(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008145
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240112BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240112BHJP
A63F 13/60 20140101ALI20240112BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/55
A63F13/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109748
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】古山 恵介
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 大輝
(57)【要約】
【課題】複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることを可能にする技術を提供する。
【解決手段】コンピュータを、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定する手段、少なくとも第1のオブジェクトと異なる第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルを上げる手段、特定の領域内に位置する前記第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに特定の領域に基づく効果を付与する手段として機能させるようにした。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定する手段、
少なくとも前記第1のオブジェクトと異なる第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、前記特定の領域のレベルを上げる手段、
前記特定の領域内に位置する前記第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに前記特定の領域に基づく効果を付与する手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、所定の時間が経過したことに応答して、前記特定の領域のレベルを下げる手段としてさらに機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを、前記効果を付与された前記第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが前記特定の領域外に移動したことに応答して、前記効果を解除する手段としてさらに機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1の所定の条件は、ユーザにより前記第1のオブジェクトに対する所定の操作がされたことを含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記特定の領域に基づく効果は、前記第1のオブジェクト又は、前記第2のオブジェクトに付与する、前記特定の領域のレベルに応じた効果である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第2の所定の条件は、ユーザにより前記特定の領域内に位置する前記第2のオブジェクトに対する所定の操作がされたことを含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記所定の操作は、スキルを発動する操作であり、
前記コンピュータを、前記特定の領域外に位置する前記第2のオブジェクトに対してスキルを発動する操作がされた場合、前記第2のオブジェクトにスキルを発動させる手段として機能させる、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記所定の操作がされた前記第2のオブジェクトが前記特定の領域内に位置するか前記特定の領域外に位置するかに応じて前記特定の領域のレベルを上げる制御を行うか、前記特定の領域のレベルを上げる制御とは異なる制御を行うかを決定する手段としてさらに機能させる、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、前記第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、上がった後のレベルに応じた前記特定の領域に基づく効果を前記第2のオブジェクトに付与する手段としてさらに機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータを、少なくとも1つの第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に複数の特定の領域を設定する手段、
前記複数の特定の領域が重なる範囲内に位置する前記第1のオブジェクト又は前記第2のオブジェクトに前記複数の特定の領域に基づく効果のうちレベルの高い特定の領域に基づく効果を付与する手段、
として機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項11】
第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定する領域処理部と、
少なくとも前記第1のオブジェクトと異なる第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、前記特定の領域のレベルを上げる効果処理部と、
を備え、
前記効果処理部は、前記特定の領域内に位置する前記第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに前記特定の領域に基づく効果を付与する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム空間に特殊な領域を出現させ、特殊な領域内に存在するキャラクタに何らかの効果を与えるゲームが知られている。非特許文献1のゲームでは、自己のキャラクタが特殊な領域を出現させ、同一のキャラクタが特殊な領域を強化することで、より強い効果が得られる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】ファイナルファンタジーXI 公式サイト、[online]、令和4年6月24日検索、インターネット<URL: http://www.playonline.com/ff11/index.shtml>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の目的は、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることを可能にする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためにこの発明の一態様は、コンピュータを、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定する手段、少なくとも第1のオブジェクトと異なる第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルを上げる手段、特定の領域内に位置する前記第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに特定の領域に基づく効果を付与する手段として機能させるようにした。
【発明の効果】
【0006】
この発明の一態様に係るプログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係るゲームプログラムに関連するゲームシステムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、
図1に示したゲームシステムにおけるサーバの機能構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示したゲームシステムにおけるユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るユーザ端末が有するキャラクタ毎のパラメータを示すテーブルを例示する図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るユーザ端末が有する領域のレベル毎の効果を示すテーブルを例示する図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるユーザ端末に表示される画像の例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるユーザ端末に表示される画像の別の例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるユーザ端末に表示される画像のさらに別の例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るユーザ端末の情報処理動作の一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態に係るユーザ端末の情報処理動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。なお、以降、説明済みの要素と同一又は類似の要素には同一又は類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。例えば、複数の同一又は類似の要素が存在する場合に、各要素を区別せずに説明するために共通の符号を用いることがあり、各要素を区別して説明するために当該共通の符号に加えて枝番号を用いることもある。
【0009】
ゲームプログラムは、ゲームのプレイヤ(以下、「ユーザ」という)によって使用される端末装置(以下、「ユーザ端末」という)上でゲームを実現させるためのプログラムである。
【0010】
ゲームプログラムによって実現されるゲームは、例えば、パズルゲームである。ゲームプログラムによって実現されるゲームは、ロールプレイングゲーム(RPG)、アクションゲーム、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲーム、パズルゲーム等、あらゆる分野のゲームの一部(ミニゲーム、クエスト、イベント等)のパズルゲームであり得る。
【0011】
ゲームプログラムは、ゲーム空間に種々のオブジェクトを配置し、ゲームを実現し得る。ゲーム空間は、ゲームプログラムによって実現される種々のオブジェクトを配置するための空間である。ゲーム空間は、3次元(3D)で表現された空間であるものとして説明するが、2次元(2D)で表現された空間であってもよい。ゲーム空間は、仮想的な種々のオブジェクトを配置するための仮想空間の一例である。仮想空間は、3次元で表現された空間であってもよいし、2次元で表現された空間であってもよい。
【0012】
