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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082058
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】ベッドおよび追従装置
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/05 20060101AFI20240612BHJP
   A47C 17/04 20060101ALI20240612BHJP
   A61G 7/018 20060101ALI20240612BHJP
   A61G 7/015 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
A61G7/05
A47C17/04 C
A61G7/018
A61G7/015
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195767
(22)【出願日】2022-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】松本 孝樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 優
(72)【発明者】
【氏名】掛田 英希
(72)【発明者】
【氏名】八木巻 大智
(72)【発明者】
【氏名】窪田 伸之助
【テーマコード(参考)】
4C040
【Fターム(参考)】
4C040BB02
4C040BB06
4C040DD04
4C040EE05
4C040GG11
(57)【要約】
【課題】サイドテーブルを簡単に組み付けることができるベッドを提供する。
【解決手段】前後方向に延び左右方向で離間する一対のメインフレームと、前記一対のメインフレームに対して起倒可能なボトムと、前記ボトムの起倒に追従して移動する追従装置と、前記追従装置に設けられるサイドテーブルと、を備え、前記追従装置は、前記一対のメインフレームのうち、一方のメインフレームにのみ回動可能に設けられていることを特徴とするベッド。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に延び左右方向で離間する一対のメインフレームと、
前記一対のメインフレームに対して起倒可能なボトムと、
前記ボトムの起倒に追従して移動する追従装置と、
前記追従装置に設けられるサイドテーブルと、
を備え、
前記追従装置は、前記一対のメインフレームのうち、一方のメインフレームにのみ回動可能に設けられていることを特徴とするベッド。
【請求項2】
前記追従装置は、
前記メインフレームに回動可能に設けられるステーと、
前記ステーの先端側に設けられ前記サイドテーブルが取り付けられる取付部と、
前記ボトムと前記取付部との間を接続する接続部と、
を有していることを特徴とする請求項1に記載のベッド。
【請求項3】
前記取付部は、
上下方向に延びる縦部と、
前記縦部に設けられ前記ステーが取り付けられる第1取付孔と、
前記縦部に設けられ前記接続部が取り付けられる第2取付孔と、
を有し、
前記第2取付孔は、前記第1取付孔よりも前方かつ上方に位置していることを特徴とする請求項2に記載のベッド。
【請求項4】
前記ボトムは、背ボトムであり、
前記背ボトムは、背部フレームと、前記背部フレーム上に固定されたボトム部材と、を有し、
前記接続部は、前記ボトム部材に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のベッド。
【請求項5】
前記取付部および前記接続部は、前後対称に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のベッド。
【請求項6】
前記メインフレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられ前記ステーが回動可能に軸支されるステー受け部と、を有することを特徴とする請求項2に記載のベッド。
【請求項7】
メインフレームの側方に設けられサイドテーブルが取り付けられる追従装置であって、
前記メインフレームに回動可能に設けられるステーと、
前記ステーの先端側に設けられ前記サイドテーブルが取り付けられる取付部と、
ボトムと前記取付部との間を接続する接続部と、
を備えた追従装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ベッドおよび追従装置に関する。
【背景技術】
【0002】
