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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082570
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20240613BHJP
   G03G 15/01 20060101ALI20240613BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240613BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240613BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
G03G15/00 303
G03G15/01 112
B41J29/38 350
H04N1/00 002Z
B41J29/393 105
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196512
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】井口 健
(72)【発明者】
【氏名】栗田 克
(72)【発明者】
【氏名】荒木 聡
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
2H300
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ06
2C061AR01
2C061HK10
2C061HK15
2C061HN04
2C061HN08
2C061HN15
2H270KA32
2H270LA18
2H270LA24
2H270LA80
2H270LD03
2H270LD09
2H270MA08
2H270MB28
2H270ZC02
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC06
2H300EB04
2H300EB07
2H300EB12
2H300EC05
2H300EF03
2H300EF08
2H300EG02
2H300EH16
2H300EJ09
2H300GG12
2H300GG27
2H300QQ28
2H300RR10
2H300RR21
2H300RR31
2H300RR37
2H300RR42
2H300TT03
2H300TT04
2H300TT06
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB22
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC55
5C062AC58
5C062AC61
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】印刷待ち時間を長期化させずに画質を維持することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る画像形成装置は、画像形成部と、読取部と、制御部とを備える。前記画像形成部は、第1のテスト画像を形成し、また、第2のテスト画像を形成する。前記読取部は、第1の入力値に対応する第1の発光量で前記第1のテスト画像を読み取り、また、第2の入力値に対応する第2の発光量により前記第2のテスト画像を読み取る。前記制御部は、事象変化に基づき、第1、第2、及び第3の補正処理の何れか一つを選択的に実行する。前記第1の補正処理は、前記第1の入力値を補正する第1の光量補正、及び前記第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正を含む。前記第2の補正処理は、前記第2の入力値を補正する第2の光量補正、及び前記画像濃度補正を含む。前記第3の補正処理は、前記第2のテスト画像の読み取り結果に基づく色ずれ補正を含む。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数色に対応する第1のテスト画像データに基づき第1のテスト画像を形成し、また、複数色に対応する第2のテスト画像データに基づき第2のテスト画像を形成する画像形成部と、
第1の入力値に対応する第1の発光量で前記第1のテスト画像を読み取り、また、第2の入力値に対応する第2の発光量により前記第2のテスト画像を読み取る読取部と、
事象変化に基づき、第1、第2、及び第3の補正処理の何れか一つを選択的に実行する制御部と、を備え、
前記第1の補正処理は、前記第1の発光量を維持するように前記第1の入力値を補正する第1の光量補正、及び前記第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正を含み、
前記第2の補正処理は、前記第2の発光量を維持するように前記第2の入力値を補正する第2の光量補正、及び前記画像濃度補正を含み、
前記第3の補正処理は、前記第2のテスト画像の読み取り結果に基づく色ずれ補正を含む画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部は、入力画像データに基づき出力画像を形成し、
