(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081449
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】手袋パッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 85/18 20060101AFI20240611BHJP
【FI】
B65D85/18 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195090
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】598146986
【氏名又は名称】宇都宮製作株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 浩太郎
(72)【発明者】
【氏名】竹田 恵大
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 亜里沙
(72)【発明者】
【氏名】上野 友莉
(72)【発明者】
【氏名】上野 雅世
【テーマコード(参考)】
3E068
【Fターム(参考)】
3E068AA16
3E068AB07
3E068AC07
3E068BB09
3E068CC02
3E068DD08
3E068DE13
3E068EE31
3E068EE32
3E068EE40
(57)【要約】
【課題】手袋パッケージの機能を損なうことなく、手袋パッケージを配置するのに必要なスペースを小さくする。
【解決手段】手袋パッケージ1は、互いに積層された複数の手袋Gが収容される直方体状の箱体10を備える。箱体10の長手方向Lは、手袋Gの手首G1側から指先G2側に亘る方向である。箱体10における長手方向Lに直交する幅方向W(W1,W2)の寸法W1a,W2aは、手袋Gの指先G2が並ぶ方向の寸法Wbよりも小さい。手袋Gは、長手方向Lに延びる軸O回りに曲げられている。箱体10における長手方向Lに直交する横断面Aは、略正方形状である。箱体10の横断面Aにおける角部17には、手袋Gが箱体10内から取り出される取出口18が設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに積層された複数の手袋が収容される直方体状の箱体を備え、
前記箱体の長手方向は、前記手袋の手首側から指先側に亘る方向であり、
前記箱体における前記長手方向に直交する幅方向の寸法は、前記手袋の前記指先が並ぶ方向の寸法よりも小さく、
前記手袋は、前記長手方向に延びる軸回りに曲げられており、
前記箱体における前記長手方向に直交する横断面は、略正方形状であり、
前記箱体の前記横断面における角部には、前記手袋が前記箱体内から取り出される取出口が設けられている、手袋パッケージ。
【請求項2】
請求項1に記載の手袋パッケージであって、
前記横断面における短辺に対する長辺の比は、1.2以下である、手袋パッケージ。
【請求項3】
互いに積層された複数の手袋が収容される直方体状の箱体を備え、
前記箱体の長手方向は、前記手袋の手首側から指先側に亘る方向であり、
前記箱体における前記長手方向に直交する幅方向の寸法は、前記手袋の前記指先が並ぶ方向の寸法よりも小さく、
前記手袋は、前記長手方向に延びる軸回りに曲げられており、
前記箱体における前記長手方向に直交する横断面における角部には、前記手袋が前記箱体内から取り出される取出口が設けられており、
前記箱体における前記長手方向に延びる4つの面のうち、前記手袋のスペックに関する情報が最も多く記載された面を下向きに配置した場合に、前記横断面における左右方向の寸法に対する上下方向の寸法の比は、1以上である、手袋パッケージ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の手袋パッケージであって、
