(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082517
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】折り畳み式器具における位置決め機構
(51)【国際特許分類】
A47D 1/02 20060101AFI20240613BHJP
A47C 9/06 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
A47D1/02
A47C9/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196422
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000198802
【氏名又は名称】積水成型工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390010951
【氏名又は名称】コーエイ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】福井 孝志
(72)【発明者】
【氏名】澤田 裕
【テーマコード(参考)】
3B095
【Fターム(参考)】
3B095AA07
3B095AB10
3B095AC10
3B095DA02
(57)【要約】
【課題】折り畳み式器具に備わる位置決め機構を提供する。
【解決手段】回動部110と静止部120と連結部130とを有し、使用状態102と折り畳み状態104との間で回動部が回動可能である折り畳み式器具100に備わる、回動部の位置決め機構140であって、該位置決め機構は、回動部に固定されたピン141と、静止部に取り付けられ折り畳み用溝部1421を有する本体部142と、ピン側へ本体部を付勢して折り畳み用溝部をピンへ係合させて折り畳み状態に回動部を保持させる付勢部材143とを有する。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動部(110)と、静止部(120)と、静止部に対して枢軸(131)を中心に回動部を回動可能に連結する連結部(130)とを有し、回動部の使用を可能にする使用状態(102)と、回動部を静止部側へ折り畳んだ折り畳み状態(104)との間で、連結部を介して回動部が回動可能である折り畳み式器具(100)に備わる、回動部の位置決め機構(140)であって、該位置決め機構は、
回動部に固定されて回動部と共に回動するピン(141)と、
上記枢軸の直径方向と平行な移動方向(149)に移動可能な状態で静止部に取り付けられる本体部であって、折り畳み状態において上記ピンと係合する折り畳み用溝部(1421)を有する本体部(142)と、
静止部に対して上記移動方向においてピン側へ上記本体部を付勢して上記折り畳み用溝部を上記ピンへ係合させて折り畳み状態に回動部を保持させるのに寄与する付勢部材(143)と、
を備えることを特徴とする、位置決め機構。
【請求項2】
上記折り畳み用溝部は、ピンの軸方向(141a)においてピン全長寸法(L)以下の長さを有する、請求項1に記載の位置決め機構。
【請求項3】
上記本体部は、使用状態において上記ピンと係合する使用状態用溝部(1422)をさらに有する、請求項1に記載の位置決め機構。
【請求項4】
上記回動部は、該回動部に固定された回動部用金属部材(113)を有し、上記ピンは、該回動部用金属部材に立設されており、
上記静止部は、該静止部に固定された静止部用金属部材(123)を有し、上記本体部は、該静止部用金属部材に取り付けられ、上記付勢部材は、該静止部用金属部材と本体部との間に配置されており、
上記連結部は、上記回動部用金属部材、上記静止部用金属部材、及び上記枢軸を有して構成され、枢軸は、回動部用金属部材と静止部用金属部材とを貫通して配置され、静止部用金属部材に対して回動部用金属部材を回動可能に連結する、
請求項1に記載の位置決め機構。
【請求項5】
上記静止部用金属部材は、上記枢軸を中心とした円周上において上記使用状態及び上記折り畳み状態に対応した各位置に配置される係止部(1230)を有し、
上記回動部用金属部材は、上記使用状態及び上記折り畳み状態においてそれぞれの上記係止部に当接する係合部(1130)を有する、
請求項4に記載の位置決め機構。
【請求項6】
上記係止部は、上記枢軸を中心に形成された円弧形状の切欠き(1231)における一端(1232)及び他端(1233)に相当し、
上記係合部は、上記枢軸を中心に上記切欠きに沿って回動する、上記回動部用金属部材に設けた突部(1131)である、
請求項5に記載の位置決め機構。
【請求項7】
上記連結部は、上記使用状態において回動部に作用する荷重を支持する荷重支持機構を備え、該荷重支持機構は、
静止部に固定される静止部用金属部材(123)と、回動部に固定される回動部用金属部材(113)とを有し、
上記静止部用金属部材は、上記枢軸を中心とした円周上において上記使用状態に対応した位置に配置される係止部(1230)を有し、
上記回動部用金属部材は、上記使用状態において上記係止部に当接する係合部(1130)を有し、
