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  • 特開-浴室用排水口 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082320
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】浴室用排水口
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/28 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
E03C1/28 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196083
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000100562
【氏名又は名称】アール・ビー・コントロールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】荒木 洋一
【テーマコード(参考)】
2D061
【Fターム(参考)】
2D061DA01
2D061DD04
2D061DD14
(57)【要約】
【課題】排水トラップ内に流入する湯水は上水ではなく、かつ、一定量の湯水が排水トラップ内に長時間滞留するので、排水トラップ内はヌメリで汚れることが考えられる。このヌメリを放置しておくと、毛髪などのゴミがヌメリに付着し、あるいはカビの温床となるため、定期的に排水トラップの内周面を物理的に擦ってヌメリを除去する清掃を行う必要がある。ところが従来の構造では排水カバー(遮蔽部材)が排水トラップ内に固定されているので、排水カバーの内側面を含めた排水カバーで覆われている部分のヌメリを除去しづらい。
【解決手段】排水カバーを上下方向にスライド自在に設け、かつ、排水カバーの上部に把持部を形成して、排水カバーが排水管の開口を囲っている状態から把持部を摘まんで上方に引き上げることにより排水カバーを排水トラップ外に取り外しできるように構成した。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽からの湯水が流入する流入管が接続された、上方に開口する有底の排水トラップを備え、浴室の床面からの湯水がこの排水トラップに上方から流入するように構成し、更に排水トラップ内の湯水を外部へ排水する排水管が排水トラップに接続され、この排水管の開口部分を排水トラップ内で上方から囲って、排水管からの害虫や臭気の逆流を防止する排水カバーを備えた浴室用排水口において、上記排水カバーを上下方向にスライド自在に設け、かつ、排水カバーの上部に把持部を形成して、排水カバーが排水管の開口を囲っている状態から把持部を摘まんで上方に引き上げることにより排水カバーを排水トラップ外に取り外しできるように構成したことを特徴とする浴室用排水口。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽からの湯水が流入する流入管が接続された、上方に開口する有底の排水トラップを備え、浴室の床面からの湯水がこの排水トラップに上方から流入するように構成し、更に排水トラップ内の湯水を外部へ排水する排水管が排水トラップに接続され、この排水管の開口部分を排水トラップ内で上方から囲って、排水管からの害虫や臭気の逆流を防止する排水カバーを備えた浴室用排水口に関する。
【背景技術】
【0002】
浴槽からの湯水が流入する流入管が接続された、上方に開口する有底の排水トラップを備え、浴室の床面からの湯水がこの排水トラップに上方から流入するように構成し、更に排水トラップ内の湯水を外部へ排水する排水管が排水トラップに接続され、この排水管の開口部分を排水トラップ内で上方から囲って、排水管からの害虫や臭気の逆流を防止する排水カバーを備えた浴室用排水口が従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-104343号公報(図5遮蔽部材46)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
排水トラップ内に流入する湯水は上水ではなく、かつ、一定量の湯水が排水トラップ内に長時間滞留するので、排水トラップ内はヌメリで汚れることが考えられる。このヌメリを放置しておくと、毛髪などのゴミがヌメリに付着し、あるいはカビの温床となるため、定期的に排水トラップの内周面を物理的に擦ってヌメリを除去する清掃を行う必要がある。
【0005】
ところが従来の構造では排水カバー(遮蔽部材)が排水トラップ内に固定されているので、排水カバーの内側面を含めた排水カバーで覆われている部分のヌメリを除去しづらいという不具合が生じる。
【0006】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、排水トラップ内の排水カバーで囲われた部分のヌメリも容易に清掃できる浴室用排水口を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明による浴室用排水口は、浴槽からの湯水が流入する流入管が接続された、上方に開口する有底の排水トラップを備え、浴室の床面からの湯水がこの排水トラップに上方から流入するように構成し、更に排水トラップ内の湯水を外部へ排水する排水管が排水トラップに接続され、この排水管の開口部分を排水トラップ内で上方から囲って、排水管からの害虫や臭気の逆流を防止する排水カバーを備えた浴室用排水口において、上記排水カバーを上下方向にスライド自在に設け、かつ、排水カバーの上部に把持部を形成して、排水カバーが排水管の開口を囲っている状態から把持部を摘まんで上方に引き上げることにより排水カバーを排水トラップ外に取り外しできるように構成したことを特徴とする。
【0008】
従来の排水カバーは排水トラップ内に固定されていたが、上記構成によれば、排水カバーを上方に引き上げることにより排水トラップ外に取り外すことができるので、排水カバーで囲われていた部分の掃除がしやすくなり、かつ排水カバー自体も排水トラップの外で入念に清掃することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上の説明から明らかなように、本発明は、排水カバーを排水トラップから取り外すことができるように構成したので、排水カバーで囲われた部分の清掃を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照して、1は排水トラップである。この排水トラップ1は上方に開口した有底の形状である。図外の浴槽の底部に形成された排水口から浴槽外へと排出される湯水が通る流入管11が排水トラップ1に接続されており、この流入管11を余おって排水トラップ1内に流入した湯水は排水管12を通って同じく図外の下水管へと導かれる。また、翌日の床面FLに流れた湯水は排水トラップ1に対して上方から流入し、浴槽からの湯水と同じく排水管12を通って下水管へと流れる。なお、段13には図示しないが、毛髪用のゴミを捕集する捕集部材がセットされる。
【0012】
14は排水管12の排水トラップ1に対する開口であり、排水トラップ1の底面からこの開口14の下縁の位置までの湯水が排水トラップ1内に残ることになる。そのままでは、開口14が排水トラップ1の内部に開口することになるので、排水管12を伝って逆流する害虫や臭気が排水トラップ1内へと流れ込み、更には浴室内へと侵入することになる。
【0013】
そこで、この開口14を囲う排水カバー2を設けた。この排水カバー2は図示の状態から縦軸を中心に180度反転させて取り付けるものであり、開口14の右側の係合部に排水カバー2の側部22が係合し、最終的には開口14の上部の係合部16に排水カバー2の上部23が係合し、側部24とで開口14を左右および上方から囲うことになる。
【0014】
なお、排水カバー2の下端は排水トラップ1内に残留した湯水に水没するため、害虫や臭気は排水カバー2で遮られて排水トラップ1内に逆流することはない。
【0015】
排水トラップ1内を清掃する際には、排水カバー2の上部に形成した把持部21を摘まんで上方に引き上げれば、排水カバー2を排水トラップ1内から取り外すことができる。
【0016】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0017】
1 排水トラップ
2 排水カバー
11 流入管
12 排水管
14 開口
16 係合部
21 把持部
FL 床面
図1