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特開2024-82388コンピュータープログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082388
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】コンピュータープログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240613BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240613BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20240613BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
G06F3/12 326
H04N1/00 127B
G06F3/12 303
G06F3/12 373
G06F3/12 329
G06F3/0482
B41J29/38 801
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196196
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀昭
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061HN05
2C061HN15
2C061HQ01
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB38
5C062AC34
5E555AA05
5E555AA25
5E555BA27
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC17
5E555CA24
5E555CB34
5E555CB42
5E555DB11
5E555DB18
5E555EA03
5E555EA04
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザー端末において所望の画像形成装置を選択する際に生じるユーザーの操作負担を軽減すること。
【解決手段】過去に使用した画像形成装置に関する情報を取得するステップと、過去に使用した画像形成装置に関する情報を含む履歴表示画面の画面データを生成し、現在使用可能な画像形成装置に関する情報と現在使用可能でない画像形成装置とを異なる態様で表示装置に表示させる第一表示ステップと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去に使用した画像形成装置に関する情報を取得するステップと、
過去に使用した画像形成装置に関する情報を含む履歴表示画面の画面データを生成し、現在使用可能な画像形成装置に関する情報と現在使用可能でない画像形成装置とを異なる態様で表示装置に表示させる第一表示ステップと、
を含む情報処理方法をコンピューターに実行させるためのコンピュータープログラム。
【請求項2】
前記履歴表示画面において、現在使用可能でない画像形成装置がユーザーによって選択された場合に、その時点で使用できる画像形成装置であって、所定の候補条件を満たした画像形成装置に関する情報を前記表示装置に表示させる第二表示ステップをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータープログラム。
【請求項3】
前記候補条件は、ユーザーによって選択された画像形成装置が使用可能な付加機能の全て又は一部を使用可能であることである、請求項2に記載のコンピュータープログラム。
【請求項4】
前記第二表示ステップでは、優先順位の高いものから順に、候補条件を満たした画像形成装置に関する情報を表示する、請求項2に記載のコンピュータープログラム。
【請求項5】
過去に使用した画像形成装置に関する情報を取得するステップと、
過去に使用した画像形成装置に関する情報を含む履歴表示画面の画面データを生成し、現在使用可能な画像形成装置に関する情報と現在使用可能でない画像形成装置とを異なる態様で表示装置に表示させる第一表示ステップと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コンピュータープログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MFP(multifunction peripheral)等の画像形成装置に対して端末装置からネットワークを介して画像形成のジョブを送信することが行われている。複数の画像形成装置が使用可能な環境では、全ての画像形成装置を選択可能に表示するのではなく、過去に使用されたことのある画像形成装置を優先的に表示することがある。このように構成されることによって、ユーザーが画像形成のジョブを送信する度に全ての画像形成装置の中から所望の画像形成装置を選択する必要が無くなる。そのため、ユーザーの作業負担が軽減される。