(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082274
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】手荷物用品取付部材
(51)【国際特許分類】
A45C 5/03 20060101AFI20240612BHJP
【FI】
A45C5/03
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023206735
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】18/077,146
(32)【優先日】2022-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511214071
【氏名又は名称】サムソナイト アイピー ホールディングス エス.エー.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ジャスティン カール
(72)【発明者】
【氏名】ウリヤダ ボパンナ
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA02
3B045CE07
3B045EA03
3B045FB02
3B045FC04
3B045FC06
3B045FC09
3B045GB01
3B045GC01
3B045GD03
3B045LA10
3B045LB01
(57)【要約】
【課題】第2の手荷物用品を第1の手荷物用品に選択的に取り付け可能で、ハードカバー手荷物用品にも追加可能な機能を備える、手荷物ケースを得る。
【解決手段】一実施形態において、手荷物ケースが開示される。手荷物ケースは、蓋部シェルと、基部シェルとを含む本体を含む。蓋部シェルと基部シェルはヒンジで相互に結合されて、閉鎖機構によって選択的に閉鎖可能である。手荷物ケースは主凹部をさらに含み、主凹部は底壁を画定する。副凹部が主凹部の底壁に形成され、取付部材が副凹部に配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手荷物ケースであって、
蓋部シェルと基部シェルを含み、前記蓋部シェルと前記基部シェルがヒンジで相互に結合されて閉鎖機構によって選択的に閉鎖可能である、本体と、
前記手荷物ケース上に形成されて底壁を画定する主凹部と、
前記主凹部の前記底壁に形成される副凹部と、
前記副凹部に配置された取付部材と、
を備える、手荷物ケース。
【請求項2】
前記主凹部はベゼルによって画定され、前記ベゼルは、前記蓋部シェルと前記基部シェルの1つの上部パネルと主パネルとの交差部に隣接して配置され、
伸縮式牽引ハンドルが前記手荷物ケースに動作可能に結合されて、前記主凹部からの展伸及び収縮が可能であり、
前記副凹部は前記ベゼルの底壁に形成される、請求項1に記載の手荷物ケース。
【請求項3】
伸縮式牽引ハンドルが収縮位置にあるとき、前記取付部材は前記伸縮式牽引ハンドルの下にある、請求項1又は請求項2に記載の手荷物ケース。
【請求項4】
前記副凹部は上部幅を有する上部領域と、下部幅を有する下部領域とを含み、前記下部幅は前記上部幅より小さい、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項5】
前記取付部材は、前記副凹部から延在する基部と、前記基部から少なくとも部分的に前記副凹部の方向に向かって延在する延長部と、を含む、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項6】
前記基部の対向する側のそれぞれに隣接してスロットが形成されている、請求項5に記載の手荷物ケース。
【請求項7】
前記スロットに補助用品が受けられる、請求項6に記載の手荷物ケース。
【請求項8】
前記延長部は前記主凹部の前記底壁と同一高さであるか、又は前記底壁より下に位置する、請求項5~請求項7のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項9】
前記基部は前記下部幅の1/3より大きい幅を画定する、請求項5~請求項8のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項10】
前記基部はその長さ方向に先細りになっている、請求項5~請求項9のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項11】
前記取付部材は補助用品の一部に係合するように構成され、前記副凹部は前記補助用品の前記一部を受けるように構成される、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項12】
前記取付部材及び副凹部は、補助用品の一部を収縮位置にある伸縮式牽引ハンドルの下に配置するように構成される、請求項1~請求項11のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項13】
前記取付部材及び前記副凹部は、補助用品の一部を前記主凹部の前記底壁又はその下に配置するように構成される、請求項1~請求項12のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項14】
前記取付部材及び副凹部は、2以上の補助用品の部分を受けるように構成される、請求項1~請求項13のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項15】
前記取付部材及び前記副凹部は、前記ベゼルと一体形成されている、請求項1~請求項14のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項16】
手荷物ケースであって、
蓋部シェルと基部シェルを含む本体であって、前記蓋部シェルと前記基部シェルはヒンジで相互に結合されて、閉鎖機構によって選択的に閉鎖可能である、本体と、
前記手荷物ケース上に形成された主凹部であって、前記主凹部は、
前記主凹部の壁内に形成された副凹部と、
前記副凹部の一部の上に配置された取付部材と、
を含む主凹部と、
手荷物ケースに動作可能に結合されて、前記主凹部からの展伸及び前記主凹部の中への収縮が可能な伸縮式牽引ハンドルと、
を備える、手荷物ケース。
【請求項17】
前記取付部材は、前記伸縮式牽引ハンドルに接触しているか、あるいは前記伸縮式牽引ハンドルの下にある、請求項16に記載の手荷物ケース。
【請求項18】
前記取付部材は、
前記副凹部から延在する基部と、
前記基部から少なくとも部分的に前記副凹部の方向に向かって延在する延長部と、を含み、
前記延長部の外表面は前記主凹部の基壁と同じ高さであるか、又は基壁より下にある、請求項16又は請求項17に記載の手荷物ケース。
【請求項19】
前記主凹部と副凹部はベゼル内に一体形成され、前記ベゼルは、前記蓋部シェルと前記基部シェルの1つの上部パネルと主パネルとの交差部に隣接して配置される、請求項16~請求項18のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【請求項20】
前記取付部材の対向する側部のそれぞれと前記副凹部の壁に隣接してスロットが形成される、請求項16~請求項19のいずれか一項に記載の手荷物ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月9日に出願された、「手荷物用品取付部材(Luggage Article Attachment Member)」と題する米国特許出願第17/546,167号の一部継続出願であり、2021年4月30日に出願された「手荷物用品取付部材(Luggage Article Attachment Member)」と題する米国仮特許出願第63/182,580号の米国特許法35U.S.C.第119条(e)に基づく優先権の利益を主張する。この2つはいずれも、すべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
