(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008259
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】ライトガイド構造
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240112BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
F21S2/00 412
F21V8/00 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109977
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹田 格成
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 泰典
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA09
3K244BA50
3K244CA02
3K244DA01
3K244EE10
(57)【要約】
【課題】連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることを抑制する。
【解決手段】ライトガイド構造は、複数の透明なライトガイド体32と、ライトガイド体32間を連結し、ライトガイド体32と一体に形成された透明な連結体40であって、ライトガイド体32間の経路の途中に第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4が形成された連結体40と、を備える。連結体40に侵入した光は、第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4を形成する連結体40の壁で反射するとともに、連結体40の外部に向けて漏洩することになる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の透明なライトガイド体と、
前記ライトガイド体間を連結し、前記ライトガイド体と一体に形成された透明な連結体であって、一の前記ライトガイド体から他の前記ライトガイド体への経路の途中に空間部が形成された連結体と、
を備えるライトガイド構造。
【請求項2】
前記空間部には、遮光壁が配置されている
請求項1に記載のライトガイド構造。
【請求項3】
前記空間部は、前記連結体がクランク状に形成されることで、形成される
請求項1に記載のライトガイド構造。
【請求項4】
前記空間部は、前記連結体に、前記ライトガイド体の並び方向に直交方向に形成されたスリットにより形成される
請求項1に記載のライトガイド構造。
【請求項5】
前記連結体は、前記ライトガイド体の並び方向に延在する経路が、前記並び方向と直交する方向において、異なる位置に複数設けられている
請求項1に記載のライトガイド構造。
【請求項6】
前記連結体は、前記ライトガイド体の光入射側に設けられている
請求項1に記載のライトガイド構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライトガイド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両等の内装部品では、内側に設けられた光源から照射される光を透光部に案内するライトガイド構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、複数のライトガイド体が連結部によって連結されている構成が開示されている。
【0004】
ところで、複数のライトガイド体が連結部によって連結されているライトガイド構造では、連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることを抑制することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特許出願公開第110792773号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実を考慮し、連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることを抑制することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様のライトガイド構造は、複数の透明なライトガイド体と、前記ライトガイド体間を連結し、前記ライトガイド体と一体に形成された透明な連結体であって、一の前記ライトガイド体から他の前記ライトガイド体への経路の途中に空間部が形成された連結体と、を備える。
【0008】
本発明の第2態様のライトガイド構造では、本発明の第1態様のライトガイド構造において、前記空間部には、遮光壁が配置されている。
【0009】
本発明の第3態様のライトガイド構造では、本発明の第1態様又は第2態様のライトガイド構造において、前記空間部は、前記連結体がクランク状に形成されることで、形成される。
【0010】
