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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082020
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】X線検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/04 20180101AFI20240612BHJP
【FI】
G01N23/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195699
(22)【出願日】2022-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100180851
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼口 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100156395
【弁理士】
【氏名又は名称】荒井 寿王
(72)【発明者】
【氏名】杉本 一幸
(72)【発明者】
【氏名】金井 俊樹
【テーマコード(参考)】
2G001
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001CA01
2G001DA08
2G001FA01
2G001FA29
2G001GA01
2G001HA07
2G001HA13
2G001JA09
2G001LA01
2G001PA11
(57)【要約】
【課題】検査エラーの場合における物品の個数を管理することが可能なX線検査装置を提供する。
【解決手段】X線検査装置1は、搬送されている物品GにX線を照射するX線照射部6と、物品Gを透過したX線を検出するX線検出部7と、X線検出部7による検出結果から生成されるX線透過画像に基づいて物品Gの良否を判断すると共に、検査エラーの場合における物品Gの個数であるエラー個数を判断する判断部10Aと、判断部10Aで判断されたエラー個数を記憶する記憶部10Bと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されている物品にX線を照射するX線照射部と、
前記物品を透過した前記X線を検出するX線検出部と、
前記X線検出部による検出結果から生成されるX線透過画像に基づいて、前記物品の良否を判断すると共に、検査エラーの場合における前記物品の個数であるエラー個数を判断する判断部と、
前記判断部で判断された前記エラー個数を記憶する記憶部と、を備える、X線検査装置。
【請求項2】
前記記憶部は、1つの前記物品の搬送方向における長さに対応する基準長を記憶し、
前記判断部は、前記X線透過画像において搬送方向Aにおける長さが前記基準長以上の領域に前記物品が存在すると判断した場合に、前記検査エラーであると判断する、請求項1に記載のX線検査装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記物品の1つ当たりの重量に対応する基準重量を記憶し、
前記判断部は、
前記検査エラーであると判断した場合、前記X線透過画像において前記物品が存在すると判断した領域に含まれる複数の画素それぞれの明るさに基づいて、当該物品の重量を算出し、
算出した当該物品の重量と前記基準重量とに基づいて、前記エラー個数を判断する、請求項2に記載のX線検査装置。
【請求項4】
前記X線検出部よりも前段に位置し、前記物品の搬送方向における長さを検知する物長検知部を更に備え、
前記判断部は、前記物長検知部により前記物品の搬送方向における長さの不良を検知した場合に前記検査エラーであると判断し、前記X線透過画像に基づいて前記エラー個数を判断する、請求項1又は2に記載のX線検査装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記検査エラーの場合、前記X線透過画像と前記エラー個数とを対応させて記憶する、請求項1又は2に記載のX線検査装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記検査エラーであると判断した回数と前記エラー個数とを区別して記憶する、請求項1又は2に記載のX線検査装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面は、X線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、搬送されている物品にX線を照射するX線照射部と、物品を透過したX線を検出するX線検出部と、を備えたX線検査装置が記載されている。このX線検査装置では、X線の検出結果から生成されるX線透過画像に基づいて、物品の検査が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2006/001107号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記X線検査装置では、例えば重なった状態で搬送されている複数の物品を対象にして検査が行われる場合があり、この場合、検査エラーと判断され、当該複数の物品が後段にて外部へ排出される。このような検査エラーでは、物品が何個重なっているかを判断することは難しく、検査エラーの場合における物品の個数(以下、「エラー個数」ともいう)を管理することは容易ではない。