旅行者は沢山の手荷物を携えて旅行することが多い。複数の手荷物用品を携えて移動することは面倒なものである。例えば、旅行者、特に一人だけの旅行者が複数の手荷物用品を携行する場合には、空港、鉄道やバスの駅、又は路上で複数個の手荷物の取り扱いが困難なことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の手荷物用品には、そのような旅行における負担を軽くするための、第2の手荷物用品を第1の手荷物用品に選択的に取り付け可能な機能を持たないものが多い。現在の手荷物用品の中には、取り外し可能又は伸縮可能な、ベルト又はストラップなどの機能を含み、それによって第2の手荷物用品を第1の手荷物用品に選択的に取り付けられるようにしたものがある。そのような手段は、余計な重量、複雑さ、及び/又はコストを手荷物用品に追加するという点において不備がある。さらに、取り外し可能な取付部材は失くしたり、置き忘れたりしやすい。伸縮式取付部材の他に、第2の用品を手荷物用品に選択的に取り付け可能とする機能は、主としてハードカバーのシェル構造に外部機能を追加することの困難さと費用の観点から、ハードカバー手荷物用品に追加されることは少なかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は手荷物ケースを提供する。手荷物ケースは、蓋部シェルと基部シェルを含み、この蓋部シェルと基部シェルがヒンジで相互に結合されて閉鎖機構によって選択的に閉鎖可能である本体と、手荷物ケース上に形成されて底壁を画定する主凹部と、主凹部の底壁内に形成された副凹部と、副凹部内に配置された取付部材と、を備える。
【0005】
任意選択により、いくつかの実施形態において、主凹部はベゼルによって画定され、ベゼルは蓋部シェルと基部シェルの1つの上部パネルと主パネルとの交差部に隣接して配置され、伸縮式牽引ハンドルが手荷物ケースに動作可能に結合されて主凹部から展伸及び収縮が可能であり、副凹部はベゼルの底壁に形成され得る。
【0006】
任意選択により、いくつかの実施形態において伸縮式牽引ハンドルが収縮位置にあるとき、取付部材は伸縮式ハンドルの下にあってよい。
【0007】
任意選択により、いくつかの実施形態において副凹部は上部幅を有する上部領域と、下部幅を有する下部領域とを含むことができ、下部幅は上部幅より小さい。
【0008】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材は、副凹部から延在する基部と、基部から少なくとも部分的に副凹部の方向に向かって延在する延長部と、を含む、
【0009】
任意選択により、いくつかの実施形態において基部の対向するそれぞれの側にスロットが形成され得る。
【0010】
任意選択により、いくつかの実施形態において補助用品はスロットに受けることが可能である。
【0011】
任意選択により、いくつかの実施形態において延長部は主凹部の底壁と同一高さ又は底壁の下に位置してよい。
【0012】
任意選択により、いくつかの実施形態において基部は下部幅の1/3より大きい幅を画定し得る。
【0013】
任意選択により、いくつかの実施形態において基部はその長さ方向に先細りになっていてよい。
【0014】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材は補助用品の一部に係合するように構成可能であり、副凹部は補助部材の一部を受けるように構成可能である。
【0015】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材及び副凹部は、補助用品の一部を収縮位置にある伸縮式牽引ハンドルの下に配置するように構成可能である。
【0016】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材及び副凹部は、補助用品の一部を主凹部の底壁又はその下に配置するように構成可能である。
【0017】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材及び副凹部は、2以上の補助用品の部分を受けるように構成可能である。
【0018】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材及び副凹部は、ベゼルと一体形成される。
【0019】
本開示は、蓋部シェルと基部シェルを含む本体であって、この蓋部シェルと基部シェルはヒンジで相互に結合されて閉鎖機構によって選択的に閉鎖可能である本体と、手荷物ケース上に形成された主凹部であって、主凹部の壁内に形成された副凹部と副凹部の一部の上に配置された取付部材とを含む主凹部と、手荷物ケースに動作可能に結合されて主凹部からの展伸及び主凹部の中への収縮が可能な伸縮式牽引ハンドルと、を備える手荷物ケースを提供する。
【0020】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材は、伸縮式牽引ハンドルに接触しているか、あるいは伸縮式牽引ハンドルの下にあってよい。
【0021】
任意選択により、いくつかの実施形態において取付部材は、副凹部から延在する基部と、基部から少なくとも部分的に副凹部の方向に向かって延在する延長部とを含むことができ、延長部の外表面は主凹部の基壁と同じ高さか基壁より下にあってよい。
【0022】
任意選択により、いくつかの実施形態において主凹部と副凹部はベゼル内に一体形成され、ベゼルは蓋部シェルと基部シェルの1つの上部パネルと主パネルとの交差部に隣接して配置されてよい。
【0023】
任意選択により、いくつかの実施形態においてスロットは、取付部材の対向する各側部に隣接し、かつ、対向する各側部と副凹部の壁との間に形成されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】取付部材を有する手荷物用品の等角図である。
【
図2A】
図1の手荷物用品の部分正面立面図であり、取付部材を示す。
【
図2B】取付部材の別の実施形態の正面立面図である。
【
図4】
図2Aの切断線4-4に沿う、
図1の手荷物用品の部分断面図である。
【
図5】
図2Aの切断線5-5に沿う、
図1の手荷物用品の部分断面図である。
【
図7A】例示的取付部材を有する手荷物用品の等角図である。
【
図8】例示的取付部材によって保持された補助用品の拡大後方右透視図である。
【
図9】伸縮式牽引ハンドルを有する取付部材の拡大後方立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1~
図6を参照すると、一実施形態による手荷物用品100のための取付部材200が開示されている。もう1つの手荷物用品101が、その手荷物用品100と一緒に運搬されるように取付部材200に係合することがある。いくつかの実施例では、取付部材200は、もう1つの手荷物用品又は他の物体を取り付けるためのフック部材部分211を含むことができる。
【0026】
図1は、閉じた状態の手荷物用品100の等角図である。これはいくつかの例では手荷物ケースと呼ばれる場合がある。
図1に示す手荷物用品100は縦型のハードカバーケースである。手荷物用品100は、使用者の持ち物を搬送するための内部収納容積130を画定する複数のパネルからなる本体102を有する。手荷物用品100は、前面パネル104と対向する背面パネル106、上部パネル112と底部パネル114、及び相対向する左パネル108と右パネル110とを含む。角領域116は任意の2又は3の隣接パネルの交差によって画定可能である。手荷物用品100は、本体102の蓋部118と基部120とが互いに隣接位置にある閉構成と(開構成との)間を移動して、内部収納容積130へのアクセスのために選択的に開閉可能である。いくつかの実施例では、手荷物用品100は、1以上の搬送ハンドル128及び/又は手荷物用品100の背面パネル106のベゼル500から展伸可能な伸縮式牽引ハンドル126を含むことができる。ベゼル500は、手荷物用品100の本体の背面側、例えば上部パネル112又は背面パネル106上に形成された窪み又は凹部532であってよい。ベゼル500は、上部パネル112と背面パネル106の間の交差部に隣接して形成されてもよい。ベゼル500は、スーツケースの上部パネル112と背面パネル106の両者によって部分的に画定可能である。