ゲームプログラムは、ゲーム空間内に配置されたキャラクタオブジェクトをユーザの操作に従って移動するゲームを実現する。ゲームは、ユーザが選択した少なくとも1つのキャラクタオブジェクトの操作によりゲームをプレイするクエストパート(「ゲームステージ」等、類似の用語に読み替えられ得る)を含む。ユーザが選択した少なくとも1つのキャラクタオブジェクトは、まとめて「デッキ」ともいう。ユーザは、ゲームプレイ中デッキに含まれるキャラクタオブジェクトから操作するキャラクタオブジェクトを選択して、操作するキャラクタオブジェクトを入れ替えることができる。他のユーザと協力して敵を倒すバトルパートを含み得る。
【0013】
ユーザは、キャラクタオブジェクトを操作して、特定の領域を出現させる。特定の領域は、キャラクタオブジェクトに対し、所定の効果を付与する領域である。所定の効果を付与することは、キャラクタオブジェクトに対して所定の効果を適用することを含む。所定の効果は、恩恵ともいう。所定の効果は、特定の領域に基づく効果ともいう。所定の効果は、キャラクタのオブジェクトが有するパラメータを増加させることを含む。パラメータは、例えば、キャラクタのオブジェクトが有する設定値を示す。パラメータは、例えば、体力(HP)、スキル発動力(SP)、攻撃力、防御力、回復力、命中率、回避率等の能力値等を含む。所定の効果は、例えば、キャラクタの攻撃力アップ、スキルダメージアップ、回復力アップ、防御力アップ等を含む。特定の領域に基づく効果は、特定の領域内に位置するキャラクタオブジェクトに対するユーザの操作に基づいて変化する。ユーザは、キャラクタオブジェクトのパラメータに基づいて、クエストパート又はバトルパートをプレイする。
【0014】
種々のオブジェクトは、キャラクタのオブジェクトを含む。キャラクタのオブジェクトは、ユーザが操作可能なキャラクタのオブジェクトを含む。キャラクタは、人間や擬人化キャラクタ等のキャラクタに限られるものではなく、任意のキャラクタであってもよい。キャラクタのオブジェクトは、動きのあるオブジェクトである。キャラクタのオブジェクトは、例えば、ゲーム空間内を移動するオブジェクトである。キャラクタのオブジェクトは、ユーザが操作不可能なNPC(Non Player Character)のオブジェクトを含む。種々のオブジェクトは、背景オブジェクトを含む。背景オブジェクトは、ゲームの背景を構成するオブジェクトである。背景オブジェクトは、ユーザが操作可能な背景オブジェクトを含む。背景オブジェクトは、ユーザが操作不可能であるが、キャラクタのオブジェクトが操作可能な背景のオブジェクトを含む。背景オブジェクトは、ユーザが操作不可能、かつ、キャラクタのオブジェクトが操作不可能な背景のオブジェクトを含む。キャラクタのオブジェクトは、キャラクタオブジェクト、又はキャラクタともいう。
【0015】
ユーザが操作可能なオブジェクトは、キャラクタのオブジェクトに限られるものではなく、任意のオブジェクトであってもよい。以下の説明では、ユーザが操作可能なオブジェクトは、キャラクタのオブジェクトであるものとする。
【0016】
種々のオブジェクトは、種々のUI(User Interface)オブジェクトを含む。UIオブジェクトは、ユーザの指示を入力可能にするオブジェクトを含む。UIオブジェクトは、ユーザへ情報を示すオブジェクトを含む。
【0017】
種々のオブジェクトは、特定の領域を示すオブジェクトを含む。特定の領域は、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に設定される領域である。第1のオブジェクトは、例えば、ユーザにより操作可能なキャラクタオブジェクトである。第1のオブジェクトは、例えば、特定の領域を設定するためにユーザにより操作されるキャラクタオブジェクトである。第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことは、ユーザにより第1のオブジェクトに対する所定の操作がされたことを含む。所定の操作は、タッチ操作、タップ操作、ドラッグアンドドロップ操作、スワイプ操作、長押し操作、リリース操作等を含む。所定の操作は、ユーザがキャラクタに対して所定のアクションを行わせるための操作を含む。所定のアクションは、例えば、キャラクタがスキルを発動することを含む。所定のアクションは、スキル発動に限られず、ゲーム空間でキャラクタが行う任意のアクションであってよい。第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことは、特定の状態で、ユーザが第1のオブジェクトに対して所定の操作を行うことを含む。特定の状態は、例えば、ポイント等が一定の値を超えることを含む。ポイントは、攻撃数、敵を倒した数等に基づいて蓄積され得る。第1の所定の条件は、複数の所定の操作のうち少なくとも1つが行われたことを含む。特定の領域内に位置するキャラクタオブジェクトは、特定の領域に基づく効果を得ることができる。特定の領域に基づく効果は、第1の所定の条件を満たしたキャラクタの種類、特定の領域を設定するために発動されたスキルの種類等によって異なる効果であってもよい。
【0018】
特定の領域を示すオブジェクトは、中心オブジェクト、及び領域オブジェクトを含む。中心オブジェクトは、特定の領域の中心を示すオブジェクトである。領域オブジェクトは、特定の領域の範囲を示すオブジェクトである。領域オブジェクトは、例えば、中心オブジェクトから特定の領域の境界線上の点まで延び得るオブジェクトを含む。領域オブジェクトは、中心オブジェクトと特定の領域内に位置するキャラクタとを結ぶオブジェクトを含む。領域オブジェクトは、特定の領域の形状を示すオブジェクトであってもよい。特定の領域の形状は、例えば、円形であるが、これに限られず、任意の形状であってよい。
【0019】
種々のオブジェクトは、インジケータを含む。インジケータは、ユーザが操作不可能なオブジェクトを含む。インジケータは、時間に関する情報を含むオブジェクトである。時間に関する情報は、制限時間、又は残り時間に関するデータである。制限時間は、例えば、特定の領域のレベルが有効である時間を示す。制限時間は、例えば、30秒、1分、3分、又は5分等の時間である。残り時間は、特定の領域のレベルが有効である時間の残り時間である。制限時間は、ゲームプログラムに従い予め設定されてもよく、適宜更新されてもよい。特定の領域に基づく効果は、特定の領域のレベルに応じた効果である。特定の領域のレベルは、例えば、3段階、4段階、又は5段階等の複数の段階を含むレベルである。特定の領域のレベルは、例えば、レベル0からレベル4を含む。特定の領域は、レベルに応じて異なる効果と関連付けられている。例えば、特定の領域に基づく効果が攻撃力を増加させる効果である場合について説明する。特定の領域に基づく効果は、レベル0の場合、攻撃力が「プラス10%」、レベル1の場合、攻撃力が「プラス20%」、レベル2の場合、攻撃力が「プラス30%」等のようにレベルに応じて変化する。特定の領域のレベルは、例えば、制限時間を超えると1段階ずつ下がるように設定され得る。具体的には、特定の領域のレベルが「レベル1」である場合、制限時間を超えると、特定の領域のレベルは、「レベル0」に下がる。特定の領域のレベルが、「レベル0」の場合は、経過時間に関係なく「レベル0」が維持され得る。特定の領域のレベルは、特定の領域に基づく効果のレベルともいう。
【0020】
種々のオブジェクトは、テキストオブジェクトを含んでもよい。テキストオブジェクトは、テキスト情報を含むオブジェクトである。テキスト情報は、ゲームの進行に応じて表示されるテキスト情報を含む。テキスト情報は、例えば、キャラクタの能力値を示す情報であってもよい。テキスト情報は、制限時間、又は残り時間を示す情報であってもよい。テキストオブジェクトは、ユーザが操作不可能なオブジェクトを含む。種々のオブジェクトは、上述のオブジェクトの他、ゲームの進行に関連するゲーム進行オブジェクトを含んでもよい。
【0021】
ゲームプログラムは、1台のユーザ端末でローカルにゲームを実現させるゲームプログラム、ユーザ端末とサーバに協働してゲームを実現させるゲームプログラム、サーバ経由で又はサーバを介さず複数のユーザ端末に協働してゲームを実現させるゲームプログラム等であり得る。以下では単なる一例として、サーバがゲームプログラムを包括的に管理し、ユーザ端末からの要求に応じてゲームプログラム及び関連データ等を送信し、実際のゲーム進行は主にユーザ端末において実現されるゲームシステムについて説明する。また、以下では主に3次元のゲーム空間と3Dのオブジェクトで表現されるゲームに関して説明するが、これに限られるものではなく、本実施形態は2次元のゲーム空間と2Dのオブジェクトで表現されるゲームにも適用可能である。
【0022】
(1)構成
(1-1)ゲームシステム
図1は、第1の実施形態に係るゲームプログラムに関連するゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。
ゲームシステム1は、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200との間でネットワークNWを介して通信可能である。サーバ200には、任意の数のユーザ端末100が接続可能であるが、簡単のために1つのユーザ端末100についてのみ詳細な構成を図示し説明する。
【0023】
ネットワークNWは、例えばインターネットであり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、移動通信網、有線電話網、FTTH(Fiber To The Home)、CATV(Cable Television)網等のアクセス網を含み得る。
【0024】
ユーザ端末100は、ゲームをプレイするユーザによって使用される端末である。ユーザ端末100は、ゲームプログラムを実行することによりゲームを実現させ、ゲーム進行に応じた表示データに基づく画像を表示する。画像は、ゲーム空間に配置された複数のオブジェクトを描画した画像である。ユーザ端末100は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯端末である。ユーザ端末100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型コンピュータであってもよい。ユーザ端末100はまた、ゲームプレイに適した専用のゲーム端末であってもよい。以下では一例としてユーザ端末100が、タッチスクリーンを備えるスマートフォンであるものとして説明する。
【0025】
サーバ200は、例えばゲーム開発業者等によって運営及び管理される装置である。サーバ200は、ゲームプログラム及びユーザ情報を包括的に管理し、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援する。サーバ200は、ワークステーションやパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。例えばサーバ200は、ネットワークNWを介してユーザ端末100からユーザ情報や種々の要求を受け付け、ネットワークNWを介してユーザ端末100にゲームプログラムや関連データを送信する。サーバ200は、同時に複数のユーザ端末100との間で情報の送受信が可能であり、複数のユーザ端末100におけるゲームの進行を並行して支援し得る。
【0026】
ユーザ端末100は、サーバ200からゲームプログラム及び必要な設定データを一度に受信し、以後はサーバ200と通信することなくゲームを進行させてもよい。又はユーザ端末100は、ゲームの進行に応じて随時サーバ200と通信し、その都度必要なゲームプログラム又はデータをサーバ200から受信するようにしてもよい。
