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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082352
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】物品搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
B65G47/86 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196141
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴志
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA07
3F072GC04
3F072GG12
3F072KC01
3F072KC09
(57)【要約】
【課題】物品を高速で搬送しつつ、物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる物品搬送装置を提供すること。
【解決手段】容器搬送装置2において、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に移動するときに、接触支持部4Aを容器20に接触させることにより容器20の姿勢を維持して搬送し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アクチュエータ9によってアーム部材5を近接位置から離隔位置に移動させ、駆動モータ6によって接触支持部4Aが容器20の一側面20aから離隔するようにスターホイール4を駆動する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品投入位置(P1)で物品投入部(11)から順次投入される物品(20)を収容する複数の収容部(4A、5、21A、22)を含み、前記収容部に収容された物品を物品検査位置(P2)に搬送する搬送部材(4、21)を備え、
前記収容部が、
前記搬送部材の端部に設けられ、前記物品の一側面(20a)に接触可能な複数の接触支持部(4A、21A)と、
前記物品の他側面(20b)に近接する近接位置と前記物品の他側面から離隔する離隔位置とに移動するように前記搬送部材の端部に設けられた複数の補助支持部(5、22)とを含んで構成される物品搬送装置(2)であって、
前記搬送部材を前記物品の搬送方向に駆動する駆動部(6)と、
前記物品を収容した前記収容部が、少なくとも前記物品投入位置よりも下流側から前記物品検査位置に移動するときに、前記補助支持部が前記近接位置に位置するように前記補助支持部を支持するガイド部(10、24)と、
前記補助支持部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させるアクチュエータ(9、25)とを有し、
前記物品が前記物品投入位置から前記物品検査位置に移動するときに、前記接触支持部を前記物品に接触させることにより前記物品の姿勢を維持して搬送し、
前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記アクチュエータによって前記補助支持部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させ、かつ、前記駆動部によって前記接触支持部が前記物品の一側面から離隔するように前記搬送部材を駆動する物品搬送装置。
【請求項2】
前記補助支持部は、
支持軸(5A)を介して前記搬送部材に取付けられ、前記搬送部材と一体で移動可能なアーム部材(5)を有し、
前記アーム部材は、
前記支持軸に対して一端側に設けられ、前記支持軸を支点にして前記近接位置と前記離隔位置とに揺動自在な第1のアーム部(5B)と、
前記支持軸に対して他端側に設けられ、前記アクチュエータによって操作されることにより、前記第1のアーム部を前記近接位置と前記離隔位置とに揺動させる第2のアーム部(5C)とを有し、
前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記アクチュエータが前記第2のアーム部を操作することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させる請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項3】
前記補助支持部は、
前記搬送部材と一体で移動自在なアーム部材(22)を有し、
前記アーム部材は、
前記搬送部材に回動自在に支持された軸部(22A)と、
前記軸部の一端部に設けられ、前記軸部が回転することにより、前記近接位置と前記離隔位置とに揺動自在な第1のアーム部(22B)と、
前記軸部の他端部に設けられ、前記アクチュエータによって操作されることにより揺動して前記軸部を回転させる第2のアーム部(22C)とを有し、
前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記アクチュエータによって前記第2のアーム部を操作することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させる請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項4】
前記ガイド部は、
前記搬送部材の移動方向において少なくとも前記物品投入位置よりも下流側から前記物品検査位置に向かって延在し、前記第2のアーム部が接触するガイド板(10、24)からなり、
前記搬送部材の移動によって前記物品が前記物品検査位置に搬送されるまで前記第2のアーム部が前記ガイド板に接触することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置に維持する請求項2または請求項3に記載の物品搬送装置。
【請求項5】
前記第1のアーム部が前記離隔位置に位置するように前記アーム部材を付勢する付勢部材(8、23)を有し、
前記アクチュエータは、
前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記第2のアーム部を前記付勢部材の付勢力に抗して押圧することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置に維持する第1の位置と、前記アーム部材の押圧を解除する第2の位置とに移動自在な押圧部(9C、25C)を有し、
前記押圧部が第2の位置に移動したときに、前記アーム部材が前記付勢部材に付勢されることにより、前記第1のアーム部が前記近接位置から前記離隔位置に揺動する請求項4に記載の物品搬送装置。
【請求項6】
前記第2のアーム部は、前記ガイド板に接触して回転する回転体(5D、22F)を有する請求項4に記載の物品搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器を計量装置に搬送する物品搬送装置として、特許文献1に記載される容器を計量するシステムが知られている。
【0003】
この容器を計量するシステムは、径方向の外周部に容器を引き込むための凹部を有する回転ディスクを備えており、凹部に容器を引き込んで回転ディスクが回転することにより、容器を計量ステーションまで搬送する。
【0004】
計量ステーションには、容器を計量(秤量)するための計量セルが設けられており、容器が回転ディスクによって計量ステーションに搬送されたときに、計量セルの上で容器を静止させた後、正確な計量値を得るために、容器を凹部から物理的に切り離す。このため、凹部は容器の寸法よりも大きく形成されている。
【0005】
ところで、従来の容器を計量するシステムにあっては、回転ディスクによって容器を低速で計量ステーションに搬送する場合は、容器の計量時に計量セルと容器の摩擦力によって容器を計量位置で停止させることができる。
【0006】
しかしながら、容器を計量ステーションに高速で搬送して計量位置で停止させる場合には、容器と凹部の隙間によって容器が凹部内で激しく揺れるため、容器の静止位置を特定できず、場合によっては凹部と容器が接触した状態で容器が計量されるおそれがあり、容器を正確に計量できないおそれがある。
【0007】
このため、容器を高速で搬送することが困難となり、容器の計量時間が長くなるおそれがある。
【0008】
このような事態が生じることを回避可能なものとして、特許文献2に記載される計量システムが知られている。
【0009】
この計量システムは、計量テーブルと、計量テーブルに設けられ、容器をクランプするクランプ装置とを有する。計量テーブルとクランプ装置は、容器の計量を行う計量セルの荷重受け部に載置されており、容器を搬送する搬送軌道が計量テーブル上を走っている。
【0010】
この計量システムは、搬送軌道に沿って計量テーブル上に搬送される容器をクランプ装置で保持した状態で計量セルによって計量できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第6128466号公報
【特許文献2】特許第4805360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献2に記載される計量システムにあっては、容器を保持するクランプ装置が容器を計量する計量セル上に設置されているので、静止直後の容器の位置を正確に制御できないおそれがある上に、場合によっては搬送軌道(すなわち、搬送装置)に接触した状態で容器が保持されるおそれがあり、容器を正確に計量できないおそれがある。
【0013】