背もたれの起倒に追従して移動する追従装置にサイドテーブルを備えたベッドが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6-75458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたサイドテーブルは、左右両方のサイドフレームに支持されているので、組み立て作業の作業性が低下するおそれがある。例えば、ベッドは、部屋の壁側に寄せて配設されることが多い。このような場合には、特にサイドテーブルを組み付ける作業の作業性が低下するおそれがある。
【0005】
本発明の実施形態の目的は、サイドテーブルを簡単に組み付けることができるベッドおよび追従装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係るベッドは、前後方向に延び左右方向で離間する一対のメインフレームと、前記一対のメインフレームに対して起倒可能なボトムと、前記ボトムの起倒に追従して移動する追従装置と、前記追従装置に設けられるサイドテーブルと、を備え、前記追従装置は、前記一対のメインフレームのうち、一方のメインフレームにのみ回動可能に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、サイドテーブルを簡単に組み付けることができるベッドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係るベッドを示す斜視図である。
図2】ボトム部材、サイドフレーム、およびサイドテーブルを取り外した状態を示す平面図である。
図3】背ボトムの状態を示す側面図である。
図4図3(a)中の追従装置を拡大して示す側面図である。
図5図3(c)中の追従装置を拡大して示す側面図である。
図6図3(c)中の追従装置を斜め後方からみた斜視図である。
図7図3(c)中の追従装置を斜め前方からみた斜視図である。
図8】追従装置を分解して示す分解斜視図である。
図9】本発明の変形例に係るサイドテーブルを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態に係るベッドおよび追従装置について、図1図9を参照して説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係るベッドを示す斜視図である。
図2は、ボトム部材、サイドフレーム、およびサイドテーブルを取り外した状態を示す平面図である。
【0011】
図1に示すベッド10は、例えば介護施設、病院、および個人宅に用いられ、背もたれや膝部などの高さを電動で作動可能な電動ベッドである。ベッド10は、背ボトム30や、膝ボトム34、および脚ボトム36が起倒可能となっている。図1に示すベッド10は、図1中の左斜め上側が頭側であり、図1中の右斜め下側が足側となっている。実施形態では、頭側と足側との方向を前後方向としている。ベッド10は、ベースフレーム12、メインフレーム14、サイドフレーム16、背ボトム30、腰ボトム32、膝ボトム34、脚ボトム36、追従装置50、およびサイドテーブル60を有している。
【0012】
ベースフレーム12は、例えば枠状に形成されている。ベースフレーム12は、前後方向の端部に脚部12aを有している。メインフレーム14は、ベースフレーム12の上方に位置している。メインフレーム14は、ベッド10の左右方向(短手方向)に離間して一対設けられ、前後方向に延びている。メインフレーム14は、例えば昇降機構44を介してベースフレーム12に支持されている。メインフレーム14は、昇降機構44によりベースフレーム12に対して上下方向に移動可能となっている。
【0013】
メインフレーム14は、フレーム本体14aと、ステー受け部14bと、を有している。フレーム本体14aは、例えば前後方向に延びる角筒体となっている。ステー受け部14bは、後述の背部フレーム21の側方に位置して、フレーム本体14aに設けられている。ステー受け部14bは、後述する本体部51bが接触するストッパ14b1と、本体部51bをステー受け部14bに取り付けるための締結部材51aが螺合する軸部14b2と、を有している。ステー受け部14bには、後述のステー51が支持される。
【0014】
サイドフレーム16は、メインフレーム14から左右方向に突出して設けられている。サイドフレーム16には、図示しない柵体などが取り付けられる。図1に示すように、サイドフレーム16は、ベッド10の左右方向(短手方向)に離間して2個設けられている。サイドフレーム16は、必要に応じて設けられている。
【0015】
ボトムフレーム20は、メインフレーム14の左右方向の内側に位置して、前後方向に延びている。すなわち、ボトムフレーム20は、メインフレーム14に並列している。ボトムフレーム20は、ベッド10の左右方向(短手方向)に離間して2個設けられている。ボトムフレーム20は、後述する複数のボトム部材26を支持する。
【0016】
