IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大建工業株式会社の特許一覧

特開2024-82399化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法
<>
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図1
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図2
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図3
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図4
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図5
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図6
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図7
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図8
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図9
  • 特開-化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082399
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法
(51)【国際特許分類】
   B27M 1/08 20060101AFI20240613BHJP
   E04F 13/08 20060101ALI20240613BHJP
   B32B 3/02 20060101ALI20240613BHJP
   B27D 5/00 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
B27M1/08 E
E04F13/08 G
B32B3/02
B27D5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196216
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000204985
【氏名又は名称】大建工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三箇山 茜
(72)【発明者】
【氏名】安井 森平
(72)【発明者】
【氏名】保坂 路人
【テーマコード(参考)】
2B002
2B250
2E110
4F100
【Fターム(参考)】
2B002BB07
2B250AA05
2B250AA06
2B250AA11
2B250AA13
2B250BA03
2B250CA11
2B250EA13
2B250FA29
2B250GA03
2B250GA07
2B250HA01
2E110AA42
2E110AA57
2E110AB03
2E110AB04
2E110AB05
2E110AB23
2E110BA02
2E110BA12
2E110BC02
2E110CA03
2E110DA02
2E110DA06
2E110DA12
2E110DB11
2E110DC21
2E110DC33
2E110DC36
2E110GA32W
2E110GA33X
2E110GA42W
2E110GA42X
2E110GB42X
2E110GB62W
2E110GB62X
2E110GB63W
2E110GB63X
2E110GB70W
4F100AT00A
4F100BA02
4F100BA07
4F100DB07B
4F100DB16B
4F100GB08
4F100HB00B
(57)【要約】
【課題】施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法を提供する。
【解決手段】化粧材10は、矩形板状の基材11と、該基材11の表面に貼り付けられた表面材12とを備えている。基材の厚さを5mm以下にする。表面材12を、基材11の四辺から食み出る大きさにし、基材11の四辺から食み出た4つの余剰部12a,…,12aの出幅が基材11の厚さよりも5mm以上長くなるように構成する。また、4つの余剰部を、基材11の裏面側に折り返し可能に構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形板状の基材と、該基材の表面に貼り付けられた表面材とを備える化粧材であって、
上記基材の厚さは、5mm以下であり、
上記表面材は、上記基材の四辺から食み出た4つの余剰部を有し、
上記各余剰部の出幅は、上記基材の厚さよりも5mm以上長く、
上記4つの余剰部は、上記基材の裏面側に折り返し可能に構成されている
