(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081789
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】データ伝送タイプの設定方法と端末
(51)【国際特許分類】
H04W 72/02 20090101AFI20240611BHJP
H04W 74/0836 20240101ALI20240611BHJP
H04W 74/0833 20240101ALI20240611BHJP
H04W 72/115 20230101ALI20240611BHJP
H04W 76/19 20180101ALI20240611BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20240611BHJP
【FI】
H04W72/02
H04W74/0836
H04W74/0833
H04W72/115
H04W76/19
H04W72/1268
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024061031
(22)【出願日】2024-04-04
(62)【分割の表示】P 2023505422の分割
【原出願日】2021-08-04
(31)【優先権主張番号】202010785209.9
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.アンドロイド
2.ANDROID
3.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】モー,イータオ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】端末がデータ伝送タイプを設定することができるデータ伝送タイプの設定方法及び端末を提供する。
【解決手段】無線通信システムにおいて、端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することを含み、即ち、ネットワーク配置、経路損失、上りリンクデータのサイズ、バックオフ指示であり、ここで、前記ターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ伝送タイプの設定方法であって、
端末が以下のいずれか一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することを含み、即ち、
経路損失、
バックオフ指示、
ネットワーク配置及び経路損失、
ネットワーク配置及び上りリンクデータのサイズ、
ネットワーク配置及びバックオフ指示、
経路損失及び上りリンクデータのサイズ、
経路損失及びバックオフ指示、
上りリンクデータのサイズ及びバックオフ指示、
ネットワーク配置、経路損失及びバックオフ指示、
経路損失、上りリンクデータのサイズ及びバックオフ指示、
ネットワーク配置、上りリンクデータのサイズ及びバックオフ指示、
ネットワーク配置、経路損失、上りリンクデータのサイズ及びバックオフ指示であり、
ここで、前記ターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含む、データ伝送タイプの設定方法。
【請求項2】
前記端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することは、
配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、
配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが有効であることと、
下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高いことと、
経路損失が第一のチャネル品質閾値よりも小さいことと、
上りリンクデータのサイズが第一の伝送ブロックサイズTBS閾値以下であることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することを含み、
前記の、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することは、
変量スモールデータ伝送を真に設定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定されることと、
変量スモールデータ伝送の値が真であることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行うよう下位層に指示することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することは、
ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、
下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第二のチャネル品質閾値よりも高いことと、
経路損失が第二のチャネル品質閾値よりも小さいことと、
上りリンクデータのサイズが第二のTBS閾値以下であることと、
前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが終了し、又はキャンセルされることを指示するための前記バックオフ指示を下位層から受信していなかったことと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することを含み、
前記の、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することは、
変量スモールデータ伝送を真に設定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定されることと、
変量スモールデータ伝送の値が真であることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行うよう下位層に指示することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することは、
配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが配置されていないことと、
ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されていないことと、
配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが有効でないことと、
下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高くないことと、
経路損失が第一のチャネル品質閾値よりも大きいことと、
下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第二のチャネル品質閾値よりも高くないことと、
経路損失が第二のチャネル品質閾値よりも大きいことと、
上りリンクデータのサイズが第一のTBS閾値よりも大きいことと、
上りリンクデータのサイズが第二のTBS閾値よりも大きいことと、
下位層から前記バックオフ指示を受信することであって、前記バックオフ指示は、前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが終了し、又はキャンセルされることを指示するために用いられることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスタイプとして設定することを含み、
前記の、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスタイプとして設定することは、
変量スモールデータ伝送を偽に設定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定する前に、前記方法は、
第一の無線リソース制御RRC接続回復プロセスを起動することをさらに含み、前記第一のRRC接続回復プロセスは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプ又は前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記第一のRRC接続回復プロセスの進行中に第二のRRC接続回復プロセスが要求され、且つ前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、
前記第一のRRC接続回復プロセスを行い続け、又は
前記第二のRRC接続回復プロセスを開始することをさらに含み、
前記第二のRRC接続回復プロセスを開始する場合、前記方法は、
スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することをさらに含み、前記スモールデータ伝送バックオフプロセスは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを終了し、又はキャンセルし、又は保留するために用いられる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、
前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアを選択することをさらに含み、
前記の、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアを選択することは、
第一の場合に、補助上りリンクリンクSULを、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択することと、
第二の場合に、通常の上りリンクリンクNULを、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択することとを含み、
ここで、前記第一の場合は、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第三のチャネル品質閾値よりも低い場合を含み、前記第二の場合は、前記第一の場合以外の他の場合である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、
第一のタイマがタイマアウトしたことに基づき、前記端末の下位層が上位層に一つの失敗指示を伝えることと、
一つの伝送待ちのプロトコルデータユニットが得られていないことに基づき、前記端末の下位層が上位層に一つの上りリンクスキップ指示を伝えることと、
第一の伝送カウンタの値を0に設置することと、
前記端末の上位層が下位層からの一つの失敗指示を受信した場合、第一の伝送カウンタに1を加算することと、
第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することと、
第二の伝送カウンタの値を0に設置することと、
前記端末の上位層が下位層からの一つの上りリンクスキップ指示を受信した場合、第二の伝送カウンタに1を加算することと、
第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することと、のうちの少なくとも一つをさらに含み、
ここで、前記第一のタイマは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行った後に下りリンク制御情報のモニタリングを行うために用いられ、前記失敗指示は、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが成功しなかったことを指示するために用いられ、前記上りリンクスキップ指示は、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスにおいて上りリンクスキップが発生したことを指示するために用いられ、前記第一の伝送カウンタは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行う失敗回数を統計するために用いられ、前記第二の伝送カウンタは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行う上りリンクスキップ回数を統計するために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、
下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第四のチャネル品質閾値よりも高いことと、
2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、
上りリンクデータのサイズが第三のTBS閾値以下であることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、
