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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081596
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】マルチピースゴルフクラブヘッド
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20240611BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20240611BHJP
【FI】
A63B53/04 A
A63B102:32
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023190992
(22)【出願日】2023-11-08
(31)【優先権主張番号】18/075,642
(32)【優先日】2022-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(72)【発明者】
【氏名】リチャード サンチェス
(72)【発明者】
【氏名】リチャード エル. クレグホン
(72)【発明者】
【氏名】リュウイチ スギマエ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ラーセン
(72)【発明者】
【氏名】ステファン マーフィー
(72)【発明者】
【氏名】ヒロシ カワグチ
(72)【発明者】
【氏名】カイル エイ. カー
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA02
2C002CH01
2C002CH02
2C002CH03
2C002MM04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分の近くにおいて異なる特性を具備する異なる材料を結合する軽量クラブヘッドを提供するためには、材料特性および形状が異なる複数の異なる構成要素を備えたゴルフクラブヘッドを創造的に設計して、接着された材料の耐久性を維持しながら、これらの最新の新しい材料の性能上の利点を実現する必要がある。
【解決手段】この発明に従うゴルフクラブヘッド100は、ゴルフクラブヘッドの前方部分を形成するために種々の材料の複数の部分を利用し、ゴルフクラブヘッドの前方部分のより多くを軽量材料で作ることを可能にして、ゴルフクラブヘッドのアフトボディの軽量素材に対応するようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
上記ゴルフクラブヘッドの前部に位置し、ゴルフボールを打つように適合化され、リターン部を具備する打撃フェースコンポーネントであって、上記打撃フェースコンポーネントは第1の材料から製造され、上記打撃フェースコンポーネントは、上記ゴルフクラブヘッドのリーディングエッジを形成する、上記打撃フェースコンポーネントと、
上記打撃フェースコンポーネントの後部に係合するように適合化された軽量フェースリターン延長部であって、上記軽量フェースリターン延長部は第2の材料で製造される、上記軽量フェースリターン延長部と、
上記軽量フェースリターン延長部の後部に係合するように適合化された後部軽量アフトボディとを有し、
上記第1の材料の密度は、上記第2の材料の密度よりも大きく、
上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約30.0mmを超えて位置しないことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、上記z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約27.5mmを超えて位置しない、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、上記z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約25mmを超えて位置しない、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
上記軽量フェースリターン延長部の最後部が、上記z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約40.0を超える距離に位置する、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
上記軽量フェースリターン延長部の最後部が、上記z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約42.5を超える距離に位置する、請求項4に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
上記軽量フェースリターン延長部の最後部が、上記z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約45.0を超える距離に位置する、請求項5に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
