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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081877
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】減圧パック包装機
(51)【国際特許分類】
   B65B 31/04 20060101AFI20240612BHJP
【FI】
B65B31/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195403
(22)【出願日】2022-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】517164556
【氏名又は名称】株式会社TOSEI
(74)【代理人】
【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則
(74)【代理人】
【識別番号】110003362
【氏名又は名称】弁理士法人i.PARTNERS特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古瀬 義昭
(72)【発明者】
【氏名】小野 清和
(72)【発明者】
【氏名】浅賀 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】水口 健太
【テーマコード(参考)】
3E053
【Fターム(参考)】
3E053AA06
3E053BA09
3E053CA01
3E053CA07
3E053CB02
3E053FA01
3E053GA12
3E053GA15
3E053JA06
(57)【要約】
【課題】減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバー(表示バー)で表示する真空包装機を提供する。
【解決手段】実施形態の真空包装機は、減圧パック用の包装袋が収容されるチャンバーと、前記包装袋を収容した前記チャンバー内を減圧することで、前記包装袋内の空気を脱気する減圧手段と、脱気した前記包装袋の開口部をシールするシール手段と、前記チャンバー内の減圧開始から開放までの進捗を時系列的に示すプログレスバーを表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧パック用の包装袋が収容されるチャンバーと、
前記包装袋を収容した前記チャンバー内を減圧することで、前記包装袋内の空気を脱気する減圧手段と、
脱気した前記包装袋の開口部をシールするシール手段と、
前記チャンバー内の減圧開始から開放までの進捗を時系列的に示すプログレスバーを表示する表示手段と、
を有することを特徴とする真空包装機。
【請求項2】
前記プログレスバーの前記進捗には、前記減圧手段による減圧工程、前記シール手段によるシール工程、シール後の前記包装袋の冷却工程、および冷却後の包装袋を開放する開放工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の真空包装機。
【請求項3】
前記表示手段は、前記減圧開始から開放までの推定時間を算出して、その算出した時間を残り時間として表示し、
前記残り時間は、前記減圧開始から開放までの進捗に応じてカウントダウンされることを特徴する請求項1に記載の真空包装機。
【請求項4】
前記表示手段は、前記減圧工程に対応する推定減圧時間と、前記開放工程に対応する推定開放時間を算出することを特徴する請求項3に記載の真空包装機。
【請求項5】
前記表示手段は、前回の運転データより環境変化に対応して前記推定時間の精度を上げることを特徴する請求項3に記載の真空包装機。
【請求項6】
前記表示手段は、前記減圧開始から開放までの進捗に応じた前記チャンバー内の減圧値を表示することを特徴する請求項1に記載の真空包装機。
【請求項7】
前記表示手段は、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能に表示することを特徴する請求項1に記載の真空包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減圧パックの全作業工程の進捗状況をプログレスバー(表示バー)で表示する真空包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
パソコン等でソフトウェアのインストール時に、インストールの残り時間をプログレスバーで表示することが行われている。しかしながら、プログレスバーによる経過表示と実際のインストール時間に違いが生じているケースがあった。例えば、プログレスバーに表示されたインストール時間を超えて、インストールが行われるケースもしばしばあった。ソフトウェアのインストール時のプログレスバーの表示は、利用者にとってあまり参考になっていない。
【0003】
真空包装機では、真空度と真空の残り時間を表示し、その時間をカウントダウンする方式で、利用者に減圧パックの作業を知らせていた。しかしながら、真空包装機では、真空工程だけでなく、シール工程、冷却工程、開放工程があり、それらの作業時間を考慮した表示は行われていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-73014号公報
【特許文献2】特開2021-95176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバー(表示バー)で表示する真空包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る真空包装機は、減圧パック用の包装袋が収容されるチャンバーと、前記包装袋を収容した前記チャンバー内を減圧することで、前記包装袋内の空気を脱気する減圧手段と、脱気した前記包装袋の開口部をシールするシール手段と、前記チャンバー内の減圧開始から開放までの進捗を時系列的に示すプログレスバーを表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る真空包装機の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。
図2】実施形態に係る真空包装機引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。
図3】実施形態に係る真空包装機のメンテナンスアクセス部、チャンバー内および引出し部の構成を示す図である。
図4】引出し部をチャンバー内に収容した密閉状態における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図5】チャンバー内の空気を脱気する動作と、袋押え機構の袋押え部によって包装袋を押圧する動作における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図6】チャンバー内の空気を脱気する動作を終了し、袋押え部によって包装袋の押圧を完了した状態における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図7】脱気を完了した包装袋の開口部をシールするシール動作における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図8】真空包装機の真空包装動作の全工程の手順を示すフローチャートである。
