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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082063
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240612BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20240612BHJP
   H10K 59/38 20230101ALI20240612BHJP
   H10K 50/858 20230101ALI20240612BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
G09F9/30 349B
G09F9/30 365
H10K77/10
H10K59/38
H10K50/858
G02B5/20 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195778
(22)【出願日】2022-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 元嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【弁理士】
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(72)【発明者】
【氏名】茂木 涼真
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H148BD05
2H148BG06
2H148BH26
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC43
3K107DD14
3K107EE22
3K107EE29
3K107FF06
3K107FF15
5C094AA15
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA11
5C094EB05
5C094ED03
5C094JA08
5C094JA13
(57)【要約】
【課題】凹レンズを含んだ表示装置の厚さを低減可能とする技術を提供する。
【解決手段】表示装置は、基板と、前記基板上に配置された複数の発光素子と、前記複数の発光素子とそれぞれ向き合った複数のフィルタ部61を含み、前記複数のフィルタ部61の上面は凹曲面領域R2を含んだカラーフィルタとを備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子とそれぞれ向き合った複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の上面は凹曲面領域を含んだカラーフィルタと
を備えた表示装置。
【請求項2】
前記凹曲面領域が前記上面に形成している凹部の深さDPと前記凹曲面領域の径Wとの比DP/Wは、0.15乃至0.5の範囲内にある請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数のフィルタ部のうち隣り合ったものは端面が互いに接触している請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記複数のフィルタ部は、第1乃至第4フィルタ部を各々が含み、互いに交差する第1及び第2方向へ配列した複数の画素を構成し、
前記複数の画素の各々において、前記第1及び第2フィルタ部は前記第1方向へ配列し、前記第3及び第4フィルタ部は前記第1方向へ配列し、前記第1及び第3フィルタ部は前記第2方向へ配列し、前記第2及び第4フィルタ部は前記第2方向へ配列しており、
前記第2及び第3フィルタ部は、前記第1及び第4フィルタ部とは透過スペクトルが異なっている請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1乃至第4フィルタ部の各々は、前記上面が、前記凹曲面領域を取り囲んだ平坦領域を更に含み、前記平坦領域は、前記凹曲面領域の縁と高さが等しいか又はこれよりも高さが高い請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1乃至第4フィルタ部のうち前記第1及び第4フィルタ部のみ、前記上面が、前記凹曲面領域を取り囲んだ平坦領域を更に含み、前記平坦領域は、前記凹曲面領域の縁と高さが等しいか又はこれよりも高さが高い請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2及び第3フィルタ部は透過スペクトルが異なり、前記第1及び第4フィルタ部は透過スペクトルが等しい請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記複数のフィルタ部の1以上は、可視域の何れかの波長における屈折率が1.5乃至1.7の範囲内にある請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記複数の発光素子は有機エレクトロルミネッセンス素子である請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記基板はシリコン基板を含んだ請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
