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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082464
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】画像処理装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/20 20210101AFI20240613BHJP
   G03B 7/091 20210101ALI20240613BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240613BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20240613BHJP
【FI】
G03B17/20
G03B7/091
H04N23/60 300
H04N23/63 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196325
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】井上 諒
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 昭宏
【テーマコード(参考)】
2H002
2H102
5C122
【Fターム(参考)】
2H002GA57
2H002GA66
2H002HA11
2H102AA71
2H102AB23
2H102BB26
2H102CA06
5C122DA04
5C122EA47
5C122FH04
5C122FH11
5C122FK12
5C122FK28
5C122FK37
5C122FK42
5C122GA34
5C122HA02
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】撮影装置のユーザが撮影画像の撮影時の撮影装置の姿勢を認識しやすくなる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、取得部、姿勢把握部、画像生成部、マーク生成部、記憶部、及び出力部を有している。取得部は、撮影装置による撮影画像を取得する。姿勢把握部は、撮影画像の撮影時の撮影装置の姿勢を把握する。画像生成部は、表示部に表示するための表示用画像Idを撮影画像から撮影装置の姿勢に基づいて生成する。マーク生成部は、撮影装置の姿勢を示す姿勢マークMを生成する。記憶部は、撮影画像とともに当該撮影画像の撮影時の撮影装置の姿勢を記憶する。出力部は、表示用画像Idとともに当該表示用画像Idに対応する姿勢マークMを表示部に出力する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置による撮影画像を取得する取得部と、
前記撮影画像の撮影時の前記撮影装置の姿勢を把握する姿勢把握部と、
表示部に表示するための画像である表示用画像を前記撮影画像から前記撮影装置の姿勢に基づいて生成する画像生成部と、
前記表示用画像を前記表示部に出力する出力部と、
を有する画像処理装置であって、
前記撮影画像とともに当該撮影画像の撮影時の前記撮影装置の姿勢を記憶する記憶部と、
前記撮影装置の姿勢を示す姿勢マークを生成するマーク生成部と、
を有し、
前記出力部は、前記表示用画像とともに当該表示用画像に対応する前記姿勢マークを前記表示部に出力することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記姿勢把握部は、前記撮影画像の撮影時の前記撮影装置の姿勢情報が入力される入力部と接続され、前記入力部に入力された前記姿勢情報から撮影時の前記撮影装置の姿勢を把握する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記撮影画像には、上下非対称及び左右非対称の少なくとも一方に該当する形状の姿勢把握用物体が写っており、
前記姿勢把握部は、前記撮影画像に写る前記姿勢把握用物体の向きから撮影時の前記撮影装置の姿勢を把握する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像生成部は、前記表示用画像に前記姿勢マークを重畳描写した画像である重畳画像を生成し、
前記記憶部は、前記重畳画像を記憶し、
前記出力部は、前記重畳画像を前記表示部に出力する請求項1~3の何れか一項に記載の画像処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、撮影装置による撮影画像を外部モニタに出力することによって、外部モニタに撮影画像を表示させるデジタルカメラが開示されている。デジタルカメラは、撮影装置と、姿勢センサと、表示用画像生成手段と、制御手段とを備えている。姿勢センサは、カメラの姿勢を検出する。表示用画像生成手段は、外部モニタに表示するための外部出力用画像データを生成する。制御手段は、姿勢センサによって検出された撮影時のカメラの姿勢に基づいて外部出力用画像データに回転処理を施す。この場合、外部モニタに表示された撮影画像に写る撮影対象の向きは、撮影者が実物の撮影対象を見たときの撮影対象の向きと一致している。したがって、撮影者は、外部モニタに表示された撮影画像に写る撮影対象を確認しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-253795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、外部モニタに表示された撮影画像に写る撮影対象の向きが、撮影者が実物の撮影対象を見たときの撮影対象の向きと一致している場合、撮影者は、撮影時のカメラの姿勢を把握しにくくなる。