図9図8の真空工程S30の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図10】(a)は、図9のステップS310の扉密着確認制御の詳細な動作手順を示すフローチャートである。(b)は、(a)のステップS3103の袋押え下降制御の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図11】(a)は図8のシール工程S40の詳細な動作手順、(b)は冷却工程S70の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図12図8のしわ取り工程S60の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図13図8の開放工程S80の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図14】(a)は、図13の袋押え上昇制御の動作手順を示すフローチャートである。(b)は、図8の取出工程の動作手順を示すフローチャートである。
図15】STEP1乃至STEP3は、真空工程における袋押え部の下降状態を示す図である。
図16】しわ取り工程のポンピング動作における袋押え部の動作を示す図である。
図17】しわ取り工程のポンピング動作における袋押え部の動作を示す図である。
図18】(a)は操作パネルの布団パック操作の最初の案内画面例を示す図である。(b)はコース選択画面例を示す図である。
図19】(a)は減圧パック開始前のドア閉め注意喚起のタッチパネルの画面例を示す図である。(b)は減圧パック開示時の表示タッチパネルの画面例を示す図である。
図20】(a)は残り時間20秒前の表示タッチパネルの画面例を示す図である。(b)は残り時間15秒の表示タッチパネルの画面例を示す図である。
図21】(a)は残り時間3の表示タッチパネルの画面例を示す図である。(b)は残り時間0秒(真空完了)の表示タッチパネルの画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
以下の実施形態では、真空包装機として、例えばコインランドリー店舗の施設に設置される布団類真空包装機を例に説明する。布団類真空包装機に限らず、被包装物を減圧(真空)パックする全ての真空包装機に適用可能である。
図1は、実施形態の布団類真空包装機100の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。図2は、布団類真空包装機100の引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。図3は、メンテナンスアクセス部、チャンバー内および引出し部の構成を示す図である。
【0009】
図1および図2に示すように、例えばコインランドリー店舗に設置される布団類真空包装機100は立方体(箱型)の筐体105で構成される。その筐体105の形状は、布団類(敷布団、掛布団、毛布、こたつ布団、タオルケット、座布団、衣類(特に厚手の衣類を複数同時に)、カーテン等)を真空包装することが出来る大きさであり、例えば幅(W)が約1000~1100mm、高さ(H)が約1830mm、奥行き(D)が約1350mmである。布団類真空包装機100は、上から順に操作パネル部110、メンテナンスアクセス部120、引出し部130を収容するチャンバー140、基台部150の4つの層を有している。
【0010】
操作パネル部110には、布団類真空包装機100の制御を司る制御装置400(図3を参照)を内蔵する表示タッチパネル110aおよびコイン投入機構(決済手段)110bが設けられている。利用者が布団類真空包装機100を利用する場合に、コイン投入機構110bに予め定められた利用料金のコインを入金(例えば、300円)する。そして、表示タッチパネル110aからの操作に従って機器を稼働することが出来る。コイン投入機構110bとは別に、紙幣、カード決済処理部、又はスマートフォン決済処理機能を設けても良い。
【0011】
図3に示すように、チャンバー140の上に位置するメンテナンスアクセス部120には、包装袋240(図6を参照)の開口部をシール(封止)するシール機構160の上シールブロック160a、真空ポンプ(減圧手段)170、袋押え機構180が設けられる。メンテナンスアクセス部120の扉は、シール機構160等のメインテナンス時に開閉される。シール機構160、真空ポンプ170、および袋押え機構180を制御する制御装置400を図3に示している。制御装置400の動作は、後述する図6乃至図16において説明する。
【0012】
図1および図2に示すように、引出し部130の下部両サイドには、チャンバー140内を水平方向(筐体の手前方向)にスライド移動可能な引出し機構190が設けられる。引出し部130は、前面に扉135を有している。引出し部130は、少なくとも上面が開口した収容部200が形成されており、減圧パック(真空パックとも言う)の対象となる布団類を収容した包装袋240(図4を参照)が収容部200にセットされる。引出し機構190は、例えば収容部200の下部の左右側面に取り付けられる。引出し部130の収容部200がチャンバー140内に完全に収納されることによって、チャンバー140は密閉状態が形成される。
【0013】
密着した状態とは、引出し部130の扉135がチャンバー140の前枠壁に密着した状態である。扉135には、引き出し用の取っ手が設けられている。そして、チャンバー140内を真空ポンプ170により減圧することにより、包装袋内の空気が脱気され、布団類を収容した包装袋が真空包装される。
収容部200の横幅は、筐体105と横幅と同じ約1000~1100mmである。また、収容部200の深さは300mmであり、基台部150の底面から引出し部130の底面までの高さは約600mmである。筐体105は、布団類を収容した収納袋240内の空気を脱気するため、真空ポンプを用いてチャンバー140内を減圧するための強度を有する骨組みで形成されている。
【0014】
図3に示すように、チャンバー140の上に位置するメンテナンスアクセス部120には、包装袋240の開口部をシールするシール機構160の可動側の上シールブロック160a、真空ポンプ170、袋押え機構180が設けられる。メンテナンスアクセス部120の扉120a(図1(b)を参照)は、メインテナンス時に開閉される。即ち、メンテナンスアクセス部120の扉120aは、真空ポンプ170、可動側の上シールブロック160a、および袋押え機構180の保守点検時に開閉される。
【0015】