下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第四のチャネル品質閾値よりも高くないことと、
4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、
上りリンクデータのサイズが第三のTBS閾値よりも大きいことと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、
前記端末の上位層が下位層からの一つのバックオフ指示を受信したことに基づき、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することと、
ターゲット伝送タイプが2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定されることと、プリアンブル伝送カウンタの値が第三のカウント閾値に1を加算した値に等しいこととに基づき、前記ターゲット伝送タイプを4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することと、
プリアンブル伝送カウンタの値が第三のカウント閾値に1を加算した値に等しい場合、前記端末の下位層が、上位層に一つのバックオフ指示を伝えることと、
プリアンブル伝送カウンタの値が第四のカウント閾値に1を加算した値に等しい場合、前記端末の下位層が、上位層に一つのバックオフ指示を伝えることと、のうちの少なくとも一つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、
前記端末がRRC接続回復プロセスを行う最大時間長を指示するための第二のタイマを起動又は再起動することと、
RRC回復要求メッセージの送信を開始することと、
変量スモールデータ伝送を偽に設定することと、
配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースすることと、
記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することと、のうちの少なくとも一つを含み、
前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、
第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、又は記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄すること、又は
第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、且つ記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することをさらに含み、
前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、
第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、又は記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄すること、又は
第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、且つ記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定する前に、前記方法は、前記端末のために
配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースと、
4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースと、
2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースと、のうちの少なくとも一つを配置するための配置情報を受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記配置情報はさらに、前記端末のために
前記端末が前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第一のチャネル品質閾値と、
前記端末が前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第二のチャネル品質閾値と、
前記端末がSULを配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択するための第三のチャネル品質閾値と、
前記端末が前記ターゲット伝送タイプを2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプにとして設定するための第四のチャネル品質閾値と、
前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第一のTBS閾値と、
前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第二のTBS閾値と、
2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第三のTBS閾値と、
配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送プロセスを行う最大失敗回数を前記端末に指示する第一のカウント閾値と、
配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送プロセスを行う最大上りリンクスキップ回数を前記端末に指示する第二のカウント閾値と、
2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を前記端末に指示する第三のカウント閾値と、
4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を前記端末に指示する第四のカウント閾値と、のうちの少なくとも一つを配置するために用いられる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から16のいずれか1項に記載のデータ伝送タイプの設定方法を実現する、端末。
【請求項18】
プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、請求項1から16のいずれか1項に記載のデータ伝送タイプの設定方法を実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的に、データ伝送タイプの設定方法と端末に関する。
【背景技術】
【0002】
スモールデータ伝送は、主にマシンタイプ端末通信(Machine Type Communications、MTC)に対するものであり、周期的又はバースト的に数十から百ビットのスモールデータパケットを伝送することが特徴であり、上りリンク伝送機能のみが必要であり、又は下りリンク伝送機能のみが必要である可能性があり、例えば、センサ類機器は、データを採集し、又はアクチュエータ系機器は、制御コマンドなどを実行する。
【0003】
非接続状態の端末がスモールデータ伝送(例えばユーザプレーンデータ)を行うシナリオに対して、ネットワーク側は、一般的なランダムアクセスリソース、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソース及び配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを端末に同時に配置している可能性があり、このような場合、端末は、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行ってもよく、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行ってよい。
【0004】
しかしながら、関連技術では、端末がデータ伝送タイプをどのように設定するかの問題に言及されておらず、端末とネットワーク側との理解の不一致による伝送問題が発生しやすいため、端末がスモールデータ伝送タイプをどのように設定するかは、早急に解決される必要のある問題である。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施例は、データ伝送タイプの設定方法と端末を提供し、端末がデータ伝送タイプを設定することができないという関連技術における問題を解決することができる。
【0006】
第一の態様によれば、データ伝送タイプの設定方法を提供し、前記方法は、端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することを含み、即ち、ネットワーク配置、経路損失、上りリンクデータのサイズ、バックオフ指示であり、ここで、前記ターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含む。
【0007】
第二の態様によれば、端末を提供し、前記端末は、ネットワーク配置と、経路損失と、上りリンクデータのサイズと、バックオフ指示とのうちの少なくとも一つに基づいて、ターゲット伝送タイプを設定するための伝送タイプ設定モジュールを含み、ここで、前記ターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含む。
【0008】
第三の態様によれば、端末を提供し、前記端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法を実現する。
【0009】
第四の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法を実現する。
【0010】
第五の態様によれば、コンピュータプログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム製品は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法を実現する。
【0011】
第六の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行するために用いられ、第一の態様に記載の方法を実現する。
【0012】
本出願の実施例では、端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定してもよく、即ち、ネットワーク配置、経路損失、上りリンクデータのサイズ、バックオフ指示であり、このターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含み、端末がデータ伝送タイプを設定することができないという関連技術における問題を解決しており、端末とネットワーク側との理解を一致させ、スモールデータ伝送の性能を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本出願の一つの実施例による無線通信システムのブロック図である。
【
図2】本出願の一つの実施例によるデータ伝送タイプの設定方法の概略フローチャートである。
【
図3】本出願の一つの実施例による端末の構造概略図である。
【
図4】本出願の一つの実施例による通信機器の構造概略図である。
【
図5】本出願の一つの実施例による端末の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0015】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0016】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。しかしながら、以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しており、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0017】
図1は、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12を含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例の端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、次世代ノードB(gNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例においてNRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0018】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例によるデータ伝送タイプの設定方法と端末を詳細に説明する。
【0019】
