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特開2024-82664フォントライブラリ生成方法、装置、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082664
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】フォントライブラリ生成方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/109 20200101AFI20240613BHJP
【FI】
G06F40/109
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196666
(22)【出願日】2022-12-08
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】522448089
【氏名又は名称】チュー ジョン
【氏名又は名称原語表記】CHU,John
【住所又は居所原語表記】82 BURSWOOD DRIVE, PAKURANGA 0612 AUCKLAND, New Zealand
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】チュー ジョン
【テーマコード(参考)】
5B109
【Fターム(参考)】
5B109RA05
5B109RA11
5B109RA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フォントライブラリ設計に存在する問題を解決することができるフォントライブラリ生成方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】フォントライブラリ設計方法は、様式化字画ライブラリを取得するステップS11と、基礎部材ライブラリ及び様式化字画ライブラリに基づいて、様式化部材ライブラリを構築するステップS12と、構造ライブラリ及び様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るステップS13と、様式化キャラクタをフォントライブラリに保存するステップS14と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォントライブラリ生成方法であって、
複数の様式化字画を含む様式化字画ライブラリを取得するステップと、
基礎部材ライブラリ及び前記様式化字画ライブラリに基づいて、複数の様式化部材を含む様式化部材ライブラリを構築するステップと、
構造ライブラリ及び前記様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るステップと、
前記様式化キャラクタを前記フォントライブラリに保存するステップと、
を含むことを特徴とするフォントライブラリ生成方法。
【請求項2】
前記の様式化字画ライブラリを取得するステップは、
前記様式化字画ライブラリを導入するステップ、及び/又は
他の字画ライブラリに対する調整命令に応答して、前記他の字画ライブラリ内の字画を調整することで前記様式化字画ライブラリを得るステップ
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の様式化字画ライブラリを取得するステップの後に、さらに、
前記基礎部材ライブラリ内での字画の変形規則に従って、少なくとも一部の前記様式化字画を変形させ、少なくとも一部の前記様式化字画の変形形態を得て、前記様式化字画ライブラリに補充するステップ
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記の基礎部材ライブラリ及び前記様式化字画ライブラリに基づいて、様式化部材ライブラリを構築するステップは、
前記基礎部材ライブラリ内の少なくとも一部の部材の字画を、前記様式化字画ライブラリ内の対応する様式化字画に置き換えて、前記様式化部材ライブラリを得るステップ
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記の基礎部材ライブラリ及び前記様式化字画ライブラリに基づいて、様式化部材ライブラリを構築するステップの後に、さらに、
部材の変形規則に従って少なくとも一部の前記様式化部材を変形させて、少なくとも一部の前記様式化部材の変形形態を得て、前記様式化部材ライブラリに補充するステップ
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記の構造ライブラリ及び前記様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るステップは、
前記キャラクタを構成する少なくとも1つの第1の部材と、前記構造ライブラリ内の、前記キャラクタに対応する第1の構造とを確定するステップと、
形態対応規則に従って、前記様式化部材ライブラリから、各前記第1の部材に対応する第1の様式化部材を選択するステップと、
前記第1の様式化部材を前記第1の構造に従って組み合わせて、前記様式化キャラクタを得るステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記の前記第1の様式化部材を前記第1の構造に従って組み合わせるステップは、