本発明の第4態様のライトガイド構造では、本発明の第1態様から第3態様のいずれか1つのライトガイド構造において、前記空間部は、前記連結体に、前記ライトガイド体の並び方向に直交方向に形成されたスリットにより形成される。
【0011】
本発明の第5態様のライトガイド構造では、本発明の第1態様から第4態様のいずれか1つのライトガイド構造において、前記連結体は、前記ライトガイド体の並び方向に延在する経路が、前記並び方向と直交する方向において、異なる位置に複数設けられている。
【0012】
本発明の第6態様のライトガイド構造では、本発明の第1態様から第5態様のいずれか1つのライトガイド構造において、前記連結体は、前記ライトガイド体の光入射側に設けられている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1態様のライトガイド構造では、一のライトガイド体から他のライトガイド体への経路の途中に空間部が形成された連結体を有することで、ライトガイド体を介して、連結体に侵入した光が、空間部を形成する連結体の壁に衝突する。これにより、連結体に侵入した光は、空間部を形成する連結体の壁で反射するとともに、連結体の外部に向けて漏洩することになる。そのため、連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることが抑制される。
【0014】
本発明の第2態様のライトガイド構造では、空間部には、遮光壁が配置されていることで、遮光壁によって、空間部を形成する連結体の壁から漏洩した光は、遮光される。そのため、連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることが抑制される。
【0015】
本発明の第3態様のライトガイド構造では、空間部は、連結体がクランク状に形成されることで、形成されることで、連結体に侵入した光が、クランク状を形成する連結体の壁に衝突する。これにより、連結体に侵入した光は、クランク状を形成する連結体の壁で反射するとともに、連結体の外部に向けて漏洩することになる。そのため、連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることが抑制される。
【0016】
本発明の第4態様のライトガイド構造では、空間部は、連結体に、ライトガイド体の並び方向に直交方向に形成されたスリットにより形成されることで、連結体に侵入した光が、スリットを形成する連結体の壁に衝突する。これにより、連結体に侵入した光は、スリットを形成する連結体の壁で反射するとともに、連結体の外部に向けて漏洩することになる。そのため、連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることが抑制される。
【0017】
本発明の第5態様のライトガイド構造では、連結体は、ライトガイド体の並び方向に延在する経路が、並び方向と直交する方向において、異なる位置に複数設けられていることで、連結体に侵入した光が、衝突する壁を増やすことができる。そのため、連結体を介して他のライトガイド体に光が漏れることが抑制される。
【0018】
本発明の第6態様のライトガイド構造では、連結体は、ライトガイド体の光入射側に設けられていることで、放射状に広がる光源からの光の影響が少ない位置に連結体が配置される。そのため、連結体に侵入する光を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係るライトガイド構造を示す分解斜視図である。
【
図2】本実施形態に係るライトガイド構造を示す側面図である。
【
図3】本実施形態に係るライトガイド構造を断面図であり、
図2のA-A断面を示す。
【
図4】本実施形態に係るライトガイドを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本実施形態に係るライトガイド構造について、図面を参照して説明する。本実施形態では、ライトガイド構造を、車両の内装部品としてのシフト装置の操作に連動してシフトポジションが表示される表示装置に適用する例を説明する。
【0021】
なお、各図において、矢印UPは、車両上方側を示し、矢印FRは、車両前方側を示し、矢印RHは、車両右方側を示している。車両上下方向Dの車両上方側は、表示装置10の表側(意匠面側)を示し、車両下方側は、表示装置10の裏側を示している。車両前後方向Eの車両前方側は、表示装置10の前側を示し、車両後方側は、表示装置10の後側を示している。
【0022】
[本実施形態の構成]
図1に示すように、本実施形態に係る表示装置10は、車両のセンターコンソールに設けられている。
【0023】
表示装置10は、カバー部材20と、ライトガイド30と、光源52を備えるプリント基板50と、を備えている。
【0024】
(カバー部材20)
カバー部材20は、カバー部21と、カバー部21の裏側に設けられた筒状部22と、を備えている。
【0025】
<カバー部21>
カバー部21は、車両前後方向に延在した矩形の板状に形成されいる。カバー部21は、意匠面を構成する表面21Aに透光部28を有している。カバー部21は、例えば、透明な樹脂材で形成され、透光部28以外に不透明な塗料が塗布されることで形成することができる。
