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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081613
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】バッテリパック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/211 20210101AFI20240611BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/583 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/562 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/516 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/51 20210101ALI20240611BHJP
   H01M 50/247 20210101ALN20240611BHJP
【FI】
H01M50/211
H01M50/284
H01M50/583
H01M50/588
H01M50/593
H01M50/569
H01M50/562
H01M50/507
H01M50/516
H01M50/51
H01M50/247
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023204061
(22)【出願日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】63/430,602
(32)【優先日】2022-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】598073073
【氏名又は名称】ミルウォーキー エレクトリック ツール コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー、ザカリー
(72)【発明者】
【氏名】シュメリング、トーマス エー.
(72)【発明者】
【氏名】シルハ、ワイアット アール.
(72)【発明者】
【氏名】ザイデル、エリ エム.
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AA18
5H040AS19
5H040AT04
5H040AT06
5H040AY05
5H040AY10
5H040AY12
5H040DD03
5H040DD08
5H040JJ03
5H040LL01
5H040NN01
5H040NN03
5H043AA04
5H043AA12
5H043AA19
5H043BA19
5H043CA08
5H043CA22
5H043FA04
5H043GA03
5H043GA23
5H043GA26
5H043GA30
5H043HA17F
5H043KA08D
5H043KA09D
5H043KA45F
5H043LA02
5H043LA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パウチセルバッテリパックを提供する。
【解決手段】バッテリパックは、制御回路基板、第1のセル、第2のセル、ヒューズ170、及びストラップ174を含む。第1のセルは、制御回路基板に電気的に結合された第1の端子66を有する。第2のセルは、第1のセルに電気的に結合され、第2の端子66を有する。ヒューズは、第2の端子を制御回路基板に電気的に結合する。ヒューズは、第2の端子と制御回路基板との間に位置する。ストラップは、電気絶縁性であり、ヒューズに合わせて成形されている。ストラップは、ヒューズを第1のセルから電気的に絶縁する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御回路基板と、
前記制御回路基板に電気的に結合された第1の端子を有する第1のセルと、
前記第1のセルに電気的に結合され、第2の端子を有する第2のセルと、
前記第2の端子を前記制御回路基板に電気的に結合するヒューズであって、前記ヒューズは前記第2の端子と前記制御回路基板との間に位置する、ヒューズと、
前記ヒューズに合わせて成形された電気絶縁ストラップであって、前記ストラップは前記ヒューズを前記第1のセルから電気的に絶縁する、電気絶縁ストラップと、
を備えるバッテリパック。
【請求項2】
前記ヒューズは、第1の幅を有するセル側部分と、第2の幅を有する基板側部分と、前記第1の幅及び前記第2の幅よりも小さい第3の幅を有する前記セル側部分と前記基板側部分との間の中央部分とを有する、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記ヒューズは、前記ストラップによって囲まれた封入部分と、前記ストラップによって封入されない自由部分とを有する、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記第2の端子は、前記自由部分において前記ヒューズに結合される、請求項3に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記ヒューズは、セル側部分と、基板側部分と、前記セル側部分と前記基板側部分との間の中央部分とを有し、前記中央部分は、前記ストラップから間隔を空けて配置された前記ヒューズの前記自由部分の一部である、請求項3に記載のバッテリパック。