【0027】
(1-2)ハードウェア構成
(1-2-1)サーバ
図1に示すように、サーバ200は、ハードウェアとして、プロセッサ2001と、メモリ2002と、ストレージ2003と、通信インタフェース(通信I/F)2004と、入出力インタフェース(入出力I/F)2005とを備え、これらがバス2006を介して互いに電気的に接続される。
【0028】
プロセッサ2001は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ2001は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサを含む。プロセッサ2001は、汎用プロセッサに限らず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の専用プロセッサであってもよい。
【0029】
メモリ2002は、主記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む。
【0030】
ストレージ2003は、補助記憶装置であり、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置を含む。ストレージ2003は、プロセッサ2001により実行されるプログラムや、プログラムの実行に必要な設定データ等を記憶する。プログラムの一部は、ROMに記憶されてもよい。
【0031】
プロセッサ2001は、ストレージ2003からプログラムを読み出してメモリ2002に展開し、展開したプログラムを解釈及び実行することによって、後述する処理機能を実現し得る。
【0032】
通信インタフェース(通信I/F)2004は、ネットワークNWを介してユーザ端末100等の外部装置と通信するためのモジュールであり、送受信のための信号処理回路、光コネクタ等を含む。通信インタフェース2004は、例えば光通信モジュールを含んでもよい。
【0033】
入出力インタフェース(入出力I/F)2005は、キーボードやマウス等の入力装置を通じてオペレータが入力した操作データを取り込むとともに、出力データを液晶又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやスピーカ等の出力装置に出力する。
【0034】
(1-2-2)ユーザ端末
図1に示すように、ユーザ端末100は、ハードウェアとして、プロセッサ1001と、メモリ1002と、ストレージ1003と、センサ1004と、通信インタフェース(通信I/F)1005と、入出力インタフェース(入出力I/F)1006と、タッチスクリーン1007とを備え、これらがバス1008を介して互いに電気的に接続される。
【0035】
プロセッサ1001は、ユーザ端末100の全体の動作を制御する。プロセッサ1001は、例えば、CPU、MPU、GPU等の汎用プロセッサを含む。プロセッサ1001もまた、汎用プロセッサに限らず、ASIC又はFPGA等の専用プロセッサであってもよい。
【0036】
プロセッサ1001は、ストレージ1003からプログラムを読み出してメモリ1002に展開し、展開したプログラムを解釈及び実行することによって、後述する処理機能を実現し得る。
【0037】
メモリ1002は、主記憶装置であり、ROM及びRAM等を含む。
【0038】
ストレージ1003は、補助記憶装置であり、内蔵又は外付けの半導体メモリ(例えばフラッシュメモリ)等を含む。ストレージ1003は、プロセッサ1001により実行されるプログラムや、プログラムの実行に必要な設定データ等を記憶する。プログラムの一部は、ROMに記憶されてもよい。
【0039】
センサ1004は、例えば、イメージセンサ、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ、GPSセンサ、近接センサ、環境光センサ等である。センサ1004は、感知された種々の情報を電気信号に変換し、出力する。
【0040】
通信インタフェース(通信I/F)1005は、ネットワークNWを介してサーバ200等の外部装置と通信するためのモジュールであり、送受信のための信号処理回路、アンテナ、LAN端子等を含む。通信インタフェース1005は、例えば、移動通信用のモジュール、無線/有線LAN用のモジュール、近距離無線通信用のモジュール等を含み得る。
【0041】
入出力インタフェース(入出力I/F)1006は、外部装置から入力データを取り込むとともに、出力データを外部装置に出力する。入出力インタフェース1006は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタンや、ユーザ端末100に内蔵されたスピーカ、USB(Universal Serial Bus)ポート等を含み得る。
【0042】
タッチスクリーン1007は、入力部1071と、表示部1072とを備え、ユーザの入力操作を受け付けるとともにユーザに表示データに基づく画像を提示する機能を有する。
【0043】
入力部1071は、例えば静電容量式や抵抗膜式のタッチパネルである。入力部1071は、ユーザが指やタッチペン(スタイラスペン)で触れた接触位置を検知し、接触位置の座標情報を生成する。
【0044】
表示部1072は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、表示データに基づく種々の画像を表示する。
【0045】
ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続される、キーボード、マウス、コントローラ等の外部入力装置からユーザの操作を受け付けることもできる。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続される、メモリカード等の外部記憶装置からゲームプログラム及び関連データを取得してもよい。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続される、ディスプレイやスピーカ等の外部出力装置に表示情報を出力することもできる。ユーザ端末100は、入出力インタフェース1006を介して接続される、メモリカード等の外部記憶装置をストレージ1003として使用してもよい。ユーザ端末100はまた、センサ1004からの信号をユーザの操作として受け付けてもよい。
【0046】
(1-3)機能構成
(1-3-1)サーバ
図2は、
図1に示したゲームシステム1におけるサーバ200の機能構成の一例を示す図である。なお、一般的なコンピュータの機能構成及びゲームの実現に必要な公知の構成については、図示及び説明を省略する。
【0047】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信し、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援する機能を有する。例えば、サーバ200は、各ユーザ端末100からの要求に応じて、各ユーザ端末100にゲームプログラムや、ゲームプログラムの実行に必要な関連データ等を送信する機能を有する。
サーバ200は、制御部210と、記憶部220とを備える。
【0048】
記憶部220は、ストレージ2003により実現され得る。記憶部220は、ゲームプログラム記憶部221と、ゲーム情報記憶部222と、ユーザ情報データベース(DB)223とを備える。
【0049】
ゲームプログラム記憶部221は、ゲームプログラムを記憶する。
【0050】
ゲーム情報記憶部222は、ゲームプログラムを実行する際に参照される種々のゲーム情報を記憶する。
【0051】
ユーザ情報データベース(DB)223は、各ユーザ端末100に関連付けられるユーザに関する情報を記憶するデータベースであり、例えば、ユーザアカウント情報を記憶する。
【0052】
制御部210は、プロセッサ2001及びメモリ2002により実現され得る。制御部210は、サーバ200全体の機能を制御する。制御部210は、ゲームプログラム記憶部221に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、受信制御部211、送信制御部212及びゲーム進行部213として機能し得る。
【0053】
受信制御部211は、各ユーザ端末100から、ユーザ情報、プログラム又は関連データの送信要求、各ユーザ端末100におけるゲームの進行状況に関する情報等を受け付ける。
【0054】
送信制御部212は、各ユーザ端末100に、要求されたプログラム又は関連データ、あるいは更新されたプログラム等を送信する。送信制御部212はまた、各ユーザ端末100にゲームの進行状況に関する情報の送信を要求し得る。
【0055】
ゲーム進行部213は、ゲームプログラムに記述されたコードに従って、ゲーム情報記憶部222に記憶されたゲーム情報及びユーザ情報データベース223に記憶されたアカウント情報を参照し、各ユーザ端末100におけるゲームの進行状況を管理する。ゲーム進行部213はまた、各ユーザ端末100からの情報収集の要否や、各ユーザ端末100へのデータ送信の要否を判定し得る。
【0056】
例えば、制御部210は、受信制御部211により、ユーザ端末100からゲームプログラムの送信要求を受け付け、ゲーム進行部213により、当該ユーザ端末100に送信すべきゲームプログラムと関連データを決定し、送信制御部212により、決定されたゲームプログラム及び関連データをユーザ端末100に送信する。
【0057】
(1-3-2)ユーザ端末
図3は、
図1に示したゲームシステム1において使用され得るユーザ端末100の機能構成の一例を示す図である。なお、一般的なコンピュータの機能構成及びゲームの実現に必要な公知の構成については、図示及び説明を省略する。
ユーザ端末100は、制御部110と、記憶部120とを含む。
【0058】
記憶部120は、ストレージ1003により実現され得る。記憶部120は、ゲームプログラム記憶部121と、ゲーム情報記憶部122とを含む。
【0059】
ゲームプログラム記憶部121は、ゲームプログラムを記憶する。
【0060】
ゲーム情報記憶部122は、ゲームプログラムを実行する際に参照される種々のゲーム情報を記憶する。ゲーム情報は、例えば、ゲーム空間に配置されるオブジェクトの情報を含む。オブジェクトの情報は、オブジェクトの位置情報を含み得る。ゲーム情報記憶部122は、オブジェクトデータ1221、パラメータ管理情報1222、及び効果管理情報1223を含む。ゲーム情報記憶部122は、ゲーム情報を表示する表示データを生成する際に参照される画像、音声及び音楽等の表示情報を記憶する。
【0061】
オブジェクトデータ1221は、キャラクタオブジェクト、中心オブジェクト、領域オブジェクト、インジケータ、及びゲーム進行オブジェクトを構成するデータである。
【0062】
オブジェクトデータ1221は、オブジェクト管理情報を含む。オブジェクト管理情報は、オブジェクトの位置情報、オブジェクトの形状、オブジェクトの表示領域等の情報を含む。
【0063】
パラメータ管理情報1222は、キャラクタが有するパラメータを管理する。パラメータ管理情報1222は、例えば、
図4に示すように、各キャラクタとパラメータを関連づけて管理する。
【0064】