前記制御部は、前記出力画像を形成した実績に応じて、前記第1及び第2の補正処理の何れか一つを選択的に実行し、温度変化に応じて、前記第3の補正処理を実行する、請求項1の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1の補正処理よりも前記第2の補正処理を高頻度で実行する、請求項1の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、事象変化に応じて、第4の補正処理を実行し、
前記第4の補正処理は、前記第1及び第2の光量補正を含まず、前記画像濃度補正を含む、請求項1の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、補正指示の入力に基づき、第5の補正処理を実行し、
前記第5の補正処理は、前記第1の光量補正、前記第2の光量補正、及び前記画像濃度補正を含む、請求項1の画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、画質維持のためのいくつかの補正機能を備える。例えば、補正機能として、画像濃度のムラ等を補正する画像濃度補正、及びYMCK(yellow, magenta, cyan, key(black))それぞれの転写位置の色ずれを補正する色ずれ補正等が知られている。
【0003】
画像形成装置は、画像濃度補正用のテストパターン又は色ずれ補正用のテストパターンを中間転写ベルト上に形成し、センサによりテストパターンを読み取り、読み取り結果に基づき濃度又は色ずれを補正する。
【0004】
画像濃度補正と色ずれ補正はその目的が異なる。そのため、画像濃度補正と色ずれ補正では、それぞれに応じてセンサの発光量を変えることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6562786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
画像形成装置は、設計上、個体によりばらつきがあるため、画像濃度と色ずれのそれぞれの補正用にセンサの発光量が補正される。センサの発光量の補正の手法として二分探索測定が知られているが、単純に、それぞれの補正用に二分探索測定を利用して光量を補正しようとすると、光量補正にかかる時間が長引き、その結果、印刷待ち時間が長くなってしまう。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、印刷待ち時間を長期化させずに画質を維持することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る画像形成装置は、画像形成部と、読取部と、制御部とを備える。前記画像形成部は、複数色に対応する第1のテスト画像データに基づき第1のテスト画像を形成し、また、複数色に対応する第2のテスト画像データに基づき第2のテスト画像を形成する。前記読取部は、第1の入力値に対応する第1の発光量で前記第1のテスト画像を読み取り、また、第2の入力値に対応する第2の発光量により前記第2のテスト画像を読み取る。前記制御部は、事象変化に基づき、第1、第2、及び第3の補正処理の何れか一つを選択的に実行する。前記第1の補正処理は、前記第1の発光量を維持するように前記第1の入力値を補正する第1の光量補正、及び前記第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正を含む。前記第2の補正処理は、前記第2の発光量を維持するように前記第2の入力値を補正する第2の光量補正、及び前記画像濃度補正を含む。前記第3の補正処理は、前記第2のテスト画像の読み取り結果に基づく色ずれ補正を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
図2図2は、実施形態に係る画像形成部及びその周辺の一例を示す概略断面図である。
図3図3は、実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る画質維持センサに対する入力電圧値(発光量)と出力電圧値(受光量)の関係を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る自動補正の実行タイミング(周期)の第1例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る自動補正の実行タイミング(周期)の第2例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る手動補正の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る自動補正の第1例を説明するためのフローチャートである。
図9図9は、実施形態に係る自動補正の第2例を説明するためのフローチャートである。
図10図10は、実施形態に係る手動補正の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を適宜省略している。
【0011】
[構成]
図1は、実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
画像形成装置1は、電子写真方式によって画像を印刷する。画像形成装置1は、例えば、MFP(multifunction peripheral)である。画像形成装置1は、画像読取部12、画質維持センサ13、画像形成部14、及び定着部15を備える。
【0012】
画像読取部12は、原稿台にセットされた原稿の画像を読み取り、原稿の画像に対応する読み取り画像データを出力する。画像形成部14は、読み取り画像データ又は入力画像データに基づく出力画像をシートに形成する。定着部15は、シートを加熱し、シートに形成された画像をシートに定着させる。
