(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082243
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】眼科撮像システムの照明電力を設定するための制御システム
(51)【国際特許分類】
A61B 3/10 20060101AFI20240612BHJP
A61B 3/14 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
A61B3/10 300
A61B3/10 100
A61B3/14
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023193136
(22)【出願日】2023-11-13
(31)【優先権主張番号】22211929.9
(32)【優先日】2022-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】509012991
【氏名又は名称】オプトス ピーエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ラフォリー
(72)【発明者】
【氏名】アラン ウィリアムズ
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA09
4C316AB07
4C316AB11
4C316AB12
4C316AB16
4C316FA16
4C316FA18
4C316FY08
4C316FZ01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】選択された撮像モダリティに必要とされる眼科撮像システムの各照明の動作電力を自動的に決定し設定する。
【解決手段】眼の撮像のための光を生成するように構成されるマルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御する制御システムが提供され、制御システムは、照明から選択され、眼科撮像システムの選択された撮像モダリティに基づいて、眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を選択し、選択された1つ以上の照明を特定する入力信号を生成するプロセッサを備える。制御システムは、入力信号を受け取り、受信した入力信号に基づいて、選択された1つ以上の照明の各々の照明についての各々の動作電力を決定する論理を含む論理ブロックをさらに備える。論理ブロックはまた、選択された1つ以上の照明の各々の照明のための各々の制御信号を生成し、各々の制御信号は、各々の照明のために決定された各々の動作電力を示す。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼を撮像するための光を生成するように構成されるマルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御するための制御システムであって、
前記制御システムは、
眼科撮像システムの選択された撮像モダリティに基づいて、前記2つ以上の照明から、前記眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を選択し、前記選択された1つ以上の照明を特定する入力信号を生成する、ように構成されるプロセッサと、
前記プロセッサからの前記入力信号を受信するように構成される論理ブロックと、を備え、
前記論理ブロックは、受信した前記入力信号に基づいて、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに各々の動作電力を決定するように構成される論理を含み、
前記論理ブロックは、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに各々の制御信号を生成するようにさらに構成され、前記各々の制御信号は、前記各々の照明ごとに決定された各々の動作電力を示す、制御システム。
【請求項2】
前記論理ブロックの前記論理は、前記プロセッサから前記入力信号を受け取り、受信した前記入力信号に基づいて、前記選択された1つ以上の照明の前記各々の照明ごとに前記各々の動作電力を決定するように構成されるハードワイヤード論理を含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記論理ブロックは、前記プロセッサに結合される2つ以上の入力を含み、各々の前記入力は、前記眼科撮像システムの前記2つ以上の照明の各々に対応し、前記プロセッサによって生成される前記入力信号は、前記選択された1つ以上の照明に対応する前記論理ブロックの1つ以上の前記入力の各々に送信される各々の信号を含むことによって、前記選択された1つ以上の照明を特定する、請求項1または2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記論理ブロックは、前記眼科撮像システムの各々の照明ごとに、前記照明の動作電力を制御するための制御信号を出力するように構成される各々の2つ以上の出力を含み、前記2つ以上の出力の各々の出力から出力される制御信号は、前記照明の前記動作電力を各々の電力レベルに設定するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項5】
前記論理ブロックは、前記眼科撮像システムの各々の照明ごとに、各々の第1の出力及び各々の第2の出力を含み、前記各々の第1の出力から出力される制御信号は、前記照明の動作電力を第1の電力レベルに設定するように構成され、前記各々の第2の出力から出力される制御信号は、前記照明の動作電力を前記第1の電力レベルよりも高い第2の電力レベルに設定するように構成される、請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記制御システムは、さらに、
前記眼科撮像システムの前記2つ以上の照明の各々からの各々の電力出力を測定し、測定された前記電力出力を示す電力入力信号を生成する、ように構成される電力モニタと、
電子安全システムであって、
前記電力モニタから前記電力入力信号を受信するように構成された1つ以上の第1の入力と、
前記論理ブロックから、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに生成された各々の前記制御信号を受け取るように構成された1つ以上の第2の入力と、
前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに、前記照明からの各々の測定された電力出力を、前記照明ごとに決定された各々の前記動作電力と比較し、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明について決定された動作電力と所定量以上異なるかどうかを決定する、ように構成される電子安全システムと、
を備える請求項1~5のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項7】
前記制御システムは、前記選択された1つ以上の照明からの測定された電力出力が、前記照明について決定された動作電力と、前記所定量以上異なると決定したことに応答して、前記照明をオフにする制御信号を生成するようにさらに構成される、請求項6に記載の制御システム。
【請求項8】
前記制御システムは、前記選択された1つ以上の照明からの測定された電力出力が、前記照明について決定された動作電力と、前記所定量以上異なると決定したことに応答して、前記制御信号として、前記照明への電力供給を遮断するためのトリップ信号を生成するように構成される、請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
眼を撮像するための光を生成するように構成された2つ以上の照明と、
前記2つ以上の照明を制御するように構成される請求項1~8のいずれか一項に記載の制御システムと、
を備えるマルチモダリティ眼科撮像システム。
【請求項10】
眼を撮像するための光を生成するように構成されるマルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御する方法であって、
前記方法は、
マルチモダリティ眼科撮像システムが目を撮像することである撮像モダリティの指示を取得し、
前記2つ以上の照明から、取得された前記撮像モダリティの指示に基づいて、前記眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を選択し、
前記1つ以上の照明の選択に基づいて、選択された前記1つ以上の照明の各々の動作電力を決定し、
選択された1つ以上の各々の照明ごとに、各々の制御信号を生成し、各々の前記制御信号は、各々の照明ごとに決定された各々の前記動作電力を示す、方法。
【請求項11】
選択は、コンピュータプログラム指示を実行するプロセッサによって実行され、
決定は、ハードワイヤード論理によって実行される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記選択された1つ以上の照明の各々からの各々の電力出力の測定を示す電力入力信号を取得し、