ボトム部材26は、ボトムフレーム20の上に固定され、メインフレーム14上およびボトムフレーム20上に前後方向に並んで複数個設けられている。ボトム部材26の左右両端部は、メインフレーム14よりも左右方向の外側に向けて突出している。各ボトム部材26は、左右方向に離間するボトムフレーム20にわたって左右方向に延びている。図1に示すように、この例では、10個のボトム部材26が設けられている。ボトム部材26は、上面が図示しないマットレスの載置面となっており、マットレスおよびマットレス上の人体を支持する。
【0017】
ボトムフレーム20は、背ボトム30を構成する背部フレーム21、腰ボトム32を構成する腰部フレーム22、膝ボトム34を構成する膝部フレーム23、および脚ボトム36を構成する脚部フレーム24を有している。背部フレーム21、腰部フレーム22、膝部フレーム23、および脚部フレーム24は、ベッド10の左右方向(短手方向)に離間して2個設けられている。
【0018】
背ボトム30は、背部フレーム21と、背部フレーム21上に固定されたボトム部材26と、を有している。背部フレーム21は、ベッド10の前端側に位置して、前後方向に延びている。背部フレーム21は、複数のボトム部材26(例えば、4個のボトム部材26)を裏側から支持している。背ボトム30は、ベッド10上に横たわる使用者の頭部ないし背中を支持する。
【0019】
背部フレーム21は、第1駆動装置40aの作動により、腰部フレーム22に対して起倒可能(屈曲可能)となっている。すなわち、背部フレーム21は、第1駆動装置40aの作動により、後端側を回動支点21aとして前端側が上下動する。これにより、背ボトム30は、メインフレーム14に対して起倒可能になっている。
【0020】
腰ボトム32は、腰部フレーム22と、腰部フレーム22上に固定されたボトム部材26と、を有している。腰部フレーム22は、背部フレーム21の後方に位置して前後方向に延びている。腰部フレーム22は、ボトム部材26を裏側から支持している。腰部フレーム22は、メインフレーム14に固定されている。腰ボトム32は、ベッド10上に横たわる使用者の腰部ないし臀部を支持する。
【0021】
膝ボトム34は、膝部フレーム23と、膝部フレーム23上に固定されたボトム部材26と、を有している。膝部フレーム23は、腰部フレーム22の後方に位置して前後方向に延びている。膝部フレーム23は、複数のボトム部材26(例えば、2個のボトム部材26)を裏側から支持している。膝部フレーム23は、腰部フレーム22に対して回動可能に連結されるとともに、脚部フレーム24に対して回動可能に連結されている。膝ボトム34は、ベッド10上に横たわる使用者の大腿部を支持する。
【0022】
脚ボトム36は、脚部フレーム24と、脚部フレーム24上に固定されたボトム部材26と、を有している。脚部フレーム24は、膝部フレーム23の後方に位置して前後方向に延びている。脚部フレーム24は、複数のボトム部材26(例えば3個のボトム部材26)を裏側から支持している。脚部フレーム24は、膝部フレーム23に対して屈曲可能となっている。脚ボトム36は、ベッド10上に横たわる使用者の下腿部を支持する。
【0023】
各ボトム部材26の下方には、背もたれ機構40、膝上げ機構42、昇降機構44、および制御装置46が設けられている。背もたれ機構40は、背ボトム30の下方に設けられている。背もたれ機構40は、例えば電動シリンダからなる第1駆動装置40aを有している。背もたれ機構40は、第1駆動装置40aの作動により、背部フレーム21を起倒させる。
【0024】
膝上げ機構42は、背もたれ機構40の後方に設けられている。膝上げ機構42は、例えば電動シリンダからなる第2駆動装置42aを有している。第2駆動装置42aは、膝部フレーム23および脚部フレーム24を上下動させる駆動装置となっている。膝部フレーム23と脚部フレーム24とは、第2駆動装置42aの作動により、山折り状に屈曲する。
【0025】
昇降機構44は、膝上げ機構42の後方に設けられている。昇降機構44は、例えば電動シリンダからなる第3駆動装置44aを有している。昇降機構44は、ベースフレーム12と、メインフレーム14との間に設けられている。昇降機構44は、第3駆動装置44aの作動により、メインフレーム14およびボトムフレーム20を昇降させる。昇降機構44は、床面からボトム部材26までの高さ寸法を調節することができる。
【0026】
制御装置46は、昇降機構44の後方に設けられている。制御装置46は、第1~第3駆動装置40a、42a、44aの作動を制御する。制御装置46は、図示しないリモコンに接続されている。制御装置46は、リモコンから送信された指令信号に基づいて、第1~第3駆動装置40a、42a、44aを作動させる。
【0027】
次に、ベッド10の側方に設けられた追従装置50について説明する。
【0028】
