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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082220
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】天井型ストッカー
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20240612BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
B65G1/04 503
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092373
(22)【出願日】2023-06-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0169473
(32)【優先日】2022-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジンホ
【テーマコード(参考)】
3F022
5F131
【Fターム(参考)】
3F022AA08
3F022CC02
3F022EE05
3F022FF01
3F022JJ08
3F022KK11
3F022LL07
3F022MM01
3F022MM17
5F131AA02
5F131AA03
5F131BA00
5F131CA32
5F131CA35
5F131CA39
5F131CA42
5F131DA02
5F131DA23
5F131DA24
5F131DA43
5F131DC05
5F131DC06
5F131DC26
5F131DD02
5F131DD16
5F131GB02
5F131GB13
5F131GB14
5F131GB27
(57)【要約】
【課題】天井型ストッカーを提供する。
【解決手段】天井型ストッカーは、物品が置かれる棚らが同一平面上に第1方向に沿って配置され、多段に配置される棚アセンブリーと、及び前記棚アセンブリーの上部に提供され、前記棚に物品を離積載する返送モジュールを含むが、前記返送モジュールは天井に設置された走行レールに沿って移動するビヒクルと、及び前記ビヒクルに提供されるホイストを含み、前記棚アセンブリーは前記ホイストが前記棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記棚らを前記第1方向に沿って移動させる棚駆動部を含むことができる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が置かれる棚らが同一平面上に第1方向に沿って配置され、多段で配置される棚アセンブリーと、及び
前記棚アセンブリーの上部に提供され、前記棚に物品を離積載する返送モジュールを含むが、
前記返送モジュールは、
天井に設置された走行レールに沿って移動するビヒクルと、及び
前記ビヒクルに提供されるホイストを含み、
前記棚アセンブリーは、
前記ホイストが前記棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記棚らを前記第1方向に沿って移動させる棚駆動部を含む天井型ストッカー。
【請求項2】
前記棚アセンブリーは、
前記棚らの移動のための棚レールをさらに含み、
前記棚駆動部は、
前記棚レールに沿って移動可能な移動体と、及び
前記移動体に設置されて前記棚らのうちで少なくとも一つをクランピングするクランプを含む請求項1に記載の天井型ストッカー。
【請求項3】
前記棚レールは、
前記第1方向に沿って提供され、前記棚らの両端を支持するように提供される請求項2に記載の天井型ストッカー。
【請求項4】
前記クランプは、
真空クランプ、磁力クランプ及び機械的クランプのうちで何れか一つのタイプのクランプを含む請求項2に記載の天井型ストッカー。
【請求項5】
前記移動体は、
リニアモーター、ベルト方式及びボールスクリュー方式のうちで何れか一つによって移動する請求項2に記載の天井型ストッカー。
【請求項6】
前記移動通路は、
前記棚アセンブリーらのうちで最下層に配置される棚アセンブリーを除いた残りの棚アセンブリーだけに提供される請求項2に記載の天井型ストッカー。
【請求項7】
前記最下層に配置される棚アセンブリーの棚は固定棚である請求項2に記載の天井型ストッカー。
【請求項8】
前記棚は、
物品が安着されるステージらを含むが、
前記ステージは前記第1方向と直交する第2方向に沿って配置される請求項1に記載の天井型ストッカー。
【請求項9】
前記走行レールは、
前記第1方向に沿ってお互いに離隔されて配置される第1走行レールと、
両端が前記第1走行レールに支持された状態で前記第1走行レールに沿って移動され、第2走行レールが具備されたガードを含み、
前記ビヒクルは前記第2走行レールに沿って移動可能に設置される請求項2に記載の天井型ストッカー。
【請求項10】
物品が置かれる下層棚らが同一平面上に第1方向に沿って配置される第1棚層と、