前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに、前記照明からの各々の測定された電力出力を、前記照明ごとに決定された各々の動作電力動作電力と比較し、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明について決定された動作電力と所定量以上異なるかどうかを決定し、
前記選択された1つ以上の照明のうちの少なくとも1つの照明ごとに、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明ごとに決定された前記動作電力と、前記所定量以上異なると決定したことに応答して、前記選択された1つ以上の照明をオフにする、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記選択された1つ以上の照明のうちの少なくとも1つの照明ごとに、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明ごとに決定された前記動作電力と、前記所定量以上異なることを決定したことに応答して、前記選択された1つ以上の照明への電力供給を遮断するためのトリップ信号を出力することにより、前記選択された1つ以上の照明がオフにされる、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、眼科撮像システムの照明を制御するための制御システムに関し、特に、排他的ではないが、選択された撮像モダリティに基づいて、眼科撮像システムの照明の電力レベルを制御するように構成される制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
眼科撮像装置は、眼の健康状態を評価するために、患者の眼を撮像するために広く用いられている。現代の眼科撮像装置の中には、臨床医が患者の眼の特定の領域または疾患を撮像するのに最も適した撮像モダリティを選択できるように、複数の撮像モダリティにおいて動作することができるものがある。各撮像モダリティは、眼科撮像システムが異なるタイプの眼科画像を取得することを可能にし、これは、臨床医が眼疾患を診断するために最も適切な情報を含む画像を取得するのを助ける。
【0003】
例えば、走査型レーザ検眼鏡(SLO)において、カラー撮像モダリティは、網膜の一部を含む患者の眼底の眼底画像を取得するために用いられ得る。この撮像診断法では、赤色、緑色および青色のレーザ光の組み合わせを患者の眼に照射して、眼底の画像を取得してもよい。赤外線網膜撮像法は、患者の眼の撮像に用いられ得る撮像モダリティの別の例である。赤外線撮像は赤外線レーザからの光を患者の眼に届け、網膜液や網膜顔料エピタリウム断裂などの網膜病状を検出するために用いられることがある。撮像モダリティの別の例は、光干渉断層撮影(OCT)である。OCT撮像は、臨床医が組織の断面画像及び/又は三次元画像を取得することを可能にする非侵襲的な撮像技術である。
【0004】
マルチモダリティ眼科撮像装置に設けられた様々な撮像モダリティで動作させるために、選択された撮像モダリティのために、必要な波長の光を患者の眼に送るように、照明の組み合わせが動作される必要がある場合がある。さらに、各照明の電力は、光の正しい電力が患者の眼に送達されていることを確実にするために、所与の撮像モダリティに対して正しく設定されなければならない。したがって、各撮像モダリティの要件にしたがって、光の波長と電力の正しい組み合わせが患者の眼に確実に送られるようにすることができる制御システムに対する要件が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の広義の例では、本発明の実施形態は、選択された撮像モダリティに必要とされる眼科撮像システムの各照明の動作電力を自動的に決定し設定するための制御システムに関する。
【0006】
本明細書の第1の実施形態にしたがって、眼を撮像するための光を生成するように構成される、マルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御するための制御システムが提供される。制御システムは、2つ以上の照明から選択し、眼科撮像システムの選択された撮像モダリティに基づいて、眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を選択し、選択された1つ以上の照明を特定する入力信号を生成するように構成されるプロセッサを備える。制御システムは、プロセッサから入力信号を受信するように構成された論理ブロックをさらに備え、論理ブロックは、受信された入力信号に基づいて、選択された1つ以上の照明の各々の照明についての各々の動作電力を決定するように構成された論理ブロックを備える。論理ブロックは、選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに各々の制御信号を生成するようにさらに構成され、各制御信号は、各々の照明ごとに決定された各々の動作電力を示す。
【0007】
例示の実施形態では、論理ブロックの論理は、入力信号をプロセッサから受信し、受信した入力信号に基づいて、選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとの各々の動作電力を決定するように構成されたハードワイヤード論理を含むことができる。例示的実施形態では、論理ブロックは、プロセッサに結合された2つ以上の入力を含むことができ、各入力は、眼科撮像システムの2つ以上の各々の照明ごとに、プロセッサによって生成された入力信号は、選択された1つ以上の各々の照明ごとに論理ブロックの1つ以上の入力の各々に送信される各々の信号を含むことによって、選択された1つ以上の照明を特定する。
【0008】
第1の実施例の制御システム又は上記に設定されたその実施例又は変形例の何れかにおいて、論理ブロックは、さらなる実施例にしたがい、眼科撮像システムの各照明ごとに、照明の動作電力を制御するための制御信号を出力するように構成された各々の2つ以上の出力を含み得、2つ以上の出力の各出力から出力された制御信号は、照明の動作電力を各々の電力レベルに設定するように構成される。この場合、論理ブロックは、眼科撮像システムの照明ごとに、各々の第1の出力及び各々の第2の出力を含むことができ、各々の第1の出力から出力される制御信号は、照明の動作電力を第1の電力レベル(例えば、事前設定された低電力レベル)に設定するように構成され、照明の動作電力を第1の電力レベルよりも高い第2の電力レベル(例えば、事前設定された高電力レベル)に設定するように構成される。論理ブロックは、各々の第1の出力又は各々の第2の出力を介して照明に入力を供給することのいずれかによって、選択された1つ以上の照明の各々の動作電力を設定することができる。照明に入力を供給しないと、照明はオフ(非作動)状態に設定され、照明は一切光を出力しない。
【0009】
上記に設定された第1の実施形態又はその変形形態の制御システムにおいて、制御システムは、前記2つ以上の照明の各々からの各々の電力出力を測定し、前記測定された電力出力を示す電力入力信号を生成するように構成された電力モニタと、前記電力モニタからの前記電力入力信号を受信するように構成された1つ以上の第1の入力と、前記論理ブロックから、前記選択された1つ以上の照明の各々ごとに生成された前記各々の制御信号を受信するように構成された1つ以上の第2の入力と、前記選択された1つ以上の各々の照明ごとに比較するように構成されたコントローラと、をさらに備え、前記照明ごとに決定された前記各々の動作電力と、前記照明ごとに決定された前記照明からの前記測定された電力出力とが、前記照明ごとに決定された前記動作電力と異なるかどうかを決定する電子安全システムと、を含むことができる。
【0010】
コントローラは、選択された1つ以上の照明からの測定された電力出力が、照明について決定された動作電力と所定量以上異なるとの決定に応答して、照明をオフにする制御信号を生成するようにさらに構成されてもよい。この制御信号は、例えば、照明への電力供給を遮断するためのトリップ信号の形成であってよい。制御信号は、代わりに、シャッタ機構が光シャッタを閉じさせ、したがって、光が患者の眼に送られるのを防ぐ信号の形成であってもよい。したがって、電子安全システムは、眼科撮像システムの選択された1つ以上の照明が期待通りに動作していることを確実にする追加チェックを提供することによって、制御システムに冗長性の層を導入することができる。
【0011】
電力モニタは、眼科撮像システムの2つ以上の照明の各々からの各々の電力出力を測定するように構成されたフォトダイオード電力センサ又は熱電力センサを含むことができる。電子安全システムは、比較を行うように構成されたコントローラ、論理ハードウェアまたはプロセッサを備えることができる。電子安全システムのコントローラは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成されたハードワイヤード論理回路又はプロセッサを備えることができ、いずれの場合も、コントローラの上述の機能を作るように構成される。
【0012】
また、本明細書の第2の実施携帯によれば、眼を撮像するための光を生成するように構成される2つ以上の照明を含むマルチモダリティ眼鏡撮像システム、および、上記で設定された第1の例態様またはその実施形態のいずれか、またはそれらの変形例の制御システムが提供され、これらは、2つ以上の照明を制御するように構成される。
