(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082584
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】半導体駆動装置及び半導体モジュール
(51)【国際特許分類】
H02M 1/08 20060101AFI20240613BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20240613BHJP
H01L 29/739 20060101ALI20240613BHJP
H01L 29/12 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
H02M1/08 A
H01L29/78 653C
H01L29/78 655B
H01L29/78 655G
H01L29/78 652T
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196535
(22)【出願日】2022-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】足立 建人
(72)【発明者】
【氏名】坂野 竜則
【テーマコード(参考)】
5H740
【Fターム(参考)】
5H740AA04
5H740BA11
5H740BC01
5H740BC02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】半導体素子の誤点弧を防ぐ半導体駆動装置及び半導体モジュールを提供する。
【解決手段】半導体モジュールにおいて、第1半導体素子101及び第2半導体素子102のそれぞれは、第3ゲート電極CGsのしきい値電圧をVth3、第3ターンオフゲート抵抗63aの抵抗値をRCGsoff、第3ゲート電極とコレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最小値をmin(C
CGsgc)、ターンオン時の電圧の時間変位をdv/dt、とすると、数式(1)を満たす。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コレクタ電極、エミッタ電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極、及び第3ゲート電極をそれぞれが有する第1半導体素子及び第2半導体素子を駆動する半導体駆動装置であって、
前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極、及び前記第3ゲート電極を互いに独立して制御し、
前記第1ゲート電極をターンオンしてからターンオフするまでの期間において、前記第2ゲート電極のオン期間は、前記第1ゲート電極のオン期間よりも短く、前記第3ゲート電極のオン期間は、前記第2ゲート電極のオン期間よりも短く、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれの前記第3ゲート電極に電気的に接続され、前記第3ゲート電極にターンオフさせる電位を与える第3ターンオフ配線に挿入された第3ターンオフゲート抵抗を備え、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれにおいて、前記第3ゲート電極のしきい値電圧をVth3、第3ターンオフゲート抵抗の抵抗値をR
CGsoff、前記第3ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最小値をmin(C
CGsgc)、ターンオン時の電圧の時間変位をdv/dt、とすると、
【数1】
を満たす半導体駆動装置。
【請求項2】
前記第3ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最大値をmax(C
CGsgc)とすると、
【数2】
をさらに満たす請求項1に記載の半導体駆動装置。
【請求項3】
【数3】
をさらに満たす請求項2に記載の半導体駆動装置。
【請求項4】
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれの前記第1ゲート電極に電気的に接続され、前記第1ゲート電極にターンオフさせる電位を与える第1ターンオフ配線に挿入された第1ターンオフゲート抵抗を備え、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれにおいて、前記第3ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量をC
CGsgc、第1ターンオフゲート抵抗の抵抗値をR
MGoff、前記第1ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量をC
MGgc、とすると、
【数4】
をさらに満たす請求項1~3のいずれか1つに記載の半導体駆動装置。
【請求項5】