チャンバー140内には、チャンバー140の中央上面を貫通して、袋押え機構180の袋押え部185が設けられる。袋押え部185は、例えば980×700mmの四方形(形状は自由)の大きさ、重さが例えば30kgを有して、自重により降下する機構である。従って、袋押え部185は、包装袋240の一方の面(例えば、表面又は裏面)の半分以上(例えば、7~8割程度)の面積を押圧することができる。また、袋押え部185は、袋押え動作を行っていない状態(非動作時)ではチャンバー140の最上位に位置する。つまり、袋押え動作を行っていない状態では、メンテナンスアクセス部120に位置する袋押え機構180のパイプ内を減圧状態(真空状態とも言う)に保つようにしている。パイプ内には袋押え部185を上下移動するための上下棒185a(図5を参照)が組み込まれている。よって、非動作時ではパイプ内の減圧を保つことで、上下棒185aを最上位に位置する状態で停止させている。袋押え機構180のパイプ内の減圧状態を開放(空気を入れる)することで、袋押え部185の自重により降下する。一方、パイプ内の空気を真空引きすることによって、上下棒185aと共に袋押え部185を上昇させる。後述するポンピング動作では、この落下動作と上昇動作を繰り返す(少なくとも2回)ことにより実施できる。ポンピング動作は、包装袋240のシワ取りに有効である。
【0016】
シール機構を構成する可動側の上シールブロック160aは、メンテナンスアクセス部120の前方に設けられる。上シールブロック160aは、真空ポンプ170と接続されており、真空引き動作により上下移動する。シール機構を構成する下シールブロック160bは、引出し部130の前方に設けられる。引出し部130がチャンバー140内に収容され、密閉状態になった状態では、上シールブロック160aと下シールブロック160bとは対峙する位置に配置される。上シールブロック160aには、シール用ヒータ(図示せず)が長手方向のほぼ全域に配置されている。シール用ヒータはシール工程時に通電され、発生する熱により包装袋(ビニール)の接触部を溶かしてシールする。
【0017】
ここでは、上シールブロック160aが可動部となって、シール工程時に下降する。一方、下シールブロック160bが固定部となって、布団類を収容した包装袋240の開口部が載置される。従って、シール工程では、布団類を収容した包装袋240の開口部を上シールブロック160aと下シールブロック160bとで挟み、シール用ヒータに通電してその開口部をシールする。なお、上シールブロック160aを固定側とし、下シールブロック160bを可動側としても良い。その場合、シール工程時に下シールブロック160bを上昇させ、上シールブロック160aと下シールブロック160bとで挟み、シール用ヒータに通電してその開口部をシールする構成でも良い。
【0018】
また、図3に示すように、扉135と下シールブロック160bの間に包装袋240の両側を引っ張る引っ張り機構300が設けられる。布団類を収容する包装袋240はビッグサイズ(横幅が広い)であるので、そのまま下シールブロック160bの載置面に包装袋240の開口部を載置した場合、開口部が弛んだ状態となる虞がある。開口部が弛んだ状態では、綺麗にシールすることが出来ない。それを改善するため、引っ張り機構300により、包装袋240の開口部をチャンバー140の両側壁に向けて引っ張るようにして、開口部を弛みのない形状(平らな形状)にして下シールブロック160b上に配置する構成を提供している。
【0019】
図4乃至図7は、布団類真空包装機100の減圧パック工程における真空ポンプ170との接続状態を示している。
図4は、布団類を収容した包装袋240を引出し部130に収め、その引出し部130をチャンバー140内に収容した密閉状態における真空ポンプ170の制御動作を示している。なお、図4乃至図7の網掛け部は布団類を収容した包装袋240を示している。また、各開閉弁の黒塗りは「閉」状態を示し、白塗りは「開」状態を示している。
【0020】
図4に示すように、引出し部130をチャンバー140内に収容した密閉状態では、制御装置400は、上シールブロック160aと真空ポンプ170とを接続する第1開閉弁(電磁弁)250を「閉」、袋押え機構180と真空ポンプ170とを接続する第2開閉弁260を「開」、チャンバー40と真空ポンプ170とを接続する第3開閉弁270を「閉」、大気圧に開放する第4開閉弁280を「閉」となるように制御する。従って、真空ポンプ170による減圧(真空引きとも言う)により、袋押え機構180の上下棒185aを内蔵するパイプ内は減圧状態が保たれているので、袋押え部185はチャンバー140の最上位に位置する。
この状態で真空工程を開始すると、制御装置400は第3開閉弁270を「開」とする。従って、真空ポンプ170による減圧によりチャンバー140内の空気が脱気される。
【0021】
図5は、チャンバー140内の減圧(空気を脱気)する動作と、袋押え機構180の袋押え部185によって包装袋240を押圧する動作とを併用して、減圧工程を実行する場合の真空ポンプ170の制御動作を示している。
制御装置400は、第3開閉弁270を「開」として、真空ポンプ170による減圧によりチャンバー140内の空気を脱気する。すると、包装袋240の空気も同時に脱気される。この減圧動作と並行して、制御装置400は第2開閉弁260を「閉」にすると、袋押え機構180のパイプ内の真空引きが途絶え、袋押え部185は自重により下降する。この下降動作により包装袋240が押下されるので、袋内の空気の脱気が促進する。言い換えると、袋押え部185によって包装袋240内の空気を押し出すことができるので、大きな布団類であっても低い減圧値(袋押え部の押圧と連動した低い圧力)によって減圧工程が実施できる。ここでは、減圧動作と並行して袋押え部185を下降する動作としたが、減圧動作を一旦停止した状態で、袋押え部185を下降するように制御しても良い。なお、袋押え機構180の上下棒185aを真空ポンプ170によって空気を押し入れて、袋押え部185を下降させる方式を採用しても良い。
【0022】
図6は、チャンバー140内の減圧動作を終了し、袋押え部185によって包装袋240の押圧を完了した状態における真空ポンプ170の制御動作を示している。
制御装置400は、チャンバー140内の減圧値が予め定められた値になると、第3開閉弁270を「閉」として、真空ポンプ170による真空引きを停止する。第2開閉弁260は「閉」状態のままであるので、袋押え部185は自重により下降したままである。
【0023】
図7は、脱気を完了した包装袋240の開口部をシールするシール動作における真空ポンプ170の制御動作を示している。
制御装置400は、第1開閉弁250を「開」として、真空ポンプ170からの空気圧により上シールブロック160aを下シートブロック160bに向けて降下させる。これにより、上シールブロック160aと下シートブロック160bとで包装袋240の開口部を挟む。そして、上シールブロック160aに設けられるシール用ヒータを通電して、当該開口部をシールする。
【0024】
その後、第2開閉弁260を「開」にして、袋押え機構180の上下棒185aを内蔵するパイプ内の真空引きを行い、袋押え部185を上昇させて元の位置まで戻す。なお、ここでは、上シールブロック160aに設けられるシール用ヒータを設けるとしたが、下シートブロック160b側に設けても良い。
開口部のシールが完了した後、制御装置400は第4開閉弁280を「開」にして、チャンバー140内を大気圧に戻す。これにより、引出し部130をチャンバー140から引き出すことが出来る状態となり、減圧パックされた包装袋240を取り出すことができる。
【0025】
図8乃至図14は、布団類真空包装機100の減圧パック工程の動作を示すフローチャートである。図15乃至図17は、真空包装動作の各工程における包装袋240の形状を示している。以下、図8乃至図17を参照しながら、布団類真空包装機100の各工程の動作を説明する。
