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特開2024-82250アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム及びその発電方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082250
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム及びその発電方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/0606 20160101AFI20240612BHJP
   H01M 8/22 20060101ALI20240612BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20240612BHJP
   H01M 8/04225 20160101ALI20240612BHJP
   H01M 8/04858 20160101ALI20240612BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20240612BHJP
【FI】
H01M8/0606
H01M8/22
H01M8/04 Z
H01M8/04225
H01M8/04858
H01M8/10 101
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023199316
(22)【出願日】2023-11-24
(31)【優先権主張番号】202211566909.4
(32)【優先日】2022-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519113491
【氏名又は名称】福州大学
(71)【出願人】
【識別番号】523338761
【氏名又は名称】福大紫金▲チィン▼能科技股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】江莉龍
(72)【発明者】
【氏名】羅宇
(72)【発明者】
【氏名】林立
(72)【発明者】
【氏名】游嘉誠
(72)【発明者】
【氏名】張理軒
(72)【発明者】
【氏名】張卿
【テーマコード(参考)】
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5H126BB06
5H127AA06
5H127AB29
5H127AC15
5H127BA01
5H127BA16
5H127BA17
5H127BA21
5H127BA37
5H127BA46
5H127BA48
5H127CC05
5H127DA01
5H127DC42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム及びその発電方法を提供する。
【解決手段】アンモニア燃料電池システムでは、アンモニアタンク2のアンモニアガスは第1熱交換器3で予熱されてアンモニア分解反応器1に供給され、その分解ガスは吸着カラム装置7でアンモニア成分を吸着後、燃料電池用燃料吸気口81に供給される。吸着カラム装置7は二つの吸着カラムを備え、交互に吸着工程、脱着工程を行うとともに、ガスの進行方向と昇温降温を制御することにより吸着カラムのオンライン自己脱着を実現することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムであって、
アンモニア分解反応器(1)と、アンモニアタンク(2)と、第1熱交換器(3)と、燃料タンク(4)と、第1送風機(5)と、第2熱交換器(6)と、吸着カラム装置(7)と、燃料電池(8)と、ガス循環システム(9)と、テールガス燃焼システム(10)と、を含み、前記アンモニアタンク(2)の排気端は、前記第1熱交換器(3)を介して前記アンモニア分解反応器(1)上のアンモニアガス入口(12)と連通し、前記アンモニア分解反応器(1)上の分解ガス出口(13)は、前記第1熱交換器(3)を介して前記吸着カラム装置(7)の吸着吸気口と連通し、アンモニアガスは前記アンモニア分解反応器(1)で分解されて生成された生成物ガスが前記第1熱交換器(3)を介して原料であるアンモニアガスを予熱し、前記アンモニア分解反応器(1)に燃料ガスを供給するため前記燃料タンク(4)は前記アンモニア分解反応器(1)に連通され、
前記吸着カラム装置(7)の吸着排気口は前記燃料電池(8)の水素燃料吸気口(81)に連通し、前記燃料電池(8)にH2+N2の混合ガス燃料を提供し、前記燃料電池(8)の電気スタック出口(82)は前記ガス循環システム(9)を介して前記吸着カラム装置(7)のテールガス吸気口に連通し、前記吸着カラム装置(7)のテールガス排気口は前記テールガス燃焼システム(10)に連通し、
前記第1送風機(5)の排気端は前記第2熱交換器(6)を通過した後、前記アンモニア分解反応器(1)の燃料ガス入口(15)に連通し、前記アンモニア分解反応器(1)の煙道ガス出口(16)は前記第2熱交換器(6)を通過した後、前記吸着カラム装置(7)の煙道ガス入口と連通し、前記アンモニア分解反応器(1)で生成された煙道ガスは前記第2熱交換器(6)によって前記第1送風機(5)から排出された空気を予熱することを特徴とするアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項2】
前記アンモニア分解反応器(1)が反応器内部管(11)と、反応器外部管(14)と、を備え、前記反応器内部管 (11)は、アンモニアを分解する区域で、アンモニア分解触媒が装填されており、前記反応器外部管(14)は、触媒を燃焼する区域で、燃焼触媒が装填されており、前記反応器外部管(14)は、前記反応器内部管 (11)の外側に嵌着され、前記反応器内部管 (11)の両端にそれぞれアンモニアガス入口(12)と分解ガス出口(13)が設けられており、前記反応器外部管(14)の両側にそれぞれ燃料ガス入口(15)と煙道ガス出口(16)が設けられており、前記アンモニアガス入口(12)と前記分解ガス出口(13)とを連通し、前記燃料ガス入口(15)と煙道ガス出口(16)とを連通することを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項3】
前記アンモニア分解触媒はルテニウムベースのアンモニア分解触媒であることを特徴とする請求項2に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項4】
前記煙道ガスは水素と酸素が触媒燃焼して生成される温度が600℃~680℃である水蒸気と窒素ガスの混合ガスであり、前記生成物ガスはアンモニア触媒分解後に生成される水素ガスと、窒素ガスと、完全に分解されないアンモニアガスとの混合ガスであることを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項5】
