(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081460
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】メタン生成装置およびエンジンシステム
(51)【国際特許分類】
F02M 21/02 20060101AFI20240611BHJP
C07C 1/12 20060101ALI20240611BHJP
C07C 9/04 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
F02M21/02 N
F02M21/02 G
C07C1/12
C07C9/04
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195105
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】390033042
【氏名又は名称】ダイハツディーゼル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100183232
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 敏行
(74)【代理人】
【識別番号】100224627
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 稔
(72)【発明者】
【氏名】小林 和之
(72)【発明者】
【氏名】片山 寛之
(72)【発明者】
【氏名】礒本 新
【テーマコード(参考)】
4H006
【Fターム(参考)】
4H006AA02
4H006AA04
4H006AC29
4H006BA00
4H006BC13
4H006BD81
4H006BE20
4H006BE41
(57)【要約】
【課題】水素供給源を別途設けることなくメタンを生成することができるメタン生成装置およびエンジンシステムを提供する。
【解決手段】メタン生成装置40は、アンモニアNH
3を分解する分解装置41と、分解装置41におけるアンモニアNH
3の分解により生成された水素H
2が供給されると共に、分解装置41からの水素H
2と、二酸化炭素CO
2とをメタネーション反応させることによりメタンCH
4を生成するメタネーション装置42とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアを分解する分解装置と、
前記分解装置におけるアンモニアの分解により生成された水素が供給されると共に、前記分解装置からの水素と、二酸化炭素とをメタネーション反応させることによりメタンを生成するメタネーション装置と
を備える、メタン生成装置。
【請求項2】
アンモニアを燃焼させるアンモニアエンジンと、
前記アンモニアエンジンにおけるアンモニアの燃焼により発生した二酸化炭素が供給される、請求項1に記載のメタン生成装置と、
を備え、
前記メタネーション装置は、前記分解装置からの水素と前記アンモニアエンジンからの二酸化炭素とをメタネーション反応させることによりメタンを生成し、生成したメタンを前記アンモニアエンジンに供給する、エンジンシステム。
【請求項3】
前記アンモニアエンジンと前記分解装置とにアンモニアを供給するアンモニア供給源を備える、請求項2に記載のエンジンシステム。
【請求項4】
前記分解装置は、アンモニアの分解により生成された水素の一部を前記アンモニアエンジンに供給する、請求項2または3に記載のエンジンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタン生成装置およびエンジンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メタン生成装置としては、ガスエンジンの排気ガスから二酸化炭素を分離装置で分離し、分離された二酸化炭素と水素とを用いてメタネーション装置でメタンを生成して、生成されたメタンをガスエンジンの燃料として供給するものがある。
【0003】
なお、上記従来のメタン生成装置は、その技術分野において一般的に知られている周知の技術を用いたものであるため、先行技術文献情報の記載を省略する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記メタン生成装置は、メタネーション反応に用いる水素をメタネーション装置に供給する水素供給源を必要とする。このため、水素供給源を有しない船舶に上記メタン生成装置を設置した場合、水素供給源を船舶に別途設ける必要がある。船舶には設置スペース上の制約があるため、上記メタン生成装置と水素供給源との両方を船舶に搭載することは困難である。
【0005】
本発明は、水素供給源を別途設けることなくメタンを生成することができるメタン生成装置およびエンジンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、アンモニアを分解する分解装置と、前記分解装置におけるアンモニアの分解により生成された水素が供給されると共に、二酸化炭素と、前記分解装置からの水素とをメタネーション反応させることによりメタンを生成するメタネーション装置とを備える、メタン生成装置を提供する。
【0007】
