(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081441
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】配線ボックス装置
(51)【国際特許分類】
H02G 3/04 20060101AFI20240611BHJP
H02G 3/08 20060101ALI20240611BHJP
H05K 7/00 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
H02G3/04 062
H02G3/08
H05K7/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195080
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】000243803
【氏名又は名称】未来工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083655
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 哲寛
(72)【発明者】
【氏名】松田 翔平
【テーマコード(参考)】
4E352
5G357
5G361
【Fターム(参考)】
4E352AA01
4E352BB02
4E352BB10
4E352BB17
4E352CC01
4E352CC02
4E352CC07
4E352CC12
4E352CC13
4E352CC19
4E352CC32
4E352CC56
4E352DD12
4E352DR02
4E352DR25
4E352DR40
4E352DR42
4E352FF09
4E352GG12
4E352GG18
5G357DA06
5G357DB01
5G357DB02
5G357DC02
5G357DC03
5G357DD02
5G357DE02
5G357DE08
5G361AA02
5G361AB12
5G361AC01
5G361AC03
5G361AC10
5G361AD01
(57)【要約】
【課題】
ケーブル収容空間に収容されたケーブルの飛び出しや落下を防止できる配線ボックス装置の提供である。
【解決手段】
開口10を有する箱状のボックス本体Dを備えた配線ボックス装置Bと、当該配線ボックス装置Bのボックス本体Dに設けられた取付け部21に取り付けられることで、前記開口10を横切るように架設されて、前記ボックス本体Dに収容されたケーブルCの飛び出しを防止する紐状の飛出し防止部材A
1 と、から成り、前記ボックス本体Dの開口10に架設された前記飛出し防止部材A
1 を変形させることで干渉を回避して、前記開口10から前記ボックス本体D内にケーブルCを収容配置可能とする。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する箱状の本体を備えた配線ボックスと、
当該配線ボックスの本体に設けられた取付け部に取り付けられることで、前記開口を横切るように架設されて、前記本体に収容されたケーブルの飛び出しを防止する紐状の飛出し防止部材と、から成り、
前記本体の開口に架設された前記飛出し防止部材を変形させることで干渉を回避して、前記開口から前記本体内にケーブルを収容配置可能としたことを特徴とする配線ボックス装置。
【請求項2】
前記飛出し防止部材は、長さ方向に伸長可能であることを特徴とする請求項1に記載の配線ボックス装置。
【請求項3】
前記取付け部は、前記本体の開口を形成する周壁に近接配置された状態で、当該本体の底部の側から開口に向けて突出形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線ボックス装置。
【請求項4】
前記配線ボックスは、前記飛出し防止部材が取り付けられた状態で、前記取付け部及び前記飛出し防止部材の双方を覆い隠すように前記開口を塞ぐ蓋体を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の配線ボックス装置。
【請求項5】
前記配線ボックスは、天井壁等に固定されて、前記本体の開口が下方を向いた状態で、前記飛出し防止部材は、前記本体内に配置されたケーブルの落下を防止して、当該ケーブルを支持可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の配線ボックス装置。
【請求項6】
開口を有する箱状の本体を備えた配線ボックスと、
前記本体の開口を形成する周壁の開口側には、紐状の飛出し防止部材を引っ掛けて、前記開口を横切るようにして、当該飛出し防止部材を配置させる複数の取付け部を有し、
前記取付け部の先端部には、引っ掛けた前記飛出し防止部材の抜け出しを防止する抜出し防止部が形成されていることを特徴とする配線ボックス装置。