しかしながら、過去に使用されたことのある画像形成装置が使用できない状態である場合、ユーザーは改めて全ての画像形成装置の中から代替となる画像形成装置を選択する必要があった。そのため、ユーザーの作業負担が増大してしまうおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-219879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザー端末において所望の画像形成装置を選択する際に生じるユーザーの操作負担を軽減することが可能なコンピュータープログラム及び情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のコンピュータープログラムは、以下の制御方法をコンピュータープログラムに実行させるためのコンピュータープログラムである。制御方法は、取得ステップと、第一表示ステップと、を有する。取得ステップでは、過去に使用した画像形成装置に関する情報を取得する。第一表示ステップでは、過去に使用した画像形成装置に関する情報を含む履歴表示画面の画面データを生成し、現在使用可能な画像形成装置に関する情報と現在使用可能でない画像形成装置とを異なる態様で表示装置に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の画像形成システム500の構成例を示す図である。
図2】実施形態に係る画像形成装置100のハードウェアブロック図である。
図3】ユーザー端末300のハードウェアブロック図である。
図4】デバイス検索画面の表示例を示す図である。
図5】候補表示画面の具体例を示す図である。
図6】画像形成システム500の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のコンピュータープログラム及び情報処理方法を、図面を参照して説明する。図1は、実施形態の画像形成システム500の構成例を示す図である。画像形成システム500は、複数台の画像形成装置100と、通信機器200と、ユーザー端末300と、ネットワーク400とを備える。画像形成装置100は、シート上に画像を形成する装置である。画像形成装置100は、例えば複合機である。複数台の画像形成装置100はネットワーク400に通信可能に接続されている。
【0008】
通信機器200は、例えば無線ルーター(Wi-Fiルーター:Wi-Fiは登録商標)等の装置である。通信機器200は、他の情報機器(例えばユーザー端末300)とネットワーク400とを通信可能に接続する。ユーザー端末300は、画像形成装置100に対して画像形成等のジョブを送信する情報処理装置である。画像形成装置100及びユーザー端末300はネットワーク400を介して互いに通信可能に接続される。ネットワーク400は、複数の機器が通信を行うことが可能な通信経路である。ネットワーク400は、例えば有線LAN(Local Area Network)や無線LANであってもよい。ネットワーク400は、他の態様で構成されてもよい。以下、各装置について詳細に説明する。
【0009】
図2は、実施形態に係る画像形成装置100のハードウェアブロック図である。まず、図1及び図2を用いて画像形成装置100について詳細に説明する。画像形成装置100は、画像読取部10、ディスプレイ110、コントロールパネル120、画像形成ユニット130、シート収容部140、通信部150、記憶部160及び制御部170を備える。
【0010】
画像形成装置100は、トナーやインクなどの現像剤を用いてシート上に画像を形成する。シートは、その表面に画像形成装置100が画像を形成できる物であればどのような物であってもよい。
【0011】
画像読取部10は、読み取り対象の画像情報を光の明暗として読み取る。画像読取部10は、読み取られた画像情報を記録する。記録された画像情報は、ネットワーク400を介して他の情報処理装置に送信されてもよい。記録された画像情報は、画像形成ユニット130によってシート上に画像形成されてもよい。
【0012】
ディスプレイ110は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの画像表示装置である。ディスプレイ110は、画像形成装置100に関する種々の情報を表示する。
【0013】
コントロールパネル120は、複数のボタンなどの操作装置を備える。コントロールパネル120は、ユーザーの操作を受け付ける。例えば、コントロールパネル120は、数字や文字の入力を受け付けてもよい。コントロールパネル120は、ユーザーによって行われた操作に応じた信号を制御部170に出力する。なお、ディスプレイ110とコントロールパネル120とは一体のタッチパネルとして構成されてもよい。
【0014】
画像形成ユニット130は、画像読取部10によって生成された画像情報又は通信路を介して受信された画像情報に基づいて、シート上に画像を形成する。画像形成ユニット130は、例えば感光体ドラム、露光器、現像器、転写器及び定着器を備える。
【0015】
シート収容部140は、画像形成ユニット130における画像形成に用いられるシートを収容する。シート収容部140には搬送ローラーが設けられる。搬送ローラーは、シート収容部140に収容されたシートを、画像形成ユニット130へ続く搬送路にシートを搬送する。
