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特開2024-81876布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081876
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/00 20200101AFI20240612BHJP
   D06F 95/00 20060101ALI20240612BHJP
   B65B 31/04 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
D06F58/00 A
D06F95/00
B65B31/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195402
(22)【出願日】2022-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】517164556
【氏名又は名称】株式会社TOSEI
(74)【代理人】
【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則
(74)【代理人】
【識別番号】110003362
【氏名又は名称】弁理士法人i.PARTNERS特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古瀬 義昭
(72)【発明者】
【氏名】小野 清和
(72)【発明者】
【氏名】浅賀 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】水口 健太
(72)【発明者】
【氏名】深瀬 利隆
【テーマコード(参考)】
3B168
3E053
【Fターム(参考)】
3B168AA02
3B168AC21
3B168AD02
3B168AE04
3B168AE05
3B168AE07
3B168BA87
3B168BA89
3E053AA06
3E053BA09
3E053CA01
3E053CB02
3E053FA01
3E053JA06
(57)【要約】
【課題】布団類真空包装機を備えるランドリーを提供する。
【解決手段】実施形態の布団類真空包装機を備えるランドリーは、布団類の乾燥を行う布団乾燥機と、前記布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機と、前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機を用いて、乾燥又は洗濯乾燥した前記布団類を減圧パックする布団類真空包装機と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布団類の乾燥を行う布団乾燥機と、
前記布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機と、
前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機を用いて、乾燥又は洗濯乾燥した前記布団類を減圧パックする布団類真空包装機と、
を有する布団類真空包装機を備えるランドリー。
【請求項2】
前記布団類真空包装機は、前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機の近くに設置されていることを特徴とする請求項1に記載の布団類真空包装機を備えるランドリー。
【請求項3】
前記布団類真空包装機は、前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機に併設されている、又は向いに設置されていることを特徴とする請求項2に記載の布団類真空包装機を備えるランドリー。
【請求項4】
前記布団類真空包装機は、前記布団乾燥機と前記洗濯乾燥機との間に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の布団類真空包装機を備えるランドリー。
【請求項5】
布団類の乾燥を行う布団乾燥機と、
前記布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機と、
前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機を用いて、乾燥又は洗濯乾燥した前記布団類を減圧パックする布団類真空包装機と、
を有し、
前記布団類真空包装機は、
利用料金を支払う決済手段と、
チャンバーと、
前記チャンバー内に引出し可能に横収納又は縦収納され、前記布団類を収容した包装袋が収められる引出し部と、
前記チャンバーに前記引出し部を収納した状態で前記チャンバー内を減圧することにより、前記布団類を収容した包装袋内を脱気にする減圧手段と、
脱気した前記包装袋の開口部をシールするシール手段と、
を有することを特徴とする布団類真空包装機を備えるランドリー。
【請求項6】
前記布団類真空包装機は、
前記チャンバーに取り付けられ、袋押え部によって前記包装袋を押圧する袋押え機構を更に有し、
前記袋押え機構による押圧と併用することで、低い減圧値で減圧動作を実行することを特徴とする請求項5に記載の布団類真空包装機を備えるランドリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布団類真空包装機を備えるランドリーに関する。
【背景技術】
【0002】
出願人は、高温スチームで布団類(敷布団、掛布団、毛布、こたつ布団等)を洗浄・除菌・乾燥を行う機器、およびリフレッシュ・乾燥を行う機器(布団乾燥機)を開発して商品化している。また、布団類の丸洗いを可能とした洗濯乾燥機も商品化している。このような、機器はコインランドリー店舗等において、沢山のユーザ(利用者)に利用されている。
【0003】
ところで、コインランドリー店舗等の利用においては、例えば、冬用の布団類を布団乾燥機で洗浄(又はリフレッシュ)・乾燥した場合や、冬物のコートやダウンジャケット等を洗濯乾燥機で洗濯・乾燥を行った場合、それらの被洗濯物は、そのまた次のシーズンまで使用しないので、小さく(圧縮)して持ち帰りたいとの要望がある。しかしながら、現在のコインランドリー店舗では、その要望に応えられていない。そのため、利用者は、持ち帰った被洗濯物を市販の真空用包装袋に収容して、電気掃除機や他の吸引装置を用いて、その真空用包装袋の空気を脱気することで、布団類や季節物を真空用包装袋に圧縮した状態にして保管する作業を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-179933号公報
【特許文献2】特開2001-167342号公報
【特許文献3】特開2019-59545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、乾燥した布団類を減圧パックにして持ち帰ることができる布団類真空包装機を備えるランドリーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の布団類真空包装機を備えるランドリーは、布団類の乾燥を行う布団乾燥機と、前記布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機と、前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機を用いて、乾燥又は洗濯乾燥した前記布団類を減圧パックする布団類真空包装機と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る布団類真空包装機の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。
図2】実施形態に係る布団類真空包装機の引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。
図3】布団類真空包装機を、布団乾燥機および洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの第1店舗レイアウトを示す図である。
図4】布団類真空包装機を、布団乾燥機および洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの第2店舗レイアウトを示す図である。
図5】布団類真空包装機を、布団乾燥機および洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの第3店舗レイアウトを示す図である。
図6】布団類真空包装機に包装袋を装填する作業を示した図である。。
図7】メンテナンスアクセス部内の機構、チャンバーおよび引出し部の機構を示す図である。
図8】布団類真空包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第1接続状態を示している。
図9】布団類真空包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第2接続状態を示している。
図10】布団類真空包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第3接続状態を示している。
図11】布団類真空包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第4接続状態を示している。
図12】布団類真空包装機の減圧パック全工程の手順を示すフローチャートである。
図13】STEP1乃至STEP3は、減圧工程における袋押え部の下降状態を示す図である。
図14】STEP4乃至STEP6は、シール工程から終了工程作における袋押え部の動作を示す図である。
図15】しわ取り工程におけるチャンバー内の状態を示す図である。
図16】布団類を減圧パックする時の操作、並びに動作を表示する表示タッチパネルの表示例を示す図である。