したがって、例えば、過去の撮影時のカメラの姿勢を再現しようとする場合には手間がかかる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題点を解決するための画像処理装置は、撮影装置による撮影画像を取得する取得部と、前記撮影画像の撮影時の前記撮影装置の姿勢を把握する姿勢把握部と、表示部に表示するための画像である表示用画像を前記撮影画像から前記撮影装置の姿勢に基づいて生成する画像生成部と、前記表示用画像を前記表示部に出力する出力部と、を有する画像処理装置であって、前記撮影画像とともに当該撮影画像の撮影時の前記撮影装置の姿勢を記憶する記憶部と、前記撮影装置の姿勢を示す姿勢マークを生成するマーク生成部と、を有し、前記出力部は、前記表示用画像とともに当該表示用画像に対応する前記姿勢マークを前記表示部に出力することを要旨とする。
【0006】
上記構成によれば、記憶部は、撮影画像とともに当該撮影画像の撮影時の撮影装置の姿勢を記憶する。マーク生成部は、撮影画像の姿勢を示す姿勢マークを表示する。出力部は、表示用画像とともに姿勢マークを表示部に出力する。これにより、表示部には、表示用画像とともに姿勢マークが表示される。したがって、撮影装置のユーザは、表示部に表示された姿勢マークを確認することによって、撮影画像の撮影時の撮影装置の姿勢を容易に認識することができる。その結果、撮影装置のユーザは、過去の撮影時の撮影装置の姿勢を再現しやすくなる。
【0007】
上記画像処理装置において、前記姿勢把握部は、前記撮影画像の撮影時の前記撮影装置の姿勢情報が入力される入力部と接続され、前記入力部に入力された前記姿勢情報から撮影時の前記撮影装置の姿勢を把握してもよい。
【0008】
上記構成によれば、姿勢把握部は、入力部に入力された撮影装置の姿勢情報から撮影時の撮影装置の姿勢を把握する。この場合、撮影時の撮影装置の姿勢を検出する姿勢センサが不要であるため、撮影装置の構成を簡素化できる。
【0009】
上記画像処理装置において、前記撮影画像には、上下非対称及び左右非対称の少なくとも一方に該当する形状の姿勢把握用物体が写っており、前記姿勢把握部は、前記撮影画像に写る前記姿勢把握用物体の向きから撮影時の前記撮影装置の姿勢を把握してもよい。
【0010】
上記構成によれば、姿勢把握部は、撮影画像に写る姿勢把握用物体の向きから撮影時の撮影装置の姿勢を把握する。この場合、撮影時の撮影装置の姿勢を検出する姿勢センサが不要であるため、撮影装置の構成を簡素化できる。
【0011】
上記画像処理装置において、前記画像生成部は、前記表示用画像に前記姿勢マークを重畳描写した画像である重畳画像を生成し、前記記憶部は、前記重畳画像を記憶し、前記出力部は、前記重畳画像を前記表示部に出力してもよい。
【0012】
上記構成によれば、画像生成部は、表示用画像に姿勢マークが重畳描写された重畳画像を生成する。記憶部は、重畳画像を記憶する。出力部は、重畳画像を表示部に出力する。これにより、表示部には、重畳画像が表示される。したがって、表示部に表示用画像と姿勢マークとが個別に表示されていると比較して、撮影装置のユーザは、表示用画像と姿勢マークとを同時に確認しやすくなる。また、重畳画像が記憶部に記憶されることによって、出力部は、記憶部に記憶された重畳画像を表示部に出力することができる。この場合、出力部が表示部に重畳画像を出力する度に、画像生成部は重畳画像を生成しなくても済む。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、撮影装置のユーザは撮影画像の撮影時の撮影装置の姿勢を認識しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】織機及び撮影システムの構成を示すブロック図である。
図2】撮影装置を示す斜視図である。
図3】撮影装置を示す斜視図である。
図4】画像処理装置の機能要素を示すブロック図である。
図5】GUI画面を示す図である。
図6】右向き姿勢の撮影装置を示す図である。
図7】撮影画像を示す図である。
図8】表示用画像を示す図である。
図9】重畳画像を示す図である。
図10】重畳画像が表示されたGUI画面を示す図である。
図11】変更例におけるGUI画面を示す図である。
図12】変更例における姿勢把握方法を説明するための図である。
図13】変更例における撮影画像を示す図である。
図14】姿勢把握用物体の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、画像処理装置を具体化した一実施形態を図1図10にしたがって説明する。本実施形態の画像処理装置は、織機の観察に用いられる。
<織機>
図1に示すように、織機100は、主軸101と、検出部102と、出力部103とを備えている。織機100は、エアで緯糸を緯入れするエアジェット織機である。主軸101は、図示しないモータによって駆動される。織機100は、緯糸を噴出する図示しないメインノズルを備えている。メインノズルが緯糸を噴出するタイミングは、主軸101の回転角度に対応している。メインノズルは、主軸101の回転角度が特定の角度から所定の角度だけ回転したときに緯糸を噴出する。主軸101の特定の回転角度を基準角度という。また、基準角度に対する遅れ角を遅延角度という。
【0016】
検出部102は、主軸101の回転角度を検出する。検出部102は、例えば、ロータリエンコーダである。検出部102は、出力部103に接続されている。検出部102は、検出結果を出力部103に送信する。出力部103は、検出部102が検出した主軸101の回転角度が予め設定された基準角度になる度に後述する撮影装置12に信号を出力する。例えば、基準角度が0[°]の場合、出力部103は、主軸101の回転角度が0[°]になる度に信号を出力する。
