IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社トゥーワンの特許一覧

特開2024-82682部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム
<>
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図1
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図2
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図3
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図4
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図5
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図6
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図7
  • 特開-部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082682
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】部材管理装置、部材管理方法、部材管理処理のためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/14 20060101AFI20240613BHJP
   B25H 3/04 20060101ALI20240613BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
B65G1/14 K
B25H3/04
B65G1/137 E
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196697
(22)【出願日】2022-12-08
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】595173950
【氏名又は名称】株式会社トゥーワン
(74)【代理人】
【識別番号】100092130
【弁理士】
【氏名又は名称】若原 誠一
(72)【発明者】
【氏名】堀尾 順一
【テーマコード(参考)】
3C012
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3C012BJ02
3F022AA05
3F022EE01
3F022FF01
3F022MM07
3F022MM28
3F022PP03
3F522AA03
3F522BB03
3F522BB24
3F522CC01
3F522DD04
3F522DD05
3F522DD23
3F522DD34
3F522EE13
3F522GG03
3F522GG17
3F522GG19
3F522GG22
3F522GG24
3F522HH04
3F522KK02
3F522KK03
3F522LL38
3F522LL58
(57)【要約】
【課題】部品、工具、道具などの部材を過誤なく収納したり供給したりする。
【解決手段】各トレー23…(収納機構)それぞれは各部材に一対一で対応して区別される(ステップ14、15)。収納する部材のバーコードが入力されると(ステップ32)、対応するトレー23のみが開錠され当該部材を収納し(ステップ33)施錠される(ステップ34、35)。取り出す部材のバーコードが入力されると(ステップ42)、対応するトレー23が開錠され当該部材を取り出す(ステップ43)。1つのバーコードで取り出す部材が複数のときは、施錠後(ステップ44、45)次の部材のトレー23が開錠され当該部材を取り出し(ステップ49、50、43)施錠される(ステップ44、45)。図7の部材収納処理と図8の部材取り出し処理とは合体され両者同じプログラムで兼用されてもよい。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構に対して、
この収納機構への部材を収納する場合、指定された部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とさせ、
上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止させ、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とさせることを特徴とする部材管理方法。
【請求項2】
完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構に対して、
この収納機構への部材を収納する場合、指定された部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とする処理と、
上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止し、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする処理とを、コンピュータに実行させる部材管理のためのコンピュータプログラム。
【請求項3】
完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構と、
この収納機構への部材を収納する場合、指定された1つの部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とする第一の制御手段と、
上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止し、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする第二の制御手段とを備えたことを特徴とする部材管理装置。
【請求項4】
上記部材を識別する予め記憶された複数の部材の識別情報と、上記収納機構を識別する予め記憶された複数の収納機構の識別情報とは一対一で対応して、これら部材の識別情報と収納機構の識別情報は兼用されており、
上記部材を上記収納機構に収納可能とする場合、1つの識別情報で1つの部材または1つの収納機構が指定され、
上記部材を上記収納機構から取り出し可能とする場合、1つの識別情報で複数の部材または複数の収納機構が指定されることを特徴とする請求項3記載の部材管理装置。
【請求項5】
上記2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする場合において、すでに取り出し可能とされた収納機構については上記取り出し可能とする収納機構から除外されることを特徴とする請求項4記載の部材管理装置。
【請求項6】
上記収納機構への部材を収納する場合、上記複数の部材の1つが指定されたとき、他の部材の指定を禁止し、上記部材の全てが指定されないとき、上記部材の1つの指定を可能とする第一の禁止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の部材管理装置。
【請求項7】
上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の収納機構の1つから部材の取り出しを可能とされたとき、他の収納機構の指定を禁止し、上記複数の収納機構の全てから部材の取り出しを禁止されたとき、上記収納機構の1つまたは2つ以上の指定を可能とする第二の禁止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の部管理装置。
【請求項8】
上記2つ以上の部材を同時に指定することは、1つの識別情報または1つのバーコードの1回の入力または読み取りに基づき、
1つの部材のみを指定することは、同じく1つの識別情報または1つのバーコードの1回の入力または読み取りに基づくことを特徴とする請求項7記載の部材管理装置。
【請求項9】
上記同時に指定される2つ以上の部材は、同時に作業される部材、または上記完成品の近接した箇所に取り付けられる部材であることを特徴とする請求項8記載の部材管理装置。
【請求項10】
上記同時に指定される2つ以上の部材は、上記完成品を構成する部材と、この部材を完成前の半完成品に取り付けるための道具、または当該完成品または半完成品を計測する計測機であって、当該完成品を構成しない道具であって、上記完成品を完成させるための道具または計測機であることを特徴とする請求項9記載の部材管理装置。
【請求項11】
完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構に対して、
この収納機構の1つから部材が取り出されて、上記完成品を完成させるために用いられ、当該部材の上記収納機構における残量を検出させ、
この検出手段によって検出された残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知をさせることを特徴とする部材管理方法。
【請求項12】
完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構に対して、
この収納機構の1つから部材が取り出されて、上記完成品を完成させるために用いられ、当該部材の上記収納機構における残量を検出する処理と、
この検出手段によって検出された残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知をする処理とを、コンピュータに実行させる部材管理のためのコンピュータプログラム。
【請求項13】
完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構と、
この収納機構の1つから部材が取り出されて、上記完成品を完成させるために用いられ、当該部材の上記収納機構における残量を検出する検出手段と、
この検出手段によって検出された残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知手段とを備えたことを特徴とする部材管理装置。
【請求項14】
上記報知は、上記部材を取り出したときに実行されることを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。
【請求項15】
上記報知は、上記部材を収納したときに実行されることを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。
【請求項16】
上記検出手段では、上記部材の1個あたりの重量が計測され、上記収納機構における当該部材の残量の重量が計測され、この1個あたりの重量とこの残量の重量とから当該残量の個数が検出され、この残量の個数が、所定数以下となったとき、上記報知手段は当該部材の補充を促すことを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。