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれの前記第1ゲート電極に電気的に接続され、前記第1ゲート電極にターンオフさせる電位を与える第1ターンオフ配線に挿入された第1ターンオフゲート抵抗を備え、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれにおいて、前記第1ゲート電極のしきい値電圧をVth1、第1ターンオフゲート抵抗の抵抗値をR
MGoff、前記第1ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最大値をmax(C
MGgc)とすると、
【数5】
をさらに満たす請求項3に記載の半導体駆動装置。
【請求項6】
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれの前記第1ゲート電極に電気的に接続され、前記第1ゲート電極にターンオフさせる電位を与える第1ターンオフ配線に挿入された第1ターンオフゲート抵抗を備え、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれにおいて、前記第1ゲート電極のしきい値電圧をVth1、第1ターンオフゲート抵抗の抵抗値をR
MGoff、前記第1ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最大値をmax(C
MGgc)、前記第1ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最小値をmin(C
MGgc)、前記第1ゲート電極と前記エミッタ電極との間の電圧をV
-GEとすると、
【数6】
をさらに満たす請求項3に記載の半導体駆動装置。
【請求項7】
コレクタ電極、エミッタ電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極、及び第3ゲート電極をそれぞれが有する第1半導体素子及び第2半導体素子であって、前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極、及び前記第3ゲート電極は互いに独立して制御され、前記第1ゲート電極がターンオンしてからターンオフするまでの期間において、前記第2ゲート電極のオン期間は、前記第1ゲート電極のオン期間よりも短く、前記第3ゲート電極のオン期間は、前記第2ゲート電極のオン期間よりも短い、第1半導体素子及び第2半導体素子と、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子を駆動する半導体駆動装置と、
を備え、
前記半導体駆動装置は、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれの前記第3ゲート電極に電気的に接続され、前記第3ゲート電極にターンオフさせる電位を与える第3ターンオフ配線に挿入された第3ターンオフゲート抵抗を有し、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれにおいて、前記第3ゲート電極のしきい値電圧をVth3、第3ターンオフゲート抵抗の抵抗値をR
CGsoff、前記第3ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最小値をmin(C
CGsgc)、ターンオン時の電圧の時間変位をdv/dt、とすると、
【数1】
を満たす半導体モジュール。
【請求項8】
請求項3に記載の半導体駆動装置と、
前記第1半導体素子と、
前記第2半導体素子と、
を備えた半導体モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体駆動装置及び半導体モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
高耐圧、大電流を制御するパワー半導体素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が広く用いられている。スイッチング素子として用いられるIGBTには、オン電圧が低く、ターンオン及びターンオフ時のスイッチング損失が低いことが望まれる。オン電圧を低く保ちつつ、ターンオフ損失を下げる手法としてゲート電極を2系統に分けて形成し、一方のゲート電極を先にオフするダブルゲート構造がある。しかしながら、チャネル密度を上げてしまうと短絡耐量が低下してしまうため、ターンオン損失の低減は難しい。