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特開2024-82036照射方向制御装置、照射方向制御照射装置、照射方向制御方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082036
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】照射方向制御装置、照射方向制御照射装置、照射方向制御方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20240612BHJP
   H05B 47/175 20200101ALI20240612BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/175
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195734
(22)【出願日】2022-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】519147348
【氏名又は名称】株式会社ホタルクス
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】岡山 康彦
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA02
3K273PA05
3K273QA07
3K273QA13
3K273RA04
3K273SA21
3K273SA38
3K273SA46
3K273SA57
3K273SA58
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA68
3K273TA70
3K273UA21
3K273VA04
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、効率的に照射対象に光を照射可能な、照射方向制御装置等を提供することである。
【解決手段】 本発明の照射方向制御装置10は、画像取得部11、照射対象特定部12及び制御部13を含み、前記画像取得部11は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定部12は、前記画像から照射対象を特定し、前記制御部13は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成する。
【選択図】 図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像取得部、照射対象特定部、及び、制御部を含み、
前記画像取得部は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定部は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御部は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成する、
照射方向制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、さらに、前記照射対象を撮像する撮像装置の撮像方向が前記照射対象に向くように前記撮像装置の前記撮像方向を制御する撮像方向制御情報を含む前記制御情報を生成する、
請求項1記載の照射方向制御装置。
【請求項3】
前記照射方向制御情報及び前記撮像方向制御情報は、前記照射装置の前記照射方向及び前記撮像装置の前記撮像方向が同期して動く情報である、
請求項2記載の照射方向制御装置。
【請求項4】
照射方向制御装置、撮像装置、及び、照射装置を含み、
前記照射方向制御装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の照明方向制御装置であり、
前記照射方向制御装置は、前記撮像装置から前記照射対象を含む画像を取得し、
前記照射方向制御装置は、前記制御情報を前記照射装置に送信し、
前記照射装置は、前記制御情報に基づき、前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射する、
照射方向制御照射装置。
【請求項5】
前記照射方向制御装置は、請求項2又は3の照射方向制御装置であり、
前記照射方向制御装置は、前記制御情報を前記撮像装置に送信し、
前記撮像装置は、前記制御情報に基づき、前記撮像方向を制御して前記照射対象の画像を撮像する、
請求項4記載の照射方向制御照射装置。
【請求項6】
前記照射装置は、指向性の光を照射可能である、
請求項4記載の照射方向制御照射装置。
【請求項7】
前記照射装置は、生体に対し活性を有する光を照射可能である、
請求項4記載の照射方向制御照射装置。
【請求項8】
画像取得工程、照射対象特定工程、及び、制御工程を含み、
前記画像取得工程は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定工程は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御工程は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
照射方向制御方法。
【請求項9】
前記制御工程は、さらに、前記照射対象を撮像する撮像装置の撮像方向が前記照射対象に向くように前記撮像装置の前記撮像方向を制御する撮像方向制御情報を含む前記制御情報を生成し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
請求項7記載の照射方向制御方法。
【請求項10】