凸レンズを含んだマイクロレンズアレイは、例えば、液晶プロジェクタにおいて、光源からの光を集光させて、光の利用効率を高めるために使用される(特許文献1)。他方、凹レンズを含んだマイクロレンズアレイは、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置などの直視型ディスプレイにおいて、視野角を拡大するために使用される(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-292583号公報
【特許文献2】特開2020-184477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、凹レンズを含んだ表示装置の厚さを低減可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面によると、基板と、前記基板上に配置された複数の発光素子と、前記複数の発光素子とそれぞれ向き合った複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の上面は凹曲面領域を含んだカラーフィルタとを備えた表示装置が提供される。
【0006】
本発明の他の側面によると、前記凹曲面領域が前記上面に形成している凹部の深さDPと前記凹曲面領域の径Wとの比DP/Wは、0.15乃至0.5の範囲内にある上記側面に係る表示装置が提供される。
【0007】
本発明の更に他の側面によると、前記複数のフィルタ部のうち隣り合ったものは端面が互いに接触している上記側面の何れかに係る表示装置が提供される。
【0008】
本発明の更に他の側面によると、前記複数のフィルタ部は、第1乃至第4フィルタ部を各々が含み、互いに交差する第1及び第2方向へ配列した複数の画素を構成し、前記複数の画素の各々において、前記第1及び第2フィルタ部は前記第1方向へ配列し、前記第3及び第4フィルタ部は前記第1方向へ配列し、前記第1及び第3フィルタ部は前記第2方向へ配列し、前記第2及び第4フィルタ部は前記第2方向へ配列しており、前記第2及び第3フィルタ部は、前記第1及び第4フィルタ部とは透過スペクトルが異なっている上記側面の何れかに係る表示装置が提供される。
【0009】
本発明の更に他の側面によると、前記第1乃至第4フィルタ部の各々は、前記上面が、前記凹曲面領域を取り囲んだ平坦領域を更に含み、前記平坦領域は、前記凹曲面領域の縁と高さが等しいか又はこれよりも高さが高い上記側面に係る表示装置が提供される。
【0010】
或いは、前記第1乃至第4フィルタ部のうち前記第1及び第4フィルタ部のみ、前記上面が、前記凹曲面領域を取り囲んだ平坦領域を更に含み、前記平坦領域は、前記凹曲面領域の縁と高さが等しいか又はこれよりも高さが高い上記側面に係る表示装置が提供される。
【0011】
本発明の更に他の側面によると、前記第2及び第3フィルタ部は透過スペクトルが異なり、前記第1及び第4フィルタ部は透過スペクトルが等しい上記側面の何れかに係る表示装置が提供される。
【0012】
本発明の更に他の側面によると、前記複数のフィルタ部の1以上は、可視域の何れかの波長における屈折率が1.5乃至1.7の範囲内にある上記側面の何れかに係る表示装置が提供される。
【0013】
本発明の更に他の側面によると、前記複数の発光素子は有機エレクトロルミネッセンス素子である上記側面の何れかに係る表示装置が提供される。
【0014】
本発明の更に他の側面によると、前記基板はシリコン基板を含んだ上記側面の何れかに係る表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、凹レンズを含んだ表示装置の厚さを低減可能とする技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る表示装置の断面図である。
図2図2は、図1に示す表示装置の上面図である。
図3図3は、図1に示す表示装置の一部を拡大して示す断面図である。
図4図4は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第1工程によって得られる構造の断面図である。
図5図5は、図4に示す構造の上面図である。
図6図6は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第2工程によって得られる構造の断面図である。
図7図7は、図6に示す構造の上面図である。