この構成によれば、メタネーション装置には、分解装置におけるアンモニアの分解により生成された水素が供給され、メタネーション装置は、二酸化炭素と、分解装置からの水素とをメタネーション反応させることによりメタンを生成する。これにより、メタネーション装置がアンモニア供給源を有する船舶に設置された場合、メタネーション反応のための水素をメタネーション装置に供給する水素供給源を別途設ける必要がない。その結果、水素供給源を別途設けることなくメタンを生成することができる。言い換えれば、メタン生成装置は、アンモニア供給源を有し、水素供給源を有しない船舶に設置された場合であっても、メタンを生成することができる。なお、メタン生成装置の設置場所は、船舶に限定されず、工場、研究所、事業所などに設置されてもよい。
【0008】
本発明の他の態様は、アンモニアを燃焼させるアンモニアエンジンと、前記アンモニアエンジンにおけるアンモニアの燃焼により発生した二酸化炭素が供給される上述のメタン生成装置とを備え、前記メタネーション装置は、前記分解装置からの水素と前記アンモニアエンジンからの二酸化炭素とをメタネーション反応させることによりメタンを生成し、生成したメタンを前記アンモニアエンジンに供給する、エンジンシステムを提供する。
【0009】
この構成によれば、メタネーション装置は、アンモニアエンジンにおけるアンモニアの燃焼により発生した二酸化炭素と、分解装置におけるアンモニアの分解により生成された水素とによりメタンを生成する。また、メタネーション装置は、生成したメタンをアンモニアエンジンに供給する。これにより、アンモニアエンジンで発生した二酸化炭素をメタンに変換して、アンモニアエンジンの燃料として利用することができる。
【0010】
二酸化炭素の大気への放出を抑制するために、エンジンシステムがアンモニアエンジンから排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素を回収して貯蔵する場合、二酸化炭素を分離する分離装置と、二酸化炭素を貯蔵する貯蔵装置とが必要となる。これに対して、上記構成によれば、アンモニアエンジンから排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素は、アンモニアエンジンの燃料となるメタンに変換される。このため、分離装置と貯蔵装置とを設けることなく、二酸化炭素の大気への放出を抑制することができる。エンジンシステムが船舶に搭載されるエンジンシステムである場合、設置スペース上の制約がある船舶に分離装置および貯蔵装置を設置する必要がないため、特に有用である。
【0011】
一実施形態のエンジンシステムは、前記アンモニアエンジンと前記分解装置とにアンモニアを供給するアンモニア供給源を備える。
【0012】
この構成によれば、アンモニア供給源がアンモニアエンジンと分解装置との両方にアンモニアを供給する。このため、アンモニアエンジンと分解装置とのそれぞれにアンモニアを供給するための複数のアンモニア供給源がエンジンシステムに設けられる場合と比較して、エンジンシステムの小型化を図ることができる。
【0013】
一実施形態では、前記分解装置は、アンモニアの分解により生成された水素の一部を前記アンモニアエンジンに供給する。
【0014】
この構成によれば、エンジンシステムに水素供給源を別途設けることなく、アンモニアエンジンに助燃剤として水素を供給することができる。その結果、アンモニアエンジンの燃焼効率を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、水素供給源を別途設けることなくメタンを生成することができるメタン生成装置およびエンジンシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係るエンジンシステムの構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態に係るメタン生成装置およびエンジンシステムを説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンシステム1の構成を示すブロック図である。
【0019】
図1を参照すると、エンジンシステム1は、アンモニア供給源10と、アンモニアエンジン20と、排気ガス浄化装置30と、メタン生成装置40とを備える。メタン生成装置40は、アンモニアNH
3を分解する分解装置41と、二酸化炭素CO
2と水素H
2とをメタネーション反応させることによりメタンCH
4を生成するメタネーション装置42とを備える。本実施形態のエンジンシステム1は、船舶用のエンジンシステムである。
【0020】
本実施形態のアンモニア供給源10は、液体状のアンモニアNH3を貯蔵する貯蔵タンクである。アンモニア供給源10は、貯蔵しているアンモニアNH3をアンモニアエンジン20と分解装置41とに供給する。アンモニア供給源10に貯蔵されている液体状のアンモニアNH3が図示しない気化装置により気化されることで、アンモニアエンジン20およびメタン生成装置40に気体状のアンモニアNH3が供給される。
【0021】
アンモニアエンジン20には、アンモニア供給源10から気体状のアンモニアNH3が供給される。アンモニアエンジン20は、アンモニア供給源10から供給された気体状のアンモニアNH3(アンモニアガス)を燃焼させて、動力を発生させるガスエンジンである。アンモニアエンジン20は、舶用ディーゼルエンジンである。また、本実施形態のアンモニアエンジン20は、パイロット燃料として重油、特にA重油を使用する。