上記使用状態における上記係合部と上記係止部との当接により、回動部に作用する荷重を支持する、
請求項1に記載の位置決め機構。
【請求項8】
上記係止部は、上記枢軸を中心に形成された円弧形状の切欠き(1231)における一端に相当し、
上記係合部は、上記枢軸を中心に上記切欠きに沿って回動する、上記回動部用金属部材に設けた突部(1131)である、
請求項7に記載の位置決め機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み式器具に備わる位置決め機構に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば駅あるいは公共施設等の洗面所等に設置され、子供、特に乳幼児を連れた人が洗面所等で身繕い等を行う際に、子供を一時的に座らせておくのに使用される、折り畳み式の椅子が存在する(例えば特許文献1)。
【0003】
このような折り畳み式椅子は、概略、背もたれ部と、座部と、安全柵とを備え、ここで座部は、子供が座る部分であり、連結部を介して、背もたれ部側へ折り畳まれる折り畳み状態と、子供を座らせるときの使用状態との間で回動可能であり、安全柵は、折り畳み状態では座部と共に折り畳まれ、使用状態では開かれて座部への子供の着座を可能にし、かつ着座している子供を保持、保護するものである。また、特許文献1の子供用椅子では、座部を使用状態に支持し保持するための突出部及び受け部も設けている。
【0004】
また、特許文献1では、上述の安全柵を、使用状態及び折り畳み状態に保持可能にする姿勢保持機構が設けられている。ここで安全柵の一端は、背もたれ部に対して枢軸を中心に回動可能に支持されており、姿勢保持機構は、その枢軸と共に設けられた、背もたれ部に成型された凹部、及び安全柵に成型された凸部で構成されている。これらの凹部及び凸部は、図示されるように、共に半球形状であり、互いに嵌合することで、安全柵を、使用状態及び折り畳み状態に保持可能にする。また引用文献1では、この姿勢保持機構によって安全柵を折り畳み状態及び使用状態に保持することで、座部も、折り畳み状態及び使用状態に保持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の子供用椅子では、安全柵も、背もたれ部と同様に樹脂材で成型されている。よって、特許文献1における上述の姿勢保持機構では、座部の繰り返しの回動操作により、安全柵の姿勢保持機構における凹部及び凸部を成型している樹脂材が摩耗し、凹部及び凸部の嵌合度合いが緩くなる可能性は、十分に考えられる。即ち、従来の姿勢保持機構では、耐久性に欠けるという問題がある。したがって、経年使用によって、安全柵は、座部も同様に、折り畳み状態での保持を維持することができなくなり、安全柵及び座部の自重により、使用状態へ自然に回動してしまう現象が発生すると考えられる。
【0007】
このような現象の発生を防止する対策としては、例えば、姿勢保持機構において、対となる凹部及び凸部の数を増やす、あるいは凹部及び凸部そのもののサイズを大きくする、等が考えられる。しかしながら、このような対策を採った場合、姿勢保持機構の大型化、ひいては子供用椅子自体の大型化を招くと考えられ、特許文献1の目的に逆行すると思われる。
また、姿勢保持機構も背もたれ部及び座部と一体で樹脂材にて成型されていることから、上述の凹部及び凸部の形状設計が制約され、また摩耗低減のための樹脂材質の選択も制限されるという問題もある。
【0008】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであり、子供用椅子に限定することなく折り畳み式の器具において、これに備わる、上述の姿勢保持機構に相当する位置決め機構であって、従来に比べてより確実に、折り畳み状態に回動部を保持可能であり、従来に比べて耐久性に優れ、また大型化も抑制可能な、位置決め機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様における、折り畳み式器具に備わる位置決め機構は、回動部と、静止部と、静止部に対して枢軸を中心に回動部を回動可能に連結する連結部とを有し、回動部の使用を可能にする使用状態と、回動部を静止部側へ折り畳んだ折り畳み状態との間で、連結部を介して回動部が回動可能である折り畳み式器具に備わる、回動部の位置決め機構であって、該位置決め機構は、
回動部に固定されて回動部と共に回動するピンと、
上記枢軸の直径方向と平行な移動方向に移動可能な状態で静止部に取り付けられる本体部であって、折り畳み状態において上記ピンと係合する折り畳み用溝部を有する本体部と、