【0016】
通信部150は、通信インターフェースを用いて構成される。通信部150は、ネットワーク400を介して他の装置(例えば通信機器200やユーザー端末300)と通信する。
【0017】
記憶部160は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部160は、画像形成装置100が動作する際に必要となるデータを記憶する。記憶部160は、画像形成装置100において形成される画像のデータを一時的に記憶してもよい。
【0018】
制御部170は、Central Processing Unit(CPU)等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部170は、記憶部160に予め記憶されているプログラムを読み出して実行する。制御部170は、画像形成装置100に備えられる各機器の動作を制御する。制御部170は、例えばユーザー端末300から画像形成要求を受信すると、受信された画像形成要求に応じた画像をシート上に形成するように自装置を制御してもよい。制御部170は、例えばユーザー端末300から状態確認要求を受信すると、自装置の状態を示す情報(状態確認結果)を生成してユーザー端末300に送信する。
【0019】
図3は、ユーザー端末300のハードウェアブロック図である。次に、ユーザー端末300の詳細について説明する。ユーザー端末300は、例えばスマートフォン、タブレット、携帯ゲーム機器のような携帯可能な情報処理装置であってもよい。ユーザー端末300は、パーソナルコンピューター、ワークステーション、据え置き型ゲーム機器、テレビ受像機等のような据え置き型の情報処理装置であってもよい。ユーザー端末300は、通信部31、操作部32、表示部33、記憶部34及び制御部35を備える。
【0020】
通信部31は、通信インターフェースを用いて構成される。通信部31は、例えば無線通信を行う通信インターフェースを用いて構成されてもよい。この場合、通信部31は、通信機器200との間で無線通信を行う。通信部31は、通信機器200及びネットワーク400を経由して各画像形成装置100と通信する。
【0021】
操作部32は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部32は、ユーザーの指示をユーザー端末300に入力する際にユーザーによって操作される。操作部32は、入力装置をユーザー端末300に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、操作部32は、入力装置においてユーザーの入力に応じ生成された入力信号をユーザー端末300に入力する。操作部32は、マイク及び音声認識装置を用いて構成されてもよい。この場合、操作部32はユーザーによって発話された文言を音声認識し、認識結果の文字列情報をユーザー端末300に入力する。操作部32は音声の入力のみを行い、音声認識は制御部35によって実行されてもよい。操作部32は、ユーザーの指示をユーザー端末300に入力可能な構成であればどのように構成されてもよい。
【0022】
表示部33は、情報をユーザーが認知可能な形で表示する。表示部33は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置であってもよい。表示部33は、画像表示装置をユーザー端末300に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、表示部33は、画像データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0023】
記憶部34は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部34は、ユーザー端末300が動作する際に必要となるデータを記憶する。記憶部34は、ユーザー端末300にインストールされている所定のアプリケーションのプログラムコードを記憶する。記憶部34は、例えば自装置を示す識別情報を記憶する。このような識別情報の具体例として、IPアドレス、予め割り当てられたID、ネットワーク400上で用いられる端末名などがある。記憶部34は、履歴情報記憶部341として機能する。
【0024】
履歴情報記憶部341は、自装置(ユーザー端末300)において実行された画像形成のジョブに関する情報(以下「履歴情報」という。)を記憶する。履歴情報は、例えば自装置において実行された画像形成のジョブにおいて使用された画像形成装置100を示す情報であってもよい。履歴情報は、例えば自装置において実行された画像形成のジョブにおいて使用されたオプションを示す情報であってもよい。
【0025】