【0022】
アンモニアエンジン20には、分解装置41から水素H2が供給される。本実施形態のアンモニアエンジン20は、分解装置41から供給された水素H2を助燃剤として使用する。
【0023】
アンモニアエンジン20には、メタネーション装置42からメタンCH4が供給される。本実施形態のアンモニアエンジン20は、メタネーション装置42から供給されたメタンCH4を燃料の一部として使用する。
【0024】
アンモニアエンジン20におけるアンモニアNH3の燃焼により発生した排気ガスには、二酸化炭素CO2と、亜酸化窒素N2Oと、窒素酸化物NOxと、未燃状態のアンモニアNH3とが含まれる。
【0025】
排気ガス浄化装置30には、アンモニアエンジン20から排気ガスが供給される。排気ガス浄化装置30は、アンモニアエンジン20の排気ガスを浄化する。言い換えれば、排気ガス浄化装置30は、アンモニアエンジン20の排気ガスに含まれる亜酸化窒素N2Oと、窒素酸化物NOxと、未燃状態のアンモニアNH3とを除去する。
【0026】
排気ガス浄化装置30は、アンモニアエンジン20の排気ガス中に含まれる亜酸化窒素N2Oを分解して、窒素N2と酸素O2とを生成する。
【0027】
排気ガス浄化装置30は、アンモニアエンジン20の排気ガス中に含まれる窒素酸化物NOxとアンモニアNH3とを反応させて、窒素N2と水H2Oとを生成する。
【0028】
排気ガス浄化装置30は、アンモニアエンジン20の排気ガス中に含まれる未燃状態のアンモニアNH3の酸化反応により、窒素N2と水H2Oとを生成する。
【0029】
排気ガス浄化装置30からは、二酸化炭素CO2と、窒素N2と、酸素O2と、水H2Oとが排出される。
【0030】
上述したように、メタン生成装置40は、分解装置41と、メタネーション装置42とを備える。
【0031】
分解装置41には、アンモニア供給源10からアンモニアNH3が供給される。分解装置41は、アンモニア供給源10から供給されたアンモニアNH3を分解(クラッキング)して、窒素N2と、水素H2とを生成する。分解装置41は、生成した水素H2の一部をアンモニアエンジン20に供給する。また、分解装置41は、生成した水素H2の一部をメタネーション装置42に供給する。
【0032】
メタネーション装置42には、排気ガス浄化装置30を通過した排気ガスの一部が供給される。また、メタネーション装置42は、排気ガス浄化装置30を通過した排気ガスの全量が供給されてもよい。メタネーション装置42は、排気ガス浄化装置30から供給された排気ガス中の二酸化炭素CO2と、分解装置41から供給された水素H2とを、触媒によりメタネーション反応をさせてメタンCH4を生成する。メタネーション装置42は、生成したメタンCH4をアンモニアエンジン20に供給する。なお、メタネーション反応は、以下の化学反応式で表される。
CO2 + 4H2 → CH4 + 2H2O
【0033】
本実施形態では、メタネーション装置42には、アンモニアエンジン20から排出され、排気ガス浄化装置30を通過した排気ガスが供給されていたが、これに限定されない。エンジンシステム1は、排気ガス浄化装置30から排出されたガスから二酸化炭素CO2を分離する分離装置を備えてもよい。この場合、メタネーション装置42には、分離装置により分離された二酸化炭素CO2が供給されてもよい。
【0034】
本実施形態に係るメタン生成装置40によれば、メタネーション装置42には、分解装置41におけるアンモニアNH3の分解により生成された水素H2が供給され、メタネーション装置42は、二酸化炭素CO2と、分解装置41からの水素H2とをメタネーション反応させることによりメタンCH4を生成する。これにより、メタネーション装置42が、本実施形態のようにアンモニア供給源10を有する船舶に設置された場合、メタネーション反応のための水素をメタネーション装置42に供給する水素供給源を別途設ける必要がない。その結果、水素供給源を別途設けることなくメタンCH4を生成することができる。言い換えれば、メタン生成装置40は、アンモニア供給源10を有し、水素供給源を有しない船舶に設置した場合であっても、メタンCH4を生成することができる。なお、メタン生成装置40の設置場所は、船舶に限定されず、工場、研究所、事業所などに設置されてもよい。
【0035】
本実施形態に係るエンジンシステム1によれば、メタネーション装置42は、アンモニアエンジン20におけるアンモニアNH3の燃焼により発生した二酸化炭素CO2と、分解装置41におけるアンモニアNH3の分解により生成された水素H2とによりメタンCH4を生成する。また、メタネーション装置42は、生成したメタンCH4をアンモニアエンジン20に供給する。これにより、アンモニアエンジン20で発生した二酸化炭素CO2をメタンCH4に変換して、アンモニアエンジン20の燃料として利用することができる。
【0036】
二酸化炭素CO2の大気への放出を抑制するために、エンジンシステム1がアンモニアエンジン20から排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素CO2を回収して貯蔵する場合、二酸化炭素CO2を排気ガスから分離する分離装置と、二酸化炭素CO2を貯蔵する貯蔵装置とが必要となる。これに対して、上記構成によれば、アンモニアエンジン20から排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素CO2は、アンモニアエンジン20の燃料となるメタンCH4に変換される。このため、分離装置と貯蔵装置とを設けることなく、二酸化炭素CO2の大気への放出を抑制することができる。本実施形態のように、エンジンシステム1が船舶に搭載されるエンジンシステムである場合、設置スペース上の制約がある船舶に分離装置および貯蔵装置を設置する必要がないため、特に有用である。