図17】布団類を減圧パックする時の操作、並びに動作を表示する表示タッチパネルの表示例を示す図である。
図18】布団類真空包装機の第2実施形態の斜視図を示す図である。
図19】(a)は、第2実施形態の布団類真空包装機の引出し部をチャンバーから引き出した状態の図を示す図である。同(b)は、引出し部を90°(又は時計方向に270度)回動した状態を示す図である。
図20】第2実施形態の布団類真空包装機の引出し部とチャンバーの構成を示す図である。
図21】第2実施形態の布団類真空包装機の作業工程STEP1~3を示す図である。
図22】第2実施形態の布団類真空包装機の作業工程STEP4~6を示す図である。
図23】布団類真空包装機の第3実施形態の斜視図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
以下では、ランドリーとしてコインランドリー店舗を例に説明するが、病院やホテルや介護施設等に備えるランドリーにも適用できる。
図1は、例えばコインランドリーの店舗の施設に設置される布団類真空包装機100の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。図2は、布団類真空包装機100の引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。
【0009】
図1および図2に示すように、例えばコインランドリー店舗に設置される布団類真空包装機100は立方体(箱型)の筐体105で構成される。その筐体105の形状は、布団類(敷布団、掛布団、毛布、こたつ布団、タオルケット、座布団、衣類(特に厚手の衣類を複数同時に)、カーテン等)を減圧(真空)包装することが出来る大きさであり、例えば幅(W)が約1000~1100mm、高さ(H)が約1830mm、奥行き(D)が約1350mmである。布団類真空包装機100は、上から順に操作パネル部110、メンテナンスアクセス部120、引出し部130を収容するチャンバー140、基台部150の4つの層を有している。
【0010】
操作パネル部110には、布団類真空包装機100の制御を司る制御装置400(図3を参照)を内蔵する表示タッチパネル110aおよびコイン投入機構(決済手段)110bが設けられている。利用者が布団類真空包装機100を利用する場合に、コイン投入機構110bに予め定められた利用料金のコインを入金(例えば、300円)する。そして、表示タッチパネル110aからの操作に従って機器を稼働することが出来る。コイン投入機構110bとは別に、紙幣、カード決済処理部、又はスマートフォン決済処理機能(決済手段)を設けても良い。
【0011】
図1および図2に示すように、引出し部130の下部両サイドには、チャンバー140内を水平方向(筐体の手前方向)にスライド移動可能な引出し機構190が設けられる。引出し部130は、前面に扉135を有している。引出し部130は、少なくとも上面が開口した収容部200が形成されており、減圧パック(真空パックとも言う)の対象となる布団類を収容した包装袋240(図6を参照)が収容部200にセットされる。引出し機構190は、例えば収容部200の下部の左右側面に取り付けられる。引出し部130の収容部200がチャンバー140内に完全に収納されることによって、チャンバー140は密閉状態が形成される。
【0012】
密着した状態とは、引出し部130の扉135がチャンバー140の前枠壁に密着した状態である。扉135には、引き出し用の取っ手が設けられている。そして、チャンバー140内を真空ポンプ170(図7を参照)により減圧することにより、包装袋240内の空気が脱気され、布団類を収容した包装袋240が減圧包装される。
収容部200の横幅は、筐体105と横幅と同じ約1000~1100mmである。また、収容部200の深さは300mmであり、基台150の底面から引出し部130の底面までの高さは約600mmである。筐体105は、布団類を収容した収納袋240内の空気を脱気するため、真空ポンプを用いてチャンバー140内を減圧するための強度を有する骨組みで形成されている。
【0013】
図3乃至図5は、布団類真空包装機100を、布団類の乾燥を行う布団乾燥機、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの店舗レイアウトの各例を示している。
図3のレイアウト20aでは、2連式乾燥機20が3台、大型洗濯乾燥機30a,30bが2台、リフレッシュ機能付き布団乾燥機40が1台、布団類真空包装機100が1台、キャスター付き作業台50を配置した例を示している。大型洗濯乾燥機30a,30bは、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う機器である。そして、布団類真空包装機100は、布団乾燥機40と大型洗濯乾燥機30bの間に配置される。従って、レイアウト20aによれば、乾燥した布団類を減圧(真空)パックしたい利用者にとって、布団類を運ぶ距離が短く、作業性の良いレイアウトとなっている。なお、作業台50を折り畳み可能な形状とすれば、非使用時は邪魔にならない小さいスペースにて収容することができる。また、布団乾燥機40は、リフレッシュ機能の無いものでも良い。
【0014】
図4に示したレイアウト20bでは、布団乾燥機40と布団類真空包装機100との間に作業台50を配置したレイアウトである。また、布団類真空包装機100と大型洗濯乾燥機30aとを併設したレイアウトでもある。作業台50に大物の布団類を載せて作業をし易くしている。従って、図4のレイアウト20bであっても、利用者にとって乾燥を終えた布団類を減圧パックするのに作業性の良いレイアウトとなっている。
【0015】
図5に示したレイアウト20cでは、布団類真空包装機100と大型洗濯乾燥機30aとの間に作業台50を配置したレイアウトである。また、布団類真空包装機100と布団乾燥機40を併設したレイアウトでもある。作業台50に大物の布団類を載せて作業をし易くしている。従って、図5のレイアウト20cであっても、利用者にとって乾燥を終えた布団類を減圧パックするのに作業性の良いレイアウトとなっている。
【0016】
図3乃至図5のレイアウトを有するコインランドリーでの布団類の減圧パックの作業手順について説明する。
例えば、布団類の洗濯・乾燥・減圧パックの一連の作業を実施したい場合、図3の店舗レイアウト20aでは、キャスター付き作業台50を用いて大型洗濯乾燥機30aの前に移動する。そして、大型洗濯乾燥機30aを用いて布団類の洗濯を行い、次に布団乾燥機40を用いて布団類の乾燥を行い、次に布団類真空包装機100を用いて洗濯・乾燥後の布団類を減圧パックする。図3のレイアウト20aであれば、この一連の作業が大型洗濯乾燥機30a-布団乾燥機40-布団類真空包装機100と流れるように実施することができる。
【0017】
例えば、大型洗濯乾燥機30a又は30bを用いて布団類の洗濯・乾燥を行う作業とした場合あっても、大型洗濯乾燥機30a又は30bでの洗濯・乾燥の次に、布団類真空包装機100を用いて洗濯・乾燥後の布団類を減圧パックする。図3のレイアウト20aであれば、この一連の作業が大型洗濯乾燥機30b-布団類真空包装機100と流れるように実施することができる。また図4のレイアウト20bであれば、この一連の作業が大型洗濯乾燥機30a-布団類真空包装機100と流れるように実施することができる。
【0018】
例えば、布団類の乾燥・減圧パックの作業を実施したい場合、キャスター付き作業台50を用いて布団類を布団乾燥機40前に移動する。
そして、布団乾燥機40を用いて布団類のリフレッシュ&乾燥を行い、次に布団類真空包装機100を用いてリフレッシュ&乾燥後の布団類の減圧パックを行う作業となる。図3および図5のレイアウト20a,20cであれば、この一連の作業が布団乾燥機40-布団類真空包装機100と流れるように実施することができる。
【0019】
なお、図3乃至図5のレイアウトでは、布団乾燥機40と大型洗濯乾燥機30bとの間に布団類真空包装機100を配置、或いは布団類真空包装機100と大型洗濯乾燥機30a又は30b、および布団類真空包装機100とを併設するとしたが、布団乾燥機40又は大型洗濯乾燥機30a,30bを布団類真空包装機100に向かい合うように配置しても良い。
このように、図3乃至図5に示すようなレイアウト20a~20cのコインランドリー店舗とすれば、大型洗濯乾燥機30a又は30bと布団乾燥機40と布団類真空包装機100との組み合わせにより、布団類の洗濯、乾燥、減圧パックを作業性良く実施することができる。
【0020】
図6は、布団類真空包装機100に包装袋240を装填する作業を示した図である。
布団類真空包装機100の基台部150から包装袋240を手動又は自動で取り出す(STEP1)。次に、作業テーブル50上に包装袋240を広げ、その中に被洗濯物となる布団類240aを収容する(STEP2)。そして、引出し部130をチャンバー140から引出し、布団類240aを収容した包装袋240を引出し部130に載置して、チャンバー140内に押し入れる(STEP3)。この時、下シールブロック160bに載置される包装袋240の開口部は、引出し部130の前方に設けられた引っ張り機構300により横幅の外方向に引っ張られて、平らな形状で載置される。
【0021】
図7は、メンテナンスアクセス部120内の機構、チャンバー140および引出し部130の機構を示す図である。
図7に示すように、チャンバー140の上に位置するメンテナンスアクセス部120には、包装袋240の開口部をシール(封止)するシール機構160の可動側の上シールブロック160a、真空ポンプ170、袋押え機構180が設けられる。そして、メンテナンスアクセス部120の扉120a(図1(b)を参照)は、メンテナンス時に開閉される。即ち、メンテナンスアクセス部120の扉120aは、真空ポンプ170、可動側のシール機構、および後述する袋押え機構180の保守点検時に開閉される。なお、図7には、真空ポンプ170や袋押え機構180を制御する制御装置400を示している。制御装置400は、布団類真空包装機の全体制御を司り、後述する図8乃至図15においてその動作を説明する。
