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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081576
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】射出成形システム及び射出成形方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/76 20060101AFI20240611BHJP
   B29C 45/17 20060101ALI20240611BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20240611BHJP
   B29C 44/34 20060101ALI20240611BHJP
   B29C 44/02 20060101ALI20240611BHJP
   B29B 7/38 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
B29C45/76
B29C45/17
B29C44/00 D
B29C44/34
B29C44/02
B29B7/38
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107182
(22)【出願日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】18/062,240
(32)【優先日】2022-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523249032
【氏名又は名称】オトラジェット インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】チェン チン-ハオ
(72)【発明者】
【氏名】イェ リャン-フイ
【テーマコード(参考)】
4F201
4F206
4F214
【Fターム(参考)】
4F201AB02
4F201AG20
4F201BA01
4F201BC01
4F201BD04
4F201BK02
4F201BK13
4F201BK73
4F206AB02
4F206AG20
4F206AJ08
4F206AP02
4F206AR02
4F206JA04
4F206JF04
4F206JF11
4F206JL02
4F206JM04
4F206JN11
4F206JN27
4F206JP11
4F206JP30
4F206JQ90
4F214AB02
4F214AG20
4F214AJ08
4F214AP02
4F214AR02
4F214UA08
4F214UA37
4F214UB01
4F214UF04
4F214UF23
4F214UL11
4F214UL27
4F214UM90
(57)【要約】
【課題】射出成形システム及び射出成形方法を提供すること。
【解決手段】射出成形システムは、押出システムと、吐出チャネルと、第1及び第2の型穴を含む成形装置と、第1及び第2の型穴内の圧力を調節する圧力調節システムとを含む。射出成形方法は、第1及び第2の型穴、第1の型穴と連通している第1の供給ポート、並びに第2の型穴と連通している第2の供給ポートを有する成形装置を提供する工程と、第1の型穴内の第1の圧力を感知して、第1の型穴が第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスを第1の型穴へ注入する工程と、第2の型穴内の第2の圧力を感知して、第2の型穴が第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスを第2の型穴へ注入する工程とを含み、第1及び第2の所定の圧力は異なる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成形システムであって、
ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システムと、
前記押出システムと連通可能であり、前記混合物を前記押出システムから吐出するように構成された第1の出口を含む第1の吐出チャネルと、
前記第1の出口から前記混合物を受け取るように構成された成形装置と、
前記成形装置に連結された圧力調節システムと
を含み、前記成形装置は、第1の型穴、前記第1の型穴から分離された第2の型穴、前記第1の型穴と連通可能で前記第1の出口と係合可能な第1の供給ポート、及び前記第2の型穴と連通可能で前記第1の出口と係合可能な第2の供給ポートを含み、
前記圧力調節システムは、前記第1の型穴及び前記第2の型穴内の圧力を調節するように構成される、射出成形システム。
【請求項2】
前記第1の型穴及び前記第2の型穴は異なる圧力を有する請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項3】
前記押出システムと連通可能であり、前記混合物を前記押出システムから前記第1の型穴及び前記第2の型穴のうちの少なくとも1つへ吐出するように構成された第2の出口を含む第2の吐出チャネル
をさらに含み、前記第1の吐出チャネル及び前記第2の吐出チャネルは互いに同じ又は異なる幅を有する請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項4】
前記圧力調節システムは、
前記成形装置に連結され、前記第1の型穴と連通している第1のガス導管、
前記第1のガス導管に配置され、ガス供給源から前記第1のガス導管を通って前記第1の型穴へのガス注入を制御するように構成された第1の弁、
前記前記第1の型穴内の圧力を感知するように構成された第1の圧力感知部、
前記成形装置に連結され、前記第2の型穴と連通している第2のガス導管、
前記第2のガス導管に配置され、前記第2の型穴の外部へのガスの排出を制御するように構成された第2の弁、及び
前記第2の型穴内の圧力を感知するように構成された第2の圧力感知部、
を含む請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項5】
射出成形方法であって、
成形装置を提供する工程であって、前記成形装置は、第1の型穴及び第2の型穴、前記第1の型穴と連通している第1の供給ポート、並びに前記第2の型穴と連通している第2の供給ポートを含む工程と、
前記第1の型穴内の第1の圧力を感知して、前記第1の型穴が第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスを前記第1の型穴へ注入する工程と、
前記第2の型穴内の第2の圧力を感知して、前記第2の型穴が第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスを前記第2の型穴へ注入する工程と
を含み、前記第1の所定の圧力は前記第2の所定の圧力とは異なる、方法。
【請求項6】
ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システム、及び前記押出システムと連通可能であり出口を含む吐出チャネルを提供する工程であって、前記出口は前記第1の供給ポート及び前記第2の供給ポートと係合可能である工程と、
前記出口を前記第1の供給ポートと係合させる工程と、
第1の量の前記混合物を、前記出口及び前記第1の供給ポートを通って前記第1の所定の圧力を有する前記第1の型穴へ射出する工程と、
前記出口を前記第1の供給ポートから係合解除する工程と、
前記吐出チャネルを前記第1の型穴から離れて前記第2の型穴に向かって移動させる工程と、
前記出口を前記第2の供給ポートと係合させる工程と、
第2の量の前記混合物を、前記出口及び前記第2の供給ポートを通って前記第2の所定の圧力を有する前記第2の型穴へ射出する工程と、
前記出口を前記第2の供給ポートから係合解除する工程と
をさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システム、第1の吐出チャネル、及び第2の吐出チャネルを提供する工程であって、前記第1の吐出チャネルは、前記押出システムと連通可能であり、前記押出システムから遠位に配置された第1の出口を含み、前記第2の吐出チャネルは、前記押出システムと連通可能であり、前記押出システムから遠位に配置された第2の出口を含み、前記第1の出口は前記第1の供給ポートと係合可能であり、前記第2の出口は前記第2の供給ポートと係合可能である工程と、
前記第1の出口を前記第1の供給ポートと係合させる工程と、
第1の量の前記混合物を、前記第1の出口及び前記第1の供給ポートを通って前記第1の所定の圧力を有する前記第1の型穴へ射出する工程と、
前記第2の出口を前記第2の供給ポートと係合させる工程と、
第2の量の前記混合物を、前記第2の出口及び前記第2の供給ポートを通って前記第2の所定の圧力を有する前記第2の型穴へ射出する工程と
をさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項8】
射出成形方法であって、
ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システム、及び前記押出システムと連通可能であり出口を含む吐出チャネルを提供する工程であって、前記出口は第1の供給ポート及び第2の供給ポートと係合可能である工程と、
成形装置を提供する工程であって、前記成形装置は、第1の型穴及び第2の型穴、前記第1の型穴と連通している前記第1の供給ポート、並びに前記第2の型穴と連通している前記第2の供給ポートを含む工程と、
前記出口を前記第1の供給ポートと係合させる工程と、
第1の量の前記混合物を、前記出口及び前記第1の供給ポートを通って前記第1の型穴へ射出する工程と、
前記出口を前記第1の供給ポートから係合解除する工程と、
前記出口を前記第2の供給ポートと係合させる工程と、
第2の量の前記混合物を、前記出口及び前記第2の供給ポートを通って前記第2の型穴へ射出する工程と、
前記出口を前記第2の供給ポートから係合解除する工程と、
前記第1の量の前記混合物を有する前記第1の型穴内の第1の圧力を感知して、前記第1の型穴が第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスを前記第1の型穴へ注入するか、又はガスの一部分を前記第1の型穴から排出する工程と、
前記第2の量の前記混合物を有する前記第2の型穴内の第2の圧力を感知して、前記第2の型穴が第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスを前記第2の型穴へ注入するか、又はガスの一部分を前記第2の型穴から排出する工程と
を含み、前記第1の所定の圧力は前記第2の所定の圧力とは異なる、方法。
【請求項9】
前記第1の型穴内の前記第1の圧力が、前記第1の量の前記混合物を前記第1の型穴へ射出するあいだ連続的に感知され、前記第1の型穴の前記第1の圧力が前記第1の所定の圧力よりも高いと感知されると、前記第1の型穴内の前記ガスの一部分が前記第1の型穴から排出される請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の型穴への前記第1の量の前記混合物の射出の前に、第3のガスを前記第1の型穴に注入する工程と、
前記第2の型穴への前記第2の量の前記混合物の射出の前に、第4のガスを前記第2の型穴に注入する工程と
をさらに含む請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、2022年12月6日出願の米国特許出願第18/062,240号の優先権を主張する。この出願はその全体が参照により組み込まれる。
【0002】
技術分野
本発明は、射出成形システム及び射出成形方法に関し、特に、圧力の異なる複数の型穴を有する成形装置を用いた射出成形システム及び射出成形方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発泡ポリマー材料は、例えば、高強度、低重量、耐衝撃性、断熱性等、多くの利点を有する。発泡ポリマー物品は、射出成形又は押出成形によって作製することができる。例えば、ポリマー材料を溶融し、発泡剤と混合して混合物を形成した後、この混合物に力又は圧力が加えられて混合物が金型の型穴へ射出又は押出され、この混合物は型穴内で発泡して発泡ポリマー物品を形成する。望ましい特性を有する発泡ポリマー物品を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の1つの目的は、射出成形システム及び射出成形方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの実施形態によれば、射出成形システムが開示される。この射出成形システムは、押出システムと、第1の吐出チャネルと、成形装置と、圧力調節システムとを含む。
【0006】
上記押出システムは、ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成される。上記第1の吐出チャネルは、押出システムと連通可能であり、上記混合物を押出システムから吐出するように構成された第1の出口を含む。上記成形装置は、この第1の出口から上記混合物を受け取るように構成される。上記圧力調節システムは上記成形装置に連結される。この成形装置は、第1の型穴、第1の型穴から分離された第2の型穴、第1の型穴と連通可能で第1の出口と係合可能な第1の供給ポート、及び第2の型穴と連通可能で第1の出口と係合可能な第2の供給ポートを含み、上記圧力調節システムは、第1の型穴及び第2の型穴内の圧力を調節するように構成される。
【0007】
本開示の1つの実施形態によれば、射出成形方法が開示される。この方法は、成形装置を提供する工程であって、この成形装置は、第1の型穴及び第2の型穴、第1の型穴と連通している第1の供給ポート、並びに第2の型穴と連通している第2の供給ポートを含む工程と、上記第1の型穴内の第1の圧力を感知して、その第1の型穴が第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスを第1の型穴へ注入する工程と、上記第2の型穴内の第2の圧力を感知して、その第2の型穴が第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスを第2の型穴へ注入する工程であって、上記第1の所定の圧力は上記第2の所定の圧力とは異なる工程とを含む。
