(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082438
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】磁気美容器具及び美容方法
(51)【国際特許分類】
A61N 2/08 20060101AFI20240613BHJP
A61H 39/00 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
A61N2/08 C
A61H39/00 L
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196289
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】514123716
【氏名又は名称】鈴木 麻美
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 麻美
【テーマコード(参考)】
4C101
4C106
【Fターム(参考)】
4C101BA01
4C101BA08
4C101BE02
4C106AA01
4C106BB12
4C106CC03
4C106EE07
(57)【要約】
【課題】構造が簡単であり、かつ、施術者の取り扱いが容易な磁気美容器具を提供する。
【解決手段】施術を受ける対象者に接触される外部カバー11と、外部カバー11に設けられる磁石13と、を備えた磁気美容器具10において、外部カバー11は、所定の平面内における形状が、外部カバー11の中心Q1から外側に向けて湾曲された外周面18を有し、磁石13は、中心Q1を通る仮想線B1に沿った方向に複数配置され、隣り合う位置に配置された磁石13同士は、外周面18に近い位置に配置される極性が逆であり、磁石13に含まれる第1磁石の中心Q1から外周面18までの距離L7と、磁石13に含まれ、かつ、第1磁石とは異なる位置に配置されている第2磁石の中心Q1から外周面18までの距離L7と、が異なる磁気美容器具10を構成した。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施術を受ける対象者に接触される本体部と、
前記本体部に設けられ、かつ、磁界を生成する磁石と、
を備えた磁気美容器具であって、
前記本体部は、前記対象者に接触され、かつ、所定の平面内における形状が、前記本体部の中心から外側に向けて突出するように湾曲された外周面を有し、
前記磁石は、前記所定の平面内で前記中心を通る仮想線に沿った方向に複数配置され、
複数の前記磁石のうち、前記仮想線に沿った方向で隣り合う位置に配置された前記磁石同士は、前記外周面に近い位置に配置される極性が逆であり、
前記所定の平面内で、
複数の前記磁石に含まれる第1磁石の中心から前記外周面までの距離と、
複数の前記磁石に含まれ、かつ、前記仮想線に沿った方向で前記第1磁石とは異なる位置に配置されている第2磁石の中心から前記外周面までの距離と、
が異なる、磁気美容器具。
【請求項2】
請求項1記載の磁気美容器具において、
複数の前記磁石は、
前記所定の平面内で前記仮想線に沿って配置された第1磁石群と、
前記所定の平面内で前記仮想線に沿って配置され、かつ、前記第1磁石群に対して間隔をおいて配置された第2磁石群と、
を有し、
前記所定の平面内で、前記第1磁石群と前記第2磁石群との間に、前記第1磁石群に含まれる前記磁石、及び前記第2磁石群に含まれる前記磁石が吸着する磁石保持部材が配置されている、磁気美容器具。
【請求項3】
請求項2記載の磁気美容器具において、
前記本体部は、前記所定の平面内における形状が楕円形のプレートであり、
前記本体部は、厚さ方向に間隔をおいて配置された第1表面及び第2表面を有し、
前記第1表面には、前記第1磁石群、前記第2磁石群及び前記磁石保持部材を収容する収容部が設けられ、
前記第2表面には、施術者の手の指が置かれる凹部が設けられている、磁気美容器具。
【請求項4】
施術を受ける対象者に接触される本体部と、前記本体部に設けられ、かつ、磁界を生成する磁石と、を備えた磁気美容器具を施術者が手で掴み、かつ、前記磁気美容器具を前記対象者に接触させる美容方法であって、
前記本体部は、前記対象者に接触され、かつ、所定の平面内における形状が、前記本体部の中心から外側に向けて突出された外周面を有し、
前記磁石は、前記所定の平面内で前記中心を通る仮想線に沿った方向に複数配置され、
複数の前記磁石のうち、前記仮想線に沿った方向で隣り合う位置に配置された前記磁石同士は、前記外周面に近い位置に配置される極性が逆であり、