前記ガス循環システム(9)は凝縮器(91)と、ガス水分離器(92)と、を備え、前記テールガス燃焼システム(10)は火炎防止器(101)と、テールガス燃焼器(102)と、を備え、前記燃料電池(8)の前記電気スタック出口(82)は順次に前記凝縮器(91)と、前記ガス水分離器(92)と連通した後、前記吸着カラム装置(7)のテールガス吸気口に連通し、前記吸着カラム装置(7)のテールガス排気口は前記火炎防止器(101)を通過した後、前記テールガス燃焼器(102)と連通し、前記吸着カラム装置(7)のテールガス排気口は前記火炎防止器(101)を通過した後、前記テールガス燃焼器(102)と連通し、
前記吸着カラム装置(7)の空気入口は外部の第2送風機(30)と連通し、前記第2送風機(30)は前記吸着カラム装置(7)を迅速に冷却することに用いられ、前記吸着カラム装置(7)の空気出口は配管により、且つバルブを介して外部大気と連通することを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項6】
前記燃料電池(8)の排気口は前記アンモニアタンク(2)に近接する方向に向かって設置されることを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項7】
前記燃料電池(8)はプロトン交換膜燃料電池であることを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項8】
前記第1送風機(5)と前記アンモニア分解反応器(1)との間の空気配管に予熱器(20)がさらに設置されることを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項9】
前記吸着カラム装置(7)は、並列に設置される少なくとも2つの吸着カラムを備え、それぞれアンモニアの吸着と脱着のために循環して往復することに特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項10】
前記吸着カラム装置(7)は、並列に設置された2つの吸着カラムを備え、それぞれ吸着カラムA(71)と吸着カラムB(72)であり、そのうち1つはアンモニアの吸着に用いられ、もう1つはアンモニアの脱着に用いられ、両者の間に循環して往復することを特徴とする請求項9に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項11】
各前記吸着カラムは設置された吸着剤の吸着キャビティ(73)と煙道ガス配管(74)と、を備え、前記吸着キャビティ(73)は前記煙道ガス配管(74)の外側に嵌着され、前記吸着キャビティ(73)に吸着/脱着ガス吸気口(731)、吸着/脱着ガス排気口(732)が設けられ、前記吸着/脱着ガス吸気口(731)と前記吸着/脱着ガス排気口(732)は連通する一対であり、前記煙道ガス配管(74)に煙道ガス/空気入口(741)と煙道ガス/空気出口(742)が設けられ、前記煙道ガス/空気入口(741)と煙道ガス/空気出口(742)は連通する一対であり、
前記吸着/脱着ガス吸気口(731)が前記分解ガス出口(13)と導通した時、それは前記吸着カラム装置(7)の吸着吸気口であり、この時に対応する前記吸着/脱着ガス排気口(732)は吸着カラム装置(7)の吸着排気口であり、前記吸着/脱着ガス吸気口(731)が前記電気スタック出口(82)と導通した時、それは前記吸着カラム装置(7)のテールガス吸気口であり、この時に対応する前記吸着/脱着ガス排気口(732)は前記吸着カラム装置(7)のテールガス排気口であり、
前記煙道ガス/空気入口(741)が前記煙道ガス出口(16)と導通した時、それは前記吸着カラム装置(7)の煙道ガス入口であり、この時に対応する前記煙道ガス/空気出口(742)は前記吸着カラム装置(7)の煙道ガス入口であり、前記煙道ガス/空気入口(741)が前記第2送風機(30)と導通した時、それは前記吸着カラム装置(7)の空気入口であり、この時に対応する前記煙道ガス/空気出口(742)は前記吸着塔装置(7)の空気出口であることを特徴とする請求項9に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項12】
前記吸着カラム装置(7)にさらに第1入口(a)と、第2入口(b)と、第3入口(c)と、第4入口(d)と、が設けられ、前記第1入口(a)と前記第2入口(b)はそれぞれガス配管と、ガス配管に設置されたバルブとを介して前記吸着/脱着ガス吸気口(731)と導通し、前記第3入口(c)と前記第4入口(d)はそれぞれガスと、ガス配管に設置されたバルブとを介して前記煙道ガス/空気入口(741)と導通することを特徴とする請求項11に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項13】
前記排気配管(74)の外壁に螺旋状のフィン(743)が設けられることを特徴とする請求項11に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項14】
前記アンモニアタンク(2)の排気端と前記第1送風機(5)との間の配管にさらに減圧弁(40)と流量制御器(50)が設けられることを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム。
【請求項15】
アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムの発電方法であって、以下のステップを含み、即ち、
起動する時に、アンモニア分解反応器(1)の反応器外部管(14)に燃料と予熱後の空気を吹き込み、混合した後に触媒燃焼反応を行って煙道ガスを生成し、それにより反応器外部管(14)と反応器内部管(11)とを駆動して昇温させるステップS1と、
前記反応器内部管(11)が450℃以上に昇温すると、前記アンモニア分解反応器(1)の前記反応器内部管(11)にアンモニアガスを供給し、前記アンモニアガスが触媒の作用でアンモニア分解を発生して、水素・窒素混合ガスを生成するステップS2と、
前記反応器内部管(11)で生成された水素・窒素混合ガスを吸着カラム装置(7)に供給し、前記水素・窒素混合ガス中の残りのアンモニアガスを除去した後、残りの水素、窒素のガスを燃料電池(8)に入れ、それにより前記燃料電池(8)に燃料を提供し、且つ電気エネルギーを生成するステップS3と、を含む
ことを特徴とするアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムの発電方法。
【請求項16】