【0008】
本開示の1つの実施形態によれば、別の射出成形方法が開示される。この方法は、ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システム、及びこの押出システムと連通可能であり出口を含む吐出チャネルを提供する工程であって、上記出口は第1の供給ポート及び第2の供給ポートと係合可能である工程と、成形装置を提供する工程であって、この成形装置は、第1の型穴及び第2の型穴、第1の型穴と連通している第1の供給ポート、並びに第2の型穴と連通している第2の供給ポートを含む工程と、上記出口を上記第1の供給ポートと係合させる工程と、第1の量の上記混合物を、上記出口及び上記第1の供給ポートを通って上記第1の型穴へ射出する工程と、上記出口を第1の供給ポートから係合解除する工程とを含む。当該方法は、上記出口を上記第2の供給ポートと係合させる工程と、第2の量の上記混合物を、上記出口及び上記第2の供給ポートを通って上記第2の型穴へ射出する工程と、上記出口を第2の供給ポートから係合解除する工程と、上記第1の量の上記混合物を有する上記第1の型穴内の第1の圧力を感知して、第1の型穴が第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスを第1の型穴へ注入するか、又はガスの一部分を第1の型穴から排出する工程と、上記第2の量の上記混合物を有する上記第2の型穴内の第2の圧力を感知して、第2の型穴が第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスを第2の型穴へ注入するか、又はガスの一部分を第2の型穴から排出する工程とをさらに含む。上記第1の所定の圧力は上記第2の所定の圧力とは異なる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の態様は、添付の図面とともに読まれるとき、以下の詳細な説明から最もよく理解される。当業界における標準的な実務に従って、様々な特徴的構造は縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。実際、種々の特徴的構造の寸法は、議論の明確性のために、任意に増大又は低減されている可能性がある。
【0010】
図1図1は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システムの模式図である。
図2図2は、本発明の1つの実施形態に係る図1の射出成形システムの一部分の模式図である。
図3図3は、本発明の1つの実施形態に係る、図2の破線で囲まれた射出成形システムの一部分の拡大図である。
図4図4は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システムの模式図である。
図5図5は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システムの一部分の模式図である。
図6図6は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システムの一部分の模式図である。
図7図7は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システムの一部分を示す上面図である。
図8図8は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システムの一部分の模式図である。
図9図9は、本発明の1つの実施形態に係る図1の射出成形システムの一部分の模式図である。
図10図10は、本発明の1つの実施形態に係る図1の射出成形システムの一部分の模式図である。
図11A図11A及び図11Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形方法のフローチャートを示す。
図11B図11A及び図11Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形方法のフローチャートを示す。
図12図12は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図13図13は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図14図14は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図15図15は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図16図16は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図17図17は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図18図18は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図19図19は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図20A図20A及び図20Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形方法のフローチャートを示す。
図20B図20A及び図20Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形方法のフローチャートを示す。
図21図21は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図22図22は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図23図23は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図24図24は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形方法の例示的な動作を示す模式図である。
図25図25は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形方法を示すフローチャートである。
図26A図26A及び図26Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形方法のフローチャートを示す。
図26B図26A及び図26Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態又は例を提供する。本開示を簡略化するために、構成要素及び配置の具体的な例を以下に記載する。これらは、当然に、単なる例であり、限定することを意図していない。例えば、以下の説明における第2の特徴の上又は上方の第1の特徴の形成は、第1及び第2の特徴が直接接触して形成される実施形態を含んでもよく、また、追加の特徴が第1及び第2の特徴の間に形成されてもよく、従って第1及び第2の特徴が直接接触しなくてもよい実施形態も含んでもよい。加えて、本開示は、様々な例において参照番号及び/又は参照文字を繰り返す場合がある。この繰り返しは、簡潔さ及び明瞭さの目的のためであり、それ自体が、論じられる様々な実施形態及び/又は構成の間の関係を定めるものではない。
【0012】
さらに、「下」、「下方」、「上」、「上方」等の空間的に相対的な用語は、図に示されているようなある要素又は特徴と別の要素又は特徴との関係を説明するために、説明を容易にするために本明細書で使用されることがある。空間的に相対的な用語は、図に描かれた配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる配向を包含することが意図されている。装置は、別様の配向にあって(90度又は他の配向で回転されて)もよく、本明細書で使用される空間的相対記述語は、同様に、それに応じて解釈されてもよい。
【0013】
本開示の広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似であるにもかかわらず、具体的な例に記載される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含有する。また、本明細書で使用される場合、用語「約」は、概して、所与の値又は範囲の10%、5%、1%、又は0.5%以内を意味する。あるいは、用語「約」は、当業者によって考慮される場合、平均の許容可能な標準誤差内を意味する。操作例/実施例以外、又は別段の明示がない限り、本明細書に開示される数値範囲、量、値及びパーセンテージのすべて、例えば材料の量、時間の継続時間、温度、操作条件、量の比率等についての数値範囲、量、値及びパーセンテージのすべては、すべての場合において用語「約」によって修飾されていると理解されるべきである。従って、特段の記載がない限り、本開示及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、所望に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、各数値パラメータは、報告された有効数字の数に照らして、通常の丸め技術を適用することによって解釈されるべきである。範囲は、本明細書において、ある端点から別の端点まで、又は2つの端点の間として表すことができる。本明細書に開示されるすべての範囲は、別段の記載がない限り、端点を含む。
【0014】
図1は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システム100の模式図である。射出成形システム100は、押出システム10と、吐出チャネル20と、成形装置30aと、圧力調節システム36とを含む。押出システム10は、ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成され、この混合物を吐出チャネル20に射出(注入)するように構成される。押出システム10は、吐出チャネル20に接続されるか、又は吐出チャネル20と連通可能である。吐出チャネル20は、押出システム10からの上記混合物を吐出するように構成された出口21を含む。吐出チャネル20は、第1の吐出チャネル20aを含む。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、押出システム10と連通可能であり、第1の出口21aを含み、この第1の出口21aは押出システム10の遠位に配置され、押出システム10からの上記混合物を吐出するように構成される。成形装置30aは、第1の吐出チャネル20aの第1の出口21から上記混合物を受け取るように構成される。圧力調節システム36は、成形装置30aに連結される。
【0015】
いくつかの実施形態では、ポリマー材料は高分子量ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、エチレン酢酸ビニル(EVA)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)等を含む。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は発泡性材料を含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、ガスを放出し、これによりこのようにして得られる発泡ポリマー物品に細孔を形成する物理的又は化学的添加剤である。いくつかの実施形態では、発泡剤は物理的添加剤である。物理的発泡剤としては、大気ガス(例えば、窒素若しくは二酸化炭素)、炭化水素、クロロフルオロカーボン、希ガス、又はこれらの組み合わせが挙げられる。発泡剤は、任意の流動性の物理的状態、例えば、気体、液体、又は超臨界流体(SCF)で補給されてもよい。
【0016】
図2は、いくつかの実施形態における本開示の態様に係る押出システムの模式図である。押出システム10は、溶融部120と、混合部130と、発泡剤補給部140と、射出部150と、第1の流れ制御要素161と、第2の流れ制御要素162と、監視モジュール180とを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、図2に示すように、溶融部120は、ポリマー材料を搬送するように構成される。いくつかの実施形態では、溶融部120は、押圧(プッシング、押進)カートリッジ121と、第1の供給通路122と、第1の排出通路123と、押圧部材124とを含む。いくつかの実施形態では、溶融部120は、供給ホッパー125をさらに含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、第1の供給通路122及び第1の排出通路123はそれぞれ、押圧カートリッジ121の両端に配置されている。いくつかの実施形態では、第1の供給通路122は押圧カートリッジ121の内部空間1211と連通し、第1の排出通路123は押圧カートリッジ121の外部空間と連通し、第1の供給通路122は、ポリマー材料を押圧カートリッジ121の内部空間1211に送達するように構成される。いくつかの実施形態では、供給ホッパー125は、第1の供給通路122を通して押圧カートリッジ121の内部空間1211にポリマー材料を送達するように構成される。
【0019】