【0017】
<撮影システム>
撮影システム10は、撮影装置12と、画像処理装置13と、入出力装置14とを備えている。本実施形態では、撮影装置12、画像処理装置13、及び入出力装置14は、個別に構成されている。撮影装置12と画像処理装置13とは、第1ケーブル15によって接続されている。画像処理装置13と入出力装置14とは、第2ケーブル16によって接続されている。
【0018】
<撮影装置>
撮影装置12は、カメラ21と、発光器22と、操作部23と、表示画面24と、制御部25とを有している。カメラ21は、図示しない撮像素子を有している。本実施形態の発光器22は、複数のLEDライトから構成されている。操作部23は、撮影者による撮影装置12の各種設定操作が行われる部分である。本実施形態の操作部23は、物理アイコン及びダイヤルである。表示画面24には、撮影装置12の各種設定情報が表示される。本実施形態の表示画面24は、液晶ディスプレイである。本実施形態では、撮影者は、操作部23を操作することによって、カメラ21のゲインや撮影装置12の撮影位相を設定することができる。撮影位相とは、カメラ21が撮影を行うタイミング及び発光器22が発光するタイミングを規定するものである。撮影位相は、基準角度に対する遅延角度によって規定される。表示画面24には、撮影者によって設定されたカメラ21のゲインや撮影装置12の撮影位相が表示される。
【0019】
制御部25は、プロセッサ25aと、記憶部25bと、を備える。プロセッサ25aとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、及びDSP(Digital Signal Processor)を挙げることができる。記憶部25bは、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部25bは、処理をプロセッサ25aに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部25b、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。制御部25は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である制御部25は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0020】
制御部25は、カメラ21、発光器22、操作部23、及び表示画面24と接続されている。制御部25は、撮影装置12を制御する。具体的には、制御部25は、カメラ21が撮影を行うタイミング、及び発光器22が発光するタイミングを制御する。本実施形態では、制御部25は、予め設定された撮影位相に基づいて発光器22を繰り返し発光させる。したがって、本実施形態の撮影装置12は、ストロボスコープとして機能する。制御部25は、予め設定された撮影位相に基づいてカメラ21に撮影を行わせる。また、制御部25は、撮影装置12の各種設定情報を表示画面24に表示させる。
【0021】
図2及び図3に示すように、撮影装置12は、筐体26を有している。筐体26は、略直方体状である。筐体26は、正面26a及び背面26bを有している。正面26a及び背面26bは、筐体26の厚さ方向に対をなしている。正面26aは、撮影対象と対向する面である。背面26bは、正面26aの反対側に位置する面である。筐体26は、窓部26cを有している。窓部26cは、正面26aにおいて開口している。窓部26cは、筐体26の長手方向の第1端部に位置している。筐体26は、撮影者が撮影装置12を握りやすいように筐体26の長手方向の途中が括れた形状をしている。第1ケーブル15は、筐体26の長手方向の第2端部に接続されている。
【0022】
図2に示すように、カメラ21及び発光器22は、筐体26内に収容されている。発光器22の光軸は、正面26a及び背面26bに対してほぼ垂直な方向に延びている。カメラ21は、発光器22によって照らされた部分を撮影可能に配置されている。カメラ21及び発光器22は、筐体26の長手方向の第1端部に位置している。カメラ21及び発光器22は、窓部26cから筐体26の外部に露出している。このため、筐体26の正面26aが撮影対象と対向するように撮影装置12が配置されると、カメラ21及び発光器22は撮影対象と対向する。
【0023】
図3に示すように、操作部23及び表示画面24は、筐体26の背面26bに設けられている。操作部23及び表示画面24は、筐体26の長手方向の中央よりも第1端部寄りに位置している。
【0024】
図2及び図3に示すように、筐体26の長手方向が上下方向と一致しており、かつカメラ21が上下方向上側に位置するときの撮影装置12の姿勢を基準姿勢という。撮影者は、通常、撮影装置12を基準姿勢にした状態で撮影を行う。しかしながら、撮影環境によっては撮影装置12の姿勢が制限されることがある。この場合、撮影者は、撮影装置12の姿勢を基準姿勢から回転させた状態で撮影を行う。
【0025】
本実施形態では、撮影装置12は、メインノズルから噴出される緯糸を撮影する。この場合、撮影装置12は、メインノズルの周辺に配置される。しかしながら、メインノズルの周辺には他の部品が複数配置されている。このため、撮影装置12を基準姿勢にすると、撮影装置12と織機100の部品とが干渉してしまうことがある。この場合、撮影者は、撮影装置12と織機100の部品とが干渉しないように撮影装置12の姿勢を基準姿勢から回転させる。
【0026】