【請求項6】
レセプタクルを有する壁を有するコアボックスをさらに備え、前記レセプタクルは、前記ストラップのタブを受け入れて前記ストラップを前記壁と位置合わせする、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項7】
第3の端子を有する第3のセルをさらに備え、前記第3のセルは、前記第1のセル及び前記第2のセルと電気的に結合され、前記第3の端子は、前記ストラップによって前記第2の端子から電気的に絶縁される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項8】
制御回路基板と、
前記制御回路基板に電気的に結合され、第1の端子を有するセルと、
インタフェースにおいて前記第1の端子に電気的に結合された第2の端子を有する別のセルと、
前記インタフェースにおいて前記第1の端子及び前記第2の端子に電気的に結合されたタップと、
前記タップに合わせて成形された電気絶縁壁であって、前記壁は前記タップの位置を固定する、電気絶縁壁と、
前記タップを前記制御回路基板に電気的に結合するトレースであって、前記トレースは、前記インタフェースにおける電圧及び電流のうちの少なくとも1つを示す信号を前記制御回路基板に伝送するように構成される、トレースと、
を備えるバッテリパック。
【請求項9】
前記タップ、前記第1の端子、及び前記第2の端子は、前記インタフェースにおいて互いに溶接されている、請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記タップは前記トレースにはんだ付けされている、請求項9に記載のバッテリパック。
【請求項11】
さらに別の端子を有するさらに別のセルと、さらなる端子を有するさらなるセルと、第2のインタフェースにおいて前記さらに別の端子及び前記さらなる端子に電気的に結合された別のタップとをさらに備え、前記第2のタップは前記第2のトレースに電気的に結合され、前記トレース及び前記第2のトレースの両方はジャケット内に設けられる、請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記第1の端子及び前記第2の端子のうちの少なくとも1つが銅ベース又はアルミニウムベースのいずれかである、請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記第1の端子は銅ベースであり、前記第2の端子はアルミニウムベースである、請求項12に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記タップは、前記壁によって囲まれた封入部分と、前記壁によって封入されない自由部分とを有し、前記自由部分は、前記壁と前記第1の端子との間に位置し、前記第1の端子は、前記タップと前記第2の端子との間に位置する、請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項15】
第1の端子を有する第1のセルと、
インタフェースにおいて前記第1のセルに直接電気的に結合された第2の端子を有する第2のセルと、
第3の端子を有する第3のセルと、
前記第1のセル、前記第2のセル、及び前記第3のセルを内部に受け入れるコアボックスと、
前記コアボックスに結合された壁であって、前記壁は、
前記第1の端子が通って延びる第1の端子孔と、
前記第2の端子が通って延びる第2の端子孔と、
前記第3の端子が通って延びる第3の端子孔と、
前記壁から突き出て、前記第3の端子と前記第1の端子及び前記第2の端子のいずれかとの間の接触、ひいては電気的短絡を防止する電気絶縁リブであって、前記リブは、前記第3の端子を前記第1の端子及び前記第2の端子から電気的に絶縁する、電気絶縁リブと、
を備える、壁と、
を備えるバッテリパック。
【請求項16】
前記壁は、略平面であり、第1の厚さを有する、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項17】
前記リブは、前記第1の厚さよりも大きい第2の厚さを有する、請求項16に記載のバッテリパック。
【請求項18】
前記第2のセルは補助的な第2のセル端子を有し、前記第3のセルは補助的な第3のセル端子を有し、前記第3の端子は、前記補助的な第2のセル端子と前記補助的な第3のセル端子との間の補助的なインタフェースを通して前記第1のセル及び前記第2のセルに間接的に結合される、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項19】
前記壁は成形され、前記リブは前記壁と一体的に形成される、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項20】
前記リブは、前記第1の端子孔と前記第2の端子孔との間に位置する、請求項15に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年12月6日に出願された米国仮特許出願第63/430,602号明細書の優先権を主張するものであり、同仮出願の内容全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、バッテリパックに関し、より詳細には、パウチセルバッテリパックに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの独立した態様において、バッテリパックは、制御回路基板、第1のセル、第2のセル、ヒューズ、及びストラップを含む。第1のセルは、制御回路基板に電気的に結合された第1の端子を有する。第2のセルは、第1のセルに電気的に結合され、第2の端子を有する。ヒューズは、第2の端子を制御回路基板に電気的に結合する。ヒューズは、第2の端子と制御回路基板との間に位置する。ストラップは、電気絶縁性であり、ヒューズに合わせて成形されている。ストラップは、ヒューズを第1のセルから電気的に絶縁する。