【0013】
また、本明細書の第3の実施形態にしたがって、眼を撮像するための光を生成するように構成される、マルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御する方法も提供される。前記方法は、前記マルチモダリティ眼科撮像システムが前記眼を撮像することである撮像モダリティの指示を取得することと、前記2つ以上の照明から、前記取得された撮像モダリティの指示に基づいて、前記眼を撮像するために用いられる1つ以上の照明を選択することと、前記1つ以上の照明の選択に基づいて、前記選択された1つ以上の照明の各々のための各々の動作電力を決定すること(好ましくは、ハードワイヤード論理によって)と、前記1つ以上の照明の選択に基づいて、前記選択された1つ以上の照明の各々の動作電力を決定することと、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明のための各々の制御信号を生成することを含み、各制御信号は、前記各々の照明のために決定された各々の動作電力を示す。
【0014】
上述した方法は、選択された1つ以上の照明の各々からの各々の電力出力の測定値を示す電力入力信号を取得することと、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明について、前記照明からの前記各々の測定された電力出力を、前記照明について決定された前記各々の動作電力と比較することと、前記照明からの測定された電力出力が、前記照明について決定された前記動作電力と所定量以上異なるかどうかを決定することと、前記選択された1つ以上の照明の少なくとも1つの照明について、前記照明からの測定された電力出力が、前記所定量よりも多い前記照明について決定された前記動作電力と異なることを決定することに応答して、前記選択された1つ以上の照明をオフにすること(電源を前記選択された1つ以上の照明に切断するためのトリップ信号を出力することにより、又は他の方法により)をさらに含み得る。
【0015】
本出願の範囲では、前の段落および/または以下の説明および図面に記載されている様々な態様、実施例および代替物、および特にそれらの個々の特徴は、独立して、または任意の組み合わせで取ることができることが明白に意図されている。すなわち、任意の実施形態の全ての実施形態および/または特徴は、そのような特徴が適合しない場合を除き、任意の方法および/または組み合わせで組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下に説明する添付図面を参照して、例示的実施形態を非限定的例として詳細に説明する。図の異なるものに現れる同様の参照番号は、別段の指示がない限り、同一または機能的に同様の要素を示すことができる。
【
図1】
図1は、
図1は、本明細書における例示的な実施形態による制御システムと共に用いられるのに適した光源を有する眼科撮像システムの概略図である。
【
図2】
図2は、本願明細書の第1の実施形態による制御システム、および
図1の光源の概略図である。
【
図3】
図3は、
図1の眼科撮像システムの7つの例示的撮像モダリティに対する、光源の照明の動作電力を示す図表である。
【
図4】
図4は、第2の実施形態例に係る制御システムの概略図である。
【
図5】
図5は、本明細書の一実施形態による、マルチモダリティ眼科撮像システムの照明を制御する方法を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、
図5のフローチャートの任意の続きであるフローチャートであり、例示的実施形態の電子安全システムによって実行される動作を図示する。
【
図7】
図7は、例示的な実施形態に従った眼科撮像システムのための制御システムとして動作することが可能な装置の例示的なハードウェア実装図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、一実施形態による制御システムが説明されるが、これは、眼を撮像するための光を生成するように構成されるマルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御するように構成される。制御システムは、2つ以上の照明から選択し、眼科撮像システムの選択された撮像モダリティに基づいて、眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を選択し、選択された1つ以上の照明を特定する入力信号を生成するように構成されるプロセッサを備える。制御システムは、プロセッサから入力信号を受信するように構成された論理ブロックをさらに備え、論理ブロックは、受信された入力信号に基づいて、選択された1つ以上の照明の各々の照明についての各々の動作電力を決定するように構成された論理を備える。論理ブロックは、選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに各々の制御信号を生成するようにさらに構成され、各制御信号は、各々の照明ごとに決定された各々の動作電力を示す。
【0018】
本実施例では、眼科撮像システムにおける各照明の動作電力(例えば、照明によって消費される電力又は照明の光電力出力)は、論理ブロックに構成され、このタスク専用の論理ハードウェアによって決定される。記憶装置(メモリ)に記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含まない専用論理ハードウェアは、プロセッサで動作するソフトウェアよりも堅牢かつ安定であり、そのような場合に、眼科撮像システムの選択された照明の動作電力を決定し、設定することができる信頼性を向上させることができる。さらに、マルチモダリティ眼科撮像システムの動作を制御する、プロセッサで実行されるソフトウェアが、グリッチまたはクラッシュする場合、(1つ以上の選択された1つの動作電力を設定するための)電力制御論理の分離は、プロセッサに実装される残りの論理から照明され、代わりに(電力制御論理専用である、すなわち、電力制御論理のみを実装するように構成される)論理ブロック形式での電力制御論理の実装は、本明細書に記載されるように、患者の眼に照射される潜在的に有害な強力のリスクを低減し得る。プロセッサから離れた動作電力レベルの決定をこのようにして論理ブロックに分割することは、制御システムの信頼性を向上させるのに役立つ可能性がある。
【0019】
論理ブロックの論理は、ハードワイヤード論理を含み得る。あるいは、論理ブロックの論理は、プログラム可能な論理アレイを含んでもよい。論理回路は、プロセッサからの入力信号によって特定される1つ以上の照明の選択が有効な選択であるか否かを決定するように構成することができる。1つ以上の照明の特定された選択が、無効な選択又は論理においてプログラムされていない選択である場合、論理ブロックは、入力信号によって特定された1つ以上の照明のいずれもオンにならない制御信号を生成するように構成することができる。
【0020】
例示的実施形態を適切な状況に構成するために、患者の眼12の眼科画像を取得するための眼科撮像システム10を概略的に示す
図1を参照する。眼科撮像システム10は、眼科撮像システム10の光源(照明モジュールとも呼ばれることがある)16に動作可能に結合された制御システム14を含む。眼科撮像システム10は、本実施形態のように、光源16に光学的に結合され、光源16から患者の眼12に光を伝搬するように構成された光学システム18をさらに含んでもよい。眼科撮像システム10は、患者の眼12によって反射される光を検出するための1つ以上の光検出器(図示せず)と、光検出器(複数可)の出力に基づいて眼科画像を生成するように構成される信号処理装置とをさらに備えてもよい。
【0021】
眼科撮像システム10は、マルチモダリティ撮像システムであり、眼科撮像システム10のユーザは、患者の眼12を撮像するために、複数の撮像モダリティのうちの1つを選択することができる。光源16は、1つの照明、又は2つ以上の照明のいずれかの組み合わせが、眼科撮像システム10によって実行される撮像のための照明を提供するように選択され得るように、眼科撮像システム10の選択された撮像モダリティに応じて選択されるように、互いに独立して動作可能である2つ以上の照明(換言すれば、光源)を含み得る。さらに、光源16の照明は、制御システム14によって各照明の出力電力を独立して設定できるように制御可能である。
【0022】
制御システム14は、眼科撮像システム10の選択された撮像モダリティと、選択された撮像モダリティに必要とされる各照明とに基づいて、照明に設定されるべき各々の動作電力を示す各々の制御信号を生成するように構成される。制御システム14の構造は、
図2を参照して以下により詳細に説明される。
【0023】