上記ゴルフクラブヘッドが、約1から約2.4の間の上方延長部オーバーラップ比を具備し、上記上方延長部オーバーラップ比が
上方延長部オーバーラップ比=上方前部オーバーラップ距離d3/上方後部オーバーラップ距離d4
として定義される、請求項4に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
上記上方延長部オーバーラップ比が約1.2および約1.8の間である、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
上記上方延長部オーバーラップ比が約1.4である、請求項8に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
上記ゴルフクラブヘッドが、約1から約2.4の間の下方延長部オーバーラップ比を具備し、上記下方延長部オーバーラップ比が、
下方延長部オーバーラップ比=下方前部オーバーラップ距離d5/下方後部オーバーラップ距離d6
として定義される、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
上記下方延長部オーバーラップ比が約1.2おおび約1.8の間である、請求項10に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
上記下方延長部オーバーラップ比が約1.4である、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
上記ゴルフクラブヘッドの前部に位置し、ゴルフボールを打つように適合化され、リターン部を具備する打撃フェースコンポーネントであって、上記打撃フェースコンポーネントは第1の材料から製造され、上記打撃フェースコンポーネントは、上記ゴルフクラブヘッドのリーディングエッジを形成する、上記打撃フェースコンポーネントと、
上記打撃フェースコンポーネントの後部に係合するように適合化された軽量フェースリターン延長部であって、上記軽量フェースリターン延長部は第2の材料で製造される、上記軽量フェースリターン延長部と、
上記軽量フェースリターン延長部の後部に係合するように適合化された後部軽量アフトボディとを有し、
上記第1の材料の密度は、上記第2の材料の密度よりも大きく、
上記ゴルフクラブヘッドは、約1および約2.4の間の上方延長部オーバーラップ比を具備し、上記上方延長部オーバーラップ比は
上方延長部オーバーラップ比=上方前部オーバーラップ距離d3/上方後部オーバーラップ距離d4
で定義され、
上記ゴルフクラブヘッドは、約1および約2.4の間の下方延長部オーバーラップ比を具備し、上記下方延長部オーバーラップ比は
下方延長部オーバーラップ比=下方前部オーバーラップ距離d5/下方後部オーバーラップ距離d6
で定義されることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
上記上方延長部オーバーラップ比が約1.2および1.8の間であり、かつ、
上記下方延長部オーバーラップ比が約1.2および1.8の間である請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
上記上方延長部オーバーラップ比が約1.4であり、かつ、
上記下方延長部オーバーラップ比が約1.4ある請求項14に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約30.0mmを超えて位置しない請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、上記z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約27.5mmを超えて位置しない、請求項16に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、上記z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約25mmを超えて位置しない、請求項17に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
上記ゴルフクラブヘッドの前部に位置し、ゴルフボールを打つように適合化され、リターン部を具備する打撃フェースコンポーネントであって、上記打撃フェースコンポーネントは第1の材料から製造され、上記打撃フェースコンポーネントは、上記ゴルフクラブヘッドのリーディングエッジを形成する、上記打撃フェースコンポーネントと、
上記打撃フェースコンポーネントの後部に係合するように適合化された軽量フェースリターン延長部であって、
上記軽量フェースリターン延長部は、さらに、
ホーゼルアダプタと係合するように適合化された上方ホーゼル開口と、下方ホーゼルコンポーネントと係合するように適合化された下方ホーゼル開口とを有し、
ネジ付きファスナが上記ホーゼルアダプタに上記下方ホーゼルコンポーネントを介して係合し、
上記軽量フェースリターン延長部は第2の材料で製造される、上記軽量フェースリターン延長部と、
上記軽量フェースリターン延長部の後部に係合するように適合化された後部軽量アフトボディとを有し、