オプションとは、画像形成において使用される付加機能である。オプションの具体例として、シートの両面に画像形成する処理(以下「両面画像形成」という。)、カラーで画像形成する処理(以下「カラー画像形成」という。)、ステープルを用いた後処理(以下「ステープル処理」という。)、製本処理などの付加機能がある。履歴情報記憶部341は、所定の条件が満たされた古い情報を破棄してもよい。例えば、履歴情報記憶部341は、直近で実行された画像形成のジョブから遡って所定数のジョブまでの情報のみを記憶していてもよい。例えば、履歴情報記憶部341は、直近で使用された画像形成装置100から遡って所定数の画像形成装置100までの情報のみを記憶していてもよい。
【0026】
制御部35は、CPU等のプロセッサーとメモリー(主記憶装置)とを用いて構成される。制御部35は、プロセッサーがプログラムを実行することによって機能する。なお、制御部35の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0027】
制御部35は、例えば予め自装(ユーザー端末300)にインストールされたアプリケーションを実行してもよい。このようなアプリケーションの具体例として、画像形成システム500の専用アプリケーションとしてユーザー端末100に提供されるアプリケーションがある。このようなアプリケーションの他の具体例として、WEBブラウザーのアプリケーションがある。制御部35は、実行中のアプリケーションのプログラムにしたがって動作する。制御部35は、例えばプリンター制御部351及び画面制御部352として動作する。
【0028】
プリンター制御部351は、ユーザーの操作に応じて画像形成装置100に対して画像形成のジョブを送信する。プリンター制御部351は、送信された画像形成のジョブに関する情報を履歴情報記憶部341に記録する。例えば、プリンター制御部351は、送信された画像形成のジョブの送信先(画像形成に使用された画像形成装置100)を示す情報と、送信された画像形成のジョブにおいて使用されたオプションを示す情報と、を履歴情報記憶部341に記録してもよい。
【0029】
画面制御部352は、表示部33に表示される画面データを生成し、表示部33に表示する。画面制御部352は、例えばユーザーによって画像形成装置100の検索を開始するための操作が行われると、デバイス検索画面の画面データを生成して表示部33に表示する。以下、デバイス検索画面の画面データの具体例について説明する。
【0030】
図4は、デバイス検索画面の表示例を示す図である。デバイス検索画面には、履歴表示画面、ネットワーク表示画面、二次元コード表示画面、NFC表示画面がある。図4の例では、履歴表示画面が表示されている。履歴表示画面は、過去に自装置(ユーザー端末300)のユーザーによって使用された画像形成装置100に関する情報が表示される。
【0031】
ネットワーク表示画面では、ネットワーク400を介して通信可能な画像形成装置100に関する情報が表示される。ネットワーク表示画面では、例えばユーザー端末300の画面制御部352がネットワーク400を介して通信可能な画像形成装置100を検索し、検索結果として得られた情報が表示されてもよい。ネットワーク表示画面では、例えばユーザー端末300の記憶部34に登録されている画像形成装置100に関する情報が表示されてもよい。
【0032】
二次元コード表示画面では、画像形成装置100にネットワーク400を介して通信接続するために予め用意されている二次元コードを読み取るための画面が表示される。このような二次元コードは、例えば画像形成装置100に設けられていてもよいし、文書としてユーザーに配布されていてもよい。例えば、二次元コード表示画面が表示されている場合には、ユーザー端末300に備えられている撮像装置が稼働状態になり、撮像された画像から二次元コードを検索して復号する処理が行われてもよい。画像形成装置100に関する二次元コードが読み取られると、読み取られた画像形成装置100に関する情報が二次元コード表示画面に表示される。
【0033】
NFC表示画面が表示されている場合には、画像形成装置100にネットワーク400を介して通信接続するための情報のやりとりが、NFCを用いて画像形成装置100との間で行われる。NFC表示画面には、通信接続するための情報のやりとりの進捗を示す情報が表示される。画像形成装置100との間でNFCを用いたやりとりが完了すると、やりとりが完了した画像形成装置100に関する情報がNFC表示画面に表示される。
【0034】
図4を用いて履歴表示画面の具体例について説明する。履歴表示画面では、過去に自装置に(ユーザー端末300)のユーザーによって使用された画像形成装置100の一覧が示される領域(以下「履歴表示領域」という。)が表示される。図4において、履歴表示領域は符号330で示されている。履歴表示領域330には、個々の画像形成装置100の状態に関する情報を表示するための領域(以下「状態表示領域」という。)が表示される。図4において、状態表示領域は符号331で示されている。
【0035】
状態表示領域331には、画像形成装置100を示すアイコンと、画像形成装置100の識別子と、画像形成装置100の状態を示す情報と、画像形成装置100が実行可能なオプションを示す情報と、が表示される。画像形成装置100の識別子の具体例として、図4では画像形成装置100に付与された名前が表示されている。図4における“プリンター1”や“プリンター2”が画像形成装置100に付与された名前の具体例である。画像形成装置100の識別子の具体例として、図4では画像形成装置100に付与された名前が表示されている。図4における“プリンター1”や“プリンター2”が画像形成装置100に付与された名前の具体例である。