【請求項17】
上記検出手段では、上記部材の収納機構の底が見えるか否か検出され、底が見えれば、上記報知手段は当該部材の補充を促すことを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。
【請求項18】
上記検出手段では、上記収納機構に収納されている部材の高さが所定値より低くなれば、上記報知手段は当該部材の補充を促すことを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部材管理装置などに関し、特に部材を過誤なく確実にチェックできる装置に関し、例えば部品、工具などを過誤なく収納したり供給したり装置など関し、また作業の途中で部材が無くなって作業に支障が生じない装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物品、例えば車両を製造または修理するにあたって、部品、工具などの多数の部材を過誤なく整理して収納し、または過誤なく取り出して供給しなくてはならなかった。また、作業の途中で部材が無くなると作業を中断するなど支障が生じることもあった
【0003】
【特許文献1】実開平03-033812号公報
【特許文献2】特許第6948876号公報
【特許文献3】特開2020-195764号公報
【特許文献4】特開2020-154722号公報
【特許文献5】特開2015-170230号公報
【特許文献6】特開2014-072443号公報
【特許文献7】特開2012-216080号公報
【特許文献8】特開2010-113672号公報
【特許文献9】特開2009-294908号公報
【特許文献10】特開2008-090453号公報
【特許文献11】特開2006-019353号公報
【特許文献12】特開2005-280943号公報
【特許文献13】特開2004-288105号公報
【特許文献14】特開2004-038414号公報
【特許文献15】特開2003-192111号公報
【特許文献16】特開2002-073746号公報
【特許文献17】特開2002-026588号公報
【特許文献18】特開2002-019930号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、部材を過誤なく正確に収納したり供給したりなどでき、正確に管理できる部材管理装置/方法/コンピュータプログラムを提供することにある。この部材には、完成品を構成する各種の部品(半完成品、構成品などを含む。以下同じ。)などと、これら部品を装着・取り付けるなどに使用され、完成品を構成しない道具(工具、計測機などを含む。以下同じ)などを含む。また、完成品をつくる作業の途中で部材が無くなってしまうことを防いで、円滑な作業をできる部材管理装置/方法/コンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、 完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構と、 この収納機構への部材を収納する場合、指定された1つの部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とする第一の制御手段と、 上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止し、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする第二の制御手段とを備えた。
【0006】
また、本発明は、 完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構と、 この収納機構の1つから部材が取り出されて、上記完成品を完成させるために用いられ、当該部材の上記収納機構における残量を検出する検出手段と、 この検出手段によって検出された残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知手段とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
これにより、部材を間違えることが無く、部材を正確に管理して、完成品をつくることができる。また、収納機構における部材が作業の途中で無くなって、完成品に支障が生じてしまうことがなく、完成品の生産作業の効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】部材管理装置21の正面を示す。
図2】トレー23…及び施錠/解放装置27…の側面を示す。
図3】トレー23…及び施錠/解放装置27…の上面を示す。
図4】部材管理装置21の全体回路を示す。
図5】部材管理装置21の全体処理(部材管理処理)のフローチャートを示す。
図6】ステップ04の中で実行される部材登録モード処理のフローチャートを示す。
図7】ステップ04の中で実行される部材収納(呼出/入出庫)モード処理のフローチャートを示す。
図8】ステップ04の中で実行される部材取り出し(呼出/入出庫)モード処理のフローチャートを示す。
【符号の説明】
【0009】
1…コントローラ 2…アドレス/データバスライン
3…入力部 4…出力部
5…インターフェース部 6…情報記憶部
7…プログラム/データ記憶部
21…部材管理装置 22…棚板
23…トレー(収納機構)
24…底板 25…重量計
26…フック 27…施錠/解放装置
28…スリット 31…LED(青色/赤色)
32…タブレット 33…バーコードリーダー
34…静脈認証装置 35…カメラ
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(1)部材管理装置21
図1は、部材管理装置21の全体を示す。この部材管理装置21は大型の箱状で、この部材管理装置21の中には複数の水平の板状の棚板22…が形成されて仕切られ、この棚板22…の左右端は部材管理装置21の内面に固定されている。
【0011】
この棚板22…上には複数の小型の箱状のトレー23…(収納機構)が棚板22…上をスライド可能に設置されており、このトレー23…の材質は硬質樹脂などからなり、透明で光が透過可能となっているし、トレー23…の中が外から見るようになっている。このトレー23…の高さは棚板22…の間隔より若干小さい。部材管理装置21全体としては、トレー23…が複数段または複数列、設けられている。
【0012】
このトレー23…の底板24は厚みがあり、トレー23…の底板24…の後方の光が、底板24…の中を透過・反射などして前方に達して、部材管理装置21の前面から後方の光を容易に確認できる。この複数のトレー23…内の底板24の上には、平坦状の重量計25…がそれぞれ内蔵されている。この重量計25…の上板は平坦で、トレー23…の内側面に対してほぼ隙間が無く、部材が挟み込まれたり隙間に落下したりすることがない。
【0013】
この重量計25…でトレー23…内の部材の重量が計量されたり、残量が検出・計測されて、残量(投入量)が検出されたり、部材1個当たりの重量が計測されたりされる。この複数のトレー23…内にはそれぞれ完成品を構成するまたは完成させるための複数の部材(部品、道具、工具を含む)が区別/区分されて収納され/取り出され供給される。このトレー23…の1つから部材が取り出されて、完成品を完成させるために用いられる。
【0014】
図2及び図3は、トレー23…の側面図/断面図及び平面図を示す。それぞれのトレー23…の後面にはフック26…が固定され、このフック26…は金属製で、棒を垂直方向に折り曲げて「コ字状」にされ、フック26…全体としてはトレー23…の後方へ突出している。
【0015】
それぞれのトレー23…の後方の棚板22…の上には、施錠/解放装置27…が固定されている。この施錠/解放装置27…の前方中央には、切れ目状のスリット28…が形成され、このスリット28…内面側方からプランジャーが電磁的に出没するようになっている。
【0016】
上記トレー23…が棚板22…上をスライドしてトレー23…が閉められて、スリット28…内にフック26が入り込むように、トレー23…、フック26…、施錠/解放装置27…、スリット28…が配置される。上記スリット28…内には、フック26…が入り込んだことを感知するセンサーまたはスイッチが設けられている。
【0017】
このようにトレー23…が閉められて、フック26…がスリット28…内に入って、上記センサーまたはスイッチが作動して、スリット28…内の上記プランジャーが出てきて、フック26…に係合し、トレー23…施錠され、この結果トレー23…内の部材の取り出しが禁止される。
【0018】
上記スリット28…内の上記プランジャーが没してきて、フック26…とプランジャーとの係合が解かれ、トレー23…が開錠されると、フック26…がスリット28…内から出て、バネ付勢によってトレー23…の一部が跳びだして引き出されて開けられ、この結果トレー23…内の部材の取り出しが可能とされる。
【0019】
上記施錠/解放装置27…の側方には、LED(発光ダイオード)31…がそれぞれ設けられている。LED31…は、青色と赤色とがあり、トレー23…が開錠されている間は、青色のLED31…が点灯する。
【0020】
トレー23…内の部材が所定数以下、例えば5個以下、10個以下、…になると、赤色のLED31…が点灯する。上記部材を識別する部材情報が入力され読み込まれ、施錠/解放装置27…及びトレー23…が開錠されると、このLED31…(青色)は消灯から点灯へと切り換えられる。
【0021】
トレー23…が引き出されている間は、引き出されたトレー23…に対応するLED31(青色)のみが点灯し続ける。引き出されたトレー23…が閉じられ、上記センサーまたはスイッチが作動して、施錠/解放装置27…が施錠されると、このLED31…(青色)は点灯から消灯へと切り換えられる。
【0022】
上記部材管理装置21の上面にはタブレット32等の表示装置/入力装置/出力装置が設置され、後述するフローチャートで入力する情報が表示され、当該情報が入力され、同フローチャートで出力される情報が表示され、当該情報が出力される。
【0023】
タブレット32の横には、バーコードリーダー33等の入力装置が設置され、上記完成品を構成する複数の部材を識別する複数の部材情報が入力される。このバーコードリーダー33から入力されるバーコードは、例えば2次元QRまたは1次元、その他の次元、その他の部材を識別する情報などであり、1つのバーコードで1つの部材/1種類の部材の情報が入力されるが、1つのバーコードで複数の部材/複数種類の部材の情報が同時に入力されることもある。
【0024】
このバーコードリーダー33で入力された部材の情報に対応したトレー23…が開錠されて、対応する部材の取り出し/補充/供給/収納が可能となる。この部材には、工具/道具も含まれる。複数のトレー23…(収納機構)は、複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する。複数の部材の情報は、完成品を構成する複数の部材を識別し、情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に、予め記憶される。