前記取出口は、前記箱体における前記長手方向の中央よりも、前記手首側に配置されている、手袋パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、手袋を収容するための手袋パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示の手袋用包装箱(手袋パッケージ)は、上板と下板と右板と左板とを含む角筒と、角筒の一方の開口を閉塞する前板と、角筒の他方の開口を閉塞する後板と、を備え、多数の手袋を積み重ねた状態で収容可能な大きさの直方体状に形成されている。直方体状の手袋用包装箱における6つの面のうちの互いに垂直に交わる3つの面各々には、手袋を個別に取り出すための取出部(取出口)が設けられている。この手袋用包装箱は、手袋を取り出す方向の自由度が高いという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の手袋パッケージは、多数の手袋を積み重ねた状態で収容可能な直方体状に形成されているので、必然的に大きなサイズにならざるを得ない。このため、手袋パッケージを例えば店舗の商品棚に陳列したり倉庫に保管したりするような場合に、手袋パッケージを配置するためのスペースを大きく確保する必要がある。
【0005】
しかしながら、手袋パッケージを単純に小さくしただけでは、手袋を手袋パッケージに上手く収容できなかったり、手袋を手袋パッケージの取出口から上手く取り出せなかったりするなど、手袋パッケージの機能を損なうという問題があった。
【0006】
本開示は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、手袋パッケージの機能を損なうことなく、手袋パッケージを配置するのに必要なスペースを小さくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様に係る手袋パッケージは、互いに積層された複数の手袋が収容される直方体状の箱体を備え、前記箱体の長手方向は、前記手袋の手首側から指先側に亘る方向であり、前記箱体における前記長手方向に直交する幅方向の寸法は、前記手袋の前記指先が並ぶ方向の寸法よりも小さく、前記手袋は、前記長手方向に延びる軸回りに曲げられており、前記箱体における前記長手方向に直交する横断面は、略正方形状であり、前記箱体の前記横断面における角部には、前記手袋が前記箱体内から取り出される取出口が設けられている。
【0008】
本開示の第1態様に係る手袋パッケージによれば、直方体状の箱体の横断面が略正方形状であるので、箱体の横断面における縦寸法及び横寸法は、略等しい。ここで、手袋パッケージにおける箱体の幅方向の寸法は、手袋の指先が並ぶ方向の寸法よりも小さい。このため、手袋パッケージの箱体の横断面における縦寸法及び横寸法のいずれも、手袋の指先が並ぶ方向の寸法よりも小さいことになる。
【0009】
このように、手袋パッケージの箱体の横断面における縦寸法及び横寸法を小さくすることによって、手袋パッケージを配置するのに必要なスペースを小さくすることができる。
【0010】
また、手袋パッケージでは、互いに積層された複数の手袋が箱体における長手方向に延びる軸回りに曲げられているので、上述したように箱体のサイズが小さいにもかかわらず、手袋を箱体に収容することができる。
【0011】
このように、手袋を収容するという手袋パッケージの機能を、損なわない。
【0012】
さらに、手袋パッケージでは、箱体の横断面における角部に取出口が設けられているので、手袋が取出口を介して箱体内から飛び出ることを抑制するべく取出口の面積を小さくした場合であっても、箱体内における取出口付近の空間を大きく確保することができる。これにより、手袋が取出口を介して箱体内から飛び出ることを抑制しつつ、手袋を、取出口を介して箱体内から取り出しやすくすることができる。
【0013】
このように、手袋を取出口を介して箱体内から取り出すという手袋パッケージの機能を、損なわない。
【0014】
以上、手袋パッケージの機能を損なうことなく、手袋パッケージを配置するのに必要なスペースを小さくすることができる。
【0015】
一実施形態では、前記横断面における短辺に対する長辺の比は、1.2以下である。
【0016】
かかる構成によれば、箱体の横断面を、真の正方形状に、より近づけることができる。
【0017】
本開示の第2態様に係る手袋パッケージは、互いに積層された複数の手袋が収容される直方体状の箱体を備え、前記箱体の長手方向は、前記手袋の手首側から指先側に亘る方向であり、前記箱体における前記長手方向に直交する幅方向の寸法は、前記手袋の前記指先が並ぶ方向の寸法よりも小さく、前記手袋は、前記長手方向に延びる軸回りに曲げられており、前記箱体における前記長手方向に直交する横断面における角部には、前記手袋が前記箱体内から取り出される取出口が設けられており、前記箱体における前記長手方向に延びる4つの面のうち、前記手袋のスペックに関する情報が最も多く記載された面を下向きに配置した場合に、前記横断面における左右方向の寸法に対する上下方向の寸法の比は、1以上である。
