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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081552
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】商品の推奨方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20240611BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195256
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】520409512
【氏名又は名称】株式会社and.d
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(74)【代理人】
【識別番号】100177987
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 真緒
(72)【発明者】
【氏名】深澤 大気
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】商品の特徴に着目した、ユーザの潜在的な購買ニーズにマッチした商品の推奨方法を提供する。
【解決手段】サーバ端末、店舗ユーザにより管理される複数の店舗ユーザ端末及び消費者ユーザにより管理される複数の消費者ユーザ端末が、ネットワークを介して夫々接続されるシステムにおいて、ユーザが購入する商品を推奨する方法では、サーバ端末の制御部が、サーバ端末の記憶部に格納した、商品に関する商品情報を参照し、商品情報に含まれる商品の特徴を示すテキスト情報及び/または画像情報を基にタグ情報を生成し、タグ情報を商品と関連づけて記憶部に格納し、タグ情報を、ユーザのユーザ端末に送信する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが購入する商品を推奨する方法であって、
サーバ端末の制御部は、
前記サーバ端末の記憶部に格納された、商品に関する商品情報を参照し、
前記商品情報に含まれる、商品の特徴を示すテキスト情報及び/または画像情報を基にタグ情報を生成し、
前記タグ情報を前記商品と関連づけて前記記憶部に格納し、
前記タグ情報を、前記ユーザのユーザ端末に送信する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記タグ情報は、前記商品とは異なる他の商品に関連づけて、前記記憶部に格納し、
前記ユーザ端末から前記タグ情報を参照する要求を受信したことに基づいて、
前記他の商品に関する情報を、前記ユーザ端末に送信する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記タグ情報を生成することは、前記タグ情報を前記記憶部に予め格納された、複数のタグ情報の中から選択することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記商品の特徴を示すテキスト情報を自然言語解析により、前記テキスト情報に含まれる複数の言語要素を抽出し、 前記抽出された言語要素を基に、前記タグ情報を生成する、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記制御部は、
前記商品の特徴を示す画像情報を画像認識技術により、前記画像情報に含まれる複数の画像要素を抽出し、前記抽出された画像要素を基に、前記タグ情報を生成する、方法。





















【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に商品販売ウェブサイトにおける商品の推奨方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインショッピング等の商品販売サイトにおいて、ユーザに商品を推奨する様々な仕組みが導入されている。
【0003】
例えば、ユーザの商品購買履歴等に着目して、ある商品に興味を示すユーザに対して、他のユーザの購買履歴を参照し、その商品に関連する商品を推奨する技術が特許文献1により開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許6133518号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、ユーザが購入した商品や閲覧した商品等の利用履歴を記憶しておき、利用履歴に基づいて、そのユーザの嗜好、傾向に合った商品等を抽出し、ユーザに提示するものであるが、ユーザの購買行動を励起するために、ユーザの購買行動による顕在的な購買ニーズのみならず、潜在的な購買ニーズを掘り起こし、偶発的な消費を促す技術が期待される。
【0006】
そこで、本発明は、商品の特徴に着目した、ユーザの潜在的な購買ニーズにマッチした商品を推奨する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、ユーザが購入する商品を推奨する方法であって、サーバ端末の制御部は、前記サーバ端末の記憶部に格納された、商品に関する商品情報を参照し、前記商品情報に含まれる、商品の特徴を示すテキスト情報及び/または画像情報を基にタグ情報を生成し、前記タグ情報を前記商品と関連づけて前記記憶部に格納し、前記タグ情報を、前記ユーザのユーザ端末に送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、商品の特徴に着目した、ユーザの潜在的な購買ニーズにマッチした商品を推奨する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一実施形態に係る、商品の推奨方法を実行するシステムを示すブロック構成図である。