そこで、ゲート電極を3系統に分け、3系統目のゲート電極をターンオン時のみ駆動させることでターンオン損失の低減も可能としたIGBTが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、半導体素子の誤点弧を防ぐことができる半導体駆動装置及び半導体モジュールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、半導体駆動装置は、コレクタ電極、エミッタ電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極、及び第3ゲート電極をそれぞれが有する第1半導体素子及び第2半導体素子を駆動する半導体駆動装置であって、前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極、及び前記第3ゲート電極を互いに独立して制御し、前記第1ゲート電極をターンオンしてからターンオフするまでの期間において、前記第2ゲート電極のオン期間は、前記第1ゲート電極のオン期間よりも短く、前記第3ゲート電極のオン期間は、前記第2ゲート電極のオン期間よりも短く、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれの前記第3ゲート電極に電気的に接続され、前記第3ゲート電極にターンオフさせる電位を与える第3ターンオフ配線に挿入された第3ターンオフゲート抵抗を備え、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子のそれぞれにおいて、前記第3ゲート電極のしきい値電圧をVth3、第3ターンオフゲート抵抗の抵抗値をR
CGsoff、前記第3ゲート電極と前記コレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最小値をmin(C
CGsgc)、ターンオン時の電圧の時間変位をdv/dt、とすると、
【数1】
を満たす。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態の半導体モジュールの回路図である。
【
図2】実施形態の半導体モジュールの回路図である。
【
図4】(a)~(c)は、実施形態の半導体素子の制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
また、同一または同様の要素には、同じ符号を付している。
【0008】
図1に示すように、実施形態の半導体モジュールは、第1半導体素子101と、第2半導体素子102と、第1半導体素子101及び第2半導体素子102を駆動する半導体駆動装置500とを備える。
図1において、半導体駆動装置500は、第1半導体素子101及び第2半導体素子102のそれぞれのゲート電極と接続された部分を主に示す。
【0009】
第1半導体素子101及び第2半導体素子102は、例えば、IGBTであり、同じ構成を有する。本明細書において、第1半導体素子101と第2半導体素子102とを区別せずに、単に半導体素子100と言う場合もある。
【0010】
第1半導体素子101及び第2半導体素子102のそれぞれは、コレクタ電極22、エミッタ電極21、第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsを有する。第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsは、互いに、電気的に独立している。
【0011】
第1半導体素子101及び第2半導体素子102は、電圧源200とグラウンドとの間に直列接続されている。第1半導体素子101のコレクタ電極22が電圧源200に接続され、第1半導体素子101のエミッタ電極21が第2半導体素子102のコレクタ電極22に接続され、第2半導体素子102のエミッタ電極21がグラウンドに接続されている。第1半導体素子101のエミッタ電極21と第2半導体素子102のコレクタ電極22との接続点(中性点)300は、図示しない負荷に接続される。
【0012】
電圧源200と中性点300との間に、第1半導体素子101に並列に第1還流ダイオード401が接続されている。第1還流ダイオード401は、中性点300から電圧源200に向かう方向を順方向とする。中性点300とグラウンドとの間に、第2半導体素子102に並列に第2還流ダイオード402が接続されている。第2還流ダイオード402は、グラウンドから中性点300に向かう方向を順方向とする。第1還流ダイオード401及び第2還流ダイオード402は、例えば、ショットキーバリアダイオードである。
【0013】
半導体駆動装置500は、各第1ゲート電極MGにターンオンさせる電位を与える第1ターンオン配線51aと、各第1ゲート電極MGにターンオフさせる電位を与える第1ターンオフ配線51bと、各第2ゲート電極CGpにターンオンさせる電位を与える第2ターンオン配線52aと、各第2ゲート電極CGpにターンオフさせる電位を与える第2ターンオフ配線52bと、各第3ゲート電極CGsにターンオンさせる電位を与える第3ターンオン配線53aと、各第3ゲート電極CGsにターンオフさせる電位を与える第3ターンオフ配線53bと、を備える。
【0014】
