作部45bを備え、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合は、接合解除操作部45bによって操作が受け付けられた場合に解除される。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
呼気中のアルコール濃度を検知するためのアルコールセンサーを含むユニットであるセンサーユニットと
を備え、
前記本体は、前記センサーユニットが接合される本体側被接合部を備え、
前記センサーユニットは、前記本体側被接合部が接合されるセンサーユニット側被接合部を備え、
前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部は、スナップフィットによって互いに接合され、
前記本体および前記センサーユニットの少なくとも1つは、前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部の接合を解除するための操作を受け付ける接合解除操作部を備え、
前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部の接合は、前記接合解除操作部によって前記操作が受け付けられた場合に解除されることを特徴とするアルコール測定装置。
【請求項2】
前記センサーユニットは、弾性を有する突出部としての弾性突出部を備え、
前記弾性突出部は、前記センサーユニット側被接合部および前記接合解除操作部を備え、
前記弾性突出部は、前記弾性突出部自身が弾性変形することによって前記本体側被接合部と、前記センサーユニット側被接合部とをスナップフィットによって接合することを特徴とする請求項1に記載のアルコール測定装置。
【請求項3】
前記本体に対して着脱可能であるカバーを備え、
前記カバーは、前記本体に取り付けられている場合に前記接合解除操作部を覆い隠すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルコール測定装置。
【請求項4】
前記本体は、前記アルコール測定装置を駆動する電力を供給する電池を収納する電池収納部を備え、
前記カバーは、前記本体に取り付けられている場合に前記電池収納部を覆い隠すことを特徴とする請求項3に記載のアルコール測定装置。
【請求項5】
前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部が互いに接合されている場合に、前記本体から前記センサーユニットが取り外されるときに前記本体および前記センサーユニットの一方に対して他方が移動させられる方向に前記一方に対して前記他方を付勢する付勢部材を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルコール測定装置。
【請求項6】
前記本体は、コネクターである本体側コネクターを備え、
前記センサーユニットは、コネクターであるセンサーユニット側コネクターを備え、
前記本体側コネクターおよび前記センサーユニット側コネクターは、前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部が互いに接合されている場合に互いに接続され、
前記本体は、前記センサーユニット側コネクター以外の不正なコネクターのハウジングに接触することによって前記不正なコネクターが前記本体側コネクターに接続されることを防止する突起としての不正接続防止突起を備え、
前記センサーユニットは、前記センサーユニット側コネクターが前記本体側コネクターに接続される場合に前記不正接続防止突起が収納される空間としての突起収納空間が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルコール測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼気中のアルコール濃度を測定するためのアルコール測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、呼気中のアルコール濃度を測定するためのアルコール測定装置として、呼気中のアルコール濃度を検知するためのアルコールセンサーを含むユニットであるセンサーユニットを本体に対して着脱可能にしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、本体に対するセンサーユニットの着脱の仕組みが詳細に記載されていない。
【0005】
そこで、本発明は、本体からセンサーユニットが容易に脱落することを防止しつつ、本体からセンサーユニットが容易に取り外されることができるアルコール測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のアルコール測定装置は、本体と、呼気中のアルコール濃度を検知するためのアルコールセンサーを含むユニットであるセンサーユニットとを備え、前記本体は、前記センサーユニットが接合される本体側被接合部を備え、前記センサーユニットは、前記本体側被接合部が接合されるセンサーユニット側被接合部を備え、前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部は、スナップフィットによって互いに接合され、前記本体および前記センサーユニットの少なくとも1つは、前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