【0018】
本開示の第2態様に係る手袋パッケージによれば、直方体状の箱体における長手方向に延びる4つの面のうちの特定の1つの面には、他の3つの面に比較して、手袋のスペックに関する情報が最も多く記載されている。
【0019】
店舗の商品棚や倉庫の収納棚などの水平方向に延びる載置面に箱体を横置きする場合、一般的に、当該特定の1つの面を、下向きにする。
【0020】
ここで、箱体における長手方向に直交する横断面は、左右方向の寸法(横寸法)に対する上下方向の寸法(縦寸法)の比が1以上になるように(正方形状ないし縦長の長方形状になるように)、構成されている。
【0021】
このため、水平方向に延びる載置面に箱体を横置きした場合に、箱体が左右方向(横方向)に広がらない。これにより、手袋パッケージを配置するのに必要な左右方向(横方向)のスペースを小さくすることができる。
【0022】
また、手袋パッケージでは、互いに積層された複数の手袋が箱体における長手方向に延びる軸回りに曲げられているので、上述したように箱体のサイズが小さいにもかかわらず、手袋を箱体に収容することができる。
【0023】
このように、手袋を収容するという手袋パッケージの機能を、損なわない。
【0024】
さらに、手袋パッケージでは、箱体の横断面における角部に取出口が設けられているので、手袋が取出口を介して箱体内から飛び出ることを抑制するべく取出口の面積を小さくした場合であっても、箱体内における取出口付近の空間を大きく確保することができる。これにより、手袋が取出口を介して箱体内から飛び出ることを抑制しつつ、手袋を、取出口を介して箱体内から取り出しやすくすることができる。
【0025】
このように、手袋を取出口を介して箱体内から取り出すという手袋パッケージの機能を、損なわない。
【0026】
以上、手袋パッケージの機能を損なうことなく、手袋パッケージを配置するのに必要なスペースを小さくすることができる。
【0027】
一実施形態では、前記取出口は、前記箱体における前記長手方向の中央よりも、前記手首側に配置されている。
【0028】
かかる構成によれば、手袋を取出口を介して箱体内から取り出す際に、手袋の指先側に触れにくくなるので、衛生面で有利である。
【発明の効果】
【0029】
本開示によれば、手袋パッケージの機能を損なうことなく、手袋パッケージを配置するのに必要なスペースを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る手袋パッケージを斜視図で示す。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る手袋パッケージを平面図で示す。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る手袋パッケージを側面図で示す。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る手袋パッケージを正面図で示す。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る手袋パッケージを正面断面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0032】
<第1実施形態>
(第1実施形態に係る手袋パッケージの構成)
第1実施形態に係る手袋パッケージ1の構成について、説明する。
図1は、手袋パッケージ1を斜視図で示す。
図2は、手袋パッケージ1を平面図(上面図)で示す。
図3は、手袋パッケージ1を左側面図で示す。
図4は、手袋パッケージ1を正面図(前面図)で示す。
【0033】
図1に示すように、手袋パッケージ1は、使い捨ての手袋Gを収容するためにある。手袋パッケージ1は、直方体状の箱体10を備える。箱体10内には、互いに積層された複数の手袋Gが収容される。箱体10は、厚紙で形成されている。
【0034】
箱体10は、上面11と、下面12と、左面13と、右面14と、前面15と、後面16と、を有する。箱体10は、水平方向に延びる載置面2に、横置きされている。箱体10の下面12は、載置面2に接している。載置面2は、例えば、店舗の商品棚や倉庫の収納棚などである。
【0035】
箱体10は、長手方向L及び幅方向Wを、有する。幅方向Wは、長手方向Lに直交する。
図2,3に示すように、箱体10の長手方向Lは、前面15側から後面16側に至る方向である。箱体10の長手方向Lは、手袋Gの手首G1側から指先G2側に亘る方向である。手袋Gの手首G1側は、前面15側に位置する。手袋Gの指先G2側は、後面16側に位置する。
