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特開2024-81570多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081570
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/24 20060101AFI20240611BHJP
【FI】
F04D29/24 C
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092446
(22)【出願日】2023-06-05
(31)【優先権主張番号】202211555920.0
(32)【優先日】2022-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523212771
【氏名又は名称】シーアン ユニバーシティー オブ テクノロジー
【氏名又は名称原語表記】Xi’an University of Technology
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】チェンハオ リ
(72)【発明者】
【氏名】シンキ ルオ
(72)【発明者】
【氏名】シトン ウー
(72)【発明者】
【氏名】ルー リ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンジュン フェン
(72)【発明者】
【氏名】グォジュン ズー
(72)【発明者】
【氏名】ライク ワン
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA02
3H130AB22
3H130AB42
3H130AC30
3H130BA66B
3H130CA03
3H130ED04B
(57)【要約】
【課題】本発明は、多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法を提供する。
【解決手段】従来の多段遠心ポンプ径方向ガイドベーンの羽根数とガイドベーン構造全体の寸法を変えることなく、逆ガイドベーン構造を最適化する。本発明は、多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造での流動分離を確実に低減し、逆ガイドベーン領域の翼型損失と二次流れ損失を低減し、多段遠心ポンプの全体効率を高めることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステップ1、原型多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造に対して、ANSYSプラットフォームを利用して定格動作状態下で数値シミュレーションを行うことと、
ステップ2、ステップ1で得られた数値シミュレーション結果に対して後処理を行い、原型逆ガイドベーン構造の流路内の流線図を得て、流線図上で流線を選択することと、
ステップ3、ステップ2で選択された流線に基づいて初歩的な最適化を行い、最適な水利効率を達成する流線プロファイル線を選択することと、
ステップ4、ステップ3で得られたプロファイル線をロードして、不等厚の流線型の多段遠心ポンプの逆ガイドベーンを得ることと、
ステップ5、ステップ4で得られた逆ガイドベーン構造に対して反復最適化を行い、最終最適化に成功した多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーン構造を出力することと、を含むことを特徴とする多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【請求項2】
前記ステップ2において、流線を選択する具体的なプロセスは次の通りであり、
流線図の流線に対してB-spline補間サンプリングを行い、サンプリング点数をM個とし、原型単円弧逆ガイドベーン羽根プロファイル線の半径をRとし、ここでn点における曲率半径をrとすると、n点における相対曲率半径をr =r/Rとする、ことを特徴とする請求項1に記載の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【請求項3】
前記ステップ2において、流線の選択原則は以下の通りであり、1)流線の任意の点における相対曲率半径は、0.02<r <1.25を満たし、2)連続する2点における曲率は、0.8<r /rn+1 <1.2を満たし、選択された流線に番号を付け、前記選択原則によって選択された流線を選択されたi番目の流線とし、i=1,2,3…とする、ことを特徴とする請求項2に記載の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【請求項4】