静止部に対して上記移動方向においてピン側へ上記本体部を付勢して上記折り畳み用溝部を上記ピンへ係合させて折り畳み状態に回動部を保持させるのに寄与する付勢部材と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上記第1態様によれば、位置決め機構は、ピンと、折り畳み用溝部を有する本体部と、付勢部材とを有することで、従来に比べてより確実に、折り畳み状態に回動部を保持可能であり、耐久性に優れ、また大型化も抑制可能である。即ち、例えば、ピンの長さ、折り畳み用溝部の長さ、及び折り畳み用溝部の深さの少なくとも1つを調整することで、折り畳み状態に回動部が保持される程度、度合いを容易かつ適切に設定することが可能になる。よって、従来に比べてより確実に、折り畳み状態に回動部を保持することが可能になり、また耐久性に優れる。さらに、確実な保持が可能になることで、ピン及び折り畳み用溝部の数を増やす必要はなく、位置決め機構、ひいては折り畳み式器具の大型化も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】本発明の実施形態における位置決め機構を備えた折り畳み式椅子(折り畳み式器具)の斜視図であり、座部(回動部)が使用状態にあるときの斜視図である。
【
図1B】本発明の実施形態における位置決め機構を備えた折り畳み式椅子の斜視図であり、座部が折り畳み状態にあるときの斜視図である。
【
図3A】
図2A及び
図2Bに示す位置決め機構を座部に取り付けた状態を示す斜視図であり、座部が使用状態にあるときの斜視図である。
【
図3B】
図3Aに示す位置決め機構を背もたれ部(静止部)に取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態である位置決め機構について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。また、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け当業者の理解を容易にするため、既によく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。また、以下の説明及び添付図面の内容は、特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0013】
本実施形態における位置決め機構は、折り畳み式器具に備わる機構であり、以下に説明する実施形態では、折り畳み式器具の一例として、折り畳み式の椅子を例に採る。この折り畳み式椅子は、例えば公共施設等の洗面所等に設置される椅子で、特に乳幼児を連れた人が洗面所等で身繕い等を行う際に、乳幼児を一時的に座らせておくために使用される椅子である。また、当該位置決め機構は、折り畳み式椅子以外にも、使用状態と折り畳み状態との間で回動する部品を有する器具等、例えば荷物載置台あるいはオムツ交換用ベッド等の折り畳み式器具に使用することができる。
【0014】
また、特許文献1では、背もたれ部と座部とをつなぐ連結部について、その小型化、構造の簡素化、製作の容易性及びコスト低減、並びに品質の均一化を目的として、連結部は、背もたれ部及び座部を成型している樹脂材にて、背もたれ部及び座部を互いに連結しかつ一体的に成型して構成した形態を採ると共に、背もたれ部に対して座部が回動可能なように、その折目として凹状の溝を設けた形態としている。
【0015】
しかしながら、このような形態の連結部では、繰り返される回動操作による樹脂材の疲労が懸念される。
このような従来の連結部に対して、本実施形態における位置決め機構を備える折り畳み式器具では、連結部の改善も図っている。
【0016】
図1A及び
図1B(総称して
図1と記す場合有り)には、上述の折り畳み式器具の一例に相当する折り畳み式椅子100が示されており、折り畳み式椅子100は、基本構成部分として、回動部の一例に相当する座部110と、静止部の一例に相当する背もたれ部120と、固定されたつまり静止している背もたれ部120に対して枢軸を中心に座部110を回動可能に連結する連結部130と、位置決め機構140とを備えている。
また、折り畳み式椅子100では、安全柵150及び設置用部材190を設けるのが好ましい。
以下に、これらの構成部分について、順次説明していく。
【0017】
座部110は、本実施形態では、例えば乳幼児を着座させるための略平坦な部材であり、背もたれ部120は、座部110に着座した乳幼児の背中を支持するための略平坦な部材であり、当該折り畳み式椅子100の設置場所に固定され静止する部材である。尚、座部110及び背もたれ部120の形状は、一例を示しており、図示の形状に限定されない。
【0018】
このような折り畳み式椅子100では、静止状態の背もたれ部120に対して座部110は、座部110の使用(例えば、乳幼児の着座)を可能にする使用状態102と、座部110を背もたれ部120側へ折り畳んだ、使用に供されない、折り畳み状態104との間で、連結部130を介して回動可能である。ここで、
図1Aは、折り畳み式椅子100の使用状態102を、
図1Bは折り畳み状態104を示している。また、使用状態102と折り畳み状態104との間の座部110の回動動作は、使用者が手動にて行うものである。
【0019】
また、折り畳み式椅子100では、好ましくは、座部110に座らせた乳幼児を、その前方及び左右両側で、保持、支持、及び保護するための、概ねT字形状にて構成される安全柵150を設けることができる。安全柵150におけるT字形状の中央縦部の一端部151は、座部110の先端部111と互いに回動可能に連結され、安全柵150におけるT字形状の左右両側の他端部152は、背もたれ部120の左右両側面122に対して回動可能に連結されている。このような安全柵150も、座部110の回動動作に合わせて、使用状態102と折り畳み状態104との間で可動である。