リチウム電池によりシステムに給電を起動することができ、前記燃料電池(8)が発電を開始した後にリチウム電池で発電することができ、自己負荷と外部負荷に給電することができることを特徴とする請求項15に記載のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムの発電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニア燃料電池技術分野に関し、具体的にはアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム及びその発電方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、燃料が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置である。燃料電池は電気化学反応によって燃料の化学エネルギー中のギブス自由エネルギー部分を電気エネルギーに変換し、カルノーサイクル効果の制限を受けず、効率が高く、運転時にノイズがなく汚染がない。従って、省エネルギー及び生態環境を保護する観点から、燃料電池は優れた発展将来性を有する。水素は現在燃料電池用途において最も理想的な燃料であり、有害な副反応がなく、水等のみを排出する利点があるが、その体積エネルギー密度が低い(10~35mol L-1H2)、製造コスト、貯蔵輸送、安全コストが高い。非水素燃料では、炭化水素燃料の体積エネルギー密度が大きい(21~49mol L-1H2)、コストが安価で、貯蔵しやすく、しかし、その反応時に炭素堆積効果が発生することによって燃料電池性能を低下させ、且つCO2を排出するため、応用要件を満たすことができない。
アンモニア燃料は、体積エネルギー密度が大きく(60mol L-1H2)、製造コストが安く、輸送が便利で、炭素堆積効果がなく、炭素を排出しないなどの利点を有し、見通しがある解決手段となる。従って、アンモニア燃料電池が注目されている。アンモニア燃料電池は燃料利用方式に応じて直接アンモニア燃料電池と間接アンモニア燃料電池に分けることができる。そのうち、直接アンモニア燃料電池は主に固体酸化物燃料電池(SOFC)であり、動作温度は通常800~1000℃であり、アンモニアを燃料とする場合に外部改質を必要とせずに燃料電池内に直接供給して発電することができ、且つ貴金属触媒を必要とせず、コージェネレーションのエネルギー変換効率が高い。しかし、直接アンモニア燃料電池の現在の技術はまだ成熟している途中である。
間接アンモニア燃料電池はアンモニアを水素の担体とするものであり、低コストの液体NH3の貯蔵輸送によって従来の高圧水素貯蔵の貯蔵輸送に取って代わり、液体NH3を水素の現場へ輸送し、NH3はRu、Ni等の金属触媒の触媒作用下でほぼ完全に75%H2+25%N2の混合ガスに分解された後に直接水素燃料電池に供給して発電させ、それにより新たな水素利用ルートである「間接アンモニア燃料電池」が開発される。間接アンモニア燃料電池の開発において、高性能低温アンモニア分解製造水素触媒及び反応装置の組立技術と高効率でコンパクトな間接アンモニア燃料電池システムの統合重要な技術は研究重点及び技術的難点である。そのうち、アンモニア分解は高温(450~500℃)で行う必要があり、燃焼により熱を供給することができる。燃焼は、直接燃焼と触媒燃焼とに分けることができる。触媒燃焼とは、触媒の作用下で可燃物がより低い温度で燃焼することを指す。直接燃焼に比べて、触媒燃焼の温度が低く、燃焼が完全であり、安全で、環境に優しい。燃料電池は現在市場で最も成熟しているプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)を用い、その動作温度が低い(60~80℃)が、起動・停止が早いが、プロトン交換膜燃料電池におけるペルフルオロスルホン酸膜のプロトンは高濃度アンモニアと反応してNH4+イオンを生成し、プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)性能の不可逆的な減衰を引き起こしやすい。アンモニア分解は工業装置の条件下では100%完全に分解することができず、微量の残留アンモニアが存在する。システムの連続運転を確保するために、アンモニア分解テールガスをアンモニアの吸着装置によって残留アンモニア(アンモニア濃度が0.1ppm未満でなければならない)を除去した後に燃料電池に入る必要がある。
そのため、アンモニア燃料電池システムは、アンモニア分解、アンモニア除去、水素燃料電池等の一連の部品装置を組み合わせる必要がある。アンモニアの吸着装置は変温吸着(TSA)と変圧吸着(PSA)の2種類の方式に分けられる。そのうち、変温吸着は再生が徹底的で、回収率が高く、製品ロスが小さく、通常、微量不純物または脱離困難な不純物の除去するサイクルに用いられる。変温吸着装置内の吸着剤が吸着飽和した後にそれを脱着する必要がある。脱着方式は主にオンライン脱着とオフライン脱着に分けられる。オンライン脱着はエネルギーのサイクル利用をよりよく実現することができ、システムの自動化を実現しやすく、運用コストを節約することに役立つ。従って、本システムのアンモニア除去装置は変温吸着を採用し、脱着の際にオンライン脱着を採用する。
【0003】
従来技術には以下の問題が存在する:即ち、1)若し外部からの熱供給がなければ、アンモニアガスの蒸発により配管が凍結し、アンモニアガス流量が急激に低下し、現在主に電気加熱方式が採用され、アンモニアガスの蒸発量が多い場合、吸熱が多く、エネルギー消費が高い。2)触媒燃焼プロセスは不安定であり、温度制御が容易でなく、且つ火炎燃焼及び火炎の逆火が発生して反応器の前端を高温にしてシステムを故障させるリスクがある。3)現在市場での変温吸着装置(TSA)は主に電熱を用いてオンライン脱着を行い、加熱が遅く且つ大量の電気エネルギーを消費する必要があり、高温脱着が完了した後に長時間(>8h)冷却して吸着を継続することができる。4)システムの後端の余熱が浪費され、前端の空気及びアンモニアの加熱が消費される電気エネルギー及び熱エネルギーが多く、システムのエネルギー利用効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術不足に対して、本発明はアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の技術的解決手段を用いる。
アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムであって、アンモニア分解反応器と、アンモニアタンクと、第1熱交換器と、燃料タンクと、第1送風機と、第2熱交換器と、吸着カラム装置と、燃料電池と、ガス循環システムと、テールガス燃焼システムと、を備え、前記アンモニアタンクの排気端は、前記第1熱交換器を介して前記アンモニア分解反応器上のアンモニアガス入口と連通し、前記アンモニア分解反応器上の分解ガス出口は、前記第1熱交換器を介して前記吸着カラム装置の吸着吸気口と連通し、アンモニアガスは前記アンモニア分解反応器で分解されて生成された生成物ガスが前記第1熱交換器を介して原料であるアンモニアガスを予熱し、前記アンモニア分解反応器に燃料ガスを供給するため前記燃料タンクは前記アンモニア分解反応器に連通され、