前記第1の様式化部材を、前記第1の構造内の対応する位置に配置するステップを含む
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の構造はさらにその中の部材重心を含み、前記の前記第1の様式化部材を前記第1の構造内の対応する位置に配置するステップは、
前記第1の様式化部材を、前記部材重心に従って、前記第1の構造内の対応する位置に配置するステップを含む
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記の構造ライブラリ及び前記様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るステップの前に、さらに、
前記構造ライブラリに対する調整命令に応答して、前記構造ライブラリ内の少なくとも一部の構造を調整するステップ
を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記調整命令は、部材間隔、視覚的重心、部材重心、視覚的字面及び部材字面のうちの少なくとも1つに対する調整命令を含むことができる
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
フォントライブラリ生成装置であって、
複数の様式化字画を含む様式化字画ライブラリを取得するように構成された取得モジュールと、
基礎部材ライブラリ及び前記様式化字画ライブラリに基づいて、複数の様式化部材を含む様式化部材ライブラリを構築するように構成された構築モジュールと、
構造ライブラリ及び前記様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るように構成された様式化モジュールと、
前記様式化キャラクタを前記フォントライブラリに保存するように構成された記憶モジュールと、
を含むことを特徴とするフォントライブラリ生成装置。
【請求項12】
電子機器であって、前記電子機器は、メモリとプロセッサを含み、前記メモリにはプログラム命令が記憶されており、前記プロセッサによって前記プログラム命令が実行されたときに、請求項1から11の何れか一項に記載の方法を実現する
ことを特徴とする電子機器。
【請求項13】
プログラム命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記プログラム命令がプロセッサによって実行されたときに、請求項1から11の何れか一項に記載の方法を実現する
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工知能の分野に関し、特に、フォントライブラリ生成方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
フォントライブラリとは、ある類の文字に使用される主要なキャラクタを含む電子文字フォントの集合のライブラリであり、コンピュータ、モバイル端末及び関連電子製品に広く使用されている。
【0003】
表音文字の場合、使用されるキャラクタの数は限られている。たとえば、英語では、その主に使用するキャラクタはラテンアルファベットであり、1つのライブラリの設計作業量は非常に少ない。しかし、表意機能を持つ文字については、その使用するキャラクタの数は表音文字よりはるかに多い。漢字を例にすると、常用漢字の数だけでも3000以上あり、情報交換用の漢語コード化キャラクタセットGB2312には6000以上の漢字が収録されているため、フォントライブラリの設計作業量は非常に大きい。
【0004】
関連技術において、漢字フォントライブラリの設計パターンは一般的に次のとおりである。漢字を字画に分解し、デザイナによって、字画を設計し、設計された字画を漢字に配置して、フォントライブラリを生成する。漢字では、字画の変形が多いため、漢字を大量に調整する必要であるだけではなく、合体構造の漢字が多く存在することにより、これらの調整作業の多くは重複する。そのため、フォントライブラリの設計には、設計周期が長く、設計過程が煩雑で、制作効率が悪く、制作コストが高く、標準化できないなどの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特許CN112434763A号公報
【0006】
本発明は、以下のステップを含むコンピュータに基づく漢字骨格生成方法を提供する。ステップaにおいて、設定された代表字を、設定された標準フォントと画素面積に従って画像化させ、代表字の画像表現形式を得る。ステップbにおいて、グレースケール化、二値化及びモルフォロジー変換を適用して、所望の代表字の二値画像表現形式を得る。ステップcにおいて、漢字図形を基本単位に分割して個別に記憶し、細線化アルゴリズムを用いて基本単位骨格に細線化する。ステップdにおいて、データベース内のパラメータを用いて、骨格基本単位に対してアフィン変換を行ってから再構成する。ステップeにおいて、余分な画素要素を切り抜き、生成する必要のある新しい字の骨格を得る。本発明によれば、従来のフォントライブラリの場合、一字一字設計しなければならず、周期が長く、作業が煩雑で、効率が低く、設計者の多くの作業時間を要し、コストが高い問題を解決できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願の目的は、関連技術におけるフォントライブラリ設計に存在する問題を解決することができるフォントライブラリ生成方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の実施例の一態様によれば、フォントライブラリ生成方法を提供し、前記方法は、複数の様式化字画を含む様式化字画ライブラリを取得するステップと、基礎部材ライブラリ及び様式化字画ライブラリに基づいて、複数の様式化部材を含む様式化部材ライブラリを構築するステップと、構造ライブラリ及び様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るステップと、様式化キャラクタをフォントライブラリに保存するステップと、を含む。