前記照射方向制御情報及び前記撮像方向制御情報は、前記照射装置の前記照射方向及び前記撮像装置の前記撮像方向が同期して動く情報である、
請求項9記載の照射方向制御方法。
【請求項11】
撮像工程、画像取得工程、照射対象特定工程、制御工程、及び、照射工程を含み、
前記撮像工程は、照射対象の画像を撮像し、
前記画像取得工程は、前記撮像工程において撮像した前記照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定工程は、前記画像取得工程において取得した前記画像から照射対象を特定し、
前記制御工程は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記照射工程は、前記制御情報に基づき、前記照射装置の前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
照射方法。
【請求項12】
前記制御工程は、さらに、前記照射対象を撮像する撮像装置の撮像方向が前記照射対象に向くように前記撮像装置の前記撮像方向を制御する撮像方向制御情報を含む前記制御情報を生成し、
前記撮像工程は、前記制御情報に基づき、前記撮像装置の前記撮像方向を制御して前記照射対象の画像を撮像し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
請求項11記載の照射方法。
【請求項13】
前記照射装置は、指向性の光を照射可能である、
請求項11記載の照射方法。
【請求項14】
前記照射装置は、生体に対し活性を有する光を照射可能である、
請求項11記載の照射方法。
【請求項15】
画像取得手順、照射対象特定手順、及び、制御手順を含み、
前記画像取得手順は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項16】
撮像手順、画像取得手順、照射対象特定手順、制御手順、及び、照射手順を含み、
前記撮像手順は、照射対象の画像を撮像し、
前記画像取得手順は、前記撮像手順において撮像した前記照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像取得手順において取得した前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記照射手順は、前記制御情報に基づき、前記照射装置の前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項17】
画像取得手順、照射対象特定手順、及び、制御手順を含み、
前記画像取得手順は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項18】
撮像手順、画像取得手順、照射対象特定手順、制御手順、及び、照射手順を含み、
前記撮像手順は、照射対象の画像を撮像し、
前記画像取得手順は、前記撮像手順において撮像した前記照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像取得手順において取得した前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記照射手順は、前記制御情報に基づき、前記照射装置の前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照射方向制御装置、照射方向制御照射装置、照射方向制御方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
光の一種である紫外線は、微生物及びウイルスを不活性化させる機能がある。例えば、特許文献1には、患者の搬送中など搬送車内に人が存在する状態であっても、当該人に安全に、搬送車内に紫外線を照射して、搬送車内に存在する微生物及びウイルスを不活化して消毒することができる紫外線照射装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-170895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
紫外線は、微生物及びウイルスを不活性化するという機能を持つが、紫外線以外の可視光等において、人体に対し活性を有する可能性があり、身体及び精神の疾患の予防や治療に活用できる可能性がある。このため、人体に対し、効率的に光を照射する技術が要求されており、この要求はヒト以外の動物等でも同様である。
【0005】
そこで、本発明は、効率的に照射対象に光を照射可能な、照射方向制御装置等の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の照射方向制御装置は、
画像取得部、照射対象特定部、及び、制御部を含み、
前記画像取得部は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定部は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御部は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成する。
【0007】
本発明の照射方向制御照射装置は、
照射方向制御装置、撮像装置及び照射装置を含み、
前記照射方向制御装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の照明方向制御装置であり、
前記照射方向制御装置は、前記撮像装置から前記照射対象を含む画像を取得し、
前記照射方向制御装置は、前記制御情報を前記照射装置に送信し、
前記照射装置は、前記制御情報に基づき、前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射する。