上記第1の材料の密度は、上記第2の材料の密度よりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約30.0mmを超えて位置しない請求項19に記載のゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的には、種々の材料から製造されたマルチピースゴルフクラブヘッドに関する。より具体的には、この発明に従うゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッドの前方部分を形成するために種々の材料の複数の部分を利用し、ゴルフクラブヘッドの前方部分のより多くを、ゴルフクラブヘッドのアフトボディの軽量素材と一致する軽量材料で製造することを可能にする。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブヘッドの性能向上を支援するために、ゴルフクラブ設計者は、ゴルフクラブヘッドの種々の位置で種々の構成要素を利用して、種々の性能基準を達成する実験を続けてきた。このような高い衝撃力を受けるゴルフクラブヘッド内でこれらのタイプの材料を接着しようとする場合、種々の材料を利用する際の課題がしばしば発生する。
【0003】
米国特許第5,232,224号(Zeider)は、主にステンレス鋼である様々な金属材料から主に作製されるメタルウッドタイプのゴルフクラブの様々な構成要素を接合するために溶接を利用することを例示している。残念ながら、溶接プロセスでは同様の特性を持つ金属材料のみを接合できるため、米国特許第5,232,224号で説明されている溶接方法は、著しく異なる特性を持つ材料を接合する必要がある状況には適用できない可能性がある。
【0004】
米国特許第7,186,191号(Chen等)は、異なる特性を持つ金属材料をろう付けによって接合できる方法を示している。より具体的には、米国特許第7,186,191号は、ストライカープレートと本体部分との間に隙間を形成し、ろう付け材が毛細管現象によってその隙間に流れ込み、2つのわずかに異なる材料を固定する方法を開示している。
【0005】
溶接やろう付けなどの従来の接合方法は、金属部品をゴルフクラブヘッドに接合する際には非常に効果的であるけれども、複合材料タイプの材料などの現代の軽量材料を接合する必要がある場合には効果的ではない可能性がある。
【0006】
米国特許第9,452,325号(DeShiell等)は、軽量クラウンを複合材料から作製できる多材料ゴルフクラブヘッドを開示している。複合材料は溶接やろう付けなどの従来の金属接合プロセスには適さないため、米国特許第9,452,325号では、接着剤を利用して部品を接合している。しかしながら、接着剤の使用は、大きな衝撃力を受けない場所で複合タイプの材料を金属に接着するのには効果的であるけれども、ゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分の近くでこれらのタイプの材料を接着するのは難しい場合がある。
【0007】
ゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分の近くにおいて異なる特性を具備する異なる材料を結合する軽量クラブヘッドを提供するためには、材料特性および形状が異なる複数の異なる構成要素を備えたゴルフクラブヘッドを創造的に設計して、接着された材料の耐久性を維持しながら、これらの最新の新しい材料の性能上の利点を実現する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
(1) 米国特許第5,232,224号
(2) 米国特許第7,186,191号
(3) 米国特許第9,452,325号
【発明の概要】
【0009】
いくつかの側面において、ここに説明される技術は、ゴルフクラブヘッドに関し、このゴルフクラブヘッドは、上記ゴルフクラブヘッドの前部に位置し、ゴルフボールを打つように適合化され、リターン部を具備する打撃フェースコンポーネントであって、上記打撃フェースコンポーネントは第1の材料から製造され、上記打撃フェースコンポーネントは、上記ゴルフクラブヘッドのリーディングエッジを形成する、上記打撃フェースコンポーネントと、上記打撃フェースコンポーネントの後部に係合するように適合化された軽量フェースリターン延長部であって、上記軽量フェースリターン延長部は第2の材料で製造される、上記軽量フェースリターン延長部と、上記軽量フェースリターン延長部の後部に係合するように適合化された後部軽量アフトボディとを含み、上記第1の材料の密度は、上記第2の材料の密度よりも大きく、上記打撃フェースコンポーネントのどの部分も、z軸に沿って測定して、上記リーディングエッジから約30.0mmを超えて位置しない。
【0010】
いくつかの側面において、ここに説明される技術は、ゴルフクラブヘッドに関し、このゴルフクラブヘッドは、上記ゴルフクラブヘッドの前部に位置し、ゴルフボールを打つように適合化され、リターン部を具備する打撃フェースコンポーネントであって、上記打撃フェースコンポーネントは第1の材料から製造され、上記打撃フェースコンポーネントは、上記ゴルフクラブヘッドのリーディングエッジを形成する、上記打撃フェースコンポーネントと、上記打撃フェースコンポーネントの後部に係合するように適合化された軽量フェースリターン延長部であって、上記軽量フェースリターン延長部は第2の材料で製造される、上記軽量フェースリターン延長部と、上記軽量フェースリターン延長部の後部に係合するように適合化された後部軽量アフトボディとを含み、上記第1の材料の密度は、上記第2の材料の密度よりも大きく、上記ゴルフクラブヘッドは、約1および約2.4の間の上方延長部オーバーラップ比を具備し、上記上方延長部オーバーラップ比は