図2に示すように、本出願の一つの実施例は、データ伝送タイプの設定方法200を提供し、この方法は、端末によって実行されてもよく、言い換えれば、この方法は、端末に取り付けられるソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよく、この方法は、以下のステップを含む。
【0020】
S202では、端末は、以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定し、即ち、ネットワーク配置、経路損失、上りリンクデータのサイズ、バックオフ指示である。
【0021】
ここで、前記ターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含む。
【0022】
選択的に、この実施例では、端末は、ターゲット伝送タイプを設定する前に非接続状態にあり、この非接続状態は、アイドル態(IDLE)又は非アクティブ化態(INACTIVE)を含む。
【0023】
上記ネットワーク配置は、ネットワーク配置の伝送リソースであってもよく、この伝送リソースは、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースと、4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースと、2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースと、4ステップランダムアクセスのリソースと、2ステップランダムアクセスのリソースと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0024】
上記経路損失に対し、端末は、下りリンクリファレンス信号の測定値によって決定されてもよい。
【0025】
上記上りリンクデータのサイズは、伝送待ちのスモールデータパケットのサイズ、例えば取得できる上りリンクユーザデータのサイズであってもよく、上りリンクユーザデータを含んでいる最終的に生成されるメディアアクセス制御プロトコルデータユニット(Medium Access Control Protocol Data Unit、MAC PDU)のサイズ、例えば取得できる上りリンクユーザデータサイズ、又は少なくとも一つのヘッダー(即ち、サービスデータ適応プロトコル(Service Data Adaptation Protocol、SDAP)ヘッダーと、パケットデータ集約プロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)ヘッダーと、無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)ヘッダーと、メディアアクセス制御(Medium Access Control、MAC)ヘッダーとのうちの少なくとも一つのヘッダー)を加えるサイズ、又はキャッシュ状態レポート(Buffer Status Report、BSR)、パワー残量レポート(Power Headroom Report、PHR)の少なくとも一つに必要なメディアアクセス制御ユニット(Medium Access Control-Control Element、MAC CE)を加えるサイズであってもよい。
【0026】
上記バックオフ指示は、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが終了し、又はキャンセルされることを端末に指示するために用いられてもよい。
【0027】
一例では、S202は、例えば、端末が配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置しており、且つこの配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが有効である場合、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定し、又は、端末が、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置せず、且つランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置していない場合、ターゲット伝送タイプをランダムアクセスタイプとして設定する。
【0028】
また例えば、端末下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高い場合、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定し、端末下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第二のチャネル品質閾値よりも高い場合、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0029】
この実施例では、下りリンク経路損失リファレンスの測定値は、リファレンス信号受信パワー(Reference Signal Received Power、RSRP)、リファレンス信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)、信号対雑音比(SINR)、チャネル占有レート(Channel Occupancy rate、CO)、受信信号強度指示(Received Signal Strength Indication、RSSI)、チャネルビジー率(Channel Busy Rate、CBR)などのうちの少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限らない。
【0030】
また例えば、上りリンクデータのサイズは、第一の伝送ブロックサイズ(Transport block size、TBS)閾値以下であり、端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定し、又は上りリンクデータのサイズは、第二のTBS閾値以下であり、端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0031】
また例えば、端末の上位層は、下位層からバックオフ指示を受信しておらず、ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0032】
説明すべきこととして、本明細書の各実施例に言及された下位層(lower layers)は、メディアアクセス制御(Medium Access Control、MAC)層又は物理層であってもよく、本明細書の各実施例に言及された上位層(higher layer/upper layer)は、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)レイヤであってもよく、RRCサブレイヤ(RRC sublayer)であってもよい。
【0033】
上記の例は、端末が、ネットワーク配置と、経路損失と、上りリンクデータのサイズと、バックオフ指示とのうちのようなそのうちの一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することが多く、実際には、端末は、上記少なくとも両方に基づいてターゲット伝送タイプを設定することができる。
【0034】
例えば、端末が配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置しており、且つ下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高い場合、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0035】
また例えば、端末がランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置しており、且つ下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第二のチャネル品質閾値よりも高く、且つバックオフ指示を受信していなかった場合、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0036】
また例えば、端末が配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置しており、且つ下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高く、且つ上りリンクデータのサイズが第一のTBS閾値以下である場合、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0037】
本明細書の各実施例に言及された配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプは、具体的には、ネットワーク側機器が無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)リリースメッセージ(RRC Releaseメッセージ)によって端末のために上りリンク許可を配置してもよく、周期、物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)の時間領域又は周波数領域又はコードドメイ又は空域リソースなどのパラメータ、即ち前述した配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを含んでいる。
【0038】
端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定した後、配置される上りリンク許可を採用して上りリンクデータ伝送を行うことができ、この上りリンク許可は、端末専用(UE-specific)であってもよい。具体的には、端末は、専用のPUSCHリソースにデータ無線ベアラ(Data Radio Bearer、DRB)データ及び/又はシグナリング無線ベアラ(Signaling Radio Bearer、SRB)要求メッセージ(例えば、RRC resume requestメッセージ)を送信し、端末は、このPUSCHを送信した後に、対応する物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)モニタリング機会において端末に特定の端末識別子(例えば、C-RNTI)によりスクランブルされるPDCCHをモニタリングすることによって物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)に対応するスケジューリング情報を取得することができ、このPDSCHには、端末のDRBデータ及び/又はSRB応答メッセージ(例えば、RRC Releaseメッセージ)が含まれている。
【0039】
本明細書の各実施例に言及されたランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプは、2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプを含んでもよく、さらに、4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプを含んでもよい。
【0040】
本明細書の各実施例に言及されたランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプは、具体的には、ネットワーク側機器がブロードキャストメッセージによって端末のために上りリンク伝送リソースを配置してもよく、2ステップランダムアクセスに対応するスモールデータ伝送タイプのMsgA物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)リソースとMsgA PUSCHリソース、又は4ステップランダムアクセスに対応するスモールデータ伝送タイプのMsg1 PRACHリソースとMsg3 PUSCHのパラメータ配置、即ち前述したランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを含んでいる。
【0041】
端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定した後、2ステップランダムアクセスに対応するスモールデータ伝送タイプのリソースを選択することによって、MsgA PRACHとMsgA PUSCHを送信することができる。具体的には、端末は、MsgA PUSCHにおいてDRBデータ及び/又はシグナリングSRB要求メッセージ(例えば、RRC resume requestメッセージ)を送信し、端末は、このMsgA PRACH及び/又はMsgA PUSCHを送信した後に、対応するPDCCHモニタリング機会において特定の端末識別子(例えば、MsgB-RNTI)によりスクランブルされるPDCCHをモニタリングすることによってMsgB PDSCHに対応するスケジューリング情報を取得することができ、このMsgB PDSCHには、端末のDRBデータ及び/又はSRB応答メッセージ(例えば、RRC Releaseメッセージ)及び/又は競合解決識別子が含まれている。