そこで、本発明は、物品を高速で搬送しつつ、物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる物品搬送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の物品搬送装置は、物品投入位置で物品投入部から順次投入される物品を収容する複数の収容部を含み、前記収容部に収容された物品を物品検査位置に搬送する搬送部材を備え、前記収容部が、前記搬送部材の端部に設けられ、前記物品の一側面に接触可能な複数の接触支持部と、前記物品の他側面に近接する近接位置と前記物品の他側面から離隔する離隔位置とに移動するように前記搬送部材の端部に設けられた複数の補助支持部とを含んで構成される物品搬送装置であって、前記搬送部材を前記物品の搬送方向に駆動する駆動部と、前記物品を収容した前記収容部が、少なくとも前記物品投入位置よりも下流側から前記物品検査位置に移動するときに、前記補助支持部が前記近接位置に位置するように前記補助支持部を支持するガイド部と、前記補助支持部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させるアクチュエータとを有し、前記物品が前記物品投入位置から前記物品検査位置に移動するときに、前記接触支持部を前記物品に接触させることにより前記物品の姿勢を維持して搬送し、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記アクチュエータによって前記補助支持部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させ、かつ、前記駆動部によって前記接触支持部が前記物品の一側面から離隔するように前記搬送部材を駆動するものから構成されている。
【0015】
この構成により、物品が物品投入位置から物品検査位置に移動するときに、接触支持部を物品に接触させることにより物品の姿勢を維持して搬送するので、物品を物品投入位置から物品検査位置まで高速で搬送できる。
【0016】
また、物品が物品検査位置に搬送されたときには、駆動部によって搬送部材を停止し、アクチュエータによって補助支持部を近接位置から離隔位置に移動させることにより、補助支持部を物品の他側面から近接位置よりも遠くに離隔させることができる。
【0017】
この後、駆動部によって接触支持部が物品の一側面から離隔するように搬送部材を移動させることにより、物品が物品検査位置で接触支持部と補助支持部に干渉することを防止できる。
【0018】
この結果、物品投入部から投入された物品を物品検査位置まで高速で搬送して物品を物品検査位置に正確に位置決めできるとともに、物品検査位置で物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる。
【0019】
また、物品が物品投入位置から物品検査位置まで高速で搬送されるときには、補助支持部が近接位置に位置するので、物品の他側面と補助支持部との間に僅かな隙間が形成される。これにより、物品が接触支持部と補助支持部とに完全に保持されることがない。
【0020】
このため、例えば、物品が搬送面をスライドしながら物品投入位置から物品検査位置に搬送されるときに、物品が搬送面に強く衝突することを防止して、物品の搬送中に物品に強い衝撃が加わることを防止でき、物品を保護できる。
【0021】
また、本発明の物品搬送装置において、前記補助支持部は、支持軸を介して前記搬送部材に取付けられ、前記搬送部材と一体で移動可能なアーム部材を有し、前記アーム部材は、前記支持軸に対して一端側に設けられ、前記支持軸を支点にして前記近接位置と前記離隔位置とに揺動自在な第1のアーム部と、前記支持軸に対して他端側に設けられ、前記アクチュエータによって操作されることにより、前記第1のアーム部を前記近接位置と前記離隔位置とに揺動させる第2のアーム部とを有し、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記アクチュエータが前記第2のアーム部を操作することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させるものから構成される。
【0022】
この構成により、物品が物品検査位置に位置したときに、第1のアーム部を物品の他側面から近接位置よりも遠くに離隔させることができる。
【0023】
この後、接触支持部が物品の一側面から離隔するように駆動部によって搬送部材を移動させることにより、接触支持部を物品の一側面から離隔させることができる。このため、物品が物品検査位置で接触支持部と第1のアーム部に干渉することを防止できる。この結果、物品検査位置で物品を正確に検査できる。
【0024】
また、本発明の物品搬送装置において、前記補助支持部は、前記搬送部材と一体で移動自在なアーム部材を有し、前記アーム部材は、前記搬送部材に回動自在に支持された軸部と、前記軸部の一端部に設けられ、前記軸部が回転することにより、前記近接位置と前記離隔位置とに揺動自在な第1のアーム部と、前記軸部の他端部に設けられ、前記アクチュエータによって操作されることにより揺動して前記軸部を回転させる第2のアーム部とを有し、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記アクチュエータによって前記第2のアーム部を操作することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置から前記離隔位置に移動させるものから構成される。
【0025】
この構成により、物品が物品検査位置に位置したときに、第1のアーム部を物品の他側面から近接位置よりも遠くに離隔させることができる。
【0026】
この後、接触支持部が物品の一側面から離隔するように駆動部によって搬送部材を移動させることにより、接触支持部を物品の一側面から離隔させることができる。このため、物品が物品検査位置で接触支持部と第1のアーム部に干渉することを防止できる。この結果、物品検査位置で物品を正確に検査できる。
【0027】
また、本発明の物品搬送装置において、前記ガイド部は、前記搬送部材の移動方向において少なくとも前記物品投入位置よりも下流側から前記物品検査位置に向かって延在し、前記第2のアーム部が接触するガイド板からなり、前記搬送部材の移動によって前記物品が前記物品検査位置に搬送されるまで前記第2のアーム部が前記ガイド板に接触することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置に維持するものから構成されている。
【0028】
この構成により、第1のアーム部と物品の間に僅かな隙間を形成しつつ、搬送部材を高速回転させて物品を物品検査位置まで高速で搬送することができる。このため、物品を物品検査位置に正確に位置決めでき、物品の検査時間を短縮できる。
【0029】
また、物品が搬送面に強く衝突することをより効果的に防止して、物品の搬送中に物品に強い衝撃が加わることをより効果的に防止でき、物品をより効果的に保護できる。
【0030】
また、本発明の物品搬送装置は、前記第1のアーム部が前記離隔位置に位置するように前記アーム部材を付勢する付勢部材を有し、前記アクチュエータは、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記第2のアーム部を前記付勢部材の付勢力に抗して押圧することにより、前記第1のアーム部を前記近接位置に維持する第1の位置と、前記アーム部材の押圧を解除する第2の位置とに移動自在な押圧部を有し、前記押圧部が第2の位置に移動したときに、前記アーム部材が前記付勢部材に付勢されることにより、前記第1のアーム部が前記近接位置から前記離隔位置に揺動するものから構成される。
【0031】
この構成により、物品が物品検査位置に位置したときに、アクチュエータの押圧部が付勢部材の付勢力に抗して第2のアーム部を押圧して第1のアーム部を近接位置に維持できる。
【0032】
これにより、物品の搬送時に物品の他側面と第1のアーム部との間に僅かな隙間が形成される場合であっても、物品が物品検査位置に位置して搬送部材を停止させたときに、物品の慣性によって物品の他側面を第1のアーム部に接触させることができる。
【0033】
このため、物品が物品検査位置から下流側に過度に位置することを防止でき、物品を物品検査位置に正確に位置決めできる。
【0034】
また、アクチュエータの押圧部が第2のアーム部の押圧を解除すると、アーム部材が付勢部材に付勢されることにより、第1のアーム部が近接位置から離隔位置に揺動する。これにより、補助支持部を物品の他側面から離隔させることができる。
【0035】
このように、簡素な構成によってアーム部材を近接位置と離隔位置に揺動させることができるので、物品搬送装置の構成を簡素化して、物品搬送装置の製造コストが増大することを防止できる。
【0036】
また、本発明の物品搬送装置によれば、前記第2のアーム部は、前記ガイド板に接触して回転する回転体を有する。
【0037】
これにより、回転体を介して第2のアーム部をガイド板に接触させ、回転体の回転によってアーム部材をガイド板に沿って搬送部材の移動方向に移動できる。このため、第2のアーム部が摩耗することを防止して、アーム部材の耐久性を向上でき、物品搬送装置の信頼性を向上できる。
【発明の効果】
【0038】
本発明は、物品を高速で搬送しつつ、物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる物品搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図である。
図2図2は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の収容部の拡大平面図を示し、接触支持部とアーム部材とによって物品を保持して物品検査位置に搬送する状態を示している。
図3図3は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の収容部の拡大平面図を示し、物品検査位置においてアーム部材を物品から離隔した状態を示している。
図4図4は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の収容部の一部分の斜視図である。
図5図5は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の収容部の拡大平面図を示し、物品検査位置において接触支持部とアーム部材とを物品から離隔した状態を示している。
図6図6は、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図である。
図7図7は、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置の収容部の拡大平面図を示し、接触支持部とアーム部材とによって物品を保持した状態を示している。