本実施形態の撮影装置12は、基準姿勢の他に、下向き姿勢、左向き姿勢、及び右向き姿勢を取り得る。すなわち、本実施形態の撮影装置12は、4種類の姿勢を取り得る。下向き姿勢は、基準姿勢の撮影装置12を180度回転させた姿勢である。撮影装置12が下向き姿勢であるとき、筐体26の長手方向は上下方向と一致しており、かつカメラ21は上下方向下側に位置している。左向き姿勢は、基準姿勢の撮影装置12を反時計回りに90度回転した姿勢である。撮影装置12が左向き姿勢であるとき、筐体26の長手方向は左右方向と一致しており、かつカメラ21は左右方向左側に位置している。右向き姿勢は、基準姿勢の撮影装置12を時計回りに90度回転させた姿勢である。撮影装置12が右向き姿勢であるとき、筐体26の長手方向は左右方向と一致しており、かつカメラ21は左右方向右側に位置している。
【0027】
<画像処理装置>
図1に示すように、画像処理装置13は、プロセッサ31と、記憶部32と、を備える。プロセッサ31としては、例えば、CPU、GPU、及びDSPを挙げることができる。記憶部32は、RAM及びROMを含む。記憶部32は、処理をプロセッサ31に実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部32、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。画像処理装置13は、ASICやFPGA等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である画像処理装置13は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0028】
図4に示すように、画像処理装置13は、取得部13aと、姿勢把握部13bと、画像生成部13cと、マーク生成部13dと、出力部13eとを有している。取得部13a、姿勢把握部13b、画像生成部13c、マーク生成部13d、及び出力部13eは、画像処理装置13のプロセッサ31が記憶部32に記憶されたプログラムを実行することで機能する機能要素である。
【0029】
<入出力装置>
本実施形態の入出力装置14は、撮影装置12による撮影画像及び後述する姿勢マークを表示する表示部である。また、本実施形態の入出力装置14は、撮影者によって撮影装置12の姿勢情報が入力される入力部でもある。入出力装置14は、例えば、タッチパネル式のディスプレイである。
【0030】
図5に示すように、入出力装置14は、GUI画面Sを表示する。GUI画面Sは、画像表示画面S1と、入力画面S2とを含んでいる。画像表示画面S1には、画像処理装置13から入出力装置14に出力された画像が表示される。入力画面S2は、撮影者が撮影装置12の姿勢情報を入力するための画面である。入出力装置14は、撮影者によって入力された撮影装置12の姿勢情報を画像処理装置13に出力する。
【0031】
本実施形態の入力画面S2には、撮影装置12の姿勢を示す姿勢アイコンBが複数表示されている。具体的には、入力画面S2には、LeftアイコンBl、TopアイコンBt、DownアイコンBd、RightアイコンBrの4種類の姿勢アイコンBが表示されている。TopアイコンBtは、基準姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のアイコンである。LeftアイコンBlは、左向き姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のアイコンである。LeftアイコンBlは、TopアイコンBtを反時計回りに90度回転させたものである。DownアイコンBdは、下向き姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のアイコンである。DownアイコンBdは、TopアイコンBtを180度回転させたものである。RightアイコンBrは、右向き姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のアイコンである。RightアイコンBrは、TopアイコンBtを時計回りに90度回転させたものである。
【0032】
撮影者は、撮影装置12によって撮影を行う際、入力画面S2に表示された複数の姿勢アイコンBから、撮影時の撮影装置12の姿勢に該当する姿勢アイコンBを選択する。本実施形態では、撮影者は、入力画面S2に表示されたLeftアイコンBl、TopアイコンBt、DownアイコンBd、及びRightアイコンBrから、撮影時の撮影装置12の姿勢に該当する姿勢アイコンBを選択する。入出力装置14は、撮影者によって入力された撮影装置12の姿勢情報として撮影者による姿勢アイコンBの選択情報を画像処理装置13に出力する。
【0033】
<画像処理装置の処理>
画像処理装置13が行う処理について、具体例とともに説明する。
図6に示すように、具体例において、撮影者は、撮影装置12を右向き姿勢にした状態で撮影対象Tの撮影を行う。なお、実際の撮影対象Tはメインノズルから噴出される緯糸であるが、図示の簡略化のため、撮影対象Tをスマイルマークで図示している。
【0034】
図7に示すように、取得部13aは、撮影装置12による撮影画像Ipを取得する。具体例の場合、すなわち撮影装置12が右向き姿勢である場合、撮影画像Ipに写る撮影対象Tの向きは、撮影者が実物の撮影対象Tを見たときの撮影対象Tの向きである実際の向きに対して反時計回りに90度回転している。
【0035】
図示しないが、撮影装置12が基準姿勢である場合、撮影画像Ipに写る撮影対象Tの向きは、実際の向きと一致している。撮影装置12が下向き姿勢である場合、撮影画像Ipに写る撮影対象Tの向きは、実際の向きに対して180度回転している。すなわち、撮影装置12が下向き姿勢である場合、撮影対象Tは、撮影画像Ipにおいて上下反対に写っている。撮影装置12が左向き姿勢である場合、撮影画像Ipに写る撮影対象Tの向きは、実際の向きに対して時計回りに90度回転している。