【請求項7】
前記抜出し防止部は、前記本体の開口を形成する周壁の開口側端部よりも外方に位置していることを特徴とする請求項6に記載の配線ボックス装置。
【請求項8】
前記取付け部は、その全体が前記本体の内部に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の配線ボックス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視カメラ等の器具類を固定して、内部に当該器具類のケーブルを収容するのに使用される配線ボックス装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記した配線ボックス装置の一つとして、特許文献1に開示のものがあり、監視カメラの設置のために 当該監視カメラが固定される固定部と、監視カメラに接続されるケーブルの接続部分や当該ケーブルの余長部を収容可能な配線収容空間とを備えている。
【0003】
配線収容空間に収容されたケーブルは、垂れ下がったり、その巻き癖により飛び出そうとするため、配線収容空間を覆う蓋体の閉塞の作業が行いにくかった。特に、開口が下方を向いて配線ボックスが設置された場合には、蓋体を開けると、収容されているケーブル束が垂れ下がることがあり、接続部分に負荷がかかったり、メンテナンスの支障となっていた。
【0004】
また、特許文献2には、箱状のベースプレート2と、当該ベースプレート2の開口を覆う蓋部材3とから成る分岐箱本体4において、当該ベースプレート2内に収容されるユニット間接続用コード24の飛び出しを防止するために、金属片を折り曲げた飛び出し規制部材52が前記ベースプレート2に取付けられている。しかし、前記ベースプレート2内には、必要な電気機器が配置されて、前記ユニット間接続用コード24の余長部が配置される空間は限られており、前記飛び出し規制部材52は、限られた空間に部分的に配置されるユニット間接続用コード24の飛び出しを防止するものである。
【0005】
従って、配線ボックスの正面視の面積に対する開口の占める割合(開口占有割合)が大きい場合、即ち、配線ボックスの正面視の面積の大部分が開口である場合には、当該開口の全域に亘って収容されるケーブルの余長部を飛び出し防止部材で覆う必要があるため、特許文献2に開示の上記飛び出し規制部材52では対応できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-115245号公報
【特許文献2】特開2005-191321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ケーブル収容空間に収容されたケーブルの飛び出しや落下を防止できる配線ボックス装置の提供を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、
開口を有する箱状の本体を備えた配線ボックスと、
当該配線ボックスの本体に設けられた取付け部に取り付けられることで、前記開口を横切るように架設されて、前記本体に収容されたケーブルの飛び出しを防止する紐状の飛出し防止部材と、から成り、
前記本体の開口に架設された前記飛出し防止部材を変形させることで干渉を回避して、前記開口から前記本体内にケーブルを収容配置可能としたことを特徴としている。
【0009】
請求項1の発明によれば、配線ボックスの本体の開口には、当該本体に収容されるケーブルの飛び出しを防止すべく、前記開口を横切るように紐状の飛出し防止部材が架設されていて、しかも、前記本体の開口に架設された前記飛出し防止部材を変形させることで干渉を回避して、前記開口から前記本体内にケーブルを収容配置可能となっているので、前記本体の開口の全体形状に対応させて、当該開口を横切るように紐状の飛出し防止部材を架設できて、開口の全体形状を問わずに、しかも開口占有割合の大きな開口を有する配線ボックスの本体に対しても実施できる。即ち、配線ボックスの本体の任意形状の開口に対して紐状の飛出し防止部材を架設できて、本体内に収容配置されたケーブルの余長部の飛び出しを防止できる。
【0010】
また、本体の開口を横切るように取付けられた飛出し防止部材は、紐状であるため、当該飛出し防止部材における隣接配置される各部分の間には、大きな空間部が形成されるのに加えて、当該飛出し防止部材は、前記本体の開口の前面側から当該本体内に収容配置されるケーブルの余長部と干渉しないように変形するので、当該本体に飛出し防止部材が架設された状態で、当該本体の内部にケーブルの余長部の収容配置ができると共に、当該ケーブルの余長部の収容配置後においては、飛出し防止部材の存在により、その飛び出しを防止できる。