前記ステップ3の具体的なプロセスは次の通りであり、
ステップ3-1、ステップ2で選択された流線を両側に沿って対称的に0.05Rの寸法で厚くし、厚くした流線構造の前縁と後縁を丸み付け処理して、初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根を得て、このとき、初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根は、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンであると記し、
ステップ3-2、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンに対して、定格動作状態下で再びANSYSプラットフォームで数値シミュレーションを行い、初歩的な最適化に成功した逆ガイドベーンの水力効率が原型逆ガイドベーンより大きい場合、最適化に成功したことを表明し、成功したと判定された羽根プロファイル線をVANE-jと表記して候補ライブラリに出力し、j=1,2,3…であり、失敗したと判定された羽根プロファイル線をステップ2に戻って流線を再選択して構築し、具体的な判定の過程は以下の通りであり、
【数1】
ここでηは原型逆ガイドベーン構造の効率、ηはi番目の流線をプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔPINは逆ガイドベーン入口全圧、ΔPOUTは逆ガイドベーン出口全圧、Pは軸動力であり、
ステップ3-3、反復ステップ3-1と3-2を連続して繰り返した後、少なくとも10本のプロファイル線をスクリーニングして結果を候補ライブラリに保存し、すなわちVANE-jの中でj≧10であり、候補ライブラリのプロファイル線データVANE-jについて、最も水力効率が高いものを選択し、最適な水力効率のプロファイル線をVANE-maxとして表記し、最も水力効率が高いものの選択プロセスの数式は以下の通りであり、
【数2】
ここでηVANE-j/kはVANE-j/kをプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔPINは逆ガイドベーン入口全圧、ΔPOUTは逆ガイドベーン出口全圧、Pは軸動力である、ことを特徴とする請求項3に記載の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【請求項5】
前記ステップ4の不等厚のモデル構造は、逆ガイドベーン本体セクション(12)と、逆ガイドベーンの前蓋板(3)、後蓋板(4)に接続された逆ガイドベーンの移行セクション(13)を含む、ことを特徴とする請求項4に記載の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【請求項6】
前記ステップ5の具体的なプロセスは次の通りであり、
ステップ4で初期厚さモデルをロードした流線型の逆ガイドベーンに対して定格動作状態下で数値シミュレーションを行い、数値シミュレーションの結果をANSYSプラットフォームの後処理ソフトに導入して処理し、処理して逆ガイドベーン羽根の荷重分布曲線を得て、
荷重分布曲線において、後蓋板荷重曲線に二つ以上のピーク変曲点が存在し、かつ後蓋板荷重曲線と前蓋板荷重曲線の最大振幅差が荷重平均値の5分の1以上より大きい場合、荷重分布曲線の逆ガイドベーン厚さロードモデルは失敗したと判定し、ロードパラメータを変更し、再度厚さをロードし、
蓋板荷重が前蓋板荷重より大きく、両者が相対的な流れ方向の長さに沿って絶えず低下し、前後蓋板荷重の最大振幅差が荷重平均値の10分の1より小さい場合、荷重曲線にピーク変曲点がない厚さモデルは最適化に成功したと判定され、最終最適化に成功した逆ガイドベーン構造として出力される、ことを特徴とする請求項5に記載の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多段遠心ポンプの径方向ガイドベーンの技術分野に属し、多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多段遠心ポンプは、高揚程で小型であることから、農業、鉱業、石油化学工業、電力などの分野に広く応用されている。多段遠心ポンプの性能向上は、省エネ削減と技術開発など、さまざまな角度から大きな意義があるといえる。径方向ガイドベーンは多段遠心ポンプの重要な過流部品で、正ガイドベーンと逆ガイドベーンからなり、上段羽根車から流出する高速の液体流を集めて、速度を下げて、液体の回転部分をなくして、液体の運動エネルギーを圧力エネルギーに変換して、液体を一定の速度と環量で次段羽根車に入れる。
【0003】