ことを特徴とする化粧材。
【請求項2】
請求項1に記載の化粧材において、
上記4つの余剰部は、上記基材の裏面側に折り返した際に、隣り合う上記余剰部同士が重なり合わない形状に形成されている
ことを特徴とする化粧材。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の化粧材において、
少なくとも一辺が、上記余剰部を上記基材の裏面側に折り返して該裏面に固定した巻き込み部に構成されている
ことを特徴とする化粧材。
【請求項4】
請求項3に記載の化粧材において、
隣り合う二辺が、上記巻き込み部に構成されている
ことを特徴とする化粧材。
【請求項5】
請求項3に記載の化粧材が複数突きつけられて施工面に取り付けられた施工構造であって、
隣接する2つの上記化粧材のいずれも、一方の上記化粧材の折り返されていない上記余剰部の表面上に他方の上記化粧材の上記巻き込み部を重ねた状態で、上記施工面に取り付けられている
ことを特徴とする化粧材の施工構造。
【請求項6】
請求項3に記載の化粧材を複数突きつけて施工面に取り付ける施工方法であって、
先に上記施工面に取り付けた一の上記化粧材の折り返されていない上記余剰部の表面上に、隣接する他の上記化粧材の上記巻き込み部を重ねた状態で、上記他の化粧材を上記施工面に取り付ける取付工程を備えている
ことを特徴とする化粧材の施工方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の化粧材を複数突きつけて施工面に取り付ける施工方法であって、
上記化粧材の少なくとも一辺を、上記余剰部が上記基材の裏面側に折り返されて該裏面に固定された巻き込み部に構成する巻き込み工程と、
先に上記施工面に取り付けた一の上記化粧材の折り返されていない上記余剰部の表面上に、隣接する他の上記化粧材の上記巻き込み部を重ねた状態で、該他の化粧材を上記施工面に取り付ける取付工程とを備えている
ことを特徴とする化粧材の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の室内において用いられる化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、基材の表面に化粧シートを貼り付けた化粧材が、建物の室内の表面装飾に用いられている(例えば、下記の特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1に記載された化粧材は、基材の表面に貼り付けた化粧シートが、基材の表面の両側端部(幅方向の両端部)から食み出した余剰部を有するように構成され、施工時に、余剰部を基材の両側面に接着することとしている。化粧材をこのように加工することにより、設備コストの高いラッピング加工機を用いることなく、基材の側端面が露出しない見栄えのよい化粧材の施工が低コストで実現可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-103491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記化粧材では、基材の幅方向の側端面は露出しないものの、長さ方向の側端面は露出している。また、上記化粧材では、化粧材同士を突き付けて施工する際に、施工者の技量不足によって隣接する化粧材間に隙間を生じ、目地が目立つ、基材や施工面が露出する等、仕上がりの意匠性が低くなる虞があった。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明では、化粧材に、薄い矩形板状の基材を用い、基材の表面に貼り付ける表面材を、基材の四辺から食み出る大きさに構成すると共に、基材の四辺から食み出た4つの余剰部を基材の裏面側に折り返し可能に構成することとした。
【0008】
具体的には、第1の発明は、矩形板状の基材と、該基材の表面に貼り付けられた表面材とを備える化粧材を前提とするものである。
【0009】
そして、第1の発明は、上記基材の厚さは、5mm以下であり、上記表面材は、上記基材の四辺から食み出た4つの余剰部を有し、上記各余剰部の出幅は、上記基材の厚さよりも5mm以上長く、上記4つの余剰部は、上記基材の裏面側に折り返し可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0010】
ここで、「余剰部の出幅」とは、各余剰部の食み出した基材の辺に直交する方向の幅を言う。
【0011】