【0042】
端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定した後、4ステップランダムアクセスに対応するスモールデータ伝送タイプのリソースを選択することによって、Msg1 PRACHを送信することができる。具体的には、端末は、このMsg1 PRACHを送信した後に対応するPDCCHモニタリング機会において特定の端末識別子(例えば、RA-RNTI)によりスクランブルされるPDCCHをモニタリングすることによってMsg2ランダムアクセス応答(Random Access Response、RAR)に対応するスケジューリング情報を取得することができ、このMsg2 RARには、Msg3 PUSCHを送信するための上りリンク許可が含まれており、端末は、その後、Msg3 PUSCHにおいてDRBデータ及び/又はシグナリングSRB要求メッセージ(例えば、RRC resume requestメッセージ)を送信し、端末は、このMsg3 PUSCHを送信した後に、対応するPDCCHモニタリング機会において特定の端末識別子(例えば、TC-RNTI)によりスクランブルされるPDCCHをモニタリングすることによってMsg4 PDSCHに対応するスケジューリング情報を取得することができ、このMsg4 PDSCHには、端末のDRBデータ及び/又はSRB応答メッセージ(例えば、RRC Releaseメッセージ)及び/又は競合解決識別子が含まれている。
【0043】
本明細書の各実施例に言及されたランダムアクセスタイプは、具体的には、ネットワーク側機器がブロードキャストメッセージによって端末のために2ステップランダムアクセスのMsgA PRACHリソースとMsgA PUSCHリソース、又は4ステップランダムアクセスMsg1 PRACHリソースとMsg3 PUSCHのパラメータ配置を配置することができる。端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスタイプとして設定した後、MsgA PUSCH又はMsg3 PUSCHにおいてSRB応答メッセージのみを送信することができるが、送信DRBデータを運ぶことができなく、即ちユーザプレーンでの上りリンクデータ伝送を行うことができない。
【0044】
実際には、上記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプは、スモールデータ伝送(例えば、DRBデータ伝送)を行ってもよいが、スモールデータ伝送(例えば、送信DRBデータを運ばない)を行わなくてもよい。上記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプ、及びランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプ又はランダムアクセスタイプは、一般的にはスモールデータ伝送のみを行う。
【0045】
本出願の実施例では、端末は、以下のうちの少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定してもよく、即ち、ネットワーク配置、経路損失、上りリンクデータのサイズ、バックオフ指示であり、このターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプ、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプ又はランダムアクセスタイプを含み、端末がデータ伝送タイプを設定することができないという関連技術における問題を解決しており、端末とネットワーク側との理解を一致させ、スモールデータ伝送の性能を向上させる。
【0046】
本出願の実施例によるデータ伝送タイプの設定方法を詳細に説明するために、以下、複数の具体的な実施例を結びつけて説明する。
【0047】
実施例1
この実施例では、端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することは、以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することを含む。
【0048】
1)配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースは、配置される。例えば、ネットワーク側は、帯域幅部分(Band Width Part、BWP)のために配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを明示的に配置している。この配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースは、同期と物理ブロードキャスト信号(Synchronization Signal and PBCH block、SSB)に関連する。
【0049】
2)配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースは、有効である。この例に言及された「有効」は、配置される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが使用可能であるとして理解されてもよく、例えば、ネットワーク側が配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置している場合、及び/又はある特定のタイマ(例えば、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプに関連する時間アライメントタイマ)が運行している場合、及び/又は配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが上りリンクスロット(UL slot)内にあり、且つSSBと衝突していない場合、有効であると見なされてもよい。また例えば、上記「有効」は、端末が配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを保存しており、端末が、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースしていないと理解されてもよい。
【0050】
3)下りリンク経路損失リファレンスの測定値は、第一のチャネル品質閾値よりも高い。例えば、下りリンクリファレンス信号(downlink reference signal、DL RS)の測定値は、第一のチャネル品質閾値よりも高い。
【0051】
4)経路損失は、第一のチャネル品質閾値よりも小さい。
【0052】
説明すべきこととして、上記3)と4)という二つの例においていずれも言及された第一のチャネル品質閾値は、実際の応用において、上記3)と4)は、一般的に、どちらか一方だけが成立し、又は、上記3)と4)は、二つの相互排他的な方案であり、両方は、一般的には、同時に存在しなく、且つ3)と4)において言及された第一のチャネル品質閾値の値は、等しくなくてもよい。
【0053】
5)上りリンクデータのサイズは、第一の伝送ブロックサイズ(Transport block size、TBS)閾値以下である。この例において、端末が上りリンクデータのサイズをどのように判断するかは、端末に応じて実現されてもよい。
【0054】
選択的に、この実施例では、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することは、変量スモールデータ伝送を真に設定することをさらに含む。
【0055】
説明すべきこととして、変量スモールデータ伝送を真に設定することは、一般的には、端末が、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うよう設定しており、又はランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うよう設定している。変量スモールデータ伝送を偽に設定することは、一般的には、端末が、上記二つ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うよう設定しないが、ランダムアクセスタイプによってRRC接続回復プロセスを開始させ、RRC接続が回復された後に上りリンクデータ伝送を行う。
【0056】
この実施例により、端末にランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送(4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送と、2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送とを含む)リソース及び配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが同時に配置されている場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプを優先的に選択して上りリンクデータ伝送を行い、すでに割り当てられた上りリンクリソースを十分に利用することを容易にすることができる。
【0057】
選択的に、この実施例は、
1)前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定されることと、
2)変量スモールデータ伝送の値が真であり、具体的に上記例の変量スモールデータ伝送を真に設定する操作によって実現されてもよいことと、のうちの少なくとも一つに基づき、前記端末の上位層(例えば、RRC層)が、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行うよう下位層(例えば、MAC層、物理層)に指示するというステップをさらに含む。
【0058】
実施例2
この実施例では、端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することは、以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプをランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することを含む。
【0059】
1)ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置している。例えば、BWPのためのランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースは、配置される(例えば、BWPのために4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソース及び/又は2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置している)が、スモールデータ伝送タイプをランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定し、選択的に、変量スモールデータ伝送を真として設定する。
【0060】
2)下りリンク経路損失リファレンスの測定値は、第二のチャネル品質閾値よりも高く、例えば、下りリンクPL RSの測定値は、第二のチャネル品質閾値よりも高い。
【0061】
3)経路損失は、第二のチャネル品質閾値よりも小さい。
【0062】
説明すべきこととして、上記3)と4)という二つの例においていずれも言及された第二のチャネル品質閾値は、実際の応用において、上記3)と4)は、一般的に、どちらか一方だけが成立し、又は、上記3)と4)は、二つの相互排他的な方案であり、両方は、一般的には、同時に存在しなく、且つ3)と4)において言及された第二のチャネル品質閾値の値は、等しくなくてもよい。
【0063】
4)上りリンクデータのサイズは、第二のTBS閾値以下である。
【0064】
5)ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが終了し、又はキャンセルされることを指示するための前記バックオフ指示を下位層から受信していなかった。
【0065】
選択的に、この実施例では、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することは、変量スモールデータ伝送を真に設定することをさらに含む。
【0066】
選択的に、この実施例は、以下の少なくとも一つに基づき、前記端末の上位層が、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行うよう下位層に指示するというステップをさらに含む。
【0067】
1)前記ターゲット伝送タイプは、前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定される。