物品が置かれる上層棚らが同一平面上に第1方向に沿って配置され、前記第1棚層の上部に位置される第2棚層と、
前記第2棚層の上部に提供され、前記下層棚と前記上層棚に物品を離積載する返送モジュールを含むが、
前記第2棚層は、
前記返送モジュールが前記下層棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記上層棚らが前記第1方向に沿って移動が可能な天井型ストッカー。
【請求項11】
前記第1棚層と前記第2棚層との間に提供される少なくとも一つの中間棚層をさらに含み、
前記中間棚層は、
同一平面上に第1方向に沿って配置され、物品が置かれる中問層棚らと、及び
前記返送モジュールが前記下層棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記中問層棚らを前記第1方向に沿って移動させる棚駆動部を含む請求項10に記載の天井型ストッカー。
【請求項12】
前記第2棚層は、
前記上層棚らの移動のための棚レールと、及び
前記上層棚らを前記棚レール上で移動させる棚駆動部をさらに含み、
前記棚駆動部は、
前記棚レールに沿って移動可能な移動体と、及び
前記移動体に設置されて前記上層棚らのうちで少なくとも一つをクランピングするクランプを含む請求項10に記載の天井型ストッカー。
【請求項13】
前記棚レールは、
前記第1方向に沿って提供され、前記上層棚らの両端を支持するように提供される請求項12に記載の天井型ストッカー。
【請求項14】
前記クランプは、
真空クランプ、磁力クランプ及び機械的クランプのうちで何れか一つのタイプのクランプを含み、
前記移動体は、
リニアモーター、ベルト方式及びボールスクリュー方式のうちで何れか一つによって移動する請求項12に記載の天井型ストッカー。
【請求項15】
前記下層棚らは固定タイプである請求項12に記載の天井型ストッカー。
【請求項16】
前記下層棚及び前記上層棚は、
物品が安着されるステージらを含むが、
前記ステージは前記第1方向と直交する第2方向に沿って配置される請求項10に記載の天井型ストッカー。
【請求項17】
前記返送モジュールは、
前記第1方向に沿ってお互いに離隔されて配置される第1走行レールと、
両端が前記第1走行レールに支持された状態で前記第1走行レールに沿って移動され、第2走行レールが具備されたガードと、
前記第2走行レールに沿って移動可能に提供されるビヒクルと、及び
前記ビヒクルに提供されるホイストを含む請求項10に記載の天井型ストッカー。
【請求項18】
前記返送モジュールに動力を提供する第1駆動部を含み、
前記棚駆動部の動力は前記第1駆動部から提供を受ける請求項12に記載の天井型ストッカー。
【請求項19】
物品が置かれる下層棚らが同一平面上に第1方向に沿って固定提供される第1棚層と、
物品が置かれる上層棚らが同一平面上に第1方向に沿って移動可能に提供され、前記第1棚層の上部に多段に提供される第2棚層と、
前記第2棚層の上部に提供され、前記下層棚と前記上層棚に物品を離積載する返送モジュールを含むが、
前記返送モジュールは、
天井に設置された走行レールに沿って移動するビヒクルと、及び
前記ビヒクルに提供されるホイストを含み、
前記第2棚層は、
前記上層棚らの移動のための棚レールと、
前記ホイストが前記下層棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記上層棚らを前記棚レール上で移動させる棚駆動部を含む天井型ストッカー。
【請求項20】
前記棚駆動部は、
前記棚レールに沿って移動可能な移動体と、及び
前記移動体に設置されて前記上層棚らのうちで少なくとも一つをクランピングするクランプを含み、
前記棚レールは、
前記第1方向に沿って提供され、前記上層棚らの両端を支持するように提供され、
前記クランプは、
真空クランプ、磁力クランプ及び機械的クランプのうちで何れか一つのタイプのクランプを含み、
前記移動体は、
リニアモーター、ベルト方式及びボールスクリュー方式のうちで何れか一つによって移動する請求項19に記載の天井型ストッカー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井型ストッカーに関するものであり、より詳細には、複層積載が可能な天井型ストッカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体素子製造工程は基板またはウェハー(以下、基板と用語を統一する)を対象で露光、蝕刻、拡散、蒸着、及び金属工程などの多様になされる単位工程を繰り返し的に遂行してなされる。各単位工程では複数基板が積載することができるキャリアを利用して基板を移動させるとかキャリア状態で各工程に投入する。
【0003】
前記キャリアらはストッカー(Stocker)に保管されることができる。ストッカーは前記キャリアらを収納するための複数の棚らを具備することができるし、ストッカーの内部には前記キャリアらを返送するためのロボットが配置されることができる。返送ロボットは水平及び垂直方向に移動されることができるし、キャリアを移送する。