さらにまた、折り畳み式椅子100では、座部110を適切な高さに設定するため、及び当該折り畳み式椅子100を設置場所に固定するために、設置用部材190が背もたれ部120の下部に設けられてもよい。
【0020】
上述した、折り畳み式椅子100における座部110及び背もたれ部120は、さらに安全柵150及び設置用部材190についても、樹脂材、例えばPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PS(ポリスチレン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、などの熱可塑性樹脂を使用して、例えばブロー成型又はその他の成型方法により、成型、製造される。
【0021】
次に、連結部130について、
図2Aから
図2C(総称して
図2と記す場合もある)、並びに
図3A及び
図3B(総称して
図3と記す場合もある)を参照して説明する。
連結部130は、静止している背もたれ部120に対して座部110を回動可能に支持し連結する部分である。詳しくは、連結部130は、
図3A及び
図2Aに示すように、座部110に固定される回動部用金属部材113と、
図3B及び
図2Aに示すように、背もたれ部120に固定される静止部用金属部材123と、回動部用金属部材113及び静止部用金属部材123を貫通する金属製の枢軸131とを有し、背もたれ部120に固定されて静止している静止部用金属部材123に対して枢軸131を中心に、回動部用金属部材113つまり座部110を回動可能に支持し連結する部分である。
【0022】
このように構成された回動部用金属部材113及び静止部用金属部材123に対して金属製の枢軸131を貫通させることで、背もたれ部120に固定された静止部用金属部材123に対して、回動部用金属部材113つまり座部110が支持されて連結され、座部110は使用状態102と折り畳み状態104との間で回動可能となる。
このように、折り畳み式椅子100における連結部130は、金属材料にて構成されることから、従来の樹脂材による構成のように耐久性が問題になることはない。
【0023】
詳しく説明すると、回動部用金属部材113は、
図3A及び
図2Aに示すように、座部110の左右両側にそれぞれ配置される、金属板から加工された左右一対の部品であり、回動側支持用部材113a及び回動側固定用部材113bで構成される。
回動側支持用部材113aは、座部110の先端部111に対向する後端部112における左右両側の各側面112aに配置されて、各側面112aをそれぞれ覆う円形状の部材である。
回動側固定用部材113bは、回動側支持用部材113aと一体であり回動側支持用部材113aに対して屈曲し、座部110に、当該回動側支持用部材113aつまり回動部用金属部材113を固定するための部材である。座部110への上記固定は、例えば、図示するようにボルトを用いて行うことができる。
また本実施形態では、回動部用金属部材113は、詳細には回動側支持用部材113aは、後述の位置決め機構140に備わるピン141が立設されている。詳細は後述する。
【0024】
尚、回動部用金属部材113は、本実施形態のように回動側固定用部材113bを分離した左右一対の形態ではなく、1つの回動側固定用部材113bの両側に回動側支持用部材113aを配置した形態でもよい。
【0025】
静止部用金属部材123は、
図3B及び
図2Aに示すように、回動部用金属部材113を回動可能に支持して背もたれ部120に固定される、金属板から加工された部品であり、静止側支持用部材123a及び静止側固定用部材123bで構成される。
静止側支持用部材123aは、座部110の各側面112aを覆って座部110に固定された、回動部用金属部材113を、詳細には各回動側支持用部材113aを左右両側から挟みかつ回動可能とする構成を有する。
静止側固定用部材123bは、各静止側支持用部材123aを接続し、上述のように背もたれ部120に当該静止部用金属部材123を固定する部材である。背もたれ部120への上記固定は、例えば、図示するようにボルトを用いて行うことができる。
また本実施形態では、静止部用金属部材123には、詳細には静止側支持用部材123aには、後述の位置決め機構140に備わる本体部142及び付勢部材143が取り付けられ、また上記ピン141が貫通し移動可能な長穴1235が形成されている。詳細は後述する。
【0026】
尚、静止部用金属部材123は、本実施形態のように1つの静止側固定用部材123bの両側に静止側支持用部材123aを配置した形態ではなく、静止側固定用部材123bを分離した左右一対の形態でもよい。
【0027】
さらに連結部130は、詳細には回動部用金属部材113及び静止部用金属部材123は、さらに詳細には回動側支持用部材113a及び静止側支持用部材123aは、使用状態102において座部110に作用する荷重、例えば着座している乳幼児の体重等、を支持するための荷重支持機構を備えている。