【0026】
透光部28は、第1透光部28Aと、第2透光部28Bと、第3透光部28Cと、が車両前後方向Eに並んで配置されている。
【0027】
第1透光部28Aは、リバースポジションに対応したR状に形成されている。第2透光部28Bは、ニュートラルポジションに対応したN状に形成されている。第3透光部28Cは、ドライブポジションに対応したD状に形成されている。
【0028】
<筒状部22>
筒状部22は、不透明な樹脂で、車両上下方向Dに延在した筒状に形成されている。
図3に示すように、筒状部22は、車両左側に配置された第1壁23と、車両右側に配置された第2壁24と、車両前側に配置された第3壁25と、車両後側に配置された第4壁26と、第1中間壁27Aと、第2中間壁27Bと、を備えている。
【0029】
第1壁23は、筒状部22の車両左側の外壁を構成する。第2壁24は、筒状部22の車両右側の外壁を構成する。第3壁25は、筒状部22の車両前側の外壁を構成する。第4壁26は、筒状部22の車両後側の外壁を構成する。第1中間壁27Aは、第1壁23と第2壁24との間に架け渡されるように形成されている。第2中間壁27Bは、第1中間壁27Aより車両後方に配置され、第1壁23と第2壁24との間に架け渡されるように形成されている。
【0030】
第1壁23と、第2壁24と、第3壁25と、第1中間壁27Aとで第1筒状部22Aが形成されている。第1壁23と、第1中間壁27Aと、第2壁24と、第2中間壁27Bとで第2筒状部22Bが形成されている。第1壁23と、第2中間壁27Bと、第2壁24と、第4壁26とで第3筒状部22Cが形成されている。
【0031】
第3壁25の車両下側には、ライトガイド30の爪35が引っ掛けられる引っ掛け部25Aが形成されている。第4壁26の車両下側には、ライトガイド30の爪35が引っ掛けられる引っ掛け部26Aが形成されている。ライトガイド30の爪35が引っ掛け部25Aと引っ掛け部26Aとに引っ掛けられることで、ライトガイド30がカバー部材20に保持されるようになっている。
【0032】
図1及び
図3に示すように、第1壁23の車両下方側には、第1切欠き23Aと、第2切欠き23Bと、第3切欠き23Cと、が形成されている。第1切欠き23Aは、第1筒状部22Aに形成されている。第2切欠き23Bは、第2筒状部22Bに形成されている。第3切欠き23Cは、第3筒状部22Cに形成されている。
【0033】
第1切欠き23A、第2切欠き23B及び第3切欠き23Cは、車両下方に向かって開放した矩形の切欠きとして形成されている。
【0034】
図2及び
図3に示すように、第1壁23の外面には、第1リブ29Aと、第2リブ29Bと、第3リブ29Cと、第4リブ29Dと、が設けられている。
【0035】
第1リブ29Aは、第1壁23の上端から第1壁23の下端付近まで、車両上下方向Dに延在して形成されている。第1リブ29Aは、車両前後方向Eにおいて、第1ライトガイド体32Aと、第2ライトガイド体32Bとの間に形成されている。第1リブ29Aは、第1切欠き23Aと第2切欠き23Bとの間に形成されている。第1リブ29Aは、後述する連結体40の第1空間部42Aに配置されている。
【0036】
第2リブ29Bは、第1壁23の上端から第1壁23の下端付近まで、車両上下方向Dに延在して形成されている。第2リブ29Bは、車両前後方向Eにおいて、第2ライトガイド体32Bと、第3ライトガイド体32Cとの間に形成されている。第2リブ29Bは、第2切欠き23Bと第3切欠き23Cとの間に形成されている。第2リブ29Bは、後述する連結体40の第2空間部46Aに配置されている。
【0037】
第3リブ29Cは、第1壁23の上端から第1壁23の下端まで、車両上下方向Dに延在して形成されている。第3リブ29Cは、車両前後方向Eにおいて、第1リブ29Aより後側に設けられている。第3リブ29Cは、第2筒状部22Bに設けられている。第3リブ29Cは、第2切欠き23Bの外縁を形成するように配置されている。第3リブ29Cは、後述する連結体40の第3空間部S3に配置されている。
【0038】
第4リブ29Dは、第1壁23の上端から第1壁23の下端まで、車両上下方向Dに延在して形成されている。第4リブ29Dは、車両前後方向Eにおいて、第3リブ29Cより後側であって、第2リブ29Bより前側に設けられている。第4リブ29Dは、第2筒状部22Bに設けられている。第4リブ29Dは、第2切欠き23Bの外縁を形成するように配置されている。第4リブ29Dは、後述する連結体40の第4空間部S4に配置されている。
【0039】
(ライトガイド30)
図3及び
図4に示すように、ライトガイド30は、透明な樹脂で形成され、複数のライトガイド体32と、連結体40と、を備えている。
【0040】
<ライトガイド体32>
ライトガイド体32は、第1ライトガイド体32Aと、第2ライトガイド体32Bと、第3ライトガイド体32Cと、を備えている。
【0041】
第1ライトガイド体32A、第2ライトガイド体32B及び第3ライトガイド体32Cは、車両前後方向Eに沿って並んで配置されており、それぞれは、略同じ形状に形成されている。第1ライトガイド体32A、第2ライトガイド体32B及び第3ライトガイド体32Cの並び方向は、車両前後方向Eとなっている。