押圧部材124は、第1の供給通路122から第1の排出通路123へポリマー材料を搬送するように構成される。いくつかの実施形態では、押圧部材124は、押圧カートリッジ121の内部空間1211に配置されている。いくつかの実施形態では、押圧部材124は、第1の供給通路122と第1の排出通路123との間の押圧カートリッジ121の内部空間1211に配置され、ポリマー材料を第1の排出通路123に向かって付勢するために使用される。いくつかの実施形態では、押圧部材124は、押圧カートリッジ121に対して回転可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、押圧部材124の回転によって第1の供給通路122から第1の排出通路123に搬送される。いくつかの実施形態では、押圧部材124は、押圧カートリッジ121の長手方向軸に平行な方向に移動不可能である。
【0020】
いくつかの実施形態では、押圧部材124の長さは、押圧カートリッジ121の長さに沿って延在し、押圧カートリッジ121の内側側壁1212と押圧部材124との間の距離D1と押圧部材124の直径D2との比は、約1:1500~約1:4500の範囲内であり、溶融部120によって溶融されたポリマー材料は均一化されてもよい。いくつかの実施形態では、押圧カートリッジ121の内側側壁1212と押圧部材124との間の最短距離D1は、実質的に0.3mm以下である。いくつかの実施形態では、押圧カートリッジ121の内側側壁1212と押圧部材124との間の最短距離D1は、0.01~0.05mmの範囲にある。
【0021】
混合部130は、溶融部120からポリマー材料を受け取るように構成され、ポリマー材料を発泡剤と混合し、ポリマー材料と発泡剤との混合物を形成するように構成される。混合部130は、中空の混合カートリッジ131と、第2の供給通路132と、第2の排出通路133と、混合ロータ134とを含む。
【0022】
第2の供給通路132及び第2の排出通路133はそれぞれ、混合カートリッジ131の両端に配置されている。いくつかの実施形態では、第2の供給通路132は、ポリマー材料を送達するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の排出通路133は、混合物を排出するように構成される。
【0023】
混合ロータ134は、ポリマー材料を発泡剤と混合して混合カートリッジ131内で混合物を形成するように構成される。いくつかの実施形態では、混合ロータ134は、混合カートリッジ131内に配置される。いくつかの実施形態では、混合ロータ134は、混合カートリッジ内の混合物を撹拌するように、第2の供給通路132と第2の排出通路133との間で混合カートリッジ131内に配置される。混合ロータ134は、ポリマー材料と発泡剤とを混合し、ポリマー材料と発泡剤との混合物を第2の供給通路132から第2の排出通路133に搬送するように回転可能である。いくつかの実施形態では、混合ロータ134は、混合カートリッジ131の長手方向軸に平行な方向に移動不可能である。
【0024】
いくつかの実施形態では、混合ロータ134の長さは、中空の混合カートリッジ131の長さに沿って延在し、中空の混合カートリッジ131の内側側壁1311と混合ロータ134との間の最短距離D3と混合ロータ134の直径D4との比は、約1:1500~約1:4500の範囲内にあり、押出システム10によって調製される混合物は、均等でかつ均一化されてもよい。いくつかの実施形態では、この混合物は、複数の部分に分割されてもよく、押出システム10によって調製される混合物の各部分のポリマー材料に対する発泡剤の比は、実質的に一定である。いくつかの実施形態では、混合物の第1の部分中の発泡剤に対するポリマー材料の比は、混合物の第2の部分中の発泡剤に対するポリマー材料の比と実質的に等しい。いくつかの実施形態では、中空の混合カートリッジ131の内側側壁1311と混合ロータ134との間の最短距離D3は、実質的に0.3mm以下である。いくつかの実施形態では、中空の混合カートリッジ131の内側側壁1311と混合ロータ134との間の最短距離D3は、0.01~0.09mmの範囲にある。
【0025】
図3は、いくつかの実施形態における本開示の態様に係る押出システムの一部分の拡大図である。溶融したポリマー材料と発泡剤とが混合カートリッジ131内で均一に混ざることができるように、いくつかの実施形態では、図2及び図3に示すように、混合ロータ134はさらに、混合カートリッジ131内に回転可能に配置された筒状の柱状体1341と、柱状体1341の周囲に環状に配置された溝部1342とを含む。それゆえ、柱状体1341が回転すると、ポリマー材料及び発泡剤は溝部1342によって撹拌され、所望の混合効果が得られる。いくつかの実施形態では、最短距離D3は、溝部1342と中空の混合カートリッジ131の内側側壁1311との間の最短距離である。
【0026】
いくつかの実施形態では、最短距離D3が溝部1342と中空の混合カートリッジ131の内側側壁1311との間の最短距離であるとき、最短距離D3は0.01~0.09mmの範囲にある。いくつかの実施形態では、混合ロータ134の直径D4は、45~75mmの範囲にある。
【0027】
いくつかの実施形態では、溶融部120は、ポリマー材料を収容するように構成され、第1の圧力を有する中空押圧カートリッジ121を含み、混合部130は、第2の圧力を有する中空の混合カートリッジ131を含む。いくつかの実施形態では、逆流を防止するために、第1の圧力は第2の圧力よりも高い。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、第1の圧力と第2の圧力との差によって溶融部120から混合部130に向かって引き込まれる。
【0028】
発泡剤補給部140は、混合部130に接続され、発泡剤を混合部130に搬送するように構成される。いくつかの実施形態では、発泡剤補給部140は、第1の流れ制御要素161と第2の流れ制御要素162との間に配置される。いくつかの実施形態では、発泡剤補給部140は、第1の流れ制御要素161の近位でかつ第2の流れ制御要素162の遠位に配置される。
【0029】
いくつかの実施形態では、発泡剤供給源(図示せず)は、発泡剤補給部140に接続され、当業者に公知の任意の種類の発泡剤を補給するように構成される。いくつかの実施形態では、発泡剤は、発泡剤補給部140によって混合部130に導入された後は、超臨界流体状態にある。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1の流れ制御要素161は、溶融部120を混合部130に接続する第1のポート171に配置される。第1のポート171は、溶融部120から混合部130にポリマー材料を導入するように構成される。第1のポート171は、溶融部120と混合部130との間に位置する。いくつかの実施形態では、第1のポート171は、溶融部120の押圧カートリッジ121から混合部130の混合カートリッジ131にポリマー材料を導入するように構成される。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差によって、第1のポート171を通して溶融部120から混合部130に搬送される、及び/又は引き込まれることが可能である。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1の流れ制御要素161は、溶融部120と混合部130との間に配置され、溶融部120から混合部130へのポリマー材料の流れを制御するように構成される。第1の流れ制御要素161は、弁、可動カバー等であってもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、第1の流れ制御要素161は、開構成と閉構成との間で切り替わるように構成される。第1の流れ制御要素161の開構成は、ポリマー材料が溶融部120から混合部130に流入することを可能にし、第1の流れ制御要素161の閉構成は、ポリマー材料が混合部130から溶融部120に逆流することを防止する。
【0033】
いくつかの実施形態では、第1の流れ制御要素161は、溶融部120と混合部130との間の圧力差を維持するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の流れ制御要素161は、開構成と閉構成との間で切り替わることによって溶融部120と混合部130との間の圧力差を維持するように構成され、このため、ポリマー材料は混合部130の混合カートリッジ131から溶融部120の押圧カートリッジ121に逆流できない。いくつかの実施形態では、第1の流れ制御要素161は、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差を維持するために、第1の圧力及び/又は第2の圧力を調整するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の圧力が第2の圧力と同程度であるとき、第1の流れ制御要素161は閉構成にある。
【0034】
いくつかの実施形態では、射出部150は、混合部130の第2の排出通路133から排出された混合物を受けてその混合物を射出部150の外部に吐出するように構成される。いくつかの実施形態では、射出部150は、混合物を射出するように構成され、少なくとも1つの吐出チャネル20は、射出部150と連通可能である。
【0035】
いくつかの実施形態では、射出部150は、混合物を収容するように構成された中空の計量カートリッジ151を含む。計量カートリッジ151は、中空の内部空間1511を有し、この内部空間1511は、第2の排出通路133と連通し、混合物を収容するように構成される。射出部150は、計量カートリッジ151の内部空間1511と連通している接続通路152と、計量カートリッジ151の内部空間1511に摺動可能に配置され、出口154を通じて計量カートリッジ151の外部に混合物を吐出するように構成された吐出部材153とをさらに含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、再び図1を参照すると、吐出チャネル20は、1つの押出システム10に対応する。混合物は、1つの押出システム10又は出口154から吐出チャネル20に流入する。
【0037】
図4は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システム200の模式図である。いくつかの実施形態では、図4に示すように、射出成形システム200は、複数の吐出チャネル20を含む。いくつかの実施形態では、押出システム10は、いくつかの吐出チャネル20に対応する。いくつかの実施形態では、複数の吐出チャネル20は、押出システム10の出口154に接続されるか、又は押出システム10の出口154と連通可能である。いくつかの実施形態では、吐出チャネル20の各々は、射出部150の出口154に取り付けられる。吐出チャネル20の数は、混合物の特性に応じて調整されてもよい。複数の吐出チャネル20は、互いに平行に延び、互いに隣接して配置されている。いくつかの実施形態では、各吐出チャネル20は、出口154から射出される異なる量の混合物を収容してもよい。吐出チャネル20は、同じ又は異なる量の混合物を成形装置30a内に吐出してもよい。いくつかの実施形態では、各吐出チャネル20は、異なる温度下で動作してもよい。いくつかの実施形態では、吐出チャネル20は、押出システム10と連通可能な第1の吐出チャネル20a及び第2の吐出チャネル20bを含む。第1の吐出チャネル20a及び第2の吐出チャネル20bは、互いに同じ又は異なる幅を有する。
【0038】
各吐出チャネル20は、射出部150から離れた出口21を有する。いくつかの実施形態では、出口21は、異なる幅又は直径を有することができ、従って、複数の出口21は、混合物の異なる流量を有することができる。いくつかの実施形態では、複数の出口21は、異なる量の混合物を射出することができる。いくつかの実施形態では、第2の吐出チャネル20bは、押出システム10からの混合物を第1の型穴31a及び第2の型穴31bの少なくとも一方へ吐出するように構成された第2の出口21bを含む。吐出チャネル20の各々は、同期して又は別々に移動、延長(延在)、又は後退してもよい。いくつかの実施形態では、対応する吐出チャネル20の出口21は、成形装置30aの中に延長し、そこから後退してもよい。
【0039】
以下、図1に示す射出成形システム100及び図4に示す射出成形システム200の成形装置30aについて説明する。成形装置30aの数は、必要に応じて調整されてもよい。いくつかの実施形態では、図1に示すように、1つの成形装置30aは1つの吐出チャネル20に対応する。混合物は、押出システム10から1つの吐出チャネル20を通って1つの成形装置30aに流入することができる。いくつかの実施形態では、図4に示すように、1つの成形装置30aは複数の吐出チャネル20に対応する。混合物は、押出システム10から複数の吐出チャネル20を通って1つの成形装置30aに流入することができる。図4は、明瞭さ及び簡潔さのために成形装置30aに対応する2つの吐出チャネル20を示すが、そのような例は例示のみを意図しており、実施形態を限定することを意図していない。当業者は、任意の好適な数の吐出チャネル20が利用されてもよいことを容易に理解するであろう。
【0040】
いくつかの実施形態では、図1及び図4に示すように、成形装置30aは、混合物を受け入れるように構成された型穴31、及び出口21と係合可能で型穴31と連通可能な供給ポート35を含む。供給ポート35は、出口21にドッキングするように構成される。いくつかの実施形態では、成形装置30aは、第1の型穴31aと、第1の型穴31aから分離された第2の型穴31bと、第1の型穴31aと連通可能で第1の出口21aと係合可能な第1の供給ポート35aと、第2の型穴31bと連通可能で第1の出口21aと係合可能な第2の供給ポート35bとを含む。図1及び図4は、明瞭さ及び簡潔さのために2つの型穴31a、31bのみを示すが、そのような例は例示のみを意図しており、実施形態を限定することを意図していない。当業者は、任意の好適な数の型穴31a、31bが利用されてもよく、すべてのそのような組み合わせが、実施形態の範囲内に含まれることを完全に意図されることを容易に理解するであろう。加えて、型穴31a、31bは、同様の特徴を有するものとして示されているが、これは例示であることを意図しており、実施形態を限定することを意図していない。これは、型穴31a、31bは、所望の機能的能力を満たすために同様の構造又は異なる構造を有してもよいからである。