また、半導体駆動装置500は、各第1ゲート電極MGに電気的に接続され、各第1ターンオン配線51aに挿入された第1ターンオンゲート抵抗61aと、各第1ゲート電極MGに電気的に接続され、各第1ターンオフ配線51bに挿入された第1ターンオフゲート抵抗61bと、各第2ゲート電極CGpに電気的に接続され、各第2ターンオン配線52aに挿入された第2ターンオンゲート抵抗62aと、各第2ゲート電極CGpに電気的に接続され、各第2ターンオフ配線52bに挿入された第2ターンオフゲート抵抗62bと、各第3ゲート電極CGsに電気的に接続され、各第3ターンオン配線53aに挿入された第3ターンオンゲート抵抗63aと、各第3ゲート電極CGsに電気的に接続され、各第3ターンオフ配線53bに挿入された第3ターンオフゲート抵抗63bと、を備える。ターンオンゲート抵抗及びターンオフゲート抵抗は、抵抗素子又は配線抵抗である。
【0015】
また、半導体駆動装置500は、各ターンオン配線51a、52a、53aに挿入され、各ターンオンゲート抵抗61a、62a、63aと直列接続されたターンオンダイオード71a、72a、73aと、各ターンオフ配線51b、52b、53bに挿入され、各ターンオフゲート抵抗61b、62b、63bと直列接続されたターンオフダイオード71b、72b、73bと、を備える。各ターンオンダイオード71a、72a、73aのカソードは、各ターンオンゲート抵抗61a、62a、63aを介して各ゲート電極MG、CGp、CGsに接続されている。各ターンオフダイオード71b、72b、73bのアノードは、各ターンオフゲート抵抗61b、62b、63bを介して各ゲート電極MG、CGp、CGsに接続されている。各ターンオンゲート抵抗61a、62a、63aが、各ターンオンダイオード71a、72a、73aを介して、各ゲート電極MG、CGp、CGsに接続されてもよい。各ターンオフゲート抵抗61b、62b、63bが、各ターンオフダイオード71b、72b、73bを介して、各ゲート電極MG、CGp、CGsに接続されてもよい。ターンオンダイオード及びターンオフダイオードは、ダイオード素子でありその種類は限定されない。
【0016】
各ゲート電極MG、CGp、CGsをターンオンさせるときの電流経路と、各ゲート電極MG、CGp、CGsをターンオフさせるときの電流経路と、が別々に設けられている。各ゲート電極MG、CGp、CGsをターンオンさせるときの電流経路には、ターンオン配線51a、52a、53aと、ターンオンゲート抵抗61a、62a、63aと、ターンオンダイオード71a、72a、73aとが含まれる。各ゲート電極MG、CGp、CGsをターンオフさせるときの電流経路には、ターンオフ配線51b、52b、53bと、ターンオフゲート抵抗61b、62b、63bと、ターンオフダイオード71b、72b、73bとが含まれる。
【0017】
また、半導体駆動装置500は、
図2に示すように、第1フォトカプラ81、第2フォトカプラ82、第3フォトカプラ83、及びDCDCコンバータ90を備える。
図1において、第1フォトカプラ81、第2フォトカプラ82、第3フォトカプラ83、及びDCDCコンバータ90は省略されている。
【0018】
DCDCコンバータ90は、ハイレベル電位として例えば+15V、ローレベル電位として例えば-15V、及び0Vを出力する。電位又は電圧は、エミッタ電位を基準に表現する。
【0019】
第1フォトカプラ81は、第1制御信号の入力を受け、第1ゲート電極MGと、DCDCコンバータ90のハイレベル電位(+15V)とを短絡させる状態と、第1ゲート電極MGと、DCDCコンバータ90のローレベル電位(-15V)とを短絡させる状態とを切り替える。
【0020】
第2フォトカプラ82は、第2制御信号の入力を受け、第2ゲート電極CGpと、DCDCコンバータ90のハイレベル電位(+15V)とを短絡させる状態と、第2ゲート電極CGpと、DCDCコンバータ90のローレベル電位(-15V)とを短絡させる状態とを切り替える。
【0021】
第3フォトカプラ83は、第3制御信号の入力を受け、第3ゲート電極CGsと、DCDCコンバータ90のハイレベル電位(+15V)とを短絡させる状態と、第3ゲート電極CGsと、DCDCコンバータ90の0Vとを短絡させる状態とを切り替える。
【0022】
第1制御信号、第2制御信号、及び第3制御信号は、例えば、パルス信号である。
【0023】
次に、半導体素子100(第1半導体素子101及び第2半導体素子102)の構造の一例について、
図3を参照して説明する。
【0024】
半導体素子100は、例えば、トレンチゲート構造を有する。半導体素子100は、エミッタ電極21と、コレクタ電極22と、半導体部10と、第1ゲート電極MGと、第2ゲート電極CGpと、第3ゲート電極CGsと、第1絶縁膜41と、第2絶縁膜42と、第3絶縁膜43とを備える。
図3において、エミッタ電極21に覆われる半導体部10の表面を明示するため、エミッタ電極21を2点鎖線で表している。
【0025】
エミッタ電極21とコレクタ電極22とは、第1方向Zにおいて離れて位置する。
図3において、第1方向Zに直交する2方向を第2方向X及び第3方向Yとする。第2方向Xと第3方向Yとは、互いに直交する。
【0026】
半導体部10は、第1方向Zにおいて、エミッタ電極21とコレクタ電極22との間に設けられている。半導体部10の材料は、例えば、シリコンである。半導体部10の材料として、例えば、炭化シリコン、窒化ガリウムなどを用いることもできる。