【0042】
各ライトガイド体32は、車両上下方向Dに延在した矩形の棒状に形成されている。各ライトガイド体32の車両上側には、ライトガイド体32の延在方向に直交した方向に突出して凸部33が設けられている。凸部33は、各ライトガイド体32の車両前側、車両右側、車両後側及び車両左側の外周面に設けられている。
【0043】
第1ライトガイド体32Aには、車両下側に、車両前側に突出した爪35が設けられている。第3ライトガイド体32Cには、車両下側に、車両後側に突出した爪35が設けられている。
【0044】
<連結体40>
図4に示すように、連結体40は、ライトガイド体32の車両下方側に設けられている。連結体40は、光源52からの光がライトガイド体32に入射する光入射側に設けられている。連結体40は、板状に形成され、第1ライトガイド体32A、第2ライトガイド体32B及び第3ライトガイド体32Cの間を連結している。連結体40は、透明な樹脂で、ライトガイド体32と一体に形成されている。
【0045】
図3に示すように、連結体40は、第1連結部41Aと、第2連結部41Bと、第3連結部41Cと、第1接続部42と、第2接続部44と、第3接続部46と、第1繋ぎ部43と、第2繋ぎ部45と、を備えている。
【0046】
第1連結部41Aは、第1ライトガイド体32Aの車両左側面から車両左方に延在して形成されている。第1接続部42は、第1連結部41Aの先端から、車両後方に延在して形成されている。第1繋ぎ部43は、第1接続部42の先端から、車両左方に延在して形成されている。
【0047】
第2接続部44は、第1繋ぎ部43の先端から、車両後方に延在して、第2繋ぎ部45に接続されている。第2接続部44は、車両前後方向Eにおいて、第2ライトガイド体32Bを跨ぐように形成されている。
【0048】
第2連結部41Bは、第2ライトガイド体32Bの車両左側面から車両左方に延在して形成されている。第2連結部41Bは、第2接続部44の車両前後方向Eの中間部分に接続されている。
【0049】
第3連結部41Cは、第3ライトガイド体32Cの車両左側面から車両左方に延在して形成されている。第3接続部46は、第3連結部41Cの先端から、車両前方に延在して形成されている。第2繋ぎ部45は、第3接続部42の先端から、車両左方に延在して形成されている。
【0050】
連結体40は、ライトガイド体32の並び方向に延在する第1接続部42及び第3接続部46と、第2接続部44と、がライトガイド体32の並び方向と直交する方向において、異なる位置に配置されている。第1接続部42と第1繋ぎ部43とで形成される隅部と、第3接続部46と第2繋ぎ部45とで形成される隅部とは、経路がライトガイド体32から遠ざかる方向に屈曲した屈曲部を構成する。第2接続部44と第1繋ぎ部43とで形成される隅部と、第2接続部44と第2繋ぎ部45とで形成される隅部と、第1連結部41Aと第1接続部42とで形成される隅部と、第2連結部41Bと第2接続部44とで形成される隅部と、第1連結部41Cと第3接続部46とで形成される隅部とは、経路が屈曲した屈曲部を構成する。
【0051】
第1ライトガイド体32A、第2ライトガイド体32B及び第3ライトガイド体32C間の経路には、4箇所の屈曲部を有するようになっている。
【0052】
(第1空間部42A)
図3及び
図4に示すように、第1接続部42には、空間部としての第1空間部42Aが形成されている。第1空間部42Aは、第1接続部42の途中に設けられている。言い換えると、連結体40には、ライトガイド体32の並び方向において、第1ライトガイド体32Aから第2ライトガイド体32Bへの経路の途中に第1空間部42Aが形成されている。
【0053】
第1空間部42Aは、ライトガイド体32の並び方向において、第1ライトガイド体32Aと第2ライトガイド体32Bとの間に形成されている。第1空間部42Aは、車両上方に向かって開放した矩形のスリットとして形成されている。
【0054】
第1空間部42Aには、第1リブ29Aが配置されている。第1リブ29Aは、第1ライトガイド体32Aから第2ライトガイド体32Bへの光が遮光される遮光壁を構成する。
【0055】
(第2空間部46A)
第3接続部46には、空間部としての第2空間部46Aが形成されている。第2空間部46Aは、第3接続部46の途中に設けられている。言い換えると、連結体40には、ライトガイド体32の並び方向において、第3ライトガイド体32Bから第2ライトガイド体32Bへの経路の途中に第2空間部46Aが形成されている。
【0056】
第2空間部46Aは、ライトガイド体32の並び方向において、第2ライトガイド体32Bと第3ライトガイド体32Cとの間に形成されている。第2空間部46Aは、車両上方に向かって開放した矩形のスリットとして形成されている。言い換えると、第2空間部46Aは、ライトガイド体32の並び方向に直交方向に形成されたスリットにより形成されている。
【0057】
第2空間部46Aには、第2リブ29Bが配置されている。第2リブ29Bは、第3ライトガイド体32Cから第2ライトガイド体32Bへの光が遮光される遮光壁を構成する。