【0009】
本願の実施例の一態様によれば、フォントライブラリ生成装置を提供し、前記装置は、複数の様式化字画を含む様式化字画ライブラリを取得するように構成された取得モジュールと、基礎部材ライブラリ及び様式化字画ライブラリに基づいて、複数の様式化部材を含む様式化部材ライブラリを構築するように構成された構築モジュールと、構造ライブラリ及び様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るように構成された様式化モジュールと、様式化キャラクタをフォントライブラリに保存するように構成された記憶モジュールと、を含む。
【0010】
本願の実施例の一態様によれば、電子機器を提供し、前記電子機器は、プロセッサ及びメモリを含み、メモリにはプログラム命令が記憶されており、プロセッサによってプログラム命令が実行されたときに、上記の何れか一項に記載の方法が実現される。
【0011】
本願の実施例の一態様によれば、プログラム命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記プログラム命令がプロセッサによって実行されたときに、上記の何れか一項に記載の方法が実現される。
【発明の効果】
【0012】
本願の実施例が提供する技術案によれば、以下の有益効果を含むことが可能である。
【0013】
本願のいくつかの実施例によって提供される技術案において、複数の様式化字画を含む様式化字画ライブラリを取得し、基礎部材ライブラリ及び様式化字画ライブラリに基づいて、複数の様式化部材を含む様式化部材ライブラリを構築し、構造ライブラリ及び様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得て、様式化文字をフォントライブラリに保存する。これにより、フォントライブラリの生成過程を簡略化し、フォントライブラリの設計の敷居を低くし、また従来のフォント設計の、字画の太さを変化させる単一の設計方式を打破し、フォントの構造、字形などの面で新たな変化を求める。
【0014】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的なものにすぎず、本願を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
ここでの図面は明細書に含まれ、かつ本明細書の一部を構成し、本願に合致する実施例を示し、しかも明細書とともに本願の原理を解釈するのに用いられる。
図1】本願のフォントライブラリ生成方法の一実施例の模式フローチャートである。
図2】本願のフォントライブラリ生成方法の一実施例における字画「丿」の基礎形態の模式図である。
図3】本願のフォントライブラリ生成方法の一実施例における字画「丿」を含む基礎部材「人」の模式図である。
図4】本願のフォントライブラリ生成方法の一実施例における基礎部材「人」の狭幅化変形形態「イ」の模式図である。
図5】本願のフォントライブラリ生成方法の一実施例における基礎部材「人」の屈曲伸長変形形態「勹」の模式図である。
図6】本願のフォントライブラリ生成方法の一実施例における「勹」の偏平化圧縮変形形態「ク」の模式図である。
図7図1のS13の具体的な流れを示す模式図である。
図8】本願のフォントライブラリ生成方法のもう一つの実施例の模式フローチャートである。
図9】本願のフォントライブラリ生成装置の一実施例の構造模式図である。
図10】本願の電子機器の一実施例の構造模式図である。
図11】本願のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の一実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、添付の図面を参照して、例示的な実施例をより包括的に説明する。しかしながら、例示的な実施例は、様々な形態で実施することができ、本明細書に記載された範例に限定されるものとして理解されるべきではない、それよりむしろ、これらの実施例を提供することにより、本願はより包括的かつ完全なものとなり、例示的な実施例の構想が当業者に完全に伝わる。
【0017】
さらに、説明される特徴、構造、又は特性は、任意の適切な方法によって、1つまたは複数の実施例に組み込むことができる。以下の説明では、本願の実施例に対する十分な理解を与えるために、多くの具体的な詳細が提供される。しかしながら、当業者であれば、特定の詳細のうちの1つ以上なしに、本願の技術案を実施することができるか、又は他の方法、構成要素、装置、ステップ等を採用することができることを理解するであろう。他の場合では、本願の各態様を不明瞭にすることを避けるために、公知の方法、装置、実装又は動作について、詳細に図示又は説明しない。
【0018】