【0013】
画質維持センサ13は、発光部と受光部を備える。発光部は、入力値(入力電圧)に対応する光量で発光し、発光部からの光は中間転写ベルトの表面に照射される。受光部は、ベルトの表面からの反射光を受光し、受光光量に応じた出力値(出力電圧)を出力する。
【0014】
即ち、画質維持センサ13は、読取部として機能し、発光部と受光部により、中間転写ベルトに形成される画像濃度補正用の第1のテストパターンの画像、又は色ずれ補正用の第2のテストパターンの画像を読み取る。第1のテストパターンの画像の読み取り結果に基づき、形成される画像の濃度が補正される。第2のテストパターンの画像の読み取り結果に基づき、形成される画像の色ずれ補正が実行される。
【0015】
さらに、画像形成装置1は、供給部16、排出部17、搬送路106、搬送ローラ107、及びレジストローラ108を備える。供給部16は、複数の供給カセット161を備え、各供給カセット161は複数枚のシートを収容する。供給部16は、供給カセット161に収容された複数枚のシートを1枚ずつ供給する。搬送ローラ107は、搬送路106に沿って、供給部16から排出部17へ向けてシートを搬送する。レジストローラ108は、画像形成部14に向けてシートを送る。排出部17は、排出トレイ171を備え、排出トレイ171は、排出されるシートを受け入れる。
【0016】
さらに、画像形成装置1は、コントロールパネル18及びディスプレイ19を備える。コントロールパネル18は、ユーザ又はサービスマンから入力を受け付ける。例えば、コントロールパネル18は、画像濃度補正の補正指示又は色ずれ補正の補正指示を受け付ける。ディスプレイ19は、各種情報を表示する。なお、表示と入力を担うタッチパネルにより、コントロールパネル18及びディスプレイ19を構成してもよい。
【0017】
図2は、実施形態に係る画像形成部及びその周辺の一例を示す概略断面図である。
画像形成部14は、複数色に対応するプロセス部141を備える。例えば、プロセス部141は、イエローに対応するプロセス部1411、マゼンタに対応するプロセス部1412、シアンに対応するプロセス部1413、及びブラックに対応するプロセス部1414を備える。
【0018】
また、画像形成部14は、プロセス部1411に対応するトナーカートリッジ1451及びトナー補給モータ1461、プロセス部1412に対応するトナーカートリッジ1452及びトナー補給モータ1462、プロセス部1413に対応するトナーカートリッジ1453及びトナー補給モータ1463、プロセス部1414に対応するトナーカートリッジ1454及びトナー補給モータ1464を備える。
【0019】
トナーカートリッジ1451は、充填されるイエローのトナーを有する。トナー補給モータ1461は、トナーカートリッジ1451の内部に設けられる回転撹拌部材を回転させ、管を介して現像装置14041にトナーを落下させる。このようにして、トナー補給モータ1461は、トナーカートリッジ1451に充填されるトナーを現像装置14041に供給する。
【0020】
トナーカートリッジ1452は、充填されるマゼンタのトナーを有し、トナーカートリッジ1453は、充填されるシアンのトナーを有し、トナーカートリッジ1454は、充填されるブラックのトナーを有する。トナー補給モータ1462は、トナーカートリッジ1452に充填されるトナーを現像装置14042に供給し、トナー補給モータ1463は、トナーカートリッジ1453に充填されるトナーを現像装置14043に供給し、トナー補給モータ1464は、トナーカートリッジ1454に充填されるトナーを現像装置14044に供給する。
【0021】
なお、画像形成装置1が扱うトナーの色は、上記の4色に限らず、その他の色であっても良い。また、画像形成装置1が扱うトナーは、特殊なトナーであっても良い。特殊なトナーとしては、所定の温度よりも高い温度で消色して不可視の状態となる、消色可能なトナーであっても良い。
【0022】
さらに、画像形成部14は、プロセス部141、二次転写ローラ142、二次転写対向ローラ143、及び中間転写ベルト144を備える。なお、画質維持センサ13は、この中間転写ベルト144のベルト面に対向して配置される。
【0023】
プロセス部141は、画像データに基づき、無端ベルトである中間転写ベルト144にトナー像を形成する。即ち、プロセス部1411、プロセス部1412、プロセス部1413、及びプロセス部1414は、画像データに基づき、中間転写ベルト144に各色のトナー像を形成する。
【0024】
二次転写対向ローラ143は、中間転写ベルト144を挟んで二次転写ローラ142と対向する。二次転写対向ローラ143と二次転写ローラ142は、その間にシートを挟み、画像が転写されたシートを搬送する。
【0025】
プロセス部1411は、感光体ドラム14011、帯電器14021、露光装置14031、現像装置14041、感光体クリーナー14051、一次転写ローラ14061、及び温度センサ14071を備える。プロセス部1412、プロセス部1413、及びプロセス部1414についても同様の構成を備える。
【0026】
感光体ドラム14011は、円柱状のドラムであり、表面に静電潜像を担持する像担持体である。感光体ドラム14011は、外周面に感光体物質を有し、光が照射された部分の静電気を放出する性質を有する。
【0027】
帯電器14021は、感光体ドラム14011の表面に静電気を帯電させる。帯電器14021は、例えば針電極である。露光装置14031は、感光体ドラム14011の表面に形成対象の画像に対応する静電潜像を形成する。露光装置14031は、例えばレーザー照射装置である。現像装置14041は、感光体ドラム14011の表面にトナーを供給し、静電潜像をトナーで現像する。