なお、飛出し防止部材は、ケーブルの余長部を本体に収容配置した後に、当該本体の取付け部に取付けても、ケーブルの余長部の飛び出しを防止できる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記飛出し防止部材は、長さ方向に伸長可能であることを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明によれば、前記飛出し防止部材は、長さ方向に伸長可能であるため、配線ボックスの本体に対して開口を通してケーブルの余長部を収容配置させる際における当該ケーブルとの干渉の回避が一層容易となって、本体の開口に飛出し防止部材を架設した状態で行うケーブルの余長部の収容配置の作業が容易となる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記取付け部は、前記本体の開口を形成する周壁に近接配置された状態で、当該本体の底部の側から開口に向けて突出形成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3の発明によれば、飛出し防止部材が架設される本体の取付け部は、当該本体の周壁に近接配置されていて、配線ボックスの本体内において外力を受けにくいため、破損されにくくなるのに加えて、当該本体内における飛出し防止部材の架設範囲が広くなって、ケーブルの余長部の飛出し防止効果の向上にも寄与する。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記配線ボックスは、前記飛出し防止部材が取り付けられた状態で、前記取付け部及び前記飛出し防止部材の双方を覆い隠すように前記開口を塞ぐ蓋体を備えていることを特徴としている。
【0016】
請求項4の発明によれば、蓋体により本体の開口が閉塞されて、本体の内部が見えないので、配線ボックスとしての見栄えがよくなる。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記配線ボックスは、天井壁等に固定されて、前記本体の開口が下方を向いた状態で、前記飛出し防止部材は、前記本体内に配置されたケーブルの落下を防止して、当該ケーブルを支持可能であることを特徴としている。
【0018】
請求項5の発明によれば、配線ボックスの本体の開口が下方を向いて、天井壁等に固定されて、本体の開口に架設された飛出し防止部材が必要強度を有する場合には、開口が下方を向いた本体内に収容配置されたケーブルの余長部を支持できて、配線作業が容易となる。
【0019】
請求項6の発明は、
開口を有する箱状の本体を備えた配線ボックスと、
前記本体の開口を形成する周壁の開口側には、紐状の飛出し防止部材を引っ掛けて、前記開口を横切るようにして、当該飛出し防止部材を配置させる複数の取付け部を有し、
前記取付け部の先端部には、引っ掛けた前記飛出し防止部材の抜け出しを防止する抜出し防止部が形成されていることを特徴としている。
【0020】
配線ボックスの本体に収容されたケーブルの余長部は、前記各取付け部の先端の抜出し防止部に引っ掛けられて、前記本体の開口を横切るように配置された飛出し防止部材により飛び出しが防止されるが、前記本体内に収容された前記余長部が嵩張っている場合には、前記飛出し防止部材を前方に押し出すような力が作用して、前記各取付け部に対する飛出し防止部材の引っ掛けが解除される恐れがある。しかし、請求項6の発明によれば、前記各取付け部の先端部には、引っ掛けた前記飛出し防止部材の抜け出しを防止する抜出し防止部が形成されているため、前記取付け部に対する飛出し防止部材の引っ掛けが解除されることなく、引っ掛けられた状態が維持される。
【0021】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記抜出し防止部は、前記本体の開口を形成する周壁の開口側端部よりも外方に位置していることを特徴としている。
【0022】
請求項7の発明によれば、配線ボックス装置の本体のケーブル収容空間を広く確保できるのに加えて、本体の周壁の開口側の端部と干渉することなく、前記各取付け部に前記抜出し防止部を引っ掛けることができるため、前記本体の開口を横切るように前記飛出し防止部材を架設する作業が容易となる。
【0023】
請求項8の発明は、請求項6の発明において、前記取付け部は、その全体が前記本体の内部に配置されていることを特徴としている。
【0024】