図8図8は、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置の収容部の拡大平面図を示し、物品検査位置において接触支持部とアーム部材を物品から離隔した状態を示している。
図9図9は、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置の収容部の一部分の斜視図である。
図10図10(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置によって物品を物品検査位置に搬送する手順を示す図であり、図6の矢印A方向から見た図である。
図11図11(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置によって物品を物品検査位置で解放する手順を示す図であり、図6の矢印A方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図1から図5に基づいて説明する。
【0041】
図1において、容器搬送装置2は、容器秤量装置1に設けられたものであり、秤量対象の物品を整列して容器秤量部3に連続して搬送する。
【0042】
秤量対象である物品は、既存の製造設備で製造された所定形状の物品や成形品を含む。該当する物品としては、例えば、内容物を収容するエアゾール缶、ボトル等の容器である。
【0043】
図1に示すように、容器秤量装置1は、容器20を円周状の搬送コースに沿って搬送する物品搬送装置としての容器搬送装置2と、搬送コースの途中の容器検査位置P2で容器20の秤量を行なう容器秤量部3と、容器投入位置P1で容器搬送装置2に容器を投入する容器投入部11と、容器搬出位置P3で容器搬送装置2から容器を搬出する容器搬出部12とを備えている。
【0044】
本実施形態の容器投入位置P1は、物品投入位置を構成し、容器検査位置P2は、物品検査位置を構成し、容器投入部11は、物品投入部を構成する。
【0045】
容器搬送装置2は、スターホイール4を備えており、スターホイール4は、容器20の搬送方向に回転自在となっている。本実施形態のスターホイール4は、搬送部材を構成する。なお、容器20の搬送方向とスターホイール4の回転方向R1は、同方向であり、時計回転方向R1である。
【0046】
スターホイール4の径方向の外周部(端部)には凹部4aが形成されており、凹部4aは、スターホイール4の回転方向R1に等間隔で設けられている。スターホイール4の外周部には接触支持部4Aが設けられており、接触支持部4Aは、スターホイール4の回転方向R1に等間隔で設けられている。
【0047】
凹部4aは、スターホイール4の回転方向R1で接触支持部4Aの間に形成されている。すなわち、スターホイール4の外周部は回転方向R1に連続する凹凸形状に形成されている。なお、凹部4aと接触支持部4Aは、スターホイール4の回転方向R1に等間隔に設けられていなくてもよい。
【0048】
図4に示すように、接触支持部4Aは、上壁4Bと側壁4Cとを有する。上壁4Bは、スターホイール4の回転方向R1に延在しており、側壁4Cは、スターホイール4の回転方向R1で上壁4Bの一端部(スターホイール4の回転方向R1の下流側端部)から下方に延在している。接触支持部4Aは、スターホイール4の径方向から見てL字形状に形成されている。
【0049】
スターホイール4が容器20の搬送方向(回転方向R1)に回転すると、上壁4Bの側面と側壁4Cの側面とからなる接触支持部4Aの接触面4bに容器20の搬送方向の一側面20a(図1参照)が接触する。
【0050】
図1に示すように、スターホイール4は、容器秤量装置1の本体1Aに設置されている。容器秤量装置1の本体1Aにはステッピングモータからなる駆動モータ6が設けられている。
【0051】
スターホイール4の上部には駆動モータ6の駆動軸6Aに固定される固定部材7が設けられており、固定部材7は、スターホイール4の上面に固定されている。駆動モータ6が回転駆動されると、固定部材7と一体でスターホイール4が回転される。本実施形態の駆動モータ6は、駆動部を構成する。
【0052】
凹部4aのそれぞれには2つの容器20が収容される。接触支持部4Aの径方向の長さは、容器20の直径の2倍以上の長さに形成されている。
【0053】
スターホイール4にはアーム部材5が取付けられており、アーム部材5は、接触支持部4Aと対となるようにスターホイール4の回転方向R1に等間隔で設けられている。なお、アーム部材5は、スターホイール4の回転方向R1に等間隔に設けられていなくてもよい。
【0054】
図2から図4に示すように、接触支持部4Aよりもスターホイール4の径方向の内方には支持軸5Aが設けられている。支持軸5Aは、スターホイール4から下方に延びており、アーム部材5は支持軸5Aに揺動自在に取付けられている。これにより、アーム部材5は、スターホイール4と一体で移動可能となっている。
【0055】
アーム部材5は、第1のアーム部5Bと第2のアーム部5Cとを備えている。第1のアーム部5Bは、支持軸5Aに対してスターホイール4の径方向の外方(一端側)に設けられており、接触支持部4Aの上壁4Bよりも下方において、支持軸5Aを支点にして容器20の搬送方向の他側面20bに近接する近接位置と他側面20bから近接位置よりも離れる方向に離隔する離隔位置とに揺動自在となっている。
【0056】
第2のアーム部5Cは、支持軸5Aに対してスターホイール4の径方向の内方(他端側)に設けられており、後述するアクチュエータ9によって操作されることにより、第1のアーム部5Bを近接位置と離隔位置とに揺動させる。
【0057】
アーム部材5は、近接位置に位置したときに、第1のアーム部5Bが容器20の他側面20bに近接して容器20と第1のアーム部5Bの間に僅かな隙間を形成する。
【0058】
本実施形態の接触支持部4Aは、収容部および接触支持部を構成し、アーム部材5は、収容部および補助支持部を構成する。
【0059】
アーム部材5にはトーションスプリング8が設けられている。図2図3に示すように、第2のアーム部5Cにはばね受部5aが設けられており、トーションスプリング8の一端部は、ばね受部5aに対してスターホイール4の径方向の外方側からばね受部5aに当接している。
【0060】
トーションスプリング8の他端部はスターホイール4に嵌合されており、トーションスプリング8は、第1のアーム部5Bが離隔位置に位置するようにアーム部材5を付勢している。本実施形態のトーションスプリング8は、付勢部材を構成している。
【0061】
図1図2に示すように、容器秤量装置1の本体1Aにはガイド板10が設置されている。ガイド板10は、容器秤量装置1の高さ方向(上下方向)でアーム部材5と同じ高さ位置に設置されており、容器投入位置P1よりも下流側から容器検査位置P2に向かってスターホイール4の円周方向に湾曲しながら延びている。
【0062】
アーム部材5の第2のアーム部5Cにはローラ5Dが回転自在に設けられており、ローラ5Dは、ガイド板10に接触して回転する。本実施形態のローラ5Dは、回転体を構成する。
【0063】
図2に示すように、ガイド板10は、ローラ5Dが接触する接触面10aを有する。ガイド板10は、接触面10aにローラ5Dが接触しない状態にあるローラ5Dの径方向の内端部5bに対して、接触面10aが第1のアーム部5B側に位置するように容器秤量装置1の本体1Aに設置されている。
【0064】
スターホイール4の回転によりアーム部材5がスターホイール4と一体で容器20の搬送方向に移動し、アーム部材5がガイド板10の下流端に位置すると、ローラ5Dがガイド板10に接触し、ローラ5Dがガイド板10の接触面10a上を回転しながらアーム部材5が容器検査位置P2に向かって移動する。
【0065】
ここで、上流、下流とはスターホイール4の回転方向R1に対して上流、または下流を指す。例えば、容器検査位置P2に対して容器投入位置P1が上流側に位置し、容器投入位置P1に対して容器検査位置P2が下流側に位置する。
【0066】
ローラ5Dがガイド板10に接触すると、支持軸5Aを支点にして第2のアーム部5Cが揺動することにより、第1のアーム部5Bがトーションスプリング8の付勢力に抗して支持軸5Aを支点にして近接位置に揺動する。
【0067】
これにより、第1のアーム部5Bが容器20の他側面20bに近接して容器20と第1のアーム部5Bとの間に僅かな隙間を形成する。
【0068】
本実施形態のガイド板10は、4つの第1のアーム部5Bを近接位置に揺動させるように4つのローラ5Dに接触する長さに形成されている。本実施形態のガイド板10は、ガイド部を構成する。
【0069】
容器20の搬送時において、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aの接触面4bと第1のアーム部5Bとの間隔は、例えば、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0070】
つまり、容器20の搬送時において、容器20は、接触支持部4Aの接触面4bが容器20の一側面20aに接触し、第1のアーム部5Bと容器20の他側面20bとの間に僅かな隙間が形成されるように接触支持部4Aと第1のアーム部5Bの間に収容される。
【0071】
第1のアーム部5Bと容器20の他側面20bとの間の隙間は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に行き過ぎない隙間で、かつ、容器20の搬送時に容器20が傾いて第1のアーム部5Bに寄り掛かることを防止できる隙間に形成される。
【0072】
これにより、搬送時において、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bの間に収容された容器20は、容器20の中心軸が鉛直軸と平行となる姿勢に維持されて搬送される。
【0073】
容器秤量装置1の本体1Aにはアクチュエータ9が設置されている。アクチュエータ9は、シリンダ部9Aと、シリンダ部9Aに対して出没自在な軸部9Bと、軸部9Bの先端に取付けられ、シリンダ部9Aに対する軸部9Bの出没によりシリンダ部9Aに近づく方向と離れる方向とに移動自在なガイド片9Cとを有する。
【0074】
アクチュエータ9は、ガイド片9Cを第1の位置と第2の位置とに移動させるようになっている。
【0075】