【0028】
一次転写ローラ14061は、感光体ドラム14011の表面に現像された静電潜像を中間転写ベルト144に転写する。二次転写ローラ142は、中間転写ベルト144上のトナー像をシート上に転写する。
【0029】
感光体クリーナー14051は、感光体ドラム14011の残留トナーを除去する。除去されたトナーは廃トナーボックスに収集され、廃棄される。
【0030】
温度センサ14071は、プロセス部1411の温度変化を検出する。例えば、温度センサ14071は、露光装置14031の近傍に設置され、露光装置14031による発熱の影響を検出する。YMCKそれぞれの転写位置の色ずれは、機体内部の温度変化による各部の膨張又は収縮の影響により生じる。温度センサ14071により検出される温度変化をトリガとして、色ずれ補正が実行される。
【0031】
図3は、実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、画像形成装置1は、画像読取部12、画質維持センサ13、画像形成部14、定着部15、供給部16、排出部17、コントロールパネル18、及びディスプレイ19を備える。画像読取部12及び画像形成部14は、画像データバス110を介して接続される。
【0032】
画像形成部14は、ページメモリ1471、1472、1473、1474、発光コントローラ148、及びプロセス部141を備える。ページメモリ1471は、読み取り画像データに含まれるイエローの画像データを出力し、ページメモリ1472は、読み取り画像データに含まれるマゼンタの画像データを出力し、ページメモリ1473は、読み取り画像データに含まれるシアンの画像データを出力し、ページメモリ1474は、読み取り画像データに含まれるブラックの画像データを出力する。
【0033】
ページメモリ1471、1472、1473、及び1474のそれぞれには発光コントローラ148が接続され、ページメモリ1471からのイエローの画像データ、ページメモリ1472からのマゼンタの画像データ、ページメモリ1473からのシアンの画像データ、及びページメモリ1474からのブラックの画像データが入力される。
【0034】
発光コントローラ148は、ページメモリ1471からのイエローの画像データに基づき露光装置14031の発光を制御し、ページメモリ1472からのマゼンタの画像データに基づき露光装置14032の発光を制御し、ページメモリ1473からのシアンの画像データに基づき露光装置14033の発光を制御し、ページメモリ1474からのブラックの画像データに基づき露光装置14034の発光を制御する。
【0035】
さらに、画像形成装置1は、コントローラ101、ROM(読み出し専用メモリ、Read Only Memory)102、RAM(書き換え可能メモリ、Random Access Memory)103、不揮発性メモリ104、通信I/F(interface)105、及びメカニカルコントロールドライバ109を備える。
【0036】
コントローラ101は、各部と接続し、各部に対して信号を出力し、また、各部からの信号を入力する。コントローラ101は、1以上のプロセッサにより構成される。プロセッサは、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、又はDSP(digital signal processor)等である。コントローラ101は、ROM102及び不揮発性メモリ104の少なくとも一方に記憶される各種のプログラムに沿って、画像の読み取り及び形成等の動作を制御し、また、後述する第1乃至第9の補正処理を制御する制御部として機能する。また、コントローラ101は、メカニカルコントロールドライバ109に対して、モータなどの動作指示を出力する。
【0037】
ROM102は、コントローラ101の制御に必要な各種のプログラムの一部又は全部、及び各種パラメータを記憶する。RAM103は、コントローラ101の制御で必要なデータを一時的に記憶する。不揮発性メモリ104は、各種のプログラムの一部又は全部、及び各種パラメータを記憶する。例えば、不揮発性メモリ104は、画質維持センサ13の発光部に入力される入力値(第1及び第2の入力値)を記憶する。入力値は、光量補正タイミングで補正され、不揮発性メモリ104は、補正後の入力値(第1及び第2の入力値)も記憶する。
【0038】
メカニカルコントロールドライバ109は、コントローラ101からの動作指示に従い、モータなどの動作を制御する。
【0039】
通信I/F105は、外部と通信する。例えば、通信I/F105は、パーソナルコンピュータ等から出力される画像データを入力する。画像形成部14は、入力画像データに基づく画像を形成する。また、通信I/F105は、サーバに対して保守情報を送信する。サーバは、保守情報を受信し、画像形成装置1の保守状態を管理する。
【0040】
[動作]
画像形成装置1は、画質を維持させるためのいくつかの補正機能を備える。例えば、画像形成装置1は、画像濃度のムラ等を補正する画像濃度補正、及びYMCKそれぞれのドットの転写位置のずれを補正する色ずれ補正の機能を備える。
【0041】