【0004】
一般に、ストッカーの棚はキャリアを返送する返送ロボットの移動経路によって垂直方向に複数の段を有するが、水平方向には1列で構成されている。よって、一つのストッカーに積載することができるキャリア容量に限界があって、製造ラインの底に設置されるため設置空間を確保することに困難がある。
【0005】
このような問題を解決するために天井型ストッカーが提案されているが、天井型ストッカーは断層積載棚構造によって積載量に限界があって、積載量をふやすためには水平的拡張だけ可能な短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】日本国特許公開第2009-51600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の解決しようとする技術的課題は、垂直的拡張が可能な天井型ストッカーを提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の技術的課題は、返送積載量の増加とともに積載効率性を高めることができる天井型ストッカーを提供することにある。
【0009】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から当業者が明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面によれば、物品が置かれる棚らが同一平面上に第1方向に沿って配置され、多段に配置される棚アセンブリーと、及び前記棚アセンブリーの上部に提供され、前記棚に物品を離積載する返送モジュールを含むが、前記返送モジュールは天井に設置された走行レールに沿って移動するビヒクルと、及び前記ビヒクルに提供されるホイストを含み、前記棚アセンブリーは前記ホイストが前記棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記棚らを前記第1方向に沿って移動させる棚駆動部を含む天井型ストッカーが提供されることができる。
【0011】
また、前記棚アセンブリーは前記棚らの移動のための棚レールをさらに含み、前記棚駆動部は前記棚レールに沿って移動可能な移動体と、及び前記移動体に設置されて前記棚らのうちで少なくとも一つをクランピングするクランプを含むことができる。
【0012】
また、前記棚レールは前記第1方向に沿って提供され、前記棚らの両端を支持するように提供されることができる。
【0013】
また、前記クランプは真空クランプ、磁力クランプ及び機械的クランプのうちで何れか一つのタイプのクランプを含むことができる。
【0014】
また、前記移動体はリニアモーター、ベルト方式及びボールスクリュー方式のうちで何れか一つによって移動することができる。
【0015】
また、前記移動通路は前記棚アセンブリーらのうちで最下層に配置される棚アセンブリーを除いた残りの棚アセンブリーだけに提供されることができる。
【0016】
また、前記最下層に配置される棚アセンブリーの棚は固定棚であることができる。
【0017】
また、前記棚は物品が安着されるステージらを含むが、前記ステージは前記第1方向と直交する第2方向に沿って配置されることができる。
【0018】
また、前記走行レールは前記第1方向に沿ってお互いに離隔されて配置される第1走行レールと、両端が前記第1走行レールに支持された状態で前記第1走行レールに沿って移動され、第2走行レールが具備されたガードを含み、前記ビヒクルは前記第2走行レールに沿って移動可能に設置されることができる。
【0019】
本発明の他の側面によれば、物品が置かれる下層棚らが同一平面上に第1方向に沿って配置される第1棚層と、物品が置かれる上層棚らが同一平面上に第1方向に沿って配置され、前記第1棚層の上部に位置される第2棚層と、前記第2棚層の上部に提供され、前記下層棚と前記上層棚に物品を離積載する返送モジュールを含むが、前記第2棚層は前記返送モジュールが前記下層棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記上層棚らが前記第1方向に沿って移動が可能な天井型ストッカーが提供されることができる。
【0020】
また、前記第1棚層と前記第2棚層との間に提供される少なくとも一つの中間棚層をさらに含み、前記中間棚層は同一平面上に第1方向に沿って配置され、物品が置かれる中問層棚らと、及び前記返送モジュールが前記下層棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記中問層棚らを前記第1方向に沿って移動させる棚駆動部を含むことができる。
【0021】
また、前記第2棚層は前記上層棚らの移動のための棚レールと、及び前記上層棚らを前記棚レール上で移動させる棚駆動部をさらに含み、前記棚駆動部は前記棚レールに沿って移動可能な移動体と、及び前記移動体に設置されて前記上層棚らのうちで少なくとも一つをクランピングするクランプを含むことができる。
