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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082418
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】車両のルーフ構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/06 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
B62D25/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196252
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】御厨 隆秀
(72)【発明者】
【氏名】今井 一雅
(72)【発明者】
【氏名】平野 正人
(72)【発明者】
【氏名】土井 康嵩
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203BB59
3D203BB62
3D203BB63
3D203CA53
3D203CA62
3D203CB04
3D203CB24
(57)【要約】
【課題】 ルーフパネルの重量を低減しつつ、当該ルーフパネルの共振に伴う振動を抑制することが可能な車両のルーフ構造を提供する。
【解決手段】 ルーフ構造A10は、一対の側方部材11と、一対の側方部材11に接合されたルーフパネル12と、一対の側方部材11、およびルーフパネル12に接合された補強部材20とを備える。ルーフパネル12は、車幅方向において互いに離れた一対の接合領域121を含む。一対の接合領域121の各々は、一対の側方部材11のいずれかに接合された第1接合部121Aと、前記車幅方向において第1接合部121Aよりも車両内方に位置し、かつ補強部材20に接合された第2接合部121Bとを有する。前記車幅方向および車両上下方向を面内方向とする断面において、第1接合部121Aと第2接合部121Bとに挟まれた一対の接合領域121のいずれかと、補強部材20とは、閉鎖空間40を構成している。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向において互いに離れた一対の側方部材と、
車両上方から車室を塞ぐとともに、前記一対の側方部材に接合されたルーフパネルと、
前記ルーフパネルよりも車両下方に位置し、かつ前記車幅方向に延びるとともに、前記一対の側方部材、および前記ルーフパネルに接合された補強部材と、を備え、
前記ルーフパネルは、前記車幅方向において互いに離れた一対の接合領域を含み、
前記一対の接合領域の各々は、前記一対の側方部材のいずれかに接合された第1接合部と、前記車幅方向において前記第1接合部よりも車両内方に位置し、かつ前記補強部材に接合された第2接合部と、を有し、
前記車幅方向および車両上下方向を面内方向とする断面において、前記第1接合部と前記第2接合部とに挟まれた前記一対の接合領域のいずれかと、前記補強部材と、は、閉鎖空間を構成している、車両のルーフ構造。
【請求項2】
前記一対の接合領域の各々は、前記第1接合部および前記第2接合部の各々に対して前記車両上方に膨出する側方ビードを含み、
前記側方ビードは、前記ルーフパネルのうち車外に露出した領域の前縁から後縁に至って延びている、請求項1に記載の車両のルーフ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーフパネルを具備する車両のルーフ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両上方から車室を塞ぐルーフパネルを具備する車両のルーフ構造の一例が開示されている。当該ルーフ構造は、ルーフパネルよりも車両下方に位置する複数のルーフ補強パネルをさらに具備する。複数のルーフ補強パネルは、ルーフパネルに接合されている。これにより、当該ルーフ構造の曲げ剛性の向上が図られている。
【0003】
上記ルーフ構造において、燃費効率や車両の走行安定性などの向上のため、ルーフパネルの板厚を縮小させることにより、当該ルーフパネルの重量を低減する方策を採ることがある。本方策を採る場合、ルーフパネルがたわみやすくなるため、当該ルーフパネルの曲げ剛性をより増加させる必要がある。しかし、ルーフパネルの曲げ剛性をより増加させるために当該ルーフパネルにビードなどの凹凸部を設けると、当該ルーフパネルの固有振動数が低下する。これにより、車両の走行時の振動に対してルーフパネルが共振しやすくなるため、当該ルーフパネルの共振に伴う振動によって、車内に発生するこもり音がより大きくなることが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-86595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ルーフパネルの重量を低減しつつ、当該ルーフパネルの共振に伴う振動を抑制することが可能な車両のルーフ構造を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される車両のルーフ構造は、車幅方向において互いに離れた一対の側方部材と、車両上方から車室を塞ぐとともに、前記一対の側方部材に接合されたルーフパネルと、前記ルーフパネルよりも車両下方に位置し、かつ前記車幅方向に延びるとともに、前記一対の側方部材、および前記ルーフパネルに接合された補強部材とを備える。