図4は、実施形態に係るキャラクタ毎のパラメータを示すテーブルを例示する図である。
図4の例では、パラメータ管理情報1222は、体力(HP)、スキル発動力(SP)、攻撃力、防御力、回復力等のパラメータを表す情報を含む。体力(HP)は、キャラクタにゲームを進行させるためのゲームパラメータの一つである。キャラクタのHPの現在値が所定値以上であればゲームは進行するが、例えば、HPが0になってしまうと、そのキャラクタは戦闘能力を失ったりする。各キャラクタのHPゲージは、キャラクタのHPの最大値に対する現在値の割合を示している。スキル発動力(SP)は、スキルを発動するためのゲームパラメータの一つである。キャラクタは、現在値が所定値以上であれば、スキルを発動することができる。攻撃力は、敵、相手等の対象物に対しての攻撃の強さに関するパラメータの一例で、値が大きいほど高い攻撃力を持つことを表す。防御力は、敵、相手等からの攻撃を耐えられる強さに関するパラメータの一例で、値が大きいほど高い防御力を持つことを表す。回復力は、体力(HP)の回復度に関するパラメータの一例で、値が大きいほど高い回復力を持つことを表す。回復力は、例えば、体力(HP)が回復するスピードであってもよく、体力(HP)が回復する値であってもよい。例えば、キャラクタAは、「HP=61000、SP=220、攻撃力=9000、防御力=800、回復力=700」を有する。
【0065】
効果管理情報1223は、特定の領域に基づく効果を管理する。効果管理情報1223は、ゲーム空間に設定された特定の領域と、特定の領域のレベルを関連付けて記憶してもよい。効果管理情報1223は、特定の領域のレベルが更新される毎に、効果管理情報を更新する。
【0066】
図5は、実施形態に係るユーザ端末100が有する特定の領域のレベル毎の効果を示すテーブルを例示する図である。
図5の例では、効果管理情報1223は、体力(HP)、スキル発動力(SP)、攻撃力、防御力、回復力等のパラメータに対して付与される効果を表す情報を含む。例えば、レベル0の場合、体力(HP)、スキル発動力(SP)、攻撃力、防御力、回復力等に対して付与される効果は、「プラス10%」である。体力(HP)、スキル発動力(SP)、攻撃力、防御力、回復力等に対して付与される効果は、レベルが高いほど高い効果であってもよい。特定の領域の各レベルの効果は、パラメータの種類に基づいて、異なる効果であってもよい。例えば、レベル0の場合、体力は「プラス10%」であるが、回復力は「プラス20%」であってもよい。なお、体力(HP)、スキル発動力(SP)、攻撃力、防御力、回復力等に対して付与される効果は、「プラス100ポイント」、又は「プラス200ポイント」等の固定値であってもよい。例えば、レベル0の場合、体力は「プラス10%」であるが、回復力は「プラス200ポイント」であってもよい。なお、体力(HP)、及びスキル発動力(SP)に対する効果は、最大値が上がることであってもよい。
【0067】
制御部110は、プロセッサ1001及びメモリ1002により実現され得る。制御部110は、ユーザ端末100全体の機能を制御する。制御部110は、ゲームプログラム記憶部121に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、操作受付部111、ゲーム進行部112、仮想カメラ制御部113、表示制御部114、オブジェクト処理部115、領域処理部116、及び効果処理部117として機能し得る。
【0068】
操作受付部111は、入力部1071を介して入力されたユーザの操作を受け付ける。以下では、「ユーザの操作」という表記は、入力部1071を介して入力されたユーザの操作を指すものとする。ユーザの操作は、タッチ操作、タップ操作、ドラッグアンドドロップ操作、スワイプ操作等の入力部1071を介した種々の種類の操作を含む。タップ操作は、入力部1071において一点に接触し、短時間で接触を解除する操作の例である。接触を解除する操作は、入力部1071において接触している指を離す操作の例である。接触を解除する操作は、ユーザの操作の終了に対応する。タップ操作は、入力部1071において一点に接触することで配列オブジェクト内の可変オブジェクトを選択する操作を含む。ドラッグアンドドロップ操作は、入力部1071において一点に接触し、接触位置を時系列に移動させる操作の例である。
【0069】
操作受付部111は、入力部1071による接触位置の検知に基づいて、ユーザの操作の開始を検知し得る。操作受付部111は、入力部1071による接触位置の検知から非検知への遷移に基づいて、ユーザの操作の終了を検知し得る。操作受付部111は、ユーザの操作の開始に対応する接触位置からユーザの操作の終了に対応する接触位置までの座標情報を入力部1071から連続的に取得する。操作受付部111によるユーザの操作の判別は、公知の方法で行われ得る。操作受付部111は、ゲームのモードに応じて、座標情報をゲーム進行部112に送ることもあるし、仮想カメラ制御部113に送ることもあるし、領域処理部116又は効果処理部117に送ることもある。
【0070】
操作受付部111は、ユーザの操作の開始に対応する接触位置からユーザの操作の終了に対応する接触位置までの座標情報に基づいて、ユーザの操作に関する情報を取得し得る。ユーザの操作に関する情報は、ユーザの操作を特定可能な情報である。ユーザの操作に関する情報は、ユーザの操作の種類を示す情報を含み得る。ユーザの操作に関する情報は、ユーザの操作の方向を示す情報を含み得る。例えば、ユーザの操作の方向は、上下左右の4方向、及び右上、右下、左上、左下の斜め4方向を含み得る。ユーザの操作に関する情報は、ユーザの操作の操作量を示す情報を含み得る。例えば、操作量は、ユーザの操作により接触位置の遷移した距離に基づく値である。ユーザの操作の操作量を示す情報は、ユーザの操作の開始に対応する接触位置とユーザの操作の終了に対応する接触位置との距離に基づく値を示す情報である。ユーザの操作の開始に対応する接触位置は、ユーザの操作開始位置ともいう。ユーザの操作の終了に対応する接触位置は、ユーザの操作終了位置、又は接触解除位置ともいう。
【0071】
なお、ユーザは、入力部1071への接触を解除することなく、互いに逆を向く2方向へスライドさせる操作を繰り返すこともあり得る。例えば、互いに逆を向く2方向は、上方向及び下方向である。例えば、互いに逆を向く2方向は、左方向及び右方向である。例えば、互いに逆を向く2方向は、右上方向及び左下方向である。例えば、互いに逆を向く2方向は、右下方向及び左上方向である。この例では、ユーザの操作の方向を示す情報は、時系列に沿った複数の方向を示す情報を含んでもよい。ユーザの操作の操作量を示す情報は、複数の方向のそれぞれの操作量を含んでもよい。操作受付部111は、ゲームのモードに応じて、ユーザの操作に関する情報をゲーム進行部112に送ることもあるし、仮想カメラ制御部113に送ることもあるし、領域処理部116又は効果処理部117に送ることもある。
【0072】
ゲーム進行部112は、ゲームプログラムに記述されたコードに従って、ゲーム情報記憶部122に記憶されたゲーム情報を参照し、ゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームを進行させる処理を行う。ゲーム進行部112は、操作受付部111からのユーザの操作に応じた座標情報及びユーザの操作に関する情報から特定されるユーザの指示をゲームの進行に反映し得る。
【0073】
仮想カメラ制御部113は、ゲーム進行部112の指示に基づいて、仮想カメラの撮影態様を制御し得る。仮想カメラは、ゲーム空間から画像を得るための仮想的なカメラである。仮想カメラ制御部113は、仮想カメラの撮影態様を制御する。仮想カメラ制御部113は、操作受付部111からのユーザの操作に応じた座標情報又はユーザの操作に関する情報から特定されるユーザの指示に基づいて、仮想カメラの撮影態様を制御し得る。操作受付部111からのユーザの操作に応じた座標情報又はユーザの操作に関する情報から特定されるユーザの指示に基づくことは、ユーザの操作に基づくことに対応する。
【0074】
表示制御部114は、画像を表示させる。例えば、表示制御部114は、ゲーム進行部112及び仮想カメラ制御部113と連携し、仮想カメラにより得られる画像の表示データを生成する。表示制御部114は、表示データを表示部1072に出力する。表示制御部114は、表示データに基づく画像を表示部1072に表示させる。表示制御部114は、オブジェクトデータ1221に記憶された種々のオブジェクトに基づく画像を表示部1072に表示させる。
【0075】
オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、オブジェクトデータ1221に基づき、種々のオブジェクトを表示部1072に表示させる。オブジェクト処理部115は、種々のオブジェクトの表示態様を変える。
【0076】
領域処理部116は、操作受付部111と連携し、ユーザの操作に基づいてゲーム空間に特定の領域を設定する。領域処理部116は、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定する。領域処理部116は、ユーザにより操作された第1のオブジェクトの位置情報に基づいて、特定の領域を設定してもよい。領域処理部116は、ユーザにより操作された第1のオブジェクトの属性に基づいて特定の領域を設定してもよい。第1のオブジェクトの属性は、例えば、性別、年齢、又は職業等を含む。領域処理部116は、ゲームに設定された位置に特定の領域を設定してもよい。領域処理部116は、ランダムに決定された位置に特定の領域を設定してもよい。領域処理部116は、クエストの種類に基づいて特定の領域を設定してもよい。
【0077】
効果処理部117は、操作受付部111と連携し、ユーザの操作に基づいて、特定の領域内に位置するキャラクタオブジェクトに、特定の領域に基づく効果を付与する。効果処理部117は、効果を付与されたキャラクタオブジェクトが特定の領域外に移動したことに応答して、効果を解除する。効果処理部117は、ユーザの操作に基づいて、特定の領域のレベルを変える。効果処理部117は、キャラクタオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルを上げる。効果処理部117は、特定の領域内に位置するキャラクタオブジェクトに、特定の領域のレベルに応じた効果を付与する。効果処理部117は、特定の領域のレベルを、所定の時間が経過した場合に下げる。所定の時間は、ゲームに設定された時間であってよい。所定の時間は、制限時間ともいう。
【0078】