【0022】
また、前記棚レールは前記第1方向に沿って提供され、前記上層棚らの両端を支持するように提供されることができる。
【0023】
また、前記クランプは真空クランプ、磁力クランプ及び機械的クランプのうちで何れか一つのタイプのクランプを含み、前記移動体はリニアモーター、ベルト方式及びボールスクリュー方式のうちで何れか一つによって移動することができる。
【0024】
また、前記下層棚らは固定タイプである。
【0025】
また、前記下層棚及び前記上層棚は物品が安着されるステージらを含むが、前記ステージは前記第1方向と直交する第2方向に沿って配置されることができる。
【0026】
また、前記返送モジュールは前記第1方向に沿ってお互いに離隔されて配置される第1走行レールと、両端が前記第1走行レールに支持された状態で前記第1走行レールに沿って移動され、第2走行レールが具備されたガードと、前記第2走行レールに沿って移動可能に提供されるビヒクルと、及び前記ビヒクルに提供されるホイストを含むことができる。
【0027】
また、前記返送モジュールに動力を提供する第1駆動部を含み、前記棚駆動部の動力は前記第1駆動部から提供を受けることができる。
【0028】
本発明の他の側面によれば、物品が置かれる下層棚らが同一平面上に第1方向に沿って固定提供される第1棚層と、物品が置かれる上層棚らが同一平面上に第1方向に沿って移動可能に提供され、前記第1棚層の上部に多段に提供される第2棚層と、前記第2棚層の上部に提供され、前記下層棚と前記上層棚に物品を離積載する返送モジュールを含むが、前記返送モジュールは天井に設置された走行レールに沿って移動するビヒクルと、及び前記ビヒクルに提供されるホイストを含み、前記第2棚層は前記上層棚らの移動のための棚レールと、前記ホイストが前記下層棚に近付くことができる移動通路が提供されるように前記上層棚らを前記棚レール上で移動させる棚駆動部を含む天井型ストッカーが提供されることができる。
【0029】
また、前記棚駆動部は前記棚レールに沿って移動可能な移動体と、及び
【0030】
前記移動体に設置されて前記上層棚らのうちで少なくとも一つをクランピングするクランプを含み、前記棚レールは前記第1方向に沿って提供され、前記上層棚らの両端を支持するように提供され、前記クランプは真空クランプ、磁力クランプ及び機械的クランプのうちで何れか一つのタイプのクランプを含み、前記移動体はリニアモーター、ベルト方式及びボールスクリュー方式のうちで何れか一つによって移動することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の一実施例によれば、棚らの垂直的拡張ができることで、返送積載量を増加させることができる。
【0032】
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施例による天井型ストッカーを説明するための図面である。
図2】aは、第2棚層を平面から眺めた図面である。bは、第1棚層を平面から眺めた図面である。
図3】棚駆動部を説明するための図面である。
図4】返送モジュールを説明するための図面である。
図5】a乃至eは、天井型ストッカーで物品の離積載動作を説明するための図面らである。
図6】a及びbは、第2棚層で移動通路を作る過程を説明するための図面らである。
図7】本発明による天井型ストッカーの他の例を見せてくれる図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0035】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0036】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0037】
第1、第2などの用語は多様な構成要素らを説明するのに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で命名されることができるし、類似に第2構成要素も第1構成要素で命名されることができる。
【0038】
ある構成要素が異なる構成要素に“連結されて”いるか、または“接続されて”いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されなければならないであろう。反面に、ある構成要素が異なる構成要素に“直接連結されて”いるか、または“直接接続されて”いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないことで理解されなければならないであろう。構成要素らとの関係を説明する他の表現ら、すなわち“~間に”と“すぐ~間に”または“~に隣合う”と“~に直接隣合う”なども同じく解釈されなければならない。
【0039】