【0041】
いくつかの実施形態では、成形装置30aは、上金型ベース34と、上金型ベース34の下方の金型とを含む。いくつかの実施形態では、金型は、上金型ベース34の下の上金型32と、上金型32に対向する下金型33と、上金型32及び下金型33によって画定される複数の型穴31とを含む。いくつかの実施形態では、複数の型穴31は、第1の型穴31a及び第2の型穴31bを含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1の型穴31a及び第2の型穴31bは、上金型32及び下金型33によって画定される。いくつかの実施形態では、上金型32及び下金型33は、互いに相補的であり、分離可能である。下金型33は複数の下型穴を含み、上金型32は、下型穴に対向する複数の上型穴を含む。いくつかの実施形態では、型穴31の各々は、上型穴のうちの1つ及び対応する下型穴によって形成される。図1及び図4の各々は、明瞭さ及び簡潔さのために、1つの金型が2つの型穴31を含むことを示すが、そのような例は例示のみを意図しており、実施形態を限定することを意図していない。
【0043】
いくつかの実施形態では、型穴31の各々は、内側頂壁311と、内側側壁312と、内側頂壁311に対向する内側底壁313とによって画定される。内側頂壁311、内側側壁312、及び内側底壁313は、対応する型穴31を画定する。いくつかの実施形態では、供給ポート35の各々は、対応する内側頂壁311と連通している。
【0044】
いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35aは、第1の型穴31aと連通可能であり、第1の出口21aと係合可能である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1の供給ポート35aは、第1の型穴31aと連通可能である。第1の供給ポート35aの各々は、第1の型穴31aと連通可能であり、それに対応して第1の出口21aと係合可能である。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35aは、上金型32又は下金型33の上方に配置され、第1の型穴31a、上型穴又は下型穴と連通可能である。図1は、明瞭さ及び簡潔さのために、2つの第1の供給ポート35aが1つの金型に含まれることを示すが、そのような例は、例示のみを意図しており、実施形態を限定することを意図していない。
【0045】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第2の供給ポート35bは、第2の型穴31bと連通可能である。第2の供給ポート35bの各々は、第2の型穴31bと連通可能であり、第1の出口21a及び/又は第2の出口21bと係合可能である。いくつかの実施形態では、第2の供給ポート35bは、上金型32又は下金型33の上方に配置され、第2の型穴31b、上型穴又は下型穴と連通可能である。図1及び図4は、明瞭さ及び簡潔さのために1つの金型内の1つの第2の供給ポート35bを示すが、そのような例は例示のみを意図しており、実施形態を限定することを意図していない。当業者は、1つの金型が、第2の型穴31bと連通可能な1つ以上の第2の供給ポート35bを含んでもよいことを容易に理解するであろう。
【0046】
いくつかの実施形態では、吐出チャネル20は、上金型ベース34によって受け入れられる。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20a及び第2の吐出チャネル20bは、上金型ベース34によって受け入れられる。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20a及び第2の吐出チャネル20bは、上金型ベース34によって少なくとも部分的に取り囲まれる。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bは、図1に示すように、第1の出口21aにドッキングするように構成される。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bは、図4に示すように、それぞれ第1の出口21a及び第2の出口21bにドッキングするように構成される。混合物は、吐出チャネル20から出口21及び供給ポート35を通って型穴31の中へ輸送されることが可能である。いくつかの実施形態では、混合物は、図1に示すように、第1の吐出チャネル20aから、第1の出口21a及び第1の供給ポート35aを通って、第1の型穴31a及び第2の型穴31bの中へ輸送されることが可能である。いくつかの実施形態では、混合物は、図4に示すように、第2の吐出チャネル20bから、第2の出口21b及び第2の供給ポート35bを通って第2の型穴31bの中へ輸送されることが可能である。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bは、異なる幅又は直径を有することができる。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35aは、異なる幅又は直径を有することができる。いくつかの実施形態では、混合物は、第1の型穴31a及び第2の型穴31bへ射出され、次いで、ある期間の後、発泡ポリマー物品が第1の型穴31a及び第2の型穴31b内で形成される。
【0047】
いくつかの実施形態では、図1及び図4に示すように、上金型ベース34は、吐出チャネル20を受け入れるように構成された開口部341を含む。各開口部341は、上金型ベース34を貫通している。上金型ベース34は、ネジ、クランプ、締結手段等によって上金型32に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、上金型ベース34の材料は上金型32の材料と同じである。いくつかの実施形態では、上金型ベース34の幅は、上金型32又は下金型33の幅よりも大きい。いくつかの実施形態では、開口部341の数は、型穴31の数に対応する。
【0048】
圧力調節システム36は、成形装置30aに連結される。圧力調節システム36は、第1の型穴31a及び第2の型穴31b内のそれぞれの圧力を調整するように構成される。いくつかの実施形態では、混合物が型穴31へ射出された後、型穴31内の圧力が上昇し、圧力調節システム36は、型穴31が適切な圧力範囲内に確実に維持されるようにいくらかのガスを放出してもよい。いくつかの実施形態では、圧力調節システム36は、型穴31内の圧力を調整又は低減するように構成される。
【0049】
いくつかの実施形態では、型穴31の各々は、1つ以上の圧力調節システム36に結合される。いくつかの実施形態では、型穴31の各々は、異なる数の圧力調節システム36を含んでもよく、又は圧力調節システム36を含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の圧力調節システム36aは第1の型穴31aに連結され、第2の圧力調節システム36bは第2の型穴31bに連結される。いくつかの実施形態では、第1の型穴31a及び第2の型穴31bは、異なる圧力を有する。
【0050】
いくつかの実施形態では、接合点37が対応する型穴31と接続している。いくつかの実施形態では、型穴31の内側側壁312又は内側底壁313は、接合点37を含む。いくつかの実施形態では、接合点37は、流体又はガスが対応する型穴31に入ること又は型穴31から出ることを可能にするように構成される。
【0051】
圧力調節システム36の各々は、第1のガス導管361と、第2のガス導管362と、ガス供給源363と、第1の弁364と、第2の弁365と、圧力感知部366とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1のガス導管361の一端は、型穴31の対応する内側側壁312又は内側底壁313に連結される。いくつかの実施形態では、第1のガス導管361の一端は、対応する接合点37に連結され、第1のガス導管361の他端は、対応するガス供給源363に連結される。いくつかの実施形態では、ガス供給源363は、流体又はガスを補給するように構成され、必要に応じて、適切な流体又はガスが補給されてもよい。例えば、流体又はガスは、空気、不活性ガス等であってもよいが、本発明はこれらに限定されない。
【0052】
接合点37の位置、形状及び数は特に限定されず、必要に応じて調整すればよい。いくつかの実施形態では、接合点37の各々は穴である。いくつかの実施形態では、接合点37は、対応する型穴31の対応する内側側壁312又は対応する内側底壁313に配置され、下金型33を貫通する。いくつかの実施形態では、接合点37のそれぞれは、ガスを補給し、ガスを排出するように構成される。これに関して、第1の弁364が開かれ、対応する第2の弁365が閉じられると、流体又はガスが対応する型穴31に補給される。第1の弁364が閉じられ、対応する第2の弁365が開かれると、対応する型穴31内の流体又はガスの少なくとも一部分が排出される。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bは、対応する型穴31の内側頂壁311又は内側側壁312に配置される。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35a及び対応する接合点37は、第1の型穴31aに関して反対側(対向する側)に配置される。限定としてではなく一例として、第1の供給ポート35aは内側頂壁311に配置され、接合点37は内側底壁313に配置される。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35aは、内側頂壁311に配置され、対応する接合点37は、第1の型穴31aの内側側壁312に配置される。いくつかの実施形態では、第1の供給ポート35aは、対応する接合点37から離れている。
【0054】
第1の弁364は、対応する第1のガス導管361に配置され、ガス供給源363からのガスが対応する第1のガス導管361及び対応する接合点37を通って対応する型穴31に入るかどうかを制御するように構成される。第2のガス導管362は、金型に連結され、対応する型穴31と連通している。いくつかの実施形態では、第2のガス導管362は、対応する接合点37に連結される。第2の弁365は、対応する第2のガス導管362に配置され、対応する型穴31からのガスが対応する接合点37を介して対応する第2のガス導管362を通って排出されるかどうかを制御するように構成される。
【0055】
いくつかの実施形態では、第2のガス導管362は、対応する第1のガス導管361及び対応する接合点37に連結される。いくつかの実施形態では、第2のガス導管362の一端は、対応する型穴31内の圧力よりも低い圧力を有する空間、例えば、外部環境や負圧空間と連通している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。第2のガス導管362が対応する第1のガス導管361と接続する位置は特に限定されない。例えば、これら2つは、第1のガス導管361が対応する接合点37に接続する端部に隣接する一端で接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の弁364及び対応する第2の弁365は同時に開くことはない。
【0056】
圧力感知部366は、型穴31内の圧力を感知するように構成される。圧力感知部366は、第1の型穴31a及び第2の型穴31b内の圧力を感知する。
【0057】
いくつかの実施形態では、発泡ポリマーの特性は、細孔径及びポリマーにわたる分布によって影響を受けるが、この細孔径及び分布は、温度、圧力、及び供給速度に関連する。圧力感知部366は、圧力を感知して、対応する型穴31内の圧力を感知した後で圧力情報を提供できるものであれば種類は特に限定されない。圧力調節システム36は、得られる発泡ポリマー物品が所望の所定の形状及び特性を有するように、対応する型穴31内の圧力を調整するように、上記圧力情報に従って対応する型穴31に対してガスが出入りする条件を変更する。
【0058】
いくつかの実施形態では、圧力感知部366は、対応する型穴31、第1のガス導管361、又は第2のガス導管362内に配置される。いくつかの実施形態では、圧力感知部366は、対応する型穴31内に配置され、対応する供給ポート35から離れている。いくつかの実施形態では、圧力調節システム36の各々は、複数の圧力感知部366を有する。複数の圧力感知部366の数及び位置は特に限定されず、例えば、型穴31の内側側壁312に配置され、互いに離間し、かつ/又は第1のガス導管361の任意の場所に、かつ/又は第2のガス導管362の任意の場所に配置されてもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
【0059】
いくつかの実施形態では、図1に示す射出成形システム100及び図4に示す射出成形システム200の各々は、制御システム60をさらに含む。制御システム60は、押出システム10、吐出チャネル20、及び成形装置30aを制御するように構成される。いくつかの実施形態では、制御システム60は、押出システム10、吐出チャネル20、及び成形装置30をリアルタイムで自動的に制御する。いくつかの実施形態では、制御システム60は、リアルタイムで押出システム10の監視モジュール180と通信可能である。
【0060】