【0025】
したがって、部材を識別する予め記憶された複数の部材の識別情報/バーコードと、トレー23…を識別する予め記憶された複数のトレー23…の識別情報とは一対一で対応して、これら部材の識別情報とトレー23…の識別情報は兼用されることになる。
【0026】
上記部材を上記トレー23…に収納可能とする場合、1つの識別情報/バーコードで1つの部材または1つのトレー23…が指定される。部材をトレー23…から取り出し可能とする場合、1つの識別情報/バーコードで複数の部材または複数のトレー23…が指定される。
【0027】
タブレット32の横には、静脈認証装置34等の入力装置が設置され、静脈認証装置34からは、部材管理者/部材使用者または管理者/使用者の各個体を識別する個体情報、つまり部材管理者/部材使用者または管理者/使用者の手のひらの静脈の形状が識別され静脈データが入力され照合される。カメラ35もタブレット32の横に設置され、カメラ35から上記部材の外観画像データが入力され、情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に上記部材の情報に対応して記憶される。
【0028】
(2)全体回路
図4は、部材管理装置21の中の全体回路を示し、部材管理のデータ処理装置、部材管理方法を実現するための装置、部材管理のためのコンピュータプログラムを実行する装置、部材管理装置21の全体回路を示す。
【0029】
この全体回路は、複数の部材管理装置21の中の1つに設けられているが、複数または全部の部材管理装置21の中に設けられてもよい。このような図4の部材管理装置21の全体回路(場合によって電源回路、バッテリー等も含む)等は、部材管理装置21の背面の収納箱から出し入れできる基板(図示せず)上などに設けられている。
【0030】
この全体回路は、コントローラ1(中央処理演算装置であるCPU、ROM、RAMなど)を中心に、アドレス信号及びデータ信号が双方向に伝達されるアドレス/データバスライン2を介して入力部3、出力部4、インターフェース部5、情報記憶部6、プログラム/データ記憶部7等と電気的に有線または無線で接続されて構成されている。
【0031】
入力部3は、上記部材管理装置21、施錠/解放装置27、重量計25…、タブレット32、バーコードリーダー33、静脈認証装置34、カメラ35、メイン設定スイッチ、サブ設定スイッチ、各種センサー、場合によってキーボ-ド、マウス、タッチパネル、デジタイザ、タブレットなどの文字入力装置などからなっており、入力された情報/データは情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に書き込まれ記憶される。
【0032】
タブレット32からは、文章データのほか、上記部材管理者/部材使用者または管理者/使用者の静脈データ、部材管理者/部材使用者のデータ、管理者/使用者のデータなどの各種データを処理するためのコマンド、設定・指示データ、その他の情報が入力される。
【0033】
重量計25…からのトレー23…内の部材の重量データは、光、レーザー、電波、音波、有線、無線などの通信手段を通じて、コントローラ1へ送られ、情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に書き込まれ記憶される。
【0034】
入力部3のバーコードリーダー33またはタブレット32からは、部材管理者/部材使用者が収納/供給する部材に対応するバーコード/その他のコードが読み取られたり、キーボードによって入力されたりし、さらにコントローラ31によって照合されたり、情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に書き込まれ記憶されたりする。
【0035】
入力部3の静脈認証装置34からは、部材管理者/部材使用者または管理者/使用者の各個体を識別する個体情報、つまり部材管理者/部材使用者または管理者/使用者の手のひらの静脈の形状が識別され静脈データが入力され、コントローラ31によって照合されたり、情報記憶部6に記憶されたりする。情報記憶部6には、部材管理者/部材使用者または管理者/使用者の静脈データが記憶され照合される。
【0036】
したがって、上記静脈データは、情報記憶部6に予め記憶された多数の部材管理者/部材使用者の各個体を識別する複数の個体情報、または管理者/使用者の個体を識別する個体情報となる。上記静脈認証装置34は、多数の部材管理者/部材使用者の中の1つの個体を検出する、または上記管理者/使用者の個体を検出する。
【0037】
そして、上記静脈認証装置34は、上記複数の個体情報と、上記検出された1つの個体の検出情報とを照合する、または管理者/使用者の個体情報と、上記検出された管理者/使用者の検出情報とを照合することになる。この静脈認証装置34で照合された管理者/使用者のみが、部材管理装置21のトレー23…を開閉できる。
【0038】
出力部4は、上記部材管理装置21、トレー23…、施錠/解放装置27、LED31…、タブレット32、携帯電話、ディスプレイ、プリンタなどから構成されており、上記静脈データ、部材管理者/部材使用者のデータ、管理者/使用者のデータなどの各種データ、種々の情報の入力画面、制御画面、出力画面などがタブレット32/表示装置の表示画面に表示/印刷されるなどの出力処理が行われる。
【0039】
この出力部4には、場合によって、静脈認証装置34で入力され情報記憶部6で記憶された静脈データ、各種メッセージ、各種データなどが出力される。情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に記憶され/読み出された情報/データは出力部4から出力される。
【0040】
インターフェース部5は、LANの入力ジャック、出力ジャックなどの送受信回路などからなり、外部入力装置と外部出力装置とからなる外部装置が接続される。このインターフェース部5のLANの入力ジャック、出力ジャックを通じて、その他のデータ、コマンド、設定・指示データ、その他の情報、プログラムが送受される。
【0041】
プログラム/データ記憶部7(内部記憶媒体/手段)はフラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、CD-ROMなどROM等の不揮発性メモリと、RAM、キャッシュメモリ、ハードディスク、磁気カード、磁気ディスク、CD-RAM、DVD(デジタルビデオディスク)等が用いられた一時記憶メモリという大別して2種類の記憶装置(記憶手段)から構成されている。
【0042】
そして、プログラム/データ記憶部7のROMには、部材管理装置21(全体回路)で実行されるプログラムや各種処理に使用される汎用データが記憶される。このプログラムは後述するフローチャートに対応している。また、プログラム/データ記憶部7の一時記憶メモリには、プログラム処理中のデータの一時的な蓄積等、つまりワーキングメモリ若しくはキャッシュメモリとして用いられる。
【0043】
また、情報記憶部6(外部記憶補助媒体/手段、補助記憶媒体)は、磁気ディスク、光ディスク、フレキシブルディスク(プロッピィーディスク)、磁気ドラム、磁気テープ、メモリカード、CD-RAM、CD-ROM、DVD、大規模半導体装置などの大量情報記憶/保存メディアとそれらのメディアへの情報書き込み/読み出し装置等(ドライブ装置、インターフェース回路)から構成されている。
【0044】
なお、場合によって、部材管理装置21は、情報記憶部6のROM内に予め記憶されたプログラムによって単一の処理が行われる専用装置とされ、情報記憶部6に保存されたプログラムが、適宜、プログラム/データ記憶部7のRAM内に呼び込まれて起動される汎用のコンピュータ装置とされる。この場合は、情報記憶部6には、コントローラ1によって実行される基本ソフト(オペレーティングソフト)、システムソフト、応用プログラムを含む各プログラムが保存されている。
【0045】
そして、部材管理装置21の電源立ち上げ時、または新たなプログラムの起動時等において、情報記憶部6から読み出され、プログラム/データ記憶部7のRAM等に一時的に保存されると共に、コントローラ1によって実行される。つまり、部材管理装置21によって実行されるプログラムが、情報記憶部6に保存されており、適宜読み出されてコントローラ1によって実行される。
【0046】
この場合、新たなプログラムへの変更は、情報記憶部6内に保存されているプログラム自体が置き換えられるか、若しくはプログラムの保存されているCD-ROM、磁気ディスク、フレキシブル磁気ディスク等が交換される(インストール/転送される)ことで行われる。
【0047】
また、プログラム/データ記憶部7のEPROMに保存されたプログラムを専用に実行するコンピュータ装置の場合には、同じように、CD-ROM、磁気ディスク、フレキシブル磁気ディスク等が交換される(インストール/転送される)ことに呼応してEPROM等の書き換えが行われるか、またはROM自体の交換によって達成される。
【0048】
なお、このプログラムの新規置き換えは、場合によって、上記インターフェース5を通じて、インターネット回線、電話回線、公衆回線またはLAN回線を介して接続されている他のコンピュータなどの外部装置から送られてくる。つまり、コンピュータ装置(全体回路)で実行されるプログラムが、情報記憶部6に対して直接的に交換されたり、インターネットなどの通信網を介して国内外の外部装置から送られてきたもので交換されたりする。
【0049】
したがって、場合によって、部材管理装置21(全体回路)において実行されるプログラムが、起動の度毎に、国内外の外部装置から送られてくる。つまり、部材管理装置21の情報記憶部6に応用プログラムが保存されておらず、国内外の外部装置から送られてくるプログラムを実行する端末装置の役目のみが、本発明の部材管理装置(全体回路)に与えられる。さらには、国内外の外部装置からプログラムとそのプログラムによって処理されるデータが共に送られてきて、そのプログラムによってデータ処理がなされた後、その結果が国内外の外部装置に送り返される。
【0050】
また、コンピュータ装置で実行されるプログラムは、場合によって、OSなどの基本プログラムを基に、応用プログラムが実行されるような、一般的なコンピュータシステムによるプログラムであり、OSを含む統一化された一つのプログラムのみが実行される専用のコンピュータシステムである。よって、それらの統一化されたプログラムが国内外の外部装置から与えられるし、応用プログラムまたは基本プログラムまたはプログラムの一部のみが国内外の外部装置から送られてきて実行される。
【0051】
なお、場合によって、本コンピュータ装置に予め別のオペレーティングシステム、システムプログラム(OS)、その他のプログラムが記憶され、上記プログラムはこれらのOS、その他のプログラムとともに実行される。このプログラムは本装置(コンピュータ本体)にインストールされ実行されるときに、別のプログラムとともにまたは単独で請求項(特許請求の範囲)または末尾の他の発明の効果の各請求項に記載された処理・機能を実行させる。