【0008】
本発明の照射方向制御方法は、
画像取得工程、照射対象特定工程、及び、制御工程を含み、
前記画像取得工程は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定工程は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御工程は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される。
【0009】
本発明の照射方法は、
撮像工程、画像取得工程、照射対象特定工程、制御工程、及び、照射工程を含み、
前記撮像工程は、照射対象の画像を撮像し、
前記画像取得工程は、前記撮像工程において撮像した前記照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定工程は、前記画像取得工程において取得した前記画像から照射対象を特定し、
前記制御工程は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記照射工程は、前記制御情報に基づき、前記照射装置の前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される。
【0010】
本発明のプログラムは、
画像取得手順、照射対象特定手順、及び、制御手順を含み、
前記画像取得手順は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0011】
本発明の記録媒体は、
画像取得手順、照射対象特定手順、及び、制御手順を含み、
前記画像取得手順は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、照射対象に効率的に光を照射可能である。このため、ヒトや動物等の疾患の予防及び治療等の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態1の照射方向制御装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の照射方向制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の照射方向制御装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態2の照射方向制御照射装置の一例の構成を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態2の照射方向制御照射装置における撮像装置及び照射装置の設置器具の一例を示す参考斜視図である。
図6図6は、実施形態2の照射方向制御照射装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態2の照射方向制御照射装置の具体的な動きを示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0015】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の照射方向制御装置10(以下「本装置」ともいう。)の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、画像取得部11、照射対象特定部12及び制御部13を含む。また、本装置10は、図示していないが、例えば、入力部、出力部、表示部及び/又は記憶部を含んでもよい。
【0016】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等が挙げられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムのサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0017】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0018】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、画像取得部11、照射対象特定部12、及び制御部13として機能する。本装置10が、前記出力部を含む場合、中央処理装置101は、前記出力部として機能してもよい。本装置10は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、CPUとこれらとの組合せを備えてもよい。
【0019】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部撮像装置、外部照射装置、ユーザの端末、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置等が挙げられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0020】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0021】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置104は、前記記憶部として機能する。前記記憶部は、例えば、後述する照射対象を含む画像のデータ及び照射方向制御情報等を記憶できる。