部の接合を解除するための操作を受け付ける接合解除操作部を備え、前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部の接合は、前記接合解除操作部によって前記操作が受け付けられた場合に解除されることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明のアルコール測定装置は、本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部がスナップフィットによって互いに接合され、接合解除操作部によって操作が受け付けられた場合に本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部の接合が解除されるので、本体からセンサーユニットが容易に脱落することを防止しつつ、本体からセンサーユニットが容易に取り外されることができる。
【0008】
本発明のアルコール測定装置において、前記センサーユニットは、弾性を有する突出部としての弾性突出部を備え、前記弾性突出部は、前記センサーユニット側被接合部および前記接合解除操作部を備え、前記弾性突出部は、前記弾性突出部自身が弾性変形することによって前記本体側被接合部と、前記センサーユニット側被接合部とをスナップフィットによって接合しても良い。
【0009】
この構成により、本発明のアルコール測定装置は、本体側被接合部と、センサーユニット側被接合部とをスナップフィットによって接合する弾性突出部に接合解除操作部が備えられるので、単純な構造によって本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部の接合を解除することができる。
【0010】
本発明のアルコール測定装置は、前記本体に対して着脱可能であるカバーを備え、前記カバーは、前記本体に取り付けられている場合に前記接合解除操作部を覆い隠しても良い。
【0011】
この構成により、本発明のアルコール測定装置は、カバーが本体に取り付けられている場合にカバーが接合解除操作部を覆い隠すので、接合解除操作部が誤操作される可能性を低減することができる。
【0012】
本発明のアルコール測定装置において、前記本体は、前記アルコール測定装置を駆動する電力を供給する電池を収納する電池収納部を備え、前記カバーは、前記本体に取り付けられている場合に前記電池収納部を覆い隠しても良い。
【0013】
この構成により、本発明のアルコール測定装置は、接合解除操作部を覆い隠すカバーが電池収納部も覆い隠すので、部品点数を低減することができる。
【0014】
本発明のアルコール測定装置において、前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部が互いに接合されている場合に、前記本体から前記センサーユニットが取り外されるときに前記本体および前記センサーユニットの一方に対して他方が移動させられる方向に前記一方に対して前記他方を付勢する付勢部材を備えても良い。
【0015】
この構成により、本発明のアルコール測定装置は、接合解除操作部によって操作が受け付けられて本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部の接合が解除された場合に、本体からセンサーユニットが取り外されるときに本体およびセンサーユニットの一方に対して他方が移動させられる方向に本体およびセンサーユニットの一方に対して他方が付勢部材の付勢力によって移動させられるので、本体からのセンサーユニットの取り外しを容易化することができる。
【0016】
本発明のアルコール測定装置において、前記本体は、コネクターである本体側コネクターを備え、前記センサーユニットは、コネクターであるセンサーユニット側コネクターを備え、前記本体側コネクターおよび前記センサーユニット側コネクターは、前記本体側被接合部および前記センサーユニット側被接合部が互いに接合されている場合に互いに接続され、前記本体は、前記センサーユニット側コネクター以外の不正なコネクターのハウジングに接触することによって前記不正なコネクターが前記本体側コネクターに接続されることを防止する突起としての不正接続防止突起を備え、前記センサーユニットは、前記センサーユニット側コネクターが前記本体側コネクターに接続される場合に前記不正接続防止突起が収納される空間としての突起収納空間が形成されていても良い。
【0017】
この構成により、本発明のアルコール測定装置は、センサーユニット側コネクター以外の不正なコネクターのハウジングに本体の不正接続防止突起が接触することによって、不正なコネクターが本体側コネクターに接続されることを防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のアルコール測定装置は、本体からセンサーユニットが容易に脱落することを防止しつつ、本体からセンサーユニットが容易に取り外されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】(a)本発明の一実施の形態に係るアルコール測定装置の正面図である。 (b)
図1(a)に示すアルコール測定装置の平面図である。
【
図2】(a)
図1(a)に示すアルコール測定装置の背面図である。 (b)
図1(a)に示すアルコール測定装置の左側面図である。
【
図3】(a)呼気採取部が本体から取り外された状態での
