(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082276
(43)【公開日】2024-06-19
(54)【発明の名称】組成物、負極及び電池
(51)【国際特許分類】
H01M 4/485 20100101AFI20240612BHJP
H01M 4/36 20060101ALI20240612BHJP
H01M 4/38 20060101ALI20240612BHJP
H01M 4/48 20100101ALI20240612BHJP
H01M 4/587 20100101ALI20240612BHJP
H01M 4/131 20100101ALI20240612BHJP
H01M 4/134 20100101ALI20240612BHJP
H01M 4/13 20100101ALI20240612BHJP
H01M 4/505 20100101ALI20240612BHJP
H01M 10/052 20100101ALI20240612BHJP
C01G 33/00 20060101ALI20240612BHJP
C01B 33/02 20060101ALI20240612BHJP
【FI】
H01M4/485
H01M4/36 E
H01M4/38 Z
H01M4/48
H01M4/587
H01M4/131
H01M4/134
H01M4/13
H01M4/505
H01M10/052
C01G33/00 A
C01B33/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】34
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023207293
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】63/386,324
(32)【優先日】2022-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516134855
【氏名又は名称】星歐光學股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 柏村
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 士羽
(72)【発明者】
【氏名】蔡 承諭
(72)【発明者】
【氏名】▲デン▼ 鈞鴻
【テーマコード(参考)】
4G048
4G072
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
4G048AA03
4G048AC06
4G048AD04
4G048AE05
4G072AA01
4G072BB05
4G072DD06
4G072GG01
4G072HH01
4G072TT01
4G072UU30
5H029AJ02
5H029AJ03
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5H029AK01
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5H050CB02
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5H050EA12
5H050EA23
5H050FA17
5H050HA01
5H050HA05
5H050HA19
(57)【要約】
【課題】大きな電流密度に適応すると共に構造全体の完全性を保持し、構造の破損によって電池のサイクル寿命が短く安全性が好ましくない等の問題を回避することができ、更に大電流密度の充放電環境で高いエネルギー密度を有するという目的を達成させる組成物を提供する。
【解決手段】ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む活性組成物を含む組成物であって、ニオブチタン酸化物は、ニオブ元素、チタン元素及び酸素元素を含む。ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとすると、
0.12≦Ptn/Ps≦99.0
という条件を満たす。特定の条件を満たす場合、電池の安全性、サイクル寿命及びエネルギー密度を向上させることに役立つ。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む活性組成物を含む組成物であって、
前記ニオブチタン酸化物は、ニオブ元素、チタン元素及び酸素元素を含み、
前記ニオブチタン酸化物の前記活性組成物に占める重量比をPtnとし、
前記シリコン活物質の前記活性組成物に占める重量比をPsとすると、
0.12≦Ptn/Ps≦99.0
という条件を満たす組成物。
【請求項2】
前記ニオブチタン酸化物は、ドープニオブチタン酸化物である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ドープニオブチタン酸化物には、Li、Mn、Ga、Ta、W、F、P、Na又はMoの中の少なくとも1つの元素がドープされる請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ニオブチタン酸化物の前記活性組成物に占める重量比は、前記シリコン活物質の前記活性組成物に占める重量比よりも大きい請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記ニオブチタン酸化物の前記活性組成物に占める重量比をPtnとし、
前記シリコン活物質の前記活性組成物に占める重量比をPsとすると、
1.2≦Ptn/Ps≦25.0
という条件を満たす請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記シリコン活物質の粒径をsD50とすると、
10nm≦sD50≦10000nm
という条件を満たす請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
20nm≦tnD50≦9000nm
という条件を満たす請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記シリコン活物質の粒径をsD50とし、
前記ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
0.01≦tnD50/sD50≦20.0
という条件を満たす請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
ポリマー、炭素材料、金属、合金、非金属酸化物、金属酸化物及び有機化合物からなる群から選択される不活性組成物を更に含む請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記活性組成物は、炭素活物質を更に含み、
前記ニオブチタン酸化物の前記活性組成物に占める重量比をPtnとし、
前記シリコン活物質の前記活性組成物に占める重量比をPsとし、
前記炭素活物質の前記活性組成物に占める重量比をPcとすると、
0.01≦Ptn/(Ps+Pc)≦25.0
という条件を満たす請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の組成物を含む負極。
【請求項12】
請求項11に記載の負極を含み、
電池が完全に放電するために1時間かかる場合の電気量の大きさがCと定義される電池。
【請求項13】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量から15サイクル目の放電体積電気容量までの間の最大値をC2VMaxとすると、
100mAh/cm3≦C2VMax≦800mAh/cm3
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項14】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における60サイクル目の放電体積電気容量をC2V60とすると、
100mAh/cm3≦C2V60≦800mAh/cm3
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項15】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における10サイクル目の放電体積電気容量をC2V10とすると、
0.70≦C2V10/C2V5
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項16】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における20サイクル目の放電体積電気容量をC2V20とすると、
0.60≦C2V20/C2V5
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項17】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn85C2E15とすると、
10≦n85C2E15≦15
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項18】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn85C2E50とすると、
40≦n85C2E50≦50
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項19】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率の平均値をaC2E15とすると、
80%≦aC2E15≦110%
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項20】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率の平均値をaC2E50とすると、
75%≦aC2E50≦110%
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項21】
1Cの電気量で前記電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC1V1とし、
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC2V1とすると、