【0022】
チャンバー140内には、チャンバー140の中央上面を貫通して、袋押え機構180の袋押え部185が設けられる。袋押え部185は、例えば980×700mmの四方形(形状は自由)の大きさ、重さが例えば30kgを有して、自重により降下する機構である。従って、袋押え部185は、包装袋240の一方の面(例えば、表面又は裏面)の半分以上(例えば、7~8割程度)の面積を押圧することができる。また、袋押え部185は、袋押え動作を行っていない状態(非動作時)ではチャンバー140の最上位に位置する。つまり、袋押え動作を行っていない状態では、メンテナンスアクセス部120に位置する袋押え機構180のパイプ内を減圧状態に保つようにしている。
【0023】
袋押え機構180のパイプ内には、袋押え部185を上下移動するための上下棒185a(図9を参照)が組み込まれている。よって、非動作時ではパイプ内を減圧状態に保つことで、上下棒185aを最上位に位置する状態で停止させている。袋押え機構180のパイプ内の減圧状態を開放(空気を入れる)することで、袋押え部185は自重により降下する。一方、パイプ内の空気を真空引きすることによって、上下棒185aと共に袋押え部185を上昇させる。後述するポンピング動作では、この落下動作と上昇動作を繰り返す(少なくとも2回)ことにより実施する。ポンピング動作は、包装袋240のシワ取りに有効である。
【0024】
シール機構を構成する可動側の上シールブロック160aは、メンテナンスアクセス部120の前方に設けられる。上シールブロック160aは、真空ポンプ170と接続されており、真空引きと圧入動作により上下移動する。シール機構を構成する下シールブロック160bは、引出し部130の前方に設けられる。引出し部130がチャンバー140内に収容され、密閉状態になった状態では、上シールブロック160aと下シールブロック160bとは対峙する位置に配置される。上シールブロック160aには、シール用ヒータ(図示せず)が長手方向のほぼ全域に配置されている。シール用ヒータは、シール工程時に通電され、発生する熱により包装袋(ビニール)の接触部を溶かしてシール(封止)する。
【0025】
ここでは、上シールブロック160aが可動部となって、シール工程時に下降する。一方、下シールブロック160bが固定部となって、布団類を収容した包装袋240の開口部が載置される。従って、シール工程では、布団類を収容した包装袋240の開口部を上シールブロック160aと下シールブロック160bとで挟み、シール用ヒータに通電してその開口部をシール(封止)する。なお、上シールブロック160aを固定側とし、下シールブロック160bを可動側としても良い。その場合、シール工程時に下シールブロック160bを上昇させ、上シールブロック160aと下シールブロック160bとで挟み、シール用ヒータに通電してその開口部をシールする構成となる。
【0026】
また、図7に示すように、扉135と下シールブロック160bの間に包装袋240の両側を引っ張る引っ張り機構300が設けられる。布団類を収容する包装袋240はビッグサイズ(横幅が広い)であるので、そのまま下シールブロック160bの載置面に包装袋240の開口部を載置した場合、開口部が弛んだ状態となる虞がある。開口部が弛んだ状態では、綺麗にシールすることが出来ない。それを改善するため、引っ張り機構300により、包装袋240の開口部をチャンバー140の両側壁に向けて引っ張るようにして、開口部を弛みのない形状(平らな形状)にして下シールブロック160b上に配置する構成を提供している。
【0027】
図8乃至図11は、布団類真空包装機100の減圧パップの作業工程における真空ポンプ170との接続状態を示している。
図8は、布団類を収容した包装袋240を引出し部130に収め、その引出し部130をチャンバー140内に収容した密閉状態における真空ポンプ170の制御動作を示している。なお、図8乃至図11の網掛け部は、布団類を収容した包装袋240を示している。また、各開閉弁の黒塗りは「閉」状態を示し、白塗りは「開」状態を示している。
【0028】
図8に示すように、引出し部130をチャンバー140内に収容した密閉状態では、制御装置400は、上シールブロック160aと真空ポンプ170とを接続する第1開閉弁(電磁弁)250を「閉」、袋押え機構180と真空ポンプ170とを接続する第2開閉弁260を「開」、チャンバー40と真空ポンプ170とを接続する第3開閉弁270を「閉」、大気圧に開放する第4開閉弁280を「閉」となるように制御する。従って、真空ポンプ170による減圧(真空引きとも言う)により、袋押え機構180の上下棒185aを内蔵するパイプ内は減圧状態が保たれているので、袋押え部185はチャンバー140の最上位に位置する。
この状態で減圧工程を開始すると、制御装置400は第3開閉弁270を「開」とする。従って、真空ポンプ170による減圧によりチャンバー140内の空気が脱気される。
【0029】
図9は、チャンバー140内を減圧(チャンバー内の空気を脱気)する動作と、袋押え機構180の袋押え部185によって包装袋240を押圧する動作とを併用して、減圧工程を実行する場合の真空ポンプ170の制御動作を示している。
制御装置400は、第3開閉弁270を「開」として、真空ポンプ170による減圧によりチャンバー140内の空気を脱気する。すると、包装袋240の空気も同時に脱気される。この減圧動作と並行して、制御装置400は第2開閉弁260を「閉」にすると、袋押え機構180のパイプ内の真空引きが途絶え、袋押え部185は自重により下降する。この下降動作により包装袋240が押下されるので、袋内の空気の脱気が促進する。言い換えると、袋押え部185によって包装袋240内の空気を押し出すことができるので、大きな布団類であっても低い減圧(袋押え部の押圧と連動した低い圧力)によって減圧工程が実施できる。ここでは、減圧動作と並行して袋押え部185を下降する動作としたが、減圧動作を一旦停止した状態で、袋押え部185を下降するように制御しても良い。なお、袋押え機構180の上下棒185aを真空ポンプ170によって空気を押し入れて、袋押え部185を下降させる方式を採用しても良い。
【0030】
図10は、チャンバー140内の減圧動作を終了し、袋押え部185によって包装袋240の押圧を完了した状態における真空ポンプ170の制御動作を示している。
制御装置400は、チャンバー140内の減圧が予め定められた値になると、第3開閉弁270を「閉」として、真空ポンプ170による真空引きを停止する。第2開閉弁260は「閉」状態のままであるので、袋押え部185は自重により下降したままである。
【0031】
図11は、脱気を完了した包装袋240の開口部をシール(封止)するシール工程における真空ポンプ170の制御動作を示している。
制御装置400は、第1開閉弁250を「開」として、真空ポンプ170からの圧力により上シールブロック160aを下シートブロック160bに向けて降下させる。これにより、上シールブロック160aと下シートブロック160bとで包装袋240の開口部を挟む。そして、上シールブロック160aに設けられるシール用ヒータを通電して、当該開口部をシールする。
【0032】
そして、第2開閉弁260を「開」にして、袋押え機構180の上下棒185aを内蔵するパイプ内の真空引きを行い、袋押え部185を上昇させて元の位置まで戻す。なお、ここでは、上シールブロック160aに設けられるシール用ヒータを設けるとしたが、下シートブロック160b側に設けても良い。
開口部のシールが完了した後、制御装置400は第4開閉弁280を「開」にして、チャンバー140内を大気圧に戻す。これにより、引出し部130をチャンバー140から引き出すことが出来る状態となり、減圧パックされた包装袋240を取り出すことができる。
【0033】
図12は、布団類真空包装機100の減圧パック工程の手順を示すフローチャートである。図13のSTEP1乃至STEP3は、減圧工程における袋押え部185の下降状態を示す図である。図14のSTEP4乃至STEP6は、シール工程から終了工程作における袋押え部185の動作を示す図である。以下、図12乃至図14を参照して、布団類真空包装機100の動作を説明する。
利用者は、包装袋240内に布団類を収容し、その包装袋240を布団類真空包装機100の引出し部130にセット(開口部を下シートブロック160bに載置)して、図8に示した状態の準備を行う。そして、利用者は、その引出し部130をチャンバー140に収容して、扉135が密着した状態であることを扉スイッチ閉のONで確認して(S10)、運転開始ボタンをONする(S20)。制御装置400は、図8に示すように、第3開閉弁(真空弁)270を「開」、第4開閉弁(開放弁)280を「閉」する。図13のSTEP1は、この運転開示時のチャンバー140内の状態を示している。
【0034】
次に、制御装置400は、扉密着確認を行って減圧準備が整ったと判断すると真空ポンプ170を作動してチャンバー40内を予め設定した時間(例えば、20秒)減圧する(S30)。すると、図11のSTEP2に示すように、包装袋240が徐々に膨張する。
次に、図11のSTEP3に示すように、減圧値が30%に到達すると、制御装置400は袋押え機構180の真空引きを停止する。すると袋押え部185が自重により降下して包装袋240を上部から押える。このように、真空ポンプ170による真空引きと、袋押え部185による押圧とを併用して、低い減圧値(例えば、減圧60%)で包装袋240内の空気を脱気する。
【0035】