いくつかの実施形態では、制御システム60は、中央プロセッサ(中央処理装置)61と、この中央プロセッサ61に電気的に接続されるか又は通信可能な複数のセンサ62とを含む。いくつかの実施形態では、センサ62は射出成形システム100、200全体に配置され、射出成形システム100の所定の位置(例えば、第1の型穴31a及び第2の型穴31bへの押し出しのシーケンス、第1の型穴31a及び第2の型穴31b、第1の出口21a、第2の出口21b、第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bに対する吐出チャネル20の位置合わせ、等)における少なくとも1つの処理条件(例えば、吐出チャネル20を通る混合物の流量又は粘度、吐出チャネル20から吐出される混合物の量、型穴31内の圧力、等)を感知するように構成される。例えば、出口21における処理条件を検知するための少なくとも1つのセンサ62が出口21に設けられている。いくつかの実施形態では、センサ62は、処理条件を検出し、検出された処理条件に基づく信号又はデータを、さらなる分析のために中央プロセッサ61に送信するように構成される。
【0061】
いくつかの実施形態では、制御システム60は、吐出チャネル20が第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bのいずれにドッキングされるかを制御する。いくつかの実施形態では、ケーブル63は、制御システム60と、押出システム10、吐出チャネル20及び成形装置30aとの間に電気的に接続される。ケーブル63は、成形装置30aからの信号を押出システム10及び吐出チャネル20に送信するように構成される。
【0062】
いくつかの実施形態では、制御システム60は、圧力感知部366によって検出された圧力情報を処理するように構成され、押出システム10の混合条件並びに吐出チャネル20の押出量及び押出タイミングを調整するように構成される。いくつかの実施形態では、圧力感知部366は、圧力情報を制御システム60に提供し、制御システム60は、この圧力情報に従って第1の弁364及び第2の弁365を調整する。いくつかの実施形態では、制御システム60は、圧力情報に従って、ガスが型穴31に入る/型穴31から出る条件をリアルタイムで調整し、射出成形プロセス中に射出の量及び速度が適切又は所定の範囲内になるように、そして、型穴31内の圧力が常に適切又は所定の圧力範囲内にあるように、吐出チャネル20から型穴31へ射出される混合物のタイミング及び量を調整する。いくつかの実施形態では、制御システム60は、第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bの供給条件並びに対応するガス供給源363のガス補給条件をさらに制御する。いくつかの実施形態では、制御システム60及び第1の弁364、第2の弁365、圧力感知部366、並びに第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bは、電気的に接続される。
【0063】
いくつかの実施形態では、押出システム10及び吐出チャネル20は、複数の型穴31のうちの1つの上方に配置される。いくつかの実施形態では、図1に示すように、第1の吐出チャネル20aは、第1の型穴31a及び第2の型穴31bに対して水平及び上下(鉛直)方向に移動可能である。いくつかの実施形態では、成形装置30aは静止して(固定されて)いる。いくつかの実施形態では、成形装置30aは、押出システム10及び吐出チャネル20に対して移動可能である。いくつかの実施形態では、押出システム10及び吐出チャネル20は静止している。いくつかの実施形態では、図4に示すように、第1の吐出チャネル20aは、第1の供給ポート35aと位置合わせされ(整列し)、第2の吐出チャネル20bは、第2の供給ポート35aと位置合わせされている。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20a及び第2の吐出チャネル20bは、それぞれ第1の型穴31a及び第2の型穴31bに対して上下方向に移動可能である。
【0064】
いくつかの実施形態では、図5に示す成形装置30bは、図1及び図4に示す成形装置30aと同様である。いくつかの実施形態では、図5に示すように、第1のガス導管361は、対応する第2のガス導管362から分離されており、第2のガス導管362は、対応する型穴31に結合されている。いくつかの実施形態では、成形装置30bの接合点37は、第1の開口部381及び第2の開口部382を含む穴であり、第1の開口部381は、第1のガス導管361との接続部であり、第2の開口部382は、第2のガス導管362との接続部である。いくつかの実施形態では、第1の開口部381はガスを取り込むように構成され、第2の開口部382はガスを排出するように構成される。第1の開口部381及び第2の開口部382の位置は、2つの開口部が互いに分離している限り特に限定されない。いくつかの実施形態では、第1の開口部381は、第2の開口部382から離れている。いくつかの実施形態では、第1の開口部381及び第2の開口部382は、対応する供給ポート35に関して対向して配置される。いくつかの実施形態では、第1の開口部381及び第2の開口部382は、対応する型穴31の対応する内側底壁313に配置される。いくつかの実施形態では、第1の開口部381及び第2の開口部382は、対応する型穴31の内側側壁312に配置される。
【0065】
いくつかの実施形態では、図6に示す成形装置30cは、図5に示す成形装置30bと同様である。いくつかの実施形態では、図6に示すように、成形装置30cの第1の開口部381は、複数の第1の細孔383を有し、第2の開口部382は、複数の第2の細孔384を有する。いくつかの実施形態では、複数の第1の細孔383は、第1のガス導管361にそれぞれ接続され、複数の第2の細孔384は、第2のガス導管362にそれぞれ接続される。いくつかの実施形態では、第2の細孔384の数は、第1の細孔383の数よりも大きい。複数の第1の細孔383及び複数の第2の細孔384の位置は特に限定されない。これらは、型穴31内の交互に又は異なる領域にそれぞれ配置することができる。いくつかの実施形態では、第1のガス導管361が対応する型穴31と接続する端部は、複数の第1の案内チャネル385を有し、各第1の案内チャネル385は、対応する第1の細孔383及び第1のガス導管361に接続される。いくつかの実施形態では、第2のガス導管362が対応する型穴31と接続する端部は、複数の第2の案内チャネル386を有し、各第2の案内チャネル386は、対応する第2の細孔384及び第2のガス導管362に接続される。
【0066】
いくつかの実施形態では、図7に示すように、成形装置30cの第1の開口部381は型穴31の中央に配置され、第2の開口部382は型穴31の周辺部に配置される。いくつかの実施形態では、複数の第2の細孔384は、第1の開口部381を取り囲む。いくつかの実施形態では、第1の開口部381及び複数の第2の細孔384は、型穴31の内側底壁313に配置される。いくつかの実施形態では、各第2の細孔384の直径は、第1の開口部381の直径より小さい。
【0067】
いくつかの実施形態では、図8に示すように、成形装置30dは、上金型ベース34の下に配置された複数の金型を含む。いくつかの実施形態では、成形装置30dは、2つ以上の吐出チャネル20に対応する。図8は、明瞭さ及び簡潔さのために2つの金型を含む成形装置30dを示すが、そのような例は例示のみを意図しており、実施形態を限定することを意図していない。当業者は、好適な数の金型を利用することができ、すべてのそのような組み合わせは、この実施形態の範囲内に含まれることが完全に意図されることを容易に理解するであろう。
【0068】
いくつかの実施形態では、各金型は、同じ又は異なる時間に混合物を受け取る。成形装置30dの各金型は、内部に画定された1つの型穴31を含む。いくつかの実施形態では、第1の型穴31aは、1つの金型内に画定され、第2の型穴31bは、別の金型によって画定される。いくつかの実施形態では、圧力調節システム36は、複数の金型に連結されて、第1の型穴31a及び第2の型穴31bの内部の圧力を制御する。
【0069】
いくつかの実施形態では、図1及び図4を再び参照すると、当該射出成形システムは、吐出チャネル20と成形装置30aとの係合を容易にするように構成された支持装置40をさらに含む。成形装置30aへの吐出チャネル20の係合を容易にするように構成された支持装置40は、射出成形システム100、200上の任意の適切な位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、支持装置40は、吐出チャネル20を支持するように構成される。いくつかの実施形態では、支持装置40は、混合物の射出中に吐出チャネル20と第1の供給ポート35a又は第2の供給ポート35bとの分離を防止するために使用される。いくつかの実施形態では、制御システム60は、リアルタイムで支持装置40を制御する。いくつかの実施形態では、支持装置40は、吐出チャネル20と、図5図6、及び図8に示す成形装置30b、30c、30dとの係合を容易にしてもよい。
【0070】
図9は、本開示の1つの実施形態に係る射出成形システム100の一部分の模式図である。いくつかの実施形態では、図9に示すように、支持装置40は、互いに係合するように構成された第1及び第2の要素41、42を含み、第1の要素41は押出システム10又は吐出チャネル20から突出し、第2の要素42は成形装置30a上に配置されるが、本開示はこれに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、第1及び第2の要素41、42は、互いに締結することができる。例えば、第2の要素42は、第1の要素41を受け入れるように構成される。
【0071】
いくつかの実施形態では、支持装置40は、成形装置30aの型穴31の上方に配置されている。いくつかの実施形態では、第1の要素41は吐出チャネル20上に配置され、第2の要素42は各成形装置30a上に配置される。いくつかの実施形態では、第2の要素42は、成形装置30aの上金型ベース34上に配置される。いくつかの実施形態では、第1の要素41は押出システム10又は吐出チャネル20の一部であり、第2の要素42は成形装置30aの一部である。いくつかの実施形態では、第1の要素41は、押出システム10の一部であり、吐出チャネル20に隣接して配置され、第2の要素42は、成形装置30aの上金型ベース34の上方に又は上金型ベース34の方に面して配置される。いくつかの実施形態では、第1の要素41及び第2の要素42は、互いに係合することができ、これにより、吐出チャネル20を成形装置30aの上金型ベース34と緊密に係合させる。
【0072】
いくつかの実施形態では、制御システム60はさらに、成形装置30aの支持装置40をリアルタイムで電気的に制御する。いくつかの実施形態では、制御システム60は、成形装置30aに接続されるように第1の要素41を制御し、所定の温度について、対応する第1の要素41と係合するように第2の要素42を制御する。
【0073】
いくつかの実施形態では、混合物の射出中の押出システム10と成形装置30aとの分離を防止するために、係合された第1の要素41は、第2の要素42に抗する力を受ける。この力は、閾値以上であってもよい。この閾値は、型穴31内の圧力及び出口21の直径に従って、又は他の要因に従って調整されてもよい。
【0074】
第1の要素41の位置及び数は、必要に応じて調整されてもよく、特に限定されない。第2の要素42の位置及び数も、必要に応じて調整されてもよく、特に限定されない。いくつかの実施形態では、第2の要素42の位置及び数は、第1の要素41の位置及び数に対応する。一実施形態では、第1の要素41は、吐出チャネル20上の任意の好適な位置に配置することができ、第2の要素42は、成形装置30a上の任意の好適な位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、第2の要素42は、上金型32の上方に配置される。
【0075】
図10は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形システム100の一部分の模式図である。いくつかの実施形態では、図10に示すように、支持装置40は、2つの状態、係止(ロック)状態及び係止解除状態、のいずれかにあってもよい。係止解除状態では、第1の要素41は、対応する第2の要素42に入るが、まだ第2の要素42に係止されていない。言い換えると、第1の要素41は、支持装置40が係止解除状態にあるとき、依然として第2の要素42から引き抜くことができる。係止状態では、第1の要素41は対応する第2の要素42に入り、これと係止し、従って第1の要素41は第2の要素42から引き抜くことができない。図10は、係止状態にある支持装置40を示す。支持装置40は、手動又は自動で操作及び制御することができる。支持装置40は、手動又は自動で2つの状態の間で切り替えることができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、第1の要素41は、押出システム10に回転可能に固定される。いくつかの実施形態では、第1の要素41は、長尺部分411及びアーム部分412を含む。長尺部分411及びアーム部分412は、矢印Aによって示される方向に回転可能である。長尺部分411は、押出システム10に固定され、上金型32に向かって第1の方向Zに延在する。アーム部分412は、長尺部分411に連結されており、第1の方向Zと略直交する第2の方向X又は第1の方向Zと略直交する第3の方向Yに延在する。いくつかの実施形態では、第1の要素41は逆T字形状を有する。第1の要素41が第2の要素42に入った後、支持装置40は、第1の要素41のアーム部分412の回転によって、係止解除状態から係止状態に変わる。いくつかの実施形態では、第1の要素41は、第1の要素41のアーム部分412を約90度回転させることによって、第2の要素42と係止される。図10は、アーム部分412を約90度回転した後、アーム部分412が第2の要素42と係止されることを示す。その結果、支持装置40が係止状態にあり、吐出チャネル20が成形装置30aと緊密に係合し、従って押出システム10及び吐出チャネル20からの混合物の成形装置30aへの射出を開始することができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、吐出チャネル20の温度は、成形装置30aの温度とは異なる。吐出チャネル20の温度は、成形装置30aの温度よりも高い。いくつかの実施形態では、吐出チャネル20の温度は150℃~200℃の範囲にあり、成形装置30aの温度は20℃~60℃の範囲にあってもよい。