【0027】
半導体部10は、第1導電型の第1半導体層11と、第2導電型の第2半導体層12と、第1導電型の第3半導体層13と、第2導電型の第4半導体層14とを有する。本実施形態において、例えば、第1導電型をn型、第2導電型をp型とする。
【0028】
半導体部10は、第2方向Xにおいて互いに離れて位置する複数のメサ部30を有する。それぞれのメサ部30は、第3方向Yに延びている。それぞれのメサ部30は、第1半導体層11の一部と、第2半導体層12と、第3半導体層13とを含む。
【0029】
第1半導体層11は、例えば、IGBTにおけるn型のドリフト層である。第2半導体層12は、例えば、IGBTにおけるp型のベース層である。第2半導体層12は、第1方向Zにおいて、第1半導体層11と第3半導体層13との間に設けられている。
【0030】
第3半導体層13は、例えば、IGBTにおけるn型のエミッタ層である。第3半導体層13のn型不純物濃度は、第1半導体層11のn型不純物濃度よりも高い。第3半導体層13は、第1方向Zにおいて第2半導体層12とエミッタ電極21との間に設けられ、エミッタ電極21に電気的に接続されている。
【0031】
第4半導体層14は、例えば、IGBTにおけるp型のコレクタ層である。第4半導体層14のp型不純物濃度は、第2半導体層12のp型不純物濃度よりも高い。第4半導体層14は、第1方向Zにおいてコレクタ電極22と第1半導体層11との間に設けられ、コレクタ電極22に電気的に接続されている。
【0032】
半導体部10は、第2導電型の第5半導体層15と、第1導電型の第6半導体層16をさらに有することができる。
【0033】
第5半導体層15は、例えば、IGBTにおけるp型のベースコンタクト層である。第5半導体層15のp型不純物濃度は、第2半導体層12のp型不純物濃度よりも高い。第5半導体層15は、第2半導体層12とエミッタ電極21との間に設けられ、エミッタ電極21に電気的に接続されている。第5半導体層15は、メサ部30に含まれる。例えば、メサ部30の第2半導体層12上において、第3半導体層13と第5半導体層15とが第3方向Yにおいて交互に配置されている。
【0034】
第6半導体層16は、例えば、IGBTにおけるn型のバッファ層である。第6半導体層16のn型不純物濃度は、第1半導体層11のn型不純物濃度よりも高い。第6半導体層16は、第1方向Zにおいて、第4半導体層14と第1半導体層11との間に設けられている。
【0035】
第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsは、第1方向Zにおいて半導体部10とエミッタ電極21との間に設けられている。第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsは、相互に電気的に分離されている。第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsの材料として、例えば、多結晶シリコンを用いることができる。
【0036】
図3に示す構造が、第2方向Xにおいて複数繰り返されている。すなわち、複数の第1ゲート電極MG、複数の第2ゲート電極CGp、及び複数の第3ゲート電極CGsが、第2方向Xにおいて互いに離れて配置されている。第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsは、第3方向Yに延びている。複数の第1ゲート電極MG、複数の第2ゲート電極CGp、及び複数の第3ゲート電極CGsは、例えば、第3方向Yの端部において、同種のゲート電極と電気的に接続される。第3ゲート電極CGsは、例えば、第2方向Xにおいて隣り合う第1ゲート電極MGと第2ゲート電極CGpとの間に配置されている。
【0037】
第1絶縁膜41は、第1ゲート電極MGと半導体部10との間に設けられている。第1ゲート電極MGは、第2方向Xにおいて、第1絶縁膜41を介してメサ部30に隣接している。第1ゲート電極MGの第2方向Xにおける側面は、第1絶縁膜41を介して、メサ部30の第1半導体層11、第2半導体層12、第3半導体層13、及び第5半導体層15に向き合っている。第1絶縁膜41は、第1ゲート電極MGの上端とエミッタ電極21との間にも設けられている。
【0038】
第2絶縁膜42は、第2ゲート電極CGpと半導体部10との間に設けられている。第2ゲート電極CGpは、第2方向Xにおいて、第2絶縁膜42を介してメサ部30に隣接している。第2ゲート電極CGpの第2方向Xにおける側面は、第2絶縁膜42を介して、メサ部30の第1半導体層11、第2半導体層12、第3半導体層13、及び第5半導体層15に向き合っている。第2絶縁膜42は、第2ゲート電極CGpの上端とエミッタ電極21との間にも設けられている。
【0039】