【0027】
伸縮式牽引ハンドル126はベゼル500から外へ向かって展伸し、またベゼル500の中へ収縮することが可能である。伸縮式牽引ハンドル126は、把持部126aと、手荷物ケース100から展伸して把持部126aに接続される1以上の伸縮チューブ126bを含むことができる。一実施例では、2つの伸縮チューブ126bが含まれる。動作時には、伸縮チューブ126bが収縮して把持部126aをベゼル500内部に受ける。伸縮チューブ126bは収縮されて把持部126aをベゼル500の底壁501に接触させるか、把持部126aをベゼル500の底壁501から少しだけ離間させることができる。伸縮チューブ126bはまたその全長まで展伸して、使用者が手荷物用品100を引くか牽引可能とすることができる。
【0028】
手荷物用品100には、手荷物用品100を、床、道路、歩道、又は地面などの支持面上で支持したり移動可能とするために、車輪、キャスタ、スピンナアセンブリ、ポスト、などの1以上の脚要素148が含まれ得る。手荷物用品100は、ソフトサイドスピナケース、ハイブリッドスピナケース、コンテナなどを含む多くの種類の旅行かばんであり得る。
【0029】
本開示全体を通じて、幅又は横方向150、長さ又は縦方向152、及び/又は深さ方向154に言及することがある。幅又は横方向150は、一般的に左パネル108と右パネル110の間の方向である。長さまたは縦方向152は、一般的に上部パネル112と底部パネル114の間の方向である。深さ方向154は、一般的に前面パネル104と背面パネル106の間の方向である。幅方向150、長さ方向152、及び深さ方向154は、いくつかの例では相互に直交可能である。これらの方向は、説明のためだけのものであって、限定するものではない。
【0030】
手荷物用品100は本体102に形成された凹部132を有する。手荷物用品100は本体102に結合された取付部材200を有する。この実施例では取付部材200は凹部132に受容される。取付部材200は凹部132に配置されて、ロック機構300と共に本体102の外表面に結合され得る。取付部材200は全体としてフック状の形状であってよい。多くの実施形態において、凹部は蓋部又は基部に形成される。
図1に示す実施例では、凹部132は蓋部118に形成され、取付部材200は凹部132内の蓋部118に結合される。他の実施例では、取付部材200は、本体102の別の部分に結合されて、凹部内に配置されても配置されなくてもよい。
図1に示すように、第2又は他の手荷物用品101例えばハンドバッグが、取付部材200に係合して、手荷物用品100の前面パネル104に沿って吊り下げられる。第2の手荷物用品101は、ハンドル103などの取付部材200に係合する部分を有し得る。1以上のハンドル103が取付部材200に着座して、そこに選択的に係合される(
図5の代表的な破線のハンドル103も参照されたい)。
【0031】
手荷物用品100は、蓋部118と基部120が互いに離れて配置された開位置に構成可能である。蓋部118と基部120は、ヒンジ122又は類似の機構によるなどして回動可能に一緒に取り付けられてもよいし、あるいは、閉鎖機構124によって取り外し可能に取り付けられて、閉構成において蓋部118と基部120が一緒に取り外し可能に固定されてもよい。いくつかの実施例では、閉鎖機構124はジッパ125である。閉鎖機構124は、蓋部118と基部120の1以上の縁に沿って延在可能である。閉鎖機構124は、蓋部118と基部120のそれぞれに相補的部分を含むことができ、その相補的部分は互いに対して選択的に結合又は分離可能である。閉鎖機構124の相補的な部分が結合すると、蓋部118と基部120とが閉鎖された内部格納容積130を形成する。閉鎖機構124は、ユーザに閉鎖機構124の相補的部分の結合又は分離を選択的に可能とさせる1以上のプルタブなどのアクチュエータを含むことができる。ジッパの実施例において、閉鎖機構124には、閉鎖機構124の相補的部分を選択的に結合又は分離するために、閉鎖機構124の長さに沿って摺動可能な1以上のプルタブアクチュエータを有することが可能である。
【0032】
ロック機構300は、手荷物用品100の不正な開放を阻止、防止、又は抑制するように動作可能である。例えば、ロック機構300はジッパロックであって、閉鎖機構124の例であるジッパ125のプルタブアクチュエータ127(
図1参照)を受けて固定するように動作して、アクチュエータが閉鎖機構124の長さに沿って摺動することを防止して閉鎖機構124の開放を防止するようになっていてもよい。ロック機構300は追加的に鍵又は組合せ錠129を含むことが可能であり、鍵又は組合せを持った人がアクチュエータ318を押すなどしてプルタブアクチュエータをロック機構300から外して、これによりロック機構300にプルタブを開放させることができる。
【0033】
一実施例では、ロック機構300はアンカ要素302によって本体102に固定される。アンカ要素302は手荷物用品100の内部に配置され、ロック機構300は手荷物用品100の外側に配置され、本体102の一部がアンカ要素302とロック機構300の間にクランプされる。この例におけるアンカ要素302は、上面310と対向する下面314とを有するプレート312を含む。壁316が上面310と下面314を結合する。アンカ要素302は、プラスチック、金属、複合材料(例えば繊維強化複合材料)、木材などの任意の適切な材料で形成可能である。アンカ要素302は、そこに形成された1以上の開口304a、304bを有し得る。開口304a、304bは、1以上の締結具306を受けるように適合可能である。
図4~
図6に最もよく示されているように、アンカ要素302は蓋部118の内表面上に配置される。他の実施形態では、アンカ要素302は、基部120などの本体102の別の部分の内表面上に配置可能である。
図5に示すように、ロック機構300には、1以上の締結具306を受けるように作用する1以上の凹部308がそこに形成されて含まれ得る。凹部308及び締結具306は、凹部308に対して締結具306を回転させると係合するようにねじが切られていてもよい。ピン、釘、リベットなどの他の種類の締結具306も使用可能である。凹部308は図に示すように有底凹部であってもよいし、あるいはロック機構300を貫通する貫通孔であってもよい。
【0034】
図4~
図6に最もよく示されているように、一実施形態において、取付部材200はアセンブリ322としてロック機構300と共に本体102に結合されて、この例では本体102の外側に配置される。アンカ要素302は手荷物用品100の内側に配置される。取付部材200は手荷物用品100の外側に配置される。ロック機構300は、取付部材200の上部又は外側に配置される。アンカ要素302、(凹部132内の)本体102の一部、取付部材200の基部プレート210、及びロック機構300が、締結具306によって一緒に固定される。一実施例において、締結具はアンカ要素302及びロック機構300に係合して、取付部材200の基部プレート210と本体102の一部とをその間に固定する。取付部材200をロック機構300とのアセンブリとして手荷物用品100に結合する利点は、ロック機構300とアンカ要素302を、取付部材200の手荷物用品100への固定というもう一つの機能を果たすように使用することによって実現されるコスト削減の可能性である。さらに、取付部材200とロック機構300をアセンブリ322として一緒に結合することは、アセンブリ322の強度及び/又は剛性を高めることが可能である。ロック機構300は基部の上部の凹部に受けられるので、部分的にはロック機構の外周の一部を覆う縁によって、損傷からより保護される。