ガイド片9Cが第1の位置に位置すると、第2のアーム部5Cがトーションスプリング8の付勢力に抗して押圧され、第1のアーム部5Bが近接位置に維持される。このとき、図2に示すように、ガイド片9Cの接触面9aとガイド板10の接触面10aが容器20の搬送方向に連続し、ローラ5Dがガイド板10からガイド片9Cに滑らかに移動する。
【0076】
ガイド片9Cが第1の位置から第2の位置に移動すると、ガイド片9Cが接触支持部4Aから遠くなるようにガイド板10から離れ、ガイド片9Cによる第2のアーム部5Cの押圧が解除され、アーム部材5がトーションスプリング8に付勢されることにより、第1のアーム部5Bが近接位置から離隔位置に揺動する。
【0077】
アーム部材5は、第1のアーム部5Bがスターホイール4の径方向に延びており、第2のアーム部5Cが第1のアーム部5Bからスターホイール4の回転方向R1に屈曲している。これにより、ガイド片9Cにローラ5Dが接触したときに、ガイド片9Cは、容器検査位置P2とスターホイール4の回転方向にずれた位置に位置している。
【0078】
アクチュエータ9は、スターホイール4が回転して容器20が容器検査位置P2に搬送されるまでガイド片9Cを第1の位置に維持し、容器20が容器検査位置P2に位置したときにガイド片9Cを第1の位置から第2の位置に移動させる。本実施形態のアクチュエータ9のガイド片9Cは、押圧部を構成する。
【0079】
図1に示すように、容器投入部11は、容器投入位置P1に設けられている。容器投入部11は、容器20を容器搬送装置2に投入するものであり、例えば、直進フィーダやコンベアなどの容器搬送部13を有する。
【0080】
容器搬送部13の上部には一対のガイドレール11A、11Bが設けられており、ガイドレール11Aとガイドレール11Bの隙間は容器20の直径より僅かに大きく形成されている。ガイドレール11A、11Bは、支持部11Cによって本体1Aに支持されている。
【0081】
容器搬送部13によって搬送される容器20は、ガイドレール11A、11Bに挟まれるようにして1列で容器搬送装置2に搬送される。
【0082】
スターホイール4は、駆動モータ6によって回転速度が制御され、容器投入位置P1で凹部4aに容器20が投入されるタイミングでスターホイール4が停止され、このタイミングで容器投入部11から凹部4aに2つの容器20が投入され、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bの間に容器20が位置する。
【0083】
凹部4aに2つの容器20が収容されたときに、凹部4aに収容された容器20に後続する容器20は、凹部4aに収容された容器20に接触して接触支持部4Aと第1のアーム部5Bの間に収容されない。これにより、後続の容器20は、容器投入部11で待機することになる。
【0084】
このため、容器搬送部13の摩擦力は、容器20を搬送可能で、かつ、容器投入部11に容器20を待機させた状態で容器20に対して滑るようなものに設定されている。
【0085】
容器搬出部12は、容器搬出位置P3に設けられている。容器搬出部12は、容器搬送装置2から容器20を搬出するものであり、容器投入部11に連続する容器搬送部13を有する。
【0086】
すなわち、容器搬送部13は、容器投入部11からスターホイール4の下方を通過して容器搬出部12に延在している。
【0087】
スターホイール4は、容器搬出位置P3で停止された状態において、容器搬出部12によって凹部4aから容器20が搬出され、容器搬出部12に搬出された容器20は、容器搬送部13によって次工程に搬送される。容器搬出部12において、ガイドレール12B、12Cを設置してもよい。
【0088】
容器秤量部3は、容器検査位置P2に一対で設置されており、スターホイール4の径方向に並んでいる。容器検査位置P2は、スターホイール4の回転方向R1で容器投入位置P1と容器搬出位置P3の間に位置している。
【0089】
すなわち、容器秤量部3は、スターホイール4の回転方向R1で容器投入部11と容器搬送装置2の間に設置されており、スターホイール4の回転方向R1で容器投入部11と容器秤量部3と容器搬出部12は、それぞれ90°の間隔で設置されている。
【0090】
容器秤量部3は、本体1Aの搬送面1aに対して下方に窪んだ図示しない凹部に設置されている。容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで搬送される。
【0091】
つまり、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bに収容された容器20は、スターホイール4の回転によって接触支持部4Aに接触して押され、第1のアーム部5Bとの間に僅かな隙間が形成される。
【0092】
これにより、容器20は、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bによって完全に掴まれることがなく、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで搬送される。
【0093】
容器秤量部3には容器20が載置されるようになっており、容器秤量部3は、容器検査位置P2で接触支持部4Aおよび第1のアーム部5Bに対して完全に非接触状態となる容器20を秤量する。
【0094】
図1図2に示すように、本体1Aにはガイド壁1Bが設けられている。ガイド壁1Bは、容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで延在しており、スターホイール4の外周形状に沿った湾曲面を有してスターホイール4に対向している。
【0095】
ガイド壁1Bは、本体1Aの搬送面1aから上方に突出しており、容器20の高さと同じ程度の高さに形成されている。
【0096】
これにより、凹部4aに収容された容器20が容器投入位置P1から容器搬出位置P3に搬送される際に、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bで保持されていない容器20が遠心力によって凹部4aから脱落しようとしても、容器20がガイド壁1Bに接触して凹部4aから脱落することを防止できる。
【0097】
また、容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20が秤量されるタイミングと、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部4aに容器20が投入(収容)されるタイミングと、容器搬出位置P3で凹部4aから容器搬出部12に容器20が搬出されるタイミングは同一であり、スターホイール4が停止されたときに、容器20の秤量、容器20の投入および容器20の搬出が同時に行われる。
【0098】
次に、本実施形態の容器搬送装置2の動作を説明する。
容器投入位置P1で凹部4aに容器20が投入される場合には、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bに容器20が投入されるタイミングで駆動モータ6を停止させて、スターホイール4を停止させる。このとき、第1のアーム部5Bが離隔位置に位置しているので、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bの間に容器20を円滑に投入できる。
【0099】
容器投入位置P1で凹部4aに収容された2つの容器20は、スターホイール4が回転することにより、一側面20aが接触支持部4Aの接触面4bに接触した状態で容器検査位置P2に向かって搬送される。
【0100】
第2のアーム部5Cに設けられたローラ5Dがガイド板10の接触面10aに接触すると、支持軸5Aを支点にして第2のアーム部5Cが揺動することにより、第1のアーム部5Bがトーションスプリング8の付勢力に抗して支持軸5Aを支点にして近接位置に揺動する(図1図2参照)。
【0101】
つまり、容器20は、一側面20aがスターホイール4の接触支持部4Aの接触面4bに接触し、接触支持部4Aに押されることにより、容器検査位置P2に搬送される。このとき、容器20の他側面20bと第1のアーム部5Bとの間に僅かな隙間が形成され、容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送される。
【0102】
容器20の他側面20bと第1のアーム部5Bとの間に僅かな隙間が形成されるが、容器20の搬送に伴って容器20の他側面20bが第1のアーム部5Bに接触することもあり、容器20が過度に揺動しようとすると、容器20が第1のアーム部5Bに接触することにより、容器20が傾いた状態で搬送されることが防止される。
【0103】
また、容器20の他側面20bと第1のアーム部5Bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20が接触支持部4Aと第1のアーム部5Bとに完全に保持されることがない。
【0104】
このため、容器20の底面が本体1Aの搬送面1a上をスライドさせることができ、容器20の底面の搬送面1aに強く衝突し、搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止できる。
【0105】
容器20が容器検査位置P2に搬送されると、駆動モータ6を停止させてスターホイール4を停止させる。
【0106】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと第1のアーム部5Bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール4を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが第1のアーム部5Bに接触する。
【0107】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0108】
容器20が容器検査位置P2に搬送されてローラ5Dがガイド片9Cに接触すると、図3に示すように、シリンダ部9Aによりガイド片9Cをシリンダ部9A側に移動させ、ガイド片9Cを第1の位置から第2の位置に移動させる。
【0109】