添付図面に示されるブロック図は、機能エンティティにすぎず、必ずしも物理的に独立したエンティティに対応する必要はない。すなわち、これらの機能エンティティは、ソフトウェアの形態で実現できるか、又は1つ又は複数のハードウェアモジュール又は集積回路内、或いは異なるネットワーク及び/又はプロセッサ装置及び/又はマイクロコントローラ装置内で実現することができる。
【0019】
図面に示されたフローチャートは例示的な説明にすぎず、すべての内容及び動作/ステップを含む必要があるわけでもなく、また、記載された順序で実行されなければならないわけでもない。例えば、分解可能な操作/ステップもあれば、結合や部分結合可能な操作/ステップもあるため、実際に実行される順序は実際の状況に応じて変わる可能性がある。
【0020】
図1は、本願のフォントライブラリ生成方法の一実施例のフローチャートを模式的に示しており、このフォントライブラリ生成方法の実行主体は、サーバであってもよく、例えば、図1に示すクライアント101であってもよい。図1を参照して示すように、このフォントライブラリ生成方法は、次のステップを含むことができる。
【0021】
S11において、様式化字画ライブラリを取得する。
【0022】
本実施例におけるフォントライブラリは、表意機能を有する文字(表意文字、表語文字)のために設計されるフォントであり、キャラクタは一般的に表意機能を持つ文字、例えば漢字(中国語の漢字、日本語の漢字、韓国語の漢字)、ベトナム語のチュノムなどに対応する。説明を容易にするために、以下では、漢字を例として、本願で提供するフォントライブラリ生成方法を説明するが、実際には、これらの方法は、表意機能を有する他の文字に適用することも可能である。
【0023】
様式化字画は、他の字画に対して様式化調整を行うことで得ることができ、他の字画は、基礎字画であってもよく、調整/設計された他の字画であってもよい。具体的には、様式化字画ライブラリを導入し、且つ/又は他の字画ライブラリに対する調整命令に応答して、他の字画ライブラリ内の字画を調整することで様式化字画ライブラリを得ることができる。他の字画ライブラリの数は、1つ又は複数であってもよく、具体的には、基礎字画ライブラリ、及び既存の字画ライブラリのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0024】
様式化字画ライブラリは複数の様式化字画を含む。記憶及び後続の処理を容易にするために、様式化字画をベクトル形式で記憶してもよい。様式化字画をベクトル形式で記憶する場合、記憶、修正、及び使用が容易になるように、後続の様式化部材及び生成されたフォントライブラリも通常ベクトル形式で記憶する。
【0025】
S12において、基礎部材ライブラリ及び様式化字画ライブラリに基づいて、様式化部材ライブラリを構築する。
【0026】
様式化部材ライブラリは、複数の様式化部材を含む。部材とは、文字構成力を有する独体漢字及びその変形を指し、偏旁部首とは必ずしも同じではない。各部材は、少なくとも1つの字画によって構成される。
【0027】
様式化部材ライブラリを構築するプロセスは、基礎部材ライブラリ内の各部材に含まれる字画を、対応する様式化字画に置き換えることを含むことができる。さらに、必要に応じて、少なくとも一部の様式化部材に対して最適化調整を行うことを含むことができる。
【0028】
S13において、構造ライブラリ及び様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得る。
【0029】
フォントライブラリを生成する前に、漢字を分解して、基礎字画ライブラリ、基礎部材ライブラリ、及び構造ライブラリを得ることができる。基礎字画ライブラリは、複数の基礎字画を含み、基礎部材ライブラリは、複数の基礎部材を含み、構造ライブラリは、漢字の各種平面構造を含む。各種構造には、その構造を構成する部材の数と、各部材の位置とが含まれ、各部材が具体的に何であるかを必ずしも限定するものではない。基礎字画ライブラリ、基礎部材ライブラリ、及び構造ライブラリは、異なるフォントライブラリの生成プロセスにおいて再利用することが可能である。
【0030】
部材を構成する際に字画が変形する可能性があるため、漢字に対する分解に基づいて字画の変形規則をまとめることができる。字画の変形規則は、各字画がどのような変形形態を持ち、各変形形態がどのように変形するかを含む。字画の変形規則に従って少なくとも一部の字画を変形させてその変形形態を得て、字画ライブラリに補充することができる。この補足プロセスは、様式化字画ライブラリ及び/又は様式化調整される前の他の字画ライブラリ(例えば、基礎字画ライブラリ)に適用することができる。
【0031】
部材は、漢字のキャラクタを構成するときに、変形することがある。したがって、漢字に対する分解に基づいて、部材の変形規則をまとめることができる。部材の変形規則は、各部材がどのような変形形態を持ち、各変形形態がどのように変形するかを含む。異なる様式のフォントに対応するために、部材の変形規則の数を1より多くすることができる。部材の変形規則に従って少なくとも一部の部材を変形させてその変形形態を得て、部材ライブラリに補充することができる。この補足プロセスは、様式化部材ライブラリ及び/又は基礎部材ライブラリに適用することができる。
【0032】
字画の変形規則、部材の変形規則等のまとめられた規則を保存するために、少なくとも1つの規則ライブラリを設置することができる。
【0033】
以下では、図面と合わせて、一つの字画「丿」を例に、基礎字画から漢字までの処理プロセスを例示して説明する。