この荷重支持機構は、静止部用金属部材123に設けられた係止部1230と、回動部用金属部材113に設けられた係合部1130とを有する。使用状態102において、これらの係合部1130と係止部1230とが当接することによって、座部110に作用する荷重が支持される。
【0028】
このように、折り畳み式椅子100における荷重支持機構は、静止部用金属部材123に設けた係止部1230、及び回動部用金属部材113に設けた係合部1130という非常に簡易な加工及び構成で作製されており、製造コスト等における利点を有する。
【0029】
静止部用金属部材123の静止側支持用部材123aにおける係止部1230は、本実施形態では
図2A及び
図2Bに示すように、枢軸131を中心とした静止側支持用部材123aの円周上に形成した円弧形状の切欠き1231における一端1232及び他端1233が相当する。ここでは、一端1232は、使用状態102に対応して位置決めされており、他端1233は、折り畳み状態104に対応して位置決めされている。
【0030】
回動部用金属部材113の回動側支持用部材113aにおける係合部1130は、本実施形態では
図2に示すように、回動側支持用部材113aにおける、枢軸131を中心とした円周上の一部に形成された突部1131である。該突部1131は、静止側支持用部材123aにおける切欠き1231に沿って、該切欠き1231の一端1232と他端1233との間で回動可能である。よって、使用状態102において、突部1131は、一端1232に当接して座部110の回動を停止し、かつ座部110に作用している荷重を支持する。また、折り畳み状態104では、突部1131は、他端1233に当接して、座部110の回動を停止する。
【0031】
連結部130の構成について、以下のような変形例を構成することができる。即ち、
本実施形態では上述のように、静止部用金属部材123の内側に回動部用金属部材113を配置したが、静止部用金属部材123の外側に回動部用金属部材113を配置してもよい。
また、上述した回動機能及び荷重支持機能が実行可能である限り、回動部用金属部材113及び静止部用金属部材123に関する形状及び構成は、本実施形態における形状及び構成に限定されず、当業者が想到可能な形状及び構成を採ることができる。
また、荷重支持機構について、上述のように本実施形態では、静止部用金属部材123に係止部1230を、回動部用金属部材113に係合部1130を設けたが、この構成に限定されない。例えば、本実施形態における構成を逆転させた構成で、静止部用金属部材123には、係合部として、1つの突部を設け、回動部用金属部材113には、係止部として、上述した円弧形状の切欠き1231のような、使用状態102及び折り畳み状態104において上記1つの突部に端が当接する円弧形状の切欠きを設けてもよい。
【0032】
次に、位置決め機構140について、
図2及び
図3を参照して説明する。
位置決め機構140は、
図1では、連結部130の配置箇所に設けられており、座部110を、本実施形態では安全柵150も含めて、使用状態102及び折り畳み状態104の各状態に保持あるいは維持するための機構であり、特に折り畳み状態104に配置された座部110(本実施形態では安全柵150も含めて)が、その自重により使用状態102へ自然に回動してしまうのを防止するための機構である。また、使用状態102及び折り畳み状態104のそれぞれに、座部110が位置決めされた感触(クリック感)を発生させることができる機構でもある。
尚、本実施形態では、位置決め機構140は、静止部用金属部材123の、左右両側に位置する各静止側支持用部材123aに、それぞれ配置されるが、左右方向108のいずれか一方側にのみ配置されてもよい。
【0033】
このような位置決め機構140は、ピン141と、本体部142と、付勢部材143とを備える。これらの構成部分について、順次以下に説明する。
ピン141は、上述したように、座部110に、詳細には回動部用金属部材113の回動側支持用部材113aに、固定、立設されて座部110と共に回動する円柱形状の部材である。またピン141は、
図2Cに示すように、その軸方向141aに沿ってピン全長寸法Lにて回動側支持用部材113aから突出している。このようなピン141は、樹脂材に比して耐久性に優れる金属材、本実施形態では例えばステンレス鋼、にて作製している。また、ピン141の直径は、強度及び耐久性の観点では大きい方が有利となるが、設置スペースを考慮して、一例として、7mm程度とすることができる。また、上述のピン全長寸法Lは、一例として、10mm-25mmの範囲、例えば13mmとすることができる。
【0034】
また本実施形態では、上述のように回動側支持用部材113aの左右方向108における外側に静止側支持用部材123aを配置していることから、回動側支持用部材113aに立設されたピン141が貫通して枢軸131を中心に回動可能なように、静止部用金属部材123における左右両側の各静止側支持用部材123aは、枢軸131を中心に形成された円弧状の長穴1235を有する。よって本実施形態では、ピン141は、この長穴1235を貫通して、静止側支持用部材123aから左右方向108へ突出し配置される。よって、ピン141の直径方向における長穴1235の幅は、ピン141の回動に支障を生じさせない程度で、ピン141の直径よりも僅かに大きい寸法としている。