前記所定の平面内で、
複数の前記磁石に含まれる第1磁石の中心から前記外周面までの距離と、
複数の前記磁石に含まれ、かつ、前記仮想線に沿った方向で前記第1磁石とは異なる位置に配置されている第2磁石の中心から前記外周面までの距離と、
が異なり、
前記外周面を前記対象者に接触させる第1ステップと、
前記第1ステップで前記対象者に前記外周面が接触された状態を保持し、かつ、前記磁気美容器具を移動させる第2ステップと、
を実行する、美容方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、磁石を有する磁気美容器具、及び磁気美容器具を用いた美容方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁石を有する磁気美容器具の一例である指圧マッサージ器が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている指圧マッサージ器は、ケースに納めたモータの回転軸と、回転軸の回転運動を往復杆の往復運動に変換する変換機と、ケースに設けた開口部と、を有する。また、往復杆の端部に首振り具が、開口部から出没自在となるように取り付けられている。さらに、開口部に複数個の首振り具が設けられている。
【0003】
特許文献1には、首振り具で患部のマッサージを行うのである、と記載されている。特許文献1には、モータの代わりとして、電磁コイル及び振動子を有する振動発生部を用いることが可能である、と記載されている。また、特許文献1には、振動子が往復杆の役割を担うものである、と記載されている。さらに、特許文献1には、振動子は永久磁石であるものとすることができる、と記載されている。なお、磁石を有する磁気治療器は、特許文献2にも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3170367号公報
【特許文献2】実用新案登録第3133270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者は、特許文献1及び特許文献2に記載されている磁気美容器具は、構造が複雑であり、かつ、施術者の取り扱いが面倒である、という課題を認識した。
【0006】
本開示の目的は、構造が簡単であり、かつ、施術者の取り扱いが容易な磁気美容器具及び美容方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、施術を受ける対象者に接触される本体部と、前記本体部に設けられ、かつ、磁界を生成する磁石と、を備えた磁気美容器具において、前記本体部は、前記対象者に接触され、かつ、所定の平面内における形状が、前記本体部の中心から外側に向けて突出された外周面を有し、前記磁石は、前記所定の平面内で前記中心を通る仮想線に沿った方向に複数配置され、複数の前記磁石のうち、前記仮想線に沿った方向で隣り合う位置に配置された前記磁石同士は、前記外周面に近い位置に配置される極性が逆であり、前記所定の平面内で、複数の前記磁石に含まれる第1磁石の中心から前記外周面までの距離と、複数の前記磁石に含まれ、かつ、前記仮想線に沿った方向で前記第1磁石とは異なる位置に配置されている第2磁石の中心から前記外周面までの距離と、が異なる、磁気美容器具を構成した。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、本体部に対して動く部品が設けられていないため、構造が簡単であり、かつ、施術者の取り扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1(A)は、磁気美容器具の平面図であり、
図1(B)は、
図1(A)の磁気美容器具をI-I線に沿って破断した縦断面図である。
【
図2】
図2(A)は、磁気美容器具の底面図であり、
図2(B)は、
図2(A)の磁気美容器具をII-II線に沿って破断した縦断面図である。
【
図3】磁気美容器具が有する磁石保持部材及び複数の磁石を示す平面図である。
【
図4】
図4(A)は、磁気美容器具の使用例を示す模式的な断面図、
図4(B)は、磁気美容器具を使用する美容方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示における磁気美容器具及び美容方法の実施形態を、図面に基づいて説明する。磁気美容器具及び美容方法を説明するための全図において、同一の構成には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
図1(A),(B)、