図8は、布団類真空包装機100の減圧パックの全工程の手順を示すフローチャートである。利用者は、包装袋240内に布団類を収容し、その包装袋240を布団類真空包装機100の引出し部130にセット(開口部を下シートブロックに載置)して、図4に示した準備を行う。そして、利用者は、その引出し部130をチャンバー140に収納して、扉135が密着した状態であることを扉スイッチ閉のONで確認して(S10)、運転開始ボタンをONする(S20)。
【0026】
次に、制御装置400は、真空ポンプ170を作動して、図5図6に示したようにチャンバー40内を減圧して減圧(真空)工程を実行する(S30)。そして、図7に示したように、上シールブロック160aと下シートブロック160bによって包装袋240の開口部を挟み、シール用ヒータを通電してシール工程を実行する(S40)。
制御装置400は、シール工程が終わり、しわ取り制御の指定又は操作があれば(S50のYes)、後述するしわ取り工程を実行する(S60)。しわ取り制御の指定又は操作がなければ(S50のNo)、冷却工程(ソフト開放)を実行する(S70)。冷却工程およびしわ取り工程が終了すると、真空状態のチャンバー40の開放工程を実行する(S80)。最後に、引出し部30をチャンバー40から引き出して、減圧パックした包装袋240をチャンバー40から取り出す(S90)。
【0027】
図9は、図8の減圧工程S30の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
制御装置400は、真空ポンプ170をONにして、図5に示すように、第3開閉弁(真空弁)270を「開」、第4開閉弁(開放弁)280を「閉」する(S300)。そして、扉密着確認制御を実行して(S310)、扉135の密着度を確認する。制御装置400は、真空準備が整ったと判断すると真空ポンプ170を作動して、チャンバー40内を設定した時間(例えば、20秒)減圧する(S320)。設定時間が「0」になったら(S330のYes)、第3開閉弁(真空弁)270を「閉」にして減圧工程を終了する。
【0028】
ステップS320で減圧処理が時間制御ではない場合(S320のNo)、制御装置400は、予め設定した減圧値に到達するまでチャンバー40内を減圧する。例えば、袋押え部180の下降開始の減圧値は30%、終了時の減圧値は60%とする。設定した減圧値まで減圧したならば、ステップS330、S340を経由して減圧工程を終了する。
制御装置400は、ステップS350で減圧制御でもなく、タイムアウトしていないければ(S360のNo)ければ、ステップS310に戻り減圧工程をやり直す。ステップS360でタイムアウトしたら、ステップS340を経由して減圧工程を終了する。この場合、利用者は減圧工程が実行できていないと判断して、表示タッチパネル110aから真空工程をやり直す。
【0029】
図10(a)は、図9のステップS310の扉密着確認制御の詳細な動作手順を示すフローチャートである。制御装置400は、扉135をチャンバー40の前面の外枠に押圧したときの圧力Pが、設定した扉密着圧(開始圧+1%)以上であれば(S3101のYes)、扉135のドアロックを「閉」とする(S3102)。そして、袋押え機構180の袋押え下降制御を実行して終了する(S3103)。圧力Pが、予め設定した扉密着圧未満であれば(S3101のNo)、表示又は音で密着異常の報知(S3104)を行って終了する。
【0030】
図10(b)は、図10(a)のステップS3103の袋押え下降制御の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
制御装置400は、袋押え機構180の第2開閉弁260を開放する。すると、真空引きにより減圧状態にあった袋押え機構180のパイプ内の圧力が予め設定した下降開始圧(袋が軽く膨らむ程度の減圧値で、例えば30%)を超えた時(S3103aのYes)、袋押え部185が自重により下降する(S3103b)。ステップS3103aで、圧力が下降開始圧に到達しない場合は、表示又は音で下降異常の報知(S3103c)を行って終了する。
【0031】
図15に示すSTEP1乃至STEP3は、真空工程における袋押え部185の下降状態を示している。STEP1に示す減圧開始状態から、真空ポンプ170によりチャンバー40内を減圧すると、包装袋240が徐々に膨張する(STEP2)。そして、チャンバー40内の減圧値が例えば30%に到達したならば、袋押え部240を下降させる(STEP3)。このように、真空ポンプ170による減圧動作と、袋押え部240による押圧動作との併用により、低い減圧値(例えば、60%)で包装袋240の空気を脱気することができる。
【0032】
図11(a)は、図8のシール工程S40の詳細な動作手順、および同(b)は冷却工程S70の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図11(a)において、制御装置400は、シール工程40が開始すると、図7に示すように第1開閉弁250を「開」して、真空ポンプ170からの空気圧によって上シールブロック160aを動かすピントン(図示せず)を押し下げ、それにより上シールブロック160aを降下させる(S410)。そして、設定した下降確認時間(例えば、2秒)が経過したならば(S420のYes)、上シールブロック160aに設けられるシール用ヒータを設定した通電時間(例えば、2秒)ONにして(S430)、上シールブロック160aと下シートブロック160bとで挟んだ包装袋240の開口部をシールする(S440)。シールが完了したならばシール用ヒータをOFFにして(S450)、シール工程を終了する。
【0033】
図11(b)に示す冷却工程S70は、設定した冷却時間(例えば、4秒)が経過するまで待機し(S710)、時間が経過(S710のYes)したならば冷却工程を終了する。
【0034】
図12は、図8のしわ取り工程S60の詳細な動作手順を示すフローチャートである。利用者は、シール工程S40が完了した後に、表示タッチパネル110aのしわ取りボタン(図示せず)をタッチ又は押下すると、しわ取り工程が開始する(S60)。図16および図17は、しわ取り工程のポンピング動作における袋押え部240の動作を示している。
【0035】
制御装置400は、シール工程S40が完了した後の図7において、第3開閉弁270を「開」、第2開閉弁260を「閉」にすると、袋押え部185を下降した状態で、真空ポンプ170によってチャンバー40内を再度減圧(再真空)する(S620)。この状態を、図16のSTEP1およびSTEP2に示している。この再減圧により、図16のSTEP2のように包装袋240が少し膨張する。すると、膨張した包装袋240内のシワになっていた箇所の空気は、袋押え部185によって押圧されていない袋内エリアに移動する。この状態を、図16のSTEP3に示している。
【0036】
制御装置400は、チャンバー40内の圧力が完了圧+設定値(例えば、完了圧+10~20%)に到達した時(S620のYes)、第2開閉弁260を「開」として(S630)、袋押え部185を少しだけ上昇させる。次に、第2開閉弁260を「閉」として、袋押え部185を降下させる。制御装置400は、第2開閉弁260を「開」/「閉」を繰り返して、袋押え部185を上昇/下降の袋押えポンピングを実行する(S640)。この状態を、図17のSTEP4およびSTEP5に示している。