図2図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
図3図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
図5】サーバ100に格納される商品データの一例を示す図である。
図6】本発明の第一実施形態に係る、ユーザから商品情報の登録を受け付ける方法の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の第一実施形態に係る、ユーザに商品を推奨する方法の一例を示すフローチャートである。
図8】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される商品販売ウェブサイトにおける、タグ情報の表示画面の一例を示すフローチャートである。
図9】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される商品販売ウェブサイトにおける、タグ情報の表示画面の他の一例を示すフローチャートである。
図10】本発明の第二実施形態に係る、ユーザから商品情報の登録を受け付ける方法の一例を示すフローチャートである。
図11】本発明の第二実施形態に係る、ユーザに商品を推奨する方法の一例を示すフローチャートである。
図12】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される商品販売ウェブサイトの画面の他の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、商品の推奨方法を実行するシステムを示すブロック構成図である。本システム1は、例えば、店舗ユーザから、販売する商品情報の登録を受付け、商品情報を基に所定の方法によりタグ情報を生成し、タグ情報を基に消費者ユーザに対して商品の推奨処理を実行する、サーバ端末100、店舗ユーザにより管理される店舗ユーザ端末200A、200B、及び消費者ユーザにより管理される消費者ユーザ端末300A、300Bを含む。なお、説明の便宜上、各端末を単一または特定数のものとして記載しているが、各々数は制限されない。
【0012】
サーバ端末100、店舗ユーザ端末200A、200B、及び消費者ユーザ端末300A、300Bは、ネットワークNW1を介して各々接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0013】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
店舗ユーザ端末200A、200B及び消費者ユーザ300A、300Bは、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0015】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100、店舗ユーザ端末200A、200B及び消費者ユーザ端末300A、300Bを備え、各端末のユーザが各々の端末を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、各ユーザが直接操作を行う機能を備えても良い。以下、必要に応じ、店舗ユーザ端末200A、200B、及び消費者ユーザ端末300A、300Bを総称して、各々店舗ユーザ端末200及び消費者ユーザ端末300として説明する。
【0016】
図2は、図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0017】
通信部110は、ネットワークNW1を介してユーザ端末200、企業端末300と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0018】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、店舗ユーザ及び消費者ユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121、及び店舗ユーザにより登録された商品に関する情報を格納する、商品データ格納部122を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0019】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、各ユーザ端末からの情報を受け付ける情報受付部131と、店舗ユーザ及び消費者ユーザに関連する各種データを参照し、処理する、ユーザ情報処理部132と、商品情報に関連する各種データを参照し、処理する、商品情報処理部133とを有する。この情報受付部131、ユーザ情報処理部132、及び商品処理部133は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0020】
情報受付部131は、店舗ユーザ端末200及び消費者ユーザ端末300から通信部110を介して情報を受付ける。例えば、店舗ユーザ端末200からは、販売する商品に関する情報を所定のフォーム等による情報入力を介して受信する。
【0021】
ユーザ情報処理部132は、店舗ユーザ端末200及び消費者ユーザ端末300から受信したユーザに関連する各種データ(例えば、後述するユーザデータ1000等)を参照し、所定の処理を行う。
【0022】
商品情報処理部133は、商品情報等に関連する各種データ(例えば、後述する商品データ2000)を参照し、所定の処理を行う。
【0023】