コントローラ101、画像形成部14、及び画質維持センサ13が、協働して、画像濃度補正を実行する。画像形成部14は、コントローラ101からの指示に基づき、画像濃度補正用の複数色に対応する第1のテスト画像データに基づき中間転写ベルト144に第1のテスト画像を形成する。画質維持センサ13は、コントローラ101からの指示に基づき、第1の入力値に対応する第1の発光量で、中間転写ベルト144に形成される画像濃度補正用の第1のテストパターンの画像を読み取る。コントローラ101は、第1のテストパターンの画像(濃淡)の読み取り結果に基づき補正信号を出力する。発光コントローラ148は、補正信号及び各ページメモリの画像データに基づき発光を制御する。
【0042】
また、コントローラ101、画像形成部14、画質維持センサ13が、協働して、色ずれ補正を実行する。画像形成部14は、コントローラ101からの指示に基づき、色ずれ補正用の複数色に対応する第2のテスト画像データに基づき中間転写ベルト144に第2のテスト画像を形成する。画質維持センサ13は、コントローラ101からの指示に基づき、第2の入力値に対応する第2の発光量で、色ずれ補正用の第2のテストパターンの画像(色ずれ)を読み取る。なお、第2の発光量は、第1の発光量より大きい。コントローラ101は、第2のテストパターンの画像の読み取り結果に基づき補正信号を出力する。発光コントローラ148は、補正信号及び各ページメモリの画像データに基づき発光を制御する。
【0043】
画質維持センサ13の読み取り性能は、発光部の発光量の違い等から、個体によりばらつきがあり、また、経年劣化又は汚れの付着により、その性能が変化することがある。また、中間転写ベルト144の光沢度合に個体差が生じることもある。
【0044】
コントローラ101は、画質維持センサ13の読み取り性能を一定に保つため、画質維持センサ13の第1及び第2の発光量をそれぞれ目標発光量に制御する。例えば、コントローラ101は、特許第6562786号公報等に開示された二分探索等の手法により画質維持センサ13の第1及び第2の発光量をそれぞれ補正する。コントローラ101は、第1及び第2の入力値を補正することにより、画質維持センサ13の第1及び第2の発光量をそれぞれ目標発光量に制御する。
【0045】
図4は、実施形態に係る画質維持センサに対する入力電圧値(発光量)と出力電圧値(受光量)の関係を示す図である。図4の横軸Vref[V]は、入力電圧値(発光量)を示し、縦軸Vout[V]は、出力電圧値(受光量)を示す。
【0046】
画像濃度補正では、第1のテストパターンの画像に対応するトナー付着部の検出結果(出力電圧値)に基づき濃度が補正される。一方、色ずれ補正では、第2のテストパターンの画像に対応するトナー付着部とベルト面の変化点の検出結果(出力電圧値)に基づき色ずれが補正される。
【0047】
図4に示すように、画像濃度補正に用いられるトナー付着部の検出結果である灰色については、入力電圧値に対して出力電圧値への影響は小さく、色ずれ補正に用いられるトナー付着部とベルト面の変化点の検出結果である黒については、入力電圧値に対して出力電圧値への影響は大きい。つまり、トナー付着部よりも光沢のあるベルト面の方が、発光量の変更要因である経年劣化又は汚れ(発光量減少)の影響が大きい。そのため、画像形成装置1は、色ずれ補正用の第2の光量補正を、画像濃度補正用の第1の光量補正より高頻度に実行する。
【0048】
上記したように、二分探索等の手法により画質維持センサ13の第1及び第2の発光量のそれぞれが補正されるが、一連の補正処理において、第1の発光量を補正する第1の光量補正と第2の発光量を補正する第2の光量補正の両方を実行すると、全体の処理時間が長くなる。そこで、本実施形態の画像形成装置1は、一連の補正処理において、第1の光量補正及び第2の光量補正の何れか一つを選択的に実行する。これにより、全体の処理時間が長くなることを防止する。
【0049】
図5は、実施形態に係る自動補正の実行タイミング(周期)の第1例を示す図である。
画像形成装置1のコントローラ101は、実行条件(事象変化)に基づき、第1、第2、及び第3の補正処理の何れか一つを選択的に実行する。また、コントローラ101は、第1の補正処理よりも第2の補正処理を高頻度で実行する。
【0050】
各補正処理は、以下の通りである。
第1の補正処理は、第1の発光量を維持するように第1の入力値を補正する第1の光量補正(a)、及び第1の入力値に対応する第1の発光量で読み取られる第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正(A)を含む(第1の補正処理:(a)+(A))。
【0051】
また、第2の補正処理は、第2の発光量を維持するように第2の入力値を補正する第2の光量補正(b)、及び第1の入力値に対応する第1の発光量で読み取られる第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正(A)を含む(第2の補正処理:(b)+(A))。
【0052】
また、第3の補正処理は、第2の入力値に対応する第2の発光量で読み取られる第2のテスト画像の読み取り結果に基づく色ずれ補正(B)を含む(第3の補正処理:(B))。
【0053】
コントローラ101は、第1の事象変化に応じて、第1及び第2の補正処理の何れか一つを選択的に実行し、また、第2の事象変化に応じて、第3の補正処理を実行する。第1の事象変化は、出力画像を形成した実績(枚数)であり、第2の事象変化は、温度センサ14071、14072、14073、14074により検出される温度変化である。
【0054】