次に、制御装置は、図11に示すように、第1開閉弁250を「開」、第2開閉弁260を「開」にする。第1開閉弁250が「開」となると、真空ポンプ170からの空気圧力によって上シールブロック160aを動かすピントン(図示せず)を押し下げ、それにより上シールブロック160aを降下させる。そして、予め設定した下降確認時間(例えば、2秒)が経過したならば、上シールブロック160aに設けられるシール用ヒータを設定した通電時間(例えば、2秒)ONにして、上シールブロック160aと下シートブロック160bとで挟んだ包装袋240の開口部をシールする。シールが完了したならばシール用ヒータをOFFにして、シール工程を終了する(S40)。図14のSTEP4は、シール完了時のチャンバー140内の状態を示している。
【0036】
シール工程が終わり、しわ取り制御の指定又は操作があれば(S50のYes)、後述するしわ取り工程を実行する(S60)。しわ取り制御の指定又は操作がなければ(S50のNo)、冷却工程(ソフト開放)を実行する(S70)。冷却工程は、予め設定した冷却時間(例えば、4秒)が経過するまで待機し、時間が経過したならば冷却工程を終了する。冷却工程およびしわ取り工程が終了すると、減圧状態のチャンバー40の開放工程を実行する(S80)。最後に、減圧パックした包装袋240を取り出す(S90)。
【0037】
制御装置400は、開放工程S80を開始すると、真空ポンプ170の動作を停止して、第4開閉弁(開放弁)280を「開」にしてチャンバー40内を大気圧に戻す。また、第1開閉弁(シール弁)250を「開」にして、真空ポンプ170の真空引きにより上シールブロック160aを上昇させる。
図14のSTEP5、6は開放工程のチャンバー140内の状態を示し、STEP5では袋押え部185によって包装袋240を押さえながら、チャンバー140内を大気圧に戻す。そして、STEP6に示すように、チャンバー140内が大気圧+10%になったら、袋押え部185を元の位置まで戻す。最後に、引出し部30をチャンバー40から引き出して、減圧パックした包装袋240をチャンバー40から取り出す。
【0038】
図15は、しわ取り工程S60におけるチャンバー140内の状態を示す図である。
制御装置400は、シール工程S40が完了した後、第3開閉弁270を「開」、第2開閉弁260を「閉」にすると、袋押え部185を下降した状態で、真空ポンプ170によってチャンバー40内を再度減圧(再真空)する。この再減圧により包装袋240が少し膨張する。すると、膨張した包装袋240内のシワになっていた箇所の空気は、図15のSTEP4-1に示すように、袋押え部185によって押圧されていない袋内エリアに移動する。
【0039】
制御装置400は、チャンバー40内の圧力が設定値(例えば、完了圧+10~20%)に到達した時、第2開閉弁260を「開」して、図15のSTEP4-2に示すように、袋押え部185を少しだけ上げる。次に、第2開閉弁260を「閉」して、図15のSTEP4-3に示すように、袋押え部185を降下させる。制御装置400は、第2開閉弁260の「開」/「閉」を繰り返して、袋押え部185を昇降/下降の袋押えポンピングを実行する。
そして、制御装置400は、ポンピング回数が予め設定した回数(少なくとも2回以上)したならば、ポンピング完了と判断して終了する。そして、包装袋240を袋押え部185で押さえながらチャンバー40内を開放して大気圧に戻す。これにより、包装袋240をシワが取れ、綺麗な仕上がりの減圧パックが完成する。
【0040】
次に、図16図17を参照して、布団類を減圧パックする時の操作、並びに動作を表示する表示タッチパネル110a(操作パネルとも言う)について説明する。
布団類真空包装機100の表示タッチパネル110aには、布団パック操作の案内画面が表示されている。案内画面には、
(1)専用機にふとんを入れてください
(2)引き出しの中にセットしてください
(3)引き出しを閉めてください
の各案内が表示される。利用者は、その案内通りに、布団類を減圧パック用の包装袋240内に収め、その包装袋240をチャンバー40内にセットして、扉135を閉じる。その作業を終えると、コース選択を行う。
【0041】
コース選択では、「敷ふとん/毛布」コースと、「羽毛ふとん/掛ふとん」コースの2コースが選択可能となっている。「敷ふとん/毛布」コースと「羽毛ふとん/掛ふとん」コースとは、減圧値が異なる。即ち、「羽毛ふとん/掛ふとん」は「敷ふとん/毛布」と比べ、柔らかい素材であるので減圧値を低く設定することが望ましい。例えば、「敷ふとん/毛布」の減圧値が60%とすると、「羽毛ふとん/掛ふとん」の減圧値は40~50%が望ましい。利用者は、コース選択が終了すると、案内に従いコイン投入機構110bから利用料金(例えば、300円)を投入する。
【0042】
減圧動作が始まると図16(a)に示すように、表示タッチパネル110aの画面が画面400に遷移する。画面400では、「真空パックしています」のガイダンス表示410の下に、減圧パックの作業工程の進捗状況(進行状況)を示すプログレスバー(表示バー)420が表示される。
プログレスバー420は、チャンバー140内の減圧が進むにつれて点灯範囲が進行(時間経過を示す横軸に沿って点灯)するバーであって、減圧開始から開放終了(開放可能な圧力になるまで)までの進捗状況が利用者の目に見えるように表示される。
【0043】
また図16(a)に示すように、プログレスバー420の下部には、機器が予測するトータル時間430(図では、例えば53.0秒)が表示される。また、真空度(減圧値)440に、現在のチャンバー140内の減圧値(図では、例えば49.3%)が表示される。更に、プログレスバー420の上部には、残り時間450(図では、例えば、33秒)が表示される。残り時間450は、後述する推定した全工程時間が設定され、動作時間の経過に応じてカウントダウンされる。
【0044】
減圧パックの作業工程は、図12に示すフローチャートを大別すると、減圧工程S30、シール工程S40、冷却工程S70、開放工程S80に分けることができる。そこで、表示タッチパネル110aは、「減圧運転の開始~開放工程の終了」までを、プログレスバー420と残り時間450で表示している。しかし、減圧設定の設定値が%(圧力)で表示すると減圧工程の時間が分からないことや、開放工程の時間は変動するため、時間での表現が難しい。このため、以下の要領で全工程の時間を算出する方式を採用することで、プログレスバー420および残り時間450での表示を可能とする。
【0045】
<全行程時間の算出>
上記した4つの工程の中で、シール工程S40のシール時間T2、冷却工程S70の冷却時間T3は、実験データ等から事前に設定することができる。一方、減圧工程の時間と開放工程の時間は、パック対象の被包装物の素材や、真空ポンプや開閉弁の状態等によって異なるため、変動要素となる。そこで、減圧工程の減圧時間T1と開放工程の開放時間T4とは、それぞれ推定時間を求めて全工程時間を算出する。
減圧時間T1は、減圧%設定の場合、「減圧時の時間/圧力の関係実測値」を用いることで、推定減圧時間を算出する。
開放時間T4は、減圧%設定の場合、設定減圧値から「開放時の時間/圧力の関係実測値」を用いて算出する。
また、減圧が時間設定の場合、減圧時間から推定の減圧値を求め、この値から推定開放時間を求める。
これらの減圧時間T1、シール時間T2、冷却時間T3、開放時間T4を加算すれば、全工程の想定時間を求めることができる。想定時間は、動作開始時に残り時間450に設定されてカウントダウンされる。
【0046】
<運転中の残時間誤差の制御>
減圧パックの作業工程では、想定した時間と実際の運転時の残り時間には誤差が発生する。そこで、減圧工程終了時と開放工程開始時に誤差分の調整を行うとする。
減圧工程では、推定減圧時間より減圧時間が掛かっているならば、「残り時間」450の減算表示を一時停止させる。
推定減圧時間よりも早く減圧値(真空設定圧)に到達した場合(時間が掛からなかった場合)は、推定減圧時間との差分を減圧時間から強制的に減算(カウントダウン)して「残り時間」450に表示する。
【0047】
開放工程では、開放開始時に現在圧力を確認し、想定圧力と比較を行う。想定圧力より現在圧力が高ければ、現在圧力が想定圧力より低く開放されるまで「残り時間」450の減算表示を一時停止させる。一方、想定圧力より現在圧力が低ければ、想定圧力での開放想定時間と現在圧力の想定開放時間の差分を開放時間T4から強制的に減算して「残り時間」450に表示する。
【0048】
最後に、2回目以降の運転では、前回の運転データより、「時間/圧力の関係算出補正値」を求め、環境変化に対応して推定時間の精度を上げる(学習機能の実行)。
これら上記制御を行うことで、「減圧開始~開放終了」までを時間で管理することができる。
【0049】
図16(b)は、例えば残り時間20秒前の表示タッチパネル110aの画面460を示している。
図17(a)は、例えば残り時間3秒前の表示タッチパネル110aの画面例470を示している。同(b)は、例えば残り時間0秒(真空完了)の表示タッチパネル110aの画面480を示している。残り時間0秒(真空完了)では、開放工程まで終了したことを示すようにプログレスバー420が全灯する。また、「布団を取り出してください」のメッセージをガイダンス表示410する。
利用者は、扉135を引き出して、チャンバー140内の減圧パック済みの包装袋240を取り出す。そして、扉135を閉めて全ての作業を終了する。
【0050】
(第2実施形態)
図18乃至図21は、布団類真空包装機の第2実施形態を示す図である。
第2実施形態の布団類真空包装機500では、布団類を収容した包装袋を収める引出し部530を縦方向(縦長の形状)にて筐体510に収納する。これにより、筐体510の横幅(W)を小さくする構成とした。
図18は、第2実施形態の布団類真空包装機500の斜視図を示す。
筐体510の形状は、布団類を減圧包装することが出来る小型の形状を有し、例えば幅(W)が約600mm、高さ(H)が約1830mm、奥行き(D)が約1350mmである。布団類真空包装機500は、上から順に操作パネル部520、引出し部530を収容するチャンバー540、基台部540の3つの層を有している。引出し部530は、筐体510のチャンバー540内に引出し可能に取り付けられる。
【0051】