図3は、背ボトムの状態を示す側面図である。なお、図3では、サイドフレームを取り外して示している。図3(a)は、背ボトムが平坦な状態を示す側面図である。図3(b)は、背ボトムが45度起上った状態を示す側面図である。図3(c)は、背ボトムが75度起上った状態を示す側面図である。
図4は、図3(a)中の追従装置を拡大して示す側面図である。
図5は、図3(c)中の追従装置を拡大して示す側面図である。
図6は、図3(c)中の追従装置を斜め後方からみた斜視図である。
図7は、図3(c)中の追従装置を斜め前方からみた斜視図である。
図8は、追従装置を分解して示す分解斜視図である。
【0029】
図3に示すように、ベッド10は、ボトム(この例では、背ボトム30)の起倒に追従して移動する追従装置50を有している。追従装置50は、メインフレーム14と、背ボトム30との間に設けられている。追従装置50は、一対のメインフレーム14のうち、一方のメインフレーム14にのみ回動可能に設けられている。追従装置50には、サイドテーブル60が設けられている。図3に示すように、追従装置50およびサイドテーブル60は、背ボトム30が起き上がると、上斜め後方に移動するようになっている。そして、追従装置50は、ステー51、取付部53、および接続部56を有している。
【0030】
ステー51は、メインフレーム14に回動可能に設けられている。具体的には、ステー51は、メインフレーム14のステー受け部14bに回動可能に設けられている。ステー51は、ステー受け部14bの軸部14b2に取り付けられる締結部材51aと、締結部材51aを回動支点として回動する本体部51bと、本体部51bの先端からベッド10の左右方向の外側に向けて延びる回動部51cと、を有している。
【0031】
締結部材51aは、本体部51bの基端(下端)を左右方向に貫通してベッド10の左右方向の内側に向けて延びている。締結部材51aは、例えば段付ボルトからなり、先端側がステー受け部14bの軸部14b2に螺合されている。
【0032】
本体部51bは、例えば角筒体からなり、締結部材51aを回動支点として先端側が第1位置と第2位置との間で移動する。すなわち、本体部51bは、締結部材51aを介して軸部14b2に取り付けられている。第1位置は、背ボトム30が平坦な状態であるときに、本体部51bが前後方向に延びている状態(図4の状態)である。一方、第2位置は、背ボトム30が起き上がった状態であるときに、本体部51bが上下方向に延びている状態(図5の状態)である。図4に示すように、本体部51bは、第1位置にあるときに、ステー受け部14bに設けられたストッパ14b1に接触している。
【0033】
回動部51cは、本体部51bの先端から左右方向の外側に向けて延びている。回動部51cの先端には、取付部53がねじ止めされている。このねじは、例えば段付ボルトとなっている。回動部51cは、本体部51bが第1位置と第2位置との間で移動するときに、上下方向に回動する。
【0034】
補強部51dは、本体部51bと回動部51cとの間に設けられている。補強部51dは、本体部51bと回動部51cとを接続することにより、回動部51cを補強している。これにより、例えば、回動部51cは、本体部51bが第2位置にある場合にサイドテーブル60に下方への力が作用しても、本体部51bと補強部51dとにより安定して支持される。
【0035】
取付部53は、ステー51の先端側に設けられている。取付部53には、サイドテーブル60が取り付けられる。取付部53は、板材を屈曲させて形成されている。取付部53は、サイドフレーム16を覆うように設けられている。この場合、取付部53とサイドフレーム16との間の隙間は、手指が挟まれないような寸法が確保されている。
【0036】
取付部53は、前後対称に形成されている。これにより、取付部53は、ベッド10の右側方と左側方とのどちら側にも配設することができるようになっている。そして、取付部53は、上下方向に延びる縦部54と、縦部54の上端から左右方向の外側に向けて延びる横部55と、を有している。横部55は、例えばサイドフレーム16の上方に位置している。横部55上には、サイドテーブル60が着脱可能に取り付けられている。
【0037】
縦部54は、サイドフレーム16と背ボトム30との間に位置している。縦部54は、下部54aと、下部54aの上方に位置する上部54bと、下部54aと上部54bとを接続する延出部54cと、を有する。すなわち、縦部54は、下部54a、上部54b、および延出部54cにより段付き状に形成されている。なお、延出部54cは、必要に応じて形成されていてもよい。すなわち、ステー51の回動部51cと、後述する接続部56と、の左右方向の先端位置が同じ場合には、下部54aと上部54bとが上下方向で連続していてもよい。
【0038】
下部54aは、前後方向に延びる板状に形成され、前端側にステー51の回動部51cが取り付けられる第1取付孔54a1を有している。また、下部54aは、後端側に第3取付孔54a2を有している。
【0039】