0.50≦C2V1/C1V1
という条件を満たす請求項12に記載の電池。
【請求項22】
ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む活性組成物を含む組成物であって、
前記ニオブチタン酸化物は、ドープニオブチタン酸化物であり、
前記ドープニオブチタン酸化物は、ニオブ元素、チタン元素及び酸素元素を含む組成物。
【請求項23】
前記ドープニオブチタン酸化物には、Li、Mn、Ga、Ta、W、F、P、Na又はMoの中の少なくとも1つの元素がドープされる請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記ニオブチタン酸化物の前記活性組成物に占める重量比をPtnとし、
前記シリコン活物質の前記活性組成物に占める重量比をPsとすると、
1.2≦Ptn/Ps≦25.0
という条件を満たす請求項22に記載の組成物。
【請求項25】
前記シリコン活物質の粒径をsD50とすると、
50nm≦sD50≦3000nm
という条件を満たす請求項22に記載の組成物。
【請求項26】
前記シリコン活物質の粒径をsD50とし、
前記ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
0.01≦tnD50/sD50≦20.0
という条件を満たす請求項22に記載の組成物。
【請求項27】
請求項22に記載の組成物を含む負極。
【請求項28】
請求項27に記載の負極を含み、
電池が完全に放電するために1時間かかる場合の電気量の大きさがCと定義される電池。
【請求項29】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における1サイクル目の放電重量電気容量から15サイクル目の放電重量電気容量までの間の最大値をC2GMaxとすると、
100mAh/g≦C2GMax≦800mAh/g
という条件を満たす請求項28に記載の電池。
【請求項30】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における60サイクル目の放電重量電気容量をC2G60とすると、
100mAh/g≦C2G60≦800mAh/g
という条件を満たす請求項28に記載の電池。
【請求項31】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における60サイクル目の放電体積電気容量をC2V60とすると、
0.50≦C2V60/C2V5
という条件を満たす請求項28に記載の電池。
【請求項32】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn90C2E15とすると、
8≦n90C2E15≦15
という条件を満たす請求項28に記載の電池。
【請求項33】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn90C2E50とすると、
30≦n90C2E50≦50
という条件を満たす請求項28に記載の電池。
【請求項34】
2Cの電気量で前記電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC2V1とし、
4Cの電気量で前記電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC4V1とすると、
0.50≦C4V1/C2V1
という条件を満たす請求項28に記載の電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、負極及び電池に関し、特に、電池の安全性、サイクル寿命及びエネルギー密度を向上可能な組成物及び負極に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の電池は、高いエネルギー密度、高い作動電圧、速い充電速度、長いサイクル寿命を研究開発の目標とし、負極材料としては炭素又はグラファイトがよく使用されてきたが、グラファイトの理論エネルギー密度は、電気自動車等の大型電力装置の運動エネルギーに対するニーズよりも遥かに低い。大電流を使用するサイクル過程において、層状構造の炭素又はグラファイトがイオンの迅速な挿入と脱離に耐えられず、構造が不可逆的に崩壊して電気容量及び貯蔵寿命を低下させやすく、また、電流密度が大き過ぎると、分極現象が発生しやすく、リチウムイオンが極板の表面でリチウム金属に還元され且つリチウムの樹枝状結晶が形成され、電池内部の短絡を引き起こし、安全上の懸念がある場合が多い。
【発明の概要】
【0003】
本開示内容は、ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を負極材料に適用することで、大きな電流密度に適応すると共に構造全体の完全性を保持し、構造の破損によって電池のサイクル寿命が短く安全性が好ましくない等の問題を回避することができ、更に大電流密度の充放電環境で高いエネルギー密度を有するという目的を達成させることができる。
【0004】
本開示内容によれば、ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む活性組成物を含む組成物であって、ニオブチタン酸化物は、ニオブ元素、チタン元素及び酸素元素を含み、ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとすると、
0.12≦Ptn/Ps≦99.0
という条件を満たす組成物を提供する。
【0005】
本開示内容によれば、前段落に記載の組成物を含む負極を提供する。
【0006】
本開示内容によれば、前段落に記載の負極を含む電池を提供する。
【0007】
本開示内容によれば、ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む活性組成物を含む組成物であって、ニオブチタン酸化物は、ドープニオブチタン酸化物であり、ドープニオブチタン酸化物は、ニオブ元素、チタン元素及び酸素元素を含む組成物を提供する。
【0008】
本開示内容によれば、前段落に記載の組成物を含む負極を提供する。
【0009】
本開示内容によれば、前段落に記載の負極を含む電池を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示内容は、活性組成物及び不活性組成物を含む組成物を提供する。活性組成物は、ニオブチタン酸化物、シリコン活物質又は炭素活物質を含んでよい。不活性組成物は、ポリマー、炭素材料、金属、合金、非金属酸化物、金属酸化物、フッ化物、有機化合物、接着剤、導電剤及び添加剤からなる群から選択されてよい。
【0011】
本開示内容では、ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を負極材料に適用する。ニオブチタン酸化物は、リチウム挿入過程で結晶体積の変化が小さく且つ高い機械的安定性を有するため、大きな電流密度に適応すると共に構造全体の完全性を保持し、構造の破損によって電池のサイクル寿命が悪化するという問題を回避することができる。急速充放電の過程で、ニオブチタン酸化物は、固体電解質界面膜(solid electrolyte interface;SEI)の形成を効果的に回避し、リチウムイオンの消費による電気容量の低下及び電池全体のインピーダンスの増加という問題を減少させることができるだけでなく、リチウム樹枝状結晶の生成を回避し、電池の使用時の安全性を補強することもできる。ニオブチタン酸化物に含まれるニオブ元素、チタン元素、更にドープできる適切な元素により、複数の電子対を提供する酸化還元能力を有し、シリコン活物質と適切な割合で組成され、電池のレート性能を補強し、電池の充電効率を向上させるだけでなく、大電流密度の充放電環境で高いエネルギー密度を有するという目的をも達成する。
【0012】
本開示内容に記載のニオブチタン酸化物は、アンドープニオブチタン酸化物及びドープニオブチタン酸化物を含む。アンドープニオブチタン酸化物の組成成分は、少なくともニオブ元素、チタン元素及び酸素元素を含み、アンドープニオブチタン酸化物は、複数種の化合物を含み、更に以下の化学式で表されてよい。
TixNbyOz
ただし、z≦4x+5yであり、例えば、TiNb2O7、Ti2Nb10O29、TiNb14O37及びTiNb24O62である。ニオブチタン酸化物の結晶構造は、立方晶系(cubic)、単斜晶系(monoclinic)、斜方晶系(orthorhombic)、ReO3型格子(ReO3-type)又は層状構造等であってよく、ドープニオブチタン酸化物は、上記アンドープニオブチタン酸化物のうちの少なくとも1種の化合物に少なくとも1種の元素がドープされたものから選択されてよく、更に以下の化学式で表されてよい。
Ti(x-a)M1aNb(y-b)M2bO(z-c)M3c
ただし、M1、M2及びM3は、ドープされた元素であり、0≦a<x、0≦b<y、0≦c<zである。ドープされた元素又はドープされた元素の割合を調整することによって構造を変更することができ、更に少なくとも1種の不活性組成物を選択してニオブチタン酸化物の表面又は空孔を被覆又は充填することができる。ドープ方法によってニオブチタン酸化物の化学的性質を変更することで、電子やイオンの移動の難しさを低下させ、更にニオブチタン酸化物の導電性を増加させることに役立つ。
【0013】
本開示内容に記載のドープされた元素は、IA族、IIA族、IVB族、VB族、VIB族、VIIB族、VIIIB族、IB族、IIB族、IIIA族、IVA族、VA族、VIA族、VIIA族の任意の元素から選択されてよい。更にLi、B、F、Na、Mg、Al、Si、P、S、Cl、Ca、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Ga、As、Br、Zr、Mo、Sb、I、Ta、W又はBiのうちの少なくとも1種から選択されてよい。導電性の高い元素又は軽い元素を選択してドープすることで、ドープニオブチタン酸化物の導電性を増加させ、電池の急速充電性能を補強し、エネルギー密度を向上させることに役立つ。ニオブチタン酸化物に適切な元素をドープすることで、ドープニオブチタン酸化物のエネルギーギャップの間に比較的低い位置エネルギーのエネルギー準位を形成し、電子移動の難しさを低下させ、ドープニオブチタン酸化物の導電性を増加させることに役立つ。また、理論エネルギー密度の高いシリコン活物質を加えることで、電池全体の電気容量及びエネルギー密度を顕著に向上させることに役立つ。
【0014】
ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとすると、
0.12≦Ptn/Ps≦99.0
という条件を満たす。ニオブチタン酸化物とシリコン活物質が適切な割合で組成されることで、大電流の充放電過程で電池の安定性を補強し、エネルギー密度を向上させることに役立つ。なお、
0.25≦Ptn/Ps≦60.0、0.5≦Ptn/Ps≦40.0、0.8≦Ptn/Ps≦35.0、1.05≦Ptn/Ps≦30.0、1.2≦Ptn/Ps≦25.0、1.5≦Ptn/Ps≦20.0、1.8≦Ptn/Ps≦18.0又は2.0≦Ptn/Ps≦15.0
という条件を満たしてよい。
【0015】
ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比は、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比よりも大きい。ニオブチタン酸化物とシリコン活物質が適切な割合で組成されることで、電池の充電効率及びエネルギー密度を向上させることに役立つ。
【0016】
本開示内容に記載のシリコン活物質は、シリコン、酸化シリコン、シリコン炭素複合体、シリコン合金又は上記何れか1種のシリコン活物質に少なくとも1種の不活性組成物を添加したものであってよく、不活性組成物は、シリコン活物質と混合物を形成することができ、不活性組成物は、シリコン活物質と化学結合を形成することもでき、不活性組成物は、シリコン活物質とコアシェル構造を形成することもでき、不活性組成物は、膜層構造を形成することもできる。不活性組成物が緩衝、保護、導電性増加の機能を提供することで、充放電時にシリコン活物質の体積の急激な変化に適応し、構造全体の完全性を保持することができ、シリコン活物質が電解質と直接接触して界面膜を生成することによって電池全体のインピーダンスが増加するという問題をも回避する。
【0017】
本開示内容に記載のシリコン活物質の粒径をsD50とすると、
10nm≦sD50≦10000nm
という条件を満たす。適切な粒径のシリコン活物質を選択することで、シリコン活物質の凝集現象を減少させ、シリコン活物質の体積膨張による応力を減少させることに役立ち、コストを節約する。なお、
20nm≦sD50≦99nm、40nm≦sD50≦95nm、60nm≦sD50≦90nm、105nm≦sD50≦1000nm、150nm≦sD50≦300nm、450nm≦sD50≦700nm、1200nm≦sD50≦8000nm、1500nm≦sD50≦3000nm、4000nm≦sD50≦6000nm、又は50nm≦sD50≦3000nm
という条件を満たしてよい。
【0018】
ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
20nm≦tnD50≦9000nm
という条件を満たす。適切な粒径のニオブチタン酸化物を選択することで、イオン伝導に要する時間を短縮してレート性能を補強することに役立つ。なお、
40nm≦tnD50≦8000nm、100nm≦tnD50≦6000nm、150nm≦tnD50≦4500nm、180nm≦tnD50≦4000nm、200nm≦tnD50≦2000nm、250nm≦tnD50≦1500nm、280nm≦tnD50≦1000nm、310nm≦tnD50≦900nm、又は350nm≦tnD50≦800nm
という条件を満たしてよい。
【0019】
シリコン活物質の粒径をsD50とし、ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
0.01≦tnD50/sD50≦20.0
という条件を満たす。適切なニオブチタン酸化物とシリコン活物質の粒径比を選択することで、組成物の密度と均一性を向上させることに役立ち、イオン伝導性と安定性を効果的に向上させることができる。なお、
0.03≦tnD50/sD50≦18.0、0.05≦tnD50/sD50≦15.0、0.08≦tnD50/sD50≦12.0、0.10≦tnD50/sD50≦10.0、0.11≦tnD50/sD50≦9.0、又は0.12≦tnD50/sD50≦8.0
という条件を満たしてよい。
【0020】
ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとし、炭素活物質の活性組成物に占める重量比をPcとすると、
0.01≦Ptn/(Ps+Pc)≦25.0
という条件を満たす。ニオブチタン酸化物及び炭素系材料の組成物に占める重量比を調整することで、電池の電気容量の増加に役立つ。なお、
0.05≦Ptn/(Ps+Pc)≦22.0、0.1≦Ptn/(Ps+Pc)≦20.0、0.2≦Ptn/(Ps+Pc)≦18.0、1.0≦Ptn/(Ps+Pc)≦16.0、又は5.0≦Ptn/(Ps+Pc)≦15.0
という条件を満たしてよい。
【0021】
本開示内容に記載の炭素活物質は、グラファイト(Graphite)、グラフェン(Graphene)、カーボンミクロスフェア、ハードカーボン、ソフトカーボン、導電性グラファイト(KS6、SFG6)、アセチレンブラック(Acetylene black)、ケッチェンブラック(Ketjenblack)、カーボンブラック(Carbon black、Super P)、カーボンナノチューブ(Carbon nanotube;CNT)であってよい。
【0022】
本開示内容に記載の炭素材料は、グラファイト、カーボンミクロスフェア、炭素繊維、ハードカーボン、ソフトカーボン、導電性グラファイト、グラフェン、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、カーボンナノチューブであってよい。
【0023】
本開示内容に記載の接着剤は、ポリフッ化ビニリデン(Poly(1,1-difluoroethylene);PVDF)、スチレン・ブタジエンゴム(Styrene-butadiene rubber;SBR)、ポリエチレン(Poly(methylene);PE)、ポリビニルアルコール(Poly(ethenol);PVA)、ポリビニルピロリドン(Poly(1-ethenylpyrrolidin-2-one);PVP)、ポリプロピレン(Poly(1-methylethylene);PP)、ポリアクリロニトリル(Poly(1-acrylonitrile);PAN)、カルボキシメチルセルロース(Carboxymethyl cellulose;CMC)、ポリテトラフルオロエチレン(Poly(1,1,2,2-tetrafluoroethylene);PTFE)、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(Ethylene propylene diene monomer;EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(Hypalon polyethylene rubber;CSM)又はモノウロン酸で線状重合したアルギン酸(Alginic acid)であってよい。
【0024】
本開示内容に記載の導電剤は、グラファイト、導電性グラファイト、グラフェン、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンミクロスフェア、炭素繊維、ハードカーボン、ソフトカーボン、アルミニウム粉末(Aluminium)、ニッケル粉末(Nickel)、酸化チタン(Titanium dioxide)、チタン酸カリウム繊維(Potassium hexatitanate;PHT)又はそれらの組み合わせであってよい。
【0025】
本開示内容に記載の添加剤は、カーボネート系化合物、環状ジエステル、エーテル基含有環状化合物、芳香族化合物、リン含有化合物、ホウ素含有化合物、無機酸化物又はそれらの組み合わせであってよい。適量の添加剤を添加することで、例えば、SEI膜の組成を改善し、高温高電圧時の性能を向上させ、イオン伝導能力を向上させ、電解質のインピーダンスを低下させ、サイクル安定性を向上させ、正負極材料の完全性を安定的にし、電気化学的安定性を向上させる等、電池の性能を向上させることに役立つ。
【0026】
本開示内容に記載の負極材料は、ニオブチタン酸化物、シリコン活物質、炭素活物質、炭素材料、リチウム含有金属化合物、リチウム含有金属酸化物(Li4Ti5O12)、金属リチウム又はそれらの組み合わせであってよい。
【0027】
本開示内容に記載の金属塩類は、LiPF6、LiBF4、LiSbF6、LiAsF6、LiClO4、LiC4BO8、LiTFSI、LiFSI、LiNO3、LiGaCl4等を含む無機酸リチウム塩、LiCF3SO3、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3等のフッ素含有スルホン酸リチウム塩、LiBF2(C2O4)(LiDFOB)、LiB(C2O4)2(LiBOB)又はそれらの組み合わせであってよく、上記金属塩類は、複数の異なる酸化状態を含んでよい。
【0028】
本開示内容に記載の正極材料は、リチウム又は少なくとも1種の金属を含むリチウム複合金属酸化物であってよい。例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、リチウムマンガン酸化物(LiMnO2、LiMn2O4)、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO2)、リチウムニッケルコバルト酸化物(LiNiCoO2)、リチウムニッケルマンガン酸化物(LiNiMnO4)、リチウムマンガンコバルト酸化物(LiCoMnO2、LiCoMnO4)、リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物(LiNiCoMnO2、LiNiCoMnO4)又はそれらの組み合わせであり、上記リチウム複合金属酸化物は、複数の異なる酸化状態を含んでよい。
【0029】
本開示内容に記載の電解質は、金属塩類、添加剤及び有機溶媒等で組成されたものであってよい。有機溶媒の組成割合は、添加剤の組成割合より大きくてよく、その電解質状態は、液体、コロイド状又は固体であってよい。電解質である添加剤と有機溶媒は、物理的に混合されてもよく、重合前駆体として下記の添加剤又は有機溶媒モノマーの少なくとも1種を選択してもよい。
【0030】
本開示内容に記載の有機溶媒は、カーボネート系、カルボン酸エステル系、エーテル系、硫黄含有化合物又はそれらの組み合わせであってよく、前記有機溶媒は、添加剤として使用されてもよい。
【0031】