図19(a)は、布団類真空包装機500の引出し部530をチャンバー540から引き出した状態の図を示す。同(b)は、引出し部530を反時計方向に90度(又は時計方向に270度)回動した状態を示す。図20は、引出し部530とチャンバー540の構成を示す図である。
布団類真空包装機500の使用にあたって、図19(a)に示すように、引出し部530は縦長の形状のまま筐体510のチャンバー540の外に引き出される。そして、チャンバー540の外に引き出された引出し部530は、図19(b)に示すように反時計方向に90度(又は時計方向に270度)回動される。引出し部530には、引き出しスライド機構&回動機構&ロック機構を有している。
【0052】
図20に示すように、反時計方向に90度回動した引出し部530は、シール機構560を有する載置面570が水平な形状となる。これにより、水平な形状に回動された載置面570に、布団類が収容される包装袋580(図20を参照)を簡単に載置することが出来る。載置面570上の包装袋580は、引き出した時の形状に戻すため、時計方向(又は反時計方向)に回動される。その回動時の形状変形を抑制するように、例えば2つのベルト590によってしっかりと縛って固定する。ベルト590は、ベルト幅に応じて1つ又は複数のベルトが用いられる。
【0053】
図19および図20に示すように、引出し部530の載置面570が水平な状態の形状では、例えば、底面から包装袋580までの高さ(H1)は約1060mmである。引出し部530が筐体510外に引き出された長さ(L1)は1400mmである。また、引出し部530の蓋部の横幅(W1)は約300mm、蓋部の縦幅(H2)は約1000~1100mmである。引出し部530の蓋が筐体510のチャンバー枠壁に密着した時、チャンバー540は減圧可能な密閉状態となる。
【0054】
図21および図22は、布団類真空包装機500の作業工程を説明する図である。
図21では、STEP1~3の作業工程を示す。
STEP1:利用者は、包装袋580を得るために、布団類真空包装機500の操作パネル部520から料金を支払って、例えば操作パネル部520の「包装袋ボタン」を押下すると、基台部550に設けられる包装袋排出機構から自動的に包装袋580が排出される。
【0055】
STEP2:利用者は、筐体510のチャンバー540から引出し部530を縦長の形状のまま回動可能位置まで引き出す。
STEP3:利用者は、筐体510のチャンバー540から引き出した引出し部530を反時計方向に90度回動してロックし、載置面570を水平な状態に形成する。利用者は、図示しない作業台で排出された包装袋580の開口部から布団類210を収め、その布団類210を収めた包装袋580を載置面570に移動する。
【0056】
図22では、次のSTEP4~6の作業工程を示す。
STEP4(ワークセット):利用者は、布団類を収めた包装袋580を載置面570に載置する。この時、横長状態にある第1シールブロッの上に、包装袋240(ワーク)の開口部を載置して包装袋580を収納する。
STEP5(ワーク固定):利用者は、1つ又は複数のベルト590を用いて包装袋580を載置面570に固定する。
STEP6(立てて収納):利用者は、包装袋580をベルト590で固定した引出し部530を時計方向に90度回動して、引き出し前の形状(縦長の形状)に戻して、筐体510内に収納する。
その後、操作パネル部520から利用料金を支払って、「スタートボタン」を押下することで、布団類真空包装機500は予め設定された時間、減圧パック処理とシール処理を実行する。
【0057】
図23は、布団類真空包装機の第3実施形態を示す図である。
第3実施形態の布団類真空包装機600は、カセットタイプの形状であり、第2実施形態と同じく布団類を収容した包装袋620を収める引出し部630を筐体610に縦収納する。引出し部630は縦長の形状で、筐体610の前後方向にスライド可能であり、筐体610から出し入れできる。引出し部630は、筐体610から引き出した時には縦長状態であるが、その載置面640は底部のヒンジ機構によって上部開放側を所定角(例えば、25~35度)回動することができる。その回動により載置面640の上部開放側が広くなり、布団類を収容した包装袋620を載置し易い形状となる。
【0058】
回動した載置面640に包装袋620を載置した引出し部630は、元の縦長形状に戻して、筐体610のチャンバー内に収める。
このように、第3実施形態の布団類真空包装機600によれば、筐体510の横幅を小さくすることができる。また、載置面640の回動機構により上部開放側を広くした状態で包装袋620を載置することができる。
【0059】
以上のように実施形態によれば、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類真空包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類真空包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【0060】
実施形態の布団類真空包装機を備えるランドリーは、布団類の乾燥を行う布団乾燥機40と、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機30a,30bと、布団乾燥機40又は洗濯乾燥機30a,30bを用いて、乾燥又は洗濯乾燥した布団類を減圧パックする布団類真空包装機100(500,600)と、を有する構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類真空包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類真空包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【0061】
また、実施形態のランドリーの布団類真空包装機100(500,600)は、布団乾燥機40又は洗濯乾燥機30a,30bの近くに設置される構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類真空包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類真空包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【0062】
また、実施形態のランドリーの布団類真空包装機100(500,600)は、布団乾燥機40又は洗濯乾燥機30a,30bに併設されている、又は向いに設置される構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類真空包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類真空包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【0063】
また、実施形態のランドリーの布団類真空包装機100(500,600)は、布団乾燥機40と洗濯乾燥機30a,30bとの間に設置される構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類真空包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類真空包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【0064】
実施形態の布団類真空包装機を備えるランドリーは、布団類の乾燥を行う布団乾燥機40と、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機30a,30bと、布団乾燥機30又は洗濯乾燥機30a,30bを用いて、乾燥又は洗濯乾燥した布団類を減圧パックする布団類真空包装機100(500,600)と、を有し、布団類真空包装機100は、利用料金を支払う決済手段110bと、チャンバー140と、チャンバー140内に引出し可能に横収納又は縦収納され、布団類を収容した包装袋240が収められる引出し部130と、チャンバー140に引出し部130を収納した状態でチャンバー140内を減圧することにより、布団類を収容した包装袋240内を脱気にする減圧手段170と、脱気した包装袋240の開口部をシールするシール手段160a,160bと、を有する構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類真空包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類真空包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【0065】
また、実施形態のランドリーの布団類真空包装機100(500,600)は、チャンバー140に取り付けられ、袋押え部185によって包装袋240を押圧する袋押え機構180を更に有し、袋押え機構180による押圧と併用することで、低い減圧値で減圧動作を実行する構成である。これにより、簡単な構成により布団類を減圧パックする布団類真空包装機を提供することができる。
【0066】
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
100…布団類真空包装機、 105…筐体、 110…操作パネル部
110a…表示タッチパネル、 110b…コイン投入機構
120…メンテナンスアクセス部、 130…引出し部130
140…チャンバー、 150…基台部、 160a…上シールブロック
160b…下シートブロック、 170…真空ポンプ、 180…袋押え機構
185…袋押え部、 200…収容部、 240…包装袋、 250…第1開閉弁
260…第2開閉弁、 270…第3開閉弁、 280…第4開閉弁
300…引っ張り機構、 400…制御装置
500…第2実施形態の布団類真空包装機、 510…筐体、 520…操作パネル部