光源16は、制御システム14から出力された制御信号を受信し、選択された撮像モダリティにしたがって、光源16の選択された1つ以上の照明が作動される(すなわち、オンにされ、光が照射される)。光は、本例の実施例のように、選択された1つ以上の照明からの光を含むビームの形成で、光源16から出力される。光源16からの光ビームは光学システム18に伝搬される。光学システム18は、走査システムを備えることができ、これは、光源16からの光ビームを、眼12の網膜の一部などの眼12の領域を横切って走査し、眼12の走査領域からの光を集光するように構成された1つ以上の走査ミラーを備える。戻り光(又は戻り光に基づく光、例えば、OCT撮像モダリティが眼科撮像システム10によって用いられる場合のような、戻り光と参照光との間の干渉から生じる干渉光)は、眼科撮像システム10の1つ以上の光検出器によって光電変換を受けて、電気信号を生成する。電気信号は、眼科撮像システム10の前述の信号処理装置によって処理されて、眼12の走査部の画像を生成する。走査システムは、走査ガルバノメータシステム又は患者の眼12のある領域を横切って光ビームを走査するのに適した任意の他の走査システムとすることができる。さらに、走査システムは、本実施形態のように、点走査システムであってもよいが、光学システム18は、代替的に、眼12の走査領域の線フィールド照明を提供するように構成された線走査システムを備えてもよい。さらなる代替例として、別の実施形態の光学システム18は、走査システムの代わりに、眼12の結像された領域の全視野照明を提供する光学的な構成を(例えば、上記で設定された形態の1つの)備えてもよい。
【0024】
ここで
図2を参照すると、本実施形態の制御システム14及び眼科撮像システム10の光源16がさらに詳細に概略的に示されている。制御システム14は、プロセッサ20と論理ブロック22とを含む。制御システム14は、制御システム14が光源16を制御できるように、光源16に動作可能に結合されている。光源16は、異なる波長を有するN個の照明を備え、Nは2以上の整数である。一例を挙げて説明すると、本実施形態ではN=3であり、
図2に示す光源16は、赤色レーザの例では第1の照明24と、緑色レーザの例では第2の照明25と、青色レーザの例では第3の照明26とを含む。照明24、25及び26の1つ以上は、例えば掃引光源レーザ、紫外線レーザ又は赤外線レーザの形態の代替例の実施形態で、別の形態で設けることができる。
【0025】
照明24、25、及び26の各々は、制御システム14によって独立して制御可能であり、それにより、制御システム14は、画像形成に用いる照明24、25、及び26のうちの1つ又は複数を選択し、選択された1つ以上の各々の照明ごとに設定すべき動作電力を決定することができる。
【0026】
プロセッサ20は、モダリティ特定信号21を受信するように構成され、該モダリティ特定信号は、眼科撮像システム10の利用可能な撮像モダリティの選択された撮像モダリティを示すものであり、モダリティ特定信号21に基づいて、選択された撮像モダリティにおける眼科撮像システム10による眼12の撮像中に照明されるべき照明24、25、及び26のうちの1つ以上を選択する。モダリティ特定信号21は、入力装置(キーボード、タッチスクリーン等)を介して眼科撮像システム10を操作する臨床医によって入力されてもよい。代替として、モダリティ特定信号21は、眼科撮像システム10が動作すべき撮像モダリティを選択するために構成された眼科撮像システム10のサブシステムから入力することが可能である。
【0027】
プロセッサ20は、ソフトウェアの形態のコンピュータ読み取り可能な指示を含むメモリ(
図2には示されていない)を備えていてもよく、これは、プロセッサ20によって実行されると、プロセッサ20に、光源16の利用可能な照明24、25、26のうちから選択された1つ以上の照明を特定する入力信号SIを生成させる。生成された入力信号SIは、論理ブロック22に伝達される。
【0028】
プロセッサ20は、制御システム14で論理ブロック22に動作可能に結合される。論理ブロック22は、例えば、ハードワイヤード論理ゲート、プログラム可能な論理アレイ(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のような)、またはアナログ論理によって実現され得る論理を含む。論理ブロック22は、選択された撮像モダリティにおける撮像のために照明される照明24、25および26のうちの1つ以上の選択を示す入力信号SIをプロセッサ20から受信するように構成される。プロセッサ20からの論理ブロック22への入力信号SIは、選択された照明を特定するが、選択された照明の動作電力に関する情報を含まないことができる。
【0029】
プロセッサ20からの入力信号SIの受信に応じて、論理ブロック22の論理が、受信された入力信号SIによって特定される選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに各々の動作電力を決定する。
図2に示されるように、論理ブロック22は、プロセッサ20に動作可能に結合される3つの入力、I1、I2及びI3を含み、ここで、入力の各々は、眼科撮像システム10の照明24、25及び26の各々の照明に対応する。より一般的には、論理ブロック22は、プロセッサ20に結合された2つ以上の入力を含むことができ、ここで、各入力は、眼科撮像システム10の2つ以上の照明の各々の照明に対応する。したがって、代替的な実施形態では、光源16が5個の照明を含む場合、論理ブロック22は、プロセッサ20からの5個の入力を有することになり、各入力は、光源16の各々の照明に対応する。プロセッサ20によって生成される入力信号SIは、選択された照明ごとの論理ブロック22の入力の各々に送信される各々の信号を含むことによって、選択された撮像モダリティにおける撮像に用いられるべき選択された1つ以上の照明を特定する。
【0030】
論理ブロック22は、受信した入力信号SIに基づいて、選択された1つ以上の照明の各々の照明のための各々の動作電力を決定するように構成された論理を含む。論理ブロック22は、有利なことに、光源16の各照明24、25及び26の正しい電力レベルが決定されることを確実にし得、それによって、患者の眼12に送達される光の全電力が正しく設定され、さらに閾値量を下回ることを確実にし得る。論理ブロック22の専用ハードウェア論理は、各照明24、25及び26の動作電力レベルを、ソフトウェアを実行している間に時々起こり得るグリッチ又はクラッシュの影響を受けにくい信頼性の高い方法で決定するための電力制御論理を実行する。
【0031】
論理ブロック22は、本実施形態のように、ハードワイヤード論理ゲートによって実現される論理回路、または複数の相互接続された論理モジュールまたは論理セルから作られたプログラム可能な論理アレイを含むことができ、ここで、各論理セルは構成可能な論理ゲートであってもよい。論理ブロック22は、論理ブロック22が、プロセッサ20から受信した入力信号SIに基づいて、照明される照明のうちの1つ以上の選択を特定する入力信号SIをプロセッサ20から受け取り、選択された1つ以上の照明の各々の動作電力を決定することができるように、所望の論理を実装するように構成される。論理ブロック22は、本実施形態のように、眼科撮像システム10の照明24、25及び26の各々に対して、照明の動作電力を制御するための制御信号を出力するように構成された各々の2つ以上の出力を含むことができる。2つ以上の出力の各々の出力から出力される制御信号は、照明の動作電力を各々の電力レベルに設定するように構成される。
【0032】
図2に示すように、論理ブロック22は、光源16の照明24、25及び26に結合された6つの出力23-1a、23-1b、23-2a、23-2b、23-3a及び23-3bを有する。
図2に示す例示的な実施例では、照明24、25及び26の各々は、論理ブロック22からの2つの出力に接続され、その結果、各々の照明は2つの入力を含む。各々の照明24、25、及び26への入力の各々は、照明が作動すべき動作電力レベルを示し得る。例えば、各々の照明24、25および26への入力の一方は、低電力動作モードを示してもよく、他方の入力は、高電力動作モードを示してもよい。より一般的には、論理ブロック22は、眼科撮像システム10の各々の照明ごとに、各々の第1の出力、23-1a、23-2a又は23-3a、及び各々の第2の出力、23-1b、23-2b又は23-3bを備えてもよく、各々の第1の出力23-1a、23-2a又は23-3aから出力される制御信号は、照明の動作電力を第1の電力レベルに設定するように構成され、各々の第2の出力23-1b、23-2b又は23-3bから出力される制御信号は、照明の動作電力を第1の電力レベルよりも高い第2の電力レベルに設定するように構成される。
【0033】
論理ブロック22は、さらに、選択された1つ以上の各々の照明ごとに、各々の制御信号を生成するように構成され、各々の制御信号は、各々の照明ごとに決定された各々の動作電力を示す。論理ブロック22は、さらに、選択された1つ以上の照明の各々が点灯するように、各々の制御信号を出力するように構成され、それによって、それらの照明が、各々の決定された電力(電力レベル)で動作するようにする。
【0034】
図3は、眼科撮像システム10の7つの例示的な撮像モードに対する光源16の照明24、25及び26の各々の動作電力を示す図表である。撮像モード間のマッピング、撮像のために照明される照明の選択、及び
図3の図表に示される照明電力レベルは、眼科撮像装置10の利用可能な撮像モダリティの任意の選択された撮像モダリティに必要とされる各照明の出力電力レベルを設定するために、制御システム14によって用いられる。番号1から7までの撮像モダリティの各々は、眼科撮像システム10で照明されるべき照明24、25及び26の一つ以上の異なる選択を必要とする。