例えば、図5に示すように、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が1000枚に達すると、1000枚に到達したタイミング、1000枚に到達した一連の画像形成動作が終了するタイミング、又はこの一連の画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始するまでの任意のタイミングで、第2の補正処理を実行する。例えば、コントローラ101は、第2の光量補正(b)を実行してから(第2の入力値を補正してから)、第1の入力値に対応する第1の発光量で読み取られる第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正(A)を実行する。
【0055】
同様に、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が2000枚、3000枚に達すると、第2の補正処理を実行する。
【0056】
また、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が10000枚に達すると、10000枚に到達したタイミング、10000枚に到達した一連の画像形成動作が終了するタイミング、又はこの一連の画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始するまでの任意のタイミングで、第1の補正処理を実行する。例えば、コントローラ101は、第1の光量補正(a)を実行してから(第1の入力値を補正してから)、補正された第1の入力値に対応する第1の発光量で読み取られる第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正(A)を実行する。
【0057】
同様に、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が20000枚、30000枚に達すると、第1の補正処理を実行する。
【0058】
また、コントローラ101は、温度センサ14071、14072、14073、14074により検出される温度値が、不揮発性メモリ104に記憶される温度閾値を超えるタイミング、温度閾値を超える原因となった一連の画像形成処理が終了するタイミング、又はこの一連の画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始するまでの任意のタイミングで、第3の補正処理を実行する。例えば、コントローラ101は、第2の入力値に対応する第2の発光量で読み取られる第2のテスト画像の読み取り結果に基づく色ずれ補正(B)を実行する。
【0059】
上記の通り、実施形態に係る画像形成装置1は、1000枚周期(10000枚周期を除く)の所定のタイミングで第2の補正処理を実行し、10000枚周期の所定のタイミングで第1の補正処理を実行する。これにより、画像形成装置1は、一連の補正処理において第1の光量補正(a)及び第2の光量補正(b)の両方を実行することはなく、一連の補正処理の長時間化を回避することができる。また、画像形成装置1は、色ずれ補正用の第2の光量補正(b)を、画像濃度補正用の第1の光量補正(a)より高頻度に実行することにより、画質維持と時短短縮の両立を図ることができる。
【0060】
或いは、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が1000枚、2000枚、3000枚に達すると、所定のタイミングで第2の補正処理を実行し、出力画像を形成した枚数が10500枚、20500枚、30500枚に達すると、所定のタイミングで第1の補正処理を実行し、検出される温度値が温度閾値を超える場合に、所定のタイミングで第3の補正処理を実行するようにしてもよい。この場合も、上記と同様の効果が得られる。
【0061】
図6は、実施形態に係る自動補正の実行タイミング(周期)の第2例を示す図である。
画像形成装置1のコントローラ101は、実行条件(事象変化)に基づき、第1、第2、第3、及び第4の補正処理の何れか一つを選択的に実行する。また、コントローラ101は、第1の補正処理よりも第2の補正処理を高頻度で実行する。
【0062】
各補正処理は、以下の通りである。
第1、第2、第3の補正処理は、上記説明した通りである。
第4の補正処理は、第1の光量補正(a)及び第2の光量補正(b)を含まず、画像濃度補正(A)を含む(第4の補正処理:(A))。
【0063】
コントローラ101は、第1の事象変化に応じて、第1、第2、及び第4の補正処理の何れか一つを選択的に実行し、また、第2の事象変化に応じて、第3の補正処理を実行する。第1及び第2の事象変化は、上記説明した通りである。
【0064】
例えば、図6に示すように、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が1000枚に達すると、1000枚に到達したタイミング、1000枚に到達した一連の画像形成動作が終了するタイミング、又はこの一連の画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始するまでの任意のタイミングで、第2の補正処理を実行する。例えば、コントローラ101は、第2の光量補正(b)を実行してから(第2の入力値を補正してから)、第1の入力値に対応する第1の発光量で読み取られる第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正(A)を実行する。
【0065】