【0068】
2)変量スモールデータ伝送の値は、真であり、具体的に、変量スモールデータ伝送を真に設定する上記例の操作によって実現されてもよい。
【0069】
実施例3
この実施例では、端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定することは、
1)配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが配置されていないことと、
2)ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されていないことと、
3)配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが有効でないことと、
4)下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高くないことと、
5)経路損失が第一のチャネル品質閾値よりも大きいことと、
6)下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第二のチャネル品質閾値よりも高くないことと、
7)経路損失が第二のチャネル品質閾値よりも大きいことと、
8)上りリンクデータのサイズが第一のTBS閾値よりも大きいことと、
9)上りリンクデータのサイズが第二のTBS閾値よりも大きいことと、
10)下位層から前記バックオフ指示を受信することであって、前記バックオフ指示は、前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが終了し、又はキャンセルされることを指示するために用いられることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、ターゲット伝送タイプをランダムアクセスタイプとして設定することを含む。
【0070】
選択的に、この実施例では、ターゲット伝送タイプをランダムアクセスタイプとして設定することは、変量スモールデータ伝送を偽に設定することをさらに含む。
【0071】
説明すべきこととして、上記に紹介される三つの実施例は、組み合わせられて、本出願の他の実施例を構成してもよい。例えば、一つの新たな組み合わせの実施例において、実施例1にリストアップされている条件1)から5)がいずれも満たされる場合、端末が前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0072】
実施例1にリストアップされている条件1)から5)の少なくとも一つが満たされなく、且つ実施例2にリストアップされている条件1)から5)がいずれも満たされる場合、端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0073】
実施例1にリストアップされている条件1)から5)の少なくとも一つが満たされなく、且つ実施例2にリストアップされている条件1)から5)の少なくとも一つが満たされなく、且つ実施例3にリストアップされている条件1)から10)の少なくとも一つが満される場合、端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスタイプとして設定する。
【0074】
選択的に、前記各実施例に紹介される端末は、以下の少なくとも一つに基づきターゲット伝送タイプを設定する前に、前記方法は、第一の無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)接続回復プロセスを起動することをさらに含み、この第一のRRC接続回復プロセスは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって又は前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために用いられる。即ち、端末は、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定し、又は前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定すると、上記第一のRRC接続回復プロセスによって上りリンクデータ伝送を行うことができる。
【0075】
選択的に、上記実施例は、上記第一のRRC接続回復プロセスの進行中に第二のRRC接続回復プロセスが要求され、且つ前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記第一のRRC接続回復プロセスを行い続け、又は前記第二のRRC接続回復プロセスを開始することをさらに含む。選択的に、第二のRRC接続回復プロセスは、端末がRRC接続を回復して、SRB1を回復するために用いられてもよい。選択的に、第二のRRC接続回復プロセスは、端末がRRC接続を確立して、RRC接続状態に移行するために用いられてもよい。
【0076】
前記第二のRRC接続回復プロセスを開始する場合、前記方法は、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行するステップをさらに含み、前記スモールデータ伝送バックオフプロセスは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを終了し、又はキャンセルし、又は保留するために用いられる。スモールデータ伝送バックオフプロセスに関する詳細な紹介は、後述の実施例を参照すればよい。
【0077】
前記複数の実施例の紹介に基づき、ターゲット伝送タイプが配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定される場合、前記方法は、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアを選択するステップをさらに含む。
【0078】
具体的には、上記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアを選択することは、第一の場合に、補助上りリンク(Supplementary Uplink、SUL)を、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択することと、第二の場合に、通常の上りリンク(Normal Uplink、NUL)を前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択することとを含む。
【0079】
上記第一の場合は、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第三のチャネル品質閾値よりも低い場合を含み、前記第二の場合は、前記第一の場合以外の他の場合である。例えば、第二の場合は、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第三のチャネル品質閾値以上であり、又は以外の他の場合である。
【0080】
前記複数の実施例の紹介に基づき、ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、以下の少なくとも一つをさらに含む。
【0081】
1)第一のタイマがタイマアウトしたことに基づき、前記端末の下位層が上位層に一つの失敗指示を伝える。ここで、第一のタイマは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行った後に下りリンク制御情報のモニタリングを行うために用いられ、前記失敗指示は、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが成功しなかったことを指示するために用いられる。この上りリンクデータ伝送プロセスが成功しなかったことは、例えば、一つの時間内にネットワーク側の応答メッセージ(例えば、第一のタイマがタイマアウトした)を受信していなかったことである。
【0082】
2)一つの伝送待ちのプロトコルデータユニットが得られていないことに基づき、前記端末の下位層が上位層に一つの上りリンクスキップ指示を伝える。この上りリンクスキップ指示は、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスにおいて上りリンクスキップが発生したことを指示するために用いられる。
【0083】
3)第一の伝送カウンタの値を0に設置する。この第一の伝送カウンタは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行う失敗回数を統計するために用いられる。
【0084】
4)前記端末の上位層が下位層からの一つの失敗指示を受信した場合、第一の伝送カウンタに1を加算する。
【0085】
5)第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行する。
【0086】
6)第二の伝送カウンタの値を0に設置する。前記第二の伝送カウンタは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行う上りリンクスキップ回数を統計するために用いられる。
【0087】
7)前記端末の上位層が下位層からの一つの上りリンクスキップ指示を受信した場合、第二の伝送カウンタに1を加算する。
【0088】
8)第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行する。
【0089】
説明すべきこととして、上記リストアップされている1)から8)は、一項目のみを実行してもよく、複数項目を実行してもよい。
【0090】
例えば、端末は、まず3)によって第一の伝送カウンタの値を0に設置し、それから1)によって第一のタイマがタイマアウトしたことに基づき、前記端末の下位層は、上位層に(例えばRRC層)一つの失敗指示を伝え、それから4)によって前記端末の上位層が下位層からの一つの失敗指示を受信した場合、第一の伝送カウンタに1を加算し、最後に5)によって第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行する。
【0091】
また例えば、端末は、まず6)によって第二の伝送カウンタの値を0に設置し、それから2)によって一つの伝送待ちのプロトコルデータユニットが得られていないことに基づき、前記端末の下位層は、上位層に一つの上りリンクスキップ指示を伝え、それから7)によって前記端末の上位層が下位層からの一つの上りリンクスキップ指示を受信した場合、第二の伝送カウンタに1を加算し、最後に8)によって第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行する。
【0092】
前記複数の実施例の紹介に基づき、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、
1)下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第四のチャネル品質閾値よりも高いことと、
2)2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、
3)上りリンクデータのサイズが第三のTBS閾値以下であることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することをさらに含む。
【0093】
前記複数の実施例の紹介に基づき、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、
1)下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第四のチャネル品質閾値よりも高くないことと、
2)4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、
3)上りリンクデータのサイズが第三のTBS閾値よりも大きいことと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することをさらに含む。
【0094】
選択的に、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記方法は、以下の少なくとも一つをさらに含む。
【0095】
1)ターゲット伝送タイプが、2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定され、プリアンブル伝送カウンタ(PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTER)の値が、第三のカウント閾値に1を加算した値に等しいことと、のうちの少なくとも一つに基づき、前記ターゲット伝送タイプを4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定する。
【0096】