【0034】
基礎字画「丿」の基礎形態/オリジナル形態、すなわち変形していない形態は図2に示されている。この字画を含む1つの基礎部材「人」は、図3に示すように、この部材では字画「丿」が変形したので、字画ライブラリに補足するために、その変形の形態規則と番号などの情報を記録する。
【0035】
基礎部材「人」を狭幅化変形させると、図4に示すような変形形態「イ」が得られ、屈曲伸長をさせると、図5に示すような変形形態「勹」が得られ、扁平化圧縮を行うと、図6に示すような変形形態「ク」が得られる。
【0036】
構造ライブラリは、1つの部材のみを有する独体構造と、少なくとも2つの部材を含む合体構造とを含む。合体構造における部材の組み合わせ方に応じて、合体構造を左右構造、上下構造、左中右構造等に、さらに分けることができる。
【0037】
構造ライブラリの構造と対応する具体的な部材を結合することで、具体的な漢字を得ることができる。例えば、「大」は基礎部材「人」及び基礎部材「一」がフレーム構造の形式で構成されており、「休」と「
」の2つの字はいずれも、図4に示す変形形態(「イ」)を構成部材の一つとし、他の部材と左右構造の形式で構成されており、「句」と「包」の2つの字はいずれも、変形形態「勹」を構成部材の一つとし、他の部材と右上囲み構造の形式で構成されており、「尓」と「色」の2文字はいずれも、図6に示す変形形態(「ク」)を構成部材の一つとし、他の部材と上下構造で構成されている。
【0038】
各漢字キャラクタについて、基礎部材ライブラリ及び構造ライブラリに基づいて確定される字形パラメータは、構造ライブラリ内の対応する構造と、当該構造内の各位置に対応する具体的な部材とを含むことができ、具体的な部材は基礎部材ライブラリから選ぶことが可能である。各漢字キャラクタについては、その字形パラメータに基づいて様式化することができる。
【0039】
漢字キャラクタの字形パラメータのうち、具体的な部材を示すパラメータは、どの部材のどの形態(オリジナル形態/具体的な変形形態)であるか、あるいは、どの部材であるかのみを示すことが可能である。後者の場合、キャラクタを様式化する際には、形態対応規則を参照する必要がある。形態対応規則は、漢字に対する分解と構造のドットマトリックス分布のまとめから得られるものであり、各部材の位置と選択すべき形態との対応関係を含む。異なる様式のフォントに対応するために、形態対応規則の数を1より多くすることができる。形態対応規則は、部材位置ライブラリなどの規則ライブラリに属することができる。
【0040】
図7に示すように、S13は、具体的には、以下のステップを含む。
【0041】
S131において、キャラクタを構成する少なくとも1つの第1の部材と、構造ライブラリ内の、キャラクタに対応する第1の構造とを確定する。
【0042】
第1の構造は、構造ライブラリ内の、当該キャラクタに対応する構造であり、第1の部材は、第1の構造内の各位置に対応する具体的な部材である。第1の部材及び第1の構造が確定されれば、対応する唯一のキャラクタを見つけることができ、その逆も同様である。
【0043】
S132において、形態対応規則に従って、様式化部材ライブラリから、各第1の部材に対応する第1の様式化部材を選択する。
【0044】
形態対応規則に従えば、各第1の部材がそれに対応する基礎部材のどの形態に属するかを確定し、それによって、対応する第1の様式化部材を選択することができる。
【0045】
S133において、第1の様式化部材を第1の構造に従って組み合わせて、様式化キャラクタを得る。
【0046】
具体的には、第1の様式化部材を、第1の構造内の対応する位置に配置することができる。
【0047】
例を挙げて説明すると、
の字は左右構造で、左の部材が「木」で、右の部材が「勾」であるので、様式化された「木」を左に、様式化された「勾」を右に入れ、組み合わせによって、様式化された上記漢字が得られる。
【0048】
より良い視覚的効果を得るために、より多くの視覚関連のパラメータを、フォントライブラリの生成プロセスに取り入れてもよい。これらのパラメータは、部材間隔、視覚的重心、部材重心、視覚的字面、部材字面等のうちの少なくとも1つを含むことができる。視覚的重心/視覚的字面は、実際の必要に応じてフォント/フォントライブラリ全体に対して確定することができる。
【0049】
視覚的重心とはキャラクタ全体の重心位置を指し、人間の目の視覚的重心は上方寄りであるので、視覚的重心は一般的に仮想ボディ枠全体の重心(すなわち真ん中)の上方にあるが、もちろん、設計上の必要に応じて、視覚的重心は仮想ボディ枠の重心と重なり或いはその下方に位置することもある。視覚的重心を確定すると、これをもとに、各構造内の各部材の重心を確定することができる。
【0050】
視覚的字面は、フォント/フォントライブラリ全体の平均字面率であってもよい。視覚的字面を確定すると、これをもとに、各構造の部材間隔及び/又は部材字面を確定することができる。人間の目の視覚的特性により、同じセットのフォント/フォントライブラリセット内でも、実際に同じ字面率のキャラクタであっても、輪郭や複雑さが異なる故に、字面率が異なって見えることがある。
【0051】