図2(A),(B)、
図3には、磁気美容器具10が示されている。
図1(A)は、磁気美容器具10の平面図、
図1(B)は、
図1(A)の磁気美容器具10をI-I線に沿って破断した縦断面図である。言い換えると、
図1(B)は、磁気美容器具10の厚さ方向における縦断面図である。
図3は、磁気美容器具10の平面図である。ここで、“磁気美容器具10の平面”は、磁気美容器具10を厚さ方向に貫通する仮想線A1に対して垂直な平面を意味する。
【0012】
また、
図4(A)のように、磁気美容器具10は、施術者が手26で掴んで使用するものである。磁気美容器具10は、施術を受ける対象者の対象部W1に接触される。磁気美容器具10は、外部カバー11、磁石保持部材12、第1磁石群M1、第2磁石群M2、及び蓋15を有する。
【0013】
外部カバー11は、対象部W1に接触される要素である。外部カバー11の材質は、導体、例えば、ステンレスまたは銅である。外部カバー11は、第1表面16、第2表面17及び外周面18を有し、第1表面16と第2表面17とは平行に配置されている。第1表面16及び第2表面17は、磁気美容器具10の厚さ方向で異なる位置にある。第1表面16及び第2表面17は、外周面18につながっている。
図3のように、磁気美容器具10を平面視すると、外部カバー11の外周面18の形状は、略楕円形である。つまり、外周面18は、外部カバー11の中心Q1から外側に向けて突出するように湾曲されている。
【0014】
図3には、外部カバー11の長軸に相当する仮想線B1と、外部カバー11の短軸に相当する仮想線B2と、が示されている。仮想線B1と仮想線B2との交点Q2は、中心Q1と一致する。外部カバー11の仮想線B1に沿った方向の長さL5は、一例として、50mm乃至60mmの範囲内に設定される。外部カバー11の仮想線B2に沿った方向の長さL6は、一例として、40mm乃至55mmの範囲内に設定される。このように、外周面18の形状は、仮想線B1を隔てて対称であり、かつ、仮想線B2を隔てて対称である。また、第1表面16と外周面18とを接続する角部19、及び第2表面17と外周面18とを接続する角部25には、外部カバー11の全周に亘って“面取り”が施されている。具体的には“R面取り”が施されている。
【0015】
外部カバー11は、第1収容部20、第2収容部21、及び凹部22を有する。第1収容部20は、磁石保持部材12、第1磁石群M1及び第2磁石群M2を収容する空間である。第2収容部21は、蓋15を収容する空間である。第1収容部20と第2収容部21とがつながっている。第2収容部21は、第1表面16に開口されている。凹部22は、第2表面17に設けられている。つまり、磁気美容器具10の厚さ方向において、第1収容部20は、第2収容部21と凹部22との間に配置されている。磁気美容器具10の平面視で、第1収容部20及び第2収容部21の形状は、略四角形である。磁気美容器具10の平面視で、第1収容部20の全部は、第2収容部21の配置領域内に位置する。つまり、第1収容部20の長さL1は、第2収容部の長さL2未満であり、第1収容部の長さL3は、第2収容部の長さL4未満である。長さL1,L2は、仮想線B1に沿った方向の寸法であり、長さL3,L4は、仮想線B2に沿った方向の寸法である。
【0016】
磁石保持部材12の材質は、強磁性体、例えば、鉄、コバルト、ニッケルのうちの何れでもよい。磁石保持部材12は、直方体形状、具体的には、プレート形状を有する。
図3では、便宜上、蓋15が示されていない。磁気美容器具10の平面視で、磁石保持部材12の外周形状は、略四角形、具体的には長方形である。磁石保持部材12は、第1側面23及び第2側面24を有し、第1側面23と第2側面24とが平行である。第1側面23及び第2側面24は、仮想線B1に沿って配置され、かつ、仮想線B1を隔てて配置されている。磁石保持部材12は、第1収容部20に収容されている。
【0017】
第1磁石群M1と第2磁石群M2とが、仮想線B1を隔てて配置されている。つまり、第1磁石群M1と第2磁石群M2とが、仮想線B2に沿った方向に間隔をおいて配置されている。第1磁石群M1は、複数の磁石13を含む。複数の磁石13は、磁石保持部材12の第1側面23に吸着して固定されている。第2磁石群M2は、複数の磁石14を含む。複数の磁石14は、磁石保持部材12の第2側面24に吸着して固定されている。
図1(A)及び
図3では、磁石13を4個設け、磁石14を4個設けた例が示されている。
【0018】