第1取付孔54a1は、ベッド10の右側方に追従装置50およびサイドテーブル60を取り付ける場合に用いられる。一方、第3取付孔54a2は、ベッド10の左側方に追従装置50を取り付ける場合に用いられる。ベッド10の左側方に追従装置50を取り付ける場合には、第3取付孔54a2が前端側に位置することになる。第1取付孔54a1と第3取付孔54a2とは、下部54aの前後対称位置に設けられている。
【0040】
上部54bは、前後方向に延びる板状に形成され、後端側に接続部56が取り付けられる第2取付孔54b1を有している。また、上部54bは、前端側に第4取付孔54b2を有している。
【0041】
第2取付孔54b1は、ベッド10の右側方に追従装置50およびサイドテーブル60を取り付ける場合に用いられる。一方、第4取付孔54b2は、ベッド10の左側方に追従装置50およびサイドテーブル60を取り付ける場合に用いられる。ベッド10の左側方に追従装置50を取り付ける場合には、第4取付孔54b2が前端側に位置することになる。第2取付孔54b1と第4取付孔54b2とは、上部54bの前後対称位置に設けられている。
【0042】
図4図5図8に示すように、第1取付孔54a1と第2取付孔54b1とは、縦部54の対角線上に位置している。すなわち、第2取付孔54b1は、第1取付孔54a1よりも前方かつ上方に位置している。第3取付孔54a2と第4取付孔54b2も同様の構成となっている。
【0043】
接続部56は、背ボトム30と、取付部53と、の間を接続している。図8に示すように、接続部56は、背ボトム30に取り付けられる第1部位57と、第1部位57から取付部53に向けて延びる第2部位58と、を有している。接続部56は、前後対称に形成されている。これにより、接続部56は、ベッド10の右側方と左側方とのどちら側にも配設することができるようになっている。
【0044】
第1部位57は、屈曲した板状に形成されている。第1部位57は、ボトム部材26の上面に当接する当接部57aと、当接部57aの左右方向の外側から下方に向けて延びる側面部57bと、によりL字状となっている。
【0045】
図6に示すように、当接部57aは、背ボトム30を構成する4個のボトム部材26のうち、後側に位置して隣り合う2つのボトム部材26にわたって前後方向に延びている。第1部位57は、ボトム部材26にねじ止めされている。なお、第1部材57は、背ボトム30を構成する背部フレーム21にねじ止めされていてもよい。
【0046】
第2部位58は、第1部位57の前後方向の中央部から左右方向の外側に向けて突出している。第2部位58は、取付部53の第2取付孔54b1に対応する位置に設けられている。第2部位58は、第1部位57から突出する突出部58aと、突出部58aの先端に設けられた座部58bと、を有する。
【0047】
座部58bは、取付部53と接続部56とを接続させるためのねじが螺合するめねじを有している。このねじは、例えば段付ボルトとなっている。背ボトム30が起倒した場合には、取付部53がねじに対して相対的に回動するようになっている。
【0048】
図6図7に示すように、取付部53と接続部56との間にアジャスタ59が設けられていてもよい。このアジャスタ59は、例えば樹脂材料からなり、第3取付孔54a2にねじ止めされている。アジャスタ59は、縦部54と第1部位57との間の隙間を確保することにより、例えばケーブル(図示せず)の挟み込みを抑制している。また、アジャスタ59は、例えばサイドテーブル60に左右方向の内側に向けての力が作用した場合に、側面部57bに当接してサイドテーブル60を安定させる。なお、アジャスタ59は、必要に応じて設けられていればよい。
【0049】
サイドテーブル60は、追従装置50に設けられている。具体的には、サイドテーブル60は、取付部53の横部55上に着脱可能に取り付けられている。サイドテーブル60は、物品収納部60aと、蓋部60bと、を有している。物品収納部60aは、上方が開口したボックス状に形成されている。図6に示すように、蓋部60bは、物品収納部60aの開口を開閉可能に塞いでいる。
【0050】
この場合、蓋部60bは、ロータリーダンパを用いてゆっくり開閉してもよい。また、蓋部60bが平行方向にスライドすることで開閉してもよい。蓋部60bは、物品収納部60aから取り外すことができてもよい。蓋部60bは、物品収納部60aの上にずらして設置してもよい。外した蓋部60bは、物品収納部60aに立て掛けてもよい。
【0051】
物品収納部60aは、例えば薬や眼鏡などの物品を収納したり、携帯端末(図示せず)を立て掛けたりすることができる。また、図示しないリモコンを取り付けたりすることができる。また、物品収納部60aは、ベッド10上の使用者に向けて点灯する照明(図示せず)などが設けられていてもよい。物品収納部60aは、スマートフォンやタブレット端末などを充電することができるUSBコネクタやAC電源のコンセント(いずれも図示せず)が設けられていてもよい。その場合、USBコネクタやAC電源のコンセントへは、ケーブルを用いて制御装置46から電力供給されていてもよい。