2)プリアンブル伝送カウンタの値が第三のカウント閾値に1を加算した値に等しい場合、前記端末の下位層は、上位層に一つのバックオフ指示を伝える。
【0097】
上記二つの例に言及された第三のカウント閾値は、前記端末が2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を指示する。
【0098】
3)プリアンブル伝送カウンタの値が第四のカウント閾値に1を加算した値に等しい場合、前記端末の下位層は、上位層に一つのバックオフ指示を伝える。
【0099】
第四のカウント閾値は、前記端末が4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を指示する。
【0100】
4)前記端末の上位層が下位層からの一つのバックオフ指示を受信したことに基づき、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行する。
【0101】
選択的に、前記各実施例に紹介されるスモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、以下の少なくとも一つを含む。
【0102】
1)第二のタイマを起動又は再起動し(例えば、タイマ319、T319)、前記第二のタイマは、前記端末がRRC接続回復プロセスを行う最大時間長を指示するために用いられる。
【0103】
2)RRC回復要求メッセージの送信を開始する。
【0104】
3)変量スモールデータ伝送を偽に設定する。
【0105】
4)配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースする。
【0106】
5)記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄する。
【0107】
上記2)に言及されたRRC回復要求メッセージの送信を開始することは、例えば上位層がRRC回復要求メッセージを生成し、且つ下位層に渡すことを含み、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、下位層は、ランダムアクセス初期化プロセス(例えば、Msg 3/Msg Aキャッシュをクリアする)を実行し、ランダムアクセスプロセスによってRRC回復プロセスを行う。また例えば、上位層がRRC回復要求メッセージを生成し、且つ下位層に渡し、前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、下位層は、配置許可に関連するHARQキャッシュをクリアし、ランダムアクセス初期化プロセスを実行し、ランダムアクセスプロセスによってRRC回復プロセスを行う。
【0108】
上記4)と5)の場合、前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、又は記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄すること、又は第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、且つ記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することをさらに含む。
【0109】
上記4)と5)の場合、前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、又は記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄すること、又は第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、且つ記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することをさらに含む。
【0110】
前記各実施例では、前記端末が以下の少なくとも一つに基づいてターゲット伝送タイプを設定する前に、前記方法は、前記端末のために以下の少なくとも一つを配置するための配置情報を受信することをさらに含む。
【0111】
1)配置許可に基づくスモールデータ伝送リソース。例えば、ネットワーク側は、RRCリリース(RRC Release)メッセージによって接続状態(CONNECTED)からINACTIVEに転化された端末のために配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置し、このリソースは、INACTIVE端末がスモールデータ伝送を送信するための端末専用のPUSCHリソースを含んでいる。
【0112】
2)4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソース。例えば、ネットワーク側は、システムブロードキャストSIB1メッセージによってINACTIVE端末に4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置し、このリソースは、INACTIVE端末がスモールデータ伝送を送信するための物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)リソースを含んでいる。
【0113】
3)2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソース。例えば、ネットワーク側は、システムブロードキャストSIB1メッセージによってINACTIVE端末に2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置し、このリソースは、INACTIVE端末がスモールデータ伝送を送信するためのPRACHリソースと、PUSCHリソースとを含んでいる。
【0114】
選択的に、上記配置情報はさらに、前記端末のために以下の少なくとも一つを配置するために用いられる。
【0115】
1)前記端末が前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第一のチャネル品質閾値。
【0116】
この第一のチャネル品質閾値に基づき、端末は、スモールデータ伝送タイプを配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することができ、前記第一のチャネル品質閾値は、信号対雑音比(SINR)、リファレンス信号受信パワー(Reference Signal Received Power、RSRP)、リファレンス信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)などのチャネル品質を特徴づける指標を含むが、それらに限らない。選択的に、前記第一のチャネル品質閾値は、ネットワーク側がBWP(例えば、初期initial BWP)のために前記配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置した場合にのみ配置される。
【0117】
2)前記端末が前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセス(4ステップランダムアクセス又は2ステップランダムアクセス)に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第二のチャネル品質閾値。
【0118】
選択的に、第二のチャネル品質閾値は、ネットワーク側がBWP(例えば、initial BWP)のために前記4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソース又は2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置した場合にのみ配置される。
【0119】
3)前記端末が、SULを、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択するための第三のチャネル品質閾値。
【0120】
4)前記端末が前記ターゲット伝送タイプを2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第四のチャネル品質閾値。
【0121】
選択的に、第四のチャネル品質閾値は、ネットワーク側がBWP(例えば、initial BWP)のために前記4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースと2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置した場合にのみ配置される。
【0122】
5)前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第一のTBS閾値。
【0123】
この第一のTBS閾値は、端末が、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送(即ち上りリンクデータ伝送)を行うことに対応する最大のTBSを使用するのに適していることを表してもよい。
【0124】
選択的に、この第一のTBS閾値は、ネットワーク側がBWP(例えば、initial BWP)のために前記配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを配置した場合のみに配置される。
【0125】
6)前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第二のTBS閾値。
【0126】
この第二のTBS閾値は、端末が、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送(即ち上りリンクデータ伝送)を行うことに対応する最大のTBSを使用するのに適していることを表してもよい。
【0127】
選択的に、この第一のTBS閾値は、ネットワーク側がBWP(例えば、initial BWP)のために前記4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソース又は2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースを配置した場合にのみ配置される。
【0128】
7)2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第三のTBS閾値。
【0129】
この第三のTBS閾値は、端末が、2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送(即ち上りリンクデータ伝送)を行うことに対応する最大のTBSを使用するのに適していることを表す。
【0130】
8)配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送プロセスを行う最大失敗回数を前記端末に指示する第一のカウント閾値。
【0131】
9)配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送プロセスを行う最大上りリンクスキップ回数を前記端末に指示する第二のカウント閾値。
【0132】
10)2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を前記端末に指示する第三のカウント閾値。
【0133】
11)4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を前記端末に指示する第四のカウント閾値。
【0134】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるデータ伝送タイプの設定方法では、実行本体は、端末、又は、この端末におけるデータ伝送タイプの設定方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例において、端末によるデータ伝送タイプの設定方法を例にして、本出願の実施例による端末を説明する。
【0135】
図3は、本出願の実施例による端末の構造概略図であり、
図3に示すように、端末300は、ネットワーク配置と、経路損失と、上りリンクデータのサイズと、バックオフ指示とのうちの少なくとも一つに基づいて、ターゲット伝送タイプを設定するために用いられてもよい伝送タイプ設定モジュール302を含み、ここで、前記ターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含む。
【0136】
本出願の実施例では、端末は、ネットワーク配置と、経路損失と、上りリンクデータのサイズと、バックオフ指示とのうちの少なくとも一つに基づいて、ターゲット伝送タイプを設定してもよく、このターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプ、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプ又はランダムアクセスタイプを含み、端末がデータ伝送タイプを設定することができないという関連技術における問題を解決しており、端末とネットワーク側との理解を一致させ、スモールデータ伝送の性能を向上させる。