【0036】
姿勢把握部13bは、撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢を把握する。本実施形態では、姿勢把握部13bは、撮影者によって入出力装置14に入力された撮影時の撮影装置12の姿勢情報から、撮影装置12の姿勢を把握する。具体的には、姿勢把握部13bは、入出力装置14から入力された撮影者による姿勢アイコンBの選択情報から、撮影装置12の姿勢を把握する。
【0037】
具体例の場合、撮影装置12は右向き姿勢であることから、撮影者は、入力画面S2に表示された複数の姿勢アイコンBから、撮影時の撮影装置12の姿勢に該当するRightアイコンBrをタップすることによって選択する。すると、入出力装置14は、RightアイコンBrが選択された旨の情報を画像処理装置13に出力する。姿勢把握部13bは、入出力装置14からRightアイコンBrが選択された旨の情報が入力されることによって、撮影装置12の姿勢が右向き姿勢であることを把握する。
【0038】
図8に示すように、画像生成部13cは、姿勢把握部13bが把握した撮影装置12の姿勢に応じて、撮影画像Ipから表示用画像Idを生成する。表示用画像Idは、入出力装置14に表示するための画像である。表示用画像Idに写る撮影対象Tの向きは、実際の向きと一致している。本実施形態の画像生成部13cは、取得部13aが取得した撮影画像Ipから表示用画像Idを生成する。
【0039】
画像生成部13cは、姿勢把握部13bが把握した撮影装置12の姿勢から撮影画像Ipを回転させる回転処理を行うか否かを判断する。撮影装置12の姿勢が基準姿勢である場合、画像生成部13cは回転処理を行わない。この場合、画像生成部13cは、撮影画像Ipをそのまま表示用画像Idとする。一方、撮影装置12の姿勢が基準姿勢でない場合、画像生成部13cは回転処理を行う。本実施形態では、撮影装置12の姿勢が下向き姿勢、左向き姿勢、及び右向き姿勢の何れかの姿勢である場合、画像生成部13cは回転処理を行う。
【0040】
具体的には、画像生成部13cは、基準姿勢の撮影装置12に対する撮影時の撮影装置12の姿勢の回転角度から、撮影画像Ipの回転角度を決定する。画像生成部13cは、決定した回転角度で撮影画像Ipを回転させることによって表示用画像Idを生成する。したがって、表示用画像Idは、回転処理が行われた撮影画像Ipである。
【0041】
撮影装置12が下向き姿勢である場合、画像生成部13cは、撮影画像Ipを180度回転させることによって表示用画像Idを生成する。撮影装置12が左向き姿勢である場合、画像生成部13cは、撮影画像Ipを反時計回りに90度回転させることによって表示用画像Idを生成する。撮影装置12が右向き姿勢である場合、すなわち具体例の場合、画像生成部13cは、撮影画像Ipを時計回りに90度回転させることによって表示用画像Idを生成する。これにより、表示用画像Idに写る撮影対象Tの向きは、実際の向きと一致する。
【0042】
図9に示すように、マーク生成部13dは、撮影装置12の姿勢を示す姿勢マークMを生成する。本実施形態のマーク生成部13dは、姿勢把握部13bが把握した撮影装置12の姿勢から姿勢マークMを生成する。
【0043】
本実施形態のマーク生成部13dは、Topマーク、Downマーク、Leftマーク、RightマークMrの4種類の姿勢マークMを生成可能である。Topマークは、基準姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のマークである。本実施形態では、Topマークは、TopアイコンBtと同じ絵柄である。Downマークは、下向き姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のマークである。本実施形態のマーク生成部13dは、Topマークを180度回転させることによってDownマークを生成する。Leftマークは、左向き姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のマークである。本実施形態のマーク生成部13dは、Topマークを反時計回りに90度回転させることによってLeftマークを生成する。RightマークMrは、右向き姿勢の撮影装置12の背面26bを模した絵柄のマークである。本実施形態のマーク生成部13dは、Topマークを時計回りに90度回転させることによってRightマークMrを生成する。
【0044】
具体例の場合、撮影装置12は右向き姿勢であることから、マーク生成部13dは、Topマークを時計回りに90度回転させることによって、RightマークMrを生成する。
【0045】
本実施形態の画像生成部13cは、表示用画像Idに姿勢マークMを重畳描写した画像である重畳画像Isを生成する。本実施形態の画像生成部13cは、生成した表示用画像Idにマーク生成部13dが生成した姿勢マークMを重畳描写することによって重畳画像Isを生成する。画像生成部13cは、例えば、表示用画像Idの右上部に姿勢マークMを重畳描写する。具体例の場合、画像生成部13cは、表示用画像IdにRightマークMrを重畳描写することによって重畳画像Isを生成する。
【0046】
記憶部32は、撮影画像Ipとともに当該撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢を記憶する。本実施形態では、記憶部32は、表示用画像Idに姿勢マークMが重畳描写された重畳画像Isを記憶することによって、撮影画像Ipとともに当該撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢を記憶する。
【0047】