【0078】
本開示では、射出成形の方法が開示される。いくつかの実施形態では、射出成形は、当該方法によって行われる。この方法は、いくつかの動作を含み、説明及び例証は、動作のシーケンスの限定と見なされない。図11A及び図11Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形の方法500のフローチャートを示す。方法500は、上述の実施形態に限定されない。いくつかの実施形態では、射出成形方法500は、図1に示すような上述の射出成形システム100を使用する。
【0079】
いくつかの実施形態では、図12に示すように、射出成形方法500は、ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システム10と、第1の吐出チャネル20aとを提供することであって、この第1の吐出チャネル20aは押出システム10と連通可能であり第1の出口21aを含み、第1の出口21aは第1の供給ポート35a及び第2の供給ポート35bと係合可能である、提供することを含む工程501を含む。いくつかの実施形態では、方法500は、上記混合物を押出システム10から第1の吐出チャネル20aに搬送することを含む。いくつかの実施形態では、上記混合物は、押出システム10から第1の吐出チャネル20aに搬送され、第1の吐出チャネル20a内に蓄積する。
【0080】
いくつかの実施形態では、方法500は、第1の型穴31a及び第2の型穴31b、第1の型穴31aと連通している第1の供給ポート35a、並びに第2の型穴31bと連通している第2の供給ポート35bを含む成形装置30aを提供することを含む工程502を含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の第1の供給ポート35aが第1の型穴31aと連通している。いくつかの実施形態では、成形装置30aは押出システム10の下に配置され、押出システム10は成形装置30aから離れている。
【0081】
いくつかの実施形態では、方法500は、第1の型穴31a内の第1の圧力を感知して、第1の型穴31aが第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスG1を第1の型穴31aへ注入することを含む工程503を含む。いくつかの実施形態では、第1の圧力調節システム36aの第1の圧力感知部366aは、第1の型穴31aの第1の圧力を感知する。いくつかの実施形態では、第1のガスG1は、第1の型穴31aと接続した第1の圧力調節システム36aを通って第1の型穴31aへ注入される。いくつかの実施形態では、第1のガスG1は、第1の圧力調節システム36aの第1のガス導管361を通って第1の型穴31aへ注入される。いくつかの実施形態では、第1のガスG1は、必要に応じて任意の適切なガス、例えば空気であるが、しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
【0082】
いくつかの実施形態では、第1の圧力調節システム36aの第1の弁364は、第1のガスG1が第1のガス導管361を通って第1の型穴31aへ注入されるように開かれる。いくつかの実施形態では、第1のガスG1は、第1の供給ポート35aが閉じられると、第1の圧力調節システム36aを通って第1の型穴31aへ注入される。いくつかの実施形態では、第1のガスG1は、第1の供給ポート35aを通って第1の型穴31aへ注入される。
【0083】
いくつかの実施形態では、第1のガスG1を第1の型穴31aへ注入するプロセス中に、第1の型穴31a内の圧力が連続的に感知される。いくつかの実施形態では、第1の圧力感知部366aは、第1の型穴31a内の第1の圧力を連続的に感知し、第1のガスG1は、第1の型穴31aが第1の所定の圧力を有すると第1の圧力感知部366aが感知するまで、第1の型穴31aへ注入され、次いで、第1の圧力調節システム36aの第1の弁364及び第2の弁365、並びに第1の型穴31aへの第1のガスG1注入が停止される。いくつかの実施形態では、第1の所定の圧力は大気圧よりも高い。いくつかの実施形態では、第1の所定の圧力は大気圧よりも低い。
【0084】
いくつかの実施形態では、方法500は、第2の型穴31b内の第2の圧力を感知して、第2の型穴31bが第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスG2を第2の型穴31bへ注入することを含む工程504を含む。いくつかの実施形態では、第2のガスG2は、第2の型穴31bと接続した第2の圧力調節システム36bを通って第2の型穴31bへ注入される。いくつかの実施形態では、第2のガスG2は、第2の圧力調節システム36bの第1のガス導管361を通って第2の型穴31bへ注入される。いくつかの実施形態では、第1のガスG1の注入及び第2のガスG2の注入は、同時に、又は別々に行われる。
【0085】
いくつかの実施形態では、第2の圧力調節システム36bの第1の弁364は、第2のガスG2が第2の圧力調節システム36bの第1のガス導管361を通って第2の型穴31bに注入されるように開かれる。いくつかの実施形態では、第2のガスG2は、第2の供給ポート35bが閉じられると、第2の圧力調節システム36bを通って第2の型穴31bへ注入される。いくつかの実施形態では、第2のガスG2は、第2の供給ポート35bを通って第2の型穴31bへ注入される。
【0086】
いくつかの実施形態では、第2のガスG2を第2の型穴31bへ注入するプロセス中に、第2の型穴31b内の圧力が連続的に感知される。いくつかの実施形態では、第2の圧力感知部366bは、第2の型穴31b内の第2の圧力を連続的に感知し、第2のガスG2は、第2の型穴31bが第2の所定の圧力を有すると第2の圧力感知部366bが感知するまで、第2の型穴31bへ注入され、次いで第2の圧力調節システム36bの第1の弁364及び第2の弁365、並びに第2の型穴31bへの第2のガスG2の注入が停止される。いくつかの実施形態では、第2の所定の圧力は大気圧よりも高い。いくつかの実施形態では、第2の所定の圧力は大気圧よりも低い。
【0087】
いくつかの実施形態では、第1の所定の圧力は、第2の所定の圧力とは異なる。いくつかの実施形態では、第1の圧力及び第2の圧力はリアルタイムで感知され、成形装置30aに電気的に接続された制御システム60は、第1の圧力及び第2の圧力をリアルタイムで制御する。
【0088】
いくつかの実施形態では、図13に示すように、方法500は、第1の出口21aを第1の供給ポート35aと係合させることを含む工程505を含む。いくつかの実施形態では、第1の出口21aと第1の供給ポート35aとの係合後、成形装置30aの第1の型穴31a内の圧力は、第1の所定の圧力に調整される。
【0089】
いくつかの実施形態では、第1の出口21aと第1の成形装置30aの第1の供給ポート35aとの係合の前に、第1の吐出チャネル20は、第1の成形装置30aの上方の第1の位置に移動される。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、第1の成形装置30aの上方の第1の位置に水平に移動される。第1の位置において、第1の吐出チャネル20aは、成形装置30aの上金型ベース34の対応する開口部341と位置合わせされる。いくつかの実施形態では、第1の出口21と上金型ベース34の上面との間の距離は0よりも大きい。
【0090】
いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20と対応する開口部341との上下方向の位置合わせの後、第1の吐出チャネル20aは、第1の型穴31aに向かって移動され、上金型ベース34の対応する開口部341によって受け入れられ、次いで、第1の出口21aは、第1の供給ポート35aにドッキングされる。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、第1の型穴31aに向かって上下方向に移動され、上金型ベース34の対応する開口部341によって受け入れられる。
【0091】
第1の出口21aが第1の供給ポート35aにドッキングされた後、第1の出口21a及び第1の供給ポート35aは混合物の流路を形成し、そのため、第1の吐出チャネル20aは、第1の供給ポート35aを介して第1の型穴31aと連通可能である。いくつかの実施形態では、この流路は、2つ以上の第1の供給ポート35a及び第1の出口21aによって形成される。第1の出口21は、混合物が成形装置30aから漏出することを防止するために、第1の供給ポート35と緊密に係合されなければならない。
【0092】
いくつかの実施形態では、方法500は、第1の量の上記混合物M1を、第1の出口21a及び第1の供給ポート35aを通って、第1の所定の圧力を有する第1の型穴31aへ射出することを含む工程506を含む。図14に示すように、いくつかの実施形態では、第1の型穴31aが第1の所定の圧力を有するようになった後、第1の量の混合物M1の射出が始まる。いくつかの実施形態では、第1の型穴31aは、工程506の前に第1の所定の圧力を有し、第1の圧力調節システム36aの第1の弁364及び第2の弁365は閉じられている。いくつかの実施形態では、工程506において、第1の量の混合物M1は、第1の吐出チャネル20aから第1の出口21a及び第1の供給ポート35aを通って第1の型穴31aへ射出される。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、第1の量の混合物M1の射出時に成形装置30aによって少なくとも部分的に取り囲まれる。
【0093】
いくつかの実施形態では、工程506は、第1の出口21aを第1の供給ポート35aにドッキングするように、第1の吐出チャネル20aを成形装置30aに固定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、成形装置30aからの押出システム10の分離を防止するために、支持装置40によって力が提供される。いくつかの実施形態では、工程506において、混合物が押出システム10から成形装置30aへ射出されるとき、成形装置30aは、射出方向と反対の反力を生成する可能性があり、この反力は第1の吐出チャネル20a及び押出システム10に伝達される可能性があり、そのため、第1の吐出チャネル20aが成形装置30aから分離する傾向がある。いくつかの実施形態では、支持装置40は、射出方向と反対の反力に対する支持を提供する。
【0094】
いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、支持装置40の第1の要素41を支持装置40の第2の要素42に対して係合させて第1の吐出チャネル20aを成形装置30aに固定することによって成形装置30aに固定され、第1の要素41は押出システム10から突出し、第2の要素42は成形装置30aに配置される。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aが成形装置30aから分離するのを防止するために、係合後に支持装置40によって力が提供される。
【0095】
いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、第1の出口21aを第1の供給ポート35aと係合させながら、支持装置40の第1の要素41を支持装置40の第2の要素42に対して、かつその中で回転させる等、支持装置40を係止状態にすることによって成形装置30aに固定される(secured)。いくつかの実施形態では、第1の出口21aが第1の供給ポート35aにドッキングされると、第1の要素41は、第2の要素42に進入し、次いで、第2の要素42と係止される。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、支持装置40の第1の要素41の長尺部分411及びアーム部分412を回転させることによって成形装置30aに固定され、長尺部分411は、押出システム10に固定され、成形装置30aに向かって第1の方向Zに延在し、アーム部分412は、長尺部分411に連結され、第1の方向Zとは異なる第2の方向Xに延在する。
【0096】
いくつかの実施形態では、工程506において、第1の量の混合物M1を成形装置30aの第1の型穴31aへ射出するプロセス中に、第1の型穴31a内の圧力は急速に変化し、第1の圧力感知部366aは、第1の型穴31a内の第1の圧力を連続的に感知する。いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1は、第1の供給ポート35aから成形装置30aの第1の型穴31aへ射出され、第1の所定の圧力が、第1の量の混合物M1に加えられる。いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1及び第1のガスG1が第1の型穴31a内に配置され、第1の量の混合物M1は、第1の型穴31a内で膨張して発泡する。
【0097】