図8図8は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第3工程によって得られる構造の断面図である。
図9図9は、図8に示す構造の上面図である。
図10図10は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第4工程によって得られる構造の断面図である。
図11図11は、図10に示す構造の上面図である。
図12図12は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第5工程によって得られる構造の上面図である。
図13図13は、第1比較例に係る表示装置の断面図である。
図14図14は、第2比較例に係る表示装置の断面図である。
図15図15は、本発明の第2実施形態に係る表示装置の断面図である。
図16図16は、本発明の第3実施形態に係る表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、上記側面の何れかをより具体化したものである。以下に記載する事項は、単独で又は複数を組み合わせて、上記側面の各々に組み入れることができる。
【0018】
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、下記の構成部材の材質、形状、及び構造等によって限定されるものではない。本発明の技術的思想には、請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0019】
なお、同様又は類似した機能を有する要素については、以下で参照する図面において同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は模式的なものであり、或る方向の寸法と別の方向の寸法との関係、及び、或る部材の寸法と他の部材の寸法との関係等は、現実のものとは異なり得る。
【0020】
<1>第1実施形態
<1.1>表示装置
図1は、本発明の第1実施形態に係る表示装置の断面図である。図2は、図1に示す表示装置の上面図である。図3は、図1に示す表示装置の一部を拡大して示す断面図である。なお、図1に示す断面は、図2に示す構造のI-I線に沿った断面を含んでいる。
【0021】
図1に示す表示装置1Aは、カラー画像を表示するトップエミッション方式の有機EL表示装置である。表示装置1Aは、例えば、ヘッドマウントディスプレイ及び電子ビューファインダなどの機器へ搭載されるマイクロディスプレイである。
【0022】
表示装置1Aは、回路基板2と、有機物層3と、陰極4と、封止膜5と、カラーフィルタ6とを含んでいる。
【0023】
回路基板2は、基板21と、その一方の主面上に設けられた回路とを含んでいる。一例によれば、回路基板2は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)バックプレーンである。
【0024】
基板21は、例えば、半導体基板又は絶縁基板である。半導体基板は、例えば、シリコン基板である。絶縁基板は、例えば、ガラス基板である。基板21がシリコン基板などの半導体基板である場合、回路の形成に既存の半導体プロセスを利用することができ、回路の微細化が容易である。
【0025】
回路は、例えば、後述する発光素子Dをアクティブマトリクス駆動するものである。ここでは、回路は、図示しない配線と、画素回路22と、陽極23とを含んでいる。回路は、発光素子Dをパッシブマトリクス駆動するものであってもよい。
【0026】
配線は、映像信号線と走査信号線と電源線とを含んでいる。映像信号線は、Y方向へ各々が伸び、X方向へ配列している。走査信号線は、X方向へ各々が伸び、Y方向へ配列している。電源線は、映像信号線に対応して、Y方向へ各々が伸び、X方向へ配列している。電源線は、走査信号線に対応して、X方向へ各々が伸び、Y方向へ配列していてもよい。
【0027】
画素回路22は、基板21の一方の主面上でX方向及びY方向へ配列している。画素回路22の各々は、駆動制御素子とスイッチとキャパシタとを含んでいる。駆動制御素子は、例えば、ソースが電源線へ接続されたpチャネル電界効果トランジスタである。スイッチは、例えば、ゲートが走査信号線へ接続され、ソースが映像信号線へ接続され、ドレインが駆動制御素子のゲートへ接続されたnチャネル電界効果トランジスタである。キャパシタは、例えば、一方の電極が駆動制御素子のゲートへ接続され、他方の電極が電源線へ接続された薄膜キャパシタである。画素回路22は、他の構成を有していてもよい。
【0028】
陽極23は、基板21の上記主面上で、画素回路22に対応してX方向及びY方向へ配列している。陽極23は、駆動制御素子のドレインへ接続されている。
【0029】
有機物層3は、陽極23を被覆している。有機物層3は、有機物から各々がなる1以上の発光層を含んでいる。有機物層3は、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、及び電子輸送層などの他の1以上の層を更に含むことができる。