【0005】
そこで、本発明の一側面は、検査エラーの場合における物品の個数を管理することが可能なX線検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一側面に係るX線検査装置は、搬送されている物品にX線を照射するX線照射部と、物品を透過したX線を検出するX線検出部と、X線検出部による検出結果から生成されるX線透過画像に基づいて、物品の良否を判断すると共に、検査エラーの場合における物品の個数であるエラー個数を判断する判断部と、判断部で判断されたエラー個数を記憶する記憶部と、を備える。
【0007】
このX線検査装置では、検査エラーの場合、X線透過画像に基づいてエラー個数を判断し、当該エラー個数を記憶部に記憶することができる。これにより、エラー個数を管理することが可能となる。
【0008】
(2)上記(1)に記載のX線検査装置では、記憶部は、1つの物品の搬送方向における長さに対応する基準長を記憶し、判断部は、X線透過画像において搬送方向における長さが基準長以上の領域に物品が存在すると判断した場合に、検査エラーであると判断してもよい。これにより、間隔が狭くなったり重なったりした状態で複数の物品が搬送されている場合の検査エラー(いわゆる物長エラー)を、X線透過画像から判断することが可能となる。
【0009】
(3)上記(2)に記載のX線検査装置では、記憶部は、物品の1つ当たりの重量に対応する基準重量を記憶し、判断部は、検査エラーであると判断した場合、X線透過画像において物品が存在すると判断した領域に含まれる複数の画素それぞれの明るさに基づいて、当該物品の重量を算出し、算出した当該物品の重量と基準重量とに基づいて、エラー個数を判断してもよい。この場合、X線透過画像に基づいてエラー個数を具体的に判断することができる。
【0010】
(4)上記(1)に記載のX線検査装置は、X線検出部よりも前段に位置し、物品の搬送方向における長さを検知する物長検知部を更に備え、判断部は、物長検知部により物品の搬送方向における長さの不良を検知した場合に検査エラーであると判断し、X線透過画像に基づいてエラー個数を判断してもよい。この場合、いわゆる物長エラーを、X線検出部よりも前段の物長検知部の検知結果から判断することができる。
【0011】
(5)上記(1)~(4)の何れか一項に記載のX線検査装置では、記憶部は、検査エラーの場合、X線透過画像とエラー個数とを対応させて記憶してもよい。これにより、X線透過画像とエラー個数とを対応させて物品を管理することができる。
【0012】
(6)上記(1)~(5)の何れか一項に記載のX線検査装置では、記憶部は、検査エラーであると判断した回数とエラー個数とを区別して記憶してもよい。これにより、検査エラーの回数とエラー個数とを分けて物品を管理することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一側面によれば、検査エラーの場合における物品の個数を管理することが可能なX線検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、第1実施形態に係るX線検査装置を示す構成図である。
図2図2は、図1のシールドボックスの内部を示す構成図である。
図3図3は、図1の制御部の機能構成を示すブロック図である。
図4図4(a)は、図3の判断部の処理例を説明する平面図である。図4(b)は、図3の判断部の処理例を説明する他の平面図である。
図5図5は、一の画素に対応する微小部位の重量と当該一の画素の明るさとの関係を示すグラフである。
図6図6は、記憶部に記憶した情報の例を示す図である。
図7図7は、第2実施形態に係るX線検査装置を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
[第1実施形態]
図1に示されるように、X線検査装置1は、装置本体2と、支持脚3と、シールドボックス4と、搬送部5と、X線照射部6と、X線検出部7と、表示操作部8と、制御部10と、を備える。X線検査装置1は、複数の物品Gを順次に搬送しつつ、物品GのX線透過画像を生成し、生成したX線透過画像に基づいて物品Gの検査を行う。物品Gは、一定の大きさを有する製品である。物品Gは、特に限定されないが、本実施形態では例えば食肉である。
【0017】
検査前の物品Gは、搬入コンベア51によってX線検査装置1に搬入される。検査後の物品Gは、搬出コンベア52によってX線検査装置1から搬出される。X線検査装置1によって不良品と判定された物品Gは、搬出コンベア52の下流に配置された振分装置20によって生産ライン外に振り分けられる。X線検査装置1によって良品と判定された物品Gは、当該振分装置20をそのまま通過する。また、振分装置20は、X線検査装置1によって検査エラーと判断された物品Gを、搬送路上から排除する。振分装置としては、特に限定されず、種々の振分装置を用いることができる。
【0018】
装置本体2は、制御部10等を収容している。支持脚3は、装置本体2を支持している。シールドボックス4は、装置本体2に設けられている。シールドボックス4は、外部へのX線(電磁波)の漏洩を防止する。シールドボックス4の内部には、X線による物品Gの検査が実施される検査領域が設けられている。シールドボックス4には、搬入口4a及び搬出口4bが形成されている。
【0019】