図1(a)に示すアルコール測定装置の正面図である。 (b)呼気採取部が本体から取り外されてセンサーユニットが本体から少し引き出された状態での
図1(a)に示すアルコール測定装置の正面図である。
【
図4】マウスピースが呼気採取部に装着されている状態での
図1(a)に示すアルコール測定装置の左側面図である。
【
図5】(a)
図1に示す本体の平面図である。 (b)
図1に示す本体の背面図である。
【
図6】本体側被接合部が現れる切断面で一部を切断した状態での
図1に示す本体の左側面図である。
【
図7】本体側コネクターが現れる切断面で一部を切断した状態での
図1に示す本体の左側面図である。
【
図8】コネクター付きケーブルが挿入されている場合に本体側コネクターが現れる切断面で一部を切断した状態での
図1に示す本体の左側面図である。
【
図9】(a)
図3に示すセンサーユニットの正面図である。 (b)
図3に示すセンサーユニットの平面図である。
【
図10】(a)
図3に示すセンサーユニットの背面図である。 (b)
図3に示すセンサーユニットの左側面図である。
【
図11】(a)
図3に示すセンサーユニットの底面図である。 (b)センサーユニット側コネクターが現れる切断面で一部を切断した状態での
図3に示すセンサーユニットの左側面図である。
【
図12】本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が互いに接合されていない場合の
図3に示す本体およびセンサーユニットの背面図である。
【
図13】本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が互いに接合されていない場合に本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が現れる切断面で一部を切断した状態での
図3に示す本体およびセンサーユニットの左側面図である。
【
図14】本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が互いに接合されていない場合に本体側コネクターおよびセンサーユニット側コネクターが現れる切断面で一部を切断した状態での
図3に示す本体およびセンサーユニットの左側面図である。
【
図15】本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が互いに接合されている場合の
図3に示す本体およびセンサーユニットの背面図である。
【
図16】本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が互いに接合されている場合に本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が現れる切断面で一部を切断した状態での
図3に示す本体およびセンサーユニットの左側面図である。
【
図17】本体側被接合部およびセンサーユニット側被接合部が互いに接合されている場合に本体側コネクターおよびセンサーユニット側コネクターが現れる切断面で一部を切断した状態での
図3に示す本体およびセンサーユニットの左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0021】
まず、本発明の一実施の形態に係るアルコール測定装置の構成について説明する。
【0022】
図1(a)は、本実施の形態に係るアルコール測定装置10の正面図である。
図1(b)は、アルコール測定装置10の平面図である。
図2(a)は、アルコール測定装置10の背面図である。
図2(b)は、アルコール測定装置10の左側面図である。
図3(a)は、呼気採取部50が本体20から取り外された状態でのアルコール測定装置10の正面図である。
図3(b)は、呼気採取部50が本体20から取り外されてセンサーユニット40が本体20から少し引き出された状態でのアルコール測定装置10の正面図である。
【0023】
図1~
図3に示すように、アルコール測定装置10は、本体20と、本体20の後述の電池収納部を覆い隠すためのカバー30と、呼気中のアルコール濃度を検知するためのアルコールセンサーを含むユニットであるセンサーユニット40と、利用者の呼気を採取するための呼気採取部50とを備えている。
【0024】
カバー30、センサーユニット40および呼気採取部50は、それぞれ、本体20に対して着脱可能である。
【0025】
呼気採取部50は、後述のマウスピースが挿入されるためのマウスピース挿入用開口50aと、マウスピース挿入用開口50aに挿入されたマウスピースから吹き込まれた呼気を排出するための排気用開口50bとが形成されている。マウスピース挿入用開口50aと、排気用開口50bとは、互いに連通している。
【0026】
図4は、マウスピース60が呼気採取部50に装着されている状態でのアルコール測定装置10の左側面図である。
【0027】
図4に示すように、利用者の呼気が吹き込まれるためのマウスピース60は、呼気採取部50のマウスピース挿入用開口50a(
図1参照。)に挿入されることによって、呼気採取部50に装着される。アルコール測定装置10は、マウスピース60が呼気採取部50に装着されることによって使用される。
【0028】
図5(a)は、本体20の平面図である。
図5(b)は、本体20の背面図である。
図6は、本体側被接合部27が現れる切断面で一部を切断した状態での本体20の左側面図である。