前記ルーフパネルは、前記車幅方向において互いに離れた一対の接合領域を含む。前記一対の接合領域の各々は、前記一対の側方部材のいずれかに接合された第1接合部と、前記車幅方向において前記第1接合部よりも車両内方に位置し、かつ前記補強部材に接合された第2接合部とを有する。前記車幅方向および車両上下方向を面内方向とする断面において、前記第1接合部と前記第2接合部とに挟まれた前記一対の接合領域のいずれかと、前記補強部材とは、閉鎖空間を構成している。
【0007】
本発明の実施において好ましくは、前記一対の接合領域の各々は、前記第1接合部および前記第2接合部の各々に対して前記車両上方に膨出する側方ビードを含む。前記側方ビードは、前記ルーフパネルのうち車外に露出した領域の前縁から後縁に至って延びている。
【発明の効果】
【0008】
本発明にかかる車両のルーフ構造によれば、ルーフパネルの重量を低減しつつ、当該ルーフパネルの共振に伴う振動を抑制することが可能となる。
【0009】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態にかかる車両のルーフ構造の平面図である。
図2図1のII-II線に沿う断面図である。
図3図2の部分拡大図である。
図4】本発明の第2実施形態にかかる車両のルーフ構造の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態について、添付図面に基づいて説明する。
【0012】
〔第1実施形態〕
図1図3に基づき、本発明の第1実施形態にかかる車両のルーフ構造(以下「ルーフ構造A10」という。)について説明する。ルーフ構造A10は、車体10のうち一対の側方部材11、およびルーフパネル12と、複数の補強部材20とを備える。
【0013】
さらに、説明の便宜上、図において示されるuprを車両上方向、dwnを車両下方向、frを車両前方向、rrを車両後方向、rhを車両右方向、lhを車両左方向とする。以下の説明で、特記なく上下を用いる場合は、車両上下方向の上下を指す。特記なく前後を用いる場合は、車両前後方向の前後を指す。車幅方向の車両内方とは、車幅方向(車両左右方向)のうち車内側(車室側)を指す。車幅方向の車両外方とは、車幅方向のうち車外側を指す。
【0014】
車体10は、車両の骨格をなすとともに、車外に露出している。図1に示すように、車体10は、一対の側方部材11、ルーフパネル12、一対のフロントピラー13、一対のリアピラー14、ウインドウ15およびバックドアパネル16を含む。
【0015】
図1に示すように、一対の側方部材11は、車幅方向において互いに離れている。一対の側方部材11の各々は、車両前後方向に延びている。一対の側方部材11の各々は、ルーフサイドレールを含む。図2に示すように、一対の側方部材11は、アウタパネル111およびインナパネル112を有する。アウタパネル111は、車外に露出している。インナパネル112は、アウタパネル111よりも車両内方に位置する。インナパネル112は、アウタパネル111に接合されている。
【0016】
図1に示すように、ルーフパネル12は、車幅方向において一対の側方部材11の間に位置する。ルーフパネル12は、車両上方から車室を塞いでいる。図2に示すように、ルーフパネル12は、一対の側方部材11に接合されている。
【0017】
図1に示すように、ルーフパネル12のうち車外に露出した領域は、前縁12Aおよび後縁12Bを含む。前縁12Aは、当該領域の前端に位置する。後縁12Bは、当該領域の後端に位置する。前縁12Aおよび後縁12Bの各々は、車幅方向に延びている。
【0018】
図1に示すように、一対のフロントピラー13は、車両前方に位置する。一対のフロントピラー13は、車幅方向において互いに離れている。一対のフロントピラー13の各々は、車両上下方向に延びている。一対の側方部材11は、一対のフロントピラー13に個別に接合されている。
【0019】
図1に示すように、一対のリアピラー14は、車両後方に位置する。一対のリアピラー14は、車幅方向において互いに離れている。一対のリアピラー14の各々は、車両上下方向に延びている。一対の側方部材11は、一対のリアピラー14に個別に接合されている。
【0020】
図1に示すように、ウインドウ15は、ルーフパネル12の前縁12Aよりも車両前方に位置する。ウインドウ15は、車幅方向において一対のフロントピラー13の間に位置する。バックドアパネル16は、ルーフパネル12の後縁12Bよりも車両後方に位置する。バックドアパネル16は、車幅方向において一対のリアピラー14の間に位置する。
【0021】