【0030】
陰極4は、有機物層3上に設けられている。陰極4は、有機物層3が射出した光を透過させる。
【0031】
陰極4は、ここでは共通電極である。陽極23と、陰極4のうち陽極23と向き合った部分と、有機物層3のうち陽極23と陰極4との間に介在した部分とは、発光素子Dとして有機EL素子を構成している。ここでは、発光素子Dは白色発光素子である。
【0032】
封止膜5は、陰極4上に設けられている。封止膜5は、発光素子Dを水分等から保護する。封止膜5は、有機物層3が射出した光を透過させる。
【0033】
カラーフィルタ6は、封止膜5上に設けられている。カラーフィルタ6は、発光素子Dとそれぞれ向き合った複数のフィルタ部を含んでいる。これらフィルタ部のうち隣り合ったものは、端面が互いに接触している。
【0034】
複数のフィルタ部は、第1フィルタ部61、第2フィルタ部62、第3フィルタ部63及び第4フィルタ部64を各々が含み、互いに交差する第1及び第2方向へ配列した複数の画素PXを構成している。なお、ここでは、第1方向はX方向であり、第2方向はY方向である。
【0035】
画素PXの各々において、第1フィルタ部61及び第2フィルタ部62はX方向へ配列し、第3フィルタ部63及び第4フィルタ部64はX方向へ配列している。また、画素PXの各々において、第1フィルタ部61及び第3フィルタ部63はY2方向へ配列し、第2フィルタ部62及び第4フィルタ部64はY方向へ配列している。
【0036】
第1フィルタ部61は、例えば、緑色のフィルタ部である。第1フィルタ部61の各々は、枠形状を有している第1部分61Aと、これに囲まれた第2部分61Bとを含んでいる。第1部分61A及び第2部分61Bは、例えば、同一の材料からなる。第1フィルタ部61は、第1部分61Aと第2部分61Bとの間に、それらを互いから区別可能とする界面を有していてもよく、そのような界面を有していなくてもよい。
【0037】
第2フィルタ部62は、第1フィルタ部61とは透過スペクトルが異なる。第2フィルタ部62は、例えば、赤色のフィルタ部である。第2フィルタ部62の各々は、枠形状を有している第1部分62Aと、これに囲まれた第2部分62Bとを含んでいる。第1部分62A及び第2部分62Bは、例えば、同一の材料からなる。第2フィルタ部62は、第1部分62Aと第2部分62Bとの間に、それらを互いから区別可能とする界面を有していてもよく、そのような界面を有していなくてもよい。
【0038】
第3フィルタ部63は、第1フィルタ部61とは透過スペクトルが異なる。好ましくは、第3フィルタ部63は、第2フィルタ部62とも透過スペクトルが異なる。第3フィルタ部63は、例えば、青色のフィルタ部である。第3フィルタ部63の各々は、枠形状を有している第1部分63Aと、これに囲まれた第2部分63Bとを含んでいる。第1部分63A及び第2部分63Bは、例えば、同一の材料からなる。第3フィルタ部63は、第1部分63Aと第2部分63Bとの間に、それらを互いから区別可能とする界面を有していてもよく、そのような界面を有していなくてもよい。
【0039】
第4フィルタ部64は、第1フィルタ部61と透過スペクトルが等しい。第4フィルタ部64は、例えば、緑色のフィルタ部である。第4フィルタ部64の各々は、枠形状を有している第1部分64Aと、これに囲まれた第2部分64Bとを含んでいる。第1部分64A及び第2部分64Bは、例えば、同一の材料からなる。第4フィルタ部64は、第1部分64Aと第2部分64Bとの間に、それらを互いから区別可能とする界面を有していてもよく、そのような界面を有していなくてもよい。
【0040】
第1フィルタ部61、第2フィルタ部62、第3フィルタ部63及び第4フィルタ部64の各々の上面は、凹曲面領域R2と、これを取り囲んだ平坦領域R1とを含んでいる。第1フィルタ部61では、第1部分61Aの上面が平坦領域R1であり、第2部分61Bの上面が凹曲面領域R2である。第2フィルタ部62では、第1部分62Aの上面が平坦領域R1であり、第2部分62Bの上面が凹曲面領域R2である。第3フィルタ部63では、第1部分63Aの上面が平坦領域R1であり、第2部分63Bの上面が凹曲面領域R2である。第4フィルタ部64では、第1部分64Aの上面が平坦領域R1であり、第2部分64Bの上面が凹曲面領域R2である。各フィルタ部において、平坦領域R1は、凹曲面領域R2の縁と高さが等しいか又はこれよりも高さが高い。
【0041】
各フィルタ部が含む第1部分は、後述するように、隔壁としての役割を果たす。第1部分の厚さ、即ち、隔壁の高さHは、0.5μm乃至1.5μmの範囲内にあることが好ましく、0.8μm乃至1.2μmの範囲内にあることがより好ましい。高さHを小さくすると、透過波長帯以外の波長帯における透過率を十分に小さくすることが難しくなるか、又は、凹曲面領域R2がフィルタ部の上面に形成している凹部の深さDPを大きくすることが難しくなる可能性がある。高さHを大きくすると、透過波長帯における透過率が小さくなるか、又は、隔壁を厚く形成する必要を生じ、その結果、凹曲面領域R2の径Wが小さくなる可能性がある。