【0036】
画像形成装置100の状態を示す情報は、例えば画像形成装置100が使用可能な状態であるか否かを示す。符号332で示される画像は、その画像形成装置100が使用可能な状態ではないことを示す。画像形成装置100の状態を示す情報は、例えば画像形成装置100が使用可能な状態でない場合には、その原因に関する情報を示してもよい。例えば、画像形成装置100がオフラインである場合には、“オフライン”という文字列が表示されてもよい。例えば、画像形成装置100にエラーが生じている場合には、そのことを示してもよいし、生じているエラーの種別を示してもよい。エラーの種別として、用紙切れ、トナー切れ、ジャム等がある。
【0037】
画像形成装置100の状態を示す情報は、例えば履歴表示画面を表示する際に画面制御部352によって各画像形成装置100に問い合わせが行われた結果を示す。すなわち、画面制御部352は、履歴表示画面を表示する際には、履歴表示領域330に表示される各画像形成装置100に対して現在の状態を問い合わせて確認する。このような確認は、例えばWS DiscoveryやSNMP等のプロトコルを用いた通信で行われてもよい。画面制御部352は、その確認結果に基づいて、各画像形成装置100の状態表示領域に表示される状態を示す情報を決定する。
【0038】
オプションを示す情報として、図4の例では3つの画像が表示されている。画像333は、両面画像形成を示す。画像333が状態表示領域331に表示されている画像形成装置100は、両面画像形成を実行することが可能である。画像334は、カラー画像形成を示す。画像334が状態表示領域331に表示されている画像形成装置100は、カラー画像形成を実行することが可能である。画像335は、ステープル処理を示す。画像335が状態表示領域331に表示されている画像形成装置100は、ステープル処理を実行することが可能である。
【0039】
履歴表示画面において、ユーザーは過去に自身が使用したことのある画像形成装置100の中から、今回の画像形成で使用する画像形成装置100を選択することができる。例えば、ユーザーは使用しようとする画像形成装置100の状態表示領域331に対して選択操作(例えばタップ)をすることによって、その画像形成装置100を選択することができる。プリンター制御部351は、履歴表示画面においてユーザーによって選択された画像形成装置100に対して画像形成のジョブを送信する。
【0040】
履歴表示画面において、その時点で使用できない画像形成装置100が選択された場合、候補表示画面を表示部33に表示する。図5は、候補表示画面の具体例を示す図である。候補表示画面は、履歴表示画面の一つとして表示される。候補表示画面には、基準表示領域336と候補表示領域337とが表示される。基準表示領域336には、ユーザーによって選択された、その時点で使用できない画像形成装置100に関する状態表示領域331の情報が表示される。候補表示領域337には、その時点で使用できる画像形成装置100であって、所定の候補条件を満たした画像形成装置100に関する状態表示領域331の情報が表示される。
【0041】
候補条件は、基準表示領域336に表示される画像形成装置100(その時点で使用できないがユーザーによって選択された画像形成装置100)が使用可能なオプション(以下「基準オプション」という。)の全てが使用可能なことである。この場合、候補表示領域337には、候補条件を満たした画像形成装置100の全て又は一部のみが表示される。
【0042】
候補条件は、上記オプションの全てではなく、少なくとも一部が使用可能なことであってもよい。この場合、候補表示領域337には、候補条件を満たした画像形成装置100に対して優先順位が付与され、優先順位の高いものから順に全て又は一部のみが表示される。優先順位は、例えば基準オプションのうち使用可能なオプションが多い程高い優先順位が付与される。また、基準オプションの種類に対して重み付けが付与されており、付与された重み付けの高い基準オプションを使用可能であるほど高い優先順位が付与されてもよい。オプションの種類に対する重み付けは、予め所定の値が付与されていてもよい。オプションの種類に対する重み付けは、例えばユーザーが過去に実際にそのオプションを使用した回数又は頻度に基づいて付与されてもよい。この場合、ユーザーが過去に実際にそのオプションを使用した回数が多いほど、頻度が高いほど、高い重みが付与される。候補条件として判定されるオプションの種別はユーザーによって設定可能に構成されてもよい。例えば、ユーザーによって両面画像形成とカラー画像形成の2つのオプションのみが設定されている場合、基準オプションとしてこの2つのオプションのみに基づいて判断される。
【0043】
画面制御部352は、ネットワーク400を介して使用可能な画像形成装置100を検索する。画面制御部352は、検索された画像形成装置100について候補条件や優先順位に基づいて、候補表示画面に表示する画像形成装置100を選択する。画面制御部352は、選択された画像形成装置100に関する情報を候補表示領域337に配置し、画面データを生成する。