請求項8の発明によれば、飛出し防止部材を引っ掛ける取付け部の全体が本体の内部に配置されているため、外力による破損が発生しにくいのに加えて、本体の開口を蓋体により閉塞する際に、当該取付け部と蓋体との干渉が生じにくくなる。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、配線ボックスの本体の取付け部に取付けられた飛出し防止部材を、配線ボックスの本体の開口を横切るように、当該本体の開口に架設するため、開口の全体形状を問わずに、しかも開口占有割合の大きな開口を有する配線ボックスの本体に対しても架設できて、本体に収容配置されたケーブルの余長部の飛び出しを防止できる。また、配線ボックスの本体の開口を横切るように取付けられた飛出し防止部材は、紐状であるため、当該飛出し防止部材における隣接配置される各部分の間には、大きな空間部が形成されるのに加えて、当該飛出し防止部材は、前記本体の開口の前面側から当該本体内に収容配置されるケーブルの余長部と干渉しないように変形するので、当該本体に飛出し防止部材が架設された状態で、当該本体の内部にケーブルの余長部の収容配置ができると共に、当該ケーブルの余長部の収容配置後においては、飛出し防止部材の存在により、その飛び出しを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】配線ボックス装置Bと監視カメラ装置Sとの分離状態の斜視図である。
【
図2】配線ボックス装置Bを構成するボックス本体Dに対して蓋体Lが最大に開いた状態の斜視図である。
【
図3】ボックス本体Dの正面図に近い状態の斜視図である。
【
図4】ボックス本体Dを背面側から見た斜視図である。
【
図5】(a),(b)は、それぞれ蓋体Lの正面側及び背面側からの斜視図である。
【
図7】ボックス本体D内に収容配置されたケーブルCの余長部Caの飛び出しが、×状に交差配置された飛出し防止部材A
1 により防止されている状態の斜視図である。
【
図8】ボックス本体Dに対して蓋体Lを覆蓋させた状態における
図3のX-X線断面図である。
【
図9】(a)~(e)は、ボックス本体Dの開口に対する飛出し防止部材A
1 ,A
2 ,A
3 の異なる配置形態を示す図である。
【
図10】(a),(b)は、それぞれ配線ボックス装置Bを用いて天井壁Wに監視カメラ装置S及び電灯Eを設置した状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0027】
以下、最適な実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。配線ボックス装置Bは、
図1~
図6に示されるように、監視カメラ装置S等の器具類を固定して、そのケーブルCの余長部Caを内部に収容配置するために使用されるものであって、当該ケーブルCの余長部Caを収容配置して、建物の壁面又は屋外のポール類で代表される被固定物に対して固定される円形箱状のボックス本体Dと、当該ボックス本体Dの開口(開口面)10を閉塞するために、当該ボックス本体Dに対して開閉可能に連結されて、前面に前記監視カメラ装置Sが一体に取付けられる円形浅底箱状の蓋体Lとから成る。ボックス本体D及び蓋体Lは、いずれも樹脂で成形されている。
【0028】
円形箱状のボックス本体Dは、
図2~
図4及び
図8に示されるように、周壁1の内側の空間は、円形中心から大きく離れた位置に配置された区画壁2により区画されて、当該空間の大部分を占めて、監視カメラ装置SのケーブルCの余長部Caを収容配置するケーブル収容空間3aとなっており、残りの小さな空間は、ボックス本体Dに対して蓋体Lをヒンジ連結するのに必要な本体側ヒンジ部材である第1及び第2のヒンジ連結ブロック体4,5及び開き止め体6が配置されるヒンジ部材収容空間3bである。当該ヒンジ部材収容空間3bに配置される第1及び第2の各ヒンジ連結ブロック体4,5は、前記区画壁2に沿って所定間隔をおいて配置され、開き止め体6は、第1ヒンジ連結ブロック体4に対して第2ヒンジ連結ブロック体5と反対側に前記区画壁2に沿って所定間隔をおいて配置され、各本体側ヒンジ部材である第1及び第2の各ヒンジ連結ブロック体4,5及び開き止め体6は、ボックス本体Dの開口10から突出し、しかも、その先端部は、いずれも区画壁2と反対側の周壁1に向けて突出している。第1及び第2の各ヒンジ連結ブロック体4,5には、後述のヒンジピン41が挿通されるピン挿通孔4a,5a(
図3参照)がそれぞれ形成されている。
【0029】
ボックス本体Dは、複数の固定ねじ81を介して被固定物に固定されるため、その底壁7には、当該固定ねじ81を挿通させるための複数のねじ孔11,12,13が貫通して形成されている。底壁7の大きく異なる箇所に複数のねじ孔11,12,13を形成したのは、ボックス本体Dが固定される被固定物の種々の形状に対応させて、固定可能にするためである。即ち、ボックス本体Dの周壁1における前記区画壁2と対向する部分は、ボックス本体Dにヒンジ連結される蓋体Lにおけるヒンジ連結部と反対側の部分をねじ固定させる雌ねじ部14を形成可能にするために、一対の膨出部15が当該ボックス本体Dの中心に向けて膨出した状態で形成されている。前記膨出部15における前記雌ねじ部14が形成されている部分は、中空構造であって、当該雌ねじ部14は、開口10の側の板部に形成された下孔に圧入される雌ねじ筒で形成されている。底壁7における一対の膨出部15に達している部分には、一対のねじ孔11がそれぞれ貫通して形成されている。各本体側ヒンジ部材4,5,6が配置されている部分の底壁7には、一対のねじ孔12が配置可能な最大の間隔を有して貫通して形成され、大部分を占めるケーブル収容空間3aの部分の底壁7には、一対で一組となった計3組のねじ孔13が、ボックス本体Dの中心に対して対称位置に設けられている。膨出部15における一対のねじ孔11が形成されている部分は、ボックス本体Dの開口10の側に開口されていて、深い孔状となっている。計3組のねじ孔13のみは、ケーブル収容空間3aの水密を保持させるために、ねじ孔が必要な場合にのみ打ち抜いて(ノックアウトして)形成されるノックアウト構造のねじ孔である。