【0052】
また、場合によって、このプログラムの一部または全部が本装置以外の1つ以上の国内外の別装置に記憶されて実行され、本装置と別装置との間には通信手段を介して、これから処理するデータ/既に処理されたデータ/プログラムが送受され、本装置及び別装置全体として、本発明が実行される。これらの通信手段はインターネット通信システムなどである。
【0053】
上記出力部4の中のタブレット32、表示装置の表示画面、入力部3のタブレット32、バーコードリーダー33、静脈認証装置34、カメラ35は、通常は部材管理装置21の上面などに置かれ、部材管理装置21と一体不可分である。むろん、タブレット32、表示装置の表示画面、静脈認証装置34、カメラ35は部材管理装置21から分離して取扱い可能となっていてもよい。
【0054】
タブレット32、バーコードリーダー33、静脈認証装置34、カメラ35、表示装置は、部材管理装置21から分離して取扱い可能となっており、タブレット32、バーコードリーダー33、静脈認証装置34、カメラ35、表示装置だけを部材管理装置21から分離して部材管理者/部材使用者のもとまで持参して認証できる。なお、タブレット32、バーコードリーダー33、静脈認証装置34、カメラ35は部材管理装置21に一体不可分でもよい。
【0055】
(3)全体処理
図5は、コントローラ1によって実行される全体処理(部材管理処理)のフローチャートを示す。図5の処理は電源投入または当該プログラム実行の所定処理によって開始され、まず、イニシャライズ処理が実行され(ステップ01)、上記情報記憶部6、プログラム/データ記憶部7のエラーチェック、その他の初期化が行われる。
【0056】
次いで、選択すべきモードの一覧が全て表示される(ステップ02)。この選択されるモードは、部材登録モード、部材収納(呼出/入出庫)モード、部材取り出し(呼出/入出庫)モード、利用者登録モード、利用者照合モード、メンテナンスモードなどの複数のモードであり、この複数のモードのいずれかが選ばれるまで表示が継続され待機される(ステップ02、03)。キー操作、タッチ操作、タブレット32の操作などによって、複数のモードのいずれかが選択されれば、当該モードに応じた処理が実行される(ステップ04)。
【0057】
部材登録モードでは、上記複数のトレー23…のいずれに上記部材のいずれが収納されるかが登録されたり/変更されたり/削除されたりされる。この部材登録モードでは、部材の名称、部材の記号、部材のバーコード、部材の外観画像データ、その他の情報が入力される。
【0058】
部材収納(呼出/入出庫)モードでは、上記部材のいずれかが選択され、この部材に対応したトレー23のみが開錠され、上記部材が補充されて収納される。部材取り出し(呼出/入出庫)モードでは、上記部材のいずれかが選択され、この部材に対応したトレー23のみが開錠され、上記部材が取り出されて/供給される。
【0059】
情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7には、各トレー23…の識別情報、例えばトレーナンバー、このトレー23…に収納される部材の名称、部材の記号、部材のバーコードの変換コード(数値コード)、部材の外観画像データ、部材1個あたりの重量データ、このトレー23…の部材の残量データ、その他の情報がトレー23の識別情報/トレーナンバーごとに、または、部材ごとに、一対一で対応して書き込まれ/読み出され/記憶される。
【0060】
利用者登録モードでは、部材管理装置21または部材を利用する者が登録されたり/変更されたり/削除されたりする。この利用者登録モードでは、利用者の静脈データ、利用者の名前、利用者の顔などの写真、その他の情報が入力される。利用者照合モードでは、部材管理装置21を利用する者が、登録された利用者か否かが照合される。
【0061】
情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7には、各利用者ごとに、利用者の名前、利用者の顔などの写真、利用者の静脈データ、その他の情報が書き込まれ/読み出され/記憶される。利用者の静脈データは、上記静脈認証装置34から入力されて情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に記憶されたり、情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7から読み出されて表示されたり照合されたりする。これらの情報の一部は省略されてもよいし、利用者の氏名、顔写真データ、携帯番号、その他の情報が付加されてもよい。
【0062】
上記メンテナンスモードでは、全トレー23…または特定のトレー23…が開放されたり、利用者の一覧や、部材の一覧が表示されたり、情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7の記憶情報の表示、部品交換、修理、その他の情報変更などが実行されたりする。
【0063】
(4)部材登録モード処理
図6は、上記ステップ04の中で実行される部材登録モード処理のフローチャートを示す。この部材登録モード処理は、上記ステップ02でタブレット32に表示されたモード一覧のうち、上記ステップ03でタブレット32にて部材登録モードが選択されれば、実行される。
【0064】
この部材登録モードでは、「部材の一覧」、「新規登録」及び「戻る」のアイコンがタブレット32に表示され(ステップ11)、「新規登録」のアイコンをクリックすると(ステップ12)、部材の入力画面、「撮影」及び「保存」のアイコンがタブレット32に表示される(ステップ13)。
【0065】
上記タブレット32からトレー23…の識別情報/トレーナンバー、部材の名称が入力され、バーコードリーダー33から部材の記号、部材のバーコードが入力されると(ステップ14)、トレー23の識別情報/トレーナンバーに一対一で対応して、部材の名称、部材の記号、部材のバーコードの変換情報などが情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に書き込まれる(ステップ15)。
【0066】
なお、ステップ15の後で、後述するステップ51~58など、ステップ61~68などにおける部材1個あたりの重量データの計測、上記部材の補充/収納、上記部材の取り出/供給、上記部材の残量データの計測/警告などが実行されてもよい。このような処理は、後述する部材収納モード、部材取り出モードで実行される。
【0067】
上記ステップ13で、上記「撮影」のアイコンをクリックすると(ステップ16)、部材がカメラ35で撮影され、この外観画像データが、トレー23の識別情報/トレーナンバーに一対一で対応して情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に書き込まれる(ステップ17)。
【0068】
上記ステップ13で、上記「保存」のアイコンをクリックすると(ステップ18)、ステップ11に戻り、新たに入力された部材が追加された部材の一覧と「新規登録」「戻る」のアイコンがタブレット32に表示される。
【0069】
また、上記ステップ11で、「部材の一覧」または「戻る」のアイコンがクリックされるなど、他の処理が選択されると(ステップ20)、クリックされたアイコンに応じた処理が実行される(ステップ21)。上記「部材の一覧」が指定されると、すでに登録されている部材の一覧が表示されるので、すでに登録されている部材が確認できるし、すでに登録されている部材を重ねて登録してしまうことが無くなる。上記「戻る」が指定されると、上記ステップ02に戻る。
【0070】
(5)部材収納(呼出/入出庫)モード処理
図7は、上記ステップ04の中で実行される部材収納(呼出/入出庫)モード処理のフローチャートを示す。この部材収納(呼出/入出庫)モード処理は、上記ステップ02でタブレット32に表示されたモード一覧のうち、上記ステップ03でタブレット32にて部材収納(呼出/入出庫)モードが選択されれば、実行される。
【0071】
部材収納(呼出/入出庫)モードでは、タブレット32に「バーコードを読み込むとそのトレーが開きます」の文字列、「メニュー」及び「戻る」のアイコンがタブレット32に表示される(ステップ31)。
【0072】
これに対して、呼出して入出庫したい部材のバーコード/識別情報をバーコードリーダー33で1つずつ読み取ると(ステップ32)、一対一で対応するトレー23が開錠され、トレー23のLED31(青色)が点灯し(ステップ33)、部材の上記外観画像データが記憶されていれば表示される。
【0073】
この場合のバーコードは、カンバンなどとして利用者または管理者に渡され、または利用者または管理者があらかじめバーコードリストを印刷して準備して持参する。こうして、部材の識別情報を入力するだけで、トレー23…を開けることができる。
【0074】
このように、上記複数のトレー23…への部材を収納する場合において、上記ステップ32、33で、複数のトレー23…(部材)の1つが開錠されて指定され、部材の収納が可能とされたとき、他の部材/トレー23…(部材)は施錠されたままで指定が禁止され他の部材の収納が禁止される。
【0075】
また、上記トレー23…(部材)の全てが施錠されたままで指定されず、全てのトレー23…(部材)への部材の収納が禁止されたとき、上記トレー23…(部材)の1つが開錠可能とされ指定が可能とされ、部材の収納が可能とされる。
【0076】
次いで、情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に、この部材1個の重量データ、当該部材の残量データが記憶されていなければ(ステップ51)、当該部材をはじめてトレー23に補充/収納/取り出/供給することになる。
【0077】
この場合、例えば、「登録する部材1個をトレーに乗せてください」などがタブレット32に表示され、この部材1個が当該トレー23…に乗せられて、タブレット32からスイッチ操作があると(ステップ52)、この部材1個のデータが情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に、上記ステップ15のトレー23に対応して書き込まれる(ステップ53)。
【0078】
そして、例えば、「部材を複数トレーに入れてください」などがタブレット32に表示され、この複数の部材が当該トレー23…に乗せられて、部材の収納/補充がなされ、タブレット32からスイッチ操作があると(ステップ54)、この複数の部材のデータが残量データとして、情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に、上記ステップ15のトレー23に対応して書き込まれる(ステップ55)。
【0079】
この投入した部材の量が少なく、重量計25…からの重量データが、あらかじめ記憶された所定量、例えば5個、10個、…より少なければ、言い換えると投入量データ/残量データが少なければ(ステップ56)、LED31…(赤色)が点灯され、投入量/残量が少ないことが報知/警告される(ステップ57)。