上方延長部オーバーラップ比=上方前部オーバーラップ距離d3/上方後部オーバーラップ距離d4
で定義され、
上記ゴルフクラブヘッドは、約1および約2.4の間の下方延長部オーバーラップ比を具備し、上記下方延長部オーバーラップ比は
下方延長部オーバーラップ比=下方前部オーバーラップ距離d5/下方後部オーバーラップ距離d6
で定義される。
【0011】
いくつかの側面において、ここに説明される技術は、ゴルフクラブヘッドに関し、このゴルフクラブヘッドは、上記ゴルフクラブヘッドの前部に位置し、ゴルフボールを打つように適合化され、リターン部を具備する打撃フェースコンポーネントであって、上記打撃フェースコンポーネントは第1の材料から製造され、上記打撃フェースコンポーネントは、上記ゴルフクラブヘッドのリーディングエッジを形成する、上記打撃フェースコンポーネントと、上記打撃フェースコンポーネントの後部に係合するように適合化された軽量フェースリターン延長部であって、上記軽量フェースリターン延長部は、さらに、ホーゼルアダプタと係合するように適合化された上方ホーゼル開口と、下方ホーゼルコンポーネントと係合するように適合化された下方ホーゼル開口とを含み、ネジ付きファスナが上記ホーゼルアダプタに上記下方ホーゼルコンポーネントを介して係合し、上記軽量フェースリターン延長部は第2の材料で製造される、上記軽量フェースリターン延長部と、上記軽量フェースリターン延長部の後部に係合するように適合化された後部軽量アフトボディとを含み、上記第1の材料の密度は、上記第2の材料の密度よりも大きい。
【0012】
この発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の図面、説明、および特許請求の範囲を参照することにより、よりよく理解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
この発明の先の、または他の特徴および利点は添付図面において説明されるように以下のこの発明の説明から明らかであろう。添付図面は、ここに組み込まれ、明細書の一部を形成し、さらにこの発明の原理を記述し、当業者がこの発明を実施し、または利用できるようになす。
【0014】
図1】添付図面の図1は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの斜視図を示す。
図2】添付図面の図2は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの分解斜視図を示す。
図3】添付図面の図3は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの他の分解斜視図を示す。
図4】添付図面の図4は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの頂部クラウン図を示す。
図5】添付図面の図5は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの底部ソール図を示す。
図6】添付図面の図6は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの、図5の線6ー6'断面戦に沿う断面図を示す。
図7】添付図面の図7は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドのクラウン遷移領域の拡大部分断面図を示す。
図8】添付図面の図8は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドのソール遷移領域の拡大部分断面図を示す。
図9】添付図面の図9は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル部分の断面図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0015】
以下の詳細な説明は、この発明を実施するための現在考えられている最良のモードを説明する。この説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、この発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって最もよく定義されるので、単にこの発明の一般原理を説明する目的でなされている。
【0016】
様々なこの発明の特徴が以下に記載されており、それぞれは、互いに独立して、または他の特徴と組み合わせて使用することができる。ただし、単一の発明の特徴は、上述の問題の一部またはすべてに対処しない場合もあれば、上述の問題の1つにのみ対処する場合もある。さらに、先に説明した1つ以上の問題は、以下で説明する機能のいずれによっても完全に対処できない場合がある。
【0017】