また、制御部130は、図示しない、画面生成部を有することもでき、求めに応じて、ユーザ端末200のユーザーインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された(図示しない)画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザーインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザーインターフェースを生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0024】
図3は、図1の店舗ユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0025】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0026】
表示操作部220は、提供者が指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザーインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0027】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0028】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0029】
なお、図3を用いて、店舗ユーザ端末200の構成について説明したが、消費者ユーザ端末300についても実質同じ構成とすることができるので、説明を省略する。
【0030】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0031】
図4に示すユーザデータ1000は、店舗ユーザに関連する各種データを格納する。図4において、説明の便宜上、一店舗ユーザ(例えば、店舗ユーザ単位)(ユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数の店舗ユーザの情報を格納することができる。店舗ユーザに関連する各種データとして、例えば、店舗ユーザに関する基本情報(例えば、ユーザ名、法人名(個人名)住所、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)、商品情報(例えば、商品ID等)、及び取引情報(例えば、商品販売に関する取引履歴、売上情報、決済情報等)を含むことができるがこれに限定されない。
【0032】
また、ユーザデータ1000として、消費者ユーザに関する情報を格納することもできる。図4において、説明の便宜上、一消費者ユーザ(例えば、消費者ユーザ単位)(ユーザID「100001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数の消費者ユーザの情報を格納することができる。消費者ユーザに関連する各種データとして、例えば、消費者ユーザに関する基本情報(例えば、ユーザ名、法人名(個人名)住所、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)、及び取引情報(例えば、消費者ユーザの商品閲覧及び購入履歴、決済情報等)を含むことができるがこれに限定されない。
【0033】
図5は、サーバ100に格納される商品データの一例を示す図である。
【0034】
商品データ2000は、商品に関連する各種データを格納する。商品に関連する各種データとして、例えば、基本情報(例えば、商品名、商品カテゴリ、販売価格、出品数量等)、商品特徴情報(例えば、商品画像、商品のテキスト説明文等)、タグ情報(例えば、商品の特徴を示すテキストに基づくタグ)、及びセット商品情報(例えば、登録される商品とセットで販売されることを想定した商品に関する情報(商品ID、商品名、販売者名等)(自社及び他社により販売されるものを含む))等を含むことができるがこれに限定されない。
【0035】
<処理の流れ>
図6以降の図を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する、消費者ユーザに対して、商品を推奨する方法の処理の流れについて説明する。図6は、本発明の第一実施形態に係る、店舗ユーザから商品情報の登録を受け付ける方法の一例を示すフローチャートである。
【0036】
まず、ステップS101の処理として、店舗ユーザは、店舗ユーザ200のウェブブラウザまたはアプリケーション等を利用して、店舗ユーザに関する基本情報(例えば、ユーザ名、法人名(個人名)住所、担当者名、部署名、役職、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)を所定のフォーム等を介して入力する。店舗ユーザが所定の情報を入力すると、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、店舗ユーザ端末200から、通信部110を介して、店舗のユーザにより入力された基本情報を受信する。制御部130のユーザ情報処理部132は、受信した基本情報を、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0037】
続いて、ステップS102の処理として、店舗ユーザは、店舗ユーザ200のウェブブラウザまたはアプリケーション等を利用して、店舗ユーザが販売する商品に関する商品情報(例えば、基本情報(例えば、商品名、商品カテゴリ、販売価格、出品数量等)、商品特徴情報(例えば、商品画像、商品のテキスト説明文等))等を所定のフォーム等を介して入力する。店舗ユーザが所定の情報を入力すると、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、店舗ユーザ端末200から、通信部110を介して、店舗のユーザにより入力された商品情報を受信する。制御部130の商品情報処理部133は、受信した基本情報を、ユーザデータ1000として、記憶部120の商品データ格納部122に格納する。
【0038】