【0030】
ボックス本体Dの周壁1の開口10に近い部分のみを除いて残りの深さ方向の全ての部分における区画壁2と一対の膨出部15で挟まれる各部分は、その外側面が内側に凹んだ平面状に形成されていると共に、これに対応した部分の周壁1は、内方に膨出した周壁内方膨出部1aとなっている。相対向して配置された各周壁内方膨出部1aには、ケーブルCの余長部Caがケーブル収容空間3aに収容されて、当該ボックス本体Dの外部に引き出されて配線されるケーブルCを収容保護するための保護管Pの端部を接続するための保護管接続口16が一対ずつ形成されている。保護管接続口16は、キャップ体17で覆われていて、保護管Pの接続時には、当該キャップ体17を取り外して保護管接続口16として使用する。底壁7の中心部には、同様の保護管接続口16が1個形成されている。各保護管接続口16の非使用時には、キャップ体17で覆う構成とすることで、ケーブル収容空間3aの水密を保持できる。
【0031】
底壁7における各周壁内方膨出部1aの内側の部分は、正面視で長方形状であって、長辺方向の縦断面視で等脚台形状となって内側に膨出された底壁内方膨出部7aとなって、外方に凹部18(
図4参照)がそれぞれ形成され、当該各凹部18の長手方向の中央部であって、しかも底壁7の延長部には、短手方向に沿って固定バンド引掛け部19が設けられている。このため、前記各凹部18に固定バンド82を挿入して前記固定バンド引掛け部19に引っ掛けることで、ポール類に対してボックス本体Dを固定バンド82を介して固定できる。なお、正面視で長方形状の底壁内方膨出部7aの短手方向に沿って周壁1の側は、周壁内方膨出部1aに一体に設けられていると共に、短手方向に沿って周壁1の反対側は、閉塞板部8で閉塞されて、外部と遮断されることで、当該底壁内方膨出部7aの水密構造を確保している。
【0032】
ボックス本体Dの底壁7に設けられた保護管接続口16を挟んで一対の周壁内方膨出部1aが対向配置され、各周壁内方膨出部1aにおける高さ方向に沿って開口10に近い側の端部には、ゴムバンド等の紐状の飛出し防止部材A
1 ~A
4 を引っ掛けて、開口10を横切るようにして、当該飛出し防止部材A
1 ~A
4 を配置させるための一対(2個)の短ロッド状の取付け部21が、当該ボックス本体Dの開口に向けてそれぞれ突設されている。計4個の取付け部21は、同一形状であって、その先端部は、紐状の飛出し防止部材A
1 ~A
4 の抜け出しを防止するために、略T字状に形成された抜出し防止部21aが形成されている。換言すると、抜出し防止部21aは、先端側に移動しようとする飛出し防止部材A
1 ~A
4 が係止するように、当該取付け部21の先端側に側方に向けて突設されておればよい。従って、抜出し防止部21aの形状は、上記T字状の外に種々の形状が考えられる。各取付け部21の先端部の各抜出し防止部21aは、
図8に明示されているように、ボックス本体Dの開口(開口面)10に対して僅かに外方に突出していると共に、当該ボックス本体Dの開口10を蓋体Lで覆蓋した状態で、当該蓋体Lのケーブル収容空間35aに僅かに入り込んでいる。なお、
図8には、開口(開口面)10が破線で示されている。飛出し防止部材A
1 ~A
4 を引っ掛けるための短ロッド状の計4本の取付け部21をボックス本体Dの開口10に対して上記の位置に配置したのは、開口10が当該飛出し防止部材A
1 ~A
4 により横切られる長さ、及び横切り総長を可能な限り長くすることで、ケーブル収容空間3aに収容配置されたケーブルCの余長部Caの飛出し防止の効果を可能な限り高めるためである。
【0033】
各取付け部21の先端部に抜出し防止部21aが形成されることで、前記取付け部21に対する飛出し防止部材A1 ~A4 の引っ掛けが解除されることなく、引っ掛けられた状態が維持される。特に、各取付け部21の先端部の各抜出し防止部21aが、ボックス本体Dの開口(開口面)10に対して僅かに外方に突出して形成されていると、ボックス本体Dのケーブル収容空間3aを広く確保できるのに加えて、ボックス本体Dの周壁1の開口側端部と干渉することなく、前記取付け部21に対して飛出し防止部材A1 ~A4 を引っ掛けることができて、ボックス本体Dの開口10を横切るように前記飛出し防止部材A1 ~A4 を架設する作業が容易となる。