【0042】
各フィルタ部において、平坦領域R1の幅Wは、1.0μm乃至2.0μmの範囲内にあることが好ましく、1.4μm乃至1.6μmの範囲内にあることがより好ましい。幅Wを小さくすると、隔壁の厚さが小さくなり、高さHを大きくすることが難しくなる可能性がある。幅Wを大きくすると、凹曲面領域R2の径Wが小さくなる。
【0043】
なお、後述するように、或るフィルタ部に隣接した全てのフィルタ部が平坦領域R1を有していれば、平坦領域R1を有しているフィルタ部によって囲まれたフィルタ部は、平坦領域R1を有していなくてもよい。即ち、一部のフィルタ部では、幅Wはゼロであってもよい。
【0044】
また、後述するように、表示装置1Aは、封止膜5上に設けられ、陽極23の位置に貫通孔を有している隔壁層を更に含むことができる。この場合、隔壁層の貫通孔内にフィルタ部を配置すれば、各フィルタ部において、平坦領域R1を省略することができる。即ち、この場合、全てのフィルタ部で、幅Wをゼロとすることができる。
【0045】
上記の通り、各フィルタ部において、凹曲面領域R2は、そのフィルタ部の上面に凹部を形成している。凹曲面領域R2は、これを有しているフィルタ部へ、凹レンズとしての機能を付与している。
【0046】
各フィルタ部において、凹部の深さDPと凹曲面領域R2の径Wとの比DP/Wは、0.15乃至0.5の範囲内にあることが好ましく、0.3乃至0.4の範囲内にあることがより好ましい。ここで、凹曲面領域R2の径Wは、フィルタ部の各配列方向における凹曲面領域R2の寸法である。比DP/Wを大きくすると、フィルタ部の凹レンズとしての機能が高まる。但し、比DP/Wを過剰に大きくすると、凹曲面領域R2の形状精度が低下する可能性がある。
【0047】
各フィルタ部において、凹部の深さDPと隔壁の高さHとの比DP/Hは、0.2乃至0.4の範囲内にあることが好ましく、0.15乃至3.0の範囲内にあることがより好ましい。
【0048】
各フィルタ部において、凹曲面領域R2の径Wとフィルタ部の径Wとの比W/Wは、0.6乃至0.85の範囲内にあることが好ましく、0.65乃至0.80の範囲内にあることがより好ましい。ここで、フィルタ部の径Wは、凹曲面領域R2の径Wと、平坦領域R1の幅Wの2倍との合計である。なお、上記の通り、少なくとも一部のフィルタ部は、平坦領域R1を有していなくても構わない。平坦領域R1を有していないフィルタ部では、比W/Wは1とすることができる。
【0049】
フィルタ部の1以上は、可視域の何れかの波長における屈折率が1.5乃至1.7の範囲内にあることが好ましい。フィルタ部の各々は、可視域の何れかの波長における屈折率が1.5乃至1.7の範囲内にあることがより好ましい。屈折率が大きいフィルタ部は、比DP/Wが小さい場合であっても、凹レンズとして優れた機能を発揮し得る。
【0050】
<1.2>表示装置の製造方法
上記の表示装置1Aは、例えば、以下の方法によって製造することができる。
【0051】
<1.2.1>第1工程
図4は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第1工程によって得られる構造の断面図である。図5は、図4に示す構造の上面図である。図4に示す断面は、図5に示す構造のIV-IV線に沿った断面を含んでいる。
【0052】
この方法では、先ず、回路基板2と有機物層3と陰極4と封止膜5とを含んだ構造体を準備する。そして、図4及び図5に示すように、封止膜5上に、第1部分61A及び64Aを形成する。
【0053】
第1部分61A及び64Aは、例えば、封止膜5上に感光性着色組成物、例えば、感光性緑色組成物を塗工し、塗膜へのパターン露光及び現像を順次行うことにより形成する。感光性着色組成物は、ネガ型であってもよく、ポジ型であってもよい。
【0054】
第1部分61A及び64Aは、隔壁としての役割を果たす。隔壁は、その高さ方向及び厚さ方向に対して平行な断面が、順テーパ状又は逆テーパ状であってもよいが、矩形状であることが好ましい。
【0055】
<1.2.2>第2工程
図6は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第2工程によって得られる構造の断面図である。図7は、図6に示す構造の上面図である。図6に示す断面は、図7に示す構造のVI-VI線に沿った断面を含んでいる。
【0056】
第1工程を完了した後、図6及び図7に示すように、第1部分61Aによって囲まれた領域内に第2部分61Bを形成するとともに、第1部分64Aによって囲まれた領域内に第2部分64Bを形成する。
【0057】
第2部分61B及び64Bは、例えば、第1部分61A及び64Aを形成した封止膜5上に、感光性着色組成物、例えば、感光性緑色組成物を塗工し、塗膜へのパターン露光、現像及びベーク等を順次行うことにより形成する。感光性着色組成物は、ネガ型であってもよく、ポジ型であってもよい。