第1の発明では、化粧材に、厚さ5mm以下の薄い矩形板状の基材を用いている。また、基材の表面に貼り付ける表面材を、基材の四辺から基材の厚さよりも5mm以上長く食み出す大きさにし、さらに、基材の四辺から食み出た4つの余剰部を基材の裏面側に折り返せるように構成している。このような化粧材の少なくとも一辺を余剰部が基材の裏面側に折り返されて該裏面に固定された巻き込み部に構成すれば、複数の化粧材を、一の化粧材の余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部を重ねながら施工することが可能になる。このように複数の化粧材を、一の化粧材の余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部が重なるように施工するようにすれば、施工者の技量不足によって隣接する化粧材間に隙間を生じたとしても、隙間の底(施工面付近)には表面材(余剰部)が存在することとなるため、目地が目立ち難く、基材や施工面が露出することもなく、意匠性に優れた仕上がりとなる。従って、第1の発明によれば、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材を提供することができる。
【0012】
また、第1の発明では、厚さ5mm以下と薄い基材を用い、表面材を各余剰部の出幅が基材の厚さよりも5mm以上長くなる大きさに形成している。そのため、余剰部の出幅がそれほど大きくなくても、余剰部を基材から比較的大きく食み出させる(基材の厚さよりも5mm以上長く食み出させる)ことができるため、上述のように複数の化粧材を施工するに際し、先に施工された化粧材の余剰部の表面上に巻き込み部を重ね易くなる。従って、第1の発明によれば、経験の浅い施工者でも、容易に仕上がりよく化粧材を施工することが可能になる。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、上記4つの余剰部は、上記基材の裏面側に折り返した際に、隣り合う上記余剰部同士が重なり合わない形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
第2の発明では、化粧材の隣り合ういずれの二辺を上述の巻き込み部に構成することとしても、基材の裏面側において隣り合う余剰部同士が重なり合わない。そのため、複数の化粧材を、一の化粧材の余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部が重なるように施工することとしても、一方の化粧材と他方の化粧材との間に段差を生じ難くすることができる。つまり、第2の発明によれば、より仕上がり良く施工可能な化粧材を提供することができる。
【0015】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、少なくとも一辺が、上記余剰部を上記基材の裏面側に折り返して該裏面に固定した巻き込み部に構成されていることを特徴とするものである。
【0016】
第3の発明では、少なくとも一辺が上述した巻き込み部に構成された化粧材を予め用意しておくことにより、より容易に施工可能な化粧材を提供することができる。
【0017】
第4の発明は、第3の発明において、隣り合う二辺が、上記巻き込み部に構成されていることを特徴とするものである。
【0018】
ところで、複数の化粧材を施工するに当たり、隣り合う二辺が巻き込み部の化粧材、三辺が巻き込み部の化粧材、及び全ての辺が巻き込み部の化粧材が用いられることが多い。
【0019】
そこで、第4の発明のように、隣り合う二辺が巻き込み部に構成された化粧材を予め用意しておくと、施工現場において必要に応じて余剰部を折り返して固定するだけで、隣り合う二辺が巻き込み部の化粧材を、三辺又は四辺全てが巻き込み部の化粧材に容易に変形することができるため、施工現場において巻き込み部が全く形成されていない化粧材に一から巻き込み部を形成する場合に比べて手間を削減することができる。従って、第4の発明によれば、化粧材の施工がより容易になる。
【0020】
また、他の発明では、上記の目的を達成するために、少なくとも一辺が巻き込み部に構成された複数の化粧材が、隣接する2つの化粧材のいずれもが一方の化粧材の折り返されていない余剰部の表面上に他方の化粧材の巻き込み部を重ねた状態で施工面に取り付けられるようにした。
【0021】
具体的には、第5の発明は、第3の発明に係る化粧材が複数突きつけられて施工面に取り付けられた施工構造であって、隣接する2つの上記化粧材のいずれも、一方の上記化粧材の折り返されていない上記余剰部の表面上に他方の上記化粧材の上記巻き込み部を重ねた状態で、上記施工面に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0022】
第5の発明では、少なくとも一辺が巻き込み部に構成された複数の化粧材が、一の化粧材の余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部を重ねながら突きつけ施工されている。このような化粧材の施工構造によれば、施工者の技量不足によって隣接する化粧材間に隙間を生じたとしても、隙間の底(施工面付近)には表面材(余剰部)が存在することとなるため、目地が目立ち難く、基材や施工面が露出することもなく、意匠性に優れた仕上がりとなる。従って、第5の発明によれば、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材の施工構造を提供することができる。
【0023】