ガイド片9Cが第1の位置から第2の位置に移動すると、ガイド片9Cが接触支持部4Aに対してスターホイール4の径方向の内方に移動してガイド板10から離れ、ガイド片9Cによる第2のアーム部5Cの押圧が解除される。
【0110】
このとき、アーム部材5がトーションスプリング8に付勢されることにより、第1のアーム部5Bが容器20の他側面20bから近接位置よりも遠くに離れる離隔位置に揺動する。
【0111】
次いで、駆動モータ6によってスターホイール4を容器20の搬送方向と反対側の回転方向R2に回転させる。換言すれば、スターホイール4が円周方向で第1のアーム部5Bから離れるようにスターホイール4を回転方向R2に僅かに回転させて接触支持部4Aを容器20の一側面20aから離す(図5参照)。
【0112】
これにより、接触支持部4Aと第1のアーム部5Bが容器20から完全に離隔し、容器20にスターホイール4とアーム部材5の荷重が加わることがない。この状態で容器秤量部3によって容器20が秤量される。
【0113】
また、容器20が容器検査位置P2に搬送されてスターホイール4が停止されたときに、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部4aに容器20を投入するとともに、容器搬出位置P3で凹部4aから容器搬出部12に容器20を搬出する。
【0114】
このように、本実施形態の容器秤量装置1は、容器投入位置P1で凹部4aに投入された2つの容器20を連続して容器検査位置P2に搬送し、容器秤量部3によって容器20を秤量する。
【0115】
次に、本実施形態の容器搬送装置2の効果を説明する。
本実施形態の容器搬送装置2は、容器投入位置P1で容器投入部11から順次投入される容器20を収容する複数の接触支持部4Aとアーム部材5とを含み、接触支持部4Aとアーム部材5に収容された容器20を容器検査位置P2に連続して搬送するスターホイール4を備えている。
【0116】
接触支持部4Aは、スターホイール4の外周部に設けられ、容器20の一側面20aに接触可能となっており、アーム部材5は、容器20の他側面20bに近接する近接位置と容器20の他側面から離隔する離隔位置とに移動するようにスターホイール4の外周部に設けられている。
【0117】
また、容器搬送装置2は、スターホイール4を容器20の搬送方向に駆動する駆動モータ6と、容器20を収容した接触支持部4Aとアーム部材5が容器投入位置P1から容器検査位置P2に移動するときに、アーム部材5が近接位置に位置するようにアーム部材5を支持するガイド板10と、アーム部材5を近接位置から離隔位置に移動させるアクチュエータ9とを有する。
【0118】
これに加えて、容器搬送装置2によれば、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に移動するときに、接触支持部4Aを容器20に接触させることにより容器20の姿勢を維持して搬送し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アクチュエータ9によってアーム部材5を近接位置から離隔位置に移動させ、駆動モータ6によって接触支持部4Aが容器20の一側面20aから離隔するようにスターホイール4を駆動する。
【0119】
このように、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に移動するときに、接触支持部4Aを容器20に接触させることにより容器20の姿勢を維持して搬送するので、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0120】
また、容器20が容器検査位置P2に搬送されたときには、駆動モータ6によってスターホイール4を停止し、アクチュエータ9によってアーム部材5を近接位置から離隔位置に移動させることにより、アーム部材5を容器20の他側面20bから近接位置よりも遠くに離隔させることができる。
【0121】
この後、駆動モータ6によって接触支持部4Aが容器20の一側面20aから離隔するようにスターホイール4を移動させることにより、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aとアーム部材5に干渉することを防止できる。
【0122】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量でき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0123】
なお、駆動モータ6によって接触支持部4Aが容器20の一側面20aから離隔するようにスターホイール4を移動させた後、アクチュエータ9によってアーム部材5を近接位置から離隔位置に移動させるようにしてもよい。
【0124】
また、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送されるときには、アーム部材5が近接位置に位置するので、容器20の他側面20bとアーム部材5との間に僅かな隙間が形成される。これにより、容器20が接触支持部4Aとアーム部材5とに完全に保持されることがない。
【0125】
このため、容器20が搬送面1aをスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送されるときに、容器20が搬送面1aに強く衝突することを防止して、容器20の搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止でき、容器20を保護できる。
【0126】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、アーム部材5は、支持軸5Aを介してスターホイール4に取付けられ、スターホイール4と一体で移動可能となっている。
【0127】
アーム部材5は、支持軸5Aに対して一端側に設けられ、支持軸5Aを支点にして近接位置と離隔位置とに揺動自在な第1のアーム部5Bと、支持軸5Aに対して他端側に設けられ、アクチュエータ9によって操作されることにより、第1のアーム部5Bを近接位置と離隔位置とに揺動させる第2のアーム部5Cとを有し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アクチュエータ9が第2のアーム部5Cを操作することにより、第1のアーム部5Bを近接位置から離隔位置に移動させる。
【0128】
このように、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アーム部材5を容器20の他側面20bから近接位置よりも遠くに離隔させることができる。
【0129】
この後、接触支持部4Aが容器20の一側面20aから離隔するように駆動モータ6によってスターホイール4を移動させることにより、接触支持部4Aを容器20の一側面20aから離隔させることができる。このため、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと第1のアーム部5Bに干渉することを防止できる。この結果、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量できる。
【0130】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、ガイド板10は、スターホイール4の回転方向において容器投入位置P1よりも下流側から容器検査位置P2に向かって延在し、第2のアーム部5Cが接触可能となっており、スターホイール4の回転によって容器20が容器検査位置P2に搬送されるまで第2のアーム部5Cが接触することにより、第1のアーム部5Bを近接位置に維持する。
【0131】
この構成により、第1のアーム部5Bと容器20の間に僅かな隙間を形成しつつ、スターホイール4を高速回転させて容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送することができる。このため、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めでき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0132】
また、容器20が搬送面1aに強く衝突することをより効果的に防止して、容器20の搬送中に容器20に強い衝撃が加わることをより効果的に防止でき、容器20をより効果的に保護できる。なお、ガイド板10は、容器投入位置P1から容器検査位置P2に向かって延在してもよい。
【0133】
また、本実施形態の容器搬送装置2は、第1のアーム部5Bが離隔位置に位置するようにアーム部材5を付勢するトーションスプリング8を有し、アクチュエータ9は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、第2のアーム部5Cをトーションスプリング8の付勢力に抗して押圧することにより、第1のアーム部5Bを近接位置に維持する第1の位置と、アーム部材5の押圧を解除する第2の位置とに移動自在なガイド片9Cを有し、ガイド片9Cが第2の位置に移動したときに、アーム部材5がトーションスプリング8に付勢されることにより、第1のアーム部5Bが近接位置から離隔位置に揺動する。
【0134】
この構成により、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アクチュエータ9のガイド片9Cがトーションスプリング8の付勢力に抗して第2のアーム部5Cを押圧して第1のアーム部5Bを近接位置に維持できる。
【0135】
これにより、容器20の搬送時に容器20の他側面20bと第1のアーム部5Bとの間に僅かな隙間が形成される場合であっても、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール4を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bを第1のアーム部5Bに接触させることができる。
【0136】
このため、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0137】
また、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、ガイド片9Cが第2のアーム部5Cの押圧を解除すると、アーム部材5がトーションスプリング8に付勢されることにより、第1のアーム部5Bが近接位置から離隔位置に揺動する。これにより、第1のアーム部5Bを容器20の他側面20bから離隔させることができる。