この発明のゴルフクラブヘッドおよびその性能基準についての議論を始める前に、以下の議論が、座標系101および測定軸に基づいており、これがパフォーマンス数値を適切に評価するために重要であることを、ここで留意することは有益である。したがって、以下の測定値に対して与えられる特定の名前はこの発明を理解するために重要であるけれども、命名法を単独で解釈すべきではないことをここで認識することが重要である。むしろ重要なのは、以下に示す数値を、座標系がゴルフクラブヘッド自体にどのように関係するかという文脈で捉える必要があるということである。曖昧さを避けるために十分な情報を提供するために、ゴルフクラブヘッドを参照する以下に提供される各図には、すべて相互に一貫した座標系が付けられている。
【0018】
上述に従い、以降の議論のために基準座標系を確立するために、添付図面の図1は、この発明のさまざまな測定値および性能数値を定義するために使用される座標系101を示す。今の議論で使用されるx軸は、ヒールからトウ方向への打撃フェースに対して水平な軸を指す。この議論で使用されるy軸は、クラブを通るクラウンからソール方向の垂直軸を指す。この議論で使用されるz軸は、前後方向の前後に水平な水平軸を指す。別の言い方をすれば、x軸はゴルフクラブヘッドのヒールに向かう正の方向で打撃フェースの幾何学的中心に接する水平軸として定義され、y軸は、x軸に直交し、ゴルフクラブヘッドの頂部に向かう正の方向を有する垂直軸とするものであり、z軸は、ゴルフクラブヘッドの前部に向かう正の方向を有するx軸およびy軸の両方に直交する。上で説明したx-y-z座標系は、以降のすべての説明で同じであるものとする。
【0019】
添付図面の図1は、この発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド100の斜視図を示す。図1に示されるこの発明の例示的な実施例は、ゴルフクラブヘッド100自体を構成するいくつかのサブコンポーネントからさらに構成されて良い。より具体的には、図1に示されるゴルフクラブヘッド100は、打撃フェースコンポーネント102、軽量フェースリターン延長部104、後部軽量アフトボディ110、上部ホーゼルコンポーネント106および下部ホーゼルコンポーネント108を具備して良く、後部軽量アフトボディ110は、いくつかの追加部品から形成される可能性がある。ここに示されるゴルフクラブヘッド100は、構造上、特異であり、なぜならば、これが、単純な打ち抜き金属板材料から形成できる単純かつコンパクトな打撃フェースコンポーネント102を具備し、例えば、軽量フェースリターン延長部104、上部ホーゼルコンポーネント106、および、下部ホーゼルコンポーネント108のように、より複雑な幾何形状を具備するすべての特徴部分は、すべて個別のコンポーネントとして形成されるからである。ゴルフクラブヘッドの打撃フェースコンポーネント102を形成するために打ち抜きシートタイプの金属材料を使用できることは、より多様な材料の使用を可能にし、それらのいくつかが重大な性能上の利点を有するため有益である。
【0020】
この発明のこの例示的な実施例において、打撃フェースコンポーネント102は、約4.5g/ccの密度を具備するチタンタイプの材料から作製されて良いけれども、この発明の代替的な実施例において、打撃フェースコンポーネント102は、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、ゴルフボールの衝撃力に耐えることができる他の種類の材料から作製されて良い。
【0021】
ゴルフクラブヘッド100の様々な構成要素をより詳細に示すために、ゴルフクラブヘッド100の分解図が図2に示されている。図2示される分解図において、打撃フェースコンポーネント202は、ゴルフクラブヘッド200のホーゼル部分を避ける部分的なリターン部分と組み合わされた、実質的に平面状の前端の非常に単純な幾何学的形状を具備することがわかる。ここで、打撃フェースコンポーネント202の戻り部分は、ホーゼルコンポーネントが別個に形成され、打撃フェースコンポーネント202を作製する必要がなくなるため、従来のフェースカップタイプのゴルフクラブヘッドよりも著しく短いことに留意すべきである。この発明のこの実施例において示される打撃フェースコンポーネント202は、全般的には、その高強度および軽量特性のためにチタンタイプの材料から作製されて良いけれども、この発明の代替的な実施例において、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、他のタイプの高強度材料が使用されて良い。長いリターンを備えた従来技術の特大の打撃フェースコンポーネントの代わりに、この発明は、フェースカップ設計の従来のリターン部分の長い部分を軽量フェースリターン延長部204に置き換える。軽量フェースリターン延長部204は、上部ホーゼルコンポーネント206および下部ホーゼルコンポーネント208を含まないため、これは、軽量複合材料から形成することができ、これによって、より多くの質量を、ゴルフクラブヘッド200のこの部分から削減して、最適化のためにより多くの裁量を可能にする。この発明のこの例示的な実施例において、軽量フェースリターン延長部204は、約2.0g/cc未満の密度を具備する複合タイプの材料から作製されて良いけれども、代替的な実施例において、ゴルフクラブヘッド200の全体の質量を低減できる限り、この発明の範囲および内容から逸脱することなく他のタイプの軽量材料が使用されて良い。打撃フェースコンポーネント202が一般にチタン材料から作られ、軽量フェースリターン延長部204が複合タイプの材料から作られることを考慮すると、打撃フェースコンポーネント202を形成するために使用される第1の材料は、軽量フェースリターン延長部204を形成するために使用される第2の材料の密度より大きな密度を具備すると言って良い。