全ての磁石13,14は、永久磁石である。永久磁石は、アルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジウム磁石のうちの何れでもよい。全ての磁石13,14は、略直方体形状であり、かつ、N極及びS極をそれぞれ備えている。4個の磁石13は、1列に配置され、かつ、隣り合う磁石13同士が接触して配置されている。また、隣り合う磁石13同士は、外周面18に近い位置に配置される極性が逆となる向きで配置されている。4個の磁石14は、1列に配置され、かつ、隣り合う磁石14同士が接触して配置されている。また、隣り合う磁石14同士は、外周面18に近い位置に配置される極性が逆となる向きで配置されている。
【0019】
蓋15は、第2収容部21に設けられる。蓋15の材質は、例えば、導体、例えば、ステンレスまたは銅である。磁気美容器具10の平面視で、蓋15は楕円形である。磁石保持部材12及び磁石13,14が第1収容部20に収容された状態で、蓋15が第2収容部21へプレス機で圧入されている。
図1(B)のように、蓋15の外面と第1表面16とが同一平面上に位置する。
【0020】
図2のように、磁気美容器具10の平面視で、凹部22の外周形状は、楕円形である。磁気美容器具10の平面視で、外部カバー11の中心Q1は、凹部22の中心と一致する。凹部22の深さは、中心Q1から離れることに伴って減少している。
図1(B)のように、磁気美容器具10の縦断面内で、凹部22の底面は湾曲されている。第2表面17から凹部22の底面までの深さの最大値は、例えば、1mmに設定される。
【0021】
磁気美容器具10は、製造工程において外面全域にバフ研磨された後、外面全域に硬質クロムめっきが施されている。つまり、図示はしていないが、磁気美容器具10の外面全域を覆うクロムめっき層が設けられている。さらに、
図1(B)に示す磁気美容器具10の厚さT1は、一例として、5mm乃至10mmの範囲内に設定できる。
【0022】
図3のように、磁気美容器具10を平面視すると、外部カバー11の外周面18は、平面形状が略楕円形である。また、磁気美容器具10の平面視で、4個の磁石13は、それぞれ磁石13の中心Q4から外周面18までの距離L7を有する。また、仮想線B1方向で異なる位置に並ぶ磁石13は、距離L7が異なる。距離L7は、例えば、中心Q4から外周面18までの最短距離である。なお、磁気美容器具10の平面視で、外周面18は仮想線B2を隔てて対称の形状を備えているため、4個の磁石13の全てについて、距離L7が異なる訳ではない。
【0023】
さらに、磁気美容器具10の平面視で、4個の磁石14は、それぞれ磁石14の中心Q5から外周面18までの距離L8を有する。また、仮想線B1方向で異なる位置に並ぶ2つの磁石14は、距離L8が異なる。距離L8は、例えば、中心Q5から外周面18間での最短距離である。なお、磁気美容器具10の平面視で、外周面18は仮想線B2を隔てて対称の形状を備えているため、4個の磁石14の全てについて、距離L8が異なる訳ではない。
【0024】
上記構成を有する磁気美容器具10は、磁石13,14を有するため、磁気美容器具10の外側に全方向(全方位)に向けて磁界が生成される。なお、磁石13,14により形成される磁界、及び磁界の向きをつないだ線である磁力線の図示は、便宜上、省略する。
【0025】
次に、施術者が磁気美容器具10を使用して対象者に施術を行う美容方法を、
図4(A),(B)を参照して説明する。施術者は、磁気美容器具10を手26で掴む。ここで、施術者の手26の親指27を凹部22に押し付けると、磁気美容器具10を手26で掴み易い。そして、施術者は、ステップS1において、磁気美容器具10の外面、具体的には、外部カバー11の外周面18、角部19,25のうちの少なくとも一部を、対象部W1に接触させる。対象部W1は、施術を受ける対象者の衣服、対象者の体表面、つまり、皮膚等を含む。
【0026】
施術者は、ステップS1に次ぐステップS2において、磁気美容器具10を対象部W1に接触させた状態を保持し、かつ、磁気美容器具10を移動させる動作を行う。施術者は、ステップS2において、第1表面16を対象部W1に向け、外部カバー11の仮想線B1に対応する箇所で角部19を対象部W1に押し付けたり、角部19を対象部W1に食い込ませたりする操作を行うことができる。また、施術者は、ステップS2において、外周面18の一部を対象部W1に押し付けた状態から、磁気美容器具10を転動させる動作を実行できる。
【0027】