そして、制御装置400は、ポンピング回数が予め設定した回数(少なくとも2回以上)したならば(S650のYes)、ポンピング完了と判断して終了する。そして、包装袋240を袋押え部185で押さえながらチャンバー40内を開放して大気圧に戻す。この状態を、図17のSTEP6に示している。これにより、包装袋240をシワが取れ、綺麗な仕上がりの減圧パックが完成する。
【0037】
図13は、図8の開放工程S80の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
制御装置400は、開放工程を開始すると(S80)、真空ポンプ170の動作を停止して、第4開閉弁(開放弁)280を「開」にしてチャンバー40内を大気圧に戻す。また、第1開閉弁(シール弁)250を「開」にして上シールブロック160aを上昇させる(S810)。
【0038】
そして、制御装置400は、チャンバー40内が開放可能な圧力となったならば開放終了と判断して袋押え部185を上昇させる(S820)。袋押え部185が元の位置まで上昇し(S830のYes)、チャンバー40内の圧力が設定した扉密着圧より低くなった場合(S840のYes)、開放工程を終了して布団類を減圧パックした包装袋240をチャンバー40から取り出す。この状態を、図17のSTEP7に示している。なお、ステップS840の状態で、操作パネル部110の扉スイッチ(図示せず)をONにして(S850のYes)、開放工程を終了させることもできる。チャンバー40内の圧力が設定した扉密着圧より高く(S840のNo)、扉スイッチがOFFであれば(S850のNo)、ステップS820に戻る。
【0039】
図14(a)は、図13の袋押え上昇制御S820の動作手順を示すフローチャートである。制御装置400は、チャンバー40内が上昇開始圧(例えば、運転開始圧+10%)に到達したら(S820aのYes)、開放による袋の変形が終わったと判断して、上昇開始圧で袋押え部185を上昇させる(S820b)。
図14(b)は、図8の取出工程S90の動作手順を示すフローチャートである。制御装置400は、取出工程を開始すると扉スイッチをOFFにして終了する(S910のYes)。
【0040】
次に、図18乃至図21を参照して、布団類の減圧パックを行う時の操作や、減圧動作を表示する表示タッチパネル110a(表示手段)について説明する。
図18(a)は、表示タッチパネル110aに表示される布団パック操作の最初の案内画面400を示している。同(b)は、コース選択画面410を示している。
図18(a)の案内画面400には、
(1)専用機にふとんを入れてください
(2)引き出しの中にセットしてください
(3)引き出しを閉めてください
の各案内が表示される。利用者は、その案内通りに、布団類を減圧パック用の包装袋240内に収め、その包装袋240をチャンバー40内にセットして、扉135を閉じる。その作業を終えると、案内画面400の「コース選択へ」405をタッチする。
【0041】
図18(b)のコース選択画面410では、「敷ふとん/毛布」コース413と、「羽毛ふとん/掛ふとん」コース416とが選択可能となっている。「敷ふとん/毛布」コース413と「羽毛ふとん/掛ふとん」コース416とは、減圧値が異なる。即ち、「羽毛ふとん/掛ふとん」は「敷ふとん/毛布」と比べ、柔らかい素材であるので減圧値を低く設定することが望ましい。例えば、「敷ふとん/毛布」の減圧値が60%とすると、「羽毛ふとん/掛ふとん」の減圧値は40~50%が望ましい。利用者は、コース選択が終了すると、案内419に従いコイン投入機構110bから利用料金(例えば、300円)を投入する。紙幣は、コインランドリー店舗15内の両替機で両替して機器を利用する。
【0042】
図19(a)は、減圧パック開始前の扉135の閉塞に関する注意喚起を表示する画面420を示している。また同(b)は、減圧動作の開示時における表示タッチパネル110aの画面430を示している。
利用者は、表示タッチパネル110aの画面420に従い、扉135をしっかりとチャンバー40の前面外側壁に密着して閉じる。もし、扉135とチャンバー40との密着度が不十分である場合は、密着度を検出するリミットスイッチ(図示せず)によりエラーが報知される。
【0043】
減圧動作が始まると図19(b)に示すように、表示タッチパネル110aの画面が画面430に遷移する。画面430では、「真空パックしています」のガイダンス表示431の下に、減圧パックの作業工程の進捗状況(進行状況)を示すプログレスバー(表示バー)433が表示される。
プログレスバー433は、チャンバー140内の減圧が進むにつれて点灯範囲が進行(時間経過を示す横軸に沿って点灯)するバーであって、減圧開始から開放終了(開放可能な圧力になるまで)までの進捗状況が利用者の目に見えるように表示される。
【0044】
また図19(b)に示すように、プログレスバー433の下部には、機器が予測するトータル時間435(図では、例えば53.0秒)が表示される。また、真空度(減圧値)437に、現在のチャンバー140内の減圧値(図では、例えば49.3%)が表示される。更に、プログレスバー433の上部には、残り時間439(図では、例えば、33秒)が表示される。残り時間439は、後述する推定した全工程時間が設定され、動作時間の経過に応じてカウントダウンされる。
【0045】
減圧パックの作業工程は、図8に示すフローチャートを大別すると、減圧工程S30、シール工程S40、冷却工程S70、開放工程S80に分けることができる。そこで、表示タッチパネル110aは、「減圧運転の開始~開放工程の終了」までを、プログレスバー433と残り時間439で表示している。しかし、減圧設定の設定値が%(圧力)で表示すると減圧工程の時間が分からないことや、開放工程の時間は変動するため、時間での表現が難しい。このため、以下の要領で全工程の時間を算出する方式を採用することで、プログレスバー433および残り時間439での表示を可能とする。
【0046】
<全行程時間の算出>
上記した4つの工程の中で、シール工程S40のシール時間T2、冷却工程S70の冷却時間T3は、実験データ等から事前に設定することができる。一方、減圧工程の時間と開放工程の時間は、パック対象の被包装物の素材や、真空ポンプや開閉弁の状態等によって異なるため、変動要素となる。そこで、減圧工程の減圧時間T1と開放工程の開放時間T4とは、それぞれ推定時間を求めて全工程時間を算出する。
減圧時間T1は、減圧%設定の場合、「減圧時の時間/圧力の関係実測値」を用いることで、推定減圧時間を算出する。
開放時間T4は、減圧%設定の場合、設定減圧値から「開放時の時間/圧力の関係実測値」を用いて算出する。
また、減圧が時間設定の場合、減圧時間から推定の減圧値を求め、この値から推定開放時間を求める。
これらの減圧時間T1、シール時間T2、冷却時間T3、開放時間T4を加算すれば、全工程の想定時間を求めることができる。想定時間は、動作開始時に残り時間439に設定されてカウントダウンされる。
【0047】
<運転中の残時間誤差の制御>