530…引出し部130、 540…チャンバー、 550…基台部
560…シールブロック、 570…載置面、 580…包装袋、 590…固定ベルト
600…第3実施形態の布団類真空包装機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2023-06-09
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、布団類の減圧パック包装機を備えるランドリーに関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、乾燥した布団類を減圧パックにして持ち帰ることができる布団類の減圧パック包装機を備えるランドリーを提供することにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態の布団類の減圧パック包装機を備えるランドリーは、布団類の乾燥を行う布団乾燥機と、前記布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機と、前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機を用いて、乾燥又は洗濯乾燥した前記布団類を減圧パックする布団類の減圧パック包装機と、を有する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
図1】実施形態に係る布団類の減圧パック包装機の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。
図2】実施形態に係る布団類の減圧パック包装機の引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。
図3】布団類の減圧パック包装機を、布団乾燥機および洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの第1店舗レイアウトを示す図である。
図4】布団類の減圧パック包装機を、布団乾燥機および洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの第2店舗レイアウトを示す図である。
図5】布団類の減圧パック包装機を、布団乾燥機および洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの第3店舗レイアウトを示す図である。
図6】布団類の減圧パック包装機に包装袋を装填する作業を示した図である
図7】メンテナンスアクセス部内の機構、チャンバーおよび引出し部の機構を示す図である。
図8】布団類の減圧パック包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第1接続状態を示している。
図9】布団類の減圧パック包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第2接続状態を示している。
図10】布団類の減圧パック包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第3接続状態を示している。
図11】布団類の減圧パック包装機の減圧パック工程における真空ポンプとの第4接続状態を示している。
図12】布団類の減圧パック包装機の減圧パック全工程の手順を示すフローチャートである。
図13】STEP1乃至STEP3は、減圧工程における袋押え部の下降状態を示す図である。
図14】STEP4乃至STEP6は、シール工程から終了工程作における袋押え部の動作を示す図である。
図15】しわ取り工程におけるチャンバー内の状態を示す図である。
図16】布団類を減圧パックする時の操作、並びに動作を表示する表示タッチパネルの表示例を示す図である。
図17】布団類を減圧パックする時の操作、並びに動作を表示する表示タッチパネルの表示例を示す図である。
図18】布団類の減圧パック包装機の第2実施形態の斜視図を示す図である。
図19】(a)は、第2実施形態の布団類の減圧パック包装機の引出し部をチャンバーから引き出した状態の図を示す図である。同(b)は、引出し部を90°(又は時計方向に270度)回動した状態を示す図である。
図20】第2実施形態の布団類の減圧パック包装機の引出し部とチャンバーの構成を示す図である。
図21】第2実施形態の布団類の減圧パック包装機の作業工程STEP1~3を示す図である。
図22】第2実施形態の布団類の減圧パック包装機の作業工程STEP4~6を示す図である。
図23】布団類の減圧パック包装機の第3実施形態の斜視図を示す図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
以下では、ランドリーとしてコインランドリー店舗を例に説明するが、病院やホテルや介護施設等に備えるランドリーにも適用できる。
図1は、例えばコインランドリーの店舗の施設に設置される布団類の減圧パック包装機100の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。図2は、布団類の減圧パック包装機100の引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
図1および図2に示すように、例えばコインランドリー店舗に設置される布団類の減圧パック包装機100は立方体(箱型)の筐体105で構成される。その筐体105の形状は、布団類(敷布団、掛布団、毛布、こたつ布団、タオルケット、座布団、衣類(特に厚手の衣類を複数同時に)、カーテン等)を減圧(真空)包装することが出来る大きさであり、例えば幅(W)が約1000~1100mm、高さ(H)が約1830mm、奥行き(D)が約1350mmである。布団類の減圧パック包装機100は、上から順に操作パネル部110、メンテナンスアクセス部120、引出し部130を収容するチャンバー140、基台部150の4つの層を有している。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
操作パネル部110には、布団類の減圧パック包装機100の制御を司る制御装置400(図3を参照)を内蔵する表示タッチパネル110aおよびコイン投入機構(決済手段)110bが設けられている。利用者が布団類の減圧パック包装機100を利用する場合に、コイン投入機構110bに予め定められた利用料金のコインを入金(例えば、300円)する。そして、表示タッチパネル110aからの操作に従って機器を稼働することが出来る。コイン投入機構110bとは別に、紙幣、カード決済処理部、又はスマートフォン決済処理機能(決済手段)を設けても良い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
図3乃至図5は、布団類の減圧パック包装機100を、布団類の乾燥を行う布団乾燥機、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機の近くに配置したコインランドリーの店舗レイアウトの各例を示している。
図3のレイアウト20aでは、2連式乾燥機20が3台、大型洗濯乾燥機30a,30bが2台、リフレッシュ機能付き布団乾燥機40が1台、布団類の減圧パック包装機100が1台、キャスター付き作業台50を配置した例を示している。大型洗濯乾燥機30a,30bは、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う機器である。そして、布団類の減圧パック包装機100は、布団乾燥機40と大型洗濯乾燥機30bの間に配置される。従って、レイアウト20aによれば、乾燥した布団類を減圧(真空)パックしたい利用者にとって、布団類を運ぶ距離が短く、作業性の良いレイアウトとなっている。なお、作業台50を折り畳み可能な形状とすれば、非使用時は邪魔にならない小さいスペースにて収容することができる。また、布団乾燥機40は、リフレッシュ機能の無いものでも良い。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
図4に示したレイアウト20bでは、布団乾燥機40と布団類の減圧パック包装機100との間に作業台50を配置したレイアウトである。また、布団類の減圧パック包装機100と大型洗濯乾燥機30aとを併設したレイアウトでもある。作業台50に大物の布団類を載せて作業をし易くしている。従って、図4のレイアウト20bであっても、利用者にとって乾燥を終えた布団類を減圧パックするのに作業性の良いレイアウトとなっている。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
図5に示したレイアウト20cでは、布団類の減圧パック包装機100と大型洗濯乾燥機30aとの間に作業台50を配置したレイアウトである。また、布団類の減圧パック包装機100と布団乾燥機40を併設したレイアウトでもある。作業台50に大物の布団類を載せて作業をし易くしている。従って、図5のレイアウト20cであっても、利用者にとって乾燥を終えた布団類を減圧パックするのに作業性の良いレイアウトとなっている。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
図3乃至図5のレイアウトを有するコインランドリーでの布団類の減圧パックの作業手順について説明する。
例えば、布団類の洗濯・乾燥・減圧パックの一連の作業を実施したい場合、図3の店舗レイアウト20aでは、キャスター付き作業台50を用いて大型洗濯乾燥機30aの前に移動する。そして、大型洗濯乾燥機30aを用いて布団類の洗濯を行い、次に布団乾燥機40を用いて布団類の乾燥を行い、次に布団類の減圧パック包装機100を用いて洗濯・乾燥後の布団類を減圧パックする。図3のレイアウト20aであれば、この一連の作業が大型洗濯乾燥機30a-布団乾燥機40-布団類の減圧パック包装機100と流れるように実施することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