【0035】
凹部132は手荷物用品100の本体102内に形成される。凹部132は手荷物用品100の本体102の窪みによって画定される。凹部132は、取付部材200の少なくとも一部を受けるのに適した深さ、長さ、及び幅を有する。取付部材200は、基部プレート210、シャンク部208、交差部206、及び尖叉部204を含む本体202によって画定される。いくつかの実施形態では、シャンク部208は基部プレート210から斜めに延在する。いくつかの実施形態では、交差部206はシャンク部208から斜めに延在する。いくつかの実施形態では、尖叉部204は交差部から斜めに延在する。いくつかの実施形態では、シャンク部208、交差部206、及び尖叉部204は、1以上の曲線のように相互の間で滑らかに移行する。一実施例では、取付部材200は部分的にフック部材211を含むことが可能である。取付部材200の本体202が部分的にフック部材211を形成可能である。一実施例において、フック部材211は少なくともシャンク部208、交差部206、及び尖叉部204で形成されてもよい。
図4などのような一実施例において、フック部材211は概ねJ字形の曲線などの概ね湾曲した形状を有し得る。取付部材200はしたがって、フック部材211及び基部プレート210を含み得る。
図1及び
図4に示すような一実施例では、取付部材200は手荷物用品100から外に向かって湾曲する。例えば、取付部材200のフック部211は、例えばフック部材211の尖叉部204が手荷物用品100の上部パネル112から上方へ離れるように湾曲するなどのように、手荷物用品100から外へ湾曲してよい。
【0036】
基部プレート210は上面244を含み、その上面244の周りに延在する縁212が凹部を形成する。縁212の一部は高さが変化して貝殻形状224となっていて、手荷物用品100を組み立てるときにアクチュエータ318へのアクセスを可能とし、使用者がアクチュエータ318を操作してロック機構300を解除できるようになっていてもよい。上面244の縁212と凹部は、ロック機構300を受けるのに適した受器246を形成する。縁212の高さは、前面パネル104の近くでは背面パネル106の近くがより高くて(
図5参照)、基部プレート210の前部を硬化及び/又は強化して、取付部材200の屈曲を低減し、及び/又は横方向の力に対してロック機構300を安定化させることが可能である。さらには、縁212の後部の低い部分は、閉鎖機構124のプルタブへの良好なアクセスを可能とし得る。上記のように、ロック機構300、取付部材200及びアンカ要素302は、アセンブリ322の本体102の一部と共に挟み込むことが可能である。本体202の底には、本体202を貫通して延在し得る1以上の開口216aがあって、アセンブリ322内での取付部材の結合を可能とする。開口216aは上面244を貫通して延在し、開口216aが一端で受器246と、他端で下面222と連通するようになっていてもよい。開口216aは、取付部材200を手荷物用品100に結合させる、それぞれの締結具306を受けるように機能可能である。開口216a及び開口216bは、締結具306の寸法よりも大きい寸法を有するクリアランス開口であってよい。
【0037】
本体202は、プラスチック、金属、複合材料(例えば繊維強化複合材料)、木材などの任意の適切な材料で形成可能である。本体202は、真空成形、射出成形、サブトラクティブ製造(例えば機械加工)、アディティブ製造(例えば3D印刷)などの任意の適切な方法で形成可能である。本体202は単一の一体品であってよい。本体202は、締結具、接着剤、ろう付け、溶接などで相互に接合した、2以上の部分であってもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、基部プレート210は上面244と下面222の間の寸法240が約3~4mmである。他の実施形態では、この寸法240は約1~2mmであってよい。他の実施形態では、寸法240は、約5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、又はそれ以上であってよい。
【0039】
シャンク部208は基部プレート210から延在可能である。シャンク部208は、本体102の上部パネル112内の凹部132に向かって概ね下方に延在してよい。シャンク部208はまた、凹部132内で基部プレート210から前面パネル104に向かって延在し得る。一実施形態では、シャンク部208は上部パネル112が画定する平面から斜めに凹部132の中へ延在する(例えば
図5参照)。いくつかの実施形態では、固定凹部214が、本体202内のシャンク部208と交差部206の界面近くなどに形成され得る。固定凹部214は、取付部材200を手荷物用品100によりしっかりと固定するための締結具を受けるように機能可能である。多くの実施形態では、固定凹部214は任意選択である。シャンク部208は幅寸法248を有する(例えば
図4参照)。シャンク部208は、その下面上に中間面220を画定する。多くの実施形態では、中間面220は平坦面である。他の実施形態では、中間面220は湾曲した、又は不規則な形状をした面であってもよい。
【0040】
交差部206は、シャンク部208の上端とは反対のシャンク部208下端から延在する。交差部206は、シャンク部208と尖叉部204の間の移行部分である。一実施形態において、交差部206はその上面に面232を形成する。面232は平坦面であり得る。面232は、第2の手荷物用品を第1の手荷物用品100に選択的に取り付けるためのストラップ又はハンドルなどの第2の手荷物用品の取り付け部を受けるか支持するように機能することができる。一実施形態では、面232は、寸法234が約4mmの長さである。他の実施形態では、寸法234の長さは、約0mm、1mm、2mm、3mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、又はそれ以上であってよい。他の実施形態では面232は、寸法234に有効長さのない湾曲又は丸みのついた形状であってよい。
【0041】
フック形状をした尖叉部204は、交差部206から概ね上方に延在する。尖叉部204は背面パネル106に向かって後方に延在してもよい(例えば
図5参照)。いくつかの実施形態では、尖叉部204は上部パネル112の法線方向158に対して約18°の角度250で、いくつかの実施例では手荷物ケース100の中心方向に、また図示した実施例ではロック機構300の方向に延在してよい(
図3参照)。いくつかの実施形態では、尖叉部204は、上部パネル112の法線方向158に対して、約0°、5°、10°、15°、20°、25°、30°、35°、40°、45°、又はそれ以上の角度250で延在し得る。尖叉部204はまた幅寸法248がある(例えば
図2参照)。尖叉部204は尖叉部204と交差部206の間の移行部に厚さ寸法238を有する。いくつかの実施形態では、厚さ寸法238は約9.5mmである。他の実施形態では、厚さ寸法238は、約5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、又はそれ以上であってよい。厚さ寸法238は、取りつける手荷物用品などが尖叉部204にかける曲げ力に対抗できるように、取付部材200の内の最も厚い部分であってよい。尖叉部204は、その先端242の近くに厚さ寸法236を有する。いくつかの実施形態では、厚さ寸法236は約7mmである。他の実施形態では、厚さ寸法236は、約1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、又はそれ以上であってよい。いくつかの実施形態において厚さ寸法236は、尖叉部204の中心部から尖叉部204の両縁部に向かってその幅方向に先細となっていてもよい。いくつかの実施形態において尖叉部204の寸法は、厚さ寸法238から厚さ寸法236まで先細となっている。例えば、厚さ寸法236は厚さ寸法238よりも小さくてよい。