効果処理部117は、第1のオブジェクトと異なる第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルを上げる。第2のオブジェクトは、第1のオブジェクトと異なるキャラクタオブジェクトである。第2のオブジェクトは、同一のユーザが保有する複数のキャラクタのうち、第1のオブジェクトと異なるキャラクタであってもよい。第2のオブジェクトは、第1のオブジェクトと異なるユーザが保有するキャラクタであってもよい。なお、第2のオブジェクトは、第1のオブジェクトと同一のキャラクタであってもよい。第2の所定の条件は、ユーザにより特定の領域内に位置する第2のオブジェクトに対する所定の操作がされたことを含む。所定の操作は、特定の領域を設定するために実行されるユーザの操作と同じであってもよく、異なる操作であってもよい。所定の操作は、ユーザがキャラクタに対して所定のアクションを行わせるための操作を含む。所定のアクションは、例えば、キャラクタがスキルを発動することを含む。所定のアクションは、スキル発動に限られず、ゲーム空間でキャラクタが行う任意のアクションであってよい。効果処理部117は、所定の操作がされた第2のオブジェクトが特定の領域内に位置するか特定の領域外に位置するかに応じて特定の領域のレベルを上げる制御を行うか、特定の領域のレベルを上げる制御とは異なる制御を行うかを決定する。具体的には、ユーザが、特定の領域内に位置する第2のオブジェクトに対して所定の操作を実行した場合、第2のオブジェクトは所定のアクションを行い、かつ、効果処理部117は、特定の領域のレベルを上げる。ユーザが、特定の領域外に位置する第2のオブジェクトに対して所定の操作を実行した場合、第2のオブジェクトは所定のアクションを行う。この場合、効果処理部117は、特定の領域のレベルは上げない。なお、所定の操作は、特定の領域のレベルを上げるための操作を含んでもよい。なお、効果処理部117は、第1のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルを上げてもよい。この場合、第2の所定の条件は、ユーザにより特定の領域内に位置する第1のオブジェクトに対する所定の操作がされたことを含む。
【0079】
効果処理部117は、複数の特定の領域が重なる範囲内に位置するキャラクタオブジェクト複数の特定の領域に基づく効果のうちレベルの高い特定の領域に基づく効果を付与する。
【0080】
(2)画像例
表示部1072に表示される画像の一例について説明する。
図6は、実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるユーザ端末100に表示される画像Im1を例示する図である。
【0081】
表示部1072は、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域が設定された場合の画像Im1を表示する。例えば、画像Im1は、ユーザXが選択したキャラクタAがスキル発動を行い、特定の領域が設定された場合の画像である。画像Im1は、キャラクタオブジェクトOb1、中心オブジェクトOb2、領域オブジェクトOb3、インジケータOb4、及びデッキオブジェクトOb5を含む画像である。
【0082】
キャラクタオブジェクトOb1は、ユーザにより操作可能なキャラクタを示すオブジェクトである。キャラクタオブジェクトOb1は、例えば、ユーザXが選択したキャラクタBであるとする。キャラクタオブジェクトOb1は、ユーザの操作に基づいて、スキル発動等のアクションを行う。中心オブジェクトOb2は、特定の領域の中心を示すオブジェクトである。例えば、特定の領域が円形の領域である場合、中心オブジェクトOb2は、円の中心付近を示す。領域オブジェクトOb3は、特定の領域の範囲を示すオブジェクトである。例えば、特定の領域が円形の領域である場合、領域オブジェクトOb3は、中心オブジェクトOb2と円の内側の点を結ぶ線状のオブジェクトであってもよい。キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域内に位置する場合、領域オブジェクトOb3は、中心オブジェクトOb2とキャラクタオブジェクトOb1とを結ぶ線状のオブジェクトであってもよい。領域オブジェクトOb3は、キャラクタオブジェクトOb1と中心オブジェクトOb2との距離に応じて異なる表示態様で表示されてもよい。例えば、領域オブジェクトOb3は、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域内であって中心オブジェクトOb2に近い地点に位置する場合、太い線状のオブジェクトであってもよい。領域オブジェクトOb3は、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域内であって中心オブジェクトOb2から遠い地点に位置する場合、細い線状のオブジェクトであってもよい。領域オブジェクトOb3を、キャラクタオブジェクトOb1と中心オブジェクトOb2との距離に応じて異なる表示態様で表示することにより、ユーザは、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域の中心付近に位置するのか、特定の領域の境界付近に位置するのかを認識することができる。領域オブジェクトOb3は、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域外に移動した場合は表示されない。なお、中心オブジェクトOb2は、任意の形状のオブジェクトであってもよい。なお、領域オブジェクトOb3は、中心オブジェクトOb2とキャラクタオブジェクトOb1とを結ぶ線状のオブジェクトに限られず、任意の形状のオブジェクトであってもよい。領域オブジェクトOb3は、特定の領域を常時表示するオブジェクトであってもよい。
例えば、画像Im1は、中心オブジェクトOb2とキャラクタBを結ぶ領域オブジェクトOb3を含む。特定の領域内に位置するキャラクタBに対して、ユーザXがスキル発動をする操作を実行した場合、特定の領域のレベルが上がる。
【0083】
インジケータOb4は、特定の領域のレベルが有効である時間を示すオブジェクトである。例えば、インジケータOb4は、特定の領域のレベルが有効である残り時間をカウントダウン表示、又はタイマ表示するオブジェクトであってもよい。インジケータOb4は、残り時間が少なくなるにつれて異なる表示態様で表示されてもよい。例えば、インジケータOb4は、残り時間が少なくなるにつれてインジケータの色を変えてもよい。インジケータOb4は、特定の領域のレベルに応じて異なる表示態様で表示されてもよい。例えば、インジケータOb4は、特定の領域のレベルが「1」である場合は、黄色で表示され、特定の領域のレベルが「2」である場合は、緑色で表示されてもよい。インジケータOb4は、特定の領域のレベルが「0」である場合は、非表示であってもよい。インジケータOb4は、中心オブジェクトOb2を囲むような形状であってもよいし、中心オブジェクトOb2と離れた任意の位置に任意の形状で表示されてもよい。
例えば、画像Im1は、特定の領域のレベルが「レベル1」に上がった状態を示す。この場合、インジケータOb4は、「レベル1」が有効である残り時間を示す。
【0084】
デッキオブジェクトOb5は、ユーザが選択した複数のキャラクタオブジェクトを表示するオブジェクトである。例えば、ユーザXがキャラクタA、キャラクタB、キャラクタC、及びキャラクタDを保有している場合、デッキオブジェクトOb5は、キャラクタA~Dを含む。デッキオブジェクトOb5は、ユーザが操作しているキャラクタを他のキャラクタと識別可能な態様で表示してもよい。例えば、ユーザXがキャラクタBを操作している場合、デッキオブジェクトOb5は、キャラクタBを他のキャラクタと異なる明度又は輝度、背景色、背景の明度又は輝度、点滅表示等で表示してもよい。デッキオブジェクトOb5は、各キャラクタを識別可能に表示してもよい。例えば、デッキオブジェクトOb5は、各キャラクタのキャラクタ名等を表示してもよい。
【0085】
なお、画像Im1は、キャラクタオブジェクトOb1が有するパラメータ等を表示するテキスト表示を含んでもよい。画像Im1は、特定の領域のレベルを示すテキスト表示を含んでもよい。画像Im1は、残り時間等を表示するテキスト表示を含んでもよい。
【0086】
図7は、実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるユーザ端末100に表示される画像Im2を例示する図である。
【0087】
表示部1072は、キャラクタオブジェクトOb1が画像Im1に示す位置から移動した場合の画像Im2を表示する。例えば、画像Im2は、ユーザXが選択したキャラクタBが特定の領域内であるが、特定の領域の境界に近い地点に位置する場合の画像である。画像Im2は、キャラクタオブジェクトOb1、中心オブジェクトOb2、領域オブジェクトOb3、インジケータOb4、及びデッキオブジェクトOb5を含む画像である。
【0088】
画像Im2では、キャラクタBが画像Im1の場合よりも特定の領域の境界に近い地点に位置する。中心オブジェクトOb2とキャラクタオブジェクトOb1を結ぶ領域オブジェクトOb3は、画像Im1の領域オブジェクトOb3よりも細い線状のオブジェクトである。
【0089】
図8は、実施形態に係るゲームプログラムによって実現されるユーザ端末100に表示される画像Im3を例示する図である。
【0090】
表示部1072は、キャラクタオブジェクトOb1が画像Im2に示す位置から移動した場合の画像Im3を表示する。例えば、画像Im3は、ユーザXが選択したキャラクタBが特定の領域外に位置する場合の画像である。画像Im3は、キャラクタオブジェクトOb1、及びデッキオブジェクトOb5を含む画像である。
【0091】
画像Im3では、キャラクタBが特定の領域外に位置する。中心オブジェクトは、画像Im3の範囲外にあるため、画像Im3には表示されない。キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域外に位置するため、領域オブジェクトは表示されない。画像Im3の例では、キャラクタBに付与されていた効果が解除される。この例のように、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域外に位置し、領域オブジェクトが非表示である場合、特定の領域に基づく効果は、キャラクタオブジェクトOb1に付与されない。特定の領域に基づく効果が「攻撃力」である場合、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域内に位置したときに付与された効果は解除される。例えば、画像Im1又は画像Im2に示すようにキャラクタBが特定の領域内に位置する状態で攻撃力「9200」に「プラス10パーセント」の効果が付与されたとする。この場合、キャラクタBが特定の領域外に移動した場合は、攻撃力は効果が付与される前の値「9200」に戻る。なお、特定の領域に基づく効果が「回復力」である場合、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域内に位置したときに付与された効果は維持される。例えば、画像Im1又は画像Im2に示すようにキャラクタBが特定の領域内に位置する状態で体力(HP)が「プラス1000ポイント」回復したとする。この場合、キャラクタBが特定の領域外に位置する場合でも回復された体力(HP)は維持される。特定の領域に基づく効果は、効果の種類に応じて、キャラクタオブジェクトが特定の領域外に移動した場合に効果が解除されるものと維持されるものを含んでもよい。
【0092】
なお、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域外に移動した後、特定の領域内に移動した場合、キャラクタオブジェクトOb1に特定の領域に基づく効果が再び付与されてもよい。一例では、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域外に移動した後、特定の領域の中心付近に移動した場合、領域オブジェクトが表示され、キャラクタオブジェクトOb1に特定の領域に基づく効果が付与されてもよい。なお、キャラクタオブジェクトOb1に特定の領域に基づく効果が再び付与される位置は、ゲームに設定された任意の位置であってもよい。別の例では、キャラクタオブジェクトOb1が特定の領域外に移動した後、特定の領域内の任意の位置する場合、領域オブジェクトが表示され、キャラクタオブジェクトOb1に特定の領域に基づく効果が付与されてもよい。