【0035】
また、ピン141は、位置決め機構140として機能するだけでなく、長穴1235との関連において、以下の荷重支持機能も行うことができる。
即ち、本実施形態では、座部110が使用状態102に配置されたとき、ピン141は、長穴1235の一端1235a(
図2B)に位置しかつ当接するように、座部110が折り畳み状態104に配置されたとき、ピン141は、長穴1235の他端1235b(
図2B)に位置しかつ当接するように、設計している。よって、ピン141は、本実施形態では、長穴1235の一端1235a及び他端1235bとの当接によって回動が停止される。このように、ピン141、並びに長穴1235の一端1235a及び他端1235bは、使用状態102及び折り畳み状態104への座部110の位置決め機能も行うことができる。さらに、使用状態102では、ピン141は、長穴1235の一端1235aとの当接によって、座部110に作用している荷重を支持する機能をも行うことが可能である。
【0036】
次に、本体部142は、本実施形態では樹脂製、例えばPOM(ポリアセタールポリオキシメチレン)、PA(ポリアミド)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等、で適宜な厚み、一例として、10mm-20mmの範囲、例えば10mm、を有する板状の部品である。また本体部142は、詳細後述するが、その一側面142a(
図2A及び
図2B)をピン141に対向させて配置され、さらに、当該本体部142を貫通して移動方向149に直線状に延在する長穴1424を有し、移動方向149における移動を可能にして静止側支持用部材123aにねじ1425にて取り付けられる部品である。樹脂製の本体部142は、金属製の静止側支持用部材123aに対して滑動が可能である。
また、詳細後述するが、付勢部材143は、一側面142aを、詳細には下記ピン摺動部1423を、ピン141へ、移動方向149に押圧する部品である。
【0037】
本体部142の一側面142aには、ピン141が枢軸131を中心に長穴1235に沿って回動するのに沿うように形成され延在するピン摺動部1423を有する。このピン摺動部1423は、少なくとも、折り畳み状態104におけるピン141の配置に対応した位置に、ピン141と係合する折り畳み用溝部1421を有している。
この折り畳み用溝部1421は、ピン摺動部1423において、ピン141の軸方向141aに沿って延在する略半パイプ形状の円周面を有する溝であり、ピン141の上記ピン全長寸法L以下の長さを有し、ピン141の略半周分の周囲面と接触する。本実施形態では、折り畳み用溝部1421の上記長さは、本体部142の上述の厚みに同じになるように設定している。また、折り畳み用溝部1421の長さは、ピン141のピン全長寸法Lを超えるものであってもよい。さらに折り畳み用溝部1421は、
図2A及び
図2Bに示すように本実施形態では、ピン141の略半周分の周囲面と接するような深さD、つまりピン141の直径方向においてピン141の中心から折り畳み用溝部1421の円周面までの深さDを有する。
【0038】
また本実施形態では、本体部142は、折り畳み用溝部1421に加えて、図示するように、使用状態用溝部1422も有する。使用状態用溝部1422は、ピン141が枢軸131を中心に長穴1235に沿って使用状態102へ回動したときに、ピン141と係合する溝部であり、その形状、長さ、及び機能は、上述の折り畳み用溝部1421のものと同じである。また、ピン141の軸方向141aにおける使用状態用溝部1422の長さも、ピン全長寸法Lを超えるものであってもよい。
【0039】
さらに、本体部142は、上述したように、当該本体部142を貫通した2つの長穴で、それぞれ移動方向149に沿って互いに平行に延在する長穴1424を有する。これらの長穴1424の幅寸法よりも大きな頭部を有するねじ1425が、それぞれの長穴1424に、遊びを有した状態にて、静止側支持用部材123aにねじ込まれる。これにより、本体部142は、移動方向149に移動可能で、かつ付勢部材143によって付勢される状態で、静止側支持用部材123aに取り付けられる。
【0040】
ここで、付勢部材143について説明する。付勢部材143は、背もたれ部120、詳細には静止部用金属部材123の静止側支持用部材123aに対して、移動方向149において本体部142の一側面142aを、詳しくはピン摺動部1423をピン141側へ付勢する部材であり、折り畳み用溝部1421をピン141へ係合させて、折り畳み状態104に座部110を保持させる機能を果たすための一つの部品である。使用状態102をも考慮すると、付勢部材143は、ピン141の、折り畳み用溝部1421及び使用状態用溝部1422との係合、並びに係合解除において、本体部142を移動方向149に可動にする部材である。
本実施形態では、