また、他の発明では、上記の目的を達成するために、少なくとも一辺が巻き込み部に構成された複数の化粧材を、一の化粧材の折り返されていない余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部を重ねながら突きつけて施工していくこととした。
【0024】
具体的には、第6の発明は、第3の発明に係る化粧材を複数突きつけて施工面に取り付ける施工方法であって、先に上記施工面に取り付けた一の上記化粧材の折り返されていない上記余剰部の表面上に、隣接する他の上記化粧材の上記巻き込み部を重ねた状態で、上記他の化粧材を上記施工面に取り付ける取付工程を備えていることを特徴とするものである。
【0025】
第6の発明では、少なくとも一辺が巻き込み部に構成された複数の化粧材を、一の化粧材の折り返されていない余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部を重ねながら突きつけて施工していくこととしている。このような化粧材の施工方法によれば、施工者の技量不足によって隣接する化粧材間に隙間を生じたとしても、隙間の底(施工面付近)には表面材(余剰部)が存在することとなるため、目地が目立ち難く、基材や施工面が露出することもなく、意匠性に優れた仕上がりとなる。従って、第6の発明によれば、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材の施工方法を提供することができる。
【0026】
第7の発明は、第1又は第2の発明に係る化粧材を複数突きつけて施工面に取り付ける施工方法であって、上記化粧材の少なくとも一辺を、上記余剰部が上記基材の裏面側に折り返されて該裏面に固定された巻き込み部に構成する巻き込み工程と、先に上記施工面に取り付けた一の上記化粧材の折り返されていない上記余剰部の表面上に、隣接する他の上記化粧材の上記巻き込み部を重ねた状態で、該他の化粧材を上記施工面に取り付ける取付工程とを備えていることを特徴とするものである。
【0027】
第7の発明では、複数の化粧材を、少なくとも一辺を巻き込み部に構成した上で、一の化粧材の折り返されていない余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部を重ねながら突きつけて施工していくこととしている。このような化粧材の施工方法によれば、施工者の技量不足によって隣接する化粧材間に隙間を生じたとしても、隙間の底(施工面付近)には表面材(余剰部)が存在することとなるため、目地が目立ち難く、基材や施工面が露出することもなく、意匠性に優れた仕上がりとなる。従って、第7の発明によれば、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材の施工方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明した如く、本発明によると、化粧材に、薄い矩形板状の基材を用い、基材の表面に貼り付ける表面材を、基材の四辺から食み出る大きさに構成すると共に、基材の四辺から食み出た4つの余剰部を基材の裏面側に折り返し可能に構成することとしたため、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材を提供することができる。
【0029】
また、他の発明によると、他の発明では、上記の目的を達成するために、少なくとも一辺が巻き込み部に構成された複数の化粧材が、隣接する2つの化粧材のいずれもが一方の化粧材の折り返されていない余剰部の表面上に他方の化粧材の巻き込み部を重ねた状態で施工面に取り付けられるようにしたため、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材の施工構造を提供することができる。
【0030】
さらに、他の発明によると、少なくとも一辺が巻き込み部に構成された複数の化粧材を、一の化粧材の折り返されていない余剰部の表面上に隣接する他の化粧材の巻き込み部を重ねながら突きつけて施工していくこととしたため、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材の施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本発明の実施形態1の化粧材の裏面図である。
図2図2は、本発明の実施形態1の化粧材の側面図である。
図3図3は、本発明の実施形態1の化粧材の端部の断面図である。
図4図4は、隣り合う二辺を巻き込み部に構成した化粧材の裏面図である。
図5図5は、本発明の実施形態1の化粧材の施工構造を示す正面図である。
図6図6は、巻き込み工程の様子を示す部分断面図である。
図7図7は、取付工程の様子を示す部分断面図である。
図8図8は、化粧材の取付手順を示す正面図である。
図9図9は、図5の部分拡大図である。
図10図10は、その他の実施形態の化粧材の図1相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0033】
《発明の実施形態1》