本開示内容に記載の有機溶媒は、その構造に重合可能なオレフィン基を含んでよく、第2構造前駆体のモノマーとしてよい。例えば、炭酸ビニレン(2H-1,3-Dioxol-2-one;Vinylene carbonate;VC)、炭酸ビニルエチレン(4-Vinyl-1,3-dioxolan-2-one;Vinylethylene carbonate;VEC)、トリチオ炭酸ビニレン(1,3-Dithiole-2-thione;Vinylene trithiocarbonate)、スルホレン(2,5-Dihydrothiophene-1,1-dioxide)、ジビニルスルホン(1-Ethenylsulfonylethene)、1-プロペン-1,3-スルトン(Prop-1-ene-1,3-sultone)、エーテル基含有環状化合物の添加剤又は芳香族化合物の添加剤である。
【0032】
本開示内容に記載のカーボネート系有機溶媒(Carbonate ester)は、炭酸分子におけるヒドロキシ基の水素原子の一部又は全部がアルキル基により置換された化合物であってよく、環状カーボネート及び直鎖カーボネートに分けられてよい。直鎖カーボネートは、炭酸ジメチル(Dimethyl carbonate;DMC)、炭酸ジエチル(Diethyl carbonate;DEC)、炭酸ジプロピル(Dipropyl carbonate;DPC)、炭酸エチルメチル(Ethyl methyl carbonate;EMC)、炭酸メチルプロピル(Methyl propyl carbonate;MPC)、炭酸エチルプロピル(Ethyl propyl carbonate;EPC)、炭酸メチル2,2,2-トリフルオロエチル(Methyl-2,2,2-trifluoroethyl carbonate;FEMC)を含んでよい。環状カーボネートは、炭酸エチレン(1,3-Dioxolan-2-one;Ethylene carbonate;EC)、炭酸プロピレン(4-Methyl-1,3-dioxolan-2-one;Propylene carbonate;PC)、炭酸トリメチレン(1,3-Dioxan-2-one;Trimethylene carbonate;TMC)、1,2-炭酸ブチレン(4-Ethyl-1,3-dioxolan-2-one;1,2-Butylene carbonate)、シス-2,3-炭酸ブチレン((4R,5S)-4,5-Dimethyl-1,3-dioxolan-2-one;cis-2,3-Butylene carbonate)、1,2-ペンチレンカーボネート(1,2-Pentylene carbonate)、2,3-ペンチレンカーボネート(2,3-Pentylene carbonate)、炭酸ビニレン、炭酸ビニルエチレン、フルオロエチレンカーボネート(4-Fluoro-1,3-dioxolan-2-one;Fluoroethylene carbonate;FEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(trans-4,5-Difluoro-1,3-dioxolan-2-one;Difluoroethylene carbonate;DFEC)、トリチオ炭酸ビニレン又はそれらの組み合わせを含んでよい。
【0033】
本開示内容に記載のカルボン酸エステル系有機溶媒は、アルコール類とカルボン酸がエステル化反応することによって調製され、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、酪酸メチル、酪酸エチル、ラクトン(Lactone)又はそれらの組み合わせであってよい。ラクトンは、1-オキサシクロアルカン-2-オン(1-oxacycloalkan-2-one)構造を含むことを更に説明してよい。ヒドロキシ基及びカルボン酸を含む化合物を指し、分子内で縮合して環状カルボン酸エステルモノマーを形成し、環を形成するヒドロキシ基の位置及び環内の炭素原子数に応じて複数の組み合わせが可能である。α-アセトラクトン(Oxiran-2-one;α-acetolactone)、β-プロピオラクトン(Oxetan-2-one;β-propiolactone)、γ-ブチロラクトン(Oxolan-2-one;γ-butyrolactone)、γ-バレロラクトン(5-Methyloxolan-2-one;γ-valerolactone)、σ-バレロラクトン(Oxan-2-one;σ-valerolactone)、γ-カプロラクトン(5-Ethyloxolan-2-one;γ-caprolactone)、ε-カプロラクトン(Oxepan-2-one;ε-caprolactone)、δ-グルコノラクトン(D-Glucono-1,5-lactone;δ-gluconolactone)又はそれらの組み合わせを含んでよい。
【0034】
本開示内容に記載のエーテル系有機溶媒は、テトラヒドロフラン(Oxolane;THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-Methyloxolane;2-MeTHF)、1,3-ジオキソラン(1,3-Dioxolane;DOL)、4-メチル-1,3-ジオキソラン(4-Methyl-1,3-dioxolane;4-MeDOL)、ジメトキシメタン(Dimethoxymethane;DMM)、1,2-ジメトキシエタン(1,2-Dimethoxyethane;DME)、2,2-ジメトキシプロパン(2,2-Dimethoxypropane;DMP)、1,2-ビス(2-シアノエトキシ)エタン(1,2-Bis(2-cyanoethoxy)ethane;DENE)、ジグリム(1-Methoxy-2-(2-methoxyethoxy)ethane;DG)又はそれらの組み合わせであってよい。
【0035】
本開示内容に記載の硫化物を含む有機溶媒は、スルホニル基含有化合物(sulfone group;-(O=)S(=O)-)、スルホン酸エステル化合物(sulfonate group;-SO2O-)に分けられてよい。スルホニル基含有化合物は、スルホレン、ジビニルスルホンを含んでよく、スルホン酸エステル化合物は、更にメシラート(Mesylate;CH3SO2O-)、トリフルオロメタンスルホナート(Trifluoromethanesulfonate;CF3SO2O-)、p-トルエンスルホナート(p-toluenesulfonyl group;Tosyl)に細分されてよく、メタンスルホン酸エチル(1-Methylsulfonyloxyethane)、p-トルエンスルホン酸メチル(Methyl 4-methylbenzenesulfonate)、1,3-プロパンスルトン(Oxathiolane 2,2-dione)、1-プロペン-1,3-スルトン、1,3,2-ジオキサチアン2,2-ジオキシド(1,3,2-Dioxathiane-2,2-dioxide)又はそれらの組み合わせを含んでよい。
【0036】
本開示内容に記載の環状ジエステル(Lactone cyclic ester)は、ヒドロキシカルボン酸(Hydroxy acid)を含む2つの同じ又は異なる化合物がエステル化縮合することによって形成した多員環ジエステルモノマーであってよい。グリコリド(1,4-Dioxane-2,5-dione;glycolide)、ラクチド(3,6-Dimethyl-1,4-dioxane-2,5-dione;lactide)又はそれらの組み合わせを含んでよい。原子の空間的配列の違いによって形成される立体異性体に基づき、ラクチドは、更にLL-ラクチド((R,R)-3,6-Dimethyl-1,4-dioxane-2,5-dione;LL-lactide)、DD-ラクチド((S,S)-3,6-Dimethyl-1,4-dioxane-2,5-dione;DD-lactide)、DL-ラクチド((meso)-3,6-Dimethyl-1,4-dioxane-2,5-dione;DL-lactide)に細分されてよい。又は、ヒドロキシ基含有カルボン酸化合物は、開環反応を必要とすることなく、直接共重合してポリマーを形成することができ、2-ヒドロキシ酢酸(2-Hydroxyacetic acid;glycolic acid)、3-ヒドロキシプロピオン酸(3-Hydroxypropanoic acid;lactic acid)、4-ヒドロキシ酪酸(4-Hydroxybutanoic acid)、5-ヒドロキシペンタン酸(5-Hydroxyvaleric acid)又はそれらの組み合わせを含んでよい。
【0037】
本開示内容に記載のエーテル基含有環状化合物の添加剤は、エチレンオキシ基(-CH2CH2O-)を主たる繰り返し単位構造とするクラウンエーテル(Crown ether)であってよい。9-クラウン-3(1,4,7-Trioxonane;9-Crown-3)、12-クラウン-4(1,4,7,10-Tetraoxacyclododecane;12-Crown-4)、15-クラウン-5(1,4,7,10,13-Pentaoxacyclopentadecane;15-Crown-5)、18-クラウン-6(1,4,7,10,13,6-Hexaoxacyclooctadecane;18-Crown-6)、21-クラウン-7(1,4,7,10,13,16,19-Heptaoxacycloheneicosane;21-Crown-7)、ジベンゾ-18-クラウン-6(6,7,9,10,17,18,20,21-Octahydrodibenzo[b,k][1,4,7,10,13,16] hexaoxacyclooctadecine;Dibenzo-18-crown-6)、ジアザ-18-クラウン-6(1,4,10,13-Tetraoxa-7,16-diazacyclooctadecane;Diaza-18-crown-6)又はそれらの組み合わせを含んでよい。
【0038】
本開示内容に記載の芳香族化合物の添加剤は、メトキシベンゼン(Methoxybenzene)、1-エチニル-4-メトキシベンゼン(1-Ethynyl-4-methoxybenzene)、tert-ブチルベンゼン(tert-Butylbenzene)、フルオロベンゼン(Fluorobenzene)、1,2-ジフルオロベンゼン(1,2-Difluorobenzene)、ジフェニルエーテル(1,1’-Oxydibenzene)、テルフェニル(1,4-Diphenylbenzene)、4-tert-ブチル-2-フルオロアニリン(2-Fluoro-4-(2-methyl-2-propanyl)aniline)、N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アニリン(N-[3-(Trimethoxysilyl)propyl]aniline)又はそれらの組み合わせを含んでよい。