【0138】
このように、簡素な構成によってアーム部材5を近接位置と離隔位置に揺動させることができるので、容器搬送装置2の構成を簡素化して、容器搬送装置2の製造コストが増大することを防止できる。
【0139】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、第2のアーム部5Cは、ガイド板10に接触して回転するローラ5Dを有する。
【0140】
これにより、ローラ5Dを介して第2のアーム部5Cをガイド板10に接触させ、ローラ5Dの回転によってアーム部材5をガイド板10に沿ってスターホイール4の回転方向R1に移動できる。このため、第2のアーム部5Cが摩耗することを防止して、アーム部材5の耐久性を向上でき、容器搬送装置2の信頼性を向上できる。
【0141】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、接触支持部4Aが上壁4Bと側壁4Cとを有し、上壁4Bの側面と側壁4Cの側面からなる接触支持部4Aの接触面4bに容器20の一側面20aを全体的に接触させているので、接触支持部4Aによって容器20を安定して搬送できる。
【0142】
なお、本実施形態の容器搬送装置2は、回転自在なスターホイール4にアーム部材5を取付けているが、これに限定されるものではない。
【0143】
例えば、搬送部材を、直進方向に移動自在な搬送部材から構成し、この搬送部材の端部に、搬送部材と一体で直進方向に移動自在で、かつ、搬送部材に対して直進方向に相対移動自在なアーム部材(補助支持部)を設けても良い。
【0144】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図6から図11に基づいて説明する。なお、スターホイール21とアーム部材22以外は第1の実施形態の構成と同一であり、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0145】
図6において、容器秤量装置1の容器搬送装置2は、スターホイール21を備えており、スターホイール21は、容器20の搬送方向に回転自在となっている。本実施形態のスターホイール21は、搬送部材を構成する。
【0146】
スターホイール21の径方向の外周部(端部)には凹部21aが形成されており、凹部21aは、スターホイール21の回転方向R1に等間隔で設けられている。スターホイール21の外周部には接触支持部21Aが設けられており、接触支持部21Aは、スターホイール21の回転方向R1に等間隔で設けられている。なお、凹部21aと接触支持部21Aは、スターホイール21の回転方向R1に等間隔に設けられていなくてもよい。
【0147】
凹部21aは、スターホイール21の回転方向R1で接触支持部21Aの間に形成されている。すなわち、スターホイール21の外周部は回転方向R1に連続する凹凸形状に形成されている。
【0148】
図9に示すように、接触支持部21Aには切り欠き21bが形成されており、切り欠き21bは、接触支持部21Aの下側部分において接触支持部21Aの径方向に沿って窪んでいる。
【0149】
図6に示すように、スターホイール21が容器20の搬送方向に回転すると、接触支持部21Aの接触面21cに容器20の搬送方向の一側面20aが接触する。
【0150】
スターホイール21は、容器秤量装置1の本体1Aに設置されている。容器秤量装置1の本体1Aにはステッピングモータからなる駆動モータ6が設けられている。
【0151】
スターホイール21は、駆動モータ6が回転駆動されると、固定部材7と一体でスターホイール21が回転される。
【0152】
凹部21aのそれぞれには2つの容器20が収容される。接触支持部21Aの径方向の長さは、容器20の直径の2倍以上の長さに形成されている。
【0153】
スターホイール21にはアーム部材22が取付けられており、アーム部材22は、接触支持部21Aと対となるようにスターホイール21の回転方向R1に等間隔で設けられている。なお、アーム部材22は、スターホイール21の回転方向R1に等間隔に設けられていなくてもよい。
【0154】
図7図9に示すように、アーム部材22は、軸部22Aと、第1のアーム部22Bと、第2のアーム部22Cとを備えている。
【0155】
接触支持部21Aに対してスターホイール21の径方向の内方には環状支持部21Bが形成されている。環状支持部21Bは、スターホイール21の上面から上方に突出しており、スターホイール21の円周方向に環状に形成されている。
【0156】
アーム部材22の軸部22Aは、環状支持部21Bの径方向に挿通されており、環状支持部21Bに回動自在に支持されている。これにより、アーム部材22は、スターホイール21と一体で移動可能となっている。
【0157】
図9に示すように、第1のアーム部22Bは、軸部22Aの一端部に設けられたL字形状の縦長アーム部22Dと、縦長アーム部22Dの下端部からスターホイール21の径方向に延在する横長アーム部22Eとを有する。
【0158】
スターホイール21には上下方向に貫通する貫通孔21dが形成されている。縦長アーム部22Dは、軸部22Aの一端部からスターホイール21の円周方向に延びた後、下方に延びて貫通孔21dを通過し、切り欠き21bの天井面21mよりも下方に延在している。
【0159】
貫通孔21dのスターホイール21の円周方向の幅は、貫通孔21dに挿通される縦長アーム部22Dの部位の円周方向の幅よりも大きく形成されている。
【0160】
これにより、軸部22Aが回転したときに、縦長アーム部22Dが貫通孔21dの幅の範囲内で揺動することにより、横長アーム部22Eが切り欠き21bに入り込む位置と切り欠き21bから離れる位置とに移動可能となっている(図10図11参照)。
【0161】
横長アーム部22Eが切り欠き21bから離れると、横長アーム部22Eが容器20の他側面20bに近接する。一方、横長アーム部22Eが切り欠き21bに入り込むと、横長アーム部22Eが容器20の他側面20bから離隔する。
【0162】
すなわち、本実施形態の第1のアーム部22Bの横長アーム部22Eは、容器20の他側面20bに近接する近接位置と、容器20の他側面20bから近接位置よりも遠くに離れる離隔位置とに揺動自在に設けられている。
【0163】
第2のアーム部22Cは、軸部22Aの他端部に取付けられており、後述するアクチュエータ25によって操作されることにより、横長アーム部22Eを近接位置と離隔位置とに揺動させる。
【0164】
本実施形態の接触支持部21Aは、収容部および接触支持部を構成し、アーム部材22は、収容部および補助支持部を構成する。
【0165】
図7図9に示すように、アーム部材22にはトーションスプリング23が設けられており、トーションスプリング23は、軸部22Aに渦状に巻き掛けられている。第2のアーム部22Cにはばね受部22cが設けられており、トーションスプリング8の一端部は、下方からばね受部22cに当接している。
【0166】
スターホイール21の環状支持部21Bにはトーションスプリング23の他端部が嵌合されており、トーションスプリング23は、横長アーム部22Eが離隔位置に位置するようにアーム部材22を付勢している。本実施形態のトーションスプリング23は、付勢部材を構成している。
【0167】
図6図7に示すように、容器秤量装置1の本体1Aにはガイド板24が設置されている。ガイド板24は、容器秤量装置1の高さ方向(上下方向)でアーム部材22の上方に設置されており、容器投入位置P1よりも下流側から容器検査位置P2に向かってスターホイール21の円周方向に湾曲しながら延びている。
【0168】
アーム部材22の第2のアーム部22Cにはローラ22Fが回転自在に設けられており、ローラ22Fは、ガイド板24に接触して回転する。本実施形態のローラ22Fは、回転体を構成する。
【0169】
図10図11に示すように、ガイド板24の下面にはローラ22Fが接触する接触面24aが設けられており、ガイド板24は、接触面24aにローラ22Fが接触しない状態にあるローラ22Fの上端22m(図11参照)に対して、接触面24aが下方に位置している。
【0170】
ガイド板24におけるスターホイール21の回転方向R1の上流端は、ガイド板24の下流側に対して上方に湾曲している。
【0171】
スターホイール21の回転によりアーム部材22がスターホイール21と一体で容器20の搬送方向に移動し、アーム部材22のローラ22Fがガイド板24の接触面24aに接触すると、軸部22Aを支点にしてローラ22Fが下方に移動するように第2のアーム部22Cが揺動する。
【0172】
このとき、アーム部材22がトーションスプリング23の付勢力に抗して軸部22Aを支点にして近接位置に揺動し、ローラ22Fがガイド板24に接触している間はアーム部材22が近接位置に維持される。
【0173】
これにより、横長アーム部22Eが容器20の他側面20bに近接して容器20と横長アーム部22Eとの間に僅かな隙間が形成される。
【0174】
本実施形態のガイド板24は、4つのアーム部材22を近接位置に揺動させるように4つのローラ22Fに接触する長さに形成されている。本実施形態のガイド板24は、ガイド部を構成する。
【0175】
容器20の搬送時において、スターホイール21の回転方向における接触支持部21Aの接触面21cと横長アーム部22Eとの間隔は、例えば、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0176】
つまり、容器20の搬送時において、容器20は、接触支持部21Aの接触面21cが容器20の一側面20aに接触し、横長アーム部22Eと容器20の他側面20bとの間に僅かな隙間が形成されるように接触支持部21Aと横長アーム部22Eの間に収容される。
【0177】
第1のアーム部5Bと容器20の他側面20bとの間の隙間は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に行き過ぎない隙間で、かつ、容器20の搬送時に容器20が傾いて横長アーム部22Eに寄り掛かることを防止できる隙間に形成される。
【0178】