-化粧材の構成-
図1図3に示すように、化粧材10は、住宅等の建物の室内において、壁、天井、床等の内面や、住宅設備や家具の表面に化粧を施すために取り付けられる内装材である。化粧材10は、下地材に取り付けられてもよく、補修や改修のために既存の仕上材(例えば、クロス等)の上に取り付けられてもよい。
【0034】
化粧材10は、基材11と表面材12とを備えている。基材11は、矩形状の薄板で構成されている。表面材12は、薄いシート状の部材によって構成され、基材11の表面に貼り付けられている。
【0035】
〔基材〕
基材11は、厚さt1が5mm以下の矩形状の板状部材によって構成されている。基材11には、木質単板、合板、集成材、木質繊維板、無機板、樹脂板、厚紙を用いることができる。本実施形態1では、基材11は、厚さ1mm(t1=1mm)の中密度繊維板(MDF:Medium Density Fiberboard)で構成されている。
【0036】
〔表面材〕
表面材12は、基材11よりも薄い折り曲げ可能なシート状の部材によって構成されている。表面材12には、薄紙、上質紙、クラフト紙、和紙、不織布、木質単板、樹脂シート、帆布を用いることができる。本実施形態1では、表面材12は、厚さ0.5mm未満の木目柄が印刷された薄紙で構成されている。
【0037】
本実施形態1では、表面材12は、基材11の表面に接着剤で貼り付けられている(接着されている)。なお、表面材12の基材11への固定手段は、接着に限られず、粘着剤、粘着テープ、吸着シート又は面ファスナーを用いて貼り付けてもよく、糊を用いて貼り付けてもよい。
【0038】
表面材12は、基材11の四辺から食み出る大きさに形成されている。つまり、表面材12は、基材11の四辺から食み出た4つの余剰部12a,…,12aを有している。本実施形態1では、表面材12は、4つの余剰部12a,…,12aの出幅w2が等しくなる大きさに形成されている。なお、4つの余剰部12a,…,12aの出幅w2は、等しくなくてもよい。
【0039】
表面材12は、各余剰部12aの出幅w2が、基材11の厚さt1よりも5mm以上長くなる(w2-t1≧5mmを満たす)大きさに形成されている。上述したように、表面材12が折り曲げ可能な部材によって構成されることにより、各余剰部12aは、基材11の裏面側に折り返し可能に構成されている。また、表面材12を上述の大きさに形成することにより、各余剰部12aを基材11の裏面側に折り返して基材11の裏面に固定する場合、各余剰部12aの基材11の裏面に固定される固定領域の幅が5mm以上となる。
【0040】
また、本実施形態1では、4つの余剰部12a,…,12aが、基材11の裏面側に折り返した際に、隣り合う余剰部同士12a,12aが重なり合わない形状に形成されている(図4を参照)。本実施形態1では、矩形状の表面材12を基材11の表面に貼り付けた後、表面材12の4つの角部を、基材11の角を通り、その角を挟む二辺に対して45度傾斜した直線L(図1を参照)で切り落とすことにより、各余剰部12aが台形状に形成されている。各余剰部12aをこのような形状に形成することにより、図4に示すように、隣り合う2つの余剰部12a,12aを基材11の裏面側へ折り返しても、裏面側で2つの余剰部12a,12aが重なり合うことがなくなる。
【0041】
-化粧材の施工構造-
次に、上記の化粧材10を複数突きつけて施工面に取り付けた施工構造1について説明する。本実施形態1では、一例として、図5に示すように、柱2,2の間に形成される壁面Wを施工面とし、該施工面に、複数(図5では40枚)の化粧材10,…,10を突きつけて取り付けた施工構造1について説明する。
【0042】
各化粧材10は、少なくとも一辺が巻き込み部Xに構成されている。具体的には、図6に示すように、各化粧材10において、少なくとも一辺の余剰部12aを基材11の裏面側に折り返し、基材11の裏面に接着剤等で固定することにより、少なくとも一辺が巻き込み部Xに構成される。なお、余剰部12aは、粘着テープ、吸着シート又は糊で基材11の裏面に固定してもよい。
【0043】
本実施形態1の施工構造1では、隣り合う二辺が巻き込み部Xに構成された28枚の化粧材10Aと、三辺が巻き込み部Xに構成された11枚の化粧材10Bと、全ての辺(四辺)が巻き込み部Xに構成された1枚の化粧材10Cとを用いている。なお、図5において符号を付していない化粧材10は、隣り合う二辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Aである。
【0044】
施工構造1では、隣接する2つの化粧材10,10のいずれも、一方の化粧材10の折り返されていない余剰部12aの表面上に他方の化粧材10の巻き込み部Xを重ねた状態で、壁面W(施工面)に取り付けられている(図7を参照)。本実施形態1では、各化粧材10は、接着剤で壁面W(施工面)に固定されている。また、隣接する2つの化粧材10,10間で重なる部分(一方の化粧材10の余剰部12aと他方の化粧材10の巻き込み部X)も接着剤で固定されている。なお、各化粧材10の壁面W(施工面)への固定及び化粧材10の巻き込み部Xの隣接する化粧材10の余剰部12aへの固定には、接着剤を用いる他、吸着シート、面ファスナー、マグネット、ピン等を用いることができる。また、化粧材10の余剰部12aの壁面W(施工面)への固定には、接着剤を用いる他、吸着シート、面ファスナー、ステープル、ピン等を用いることができる。