キャラクタの輪郭や複雑さに影響する要因の1つは構造である。視覚的効果をさらに改善するために、少なくとも一部の構造における部材間隔及び/又は部材字面は、視覚的字面に基づいて、構造の特徴に応じて調整して得られたものであってもよい。例えば、全包囲構造の漢字の輪郭は一般的に四角形であり、視覚的に膨張するため、その中の部材の字面は視覚的字面よりも小さい。品字構造の漢字の輪郭は一般的に三角形であり、視覚的字面に基づいて計算して得られた部材間隔に基づいて、上方の部材と下方の2つの部材間の垂直間隔を短くすることで、三角形の輪郭の底辺を上方に移動させることができる。
【0052】
キャラクタの輪郭や複雑さに影響するもう1つの要因は部材である。一部の構造の漢字については、その輪郭と複雑さは、その構造内の位置に具体的に使用される部材にも影響される。例えば、独体構造の場合、その輪郭と複雑さは使用される部材によって決まり、「人」は三角構造に属し、底辺を上方に移動させる必要があるが、「今」は菱形構造に属し、辺と角を外へ広げる必要がある。視覚効果をさらに改善するために、部材レベルでさらに適応的調整することができるが、調整に関連するパラメータを部材変形規則に含めてもよく、調整後の部材を変形形態として部材ライブラリに追加してもよい。
【0053】
これらの視覚的に関連するパラメータは、単独のライブラリで記憶してもよく、それに対応する階層(構造/部材)に応じて、対応するライブラリに記憶してもよい。
【0054】
部材を組み合わせる際に、視覚的に関連するパラメータが存在する場合、視覚的に関連するパラメータに従って組み合わせる必要がある。例えば、第1の構造がさらにその中の部材重心を含む場合、第1の様式化部材を部材重心に従って第1の構造内の対応する位置に配置することにより、様式化キャラクタを得ることができる。ここで、部材重心に従うとは、第1の様式化部材の重心を対応する部材重心に重ねることである。
【0055】
S14において、様式化キャラクタをフォントライブラリに保存する。
【0056】
フォントライブラリの生成中は、必要に応じて、以前に使用した字画ライブラリ、部材ライブラリ、ひいては規則を変更してから、生成プロセスを繰り返して実行することができる。様式化字画ライブラリ/様式化部材ライブラリを得てから、必要に応じて、その中の一部又は全部の要素を調整することが可能である。
【0057】
本実施例の実施により、部材における字画の変形、及び構造における部材の変形を標準化し、フォントライブラリ生成の過程を簡略化し、フォントライブラリ設計の敷居を低くし、また従来のフォント設計の、字画の太さを変化させる単一の設計方式を打破し、フォントの構造、字形などの面で新たな変化を求める。
【0058】
図8は、本願のフォントライブラリ生成方法のもう一つの実施例のフローチャートであり、本実施例は図1に示す実施例に対するさらなる拡張であり、それと同じ部分又は対応する部分については省略する。図8に示すように、本実施例は以下のステップを含む。
【0059】
S110において、様式化字画ライブラリを取得する。
【0060】
S120において、基礎部材ライブラリ内での字画の変形規則に従って、少なくとも一部の様式化字画を変形させ、少なくとも一部の様式化字画の変形形態を得て、様式化字画ライブラリに補充する。
【0061】
S130において、基礎部材ライブラリ及び様式化字画ライブラリに基づいて、様式化部材ライブラリを構築する。
【0062】
S140において、部材の変形規則に従って少なくとも一部の様式化部材を変形させて、少なくとも一部の様式化部材の変形形態を得て、様式化部材ライブラリに補充する。
【0063】
S150において、構造ライブラリに対する調整命令に応答して、構造ライブラリ内の少なくとも一部の構造を調整する。
【0064】
調整命令は、部材間隔、視覚的重心、部材重心、視覚的字面及び部材字面のうちの少なくとも1つに対する調整命令を含むことができる。
【0065】
S160において、構造ライブラリ及び様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得る。
【0066】
S170において、様式化キャラクタをフォントライブラリに保存する。
【0067】
以下に、本願の上述した実施例におけるフォントライブラリ生成方法を実行するために使用できる、本願の装置実施例を説明する。本願の装置実施例に開示されていない詳細については、本願の上述したフォントライブラリ生成方法の実施例を参照されたい。
【0068】
図9に示すように、本願のフォントライブラリ生成装置の一実施例は、取得モジュール11と、構築モジュール12と、様式化モジュール13と、記憶モジュール14とを含む。
【0069】
上記の案に基づいて、取得モジュール101は、複数の様式化字画を含む様式化字画ライブラリを取得するように構成されている。構築モジュール102、基礎部材ライブラリ及び前記様式化字画ライブラリに基づいて、複数の様式化部材を含む様式化部材ライブラリを構築するように構成されている。様式化モジュール103は、構造ライブラリ及び前記様式化部材ライブラリに基づいて、各キャラクタをそれぞれ様式化して、対応する様式化キャラクタを得るように構成されている。記憶モジュール104は、前記様式化キャラクタを前記フォントライブラリに保存するように構成されている。
【0070】
当業者であれば、本願の各態様がシステム、方法、又はプログラム製品として実現できることを理解できるであろう。したがって、本願の各態様は具体的には、本明細書では、「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称することができる、完全なハードウェア実施態様、完全なソフトウェア実施態様(ファームウェア、マイクロコードなどを含む)、又はハードウェア及びソフトウェアの態様を組み合わせた実施態様の形式として実現できる。