減圧パックの作業工程では、想定した時間と実際の運転時の残り時間には誤差が発生する。そこで、減圧工程終了時と開放工程開始時に誤差分の調整を行うとする。
減圧工程では、推定減圧時間より減圧時間が掛かっているならば、「残り時間」439の減算表示を一時停止させる。
推定減圧時間よりも早く減圧値(真空設定圧)に到達した場合(時間が掛からなかった場合)は、推定減圧時間との差分を減圧時間から強制的に減算(カウントダウン)して「残り時間」439に表示する。
【0048】
開放工程では、開放開始時に現在圧力を確認し、想定圧力と比較を行う。想定圧力より現在圧力が高ければ、現在圧力が想定圧力より低く開放されるまで「残り時間」439の減算表示を一時停止させる。一方、想定圧力より現在圧力が低ければ、想定圧力での開放想定時間と現在圧力の想定開放時間の差分を開放時間T4から強制的に減算して「残り時間」439に表示する。
【0049】
最後に、2回目以降の運転では、前回の運転データより、「時間/圧力の関係算出補正値」を求め、環境変化に対応して推定時間の精度を上げる(学習機能の実行)。
これら上記制御を行うことで、「減圧開始~開放終了」までを時間で管理することができる。
【0050】
図20(a)は、例えば残り時間20秒前の表示タッチパネル110aの画面430aを示している。同(b)は、例えば残り時間15秒の表示タッチパネル110aの画面430bを示している。
【0051】
図21(a)は、例えば残り時間3秒前の表示タッチパネル110aの画面例430cを示している。同(a)は、例えば残り時間0秒(真空完了)の表示タッチパネル110aの画面430dを示している。残り時間0秒(真空完了)では、開放工程まで終了したことを示すようにプログレスバー433が全灯する。また、「布団を取り出してください」のメッセージをガイダンス表示431する。
利用者は、扉135を引き出して、チャンバー140内の減圧パック済みの包装袋240を取り出す。そして、扉135を閉めて全ての作業を終了する。
【0052】
以上のように、実施形態によれば、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバー(表示バー)で表示する真空包装機を提供することができる。また、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い真空包装機を提供することができる。また、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能することができる。
【0053】
実施形態の真空包装機は、減圧パック用の包装袋240が収容されるチャンバー140と、包装袋240を収容したチャンバー140内を減圧することで、包装袋240内の空気を脱気する減圧手段170と、脱気した包装袋240の開口部をシールするシール手段160a,160bと、チャンバー140内の減圧開始から開放までの進捗を時系列的に示すプログレスバー433を表示する表示手段110aと、を有する構成である。これにより、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバーで表示する真空包装機を提供することができる。また、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い真空包装機を提供することができる。
【0054】
また実施形態の真空包装機は、プログレスバー433の進捗には、減圧手段170による減圧工程、シール手段160a,160bによるシール工程、シール後の包装袋240の冷却工程、および冷却後の包装袋240を開放する開放工程を含む構成である。これにより、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバーで表示する真空包装機を提供することができる。また、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い真空包装機を提供することができる。
【0055】
また実施形態の真空包装機の表示手段110aは、減圧開始から開放までの推定時間を算出して、その算出した時間を残り時間439として表示し、残り時間439は、減圧開始から開放までの進捗に応じてカウントダウンされる構成である。これにより、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い真空包装機を提供することができる。
【0056】
また実施形態の真空包装機の表示手段110aは、減圧工程に対応する推定減圧時間と、開放工程に対応する推定開放時間を算出する構成である。これにより、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い真空包装機を提供することができる。
【0057】
また実施形態の真空包装機の表示手段110aは、前回の運転データより環境変化に対応して推定時間の精度を上げる構成である。これにより、推定時間を精度よく算出すことができるので、より正確なプログレスバーおよび残り時間を表示して利用者に提供することができる。
【0058】
また実施形態の真空包装機の表示手段110aは、減圧開始から開放までの進捗に応じたチャンバー140内の減圧値437を表示する構成である。これにより、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い真空包装機を提供することができる。
【0059】
また実施形態の真空包装機の表示手段110aは、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能に表示する構成である。これにより、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能することができる。
【0060】
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
100…真空包装機(布団類真空包装機)、 105…筐体、 110…操作パネル部
110a…表示タッチパネル、 110b…コイン投入機構
120…メンテナンスアクセス部、 130…引出し部130
140…チャンバー、 150…基台部、 160a…上シールブロック
160b…下シートブロック、 170…真空ポンプ
180…袋押え機構、 185…袋押え部、 185a…上下棒
200…収容部、 240…包装袋、 250…第1開閉弁
260…第2開閉弁、 270…第3開閉弁、 280…第4開閉弁
300…引っ張り機構、 400…制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2023-06-09
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、減圧パックの全作業工程の進捗状況をプログレスバー(表示バー)で表示する減圧パック包装機に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバー(表示バー)で表示する減圧パック包装機を提供することにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態に係る減圧パック包装機は、減圧パック用の包装袋が収容されるチャンバーと、前記包装袋を収容した前記チャンバー内を減圧することで、前記包装袋内の空気を脱気する減圧手段と、脱気した前記包装袋の開口部をシールするシール手段と、前記チャンバー内の減圧開始から開放までの進捗を時系列的に示すプログレスバーを表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