【0045】
-化粧材の施工方法-
次に、上記の化粧材10を複数突きつけて施工面に取り付ける化粧材の施工方法について説明する。本実施形態1では、一例として、図5に示すように、柱2,2の間に形成される壁面Wを施工面とし、該施工面に複数(図5では40枚)の化粧材10,…,10を突きつけて取り付ける施工方法について説明する。
【0046】
まず、化粧材10の少なくとも一辺を巻き込み部Xに構成する(巻き込み工程)。具体的には、図6に示すように、各化粧材10において、少なくとも一辺の余剰部12aを基材11の裏面側に折り返し、基材11の裏面に接着剤等で固定することにより、少なくとも一辺を巻き込み部Xに構成する。
【0047】
本実施形態1の場合、隣り合う二辺を巻き込み部Xに構成した化粧材10Aを28枚、三辺を巻き込み部Xに構成した化粧材10Bを11枚、全ての辺(四辺)を巻き込み部Xに構成した化粧材10Cを1枚用意する。
【0048】
次に、複数(図5では40枚)の化粧材10,…,10を突きつけて壁面W(施工面)に取り付ける。本実施形態1の場合、まず、図5に示す壁面Wの左上角から化粧材10を取り付けていく。
【0049】
具体的には、化粧材10の基材11の裏面(巻き込み部Xの余剰部12aも含む)に接着剤を塗布し、化粧材10を壁面Wの左上角に押し付けて固定する。次に、先に取り付けた壁面Wの左上角の化粧材10の右側に、他の化粧材10を突きつけて取り付ける。具体的には、他の化粧材10の基材11の裏面(巻き込み部Xの余剰部12aも含む)に接着剤を塗布する。そして、図7に示すように、先に取り付けた一の化粧材10の折り返されていない余剰部12aの表面上に、隣接する他の化粧材10の巻き込み部Xが重なるように配置し、他の化粧材10を壁面W(施工面)に押し付けることにより、先に取り付けられた一の化粧材10の余剰部12aの表面上に他の化粧材10の巻き込み部Xを重ねた状態で他の化粧材10を壁面W(施工面)に固定する(取付工程)。なお、接着剤は、化粧材10側ではなく、化粧材10が固定される壁面W及び先に取り付けた一の化粧材10の折り返されていない余剰部12aの表面上に塗布してもよい。
【0050】
その後、同様にして図5に示す壁面W(施工面)の右側へ、壁面W(施工面)の右角まで化粧材10を突きつけて取り付けていく。
【0051】
図5に示す壁面W(施工面)の左上角から右上角まで5枚の化粧材10を取り付けた後、図8に示すように、最上段の5枚の化粧材10,…,10の下方に、左端から右端へ順に化粧材10を取り付けていく。上から2段目の5枚の化粧材10,…,10を取り付けた後、上から3段目、…、上から8段目と、順に化粧材10を取り付けていく(図9を参照)。
【0052】
本実施形態1では、以上のようにして、複数の化粧材10,…,10を、先に施工された化粧材10の余剰部12aの表面上に後から施工する化粧材10の巻き込み部Xを重ねながら順に壁面W(施工面)に施工する。
【0053】
なお、各化粧材10は、先に施工された化粧材10に隣接する辺と、壁面W(施工面)の外形線上に配置される辺とが、巻き込み部Xとなるように配置されて固定される。そのため、本実施形態1のように、壁面W(施工面)の左上角から右側へ、上段から下段へ、順に化粧材10を施工する場合、壁面W(施工面)の右端及び下端以外の部分には、隣接する2辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Aが施工され、壁面W(施工面)のの右端及び下端の右下角以外の部分には、三辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Bが施工され、壁面W(施工面)の右下角には全ての辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Cが施工されることとなる(図5,8,9を参照)。
【0054】
なお、上記取付工程において、接着剤の代わりに吸着シートを用いる場合には、化粧材10の基材11の裏面(巻き込み部Xの余剰部12aも含む)、又は化粧材10が固定される壁面W及び先に取り付けた一の化粧材10の余剰部12aの表面上に吸着シートを貼り付け、化粧材10を壁面W及び先に取り付けた一の化粧材10の余剰部12aの表面上に押し付けて固定する。
【0055】
また、上記取付工程において、接着剤の代わりに面ファスナーを用いる場合には、化粧材10の基材11の裏面(巻き込み部Xの余剰部12aも含む)と、化粧材10が固定される壁面W及び先に取り付けた一の化粧材10の余剰部12aの表面上とに面ファスナーを貼り付け、化粧材10を壁面W及び先に取り付けた一の化粧材10の余剰部12aの表面上に押し付けて固定する。