施術者がステップS1及びステップS2の操作を行うと、磁石13,14により形成される球体状の磁界が、対象部W1で所定範囲に到達する。また、磁界が到達した範囲の血流促進、血流促進による内臓機能調整、血流促進によるむくみの解消、リンパ液の流通促進、脳髄液の流通促進等を図ることが可能である。また、磁気美容器具10を移動させることで、対象部W1の内部で骨にくっついている筋肉を剥がすことができ、筋膜の癒着を緩めることが可能である。したがって、対象者の筋肉が正しく動ける状態になり、骨の歪みを矯正可能である。
【0028】
本開示の磁気美容器具10は、外部カバー11の内部に磁石13,14が収容されており、外部カバー11に対して動く部品が無い。したがって、磁気美容器具10の構造が簡単である。また、外部カバー11の外面を対象部W1に押し付けることで、施術を行うことができる。したがって、施術者による磁気美容器具10の取り扱いが容易である。
【0029】
また、磁気美容器具10の平面視で、4個の磁石13は、それぞれ磁石13の中心Q4から外周面18までの距離L7を有する。また、仮想線B1方向で異なる位置に並ぶ磁石13は、距離L7が異なる。さらに、磁気美容器具10の平面視で、4個の磁石14は、それぞれ磁石14の中心Q5から外周面18までの距離L8を有する。また、仮想線B1方向で異なる位置に並ぶ2つの磁石14は、距離L8が異なる。このような構成を有する磁気美容器具10が、外周面18または角部19または角部25を対象部W1に押し付けられた状態で転動されると、複数の磁石13の磁界、または、複数の磁石14の磁界が、対象部W1の内部に到達する深さ、即ち、範囲を変化させることができる。したがって、美容効果が促進される。
【0030】
また、磁気美容器具10の平面視で、対象部W1に押し付けられる外部カバー11の外周面18は略楕円形である。このため、外周面18または角部19または角部25を対象部W1に押し付けた状態で、磁気美容器具10を転動させる過程で、対象者が痛みを感じることを抑制でき、かつ、衣服に傷が付いたり衣服が破れたりすることを抑制できる。
【0031】
本実施形態で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。磁気美容器具10は、磁気美容器具の一例である。外部カバー11は、本体部の一例である。第1磁石群M1は、第1磁石群の一例である。第2磁石群M2は、第2磁石群の一例である。磁石13,14は、磁石の一例である。厚さ方向の仮想線A1に対して垂直な平面を示す
図3が、“所定の平面”の一例である。外周面18は、外周面の一例である。仮想線B1は、仮想線の一例である。中心Q1は、中心の一例である。距離L7,L8は、距離の一例である。磁石保持部材12は、磁石保持部材の一例である。第1表面16は、第1表面の一例である。第2表面17は、第2表面の一例である。第1収容部20及び第2収容部21は、収容部の一例である。凹部22は、凹部の一例である。
図4(A)のステップS1は、第1ステップの一例である。
図4(B)のステップS2は、第2ステップの一例である。
【0032】
本実施形態は、図面を用いて開示されたものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施形態において、外部カバーの長軸方向に1列に並べられる磁石は、3個でよいし、5個以上であってもよい。また、磁気美容器具の平面視で、磁石の形状は、四角形、円形、リング形等のうちの何れであってもよい。また、磁石から、外部カバーの外周面までの距離は、磁石の中心から、外部カバーの外周面までの最長距離で把握してもよい。また、磁石から、外部カバーの外周面までの距離は、磁石の外面から、外部カバーの外周面まで最短距離で把握してもよい。また、磁石から、外部カバーの外周面までの距離は、磁石の外面から、外部カバーの外周面まで最長距離で把握してもよい。
【0033】
さらに、磁気美容器具の平面視で、外部カバーの外周面の湾曲部は、外部カバーの中心から外側に向けて突出する向きに湾曲されている。このため、磁気美容器具の平面視で、外部カバーの外周面の形状は、略真円であってもよい。さらに、本開示の磁気美容器具は、磁気治療補助具、または、磁気治療支援具として把握することもできる。本開示の美容方法は、治療補助方法、または、治療支援方法として把握することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本開示は、磁石を有する磁気美容器具、及び磁気美容器具を用いた美容方法として利用可能である。
【符号の説明】
【0035】
10…磁気美容器具、11…外部カバー、12…磁石保持部材、13,14…磁石、16…第1表面、17…第2表面、18…外周面、20…第1収容部、21…第2収容部、22…凹部、B1…仮想線、L7,L8…距離、M1…第1磁石群、M2…第2磁石群、Q1…中心