【0034】
しかし、取付け部21の全体をボックス本体Dの内部に配置することも可能であり、この場合には、ボックス本体Dの周壁1の開口側の端部と干渉することなく、前記各取付け部21に前記抜出し防止部A1 ~A4 を引っ掛けることができるため、前記本体の開口を横切るように前記飛出し防止部材A1 ~A4 を架設する作業が容易となる。
【0035】
また、
図8に示されるように、周壁1に一対の前記周壁内方膨出部1aを対向して形成することで、周壁1における各周壁内方膨出部1aが形成されている部分は、開口10に近い部分のみに、当該各周壁内方膨出部1aに対して部分フランジ状となって残存したフランジ状周壁部1bとなっている。この結果、各取付け部21は、各フランジ状周壁部1bに近接して配置されている。各取付け部21を上記位置に配置したのは、可能な限りボックス本体Dの開口10の広い面積に紐状の飛出し防止部材A
1 ~A
4 を配置することが、当該ボックス本体Dのケーブル収容空間3aに収容配置されたケーブルCの余長部Caの飛び出しを効果的に防止できること、及び可能な限り周壁1に近接させて配置することが、ボックス本体Dの内部における外力が作用しにくくすることで、当該取付け部21の破損等を防止できることに基づく。なお、
図2、
図7及び
図8において、1cは、ケーブル収容空間3aを形成する周壁1及び区画壁2の開口10の側の端部に設けられて、蓋体Lのパッキン溝37に挿入される薄肉のシール壁部を示す。
【0036】
次に、
図2、
図6~
図8を参照して、ボックス本体Dの開口10を蓋覆する蓋体Lについて説明する。蓋体Lは、ボックス本体Dの全体形状に対応した浅底円形箱状であって、底壁31と、横断面が円弧状の周壁32とから成る。蓋体Lの内部空間は、ボックス本体Dの区画壁2に対応した位置に配置された区画壁33により区画されて、監視カメラ装置Sの基端の固定フランジ部84を当該蓋体Lに対して固定する複数本の固定ねじ83が螺入される小判状の器具類固定部34が内方に厚肉状に形成されたケーブル収容空間35aと、蓋体Lの側のヒンジ部材が収容されるヒンジ部材収容空間35bとから成る。蓋体Lの裏面側には、ボックス本体Dの2個の膨出部15に対応した同じく2個の周壁内方膨出部32aが形成され、各周壁内方膨出部32aには、ボックス本体Dに対して蓋体Lのヒンジ連結部と反対側の部分を固定する固定ねじ85の貫通孔36がそれぞれ形成されている。固定ねじ85は、ボックス本体Dの雌ねじ部14に螺合される。ケーブル収容空間35aの全体形状は、周壁32におけるヒンジ部材収容空間35bを除く部分と、前記区画壁33と、一対の周壁内方膨出部32aの膨出端部とが連続して形成され、当該連続部分の開口側の端部には、シールパッキン86(
図8参照)が挿入されるパッキン溝37が連続して形成されている。
【0037】
蓋体Lの底壁31における監視カメラ装置Sの固定フランジ部84が固定される小判状の器具類固定部34は、内側のケーブル収容空間35aの内部に膨出して厚肉に形成されている。
図8に示されるように、小判状の器具類固定部34の外面側及び内面側には、監視カメラ装置Sの固定フランジ部84を固定する固定ねじ83を螺入させる無数の非貫通のねじ下孔38a,38bが一組となって軸心を同一にしてそれぞれ形成されている。これにより、当該器具類固定部34の任意の位置に固定ねじ83を螺入できて、配線ボックス装置Bに対する監視カメラ装置Sの固定作業が容易となる。軸心を同一にして一組となって形成されている無数のねじ下孔38a,38bは、非貫通構造のために、固定ねじ83の螺入を可能とした上で、蓋体Lの底壁31の部分の水密を確保できる。
【0038】
蓋体Lのヒンジ部材収容空間35bには、ボックス本体Dに配置された第1及び第2の各ヒンジ連結ブロック体4,5と2本のヒンジピン41を介して連結される第1及び第2の各ヒンジピン挿通支持体42,43が、当該ヒンジピン41の軸心方向に沿って所定間隔(ボックス本体Dの第1及び第2の各ヒンジ連結ブロック体4,5の間隔と同一間隔)をおいて配置されている。第1及び第2の各ヒンジピン挿通支持体42,43には、それぞれヒンジピン41が挿通されるピン挿通孔42a,43a〔
図5(b)参照〕が形成されている。よって、
図2に示されるように、ボックス本体Dの第1及び第2の各ヒンジ連結ブロック体4,5の上方に、それぞれ蓋体Lの第1及び第2の各ヒンジピン挿通支持体42,43を配置させて、第1ヒンジ連結ブロック体4と第1ヒンジピン挿通支持体42の各ピン挿通孔4a,42aにヒンジピン41を挿通させて互いに連結すると共に、第2ヒンジ連結ブロック体5と第2ヒンジピン挿通支持体43の各ピン挿通孔5a,43aにヒンジピン41を挿通させると、2本のヒンジピン41を介してボックス本体Dと蓋体Lとが開閉可能にヒンジ連結される。また、ボックス本体Dの開き止め体6は、蓋体Lの第1ヒンジピン挿通支持体42に設けられた切欠き部42b(