図2Bに示すように、付勢部材143は、静止側支持用部材123aと本体部142との間に挟まれ圧縮されたスプリングを使用するが、勿論、スプリングに限定されず、各種ばね材、スポンジ等の部材等、本体部142をピン141側へ付勢可能な弾性部材が使用可能である。
【0041】
付勢部材143における付勢力を調整することによっても、折り畳み用溝部1421とピン141との係合強さを調整することができ、座部110を折り畳み状態104に保持させる力を調整することができる。また、座部110を折り畳み状態104へ回動させて位置決めされたときの感触(クリック感)を変化させることもできる。
【0042】
本体部142の変形例として、折り畳み用溝部1421及び使用状態用溝部1422を端部に有するピン摺動部1423について、本実施形態では上述のようにピン141の回動に沿って延在する円弧形状であるが、該形状に限定されず、本体部142の一側面142aを直線状に延長した平面に、折り畳み用溝部1421及び使用状態用溝部1422を有する形態であってもよい。
【0043】
上述した構成を有し、また付勢部材143にて付勢されている本体部142の動作及び機能について、以下に説明する。尚、位置決め機構140における、座部110を少なくとも折り畳み状態に保持させるという機能を果たすためには、ピン141と折り畳み用溝部1421との係合を有すればよいことから、以下では、折り畳み用溝部1421を主として、説明を行う。
【0044】
本体部142におけるピン摺動部1423は、付勢部材143の付勢力によって、移動方向149に沿ってピン141に押圧される。本実施形態における位置決め機構140では、ピン141及び折り畳み用溝部1421を有することで、座部110が折り畳み状態104に配置されたときに、ピン141は、ピン摺動部1423における折り畳み用溝部1421に位置する。そして、付勢部材143の付勢力により、折り畳み用溝部1421に係合される。この係合状態により、折り畳み状態104に座部110を確実に保持させることが可能である。
【0045】
また、座部110が折り畳み状態104から使用状態102へ回動された場合、まず、ピン141は、折り畳み用溝部1421との係合が外れ解除される。このとき、付勢力によってピン141とピン摺動部1423との当接が維持されながら、本体部142は、付勢力に逆らって移動方向149に後退する。その後のピン141の回動中、付勢力によってピン摺動部1423がピン141に押圧されながら、座部110が使用状態102に位置したときに、付勢力によって、使用状態用溝部1422とピン141とが係合する。このとき、本体部142は、付勢力によって移動方向149に前進する。このように、本体部142は、ピン141の、折り畳み用溝部1421及び使用状態用溝部1422との係合、並びに係合解除に対応して、移動方向149に移動可能である。
【0046】
以上説明したように、位置決め機構140を有することで、ピン141と、折り畳み用溝部1421と、さらには使用状態用溝部1422との係合がなされて、折り畳み状態104に、さらには使用状態102に、座部110を確実に保持させることが可能となる。
また使用状態102と折り畳み状態104との繰り返し操作に起因するピン141及び折り畳み用溝部1421の経年劣化が従来よりも低減され、さらにまた折り畳み状態104における保持状態の調整を容易に行うことができる。
即ち、例えば、折り畳み状態104における座部110の保持状態(保持度合い、保持程度、保持力等)は、ピン141の軸方向141aにおけるピン141の周囲面と折り畳み用溝部1421の円周面との接触面積の大小により、つまり、軸方向141aに沿った、ピン141の長さ及び折り畳み用溝部1421の長さ、並びに折り畳み用溝部1421の上記深さDの少なくとも1つを変化させることにより、調整可能であり、この調整により保持力等の調整も可能である。さらにまた、上述のように付勢部材143の付勢力の調整によっても上述の保持状態は、調整可能である。
このように、位置決め機構140によれば、ピン141及び折り畳み用溝部1421の数を増すことなく、座部110の保持状態を適切に設定することができる。よって、従来の例えば姿勢保持機構に比べて、機構の大型化を抑制することができる。
【0047】
また、上述した従来の、姿勢保持機構における凹部及び凸部の構成に比べると、摩耗劣化は、ほぼ生じないと考えられる。即ち、ピン141及び折り畳み用溝部1421の構成において、摩耗が生じると考えられる部分は、折り畳み用溝部1421における円周面の、ピン141の回動方向における片端部分1421aである。よって、たとえこの部分の摩耗が進行した場合でも、上記円周面の残りの円周面部分は、ピン141との接触を維持することができる。よって、摩耗劣化は、ほぼ生じないと考えられる。これは、使用状態用溝部1422においても同様に考えられる。このように位置決め機構140は、従来の機構に比して耐久性でも優れている。
【0048】
以上説明した構成を有する折り畳み式椅子100は、上でも適時説明したが、以下のように動作する。
設置用部材190さらには背もたれ部120が設置場所に固定され配置された折り畳み式椅子100に対して、使用者が手動で座部110等に力を作用することで、座部110及び本実施形態では安全柵150は、使用状態102と折り畳み状態104との間で連結部130を介して回動可能である。