【0093】
(3)動作
以下に示す動作の前提として、ユーザ端末100の制御部110及び記憶部120の協働により、ゲームプログラムに記述されたコードに従ってゲームが進行され、表示データが生成されているものとする。以下に示す動作は、ユーザXの操作によりゲームが開始されると実行される。ゲーム進行部213は、ゲームの開始を指示するユーザXの操作に応答してタイマを起動し、ゲームを開始してからの経過時間を計測する。
【0094】
図9は、
図3に示したユーザ端末100の情報処理動作の一例を示すフローチャートである。
図9は、ユーザ端末100による特定の領域に基づく効果に関する情報処理動作の一例を示す。
【0095】
以下の例では、ユーザXは、キャラクタA~Dを保有し、ゲーム開始時には、キャラクタAを操作するものとする。キャラクタA~Dは、キャラクタオブジェクトの一例である。ユーザXは、ゲーム進行中、操作するキャラクタをキャラクタA~Dの何れかに変更することが可能である。ユーザXは、ゲーム進行中、操作するキャラクタをキャラクタAからキャラクタBに変更するものとする。キャラクタAは、第1のオブジェクトの一例であり、キャラクタBは、第2のオブジェクトの一例である。
【0096】
以下の例では、第1の所定の条件は、第1のオブジェクトがスキルを発動したことであるとする。
【0097】
領域処理部116は、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1では、例えば、領域処理部116は、操作受付部111により取得されたユーザの操作に関する情報に基づいて、ユーザにより第1のオブジェクトに対する所定の操作がされたと判定する。例えば、領域処理部116は、ユーザがキャラクタAに対してスキル発動をする操作を行ったことに基づいて、ユーザによりキャラクタAに対するスキル発動がされたと判定する。スキル発動をする操作は、タッチスクリーン1007に対して所定時間長押しする操作を含む。スキル発動をする操作は、タッチスクリーン1007に表示されたスキルを発動するための表示オブジェクトをタップする操作を含む。スキル発動をする操作は、タッチスクリーン1007に対して所定時間長押しすることで、タッチスクリーン1007上に1以上の新たな表示オブジェクトを表示させ、表示された1以上の表示オブジェクトのうちのいずれかの表示オブジェクトが位置する方向へタッチした指等をスライドさせる操作を含んでもよい。スキル発動をする操作は、タッチスクリーン1007に対して所定時間長押しすることで、タッチスクリーン1007上に1以上の新たな表示オブジェクトを表示させ、表示された1以上の表示オブジェクトのうちのいずれかの表示オブジェクトをタッチした後、タッチを解除する操作を含んでもよい。なお、表示オブジェクトに対する操作、及び表示オブジェクトの表示方法等は、ユーザにより設定され得る。
【0098】
領域処理部116により、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたと判定された場合(ステップS1:YES)、処理は、ステップS1からステップS2へ遷移する。領域処理部116により、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしていないと判定された場合(ステップS1:NO)、処理は、終了する。
【0099】
領域処理部116は、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定する(ステップS2)。ステップS2では、例えば、領域処理部116は、ユーザにより操作された第1のオブジェクトの位置情報を取得する。領域処理部116は、第1のオブジェクトの位置情報に基づいて、ゲーム空間に特定の領域を設定する。特定の領域は、第1のオブジェクトの位置を中心とする領域であってもよい。例えば、領域処理部116は、キャラクタAがスキルを発動したことに応答して、キャラクタAの位置情報に基づいて、キャラクタAの位置を中心とする領域に特定の領域を設定する。なお、領域処理部116は、ゲームに設定された位置に特定の領域を設定してもよい。
【0100】
オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、中心オブジェクトを領域処理部116により設定された特定の領域の中心付近に表示させる。オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、中心オブジェクトと特定の領域内に位置する第1のオブジェクトを結ぶように領域オブジェクトを表示する。なお、領域処理部116は、少なくとも1つの第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定してもよい。領域処理部116は、第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たす毎に、ゲーム空間に特定の領域を設定してもよい。一例では、キャラクタAがスキル発動をした場合、領域処理部116は、特定の領域Aを設定する。その後、キャラクタAがスキル発動をした場合、領域処理部116は、特定の領域Aと異なる特定の領域Bを設定する。別の例では、キャラクタAがスキル発動をした場合、領域処理部116は、特定の領域Aを設定する。その後、ユーザにより操作されるキャラクタがキャラクタAからキャラクタBに変更され、キャラクタBがスキル発動をした場合、領域処理部116は、特定の領域Aと異なる特定の領域Bを設定する。
【0101】
効果処理部117は、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域内に位置するか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3では、例えば、効果処理部117は、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトの位置情報を取得する。効果処理部117は、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトの位置情報と特定の領域の位置情報を比較し、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域内に位置するか否かを判定する。ユーザによりキャラクタAが操作される場合について説明する。効果処理部117は、キャラクタAの位置情報を取得する。効果処理部117は、キャラクタAの位置情報に基づいて、キャラクタAが特定の領域内に位置するか否かを判定する。ユーザによりキャラクタBが操作される場合について説明する。効果処理部117は、キャラクタBの位置情報を取得する。効果処理部117は、キャラクタBの位置情報に基づいて、キャラクタBが特定の領域内に位置するか否かを判定する。この場合、オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、中心オブジェクトと特定の領域内に位置する第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトを結ぶように領域オブジェクトを表示する。
【0102】
効果処理部117により、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域内に位置すると判定された場合(ステップS3:YES)、処理は、ステップS3からステップS4へ遷移する。効果処理部117により、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域内に位置しないと判定された場合(ステップS3:NO)、処理は、終了する。
【0103】
効果処理部117は、特定の領域内に位置する第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに特定の領域に基づく効果を付与する(ステップS4)。ステップS4では、例えば、効果処理部117は、特定の領域内に位置する第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに特定の領域のレベルに応じた効果を付与する。効果処理部117は、効果管理情報1223から特定の領域のレベルを取得する。効果処理部117は、特定の領域内に位置する第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに取得したレベルの効果を付与する。例えば、キャラクタAがレベル0を示す特定の領域内に位置する場合について説明する。特定の領域に基づく効果が「攻撃力アップ」である場合、効果処理部117は、レベル0の効果「攻撃力プラス10パーセント」をキャラクタAに付与する。
【0104】
例えば、複数の特定の領域が重なる範囲内に第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが位置する場合について説明する。効果処理部117は、複数の特定の領域に基づく効果のうちレベルの高い特定の領域に基づく効果を第1のオブジェクト又は前記第2のオブジェクトに付与する。具体的には、レベル0の特定の領域Aとレベル1の特定の領域Bが重なる範囲内にキャラクタAが位置する場合、効果処理部117は、レベル1の効果をキャラクタAに付与する。
【0105】
なお、効果処理部117は、特定の領域内に位置する第2のオブジェクトに対しては、第1のオブジェクトよりも強い効果を付与してもよい。
【0106】
効果処理部117は、効果を付与された第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域外に移動したか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、効果処理部117は、ステップS3と同様に、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトの位置情報を取得する。効果処理部117は、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトの位置情報と特定の領域の位置情報を比較し、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域外に位置するか否かを判定する。ユーザによりキャラクタAが操作される場合について説明する。効果処理部117は、キャラクタAの位置情報を取得する。効果処理部117は、キャラクタAの位置情報に基づいて、キャラクタAが特定の領域外に移動したか否かを判定する。ユーザによりキャラクタBが操作される場合について説明する。効果処理部117は、キャラクタBの位置情報を取得する。効果処理部117は、キャラクタBの位置情報に基づいて、キャラクタBが特定の領域外に移動したか否かを判定する。
【0107】