例えば、大型洗濯乾燥機30a又は30bを用いて布団類の洗濯・乾燥を行う作業とした場合あっても、大型洗濯乾燥機30a又は30bでの洗濯・乾燥の次に、布団類の減圧パック包装機100を用いて洗濯・乾燥後の布団類を減圧パックする。図3のレイアウト20aであれば、この一連の作業が大型洗濯乾燥機30b-布団類の減圧パック包装機100と流れるように実施することができる。また図4のレイアウト20bであれば、この一連の作業が大型洗濯乾燥機30a-布団類の減圧パック包装機100と流れるように実施することができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
例えば、布団類の乾燥・減圧パックの作業を実施したい場合、キャスター付き作業台50を用いて布団類を布団乾燥機40前に移動する。
そして、布団乾燥機40を用いて布団類のリフレッシュ&乾燥を行い、次に布団類の減圧パック包装機100を用いてリフレッシュ&乾燥後の布団類の減圧パックを行う作業となる。図3および図5のレイアウト20a,20cであれば、この一連の作業が布団乾燥機40-布団類の減圧パック包装機100と流れるように実施することができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
なお、図3乃至図5のレイアウトでは、布団乾燥機40と大型洗濯乾燥機30bとの間に布団類の減圧パック包装機100を配置、或いは布団類の減圧パック包装機100と大型洗濯乾燥機30a又は30b、および布団類の減圧パック包装機100とを併設するとしたが、布団乾燥機40又は大型洗濯乾燥機30a,30bを布団類の減圧パック包装機100に向かい合うように配置しても良い。
このように、図3乃至図5に示すようなレイアウト20a~20cのコインランドリー店舗とすれば、大型洗濯乾燥機30a又は30bと布団乾燥機40と布団類の減圧パック包装機100との組み合わせにより、布団類の洗濯、乾燥、減圧パックを作業性良く実施することができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
図6は、布団類の減圧パック包装機100に包装袋240を装填する作業を示した図である。
布団類の減圧パック包装機100の基台部150から包装袋240を手動又は自動で取り出す(STEP1)。次に、作業テーブル50上に包装袋240を広げ、その中に被洗濯物となる布団類240aを収容する(STEP2)。そして、引出し部130をチャンバー140から引出し、布団類240aを収容した包装袋240を引出し部130に載置して、チャンバー140内に押し入れる(STEP3)。この時、下シールブロック160bに載置される包装袋240の開口部は、引出し部130の前方に設けられた引っ張り機構300により横幅の外方向に引っ張られて、平らな形状で載置される。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
図7は、メンテナンスアクセス部120内の機構、チャンバー140および引出し部130の機構を示す図である。
図7に示すように、チャンバー140の上に位置するメンテナンスアクセス部120には、包装袋240の開口部をシール(封止)するシール機構160の可動側の上シールブロック160a、真空ポンプ170、袋押え機構180が設けられる。そして、メンテナンスアクセス部120の扉120a(図1(b)を参照)は、メンテナンス時に開閉される。即ち、メンテナンスアクセス部120の扉120aは、真空ポンプ170、可動側のシール機構、および後述する袋押え機構180の保守点検時に開閉される。なお、図7には、真空ポンプ170や袋押え機構180を制御する制御装置400を示している。制御装置400は、布団類の減圧パック包装機の全体制御を司り、後述する図8乃至図15においてその動作を説明する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
図8乃至図11は、布団類の減圧パック包装機100の減圧パップの作業工程における真空ポンプ170との接続状態を示している。
図8は、布団類を収容した包装袋240を引出し部130に収め、その引出し部130をチャンバー140内に収容した密閉状態における真空ポンプ170の制御動作を示している。なお、図8乃至図11の網掛け部は、布団類を収容した包装袋240を示している。また、各開閉弁の黒塗りは「閉」状態を示し、白塗りは「開」状態を示している。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
図12は、布団類の減圧パック包装機100の減圧パック工程の手順を示すフローチャートである。図13のSTEP1乃至STEP3は、減圧工程における袋押え部185の下降状態を示す図である。図14のSTEP4乃至STEP6は、シール工程から終了工程作における袋押え部185の動作を示す図である。以下、図12乃至図14を参照して、布団類の減圧パック包装機100の動作を説明する。
利用者は、包装袋240内に布団類を収容し、その包装袋240を布団類の減圧パック包装機100の引出し部130にセット(開口部を下シートブロック160bに載置)して、図8に示した状態の準備を行う。そして、利用者は、その引出し部130をチャンバー140に収容して、扉135が密着した状態であることを扉スイッチ閉のONで確認して(S10)、運転開始ボタンをONする(S20)。制御装置400は、図8に示すように、第3開閉弁(真空弁)270を「開」、第4開閉弁(開放弁)280を「閉」する。図13のSTEP1は、この運転開示時のチャンバー140内の状態を示している。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
次に、図16図17を参照して、布団類を減圧パックする時の操作、並びに動作を表示する表示タッチパネル110a(操作パネルとも言う)について説明する。
布団類の減圧パック包装機100の表示タッチパネル110aには、布団パック操作の案内画面が表示されている。案内画面には、
(1)専用機にふとんを入れてください
(2)引き出しの中にセットしてください
(3)引き出しを閉めてください
の各案内が表示される。利用者は、その案内通りに、布団類を減圧パック用の包装袋240内に収め、その包装袋240をチャンバー40内にセットして、扉135を閉じる。その作業を終えると、コース選択を行う。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
(第2実施形態)
図18乃至図21は、布団類の減圧パック包装機の第2実施形態を示す図である。
第2実施形態の布団類の減圧パック包装機500では、布団類を収容した包装袋を収める引出し部530を縦方向(縦長の形状)にて筐体510に収納する。これにより、筐体510の横幅(W)を小さくする構成とした。
図18は、第2実施形態の布団類の減圧パック包装機500の斜視図を示す。
筐体510の形状は、布団類を減圧包装することが出来る小型の形状を有し、例えば幅(W)が約600mm、高さ(H)が約1830mm、奥行き(D)が約1350mmである。布団類の減圧パック包装機500は、上から順に操作パネル部520、引出し部530を収容するチャンバー540、基台部540の3つの層を有している。引出し部530は、筐体510のチャンバー540内に引出し可能に取り付けられる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
図19(a)は、布団類の減圧パック包装機500の引出し部530をチャンバー540から引き出した状態の図を示す。同(b)は、引出し部530を反時計方向に90度(又は時計方向に270度)回動した状態を示す。図20は、引出し部530とチャンバー540の構成を示す図である。
布団類の減圧パック包装機500の使用にあたって、図19(a)に示すように、引出し部530は縦長の形状のまま筐体510のチャンバー540の外に引き出される。そして、チャンバー540の外に引き出された引出し部530は、図19(b)に示すように反時計方向に90度(又は時計方向に270度)回動される。引出し部530には、引き出しスライド機構&回動機構&ロック機構を有している。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
図21および図22は、布団類の減圧パック包装機500の作業工程を説明する図である。
図21では、STEP1~3の作業工程を示す。
STEP1:利用者は、包装袋580を得るために、布団類の減圧パック包装機500の操作パネル部520から料金を支払って、例えば操作パネル部520の「包装袋ボタン」を押下すると、基台部550に設けられる包装袋排出機構から自動的に包装袋580が排出される。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
図22では、次のSTEP4~6の作業工程を示す。
STEP4(ワークセット):利用者は、布団類を収めた包装袋580を載置面570に載置する。この時、横長状態にある第1シールブロッの上に、包装袋240(ワーク)の開口部を載置して包装袋580を収納する。
STEP5(ワーク固定):利用者は、1つ又は複数のベルト590を用いて包装袋580を載置面570に固定する。
STEP6(立てて収納):利用者は、包装袋580をベルト590で固定した引出し部530を時計方向に90度回動して、引き出し前の形状(縦長の形状)に戻して、筐体510内に収納する。
その後、操作パネル部520から利用料金を支払って、「スタートボタン」を押下することで、布団類の減圧パック包装機500は予め設定された時間、減圧パック処理とシール処理を実行する。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
図23は、布団類の減圧パック包装機の第3実施形態を示す図である。