【0042】
追加の手荷物ケースが取付部材200に係合されるとき、追加の手荷物ケースの一部、例えばハンドルなどが、シャンク部208の上面の一部、尖叉部204の一部、及び交差部206によって形成される取付部材の係合部の少なくとも一部によって受けられる。
【0043】
いくつかの実施形態では、例えば
図2Aに示すような取付部材200は、約70mmの幅寸法248を有する。例えば、シャンク部208、交差部206、及び/又は尖叉部204の少なくとも一部は、約70mmの幅寸法248を有し得る。いくつかの実施形態では、シャンク部208、交差部206、及び/又は尖叉部204の幅寸法248は、約10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、又はそれ以上であってよい。幅寸法248は通常シャンク部208、交差部206、及び/又は尖叉部204で一定であってよい。
【0044】
これに替わり、
図2Bに示す取付け構造200’の別の例では、尖叉部204’の先端242’近辺の領域の(幅248と同一又は同様の幅方向における)幅248’は、その交差部206’と交わる部分又はその近辺における尖叉部204’の幅249より広くてもよい。この例では、先端242’近辺の尖叉部204’の領域の幅寸法248’は約50mmであり、尖叉部204’は下方向への延伸とともに、尖叉部204’が交差部206’と係合する所又はその近辺で約47.5mmの幅寸法249まで先細りとなってよい。取付け構造200’は、上記の幅寸法以外は、本明細書の他の部分で参照した取付け構造200と構造的に同一であるか、又は同一である。相対的に一定の幅寸法248、又は変化する幅寸法248’、249、などによる、相対的に幅広の尖叉部の利点は、取付部材が、撓み、捩れ、変形、又は破損に対して十分な強度を有し、より狭い取付部材に比べて、取付部材を介して手荷物用品100に結合された物品により小さい応力を与え得ることである。さらに、約70mmの幅寸法248は、ほぼ一般的な人の手の幅であり、それが取付部材200で結合され得るバッグの多くのハンドルの寸法の基準である。
【0045】
図6に最もよく示されるように、本体102はそこに形成された凹部132を有してもよい。凹部132は、取付部材200及び/又はロック機構300を受けるように適合可能である。取付部材200及び/又はロック機構300の一部が凹部132で受けられることの利点は、ハードカバーの手荷物ケースの外側に取り付けられる追加的な特徴及び機能構造に関する難点である、上部パネル112の上への取付部材200の突出距離を低減することであり得る。取付部材200及びロック機構300は、凹部132に受容されている間は手荷物用品100の外部寸法を増加させない。さらには、凹部132に少なくとも部分的に受容されることで、取付部材200及びロック機構300は、操作中に物体に引っ掛かったり、物体から衝撃を受けたりするときなどの損傷から多少とも保護され得る。取付部材200及び/又はロック機構300を凹部132に配置することで、取付部材200及び/又はロック機構300を単純に本体102に取り付ける場合よりも美的にもより優れた手荷物用品100とすることが可能である。取付部材200及び/又はロック機構300を凹部132に配置することは、凹部132の壁が尖叉部204の横への変位を防止可能であるので、より強固なアセンブリ322を形成し得る。例えば、側壁134a、134bは、取付部材200を支持して、その横方向又は捩れの変位を制限することが可能である。
【0046】
多くの実施形態において、凹部132は蓋部118に形成される。本実施例では、凹部132は蓋部118の上部パネル内に形成される。他の実施形態では、凹部132は、基部120などの本体102の別の部分に配置することができる。凹部132は中心からずれた窪み領域として形成される。凹部は、周辺部によって、本実施例では側壁134及び床部分136によって画定可能である。側壁134は、床136から直角に延在してもよいし、あるいは床136から直角以外の角度で延在してもよい。凹部は少なくとも1つの深さ、少なくとも1つの幅(例えば側壁134aと側壁134bの間の距離など)、及び少なくとも1つの長さ(例えば前壁142と後壁146の間の距離など)を有する。凹部132は、結合したときに全体の凹部132を形成する1以上の小部分を有してもよい。凹部の任意の小部分の深さ、幅、及び長さは、別の小部分と同じであっても、異なっていてもよい。一般に、壁134aと壁134bの間の凹部132の幅、及び前壁142と後壁146の間の凹部の長さは、以下で更に詳細を述べるように、取付部材200を受けるのに十分な大きさである。一実施例では、側壁134aと側壁134bの間の凹部の幅は、取付部材200の幅より大きい。幅寸法の差が、フック部材211のいずれかの側とそれぞれの側壁134a及び/又は側壁134bとの間の隙間147、149を形成可能である。一実施例では、壁134aと壁134bの間の幅が約115mmであってよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、凹部132には、上床138、側壁134a、側壁134b、及び後壁146によって画定される第1の小部分137が含まれる。上床138は約6~7mmの深さであってよい。いくつかの実施形態では、上床138は、凹部132が形成されるパネルと同じような配向(例えば平行など)の平面内にほぼ延在する。1以上の開口156a及び開口156bが、上床138に形成され得る。開口156a及び開口156bは、1以上のそれぞれの締結具306を受けるように機能できる。開口156a及び開口156bは、それぞれの締結具306より大きい寸法のクリアランス開口であってよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、凹部132には中間床140で画定される第2の小部分139が含まれる。中間床140は、第1の小部分から第3の小部分まで延在し得る。第3の小部分は第1の小部分よりも深いので、中間床は第1小部分から第3小部分141に向かって下向きに傾斜した増加する深さを有し、第1小部分と第2小部分との間に傾斜路を形成する。この実施例において中間床140は、第1小部分と交差する地点において約6~7mmの深さであり、第3小部分と交差する地点において約18~19mmの深さであってよい。この実施例では、中間床140は第1小部分と第3小部分に対して傾斜して延在する。本明細書においてさらに議論するように、中間床の傾斜路すなわちスロープは、取付部材200の一部、例えばシャンク部208などを支えることが可能である。
【0049】
いくつかの実施形態では、凹部132の第3小部分141が前面パネル104に向かって延在し、またいくつかの実施例では、前面パネル104と重なるほどまで遠くに延在してもよい。凹部には下床136と前壁142とが含まれ得る。前壁142は、側壁134aと側壁134bの間で、前面パネル104の近く又はその位置において、又は前面パネルに重なって延在する。下床136は約18~19mmの深さであってよい。前壁142は本体102のリップ部144に含まれて、例えば、前壁142がリップ部で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、前壁142は下床136に対して斜めに延在する。例えば、前壁142は、下床136から凹部132が画定されるパネルへの滑らかな移行部を提供する斜面を形成することができる。他の実施形態では、前壁142は下床136に対して概ね垂直に延在してもよい。隙間151が、取付部材200と前壁142の間に形成されてもよい。例えば、隙間151はフック部材211の端部と前壁142の間に形成可能である。この隙間は、取付部材200が凹部132内にあるとき、その対向する両側の隙間147、149と連続であってよい。一実施形態では、凹部132には前壁142が含まれず、取付部材200(例えばフック部材211)は前面パネル104又はその近くで囲われない場合がある。