効果処理部117により、効果を付与された第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域外に移動したと判定された場合(ステップS5:YES)、処理は、ステップS5からステップS6へ遷移する。効果処理部117により、効果を付与された第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域外に移動してないと判定された場合(ステップS5:NO)、処理は、終了する。
【0108】
効果処理部117は、効果を付与された第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域外に移動したことに応答して、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに付与された効果を解除する(ステップS6)。例えば、キャラクタAに特定の領域に基づく効果「攻撃力アップ」が付与されていた場合について説明する。効果処理部117は、キャラクタAが特定の領域外に移動したことに応答して、キャラクタAに付与された効果「攻撃力アップ」を解除する。効果処理部117は、特定の領域外に位置するキャラクタAには、特定の領域に基づく効果を付与しない。この場合、オブジェクト処理部115は、領域オブジェクトを非表示にする。例えば、キャラクタAが特定の領域内から特定の領域外に移動した場合について説明する。オブジェクト処理部115は、キャラクタAと中心オブジェクトを結んでいた領域オブジェクトを非表示にする。
【0109】
なお、領域処理部116は、特定の領域が設定されてから一定時間経過後に、特定の領域の設定を解除してもよい。領域処理部116は、特定の領域Aが設定された後に特定の領域Bが設定された場合、特定の領域Aの設定を解除してもよい。
【0110】
なお、第1のオブジェクトは、特殊な能力をもった一部のキャラクタであってもよい。
【0111】
図10は、
図3に示したユーザ端末100の情報処理動作の一例を示すフローチャートである。
図10は、ユーザ端末100による特定の領域のレベルに関する情報処理動作の一例を示す。
【0112】
以下の例では、ユーザXは、キャラクタA~Dを保有し、ゲーム進行中、操作するキャラクタをキャラクタAからキャラクタBに変更するものとする。第2の所定の条件は、特定の領域内に位置する第2のオブジェクトがスキルを発動したことであるとする。特定の領域のレベルはレベル0であるとする。キャラクタAは、第1のオブジェクトの一例であり、キャラクタBは、第2のオブジェクトの一例である。
【0113】
効果処理部117は、第1のオブジェクトと異なる第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11では、例えば、効果処理部117は、第2のオブジェクトの位置情報に基づいて、第2のオブジェクトが特定の領域内に位置するか否かを判定する。効果処理部117は、第2のオブジェクトが特定の領域内に位置すると判定した場合、効果処理部117は、操作受付部111により取得されたユーザの操作に関する情報に基づいて、ユーザにより第2のオブジェクトに対する所定の操作がされたか否かを判定する。例えば、領域処理部116は、ユーザが特定の領域内に位置するキャラクタBに対してスキル発動をする操作を行ったことに基づいて、第2の所定の条件を満たしたと判定する。
【0114】
なお、効果処理部117は、第1のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたか否かを判定してもよい。この場合、効果処理部117は、第1のオブジェクトの位置情報に基づいて、第1のオブジェクトが特定の領域内に位置するか否かを判定する。効果処理部117は、第1のオブジェクトが特定の領域内に位置すると判定した場合、効果処理部117は、操作受付部111により取得されたユーザの操作に関する情報に基づいて、ユーザにより第1のオブジェクトに対する所定の操作がされたか否かを判定する。
【0115】
効果処理部117により、第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたと判定された場合(ステップS11:YES)、処理は、ステップS11からステップS12へ遷移する。効果処理部117により、第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしていないと判定された場合(ステップS11:NO)、処理は、終了する。
【0116】
効果処理部117は、第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルを上げる(ステップS12)。効果処理部117は、効果管理情報1223から特定の領域のレベルを取得してもよい。効果処理部117は、第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルをレベル0からレベル1に挙げる。オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、特定の領域のレベルを示す表示を行ってもよい。オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、特定の領域のレベルが有効である残り時間を表示するインジケータを表示する。オブジェクト処理部115は、特定の領域のレベルに応じて異なる色のインジケータを表示してもよい。効果処理部117は、効果管理情報1223を更新してもよい。
【0117】
効果処理部117は、所定の操作がされた第2のオブジェクトが特定の領域内に位置するか特定の領域外に位置するかに応じて特定の領域のレベルを上げる制御を行うか、特定の領域のレベルを上げる制御とは異なる制御を行うかを決定する。例えば、効果処理部117は、特定の領域外に位置する第2のオブジェクトに対してスキルを発動する操作がされた場合、第2のオブジェクトにスキルを発動させる。ユーザXにより特定の領域内に位置するキャラクタBに対しスキルを発動する操作が行われた場合について説明する。効果処理部117は、特定の領域のレベルをレベル0からレベル1に上げ、かつ、キャラクタBにスキル発動を実行させる。ユーザXにより特定の領域外に位置するキャラクタBに対しスキルを発動する操作が行われた場合について説明する。効果処理部117は、キャラクタBにスキル発動を実行させる。効果処理部117は、特定の領域のレベルをレベル0に維持する。
【0118】
なお、効果処理部117は、第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、上がった後のレベルに応じた特定の領域に基づく効果を第2のオブジェクトに付与してもよい。例えば、ユーザXにより特定の領域内に位置するキャラクタBに対しスキルを発動する操作が行われた場合について説明する。効果処理部117は、特定の領域のレベルをレベル0からレベル1に上げ、かつ、キャラクタBにレベル1の効果を付与した状態でスキル発動を実行させる。例えば、レベル1の特定の領域に基づく効果が「攻撃力プラス10パーセント」である場合、効果処理部117は、キャラクタBにプラス10パーセントを付与した攻撃力でスキルを発動させる。
【0119】
効果処理部117は、所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13では、例えば、効果処理部117は、特定の領域のレベルが有効である制限時間から特定の領域のレベルが上げられた時点からの経過時間を算出する。効果処理部117は、経過時間が制限時間を超えた場合、所定の時間が経過したと判定する。
【0120】
効果処理部117により、所定の時間が経過したと判定された場合(ステップS13:YES)、処理は、ステップS13からステップS14へ遷移する。効果処理部117により、所定の時間が経過してしないと判定された場合(ステップS13:NO)、処理は、ステップS13を繰り返す。
【0121】
効果処理部117は、所定の時間が経過したことに応答して、特定の領域のレベルを下げる(ステップS14)。例えば、特定の領域のレベルがレベル1である場合、効果処理部117は、特定の領域のレベルをレベル1からレベル0に下げる。オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、特定の領域のレベルを示す表示を変更してもよい。オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、インジケータの表示形態を変更してもよい。例えば、オブジェクト処理部115は、特定の領域のレベルをレベル2からレベル1に下げる場合、インジケータの色を黄色から緑色に変更してもよい。オブジェクト処理部115は、表示制御部114と連携し、特定の領域の表示形態を変更してもよい。例えば、オブジェクト処理部115は、特定の領域のレベルをレベル2からレベル1に下げる場合、中心オブジェクト、及び領域オブジェクトの少なくとも1つの色を黄色から緑色に変更してもよい。効果処理部117は、効果管理情報1223を更新してもよい。
【0122】
効果処理部117は、特定の領域のレベルがレベル0であるか否かを判定する(ステップS15)。例えば、効果処理部117は、効果管理情報1223から特定の領域のレベルを取得し、特定の領域のレベルがレベル0であるか否かを判定する。
【0123】
効果処理部117により、特定の領域のレベルがレベル0であると判定された場合(ステップS15:YES)、処理は、終了する。効果処理部117により、特定の領域のレベルがレベル0でないと判定された場合(ステップS15:NO)、処理は、ステップS15からステップS13へ遷移する。
【0124】
なお、ステップS12からステップS14の間で、第2の条件を満たした場合、効果処理部117は、特定の領域のレベルを上げる。効果処理部117は、経過時間の計時をリセットする。
【0125】
なお、特定の領域のレベルが上がることは、第1のオブジェクトの能力に対応付けられた効果が強化されるものでもよい。
【0126】
なお、特定の領域のレベルが上げられたタイミングで、第2の条件を満たしたキャラクタの能力に対応付けられた効果を第2の条件を満たしたキャラクタに付加してもよい。
【0127】
なお、第2の条件を満たすキャラクタは、特定の能力をもったキャラクタに限定されていてもよい。
【0128】
(4)効果
以上詳述したように、プログラムは、コンピュータを第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定し、少なくとも第1のオブジェクトと異なる第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、特定の領域のレベルを上げ、特定の領域内に位置する第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに特定の領域に基づく効果を付与するよう機能させることができる。これにより、プログラムは、特定の領域を設定したキャラクタと他のキャラクタに対するユーザ操作に基づいて、特定の領域の効果のレベルを上げることができる。また、プログラムは、特定の領域を設定したキャラクタと他のキャラクタに対して、特定の領域に基づく効果を付与することができる。そのため、プログラムは、ユーザに複数のキャラクタを使用する動機付けを与えることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0129】