【0052】
蓋部60bは、上面が平坦な平面となっており、物品を載置することができるようになっている。また、蓋部60bは、使用者がベッド10から昇降する場合に、手をつくことができる部分となっている。これにより、使用者は、ベッド10の昇降動作を安定して行うことができる。なお、サイドテーブル60は、追従装置50と一体となっていてもよい。また、サイドテーブル60は、物品収納部60aを有していなくてもよい。
【0053】
実施形態によるベッド10は、上述の如き構成を有するもので、次にベッド10の背ボトム30が起倒した場合に追従する追従装置50の作動について説明する。
【0054】
図3(a)、図4に示すように、背ボトム30が平坦な状態にある場合には、本体部51bが第1位置にある。これにより、サイドテーブル60は、ベッド10上に横たわる使用者の腕部の側方に位置する。これにより、使用者は、物品の収納や載置をサイドテーブル60にしやすくなっている。
【0055】
使用者が図示しないリモコンにより背ボトム30の背上げ操作を行うと、制御装置46は、第1駆動装置40aのロッドを伸長させる。これにより、図3(b)、(c)に示すように、ベッド10は、背ボトム30の背上げ作動がなされる。この場合、追従装置50は、本体部51bが第1位置から第2位置に向けて回動する。これにより、サイドテーブル60は、背ボトム30の背上げに追従して後斜め上方に移動する。
【0056】
この場合、図4図5に示すように、追従装置50は、締結部材51a、第1取付孔54a1、第2取付孔54b1、および背部フレーム21の回動支点21aを結んだ二点鎖線Bにより表される平行リンクを構成している。そして、追従装置50は、背ボトム30が起倒した場合に、取付部53が第1取付孔54a1や第2取付孔54b1に取り付けられた各ねじに対して相対的に回動(摺動)するようになっている。これにより、追従装置50は、取付部53が傾くことなく、サイドテーブル60の水平状態を維持して移動させることができる。
【0057】
図3(b)、(c)に示すように、サイドテーブル60は、背ボトム30が背上げされた場合でも、追従装置50により使用者の腕部の側方に位置する。これにより、サイドテーブル60は、背ボトム30の状態にかかわらず使用者の手の届く位置にあるので、ベッド10の使い勝手を向上できる。
【0058】
また、図3(c)に示すように、サイドテーブル60は、背ボトム30が最終位置まで背上げされた場合でも、腰ボトム32のボトム部材26の後端(A-A線)よりも前方に位置する。これにより、例えば使用者がベッド10に昇降する場合に、追従装置50およびサイドテーブル60が邪魔になるのを抑制できる。
【0059】
また、使用者は、サイドテーブル60に手をついてベッド10に昇降できる。この場合、追従装置50は、前端側がステー51を介してメインフレーム14に取り付けられており、後端側が接続部56を介して背ボトム30に取り付けられている。これにより、サイドテーブル60は、使用者が手をついても安定した状態を維持できる。従って、ベッド10の側方に追従装置50およびサイドテーブル60を設けても、使用者が昇降しやすいベッド10を提供できる。
【0060】
そして、使用者が図示しないリモコンにより背ボトム30の背下げ操作を行うと、制御装置46は、第1駆動装置40aのロッドを縮小させる。これにより、ベッド10は、背ボトム30の背下げ作動がなされる。この場合、追従装置50は、本体部51bが第2位置から第1位置に向けて回動する。これにより、サイドテーブル60は、背ボトム30の背下げに追従して前斜め下方に移動する。
【0061】
追従装置50の前端側は、左右方向に離間する一対のメインフレーム14のうち、片方のメインフレーム14にのみ支持されている。また、追従装置50の後端側は、左右方向に延びる背ボトム30の側方に支持されている。これにより、作業者は、追従装置50を取り付ける側から移動することなく、追従装置50をベッド10に取り付けることができる。従って、例えばベッド10を配設する部屋が狭くても、追従装置50およびサイドテーブル60を簡単に取り付けることができる。また、追従装置50は、サイドフレーム16やボトム部材26の左右両端部よりも左右方向の内側に位置するメインフレーム14に取り付けられている。これにより、例えば追従装置50を取り付けるためのねじや部品などは、ベッド10の外側に向けて突出しないようになっている。従って、ベッド10の側方に位置する使用者がねじや部品に接触するのを抑制できるので、安全性を向上させたベッド10を提供できる。
【0062】
図9は、本発明の変形例に係るサイドテーブルを示す側面図である。