【0037】
本実施形態に係るエンジンシステム1によれば、アンモニア供給源10がアンモニアエンジン20と分解装置41との両方にアンモニアNH3を供給する。このため、アンモニアエンジン20と分解装置41とのそれぞれにアンモニアNH3を供給するための複数のアンモニア供給源10がエンジンシステム1に設けられる場合と比較して、エンジンシステム1の小型化を図ることができる。
【0038】
本実施形態に係るエンジンシステム1によれば、エンジンシステム1に水素供給源を別途設けることなく、アンモニアエンジン20に助燃剤として水素H2を供給することができる。その結果、アンモニアエンジン20の燃焼効率を向上することができる。
【0039】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【0040】
例えば、本実施形態では、メタネーション装置42におけるメタネーション反応において、アンモニアエンジン20から排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素CO2を用いたが、これに限定されない。例えば、エンジンシステム1は、二酸化炭素タンクなどの二酸化炭素供給源を有してもよく、メタネーション装置42におけるメタネーション反応において、二酸化炭素タンクから供給される二酸化炭素CO2が用いられてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 エンジンシステム
10 アンモニア供給源
20 アンモニアエンジン
30 排気ガス浄化装置
40 メタン生成装置
41 分解装置
42 メタネーション装置
【手続補正書】
【提出日】2023-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアを燃焼させるアンモニアエンジンと、
アンモニアを分解する分解装置と、
前記分解装置におけるアンモニアの分解により生成された水素と、前記アンモニアエンジンから排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素とをメタネーション反応させることによりメタンを生成するメタネーション装置と
を備え
前記メタネーション装置で生成されたメタンを前記アンモニアエンジンに供給する、エンジンシステム。
【請求項2】
前記アンモニアエンジンは、パイロット燃料として重油を使用するディーゼルエンジンまたはガスエンジンである、請求項1に記載のエンジンシステム。
【請求項3】
前記アンモニアエンジンと前記分解装置とにアンモニアを供給するアンモニア供給源を備える、請求項1または2に記載のエンジンシステム。
【請求項4】
前記分解装置は、アンモニアの分解により生成された水素の一部を前記アンモニアエンジンに供給する、請求項1または2に記載のエンジンシステム。
【請求項5】
船舶に搭載されるエンジンシステムであって、
前記メタネーション装置は、生成したメタンを前記アンモニアエンジンに直接供給する、請求項1または2に記載のエンジンシステム。
【請求項6】
船舶に搭載されるエンジンシステムであって、
前記アンモニアエンジンから排出される排気ガスから二酸化炭素を分離する分離装置と、前記分離装置により分離された二酸化炭素を貯蔵する貯蔵装置とを有しない、請求項1または2に記載のエンジンシステム。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアを燃焼させるアンモニアエンジンと、
アンモニアを分解する分解装置と、
前記分解装置におけるアンモニアの分解により生成された水素と、前記アンモニアエンジンから排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素とをメタネーション反応させることによりメタンを生成するメタネーション装置と
を備え
前記メタネーション装置で生成されたメタンを前記アンモニアエンジンに供給する、エンジンシステム。
【請求項2】
前記アンモニアエンジンは、パイロット燃料として重油を使用するディーゼルエンジンまたはガスエンジンである、請求項1に記載のエンジンシステム。
【請求項3】
前記アンモニアエンジンと前記分解装置とにアンモニアを供給するアンモニア供給源を備える、請求項1または2に記載のエンジンシステム。
【請求項4】
前記分解装置は、アンモニアの分解により生成された水素の一部を前記アンモニアエンジンに供給する、請求項1または2に記載のエンジンシステム。
【請求項5】
船舶に搭載されるエンジンシステムであって、
前記メタネーション装置は、生成したメタンを前記アンモニアエンジンに直接供給する、請求項1または2に記載のエンジンシステム。
【請求項6】
船舶に搭載されるエンジンシステムであって、
前記アンモニアエンジンから排出される排気ガスから二酸化炭素を分離する分離装置と、前記分離装置により分離された二酸化炭素を貯蔵する貯蔵装置との両方を有しない、請求項1または2に記載のエンジンシステム。