図2参照)に当接係止されることで、ボックス本体Dに対する蓋体Lの最大開角が規制される。なお、
図2に示されるように、ボックス本体Dの第1ヒンジ連結ブロック体4の直下には、スライド当接体9が、ヒンジ連結状態のヒンジピン41の軸心に対して直交する方向にスライドすることで、蓋体Lの第2ヒンジピン挿通支持体43の上面に対して部分的に配置及び退避が可能となっていて、ボックス本体Dと蓋体Lとのヒンジ連結の維持及びその解除を可能にしている。即ち、ボックス本体Dと蓋体Lは、それぞれの側に設けられた上記した各ヒンジ連結部材で構成されるヒンジ連結機構Hを介して互いに分離不能に連結される。なお、ボックス本体Dと蓋体Lとを分離させるには、前記スライド当接体9を後退させて、蓋体Lの側の第2ヒンジピン挿通支持体43との当接を解除して、ボックス本体Dと蓋体Lとを、ヒンジピン41の一方の軸心方向にスライドさせて行う。
【0039】
なお、蓋体Lの表側における一対の固定ねじ85を貫通させる各貫通孔36に対応する部分は、底壁31と周壁32に亘って当該固定ねじ85の頭部を配置する凹部44が形成されて、一対の固定ねじ85を用いてボックス本体Dに対して蓋体Lのヒンジ連結部と反対側が固定された状態では、当該各凹部44は、キャップ体45で閉塞されることで、見栄えの良好性を確保している。
【0040】
ボックス本体Dと蓋体Lとがヒンジ連結機構Hを介して連結された状態で、ボックス本体Dに対して蓋体Lを回動させて、当該ボックス本体Dの開口10を閉塞させると、
図8に示されるように、シールパッキン86が挿入されている蓋体Lのパッキン溝37に、ボックス本体Dのシール壁部1cの先端部が挿入されることで、ボックス本体Dの開口10は、蓋体Lにより両者D,Lの密着部の水密が保持された状態で閉塞される。
【0041】
そして、建物の壁面又は屋外のポール類等の被固定物に固定された配線ボックス装置Bに対して監視カメラ装置S等の電気器具類を固定するには、以下のようにして行う。例えば、
図7及び
図8に示されるように、被固定物が建物の垂直な壁面W
1 である場合には、ボックス本体Dの一対の膨出部15及びヒンジ部材収容空間3bに設けられた一対1組の各ねじ孔11,12を利用して、当該各ねじ孔11,12に挿通された各固定ねじ81を前記壁面W
1 に螺入して行う。一対1組のねじ孔12に挿通された固定ねじ81を壁面W
1 に螺入させる場合には、ボックス本体Dに対して蓋体Lが連結されていない状態で行う。一対1組の各ねじ孔11,12を利用できない場合には、底壁7の中央部に形成された複数のねじ孔13を選択して、複数本の固定ねじ81を用いて壁面W
1 に対してボックス本体Dを固定する。
【0042】
壁面W
1 にボックス本体Dが固定された状態では、当該ボックス本体Dの短ロッド状の計4本の取付け部21に、例えば、
図7に示されるように、無端状の伸縮可能なゴムバンドから成る飛出し防止部材A
1 を所定の張力が作用した状態で×状となるように引っ掛けると、当該飛出し防止部材A
1 は、開口10を横切るように配置される。
【0043】
監視カメラ装置Sに接続されているケーブルCの配線は、蓋体Lの器具類固定部34の中央部にケーブル挿通口46を貫通形成して、当該ケーブル挿通口46に前記ケーブルCを外側から挿通して、当該ケーブルCの先端部の電源及び映像の各接続線をコネクタ91,92を介して当該ボックス本体Dの周壁内方膨出部1aの特定の保護管接続口16に接続された保護管Pから引き出された電源用及び映像用の各延長ケーブルC’,C”に接続する。そして、ボックス本体Dに接続された保護管Pの接続部と、蓋体Lのケーブル挿通口46との間に存在している前記ケーブルCの余長部Caは、ボックス本体Dの開口10に×状に配置されたゴムバンドから成る飛出し防止部材A1 と、ケーブル収容空間3aを形成する周壁(ボックス本体Dの周壁1の一部及び区画壁2)との間の隙間を通して当該ケーブル収容空間3a内に束ねた状態で収容配置させる。この際に、飛出し防止部材A1 を構成するゴムバンドは伸縮可能であるので、当該飛出し防止部材A1 を側方にずらすことで、当該飛出し防止部材A1 との干渉を避けてケーブルCの余長部Caをケーブル収容空間3aに収容配置可能である。ケーブルCの余長部Caとの干渉回避のために側方にずらされた飛出し防止部材A1 は、当該余長部Caの収容配置後には、弾性復元力により原形状である×状に復帰することで、ケーブル収容空間3aに収容配置されたケーブルCの余長部Caの飛び出しが防止される。なお、ボックス本体Dのケーブル収容空間3aにケーブルCの余長部Caを収容配置させた後に、計4本の各取付け部21に、ゴムバンドから成る飛出し防止部材A1 を×状に引っ掛けてもよい。
【0044】