前記吸着カラム装置の吸着排気口は前記燃料電池の水素燃料吸気口に連通し、前記燃料電池にH2+N2の混合ガス燃料を提供し、前記燃料電池の電気スタック出口は前記ガス循環システムを介して前記吸着カラム装置のテールガス吸気口に連通し、前記吸着カラム装置のテールガス排気口は前記テールガス燃焼システムに連通し、
前記第1送風機の排気端は前記第2熱交換器を通過した後、前記アンモニア分解反応器の燃料ガス入口に連通し、前記アンモニア分解反応器の煙道ガス出口は前記第2熱交換器を通過した後、前記吸着カラム装置(7)の煙道ガス入口と連通し、前記アンモニア分解反応器で生成された煙道ガスは前記第2熱交換器によって前記第1送風機から排出された空気を予熱する。
【0006】
前記アンモニア分解反応器が反応器内部管と、反応器外部管と、を備え、前記反応器内部管は、アンモニアを分解する区域で、アンモニア分解触媒が装填されており、前記反応器外部管は、触媒を燃焼する区域で、燃焼触媒が装填されており、反応器外部管は、前記反応器内部管の外側に嵌着され、前記反応器内部管の両端にそれぞれアンモニアガス入口と分解ガス出口が設けられており、前記反応器外部管の両側にそれぞれ燃料ガス入口と煙道ガス出口が設けられており、前記アンモニアガス入口と前記分解ガス出口とを連通し、前記燃料ガス入口と煙道ガス出口とを連通する。
【0007】
前記アンモニア分解触媒はルテニウムベースのアンモニア分解触媒である。
【0008】
前記煙道ガスは水素と酸素が触媒燃焼して生成される温度が600℃~680℃である水蒸気と窒素ガスの混合ガスであり、前記生成物ガスはアンモニア触媒分解後に生成される水素ガスと、窒素ガスと、完全に分解されないアンモニアガスとの混合ガスである。
【0009】
前記ガス循環システムは凝縮器と、ガス水分離器と、を備え、前記テールガス燃焼システムは火炎防止器と、テールガス燃焼器と、を備え、前記燃料電池の電気スタック出口は順次に前記凝縮器と、前記ガス水分離器と連通した後、前記吸着カラム装置のテールガス吸気口に連通し、前記吸着カラム装置のテールガス排気口は前記火炎防止器を通過した後、前記テールガス燃焼器と連通し、前記吸着カラム装置のテールガス排気口は前記火炎防止器を通過した後、前記テールガス燃焼器と連通し、前記吸着カラム装置のテールガス排気口は前記火炎防止器を通過した後、前記テールガス燃焼器と連通し、
前記吸着カラム装置の空気入口は外部の第2送風機と連通し、前記第2送風機(30)は前記吸着カラム装置を迅速に冷却することに用いられ、前記吸着カラム装置の空気出口は配管により、且つバルブを介して外部大気と連通する。
【0010】
好ましくは、前記燃料電池の排気口は前記アンモニアタンクに近接する方向に向かって設置される。
【0011】
前記燃料電池はプロトン交換膜燃料電池である。
【0012】
前記第1送風機と前記アンモニア分解反応器との間の空気配管に予熱器がさらに設置される。
【0013】
前記吸着カラム装置は、並列に設置される少なくとも2つの吸着カラムを備え、それぞれアンモニアの吸着と脱着のために循環して往復する。
【0014】
好ましくは、前記吸着カラム装置は、並列に設置された2つの吸着カラムを備え、それぞれ吸着カラムAと吸着カラムBであり、そのうち1つはアンモニアの吸着に用いられ、もう1つはアンモニアの脱着に用いられ、両者の間に循環して往復する。
【0015】
各前記吸着カラムは設置された吸着剤の吸着キャビティと煙道ガス配管と、を備え、前記吸着キャビティは前記煙道ガス配管の外側に嵌着され、前記吸着キャビティに吸着/脱着ガス吸気口と、吸着/脱着ガス排気口とが設けられ、前記吸着/脱着ガス吸気口と前記吸着/脱着ガス排気口は連通する一対であり、前記煙道ガス配管に煙道ガス/空気入口と煙道ガス/空気出口が設けられ、前記煙道ガス/空気入口と煙道ガス/空気出口は連通する一対であり、
前記吸着/脱着ガス吸気口が前記分解ガス出口と導通した時、それは前記吸着カラム装置の吸着吸気口であり、この時に対応する前記吸着/脱着ガス排気口は前記吸着カラム装置の吸着排気口であり、前記吸着/脱着ガス吸気口が前記電気スタック出口と導通した時、それは前記吸着カラム装置のテールガス吸気口であり、この時に対応する前記吸着/脱着ガス排気口は前記吸着カラム装置のテールガス排気口であり、
前記煙道ガス/空気入口が前記煙道ガス出口と導通した時、それは前記吸着カラム装置の煙道ガス入口であり、この時に対応する前記煙道ガス/空気出口は前記吸着カラム装置の煙道ガス出口であり、前記煙道ガス/空気入口が前記第2送風機と導通した時、それは前記吸着カラム装置の空気入口であり、この時に対応する前記煙道ガス/空気出口は前記吸着塔装置の空気出口である。
【0016】
前記吸着カラム装置に第1入口と、第2入口と、第3入口と、第4入口と、がさらに設けられ、前記第1入口と第2入口はそれぞれガス配管と、ガス配管に設置されたバルブとを介して前記吸着/脱着ガス吸気口と導通し、前記第3入口と第4入口はそれぞれガス配管と、ガス配管に設置されたバルブとを介して前記煙道ガス/空気入口と導通する。
【0017】
好ましくは、前記煙道ガス配管の外壁に螺旋状のフィンが設けられる。
【0018】
前記アンモニアタンクの排気端と前記第1送風機との間の配管にさらに減圧弁と流量制御器が設けられる。
【0019】
アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムの発電方法であって、以下のステップを含む、即ち、
起動する時に、アンモニア分解反応器の反応器外部管に燃料と予熱後の空気を吹き込み、混合した後に触媒燃焼反応を行って煙道ガスを生成し、それにより反応器外部管と反応器内部管を駆動して昇温させるステップS1と、
前記反応器内部管が450℃以上に昇温すると、前記アンモニア分解反応器の前記反応器内部管にアンモニアガスを供給し、前記アンモニアガスが触媒の作用でアンモニア分解を発生して水素・窒素混合ガスを生成するステップS2と、
前記反応器内部管で生成された水素・窒素混合ガスを吸着カラム装置に供給し、前記水素・窒素混合ガス中の残りのアンモニアガスを除去した後、残りの水素、窒素ガスを燃料電池に入れ、それにより前記燃料電池に燃料を提供し、且つ電気エネルギーを生成するステップS3と、を含む。
【0020】
前記方法は、燃料電池に残った水素窒素ガスを吸着カラム装置に供給して、パージ脱着を行うステップS4をさらに含む。
【0021】
リチウム電池によりシステムに給電を起動することができ、前記燃料電池が発電を開始した後にリチウム電池で発電することができ、自己負荷と外部負荷に給電することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の技術的解決手段は次の利点を有する。