【0004】
別の独立した態様において、バッテリパックは、制御回路基板、セル、別のセル、タップ、壁、及びトレースを含む。セルは、制御回路基板に電気的に結合され、第1の端子を有する。他方のセルは、インタフェースにおいて第1の端子に電気的に結合された第2の端子を有する。タップは、インタフェースにおいて第1の端子及び第2の端子に電気的に結合される。壁は、電気絶縁性であり、タップに挿入される。壁は、タップの位置を固定する。トレースは、タップを制御回路基板に電気的に結合する。トレースは、インタフェースにおける電圧及び電流のうちの少なくとも1つを示す信号を制御回路基板に伝送するように構成される。
【0005】
別の独立した態様において、バッテリパックは、第1のセル、第2のセル、第3のセル、コアボックス、及びコアボックスに結合された壁を含む。第1のセルは第1の端子を有する。第2のセルは、インタフェースにおいて第1のセルに直接電気的に結合された第2の端子を有する。第3のセルは第3の端子を有する。コアボックスは、その中に第1のセル、第2のセル、及び第3のセルを受け入れる。壁は、第1の端子が通って延びる第1の端子孔と、第2の端子が通って延びる第2の端子孔と、第3の端子が通って延びる第3の端子孔とを含む。壁は、第3の端子と第1の端子及び第2の端子のいずれかとの間の接触、ひいては電気的短絡を防止するために壁から突き出た電気絶縁リブをさらに含む。リブは、第3の端子を第1の端子及び第2の端子から電気的に絶縁する。
【0006】
本開示のその他の態様は、詳細な説明及び添付図面を熟考することによって、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本明細書に開示される実施形態によるバッテリパックの斜視図である。
図2図1のバッテリパックの分解図である。
図3図1のバッテリパックの壁の斜視図である。
図4図3の壁の別の斜視図である。
図5図1のバッテリパックの部分斜視図である。
図6図1のバッテリパックの別の部分斜視図である。
図7図5の切断線7-7に沿ってとられた図1のバッテリパックの断面図である。
図8図1のバッテリパックの別の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示のいずれかの実施形態を詳細に解説する前に、本開示は、その適用において、以下の説明に記載され、又は以下の図面に例示される構造の詳細及び構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実践又は実行することが可能である。また、本明細書で使用される語法及び専門用語は、説明を目的としたものであり、限定するものとみなすべきではないことを理解されたい。
【0009】
図1図7は、ハウジング18内に位置する複数のセル14(例えば、パウチセル)を含むバッテリパック10を例示する。図2を参照すると、ハウジング18は、ベース22、本体26、及びキャップ30を含む。バッテリパック10は、ハウジング18内に位置するコアボックス34をさらに含む。パウチセル14は、一般に、コアボックス34内に設置される。コアボックス34は、形状が略長方形であり、底壁38、端壁42、複数の側壁46を含む。端壁42及び側壁46は、底壁38から離れるように突出する。端壁42の反対側に、コアボックス34は、端空間50を含む。底壁38の反対側に、コアボックス34は、天井空間54を含む。組み立てられたバッテリパック10では、壁58が端空間50を占め、プリント回路基板62が天井空間54を占める。壁58、壁58の上及び周りに設けられた構成要素、並びに壁58に隣接して設けられた電気的絶縁及び結合に関連する様々な機構について、本明細書で説明する。これらの機構は、セル14を互いに、またセル14をプリント回路基板62に、確実且つ安全に機械的及び電気的に結合する。
【0010】
例示された実施形態では、バッテリパック10は、複数のリチウムベースのセル14を含む高性能バッテリパックである。例示されたバッテリパック10は、複数のリチウムベースのパウチセル14を含む。他のバッテリパックは、ニッケルベースであるか、又は異なる化学的性質及び/又は構造を有する場合がある(例えば、他のバッテリパックは、角柱型セル又は円筒型セルを含み得る)。例示されたセル14は、コアボックス34内で、底壁38とプリント回路基板62との間の積層方向D1に沿って互いに積層される。各セル14は、セル14の各極性(例えば、正、負)に対応するセル端子66を有する。例示された実施形態は、直列に結合された5つのセル14を含む。例示されたバッテリパック10の各セル14は、約3.6ボルトの電圧を有し、バッテリパック10の総電圧は、約18ボルトである。セル14の他の電気的配置、セル14の数、個々のセル14の電圧、及び/又はバッテリパック10の総電圧は、他の実施形態では異なる場合がある。
【0011】