【0036】
箱体10の長手方向Lにおける長さ寸法Laは、手袋Gの手首G1側から指先G2側に亘る長さ寸法Lbよりも、やや大きい。このため、手袋Gは、長手方向Lに最大限に延ばされた状態で、箱体10内に収容され得る。
【0037】
図4に示すように、箱体10の幅方向Wは、上面11側から下面12側に至る第1幅方向W1及び左面13側から右面14側に至る第2幅方向W2である。第2幅方向W2は、第1幅方向W1に直交する。第1幅方向W1は、載置面2に直交する縦方向(上下方向)である。第2幅方向W2は、載置面2に平行な横方向(左右方向)である。
【0038】
図4に示すように、箱体10の第1幅方向(縦方向)W1における第1幅寸法(縦寸法、上下方向の寸法)W1aは、手袋Gにおける指先G2が並ぶ方向の幅寸法Wbよりも小さい。同様に、箱体10の第2幅方向(横方向)W2における第2幅寸法(横寸法、左右方向の寸法)W2aは、手袋Gにおける指先G2が並ぶ方向の幅寸法Wbよりも小さい。
【0039】
なお、手袋Gにおける指先G2が並ぶ方向の幅寸法Wbは、手袋Gにおける親指側から小指側に至る寸法であって、手袋Gにおける最大の幅寸法である。箱体10の第1幅寸法(縦寸法)W1a及び第2幅寸法(横寸法)W2aは、箱体10の長さ寸法Laよりも、小さい。
【0040】
このため、手袋Gは、幅方向W(縦方向W1,横方向W2)に最大限に延ばされた状態では、箱体10内に収容され得ない。そこで、互いに積層された複数の手袋Gは、長手方向Lに延びる軸O回りに、曲げられている。軸O回りの曲げの程度に応じて、手袋Gは、軸O回りに巻かれたり、軸O回りに折り畳まれたりする。
【0041】
軸Oは、仮想の軸線であって、箱体10内に有体物の軸物が存在する必要はない。しかし、箱体10内に、軸Oとしての有体物の軸物が存在しても差し支えない。また、例えば、手袋Gを箱体10内に収容する前に、手袋Gをプレートの両面側に折り畳む(手袋Gでプレートの両面を挟む)ことによって、手袋Gを仮想の軸O回りに折り畳んでもよい。プレートの両面側に折り畳まれた手袋Gを箱体10内に収容した後に、プレートを箱体10内から抜き出してもよい。
【0042】
図5は、手袋パッケージをV-V線における正面断面図(前面断面図)で示す。
図5に示すように、箱体10における長手方向Lに直交する横断面Aは、略正方形状である。箱体10の横断面Aにおいて、縦寸法W1aは、横寸法W2aよりもやや大きい。すなわち、箱体10の横断面Aにおいて、縦寸法W1aが長辺、横寸法W2aが短辺となる。
【0043】
箱体10の横断面Aにおける横寸法(短辺)W2aに対する縦寸法(長辺)W1aのアスペクト比W1a/W2aは、1.2以下であることが好ましい。例えば、横寸法(短辺)W2aが60mmの場合、縦寸法(長辺)W1aは72mm以下であることが好ましい。アスペクト比W1a/W2aは、1.1以下であることがさらに好ましい。本例では、横寸法(短辺)W2aが61mm、縦寸法(長辺)W1aが65mmである。この場合、アスペクト比W1a/W2aは、65mm/61mm=1.066である。
【0044】
箱体10の横断面Aにおける角部17には、取出口18が設けられている。具体的には、取出口18は、箱体10における上面11と左面13との間の角部17に、空けられている。取出口18は、上面11の左側部分に空けられた上面側取出口18aと、左面13の上側部分に空けられた左面側取出口18bと、を含む。取出口18は、箱体10の角部17を切り抜くことによって、形成される。
【0045】
箱体10内の手袋Gは、取出口18を通じて、箱体10内から取り出される。
【0046】
図2,3に示すように、取出口18は、箱体10における長手方向Lの中央19よりも、手首G1側(前面15側)に配置されている。
図5に示すように、取出口18は、手袋Gの折り曲げ方向(左上から右下)とは逆方向に配置されることが好ましい。
【0047】
(第1実施形態の作用効果)
以上、本実施形態に係る手袋パッケージ1によれば、直方体状の箱体10の横断面Aが略正方形状であるので、箱体10の横断面Aにおける縦寸法W1a及び横寸法W2aは、略等しい。ここで、手袋パッケージ1における箱体10の幅方向W(縦方向W1及び横方向W2)の寸法(縦寸法W1a及び横寸法W1b)は、手袋Gの指先G2が並ぶ方向の寸法Wbよりも小さい。このため、手袋パッケージ1の箱体10の横断面Aにおける縦寸法W1a及び横寸法W2aのいずれも、手袋Gの指先G2が並ぶ方向の寸法Wbよりも小さいことになる。