図1】実施形態に係る減圧パック包装機の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。
図2】実施形態に係る減圧パック包装機引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。
図3】実施形態に係る減圧パック包装機のメンテナンスアクセス部、チャンバー内および引出し部の構成を示す図である。
図4】引出し部をチャンバー内に収容した密閉状態における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図5】チャンバー内の空気を脱気する動作と、袋押え機構の袋押え部によって包装袋を押圧する動作における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図6】チャンバー内の空気を脱気する動作を終了し、袋押え部によって包装袋の押圧を完了した状態における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図7】脱気を完了した包装袋の開口部をシールするシール動作における真空ポンプの制御動作を示す図である。
図8減圧パック包装機の真空包装動作の全工程の手順を示すフローチャートである。
図9図8の真空工程S30の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図10】(a)は、図9のステップS310の扉密着確認制御の詳細な動作手順を示すフローチャートである。(b)は、(a)のステップS3103の袋押え下降制御の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図11】(a)は図8のシール工程S40の詳細な動作手順、(b)は冷却工程S70の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図12図8のしわ取り工程S60の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図13図8の開放工程S80の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
図14】(a)は、図13の袋押え上昇制御の動作手順を示すフローチャートである。(b)は、図8の取出工程の動作手順を示すフローチャートである。
図15】STEP1乃至STEP3は、真空工程における袋押え部の下降状態を示す図である。
図16】しわ取り工程のポンピング動作における袋押え部の動作を示す図である。
図17】しわ取り工程のポンピング動作における袋押え部の動作を示す図である。
図18】(a)は操作パネルの布団パック操作の最初の案内画面例を示す図である。(b)はコース選択画面例を示す図である。
図19】(a)は減圧パック開始前のドア閉め注意喚起のタッチパネルの画面例を示す図である。(b)は減圧パック開示時の表示タッチパネルの画面例を示す図である。
図20】(a)は残り時間20秒前の表示タッチパネルの画面例を示す図である。(b)は残り時間15秒の表示タッチパネルの画面例を示す図である。
図21】(a)は残り時間3の表示タッチパネルの画面例を示す図である。(b)は残り時間0秒(真空完了)の表示タッチパネルの画面例を示す図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
以下の実施形態では、減圧パック包装機として、例えばコインランドリー店舗の施設に設置される布団類の減圧パック包装機を例に説明する。布団類の減圧パック包装機に限らず、被包装物を減圧(真空)パックする全ての減圧パック包装機に適用可能である。
図1は、実施形態の布団類の減圧パック包装機(以下、単に減圧パック包装機と称する)100の(a)正面図、および(b)引出し部を引き出した時の斜視図を示す図である。図2は、減圧パック包装機100の引出し部を引き出した時の(a)側面図、および(b)上面図である。図3は、メンテナンスアクセス部、チャンバー内および引出し部の構成を示す図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
図1および図2に示すように、例えばコインランドリー店舗に設置される減圧パック包装機100は立方体(箱型)の筐体105で構成される。その筐体105の形状は、布団類(敷布団、掛布団、毛布、こたつ布団、タオルケット、座布団、衣類(特に厚手の衣類 を複数同時に)、カーテン等)を真空包装することが出来る大きさであり、例えば幅(W)が約1000~1100mm、高さ(H)が約1830mm、奥行き(D)が約1350mmである。減圧パック包装機100は、上から順に操作パネル部110、メンテナンスアクセス部120、引出し部130を収容するチャンバー140、基台部150の4つの層を有している。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
操作パネル部110には、減圧パック包装機100の制御を司る制御装置400(図3を参照)を内蔵する表示タッチパネル110aおよびコイン投入機構(決済手段)110bが設けられている。利用者が減圧パック包装機100を利用する場合に、コイン投入機構110bに予め定められた利用料金のコインを入金(例えば、300円)する。そして、表示タッチパネル110aからの操作に従って機器を稼働することが出来る。コイン投入機構110bとは別に、紙幣、カード決済処理部、又はスマートフォン決済処理機能を設けても良い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
図4乃至図7は、減圧パック包装機100の減圧パック工程における真空ポンプ170との接続状態を示している。
図4は、布団類を収容した包装袋240を引出し部130に収め、その引出し部130をチャンバー140内に収容した密閉状態における真空ポンプ170の制御動作を示している。なお、図4乃至図7の網掛け部は布団類を収容した包装袋240を示している。また、各開閉弁の黒塗りは「閉」状態を示し、白塗りは「開」状態を示している。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
図8乃至図14は、減圧パック包装機100の減圧パック工程の動作を示すフローチャートである。図15乃至図17は、真空包装動作の各工程における包装袋240の形状を示している。以下、図8乃至図17を参照しながら、減圧パック包装機100の各工程の動作を説明する。
図8は、減圧パック包装機100の減圧パックの全工程の手順を示すフローチャートである。利用者は、包装袋240内に布団類を収容し、その包装袋240を減圧パック包装機100の引出し部130にセット(開口部を下シートブロックに載置)して、図4に示した準備を行う。そして、利用者は、その引出し部130をチャンバー140に収納して、扉135が密着した状態であることを扉スイッチ閉のONで確認して(S10)、運転開始ボタンをONする(S20)。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