【0050】
いくつかの実施形態において、凹部132には、側壁134aと側壁134bの間で前壁142に対向して延在する後壁146が含まれる。いくつかの実施形態では、後壁146は隣接する上床138から概ね直角に延在する。
【0051】
図4及び
図5に最もよく示されるように、いくつかの実施形態では、手荷物用品100が組み立てられるとき、取付部材200を凹部132内に受けることができる。下面222が上床138に配置されてよい。
図5及び
図6に最もよく示されるように、いくつかの実施形態では、アンカ要素302は凹部132の上床138の下の、本体102の内部表面上に配置することが可能である。ロック機構300は取付部材200の上方に配置可能である。ロック機構300は、受器246内に受けることが可能である。1以上の締結具306が、1以上のそれぞれの開口304a及び開口304bを介して挿入可能である。1以上の締結具306は、それぞれの開口156a及び開口156bを介して挿入可能である。締結具306は1以上の開口216a及び開口216bを介して挿入可能である。締結具306は、1以上の凹部308の中へ挿入可能である。いくつかの実施形態では、締結具306は螺旋ねじを有して、締結具306を凹部308に対して回転させると、締結具306と凹部308のそれぞれのねじが係合して取付部材200をアンカ要素302とロック機構300の間の手荷物用品100に固定することができる。締結具306がリベットである場合などの他の実施形態では、リベットの頭が上記のように開口を介して挿入され、リベットが拡張されて取付部材200をロック機構300とアンカ要素302によって手荷物用品100に固定することが可能である。
【0052】
手荷物用品100に取り付けるとき、下面218は下床136上に配置可能である。いくつかの実施形態では、下面218は下床136上に載置されるがそこに結合はされない。いくつかの実施形態では、下面218は下床136に結合される。いくつかの実施形態では、中間面220が中間床140上に配置可能である。いくつかの実施形態では、中間面220は中間床140上に載置されるがそこに結合はされない。いくつかの実施形態では、中間面220が中間床140に結合される。いくつかの実施形態では、固定凹部214に受容された適切な締結具によるなどして、シャンク部208及び/又は交差部206が、下床136又は中間床140の1以上に結合される。尖叉部204は前壁142からは離間可能である。シャンク部208、交差部206、及び/又は尖叉部204を本体102に結合しないことの利点は、取付部材200が片持ち梁構造を形成することであり得る。片持ち梁構造は、操作中に物体に引っ掛かった場合などに撓むことがある。取付部材200の撓みにより、取付部材200が破損せずに物体から外れることを可能とし得る。
【0053】
図5に示すように、第2の手荷物用品101の、1以上のハンドルなどの部分103は、取付部材200に係合可能である。いくつかの実施例では、部分103は取付部材200に着座して、取付部材200に取り外し可能に固定されたままにするために、シャンク部208の一部、交差部206の一部、及び/又は尖叉部204の一部に係合可能である。第2の手荷物用品101を受ける取付部材200の部分は、前に述べたように約70mmの幅寸法を有し得る。手で携行するようになった手荷物用品のハンドル構造の多くは約70mmの把持部を有するので、この幅寸法は適切な大きさであり得る。さらに、約70mmの幅寸法は、第2の手荷物用品のループハンドルに対して十分に広くて安定した接触を提供して、第1の手荷物用品100を支持面沿いに牽引又は移動させるときに、係合部材200に吊るされた第2の手荷物用品101の側面から側面への横移動を低減する。
【0054】
図3に最もよく示すように、取付部材200が手荷物用品100に設置されると、尖叉部204の先端は、手荷物用品の本体102の上方に開放部228の距離を配置可能である。例えば、先端242は上部パネル112の上方に開放部228だけ立ち上がっていてもよい。同様にロック機構300の上面320は、本体102の上方に開放部230が配置されてもよい。例えば、上面320は開放部230だけ上部パネル112の上方に配置され得る。先端242が上面320の下に隙間226を置いて配置されるように、開放部228は上面320以下であってもよい。そのような配置は、手荷物用品100を移動するとき、尖叉部204が物体に引っ掛かる可能性を低減するという利点を有し得る。引っ掛かりの可能性を低減することで、手荷物用品100の(例えば手荷物ハンドリングシステムを介した)移動がより容易となり、取付部材200の破損のリスクが低減可能となる。尖叉部204の先端242もまたキャリーハンドル128の上面以下に配置することができる。
【0055】
手荷物用品100の別の実施例では、
図7A~
図9に示すように、補助用品101を支持するための取付部材700の形態をした取付部材が、ベゼル500上に又はベゼル500によって画定され、伸縮式牽引ハンドル126の下に配置されるように構成可能である。手荷物用品100は既述の手荷物用品100と同じ又は類似であってよく、同一の特徴の全て又は一部を含み得る。例えば、手荷物ケースは、上部112、底部114、前面104、背面106、左108、右110のパネルを備える本体102を有してよい。取付部材700は、補助用品101が手荷物用品100によって吊り下げられ、又は支持されることを可能とすることができる。
【0056】
図7A~
図7Cに示すように、手荷物用品100は、本体102の例えば手荷物用品100の基部シェル120内に、窪みの形状をした主凹部532を画定可能である。一例において、主凹部532は、ベゼル500によって全体又は一部を画定することができる。副凹部600は、補助用品101の一部103を受けるために、ベゼル500によって画定可能である。一例として取付部材700などの取付け部材は、一例として底壁501上などのベゼル内に配置可能である。一例では、取付部材700は、ベゼル500の底壁501内に形成された副凹部600に配置できる。取付部材700は、財布やハンドバッグのストラップなどの補助用品101の一部503を受けて保持するように作用可能である。取付部材700は第1の基部701と第2の延長部704とを含み得る。基部701は、副凹部600の床壁605から上方に延在可能であり、延長部704が副凹部に向かって延在してよい。そして一実施例では、それは基部701に対して斜めに、副凹部600の床壁605を超えて延在してもよい。取付部材の延長部704の外表面713は、ベゼル500の底壁501であり得る主凹部532の基部壁の高さ又はそれより下の高さに配置されてもよい。結果として、取付部材700は、伸縮式牽引ハンドル126が収縮位置にあって把持部126aがベゼル500に格納されているときに、伸縮式牽引ハンドル126の把持部126aに干渉しないように伸縮式ハンドルの下に配置可能である。
【0057】
主凹部532は、上部パネル112と背面パネル106の交差部に位置するベゼル500に形成可能である。ベゼル500は、例えば手荷物用品100の成形の特徴として、パネルと一体化していてもよいし、又は手荷物ケース100の下側にある凹部に挿入された1以上の個別部品であってもよい。下側にある凹部は、手荷物ケース100のパネルによって画定可能な主凹部532であってよい。例えば、ベゼル500は手荷物ケース100によって画定される窪み又は開口を覆ってもよい。他の実施例では、ベゼル500は主凹部532を部分的に画定して、手荷物ケース100によって画定される窪み又は開口の一部を覆うだけであってもよい。更なる実施例において、ベゼル500の第1の部分は主凹部532の第1の部分を覆うか画定し、追加の部分が主凹部532の追加部分を覆うことが可能である。ベゼル500には、主壁503、左側壁505a及び右側壁505bのような一対の対向する壁、並びに底壁501が含まれ得る。ベゼル500は、底壁501と手荷物用品100の背面パネル106の間に位置する外壁508を更に画定可能である。主壁503は底壁501から上方に延在してもよい。左右の側壁505は底壁501から上方に延在し、主壁503の対向する側方両端に向かって位置することができる。主壁503と側壁505のそれぞれは、底壁501に対して垂直又は斜めであってよい。側壁505と主壁503は、相互に斜交してもよいし、滑らかな湾曲した移行部を有してもよい。底壁501は、伸縮式牽引ハンドル126がベゼル500から延在し、また主凹部532内に取り付けられるようにするための、牽引ハンドル開口510などの1以上の開口を更に画定することができる。