【0048】
このように、手袋パッケージ1の箱体10の横断面Aにおける縦寸法W1a及び横寸法W1bを小さくすることによって、手袋パッケージ1を配置するのに必要なスペースを小さくすることができる。
【0049】
また、手袋パッケージ1では、互いに積層された複数の手袋Gが箱体10における長手方向Lに延びる軸O回りに曲げられているので、上述したように箱体10のサイズが小さいにもかかわらず、手袋Gを箱体10に収容することができる。
【0050】
このように、手袋Gを収容するという手袋パッケージ1の機能を、損なわない。
【0051】
さらに、手袋パッケージ1では、箱体10の横断面Aにおける角部17に取出口18が設けられているので、手袋Gが取出口18を介して箱体10内から飛び出ることを抑制するべく取出口18の面積を小さくした場合であっても、箱体10内における取出口18付近の空間S(
図5参照)を大きく確保することができる。これにより、手袋Gが取出口18を介して箱体10内から飛び出ることを抑制しつつ、手袋Gを、取出口18を介して箱体10内から取り出しやすくすることができる。
【0052】
このように、手袋Gを取出口18を介して箱体10内から取り出すという手袋パッケージ1の機能を、損なわない。
【0053】
以上、手袋パッケージ1の機能を損なうことなく、手袋パッケージ1を配置するのに必要なスペースを小さくすることができる。
【0054】
取出口18が箱体10における長手方向Lの中央19よりも手首G1側(前面15側)に配置されているので、手袋Gを取出口18を介して箱体10内から取り出す際に、手袋Gの指先G2側に触れにくくなって、衛生面で有利になる。
【0055】
箱体10の横断面Aにおける横寸法(短辺)W2aに対する縦寸法(長辺)W1aのアスペクト比W1a/W2aを1.2以下にすることによって、箱体10の横断面Aを、真の正方形状に、より近づけることができる。
【0056】
手袋パッケージ1を配置するのに必要なスペースが小さくなるので、手袋パッケージ1を店舗の商品棚に陳列したり倉庫に保管したりするような場合に、有利である。
【0057】
箱体10の横断面Aが略正方形状なので、箱体10を幅方向Wに回転させるときに、周囲の物体に干渉しにくくなる。
【0058】
(第1実施形態の変形例)
箱体10の横断面Aにおいて、縦寸法(上下方向の寸法)W1aが短辺、横寸法(左右方向の寸法)W2aが長辺となってもよい。すなわち、箱体10の横断面Aは、略正方形状の範囲において、多少、横長に(左右方向に長く)なってもよい。
【0059】
<第2実施形態>
(第2実施形態に係る手袋パッケージの構成)
次に、第2実施形態に係る手袋パッケージ1の構成について、
図6を参照しながら説明する。なお、上記実施形態と同一の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0060】
本実施形態では、箱体10における長手方向Lに延びる4つの面11,12,13,14のうちの下面12には、他の3つの面11,13,14に比較して、手袋Gのスペックに関する情報Iが最も多く記載されている。
【0061】
手袋Gのスペックに関する情報Iとは、例えば、手袋Gのサイズ(S,M,Lなど)、手袋Gの材質、手袋Gの構造、手袋Gの製造地(国)、手袋Gの製造メーカ、手袋Gの販売メーカ、手袋Gの原材料の製造地(国)、手袋Gの使用上の注意書、手袋G(メーカ含む)に係るバーコード・QRコード(登録商標)・URL、手袋Gに係るリサイクルマーク、手袋G(メーカ含む)に係るロゴなど、手袋Gに関する種々の情報を含み得る。
【0062】
また、手袋Gのスペックに関する情報Iは、手袋Gと密接に関連する手袋パッケージ1のスペックに関する情報を、含んでもよい。
【0063】
手袋パッケージ1のスペックに関する情報として、例えば、箱体10のサイズ、箱体10の材質、箱体10の構造、箱体10の製造地(国)、箱体10の製造メーカ、箱体10の販売メーカ、箱体10の原材料の製造地(国)、箱体10の使用上の注意書、箱体10(メーカ含む)に係るバーコード・QRコード(登録商標)・URL、箱体10に係るリサイクルマーク、箱体10(メーカ含む)に係るロゴなど、箱体10に関する種々の情報を含み得る。
【0064】
手袋Gのスペックに関する情報Iは、主に、文字や記号やロゴによって表される。
【0065】
箱体10における長手方向Lに延びる4つの面11,12,13,14のうちの下面12は、手袋Gのスペックに関する情報Iの占有面積が、他の3つの面11,13,14に比較して、最も大きいともいえる。