ガイドベーンの性能は多段ポンプの性能に重要な影響を与えるが、その複雑な内部流れ場構造や大きな水力損失は、ポンプの水力効率に顕著な影響を与える。遠心力とコリオリ力の影響を受けて、遠心ポンプの羽根車出口の流れは非常に不均一で、一般的に「ジェット-伴流」の流れ構造を呈している。このような不均一な流れは、径方向ガイドベーンの逆ガイドベーンの拡散型流路に入ると、局所的な流れが分離して渦流などの二次流れを形成しやすく、流体運動に大きな抵抗を与え、内部損失を増加させるため、多段ポンプの効率が低下し、設計条件から逸脱する場合に特に深刻である。従って、逆ガイドベーンの最適化の焦点は、ガイドベーンでの渦流を減少させ、全体の速度と圧力分布を均一にすることで、多段ポンプの水力効率を高めることにある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法を提供することである。この方法で設計された逆ガイドベーンは多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造中の流動分離を確実に弱め、逆ガイドベーン領域の翼型損失と二次流れ損失を低減し、多段遠心ポンプの全体効率を高めることができる。
【0005】
本発明が採用する技術的手段は、多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法であり、具体的には以下のステップを含む。
【0006】
ステップ1、原型多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造に対して、ANSYSプラットフォームを利用して定格動作状態下で数値シミュレーションを行う。
【0007】
ステップ2、ステップ1で得られた数値シミュレーション結果に対して後処理を行い、原型逆ガイドベーン構造の流路内の流線図を得て、流線図上で流線を選択する。
【0008】
ステップ3、ステップ2で選択された流線に基づいて初歩的な最適化を行い、最適な水利効率を達成する流線プロファイル線を選択する。
【0009】
ステップ4、ステップ3で得られたプロファイル線をロードして、不等厚の流線型の多段遠心ポンプの逆ガイドベーンを得る。
【0010】
ステップ5、ステップ4で得られた逆ガイドベーン構造に対して反復最適化を行い、最終最適化に成功した多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーン構造を出力する。
【0011】
また、本発明の特徴は次の通りである。
【0012】
ステップ2において、流線を選択する具体的なプロセスは次の通りである。
【0013】
流線図の流線に対してB-spline補間サンプリングを行い、サンプリング点数をM個とし、原型単円弧逆ガイドベーン羽根プロファイル線の半径をRとし、ここでn点における曲率半径をrとすると、n点における相対曲率半径をr =r/Rとする。
【0014】
ステップ2において、流線の選択原則は以下の通りである。1)流線の任意の点における相対曲率半径は、0.02<r <1.25を満たす。2)連続する2点における曲率は、0.8<r /rn+1 <1.2を満たす。選択された流線に番号を付け、上記の選択原則によって選択された流線を選択されたi番目の流線とし、i=1,2,3…とする。
【0015】
ステップ3の具体的なプロセスは次の通りである。
【0016】
ステップ3-1、ステップ2で選択された流線を両側に沿って対称的に0.05Rの寸法で厚くし、厚くした流線構造の前縁と後縁を丸み付け処理して、初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根を得る。このとき、初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根は、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンであると記す。
【0017】
ステップ3-2、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンに対して、定格動作状態下で再びANSYSプラットフォームで数値シミュレーションを行い、初歩的な最適化に成功した逆ガイドベーンの水力効率が原型逆ガイドベーンより大きい場合、最適化に成功したことを表明し、成功したと判定された羽根プロファイル線をVANE-jと表記して候補ライブラリに出力し、j=1,2,3…であり、失敗したと判定された羽根プロファイル線をステップ2に戻って流線を再選択して構築する。具体的な判定の過程は以下の通りである。
【数1】
【0018】
ここでηは原型逆ガイドベーン構造の効率、ηはi番目の流線をプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔPINは逆ガイドベーン入口全圧、ΔPOUTは逆ガイドベーン出口全圧、Pは軸動力である。
【0019】