また、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が2000枚に達すると、出力画像を形成した枚数が2000枚に達すると、2000枚に到達したタイミング、2000枚に到達した一連の画像形成動作が終了するタイミング、又はこの一連の画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始するまでの任意のタイミングで、第4の補正処理を実行する。例えば、コントローラ101は、第1の光量補正(a)及び第2の光量補正(b)を実行することなく、第1の入力値に対応する第1の発光量で読み取られる第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正(A)を実行する。
【0066】
同様に、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が3000枚、5000枚に達すると、第2の補正処理を実行し、4000枚、6000枚に達すると、第4の補正処理を実行する。
【0067】
また、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が10000枚に達すると、10000枚に到達したタイミング、10000枚に到達した一連の画像形成動作が終了するタイミング、又はこの一連の画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始するまでの任意のタイミングで、第1の補正処理を実行する。例えば、コントローラ101は、第1の光量補正(a)を実行してから(第1の入力値を補正してから)、補正された第1の入力値に対応する第1の発光量で読み取られる第1のテスト画像の読み取り結果に基づく画像濃度補正(A)を実行する。
【0068】
同様に、コントローラ101は、出力画像を形成した枚数が20000枚、30000枚に達すると、第1の補正処理を実行する。
【0069】
また、コントローラ101は、検出される温度値が、不揮発性メモリ104に記憶される温度閾値を超えるタイミング、温度閾値を超える原因となった一連の画像形成処理が終了するタイミング、又はこの一連の画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始するまでの任意のタイミングで、第3の補正処理を実行する。例えば、コントローラ101は、第2の入力値に対応する第2の発光量で読み取られる第2のテスト画像の読み取り結果に基づく色ずれ補正(B)を実行する。
【0070】
上記の通り、実施形態に係る画像形成装置1は、1000枚周期(10000枚周期を除く)の所定のタイミングで第2及び第4の補正処理を交互に実行し、10000枚周期の所定のタイミングで第1の補正処理を実行する。これにより、画像形成装置1は、一連の補正処理において第1の光量補正(a)及び第2の光量補正(b)の両方を実行することはなく、さらに、第2の光量補正(b)の頻度を抑えることにより、一連の補正処理の長時間化を回避することができる。また、画像形成装置1は、色ずれ補正用の第2の光量補正(b)を、画像濃度補正用の第1の光量補正(a)より高頻度に実行することにより、画質維持と時短短縮の両立を図ることができる。
【0071】
図7は、実施形態に係る手動補正の一例を示す図である。
コントローラ101は、コントロールパネル18を介して入力される補正指示に基づき、画像濃度補正(A)、第1の光量補正(a)、色ずれ補正(B)、及び第2の光量補正(b)を単独又は複数の組み合わせで実行する。
【0072】
例えば、ディスプレイ19は、図7に示すように、第1乃至第9の補正指示と実行される補正の内容とをリストで表示する。ユーザ又はサービスマンは、コントロールパネル18を介して、第1乃至第9の補正指示の何れかを選択入力する。
【0073】
コントローラ101は、第1の補正指示の入力に基づき、画像濃度補正(A)を実行する。また、コントローラ101は、第2の補正指示の入力に基づき、色ずれ補正(B)を実行する。また、コントローラ101は、第3の補正指示の入力に基づき、第1の光量補正(a)を実行する。また、コントローラ101は、第4の補正指示の入力に基づき、第2の光量補正(b)を実行する。
【0074】
また、コントローラ101は、第5の補正指示の入力に基づき、第1の光量補正(a)及び画像濃度補正(A)を実行する。また、コントローラ101は、第6の補正指示の入力に基づき、第2の光量補正(b)及び色ずれ補正(B)を実行する。また、コントローラ101は、第7の補正指示の入力に基づき、第2の光量補正(b)及び画像濃度補正(A)を実行する。
【0075】
また、コントローラ101は、第8の補正指示の入力に基づき、第1の光量補正(a)、第2の光量補正(b)、及び画像濃度補正(A)を実行する。また、コントローラ101は、第9の補正指示の入力に基づき、第1の光量補正(a)、第2の光量補正(b)、画像濃度補正(A)、及び色ずれ補正(B)を実行する。
【0076】
画像形成装置1は、ユーザ又はサービスマンからの入力に基づき、任意のタイミングで、各補正を単独又は複数の組み合わせで実行することができる。例えば、画像形成装置1は、製造工程又は初期設定において、各補正を単独又は複数の組み合わせで実行することができる。
【0077】
図5乃至図7に示すように、コントローラ101は、自動又は手動で補正処理を実行し、さらに、補正処理の履歴を不揮発性メモリ104に記憶する。例えば、補正処理の履歴は、補正処理のトリガ(発生した事象の種類)及び実行日時を含む。通信I/F105は、所定のタイミングで、画像形成装置1に固有の識別情報及び補正処理の履歴をサーバへ送信する。サーバは、補正処理の履歴に基づき、各画像形成装置1で実行された補正処理の履歴を管理する。