【0022】
軽量フェースリターン延長部204の質量をさらに減らすために、軽量フェースリターン延長部204は、支持されていない打撃フェース部分を形成するための正面開口部203を具備し、もって、打撃フェースコンポーネント202をその周囲でのみ支持されるように軽量フェースリターン延長部204に取り付けることを可能にする。しかし、この発明の代替的な実施例において、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、軽量フェースリターン延長部204は、正面開口部203なしで打撃フェースコンポーネント202を完全に支持して良い。
【0023】
ここで図2に示す上部ホーゼルコンポーネント206は、全般的には、軽量フェースリターン延長部204の上部開口部205に取り付けられ、全般的には、チタンなどの金属材料で製造される。上部ホーゼルコンポーネント206は、チタン材料から製造され、これは、当該上部ホーゼルコンポーネント206をゴルフシャフトと係合するためにシャフトアダプタ207に取り付けるときに、このような構成要素も高い応力レベルにさらされるからである。上部ホーゼルコンポーネント206の反対側には下部ホーゼルコンポーネント208があり、軽量フェースリターン延長部204の相補的な下部ホーゼル開口部311(図3に示す)に取り付けられる。この下部ホーゼルコンポーネント208は、上部ホーゼルコンポーネント206ほど大きな応力を上でないため、チタンの代わりに鋼などの異なる金属材料から作製することができるけれども、チタンよりも高い密度を有する鋼も、ゴルフクラブヘッド200の重心をより低く、より前方に調整する上で、有用である可能性があり、いずれにせよ、それは多くの場合、重量部にとって望ましい場所である。ネジ付きファスナ209も図2に示されており、これは、シャフトアダプタ207と係合するように構成されており、ホーゼルコンポーネントが軽量フェースリターン延長部204に一緒に固定されることを可能にする。図2の分解図にここに示されている後部軽量アフトボディ210は、さらに、軽量クラウンサブシェル212、軽量ソールサブシェル214、内側ウェイトハウジング216、外側ウェイトハウジング218、高密度重量部220、およびネジ222をさらに有する。後部軽量アフトボディ210の構造に関するさらなる詳細は、種々の重み付け構成要素とともに、米国特許出願公開第2022/0219049号に記載されており、その開示全体が参照により組み込まれる。
【0024】
添付図面の図3は、この発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド300の分解斜視図を異なる角度から示し、様々な構成要素の異なる図を提供する。この図において、ゴルフクラブヘッド300の前方部分は、前に示したように比較的小さなリターン部分を有する打撃フェースコンポーネント302を示している。打撃フェースコンポーネント302は、軽量フェースリターン延長部304と係合するように適合化されており、軽量フェースリターン延長部304は、上部ホーゼル開口部305および下部ホーゼル開口部311をさらに有する。上部ホーゼル開口部305は、上部ホーゼルコンポーネント306と係合するように適合化され、下部ホーゼル開口部311は、下部ホーゼルコンポーネント308と係合するように適合化される。上部ホーゼルコンポーネント306は、シャフトアダプタ307と係合するように適合化され、下部ホーゼルコンポーネント308は、シャフトアダプタ307と係合するように適合化される。これは、ネジ付きファスナ309と係合するように構成されており、ネジ付きファスナ309は、最終的にシャフトアダプタ307に係合して、前述のすべての構成要素を一緒に固定する。これらの前部コンポーネントの後部には、軽量アフトボディ310に取り付けられ、軽量アフトボディ310は、軽量クラウンサブシェル312、軽量ソールサブシェル314、内側ウェイトハウジング316、外側ウェイトハウジング318、高密度質量320およびネジ322から構成され、すべては、図2において上述した方法と同様に機能する。
【0025】
添付図面の図4は、この発明の一実施例に従うゴルフクラブヘッド400の上面図を示す。ゴルフクラブヘッド400のこの上面図において、ゴルフクラブヘッド400の前部に位置するリターン距離が短縮された打撃フェースコンポーネント402が見られ、軽量フェースリターン延長部404がゴルフクラブヘッド400のアフト部分に取り付けられている。最後に、後部軽量アフトボディ410が軽量フェースリターン延長部404のアフト部分に接続されて、ゴルフクラブヘッド400が完成する。ゴルフクラブヘッド400のこの上面図では、座標に示されるように、ゴルフクラブヘッド400を座標システム401のx-z平面から見たものである。フェースはスケアーでありホーゼルは60度のライ角に配置されている。
【0026】