異なるように定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含んでここで使用されるすべての用語らは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されることと等しい意味である。一般に使用される前もって定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味であることで解釈されなければならないし、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味で解釈されない。
【0040】
以上の詳細な説明は本発明を例示するのである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【0041】
図1は、本発明の一実施例による天井型ストッカーを説明するための図面である。
【0042】
図1を参照すれば、天井型ストッカー10は棚ユニット100と返送モジュール200を含むことができる。
【0043】
棚ユニット100はフレーム101と棚アセンブリー106を含むことができる。フレーム101は上部が完全に開放され、側面フレーム102と底フレーム103を含むことができる。フレーム101の外側には入出庫棚が提供されることができる。入出庫棚109には物品20が積載されることができる。物品は外部返送ロボット(図示せず)によって返送されて入出庫棚109に置かれることができる。入出庫棚109に置かれた物品20は返送モジュール200によって返送されて棚アセンブリー106の棚のうちで何れか一つに離積載されることができる。ここで外部返送ロボットはOHT(Overhead Hoist Transport)であることがある。
【0044】
棚アセンブリー106はフレーム101に多段で設置されることができる。一例で、棚アセンブリー106は第1棚層110と第2棚層120、そして、第3棚層130を含むことができる。本実施例では棚アセンブリー106が3個の棚層を有することで図示しているが、これに限定されるのではなくて、2個の棚層構造または3個以上の棚層構造でも提供されることができる。
【0045】
第1棚層110はフレーム101の下層に配置され、第2棚層120はフレーム101の上層に配置され、第3棚層130は第1棚層110と第2棚層120との間に配置されることができる。
【0046】
第1棚層110は下層棚112らを含み、下層棚112らは第1方向(X軸)に沿って配置されることができる。下層棚112らには物品20が置かれるステージ114らが第2方向(Y軸)に沿って提供されることができる。下層棚112らはフレーム101に固定された形態で提供されることができる。
【0047】
ここで、物品20は、返送の対象になるものであり、例えば、単一の物品であることができるし、または収容物と前記収容物を収容する容器などの複数の物品が組合されたものであることができる。本実施形態では、返送対象物である物品20は複数の基板らが収納されるFOUP(Front Opening Unified Pod)のような基板収納容器であることができる。
【0048】
第2棚層120は上層棚122らを含み、上層棚122らは第1方向(X)に沿って配置されることができる。上層棚122らには物品20が置かれるステージ124らが第2方向(Y)に沿って提供されることができる。下層棚122らは第1方向(X)に沿って移動が可能になるように提供されることができる。
【0049】
第3棚層130は第2棚層120と等しい構成で提供されることができる。一例で、第3棚層130は第1方向(X)に沿って配置される中問層棚132らを有する。中問層棚132らには物品20が置かれるステージ134らが第2方向(Y)に沿って提供されることができる。中問層棚132らは上層棚122らと等しく第1方向(X)に沿って移動が可能になるように提供されることができる。
【0050】
図2aは、第2棚層を平面から眺めた図面であり、図2bは第1棚層を平面から眺めた図面である。図3は、棚駆動部を説明するための図面である。参照で、第3棚層は第2棚層と等しい配置構造を有する。
【0051】
図2a乃至図3でのように、第2棚層120(第3棚層)の上層棚122らは第1棚層110に配置される下層棚112らの個数より少なく配置されることができる。よって、第2棚層120(第3棚層)には物品20が移動することができる移動通路30が提供されることができる。移動通路30は上層棚122らの移動によってその位置が可変されることができる可変通路である。一例で、第1棚層110には9個の下層棚112らが密着されて配置され、第2棚層120(第3棚層)には8個の上層棚122らが配置される。図2aで第2棚層120の移動通路30は第1棚層110の5番目下層棚112の上部に対応される位置に提供される。しかし、移動通路30は上層棚122らの移動によって第1棚層110の1番目下層棚から9番目下層棚のうちで何れか一つと対応されるように可変されることができる。
【0052】
第2棚層120と第3棚層130それぞれには棚レール310と棚駆動部320を含むことができる。棚レール310と棚駆動部320は第2棚層120と第3棚層130それぞれに等しい構成で提供されることで、以下では第2棚層に設置された棚レール310と棚駆動部320のみに対して説明することにする。