搬送部5は、物品Gを搬送する部材であり、シールドボックス4の中央を貫通するように配置されている。搬送部5は、搬入口4aから検査領域を介して搬出口4bまで、搬送方向Aに沿って物品Gを搬送する。搬送部5は、例えば、搬入口4aと搬出口4bとの間に掛け渡されたベルトコンベアである。
【0020】
図1及び図2に示されるように、X線照射部6は、搬送部5により搬送されている物品GにX線を照射するX線源である。X線照射部6は、シールドボックス4内に配置されている。X線照射部6は、例えば、X線を出射するX線管と、X線管から出射されたX線を搬送方向Aに垂直な面内において扇状に広げる絞り部と、を有している。X線照射部6から照射されるX線には、低エネルギー(長波長)から高エネルギー(短波長)までの様々なエネルギー帯のX線が含まれていてもよい。
【0021】
X線検出部7は、物品Gを透過したX線を検出するセンサ部材である。X線検出部7は、ラインセンサであってもよいし、二次元的に配置されるセンサ群であってもよい。表示操作部8は、装置本体2に設けられている。表示操作部8は、各種情報を表示すると共に、外部から各種条件の入力操作を受け付ける。表示操作部8は、例えば、液晶ディスプレイであり、タッチパネルとしての操作画面を表示する。この場合、オペレータは、表示操作部8を介して各種条件を入力することができる。
【0022】
制御部10は、装置本体2内に配置されている。制御部10は、X線検査装置1の各部の動作を制御する。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ及びSSD(Solid State Drive)等のストレージを備える。ROMには、X線検査装置1を制御するためのプログラムが記録されている。図3に示されるように、制御部10は、判断部10A及び記憶部10Bを有している。制御部10において、判断部10A及び記憶部10Bは、ソフトウェアとして構成される。ただし、これらの各部がハードウェアとして構成されてもよい。
【0023】
判断部10Aは、X線検出部7の検出結果に基づいて物品GのX線透過画像を生成する。判断部10Aは、生成したX線透過画像に基づいて、例えば物品Gに含まれる異物の有無、欠品の有無及び割れ欠けの有無等を検査し、物品Gの良否を判断する。物品Gの良否の判断には、公知の種々の手法を用いることができる。
【0024】
ここで、例えばX線検査装置1の前段(X線検査装置1へ物品Gが搬入される前の段階)では、物品Gが複数のコンベアを乗り継いだり、複数のラインから物品Gが供給されたりする場合があることから、複数の物品Gの間隔が狭い状態又は重なった(繋がった)状態でX線検査装置1へ搬送されることが生じ得る。そこで、判断部10Aは、X線透過画像において搬送方向Aにおける長さが基準長以上の領域に物品Gが存在すると判断した場合に、物長エラーであると判断する。物長エラーは、間隔が狭くなったり重なったりした状態で複数の物品Gが搬送されている場合の検査エラーである。物長エラーは、2個乗りエラーとも称される。
【0025】
判断部10Aは、X線透過画像に基づいて、検査エラーの場合に存在する物品Gの個数であるエラー個数を判断する。記憶部10Bは、判断部10Aで判断されたエラー個数を記憶する。記憶部10Bは、1つの物品Gの搬送方向Aにおける長さに対応する基準長を記憶する。記憶部10Bは、物品Gの1つ当たりの重量(質量)に対応する基準重量を記憶する。
【0026】
次に、判断部10A及び記憶部10Bの処理の一例について、具体的に説明する。
【0027】
判断部10Aは、X線透過画像に基づいて、搬送方向Aにおける長さが基準長以上の領域に物品Gが存在するか否かと判断する。換言すると、判断部10Aは、搬送方向Aにおける長さが基準長の基準領域に、物品Gが収まっているか否かを判断する。判断部10Aは、図4(a)に示されるように、搬送方向Aにおける長さが基準長L0の基準領域R0に物品Gが収まっている場合、正常であると判断し、基準領域R0に物品Gが1つ含まれると判断する。そして、判断部10Aは、基準領域R0における物品Gの重量を算出する第1重量算出処理を実行する。
【0028】
第1重量算出処理では、重量のある物質ほどX線透過画像上には暗く写るという性質を利用し、次のとおり実行する。すなわち、第1重量算出処理では、X線透過画像の基準領域R0において物品Gを構成する全画素の明るさを取得する。ここで、図5及び下式(1)に示されるように、物品Gにおける一の画素に対応する微小部位の重量mは、当該一の画素の明るさIにより近似的に算出される。そこで、第1重量算出処理では、基準領域R0の物品Gを構成する全画素のそれぞれに対応する重量mを、下式(1)に従って明るさIから算出する。第1重量算出処理では、当該全画素の重量mを足し合わせることにより、基準領域R0の物品Gの重量を算出する。
m=-αln(I/I0) ・・・(1)
α:定数、I0:物質の存在しない領域に含まれる画素の明るさ
【0029】
一方、判断部10Aは、図4(b)に示されるように、基準領域R0に物品Gが収まっておらず、搬送方向Aにおける長さが基準長L0以上の物品領域Rに物品が存在する場合、物長エラーであると判断し、物品領域Rに物品Gが複数含まれると判断する。そして、判断部10Aは、物長エラーであると判断した場合、X線透過画像の物品領域Rに含まれる複数の画素それぞれの明るさに基づいて、当該物品Gの重量を算出する。具体的には、判断部10Aは、第1重量算出処理を実行すると共に、第1重量算出処理とは別に実装された第2重量算出処理を実行する。
【0030】