最後に、垂直な壁面W1 に固定されたボックス本体Dの開口10を蓋体Lで閉塞して、2本の固定ねじ85により、当該蓋体Lをボックス本体Dに固定した状態で、当該蓋体Lの前面の器具類固定部34に、監視カメラ装置Sの固定フランジ部84を複数本の固定ねじ83を介して固定する。当該3本の各固定ねじ83は、器具類固定部34に同一軸心上に配置されるように形成された無数の非貫通のねじ下孔38a,38bのいずれか1つを選択して、螺入されることで、配線ボックス装置Bの前面に監視カメラ装置Sが固定される。なお、監視カメラ装置Sの固定フランジ部84は、配線ボックス装置Bの蓋体Lの器具類固定部34の平面状となった上面に密着されるので、器具類固定部34の前面に無数のねじ下孔38aが形成され、しかも器具類固定部34の中央部にケーブル挿通口46が形成された構造であっても、蓋体Lの器具類固定部34の前面と、監視カメラ装置Sの固定フランジ部84の裏面との間の水密は確保され、両面の間に水密パッキンを介装させると、水密性が一層に高められる。
【0045】
また、ボックス本体Dの開口10に対する飛出し防止部材A
1 ~A
4 の配置形態は、上記した×状に限定されず、種々の配置形態が考えられ、飛出し防止部材A
1 ~A
4 の材料に関しても、伸縮性を有する1本の無端状のゴムバンドに限定されず、針金、紐類も考えられる。
図9(a)は、上記した1本のゴムバンドから成る飛出し防止部材A
1 を開口10内において×状に配置したものであり、
図9(b)は、無端状のゴムバンドから成る飛出し防止部材A
2 を2本使用して、対角線方向に配置された各飛出し防止部材A
2 を交差させて、2本の飛出し防止部材A
2 を開口10内において×状に配置したり、
図9(c)に示されるように、2本の飛出し防止部材A
2 を、開口10内において水平方向に所定間隔をおいて垂直方向に配置させることもできる。更に、
図9(d)は、1本の針金から成る飛出し防止部材A
3 を、開口10内において×状に配置したものであり、
図9(e)は、紐から成る1本の飛出し防止部材A
4 を各取付け部21に方形状となるように引っ掛けることで、開口10内において水平方向に所定間隔をおいて垂直方向に配置させた例である。伸縮するゴムバンドから成る飛出し防止部材A
1 ,A
2 は、ボックス本体Dに対して「先付け」しておいても、ボックス本体Dのケーブル収容空間3aにケーブルCの余長部Caを収容配置させる際に、当該余長部Caとの干渉を回避すベく側方に移動させても、弾性により原配置形状に復元するが、針金又は紐から成る飛出し防止部材A
3 ,A
4 は、ボックス本体Dのケーブル収容空間3aに余長部Caを収容配置させた後に、当該飛出し防止部材A
3 ,A
4 を各取付け部21に架設して開口10を横切らせる「後付け」が望ましい。なお、針金又は紐から成る飛出し防止部材A
3 ,A
4 を「先付け」する場合には、ケーブルCの余長部Caとの干渉回避を可能とすべく、所定の弛みを有して架設することが望ましい。また、干渉を回避すべく、前記各飛出し防止部材A
1 ~A
4 を側方に移動させた後には、当該各飛出し防止部材A
1 ~A
4 は、余長部Caの飛び出しを防止し得る位置に戻しておく。
【0046】
また、飛出し防止部材は、その一部のみが伸縮する構造であってもよい。即ち、飛出し防止部材は、ボックス本体Dの開口10を横切るように配置される部分のみを伸縮可能な弾性材で形成して、ボックス本体Dの開口10を横切らずに、同一の周壁内方膨出部1aに設けられた2本の取付け部21に架設される部分は、非伸縮材で構成することも可能である。
【0047】
また、監視カメラ装置Sは、
図10(a)に示されるように、建物の天井壁W
2 に設置されることもあり、この場合には、
図9(a)~(c)に示されるような弾性を有するゴムバンドから成る飛出し防止部材A
1 ,A
2 を使用することで、開口10が下方を向いたボックス本体Dのケーブル収容空間3aにケーブルCの余長部Caを収容配置させた状態で、当該余長部Caは、開口10を横切って配置された飛出し防止部材A
1 ,A
2 に保持されることで、その落下が防止される。よって、ボックス本体Dの開口10が下方を向いた状態で行う配線作業は、ボックス本体Dのケーブル収容空間3aに対するケーブルCの余長部Caの収容作業自体及びその収容状態の維持に困難を伴うが、弾性を有するゴムバンドから成る飛出し防止部材A
1 ,A
2 の使用により当該困難を解消して、比較的容易に配線作業を行える。
【0048】
また、
図10(b)に示されるように、配線ボックス装置Bを用いて、天井壁W
2 に電灯Eを設置することも可能である。
【0049】
また、上記実施例では、ボックス本体Dと蓋体Lとは、ヒンジ連結機構Hを介してヒンジ連結された構成であるが、ヒンジ連結機構Hの構成は、上記実施例に限定されずいかなる構造であってもよい。ボックス本体Dと蓋体Lとは、ヒンジ連結させることなく、ボックス本体Dに対して別体の蓋体Lを覆蓋させる構成であってもよい。
【0050】
配線ボックス装置Bの全体形状に関しても、上記した円形に限定されず、方形状であってもよい。