【0058】
第2部分61B及び64Bを形成するための感光性着色組成物は、第2部分61B及び64Bが第1部分61A及び64Aとほぼ等しい組成を有するように調製する。また、第2部分61B及び64Bを形成するための感光性着色組成物としては、例えば、隔壁に対して高い親和性を示し、且つ、硬化時の収縮が大きいものを使用する。硬化時の収縮を大きくするには、例えば、第2部分61B及び64Bを形成するための感光性着色組成物における溶媒含有量を、第1部分61A及び64Aを形成するために使用する感光性着色組成物における溶媒含有量と比較して十分に大きくする。
【0059】
このような感光性着色組成物を使用すると、現像後に、第1部分61Aによって囲まれた領域及び第1部分64Aによって囲まれた領域内に残留した塗膜は、その後のベークによって大きく収縮する。この塗膜は、隔壁に対して高い親和性を有しているので、隔壁近傍と比較して、隔壁からの距離が長い位置でより大きく収縮する。その結果、図6に示すように、上面が凹んだ第2部分61B及び64Bが得られる。
【0060】
以上のようにして、第1部分61A及び第2部分61Bからなる第1フィルタ部61と、第1部分64A及び第2部分64Bからなる第4フィルタ部64とを得る。
【0061】
<1.2.3>第3工程
図8は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第3工程によって得られる構造の断面図である。図9は、図8に示す構造の上面図である。図8に示す断面は、図9に示す構造のVIII-VIII線に沿った断面を含んでいる。
【0062】
第2工程を完了した後、図8及び図9に示すように、第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64を形成した封止膜5上に、第1部分62Aを形成する。第1部分62Aは、感光性緑色組成物の代わりに感光性赤色組成物を使用すること以外は、第1部分61A又は64Aについて上述したのと同様の方法により形成する。
【0063】
<1.2.4>第4工程
図10は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第4工程によって得られる構造の断面図である。図11は、図10に示す構造の上面図である。図10に示す断面は、図11に示す構造のX-X線に沿った断面を含んでいる。
【0064】
第3工程を完了した後、図10及び図11に示すように、第1部分62Aによって囲まれた領域内に第2部分62Bを形成する。第2部分62Bは、感光性緑色組成物の代わりに感光性赤色組成物を使用すること以外は、第2部分61B又は64Bについて上述したのと同様の方法により形成する。以上のようにして、第1部分62A及び第2部分62Bからなる第2フィルタ部62を得る。
【0065】
<1.2.5>第5工程
図12は、図1及び図2に示す表示装置の製造方法における第5工程によって得られる構造の上面図である。
【0066】
第4工程を完了した後、図12に示すように、第1フィルタ部61、第2フィルタ部62及び第4フィルタ部64を形成した封止膜5上に、第1部分63Aを形成する。第1部分63Aは、感光性緑色組成物の代わりに感光性青色組成物を使用すること以外は、第1部分61A又は64Aについて上述したのと同様の方法により形成する。
【0067】
<1.2.6>第6工程
第5工程を完了した後、図1及び図2に示すように、第1部分63Aによって囲まれた領域内に第2部分63Bを形成する。第2部分63Bは、感光性緑色組成物の代わりに感光性青色組成物を使用すること以外は、第2部分61B又は64Bについて上述したのと同様の方法により形成する。以上のようにして、第1部分63A及び第2部分63Bからなる第3フィルタ部63を得る。
【0068】
このようにして、第1フィルタ部61、第2フィルタ部62、第3フィルタ部63及び第4フィルタ部64を含んだカラーフィルタ6を得る。これにより、図1及び図2に示す表示装置1Aを完成する。
【0069】
<1.3>効果
表示装置1Aでは、凹曲面領域R2は、これを有しているフィルタ部へ、凹レンズとしての機能を付与している。それ故、表示装置1Aは、広い視野角を実現し得る。
【0070】
また、表示装置1Aについて上述した構造は、凹レンズを含んだ表示装置の厚さを低減可能とする。これについて、以下に説明する。
【0071】
図13は、第1比較例に係る表示装置の断面図である。図14は、第2比較例に係る表示装置の断面図である。
【0072】
図13に示す表示装置1Xは、以下の点を除き、上述した表示装置1Aと同様である。即ち、表示装置1Xでは、各フィルタ部の上面は、全体が平坦である。そして、表示装置1Xは、カラーフィルタ6上に設けられたマイクロレンズアレイ7を更に含んでいる。
【0073】