A:本発明はシステム熱的連結方式を用い、プロトン交換膜燃料電池が作動する時に空冷スタック出口の熱風(50~60℃)をアンモニアタンク又はアンモニアタンクが配置されたキャビネットに吹き付け、キャビネット壁の他面に通気口が配置され、それにより熱風が冷却スタック出口から吹き出され、キャビネット内を介して通気口から排出され、熱対流によってキャビネット内の空気温度(40~50℃)に昇温させることで、アンモニアタンクを加熱し、アンモニアの自己蒸発を実現する。
【0023】
B:本発明はアンモニア分解反応器内の触媒燃焼の主な影響要因、即ち燃料流量(水素・窒素混合ガス)と、空気流量と、予熱温度と、を制御することにより、触媒燃焼の温度を制御し、水素・窒素混合ガスをアンモニア分解反応器内で触媒燃焼させて生成された高温の煙道ガス温度を600~680℃に安定させ、同時に火炎の逆火によるアンモニア分解反応器の先端の高温を防止することができる。
【0024】
C:本発明は二つの吸着カラムを用いて交互に吸着し、脱着する方式を採用し、ガスの進行方向と吸着カラムの昇温降温を制御することにより吸着カラムのオンライン自己脱着を実現することができる。吸着カラムは内部管(煙道ガス配管)+外部管(吸着キャビティ)構造を用い、内部管は高温の煙道ガス又は低温の空気を送り、外部管は吸着剤を装填して水素、窒素、アンモニアの混合ガスを送る。内部管は螺旋状のフィンを有して内部管と外部管との接触表面積を向上させ、加熱または冷却効率を向上させる。吸着カラム装置における吸着カラムAが吸着する時に、吸着カラムBが脱着し、バルブ制御によりアンモニア分解反応器の分解ガス出口の水素、窒素、アンモニアの混合ガスを吸着カラムAに入れ、このとき吸着カラムAは低温(10~30℃)であり、良好な吸着能力を維持する。電気スタック出口のテールガス(水素ガス、窒素ガス、水)は凝縮器及び水蒸気分離器を通過した後に凝縮水を排出し、残りの水素、窒素のガスは脱着状態の吸着カラムBの外部管に供給され、それにより吸着カラムB内の吸着剤のパージ脱着を実現する。
バルブ制御により第2熱交換器の高温ガス出口の高温の煙道ガスを吸着カラムBの煙道ガス配管に入れて吸着カラムBを加熱し、吸着カラムを高温に維持して脱着効果を向上させる。また、本発明は吸着カラム内に電気加熱棒を装備して吸着カラムの急速な昇温を実現することができる。吸着カラムAは吸着が飽和する前に、予め第2送風機で低温空気を吸着カラムBの内部管に吹き込み、高温吸着カラムの急速冷却を実現し、吸着の準備に備える。脱着テールガスはテールガス燃焼器内で燃焼されてテールガスの汚染を防止する。
【0025】
D:本発明は反応器のアンモニア入口及び反応器の水素、窒素のガス出口に熱交換器が設置され、高温の水素、窒素のガス(400~500℃)の熱を入口のアンモニアガスに熱交換する(最終的に200~300℃に加熱する)。反応器の空気入口及び反応器の煙道ガス出口に熱交換器が設置され、反応器の出口の高温の煙道ガス(500~600℃)の熱を入口の空気に伝導する(最終的に250~350℃に加熱する)ことにより、システム熱効率を効果的に向上させる。高温の煙道ガスは水素と酸素が触媒燃焼して生成する水蒸気と反応に関与しない窒素ガスの混合ガスであり、高温の煙道ガスはアンモニア分解にエネルギーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下、本発明の具体的な実施形態をより明確に説明するために、具体的な実施形態において使用する必要のある添付図面を簡単に説明するが、以下の説明における添付図面は本発明の実施形態の一部であり、当業者にとっては、創造的な労力を必要とせず、これらの図面に基づいて他の添付図面を得ることができることは明らかである。
【0027】
図1】本発明のアンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システム全体の構造概略図である。
図2】本発明における吸着カラム装置の構造概略図である。
図3】本発明における吸着カラム内のフィンの位置概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に図面を併せて本発明の技術的解決手段を明確に、完全に説明し、説明された実施例は明らかに、本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者であれば創造的な労力を必要とせずに得られた他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0029】
図1及び図2に示すように、本発明は、アンモニアの自己蒸発により迅速に吸脱着の切り替えが可能なアンモニア燃料電池システムを提供し、アンモニア分解反応器1と、アンモニアガスを供給するアンモニアタンク2と、第1熱交換器3と、燃料を供給する燃料タンク4と、燃料の燃焼に酸素を供給するための第1送風機5と、第2熱交換器6と、吸着カラム装置7と、燃料電池8と、ガス循環システム9と、テールガス燃焼システム10と、を備え、アンモニアタンク2の排気端は順次に配管を介して第1熱交換器3の冷気入口と冷気出口を通過した後、アンモニア分解反応器1上のアンモニア入口12を連通し、アンモニア分解反応器1の分解ガス出口13は順次に配管を介して第1熱交換器3の熱気入口と熱気出口を通過した後、吸着カラム装置7の吸着吸気口と連通し、アンモニアガスはアンモニア分解反応器1分解で生成する生成物ガスは、第1熱交換器3により原料であるアンモニアガスを予熱して、吸着カラム装置7の吸着排気口は燃料電池8の水素燃料の吸気口81と連通し、アンモニア分解反応器1によって生成された生成物ガスを吸着カラム装置7の吸着によって残りのNH2を除去した後、H2+N2の混合ガスを燃料として燃料電池8に供給する。
燃料電池8の電気スタック出口82はガス循環システム9を介して吸着カラム装置7のテールガス吸気口と連通し、吸着カラム装置7のテールガス排気口はテールガス燃焼システム10と連通する。ここで、アンモニア分解反応器1が燃焼した後の煙道ガスは300~400℃の水蒸気と窒素ガスの混合ガスであり、該混合ガスは後続の熱分解のために熱エネルギーを提供するために用いられる。第1送風機5の排気端は順次に配管を介して第2熱交換器6の冷気入口と冷気出口を通過した後、燃料タンク4の排気口配管と合流した後にアンモニア分解反応器1の燃料ガス入口15に接続する。ここで、第1送風機5はアンモニア分解反応器1に空気を供給することができ、さらにアンモニア分解反応器1に酸素を供給し、燃料タンク4内の燃料は、例えば水素・窒素混合ガスであり、又は他の燃料ガスであり、酸素を助燃剤としてアンモニア分解反応器1内で燃焼させ、煙道ガスを生成し、アンモニア分解に熱エネルギーを提供する。