【0058】
(第3空間部S3)
図3に示すように、連結体40は、第1接続部42と、第1繋ぎ部43と、第2接続部44とで、クランク状に形成され、空間部としての第3空間部S3を有している。第3空間部S3は、第1繋ぎ部43と、第2接続部44と、第2連結部41Bとで囲まれて形成されている。第3空間部S3は、ライトガイド体32の並び方向において、第1ライトガイド体32Aから第2ライトガイド体32Bへの経路の途中に形成されている。
【0059】
第3空間部S3には、第3リブ29Cが配置されている。第3リブ29Cは、第1ライトガイド体32Aから第2ライトガイド体32Bへの光が遮光される遮光壁を構成する。
【0060】
(第4空間部S4)
連結体40は、第3接続部46と、第2繋ぎ部45と、第2接続部44とで、クランク状に形成され、空間部としての第4空間部S4を有している。第4空間部S4は、第2繋ぎ部45と、第2接続部44と、第2連結部41Bとで囲まれて形成されている。第4空間部S4は、ライトガイド体32の並び方向において、第3ライトガイド体32Cから第2ライトガイド体32Bへの経路の途中に形成されている。
【0061】
第4空間部S4には、第4リブ29Dが配置されている。第4リブ29Dは、第3ライトガイド体32Cから第2ライトガイド体32Bへの光が遮光される遮光壁を構成する。
【0062】
(プリント基板50)
図1及び
図4に示すように、プリント基板50は、ライトガイド30の裏側に設けられている。プリント基板50には、光源52としてのLEDが設けられている。光源52は、例えば、赤色の光を出力するようになっている。光源52は、第1光源52Aと、第2光源52Bと、第3光源52Cと、を有している。
【0063】
第1光源52Aは、第1ライトガイド体32Aの裏側に設けられている。第2光源52Bは、第2ライトガイド体32Bの裏側に設けられている。第3光源52Cは、第3ライトガイド体32Cの裏側に設けられている。
【0064】
[表示装置10の組立手順]
図1及び
図3に示すように、第1ライトガイド体32Aを第1筒状部22Aに挿入し、第2ライトガイド体32Bを第2筒状部22Bに挿入し、第3ライトガイド体32Cを第3筒状部22Cに挿入する。
【0065】
次いで、ライトガイド体32の凸部33が筒状部22の内周面に当接されて位置決めがされた状態で、ライトガイド体32の爪35を引っ掛け部25Aと引っ掛け部26Aとに引っ掛けることで、ライトガイド30をカバー部材20に取り付ける。
【0066】
この際、第1連結部41Aの上端が、第1切欠き23Aの底面に当接し、第2連結部41Bの上端が、第2切欠き23Bの底面に当接し、第3連結部41Cの上端が、第3切欠き23Aの底面に当接する。
【0067】
そして、ライトガイド30が取り付けられたカバー部材20をプリント基板50に設置することで、表示装置10が組み立てられる。
【0068】
[表示装置10の動作]
シフト装置(図示せず)が操作され、例えば、シフトポジションがリバースポジションとなると、
図4に示すように、第1光源52Aが車両上方に向けて点灯する。第1光源52Aが点灯すると、光は放射状に広がって車両上方に進む。ここで、第1光源52Aからの光が進む範囲を範囲Tとする。
【0069】
第1光源52Aからの光は、第1ライトガイド体32Aの下端から第1ライトガイド体32Aに入射して、第1ライトガイド体32Aの上端から出射し、第1透光部28Aが光るようになっている。
[本実施形態の作用]
本実施形態のライトガイド構造は、複数の透明なライトガイド体32と、ライトガイド体32間を連結し、ライトガイド体32と一体に形成された透明な連結体40であって、ライトガイド体32間の経路の途中に第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4が形成された連結体40と、を備える(
図3参照)。
【0070】
ライトガイド体32間の経路の途中に第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4が形成された連結体40を有することで、ライトガイド体32を介して、連結体40に侵入した光が、第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4を形成する連結体40の壁に衝突する。これにより、連結体40に侵入した光は、第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4を形成する連結体40の壁で反射するとともに、連結体40の外部に向けて漏洩することになる。そのため、連結体40を介して他のライトガイド体32に光が漏れることが抑制される。
【0071】
本実施形態のライトガイド構造では、第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4には、遮光壁が配置されている(
図3参照)。
【0072】