図7は、本発明の第一実施形態に係る、ユーザに商品を推奨する方法の一例を示すフローチャートである。
【0039】
まず、ステップS201の処理として、店舗ユーザがオンラインによる商品販売ウェブサイトを通じて販売する商品を推奨するために、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、上記記憶部120の商品データ格納部122に格納された商品データ2000を参照する。ここで、商品情報処理部133は、特に、記憶部120の商品データ格納部122に格納された商品データのうち、販売商品に関する商品特徴情報(例えば、商品画像、商品のテキスト説明文等)を参照する。
【0040】
続いて、ステップS202の処理として、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、参照した商品データに基づいて、タグ情報を生成する。ここで、商品情報処理部133は、参照した商品データがテキストによる商品説明文に関するデータである場合、商品説明文を既知の方法により自然言語解析することで、商品の特徴を説明するテキスト情報から、複数の言語要素を抽出する。また、参照した商品データが画像情報に関するデータである場合、画像データに対し、既知の方法により画像認識による解析を行うことで、画像データから画像要素を抽出し、画像要素に対応する言語要素を決定する。これらの解析において、他の店舗ユーザまたは他のユーザによるテキスト及び画像データの入力情報及び対応する出力情報を機械学習させた学習モデルを予め生成し、生成した学習モデルを基に、テキストまたは画像から、タグ情報の基となる言語要素を抽出することもできる。商品情報処理部133は、抽出した言語要素を基に、タグ情報を生成する。
【0041】
例えば、図8に示すように、店舗ユーザによりイラスト入りのTシャツについて商品登録された場合、商品情報処理部133は、商品の画像データ及び/または商品の特徴を説明するテキストデータに基づいて、上記解析処理を行い、「半袖 Tシャツ」、「Tシャツ 刺繍」、「半袖 トップス」、「シンプル Tシャツ」及び「綿100%」といったハッシュタグをタグ情報として生成する。商品情報処理部133は、生成したタグ情報を、記憶部120の商品データ格納部122に商品データ2000として格納する。ここで、商品情報処理部133は、記憶部120の商品データ格納部122に、他の商品情報等に基づいて、予めタグ情報が格納されている場合、格納された複数のタグ情報の中から、解析処理により抽出された言語要素に基づいて、適合するタグ情報を選定することで、タグ情報を生成することもできる。
【0042】
続いて、ステップS203の処理として、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、生成したタグ情報に基づいて、消費者ユーザに推奨する商品を決定する。ここで、商品情報処理部133は、記憶部120の商品データ格納部122に格納されたタグ情報をキーとして、対応するタグ情報に関連づけられる商品情報を検索し、検索結果として抽出された商品を推奨する商品として決定することができる。または、図8に示す商品販売ウェブサイトにおいて、消費者ユーザからタグ情報(ハッシュタグ)を選択する要求を受け付け、または、タグ情報により検索要求を受け付けることで、上記タグ情報をキーとした検索処理を実行し、検索結果として抽出された商品を推奨商品として決定することもできる。ここで、推奨商品を決定するに際し、消費者ユーザのユーザデータ1000を参照し、当該ユーザまたは類似する属性や嗜好を有するユーザの取引情報(例えば、購入履歴)を参照することで、タグ情報に基づいて抽出された商品の中から、消費者の嗜好により適合すると思われる商品を、推奨商品として決定することもできる。
【0043】
続いて、ステップS204の処理として、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、決定した推奨商品を消費者ユーザ端末300に送信する。図9に示すように、消費者ユーザ端末300において、推奨商品として、図8に示す商品と同じタグ情報に関連づけられる商品(本例においては、Tシャツ)が表示される。図9に示すように、「おすすめハッシュタグ」として、図8に示すTシャツと同じハッシュタグ(例えば、「半袖 Tシャツ」、「Tシャツ 刺繍」等)が表示されており、本商品についても、商品情報として、同消費者ユーザが当初閲覧していた図8に示す商品と同じタグ情報が関連づけられており、記憶部120の商品データ格納部122に格納されている。
【0044】
このように、商品の特徴を示す商品情報を基に、タグ情報を介して商品を推奨する仕組みを適用することで、ユーザの購買行動のような明示的なニーズに限らず、商品の特徴となる情報に基づいて潜在的なニーズを掘り起こすことができ、ユーザの衝動的な購買行動を促すことができる。
【0045】
図10は、本発明の第二実施形態に係る、ユーザから商品情報の登録を受け付ける方法の一例を示すフローチャートである。
【0046】
本実施形態においては、ある商品と組み合わせて利用される商品であって、一店舗ユーザが販売ウェブサイトにおいて販売していないような商品について、セット商品として事前に登録しておくことで、そのセット商品を上記店舗ユーザが運営する販売ウェブサイトにおいて販売を行うことで、消費者ユーザが、ある商品を購入したときにあわせてセット商品を購入するように促すことができる仕組みを提供する。
【0047】
まず、ステップS301の処理として、セット商品を登録するために、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、上記記憶部120の商品データ格納部122に格納された商品データを参照する。ここで、商品情報処理部133は、特に、記憶部120の商品データ格納部122に格納された商品データ2000のうち、セット商品情報を参照する。