アンモニア分解反応器1の煙道ガス出口16は順次に配管を介して第2熱交換器6の熱気ガス入口と出口を通過した後、吸着カラム装置7の煙道ガス入口と連通し、煙道ガス出口16から排出された煙道ガスは第2熱交換器6によって第1送風機5から送風された空気を予熱した後、吸着カラム装置7内に入り、吸着カラム装置7内の吸着剤を熱脱着する。第2熱交換器6と燃料ガス入口15との間の空気配管に予熱器20がさらに設けられ、第1送風機5から送風された空気は第2熱交換器6で熱交換された後、予熱器20によってさらに予熱処理され、予熱温度が300~450℃に達し、好ましくは、予熱器20は第2熱交換器6とアンモニア分解反応器1の燃料器の入口15との間に位置し、このような設置は予熱器の加熱のために使用するエネルギーを節約するのに有利である。燃料電池8はプロトン交換膜燃料電池として選択され、燃料電池8の排気口はアンモニアタンク2に近接する方向に設置され、その動作時に風冷スタック出口はアンモニアタンク2又はアンモニアタンク2が配置されたキャビネット本体に吹き付けられる。
【0030】
本発明はシステム熱的連結方式を採用し、プロトン交換膜燃料電池を作動する時に風冷スタック出口の熱風(50~60℃)をアンモニアタンクまたはアンモニアタンクが配置されたキャビネット本体に吹き付け、キャビネット壁の他面に通気口が配置され、熱風が風冷スタック出口から吹き出され、キャビネット本体内を介して通気口から排出され、熱対流によりキャビネット本体内の空気温度(40~50℃)を向上させることによって、アンモニアタンクを加熱し、アンモニアの自己蒸発を実現する。
また、本発明はアンモニア分解反応器1内の触媒燃焼の主な影響要因、即ち燃料流量、空気流量及び予熱温度を制御することによって、触媒燃焼の温度を制御し、水素窒素混合気をアンモニア分解反応器1内で触媒燃焼させて生成された高温の煙道ガスの温度が600~680℃であり、アンモニア反応器内のアンモニアが十分に分解され、アンモニア反応器内の触媒の反応活性を維持するとともに、火炎の逆火によるアンモニア分解反応器1の先端高温を防止する。アンモニア分解反応器1のアンモニア入口12の配管のアンモニア分解ガス出口13の配管に第1熱交換器3が設置され、第1熱交換器3は400~500℃の高温生成物の熱をアンモニア反応器入口から流入するアンモニアタンク2から排出されるアンモニアガスに熱交換することができ、最後にアンモニア分解反応器の入口から流入するアンモニアガスを200~300℃まで加熱し、ここでアンモニアの分解の主な生成物はアンモニア分解による水素ガス、窒素ガス及び未分解のアンモニアガスの混合気体である。
アンモニア分解反応器1の空気入口の配管と煙道ガス出口16に第2熱交換器6が設置され、第2熱交換器6は煙道ガス出口16から排出された煙道ガスの500~600℃の熱を入口の空気に伝達することができ、最終的に入口の空気を250~350℃まで加熱し、それによりシステムの熱効率を効果的に向上し、エネルギー損失を減少させる。
【0031】
さらに、アンモニア分解反応器1は反応器内部管11と、反応器外部管14と、を備え、反応器内部管11はアンモニア分解領域であり、アンモニア分解触媒が充填され、好ましくは、選択されたアンモニア分解触媒は作動温度450~500℃の高活性ルテニウム系触媒であり、それは高いアンモニア分解性能を有し、アンモニアの完全な分解を保証すると同時にエネルギー消費を低減することができる。反応器外部管14は触媒燃焼領域であり、触媒燃焼触媒が充填され、反応器外部管14は反応器内部管11の外側に嵌着され、反応器内部管11にアンモニアガス入口12と、分解ガス出口13とが設けられ、反応器外部管14に燃料ガス入口15と、煙道ガス出口16とが設けられる。ここでアンモニア分解反応器1の外部に燃料タンク4が接続され、燃料タンク4は燃料ガスを提供することができ、例えば燃料としての水素・窒素混合ガスである。
燃料タンク4からの燃料(水素・窒素混合ガス、または他の燃料ガス)は、予熱された高温空気と混合されて反応器外部管14に入り、触媒燃焼の触媒作用によって触媒燃焼反応が発生され、高温(600℃~680℃)が生じることによって、反応器内部管11を加熱してアンモニア分解反応器1内のアンモニア分解に必要な熱を供給する。当然ながら、内部管を触媒燃焼領域としてもよく、外部管はアンモニア分解領域としてもよい。内部管が触媒燃焼領域とし、外部管はアンモニア分解領域とする場合、触媒燃焼領域内の配置とアンモニア分解領域の設置はそれぞれ内部管をアンモニア分解領域とし、及び外部管を触媒燃焼領域とする場合と同じである。
【0032】
本発明は第1送風機5によって燃料よりはるかに過剰な空気を反応器外部管14に送り込み、同時に触媒燃焼温度によって第1送風機5から供給される空気量を調整して触媒燃焼の温度を安定させることができる。空気が所定の値が未満であるときには、燃料の供給を停止し、予熱器20の加熱を停止して、触媒燃焼による火炎の燃焼又は爆発の発生を回避する。また、本発明はプログラミングによって温度監視、風量調整の自動化を実現することができる。
【0033】
ガス循環システム9は凝縮器91と、気水分離器92と、を備え、テールガス燃焼システム10は火炎防止器101と、テールガス燃焼器102と、を備え、燃料電池8の電気スタック出口82は順次に凝縮器91と、気水分離器92と、を連通した後、吸着カラム装置7のテールガス吸気口と連通し、吸着カラム装置7のテールガス排気口は火炎防止器101を通過した後、テールガス燃焼器102と連通し、燃料電池8が反応した後発生されたH2O+H2+N2のテールガス混合物におけるH2Oは凝縮器91を介して液化を凝縮させ、気水分離器92を介して分離して排出した後、吸着剤中のNH3を吸脱着するために、残留するH2+N2テールガスが吸着カラム装置7内に入り、脱着したテールガスはテールガス燃焼器102に入って燃焼する。吸着カラム装置7の空気入口は外部の第2送風機30と連通し、第2送風機30は吸着カラム装置7を迅速に冷却することに用いられ、吸着カラム装置7の空気出口は配管によって且つバルブを介して外部大気と連通する。
【0034】
図2に示すように、吸着カラム装置7は並列に設置される2つの吸着カラムを備え、それぞれ吸着カラムA71と吸着カラムB72であり、一つはアンモニアの吸着に用いられ、もう一つはアンモニアの脱着に用いられ、両者の間は循環往復して実行される。各吸着カラムは設置される吸着剤の吸着キャビティ73と、煙道ガス配管74と、を備え、吸着キャビティ73は煙道ガス配管74の外側に嵌着され、吸着カラムは内部管(煙道ガス配管74)+外部管(吸着キャビティ73)の構造を採用し、内部管は高温の煙道ガス又は低温の空気を送り、外部管は吸着剤を装填して水素ガス、窒素ガス、アンモニアガスの混合ガスを送る。アンモニア分解反応器1の分解ガス出口13から排出された混合ガスは吸着カラム装置7の吸着カラムに入り、混合ガス中のアンモニアガスが吸着カラムの吸着剤に吸収され、アンモニアガスが除去されたH2+N2の混合ガスは燃料として水素燃料吸気口81を介して燃料電池8に入り、吸着剤中のアンモニアの吸着量がある程度に達した後、脱着脱離を行う。