第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4には、遮光壁が配置されていることで、遮光壁によって、第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4を形成する連結体40の壁から漏洩した光は、遮光される。そのため、連結体40を介して他のライトガイド体32に光が漏れることが抑制される。
【0073】
本実施形態のライトガイド構造では、第3空間部S3及び第4空間部S4は、連結体40がクランク状に形成されることで、形成される(
図3参照)。
【0074】
第3空間部S3及び第4空間部S4は、連結体40がクランク状に形成されることで、連結体40に侵入した光が、クランク状を形成する連結体40の壁に衝突する。これにより、連結体40に侵入した光は、クランク状を形成する連結体40の壁で反射するとともに、連結体40の外部に向けて漏洩することになる。そのため、連結体40を介して他のライトガイド体32に光が漏れることが抑制される。
【0075】
しかも、第3空間部S3及び第4空間部S4は、連結体40がクランク状に形成されることで、形成されることで、連結体40の経路が長く形成される。そのため、連結体40を介して他のライトガイド体32に光が漏れることが抑制される。
【0076】
本実施形態のライトガイド構造では、第1空間部42A及び第2空間部46Aは、連結体40に、ライトガイド体32の並び方向に直交方向に形成されたスリットにより形成される(
図1参照)。
【0077】
第1空間部42A及び第2空間部46Aは、連結体40に、ライトガイド体32の並び方向に直交方向に形成されたスリットにより形成されることで、連結体40に侵入した光が、スリットを形成する連結体40の壁に衝突する。これにより、連結体40に侵入した光は、スリットを形成する連結体40の壁で反射するとともに、連結体40の外部に向けて漏洩することになる。そのため、連結体40を介して他のライトガイド体32に光が漏れることが抑制される。
【0078】
本実施形態のライトガイド構造では、ライトガイド体32の並び方向に延在する第1接続部42及び第3接続部46と、第2接続部44と、がライトガイド体32の並び方向と直交する方向において、異なる位置に配置されている(
図3参照)。
【0079】
連結体40は、ライトガイド体32の並び方向に延在する第1接続部42及び第3接続部46と、第2接続部44と、がライトガイド体32の並び方向と直交する方向において、異なる位置に配置されていることで、連結体40に侵入した光が、衝突する壁を増やすことができる。そのため、連結体40を介して他のライトガイド体32に光が漏れることが抑制される。
【0080】
本実施形態のライトガイド構造では、連結体40は、ライトガイド体32の光入射側に設けられている(
図4参照)。
【0081】
連結体40は、ライトガイド体32の光入射側に設けられていることで、放射状に広がる光源52からの光のの範囲Tの外側に連結体40が配置される。そのため、連結体40に侵入する光を抑制することができる。
【0082】
以上、本発明のライトガイド構造を、上記実施形態に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更などは許容される。
【0083】
連結体40の少なくとも一部には、表面処理(シボ、塗装)を施すこともできる。連結体40に表面処理が施されることで、連結体40に侵入した光が拡散され、連結体40を介して他のライトガイド体32に光が漏れることが抑制される。
【0084】
上記実施形態では、第3空間部S3及び第4空間部S4を形成するクランク状は、直角に屈曲して形成される例を示した。しかし、第3空間部及び第4空間部を形成するクランク状は、鋭角に屈曲して形成されてもよいし、鈍角に屈曲して形成されてもよい。
【0085】
上記実施形態では、第1ライトガイド体32A、第2ライトガイド体32B及び第3ライトガイド体32C間の経路には、4箇所の屈曲部を有するように、連結体40がクランク状に形成される例を示した。しかし、第1ライトガイド体32A、第2ライトガイド体32B及び第3ライトガイド体32C間の経路には、5箇所以上の屈曲部を有するように、連結体がクランク状に形成されてもよい。
【0086】
上記実施形態では、第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4には、遮光壁が配置される例を示した。しかし、第1空間部42A、第2空間部46A、第3空間部S3及び第4空間部S4には、遮光壁が配置されていなくてもよい。
【0087】
上記実施形態では、空間部は、ライトガイド体32の並び方向において、ライトガイド体32間の経路の途中に形成される例を示した。しかし、空間部は、ライトガイド体32間の経路の途中(例えば、第1連結部41A)に形成することもできる。
【0088】
上記実施形態では、ライトガイド構造を、車両の内装部品としてのシフト装置の操作に連動してシフトポジションが表示される表示装置に適用する例を示した。しかし、ライトガイド構造は、他の内装部品に適用することができる。
【符号の説明】
【0089】
32・・・ライトガイド体、40・・・連結体、42A・・・第1空間部(空間部の一例)、46A・・・第2空間部(空間部の一例)、S3・・・第3空間部(空間部の一例)、S4・・・第4空間部(空間部の一例)