出力部13eは、表示用画像Idとともに当該表示用画像Idに対応する姿勢マークMを入出力装置14に出力する。本実施形態では、出力部13eは、表示用画像Idに姿勢マークMが重畳描写された重畳画像Isを入出力装置14に出力することによって、表示用画像Idとともに姿勢マークMを入出力装置14に出力する。
【0048】
図10に示すように、入出力装置14は、出力部13eから出力された表示用画像Id及び姿勢マークMをGUI画面Sに表示する。本実施形態では、入出力装置14は、出力部13eから出力された重畳画像IsをGUI画面Sの画像表示画面S1に表示することによって、表示用画像Id及び姿勢マークMをGUI画面Sに表示する。撮影装置12のユーザは、画像表示画面S1に表示された重畳画像Isを確認することによって、撮影時の撮影装置12の姿勢を認識する。
【0049】
なお、撮影装置12による撮影と同時に入出力装置14に重畳画像Isを表示させる場合には、出力部13eが入出力装置14に出力する重畳画像Isは、記憶部32に記憶される前のものであってもよいし、記憶部32に記憶された後のものであってもよい。撮影装置12による撮影後に、過去に撮影された画像として重畳画像Isを入出力装置14に表示させる場合には、出力部13eは、記憶部32に記憶された重畳画像Isを入出力装置14に出力する。
【0050】
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態の作用及び効果を説明する。
(1)画像処理装置13は、取得部13aと、姿勢把握部13bと、画像生成部13cと、マーク生成部13dと、記憶部32と、出力部13eとを有している。取得部13aは、撮影装置12による撮影画像Ipを取得する。姿勢把握部13bは、撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢を把握する。画像生成部13cは、入出力装置14に表示するための表示用画像Idを撮影画像Ipから撮影装置12の姿勢に基づいて生成する。マーク生成部13dは、撮影装置12の姿勢を示す姿勢マークMを生成する。記憶部32は、撮影画像Ipとともに当該撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢を記憶する。出力部13eは、表示用画像Idとともに当該表示用画像Idに対応する姿勢マークMを入出力装置14に出力する。
【0051】
この構成によれば、入出力装置14には、表示用画像Idとともに姿勢マークMが表示される。したがって、撮影装置12のユーザは、入出力装置14に表示された姿勢マークMを確認することによって、撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢を容易に認識することができる。その結果、撮影装置12のユーザは、過去の撮影時の撮影装置12の姿勢を再現しやすくなる。
【0052】
(2)姿勢把握部13bは、撮影者によって撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢情報が入力される入出力装置14と接続されている。姿勢把握部13bは、入出力装置14に入力された撮影装置12の姿勢情報から撮影装置12の姿勢を把握する。
【0053】
この構成によれば、撮影時の撮影装置12の姿勢を検出する姿勢センサが不要であるため、撮影装置12の構成を簡素化できる。また、後述するように姿勢把握部13bが撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体の向きから撮影装置12の姿勢を把握する場合、撮影者は、姿勢把握用物体を用意した上で、姿勢把握用物体が撮影画像Ipに写り込むように撮影を行う必要がある。これに対し、本実施形態では、姿勢把握用物体の用意が不要であるとともに、撮影者は撮影装置12によって自由に撮影を行うことができる。
【0054】
(3)画像生成部13cは、表示用画像Idに姿勢マークMを重畳描写した画像である重畳画像Isを生成する。記憶部32は、重畳画像Isを記憶する。出力部13eは、重畳画像Isを入出力装置14に表示する。
【0055】
この構成によれば、入出力装置14には、重畳画像Isが表示される。したがって、入出力装置14に表示用画像Idと姿勢マークMとが個別に表示されていると比較して、撮影装置12のユーザは、表示用画像Idと姿勢マークMとを同時に確認しやすくなる。また、重畳画像Isが記憶部32に記憶されることによって、出力部13eは、記憶部32に記憶された重畳画像Isを入出力装置14に出力することができる。この場合、出力部13eが入出力装置14に重畳画像Isを出力する度に、画像生成部13cは重畳画像Isを生成しなくても済む。
【0056】
さらに、例えば、表示用画像Idと姿勢マークMとが個別に表示される場合、GUI画面Sには、姿勢マークMを表示するマーク表示画面を用意する必要がある。これに対し、本実施形態では、表示用画像Id及び姿勢マークMは重畳画像Isとして1枚の画像になっている。この場合、GUI画面Sにマーク表示画面を用意する手間を省くことができる。
【0057】
(4)入出力装置14に表示された表示用画像Idに写る撮影対象Tの向きは、撮影者が実際の撮影対象Tを見たときの撮影対象Tの向きと一致している。したがって、撮影者は、入出力装置14に表示された表示用画像Idに写る撮影対象Tを確認しやすい。
【0058】
(5)入出力装置14は、撮影装置12とは別に設けられている。したがって、撮影装置12が狭い場所や入り組んだ場所に配置される場合であっても、撮影者は、入出力装置14に表示された表示用画像Idによって撮影対象Tを確認することができる。
【0059】
(6)画像処理装置13は、撮影装置12とは別に設けられている。したがって、画像処理装置13が撮影装置12に内蔵されている場合と比較して、撮影装置12を小型化できる。