図7は、本体側コネクター24が現れる切断面で一部を切断した状態での本体20の左側面図である。
【0029】
図1~
図7に示すように、本体20は、アルコール測定装置10を駆動する電力を供給する電池80を収納する電池収納部20aと、センサーユニット40を収納するセンサー収納部20bとを備えている。
【0030】
センサー収納部20bは、センサーユニット40が挿入されるための開口20cが本体20の上面側に形成されている。
【0031】
本体20は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの操作デバイスである操作部21と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22とを外部に備えている。
【0032】
本体20は、プリント基板23と、センサーユニット40(
図3参照。)の後述のセンサーユニット側コネクターが接続されるためのコネクターとしての本体側コネクター24と、センサーユニット側コネクター以外の不正なコネクターが本体側コネクター24に接続されることを防止する突起としての不正接続防止突起25と、本体20からセンサーユニット40が取り外されるときに本体20に対してセンサーユニット40が移動させられる方向に本体20に対してセンサーユニット40を付勢するための付勢部材としてのコイルバネ26とを内部に備えている。
【0033】
プリント基板23は、センサーユニット40の後述の弾性突出部が挿入されるための穴23aが形成されている。
【0034】
本体側コネクター24は、プリント基板23上に実装されている。本体側コネクター24は、例えば、USB(Universal Serial Bus) Type-Cのプラグでも良い。
【0035】
不正接続防止突起25およびコイルバネ26は、プリント基板23上に固定されている。
【0036】
図8は、コネクター付きケーブル90が挿入されている場合に本体側コネクター24が現れる切断面で一部を切断した状態での本体20の左側面図である。
【0037】
図8に示すコネクター付きケーブル90は、ケーブル91と、ケーブル91に取り付けられたコネクター92と、コネクター92を保持するハウジング93とを備えている。コネクター付きケーブル90は、本体側コネクター24がUSB Type-Cのプラグである場合、コネクター92がUSB Type-Cのレセプタクルである一般的なUSBケーブルである。
【0038】
図8に示すように、本体20の不正接続防止突起25は、コネクター付きケーブル90のコネクター92のハウジング93に接触することによって、コネクター92が本体側コネクター24に接続されることを防止することができる。
【0039】
図1~
図7に示すように、本体20は、センサーユニット40の後述のセンサーユニット側被接合部が引っ掛けられることによってセンサーユニット側被接合部が接合される本体側被接合部27を備えている。
【0040】
本体20は、本体側被接合部27と、センサーユニット側被接合部とが互いに接合されていて、カバー30が取り外されている場合に、センサーユニット40の後述の接合解除操作部を本体20の外部に露出させるための穴としての操作部露出用穴20dが形成されている。
【0041】
操作部露出用穴20dは、カバー30が本体20に取り付けられている場合に、カバー30によって覆われる位置に形成されている。すなわち、カバー30は、本体20に取り付けられている場合に、センサーユニット40の接合解除操作部45bを覆い隠す。また、カバー30は、本体20に取り付けられている場合に、本体20の電池収納部20aも覆い隠す。
【0042】
図9(a)は、センサーユニット40の正面図である。
図9(b)は、センサーユニット40の平面図である。
図10(a)は、センサーユニット40の背面図である。
図10(b)は、センサーユニット40の左側面図である。
図11(a)は、センサーユニット40の底面図である。
図11(b)は、センサーユニット側コネクター44が現れる切断面で一部を切断した状態でのセンサーユニット40の左側面図である。
【0043】
図9~
図11に示すように、センサーユニット40は、マウスピース60(
図4参照。)から吹き込まれた呼気が呼気採取部50(
図4参照。)を介して導入される呼気導入部41と、本体20(
図3参照。)およびセンサーユニット40の間から水などの液体が本体20の内部に浸入することを防止するためのシール材42とを備えている。
【0044】
センサーユニット40は、プリント基板43と、本体側コネクター24(
図5参照。)が接続されるためのコネクターとしてのセンサーユニット側コネクター44とを内部に備えている。
【0045】
センサーユニット側コネクター44は、プリント基板43上に実装されている。センサーユニット側コネクター44は、本体側コネクター24がUSB Type-Cのプラグである場合、USB Type-Cのレセプタクルである。
【0046】
センサーユニット40は、本体側コネクター24が挿入されるための穴としてのコネクター挿入用穴40aと、本体20の不正接続防止突起25(
図5参照。)が収納されるための空間としての突起収納空間40bと、突起収納空間40bの開口であって、不正接続防止突起25が挿入されるための穴としての突起挿入用穴40cと、本体20のコイルバネ26(