【0080】
このように検出された部材の残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知がされる。 こうして、この報知は、部材を収納したときに実行される。この投入量/残量の個数は、重量計25…からの重量データを、上記ステップ53で書き込まれた、1個あたりの重量データで割れば求められる。上記ステップ57で報知/警告があれば、ステップ54に戻り、「部材を複数トレーに入れてください」が再び表示され、部材が投入/補充/収納される。
【0081】
このように、上記部材の1個あたりの重量が計測され、上記トレー23…における当該部材の残量の重量が計測される。そして、この1個あたりの重量とこの残量の重量とから当該残量の個数が検出され、この残量の個数が、所定数以下となったとき、当該部材の補充を促す報知がなされる。
【0082】
トレー23…内の部材の重量データが所定量より多くなれば(ステップ56)、LED31…(赤色)が消灯され、投入量/残量が少ないことの報知/警告が終了される(ステップ58)。こうして、部材の投入量が少ないとき、報知/警告がなされ、部材の残量が少なくなること、部材の残量が無くなることが防止される。なお、上記ステップ56~58の処理はここでは省略されてもよい。
【0083】
上記ステップ51ではじめてではなく2回目以降であれば(ステップ51)、開錠されたトレー23を引き出して開けて、上記バーコードに対応した部材を収納/補充する。この後、トレー23を閉じて、施錠/解放装置27のスリット28内のセンサー/スイッチを作動させると、トレー23が施錠され、上記LED31(青色)が消灯される(ステップ34、35)。
【0084】
この場合、他のトレー23…は施錠されたままである。こうして、この上記トレー23へ部材を収納する場合、指定された部材に対応した1つのトレー23へ当該部材が収納可能とされ、別の異なるトレー23…に間違えて収納/補充してしまうことがなく禁止される。また、この収納可能とされるトレー23のみが点灯され、他のトレー23…はすべて消灯されるので、収納可能とされるトレー23を間違えることがない。
【0085】
上記「戻る」のアイコンをクリックすると(ステップ36)、1つ前の状態に戻される(ステップ37)。また上記「メニュー」のアイコンをクリックすると(ステップ38)、上記ステップ02のモード一覧の表示の処理に戻される。
【0086】
(6)部材取り出し(呼出/入出庫)モード処理
図8は、上記ステップ04の中で実行される部材取り出し(呼出/入出庫)モード処理のフローチャートを示す。この部材取り出し(呼出/入出庫)モード処理は、上記ステップ02でタブレット32に表示されたモード一覧のうち、上記ステップ03でタブレット32にて部材取り出し(呼出/入出庫)モードが選択されれば、実行される。
【0087】
部材取り出し(呼出/入出庫)モードでは、タブレット32に「バーコードを読み込むとそのトレーが開きます」の文字列、「メニュー」及び「戻る」のアイコンがタブレット32に表示される(ステップ41)。
【0088】
これに対して、取り出して入出庫したい部材のバーコード/識別情報をバーコードリーダー33で1つずつ読み取ると(ステップ42)、一対一で対応するトレー23が開錠され、トレー23のLED31(青色)が点灯し(ステップ43)、部材の上記外観画像データが記憶されていれば表示される。
【0089】
この場合のバーコードは、カンバンなどとして利用者または管理者に渡され、または利用者または管理者があらかじめバーコードリストを印刷して準備して持参する。こうして、部材の識別情報を入力するだけで、トレー23…を開けて、対応する部材を取り出し/供給できる。
【0090】
このように、上記複数のトレー23…から部材を取り出す場合において、上記ステップ42、43で、複数のトレー23…(部材)の1つが開錠されて指定され、部材の取り出しが可能とされたとき、他のトレー23…(部材)は施錠されたままで指定が禁止され、部材の取り出しが禁止される。
【0091】
また、上記トレー23…(部材)の全てが施錠されたままで、全てのトレー23…(部材)から部材の取り出しが禁止されたとき、上記トレー23…(部材)の1つまたは2つ以上(ステップ49、50)が開錠可能とされ指定が可能とされ、部材の取り出しが可能とされる。
【0092】
上記ステップ43で開錠されたトレー23を引き出して開けて、上記バーコードに対応した部材を取り出し/供給する。この場合、他のトレー23…は施錠されたままである。こうして、この上記トレー23から部材を取り出す場合、指定された部材に対応した1つのトレー23から当該部材が取り出し可能とされ、別の異なるトレー23から間違えて取り出し/供給してしまうことがなく禁止される。また、この取り出し可能とされるトレー23のみが点灯され、他のトレー23…はすべて消灯されるので、取り出し可能とされるトレー23を間違えることがない。
【0093】
次いで、情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に、この部材1個の重量データ、当該部材の残量データが記憶されていなければ(ステップ61)、部材1個の重量データ、当該部材の残量データが、何らかの理由で消滅していることになる。
【0094】
この場合、例えば、「登録する部材1個をトレーに乗せてください」などがタブレット32に表示され、この部材1個が当該トレー23…に乗せられて、タブレット32からスイッチ操作があると(ステップ62)、この部材1個のデータが情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に、上記ステップ15のトレー23に対応して書き込まれる(ステップ63)。
【0095】
そして、例えば、「部材を複数トレーに入れてください」などがタブレット32に表示され、この複数の部材が当該トレー23…に乗せられて、部材の収納/補充がなされ、タブレット32からスイッチ操作があると(ステップ64)、この複数の部材のデータが残量データとして、情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に、上記ステップ15のトレー23に対応して書き込まれる(ステップ65)。
【0096】
この投入した部材の量が少なく、または上記ステップ43で部材を収納/補充した後の部材の残量が少なく、重量計25…からの重量データが、あらかじめ記憶された所定量、例えば5個、10個、…より少なければ、言い換えると残量データ/投入量データが少なければ(ステップ66)、LED31…(赤色)が点灯され、残量/投入量が少ないことが報知/警告される(ステップ67)。
【0097】
このように検出された部材の残量/投入量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知がされる。こうして、この報知は、部材を取り出したときに実行される。この残量/投入量の個数は、重量計25…からの重量データを、上記ステップ53で書き込まれた、1個あたりの重量データで割れば求められる。上記ステップ57で報知/警告があれば、ステップ54に戻り、「部材を複数トレーに入れてください」が再び表示され、部材が投入/補充/収納される。
【0098】
このように、上記部材の1個あたりの重量が計測され、上記トレー23…における当該部材の残量の重量が計測される。そして、この1個あたりの重量とこの残量の重量とから当該残量の個数が検出され、この残量の個数が、所定数以下となったとき、当該部材の補充を促す報知がなされる。
【0099】
トレー23…内の部材の重量データが所定量より多くなれば(ステップ66)、LED31…(赤色)が消灯され、投入量/残量が少ないことの報知/警告が終了される(ステップ68)。こうして、部材の残量が少ないとき、報知/警告がなされ、部材の残量が少なくなること、部材の残量が無くなることが防止される。
【0100】
上記ステップ61で、部材1個の重量データ、当該部材の残量データが記憶されていれば(ステップ61)、上記ステップ62~63の処理は行われない。なお、上記ステップ61~63またはステップ61~65の処理はここでは省略されてもよい。
【0101】
この部材取り出し(呼出/入出庫)モードで使用されるバーコードは、同時に指定される1つのバーコードに1つの部材の識別情報が含まれるものと、同時に読み込まれ指定される1つのバーコードに2つ以上/複数の識別情報が含まれるものがある。上記部材登録モードまたは部材収納(呼出/入出庫)モードで使用されるバーコード/識別情報は、同時に指定される1つのバーコードに1つの部材の識別情報のみが通常含まれる。しかし、複数でもよい。
【0102】
この後、トレー23を閉じて、施錠/解放装置27のスリット28内のセンサー/スイッチを作動させると、トレー23が施錠され、上記LED31(青色)が消灯される(ステップ44、45)。このステップ44、45(34、35)の前に、トレー23から取り出した部材が工具などの道具であれば、当該トレー23…にこの道具を戻す。
【0103】
これにより、道具を常に同じトレー23…に戻すことができ、道具を紛失することがない。この場合、センサーなどによって、当該トレー23…に道具が戻されていなければ、LED31…(赤色)が点灯され、報知される(ステップ66、67(56、57))。この報知は、その他の色のLED31…、音声などで実行されてもよい。
【0104】
上記1回で同時に読み取られる1つのバーコードの中に、2つ以上/複数の部材の情報が含まれており、2つ以上/複数の部材が同時に指定され、まだ取り出していない部材があれば(ステップ49)、残りの部材につき、上記ステップ43~45(ステップ66~68、ステップ61~65)の処理が繰り返され、同じバーコードの中で次の部材情報が指定され、次の一対一で対応するトレー23が開錠され、この次のトレー23のLED31(青色)が点灯する(ステップ50、43)。
【0105】
このように、バーコードで部材を指定するだけで、この部材が収納されているトレー23…のみを指定できる。また、2つ以上/複数の部材/トレー23…が1つのバーコードで同時に1回で指定できる。
【0106】
このように、部材をトレー23…に収納可能とする場合、1つの識別情報/バーコードで1つの部材または1つのトレー23…が指定される。しかし、部材をトレー23…から取り出し可能とする場合、1つの識別情報/バーコードで複数の部材または複数のトレー23…が指定されることもある。ところが、収納の場合にも、1つの識別情報/バーコードで複数の部材または複数のトレー23…が指定されてもよい。
【0107】
そして、2つ以上/複数の部材/トレー23…が1つのバーコードで同時に1回で指定されても、この各部材のトレー23…は同時には開錠されず、順次1つずつ開錠されていくので、この2つ以上/複数の部材を誤って混ぜてしまうことがなく、2つ以上/複数の部材を区別して取り出すことができる。ただし、例えば混ぜても区別し易い部材、混ぜても区別しにくい部材、その他の部材については、同時にトレー23…が開錠されてもよい。