【0039】
本開示内容に記載のリン含有化合物の添加剤は、亜リン酸トリス(トリメチルシリル)(Tris(trimethylsilyl) phosphite;TMSPi)、亜リン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(Tris(2,2,2-trifluoroethyl) phosphite)、亜リン酸トリフェニル(Triphenyl phosphite)、エトキシ(ペンタフルオロ)シクロトリホスファゼン(1,3,5,2,4,6-Triazatriphosphorine-2-ethoxy-2,4,4,6,6-pentafluoro-2,2,4,4,6,6-hexahydro)又はそれらの組み合わせであってよい。
【0040】
本開示内容に記載のホウ素含有化合物の添加剤は、ホウ酸トリメチル(Trimethyl borate)、ホウ酸トリス(トリメチルシリル)(Tris(trimethylsilyl) borate)、トリメチルボロキシン(2,4,6-Trimethyl-1,3,5,2,4,6-trioxatriborinane)又はそれらの組み合わせであってよい。
【0041】
本開示内容に記載の無機酸化物の添加剤は、リチウムランタンジルコニウム酸化物(LiLaZrO)、リチウムランタンジルコニウムタンタル酸化物(LiLaZrTaO)、リチウムランタンチタン酸化物(LiLaTiO)、リン酸リチウム(LiPO)、フルオロリン酸リチウム(LiPOF)、リン酸リチウムチタン(LiTiPO)、リン酸リチウムアルミニウムゲルマニウム(LiAlGeP)、リン酸リチウムアルミニウムチタン酸化物(LiAlTiPO)、リチウムゲルマニウムリン硫黄酸化物(LiGePSO)、リチウムスズリン硫黄酸化物(LiSnPSO)、鉛ジルコニウムチタン酸化物(PbZrTiO)、鉛ランタンジルコニウムチタン酸化物(PbLaZrTiO)、バリウムチタン酸化物(BaTiO)等の複合材料であってよい。上記無機酸化物の添加剤は、複数の異なる酸化状態を含んでよく、又はAl2O3、TiO2、SiO2、SnO2、NiO、ZnO、CaO、MgO、ZrO2、CeO2、Y2O3等であってよく、高分子電解質の結晶化度を低下させ、更にイオン伝導度及び電解質の物理的・機械的強度を増加させ、電池のサイクル寿命の延長に寄与することができる。
【0042】
本開示内容に記載のセパレータは、多孔質構造を有する薄膜であってよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、エポキシ樹脂等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル繊維の単層膜又は多層膜、又は表面にMg(OH)2、MgO、BaSO4、SnO2、NiO、CaO、Al2O3、ZnO、SiO2、TiO2等の少なくとも1種を含む無機セラミック複合薄膜又はそれらの組み合わせを含んでよい。上記無機セラミック複合薄膜は、複数の異なる酸化状態を含んでよい。
【0043】
本開示内容に記載のニオブチタン酸化物、シリコン活物質及び炭素活物質の全ての関連配置は、更に関連する割合に基づいて極板に製造され、電池充放電試験を行うことができる。本開示内容は、一部の関連配置の製造割合及び電池充放電試験のみを示し、データがないか又は計算できない場合、表のセルに「-」のマークが付けられる。
【0044】
本開示内容は、前述した組成物を含む負極を提供する。
【0045】
本開示内容は、前述した負極を含む電池を提供する。
【0046】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量から15サイクル目の放電体積電気容量までの間の最大値をC2VMaxとすると、
100mAh/cm3≦C2VMax≦800mAh/cm3
という条件を満たす。最初の15サイクルの最大電気容量を測定することで、電池が安定状態に達した後の電池の容量を確認することに役立つ。なお、
120mAh/cm3≦C2VMax≦750mAh/cm3、140mAh/cm3≦C2VMax≦720mAh/cm3、160mAh/cm3≦C2VMax≦700mAh/cm3、180mAh/cm3≦C2VMax≦680mAh/cm3、200mAh/cm3≦C2VMax≦650mAh/cm3、220mAh/cm3≦C2VMax≦630mAh/cm3、又は230mAh/cm3≦C2VMax≦500mAh/cm3
という条件を満たしてよい。
【0047】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における60サイクル目の放電体積電気容量をC2V60とすると、
100mAh/cm3≦C2V60≦800mAh/cm3
という条件を満たす。電池の複数サイクル後の電気容量が高いレベルに達することを測定することによって、電池の容量及び性能を評価することに役立つ。なお、
120mAh/cm3≦C2V60≦750mAh/cm3、140mAh/cm3≦C2V60≦720mAh/cm3、160mAh/cm3≦C2V60≦700mAh/cm3、180mAh/cm3≦C2V60≦680mAh/cm3、200mAh/cm3≦C2V60≦650mAh/cm3、220mAh/cm3≦C2V60≦630mAh/cm3、又は230mAh/cm3≦C2V60≦500mAh/cm3
という条件を満たしてよい。
【0048】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、2Cの電気量で電池に充放電する場合における10サイクル目の放電体積電気容量をC2V10とすると、
0.70≦C2V10/C2V5
という条件を満たす。電池の5サイクル目と短期サイクル回数の後の電気容量の差を比較することで、電池の耐久性を判断することに役立つ。なお、
0.75≦C2V10/C2V5≦1.50、0.80≦C2V10/C2V5≦1.30、0.85≦C2V10/C2V5≦1.20、0.90≦C2V10/C2V5≦1.10、又は0.95≦C2V10/C2V5≦1.05
という条件を満たしてよい。
【0049】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、2Cの電気量で電池に充放電する場合における20サイクル目の放電体積電気容量をC2V20とすると、
0.60≦C2V20/C2V5
という条件を満たす。電池の5サイクル目と中期サイクル回数の後の電気容量の差を比較することで、電池の耐久性を判断することに役立つ。なお、
0.70≦C2V20/C2V5≦1.50、0.75≦C2V20/C2V5≦1.40、0.80≦C2V20/C2V5≦1.30、0.85≦C2V20/C2V5≦1.20、0.90≦C2V20/C2V5≦1.10、又は0.95≦C2V20/C2V5≦1.05
という条件を満たしてよい。
【0050】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn85C2E15とすると、
10≦n85C2E15≦15
という条件を満たす。早期のサイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、リチウム損失の容量維持率に対する影響を低減させることに役立つ。なお、
11≦n85C2E15≦15、12≦n85C2E15≦15、13≦n85C2E15≦15、又は14≦n85C2E15≦15
という条件を満たしてよい。
【0051】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn85C2E50とすると、
40≦n85C2E50≦50
という条件を満たす。長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池可逆性の定量化指標とすることができる。なお、
42≦n85C2E50≦50、44≦n85C2E50≦50、45≦n85C2E50≦50、46≦n85C2E50≦50、47≦n85C2E50≦50、48≦n85C2E50≦50、又は49≦n85C2E50≦50
という条件を満たしてよい。
【0052】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率の平均値をaC2E15とすると、
80%≦aC2E15≦110%
という条件を満たす。早期の充放電において比較的高いクーロン効率の平均値を維持することで、電池が後期のサイクルにおいて高い安定性に達することに役立つ。なお、
82%≦aC2E15≦108%、85%≦aC2E15≦105%、87%≦aC2E15≦103%、90%≦aC2E15≦101%、又は92%≦aC2E15≦100%
という条件を満たしてよい。
【0053】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率の平均値をaC2E50とすると、
75%≦aC2E50≦110%
という条件を満たす。複数のサイクル回数において放電容量と充電容量が良好な一致性を有し、高いクーロン効率の平均値を維持することで、電池の高効率なパフォーマンスの延長に役立つ。なお、
80%≦aC2E50≦108%、82%≦aC2E50≦106%、85%≦aC2E50≦105%、87%≦aC2E50≦103%、90%≦aC2E50≦101%、91%≦aC2E50≦100%、又は92%≦aC2E50≦98%
という条件を満たしてよい。
【0054】
1Cの電気量で電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC1V1とし、2Cの電気量で電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC2V1とすると、
0.50≦C2V1/C1V1
という条件を満たす。高電流で充放電する場合の電気容量と低電流で充放電する場合の電気容量を比較することで分かるように、活性組成物は、負極活物質として電池のレート性能を補強することに役立つ。なお、
0.60≦C2V1/C1V1≦1.50、0.70≦C2V1/C1V1≦1.40、0.75≦C2V1/C1V1≦1.30、0.80≦C2V1/C1V1≦1.25、0.85≦C2V1/C1V1≦1.20、又は0.90≦C2V1/C1V1≦1.18
という条件を満たしてよい。