図5参照。)の先端部が挿入されるための溝としてのバネ挿入用溝40dとが形成されている。コネクター挿入用穴40aと、突起挿入用穴40cとは、繋がって1つの開口になっていても良い。
【0047】
センサーユニット40は、弾性を有する突出部としての弾性突出部45を備えている。弾性突出部45は、本体側被接合部27(
図5参照。)に引っ掛けられることによって本体側被接合部27が接合されるセンサーユニット側被接合部45aと、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合を解除するための操作を受け付ける接合解除操作部45bとを備えている。弾性突出部45は、弾性突出部45自身が弾性変形することによって本体側被接合部27と、センサーユニット側被接合部45aとをスナップフィットによって接合する。本体側被接合部27と、センサーユニット側被接合部45aとの接合は、この接合を解除するための操作が接合解除操作部45bによって操作が受け付けられた場合に解除される。
【0048】
次に、アルコール測定装置10の組み立て方法について説明する。
【0049】
図12は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが互いに接合されていない場合の本体20およびセンサーユニット40の背面図である。
図13は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが互いに接合されていない場合に本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが現れる切断面で一部を切断した状態での本体20およびセンサーユニット40の左側面図である。
図14は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが互いに接合されていない場合に本体側コネクター24およびセンサーユニット側コネクター44が現れる切断面で一部を切断した状態での本体20およびセンサーユニット40の左側面図である。
【0050】
本体20の開口20c(
図5(a)参照。)からセンサーユニット40が挿入されると、本体20およびセンサーユニット40は、
図12~
図14に示すようになる。
図12~
図14に示す状態において、本体側コネクター24は、センサーユニット40のコネクター挿入用穴40aに挿入されている。
図12~
図14に示す状態において、本体20の不正接続防止突起25は、センサーユニット40の突起挿入用穴40cに挿入されている。
図12~
図14に示す状態において、本体20のコイルバネ26の先端部は、センサーユニット40のバネ挿入用溝40dに挿入されていて、センサーユニット40に接触している。
【0051】
図15は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが互いに接合されている場合の本体20およびセンサーユニット40の背面図である。
図16は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが互いに接合されている場合に本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが現れる切断面で一部を切断した状態での本体20およびセンサーユニット40の左側面図である。
図17は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが互いに接合されている場合に本体側コネクター24およびセンサーユニット側コネクター44が現れる切断面で一部を切断した状態での本体20およびセンサーユニット40の左側面図である。
【0052】
図12~
図14に示す状態からセンサーユニット40が本体20のコイルバネ26の付勢力に抗って本体20の内部に更に挿入されると、本体20およびセンサーユニット40は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aが互いに接合されて
図15~
図17に示すようになる。
【0053】
図15~
図17に示す状態において、本体側コネクター24と、センサーユニット側コネクター44とは、互いに接続されている。
図15~
図17に示す状態において、本体20の不正接続防止突起25は、センサーユニット40の突起収納空間40bに収納されている。
図15~
図17に示す状態において、コイルバネ26は、本体20からセンサーユニット40が取り外される場合に本体20に対してセンサーユニット40が移動させられる方向に本体20に対してセンサーユニット40を付勢している。
【0054】
図12~
図17においては、カバー30が本体20に取り付けられていない。しかしながら、以上の工程は、カバー30が本体20に取り付けられている状態で実行されても良い。
【0055】
図15~
図17に示すようにセンサーユニット40が固定されている本体20に呼気採取部50が取り付けられると、
図1~
図2に示すようにアルコール測定装置10が完成する。
【0056】
次に、アルコール測定装置10の分解方法について説明する。
【0057】
図1~
図2に示すアルコール測定装置10の本体20から呼気採取部50が取り外されるとともに、カバー30が本体20から取り外されると、本体20およびセンサーユニット40は、
図15~
図17に示すようになる。
【0058】
図15~