【0053】
棚レール310は上層棚122らの移動のために提供される。棚レール310は第1方向(X)に沿って提供され、上層棚122らの両端を支持するように提供される。棚レール310はフレーム101に支持される。
【0054】
棚駆動部320はホイストが棚112、132に近付くことができる移動通路30が提供されるように上層棚122らを第1方向(X)に沿って移動させる。棚駆動部320は棚レール310に沿って移動可能な移動体330及び移動体330に設置されるクランプ340を含むことができる。
【0055】
移動体330は固定子322と可動子324を有するリニアモーターによって移動されることができる。一例で、棚レール310にはリニアモータの固定子322が設置され、移動体330にはリニアモータの可動子324が設置されることができる。ここで、可動子324は移動体330と一体で提供されることができる。図示されなかったが、移動体330はリニアモーター以外にベルト方式やボールスクリュー方式(サーボモータによって回転する回転ロードに カプラーを媒介で連動して回転するボールスクリューとボールスクリューの回転運動を直線移送運動に変換してくれるボールスクリューナットを含む通常的な装置)のような多様な直線駆動装置によって移動されることもできる。
【0056】
クランプ340は移動体330に設置されることができる。クランプ340は上層棚122らのうちで少なくとも一つをクランピングすることができる。クランプ340は磁性力、機械力または物理力で上層棚122に結合されるワンタッチ締結器具である。クランプ340は真空クランプ、磁力クランプ及び機械的クランプのうちで何れか一つのタイプのクランプを含むことができる。一例で、クランプ340は電磁石342を含み、電磁石342は上層棚122の一側面と向い合う一面に提供される。上層棚122の一側面には永久磁石344が提供される。電磁石342と永久磁石344はお互いに異なる極性を有するように提供される。移動体330が移動させようとする上層棚122に位置された状態で電磁石342に電流が印加されれば、電磁石342と永久磁石344との間にはお互いに反対極性の磁力(引力)が作用してクランプ340が上層棚122を確固にクランピングする。
【0057】
図4は、返送モジュールを説明するための図面である。
【0058】
図4を参照すれば、返送モジュール200は走行レール210、220、230、ビヒクル240、そして、ホイスト250を含むことができる。
【0059】
走行レールは第1走行レール210とガード220を含むことができる。第1走行レール210は第1方向(X)に沿ってお互いに離隔されて配置されることができる。ガード220は両端が第1走行レール210に支持された状態で第1走行レール210に沿って移動されることができる。ガード220には第2走行レール230が提供されることができる。ビヒクル240は第2走行レール230に沿って移動可能に設置されることができる。ビヒクル240は別途の駆動部によって第2走行レール230に沿って走行する走行モジュールである。
【0060】
一例で、ビヒクル240は第2走行レール230に沿って具備される給電線路で供給される電力を磁気誘導による非接触で供給を受ける受電部、ビヒクル240を走行させる駆動部そして受電部から供給される電力を貯蔵する貯蔵装置などを含む通常の構成を有することができるし、これに対する詳細な説明は略する。
【0061】
ホイスト250は物品20を棚に離積載(load and unload)するための装置である。ホイスト250は物品20をピックアップするためのグリッパー252と、グリッパー252を昇降させるための昇降ユニット254を含むことができる。
【0062】
グリッパー252は物品20をグリップするか、またはアングリップする。グリッパー252は昇降ユニット254の昇降ベルト256と連結されることができる。併せて、物品20は上部にグリッパー252によって把持可能になるように構成されたフランジが具備されることができる。
【0063】
グリッパー252は駆動部(図示せず)によって駆動されることができる。例えば、グリッパー252の駆動部はカムプレートとカムフォロワーを利用してグリッパー252を動作させることができるし、併せて、カムプレートを移動させるためのモータとボールスクリューなどを含むことができる。しかし、グリッパー252自体の構成は多様に変更可能であるので、これによって本発明の範囲が制限されないであろう。
【0064】
昇降ユニット254はグリッパー252を上下方向に移動させる。昇降ユニット254は駆動機、そして、昇降ベルト256を含むことができる。昇降ユニット254の昇降ベルト256はグリッパー252と連結されることができる。昇降ベルト256は駆動機が発生させる駆動力によってグリッパー252を上下方向に移動させることができる。例えば、駆動機は駆動力を発生させて昇降ベルト256を巻くか、または解いてグリッパー252を上下方向に移動させることができる。しかし、これに限定されるものではなくて、昇降ユニット254はグリッパー252を昇下降させることができる多様な公知の装置で変形されることができる。