ステップ3-3、反復ステップ3-1と3-2を連続して繰り返した後、少なくとも10本のプロファイル線をスクリーニングして結果を候補ライブラリに保存し、すなわちVANE-jの中でj≧10である。候補ライブラリのプロファイル線データVANE-jについては、最も水力効率が高いものが選択される。最適な水力効率のプロファイル線をVANE-maxとして表記し、最も水力効率が高いものの選択プロセスの数式は以下の通りである。
【数2】
【0020】
ここでηVANE-j/kはVANE-j/kをプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔPINは逆ガイドベーン入口全圧、ΔPOUTは逆ガイドベーン出口全圧、Pは軸動力である。
【0021】
ステップ4の不等厚のモデル構造は、逆ガイドベーン本体セクションと、逆ガイドベーンの前蓋板、後蓋板に接続された逆ガイドベーンの移行セクションを含む。
【0022】
ステップ5の具体的なプロセスは次の通りである。
【0023】
ステップ4で初期厚さモデルをロードした流線型の逆ガイドベーンに対して定格動作状態下で数値シミュレーションを行い、数値シミュレーションの結果をANSYSプラットフォームの後処理ソフトに導入して処理し、処理して逆ガイドベーン羽根の荷重分布曲線を得る。
【0024】
荷重分布曲線において、後蓋板荷重曲線に二つ以上のピーク変曲点が存在し、かつ後蓋板荷重曲線と前蓋板荷重曲線の最大振幅差が荷重平均値の5分の1以上より大きい場合、荷重分布曲線の逆ガイドベーン厚さロードモデルは失敗したと判定し、ロードパラメータを変更し、再度厚さをロードする。
【0025】
蓋板荷重が前蓋板荷重より大きく、両者が相対的な流れ方向の長さに沿って絶えず低下し、前後蓋板荷重の最大振幅差が荷重平均値の10分の1より小さい場合、荷重曲線にピーク変曲点がない厚さモデルは最適化に成功したと判定され、最終最適化に成功した逆ガイドベーン構造として出力される。
【0026】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0027】
1.本発明が提供する多段ポンプの逆ガイドベーンの羽根プロファイル線は、初期モデルから数値シミュレーションを行って得られた流線で構成される。このような設計により、羽根の幾何形状と液体流の流れ傾向を一致させ、逆ガイドベーンの流路中の流体の衝突と渦を効果的に解消し、環流を減少させ、流体の流れをよりスムーズにし、翼型損失などの流動損失を減少させることができる。
【0028】
2.本発明が提供する多段ポンプの逆ガイドベーンは、羽根のスパン方向集積線に沿って異なる厚さでロードすることにより、端壁の成形と曲げ掃引のような構造を構成することができる。得られた新しいモデルに対して数値シミュレーションを行い、羽根の荷重状況が要求を満たしているかどうかを判断する。これにより、端壁の成形と曲げ掃引のような効果が得られる。また、両者と組み合わせることで、より多くの設計自由度を提供することもできる。羽根に異なる厚さでロードすることで、高旋回領域内の急激に変化する圧力勾配を解消し、端壁での通路渦強度を弱め、羽根の荷重分布を分散させ、渦量集中領域の二次流れ損失を緩和し、遠心ポンプの全体効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法に採用する多段遠心ポンプの原型径方向ガイドベーンの原型構造図である。
図2図2は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法に採用する原型逆ガイドベーンの軸方向断面図である。
図3図3は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法のフローチャートである。
図4図4は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法に採用する原型逆ガイドベーンの数値シミュレーション流線図である。
図5図5は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法において初歩的に最適化された流線型の多段遠心ポンプの逆ガイドベーンの軸方向断面図である。
図6図6は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法で設計した流線型の多段遠心ポンプの逆ガイドベーン羽根のスパン方向の断面厚さロード図である。
図7図7は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法において流線型の最適化を行った後の逆ガイドベーンの数値シミュレーション流線図である。
図8図8は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法において初期厚さモデルをロードした不等厚の逆ガイドベーンの荷重分布曲線図である。