【0060】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施できる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0061】
○ 撮影装置12と画像処理装置13との接続方法は、第1ケーブル15による有線接続に限定されない。例えば、撮影装置12及び画像処理装置13がそれぞれ無線通信可能に構成されている場合、撮影装置12と画像処理装置13とは、無線通信によって接続されていてもよい。
【0062】
○ 画像処理装置13と入出力装置14との接続方法は、第2ケーブル16による有線接続に限定されない。例えば、画像処理装置13及び入出力装置14がそれぞれ無線通信可能に構成されている場合、画像処理装置13と入出力装置14とは、無線通信によって接続されていてもよい。
【0063】
○ 画像処理装置13は、撮影装置12に内蔵されていてもよい。
○ 表示用画像Id及び姿勢マークMが表示される表示部と、撮影者によって撮影時の撮影装置12の姿勢が入力される入力部とは、異なる装置によって構成されていてもよい。
【0064】
○ 入出力装置14は省略されてもよい。この場合、表示用画像Id及び姿勢マークMは、撮影装置12の表示画面24に表示される。したがって、撮影装置12の表示画面24が表示部である。また、撮影者は、撮影時の撮影装置12の姿勢情報を撮影装置12の操作部23に入力する。したがって、撮影装置12の操作部23が入力部である。
【0065】
○ 表示用画像Id及び姿勢マークMは、入出力装置14及び撮影装置12の表示画面24の両方に表示されてもよい。この場合、入出力装置14及び撮影装置12の表示画面24の両方が表示部である。
【0066】
○ 撮影者が撮影時の撮影装置12の姿勢を入力する方法は、入出力装置14に表示された複数の姿勢アイコンBから、撮影時の撮影装置12の姿勢に該当する姿勢アイコンBをタップすることによって選択する方法でなくてもよい。例えば、入力部は、上下左右に傾倒可能なレバーでもよい。この場合、撮影者は、レバーの傾倒方向によって、撮影装置12の姿勢を入力してもよい。
【0067】
○ 姿勢アイコンBは、撮影装置12の背面26bを模した絵柄のアイコンでなくてもよい。姿勢アイコンBは、撮影装置12の姿勢を示すアイコンであれば、適宜変更されてもよい。姿勢アイコンBは、例えば、カメラ21の方向を示す矢印のアイコンであってもよい。具体的には、LeftアイコンBlは、左向きの矢印のアイコンであってもよい。TopアイコンBtは、上向きの矢印のアイコンであってもよい。DownアイコンBdは、下向きの矢印のアイコンであってもよい。RightアイコンBrは、右向きの矢印のアイコンであってもよい。
【0068】
姿勢マークMについても同様に、撮影装置12の背面26bを模した絵柄のマークでなくてもよい。
○ 同じ姿勢を示す姿勢アイコンBと姿勢マークMとは同じものでなくてもよい。例えば、姿勢アイコンBは矢印のアイコンであるとともに、姿勢マークMは撮影装置12を模した絵柄のマークであってもよい。反対に、姿勢アイコンBは撮影装置12を模した絵柄のアイコンであるとともに、姿勢マークMは矢印のマークであってもよい。
【0069】
○ 姿勢マークMは、撮影装置12の姿勢を示すことによって、撮影装置12のユーザが撮影装置12の姿勢を認識可能であれば、適宜変更されてもよい。例えば、姿勢マークMは、撮影装置12の姿勢を示す複数種類のマークを示すとともに、撮影時の撮影装置12の姿勢に該当するマークを撮影時の撮影装置12の姿勢に該当しない他のマークとは異なる状態で示すようなものであってもよい。一例として、姿勢マークMは、撮影時の撮影装置12の姿勢に該当するマークを撮影時の撮影装置12の姿勢に該当しない他のマークよりも大きく示すようなものであってもよい。他の例として、姿勢マークMは、撮影時の撮影装置12の姿勢に該当するマークを撮影時の撮影装置12の姿勢に該当しない他のマークとは異なる色で示すようなものであってもよい。
【0070】
○ マーク生成部13dは、予め用意された複数の姿勢マークMから撮影装置12の姿勢に該当する姿勢マークMを選択することによって、姿勢マークMを生成してもよい。
○ 画像生成部13cは、重畳画像Isを生成しなくてもよい。画像生成部13cが重畳画像Isを生成しない場合、出力部13eは、表示用画像Idと当該表示用画像Idに対応する姿勢マークMとからなるデータセットを入出力装置14に出力する。
【0071】
図11に示すように、GUI画面Sは、画像表示画面S1及び入力画面S2に加えて、姿勢マークMを表示するマーク表示画面S3を含んでいる。入出力装置14は、画像表示画面S1に表示用画像Idを表示するとともに、マーク表示画面S3に姿勢マークMを表示する。すなわち、表示用画像Idと姿勢マークMとは、GUI画面Sにおいて個別に表示される。
【0072】
○ 記憶部32は、重畳画像Isを記憶する代わりに、撮影画像Ip及び撮影画像Ipから生成された表示用画像Idの何れか一方と、撮影時の撮影装置12の姿勢情報及び撮影時の撮影装置12の姿勢情報から生成された姿勢マークMの何れか一方とを記憶してもよい。
【0073】
記憶部32は、撮影画像Ipと当該撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢情報とからなるデータセットを記憶してもよい。この場合、画像生成部13cは、記憶部32が記憶している撮影画像Ipから、同じく記憶部32が記憶している撮影時の撮影装置12の姿勢情報に基づいて、表示用画像Idを生成する。また、マーク生成部13dは、記憶部32が記憶している撮影時の撮影装置12の姿勢情報から姿勢マークMを生成する。出力部13eは、画像生成部13cが生成した表示用画像Idとマーク生成部13dが生成した姿勢マークMとからなるデータセットを表示部に出力する。