【0078】
図8は、実施形態に係る自動補正の第1例を説明するためのフローチャートである。
コントローラ101は、事象変化を監視する。例えば、コントローラ101は、印刷枚数が1000枚に到達すると、第1の条件を満たすと判定し(ST101、YES)、所定のタイミングで第2の補正処理を実行する(ST102)。第2の補正処理は、第2の光量補正(b)及び濃度補正(A)を含む。さらに、コントローラ101は、印刷枚数が2000枚に到達すると、再び、第1の条件を満たすと判定し(ST101、YES)、所定のタイミングで第2の補正処理を実行する(ST102)。
【0079】
その後、コントローラ101は、印刷枚数が10000枚に到達すると、第2の条件を満たすと判定し(ST103、YES)、所定のタイミングで第1の補正処理を実行する(ST104)。第1の補正処理は、第1の光量補正(a)及び濃度補正(A)を含む。
【0080】
また、コントローラ101は、検出される温度値が温度閾値を超えると、第3の条件を満たすと判定し(ST105、YES)、所定のタイミングで第3の補正処理を実行する(ST106)。
【0081】
コントローラ101は、補正制御を継続している間(ST107、NO)、ST101~ST106を繰り返す。
【0082】
図9は、実施形態に係る自動補正の第2例を説明するためのフローチャートである。
コントローラ101は、事象変化を監視する。例えば、コントローラ101は、印刷枚数が1000枚に到達すると、第4の条件を満たすと判定し(ST201、YES)、所定のタイミングで第4の補正処理を実行する(ST202)。第4の補正処理は、第1の光量補正(a)及び第2の光量補正(b)を含まず、濃度補正(A)を含む。コントローラ101は、印刷枚数が2000枚に到達すると、第1の条件を満たすと判定し(ST203、YES)、所定のタイミングで第2の補正処理を実行する(ST204)。
【0083】
さらに、コントローラ101は、印刷枚数が3000枚に到達すると、再び、第4の条件を満たすと判定し(ST201、YES)、所定のタイミングで第4の補正処理を実行する(ST202)。コントローラ101は、印刷枚数が4000枚に到達すると、再び、第1の条件を満たすと判定し(ST203、YES)、所定のタイミングで第2の補正処理を実行する(ST204)。
【0084】
その後、コントローラ101は、印刷枚数が10000枚に到達すると、第2の条件を満たすと判定し(ST205、YES)、所定のタイミングで第1の補正処理を実行する(ST206)。第1の補正処理は、第1の光量補正(a)及び濃度補正(A)を含む。
【0085】
また、コントローラ101は、検出される温度値が温度閾値を超えると、第3の条件を満たすと判定し(ST207、YES)、所定のタイミングで第3の補正処理を実行する(ST208)。
【0086】
コントローラ101は、補正制御を継続している間(ST209、NO)、ST201~ST208を繰り返す。
【0087】
図10は、実施形態に係る手動補正の一例を説明するためのフローチャートである。
コントローラ101は、コントロールパネル18を介して補正指示が入力されと(ST301、YES)、入力された補正指示に基づき画像濃度補正(A)、第1の光量補正(a)、色ずれ補正(B)、及び第2の光量補正(b)を単独又は複数の組み合わせで実行する(ST302)。
【0088】
本実施形態では、図5及び図8、又は図6及び図9に示す実行条件(事象の発生)を補正処理のトリガとして、補正処理を実行するケースについて説明したが、実行条件はこれらに限定されるものではなく、コントロールパネル18を介して、サービスマン等が実行条件を任意に設定又は変更してもよい。例えば、1000枚周期ではなく、2000枚周期、3000枚周期に変更してもよいし、10000枚周期ではなく、20000枚周期に変更してもよい。
【0089】
また、コントローラ101は、濃度補正の結果に基づき濃度補正の頻度を変更する、或いは色ずれ補正の結果に基づき色ずれ補正の頻度を変更してもよい。
【0090】
また、通信I/F105は、サーバと通信し、所定のタイミングで動作プログラム等を受信し、コントローラ101は、不揮発性メモリ104に記憶される動作プログラムを受信した動作プログラムで更新する。サーバが、この動作プログラムの更新を利用して、トリガを変更するようにしてもよい。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0092】
1…画像形成装置
12…画像読取部
13…画質維持センサ
14…画像形成部
15…定着部
16…供給部
17…排出部
18…コントロールパネル
19…ディスプレイ
101…コントローラ
102…ROM
103…RAM
104…不揮発性メモリ
106…搬送路
107…搬送ローラ
108…レジストローラ
109…メカニカルコントロールドライバ
110…画像データバス
141…プロセス部
142…二次転写ローラ
143…二次転写対向ローラ
144…中間転写ベルト
148…発光コントローラ
161…供給カセット
171…排出トレイ
1411…プロセス部
1451…トナーカートリッジ
1461…トナー補給モータ
1471…ページメモリ
14011…感光体ドラム
14021…帯電器
14031…露光装置
14041…現像装置
14051…感光体クリーナー
14061…一次転写ローラ
14071…温度センサ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10