図9図9は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法において最終最適化に成功した逆ガイドベーンの荷重分布曲線図である。
図10図10は本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法を採用して最適化した多段遠心ポンプの径方向ガイドベーンの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明について図面と具体的な実施形態を参照して詳細に説明する。
【0031】
本発明の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法は、図1に示すように、原型多段遠心ポンプの径方向ガイドベーンの構造図において、逆ガイドベーン上蓋板3と逆ガイドベーン下蓋板4の間に原型逆ガイドベーン羽根1が接続されている。図2の多段遠心ポンプの原型逆ガイドベーンの中間断面図に示すように、流体は多段遠心ポンプの上段羽根車で加圧された後、径方向ガイドベーン構造に流入し、逆ガイドベーン構造において、流れ方向6に沿って逆ガイドベーン入口7から逆ガイドベーン出口8に流入する。逆ガイドベーン出口8から流出した液体は次段の羽根車に入って増圧され続ける。図1に示す原型多段遠心ポンプの径方向ガイドベーンは構造が効率的で、コンパクトで、経済的で、取り付けが便利で、多くのシーンに適しており、固有の特性がある。そこで、本発明は、図1の構造全体の空間体積を変えることなく、逆ガイドベーン構造を最適化することを目指す。その具体的な最適化実行プロセスは図3に示されており、その具体的なステップは以下の通りである。
【0032】
ステップ1、図2に示す原型多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造に対して、ANSYSプラットフォームを利用して定格動作状態下で数値シミュレーションを行う。
【0033】
ステップ2、ステップ1での数値シミュレーション結果をANSYSプラットフォームの後処理ソフトに導入して処理し、図4に示すような原型多段遠心ポンプの径方向ガイドベーン構造の流路内の流線図を得て、この流線図に対して以下のプロセスで流線を選択する。
【0034】
図4中の流線に対してB-spline補間サンプリングを行い、サンプリング点数をM個とし、図2に示すように原型単円弧逆ガイドベーン羽根1のプロファイル線の半径をRとし、ここでn点(n∈m)における曲率半径をrとすると、n点における相対曲率半径をr =r/Rとする。
【0035】
最適化された流線型の逆ガイドベーンが流体の流れをよりスムーズにし、液体流の流れ傾向によりよく合うように、選択された流線9の曲率がスムーズに変化するようにしなければならない。
【0036】
流線の選択原則は以下の通りである。1)流線の任意の点における相対曲率半径は、0.02<r <1.25を満たす。この境界制限の目的は、逆ガイドベーン羽根のラップ角が大きすぎて、流動分離などのより大きな損失を防ぐことである。2)連続する2点における曲率は、0.8<r /rn+1 <1.2を満たす。この境界制限の目的は、流体が流れ方向6に沿ってよりスムーズに流れることを保証することである。
【0037】
図4では流線の選択を行い、選択した流線に番号を付ける。上記の選択原則により選択された流線を選択されたi番目(i=1,2,3…)の流線とし、図4に示すように選択された流線9を選択された1本目の流線と記す。
【0038】
ステップ3、このステップでループを構成し、絶えず反復して最適化を行う。
【0039】
ステップ3-1、ステップ2で選択された流線9(選択された1本目の流線)で多段ポンプの逆ガイドベーンの羽根プロファイル線を構築する。選択された流線9を両側に沿って対称的に0.05Rの寸法で厚くし、厚くした流線構造の前縁と後縁を丸み付け処理して、図5のように初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根2を得る。このとき、初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根2は、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンであると記す。
【0040】
ステップ3-2、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンに対して、定格動作状態下で再びANSYSプラットフォームで数値シミュレーションを行い、数値シミュレーションの結果に基づいて翼型効率を計算し、翼型効率の向上を最適化戦略の成否の判定として、初歩的な最適化に成功した逆ガイドベーンの水力効率が原型逆ガイドベーンより大きいことを要求し、その具体的な判定のプロセスは以下の通りである。