【0022】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、前記照射対象を含む画像のデータ等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0023】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等が挙げられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレー、液晶ディスプレー等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等が挙げられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレーのように、一体として構成されてもよい。
【0024】
つぎに、本実施形態の照射方向制御方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の照射方向制御方法は、例えば、図1又は図2の本装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の照射方向制御方法は、図1又は図2の本装置10の使用には限定されない。
【0025】
まず、画像取得部11は、照射対象を含む画像を取得する(S1、画像取得工程)。前記照射対象は、照明装置が照射する対象であり、例えば、ヒトの目である。前記照射対象は、ヒトの目に限定されず、ヒトの顔等、ヒトのその他の部分でもよく、人体の全体であってもよい。また、前記照射対象は、ヒトに限定されず、ヒト以外の動物等であってもよく、前記動物等の全体であってもよく、前記動物等の目、顔等、その他の部分であってもよい。また、前記画像取得部11は、例えば、照射方向制御装置10に接続された外部撮像装置から、前記外部撮像装置が撮像した前記照射対象を含む画像を取得する。前記接続は、例えば、外部ネットワーク(前記通信回線網)を介するものでもよい。なお、前記画像取得部11の画像取得は、外部撮像装置からの取得に限定されず、例えば、前記外部撮像装置が撮像した画像が、照射方向制御装置10に接続された外部記憶装置等の外部装置に記憶され、前記画像取得部11が、前記外部記憶装置等の外部装置から前記画像を取得するものでもよい。
【0026】
つぎに、照射対象特定部12は、前記画像から前記照射対象を特定する(S2、照射対象特定工程)。前記照射対象特定部12は、例えば、前記画像取得部11が取得した画像から、前記照射対象を抽出し、撮像装置と前記照射対象との位置関係を特定する。また、照射対象が顔の場合、例えば、顔認証で照射対象を特定してもよい。さらに、例えば、骨格認識で対象部位を特定してもよい。この場合、例えば、骨粗しょう症部分に集光して光を照射できるように照射対象を特定してもよい。なお、照射対象特定部12は、用途に応じて、例えば、前記撮像装置から前記照射対象に向かう方向のほか、前記照射対象までの距離、照射すべき対象の大きさも前記照射対象の特定要素としてよい。
【0027】
つぎに、制御部13は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成する(S3、制御工程)。前記照射方向制御情報は、例えば、照射装置の照射方向が、前記照射対象特定部12が特定した照射対象の位置する方向に向くように、前記照射装置の照射方向を制御する情報である。前記制御部13は、例えば、前記照射対象と前記照射装置との位置関係から、前記照射装置の照射方向を決定する。この照射方向制御情報に基づき、前記照射装置は、照射対象のみに向けて、効率的に照射を続けることができる。さらに、例えば、前記制御情報は、前記照射装置が前記照射対象の存在する範囲のみに照射するように、前記照射装置の照射範囲を制御するものであってもよい。また、この制御情報は、例えば、照射対象が遠い場合は照射配光角度を絞り、照射強度を強くするように制御するものでもよく、前記照射装置は、1つの照明で配光を調整するものであってもよい。照射範囲を調整することによって、より効率的な照射が可能である。また、この制御情報は、例えば、画像認識等で目の開き具合に合わせて、点灯時間及び照度を調整するものであってもよい。
【0028】
前記制御部13は、さらに、前記照射対象を撮像する撮像装置の撮像方向が前記照射対象に向くように前期撮像装置の前記撮像方向を制御する撮像方向制御情報を含む前記制御情報を生成してもよい。前記撮像方向制御情報は、例えば、前記照射対象が画像から外れないように、前記撮像装置の撮像方向を制御する情報である。なお、例えば、顔認証によって、前記撮像方向を前記照射対象に向くように制御することでもよい。撮像方向を制御することによって、前記撮像装置は、前記照射対象の画像を確実に撮像し続けることが可能となり、前記画像取得部11は、前記照射対象を含む画像を確実に取得することができる。
【0029】
前記照射装置と前記撮像装置は、例えば、一体のものであってもよく、独立した別個のものであってもよい。例えば、前記照射方向制御情報及び前記撮像方向制御情報は、前記照射装置の前記照射方向及び前記撮像装置の前記撮像方向が同期して動く情報であってもよい。また、前記照射装置と前記撮像装置は、例えば、同一の場所に配置されてもよく、別の場所に配置されてもよい。例えば、前記照射方向制御情報及び前記撮像方向制御情報は、前記照射装置の前記照射方向の制御及び前記撮像装置の前記撮像方向の制御を独立した別個の情報とするものであってもよい。
【0030】
本実施形態の照射方向制御装置によれば、照射対象に効率的に光を照射することができる。このため、ヒト及び動物等の疾患の予防及び治療等に有用である。また、本実施形態の照射方向制御装置の用途は、ヒト及び動物等の疾患の予防及び治療等に限定されず、例えば、舞台における照明、スポーツ等の撮影又は照明等にも利用可能である。
【0031】
[実施形態2]
実施形態2は、実施形態1の照射方向制御装置を備えた照射方向制御照射装置である。
【0032】