第3絶縁膜43は、第3ゲート電極CGsと半導体部10との間に設けられている。第3ゲート電極CGsは、第2方向Xにおいて、第3絶縁膜43を介してメサ部30に隣接している。第3ゲート電極CGsの第2方向Xにおける側面は、第3絶縁膜43を介して、メサ部30の第1半導体層11、第2半導体層12、第3半導体層13、及び第5半導体層15に向き合っている。第3絶縁膜43は、第3ゲート電極CGsの上端とエミッタ電極21との間にも設けられている。
【0040】
第1絶縁膜41、第2絶縁膜42、及び第3絶縁膜43は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜である。
【0041】
第1半導体素子101及び第2半導体素子102は、半導体駆動装置500によって交互にオンオフされる。第1半導体素子101がオンの期間、第2半導体素子102はオフにされ、第2半導体素子102がオンの期間、第1半導体素子101はオフにされる。また、電圧源200から第1半導体素子101及び第2半導体素子102を介して貫通電流がグラウンドに流れるのを防止するため、第1半導体素子101及び第2半導体素子102が共にオフとなる期間であるデッドタイムが設定されている。
【0042】
図4(a)~(c)は、半導体素子100の制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
図4(a)は第1ゲート電極MGに印加される第1ゲート電位V
MGを表す。
図4(b)は第2ゲート電極CGpに印加される第2ゲート電位V
CGpを表す。
図3(c)は第3ゲート電極CGsに印加される第3ゲート電位V
CGsを表す。
図4(a)~(c)は、半導体駆動装置500の第1~第3ゲート電極接続部における出力信号を示す。
【0043】
第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsは、互いに独立して制御される。第1ゲート電極MGがターンオンしてからターンオフするまでの期間(第1時点t1から第6時点t6までの期間)において、第2ゲート電極CGpのオン期間(第2時点t2から第5時点t5までの期間)は、第1ゲート電極MGのオン期間よりも短く、第3ゲート電極CGsのオン期間(第3時点t3から第4時点t4までの期間)は、第2ゲート電極CGpのオン期間よりも短い。
【0044】
半導体素子100は、第1ゲート電極MGによってオンオフされる。すなわち、半導体素子100は、第1時点t1においてターンオンされ、第6時点t6においてターンオフされる。第2ゲート電極CGpは半導体素子100のターンオフの際に第1ゲート電極MGより先にオフされる。第3ゲート電極CGsは半導体素子100のターンオンの際に短時間だけオンされる。
【0045】
第1時点t1において、第1ゲート電極MGに印加される第1ゲート電位VMGが、第1ゲート電極MGの第1しきい値電圧よりも高くされる。これにより、第2半導体層12における第1ゲート電極MGに向き合う領域に第1チャネル(n型の反転層)が誘起される。エミッタ電極21から、第3半導体層13及び第1チャネルを介して、第1半導体層11に電子が注入される。これに対応して、第4半導体層14から第6半導体層16を介して第1半導体層11に正孔が注入される。この状態を、第1ゲート電極MGのオンと言う。
【0046】
第2時点t2において、第2ゲート電極CGpに印加される第2ゲート電位VCGpが、第2ゲート電極CGpの第2しき値電圧よりも高くされる。これにより、第2半導体層12における第2ゲート電極CGpに向き合う領域に第2チャネル(n型の反転層)が誘起される。エミッタ電極21から、第3半導体層13及び第2チャネルを介して、第1半導体層11に電子が注入される。これに対応して、第4半導体層14から第6半導体層16を介して第1半導体層11に正孔が注入される。この状態を、第2ゲート電極CGpのオンと言う。
【0047】
第3時点t3において、第3ゲート電極CGsに印加される第3ゲート電位VCGsが、第3ゲート電極CGsの第3しきい値電圧よりも高くされる。これにより、第2半導体層12における第3ゲート電極CGsに向き合う領域に第3チャネル(n型の反転層)が誘起される。エミッタ電極21から、第3半導体層13及び第3チャネルを介して、第1半導体層11に電子が注入される。これに対応して、第4半導体層14から第6半導体層16を介して第1半導体層11に正孔が注入される。この状態を、第3ゲート電極CGsのオンと言う。
【0048】
例えば、第1時点t1及び第2時点t2は同時であり、第3時点t3は、第1時点t1及び第2時点t2よりも後である。第1時点t1、第2時点t2、及び第3時点t3は、同じタイミングに設定されてもよいし、異なるタイミングに設定されてもよい。半導体素子100のターンオンの際には、第1ゲート電極MG、第2ゲート電極CGp、及び第3ゲート電極CGsをオンにすることで、第1半導体層11への電子注入量を短時間に増大させてターンオン損失を低減できる。第3時点t3を、第1時点t1及び第2時点t2よりも後にすることで、第1ゲート電極MG及び第2ゲート電極CGpと、第3ゲート電極CGsとの間のオフ電位差による、ターンオン時間差を調整することが出来る。半導体素子100のターンオン時以外のオン期間中は、第3ゲート電極CGsをオフにする(第3チャネルを消失させる)ことで飽和電流を低く保って短絡耐量を確保することが可能となる。