【0058】
図7A~
図7Cに示すように、ベゼル500の底壁501は取付部材700を画定可能である。いくつかの実施例では、取付部材700はベゼル500の底壁501に形成された副凹部600に位置することができる。取付部材700は、ベゼル500内に一体成形されてもよいし、ベゼル500の底壁501に取り付けられた個別部分であってもよい。取付部材700は副凹部600内に、又はそれを覆って位置してもよい。
【0059】
副凹部600はベゼル500の底壁501に形成することができる。副凹部600は2以上の方向に開口を有することができる。例えば、副凹部600は、外壁508などの手荷物ケース100の外に向かって延在して、背面の主壁503から離れる方向に外に向かって開放可能である。外壁508内の開口は1以上のスロット又は溝720を画定可能である。副凹部600は、バッグのストラップ103などの補助用品101の部分103を、収縮位置にある牽引ハンドル126に干渉しないように挿入可能とする容積であり得る。副凹部600は底壁501の中央部に配置されてよい。あるいは他の実施例では、副凹部600は主壁503又は側壁505の内の1つのより近くに位置してもよい。副凹部600は、後壁601、左603aと右603bの対向する端壁603、及び床壁605を有することができる。後壁601は主壁503と方向が一致してもよい。
【0060】
図7Bと
図9を参照すると、床壁605と端壁603の間に、横方向に離隔したステップ構造607が形成されてもよいし、されなくてもよい。ステップ構造607は、床壁605と対向する各端壁603との交差部に画定可能である。例えば第1のステップ構造607a、第2のステップ構造607b(これは図示した例では床605)、などの複数のステップ構造もあり得る。他の実施例では、ステップ構造607aなどの、1つだけのステップ構造もあり得る。ステップ構造607は副凹部600を上領域610と下領域611に区分し、
図9に最もよく示すように上領域610は下領域611よりも広い。上領域610と下領域611は、スロットの部分を画定可能である。ステップ構造607は、補助用品101の部分と係合して、それを副凹部600内に保持するように作用するか、又は補助用品101の部分103が副凹部600内にぴったりと嵌まるように適合することを補助するように作用可能である。例えば、ステップ構造607は、補助用品101の部分を取付部材700の周り又は下に湾曲するように整列させることができる。補助用品101が、ステップ構造607によって保持されるべき2以上の部分103を有する場合、第1の補助部分が下領域611に保持され、第2の補助部分が上領域610に保持可能である。
【0061】
図7Bと
図9に示すように、側壁は任意選択により滑らかな壁613を画定してもよい。滑かな壁613は、底壁501から床壁605まで延在してよい。滑かな壁613は、直線的形状、丸まった形状、又は凹型の形状であってよい。滑らかな壁613によって形成される副凹部600は、ステップ607bがある場合に比べてより広いスロット720を画定可能である。より広いスロット720は、副用品101の一部103を取付部材700との係合に導く助けとなることができ、より大きな構造を有するハンドル103を収納可能である。滑かな壁613はまた、副用品101の部分103に湾曲をもたらし、その部分103を取付部材700の周りに溝720を介して整列させることが可能である。いくつかの実施例では、副凹部600は、上部幅寸法が下部幅寸法より大きくなるような傾斜のある滑らかな壁613を有してもよい。そのような実施例においては、上部幅は、上部幅寸法を有する上領域610と、下部幅寸法を有する下領域611とを画定可能である。上部幅寸法は下部幅寸法よりも大きくてよい。他の実施例では、滑らかな壁613は、高さ方向に同一又は類似の幅寸法を有する単一領域を画定可能である。
【0062】
取付部材700は、副凹部600の内、又はそれに隣接して配置され得る。取付部材700は、補助用品101の少なくとも一部を手荷物用品100上に支持又は保持可能であり、いくつかの実施例では、ベゼル500で形成された凹部532内に、また更なる他の実施例では副凹部600に支持又は保持可能である。取付部材700は、第1の部分すなわち基部701と、第2の部分すなわち延長部704とを含み、また外表面713、内表面710、及び対向縁部715を画定することができる。基部701は、副凹部600の床壁605から上方に延在し、基部701と端壁603の間に隣り合うスロット又は溝720を画定するために中央に配置可能である。スロット又は溝720は、取付部材700で支持される補助用品101の一部103を受けることができる。基部701は、直線形状、湾曲形状、又はその組み合わせ形状であってよい。更なる実施例では、基部701は床壁605に対して曲げられて、一実施例では副凹部600の主壁503に向かって内側に曲げることが可能である。内側に曲げられることで、取付部材700で係合される補助用品101の一部の保持を助けることができる。基部は、その対向する縁部715の間の幅を画定可能であり、それは副凹部600の下部の幅の約1/3以上である。基部701の幅は、副凹部600の上領域610の幅の約1/4以下であってよい。基部701はまた、その高さ方向に一定の幅を画定可能であり、あるいは別の実施例では、その高さに沿ってより広い幅から狭くなるようにテーパがついていてもよい。
【0063】
取付部材700の第2の部分、すなわち延長部704は、基部701から離れて、副凹部600の上を副凹部600の主壁503の方向へ延在可能である。例えば、延長部704は基部701から延在して、基部701に対して角度をなしてもよい。そしていくつかの実施例では、基部701に対して鋭角、直角、又は鈍角を成して延在可能である。延長部704は、直線形状、湾曲形状、又はその組み合わせの形状であってよい。一実施例では、基部701と延長部704は、一体的に逆J字形のフックを画定することができる。そのような例では、基部701はシャンク部であり、延長部704はフックの尖叉部となり得る。別の実施例では、基部701及び延長部704は、一例として一定の曲線などの、曲線を一体的に形成することが可能である。延長部704の対向する両縁部715は幅を画定可能であって、この幅は延長部704が基部701との交差部からその末端へ向けて延伸するにつれて、一例では先細りして幅が狭くなるように変化してもよい。他の実施例では、延長部704は一定の幅であってよい。延長部704の外表面713は、取付部材700の最も高い地点又は領域であってよい。外表面713は、主凹部532の底壁501と同一高さ又はそれより低くてよく、伸縮式牽引ハンドル126が収縮位置にあるときにそのハンドルとは干渉しない。他の実施例において、伸縮式牽引ハンドル126の把持部126aが収縮位置において底壁501から副凹部600より上に離隔する場合には、外表面713は手荷物ケースの底壁501より上に延在してもよい。
【0064】
取付部材700は、使用者が1つ又は複数の補助用品101を手荷物用品100上に保管して、担持すべき物品の数を減らすことを可能とし得る。さらに、取付部材700が補助用品101を支持し、伸縮式牽引ハンドル126が収縮位置にある場合、取付部材700及び牽引ハンドルは補助用品101の取り外しを禁止ないしは困難にすることが可能である。
【0065】