図5に示すように、バッテリパック10は、セル14のうちの1つのセル端子66に結合された第1のリード線70と、セル14のうちの別の1つのセル端子66に結合された第2のリード線74とを含む。セル14は、以下に説明するように、端子間接続によって互いに結合される。第1のリード線70及び第2のリード線74は、プリント回路基板62上にそれぞれ取り付けられ、バッテリパック10を充電器又は工具(図示せず)のいずれかに接続するためのバッテリ端子78にそれぞれ結合される。第1のリード線70及び第2のリード線74は、反対の極性に関連する(例えば、第1のリード線70は正電荷と対応し、第2のリード線74は負電荷と対応し、又はその逆も同様である)。図1及び図2を参照すると、バッテリパック10は、充電器又は工具のいずれかに摺動可能に係合してバッテリパック10のバッテリ端子78を充電器又は工具に電気的に接続するように構成された一対のレール82を含む。ボタン86及びタング90は、バッテリパック10と充電器又は工具との係合を保持するように構成される。バッテリパック10を充電器又は工具から取り外すためには、ボタン86を押し下げてタング90を充電器又は工具から外す。複数の留め具94がハウジング18及び壁58に係合して、バッテリパック10を一緒に保持する。
【0012】
図2及び図5を参照すると、バッテリパック10は、複数のタップ102をプリント回路基板62に接続する複数のトレース98を含む感知回路をさらに含む。トレース98は、それぞれジャケット106内に位置する。例示された実施形態では、トレース98及びジャケット106は、撓み可能な可撓性回路として形成される。しかしながら、他の実施形態では、トレース98及び/又はジャケット106の一部又は全体が実質的に剛性であってもよい。
【0013】
図2を引き続き参照すると、コアボックス34は、プリント回路基板62及び壁58と相互作用してコアボックス34をそれらに固定するように構成された複数のバーブ110を含む。バーブ110は、一般に、天井空間54及び端空間50に隣接して設置される。コアボックス34は、同じく壁58と相互作用するように構成されたバーブ受け114をさらに含む。
【0014】
図3及び図4は、壁58を詳細に例示する。壁58は、一般に、第1の側部118(すなわち、左側)と第2の側部122(すなわち、右側)とに分割されている。留め具受け126は、第1の側部118と第2の側部122との間に位置する。留め具受け126は、壁58をハウジング18に固定するために留め具94のうちの1つを受け入れるように構成される。壁58の各側部118、122は、壁58をコアボックス34に固定するためにコアボックス34の対応するバーブ110及びバーブ受け114とそれぞれインタフェースするバーブ130及びバーブ受け134を含む。壁58は、略平面であり、厚さT1だけ互いに間隔を空けて配置された外面138及び内面142を有する。
【0015】
壁58の各側部118、122は、複数のセル端子孔146を含む。組み立てられたバッテリパック10では、1つのセル14の1つのセル端子66が、1つのセル端子孔146を通って延びるように位置する。壁58は、壁58の外面138から突出する複数のリブ150をさらに含む。リブ150は、外面138から第2の厚さT2だけ突出する。したがって、リブ150の総厚は、リブが第1の厚さT1よりも大きい第2の厚さ(T1+T2)を有するように、第1の厚さT1と第2の厚さT2の両方を含む。リブ150は、隣接するセル端子66を分離して、隣接するセル端子間の接触を防止し、端子66のある特定の組み合わせ(例えば、第1のセルの第1の端子と第2のセルの第2の端子)間の電気的短絡を防止する。リブ150のうちの1つはレセプタクル154を含む。例示された実施形態では、リブ150は、間隔を空けて配置された一対のレセプタクル154を含む。壁58は、外面138を貫通するが内面142から突出しない複数のタップ孔158を含む。タップ孔158は、タップ凹部162と連通している。タップ凹部162は、壁58の外面138から凹んでいる。タップ貫通孔166は、タップ凹部162内に設置され、外面138から内面142まで壁58の全体に及ぶ。例示された実施形態では、各タップ凹部162は、その一方の側方に3つのタップ貫通孔166を含み、その反対側の側方に3つのタップ貫通孔166を含み、タップ凹部162ごとに合計6つのタップ貫通孔166を含む。例示されたタップ貫通孔は、対向する三角形パターンで配置されている。タップ貫通孔166の他の数及び/又は配置が可能である。
【0016】
図5及び図6を参照すると、バッテリパック10はヒューズ170を含む。ヒューズ170は、セル14のセル端子66をプリント回路基板62に電気的に結合する。ヒューズ170は、セル端子66で発生する損傷(例えば、過熱、過電圧、過電流)からプリント回路基板62を保護することができるように、セル端子66とプリント回路基板62との間に位置する。ヒューズ170は導電性である。電気絶縁ストラップ174がヒューズ170にインサート成形されている。ストラップ174は、ヒューズ170を、接続されたセル14及びセル端子66以外のセル14及びセル端子66から電気的に絶縁する。
【0017】
ヒューズ170は、第1の幅W1を有するセル側部分170aと、第2の幅W2を有する基板側部分170bと、セル側部分170aと基板側部分170bとの間の中央部分170cとを有する。中央部分170cは、第1の幅W1及び第2の幅W2よりも小さい第3の幅W3を有する。例示された実施形態では、第1の幅W1と第2の幅W2は略同じである。第1の幅W1及び第2の幅W2は、ヒューズ170が動作特性(例えば、熱、電圧、電流)に耐えるのに十分頑強であることを許し、第3の幅W3は、ヒューズ170の中央部分が安全でない動作特性(例えば、過熱、過電圧、過電流)で破断するような寸法である。破断すると、ヒューズ170は接続されたセル端子66からの電流の通過を許さず、バッテリパック10への/バッテリパック10からの充電又は放電は停止される。