【0048】
続いて、ステップS302の処理として、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、参照した商品データに基づいて、セット商品を決定する。ここで、セット商品情報として、例えば、「コーヒーメーカー」という商品に対して「コーヒー豆」であったり、「キャンプ用テント」に対して「アウトドア用椅子」であったり、店舗ユーザが任意に組合せ対象となる商品に対して事前に登録したり、第一実施形態において説明した、タグ情報を基に、例えば、「コーヒー」という共通するタグ情報を基に、店舗ユーザが販売登録する「コーヒー豆」という商品を、他の店舗ユーザが販売する「コーヒーメーカー」という商品に関連づけて事前に格納したり、することができる。商品同士をセット商品として関連づけて格納するほか、ある店舗ユーザが他の特定の店舗においてセット商品を販売したい場合に、その特定の店舗を指定してセット商品を登録し、商品と店舗とを関連づけてセット商品情報として格納することもできる。なお、ここで、商品を販売する先の店舗ユーザが、商品を提供する店舗ユーザによるセット商品の販売要求に対して、セット商品を販売することについて承諾または非承諾を行う、といった事前の処理を適用することもできる。
【0049】
セット商品を決定すると、ステップS303の処理として、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、決定したセット商品を、他の店舗で販売するために、他の店舗ユーザの商品情報に登録する。例えば、店舗ユーザAが商品登録するコーヒー豆を、コーヒーメーカーを販売する店舗ユーザBの販売ウェブサイトにおいて販売することを想定した場合、店舗ユーザAに対応する商品データ2000に格納された商品に関する情報(基本情報、商品特徴情報、タグ情報等)を、店舗ユーザBに対応する商品データ2000に対応づけて格納する。これにより、店舗ユーザBは、自社の販売ウェブサイトにおいて、店舗ユーザAが商品登録するコーヒー豆について、必要な情報をアップロードし、販売することが可能となる。
【0050】
図11は、本発明の第二実施形態に係る、ユーザに商品を推奨する方法の一例を示すフローチャートである。
【0051】
上記店舗ユーザBの販売ウェブサイト(本例では、コーヒーメーカーの販売サイト)を通じて店舗ユーザAのセット商品(本例ではコーヒー豆)が販売され、ある消費者ユーザが、コーヒー豆をカートに入れ、決済の要求を行なうと、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、消費者ユーザ端末300から、通信部110を介して、消費者ユーザにより購入要求を受信する。図12に示すように、消費者ユーザ端末300において、店舗ユーザBの販売ウェブサイト上に、店舗ユーザBが販売するコーヒーメーカーとともに、おすすめ商品として、店舗ユーザAが提供するコーヒー豆が表示される。消費者ユーザから見ると、おすすめ商品(本例では、コーヒー豆)が、その販売ウェブサイトを提供する店舗ユーザBと異なる店舗ユーザAによって提供される旨、表記を通じて視認できるが、そのおすすめ商品を購入するときに、店舗ユーザBが運営する販売ウェブサイトにおいて、コーヒーメーカーを購入するときと同様に、同じカートを通じてコーヒー豆の購入ができるため、店舗ユーザAの販売ウェブサイトに移動して購入処理を行うことと比較して、簡易的に商品を購入することができる。
【0052】
続いて、ステップS402の処理として、サーバ端末100の制御部130の商品情報処理部133は、消費者ユーザ端末300からの購入要求に対して、決済処理等を通じて商品の購入を確定する。商品の購入が確定すると、制御部130のユーザ情報処理部132は、販売ウェブサイトを運営する店舗ユーザBのユーザデータ1000の取引情報を参照し、商品の購入確定に必要な処理とともに、購入確定した商品の売上を計上するよう、取引情報を更新する。
【0053】
続いて、サーバ端末100の制御部130のユーザ情報処理部133は、販売ウェブサイトを運営する店舗ユーザBと、当該販売ウェブサイトに対してセット商品を提供した店舗ユーザAとの間で利益を分配するための処理を行う。例えば、ユーザ情報処理部133は、店舗ユーザA及び店舗ユーザBのユーザデータ1000の取引情報を参照し、店舗ユーザBに一度計上された売上から、店舗ユーザAが提供する商品の価格を差し引く処理を行う。ここで、店舗ユーザBは、店舗ユーザAの商品を、店舗ユーザBが運営する販売ウェブサイトを通じて販売したことになるので、手数料として、店舗ユーザAが提供する商品価格の10%等を店舗ユーザBに還元する処理を行うこともできる。このような利益分配処理が完了すると、ユーザ情報処理部133は、店舗ユーザA及び店舗ユーザBのユーザデータ1000の取引情報を更新する処理を行う。
【0054】
本実施形態によれば、一の店舗ユーザは、他の店舗ユーザで販売される商品の組合せとして利用される商品を、セット商品として、他の店舗ユーザの販売先で販売することができるため、商品の特徴に基づいた、消費者の潜在ニーズによる衝動的な購買行動を励起することにつながり、他方で、消費者ユーザは、同じ利用シーンで必要となるセット商品を同じ販売ウェブサイトからワンストップで購入することができるので、消費者ユーザに対しても利便性の高いショッピング経験を提供することができる。
【0055】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0056】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 店舗ユーザ端末、300 消費者ユーザ端末、NW1 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12