いくつかの実施形態では、第1の所定の圧力を有する第1の型穴31aへ第1の量の混合物M1を射出するプロセスは、1秒未満継続する。いくつかの実施形態では、第1の型穴31aが第1の所定の圧力を有するため、第1の量の混合物M1の充填の完了は、0.5秒未満継続してもよい。射出期間中又は射出完了の瞬間に、第1の型穴31a内の圧力が第1の圧力感知部366aによってリアルタイムで感知され、圧力情報が提供されるので、第1の圧力調節システム36aは、その圧力情報に従って第1の型穴31a内の圧力を調整することができ、従って第1の型穴31a内の圧力を所定の圧力範囲内に保つことができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、第1の型穴31aの第1の圧力が第1の所定の圧力よりも高いと感知されると、第1の型穴31a内のガスの一部分が第1の型穴31aから排出される。いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1は、第1の供給ポート35aから成形装置30aの第1の型穴31aへ射出され、これにより、第1の量の混合物M1を有する第1の型穴31a内で第1の圧力を第3の圧力に上昇させる。いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1を有する第1の型穴31a内の第3の圧力は、第1の所定の圧力よりも高い。いくつかの実施形態では、成形装置30aの第1の型穴31a内の圧力は、第1の所定の圧力から第3の圧力に上昇される。
【0099】
いくつかの実施形態では、依然として図14を参照すると、方法500は、第1の量の混合物M1を有する第1の型穴31a内の第3の圧力を感知して、第1の型穴31aが第3の所定の圧力を有すると感知されるまで、第3のガスを第1の型穴へ注入するか、又はガスG3の一部分を第1の型穴31aから排出することを含む工程507を含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1が第1の所定の圧力を有する第1の型穴31aへ射出された後、第1の型穴31a内の圧力は上昇し、それゆえ、第3の所定の圧力の設定は、第1の型穴31aが適切な圧力範囲内に維持されることを保証する。いくつかの実施形態では、第1の型穴31aが第3の所定の圧力に達すると、第1の型穴31aへの第3のガスの注入又は第1の型穴31aからのガスG3の一部分の排出が停止される。
【0101】
いくつかの実施形態では、工程507において、第3のガスを第1の型穴31aへ注入した後、ガスG3の一部分が、第1の型穴31aから排出される。いくつかの実施形態では、工程507は、第1の量の混合物M1を第1の型穴31a内で発泡させ、第1の量の混合物M1が第1の型穴31a内で発泡している間に、1秒未満のあいだ、第1の圧力調節システム36aを通って第1の型穴31aからガスG3を排出することをさらに含む。ガスG3の排出により、発泡プロセス後の第1の型穴31a内の第1の量の混合物M1は、より低い密度を有してもよい。いくつかの実施形態では、ガスG3は、第1の圧力調節システム36aの接合点37を通って第1の型穴31aから排出される。いくつかの実施形態では、ガスG3は、第1の型穴31a内の第1の量の混合物M1の発泡プロセス中又は発泡プロセス後に、第1の型穴31aから排出される。いくつかの実施形態では、第1の型穴31a内の第3の圧力は、第3の所定の圧力まで低下する。
【0102】
いくつかの実施形態では、第1の圧力感知部366aが第1の型穴31a内の第3の圧力が第3の所定の圧力よりも高いと感知すると、第1の型穴31a内のガスG3は、第1の型穴31a内の圧力が所定の圧力範囲内になるまで排出される。いくつかの実施形態では、この所定の圧力範囲は、第1の所定の圧力と第3の所定の圧力との間である。いくつかの実施形態では、第2の弁365は開いており、第1の型穴31a内のガスG3は、第1の圧力調節システム36aの第2のガス導管362を通って吐出される。
【0103】
いくつかの実施形態では、図15に示すように、方法500は、第1の出口21aを成形装置30aの第1の供給ポート35aから係合解除することを含む工程508を含む。いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1を第1の型穴31aへ射出した後、第1の吐出チャネル20aは成形装置30aから係合解除され、離される。
【0104】
いくつかの実施形態では、第1の出口21aが第1の供給ポート35aから係合解除される前に、支持装置40は係止解除状態に移行される。いくつかの実施形態では、支持装置40は、支持装置40の第1の要素41を支持装置40の第2の要素42に対して、かつその中で回転させて、吐出チャネル20を成形装置30aから係止解除することによって、係止状態から係止解除状態に変わる。いくつかの実施形態では、第1の出口21aを第1の供給ポート35aから係合解除する間に、第1の要素41は、第2の要素42から係止解除され、次いで、第2の要素42から引き離される。
【0105】
いくつかの実施形態では、図16に示すように、方法500は、第1の吐出チャネル20aを第1の型穴31aから離れて第2の型穴31bに向かって移動させることを含む工程509を含む。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20の移動は、第1の吐出チャネル20を第1の型穴31aの上方の第1の位置から第2の型穴31bの上方の第2の位置に移動させることを含む。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、第1の型穴31aから離れるように上下方向に移動され、次いで、第2の型穴31bの上方の第2の位置に水平に移動される。
【0106】
いくつかの実施形態では、第2の型穴31bの設定及び配置は、第1の型穴31aの設定及び配置と同様であるので、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。
【0107】
いくつかの実施形態では、図17に示すように、方法500は、第1の出口21aを第2の供給ポート35bと係合させることを含む工程510を含む。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、第2の型穴31bに向かって移動され、上金型ベース34の対応する開口部341によって受け入れられ、次いで、第1の出口21aは、第2の供給ポート35bにドッキングされる。いくつかの実施形態では、方法500は、第1の出口21aを第2の供給ポート35bにドッキングするように、第1の吐出チャネル20aを成形装置30aに固定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aを第2の供給ポート35bに固定するプロセスは、工程506において第1の吐出チャネル20aを第1の供給ポート35aに固定するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。
【0108】
いくつかの実施形態では、図18に示すように、方法500は、第2の量の混合物M2を、第1の出口21a及び第2の供給ポート35bを通って、第2の所定の圧力を有する第2の型穴31bへ射出することを含む工程511を含む。いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1及び第2の量の混合物M2のそれぞれは、発泡剤に対するポリマー材料の所定の比を有する。
【0109】
いくつかの実施形態では、第2の型穴31bが第2の所定の圧力を有するようになった後、第2の量の混合物M2の射出が始まる。いくつかの実施形態では、第2の型穴31bは、工程511の前に第2の所定の圧力を有し、第2の圧力調節システム36bの第1の弁364及び第2の弁365は閉じられている。いくつかの実施形態では、工程511において、第2の量の混合物M2は、第1の吐出チャネル20aから第1の出口21a及び第2の供給ポート35bを通って第2の型穴31bへ射出される。いくつかの実施形態では、第1の吐出チャネル20aは、第2の量の混合物M2の射出時に成形装置30aによって少なくとも部分的に取り囲まれる。第2の量の混合物M2の射出は、それぞれ工程506と同様であり、同様の詳細な説明はここでは繰り返さない。
【0110】
いくつかの実施形態では、工程511において、第2の量の混合物M2を成形装置30aの第2の型穴31bへ射出するプロセス中に、第2の型穴31b内の圧力は急速に変化し、第2の圧力感知部366bは、第2の型穴31b内の第2の圧力を連続的に感知する。いくつかの実施形態では、第2の量の混合物M2は、第2の供給ポート35bから成形装置30aの第2の型穴31bへ射出され、第2の所定の圧力が第2の量の混合物M2に加えられる。いくつかの実施形態では、第2の量の混合物M2及び第2のガスG2は、第2の型穴31b内に配置され、第2の量の混合物M2は、第2の型穴31b内で膨張して発泡する。
【0111】
いくつかの実施形態では、第2の所定の圧力を有する第2の型穴31へ第2の量の混合物M2を射出するプロセスは、1秒未満継続する。射出期間中又は射出完了の瞬間に、第2の型穴31b内の圧力が第2の圧力感知部366bによってリアルタイムで感知され、圧力情報が提供されるので、第2の圧力調節システム36bは、その圧力情報に従って第2の型穴31b内の圧力を調整することができ、従って第2の型穴31b内の圧力を所定の圧力範囲内に保つことができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、第2の量の混合物M2は、第2の供給ポート35bから成形装置30aの第2の型穴31bへ射出され、これにより、第2の量の混合物M2を有する第2の型穴31b内で第2の圧力を第4の圧力まで上昇させる。いくつかの実施形態では、第2の量の混合物M2を有する第2の型穴31b内の第4の圧力は、第2の所定の圧力よりも高い。いくつかの実施形態では、成形装置30aの第2の型穴31b内の圧力は、第2の所定の圧力から第4の圧力に上昇される。いくつかの実施形態では、上記第3の圧力は第4の圧力とは異なる。
【0113】
いくつかの実施形態では、方法500は、第2の量の混合物M2を有する第2の型穴31b内の第4の圧力を感知して、第2の型穴31bが第4の所定の圧力を有すると感知されるまで、第4のガスを第2の型穴31bへ注入するか、又はガスG4の一部分を第2の型穴31bから排出することを含む工程512を含み、上記第3の所定の圧力は第4の所定の圧力とは異なる。
【0114】
いくつかの実施形態では、第2の量の混合物M2が第2の所定の圧力を有する第2の型穴31bへ射出された後、第2の型穴31b内の圧力は上昇し、それゆえ、第4の所定の圧力の設定は、第2の型穴31bが適切な圧力範囲内に維持されることを保証する。いくつかの実施形態では、第2の型穴31bが第4の所定の圧力に達すると、第2の型穴31bへの第4のガスの注入又は第2の型穴31bからのガスG4の一部分の排出が停止される。
【0115】
いくつかの実施形態では、工程512において、第4のガスを第2の型穴31bへ注入した後、ガスG4が第2の型穴31bから排出される。いくつかの実施形態では、工程512は、第2の量の混合物M2を第2の型穴31b内で発泡させ、第2の量の混合物M2が第2の型穴31b内で発泡している間に、1秒未満のあいだ、第2の圧力調節システム36bを通って第2の型穴31bからガスG4を排出することをさらに含む。ガスG4の吐出により、発泡プロセス後の第2の型穴31b内の第2の量の混合物M2は、より低い密度を有してもよい。いくつかの実施形態では、ガスG4は、第2の圧力調節システム36bの接合点37を通って第2の型穴31bから排出される。いくつかの実施形態では、ガスG4は、第2の型穴31b内の第2の量の混合物M2の発泡プロセス中又は発泡プロセス後に第2の型穴31bから排出される。いくつかの実施形態では、第2の型穴31b内の第4の圧力は、第4の所定の圧力まで低下する。
【0116】
いくつかの実施形態では、第2の圧力感知部366bが第2の型穴31b内の第4の圧力が第4の所定の圧力よりも高いと感知すると、第2の型穴31b内のガスG4は、第2の型穴31b内の圧力が所定の圧力範囲内になるまで排出される。いくつかの実施形態では、この所定の圧力範囲は、第2の所定の圧力と第4の所定の圧力との間である。いくつかの実施形態では、第2の弁365は開いており、第2の型穴31b内のガスG4の一部分は、第2の圧力調節システム36bの第2のガス導管362を通って排出される。
【0117】
いくつかの実施形態では、図19に示すように、方法500は、第1の出口21aを第2の供給ポート35bから係合解除することを含む工程513を含む。いくつかの実施形態では、第2の量の混合物M2を第2の型穴31bへ射出した後、第1の吐出チャネル20aは、成形装置30aから係合解除され、離される。いくつかの実施形態では、第1の出口21aが第2の供給ポート35bから係合解除される前に、支持装置40は係止解除状態に移行される。
【0118】
上記工程501~工程513及び以下のプロセスにおいて、制御システム60は、押出システム10、第1の吐出チャネル20a、第1及び第2の型穴31a、31b、並びに支持装置40をリアルタイムで自動で制御する。いくつかの実施形態では、制御システム60は、押出システム10及び第1の吐出チャネル20aの移動を制御する。いくつかの実施形態では、制御システム60は、成形装置30aの移動を制御する。いくつかの実施形態では、制御システム60は、第1の型穴31a内の第1の圧力に応じて、第1の型穴31aへの第1のガスG1の注入及び第1の型穴31aからの第1のガスG1の一部分の排出を制御し、第2の型穴31b内の第2の圧力に応じて、第2の型穴31bへの第2のガスG2の注入及び第2の型穴31bからの第2のガスG2の一部分の排出を制御する。
【0119】
本開示では、射出成形の方法が開示される。いくつかの実施形態では、射出成形は、当該方法によって行われる。この方法は、いくつかの動作を含み、説明及び例証は、動作のシーケンスの限定と見なされない。図20A及び図20Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形の方法600のフローチャートを示す。方法600は、上述の実施形態に限定されない。いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、図4に示すような上述の射出成形システム200を使用する。
【0120】