使用状態102では、座部110に乳幼児を着座させることができ、使用後、座部110を折り畳み状態104に戻すことができる。特に折り畳み状態104では、位置決め機構140によって、座部110は、折り畳み状態104に確実に保持され、座部110等の自重により座部110が自然に回動してしまうことはない。
【0049】
回動に関与する連結部130は、座部110に固定されている回動部用金属部材113と、背もたれ部120に固定されている静止部用金属部材123とに金属製の枢軸131を貫通させて、枢軸131を中心に、背もたれ部120に対して座部110を回動させる構成である。よって、例えば樹脂材にて座部と背もたれ部とを連結した従来の連結部の構成と比較して、使用状態102と折り畳み状態104との間で繰り返される回動動作による連結部130の不具合発生を防止することができる。
【0050】
また、座部110を使用状態102及び折り畳み状態104に配置したとき、位置決め機構140を有することから、折り畳み式椅子100は、従来に比べてより確実に折り畳み状態104及び使用状態102に座部110を保持することができ、耐久性でも優れ、また大型化も抑制することができる。
【0051】
本開示における位置決め機構について、下記のように構成することもできる。
<1> 回動部と、静止部と、静止部に対して枢軸を中心に回動部を回動可能に連結する連結部とを有し、回動部の使用を可能にする使用状態と、回動部を静止部側へ折り畳んだ折り畳み状態との間で、連結部を介して回動部が回動可能である折り畳み式器具に備わる、回動部の位置決め機構であって、該位置決め機構は、回動部に固定されて回動部と共に回動するピンと、上記枢軸の直径方向と平行な移動方向に移動可能な状態で静止部に取り付けられる本体部であって、折り畳み状態において上記ピンと係合する折り畳み用溝部を有する本体部と、静止部に対して上記移動方向においてピン側へ上記本体部を付勢して上記折り畳み用溝部を上記ピンへ係合させて折り畳み状態に回動部を保持させるのに寄与する付勢部材と、を備えることを特徴とする位置決め機構。
<2> 上記折り畳み用溝部は、ピンの軸方向においてピン全長寸法以下の長さを有する、<1>に記載の位置決め機構。
<3> 上記本体部は、使用状態において上記ピンと係合する使用状態用溝部をさらに有する、<1>に記載の位置決め機構。
<4> 上記回動部は、該回動部に固定された回動部用金属部材を有し、上記ピンは、該回動部用金属部材に立設されており、上記静止部は、該静止部に固定された静止部用金属部材を有し、上記本体部は、該静止部用金属部材に取り付けられ、上記付勢部材は、該静止部用金属部材と本体部との間に配置されており、上記連結部は、上記回動部用金属部材、上記静止部用金属部材、及び上記枢軸を有して構成され、枢軸は、回動部用金属部材と静止部用金属部材とを貫通して配置され、静止部用金属部材に対して回動部用金属部材を回動可能に連結する、<1>から<3>のいずれか1つに記載の位置決め機構。
<5> 上記静止部用金属部材は、上記枢軸を中心とした円周上において上記使用状態及び上記折り畳み状態に対応した各位置に配置される係止部を有し、上記回動部用金属部材は、上記使用状態及び上記折り畳み状態においてそれぞれの上記係止部に当接する係合部を有する、<4>に記載の位置決め機構。
<6> 上記係止部は、上記枢軸を中心に形成された円弧形状の切欠きにおける一端及び他端に相当し、上記係合部は、上記枢軸を中心に上記切欠きに沿って回動する、上記回動部用金属部材に設けた突部である、<5>に記載の位置決め機構。
<7> 上記連結部は、上記使用状態において回動部に作用する荷重を支持する荷重支持機構を備え、該荷重支持機構は、静止部に固定される静止部用金属部材と、回動部に固定される回動部用金属部材とを有し、上記静止部用金属部材は、上記枢軸を中心とした円周上において上記使用状態に対応した位置に配置される係止部を有し、上記回動部用金属部材は、上記使用状態において上記係止部に当接する係合部を有し、上記使用状態における上記係合部と上記係止部との当接により、回動部に作用する荷重を支持する、<1>から<3>のいずれか1つに記載の位置決め機構。
<8> 上記係止部は、上記枢軸を中心に形成された円弧形状の切欠きにおける一端に相当し、上記係合部は、上記枢軸を中心に上記切欠きに沿って回動する、上記回動部用金属部材に設けた突部である、<7>に記載の位置決め機構。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、折り畳み式器具に備わる位置決め機構に利用可能である。
【符号の説明】
【0053】
100…折り畳み式椅子、102…使用状態、104…折り畳み状態、
110…座部、113…回動部用金属部材、
120…背もたれ部、123…静止部用金属部材、
130…連結部、131…枢軸、
140…位置決め機構、141…ピン、142…本体部、143…付勢部材、
1130…係合部、1131…突部、1230…係止部、1231…切欠き、
1421…折り畳み用溝部、1422…使用状態用溝部。