ゴルフクラブヘッド400のこの上面図において、ゴルフクラブヘッド400のリーディングエッジ431においてx-y平面に沿って位置し、ゴルフクラブの最も前方の位置を形成するフロント面430があることが分かり、フロント面430から、打撃フェースコンポーネント402と軽量フェースリターン延長部404との距離を測定できる。ここで図4に示されるように、打撃フェースコンポーネントの深さ距離d1は、フロント面430から打撃フェースコンポーネントの最後端に向かって測定したものであり、全般的には、約30.0mm未満、より好ましくは約27.5mm未満、最も好ましくは約25mm未満である。言い換えれば、打撃フェースコンポーネントのどの部分も、z軸に沿ってリーディングエッジ431から約30.0mm以下の位置であり、より好ましくは、z軸に沿ってリーディングエッジ431から約27.5mm以下の位置であり、最も好ましくは、z軸に沿ってリーディングエッジ431から約25mm以下の位置であると言うことができる。
【0027】
添付図面の図4は、また、フロント面430から軽量フェースリターン延長部404の最後部点まで測定した軽量フェースリターン延長部距離d2が、一般に約40.0mmより大きく、より好ましくは約42.5mmより大きく、最も好ましくは約45.0mmより大きいことを示している。言い換えれば、当該軽量フェースリターン延長部404の最後部は、z軸に沿って、リーディングエッジから約40.0mm以上離れて、より好ましくは、z軸に沿って、リーディングエッジから約42.5mm以上離れて、最も好ましくは、z軸に沿って、リーディングエッジから約45.0mm以上離れて位置すると言うことができる。
【0028】
軽量フェースのリターン延長部距離d2はフロント面430から測定されるため、軽量フェースのリターン延長部距離d2から打撃フェースコンポーネント深さd1を単純に減算すると、軽量フェースのリターン延長部深さのコンポーネント距離が得られ、これは、約10.0mmより大きく、より好ましくは約15.0mmより大きく、最も好ましくは約20.0mmより大きい。
【0029】
添付図面の図5は、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド500のソール図を示す。このソール図において、ゴルフクラブヘッド500の中心を横切り、リーディングエッジ531を通過する断面線6-6'が示されており、打撃フェースコンポーネント502、軽量リターン延長部504、および、残りの後部軽量アフトボディ510の間の結合に関するより詳細な説明が可能である。
【0030】
添付図面の図6は、図5に示される断面線6-6'に沿ったゴルフクラブヘッド600の断面図を示す。図6に示されるゴルフクラブヘッド600の断面図において、打撃フェースコンポーネント602がゴルフクラブヘッド600の前方部分を形成し、質量を減らすだけでなく製造を容易にするために距離が短縮されたずんぐりしたリターン部分630を具備することが分かる。距離が短縮された、ずんぐりとしたリターン部分630を組み込むことにより重量が軽減される。なぜなら、打撃フェースコンポーネント602を形成するために使用される材料は、一般に、ゴルフボールによる衝撃力に耐えるために高強度材料から作製される必要があり、それらの材料は、一般に、それほど高い強度を必要としないゴルフクラブヘッド600の他の構成要素を形成するために使用される材料よりも重いからである。ずんぐりしたリターン部分630を組み込むことにより、製造が容易になる。なぜなら、打撃フェースコンポーネント602がよりずんぐりした形状を具備するようになり、従来は、慣用的なフェースカップ構造に一体品として形成されていたゴルフクラブヘッド600の様々な付属構成要素、例えばホーゼルを形成する必要がなくなるからである。このような構成要素を形成する必要がなくなると、打撃フェースコンポーネント602は、より頑丈なリターン部分630を形成する単純な曲げを含むチタン材料の打ち抜きシートから容易に作製することができ、その結果、構成要素の製作が非常に容易になる。
【0031】
図6に示される当該断面図において、打撃フェースコンポーネント602と軽量フェースリターン延長部604との間の結合が見られる。2つの構成要素は、図5に示されるように、重なり合う接合部を介して結合される。打撃フェースコンポーネント602は、ジョイントにおいてゴルフクラブヘッド600の外側部分を形成している。同様に、軽量フェースリターン延長部604と後部軽量アフトボディ610との間の結合も、図6に示すように重なり合う接合部を介して達成され、今回は軽量フェースリターン延長部604が接合部でゴルフクラブヘッド600の外側部分を形成する。オーバーラップジョイントを使用して隣接するコンポーネントを結合することは新しいことではないけれども、それをゴルフクラブコンポーネントの結合に適用する際に、この発明は、打撃フェースコンポーネント602、軽量フェースリターン延長部604、およびフェースリターン延長部604の間の重なりの距離において独特であり、また、軽量のアフトボディ610およびそれらの互いの相対的な重なり距離は、ゴルフボールと衝突するときにゴルフクラブが受ける応力を分散するのに役立つこの発明にとって独特であり、重要である。
【0032】
これらの重要な測定値をより良く示し、比率を生成するために、軽量フェースリターン延長部604の上部および下部の拡大図が図7および図8に提供される。
【0033】