【0049】
第1時点t1、第2時点t2、及び第3時点t3よりも後の第4時点t4において、第3ゲート電位VCGsが第3しきい値電圧よりも低くされる。これにより、第2半導体層12における第3ゲート電極CGsに向き合う領域の第3チャネルが消える。この状態を、第3ゲート電極CGsのオフと言う。
【0050】
第4時点t4よりも後の第5時点t5において、第2ゲート電位VCGpが第2しきい値電圧よりも低くされる。これにより、第2半導体層12における第2ゲート電極CGpに向き合う領域の第2チャネルが消える。この状態を、第2ゲート電極CGpのオフと言う。第2ゲート電極CGpを第1ゲート電極MGよりも先にターンオフすることで第1半導体層11への電子注入量を絞り込み、ターンオフ損失を低減することができる。
【0051】
第5時点t5よりも後の第6時点t6において、第1ゲート電位VMGが第1しきい値電圧よりも低くされる。これにより、第2半導体層12における第1ゲート電極MGに向き合う領域の第1チャネルが消える。この状態を、第1ゲート電極MGのオフと言う。
【0052】
第4時点t4と第5時点t5との間の期間は、第5時点t5と第6時点t6との間の期間よりも長い。
【0053】
例えば、第1ゲート電極MGの第1しきい値電圧Vth1、第2ゲート電極CGpの第2しきい値電圧Vth2、及び第3ゲート電極CGsの第3しきい値電圧Vth3は、同じにすることができる。
【0054】
第3ゲート電極CGsは、2段階の電位レベルで制御される。第3ゲート電位VCGsが0Vのとき、第3ゲート電極CGsはオフとなる。
【0055】
ハイサイド素子である第1半導体素子と、ローサイド素子である第2半導体素子とが交互にスイッチングされる場合、一般に、ゲート電位が0Vのとき、半導体素子の誤点弧の問題が起こり得る。
【0056】
第1半導体素子101及び第2半導体素子が102共にオフのデッドタイムから、第1半導体素子101がターンオンするタイミングにおいて、中性点300に電圧源200の電位(例えば、600V)がかかり、中性点300の電位変化(dv/dt)が急峻になる。このとき、第2半導体素子102のゲート電極に、第2半導体素子102のゲート電極とコレクタ電極との間の寄生容量C×上記(dv/dt)で表される電流iが流れ、第2半導体素子102のゲート電極に、ゲート抵抗R×上記電流iで表される電圧Vがかかる。この電圧Vが、第2半導体素子102のゲート電極のしきい値電圧よりも大きくなると、第2半導体素子102が誤点弧するおそれがある。
【0057】
逆に、第1半導体素子101及び第2半導体素子102が共にオフのデッドタイムから、第2半導体素子102がターンオンするタイミングにおいて、中性点300の電位が電圧源200の電位(例えば、600V)から0Vに急峻に変化する。このとき、第1半導体素子101のゲート電極に、第1半導体素子101のゲート電極とコレクタ電極との間の寄生容量C×上記中性点300の電位変化(dv/dt)で表される電流iが流れ、第1半導体素子101のゲート電極に、ゲート抵抗R×上記電流iで表される電圧Vがかかる。この電圧Vが、第1半導体素子101のゲート電極のしきい値電圧よりも大きくなると、第1半導体素子101が誤点弧するおそれがある。
【0058】
上記誤点弧を防止するために、デッドタイム期間中にゲート電位を負電位に制御することが考えられる。しかしながら、ゲート電極を、3段階の電位レベル(例えば、+15V、0V、-15V)で制御することは、駆動装置の部品点数が増え、コストアップをまねく。また、ユーザー側が複雑な制御パルスを作らなければならなくなり、ユーザーアビリティの低下をまねく。
【0059】
また、誤点弧を防止するために、ゲート抵抗を小さくすることが考えられる。しかしながら、ゲート抵抗を小さくすると、ターンオフのときに急峻に電子が排出され、トレンチゲートの底部の近くに残る正孔により高電位が発生し、アバランシェを発生させる懸念がある。
【0060】
本発明者は、上述したようなトリプルゲートIGBT構造の半導体素子100において、半導体素子100のターンオフ特性を支配するのは、第1ゲート電極MGの立ち下がりの速さ、すなわち第1ゲート電極MGに接続された第1ターンオフゲート抵抗61bの抵抗値であり、第3ゲート電極CGsに接続された第3ターンオフゲート抵抗63bの抵抗値は、半導体素子100のターンオフ特性と無関係な点に着目した。第1ターンオフゲート抵抗61bの抵抗値を小さくすると、上述したようなアバランシェの懸念があるが、スイッチング挙動には影響しない第3ゲート電極CGsをどれほど速く立ち下げようとも、すなわち第3ターンオフゲート抵抗63bの抵抗値を小さくしても、アバランシェは発生しにくい。
【0061】