【0055】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における1サイクル目の放電重量電気容量から15サイクル目の放電重量電気容量までの間の最大値をC2GMaxとすると、
100mAh/g≦C2GMax≦800mAh/g
という条件を満たす。最初の15サイクルの最大電気容量を測定することで、電池が安定状態に達した後の電池の容量を観察することに役立つ。なお、
120mAh/g≦C2GMax≦750mAh/g、140mAh/g≦C2GMax≦700mAh/g、160mAh/g≦C2GMax≦680mAh/g、180mAh/g≦C2GMax≦650mAh/g、200mAh/g≦C2GMax≦630mAh/g、又は250mAh/g≦C2GMax≦600mAh/g
という条件を満たしてよい。
【0056】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における60サイクル目の放電重量電気容量をC2G60とすると、
100mAh/g≦C2G60≦800mAh/g
という条件を満たす。電池の複数サイクル後の電気容量が高いレベルに達することを測定することによって、電池の容量及び性能の重要指標を評価することに役立つ。なお、
110mAh/g≦C2G60≦750mAh/g、120mAh/g≦C2G60≦700mAh/g、130mAh/g≦C2G60≦680mAh/g、140mAh/g≦C2G60≦650mAh/g、150mAh/g≦C2G60≦630mAh/g、又は180mAh/g≦C2G60≦600mAh/g
という条件を満たしてよい。
【0057】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、2Cの電気量で電池に充放電する場合における60サイクル目の放電体積電気容量をC2V60とすると、
0.50≦C2V60/C2V5
という条件を満たす。電池の5サイクル目と長期サイクル回数の後の電気容量の差を比較することで、電池の寿命を判断する根拠とすることに役立つ。なお、
0.60≦C2V60/C2V5≦1.50、0.70≦C2V60/C2V5≦1.40、0.75≦C2V60/C2V5≦1.30、0.80≦C2V60/C2V5≦1.20、0.85≦C2V60/C2V5≦1.15、0.90≦C2V60/C2V5≦1.10、又は0.95≦C2V60/C2V5≦1.05
という条件を満たしてよい。
【0058】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn90C2E15とすると、
8≦n90C2E15≦15
という条件を満たす。早期のサイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池が後期のサイクルにおいて安定性を維持することに役立つ。なお、
9≦n90C2E15≦15、10≦n90C2E15≦15、11≦n90C2E15≦15、12≦n90C2E15≦15、13≦n90C2E15≦15、又は14≦n90C2E15≦15
という条件を満たしてよい。
【0059】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn90C2E50とすると、
30≦n90C2E50≦50
という条件を満たす。長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、活物質に対するリチウムイオンの挿入と脱離のバランスを維持し、電池の寿命を延長することに役立つ。なお、
33≦n90C2E50≦50、35≦n90C2E50≦50、38≦n90C2E50≦50、40≦n90C2E50≦50、41≦n90C2E50≦49、42≦n90C2E50≦48、又は43≦n90C2E50≦47
という条件を満たしてよい。
【0060】
2Cの電気量で電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC2V1とし、4Cの電気量で電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC4V1とすると、
0.50≦C4V1/C2V1
という条件を満たす。大きな電流で電池充放電試験を行うことにより分かるように、活性組成物は、負極活物質として高い化学的安定性及び高いイオン移動能力を有し、電池の急速充電時の安全性を補強することに役立つ。なお、
0.60≦C4V1/C2V1≦1.50、0.70≦C4V1/C2V1≦1.40、0.75≦C4V1/C2V1≦1.30、0.80≦C4V1/C2V1≦1.20、0.85≦C4V1/C2V1≦1.15、又は0.90≦C4V1/C2V1≦1.10
という条件を満たしてよい。
【0061】
本開示内容に記載の電池のサイクル回数の定義について、電池が市販可能な製品である状態にあるとし、この状態での最初の試験が、本開示内容で定義された1サイクル目であり、1回の放電と1回の充電試験を完成すると、1回のサイクル回数であり、このように累積する。
【0062】
本開示内容に記載の電気容量について、電池の充電電気容量及び電池の放電電気容量を測定してよい。電気容量を計算する方法は、体積電気容量(mAh/cm3)及び重量電気容量(mAh/g)に分けられてよい。体積電気容量は、電池における1立方センチメートル当たりの極板により提供可能な電気容量を表し、体積電気容量を計算する際に、集電体の体積を差し引く必要がある。重量電気容量は、電池における1グラム当たりの極板により提供可能な電気容量を表し、重量電気容量を計算する際に、集電体の重量を差し引く必要がある。極板は、正極板又は負極板であってよく、集電体は、金属箔(例えば、アルミニウム箔、銅箔)で製造された基材を有する。
【0063】
本開示内容に記載のC-rate(C)は、電池が完全に放電するために1時間かかる場合の電気量の大きさを表すことができる。Cは、電池に充放電する電気量の単位としてよい。
【0064】
本開示内容に記載の電池計測の電圧範囲について、正、負極材料の酸化還元電位に基づいて適切な電圧範囲を選択することができる。電圧範囲としては、0V~5.0Vを選択することができ、好ましくは2.5V~4.5Vを選択することができる。
【0065】
本開示内容に記載の放電体積電気容量は、CiVjと表されてよく、前記放電重量電気容量は、CiGjと表されてよい。iは、Cを単位とする電気量で充放電することを表し、jは、電池の充放電の現在のサイクル回数を表す。
【0066】
本開示内容に記載のクーロン効率がある特定の百分率範囲を満たす総回数は、nxCyEzと表されてよい。xは、この特定の百分率範囲の下限値を表し、yは、Cを単位とする電気量で充放電することを表し、zは、電池の充放電のカットオフサイクル回数を表す。
【0067】
本開示内容に記載のクーロン効率の平均値は、aCyEzと表されてよい。yは、Cを単位とする電気量で充放電することを表し、zは、電池の充放電のカットオフサイクル回数を表す。
【0068】
本開示内容に記載の電池について、2Cの電気量で電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、2Cの電気量で電池に充放電する場合における500サイクル目の放電体積電気容量をC2V500とすると、
0.50≦C2V500/C2V5≦1.50
という条件を満たす。電池の5サイクル目と長期サイクル回数の後の電気容量の差を比較することで、電池の寿命を判断する根拠とすることに役立つ。なお、
0.60≦C2V500/C2V5≦1.30、0.70≦C2V500/C2V5≦1.10、0.80≦C2V500/C2V5≦1.00、又は0.85≦C2V500/C2V5≦0.95
という条件を満たしてよい。
【0069】
本開示内容に記載の電池について、4Cの電気量で電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC4V5とし、4Cの電気量で電池に充放電する場合における500サイクル目の放電体積電気容量をC4V500とすると、
0.40≦C4V500/C4V5≦1.50
という条件を満たす。大きな電流で電池を試験する5サイクル目と長期サイクル回数の後の電気容量の差を比較することで、電池の容量及び性能を評価することに役立つ。なお、
0.50≦C4V500/C4V5≦1.40、0.60≦C4V500/C4V5≦1.30、0.70≦C4V500/C4V5≦1.20、0.80≦C4V500/C4V5≦1.00、又は0.85≦C4V500/C4V5≦0.95
という条件を満たしてよい。
【0070】
本開示内容に記載の電池について、10Cの電気量で電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC10V5とし、10Cの電気量で電池に充放電する場合における500サイクル目の放電体積電気容量をC10V500とすると、
0.30≦C10V500/C10V5≦1.50
という条件を満たす。大きな電流で電池を試験する5サイクル目と長期サイクル回数の後の電気容量の差を比較することで、電池の容量及び性能を評価することに役立つ。なお、
0.40≦C10V500/C10V5≦1.40、0.50≦C10V500/C10V5≦1.30、0.60≦C10V500/C10V5≦1.20、0.70≦C10V500/C10V5≦1.10、0.80≦C10V500/C10V5≦1.00、又は0.85≦C10V500/C10V5≦0.95
という条件を満たしてよい。
【0071】
本開示内容に記載の電池について、2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さい総回数をn85C2E500とすると、
400≦n85C2E500≦500
という条件を満たす。長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池可逆性の定量化指標とすることができる。なお、
420≦n85C2E500≦495、440≦n85C2E500≦490、450≦n85C2E500≦485、又は460≦n85C2E500≦480
という条件を満たしてよい。
【0072】
本開示内容に記載の電池について、2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さい総回数をn90C2E500とすると、
350≦n90C2E500≦500
という条件を満たす。長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池可逆性の定量化指標とすることができる。なお、