上述した実施形態では、サイドテーブル60が追従装置50の取付部53に着脱可能に取り付けられた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば図9に示す変形例のように、サイドテーブル65は、取付部53に対して前後方向に移動可能(スライド可能)となっていてもよい。これにより、サイドテーブル65の使い勝手を向上できる。
【0063】
上述した実施形態では、追従装置50がベッド10の左右方向の片方にのみ設けられた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えばベッド10の左右両方にそれぞれ追従装置50およびサイドテーブル60が設けられていてもよい。
【0064】
また、上述した実施形態では、追従装置50がメインフレーム14と背ボトム30との間に取り付けられて、追従装置50が背ボトム30の起倒に追従して移動する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明の態様はこれに限らず、例えば追従装置50がメインフレーム14と他のボトム(例えば、膝ボトム34)との間に取り付けられて、追従装置50が膝ボトム34の起倒に追従して移動してもよい。
【0065】
実施形態は、以下の構成を含んでもよい。
(構成1)
前後方向に延び左右方向で離間する一対のメインフレームと、
前記一対のメインフレームに対して起倒可能なボトムと、
前記ボトムの起倒に追従して移動する追従装置と、
前記追従装置に設けられるサイドテーブルと、
を備え、
前記追従装置は、前記一対のメインフレームのうち、一方のメインフレームにのみ回動可能に設けられていることを特徴とするベッド。
(構成2)
前記追従装置は、
前記メインフレームに回動可能に設けられるステーと、
前記ステーの先端側に設けられ前記サイドテーブルが取り付けられる取付部と、
前記ボトムと前記取付部との間を接続する接続部と、
を有していることを特徴とする構成1に記載のベッド。
(構成3)
前記取付部は、
上下方向に延びる縦部と、
前記縦部に設けられ前記ステーが取り付けられる第1取付孔と、
前記縦部に設けられ前記接続部が取り付けられる第2取付孔と、
を有し、
前記第2取付孔は、前記第1取付孔よりも前方かつ上方に位置していることを特徴とする構成2に記載のベッド。
(構成4)
前記ボトムは、背ボトムであり、
前記背ボトムは、背部フレームと、前記背部フレーム上に固定されたボトム部材と、を有し、
前記接続部は、前記ボトム部材に設けられていることを特徴とする構成2または3に記載のベッド。
(構成5)
前記取付部および前記接続部は、前後対称に形成されていることを特徴とする構成2~4のいずれか1つに記載のベッド。
(構成6)
前記メインフレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられ前記ステーが回動可能に軸支されるステー受け部と、を有することを特徴とする構成2~5のいずれか1つに記載のベッド。
(構成7)
メインフレームの側方に設けられサイドテーブルが取り付けられる追従装置であって、
前記メインフレームに回動可能に設けられるステーと、
前記ステーの先端側に設けられ前記サイドテーブルが取り付けられる取付部と、
ボトムと前記取付部との間を接続する接続部と、
を備えた追従装置。
【0066】
前述の実施形態は、本発明を具現化した例であり、本発明はこれらの実施形態には限定されない。例えば、前述の実施形態において、いくつかの構成要素を追加、削除または変更したものも本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
10 ベッド
12 ベースフレーム
12a 脚部
14 メインフレーム
14a フレーム本体
14b ステー受け部
14b1 ストッパ
14b2 軸部
16 サイドフレーム
20 ボトムフレーム
21 背部フレーム
21a 回動支点
22 腰部フレーム
23 膝部フレーム
24 脚部フレーム
26 ボトム部材
30 背ボトム
32 腰ボトム
34 膝ボトム
36 脚ボトム
40 背もたれ機構
40a 第1駆動装置
42 膝上げ機構
42a 第2駆動装置
44 昇降機構
44a 第3駆動装置
46 制御装置
50 追従装置
51 ステー
51a 締結部材
51b 本体部
51c 回動部
51d 補強部
53 取付部
54 縦部
54a下部
54a1 第1取付孔
54a2 第3取付孔
54b 上部
54b1 第2取付孔
54b2 第4取付孔
54c 延出部
55 横部
56 接続部
57 第1部位
57a 当接部
57b 側面部
58 第2部位
58a 突出部
58b 座部
59 アジャスタ
60 サイドテーブル
60a 物品収納部
60b 蓋部
65 サイドテーブル

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9