複数の補強部材20は、図1および図2に示すように、ルーフパネル12よりも車両下方に位置する。複数の補強部材20の各々は、車幅方向に延びている。複数の補強部材20の各々は、一対の側方部材11、およびルーフパネル12に接合されている。複数の補強部材20の各々は、マスチック材30を介してルーフパネル12に接合されている。
【0022】
図1に示すように、複数の補強部材20は、第1部材21、第2部材22、第3部材23および第4部材24を含む。複数の補強部材20は、車両前後方向においてルーフパネル12の前縁12Aから後縁12Bにかけて、第1部材21、第2部材22、第3部材23、第4部材24、第5部材25の順に配列されている。
【0023】
図1および図2に示すように、ルーフパネル12は、車幅方向において互いに離れた一対の接合領域121を含む。ルーフ構造A10においては、一対の接合領域121は、一対の側方部材11と、複数の補強部材20のいずれかとに対するルーフパネル12の接合対象部位に相当する。したがって、一対の接合領域121は、複数の補強部材20の各々に対して個別に設定されている。車両上下方向に視て、一対の接合領域121は、複数の補強部材20のいずれかに重なっている。以下、ルーフ構造A10の説明においては、複数の補強部材20のうち第4部材24に対応する一対の接合領域121を説明対象とする。
【0024】
図2および図3に示すように、一対の接合領域121の各々は、第1接合部121Aおよび第2接合部121Bを有する。第1接合部121Aは、一対の側方部材11のいずれかにスポット溶接により接合されている。車両上下方向において一対の側方部材11のいずれかと第1接合部121Aとの間には、第4部材24の接合部201が位置している。接合部201は、第1接合部121Aとともに一対の側方部材11のいずれかにスポット溶接により接合されている。これにより、第1接合部121Aは、接合部201にも接合されている。この他、第1接合部121Aが一対の側方部材11のいずれかのアウタパネル111に接合され、かつ接合部201が一対の側方部材11のいずれかのインナパネル112に接合された構成でもよい。本構成においては、第1接合部121Aは、接合部201から離れている。
【0025】
図2および図3に示すように、第2接合部121Bは、車幅方向において第1接合部121Aよりも車両内方に位置する。第2接合部121Bは、マスチック材30を介して第4部材24に接合されている。マスチック材30のヤング率は、1.0N/mm2以上であることが好ましい。さらにマスチック材30の構造減衰係数は、0.4以上であることが好ましい。マスチック材30のヤング率および構造減衰係数を上記の数値範囲に設定することにより、ルーフパネル12の共振に伴う振動をマスチック材30が減衰するという効果を発揮する。
【0026】
図2に示すように、ルーフ構造A10においては、一対の拡張部材17が一対の側方部材11の各々のインナパネル112に個別に接合されている。一対の拡張部材17は、第4部材24よりも車両下方に位置する。一対の拡張部材17は、第4部材24に接合されている。
【0027】
図3に示すように、車幅方向および車両上下方向を面内とする断面において、第1接合部121Aと第2接合部121Bとに挟まれた一対の接合領域121のいずれかと、第4部材24とは、閉鎖空間40を構成している。ルーフ構造A10においては、閉鎖空間40を構成する一対の接合領域121のいずれかの部位は、第1接合部121Aおよび第2接合部121Bの各々に対して車両上方に膨出している。
【0028】
図1および図2に示すように、ルーフパネル12には、一対の側方ビード122が設けられている。一対の側方ビード122の各々は、車幅方向において互いに離れている。一対の接合領域121は、一対の側方ビード122を個別に含む。図3に示すように、一対の接合領域121の各々において、側方ビード122は、第1接合部121Aおよび第2接合部121Bの各々に対して車両上方に膨出している。一対の側方ビード122の各々は、ルーフパネル12の前縁12Aから後縁12Bに至って延びている。
【0029】
図1および図2に示すように、ルーフパネル12には、一対の中間ビード123が設けられている。一対の中間ビード123の各々は、車幅方向において一対の側方ビード122の間に位置する。一対の中間ビード123の各々は、マスチック材30に対して車両上方に膨出している。一対の中間ビード123の各々は、車両前後方向に延びており、かつルーフパネル12の前縁12Aおよび後縁12Bから離れている。
【0030】
次に、ルーフ構造A10の作用効果について説明する。
【0031】
ルーフ構造A10は、一対の側方部材11、ルーフパネル12および補強部材20を備える。ルーフパネル12は、一対の接合領域121を含む。一対の接合領域121の各々は、一対の側方部材11のいずれかに接合された第1接合部121Aと、車幅方向において第1接合部121Aよりも車両内方に位置し、かつ補強部材20に接合された第2接合部121Bとを有する。車幅方向および車両上下方向を面内方向とする断面において、第1接合部121Aと第2接合部121Bとに挟まれた一対の接合領域121のいずれかと、補強部材20とは、閉鎖空間40を構成している。