吸着カラム装置7の煙道ガス配管74に螺旋状のフィンがさらに設置され、それにより内部管と外部管との接触表面積を向上させ、加熱又は冷却効率を向上させ、システムのガス配管にバルブが設置される。脱着が開始すると、バルブをオフして、触媒燃焼により生成された高温の煙道ガス(300~350℃)を吸着カラム装置7の煙道ガス配管74に流して吸着カラム(200~300℃)を加熱する。脱着が終了すると、バルブをオフし且つ第2送風機30によって空気を吸着カラム装置7の煙道ガス配管74に吹き込み、それにより吸着カラム装置7を迅速に冷却する。システムガスカップリングにより、吸着カラム装置7の昇温降温の速度を向上させ、且つ昇温時の電気加熱損失を減少させることができる。
【0035】
吸着キャビティ73に吸着/脱着吸気口731と、吸着/脱着排気口732と、が設けられ、吸着/脱着吸気口731と吸着/脱着排気口732とは連通する一対である。煙道ガス配管74には煙道ガス/空気入口741と、煙道ガス/空気出口742と、が設けられ、煙道ガス/空気入口741と煙道ガス/空気出口742は連通する一対である。吸着/脱着吸気口731が分解ガス出口13と導通した時、それは吸着カラム装置7の吸着吸気口であり、この時に対応する吸着/脱着排気口732は吸着カラム装置7の吸着排気口である。吸着/脱着吸気口731が電気スタック出口82と導通した時、それは吸着カラム装置7のテールガス吸気口であり、この時に対応する吸着/脱着排気口732は吸着カラム装置7のテールガス排気口である。
煙道ガス/空気入口741が煙道ガス出口16と導通した時、それは吸着カラム装置7の煙道ガス入口であり、この時に対応する煙道ガス/空気出口742が吸着カラム装置7の煙道ガス出口である。煙道ガス/空気入口741が第2送風機30と導通した時に、それは吸着カラム装置7の空気入口であり、この時に対応する煙道ガス/空気出口742は吸着カラム装置7の空気出口である。
【0036】
さらに、吸着カラム装置7に第1入口aと、第2入口bと、第3入口cと、第4入口dとがさらに設けられ、第1入口aと第2入口bはそれぞれガス配管と、ガス配管に設置されたバルブとを介して吸着/脱着吸気口731に導通し、第3入口cと第4入口dはそれぞれガス配管と、ガス配管に設置されたバルブを介して煙道ガス/空気入口741に導通する。
【0037】
また、アンモニアタンク2の排気端と第1送風機5との間の配管に減圧弁40と、流量制御器50とがさらに設置される。
【0038】
本発明は以下の特徴を有する、即ち、
【0039】
(1)アンモニアの自己蒸発を実現することができる。燃料電池8の電気スタック出口82の熱風(50~60℃)はアンモニアタンク2に直接吹き付けられ、又はアンモニアタンク2が配置されたキャビネットに吹き付けられ、熱対流によりアンモニアタンク2を加熱し、アンモニアタンク2が液体アンモニアガス化による吸熱凍結により出口のアンモニアの圧力を低下させて流量を低下させることを回避する。外部からの熱供給に比べて、エネルギー消費が低減された。
【0040】
(2)アンモニア分解反応器は内部管+外部管の構造を採用し、同時に触媒燃焼とアンモニア分解を行うことができる。反応器内部管11はアンモニア分解領域であり、ここでアンモニア分解触媒(例えば高活性ルテニウム系触媒であり、より高いアンモニア分解転化率を実現できる)を装填し、反応器外部管14は触媒燃焼領域であり、ここで触媒燃焼触媒が装填され、反応器外部管14は反応器内部管11の外側に嵌着され、反応器内部管11にはアンモニア入口12と、煙道ガス出口13と、が設けられ、反応器外部管14には燃料ガス入口15と、煙道ガス出口16と、が設けられる。
燃料タンク4からの燃料(水素・窒素混合ガス、または他の燃料ガス)は、予熱された高温空気と混合されて反応器外部管14に入り、触媒燃焼触媒作用によって触媒燃焼反応が発生し、高温(600℃~680℃)が生じることによって、反応器内部管11を加熱して、アンモニア分解反応器1内のアンモニア分解に必要な熱を供給する。勿論、内部管を触媒燃焼領域とし、外部管をアンモニア分解領域とすることも可能である。
【0041】
(3)本発明のシステムは第1送風機5によって燃料よりはるかに多い空気をアンモニア分解反応器1の反応器外部管14に送り込むことができ、同時に触媒燃焼温度によって第1送風機5が供給する空気量を調整して触媒燃焼の温度を安定させることができる。空気が所定の値未満であるときには、燃料の供給を停止し、予熱器20の加熱を停止して、触媒燃焼による火炎の燃焼又は爆発の発生を回避する。また、プログラミングによって温度監視、風量調整の自動化を実現することができ、触媒燃焼の安定性と温度の制御性を向上させる。
【0042】
(4)本発明のシステムは2つの熱交換器を備えている。高温の煙道ガスがアンモニア分解反応器1を加熱した後に第2熱交換器6に入り、入口の空気と熱交換し、アンモニア分解反応器1の分解ガス出口13の混合ガスが第1熱交換器3に入り、アンモニアガス入口12の配管のアンモニアと熱交換し、それによりシステム全体の熱効率を向上させる。
【0043】
(5)吸着カラム装置に対して、本発明は二つの吸着カラムを用いて交互に吸着し、脱着する方式を採用し、ガスの進行方向及び吸着カラムの昇温降温を制御することにより吸着カラムのオンライン自己脱着を実現することができる。
【0044】
本発明のシステムが作動する時に4つの状態に分けられる、即ち、吸着カラムAが吸着し、吸着カラムBが昇温して脱着する状態1と、吸着カラムAが吸着し、吸着カラムBが降温して脱着する状態2と、吸着カラムAが昇温して脱着し、吸着カラムBが吸着する状態3と、吸着カラムAが降温脱着し、吸着カラムBが吸着する状態4と、に分けられる。システムは一定の時間が動作した後に自動的に状態1、2、3、4を切り替えて、このように循環して往復する。これにより、後続の加熱及び冷却の切り替え機能が実現される。
【0045】
各状態に対応する動作状態は以下の通りである、即ち、
【0046】
状態1:吸着カラムAが吸着している時に、吸着カラムBが昇温して脱着する。バルブ制御によりアンモニア分解テールガス(水素、窒素、アンモニアの混合ガス)を第1入口aから吸着カラムAの外部管(第5バルブiが開き、第6バルブjと第7バルブkが閉じる)に入り、さらに吸着カラムA上の吸着/脱着排気口732(このとき吸着排気口である)から燃料電池8に入り、このとき吸着カラムAは低温(約10~30℃)であり、良好な吸着能力を保持する。電気スタック出口82のテールガス(水素ガス、窒素ガス、水の混合ガス)は凝縮器91と水蒸気分離器92を通過した後に凝縮水を排出し、残りの水素・窒素ガスは第2入口bから脱着状態の吸着カラムBの外部管(第8バルブmが開き、第6バルブjと第7バルブkが閉じる)に入り、吸着カラムB内の吸着剤のパージ脱着を実現する。
脱着後に吸着カラムB上の吸着/脱着排気口732(このときテールガス排気口である)からテールガス燃焼器102に送られる。バルブ制御により熱交換器1出口の高温の煙道ガスを第3入口cから吸着カラムBの内部管(第1バルブeが開き、第2バルブfと第3バルブgと第4バルブhが閉じる)に入れて、吸着カラムBを加熱し、吸着カラムを高温に維持して、脱着効果を向上させ、さらに吸着カラムB上の煙道ガス/空気出口742からテールガス燃焼器102に送られる。電気加熱棒を組み合わせて吸着カラムの急速な昇温を実現することができる。このとき第4入口dにおける送風機は閉じられる。