【数3】
【0041】
ここでηは原型逆ガイドベーン構造の効率、ηはi番目(i=1,2,3…)の流線をプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔPINは逆ガイドベーン入口全圧、ΔPOUTは逆ガイドベーン出口全圧、Pは軸動力である。
【0042】
成功したと判定された羽根プロファイル線をVANE-j(j=1,2,3…)と表記して候補ライブラリに出力し、失敗したと判定されたものをステップ2に戻って流線を再選択して構築する。
【0043】
ステップ3-3、反復ステップ3-1と3-2を連続して繰り返した後、少なくとも10本のプロファイル線をスクリーニングして結果を候補ライブラリに保存し、すなわちVANE-jの中でj≧10である。候補ライブラリのプロファイル線データVANE-jについては、最も水力効率が高いものが選択される。最も高い水力効率の選択プロセスの数式は以下の通りである。
【数4】
【0044】
ここでηVANE-j/kはVANE-j/kをプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔPINは逆ガイドベーン入口全圧、ΔPOUTは逆ガイドベーン出口全圧、Pは軸動力である。
【0045】
最適な水力効率のプロファイル線をVANE-maxとして表記し、次のステップに出力して最適化を続ける。
【0046】
このような設計を行うと、羽根の幾何形状と液体流の流れ傾向を一致させることができ、逆ガイドベーンの流路中の流体の衝突と渦を効果的に解消し、環流を減少させ、流体の流れをよりスムーズにし、翼型損失などの流動損失を減少させることができる。
【0047】
ステップ4、初歩的に最適化された流線型の逆ガイドベーンVANE-maxをスパン方向集積線に沿って不等厚のモデルを用いてロードし、図6に示すような流線型の多段遠心ポンプの逆ガイドベーン羽根のスパン方向断面模式図を得る。図中、逆ガイドベーン羽根2と逆ガイドベーン下蓋板4との交差断面の重心を原点Oとし、原点Oが軸心に対して半径方向に指すのをY軸、原点Oがスパン方向集積線に沿って上蓋板3を指すのをX軸とし、このうち厚さロードモデルのHは逆ガイドベーンの前蓋板3から後蓋板4までの距離である。不等厚の逆ガイドベーンのモデルは3つの部分から構成され、それぞれ逆ガイドベーン本体セクション12と逆ガイドベーンの前蓋板3、後蓋板4に接続された逆ガイドベーンの移行セクション13である。このうち、Dr1、Dr2、Dh1、Dh2、Dl1、Dl2、Dl3はHで表すことができる逆ガイドベーンの厚さモデルパラメータであり、Dr1、Dr2は逆ガイドベーンの前蓋板3と後蓋板4から逆ガイドベーン本体セクション12までの移行セクション13の円弧の弧度半径であり、Dh1、Dh2、Dl2、Dl3は移行セクションの円弧の位置決めパラメータであり、Dl1は逆ガイドベーン本体の厚さである。
【0048】
原型多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造に対して上記ステップ1~3のような流線型の最適化を行ったため、流線型の最適化の逆ガイドベーンに対して数値シミュレーションを行って得られた流線図は図7に示すように、原型逆ガイドベーンに対して数値シミュレーションを行って得られた流線図(図4)に比べて、流れ方向6に沿った流体と予備最適化した流線型の逆ガイドベーン羽根2との衝突による渦流など他の二次流れによる水力損失は十分に減少しているものの、逆ガイドベーン羽根2と前蓋板3、後蓋板4には大きな逆圧勾配があって、無視できない油圧損失となっている。原型多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造における水力効率と取り付けや加工の難しさをバランスさせた上で、本発明は、厚さロードモデルを提供し、初歩的に最適化された流線型の逆ガイドベーンVANE-maxをスパン方向集積線に沿って不等厚のモデルを用いてロードする(図6)ことにより、端壁の成形と羽根の曲げ掃引のような構造を形成することができ、逆ガイドベーンの前縁と後縁の流動状態を大幅に改善し、二次流れを減らして水力効率を高めることができる。初期の厚さロードモデルにおいて、Hは逆ガイドベーンの前蓋板3から後蓋板4までの距離であり、この項が最適化において固定値であり、Dr1=0.08H、Dr2=0.2H、Dh1=0.2H、Dh2=0.92H、Dl1=0.1H、Dl2=0.18H、Dl3=0.3Hとしている。
【0049】
ステップ5、このステップでループを構成し、絶えず反復して最適化を行う。
【0050】