【0071】
以下、図10を参照して、本願のこのような実施例による電子機器について説明する。図10に示す電子機器は一例にすぎず、本願の実施例の機能及び使用範囲を制限するものではない。
【0072】
図10に示すように、電子機器は汎用コンピューティング機器の形式として表現されている。電子機器の構成要素は、少なくとも1つのプロセッサ21と、少なくとも1つのメモリ22と、異なるシステム構成要素(プロセッサ21及びメモリ22を含む)を接続するバスを含むことができるが、これらに限定されない。
【0073】
その中で、メモリ22は、上記の何れか一つの実施例によって提供される方法を実現するためのプログラム命令を記憶しており、プロセッサ21は、メモリ22に記憶されたプログラム命令を実行して、上述した方法実施例のステップを実行するように構成されている。なお、プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)と呼ぶこともできる。プロセッサ21は、信号の処理能力を有する集積回路チップであってもよい。プロセッサ21はまた、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブルロジックデバイス、個別ゲート又はトランジスタロジックデバイス、個別ハードウェア構成要素であってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、または、任意の従来のプロセッサ等であってもよい。
【0074】
メモリ22は、ランダムアクセスメモリセル(RAM)及び/又はキャッシュメモリセルなどの、揮発性メモリセルの形態の読み取り可能な媒体を含むことができ、さらに、読み取り専用メモリセル(ROM)を含むことができる。
【0075】
バスは、メモリセルバス又はメモリセルコントローラ、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、処理ユニット、又は複数のバス構造のうちの任意のバス構造を使用するローカルバスを含む、いくつかのバス構造のうちの1つ又は複数とすることができる。
【0076】
電子機器は、1つまたは複数の外部機器(例えばキーボード、ポインティング機器、Bluetooth機器)と通信することができるし、ユーザとこの電子機器とのやりとりを可能にする1つ又は複数の機器、及び/又は、この電子機器と1つ又は複数の他のコンピューティング機器との通信を可能にする任意の機器(例えば、ルータ、モデムなど)と通信することもできる。このような通信は、入出力(I/O)インターフェースを介して行うことができる。また、電子機器は、ネットワークアダプタを介して、1つまたは複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又はインターネットのような公衆ネットワーク)と通信することもできる。
【0077】
図11は本願のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の一実施例の構造模式図である。図11に示すように、本願の実施例のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体30は、実行されたときに、本願の上述した実施例で提供される方法を実現するプログラム命令31を記憶している。ここで、このプログラム命令31は、1つのコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器などとすることができる)又はプロセッサ(processor)が本願の各実施例の方法の全部又は一部のステップを実行するように、プログラムファイルを構成して、ソフトウェア製品の形態で上述したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体30に記憶することが可能である。一方、前述したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体30は、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶できる各種媒体、又はコンピュータ、サーバ、携帯電話、タブレットなどの端末機器を含む。
【0078】
以上の実施例の説明により、本明細書に記載された例示的な実施例は、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアに必要なハードウェアを組み合わせることによって実装されてもよいことは、当業者であれば容易に理解できる。したがって、本願の実施例による技術案は、ソフトウェア製品の形態で具現化できる。このソフトウェア製品は、不揮発性の記憶媒体(CD-ROM、USBメモリ、リムーバブルハードディスクなどとすることができる)又はネットワーク上で記憶することができ、1つのコンピューティング機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、端末装置、又はネットワーク機器などとすることができる)に、本願の実施例による方法を実行させるためのいくつかの命令を含むことができる。
【0079】