本実施形態の照射方向制御照明装置について、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態の照射方向制御照射装置1の一例の構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施形態の照射方向制御照明装置1は、実施形態1の照射方向制御装置10に加えて、撮像装置20及び照射装置30を含む。照射方向制御装置10の構成は、実施形態1の説明を援用できる。
【0033】
撮像装置20は、例えば、ビデオカメラであり、コンピュータに組み込まれたビデオカメラでもよく、写真撮影用のカメラ、スマートフォンのカメラ、ウェアラブルカメラでもよい。照射対象の撮像は、継続的なものでもよく、断続的なものでもよい。
【0034】
照射装置30は、例えば、スポットライトである。なお、照射装置30は、これに限定されず、レーザーライトでもよい。
【0035】
前記撮像装置(例えば、カメラ)20及び前記照射装置(例えば、スポットライト)30は、例えば、一体のものであってもよく、独立した別個のものであってもよい。また、前記撮像装置20及び前記照射装置30は、例えば、図5に示す設置器具40に備え付けられ、撮像方向及び照射方向が同期して動くものであってもよい。図5の設置器具40は、前記撮像装置20及び前記照射装置30を載置して設置する設置台401を備え、前記設置台401は、固定器具402に回動軸403によって垂直方向に回動可能に取り付けられている。前記固定器具402は、土台404に回転軸405によって水平方向に回転可能に取り付けられている。そのため、前記回動軸403を中心とした垂直方向の回動及び前記回転軸405を中心とした水平方向の回転を制御することによって、前記撮像装置20及び前記照射装置30は、その撮像方向及び照射方向を同期してすべての方向に移動することができる。前記撮像装置20及び前記照射装置30の設置器具は、前記設置器具40に限定されず、例えば、水平方向への回転と高さ調整ができる構造等、垂直方向及び水平方向への撮像方向及び照射方向の移動が可能な構造であれば、どのような構造であってもよい。なお、前記撮像装置20及び前記照射装置30は、前記設置器具40に載置して設置するものに限定されず、照射方向制御装置10と一体のもので、照射方向制御装置10全体が、撮像方向及び照射方向を移動できる構造のものであってもよい。また、照射方向制御装置10、撮像装置20及び照射装置30は、別個の位置に配置され、前記撮像装置20及び前記照射装置30がそれぞれ独立して撮像方向及び照射方向を移動できる構造のものであってもよい。
【0036】
前記撮像装置20の撮像方向及び前記照射装置30の照射方向は、前記照射方向制御装置10の制御部において生成する制御情報によって制御される。前記制御は、前記撮像装置20及び前記照射装置30の構造及び取付方法に応じて、例えば、前記設置器具40の制御によって実現される。前記制御は、前記設置器具40の制御に基づくものに限定されず、例えば、照射方向制御照明装置1全体の制御、一体となった前記撮像装置20及び前記照射装置30の制御、並びに、独立した前記撮像装置20及び前記照射装置30のそれぞれに対する制御であってもよい。前記制御情報は、例えば、前記撮像装置20及び前記照射装置30が同じ位置に設置される場合には、前記撮像装置20の前記撮像方向及び前記照射装置30の前記照射方向が同期して動く情報であってもよく、例えば、前記撮像装置20及び前記照射装置30が異なる位置に設置される場合には、前記撮像装置20及び前記照射装置30がそれぞれ照射対象の位置する方向に向くような独立した情報であってもよい。
【0037】
つぎに、本実施形態の照射方法の一例を、図6のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の照射方法は、例えば、図4に示す照射方向制御照明装置1を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の照射支援方法は、照射方向制御照明装置1の使用には限定されない。
【0038】
本実施形態の照射方向制御照明装置1の撮像装置20は、照明対象を撮像する(Sb1、撮像工程)。前記撮像装置20は、顔認証によって、撮像方向を前記照射対象に向けるものであってもよい。
【0039】
つぎに、照射方向制御装置10による工程を実施する。具体的な工程の内容は、実施形態1の説明と同様である。まず、照射方向制御装置10の画像取得部11は、前記撮像装置20が撮像した前記照明対象を含む画像を、前記撮像装置20から取得する(Sb2、画像取得工程)。つぎに、照射対象特定部12は、前記画像から前記照射対象を特定する(Sb3、照射対象特定工程)。つぎに、制御部13は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成する(Sb4、制御工程)。さらに、前記制御部13による制御は、前記照射を撮像する撮像装置の撮像方向が前記照射対象に向くように前期撮像装置の前記撮像方向を制御する撮像方向制御情報を含む前記制御情報を生成してもよい。
【0040】
つぎに、前記照射方向制御装置10の前記制御部13は、前記制御情報を前記照射装置30に送信し、前記照射装置30は、前記制御情報に基づき、前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射する(Sb5、照射工程)。
【0041】
前記照射装置30は、例えば、指向性の光を照射可能であってもよい。例えば、部屋の四方に配置した任意のスポットライトから室内の前記照射対象に向けて照射し、前記照射対象が別方向をむいても、別のスポットライトで照射できるようにしてもよい。
【0042】