【0032】
上記構成をとることにより、一対の側方部材11、ルーフパネル12および補強部材20を構成要素とするルーフ構造A10の全体の曲げ剛性を増加させることができる。このため、ルーフパネル12の重量低減の対策として、ルーフパネル12の単体での曲げ剛性を過度に高く設定する必要がなくなる。これにより、車体10に作用する荷重に対してルーフ構造A10がより強靱に抵抗しつつ、ルーフパネル12の固有振動数の低下が抑制される。このため、ルーフパネル12の固有振動数が、車両の変速機がロックアップ状態に移行した際に駆動系統から発生する約30Hzのピーク振動数よりも大きなものとなるため、駆動系統などからの振動に対するルーフパネル12の共振に伴う振動を抑制できる。したがって、上記構成によれば、ルーフ構造A10においては、ルーフパネル12の重量を低減しつつ、ルーフパネル12の共振に伴う振動を抑制することが可能となる。
【0033】
ルーフパネル12の一対の接合領域121の各々は、第1接合部121Aおよび第2接合部121Bに対して車両上方に膨出する側方ビード122を含む。側方ビード122は、ルーフパネル12のうち外部に露出した領域の前縁12Aあら後縁12Bに至って延びている。本構成をとることにより、車両前後方向において閉鎖空間40がより拡張されるとともに、ルーフパネル12の曲げ剛性が車両前後方向の全体にわたって一様なものとなる。これにより、ルーフ構造A10の全体の曲げ剛性をさらに増加させることができるため、ルーフパネル12の共振に伴う振動を抑制しつつ、ルーフパネル12のさらなる重量低減を図ることが可能となる。
【0034】
〔第2実施形態〕
図4に基づき、本発明の第2実施形態にかかる車両のルーフ構造(以下「ルーフ構造A20」という。)について説明する。本図において、先述したルーフ構造A10と同一、または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、図4は、ルーフ構造A10を示す図3に対応している。
【0035】
ルーフ構造A20においては、ルーフパネル12、および複数の補強部材20の構成が、ルーフ構造A10の当該構成と異なる。
【0036】
複数の補強部材20の各々には、一対の陥入部202が設けられている。車両上下方向に視て、ルーフパネル12の一対の接合領域121は、一対の陥入部202に個別に重なっている。ルーフ構造A20の説明においては、図4に示すように、一対の陥入部202のうちのいずれかと、これに対応する一対の接合領域121のいずれかとを説明対象とする。
【0037】
図4に示すように、陥入部202は、マスチック材30に対して下方に凹んでいる。一方、ルーフパネル12には、一対の側方ビード122、および一対の中間ビード123が設けられていない。車外に露出するルーフパネル12の領域は、平坦となっている。
【0038】
図4に示すように、ルーフ構造A20においても、車幅方向および車両上下方向を面内とする断面において、第1接合部121Aと第2接合部121Bとに挟まれた一対の接合領域121のいずれかと、第4部材24とは、閉鎖空間40を構成している。
【0039】
次に、ルーフ構造A20の作用効果について説明する。
【0040】
ルーフ構造A20は、一対の側方部材11、ルーフパネル12および補強部材20を備える。ルーフパネル12は、一対の接合領域121を含む。一対の接合領域121の各々は、一対の側方部材11のいずれかに接合された第1接合部121Aと、車幅方向において第1接合部121Aよりも車両内方に位置し、かつ補強部材20に接合された第2接合部121Bとを有する。車幅方向および車両上下方向を面内方向とする断面において、第1接合部121Aと第2接合部121Bとに挟まれた一対の接合領域121のいずれかと、補強部材20とは、閉鎖空間40を構成している。したがって、本構成によれば、ルーフ構造A20においても、ルーフパネル12の重量を低減しつつ、ルーフパネル12の共振に伴う振動を抑制することが可能となる。
【0041】
本発明においては、閉鎖空間40を構成するルーフパネル12の一対の接合領域121は、複数の補強部材20の全てに対して個別に設定する必要はない。たとえば、車体10の構成などに応じて、複数の補強部材20のいずれか一つに閉鎖空間40を構成する一対の接合領域121を設定する場合を採ってもよい。
【0042】
本発明は、先述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0043】
A10,A20:ルーフ構造
10:車体
11:側方部材
111:アウタパネル
112:インナパネル
12:ルーフパネル
12A:前縁
12B:後縁
121:接合領域
121A:第1接合部
121B:第2接合部
122:側方ビード
123:中間ビード
13:フロントピラー
14:リアピラー
15:ウインドウ
16:バックドアパネル
17:拡張部材
20:補強部材
21~25:第1部材~第5部材
201:接合部
202:陥入部
30:マスチック材
40:閉鎖空間
図1
図2
図3
図4