図3に示された図表は、
図2に示された眼科撮像システム10のための撮像モダリティの7つの例を示し、それは、第1の照明24の例として赤色レーザ、第2の照明25の例として緑色レーザ、及び第3の照明26の例として青色レーザを含む。しかしながら、
図3の図表は、7つよりも少ない、またはより多い撮像モダリティを有するように変更されてもよく、および/または示されるものよりも他の(および/または追加の)種類の照明に対する出力レベルを示す。
【0035】
図3に示す例では、各照明は、動作可能な3つの動作状態、すなわち、高電力モード、低電力モードおよびオフ状態(ゼロ電力モード)を有する。高電力モード及び低電力モードは、論理ブロック22からの照明24、25及び26の各々への高及び低電力入力に対応する。ゼロ電力モード(またはオフ状態)は、論理ブロック22からの照明に供給されている入力がないことに対応する。高電力動作モードは、照明の波長に応じて、約2mW~5mWの動作電力に対応し得る。低電力動作モードは、照射する波長に応じて、約0.5mW~1.5mWの動作電力に対応し得る。
【0036】
図3に示されるように、眼科撮像システム10の各撮像モダリティは、プロセッサ20によってなされた、各々の撮像モダリティにおける撮像のために照明される照明24、25及び26のうちの1つ以上の選択に対応する。さらに、選択された撮像モダリティにおける撮像中に、患者の眼12に正しい光の電力が送られるように、選択された各々の選択の各々に対して、照明24、25および26の各々が設定されるべき各々の動作電力レベルを規定する、各々の予め決定された電力状態が指定される。
図3の図表に示された1つ以上の照明の各々の選択のための電力状態は、入力信号SIの受信時に、論理ブロック22の論理が、選択された1つ以上の照明の各々が設定されるべき動作電力レベルを決定することができるように、論理ブロック22の論理において実施することができる。
【0037】
例えば、
図3の撮像モダリティ1から3は、照明24、25及び26の単一の照明が照明されるべきである。例えば、
図3に示された、単一の照明が照明される撮像モダリティは、
図3に示された撮像モダリティは、その照明の動作電力が、事前設定された「高」電力レベルに設定されるべきであることを示す(しかし、別の実施形態では、照明は、代わりに、事前設定された「高」電力レベルよりも低い、事前設定された「低」電力レベルに設定され得る)。
【0038】
例えば、
図3の撮像モダリティ4から6は、照明24、25および26のうちの2つのみが照明されるべきである。これらの撮像モダリティについて、図表は、
図3の例のように、これらの照明のうちの第1の照明の動作電力が、事前設定された「高」電力レベルまたは事前設定された「低」電力レベルのいずれかに設定されること、および、残りの第2の照明の動作電力が、事前設定された「高」電力レベルまたは事前設定された「低」電力レベルのいずれかに(第1の照明の動作電力とは独立に)設定されること、を示してもよく、第1および第2の各動作電力は、選択された撮像モダリティの要件に応じて照明する。
【0039】
図3の例示的な撮像モダリティ7は、照明24、25および26の3つすべてが照明されることを必要とする。図示の例では、照明24、25及び26の各々は、照明24、25及び26の全てが点灯されるべきときに予め設定された「低」電力レベルである動作電力で作動される。しかしながら、別の実施形態では、照明24、25及び26の3つ全てが点灯される場合、それらは全て事前設定された「高」電力レベルである動作電力で作動されてもよく、又は選択された照明の幾つかは「高」電力レベルで作動されてもよく、他方、選択された照明の残りのものは「低」電力レベルで作動されてもよい。3つの照明24、25、及び26の全てが照明されることを必要とする撮像モダリティに対しては、3つの照明を事前設定された「高」電力レベルで動作させることは、結果として、患者の眼12に送られる光の全電力が安全閾値電力レベルを超え、したがって回避される。
【0040】
プロセッサ20は、モダリティ特定信号21を受信するように構成され、モダリティ特定信号は、眼科撮像システム10が動作すべき選択された撮像モダリティを示す。プロセッサ20は、モダリティ特定信号21、および、(i)選択された撮像モダリティにおいて眼12を撮像する際に、眼科撮像システム10によって用いられるべき照明24、25および26の各々の選択、および(ii)選択された1つ以上の照明の各々の動作電力レベル(これらの関連は、
図3において図表化されるルックアップテーブル(LUT)などの任意の適切な形態で提供される)との間の関連を用いて、選択された撮像モダリティにおいて眼12を撮像する際に、眼科撮像システム10によって用いられるべき照明の1つ以上を選択するために構成される。
【0041】
ここで、制御システム14によって実行される動作が、受信されたモダリティ特定信号21が撮像モダリティ4を示す例の文脈で説明される。
【0042】
この例では、プロセッサ20は、モダリティ特定信号21と、上記に設定された関連性を用いて、光源16の赤色レーザおよび緑色レーザが照射されるべきであることを決定する。プロセッサ20は、論理ブロック22のための入力信号SIを生成し、それは、選択された照明、すなわち、赤色レーザおよび緑色レーザを特定する。しかしながら、プロセッサ20は、赤色レーザ及び緑色レーザが作動されるべき各々の電力レベルの指示を論理ブロック22に与えない。
【0043】
さらに、この例において、論理ブロック22は、赤色レーザ及び緑色レーザに対応する論理ブロック22の入力で受信される(青色レーザに対応する論理ブロック22の残りの入力では信号が受信されない)各々の信号の形態の入力信号SIをプロセッサ20から受信する。次に、論理ブロック22の論理は、上記に設定した関連性を用いて、赤色レーザと緑色レーザの各々のために必要な動作電力レベルを決定する。より具体的には、論理ブロック22の論理は、赤色レーザと緑色レーザの両方が予め設定された「高」電力レベルで動作されるべきであると決定する。次に、論理ブロック22は、赤色レーザ用の第1の制御信号および緑色レーザ用の第2の制御信号を生成し、第1の制御信号は、赤色レーザが作動する電力レベルを示し、第2の制御信号は、緑色レーザが作動する電力レベルを示す。第1の制御信号は、赤色レーザに対する論理ブロック22の出力から赤色レーザに送信される信号の形成で、赤色レーザに通信され、この出力は「高」動作電力レベルに対応する。同様に、第2の制御信号は、緑色レーザに対する論理ブロック22の出力から緑色レーザに送信される信号の形成で、緑色レーザに通信され、この出力は「高」動作電力レベルに対応する。論理ブロック22からの第1の制御信号の受信に応答して、赤色レーザは「高」電力レベルで動作を開始する。同様に、論理ブロック22からの第2の制御信号の受信に応答して、緑色レーザは「高」電力レベルで動作を開始する。論理ブロック22から制御信号を受信しない青色レーザは、非アクティブのままであり、光を発生しない。
【0044】
図3の図表の撮像モダリティ1から7は、単なる例として提供されている。眼科撮像システム10が動作し得る他の可能な撮像モダリティとしては、例えば、走査レーザ検眼鏡(SLO)、SLOカラーコンポジット、自動蛍光(AF)、フルオレセイン血管造影(FA)、インドシアニングリーン血管造影(ICGA)及び光干渉断層撮影(OCT)が挙げられる。
【0045】
図4は、眼科撮像システムの照明を制御するための、第2の実施形態による制御システム14´の概略図である。
図4に示す制御システム14´は、眼科撮像システムの光源16´に結合される。光源16´は、赤色レーザの形態の第1の照明24と、緑色レーザの形態の実施形態の第2の照明25とを含む。光源16´の照明は、
図2を参照して上述した第1の照明24及び第2の照明25と同じである。光源16´は、この形成に限定されるものではなく、代わりに2つ以上の照明を備えてもよく、その各々は、第1の実施形成に関連して上述した形成のいずれかをとることができる。さらに、制御システム14´が制御するように構成された光源である眼科撮像システムは、上述した第1の実施形態の眼科撮像システム10と同じであってもよい。
【0046】
図4の制御システム14´は、プロセッサ20及び論理ブロック22´を含み、これらは、
図2を参照して上述した第1の実施形態の制御システム14の符号付きの構成と同様であるが、論理ブロック22´は、照明24及び照明25のみを制御するように構成されているので、
図2に示す照明26の制御に関連する入力I3又は出力23-3a及び出力23-3bを有していない。制御システム14´は、電子安全システム40及び電力モニタ50をさらに含み、これらについては、ここでさらに詳しく説明する。
【0047】
電力モニタ50は、眼科撮像装置の照明の各々からの各々の電力出力を測定し、測定された電力出力を示す電力入力信号SPIを生成するように構成される。
【0048】
概して、電子安全システム40は、電力モニタ50から電力入力信号SPIを受信するように構成される1つ以上の第1の入力と、論理ブロック22´から受信するように構成される1つ以上の第2の入力とを備え、各々の制御信号が、選択された1つ以上の各々の照明ごとに生成される。電子安全システム40はさらに、選択された1つ以上の照明の各々の照明を比較するように構成されたコントローラ41を備え、照明からの各々の測定された電力出力が論理ブロック22´からの制御信号によって照明のために設定された各々の動作電力と比較され、照明からの測定された電力出力が、設定された動作電力と所定量以上異なるかどうかを決定する。