【0137】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302は、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが有効であることと、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高いことと、経路損失が第一のチャネル品質閾値よりも小さいことと、上りリンクデータのサイズが第一のTBS閾値以下であることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するために用いられてもよい。
【0138】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、変量スモールデータ伝送を真に設定するために用いられてもよい。
【0139】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、前記ターゲット伝送タイプが、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定されることと、変量スモールデータ伝送の値が真であることと、のうちの少なくとも一つに基づき、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行うよう下位層に指示するために用いられてもよい。
【0140】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302は、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第二のチャネル品質閾値よりも高いことと、経路損失が第二のチャネル品質閾値よりも小さいことと、上りリンクデータのサイズが第二のTBS閾値以下であることと、前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが終了し、又はキャンセルされることを指示するための前記バックオフ指示を下位層から受信していなかったことと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するために用いられてもよい。
【0141】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、変量スモールデータ伝送を真に設定するために用いられてもよい。
【0142】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定されることと、変量スモールデータ伝送の値が真であることと、のうちの少なくとも一つに基づき、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行うよう下位層に指示するために用いられてもよい。
【0143】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302は、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが配置されていないことと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されていないことと、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースが有効でないことと、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第一のチャネル品質閾値よりも高くないことと、経路損失が第一のチャネル品質閾値よりも大きいことと、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第二のチャネル品質閾値よりも高くないことと、経路損失が第二のチャネル品質閾値よりも大きいことと、上りリンクデータのサイズが第一のTBS閾値よりも大きいことと、上りリンクデータのサイズが第二のTBS閾値よりも大きいことと、下位層から前記バックオフ指示を受信することであって、前記バックオフ指示は、前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが終了し、又はキャンセルされることを指示するために用いられることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスタイプとして設定するために用いられてもよい。
【0144】
選択的に、一つの実施例として、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、変量スモールデータ伝送を偽に設定するために用いられてもよい。
【0145】
選択的に、一つの実施例として、前記端末300は、第一のRRC接続回復プロセスを起動するための起動モジュールをさらに含み、前記第一のRRC接続回復プロセスは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプ又は前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために用いられる。
【0146】
選択的に、一つの実施例として、前記起動モジュールはさらに、前記第一のRRC接続回復プロセスの進行中に第二のRRC接続回復プロセスが要求され、且つ前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記第一のRRC接続回復プロセスを行い続け、又は前記第二のRRC接続回復プロセスを開始するために用いられてもよい。
【0147】
選択的に、一つの実施例として、前記第二のRRC接続回復プロセスを開始する場合、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行するために用いられてもよく、前記スモールデータ伝送バックオフプロセスは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを終了し、又はキャンセルし、又は保留するために用いられる。
【0148】
選択的に、一つの実施例として、前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアを選択するために用いられてもよい。
【0149】
選択的に、一つの実施例として、前記の、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアを選択することは、第一の場合に、補助上りリンクSULを、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択することと、第二の場合に、通常の上りリンクNULを、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択することとを含み、ここで、前記第一の場合は、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第三のチャネル品質閾値よりも低い場合を含み、前記第二の場合は、前記第一の場合以外の他の場合である。
【0150】
選択的に、一つの実施例として、前記ターゲット伝送タイプが前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、第一のタイマがタイマアウトしたことに基づき、前記端末の下位層が上位層に一つの失敗指示を伝えることと、一つの伝送待ちのプロトコルデータユニットが得られていないことに基づき、前記端末の下位層が上位層に一つの上りリンクスキップ指示を伝えることと、第一の伝送カウンタの値を0に設置することと、前記端末の上位層が下位層からの一つの失敗指示を受信した場合、第一の伝送カウンタに1を加算することと、第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することと、第二の伝送カウンタの値を0に設置することと、前記端末の上位層が下位層からの一つの上りリンクスキップ指示を受信した場合、第二の伝送カウンタに1を加算することと、第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することと、のうちの少なくとも一つに用いられてもよく、ここで、前記第一のタイマは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行った後に下りリンク制御情報のモニタリングを行うために用いられ、前記失敗指示は、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスが成功しなかったことを指示するために用いられ、前記上りリンクスキップ指示は、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスにおいて上りリンクスキップが発生したことを指示するために用いられ、前記第一の伝送カウンタは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行う失敗回数を統計するために用いられ、前記第二の伝送カウンタは、前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプの上りリンクデータ伝送プロセスを行う上りリンクスキップ回数を統計するために用いられる。
【0151】
選択的に、一つの実施例として、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第四のチャネル品質閾値よりも高いことと、2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、上りリンクデータのサイズが第三のTBS閾値以下であることと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するために用いられてもよい。
【0152】
選択的に、一つの実施例として、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、下りリンク経路損失リファレンスの測定値が第四のチャネル品質閾値よりも高くないことと、4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースが配置されることと、上りリンクデータのサイズが第三のTBS閾値よりも大きいことと、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記ターゲット伝送タイプを4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するために用いられてもよい。
【0153】
選択的に、一つの実施例として、前記ターゲット伝送タイプが前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプである場合、前記伝送タイプ設定モジュール302はさらに、
1)ターゲット伝送タイプが2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定されることと、プリアンブル伝送カウンタの値が、第三のカウント閾値に1を加算した値に等しいことと、のうちの少なくとも一つに基づき、前記ターゲット伝送タイプを4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定することと、
2)プリアンブル伝送カウンタの値が第三のカウント閾値に1を加算した値に等しい場合、前記端末の下位層が、上位層に一つのバックオフ指示を伝えることと、
3)プリアンブル伝送カウンタの値が第四のカウント閾値に1を加算した値に等しい場合、前記端末の下位層が、上位層に一つのバックオフ指示を伝えることと、
4)前記端末の上位層が下位層からの一つのバックオフ指示を受信したことに基づき、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することと、のうちの少なくとも一つに用いられてもよい。
【0154】
選択的に、一つの実施例として、前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、前記端末がRRC接続回復プロセスを行う最大時間長を指示するための第二のタイマを起動又は再起動することと、RRC回復要求メッセージの送信を開始することと、変量スモールデータ伝送を偽に設定することと、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースすることと、記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0155】