図17に示す状態において、本体20の操作部露出用穴20dから本体20の外部に露出している接合解除操作部45bが、例えば、利用者の指など、何らかの物によって押されると、センサーユニット側被接合部45aが本体側被接合部27から外れ、本体20のコイルバネ26の付勢力によってセンサーユニット40が押されて
図12~
図14に示す状態になる。
【0059】
センサーユニット40は、
図12~
図14に示す状態から利用者によって掴まれて本体20から取り外されることができる。
【0060】
アルコール測定装置10は、センサーユニット40が本体20から取り外された後、例えばセンサーユニット40が新たなものに交換されて、再び組み立てられることが可能である。
【0061】
以上に説明したように、アルコール測定装置10は、本体側被接合部27と、センサーユニット側被接合部45aとがスナップフィットによって互いに接合され、接合解除操作部45bによって操作が受け付けられた場合に本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合が解除されるので、本体20からセンサーユニット40が容易に脱落することを防止しつつ、本体20からセンサーユニット40が容易に取り外されることができる。
【0062】
アルコール測定装置10は、本体側被接合部27と、センサーユニット側被接合部45aとをスナップフィットによって接合する弾性突出部45に接合解除操作部45bが備えられるので、単純な構造によって本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合を解除することができる。
【0063】
なお、アルコール測定装置10は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合を解除するための操作を受け付ける接合解除操作部が弾性突出部45に備えられていなくても良い。アルコール測定装置10は、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合を解除するための操作を受け付ける接合解除操作部が弾性突出部45に備えられていない場合に、接合解除操作部によって受け付けられた操作に応じて、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合を解除する機構を別途備えても良い。
【0064】
アルコール測定装置10は、カバー30が本体20に取り付けられている場合にカバー30が接合解除操作部45bを覆い隠すので、接合解除操作部45bが誤操作される可能性を低減することができる。
【0065】
アルコール測定装置10は、接合解除操作部45bを覆い隠すカバー30が電池収納部20aも覆い隠すので、部品点数を低減することができる。
【0066】
なお、アルコール測定装置10は、接合解除操作部45bを覆い隠すカバーと、電池収納部20aを覆い隠すカバーとが別々に備えても良い。また、アルコール測定装置10は、接合解除操作部45bを覆い隠すカバーを備えていなくても良い。
【0067】
アルコール測定装置10は、接合解除操作部45bによって操作が受け付けられて本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合が解除された場合に、本体20からセンサーユニット40が取り外されるときに本体20に対してセンサーユニット40が移動させられる方向に本体20に対してセンサーユニット40がコイルバネ26の付勢力によって移動させられるので、本体20からのセンサーユニット40の取り外しを容易化することができる。
【0068】
なお、アルコール測定装置10は、本体20からセンサーユニット40が取り外されるときにセンサーユニット40に対して本体20が移動させられる方向にセンサーユニット40に対して本体20を付勢する、センサーユニット40に取り付けられた付勢部材を、コイルバネ26に代えて、または、コイルバネ26に加えて備えても良い。また、アルコール測定装置10は、本体20からセンサーユニット40が取り外されるときに本体20およびセンサーユニット40の一方に対して他方が移動させられる方向に本体20およびセンサーユニット40の一方に対して他方を付勢する付勢部材を備えていなくても良い。
【0069】
アルコール測定装置10は、センサーユニット側コネクター44以外の不正なコネクター92のハウジング93に本体20の不正接続防止突起25が接触することによって、不正なコネクター92が本体側コネクター24に接続されることを防止することができる。
【0070】
なお、アルコール測定装置10は、不正接続防止突起25を備えていなくても良い。
【0071】
接合解除操作部45bは、本実施の形態において、センサーユニット40に備えられている。しかしながら、本体側被接合部27およびセンサーユニット側被接合部45aの接合を解除するための操作を受け付ける接合解除操作部は、本体20およびセンサーユニット40の少なくとも1つに備えられていれば良い。
【符号の説明】
【0072】
10 アルコール測定装置
20 本体
20a 電池収納部
25 本体側コネクター
26 不正接続防止突起
27 コイルバネ(付勢部材)
28 本体側被接合部
30 カバー
40 センサーユニット
40b 突起収納空間
44 センサーユニット側コネクター
45 弾性突出部
45a センサーユニット側被接合部
45b 接合解除操作部
80 電池
92 コネクター(センサーユニット側コネクター以外の不正なコネクター)
93 ハウジング