【0044】
図6は、画像形成システム500の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。まず、ユーザー端末300においてユーザーが履歴表示画面を表示させるための操作を行う(ACT101)。この操作に応じて、画面制御部352は、履歴情報記憶部341を読み出し、履歴表示画面に表示すべき画像形成装置100を判定する。画面制御部352は、判定された各画像形成装置100(図6の例では、画像形成装置1と画像形成装置2)に対して状態確認要求を送信する(ACT102)。各画像形成装置100は、状態確認要求を受信すると、自装置の状態を示す情報である状態確認結果を生成してユーザー端末300に送信する(ACT103)。
【0045】
ユーザー端末300の画面制御部352は、各画像形成装置100から状態確認結果を受信すると、受信された情報に基づいて履歴表示画面の画面データを生成する。画面制御部352は、生成された履歴表示画面の画面データ(例えば図4の画面)を表示部33に表示させる(ACT104)。
【0046】
ユーザーが使用可能な画像形成装置100を選択した場合、プリンター制御部351は選択された画像形成装置100に対し画像形成等のジョブを送信する。一方、ユーザーが使用できない画像形成装置100を選択した場合(ACT105)、画面制御部352は、複数の画像形成装置100に対して状態確認要求を送信する(ACT106)。このとき、状態確認要求の送信先となる画像形成装置100は、例えば通信可能な全ての画像形成装置100であってもよいし、ACT102で既に状態確認要求の送信先となった画像形成装置100を除く通信可能な全ての画像形成装置100であってもよい。さらに、状態確認要求の送信先となる画像形成装置100は、候補条件を満たす画像形成装置100のみであってもよい。この場合、例えば記憶部34は、通信可能な全ての画像形成装置100について、どのオプションが使用可能か等の情報を記憶していてもよい。各画像形成装置100は、状態確認要求を受信すると、自装置の状態を示す情報である状態確認結果を生成してユーザー端末300に送信する(ACT107)。
【0047】
ユーザー端末300の画面制御部352は、各画像形成装置100から状態確認結果を受信すると、受信された情報に基づいて候補表示画面の画面データを生成する。画面制御部352は、生成された候補表示画面の画面データ(例えば図5の画面)を表示部33に表示させる(ACT108)。
【0048】
ユーザーが候補表示画面において使用可能な画像形成装置100を選択した場合、プリンター制御部351は選択された画像形成装置100に対し画像形成等のジョブを送信する(ACT110)。
【0049】
このように構成された画像形成システム500によれば、ユーザー端末300において所望の画像形成装置100を選択する際に生じるユーザーの操作負担を軽減することが可能となる。具体的には以下の通りである。
【0050】
履歴表示画面には、過去にユーザーが実際に使用した画像形成装置100が表示される。各画像形成装置100に関する情報の一つとして、使用可能な状態であるか否かを示す情報が表示される。そのため、ユーザーは、過去に実際に使用した画像形成装置100のうち、現時点で使用可能な画像形成装置100を容易に選択することが可能となる。
【0051】
また、履歴表示画面において現時点で使用できない画像形成装置100が選択された場合、候補表示画面が表示される。候補表示画面では、選択された画像形成装置100が使用可能なオプション(基準オプション)の全て又は一部が使用可能な画像形成装置100が優先順位に応じて表示される。そのため、ユーザーは、所望の画像形成装置100を使用することができなかったとしても、それに代わる同程度の機能を有した他の画像形成装置100を容易に探すことが可能となる。
【0052】
(変形例)
ユーザー端末300が有する構成の一部は、インターネット等のネットワークを介して通信可能に接続される他の情報処理装置(例えばクラウドシステム)に実装されていてもよい。例えば、履歴情報記憶部341は、上記の他の情報処理装置に実装されていてもよい。この場合、制御部35は履歴情報記憶部341の情報を参照する際に、ネットワークを介して他の情報処理装置に対してアクセスすることによって情報を参照する。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0054】
100…画像形成装置、 10…画像読取部、 110…ディスプレイ、 120…コントロールパネル、 130…画像形成ユニット、 140…シート収容部、 150…通信部、 160…記憶部、 170…制御部、 200…通信機器、 300…ユーザー端末、 31…通信部、 32…操作部、 33…表示部、 34…記憶部、 341…履歴情報記憶部、 35…制御部、 351…プリンター制御部、 352…画面制御部、 400…ネットワーク、 500…画像形成システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6