【0047】
状態2:吸着カラムAが吸着され、吸着カラムBが降温して脱着する。第5バルブiと、第6バルブjと、第7バルブkと、第8バルブmとは状態1と同じである。吸着カラムAが吸着して飽和する前に、送風機で低温空気を第4入口dから吸着カラムBの内部管に吹き込み(第3バルブgが開き、第1バルブeと第2バルブfと第4バルブhが閉じる)、高温の吸着カラムの急速冷却を実現し、吸着の準備に備え、さらに吸着カラムB上の煙道ガス/空気出口742から排出される。このとき、高温の煙道ガスは、バイパスを経由してテールガス燃焼器102に直接送られる。
【0048】
状態3:吸着カラムBが吸着している時に、吸着カラムAが昇温して脱着する。バルブの制御によりアンモニア分解テールガス(水素、窒素、アンモニアの混合ガス)は第1入口aから吸着カラムBの外部管(第6バルブjが開き、第5バルブiと第8バルブmが閉じる)に入り、さらに吸着カラムB上の吸着/脱着排気口732(このとき吸着排気口である)を介して燃料電池8に入る。このとき吸着カラムBは低温(約10~30℃)であり、良好な吸着能力を維持する。電気スタック出口82のテールガス(水素ガス、窒素ガス、水の混合ガス)は凝縮器91と水蒸気分離器92とを通過した後に凝縮水を排出し、残りの水素窒素ガスは第2入口bから脱着状態の吸着カラムAの外部管(第7バルブkが開き、第5バルブiと第8バルブmが閉じる)に入り、吸着カラムA内の吸着剤のパージ脱着を実現する。
脱着後に吸着カラムA上の吸着/脱着ガス出口732(このときテールガス出口である)からテールガス燃焼器102に送られる。バルブの制御により熱交換器1の出口の高温の煙道ガスを第3入口cから吸着カラムAの内部管(第2バルブfが開き、第1バルブeと第3バルブgと第4バルブhが閉じる)に入れて吸着カラムAを加熱し、吸着カラムを高温に維持して、脱着効果を向上させ、さらに吸着カラムA上の煙道ガス/空気出口742からテールガス燃焼器102に送られる。電気加熱棒を組み合わせて吸着カラムの急速な昇温を実現することができ、このとき第4入口dにおける送風機が閉じられる。
【0049】
状態4:吸着カラムBが吸着され、吸着カラムAが降温して脱着する。第5バルブiと、第6バルブjと、第7バルブkと、第8バルブmとは状態1と同じである。吸着カラムBが吸着して飽和する前に、送風機で低温空気を第4入口dから吸着カラムAの内部管に吹き込む(第4バルブhが開き、第1バルブeと第2バルブfと第3バルブgが閉じる)ことにより、高温吸着カラムの急速な冷却(3時間) を実現し、吸着の準備に備え、さらに吸着カラムA上の煙道ガス/空気出口742から排出される。このとき、高温の煙道ガスは、バイパスを経由してテールガス燃焼器102に直接送られる。
【0050】
状態の切り替え:状態1が9h動作した後に状態2を切り替え、状態2が3h動作した後に状態3を切り替え、状態3が9h動作した後に状態4を切り替え、状態4が3h動作した後に状態1を切り替えて、このように循環して往復する。
【0051】
当然ながら、吸着カラム装置7は内部管に吸着剤を装填することもでき、外部管が高温の煙道ガス又は低温の空気を送るものである。
【0052】
本発明は更にアンモニア自己蒸発が迅速に脱着することができるアンモニア燃料電池システムの発電方法を提供し、以下のステップを含む、即ち、:
【0053】
起動時に、アンモニア分解反応器1の反応器外部管14に燃料と予熱後の空気を吹き込み、混合した後に触媒燃焼反応を発生させて煙道ガスを生成させ、それにより反応器外部管14と反応器内部管11とを昇温させるS1と、
【0054】
反応器内部管11が450℃以上に昇温すると、アンモニア分解反応器1の反応器内部管11にアンモニアガスを供給し、アンモニアガスは触媒の作用でアンモニアを分解して水素・窒素混合ガスを生成するS2と、
【0055】
反応器内部管11に生成された水素・窒素混合ガスが第1熱交換器3を通過させた後に吸着カラム装置7に供給し、水素・窒素混合ガス中の残留のアンモニアを除去した後、残りの窒素ガスを燃料電池8に入れ、それにより燃料電池8に燃料を供給し、且つ電気エネルギーを生成する。第1熱交換器3は水素・窒素混合ガスの温度をアンモニアタンク2に注入されたアンモニアガスに転移する。反応器外部管14の煙道ガスは第2熱交換器6を通過した後に吸着カラム装置7に供給され、第2熱交換器6は煙道ガスの熱を第2送風機30に注入された空気に変換するS3と、
【0056】
燃料電池8に残った水素窒素を吸着カラム装置7に供給し、パージ脱着を行うS4と、を含む。
【0057】
システムのエネルギー効率を向上させるために、システムにおける熱交換器はアンモニア分解反応器1の外部管14出口の煙道ガスの熱を入口の空気に伝達することができ、又は反応器内部管11出口の水素・窒素ガスの熱を入口のアンモニアに伝達することができる。オンライン脱着を実現するために、燃料電池8の末端の未反応の水素・窒素ガスを吸着して飽和する吸着カラム7に入れて吸着剤をパージ脱着し、熱交換後の煙道ガスを脱着吸着カラム7の内部管に供給して吸着カラム7の昇温を駆動して脱着効率を向上させる。
【0058】
本発明はリチウム電池をシステムに電力供給を開始することができ、燃料電池8が発電を開始した後にリチウム電池で発電することができ、自体負荷と外部負荷に電力を供給することができる。
【0059】
上述の実施形態は、明らかに実施を限定するものではなく、明確な説明のための例にすぎない。当業者は、上記の説明に基づいて、他の異なる形式での修正または変更を行うことができる。ここですべての実施形態を網羅的にリストする必要はなく、不可能である。しかしながら、明らかな修正または変更は依然として本発明の保護の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
1 アンモニア分解反応器
11 反応器内部管
12 アンモニアガス入口
13 分解ガス出口
14 反応器外部管
15 燃料ガス入口
16 煙道ガス出口
2 アンモニアタンク
3 第1熱交換器
4 燃料タンク
5 第1送風機
6 第2熱交換器
7 吸着カラム装置
71 吸着カラムA
72 吸着カラムB
73 吸着キャビティ
731 吸着/脱着吸気口
732 吸着/脱着排気口
74 煙道ガス配管
741 煙道ガス/空気入口
742 煙道ガス/空気出口
743 フィン
8 燃料電池
81 水素燃料吸気口
82 電気スタック出口
9 ガス循環システム
91 凝縮器
92 ガス水分離器
10 テールガス燃焼システム
101 火炎防止器
102 テールガス燃焼器
20 予熱器
30 第2送風機
40 減圧弁
50 流量制御器
a 第1入口
b 第2入口
c 第3入口
d 第4入口
e 第1バルブ
f 第2バルブ
g 第3バルブ
h 第4バルブ
i 第5バルブ
j 第6バルブ
k 第7バルブ
m 第8バルブ
図1
図2
図3