プログラムは、コンピュータを所定の時間が経過したことに応答して、特定の領域のレベルを下げるよう機能させることができる。これにより、プログラムは、ユーザに所定の時間内に自己のキャラクタ又は他のキャラクタを操作する動機付けを与えることができる。そのため、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0130】
プログラムは、コンピュータを、効果を付与された第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが特定の領域外に移動したことに応答して、効果を解除させるよう機能させることができる。これにより、プログラムは、効果の付与を制限することにより、ユーザに特定の領域内で自己のキャラクタ又は他のキャラクタを操作する動機付けを与えることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0131】
プログラムは、コンピュータを、ユーザにより前記第1のオブジェクトに対する所定の操作がされたことに応答して、ゲーム空間に特定の領域を設定させるよう機能させることができる。これにより、プログラムは、ユーザに自己のキャラクタ又は他のキャラクタに所定の操作をする動機付けを与えることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0132】
プログラムは、コンピュータを、第1のオブジェクト又は、第2のオブジェクトに特定の領域のレベルに応じた効果を付与させるよう機能させることができる。そのため、プログラムは、ユーザに第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たす操作をする動機付けを与えることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0133】
プログラムは、コンピュータを、特定の領域内に位置する第2のオブジェクトに対する所定の操作がされたことに応答して、特定の領域のレベルを上げるよう機能させることができる。これにより、プログラムは、ユーザに自己のキャラクタ又は他のキャラクタに所定の操作をする動機付けを与えることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0134】
プログラムは、コンピュータを、特定の領域外に位置する第2のオブジェクトに対してスキルを発動する操作がされた場合、第2のオブジェクトにスキルを発動させるよう機能させることができる。これにより、プログラムは、ユーザに特定の領域外に位置する自己のキャラクタ又は他のキャラクタに対してもスキルを発動する動機付けを与えることができる。また、ユーザは、特定の領域のレベルを上げるために特別の操作をする必要がない。そのため、ユーザは、ゲームプレイ中に通常使用する操作をすることで、特定の領域のレベルも上げることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0135】
プログラムは、コンピュータを、所定の操作がされた第2のオブジェクトが特定の領域内に位置するか特定の領域外に位置するかに応じて特定の領域のレベルを上げる制御を行うか、特定の領域のレベルを上げる制御とは異なる制御を行うかを決定するよう機能させることができる。これにより、プログラムは、ユーザが操作するオブジェクトの位置に応じて異なる制御をすることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0136】
プログラムは、コンピュータを、第2のオブジェクトが第2の所定の条件を満たしたことに応答して、上がった後のレベルに応じた特定の領域に基づく効果を第2のオブジェクトに付与するよう機能させることができる。これにより、ユーザは、特定の領域内に位置する自己のキャラクタ又は他のキャラクタに対して所定の操作を行うことで、特定の領域のレベルを上げつつ、さらに上がったレベルの効果を得ることができる。そのため、プログラムは、ユーザに自己のキャラクタ又は他のキャラクタに所定の操作をするさらなる動機付けを与えることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0137】
プログラムは、コンピュータを、少なくとも1つの第1のオブジェクトが第1の所定の条件を満たしたことに応答して、ゲーム空間に複数の特定の領域を設定し、複数の特定の領域が重なる範囲内に位置する第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに複数の特定の領域に基づく効果のうちレベルの高い特定の領域に基づく効果を付与するよう機能させることができる。これにより、プログラムは、ユーザに複数の特定の領域を設定する動機付けを与えることができる。また、プログラムは、ユーザに所望の特定の領域のレベルを上げるための操作をする動機付けを与えることができる。このように、プログラムは、複数のキャラクタが存在するゲームの興趣性を一層高めることができる。
【0138】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0139】
上述の実施形態では、第2のオブジェクトは、同一ユーザの保有するキャラクタのうちの一つであるとして説明したが、これに限定されない。第2のオブジェクトは、複数のユーザがゲームをプレイする協力プレイ等の場合、他のユーザが保有するキャラクタであってもよい。
【0140】
上述の実施形態では、効果処理部117は、特定の領域外に位置する第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトには、特定の領域に基づく効果を付与しない例について説明したが、これに限定されない。例えば、第2の条件を満たした第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトが、特定の領域外に移動した場合は、効果処理部117は、第1のオブジェクト又は第2のオブジェクトに対し、所定の時間は特定の領域に基づく効果を付与してもよい。
【0141】
上述の実施形態では、設定された特定の領域は移動しない例について説明したが、これに限定されない。特定の領域は、第1のオブジェクトの動きに応じて移動してもよい。
【0142】
上述の実施形態では、特定の領域のレベルは、レベル0からレベル4である例について説明したが、これに限定されない。特定の領域のレベルの数は、クエストに出陣しているキャラクタの数であってもよい。例えば、キャラクタ毎に1回ずつの特定の領域のレベルを上げることを許可してもよい。同一のキャラクタが2回以上特定の領域のレベルを上げることを許可する場合は、2回目以降の条件を変えてもよい。例えば、同一のキャラクタが2回以上特定の領域のレベルを上げる場合より、異なるキャラクタが特定の領域のレベルを上げる場合の方が上がったレベルの効果が大きくなってもよい。具体的には、キャラクタAが3段階レベルを上げる場合は、攻撃力が1倍から1.5倍、1.5倍から1.75倍、1.75倍から1.8倍と上がるのに比べ、別々のキャラクタが3段階レベルを上げる場合は、攻撃力が1倍から1.5倍、1.5倍から2倍、2倍から2.5倍と上がるように設定してもよい。同一のキャラクタが複数段階レベルを上げる場合は、異なるキャラクタがレベルを上げる場合と比べて、別の条件を満たす必要があるような設定にしてもよい。具体的には、キャラクタAが複数段階レベルを上げる場合は、キャラクタAが2回スキル発動することを条件としてもよい。キャラクタAが複数段階レベルを上げる場合は、キャラクタAは、ポイントを所定の値まで溜めてスキル発動することを条件としてもよい。キャラクタAが複数段階レベルを上げる場合は、レベルが上がる確率が抽選により決定されてもよい。具体的には、キャラクタAが1回目にレベルを上げる場合は、100パーセントの確率でレベルが上がるが、2回目にレベルを上げる場合は、70パーセントの確率でレベルが上がり、3回目以降にレベルを上げる場合は、より低い確率でレベルが上がる。
【0143】
タッチパネルを入力部1071の例にして説明したが、これに限定されない。入力部1071は、複数のボタンを備えるコントローラであってもよい。
【0144】
例えば、サーバ200及びユーザ端末100の構成は、実施形態に係るプログラムを実現可能な他の構成に置き換えられてもよい。サーバ200の構成及びユーザ端末100の構成は、省略され、複数の装置に分散配置され、類似の構成に置き換えられてもよい。サーバ200及びユーザ端末100の各機能部は、回路を用いることで実現されてもよい。回路は、特定の機能を実現する専用回路であってもよいし、プロセッサのような汎用回路であってもよい。
【0145】
さらに、フローチャートを用いて説明した処理の流れは、説明した手順に限定されるものではなく、いくつかのステップの順序が入れ替えられてもよいし、いくつかのステップが同時並行で実施されてもよい。また、以上で説明した一連の処理は、時間的に連続して実行される必要はなく、各ステップは任意のタイミングで実行されてもよい。
【0146】
上記各実施形態の処理の少なくとも一部は、例えば汎用のコンピュータに搭載されたプロセッサを基本ハードウェアとして用いることでも実現可能である。上記処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式のファイル又は実行可能な形式のファイルとして記録媒体に記憶される。記録媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD-ROM、CD-R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリ等である。記録媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、何れであってもよい。また、上記処理を実現するプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。
【0147】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0148】
1…ゲームシステム、100…ユーザ端末、110…制御部、111…操作受付部、112…ゲーム進行部、113…仮想カメラ制御部、114…表示制御部、115…オブジェクト処理部、116…領域処理部、117…効果処理部、120…記憶部、121…ゲームプログラム記憶部、122…ゲーム情報記憶部、200…サーバ、210…制御部、211…受信制御部、212…送信制御部、213…ゲーム進行部、220…記憶部、221…ゲームプログラム記憶部、222…ゲーム情報記憶部、223…ユーザ情報データベース、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…センサ、1005…通信インタフェース、1006…入出力インタフェース、1007…タッチスクリーン、1008…バス、1071…入力部、1072…表示部、1221…オブジェクトデータ、1222…パラメータ管理情報、1223…効果管理情報、2001…プロセッサ、2002…メモリ、2003…ストレージ、2004…通信インタフェース、2005…入出力インタフェース、2006…バス、NW…ネットワーク、Ob1…キャラクタオブジェクト、Ob2…中心オブジェクト、Ob3…領域オブジェクト、Ob4…インジケータ、Ob5…デッキオブジェクト。