第2重量算出処理は、第1重算出定処理とは異なる処理であって、物品領域Rにおける基準領域R0以外の領域R1の物品Gの重量を算出する。第2重量算出処理では、第1重量算出処理と同様に、重量のある物質ほどX線透過画像上には暗く写るという性質を利用し、次のとおり実行する。すなわち、第2重量算出処理では、X線透過画像の領域R1において物品Gを構成する全画素の明るさを取得する。第2重量算出処理では、領域R1の物品Gを構成する全画素のそれぞれに対応する重量mを、上式(1)に従って明るさIから算出する。第2重量算出処理では、当該全画素の重量mを足し合わせることにより、領域R1の物品Gの重量を算出する。
【0031】
判断部10Aは、基準領域R0及び領域R1それぞれの物品Gの重量と基準重量とに基づいて、エラー個数を判断する。具体的には、判断部10Aは、基準領域R0の物品Gの重量と領域R1の物品Gの重量とを合計し、その合計値を基準重量で割ることで、エラー個数を判断する。
【0032】
記憶部10Bは、物長エラーの場合、X線透過画像とエラー個数とを対応させて記憶する。記憶部10Bに記憶する当該X線透過画像は、基準領域R0を対象とするX線透過画像であってもよいし、物品領域Rを対象とするX線透過画像であってもよい。
【0033】
記憶部10Bは、物長エラーであると判断した回数とエラー個数とを区別して記憶する。例えば図6に示されるように、記憶部10Bは、検査総数、物品Gが良品であると判断した回数(検査数)、物品Gが不良であると判断した回数(検査数)、物品Gに異物が有ると判断した回数(検査数)、物品Gに欠品が有りと判断した回数(検査数)、物長エラーであると判断した回数(検査数)、及び、物長エラーであると判断された物品の個数(エラー個数)のそれぞれを、区別して記憶する。記憶部10Bに記憶した各種の情報は、表示操作部8を介してオペレータに提示可能である。
【0034】
以上、X線検査装置1では、物長エラーの場合、X線透過画像に基づいてエラー個数を判断し、当該エラー個数を記憶部10Bに記憶することができる。これにより、エラー個数を管理することが可能となる。また、振分装置20により除外した物品Gの個数を管理することができ、不良品の流出等を防ぐことが可能となる。
【0035】
X線検査装置1では、記憶部10Bは、基準長を記憶する。判断部10Aは、X線透過画像において搬送方向Aにおける長さが基準長以上の領域に物品Gが存在すると判断した場合に、物長エラーであると判断する。これにより、物長エラーをX線透過画像から判断することが可能となる。
【0036】
X線検査装置1では、記憶部10Bは、基準重量を記憶する。判断部10Aは、物長エラーであると判断した場合、X線透過画像において物品領域Rに含まれる複数の画素それぞれの明るさに基づいて、当該物品Gの重量を算出する。判断部10Aは、算出した当該物品Gの重量と基準重量とに基づいて、エラー個数を判断する。この場合、X線透過画像に基づいてエラー個数を具体的に判断することができる。
【0037】
X線検査装置1では、記憶部10Bは、物長エラーの場合、X線透過画像とエラー個数とを対応させて記憶してもよい。これにより、X線透過画像とエラー個数とを対応させて物品Gを管理することができる。
【0038】
X線検査装置1では、記憶部10Bは、物長エラーであると判断した回数とエラー個数とを区別して記憶してもよい。これにより、物長エラーの回数とエラー個数とを分けて物品Gを管理することができる。
【0039】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図7に示されるように、第2実施形態に係るX線検査装置101は、物長検知部71を更に備える点で、第1実施形態と異なる。物長検知部71は、X線検出部7よりも前段に位置する。物長検知部71は、物品Gの搬送方向Aにおける長さを検知する。物長検知部71としては、例えば光電センサが用いられている。物長検知部71は、物品Gが搬入口4aからシールドボックス4内に搬入されることを検知する。物長検知部71は、シールドボックス4の内部における搬入口4aの周辺に配置されている。物長検知部71は、搬入口4aを介してシールドボックス4の内部に進入した直後の物品Gを検知する。
【0040】
X線検査装置101において、判断部10Aは、物長検知部71により検知した物品Gの搬送方向Aにおける長さが基準長よりも長い場合、物品Gの搬送方向Aにおける長さの不良を検知したとして、物長エラーであると判断する。判断部10Aは、物長エラーであると判断した場合、第1実施形態と同様にX線透過画像に基づいてエラー個数を判断する。
【0041】
以上、X線検査装置101においても、エラー個数を管理することが可能となる。また、X線検査装置101では、X線検出部7よりも前段の物長検知部71の検知結果から、物長エラーを判断することができる。
【0042】
以上、実施形態について説明したが、本発明の一側面は、上記実施形態に限られず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば上記実施形態において、検査エラーは物長エラーに限定されず、その他の種々の検査エラーであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
1,101…X線検査装置、6…X線照射部、7…X線検出部、10A…判断部、10B…記憶部。71…物長検知部、A…搬送方向、G…物品、L0…基準長、R…物品領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7