【0065】
図5a乃至図5eは、天井型ストッカーで物品の離積載動作を説明するための図面らである。
【0066】
図5a乃至図5eは、第1棚層110で左側から2番目に位置した下層棚112(以下、Aという)に物品20を返送しようとする場合を例で挙げて説明する。
【0067】
先ず、入出庫棚109には外部返送ロボットによって返送された物品20が置かれる。返送モジュール200は入出庫棚109に置かれた物品20を持ち上げる。第2棚層120と第3棚層130は第1棚層110の2番目に位置した下層棚(A)にホイスク250が近付くことができる移動通路30を作る。
【0068】
図6a及び図6bに示されたところのように、第2棚層120での移動通路30を作る過程は、移動体330が予想移動通路上にある上層棚122-2に移動する。そして、クランプ340が上層棚122-2をクランピングすれば、移動体330が右側方向(矢印で表示する)に移動する。移動体330の移動によってクランプ340にクランピングされた上層棚122-2とその横にある2個の上層棚122-3、122-4らが一緒に右側に移動しながら1番目下層棚122-1と2番目下層棚122-2との間に移動通路30が作られる。
【0069】
第3棚層130での移動通路を作る過程は、第2棚層120での移動通路を作る過程と等しい。まず、移動体330が予想移動通路上にある中問層棚132-2に移動する。そして、クランプ240が中問層棚132-2をクランピングすれば、移動体330が右側方向に移動する。移動体330の移動によってクランプ340にクランピングされた中問層棚132-2とその横にある2個の中問層棚132-3、132-4が一緒に右側に移動しながら1番目中問層棚132-1と2番目中問層棚132-2との間に移動通路30が作られる。
【0070】
第2棚層120と第3棚層130で移動通路30が作われる間、返送モジュール200は移動通路30上部に移動される。そして、移動通路30が作られれば、返送モジュール200は物品20を第1棚層110の下層棚(A)に離積載する。移動通路30が作られる動作と返送モジュール200が物品20を移動通路30上部に返送する動作は手順に構わなく独立的に進行されることができる。
【0071】
図7は、本発明による天井型ストッカーの他の例を見せてくれる図面である。
【0072】
図7でのように、天井型ストッカー10aは棚ユニット100aと返送モジュール200aを含み、これらは図1に示された棚ユニット100と返送モジュール200と概して類似な構成と機能で提供されるので、以下では本実施例との差異点を主として説明することにする。
【0073】
返送モジュール200のビヒクル240はメイン駆動部400から提供を受けた動力によって第1方向(X)に沿って移動されることができる。また、メイン駆動部400は第2棚層120と第3棚層130にそれぞれ提供される棚駆動部320に動力を選択的に提供することができる。このために、メイン駆動部400から返送モジュール200に連結される動力伝達経路402には第1クラッチ410と第2クラッチ420が順次に提供されることができる。第3棚層130の棚駆動部320は第1サブ動力伝達ライン430を通じて動力の伝達を受ける。第1サブ動力伝達ライン430はメイン駆動部400と第1クラッチ410との間に連結される。第1サブ動力伝達ライン430にはサブクラッチ432が提供され、棚駆動部320に提供される動力を制御する。第2棚層120の棚駆動部320は第2サブ動力伝達ライン440を通じて動力の伝達を受ける。第2サブ動力伝達ライン440は第1クラッチ410と第2クラッチ420との間に連結される。第2サブ動力伝達ライン440にはサブクラッチ442が提供され、棚駆動部320に提供される動力を制御する。
【0074】
以上の実施例らは本発明の理解を助けるために提示されたものであり、本発明の範囲を制限しないし、これから多様な変形可能な実施例らも本発明の範囲に属するものであることを理解しなければならない。本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の技術的思想によって決まらなければならないはずであるし、本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の文言的記載その自体で限定されるものではなく、実質的には技術的価値が均等な範疇の発明に対してまで及ぶものであることを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0075】
100 棚ユニット
200 返送モジュール
101 フレーム
106 棚アセンブリー
110 第1棚層
120 第2棚層
130 第3棚層
320 棚駆動部
310 棚レール

図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図7