これにより、搬送時において、接触支持部21Aと横長アーム部22Eの間に収容された容器20は、容器20の中心軸が鉛直軸と平行となる姿勢に維持されて搬送される。
【0179】
容器秤量装置1の本体1Aにはアクチュエータ25が設置されており、アクチュエータ25は、スターホイール21の上方に設置されている。
【0180】
図10に示すように、アクチュエータ25は、シリンダ部25Aと、シリンダ部25Aに対して出没自在な軸部25Bと、軸部25Bの先端に取付けられ、シリンダ部25Aに対する軸部25Bの出没によりシリンダ部25Aに近づく方向と離れる方向とに移動自在なガイド片25Cとを有する。つまり、ガイド片25Cは、スターホイール21の上方において上下方向に移動自在となっている。
【0181】
アクチュエータ25は、ガイド片25Cを第1の位置と第2の位置とに移動させるようになっている。
【0182】
ガイド片25Cが第1の位置に位置すると、第2のアーム部22Cがトーションスプリング23の付勢力に抗して押圧され、横長アーム部22Eが近接位置に維持される。この状態では、図10に示すように、ガイド片25Cの接触面25aとガイド板24の接触面24aが容器20の搬送方向に連続し、ローラ22Fがガイド板24からガイド片25Cに滑らかに移動する。
【0183】
ガイド片25Cが第1の位置から第2の位置に移動すると、ガイド片25Cが接触支持部21Aから遠くなるようにガイド板24から離れ(図11参照)、ガイド片25Cによる第2のアーム部22Cの押圧が解除される。このとき、アーム部材22がトーションスプリング23に付勢されることにより、横長アーム部22Eが近接位置から離隔位置に揺動する。
【0184】
図7に示すように、軸部22Aとローラ22Fとは、スターホイール21の円周方向に離れており、ローラ22Fが軸部22Aに対してスターホイール21の回転方向R1の下流側に位置している。これにより、ガイド片25Cがローラ22Fに接触したときに、ガイド片25Cは、容器検査位置P2とスターホイール21の回転方向R1にずれた位置に位置している。
【0185】
アクチュエータ25は、スターホイール21が回転して容器20が容器検査位置P2に搬送されるまでガイド片25Cを第1の位置に維持し、容器20が容器検査位置P2に位置したときにガイド片25Cを第1の位置から第2の位置に移動させる。本実施形態のガイド片25Cは、押圧部を構成する。
【0186】
本実施形態の容器搬送装置2は、ローラ22Fがガイド板24に接触している間は横長アーム部22Eを近接位置に維持し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部21Aと横長アーム部22Eを容器20から離隔させる。
【0187】
また、容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20が秤量されるタイミングと、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部21aに容器20が投入(収容)されるタイミングと、容器搬出位置P3で凹部21aから容器搬出部12に容器20が搬出されるタイミングは同一であり、スターホイール21が停止されたときに、容器20の秤量、投入および搬出が同時に行われる。
【0188】
図10図11に示すように、容器秤量部3は、本体1Aの搬送面1aに対して下方に窪んだ凹部1bに設置されている。容器20は、本体1Aの搬送面1aをスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで搬送される。
【0189】
つまり、接触支持部21Aと第1のアーム部22Bに収容された容器20は、スターホイール21の回転によって接触支持部21Aに接触して押され、第1のアーム部22Bとの間に僅かな隙間が形成される。
【0190】
これにより、容器20は、接触支持部21Aと第1のアーム部22Bによって完全に掴まれることがなく、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで搬送される。
【0191】
容器秤量部3には容器20が載置されるようになっており、容器秤量部3は、容器検査位置P2で接触支持部21Aおよび第1のアーム部22Bに対して完全に非接触状態となる容器20を秤量する。
【0192】
次に、本実施形態の容器搬送装置2の動作を説明する。
容器投入位置P1で凹部21aに容器20が投入される場合には、接触支持部21Aと第1のアーム部22Bに容器20が投入されるタイミングで駆動モータ6を停止させて、スターホイール21を停止させる。このとき、第1のアーム部22Bが離隔位置に位置しているので、接触支持部21Aと第1のアーム部22Bの間に容器20を円滑に投入できる。
【0193】
容器投入位置P1で凹部21aに収容された2つの容器20は、スターホイール21が回転することにより、一側面20aが接触支持部21Aの接触面21cに接触した状態で容器検査位置P2に向かって搬送される。
【0194】
第2のアーム部22Cに設けられたローラ22Fがガイド板24の接触面24aに接触すると、軸部22Aを支点にして第2のアーム部22Cが揺動することにより、横長アーム部22Eがトーションスプリング23の付勢力に抗して軸部22Aを支点にして近接位置に揺動する(図7図10(a)参照)。
【0195】
つまり、容器20は、一側面20aがスターホイール21の接触支持部21Aの接触面21cに接触し、接触支持部21Aに押されることにより、容器検査位置P2に搬送される。
【0196】
このとき、容器20の他側面20bと第1のアーム部22Bとの間に僅かな隙間が形成され、容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送される。
【0197】
容器20の他側面20bと第1のアーム部22Bとの間に僅かな隙間が形成されるが、容器20の搬送に伴って容器20の他側面20bが第1のアーム部22Bに接触することもあり、容器20が過度に揺動しようとすると、容器20が第1のアーム部22Bに接触することにより、容器20が傾いた状態で搬送されることが防止される。
【0198】
また、容器20の他側面20bと第1のアーム部22Bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20が接触支持部21Aと第1のアーム部22Bとに完全に保持されることがない。
【0199】
このため、容器20の底面が本体1Aの搬送面1a上をスライドさせることができ、容器20の底面の搬送面1aに強く衝突し、搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止できる。
【0200】
容器20が容器検査位置P2に搬送されると、駆動モータ6を停止させてスターホイール21を停止させる。
【0201】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと第1のアーム部22Bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール21を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが横長アーム部22Eに接触する。
【0202】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0203】
容器20が容器検査位置P2に搬送されてローラ22Fがガイド片25Cに接触すると(図10(b)参照)、図11(a)に示すように、シリンダ部25Aによりガイド片25Cをシリンダ部25A側に移動させ、ガイド片25Cを第1の位置から第2の位置に移動させる。
【0204】
ガイド片25Cが第1の位置から第2の位置に移動すると、ガイド片25Cが接触支持部21Aから離れるように上方に移動し、ガイド片25Cによる第2のアーム部22Cの押圧が解除される。
【0205】
このとき、アーム部材22がトーションスプリング23に付勢されることにより、横長アーム部22Eが近接位置から離隔位置に揺動する。
【0206】
次いで、駆動モータ6によってスターホイール21を容器20の搬送方向と反対側の回転方向R2に回転させる。換言すれば、スターホイール21が円周方向で横長アーム部22Eから離れるようにスターホイール21を回転させて接触支持部21Aを容器20の一側面20aから離す(図8図11(b)参照)。
【0207】
これにより、接触支持部21Aと横長アーム部22Eから容器20が解放され、容器20にスターホイール21とアーム部材22の荷重が加わることがない。この状態で容器秤量部3によって容器20が秤量される。
【0208】
また、容器20が容器検査位置P2に搬送されてスターホイール21が停止されたときに、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部21aに容器20を投入するとともに、容器搬出位置P3で凹部21aから容器搬出部12に容器20を搬出する。
【0209】
このように、本実施形態の容器秤量装置1は、容器投入位置P1で凹部21aに投入された2つの容器20を連続して容器検査位置P2に搬送し、容器秤量部3によって容器20を秤量する。
【0210】
次に、本実施形態の容器搬送装置2の効果を説明する。
本実施形態の容器搬送装置2は、容器投入位置P1で容器投入部11から順次投入される容器20を収容する複数の接触支持部21Aとアーム部材22とを含み、接触支持部21Aとアーム部材22に収容された容器20を容器検査位置P2に連続して搬送するスターホイール21を備えている。
【0211】
接触支持部21Aは、スターホイール21の外周部に設けられ、容器20の一側面20aに接触可能となっており、アーム部材22は、容器20の他側面20bに近接する近接位置と容器20の他側面から離隔する離隔位置とに移動するようにスターホイール21の外周部に設けられている。
【0212】
また、容器搬送装置2は、スターホイール21を容器20の搬送方向に駆動する駆動モータ6と、容器20を収容した接触支持部21Aとアーム部材22が容器投入位置P1から容器検査位置P2に移動するときに、アーム部材22が近接位置に位置するようにアーム部材22を支持するガイド板24と、アーム部材5を近接位置から離隔位置に移動させるアクチュエータ25とを有する。
【0213】