本願の一実施例によれば、本明細書に記載された上記方法を実現できるプログラム製品が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。いくつかの可能な実施例において、本願の各態様は、プログラムコードを含むプログラム製品の形態として実現することもでき、前記プログラム製品が端末機器上で実行されるときに、前記プログラムコードは、本明細書の上記「発明を実施するための形態」の部分に記載された、本願の様々な例示的な実施例によるステップを、前記端末機器に実行させる。
【0080】
本発明の一実施例によれば、上記方法を実施するためのプログラム製品は、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)を用いて且つプログラムコードを含むことができ、パーソナルコンピュータなどの端末機器上で実行することができる。しかしながら、本願のプログラム製品はこれに限定されるものではなく、本明細書において、読み取り可能な記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用する、またはこれらと組み合わせて使用することができるプログラムを含むかまたは記憶している任意の有形媒体とすることができる。
【0081】
前記プログラム製品は、1つまたは複数の読み取り可能な媒体の任意の組合せとすることができる。読み取り可能な媒体は、読み取り可能な信号媒体又は読み取り可能な記憶媒体とすることができる。読み取り可能な記憶媒体は、電気、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、又はデバイス、あるいはこれらの任意の組み合わせとすることができるが、これらに限定されない。読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は、1つまたは複数の導線を有する電気接続、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学メモリデバイス、磁気メモリデバイス、または上記の任意の適切な組み合わせを含む。
【0082】
コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、ベースバンド内でまたはキャリアの一部として伝搬する、読み取り可能なプログラムコードを搬送するデータ信号を含むことができる。このように伝搬するデータ信号は、電磁信号、光信号、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない様々な形式とすることが可能である。読み取り可能な信号媒体は、読み取り可能な記憶媒体以外の任意の読み取り可能な媒体であってもよく、この読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用する、またはこれらと組み合わせて使用するように構成されたプログラムを送信、伝搬、または伝送することができる。
【0083】
読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは、無線、有線、光ケーブル、RF等、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体を用いて伝送することができる。
【0084】
1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせを使用して、本願の動作を実行するためのプログラムコードを作成することができるが、前記プログラミング言語は、Java、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」言語又は類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、完全にユーザのコンピューティング機器上で実行されてもよいし、部分的にユーザのコンピューティング機器上で実行されてもよいし、1つの独立したソフトウェアパッケージとして実行されてもよいし、部分的にユーザのコンピューティング機器上で且つ部分的にリモートコンピューティング機器上で実行されてもよいし、または完全にリモートコンピューティング機器またはサーバ上で実行されてもよい。リモートコンピューティング機器が関与する場合、リモートコンピューティング機器は、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピューティング機器に接続されてもよく、または外部のコンピューティング機器に接続されてもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して接続される)。
【0085】
さらに、上記の図は、本明細書の例示的な実施例による方法に含まれる処理の模式的な説明にすぎず、限定するためのものではない。なお、上記の図に示された処理は、これらの処理の時間的順序を示したり、制限したりするものではないことは容易に理解できる。また、これらの処理は、例えば、複数のモジュールにおいて同期的又は非同期的に実行され得ることも容易に理解される。
【0086】
勿論、本願は、既に上述され且つ添付の図面に示された正確な構造に限定されるものではなく、その範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更を実施することが可能である。本願の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11