【0049】
電子安全システム40は、本実施形態のように、
図4の42-1から42-4で示される複数の入力を備えていてもよく、これらの入力は、論理ブロック22´から、選択された1以上の各々の照明ごとに生成される各々の制御信号を受け取るように構成される。したがって、これらの入力42-1から42-4の各々は、論理ブロック22´から、光源16´の照明24及び25の対応する照明のために設定されるべき決定された動作電力を示す信号を受け取るように構成される。電子安全システム40は、電力モニタ50からの電力入力信号SPIを入力43を介して受信するようにさらに構成されている。電力モニタ50は、光源16´の照明24及び25の各々からの電力出力を測定するように構成されている。照明24及び25の各々の照明ごとに、照明の電力出力を測定するように構成された専用の電力監視装置を電力モニタ50に設けることができる。電力モニタ50は、例えば、1つ以上のフォトダイオード電力センサ又は熱電力センサを備えてよい。
【0050】
照明24及び25からの電力出力は、電力モニタ50によって測定されるように、電子安全システム40に入力される。電子安全システム40のコントローラ41(例えば、プロセッサ、または論理ブロックの形成で設けられてもよい)は、第1の照明24から受信した測定された電力出力と、論理ブロック22´からの第1の照明24出力の決定された動作電力とを比較するように構成される。コントローラ41はさらに、第2の照明25からの受信した測定された電力出力と、論理ブロック22´から出力された第2の照明25の受信した決定された動作電力とを比較するように構成される。照明24及び25の各々について、測定された電力出力と、制御信号によって示された決定された電力出力との比較が一致する(すなわち、測定された電力出力が、決定された電力出力と所定量以上異なることを示さない)場合、光源16´の照明24及び25は、正しく機能しているとコントローラ41によって決定される。電子安全システム40のコントローラ41が照明24および25が正しく機能していると判断すると、コントローラ41は何らの動作も行わず、光源16´の動作全体を通じて測定および決定された電力レベルの比較を継続する。
【0051】
他方、照明24、25のいずれかについて行われた比較が一致しない場合(すなわち、第1の照明24または第2の照明25の測定された電力出力が、所定量以上の決定された電力出力と異なることを示す)、電子安全システム40のコントローラ41は、光源16´に制御信号SCを出力し、その結果、光源16´に比較が一致しない照明をオフさせる。したがって、照明24及び25のいずれもが、コントローラ41によって正しく機能していると判断されない場合、コントローラ41は、照明24及び25の両方をオフにする。電子安全システム40のコントローラ41から光源16´への制御信号SCは、電力をトリップするか、または光源16´への電力を除去することにより、照明24および25をオフにするトリップ信号であってもよい。光源16´は、シャッタ機構を備えていてもよく、コントローラ41は、シャッタ機構を閉じさせ、それによって光が患者の眼12に運ばれるのを防止する信号を出力するように構成されてもよい。コントローラ41は、シャッタ機構を同時に閉じ、光源16´への電力をトリップさせるための制御信号を生成することができる。
【0052】
図4に示すように、電子安全システム40は、光源16´の照明24及び25の各々に対する各動作電力レベルに対応する入力を有する。
図4の例示的実施形態において、電子安全システム40は、論理ブロック22´からの4つの入力42-1~42-4を備える。例えば、照明24及び25の各々に対する入力は、「低」電力レベル及び「高」電力レベルに対応し得る。光源16´にもっと多くの照明があった場合、または照明がさらに動作電力レベルを有していた場合、電子安全システム40への入力の数はそれに応じて変化する。典型的には、電子安全システム40への入力の数は、論理ブロック22´からの各出力が電子安全システム40へ入力されるように、論理ブロック22からの出力の数に等しい。
【0053】
別の実施形態では、電力モニタ50は、光源16´の照明24と25の両方からの全電力出力を測定するようにさらに構成することができる。この例示的な実施形態において、電子安全システム40のコントローラ41は、照明24および25によって出力されている照明の全電力と、安全レベルであることが予め定められている選択された撮像モダリティについての予想される全動作電力とを比較することができる。コントローラ41は、選択された撮像モダリティを示すプロセッサ20からの入力信号SIを受け取ることができる。この例示的な実施形態では、コントローラ41は、光源16´によって出力されている全電力が、選択された撮像モダリティについての予想全電力値と一致しない場合に、光源16´に信号を出力することができる。出力信号は、光源16´及び/又はシャッタ機構への電力供給を制御して、照明24及び25からの光が患者の眼12に到達するのを防ぐことができる。
【0054】
あるいは、別の実施形態では、電力モニタ50は、光源16´の照明24及び25からの全電力出力を測定するようにさらに構成することもできる。この例示的な実施形態において、電子安全システム40は、論理ブロック22´からいかなる信号も受信しなくてもよい。その代わりに、電子安全システム40のコントローラ41は、光源16´の照明24及び25によって出力されている照明の全電力を、予め決定された閾値と比較するように構成することができる。この例示的な実施形態では、コントローラ41は、光源16´によって出力されている全電力が予め決定された閾値を超えたときに、光源16´に信号を出力することができる。出力信号は、前述したように、光源16´への電力供給をトリップするように、および/または照明24および25をオフにするためのシャッタ機構を動作させるように構成することができる。予め決定された閾値は、患者の眼12に送出されるべき安全レベルの光であると見なされる電力レベルであってもよい。
【0055】
次に、2つ以上の制御方法が、マルチモダリティ眼科撮像システムを作動することを、
図5を参照して説明する。本方法は、マルチモダリティ眼科撮像システムの制御システムによって実行され、この制御システムは、
図2を参照して上述したようなプロセッサ20および論理ブロック22(または
図4を参照して上述したような論理ブロック22´)を含んでもよい。
【0056】
図5のS10では、制御システムは、マルチモダリティ眼科撮像システムが眼を撮像することであるという撮像モダリティの指示を取得する。撮像モダリティは、眼科撮像システムを操作する臨床医によって、または眼科撮像システムによって自動的に選択されてもよい。
【0057】
図5のS20では、制御システムは、2つ以上の照明から、取得された撮像モダリティの指示に基づいて、眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を選択する。マルチモダリティ眼科撮像システムの制御システムが、
図2を参照して上述したように、プロセッサ20及び論理ブロック22を含む場合、この選択は、プロセッサ20によって行われてもよい。プロセッサ20は、例えば、
図3を参照して上述した形式のルックアップテーブルを用いて、S20において選択を行うことができる。
【0058】
図5のS30では、制御システムは、1つ以上の照明の選択に基づいて、選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとの動作電力を決定する。マルチモダリティ眼科撮像システムの制御システムが、上述のプロセッサ20と、
図5の論理ブロック22、S30とを含む場合、論理ブロック22の論理により実行されてもよく、論理ブロックは、上述のように、ハードワイヤード論理であってもよい。この場合、
図5のS30では、
図5のS20で行われた1つ以上の照明の選択が、選択された1つ以上の照明の各々についての動作電力レベルを決定するための論理回路に入力され、例えば、選択において各々の照明ごとの論理ブロック22の入力に信号を入力することにより、この論理回路に入力される。論理ブロック22は、照明の選択と、その照明の選択に用いられる照明の各々の動作電力レベルとの間で、異なる可能な照明の選択の各々のために提供される、関連付けを用いることにより、選択の各照明の動作電力レベルを決定する。これらの関連付けは、論理ブロック22の論理にセットされる。
【0059】
図5のS40において、制御システムは、選択された1つ以上の各々の照明ごとに各々の制御信号を生成し、各々の制御信号は、各々の照明ごとに決定された各々の動作電力を示す。マルチモダリティ眼科撮像システムの制御システムが上述のプロセッサ20および論理ブロック22を備える場合、
図5のS40は、上述のように、論理ブロック22の論理によって実行されてもよい。制御信号は、第1の実施形態例に関連して上述したように、対応する1つ以上の選択された照明に供給することができる。1つ以上の選択された光は、各々の決定された動作電力レベルでの動作を開始することによって、受信された制御信号に応答して光る。
【0060】