【0056】
また、壁面Wがマグネットを吸引する機能を有する場合、上記取付工程において、接着剤の代わりにマグネットを用いることができる。その場合、化粧材10の基材11の裏面(巻き込み部Xの余剰部12aも含む)にマグネットを貼り付け、化粧材10を壁面Wに押し付けて固定する。
【0057】
また、上記取付工程において、接着剤の代わりにピンを用いる場合には、化粧材10を所定の設置箇所に配置した状態で、化粧材10の表面側から壁面W及び先に取り付けた一の化粧材10の余剰部12aに向かってピンを打ち込むことにより、化粧材10を壁面W及び先に取り付けた一の化粧材10の余剰部12aの表面上に固定する。
【0058】
なお、上記取付工程において、化粧材10の折り返されていない余剰部12aとその他の部分とは、施工性の観点からは同じ固定手段で固定することが好ましいが、同じ固定手段で固定することは必須ではなく、別の固定手段で固定してもよい。例えば、化粧材10の折り返されていない余剰部12a以外は、接着剤で固定し、化粧材10の折り返されていない余剰部12aは、化粧材10の表面側から壁面Wに向かってステープルを打ち付けることによって壁面Wに固定されていてもよい。化粧材10の折り返されていない余剰部12aは、後で隣接する化粧材10の巻き込み部Xが重ねられて隠れるため、ステープルで固定されても意匠性を阻害しない。
【0059】
-実施形態1の効果-
本実施形態1の化粧材10では、厚さt1が5mm以下の薄い矩形板状の基材11を用いている。また、基材11の表面に貼り付ける表面材12を、基材11の四辺から基材11の厚さt1よりも5mm以上長く食み出す大きさにし、さらに、基材11の四辺から食み出た4つの余剰部12a,…,12aを基材11の裏面側に折り返せるように構成している。このような化粧材10の少なくとも一辺を余剰部12aが基材11の裏面側に折り返されて該裏面に固定された巻き込み部Xに構成すれば、複数の化粧材10,…,10を、一の化粧材10の余剰部12aの表面上に隣接する他の化粧材10の巻き込み部Xを重ねながら施工することが可能になる。このように複数の化粧材10,…,10を施工するようにすれば、施工者の技量不足によって隣接する化粧材10,10間に隙間を生じたとしても、隙間の底(施工面付近)には表面材12(余剰部12a)が存在することとなるため、目地が目立ち難く、基材11や施工面(壁面W)が露出することもなく、意匠性に優れた仕上がりとなる。従って、本実施形態1によれば、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材10を提供することができる。
【0060】
また、本実施形態1の化粧材10では、厚さt1が5mm以下と薄い基材11を用い、表面材12を各余剰部12aの出幅w2が基材11の厚さt1よりも5mm以上長くなる大きさに形成している。そのため、余剰部12aの出幅w2がそれほど大きくなくても、余剰部12aを基材11から比較的大きく食み出させる(基材11の厚さt1よりも5mm以上長く食み出させる)ことができるため、上述のように複数の化粧材10,…,10を施工するに際し、先に施工された化粧材10の余剰部12aの表面上に巻き込み部Xを重ね易くなる。従って、本実施形態1によれば、経験の浅い施工者でも、容易に仕上がりよく化粧材10を施工することが可能になる。
【0061】
また、本実施形態1の化粧材10では、4つの余剰部12a,…,12aが、基材11の裏面側に折り返した際に、隣り合う余剰部12a,12a同士が重なり合わない形状(本実施形態1では台形状)に形成されている。そのため、化粧材10の隣り合ういずれの二辺を上述の巻き込み部X,Xに構成することとしても、基材11の裏面側において隣り合う余剰部12a,12a同士が重なり合わない。そのため、複数の化粧材10,…,10を、一の化粧材10の余剰部12aの表面上に隣接する他の化粧材10の巻き込み部Xが重なるように施工することとしても、一方の化粧材10と他方の化粧材10との間に段差を生じ難くすることができる。つまり、本実施形態1によれば、より仕上がり良く施工可能な化粧材10を提供することができる。
【0062】
また、本実施形態1の施工構造1では、少なくとも一辺が巻き込み部Xに構成された複数の化粧材10,…,10が、一の化粧材10の余剰部12aの表面上に隣接する他の化粧材10の巻き込み部Xを重ねながら突きつけ施工されている。このような化粧材の施工構造1によれば、施工者の技量不足によって隣接する化粧材10,10間に隙間を生じたとしても、隙間の底(施工面付近)には表面材12(余剰部12a)が存在することとなるため、目地が目立ち難く、基材11や施工面が露出することもなく、意匠性に優れた仕上がりとなる。従って、本実施形態1によれば、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材の施工構造1を提供することができる。
【0063】