いくつかの実施形態では、図21に示すように、射出成形方法600は、ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システム10と、第1の吐出チャネル20aと、第2の吐出チャネル20bとを提供することであって、第1の吐出チャネル20aは、押出システム10と連通可能であり、押出システム10から遠位に配置された第1の出口21aを含み、第2の吐出チャネル20bは、押出システム10と連通可能であり、押出システム10から遠位に配置された第2の出口21bを含み、第1の出口21aは、第1の供給ポート35aと係合可能であり、第2の出口21bは、第2の供給ポート35bと係合可能である、提供することを含む工程601を含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、成形装置30bを提供することであって、成形装置30bは、第1の型穴31a及び第2の型穴31b、第1の型穴31aと連通している第1の供給ポート35a、並びに第2の型穴31bと連通している第2の供給ポート35bを含む、提供することを含む工程602を含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、第1の型穴31a内の第1の圧力を感知して、第1の型穴31aが第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスG1を第1の型穴31aへ注入することを含む工程603を含む。いくつかの実施形態では、工程603を実行するプロセスは、工程503を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。
【0123】
いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、第2の型穴31b内の第2の圧力を感知して、第2の型穴31bが第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスG2を第2の型穴31bへ注入することであって、第1の所定の圧力は第2の所定の圧力とは異なる、感知及び注入することを含む工程604を含む。いくつかの実施形態では、工程604を実行するプロセスは、工程504を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。いくつかの実施形態では、工程603及び工程604は、同時に、又は別々に行われる。
【0124】
いくつかの実施形態では、図22に示すように、射出成形方法600は、第1の出口21aを第1の供給ポート35aと係合させることを含む工程605を含む。いくつかの実施形態では、工程605を実行するプロセスは、工程505を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。
【0125】
いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、第2の出口21bを第2の供給ポート35bと係合させることを含む工程606を含む。いくつかの実施形態では、工程606を実行するプロセスは、工程510を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。いくつかの実施形態では、工程605における第1の出口21aの第1の供給ポート35aとの係合と、工程606における第2の出口21bの第2の供給ポート35bとの係合とは、同時に行われる。
【0126】
いくつかの実施形態では、図23に示すように、射出成形方法600は、第1の量の混合物M1を、第1の出口21a及び第1の供給ポート35aを通って、第1の所定の圧力を有する第1の型穴31aへ射出することを含む工程607を含む。いくつかの実施形態では、工程607を実行するプロセスは、工程506を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。
【0127】
いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、第2の量の混合物M2を、第2の出口21b及び第2の供給ポート35bを通って、第2の所定の圧力を有する第2の型穴31bへ射出することを含む工程608を含む。いくつかの実施形態では、工程608を実行するプロセスは、工程511を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。いくつかの実施形態では、第1の量の混合物M1の射出及び第2の量の混合物M2の射出は、同時に、又は別々に行われる。
【0128】
いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、第1の量の混合物M1を有する第1の型穴31a内の第3の圧力を感知して、第1の型穴31aが第3の所定の圧力を有すると感知されるまで、第3のガスを第1の型穴31aへ注入するか、又はガスG3の一部分を第1の型穴31aから排出することを含む工程609を含む。いくつかの実施形態では、工程609を実行するプロセスは、工程507を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。
【0129】
いくつかの実施形態では、射出成形方法600は、第2の量の混合物M2を有する第2の型穴31b内の第4の圧力を感知して、第2の型穴31bが第4の所定の圧力を有すると感知されるまで、第4のガスを第2の型穴31bへ注入するか、又はガスG4の一部分を第2の型穴31bから排出することを含む工程610を含む。いくつかの実施形態では、上記第3の所定の圧力は第4の所定の圧力とは異なる。いくつかの実施形態では、工程610を実行するプロセスは、工程512を実行するプロセスと同様であり、その詳細な説明は、簡潔にするためにここでは省略する。いくつかの実施形態では、工程609及び工程610は、同時に、又は別々に行われる。
【0130】
いくつかの実施形態では、図24に示すように、射出成形方法600は、第1の出口21aを第1の供給ポート35aから係合解除し、第2の出口21bを第2の供給ポート35bから係合解除することを含む工程611を含む。いくつかの実施形態では、第1の出口21aを第1の供給ポート35aから係合解除することと、第2の出口21bを第2の供給ポート35bから係合解除することとは、同時に行われる。
【0131】
本開示では、射出成形の方法が開示される。この方法は、いくつかの動作を含み、説明及び例証は、動作のシーケンスの限定と見なされない。図25は、本発明の1つの実施形態に係る射出成形の方法700を示すフローチャートである。方法700は、上述の実施形態に限定されない。いくつかの実施形態では、射出成形方法700は、図1に示すような上述の射出成形システム100又は図4に示すような上述の射出成形システム200を使用する。いくつかの実施形態では、図25に示すように、方法700は以下の工程を含む。
【0132】
工程701は、第1の型穴及び第2の型穴、第1の型穴と連通している第1の供給ポート、並びに第2の型穴と連通している第2の供給ポートを含む成形装置を提供することを含む。
【0133】
工程702は、第1の型穴内の第1の圧力を感知して、第1の型穴が第1の所定の圧力を有すると検知されるまで、第1のガスを第1の型穴へ注入することを含む。
【0134】
工程703は、第2の型穴内の第2の圧力を感知して、第2の型穴が第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスを第2の型穴へ注入することであって、上記第1の所定の圧力は第2の所定の圧力とは異なる、感知及び注入することを含む。
【0135】
本開示では、射出成形の方法が開示される。この方法は、いくつかの動作を含み、説明及び例証は、動作のシーケンスの限定と見なされない。図26A及び図26Bは全体で、本発明の1つの実施形態に係る射出成形の方法800のフローチャートを示す。方法800は、上述の実施形態に限定されない。いくつかの実施形態では、射出成形方法800は、図1に示すような上述の射出成形システム100又は図4に示すような上述の射出成形システム200を使用する。いくつかの実施形態では、図26A及び図26Bに示すように、方法800は以下の工程を含む。
【0136】
工程801は、ポリマー材料と発泡剤との混合物を生成するように構成された押出システム、及びこの押出システムと連通可能であり出口を含む吐出チャネルを提供することであって、この出口は第1の供給ポート及び第2の供給ポートと係合可能である、提供することを含む。
【0137】
工程802は、第1の型穴及び第2の型穴、第1の型穴と連通している第1の供給ポート、並びに第2の型穴と連通している第2の供給ポートを含む成形装置を提供することを含む。
【0138】
工程803は、上記出口を第1の供給ポートと係合させることを含む。
【0139】
工程804は、第1の量の上記混合物を、上記出口及び第1の供給ポートを通って第1の型穴へ射出することを含む。
【0140】
工程805は、上記出口を第1の供給ポートから係合解除することを含む。
【0141】
工程806は、上記出口を第2の供給ポートと係合させることを含む。
【0142】
工程807は、第2の量の上記混合物を、上記出口及び第2の供給ポートを通って第2の型穴へ射出することを含む。
【0143】
工程808は、上記出口を第2の供給ポートから係合解除することを含む。
【0144】
工程809は、第1の量の上記混合物を有する第1の型穴内の第1の圧力を感知して、第1の型穴が第1の所定の圧力を有すると感知されるまで、第1のガスを第1の型穴へ注入するか、又はガスの一部分を第1の型穴から排出することを含む。
【0145】
工程810は、第2の量の上記混合物を有する第2の型穴内の第2の圧力を感知して、第2の型穴が第2の所定の圧力を有すると感知されるまで、第2のガスを第2の型穴へ注入するか、又はガスの一部分を第2の型穴から排出することであって、第1の所定の圧力は第2の所定の圧力とは異なる、感知及び注入又は排出することを含む。
【0146】
上記は、当業者が本開示の態様をよりよく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説する。当業者は、本開示を、本明細書で紹介される実施形態の同じ目的を果たすため、及び/若しくは同じ利点を達成するための他のプロセス並びに構造を設計又は改変するための基礎として容易に使用し得ることを当業者には理解されたい。当業者は、そのような等価な構成が本開示の趣旨及び範囲から逸脱しないこと、並びにそれらが本開示の趣旨及び範囲から逸脱しない範囲で本開示において様々な変更、置換、及び変形を行い得ることも認識するはずである。
【0147】
さらに、本出願の範囲は、本明細書に記載されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、及び工程の特定の実施形態に限定されることを意図されていない。当業者であれば本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載される対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか若しくは実質的に同じ結果を達成する、現在存在するか若しくは後に開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、又は工程が、本発明に従って利用されてもよい。従って、添付の特許請求の範囲は、そのようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法及び工程をその範囲内に含むことが意図される。
【符号の説明】
【0148】
10 押出システム
20 吐出チャネル
20a 第1の吐出チャネル
21a 第1の出口
30a 成形装置
36 圧力調節システム
100 射出成形システム
120 溶融部
121 押圧カートリッジ
1211 内部空間
122 第1の供給通路
123 第1の排出通路
124 押圧部材
125 供給ホッパー
130 混合部
131 混合カートリッジ
1311 内側側壁
132 第2の供給通路
133 第2の排出通路
134 混合ロータ
1341 柱状体
1342 溝部
140 発泡剤補給部
150 射出部
151 中空の計量カートリッジ
1511 中空の内部空間
152 接続通路
153 吐出部材
154 出口
161 第1の流れ制御要素
162 第2の流れ制御要素
171 第1のポート
180 監視モジュール
200 射出成形システム
20 吐出チャネル
20a 第1の吐出チャネル
20b 第2の吐出チャネル
21 出口
21b 第2の出口
31 型穴
31a 第1の型穴
31b 第2の型穴
311 内側頂壁
312 内側側壁
313 内側底壁
32 上金型
33 下金型
34 上金型ベース
341 開口部
35 供給ポート
35a 第1の供給ポート
35b 第2の供給ポート
36a 第1の圧力調節システム
36b 第2の圧力調節システム
361 第1のガス導管
362 第2のガス導管
363 ガス供給源
364 第1の弁
365 第2の弁
366 圧力感知部
366a 第1の圧力感知部
366b 第2の圧力感知部
37 接合点
381 第1の開口部
382 第2の開口部
383 第1の細孔
384 第2の細孔
385 第1の案内チャネル
386 第2の案内チャネル
41 第1の要素
42 第2の要素
411 長尺部分
412 アーム部分
60 制御システム
61 中央プロセッサ
62 センサ
63 ケーブル
A 矢印
D1 押圧カートリッジの内側側壁と押圧部材との間の距離
D2 押圧部材の直径
D3 中空の混合カートリッジの内側側壁と混合ロータとの間の最短距離
D4 混合ロータの直径
G1 第1のガス
G2 第2のガス
G3 ガス
G4 ガス
M1 第1の量の混合物
M2 第2の量の混合物
X 第2の方向
Y 第3の方向
Z 第1の方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
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図19
図20A
図20B
図21
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図26A
図26B