ステップ5-1、ステップ4で初期厚さモデルをロードした流線型の逆ガイドベーンに対して定格動作状態下で数値シミュレーションを行い、数値シミュレーションの結果をANSYSプラットフォームの後処理ソフトに導入して処理し、処理して逆ガイドベーン羽根の荷重分布曲線を得る。図8は原型多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造に初期厚さモデルをロードした後の逆ガイドベーンの前蓋板3と後蓋板4の荷重分布曲線図を示し、横座標は相対的な流れ方向の長さ、すなわち流線節点から流線始点までの長さと流線全長の比であり、streawiseで表され、縦座標は荷重で、dimensionless pressure(無次元圧力)で表される。そして、逆ガイドベーン羽根の荷重分布曲線について以下のステップ5-2の判断を行う。
【0051】
ステップ5-2、初期厚さモデルをロードした後の逆ガイドベーンの前蓋板3と後蓋板4の荷重分布曲線の状況を判断する。図8の本実施例1に示す逆ガイドベーンの荷重分布曲線のように、後蓋板荷重曲線10に二つ以上のピーク変曲点が存在し、かつ後蓋板荷重曲線10と前蓋板荷重曲線11の最大振幅差が荷重平均値の5分の1以上であると、このような荷重分布の逆ガイドベーン構造は二次流の発生を招き、ひいては水力効率の低下を招く。図8のような荷重分布曲線を持つ逆ガイドベーンの厚さロードモデルは失敗したと判定される。Dr1、Dr2、Dh1、Dh2、Dl1、Dl2、Dl3の値を変更し、再度厚さをロードする。再度厚さをロードした逆ガイドベーンに対して、定格動作状態下で数値シミュレーションを継続し、厚さモデルを変更した後の逆ガイドベーンの荷重曲線の状況を継続的に判断し、反復判断を繰り返して行う。
【0052】
反復の過程で、図9に示す最終最適化に成功した逆ガイドベーンの荷重分布曲線図のような荷重分布が現れた場合、図8に示すような荷重分布傾向が維持され、すなわち、後蓋板荷重10が前蓋板荷重11より大きく、両者が相対的な流れ方向の長さに沿って絶えず低下し、前後蓋板荷重の最大振幅差が荷重平均値の10分の1以下である場合、荷重曲線にピーク変曲点がない厚さモデルは最適化に成功したと判定され、最終最適化に成功した逆ガイドベーン構造として出力される。
【0053】
ステップ6、上記のすべてのステップを完成した後、図10のように最終最適化に成功した多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造を得て、多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法を完成して、逆ガイドベーン構造を出力する。
【0054】
本発明のスパン方向の不等厚の流線型羽根を採用して流路内部の二次流れを制御できる根本的な原因は、羽根が液体流に作用する力の半径方向の成分がゼロではないことである。この構造は、高旋回領域で急激に変化する圧力勾配を解消し、羽根全体の荷重分布を均衡させ、端壁での通路渦強度を弱め、端壁付近の渦量集中領域での二次流れ損失を緩和し、遠心ポンプの圧力脈動を弱め、遠心ポンプの全体効率を高めることができる。このスパン方向の不等厚の羽根は、端壁の成形と曲げ掃引の優位性を統合し、曲げ掃引の最適化による羽根の応力強度の低下を改善し、翼型の最適化設計により多くの自由度を提供する。
【0055】
本発明はANSYSプラットフォームに基づいて、実験設計と最適化アルゴリズムを組み合わせて数値シミュレーションを展開する過流部品の全三次元逆問題の最適化設計は、短い周期で多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法を完成でき、過流部品パラメータの最適マッチングとポンプ効率の最適化の効果を獲得できる。
【符号の説明】
【0056】
1 原型(単円弧)逆ガイドベーン羽根
2 最適化した逆ガイドベーン羽根
3 逆ガイドベーン上蓋板(前蓋板)
4 逆ガイドベーン下蓋板(後蓋板)
5 正ガイドベーン
6 流入流れ方向
7 逆ガイドベーン入口
8 逆ガイドベーン出口
9 選択された流線
10 後蓋板荷重(曲線)
11 前蓋板荷重(曲線)
12 逆ガイドベーン本体セクション
13 逆ガイドベーンの移行セクション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステップ1、原型多段遠心ポンプの逆ガイドベーン構造に対して、ANSYSプラットフォームを利用して定格動作状態下で数値シミュレーションを行うことと、
ステップ2、ステップ1で得られた数値シミュレーション結果に対して後処理を行い、原型逆ガイドベーン構造の流路内の流線図を得て、流線図上で流線を選択することと、
ステップ3、ステップ2で選択された流線に基づいて初歩的な最適化を行い、最適な水利効率を達成する流線プロファイル線を選択することと、