マイクロレンズアレイ7は、光透過層である。この光透過層の上面は、フィルタ部の位置に凹部を有している。これら凹部の内面は凹曲面である。これら凹曲面は、それぞれ、光透過層の凹部が設けられた部分に凹レンズとしての機能を付与している。
【0074】
図14に示す表示装置1Yは、以下の点を除き、上述した表示装置1Aと同様である。即ち、表示装置1Yでは、各フィルタ部の上面は、全体が平坦である。そして、表示装置1Yは、前面基板8と接着層9とを更に含んでいる。
【0075】
前面基板8は、光透過基板81と、その一方の主面上に設けられた光透過層82とを含んでいる。光透過基板81は、光透過層82を間に挟んでカラーフィルタ6と向き合っている。光透過層82のカラーフィルタ6と向き合った面は、各々の表面が凸曲面である複数の凸部をフィルタ部の位置にそれぞれ有している。
【0076】
接着層9は、カラーフィルタ6等が設けられた回路基板2へ前面基板8を貼り合わせている。接着層9は、光透過層82と比較して、可視域における屈折率がより高い。
【0077】
光透過層82に設けられた凸部は、接着層9の光透過基板81と向き合った面に、内面が凹曲面である凹部を形成している。これら凹曲面は、それぞれ、接着層9の凹部が設けられた部分に凹レンズとしての機能を付与している。
【0078】
表示装置1X及び1Yは、表示装置1Aと同様に、広い視野角を達成し得る。しかしながら、表示装置1Xはマイクロレンズアレイ7を更に含み、表示装置1Yは前面基板8と接着層9とを更に含んでいる。
【0079】
これに対し、表示装置1Aは、マイクロレンズアレイ7、前面基板8及び接着層9の何れも含むことなしに、広い視野角を達成し得る。即ち、表示装置1Aについて上述した構造は、凹レンズを含んだ表示装置の厚さを低減可能とする。
【0080】
また、以下に説明するように、表示装置1Aの製造は、表示装置1Xの製造及び表示装置1Yの製造と比較して容易である。
【0081】
表示装置1Xの製造においては、例えば、カラーフィルタ6上に樹脂層を形成し、この樹脂層へ版を押し当て、この状態で樹脂層を硬化させることにより、マイクロレンズアレイ7を形成することができる。このような方法では、凹部に対応した版の凸部の位置と、フィルタ部の位置とを一致させなければならず、回路基板2に対して版を高い精度で位置合わせする必要がある。そして、表示装置1Yの製造においては、回路基板2に対して前面基板8を高い精度で位置合わせする必要がある。
【0082】
表示装置1Aの製造では、版は使用せず、回路基板2への前面基板8の貼り合わせも行わない。それ故、表示装置1Aは、それらの位置合わせを行うことなしに製造することができる。
【0083】
<2>第2実施形態
図15は、本発明の第2実施形態に係る表示装置の断面図である。図15に示す表示装置1Bは、以下の構成を採用したこと以外は、上述した表示装置1Aと同様である。
【0084】
即ち、表示装置1Bは、封止膜5上に設けられた隔壁層10を更に含んでいる。隔壁層10は、光透過性であってもよく、遮光性であってもよい。隔壁層10は、陽極23の位置に貫通孔を有している。フィルタ部は、それぞれ、隔壁層10の貫通孔内に配置されている。フィルタ部の各々は、第2部分のみを含んでいる。
【0085】
表示装置1Bは、隔壁層10に第1部分の役割を担わせること以外は、表示装置1Aについて上述したのと同様の方法により製造することができる。即ち、先ず、回路基板2と有機物層3と陰極4と封止膜5とを含んだ構造体を準備する。次に、封止膜5上に隔壁層10を形成する。次いで、隔壁として第1部分61A及び64Aの代わりに隔壁層を利用すること以外は、上述した第2工程と同様の工程を実施する。その後、隔壁として第1部分62Aの代わりに隔壁層を利用すること以外は、上述した第4工程と同様の工程を実施する。更に、隔壁として第1部分63Aの代わりに隔壁層を利用すること以外は、上述した第6工程と同様の工程を実施する。以上のようにして、表示装置1Bを得る。
【0086】
表示装置1Aと同様に、表示装置1Bも、広い視野角を実現し得る。また、表示装置1Bについて上述した構造も、凹レンズを含んだ表示装置の厚さを低減可能とする。更に、表示装置1Bの製造も、表示装置1Aの製造と同様に比較的容易である。
【0087】
なお、表示装置1Bでは、隔壁層10が光透過性である場合、発光素子Dが射出した光の一部は、何れのフィルタ部にも入射せず、隔壁層10を通って表示装置1Bの外部へ射出される可能性がある。これに対し、表示装置1Aでは、何れかのフィルタ部を透過した光のみが、表示装置1Aの外部へ射出される。それ故、表示装置1Aは、表示装置1Bと比較して、より優れた色再現性を達成し得る。
【0088】
また、表示装置1Bでは、上記の通り、隔壁層10を遮光性とすることができる。この場合、優れた色再現性を達成できるが、隔壁層10による光の吸収を生じるか、又は、隔壁層10による光の反射を生じ、反射光の一部は表示装置1Bの構成要素によって吸収される。これに対し、表示装置1Aでは、隔壁層10を含んでいないので、隔壁層10に起因した光の吸収は生じない。それ故、表示装置1Aは、表示装置1Bと比較して、より優れた光取り出し効率を達成し得る。