選択的に、一つの実施例として、前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、又は記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄すること、又は第一の伝送カウンタの値が第一のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、且つ記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することをさらに含む。
【0156】
選択的に、一つの実施例として、前記の、スモールデータ伝送バックオフプロセスを実行することは、第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、又は記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄すること、又は第二の伝送カウンタの値が第二のカウント閾値に等しい場合、配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースをリリースし、且つ記憶される配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースを廃棄することをさらに含む。
【0157】
選択的に、一つの実施例として、前記端末300は、前記端末のために
配置許可に基づくスモールデータ伝送リソースと、
4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースと、
2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送リソースと、のうちの少なくとも一つを配置するための配置情報を受信するための受信モジュールをさらに含む。
【0158】
選択的に、一つの実施例として、前記配置情報はさらに、前記端末のために
1)前記端末が前記ターゲット伝送タイプを前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第一のチャネル品質閾値と、
2)前記端末が前記ターゲット伝送タイプを前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第二のチャネル品質閾値と、
3)前記端末がSULを、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送を行うために使用される上りリンクキャリアとして選択するための第三のチャネル品質閾値と、
4)前記端末が前記ターゲット伝送タイプを2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプとして設定するための第四のチャネル品質閾値と、
5)前記配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第一のTBS閾値と、
6)前記ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第二のTBS閾値と、
7)2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行うことに対応する最大TBSを使用するよう前記端末に指示する第三のTBS閾値と、
8)配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送プロセスを行う最大失敗回数を前記端末に指示する第一のカウント閾値と、
9)配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプによって上りリンクデータ伝送プロセスを行う最大上りリンクスキップ回数を前記端末に指示する第二のカウント閾値と、
10)2ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を前記端末に指示する第三のカウント閾値と、
11)前記端末が4ステップランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプによってスモールデータ伝送を行う最大失敗回数を指示する第四のカウント閾値と、のうちの少なくとも一つを配置するために用いられる。
【0159】
本出願の実施例による端末300は、本出願の実施例の方法200に対応するフローを参照すればよく、且つこの端末300における各ユニット/モジュールと上記他の操作及び/又は機能は、それぞれ方法200における該当するフローを実現するためであり、且つ同じ又は同等の技術的効果を達成することができ、簡潔のため、ここでこれ以上説明しない。
【0160】
本出願の実施例における端末は、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この端末は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的には、移動端末は、以上に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0161】
本出願の実施例における端末は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0162】
本出願の実施例による端末は、
図2の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0163】
選択的に、
図4に示すように、本出願の実施例は、通信機器400をさらに提供し、プロセッサ401と、メモリ402と、メモリ402に記憶されており、且つ前記プロセッサ401上で運行できるプログラム又は命令とを含み、例えばこの通信機器400が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ401により実行される時、上記データ伝送タイプの設定方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。
【0164】
図5は、本出願の実施例の端末を実現するハードウェア構造概略図である。
【0165】
この端末500は、無線周波数ユニット501、ネットワークモジュール502、オーディオ出力ユニット503、入力ユニット504、センサ505、表示ユニット506、ユーザ入力ユニット507、インターフェースユニット508、メモリ509、及びプロセッサ510などの部材を含むが、それらに限らない。
【0166】
当業者であれば理解できるように、端末500は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ510にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図5に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0167】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット504は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)5041とマイクロホン5042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ5041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット506は、表示パネル5061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル5061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット507は、タッチパネル5071及び他の入力機器5072を含む。タッチパネル5071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル5071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器5072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0168】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット501は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後、プロセッサ510に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット501は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0169】
メモリ509は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ509は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ509は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0170】
プロセッサ510は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ510は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ510に統合されなくてもよい。
【0171】
ここで、プロセッサ510は、ネットワーク配置と、経路損失と、上りリンクデータのサイズと、バックオフ指示とのうちの少なくとも一つに基づいて、ターゲット伝送タイプを設定するために用いられ、ここで、前記ターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプと、ランダムアクセスタイプとのうちの一つを含む。
【0172】
本出願の実施例では、端末は、ネットワーク配置と、経路損失と、上りリンクデータのサイズと、バックオフ指示とのうちの少なくとも一つに基づいて、ターゲット伝送タイプを設定してもよく、このターゲット伝送タイプは、配置許可に基づくスモールデータ伝送タイプ、ランダムアクセスに基づくスモールデータ伝送タイプ又はランダムアクセスタイプを含み、端末がデータ伝送タイプを設定することができないという関連技術における問題を解決しており、端末とネットワーク側との理解を一致させ、スモールデータ伝送の性能を向上させる。
【0173】
本出願の実施例による端末は、上記データ伝送タイプの設定方法の実施例の各プロセスを実現することもでき、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0174】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記データ伝送タイプの設定方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0175】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサであってもよい。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0176】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行するために用いられ、上記データ伝送タイプの設定方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0177】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0178】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品が非揮発性のメモリに記憶されており、前記コンピュータプログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、上記データ伝送タイプの設定方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0179】
本出願の実施例は、通信機器をさらに提供し、上記データ伝送タイプの設定方法の実施例の各プロセスを実行するように構成され、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0180】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、係る機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0181】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0182】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。