【0108】
また、このステップ49、50では、2つ以上/複数の部材/トレー23…が1つのバーコードで同時に1回で指定されて、当該2つ以上/複数の部材/トレー23…のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上/複数の部材/トレー23…のうちの任意の1つの収納機構の部材のみの取り出しを可能とできる。
【0109】
この場合において、すでに取り出し可能とされた2つ以上/複数の部材/トレー23…については、取り出し可能とする2つ以上/複数の部材/トレー23…から除外される。なぜなら、1つのバーコードの複数の部材/トレー23…の情報は、このバーコード内の配列順に順次読み出され(ステップ50)、順次開錠(ステップ43)、順次施錠(ステップ45)されていき、すでに読み出された部材/トレー23…の情報はこの読み出しから除外されるからである。
【0110】
こうして、同時に指定された2つ以上/複数の部材に対応した2つ以上/複数のトレー23…につき、この2つ以上/複数のトレー23…のうち1つのトレー23が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上/複数のトレー23…のうち他のトレー23…の部材の取り出しが禁止される。そして、当該2つ以上/複数のトレー23…のすべてが閉じられて取り出し禁止とされたとき、2つ以上/複数のトレー23…のうちの任意の1つのトレー23の部材の取り出しが可能とされる。
【0111】
上記の場合、上記部材の取り出し/トレー23…の開錠の順番は、同時に指定される1つのバーコード内に含まれ形成される各部材のバーコード内に形成された順番となる。しかし、この各部材のバーコードから変換された情報が、部材の名称、部材の記号の50音順、アルファベット順、数字の順番などに並べ替えて、順番に開錠されてもよく、取り出される部材の順番は任意である。
【0112】
このように、2つ以上の部材/トレー23…を同時に指定することは、1つのバーコード(識別情報)の1回の同時の入力または読み取りに基づいている(ステップ49→50→43)。また、1つの部材/トレー23のみを指定することは、同じく1つの識別情報または1つのバーコード(識別情報)の1回の同時の入力または読み取りに基づいている(ステップ49→41)。
【0113】
上記「戻る」のアイコンをクリックすると(ステップ46)、1つ前の状態に戻される(ステップ47)。また上記「メニュー」のアイコンをクリックすると(ステップ48)、上記ステップ02のモード一覧の表示の処理に戻される。
【0114】
当該部材取り出し(呼出/入出庫)モード処理で、同時に指定される2つ以上の部材は、ボルトとナットのように、同時に作業される2つ以上の部材であってもよい。また、この同時に指定される2つ以上の部材は、上記完成品の近接した箇所に取り付けられる部材であってもよい。
【0115】
当該部材取り出し(呼出/入出庫)モード処理で、同時に指定される2つ以上の部材は、ボルト・ナットとスパナのように、上記完成品を構成する部材のほか、この部材を完成前の半完成品に取り付けるための道具であってもよい。またノギスのように、完成品または半完成品を計測する計測機でもよい。このように当該完成品を構成しないで、当該完成品を完成させるための道具または計測機であってもよい。
【0116】
上記バーコード/識別情報自体は各部材/各トレー23…については同一であるが、上記図6の部材の登録処理、図7の部材の収納処理、図8の部材の取り出し処理では、使用される複数のバーコードリスト/識別情報リストはそれぞれで異なるリストが用いられる。
【0117】
さらに、図8の部材の取り出し処理で、1つのバーコード/識別情報で複数の部材を同時指定するときは、図6の部材の登録処理、図7の部材の収納処理で使用された1つの部材に対応した1つのバーコード/識別情報とは異なるものとなる。しかし、図6の部材の登録処理、図7の部材の収納処理でも、1つのバーコード/識別情報で複数の部材を同時指定してもよい。
【0118】
(7)第二実施形態
第二実施形態では、上記図7の部材収納(呼出/入出庫)モード処理と図8の部材取り出し(呼出/入出庫)モード処理とは、同じ処理として両者兼用されて一体化される。両者で異なるのは上記ステップ49、50の処理であるが、部材収納(呼出/入出庫)モード処理で使用される、同時に指定される1つのバーコードには1つの部材情報のみが含まれているので、実際には、部材収納(呼出/入出庫)モード処理では、ステップ49、50の処理は実行されない。
【0119】
この場合、上記ステップ33、43でトレー23…が開放されたとき、部材を収納しても部材を取り出してもよいことになる。この場合でも、当該ステップ33→35、43→45そのものが、「収納機構への部材を収納することと、収納機構から部材を取り出すこととのいずれかを選択する」または「収納機構への部材を収納するモードと、収納機構から部材を取り出すモードとのいずれかを選択する」といえるし、ステップ33、43そのものが「上記収納機構への部材を収納する場合」または「上記収納機構への部材を収納するモードが選択された場合」といえるし、「上記収納機構から部材を取り出す場合」または「上記収納機構から部材を取り出すモードが選択された場合」ともいえる。しかし、このようなモードの選択は省略してもよい。
【0120】
また、上記ステップ33の前、またはステップ52~53の前、さらにはステップ54~55の前、上記ステップ43の前、またはステップ62~63の前、さらにはステップ64~65の前で、部材収納モードか否か判別され、部材収納モードが選択されていれば、当該ステップ33、ステップ52~53、さらにはステップ54~55、ステップ43、ステップ62~63、さらにはステップ64~65が実行される。これにより、「収納機構への部材を収納する場合、指定された部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とする」または「収納機構への部材を収納するモードが選択された場合、指定された部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とする」といえる。しかし、このようなモードの選択は省略してもよい。
【0121】
さらに、上記ステップ49~50→43の前で、部材取り出モードか否か判別され、当該部材取り出モードであれば、当該ステップ49~50→43が実行される。これにより、「収納機構から部材を取り出すモードが選択された場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止し、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする」といえる。このようなモードの選択は省略してもよい。
【0122】
上記重量計25…はトレー23…の外、例えば、部材管理装置21の上面に1つだけ設けられ、トレー23…内の重量計25…は省略される。そして、部材の収納/取り出しごとにトレー23…が引き出され、この重量計25…に乗せられて、部材1個の重量が計測され、残量の計測が実行され(ステップ53、55、63、65)、残量の少ないことの報知がなされ(ステップ56、57、66、67)、部材の収納/取り出しがなされ(ステップ33、43)、トレー23…がもとに戻され施錠される(ステップ35、45)。
【0123】
この第二実施形態の他の構成、作用、効果は、上記第一実施形態と同じであり、これらの説明は本実施形態でも記載されているものとするし、本実施形態の記載内容も上記第一実施形態にも記載されているものとする。
【0124】
(8)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、本部材管理装置、部材管理方法、部材管理のためのコンピュータプログラムは、複数の国、国内外に分散して設けられた装置、プログラム、AI(人工知能)によって、実行されてもよい。
【0125】
上記ステップ52~53、62~63に部材1個の重量計測、ステップ56~58、66~68の残量報知は、複数の部材管理装置21を統括して管理する回路/装置であって、図4と同様の管理するセンターの回路/装置で実行され、必要に応じて、各部材管理装置21に送られて処理されタブレット32などに表示されてもよい。
【0126】
重量計25…は、各トレー23…ごとに設けられず、部材管理装置21のトレー23…の外に1つ設けられ、ここでそれぞれの部材1個の重量が計測されてもよい。これは、上記ステップ15、53、63で実行される。
【0127】
上記残量データの計量は、各トレー23…にそれぞれ光センサーが設けられ、ステップ56、66で、トレー23…の底板24…から反射光の光量が部材からの反射光の光量より多くなれば、例えば50%以上、または25%以上、または75%以上になって、当該光センサーからの検知光量が所定値より増加するため、当該検知信号がコントローラ1へ送られて、上記ステップ57、67の処理が実行され、報知/警告/LED31…(赤色)の点灯が実行されてもよい。
【0128】
上記光センサーは撮影装置であってもよい。この場合、ステップ56、66で、トレー23…の部材と底板24…とが撮影装置によって撮影され、底板24…が写り出したら、または底板24…の中に写る部材の数が計測される。この光センサーはトレー23…内にそれぞれ設けられるが、トレー23…外に設けられトレー23…の側壁の透明窓を通して残量が検出されてもよい。
【0129】
そして、この計測部材数が所定数以下になれば、当該検出信号がコントローラ1へ送られて、上記ステップ57、67の処理が実行され、報知/警告/LED31…(赤色)の点灯が実行されてもよい。こうして、上記部材のトレー23…の底が見えるか否か検出され、底が見えれば、上記報知がなされ、部材の補充が促される。
【0130】
上記光センサーはフォトカプラでもよい。この場合、ステップ56、66で、フォトカプラはトレー23…の後面、側面、前面の外側などに設けられ、内の部材に当たって反射して検出されていた光が、部材が減って、光が透過して反射しなくなると、当該検知信号がコントローラ1へ送られて、上記ステップ57、67の処理が実行され、報知/警告/LED31…(赤色)の点灯が実行されてもよい。
【0131】
この場合、トレー23…は透明であるが、フォトカプラ付近のみが窓状に透明であってもよい。これにより、上記トレー23…/収納機構に収納されている部材の高さが、フォトカプラで検出されている所定値より低くなれば、これが検出され、部材の補充を促すことがLED31…(赤色)、タブレット32などで報知される。フォトカプラはトレー23…の中に設けられてもよい。
【0132】
重量計25…は、トレー23…の外、例えばトレー23…の下に設けられてもよい。これでも部材の残量が検出される。上記ステップ66~68の残量検出、報知の処理は、ステップ35、45の後、ステップ36、46の前、ステップ38、48の前など、どこで実行されてもよい。