【0089】
<3>第3実施形態
図16は、本発明の第3実施形態に係る表示装置の断面図である。図16に示す表示装置1Cは、以下の構成を採用したこと以外は、上述した表示装置1Aと同様である。
【0090】
即ち、表示装置1Cでは、第2フィルタ部62は、第1部分62Aを含んでおらず、第2部分62Bのみを含んでいる。また、表示装置1Cでは、第3フィルタ部63は、第1部分63Aを含んでおらず、第2部分63Bのみを含んでいる。
【0091】
表示装置1Cは、第1部分62Aの役割を第1部分61A及び64Aに担わせるとともに、第1部分63Aの役割を第1部分61A及び64Aに担わせること以外は、表示装置1Aについて上述したのと同様の方法により製造することができる。即ち、先ず、上述した第1及び第2工程を、この順に実施する。次に、隔壁として第1部分62Aの代わりに第1部分61A及び64Aを利用すること以外は、上述した第4工程と同様の工程を実施する。その後、隔壁として第1部分63Aの代わりに第1部分61A及び64Aを利用すること以外は、上述した第6工程と同様の工程を実施する。以上のようにして、表示装置1Cを得る。
【0092】
表示装置1Aと同様に、表示装置1Cも、広い視野角を実現し得る。また、表示装置1Cについて上述した構造も、凹レンズを含んだ表示装置の厚さを低減可能とする。更に、表示装置1Cの製造も、表示装置1Aの製造と同様に比較的容易である。
【0093】
また、表示装置1Cでは、上記の通り、第2フィルタ部62は第1部分62Aを含んでおらず、第3フィルタ部63は第1部分63Aを含んでいない。即ち、表示装置1Cでは、フィルタ部のうち第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64のみ、その上面が、凹曲面領域R2に加えて、平坦領域R1を更に含んでいる。第2フィルタ部62及び第3フィルタ部63は、上面が平坦領域R1を含んでいないので、第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64と比較して、凹レンズによる視野角拡大効果をより大きくすることができる。
【0094】
また、表示装置1Cでは、第2フィルタ部62及び第3フィルタ部63は、透過スペクトルが、互いに異なるとともに、第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64の透過スペクトルとも異なっている。そして、第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64は、透過スペクトルが互いに等しい。ここでは、一例として、第2フィルタ部62及び第3フィルタ部63を、それぞれ、赤色層及び青色層とし、第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64を緑色層としている。即ち、ここでは、1つの画素PXに含まれる4つのフィルタ部のうち、2つを緑色層としている。緑色層では、赤色層及び青色層と比較して、凹レンズによる視野角拡大効果がより小さいが、画素PXの各々には緑色のフィルタ部が多く含まれている。それ故、緑色層に設ける凹レンズが小さくても、広角側で緑色光が著しく弱くなることはない。
【0095】
<4>変形例
上述した表示装置には、様々な変形が可能である。
例えば、表示装置1A乃至1Cでは、第1フィルタ部61と第4フィルタ部64とは、透過スペクトルが異なっていてもよい。例えば、第1フィルタ部61、第2フィルタ部62及び第3フィルタ部63が、それぞれ、緑色層、赤色層及び青色層である場合、第4フィルタ部は黄色層とすることができる。そのような表示装置は、例えば、第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64を同時に形成する代わりに、第1フィルタ部61及び第4フィルタ部64をこの順に形成するか、又は、第4フィルタ部64及び第1フィルタ部61をこの順に形成すること以外は、上記と同様の方法により製造することができる。
【符号の説明】
【0096】
1A…表示装置、1B…表示装置、1C…表示装置、1X…表示装置、1Y…表示装置、2…回路基板、3…有機物層、4…陰極、5…封止膜、6…カラーフィルタ、7…マイクロレンズアレイ、8…前面基板、9…接着層、10…隔壁層、21…基板、22…画素回路、23…陽極、81…光透過基板、82…光透過層、61…第1フィルタ部、61A…第1部分、61B…第2部分、62…第2フィルタ部、62A…第1部分、62B…第2部分、63…第3フィルタ部、63A…第1部分、63B…第2部分、64…第4フィルタ部、64A…第1部分、64B…第2部分、D…発光素子、DP…深さ、H…高さ、R1…平坦領域、R2…凹曲面領域、W…幅、W…径。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16