これに加えて、容器搬送装置2によれば、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に移動するときに、接触支持部21Aを容器20に接触させることにより容器20の姿勢を維持して搬送し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アクチュエータ25によってアーム部材22を近接位置から離隔位置に移動させ、駆動モータ6によって接触支持部21Aが容器20の一側面20aから離隔するようにスターホイール21を駆動する。
【0214】
このように、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に移動するときに、接触支持部21Aを容器20に接触させることにより容器20の姿勢を維持して搬送するので、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0215】
また、容器20が容器検査位置P2に搬送されたときには、駆動モータ6によってスターホイール21を停止し、アクチュエータ25によってアーム部材22を近接位置から離隔位置に移動させることにより、アーム部材22を容器20の他側面20bから近接位置よりも遠くに離隔させることができる。
【0216】
この後、駆動モータ6によって接触支持部21Aが容器20の一側面20aから離隔するようにスターホイール21を移動させることにより、容器20が容器検査位置P2で接触支持部21Aとアーム部材22に干渉することを防止できる。
【0217】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量でき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0218】
なお、駆動モータ6によって接触支持部21Aが容器20の一側面20aから離隔するようにスターホイール21を移動させた後、アクチュエータ25によってアーム部材22を近接位置から離隔位置に移動させるようにしてもよい。
【0219】
また、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送されるときには、アーム部材22が近接位置に位置するので、容器20の他側面20bとアーム部材22との間に僅かな隙間が形成される。これにより、容器20が接触支持部21Aとアーム部材22とに完全に保持されることがない。
【0220】
このため、容器20が搬送面1aをスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送されるときに、容器20が搬送面1aに強く衝突することを防止して、容器20の搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止でき、容器20を保護できる。
【0221】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、アーム部材22は、スターホイール21と一体で移動自在に設けられており、スターホイール21に回動自在に支持された軸部22Aと、軸部22Aの一端部に設けられ、軸部22Aが回転することにより、近接位置と離隔位置とに揺動自在な横長アーム部22Eを有する第1のアーム部22Bと、軸部22Aの他端部に設けられ、アクチュエータ25によって操作されることにより揺動して軸部22Aを回転させる第2のアーム部22Cとを有し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、駆動モータ6が第2のアーム部22Cを操作することにより、横長アーム部22Eを近接位置から離隔位置に移動させる。
【0222】
これにより、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、第2のアーム部22Cを容器20の他側面20bから近接位置よりも遠くに離隔させることができる。
【0223】
この後、接触支持部21Aが容器20の一側面20aから離隔するように駆動モータ6によってスターホイール21を移動させることにより、接触支持部21Aを容器20の一側面20aから離隔させることができる。
【0224】
このため、容器20が容器検査位置P2で接触支持部21Aと第1のアーム部22Bとに干渉することを防止できる。この結果、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量できる。
【0225】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、ガイド板24は、スターホイール21の回転方向において容器投入位置P1よりも下流側から容器検査位置P2に向かって延在し、第2のアーム部22Cが接触可能となっており、スターホイール21の回転によって容器20が容器検査位置P2に搬送されるまで第2のアーム部22Cがガイド板24に接触することにより、横長アーム部22Eを近接位置に維持する。
【0226】
これにより、横長アーム部22Eと容器20の間に僅かな隙間を形成しつつ、スターホイール21を高速回転させて容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送することができる。このため、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めでき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0227】
また、容器20が搬送面1aに強く衝突することをより効果的に防止して、容器20の搬送中に容器20に強い衝撃が加わることをより効果的に防止でき、容器20をより効果的に保護できる。なお、ガイド板24は、容器投入位置P1から容器検査位置P2に向かって延在してもよい。
【0228】
また、本実施形態の容器搬送装置2は、横長アーム部22Eが離隔位置に位置するようにアーム部材22を付勢するトーションスプリング23を有し、アクチュエータ25は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、第2のアーム部22Cをトーションスプリング23の付勢力に抗して押圧することにより、横長アーム部22Eを近接位置に維持する第1の位置と、アーム部材22の押圧を解除する第2の位置とに移動自在なガイド片25Cを有し、ガイド片25Cが第2の位置に移動したときに、アーム部材22がトーションスプリング23に付勢されることにより、横長アーム部22Eが近接位置から離隔位置に揺動する。
【0229】
この構成により、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アクチュエータ25のガイド片25Cがトーションスプリング23の付勢力に抗して第2のアーム部22Cを押圧して横長アーム部22Eを近接位置に維持できる。
【0230】
これにより、容器20の搬送時に容器20の他側面20bと横長アーム部22Eとの間に僅かな隙間が形成される場合であっても、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール21を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bを横長アーム部22Eに接触させることができる。
【0231】
このため、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0232】
また、ガイド片25Cが第2のアーム部22Cの押圧を解除すると、アーム部材22がトーションスプリング23に付勢されることにより、横長アーム部22Eが近接位置から離隔位置に揺動する。これにより、横長アーム部22Eを容器20の他側面20bから離隔させることができる。
【0233】
このように、簡素な構成によってアーム部材22を近接位置と離隔位置に揺動させることができるので、容器搬送装置2の構成を簡素化して、容器搬送装置2の製造コストが増大することを防止できる。
【0234】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、第2のアーム部22Cは、ガイド板24に接触して回転するローラ22Fを有する。
【0235】
これにより、ローラ22Fを介して第2のアーム部22Cをガイド板24に接触させ、ローラ22Fの回転によってアーム部材22をガイド板24に沿ってスターホイール21の回転方向に移動できる。このため、第2のアーム部22Cが摩耗することを防止して、アーム部材22の耐久性を向上でき、容器搬送装置2の信頼性を向上できる。
【0236】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、接触支持部21Aの接触面21cに容器20の一側面20aを全体的に接触させているので、接触支持部21Aによって容器20を安定して搬送できる。
【0237】
なお、本実施形態の容器搬送装置2は、回転自在なスターホイール21にアーム部材22を取付けているが、これに限定されるものではない。
【0238】
例えば、搬送部材を、直進方向に移動自在な搬送部材から構成し、この搬送部材の端部に、搬送部材と一体で直進方向に移動自在で、かつ、搬送部材に対して直進方向に相対移動自在なアーム部材(補助支持部)を設けても良い。
【0239】
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0240】
2 容器搬送装置(物品搬送装置)
4,21 スターホイール(搬送部材)
4A,21A 接触支持部(収容部)
5,22 アーム部材(収容部、補助支持部)
5A 支持軸
5B,22B 第1のアーム部
5C,22C 第2のアーム部
5D,22F ローラ(回転体)
6 駆動モータ(駆動部)
8,23 トーションスプリング(付勢部材)
9,25 アクチュエータ
9C,25C ガイド片(押圧部)
10,24 ガイド板(ガイド部)
11 容器投入部(物品投入部)
20 容器(物品)
20a 一側面(物品の一側面)
20b 他側面(物品の他側面)
22A 軸部
P1 容器投入位置(物品投入位置)
P2 容器検査位置(物品検査位置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11