ステップ4、ステップ3で得られたプロファイル線をロードして、不等厚の流線型の多段遠心ポンプの逆ガイドベーンを得ることと、
ステップ5、ステップ4で得られた逆ガイドベーン構造に対して反復最適化を行い、最終最適化に成功した多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーン構造を出力することと、を含み、
前記ステップ2において、流線を選択する具体的なプロセスは次の通りであり、
流線図の流線に対してB-spline補間サンプリングを行い、サンプリング点数をM個とし、原型単円弧逆ガイドベーン羽根プロファイル線の半径をRとし、ここでn点における曲率半径をr とすると、n点における相対曲率半径をr =r /Rとし、
前記ステップ2において、流線の選択原則は以下の通りであり、1)流線の任意の点における相対曲率半径は、0.02<r <1.25を満たし、2)連続する2点における曲率は、0.8<r /r n+1 <1.2を満たし、選択された流線に番号を付け、前記選択原則によって選択された流線を選択されたi番目の流線とし、i=1,2,3…とし、
前記ステップ3の具体的なプロセスは次の通りであり、
ステップ3-1、ステップ2で選択された流線を両側に沿って対称的に0.05Rの寸法で厚くし、厚くした流線構造の前縁と後縁を丸み付け処理して、初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根を得て、このとき、初歩的に最適化された逆ガイドベーン羽根は、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンであると記し、
ステップ3-2、選択された1本目の流線をプロファイル線として構築された逆ガイドベーンに対して、定格動作状態下で再びANSYSプラットフォームで数値シミュレーションを行い、初歩的な最適化に成功した逆ガイドベーンの水力効率が原型逆ガイドベーンより大きい場合、最適化に成功したことを表明し、成功したと判定された羽根プロファイル線をVANE-jと表記して候補ライブラリに出力し、j=1,2,3…であり、失敗したと判定された羽根プロファイル線をステップ2に戻って流線を再選択して構築し、具体的な判定の過程は以下の通りであり、
【数1】
ここでη は原型逆ガイドベーン構造の効率、η はi番目の流線をプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔP IN は逆ガイドベーン入口全圧、ΔP OUT は逆ガイドベーン出口全圧、P は軸動力であり、
ステップ3-3、反復ステップ3-1と3-2を連続して繰り返した後、少なくとも10本のプロファイル線をスクリーニングして結果を候補ライブラリに保存し、すなわちVANE-jの中でj≧10であり、候補ライブラリのプロファイル線データVANE-jについて、最も水力効率が高いものを選択し、最適な水力効率のプロファイル線をVANE-maxとして表記し、最も水力効率が高いものの選択プロセスの数式は以下の通りであり、
【数2】
ここでη VANE-j/k はVANE-j/kをプロファイル線として初歩的に最適化した後に得られる逆ガイドベーンの効率、ΔP IN は逆ガイドベーン入口全圧、ΔP OUT は逆ガイドベーン出口全圧、P は軸動力であることを特徴とする多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【請求項2】
前記ステップ4の不等厚のモデル構造は、逆ガイドベーン本体セクション(12)と、逆ガイドベーンの前蓋板(3)、後蓋板(4)に接続された逆ガイドベーンの移行セクション(13)を含む、ことを特徴とする請求項に記載の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。
【請求項3】
前記ステップ5の具体的なプロセスは次の通りであり、
ステップ4で初期厚さモデルをロードした流線型の逆ガイドベーンに対して定格動作状態下で数値シミュレーションを行い、数値シミュレーションの結果をANSYSプラットフォームの後処理ソフトに導入して処理し、処理して逆ガイドベーン羽根の荷重分布曲線を得て、
荷重分布曲線において、後蓋板荷重曲線に二つ以上のピーク変曲点が存在し、かつ後蓋板荷重曲線と前蓋板荷重曲線の最大振幅差が荷重平均値の5分の1以上より大きい場合、荷重分布曲線の逆ガイドベーン厚さロードモデルは失敗したと判定し、ロードパラメータを変更し、再度厚さをロードし、
蓋板荷重が前蓋板荷重より大きく、両者が相対的な流れ方向の長さに沿って絶えず低下し、前後蓋板荷重の最大振幅差が荷重平均値の10分の1より小さい場合、荷重曲線にピーク変曲点がない厚さモデルは最適化に成功したと判定され、最終最適化に成功した逆ガイドベーン構造として出力される、ことを特徴とする請求項に記載の多段遠心ポンプの流線型の逆ガイドベーンの最適化設計方法。