【0133】
LED31…(赤色)は省略され、代わりにLED31…(青色)が点滅するなど、一色のLED31…で、ステップ33~35・43~45のトレー23…開錠と、ステップ57~58・67~68の残量少ないことの報知/警告とで、点灯状態が切り換えられてもよい。逆に、LED31…(赤色・青色)は、他の色を用いてもよい。
【0134】
1つのトレー23…内が区分けされて、バーコード/識別情報が異なる複数の部材が収納/取り出されてされてもよい。この場合、例えば、1つのトレー23…の区分けされた手前の部材が収納、取出されるときは、LED31…(青色/緑色)、奥の部材が収納、取出されるときは、LED31…(黄色/赤色)が点灯されたり、タブレット32に表示されたりする。
【0135】
この場合、例えば「手前の部材をお取りください」または「奥の部材をお取りください」という音声で報知されてもよい。この処理のLED31…(青色/緑色)/(黄色/赤色)切り替えは、ステップ32、42で入力されたバーコード/識別情報に応じて、上記ステップ33、43で実行される。
【0136】
また、1つの部材が複数のトレー23…に収納/取出されてもよい。この場合、例えば、同じ部材の複数のトレー23…の1つ目が開錠されるときは、LED31…(青色/緑色)、2つ目のトレー23…が収納、取出されるときは、LED31…(黄色/赤色)が点灯されたり、…、タブレット32に表示されたりする。
【0137】
この場合、例えば「○○番のトレーの部材をお取りください」または「△△番のトレーの部材をお取りください」という音声で報知されてもよい。この処理のLED31…(青色/緑色)/(黄色/赤色)切り替えは、ステップ32、42で入力されるバーコード/識別情報の呼び出し回数を記憶しておき、この呼び出し回数の数に応じて、上記ステップ33、43で実行される。また、このステップ32、33、42、43で、上記同じ部材の入っているトレー23…が同時に開錠/施錠されてもよい。
【0138】
各部材は、ねじ、ボルト、ナット、ばね、リンク、ベアリング、針金、パイプ、レンズなど、スパナ、レンチ、ドライバー、プライマー、ドリル、カッター、剪断機、巻き尺、定規、ノギス、マイクロメータなど、車両、電気製品、通信機器、OA機器、パソコン、半導体、事務用品、家電、台所用品、入浴用品、トイレ用品、家具、扉、窓、雑貨、日用品、衣類、帽子、履物、食品、眼鏡、照明用品、光学用品、スポーツ用品、家屋、建築物、…、の各部品、各部品を取り付けるための工具、計測機、道具など、なんでもよい。
【0139】
上記報知は、LED31…(青色・赤色)によってなされたが、音声・表示などで「〇〇番トレーが開きました」「〇〇番トレーが閉じました」「〇〇番トレーの部材の残量が少なくなりました」「〇〇番トレーの部材の残量は十分にあります」というように、タブレット32、スピーカーなどで報知されてもよい。このような報知は、使用者・管理者の所持している携帯機器、携帯電話などになされてもよい。
【0140】
上記部材の識別情報は、2次元バーコードのほか、1次元バーコード、ホログラム使用の3次元以上のバーコード、部品番号、部品記号、製品番号、製品記号、識別番号、識別記号、部材の画像情報、その他の識別情報でもよい。部材の識別情報は、トレー23…(収納機構)の識別情報と一対一で対応していてもよいし、対応していなくてもよい。
【0141】
この対応していない場合には、複数の部材の識別情報が1つのトレー23…(収納機構)に対応してもよいし、1つの部材の識別情報が複数のトレー23…(収納機構)に対応してもよい。この場合、1つの部材が多くて、複数のトレー23…(収納機構)に対応していたり、1つのトレー23…(収納機構)が大きくて、1つのトレー23…(収納機構)に複数の部材が同時に収納されたりする。
【0142】
上記トレー23…は、直方体状、多面体状、円柱、楕円柱、角柱、半円柱、半楕円柱、半角柱、円錐台、角錐台、球、卵形、半球、半卵形、多面体、ひょうたん形、鋸歯状、その他の立体形状、これらの組み合わせ立体形状でもよく、透明、半透明、一部透明、不透明でもよい。
【0143】
トレー23…の間に仕切りがあってもよく、各トレー23…に蓋があってもよいし、棚板22…は無くてもよい。この蓋は、上記施錠/解放装置27…によって、開錠されたり施錠されたりされてもよい。トレー23…の幅、奥行き、高さは数センチメートル乃至数十センチメートルであるが、もっと大きくても、もっと小さくてもよい。
【0144】
上記各トレー23…を区別する情報は、トレーナンバー、2次元バーコードのほか、1次元バーコード、ホログラム使用の3次元以上のバーコード、部品番号、部品記号、製品番号、製品記号、識別番号、識別記号、トレー23…の画像情報、その他の識別情報/区別情報でもよい。トレー23…の識別情報は、部材の識別情報と一対一で対応していてもよいし、対応していなくてもよい。
【0145】
上記図7の部材収納モードまたは図8の部材取り出モードでは、図7または図8の操作/処理のたびに、ステップ32、42で、収納/取り出のバーコードを読み取っていたが、図7または図8の操作/処理の前に複数のバーコードを読み取って記憶しておき、順次読み出して、図7または図8の操作/処理が繰り返されてもよい。
【0146】
この場合、ステップ32、42では、次の部材のバーコードが順次読み出されたか否か判別されていくことになる。この場合でも、ステップ49、50で、1つのバーコードで複数の部材の取り出しが順次実行される。
【0147】
ステップ49、50の1つのバーコードで複数の部材の取り出し処理は、図7のステップ35の後に実行されてもよい。この場合、1つのバーコードで複数の部材の収納処理が実行される。ステップ49、50の処理は1つのバーコードの複数の部材につき繰り返され、トレー23…がバーコード内の順番に沿って開錠/施錠されていくが、同時に開錠/施錠されてもよい。
【0148】
各管理者/各使用者を識別する複数の個体情報は、静脈の平面形状または立体形状のほか、指紋、光彩、虹彩、唇、耳、諺文、歩き方、顔の画像、遺伝子、血液型、健康保険番号、社会保障番号、運転免許証番号、住民基本台帳番号、氏名、年齢、生年月日、男女、電話番号、納税者番号、身長、体重、癖、部材管理者/部材使用者固有のパスワード、静止画像、動画像などでもよい。
【0149】
本部材管理装置21は、工場に設置されるほか、設計所、試作所、カーレース場、部材施設、介護施設、老人施設、集合住宅、その他各種施設、個人所有の建築物、部材の管理者/使用者の自宅などにも設置可能であり、この場合携帯電話、モバイル、タブレット、パソコンなどが、上記入力部3、出力部4または部材管理装置21として使用可能である。
【0150】
上記ステップ14~15、16~17、31~32、52~53、54~55、56~58、33~34~35、41~42、62~63、64~65、66~68、43~44~45の各処理の一部または全部の各順番は、入れ替えられてもよい、一部省略されてもよい。
【0151】
上記図5図8の各フローチャートにおいては、それぞれの処理の順番は一部入れ変えてもよいし、一部省略されてもよいし、各ステップが均等の他の処理に置き換えられてもよいし、同等の機能を発揮するハードまたは回路、AI(人工知能)で一部または全部が置き換え可能である。
【0152】
上記図1図8のコントローラ1、アドレス/データバスライン2、入力部3、出力部4、インターフェース部5、情報記憶部6、プログラム/データ記憶部7、部材管理装置21、棚板22…、トレー23…、底板24…、重量計25…、フック26…、施錠/解放装置27…、スリット28…、LED31…(青色、赤色)、タブレット32、バーコードリーダー33、静脈認証装置34、カメラ35、部材、図5図8の各ステップは、単数でも複数でも3つ以上でもよいし、これらそれぞれの構成、動作、作用、工程または機能の一部または全体は省略されてもよいし、分割分離されてその数が増えても減ってもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他の物に置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体または一体化されて兼用されてもよいし、向きは図示のもののほか、90度、0度乃至180度、上下、左右、前後、表裏、手前、奥に傾斜/向きを変えて/反転されて使用されてもよく、それぞれの寸法の相対的大小は切り換えられてもよいし同じでもよく、一部または全部省略されてもよいし、形状は、平坦、カーブしていてもよいし、穴が開いていてもよいし、凹凸があってもよいし、方形、長方形、正方形、三角形、円板、楕円板、多角形板、台形板、半楕円形、平行四辺形、菱形、多角形、三角形、台形、環形、半環形、星形、扇形、曲線形状、十字形、L字形、H字形、I字形、U字形、T字形、C字形、O字形、N字形、M字形、X字形、J字形、Y字形、E字形、F字形、S字形、V字形、曲面、角張った形状、直方体状、多面体状、円柱、楕円柱、角柱、半円柱、半楕円柱、半角柱、円錐台、角錐台、球、卵形、半球、半卵形、多面体、ひょうたん形、鋸歯状、その他の立体形状、これらの組み合わせ立体形状でもよく、角張った段差のある形状、丸みを帯びた段差のある形状、丸みを帯びた凹凸のある形状、これらの組み合わせ形状、段差状、網状、枠状、シート状、メッシュ状、ブラインド状、スリット状、多数の穴があいたもの、これらの中央等に穴があいたもの、これらの組み合わせ複合形などでもよいし、一部または全部省略されてもよいし、材質は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカービネード、ポリクロロトリフルオロエチレン、ウレタン、ウレタフォーム、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニール、アクリル樹脂、ペット樹脂、アクアジョブ、シャインアップ、ムマック、バンブーパイルなどの高分子樹脂・硬質樹脂・軟質樹脂でも熱可塑性樹脂・熱硬化性樹脂でもよいし、合成樹脂のほか天然樹脂でもよいし、木、竹、樹脂、金属、ガラス、綿、布、糸、繊維、ゴム、紙、セラミック、カーボン、コンクリート、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製でもよいし、可撓性の無い素材、可撓性のある素材、液体、固体、気体、ゾル状、ゲル状いずれでもよいし、可撓性、弾力性、クッション性、吸湿性、吸水性、通気性、抗菌性、遠赤外線効果、保温効果、乾燥効果、吸湿効果があってもなくてもよい。
【0153】
例えば、コントローラ1、情報記憶部6及びプログラム/データ記憶部7が合体されたり、3つ以上に分離されたり、入力部3、出力部4及びインターフェース部5が合体されたり、3つ以上に分離されたりしてもよいし、上述のシステム、処理、回路、プログラム、ソフトウエア、ハードウエアの一部または全体はAI(人工知能)によって実行されてもよい。
【0154】
(9)他の発明の効果