370≦n90C2E500≦495、385≦n90C2E500≦490、400≦n90C2E500≦485、又は420≦n90C2E500≦480
という条件を満たしてよい。
【0073】
本開示内容に記載の電池について、4Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さい総回数をn85C4E500とすると、
350≦n85C4E500≦500
という条件を満たす。大きな電流で充放電試験を行う場合の長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池可逆性の定量化指標とすることができる。なお、
370≦n85C4E500≦495、385≦n85C4E500≦490、400≦n85C4E500≦485、又は420≦n85C4E500≦480
という条件を満たしてよい。
【0074】
本開示内容に記載の電池について、4Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さい総回数をn90C4E500とすると、
350≦n90C4E500≦500
という条件を満たす。大きな電流で充放電試験を行う場合の長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池可逆性の定量化指標とすることができる。なお、
370≦n90C4E500≦495、385≦n90C4E500≦490、400≦n90C4E500≦485、又は420≦n90C4E500≦480
という条件を満たしてよい。
【0075】
本開示内容に記載の電池について、10Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さい総回数をn85C10E500とすると、
350≦n85C10E500≦500
という条件を満たす。大きな電流で充放電試験を行う場合の長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池可逆性の定量化指標とすることができる。なお、
370≦n85C10E500≦495、385≦n85C10E500≦490、400≦n85C10E500≦485、又は420≦n85C10E500≦480
という条件を満たしてよい。
【0076】
本開示内容に記載の電池について、10Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さい総回数をn90C10E500とすると、
350≦n90C10E500≦500
という条件を満たす。大きな電流で充放電試験を行う場合の長期サイクル回数のクーロン効率がいずれも高いレベルに達することで、電池可逆性の定量化指標とすることができる。なお、
370≦n90C10E500≦495、385≦n90C10E500≦490、400≦n90C10E500≦485、又は420≦n90C10E500≦480
という条件を満たしてよい。
【0077】
本開示内容に記載の電池について、2Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率の平均値をaC2E500とすると、
80%≦aC2E500≦110%
という条件を満たす。複数のサイクル回数において放電容量と充電容量が良好な一致性を有し、高いクーロン効率の平均値を維持することで、電池の高効率なパフォーマンスの延長に役立つ。なお、
85%≦aC2E500≦105%、又は90%≦aC2E500≦100%
という条件を満たしてよい。
【0078】
本開示内容に記載の電池について、4Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率の平均値をaC4E500とすると、
80%≦aC4E500≦110%
という条件を満たす。大きな電流で充放電試験を行う場合の複数のサイクル回数において放電容量と充電容量が良好な一致性を有し、高いクーロン効率の平均値を維持することで、電池の高効率なパフォーマンスの延長に役立つ。なお、
85%≦aC4E500≦105%、又は90%≦aC4E500≦100%
という条件を満たしてよい。
【0079】
本開示内容に記載の電池について、10Cの電気量で電池に充放電する場合における最初の500サイクルのクーロン効率の平均値をaC10E500とすると、
80%≦aC10E500≦110%
という条件を満たす。大きな電流で充放電試験を行う場合の複数のサイクル回数において放電容量と充電容量が良好な一致性を有し、高いクーロン効率の平均値を維持することで、電池の高効率なパフォーマンスの延長に役立つ。なお、
85%≦aC10E500≦105%、又は90%≦aC10E500≦100%
という条件を満たしてよい。
【0080】
本開示内容に記載の体積エネルギー密度は、以下の式に基づいて計算されてよい。
体積エネルギー密度(Wh/L)=放電容量(Ah)×公称電圧(V)/電池総体積(L)。
【0081】
本開示内容に記載の重量エネルギー密度は、以下の式に基づいて計算されてよい。
重量エネルギー密度(Wh/kg)=放電容量(Ah)×公称電圧(V)/電池総重量(kg)。
【0082】
本開示内容に記載の電池について、電池の5サイクル目の放電体積エネルギー密度をvE5とすると、
500Wh/L≦vE5≦900Wh/L
という条件を満たす。電池の放電体積エネルギー密度が高いレベルに達することで、多様な適用性を有することに役立つ。なお、
550Wh/L≦vE5≦850Wh/L、又は600Wh/L≦vE5≦800Wh/L
という条件を満たしてよい。
【0083】
本開示内容に記載の電池について、電池の5サイクル目の放電重量エネルギー密度をgE5とすると、
180Wh/kg≦gE5≦450Wh/kg
という条件を満たす。電池の放電重量エネルギー密度が高いレベルに達することで、多様な適用性を有することに役立つ。なお、
200Wh/kg≦gE5≦400Wh/kg、又は250Wh/kg≦gE5≦350Wh/kg
という条件を満たしてよい。
【0084】
本開示内容に記載の粒径について、動的光散乱によってブラウン運動における粒子によって散乱される光の経時的振幅を計測することによって粒径及びその粒径分布を測定してよく、Stokes-Einstein equationに基づいて粒径の大きさを求める。式は以下の通りである。
D=kT/(3πηDf)
ただし、Dは粒径(単位m)であり、kはボルツマン定数(単位J/K)であり、Tは絶対温度(単位K)であり、ηは溶媒の粘度(単位kg×m-1×s-1)であり、Dfは拡散係数(単位m2×s-1)である。
【0085】
本開示内容に記載の粒径分布は、被測物における様々な異なるサイズの粒子の粒径分布状況を表し、各粒径分布の割合、及び体積を基準とする累積量の百分率に基づき、累積粒径分布関数(cumulative particle size distribution)を得ることができる。例えば、累積粒径分布の百分率が50%に達する場合の粒径をD50と定義する場合、被測物のうち50%の粒子の粒径がD50の粒径サイズよりも小さいことを説明することができる。D10、D90については、このように類推し、特に説明しない限り、D50を粒径の判断基準とする。
【0086】
本開示内容に記載のコア粒径は、X線回折分析装置(X-ray diffractometer)によりシリコン結晶粒子の回折ピーク{111}を分析することで、下記のScherrer式に基づいて測定することができる。
L=(κ×λ)/(βcos(θ/2))
ただし、Lは、シリコン結晶粒子の粒径(単位nm)であり、κは、形状因子(約0.9であるが、結晶体の実際の形状によって変化する)であり、βは、回折ピーク{111}の半値幅(単位はラジアン)であり、θは、回折ピーク{111}の位置である。
【0087】
本開示内容に記載の負極板は、単層又は二層塗布、真空コーティング又は複合構造等の方法により製造されてよい。
【0088】
本開示内容に記載の粗さは、ISO 251781の表面性状パラメータSa(μm)に基づいて面の算術平均高さである。粗さが計測される領域の面積は、少なくとも10000μm
2より大きく設定され、平均面の高さは、領域の面積内における各点の座標Z(x,y)の高さの算術平均数である。Saは、領域の面積内における各点の座標Z(x,y)の平均面に対する高さの差の絶対値の平均値であり、下記式に基づき算出される。
【数1】
ただし、Aは、領域の面積(μm
2)であり、hは、平均面の高さ(μm)である。
【0089】
本開示内容に記載の導電度は、電気化学インピーダンススペクトロスコピー(electrochemical impedance spectroscopy;EIS)の方法を採用し、ポリマー又は電解質に1Hz~100Hz、振幅50mVの交流電流を印加し、抵抗値を計測し、更に下記式によって導電度を計算する。
Ci=(1/R)×(L/A)
ただし、Ci(S×cm-1)は導電度であり、R(Ω)は抵抗値であり、L(cm)は両電極のピッチであり、A(cm2)は、被測物と電極の断面積である。(L/A)は、導電度係数(cm-1)として表されてよい。
【0090】
本開示内容に記載の電気化学的安定性は、線形掃引ボルタンメトリー(linear sweep voltammetry;LSV)を採用し、0.1V/sの走査速度で、Li/Li+相対電圧が-5V~5Vの条件下で循環測定し、対応して発生した電流と電位の関係の変化結果を得ることができる。
【0091】
本開示内容に記載の電池アセンブリは、電池ケース、ドーム、重り片、蓋板、タブ、キャップを含んでよい。
【0092】
本開示内容に記載の電池は、一次電池又は二次電池に分けられてよく、一次電池又は二次電池の電気化学的キャリアは、ボタン式キャリア、巻き取り式キャリア又は積層式キャリアのうちの少なくとも1種であってよい。軽量・薄型の設計が求められるデジタルカメラ、携帯電話、ノートパソコン、ゲーム機のハンドル等の携帯型電子製品に適用されてもよく、軽量電気自動車、電気自動車等の大規模な電力貯蔵産業に適用されてもよい。
【0093】
上記実施形態によれば、以下、具体的な実施例を提案し、実験データに合わせて詳細に説明する。
【0094】
<比較例>
【0095】
比較例は、負極が活性組成物を含む電池であり、前記活性組成物は、シリコン活物質及び炭素活物質を含む。シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとし、炭素活物質の活性組成物に占める重量比をPcとすると、
Ps=10.0%、及びPc=90.0%