図4を参照して上述したように、制御システムが電子安全システムを備える場合、
図6を参照して以下に説明するように、電子安全システムは、
図5のS40の後に、動作を実行してもよい。
【0061】
図6のS50において、電子安全システムは、選択された1つ以上の各々の照明からの各々の電力出力の測定値を示す電力入力信号を取得する。
【0062】
図6のS60において、電子式安全システムは、選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに、照明からの各々の測定された電力出力を照明について決定された各々の動作電力と比較し、照明からの測定された電力出力が照明について決定された動作電力と所定量以上異なるかどうかを決定する。電子安全システムがS60において、照明からの測定された電力出力が照明ごとに決定された動作電力と所定量以上異なるものでないと決定した場合(
図6のS65で「NO」)、これは選択された1つ以上の照明が正しく機能していることを示しており、電子安全システムは、
図6のS50にループバックすることにより、選択された1つ以上の照明の電力出力を監視し続ける。
【0063】
しかしながら、電子安全システムが、選択された1つ以上の照明のうちの少なくとも1つの照明で、照明からの測定された電力出力が、照明ごとに決定された動作電力と所定量以上異なると判断した場合(
図6ので「YES」)、プロセスは
図6のS70に進み、電子安全システムは、例えば、選択された1つ以上の照明への電源供給を切断するためのトリップ信号を出力することによって、又は、光源の光出力でシャッタを閉じさせる信号を出力することによって、選択された1つ以上の照明をオフにし、それによって、選択された1つ以上の照明からの光が患者の眼へ伝播するのを防止する。
【0064】
図7は、プログラム可能な信号処理装置600の概略図であり、上述の例示的な実施形態のプロセッサ20の例示的な実装を提供する。プログラム可能な信号処理装置600は、選択された撮像モダリティを示す入力21を受信し、1つ以上の照明の決定された選択を論理ブロック22に出力するための通信インターフェース610を含む。通信インターフェース(I/F)610は、本明細書に記載する方法の一部として得られる任意の情報を入出力することができる。
【0065】
信号処理装置600は、中央処理装置(CPU)620(例えば、図形処理装置GPU)、例えば、ワーキングメモリ630(例えば、ランダムアクセスメモリ)およびコンピュータ読み取り可能な指示を含むコンピュータプログラム645を記憶する指示ストア640のような代替的な処理装置が提供されてもよいが、CPU 620によって実行されると、CPU 620に、本明細書に記載するプロセッサ20の様々な機能を実行させる)をさらに備える。
【0066】
ワーキングメモリ630は、以下に説明するように、コンピュータプログラムの実行中にCPU 620によって用いられる情報を記憶する。指示ストア640は、例えば、コンピュータプログラム45のコンピュータ読み取り可能な指示が予めロードされたROM(例えば、電気的に消去可能でプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)又はフラッシュメモリの形成)を含む。あるいは、指示ストア640はRAM又は同様のタイプのメモリを含み、コンピュータプログラム645のコンピュータ読み取り可能な指示は、CD-ROM、DVDROM等の形態の非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体650又はコンピュータ読み取り可能な指示を伝搬するコンピュータ読み取り可能な信号660のようなコンピュータプログラム製品から、それに入力することができる。いずれにせよ、コンピュータプログラム645は、CPU 620によって実行されると、CPU 620にプロセッサ20の上述の機能を実行させる。
【0067】
前述の説明において、例示的な態様は、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明される。したがって、明細書は限定的ではなく例示的であるとみなされるべきである。同様に、例示的な実施形態の機能性および利点を強調する図面において図示される図は、例示的な目的のためにのみ提示される。例示的実施形態のアーキテクチャは、それが付属の図に示される方法以外の方法で利用され得るように、十分に柔軟性があり、構成可能である。
【0068】
本明細書に提示されるプロセッサ20の動作を制御するためのソフトウェアは、1つの実施形態において、各々が非一時的であり得る、機械アクセス可能なまたは機械読み取り可能な記憶媒体、指示ストア、またはコンピュータ読み取り可能な記憶装置などの製造物品に含まれるかまたは記憶された指示または指示列を有する1つ以上のプログラムなどの、コンピュータプログラムまたはソフトウェアとして提供されてもよい。非一時的機械アクセス可能な記憶媒体、機械読み取り可能な記憶媒体、指示ストア、またはコンピュータ読み取り可能な記憶装置のプログラムまたは指示は、コンピュータシステムまたは他の電子装置の形成でプロセッサ20をプログラムするために用いられ得る。機械読み取り可能な記憶媒体、指示ストア、および記憶装置は、フロッピーディスケット、光ディスク、および光磁気ディスク、または電子指示を記憶または送信するのに適した他のタイプの記憶媒体/機械読み取り可能な記憶媒体/指示ストア/記憶装置を含むことができるが、これらに限定されない。本明細書に記載する技術は、任意の特定のソフトウェア構成に限定されない。それらは、あらゆる計算処理環境において適用可能性を見出す可能性がある。本明細書に用いる用語「コンピュータ読み取り可能である」、「機械アクセス可能な記憶媒体」、「機械読み取り可能な記憶媒体」、「指示ストア」、及び「コンピュータ読み取り可能な記憶装置」は、機械、コンピュータ、又はコンピュータプロセッサによって実行するための指示又は指示のシーケンスを記憶、符号化、又は送信することができ、かつ機械/コンピュータ/コンピュータプロセッサに本明細書に記載する方法のいずれか1つを実行させる任意の記憶媒体を含むものとする。さらに、1つの形態または別の形態(例えば、プログラム、手順、プロセス、アプリケーション、モジュール、ユニット、論理など)において、動作をとるまたは結果を起こすように、ソフトウェアで話すことが当技術分野では一般的である。このような表現は、処理システムによるソフトウェアの実行により、プロセッサが結果を生成するための動作を実行させることを記載する簡単な方法に過ぎない。
【0069】
上述のコンピュータプログラム製品は、記憶媒体または媒体、指示、または記憶装置であって、その中に記憶された指示を有し、それを制御するために用いることができ、またはコンピュータまたはコンピュータプロセッサに、本明細書に記載する例示的な実施形態の手順のいずれかを実行させることができる。記憶媒体/記憶装置は、限定としてではなく例として、光ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュメモリ、フラッシュカード、磁気カード、光カード、ナノシステム、分子メモリ集積回路、RAID、遠隔データ記憶/アーカイブ/ウェアハウジング、および/または指示および/またはデータを記憶するのに適した任意の他のタイプの装置を含むことができる。
【0070】
コンピュータ可読媒体または媒体、指示ストア、または記憶装置のいずれかに記憶されている一部の実施形態は、システムのハードウェアの両方を制御し、システムまたはマイクロプロセッサが、本明細書に記載する実施形態の例の結果を利用して、人間ユーザまたは他のメカニズムと相互作用することを可能にするためのソフトウェアを含む。係るソフトウェアは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、およびユーザアプリケーションを含むことができるが、これらに限定されない。最終的には、このようなコンピュータ読み取り可能な媒体又は記憶装置は、上述したように、本発明の例示の態様を実行するためのソフトウェアをさらに含む。
【0071】
本システムのプログラミングおよび/またはソフトウェアに含まれるのは、本明細書に記載される手順を実施するためのソフトウェアモジュールである。本明細書のいくつかの実施形態において、モジュールはソフトウェアを含むが、本明細書の他の実施形態において、モジュールはハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせを含む。
【0072】
本発明の様々な例示的な実施形態を上述したが、それらは限定ではなく例として提示されたものであることを理解すべきである。その中で種々の形態および詳細の変さらを行うことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の請求の範囲およびそれらの同等物にしたがってのみ定義されるべきである。
【0073】