【0066】
また、箱体10における長手方向Lに延びる4つの面11,12,13,14のうちの下面12は、手袋Gのスペックに関する情報Iに係る文字や記号やロゴの数が、他の3つの面11,13,14に比較して、最も多いともいえる。
【0067】
水平方向に延びる載置面2に対して箱体10の下面12を下向きにした場合に、箱体10の横断面Aにおける横寸法(左右方向の寸法)W2aに対する縦寸法(上下方向の寸法)W1aのアスペクト比W1a/W2aは、1以上である。すなわち、箱体10の横断面Aは、正方形状ないし縦長の長方形状である。
【0068】
本例では、アスペクト比W1a/W2aは、1よりも大きい(箱体10の横断面Aは、縦長の長方形状である)。アスペクト比W1a/W2aは、例えば、1.5である。この場合、横寸法(左右方向の寸法)W2aが60mmの場合、縦寸法(上下方向の寸法)W1aは90mmとなる。
【0069】
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0070】
(第2実施形態の作用効果)
以上、本実施形態に係る手袋パッケージ1によれば、直方体状の箱体10における長手方向Lに延びる4つの面11,12,13,14のうちの特定の1つの面である下面12には、他の3つの面11,13,14に比較して、手袋Gのスペックに関する情報Iが最も多く記載されている。
【0071】
店舗の商品棚や倉庫の収納棚などの水平方向に延びる載置面2に箱体10を横置きする場合、一般的に、当該特定の1つの面である下面12を、下向きにする。
【0072】
ここで、箱体10における長手方向Lに直交する横断面Aは、横寸法(左右方向の寸法)W2aに対する縦寸法(上下方向の寸法)W1aのアスペクト比W1a/W2aが1以上になるように(正方形状ないし縦長の長方形状になるように)、構成されている。
【0073】
このため、水平方向に延びる載置面2に箱体10を横置きした場合に、箱体10が横方向(左右方向)W2に広がらない。これにより、手袋パッケージ1を配置するのに必要な横方向(左右方向)W2のスペースを小さくすることができる。
【0074】
また、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、手袋Gを収容するという手袋パッケージ1の機能、及び手袋Gを取出口18を介して箱体10内から取り出すという手袋パッケージ1の機能を、損なわない。
【0075】
以上、手袋パッケージ1の機能を損なうことなく、手袋パッケージ1を配置するのに必要なスペースを小さくすることができる。
【0076】
複数の手袋パッケージ1を横方向に並べる場合に、特に有利である。
【0077】
(第2実施形態の変形例)
アスペクト比W1a/W2aは、1丁度でもよい(箱体10の横断面Aは、正方形状でもよい)。また、アスペクト比W1a/W2aは、例えば、2以上になってもよい。
【0078】
<その他の実施形態>
以上、本開示を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
【0079】
箱体10は、商品カゴなどに縦置きされてもよい。また、箱体10の前面15側又は後面16側に設けられたフックによって、箱体10を縦方向に吊り下げてもよい。
【0080】
箱体10の角部17を切り抜くことにより取出口18を形成する際に、取出口18の周囲の一部を敢えて切り抜かないことによって、開閉式の蓋部を形成してもよい。
【0081】
箱体10の材質は、厚紙に限定されず、例えば金属や樹脂などでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本開示は、手袋パッケージに適用できるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
【符号の説明】
【0083】
G 手袋
G1 手首
G2 指先
L 長手方向
La 長さ寸法
Lb 長さ寸法
W 幅方向
W1 第1幅方向(縦方向、上下方向)
W1a 第1幅寸法(縦寸法、上下方向の寸法、長辺)
W2 第2幅方向(横方向、左右方向)
W2a 第2幅寸法(横寸法、左右方向の寸法、短辺)
Wb 幅寸法
O 軸
A 横断面
S 空間
I 情報
1 手袋パッケージ
2 載置面
10 箱体
11 上面
12 下面
13 左面
14 右面
15 前面
16 後面
17 角部
18 取出口
18a 上面側取出口
18b 左面側取出口
19 中央