また、前記照射装置30は、例えば、生体に対し活性を有する光を照射可能であってもよい。前記生体に対し活性を有する光とは、身体及び精神の少なくとも一方に対し活性(状態を変化させる、または、変化を抑制させてその状態を持続させる)を有する光である。前記生体に対し活性を有する光は、例えば、特定波長の光、特定強度の光等である。特定波長の光としては、例えば、朝にメラトニンを抑制する波長域(470nm)のみ1000lx程度の光とし、夜に電球色の光とすることでもよい。また、例えば、概日リズムに合わせた太陽光LEDを全波長分載せた照明を使用してもよい。さらに、例えば、太陽光をセンサで検知し、太陽光と同じ光量に制御及び点灯する照明を使用してもよい。
【0043】
本実施形態の照射方向制御照明装置1は、照度を上げるために、例えば、天井照明と連動して床や壁等からも照射する形態又は部屋の四隅から連動して点灯する形態としてもよい。また、眩しさの低減のため、例えば、前記照射装置30をライン照明としてもよい。さらに、照射部位調整のため、例えば、前記照射装置30を1つの照明で配光が調整できるものとしてもよく、複数個所で反射させ、1か所に集光させる構成のものとしてもよい。
【0044】
本実施形態の照射方向制御照明装置1の具体的な動きを、図7を用いて説明する。図7では、左側に照射対象であるヒトが立っており、右側に照射方向制御装置10が配置され、真ん中の上側に撮像装置20が配置され、真ん中の下側に照射装置30が配置され、照射方向制御装置10、撮像装置20及び照射装置30は、通信回線網によって接続されている。右側上には、撮像装置20が撮像した照射対象の画像が映し出されたモニターを表示している。
【0045】
図7(A)では、撮像装置20が撮像した画像の真ん中に照射対象が映し出されており、照射装置30は、照射対象に向けて照射している。図7(B)では、照射対象が撮像装置20の左側に移動し、モニターに映し出された対象者も画像に左側に移動している。照射方向制御装置10の画像取得部11は、この照射対象が移動した画像を取得し、照射対象特定部12は、この画像から照射対象の位置を特定し、制御部13は、照射方向制御情報を生成し、撮像装置20及び照射装置30に送信している。その結果、図7(C)のように、撮像装置20及び照射装置30は、照射対象の方向に向きを変え、照射装置30は、照射対象に光を照射している。モニターに映し出された画像でも、照射対象は、画像の真ん中に戻っている。
【0046】
このように、本実施形態の照射方向制御照明装置1は、照射対象の動きを追って、照射対象に光を照射し続けることができ、照射対象に効率的に光を照射することができる。
【0047】
[実施形態3]
本実施形態のプログラムは、前述の前記照射方向制御方法の各工程及び前記照射方法の工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0048】
本実施形態の前記照射方向制御方法に係るプログラムは、具体的に、コンピュータに、画像取得手順、照射対象特定手順、及び制御手順を実行させるためのプログラムである。
【0049】
前記画像取得手順は、照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成する。
【0050】
本実施形態の前記照射方法に係るプログラムは、具体的に、コンピュータに、撮像手順、画像取得手順、照射対象特定手順、制御手順及び照射手順を実行させるためのプログラムである。
【0051】
前記撮像手順は、照射対象の画像を撮像し、
前記画像取得手順は、前記撮像手順において撮像した前記照射対象を含む画像を取得し、
前記照射対象特定手順は、前記画像取得手順において取得した前記画像から照射対象を特定し、
前記制御手順は、照射装置の照射方向が前記照射対象に向くように前記照射装置の前記照射方向を制御する照射方向制御情報を含む制御情報を生成し、
前記照射手順は、前記制御情報に基づき、前記照射装置の前記照射方向を制御して前記照射対象に光を照射する。
【0052】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、画像取得手順、照射対象特定手順、及び制御手順として、又は撮像手順、画像取得手順、照射対象特定手順、制御手順及び照射手順として機能させるプログラムということもできる。
【0053】
本実施形態のプログラムは、前記本発明の照射方向制御装置及び照射方向支援方法並びに照射方向制御照射装置及び照射方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリ(例えば、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリ、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本実施形態のプログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本実施形態のプログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。
【0054】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や条件は、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、ヒト及び動物等の疾患の予防及び治療等に有用であり、その用途はこれらに限定されず、広い範囲に適用可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 照射方向制御照射装置
10 照射方向制御装置
11 画像取得部
12 照射対象特定部
13 制御部
20 撮像装置
30 照射装置
40 設置器具
401 設置台
402 固定器具
403 回動軸
404 土台
405 回転軸
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7