【0074】
記憶部32は、撮影画像Ipと当該撮影画像Ipに対応する姿勢マークMとからなるデータセットを記憶してもよい。画像生成部13cは、記憶部32が記憶している撮影画像Ipから、同じく記憶部32が記憶している姿勢マークMに基づいて、表示用画像Idを生成する。出力部13eは、画像生成部13cが生成した表示用画像Idと記憶部32に記憶されている姿勢マークMとを表示部に出力する。
【0075】
記憶部32は、表示用画像Idと当該表示用画像Idに対応する撮影時の撮影装置12の姿勢情報とからなるデータセットを記憶していてもよい。マーク生成部13dは、記憶部32が記憶している撮影時の撮影装置12の姿勢情報から姿勢マークMを生成する。出力部13eは、記憶部32に記憶されている表示用画像Idとマーク生成部13dが生成した姿勢マークMとを表示部に出力する。
【0076】
記憶部32は、表示用画像Idと当該表示用画像Idに対応する姿勢マークMとからなるデータセットを記憶していてもよい。出力部13eは、記憶部32に記憶されている表示用画像Idと同じく記憶部32に記憶されている姿勢マークMとを表示部に出力する。
【0077】
なお、上記4パターンにおいて、画像生成部13cは、重畳画像Isを生成してもよい。この場合、出力部13eは、重畳画像Isを表示部に出力する。
図12及び図13に示すように、撮影者は、撮影対象Tの近くに姿勢把握用物体200を配置するとともに、姿勢把握用物体200が撮影画像Ipに写り込むように撮影装置12によって撮影を行ってもよい。姿勢把握用物体200は、上下非対称及び左右非対称の少なくとも一方に該当する形状の物体である。なお、「上下非対称及び左右非対称の少なくとも一方」とは、「上下非対称のみ」、「左右非対称のみ」、又は「上下非対称かつ左右非対称」のことを指す。
【0078】
図12に示す姿勢把握用物体200は、上下非対称かつ左右非対称な形状である。姿勢把握用物体200は、例えば、ARマーカである。姿勢把握用物体200は、例えば、図示しない織機100の部品に設けられる。
【0079】
姿勢把握部13bは、撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体200の向きを認識可能に構成されている。姿勢把握部13bは、撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体200の向きから撮影装置12の姿勢を把握する。
【0080】
図13に示すように、姿勢把握部13bは、撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体200の向きが実際の向きに対して反時計回り90度回転していると認識した場合、撮影装置12が右向き姿勢であると把握する。図示しないが、姿勢把握部13bは、撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体200の向きが実際の向きと一致していると認識した場合、撮影装置12が基準姿勢であると把握する。姿勢把握部13bは、撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体200の向きが実際の向きに対して180度回転していると認識した場合、撮影装置12が下向き姿勢であると把握する。姿勢把握部13bは、撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体200の向きが実際の向きに対して時計回りに90度回転していると認識した場合、撮影装置12が左向き姿勢であると把握する。
【0081】
この構成によれば、姿勢把握部13bは、撮影画像Ipに写る姿勢把握用物体200の向きから、当該撮影画像Ipの撮影時の撮影装置12の姿勢を把握する。この場合、撮影装置12の姿勢を検出する姿勢センサが不要であるため、撮影装置12の構成を簡素化できる。また、撮影者は、撮影時の撮影装置12の姿勢を入力しなくても済む。
【0082】
図14に示すように、姿勢把握用物体200は、文字マーカであってもよい。
○ 撮影装置12は、撮影時の撮影装置12の姿勢を検出する姿勢センサを備えていてもよい。姿勢把握部13bは、姿勢センサの検出結果から撮影装置12の姿勢を把握する。この場合、撮影者は、撮影時の撮影装置12の姿勢を入力しなくても済む。また、姿勢把握用物体200の用意が不要であるとともに、撮影者は撮影装置12によって自由に撮影を行うことができる。
【0083】
○ 想定される撮影装置12の姿勢の種類は、基準姿勢、下向き姿勢、左向き姿勢、及び右向き姿勢の4種類に限定されない。
例えば、撮影装置12は、筐体26の長手方向が上下方向及び左右方向の両方に対して傾斜するような姿勢を取ってもよい。
【0084】
例えば、撮影装置12は、筐体26の長手方向が上下方向及び左右方向の両方に対して直交する方向である前後方向に一致する姿勢を取ってもよいし、前後方向に対して傾斜するような姿勢を取ってもよい。
【0085】
○ 撮影システム10の用途は、織機100の観察に限定されない。撮影システム10の用途によっては、撮影装置12はストロボスコープとして機能しなくてもよい。
【符号の説明】
【0086】
12…撮影装置、13…画像処理装置、13a…取得部、13b…姿勢把握部、13c…画像生成部、13d…マーク生成部、13e…出力部、14…表示部及び入力部としての入出力装置、32…記憶部、200…姿勢把握用物体、Id…表示用画像、Ip…撮影画像、Is…重畳画像、M…姿勢マーク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14