添付図面の図7は、この発明の一実施例に従う軽量フェースリターン延長部704の上部の拡大部分断面図を示す。この拡大部分断面図において、打撃フェースコンポーネント702の上部と軽量フェースリターン延長部704の上部との間の重なりが、上部前方重なり距離d3として識別されることが分かる。この発明によれば、上方前部オーバーラップ距離d3は、一般に、約8.0mmと約12.0mmとの間、より好ましくは約9.0mmと約11.0mmとの間、最も好ましくは約10.0mmであって良い。ここで図4に示されている上方後部オーバーラップ距離d4は、軽量フェースリターン延長部704の上部と軽量アフトボディ710の上部との間の重なりを測定し、一般に、約5.0mmと約8.0mmとの間、より好ましくは約6.0mmと7.0mmとの間であり、最も好ましくは約6.7mmである。軽量フェースリターン延長部704の前方および後方のオーバーラップ距離の比は、ゴルフクラブヘッドとゴルフボールとの衝撃応力を分散するのに役立つために必要な重なりの量を定量化するのに役立ち、ここでは上部延長部オーバーラップ比として定量化され、以下の式(1)で定義される。

上方延長部オーバーラップ比=上方前部オーバーラップ距離d3/上方後部オーバーラップ距離d4 式(1)

この発明に従う上部延長部オーバーラップ比は、約1および約2.4の間、より好ましくは約1.2および約1.8の間、最も好ましくは約1.4である。
【0034】
添付図面の図8は、この発明の実施例に従う軽量フェースリターン延長部804の下部の拡大部分断面図を示し、打撃フェースコンポーネント802および後部軽量アフトボディ810も示す。ここに示される重なり合う接合部は、図7の軽量フェースリターン延長部704の上部に示されるものと同様であけれども、寸法が大きく異なる。何よりもまず、この発明によれば、下方前部オーバーラップ距離d5は、一般に約8.0mmと約12.0mmとの間、より好ましくは約9.0mmと約11.0mmとの間、最も好ましくは約10.0mmであって良い。これは、前に開示した上方前部オーバーラップ距離d5の値と同様である。同様に、この実施例における下方後部オーバーラップ距離d6も、図7に示される上方部オーバーラップ距離d4に非常に近くなるように設計される。より具体的には、下方後部オーバーラップ距離d6は、一般に約5.0mmと約8.0mmとの間、より好ましくは約6.0mmと約7.0mmとの間、最も好ましくは約6.7mmであって良い。軽量フェースリターン延長部804の前方および後方のオーバーラップ距離の比は、ゴルフクラブヘッドとゴルフボールとの衝撃応力を分散するのに役立つために必要なオーバーラップの量を定量化するのに役立ち、ここでは下方延長部オーバーラップ比として定量化され、以下の式(1)で定義される。

下方延長部オーバーラップ比=下方前部オーバーラップ距離d5/下方後部オーバーラップ距離d6 式(2)

この発明に従う上方延長部オーバーラップ比は、約1と約2.4との間、より好ましくは約1.2と約1.8との間、最も好ましくは約1.4である。
【0035】
添付図面の図9は、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部分の断面図を示し、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部分を形成する様々な構成要素をより詳細に示し、それらの相互関係を示す。より具体的には、図9において、ホーゼル部分が、上部ホーゼルコンポーネント906と係合するように適合化された、ホーゼル部分の上部にあるシャフトアダプタ907を備えることが分かる。下部ホーゼルコンポーネント908はホーゼル部分の底部から入ってきて、シャフトアダプタ907にねじ込まれるネジ付きファスナを介して上部ホーゼルコンポーネント906と係合する。これらのホーゼルコンポーネントは連携して軽量フェースリターン延長部903に取り付けられてゴルフクラブヘッドのホーゼル領域を完成する。
【0036】
実施例の外に、または、とくにことわらない限りは、すべての数の範囲、量、値およびパーセント例えば明細書中の材料の量、慣性モーメント、重心位置、ロフト、ドラフト角度、種々の性能比、その他に関するそのようなものは、値、量、または範囲とともに明瞭に「約」の用語が表示されていなくてもそのような用語「約」があるものとして認識することができる。したがって、そうでないと示されない限り、明細書および特許請求の範囲の数字のパラメータは近似であり、これはこの発明により実現されることがのぞまれる所望の特性に応じて変化する。特許請求の範囲の均等理論の適応を排除する意図はないが、少なくとも、各数量のパラメータは報告された実行桁数の下で理解され、通常の丸め手法により把握すべきである。
【0037】
この発明の広い範囲を示す数量の範囲およびパラメータは近似であるけれども、明細書の例に示された数量の値はできる限り正確に報告されている。ただし、いずれの数量の値も、各実験の測定に見いだされる標準偏差に起因する必然的な誤差を内在する。さらに、種々のことがらについて数量の範囲が示される場合には、指摘した値の範囲で、それらを組み合わせたものが利用できることを理解されたい。
【0038】
以上は、この発明の例示の実施例に関するものであり、以下の特許請求の範囲で示される発明の範囲および程度を逸脱することなく修正を行えることはもちろんであることに留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】