また、本実施形態1の化粧材の施工方法では、複数の化粧材10,…,10を、少なくとも一辺を巻き込み部Xに構成した上で、一の化粧材10の折り返されていない余剰部12aの表面上に隣接する他の化粧材10の巻き込み部Xを重ねながら突きつけて施工していくこととしている。このような化粧材の施工方法によれば、施工者の技量不足によって隣接する化粧材10,10間に隙間を生じたとしても、隙間の底(施工面付近)には表面材12(余剰部12a)が存在することとなるため、目地が目立ち難く、基材11や施工面が露出することもなく、意匠性に優れた仕上がりとなる。従って、本実施形態1によれば、施工者の技量によらず、容易に仕上がり良く施工可能な化粧材の施工方法を提供することができる。
【0064】
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、4つの余剰部12a,…,12aを台形形状に形成していたが、4つの余剰部12a,…,12aの形状は、基材11の裏面側に折り返した際に、隣り合う余剰部12a,12a同士が重なり合わない形状であればよく、台形状に限られない。例えば、図10に示すように、表面材12の4つの角部を直線L1,L2でL字状に切り落とすことにより、各余剰部12aが矩形状に形成されてもよい。また、4つの余剰部12a,…,12aの形状を、基材11の裏面側に折り返した際に、隣り合う余剰部12a,12a同士が重なり合わない形状とすることは必須ではなく、4つの余剰部12a,…,12aは、基材11の裏面側に折り返した際に、隣り合う余剰部12a,12a同士が重なり合う形状であってもよい。例えば、表面材12の4つの角部に対角線上に切り込みを入れるだけで、4つの余剰部12a,…,12aが、基材11の裏面側に折り返した際に、隣り合う余剰部12a,12a同士が重なり合う形状に形成されていてもよい。さらに、4つの余剰部12a,…,12aが切り離されていることは必須ではなく、表面材12の4つの角部を切り落とさず、4つの角部に切り込みも入れず、4つの余剰部12a,…,12aが連続していてもよい。
【0065】
上記実施形態1では、工場等において、基材11の表面に表面材12を貼り付けただけの巻き込み部Xが構成されていない化粧材10を作製し、施工現場において、化粧材10の少なくとも一辺を適宜巻き込み部Xに構成した上で(巻き込み工程)、施工面(壁面W)に取り付けることとしていた(取付工程)。
【0066】
しかしながら、巻き込み工程も工場等において行うこととしてもよい。即ち、工場等において、隣接する2辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Aと、三辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Bと、全ての辺(四辺)が巻き込み部Xに構成された化粧材10Cとを製作し、施工現場では取付工程のみを行うこととしても勿論よい。化粧材10A,10B,10Cを予め用意しておくことにより、施工現場で巻き込み工程を行う必要がないので、化粧材10の施工がより容易になる。
【0067】
また、巻き込み工程を工場と施工現場とで行うこととしてもよい。例えば、工場等において、隣接する2辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Aを製作し、施工現場において、化粧材10Aのさらに一辺又は二辺を巻き込み部Xに構成することで、化粧材10B又は化粧材10Cを製作した上で、施工面(壁面W)に取り付けることとしてもよい。複数の化粧材を施工するに当たり、隣り合う二辺が巻き込み部Xの化粧材10A、三辺が巻き込み部Xの化粧材10B、及び全ての辺が巻き込み部Xの化粧材10Cが用いられることが多い。そのため、隣り合う二辺が巻き込み部Xに構成された化粧材10Aを予め用意しておくと、施工現場において必要に応じて余剰部12aを折り返して固定するだけで、化粧材10Aを、化粧材10B,10Cに容易に変形することができるため、施工現場において巻き込み部Xが全く形成されていない化粧材10に一から巻き込み部Xを形成する場合に比べて手間を削減することができる。従って、上記構成によれば、化粧材10の施工がより容易になる。
【0068】
また、上記実施形態1では、施工する全ての化粧材10,…,10に対して巻き込み工程を行った後、取付工程を行うこととしていたが、1枚毎に、巻き込み工程と取付工程とを行って施工することとしてもよい。
【0069】
また、上記実施形態1では、施工面が壁面Wである例について説明したが、化粧材10は、天井面や床面を施工面としてもよく、住宅設備や家具の表面を施工面としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、建物の室内において用いられる化粧材、化粧材の施工構造及び施工方法に有用である。
【符号の説明】
【0071】
1 化粧材の施工構造
10 化粧材
11 基材
12 表面材
12a 余剰部
X 巻き込み部
W 壁面(施工面)
t1 基材の厚さ
w2 余剰部の出幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10