【0018】
ヒューズ170は、ストラップ174によって囲まれた封入部分170dと、ストラップによって封入されない自由部分170eとを含む。ヒューズ170に電気的に結合されるセル端子66は、ヒューズ170の自由部分170eに結合される。ストラップ174は、ヒューズ170の封入部分170dを、壁58の第2の側部122(すなわち、右側)に隣接する他のセル端子66から電気的に絶縁する。図6に例示されるように、ストラップ174はタブ178を含む。リブ150のレセプタクル154は、ストラップ174のタブ178を受け入れて、ストラップ174を壁58と位置合わせする。例示された実施形態では、ストラップ174は、各レセプタクル154によって受け入れられる2つのタブ178を含む。
【0019】
図7に最もよく例示されるように、隣接するセル14のセル端子66は、インタフェース182において互いに接続される。タップ102は、隣接するセル14(例えば、第1のセル14及び第2のセル14)のそれぞれに同じインタフェース182において電気的に結合される。タップ102はタップ孔158を貫通する。タップ102は、ジャケット106内のトレース98にはんだ付けされて、回路基板62に結合される。トレース98は、タップ102をプリント回路基板62に電気的に結合し、トレース98は、インタフェース182における電圧及び電流のうちの少なくとも1つを示す信号をプリント回路基板62に伝送するように構成される。図7に示すように、タップ102、1つのセル14のセル端子66、及び別のセル14のセル端子66は、インタフェース182において互いに溶接されている。例示された実施形態では、タップ102、1つのセル14のセル端子66、及び別のセル14のセル端子66は、互いに積層され、インタフェース182において互いにレーザ溶接されている。複数のトレース98がジャケット106に存在し、各トレース98は、異なるインタフェース182をプリント回路基板62に電気的に結合する。例示された実施形態では、セル端子66は、銅ベース又はアルミニウムベースのいずれかである。例示された実施形態では、単一インタフェース182における対向するセル端子66は、それぞれ、銅ベース及びアルミニウムベースである。タップ102は、壁58によって囲まれた封入部分102aと、壁58によって封入されない自由部分102bとを有する。自由部分102bは、壁58と第1のセル14のセル端子66との間に位置する。第1のセル14のセル端子66は、自由部分102bと第2のセル14のセル端子66との間に位置する。
【0020】
図5及び図8は、壁58のリブ150を詳細に例示する。リブ150は、電気絶縁性であり、壁58の外面138から突き出て、1つのインタフェース182のセル端子66を別のインタフェース182のセル端子66から電気的に絶縁する。リブ150の存在により、各インタフェース182におけるタブ102及び2つのセル端子66の溶接(例えば、レーザ溶接)によってセル端子の位置を固定する前に、セル端子66が分離される。例示された実施形態では、壁58は成形(例えば、インサート成形)され、リブ150は壁と一体的に形成される。他の実施形態では、別な方法でリブが壁58に固定されてもよい。図3及び図8に最もよく例示されるように、リブ150は、互いに電気的に絶縁する必要があるセル端子66に対応する端子孔146の間に位置する。組み立て品では、セル14は、壁58のいずれかの側方118、122で反対の極性のセル端子66を用いて積層方向D1に積層される。インタフェース182は、1つのセル14の正のセル端子66を別のセル14の負のセル端子66に接続し、その逆も同様である。これは、積層方向D1の下方に続き、バッテリパック10の最後のセル端子66は、ヒューズ170の自由部分170eに接続される。ヒューズ170は、次に、バッテリパック10が充電器又は工具に結合されるとき、バッテリパック10が充電器又は工具との間で電流を受け取り又は放出するように構成されるように、第2のリード線74及び対応するバッテリ端子78に接続される。
【0021】
リブ150は、1つのセル端子66を直接電気的に結合された2つのセル端子66から電気的に絶縁する。積層方向において、バッテリパック10は、第1のセル端子66を有する第1のセル14と、第2のセル端子66を有する第2のセル14と、第3のセル端子66を有する第3のセル14とを含む。各セル端子66は、壁58の対応する専用の端子孔146を通って延びる(例えば、1つのセル端子66が1つの端子孔146を通って延びる)。リブ150は、壁58から突き出て、第3のセル端子66と第1のセル端子66及び第2のセル端子66のいずれか一方との間の接触、ひいては電気的短絡を防止する。リブ150は、第3のセル端子66を第1のセル端子66及び第2のセル端子66から電気的に絶縁する。
【0022】
本開示を、特定の好適な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、記載されている本開示の1つ又は複数の独立態様の範囲及び趣旨内に変形形態及び修正形態が存在する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】