という条件を満たす。
【0096】
シリコン活物質の粒径をsD50とすると、
sD50=80nm
という条件を満たす。
【0097】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量から15サイクル目の放電体積電気容量までの間の最大値はC2VMaxであり、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における60サイクル目の放電体積電気容量はC2V60とすると、
C2VMax=163.3mAh/cm3、及びC2V60=0.5mAh/cm3
という条件を満たす。
【0098】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量をC2V5とし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における10サイクル目の放電体積電気容量をC2V10とし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における20サイクル目の放電体積電気容量をC2V20とすると、
C2V10/C2V5=0.98、及びC2V20/C2V5=0.11
という条件を満たす。
【0099】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn85C2E15とし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率が85%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn85C2E50とすると、
n85C2E15=10、及びn85C2E50=17
という条件を満たす。
【0100】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率の平均値をaC2E15とし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率の平均値をaC2E50とすると、
aC2E15=85.4%、及びaC2E50=109.1%
という条件を満たす。
【0101】
1Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC1V1とし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC2V1とすると、
C2V1/C1V1=0.61と
いう条件を満たす。
【0102】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における1サイクル目の放電重量電気容量から15サイクル目の放電重量電気容量までの間の最大値をC2GMaxとし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における60サイクル目の放電重量電気容量をC2G60とすると、
C2GMax=335.2mAh/g、及びC2G60=1.1mAh/g
という条件を満たす。
【0103】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における5サイクル目の放電体積電気容量はC2V5とし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における60サイクル目の放電体積電気容量をC2V60とすると、
C2V60/C2V5=0.01
という条件を満たす。
【0104】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における最初の15サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn90C2E15とし、2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における最初の50サイクルのクーロン効率が90%より大きく110%より小さいことを満たす総回数をn90C2E50とすると、
n90C2E15=1、及びn90C2E50=8
という条件を満たす。
【0105】
2Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC2V1とし、4Cの電気量で比較例の電池に充放電する場合における1サイクル目の放電体積電気容量をC4V1とすると、
C4V1/C2V1=0.97
という条件を満たす。
【0106】
比較例の電池の詳細データは、下記の表1~表3に示される。
【0107】
<第1実施例>
【0108】
第1実施例は、負極が活性組成物を含む電池であり、前記活性組成物は、ニオブチタン酸化物、シリコン活物質及び炭素活物質を含む。ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比はPtnであり、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとし、炭素活物質の活性組成物に占める重量比をPcとすると、
Ptn=22.5%、Ps=10.0%、Pc=67.5%、Ptn/Ps=2.3、及びPtn/(Ps+Pc)=0.3
という条件を満たす。
【0109】
シリコン活物質の粒径をsD50とし、ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
sD50=80nm、tnD50=271nm、及びtnD50/sD50=3.4
という条件を満たす。
【0110】
第1実施例の電池の詳細データは、下記の表1~表3に示される。第1実施例の表1~表3における他のパラメータの定義は、いずれも比較例と同じであり、ここでその説明を省略する。
【0111】
<第2実施例>
【0112】
第2実施例は、負極が活性組成物を含む電池であり、前記活性組成物は、ニオブチタン酸化物、シリコン活物質及び炭素活物質を含む。ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとし、炭素活物質の活性組成物に占める重量比をPcとすると、
Ptn=67.5%、Ps=10.0%、Pc=22.5%、Ptn/Ps=6.8、及びPtn/(Ps+Pc)=2.1
という条件を満たす。
【0113】
シリコン活物質の粒径をsD50とし、ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
sD50=80nm、tnD50=428nm、及びtnD50/sD50=5.4
という条件を満たす。
【0114】
第2実施例の電池の詳細データは、下記の表1~表3に示される。第2実施例の表1~表3における他のパラメータの定義は、いずれも比較例と同じであり、ここでその説明を省略する。
【表1】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表2-9】
【表2-10】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【0115】
<第3実施例>
【0116】
第3実施例は、負極が活性組成物を含む電池であり、前記活性組成物は、ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む。ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとすると、
Ptn=90.0%、Ps=10.0%、及びPtn/Ps=9.0
という条件を満たす。
【0117】
シリコン活物質の粒径はsD50であり、ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
sD50=80nm、tnD50=428nm、及びtnD50/sD50=5.4
という条件を満たす。
【0118】
第3実施例の電池の詳細データは、下記の表4~表6に示される。第3実施例の表4~表6における他のパラメータの定義は、いずれも比較例と同じであり、ここでその説明を省略する。
【0119】
<第4実施例>
【0120】
第4実施例は、負極が活性組成物を含む電池であり、前記活性組成物は、ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む。ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとすると、
Ptn=92.5%、Ps=7.5%、及びPtn/Ps=12.3
という条件を満たす。
【0121】
シリコン活物質の粒径をsD50とし、ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
sD50=80nm、tnD50=428nm、及びtnD50/sD50=5.4
という条件を満たす。
【0122】
第4実施例の電池の詳細データは、下記の表4~表6に示される。第4実施例の表4~表6における他のパラメータの定義は、いずれも比較例と同じであり、ここでその説明を省略する。
【0123】
<第5実施例>
【0124】
第5実施例は、負極が活性組成物を含む電池であり、前記活性組成物は、ニオブチタン酸化物及びシリコン活物質を含む。ニオブチタン酸化物の活性組成物に占める重量比をPtnとし、シリコン活物質の活性組成物に占める重量比をPsとすると、
Ptn=87.5%、Ps=12.5%、及びPtn/Ps=7.0
という条件を満たす。
【0125】
シリコン活物質の粒径をsD50とし、ニオブチタン酸化物の粒径をtnD50とすると、
sD50=80nm、tnD50=610nm、及びtnD50/sD50=7.6
という条件を満たす。
【0126】
第5実施例の電池の詳細データは、下記の表4~表6に示される。第5実施例の表4~表6における他のパラメータの定義は、いずれも比較例と同じであり、ここでその説明を省略する。
【表4】
【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【表5-4】
【表5-5】
【表5-6】
【表5-7】
【表5-8】
【表5-9】
【表5-10】
【表6-1】
【表6-2】
【表6-3】
【0127】
本開示内容は実施形態により前述の通りに開示されたが、これらに限定されず、当業者であれば、本開示内容の精神と範囲から逸脱しない限り、多様な変更や修飾を加えることができる。従って、本開示内容の保護範囲は、請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。