そこで、本実施形態によれば、第1半導体素子101及び第2半導体素子102のそれぞれにおいて、一方の半導体素子がターンオンした際に他方の半導体素子の第3ゲート電極CGsとコレクタ電極22との間の寄生容量を介して流れる電流iと、他方の半導体素子の第3ターンオフゲート抵抗63bの抵抗値RCGsoffとの積(RCGsoff×i)で表される電圧(他方の半導体素子の第3ゲート電極CGsにかかる電圧)が、第3ゲート電極CGsの第3しきい値電圧Vth3以下となるように、第3ターンオフゲート抵抗63bの抵抗値RCGsoffを小さくする。
【0062】
具体的には、第1半導体素子101及び第2半導体素子102のそれぞれにおいて、第3ゲート電極CGsのしきい値電圧をVth3、第3ターンオフゲート抵抗63bの抵抗値をRCGsoff、第3ゲート電極CGsとコレクタ電極22との間の容量の電圧依存特性における最小値をmin(CCGsgc)、ターンオン時の電圧の時間変位をdv/dt、とすると、式(1)を満たすようにしている。
【0063】
【0064】
dv/dtは、第1半導体素子101及び第2半導体素子102のうちの一方のターンオン時の中性点300における電圧の時間変位を表す。電流が大きいときよりも電流が小さいときでターンオンの速度が速くなる。そのため、時間変位(dv/dt)は、例えば、定格電流の1/10の電流での(dv/dt)のピーク値を表す。
【0065】
第3ゲート電極CGsとコレクタ電極22との間の容量CCGsgcは、コレクタ電圧に依存する。min(CCGsgc)は、コレクタ電圧に依存する容量CCGsgcの定格電圧内での最小値を表し、定格電圧での第3ゲート電極CGsとコレクタ電極22との間の容量の値である。
【0066】
式(1)を満たすように、第3ターンオフゲート抵抗63bの抵抗値RCGsoffを小さくすることで、第1半導体素子101及び第2半導体素子102が共にオフのデッドタイムから、一方の半導体素子がターンオンするタイミングにおいて、他方の半導体素子の誤点弧を防ぐことができる。式(1)を満たすRCGsoffは、例えば、100Ω以下である。
【0067】
RCGsoffの下限値としては、例えば、式(7)によって表すことができる。
【0068】
【0069】
式(7)において、Vgeは、半導体素子100の第3ゲート電極CGsとエミッタ電極21との間の電圧を表す。rated currentは、第3ゲート電極CGsの駆動部(例えば、
図2に示すフォトカプラ83、DCDCコンバータ90)の定格電流(パルスでのピーク定格)を表す。
【0070】
また、第3ゲート電極とコレクタ電極との間の容量の電圧依存特性における最大値をmax(CCGsgc)とすると、式(2)をさらに満たすことができる。
【0071】
【0072】
max(CCGsgc)は、コレクタ電圧に依存する容量CCGsgcの定格電圧内での最大値を表し、0Vでの第3ゲート電極CGsとコレクタ電極22との間の容量の値である。式(2)を満たすRCGsoffは、例えば、50Ω以下である。
【0073】
また、式(3)をさらに満たすことができる。
【0074】
【0075】
式(3)を満たすRCGsoffは、例えば、10Ω以下である。
【0076】
また、第1半導体素子101及び第2半導体素子102のそれぞれにおいて、第3ゲート電極CGsとコレクタ電極22との間の容量をCCGsgc、第1ターンオフゲート抵抗61bの抵抗値をRMGoff、第1ゲート電極MGとコレクタ電極22との間の容量をCMGgc、とすると、式(4)をさらに満たすことができる。
【0077】
【0078】
また、第1半導体素子及び第2半導体素子のそれぞれにおいて、第1ゲート電極MGの第1しきい値電圧をVth1、第1ターンオフゲート抵抗61bの抵抗値をRMGoff、第1ゲート電極MGとコレクタ電極22との間の容量の電圧依存特性における最大値をmax(CMGgc)とすると、式(5)をさらに満たすことができる。
【0079】
【0080】
max(CMGgc)は、コレクタ電圧に依存する第1ゲート電極MGとコレクタ電極22との間の容量CMGgcの定格電圧内での最大値を表し、0Vでの第1ゲート電極MGとコレクタ電極22との間の容量の値である。
【0081】
また、式(6)をさらに満たすことができる。
【0082】
【0083】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
21…エミッタ電極、22…コレクタ電極、51a…第1ターンオン配線、51b…第1ターンオフ配線、52a…第2ターンオン配線、52b…第2ターンオフ配線、53a…第3ターンオン配線、53b…第3ターンオフ配線、61a…第1ターンオンゲート抵抗、61b…第1ターンオフゲート抵抗、62a…第2ターンオンゲート抵抗、62b…第2ターンオフゲート抵抗、63a…第3ターンオンゲート抵抗、63b…第3ターンオフゲート抵抗、81…第1フォトカプラ、82…第2フォトカプラ、83…第3フォトカプラ、90…DCDCコンバータ、100…半導体素子、101…第1半導体素子、102…第2半導体素子、500…半導体駆動回路、MG…第1ゲート電極、CGp…第2ゲート電極、CGs…第3ゲート電極