以上のように、実施形態によれば、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバー(表示バー)で表示する減圧パック包装機を提供することができる。また、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い減圧パック包装機を提供することができる。また、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能することができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
実施形態の減圧パック包装機は、減圧パック用の包装袋240が収容されるチャンバー140と、包装袋240を収容したチャンバー140内を減圧することで、包装袋240内の空気を脱気する減圧手段170と、脱気した包装袋240の開口部をシールするシール手段160a,160bと、チャンバー140内の減圧開始から開放までの進捗を時系列的に示すプログレスバー433を表示する表示手段110aと、を有する構成である。これにより、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバーで表示する減圧パック包装機を提供することができる。また、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い減圧パック包装機を提供することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
また実施形態の減圧パック包装機は、プログレスバー433の進捗には、減圧手段170による減圧工程、シール手段160a,160bによるシール工程、シール後の包装袋240の冷却工程、および冷却後の包装袋240を開放する開放工程を含む構成である。これにより、減圧パックの全作用工程の進捗状況をプログレスバーで表示する減圧パック包装機を提供することができる。また、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い減圧パック包装機を提供することができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
また実施形態の減圧パック包装機の表示手段110aは、減圧開始から開放までの推定時間を算出して、その算出した時間を残り時間439として表示し、残り時間439は、減圧開始から開放までの進捗に応じてカウントダウンされる構成である。これにより、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い減圧パック包装機を提供することができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
また実施形態の減圧パック包装機の表示手段110aは、減圧工程に対応する推定減圧時間と、開放工程に対応する推定開放時間を算出する構成である。これにより、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い減圧パック包装機を提供することができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
また実施形態の減圧パック包装機の表示手段110aは、前回の運転データより環境変化に対応して推定時間の精度を上げる構成である。これにより、推定時間を精度よく算出すことができるので、より正確なプログレスバーおよび残り時間を表示して利用者に提供することができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
また実施形態の減圧パック包装機の表示手段110aは、減圧開始から開放までの進捗に応じたチャンバー140内の減圧値437を表示する構成である。これにより、包装袋をセットしてパック完了で取り出せるまでの時間(秒数)と、おおよその全体時間が分かるので、利用者にとって使い易い減圧パック包装機を提供することができる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
また実施形態の減圧パック包装機の表示手段110aは、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能に表示する構成である。これにより、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能することができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
100…減圧パック包装機(布団類の減圧パック包装機)、 105…筐体
110…操作パネル部、 110a…表示タッチパネル、 110b…コイン投入機構
120…メンテナンスアクセス部、 130…引出し部130
140…チャンバー、 150…基台部、 160a…上シールブロック
160b…下シートブロック、 170…真空ポンプ
180…袋押え機構、 185…袋押え部、 185a…上下棒
200…収容部、 240…包装袋、 250…第1開閉弁
260…第2開閉弁、 270…第3開閉弁、 280…第4開閉弁
300…引っ張り機構、 400…制御装置
【手続補正20】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧パック用の包装袋が収容されるチャンバーと、
前記包装袋を収容した前記チャンバー内を減圧することで、前記包装袋内の空気を脱気する減圧手段と、
脱気した前記包装袋の開口部をシールするシール手段と、
前記チャンバー内の減圧開始から開放までの進捗を時系列的に示すプログレスバーを表示する表示手段と、
を有することを特徴とする減圧パック包装機。
【請求項2】
前記プログレスバーの前記進捗には、前記減圧手段による減圧工程、前記シール手段によるシール工程、シール後の前記包装袋の冷却工程、および冷却後の包装袋を開放する開放工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の減圧パック包装機。
【請求項3】
前記表示手段は、前記減圧開始から開放までの推定時間を算出して、その算出した時間を残り時間として表示し、
前記残り時間は、前記減圧開始から開放までの進捗に応じてカウントダウンされることを特徴する請求項1に記載の減圧パック包装機。
【請求項4】
前記表示手段は、前記減圧工程に対応する推定減圧時間と、前記開放工程に対応する推定開放時間を算出することを特徴する請求項3に記載の減圧パック包装機。
【請求項5】
前記表示手段は、前回の運転データより環境変化に対応して前記推定時間の精度を上げることを特徴する請求項3に記載の減圧パック包装機。
【請求項6】
前記表示手段は、前記減圧開始から開放までの進捗に応じた前記チャンバー内の減圧値を表示することを特徴する請求項1に記載の減圧パック包装機。
【請求項7】
前記表示手段は、被包装物の種類に応じて減圧値の異なる複数のコースの1つを選択可能に表示することを特徴する請求項1に記載の減圧パック包装機。