第3実施形態の布団類の減圧パック包装機600は、カセットタイプの形状であり、第2実施形態と同じく布団類を収容した包装袋620を収める引出し部630を筐体610に縦収納する。引出し部630は縦長の形状で、筐体610の前後方向にスライド可能であり、筐体610から出し入れできる。引出し部630は、筐体610から引き出した時には縦長状態であるが、その載置面640は底部のヒンジ機構によって上部開放側を所定角(例えば、25~35度)回動することができる。その回動により載置面640の上部開放側が広くなり、布団類を収容した包装袋620を載置し易い形状となる。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
回動した載置面640に包装袋620を載置した引出し部630は、元の縦長形状に戻して、筐体610のチャンバー内に収める。
このように、第3実施形態の布団類の減圧パック包装機600によれば、筐体510の横幅を小さくすることができる。また、載置面640の回動機構により上部開放側を広くした状態で包装袋620を載置することができる。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
以上のように実施形態によれば、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類の減圧パック包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類の減圧パック包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
実施形態の布団類の減圧パック包装機を備えるランドリーは、布団類の乾燥を行う布団乾燥機40と、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機30a,30bと、布団乾燥機40又は洗濯乾燥機30a,30bを用いて、乾燥又は洗濯乾燥した布団類を減圧パックする布団類の減圧パック包装機100(500,600)と、を有する構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類の減圧パック包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類の減圧パック包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
また、実施形態のランドリーの布団類の減圧パック包装機100(500,600)は、布団乾燥機40又は洗濯乾燥機30a,30bの近くに設置される構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類の減圧パック包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類の減圧パック包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
また、実施形態のランドリーの布団類の減圧パック包装機100(500,600)は、布団乾燥機40又は洗濯乾燥機30a,30bに併設されている、又は向いに設置される構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類の減圧パック包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類の減圧パック包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
また、実施形態のランドリーの布団類の減圧パック包装機100(500,600)は、布団乾燥機40と洗濯乾燥機30a,30bとの間に設置される構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類の減圧パック包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類の減圧パック包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
実施形態の布団類の減圧パック包装機を備えるランドリーは、布団類の乾燥を行う布団乾燥機40と、布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機30a,30bと、布団乾燥機30又は洗濯乾燥機30a,30bを用いて、乾燥又は洗濯乾燥した布団類を減圧パックする布団類の減圧パック包装機100(500,600)と、を有し、布団類の減圧パック包装機100(500,600)は、利用料金を支払う決済手段110bと、チャンバー140と、チャンバー140内に引出し可能に横収納又は縦収納され、布団類を収容した包装袋240が収められる引出し部130と、チャンバー140に引出し部130を収納した状態でチャンバー140内を減圧することにより、布団類を収容した包装袋240内を脱気にする減圧手段170と、脱気した包装袋240の開口部をシールするシール手段160a,160bと、を有する構成である。これにより、ランドリーにおいて大物の被洗濯物である布団類を乾燥した後、布団類の減圧パック包装機により減圧パックすることで、小さくして持ち帰ることができる。また、大きいサイズである布団類を運ぶ距離が短く、流れ作業にて減圧パックすることができるように布団類の減圧パック包装機をレイアウトしたランドリーを提供することができる。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
また、実施形態のランドリーの布団類の減圧パック包装機100(500,600)は、チャンバー140に取り付けられ、袋押え部185によって包装袋240を押圧する袋押え機構180を更に有し、袋押え機構180による押圧と併用することで、低い減圧値で減圧動作を実行する構成である。これにより、簡単な構成により布団類を減圧パックする布団類の減圧パック包装機を提供することができる。
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
100…布団類の減圧パック包装機、 105…筐体
110…操作パネル部、 110a…表示タッチパネル、 110b…コイン投入機構
120…メンテナンスアクセス部、 130…引出し部130
140…チャンバー、 150…基台部、 160a…上シールブロック
160b…下シートブロック、 170…真空ポンプ、 180…袋押え機構
185…袋押え部、 200…収容部、 240…包装袋、 250…第1開閉弁
260…第2開閉弁、 270…第3開閉弁、 280…第4開閉弁
300…引っ張り機構、 400…制御装置
500…第2実施形態の布団類の減圧パック包装機、 510…筐体
520…操作パネル部、 530…引出し部130、 540…チャンバー
550…基台部、 560…シールブロック、 570…載置面、 580…包装袋
590…固定ベルト、 600…第3実施形態の布団類の減圧パック包装機
【手続補正35】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布団類の乾燥を行う布団乾燥機と、
前記布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機と、
前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機を用いて、乾燥又は洗濯乾燥した前記布団類を減圧パックする布団類の減圧パック包装機と、
を有する布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー。
【請求項2】
前記布団類の減圧パック包装機は、前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機の近くに設置されていることを特徴とする請求項1に記載の布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー。
【請求項3】
前記布団類の減圧パック包装機は、前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機に併設されている、又は向いに設置されていることを特徴とする請求項2に記載の布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー。
【請求項4】
前記布団類の減圧パック包装機は、前記布団乾燥機と前記洗濯乾燥機との間に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー。
【請求項5】
布団類の乾燥を行う布団乾燥機と、
前記布団類を含む被洗濯物の洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機と、
前記布団乾燥機又は前記洗濯乾燥機を用いて、乾燥又は洗濯乾燥した前記布団類を減圧パックする布団類の減圧パック包装機と、
を有し、
前記布団類の減圧パック包装機は、
利用料金を支払う決済手段と、
チャンバーと、
前記チャンバー内に引出し可能に横収納又は縦収納され、前記布団類を収容した包装袋が収められる引出し部と、
前記チャンバーに前記引出し部を収納した状態で前記チャンバー内を減圧することにより、前記布団類を収容した包装袋内を脱気にする減圧手段と、
脱気した前記包装袋の開口部をシールするシール手段と、
を有することを特徴とする布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー。
【請求項6】
前記布団類の減圧パック包装機は、
前記チャンバーに取り付けられ、袋押え部によって前記包装袋を押圧する袋押え機構を更に有し、
前記袋押え機構による押圧と併用することで、低い減圧値で減圧動作を実行することを特徴とする請求項5に記載の布団類の減圧パック包装機を備えるランドリー。