本明細書は、多くの特定の実施形態の詳細を含むが、これらは、任意の発明の範囲またはクレームされ得るものの限定と解釈すべきではなく、むしろ、本明細書に記載する特定の実施形態に特有の特徴の説明と解釈すべきである。個別の実施形態の文脈で本明細書に記載される特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は、複数の実施形態において別個に、または任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上述され、そのようなものとして最初にクレームされたものでさえも説明され得るが、いくつかの場合には、クレームされた組み合わせから1つ以上の特徴は、組み合わせから除外されることができ、クレームされた組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形に向けることができる。
【0074】
特定の状況では、マルチタスクと並列処理が有利な場合がある。さらに、上述の実施形態における種々の構成要素の分離は、全ての実施形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、記載されたプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に一体化され得るか、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化され得ることが理解されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼を撮像するための光を生成するように構成されるマルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御するための制御システムであって、
前記制御システムは、
眼科撮像システムの選択された撮像モダリティに基づいて、前記2つ以上の照明から、前記眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を選択し、前記選択された1つ以上の照明を特定する入力信号を生成する、ように、ソフトウェアにより制御可能なプロセッサと、
前記プロセッサからの前記入力信号を受信するように構成される論理ブロックと、を備え、
前記論理ブロックは、記憶装置に記憶されるコンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含まない論理ハードウェアであって、受信した前記入力信号に基づいて、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに各々の動作電力を決定することに専用される論理ハードウェアを含み、
前記論理ブロックは、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに各々の制御信号を生成するようにさらに構成され、前記各々の制御信号は、前記各々の照明ごとに決定された各々の動作電力を示す、制御システム。
【請求項2】
前記論理ブロックは、前記プロセッサに結合される2つ以上の入力を含み、各々の前記入力は、前記眼科撮像システムの前記2つ以上の照明の各々に対応し、前記プロセッサによって生成される前記入力信号は、前記選択された1つ以上の照明に対応する前記論理ブロックの1つ以上の前記入力の各々に送信される各々の信号を含むことによって、前記選択された1つ以上の照明を特定する、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記論理ブロックは、前記眼科撮像システムの各々の照明ごとに、前記照明の動作電力を制御するための制御信号を出力するように構成される各々の2つ以上の出力を含み、前記2つ以上の出力の各々の出力から出力される制御信号は、前記照明の前記動作電力を各々の電力レベルに設定するように構成される、請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記論理ブロックは、前記眼科撮像システムの各々の照明ごとに、前記照明の動作電力を制御するための制御信号を出力するように構成される各々の2つ以上の出力を含み、前記2つ以上の出力の各々の出力から出力される制御信号は、前記照明の動作電力を各々の電力レベルに設定するように構成される、請求項2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記論理ブロックは、前記眼科撮像システムの各々の照明ごとに、各々の第1の出力及び各々の第2の出力を含み、前記各々の第1の出力から出力される制御信号は、前記照明の動作電力を第1の電力レベルに設定するように構成され、前記各々の第2の出力から出力される制御信号は、前記照明の動作電力を前記第1の電力レベルよりも高い第2の電力レベルに設定するように構成される、請求項3に記載の制御システム。
【請求項6】
前記論理ブロックは、前記眼科撮像システムの各々の照明毎に、各々の第1の出力及び各々の第2の出力を含み、前記各々の第1の出力から出力される制御信号は、前記照明の動作電力を第1の電力レベルに設定し、前記各々の第2の出力から出力される制御信号は、前記照明の動作電力を前記第1の電力レベルよりも高い第2の電力レベルに設定するように構成される、請求項4に記載の制御システム。
【請求項7】
前記制御システムは、さらに、
前記眼科撮像システムの前記2つ以上の照明の各々からの各々の電力出力を測定し、測定された前記電力出力を示す電力入力信号を生成する、ように構成される電力モニタと、
電子安全システムであって、
前記電力モニタから前記電力入力信号を受信するように構成された1つ以上の第1の入力と、
前記論理ブロックから、前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに生成された各々の前記制御信号を受け取るように構成された1つ以上の第2の入力と、
前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに、前記照明からの各々の測定された電力出力を、前記照明ごとに決定された各々の前記動作電力と比較し、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明について決定された動作電力と所定量以上異なるかどうかを決定する、ように構成される電子安全システムと、
を備える請求項1~6のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項8】
前記制御システムは、前記選択された1つ以上の照明からの測定された電力出力が、前記照明について決定された動作電力と、前記所定量以上異なると決定したことに応答して、前記照明をオフにする制御信号を生成するようにさらに構成される、請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
前記制御システムは、前記選択された1つ以上の照明からの測定された電力出力が、前記照明について決定された動作電力と、前記所定量以上異なると決定したことに応答して、前記制御信号として、前記照明への電力供給を遮断するためのトリップ信号を生成するように構成される、請求項8に記載の制御システム。
【請求項10】
眼を撮像するための光を生成するように構成された2つ以上の照明と、
前記2つ以上の照明を制御するように構成される請求項1~6のいずれか一項に記載の制御システムと、
を備えるマルチモダリティ眼科撮像システム。
【請求項11】
眼を撮像するための光を生成するように構成されるマルチモダリティ眼科撮像システムの2つ以上の照明を制御する方法であって、
前記方法は、
マルチモダリティ眼科撮像システムが目を撮像することである撮像モダリティの指示を取得し、
前記2つ以上の照明から、取得された前記撮像モダリティの指示に基づいて、前記眼の撮像に用いられる1つ以上の照明を、ソフトウェアにより制御可能なプロセッサにより選択し、
前記1つ以上の照明の選択に基づいて、選択された前記1つ以上の照明の各々の動作電力を決定することに専用され、記憶装置に記憶されるコンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含まない論理ハードウェアにより決定し、
選択された1つ以上の各々の照明ごとに、各々の制御信号を生成し、各々の前記制御信号は、各々の照明ごとに決定された各々の前記動作電力を示す、方法。
【請求項12】
前記選択された1つ以上の照明の各々からの各々の電力出力の測定を示す電力入力信号を取得し、
前記選択された1つ以上の照明の各々の照明ごとに、前記照明からの各々の測定された電力出力を、前記照明ごとに決定された各々の動作電力動作電力と比較し、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明について決定された動作電力と所定量以上異なるかどうかを決定し、
前記選択された1つ以上の照明のうちの少なくとも1つの照明ごとに、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明ごとに決定された前記動作電力と、前記所定量以上異なると決定したことに応答して、前記選択された1つ以上の照明をオフにする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記選択された1つ以上の照明のうちの少なくとも1つの照明ごとに、前記照明からの測定された前記電力出力が、前記照明ごとに決定された前記動作電力と、前記所定量以上異なることを決定したことに応答して、前記選択された1つ以上の照明への電力供給を遮断するためのトリップ信号を出力することにより、前記選択された1つ以上の照明がオフにされる、請求項12に記載の方法。
【外国語明細書】