図8に示すように、補助用品101は取付部材700によって支持及び保持することができる。この実施例では補助用品101の部分103は、財布、バッグ、又はソフトブリーフケースの柔軟な把持ハンドルであってよい。操作時には、補助用品101のハンドルなどの部分103は、副凹部600の下領域611に配置されて、取付部材700の内表面710と係合することが可能である。補助用品101の部分103は、基部701に係合して、基部701の対向する各側部に隣接して形成された横方向のスロット又は溝を通って延在することができる。一実施例では、スロット720を通って延在する部分は、基部701の縁部と隣接するステップ構造607とによって対向する両側で係合可能である。これにより補助用品101の部分103に湾曲が生じ、それが取付部材700による用品101の保持を強化可能である。他の実施例では、滑かな壁613もまた部分103に湾曲をもたらすことが可能で、その結果用品101が取付部材700の両側に形成されたスロット720内に配置される。用品101は、取付部材700に係合することも可能である。補助用品101の部分103は、取付部材700の延長部704の下に位置することが可能であり、延長部704の内表面710に係合することも、しないこともあり得る。
【0066】
他の実施例では、
図9に示すように、取付部材700は、財布、バッグ、又はソフトブリーフケースの両方のハンドルなどの、補助用品101の2以上の部分103を受けることが可能である。更に他の実施例では、取付部材700は、2つの異なる財布、バッグ、又はソフトブリーフケースなどの、2以上の補助用品101を受けることが可能である。これらの実施例では、1つの部分は副凹部600の下部分にあり、もう一つの部分は、副凹部600の上領域610に受けることが可能である。このように、2以上の部分を手荷物ケース100への支持及び固定のために取付部材700に重ねることが可能である。
【0067】
図9ではさらに、伸縮式牽引ハンドル126は収縮位置に畳むことが可能である。収縮位置において、把持部126aは主凹部532の基部壁501に僅かな距離で離間しているか、係合しているかである。この場合、延長部704の外表面713が主凹部532の底面又は基部壁501と同一高さであるか、同一高さよりも低いので、取付部材700は伸縮式牽引ハンドル126の把持部126aに接触しない。補助用品101の部分103は、副凹部600の内部にあって取付部材700の延長部704の下にあるので、部分103は収縮位置にある牽引ハンドル126の完全に下となることができる。さらに、補助用品101の全体は、収縮位置にある牽引ハンドル126の下となることができる。この構成は、牽引ハンドル126が格納時であっても補助用品101の部分103が取付部材700の中に留まり、かつ取付部材700によって保持可能とする一方で、伸縮式牽引ハンドル126に完全な収縮及び展伸機能を利用可能とさせることができる。
【0068】
取付部材700がベゼル500内に配置される場合、ベゼル500と取付部材700は、プラスチック、金属、複合材料(例えば繊維強化複合材)、木材、又はそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料で形成可能である。ベゼル500と取付部材700は、真空成形、射出成形、サブトラクティブ製造(例えば機械加工)、アディティブ製造(例えば3D印刷)などの任意の適切な方法で形成可能である。より軟らかい材料が適している場合もあるが、比較的剛性の高い材料が取付部材700でより重い荷重を支持するのに有益であり得る。取付部材700は単一の一体品であってもよいし、締結具、接着剤、ろう付け、溶接などで相互に接合された2以上の部品であってもよい。さらに、異なる射出成形技術に適応させるために、取付部材700の正確な方向と角度を調整することも可能である。例えば、副凹部600の第2のステップ構造607bは、延長部704又は取付部材700の内表面710形成のための金型用に調整可能である。
【0069】
本明細書に含まれる特定の実施形態の説明は、本質的に単なる例示であり、本開示の範囲又はその用途又は使用を限定することを意図するものではない。本システムおよび方法の実施形態に含まれる詳細な説明において、本明細書の一部を構成し、記述したシステム及び方法が実行され得る実施形態に特有の例示として示される添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本開示のシステムおよび方法を実行できるほど十分詳細に記述されている。そして、他の実施形態も利用可能であること、および本開示の精神と範囲から逸脱することなしに構造的及び論理的変更が可能であることを理解されたい。さらに、明瞭とするために、特定の特徴の詳細な説明は当業者に明らかと思われる場合には本開示の実施形態の説明を曖昧にしないために説明しなかった。したがって、含まれる詳細な説明は限定的な意味で捉えられるべきではなく、開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0070】
以上より、本発明の特定の実施形態を例示の目的で本明細書において説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更を成し得ることが理解されであろう。手荷物ケースの本体102は、ハードカバー手荷物ケースの製造に使用される1以上の層を含むことができる。本明細書における、蓋部118及び/又は基部120の内表面又は外表面に取り付ける、又は結合するという言及は、本体を構成するハードカバー材料の1以上の層の任意の1つ、又は2以上に取り付け又は結合することを含む。
【0071】
本明細書に示される個別の事柄は、例示であり、本発明の好適な実施形態の例示的説明の目的のためだけのものであって、本発明の様々な実施形態の原理及び概念的態様の最も有効で容易に理解されると思われる記述を提供するために提示される。これに関し、本発明の構造的詳細は本発明の基本的理解に必要なもの以上に詳細に示すことはしなかった。図面及び実施例によって行われた説明は、本発明のいくつかの形態がどのように実際に具体化され得るかを当業者に明らかにする。
【0072】
本明細書で使用されるように、特に断りのない限り、用語“a”及び“an”は「1つ」、「少なくとも1つ」、又は「1以上」を意味するものと解釈される。文脈上別段の定めがない限り、本明細書で使用する単数形の用語は複数を含み、また複数形の用語は単数を含むものとする。
【0073】
明細書及び特許請求の範囲を通じて、「備える」、「含む」などの語は、文脈上明らかにそうでないことが要求されない限り、排他的又は網羅的な意味とは反対に、包括的な意味、すなわち「含むがそれに限定されない」という意味に解釈されるべきである。単数形又は複数形を用いる単語もまた、それぞれ複数及び単数を含む。さらには、「本明細書における」、「上記の」、「下記の」という語、及び類似の意味の語は、本出願で使用される場合、本出願の全体を指し、本出願のいずれかの特定部分を指すものではない。
【0074】
勿論、本明細書に記載の実施例、実施形態、又はプロセスのいずれか1つは、他の1以上の実施例、実施形態、及び/又はプロセスと組み合わせ可能であり、あるいは本システム、装置及び方法に従う別々の装置又は装置の部分の間で分割及び/又は実行可能であることは理解されるであろう。
【0075】
最後に、上記の議論は、単に本システムを説明することを意図するものであり、添付の特許の請求範囲をいかなる特定の実施形態又は実施形態群にも限定するものと解釈されてはならない。したがって、本システムを例示的な実施形態を参照して特定の詳細を述べたが、後続の特許請求の範囲において提示される本システムのより広範かつ意図された思想および範囲から逸脱することなく多数の変更及び代替実施形態が、当業者により考案され得ることもまた理解されるべきである。したがって、本明細書及び図面は例示的なものと見なされるべきであって、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【外国語明細書】