[1]完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構に対して、 この収納機構への部材を収納する場合、指定された部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とさせ、 上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止させ、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とさせることを特徴とする部材管理方法。
【0155】
[2]完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構に対して、 この収納機構への部材を収納する場合、指定された部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とする処理と、 上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止し、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする処理とを、コンピュータに実行させる部材管理のためのコンピュータプログラム。
【0156】
[3]完成品を構成する複数の部材と、この複数の部材に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構と、 この収納機構への部材を収納する場合、指定された部材に対応した1つの収納機構への当該部材を収納可能とする第一の制御手段と、 上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の部材のうち、2つ以上の部材を同時に指定し、当該指定された2つ以上の部材に対応した2つ以上の収納機構につき、この2つ以上の収納機構のうち1つの収納機構が取り出し可能とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうち他の収納機構の部材の取り出しを禁止し、当該2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする第二の制御手段とを備えたことを特徴とする部材管理装置。
【0157】
[4]上記部材を識別する予め記憶された複数の部材の識別情報と、上記収納機構を識別する予め記憶された複数の収納機構の識別情報とは一対一で対応して、これら部材の識別情報と収納機構の識別情報は兼用されており、 上記部材を上記収納機構に収納可能とする場合、1つの識別情報で1つの部材または1つの収納機構が指定され、 上記部材を上記収納機構から取り出し可能とする場合、1つの識別情報で複数の部材または複数の収納機構が指定されることを特徴とする請求項3記載の部材管理装置。 これにより、識別情報で部材も収納機構の指定できる。また、識別情報で、各収納機構に対して各部材を間違えることが無く、間違いなくきちんと整理できる。
【0158】
[5]上記2つ以上の収納機構のすべてが取り出し禁止とされたとき、当該2つ以上の収納機構のうちの任意の1つの収納機構の部材の取り出しを可能とする場合において、すでに取り出し可能とされた収納機構については上記取り出し可能とする収納機構から除外されることを特徴とする請求項4記載の部材管理装置。 これにより、各収納機構に対して各部材を間違えることが無く、間違いなくきちんと整理できる。
【0159】
[6]上記収納機構への部材を収納する場合、上記複数の部材の1つが指定されたとき、他の部材の指定を禁止し、上記部材の全てが指定されないとき、上記部材の1つの指定を可能とする第一の禁止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の部材管理装置。 これにより、ある収納機構の部材を間違えて他の収納機構に収納してしまことがなくなる。
【0160】
[7]上記収納機構から部材を取り出す場合、上記複数の収納機構の1つから部材の取り出しを可能とされたとき、他の収納機構の指定を禁止し、上記複数の収納機構の全てから部材の取り出しを禁止されたとき、上記収納機構の1つまたは2つ以上の指定を可能とする第二の禁止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の部材管理装置。 これにより、ある収納機構の部材を間違えて他の収納機構に収納してしまことがなくなる。
【0161】
[8]上記2つ以上の部材を同時に指定することは、1つの識別情報または1つのバーコードの1回の入力または読み取りに基づき、 1つの部材のみを指定することは、同じく1つの識別情報または1つのバーコードの1回の入力または読み取りに基づくことを特徴とする請求項7記載の部材管理装置。 これにより、1つの識別情報または1つのバーコードで、複数の部材を指定できるし、1つの識別情報または1つのバーコードで、1つの部材を指定もでき、これらを選択できる。
【0162】
[9]上記同時に指定される2つ以上の部材は、同時に作業される部材、または上記完成品の近接した箇所に取り付けられる部材であることを特徴とする請求項8記載の部材管理装置。 これにより、作業効率が向上する。
【0163】
[10]上記同時に指定される2つ以上の部材は、上記完成品を構成する部材と、この部材を完成前の半完成品に取り付けるための道具、または当該完成品または半完成品を計測する計測機であって、当該完成品を構成しない道具であって、上記完成品を完成させるための道具または計測機であることを特徴とする請求項9記載の部材管理装置。 これにより、完成品または半完成品の作業に必要な道具または計測機を管理できてすぐに取り出すことができ作業効率が向上する。
【0164】
[11]完成品を構成する複数の部材を識別する予め記憶された複数の部材情報と、この複数の部材情報に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構を備えたコンピュータに対して、 この収納機構の1つから部材が取り出されて、上記完成品を完成させるために用いられ、当該部材の上記収納機構における残量を検出させ、 この検出手段によって検出された残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知をさせることを特徴とする部材管理方法。 これにより、残量が残り少なくなって、完成品に支障が生じてしまうことがなく、完成品の作業の効率が向上する。
【0165】
[12]完成品を構成する複数の部材を識別する予め記憶された複数の部材情報と、この複数の部材情報に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構に対して、 この収納機構の1つから部材が取り出されて、上記完成品を完成させるために用いられ、当該部材の上記収納機構における残量を検出する処理と、 この検出手段によって検出された残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知をする処理とを、コンピュータに実行させる部材管理のためのコンピュータプログラム。 これにより、残量が残り少なくなって、完成品に支障が生じてしまうことがなく、完成品の作業の効率が向上する。
【0166】
[13]完成品を構成する複数の部材を識別する予め記憶された複数の部材情報と、この複数の部材情報に一対一で対応し、これにより複数の部材を区別して収納する複数の収納機構と、 この収納機構の1つから部材が取り出されて、上記完成品を完成させるために用いられ、当該部材の上記収納機構における残量を検出する検出手段と、 この検出手段によって検出された残量が所定量以下のとき、当該部材の補充を促す報知手段とを備えたことを特徴とする部材管理装置。 これにより、残量が残り少なくなって、完成品に支障が生じてしまうことがなく、完成品の作業の効率が向上する。
【0167】
[14]上記報知は、上記部材を取り出したときに実行されることを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。 これにより、収納機構から部材を取り出/補充して残量が所定値より少なくなれば報知され、当該部材が少なくなったり無くなったりすることがなくなる。
【0168】
[15]上記報知は、上記部材を収納したときに実行されることを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。 これにより、収納機構に部材を収納/供給しても、この収納量/供給量が所定値より少なければ報知され、当該部材がすぐに少なくなったり無くなったりすることがなくなる。
【0169】
[16]上記検出手段では、上記部材の1個あたりの重量が計測され、上記収納機構における当該部材の残量の重量が計測され、この1個あたりの重量とこの残量の重量とから当該残量の個数が検出され、この残量の個数が、所定数以下となったとき、上記報知手段は当該部材の補充を促すことを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。 これにより、収納機構内の部材の収納量/補充量/取り出量/補充量を個数単位で正確に把握できる。
【0170】
[17]上記検出手段では、上記部材の収納機構の底が見えるか否か検出され、底が見えれば、上記報知手段は当該部材の補充を促すことを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。 これにより、収納機構が透明であれば、収納機構の外から簡単に検出でき、または収納機構の内から簡単に検出できる。
【0171】
[18]上記検出手段では、上記収納機構に収納されている部材の高さが所定値より低くなれば、上記報知手段は当該部材の補充を促すことを特徴とする請求項13記載の部材管理装置。 これにより、収納機構が透明であれば、収納機構の外から簡単に検出でき、または収納機構の内から簡単に検出できる。
【産業上の利用可能性】
【0172】
部品、工具、道具などの部材を過誤なく収納したり供給したりする。各トレー23…(収納機構)それぞれは各部材に一対一で対応して区別される(ステップ14、15)。収納する部材のバーコードが入力されると(ステップ32)、対応するトレー23のみが開錠され当該部材を収納し(ステップ33)施錠される(ステップ34、35)。
【0173】
取り出す部材のバーコードが入力されると(ステップ42)、対応するトレー23が開錠され当該部材を取り出す(ステップ43)。1つのバーコードで取り出す部材が複数のときは、施錠後(ステップ44、45)次の部材のトレー23が開錠され当該部材を取り出し(ステップ49、50、43)施錠される(ステップ44、45)。
【0174】
取り出して部材の残量が少なくなれば(ステップ66)、報知される(ステップ67)。十分に補充されれば(ステップ64、65)報知は終了する(ステップ68)。このような報知は、収納時の補充量が少ない時も実行される(ステップ56~58)。図7の部材収納処理と図8の部材取り出し処理とは合体され両者同じプログラムで兼用されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8