(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082695
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】受付管理装置及び受付処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240613BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196718
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100194076
【弁理士】
【氏名又は名称】中本 篤志
(74)【代理人】
【識別番号】100165261
【弁理士】
【氏名又は名称】登原 究
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 健二
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】 来場者ごとに異なる対応が設定されていた場合に迅速かつ適切に実行可能な受付管理装置及び受付処理プログラムを提供する
【解決手段】
本実施形態の受付管理装置は通信部と、記憶部と、制御部を備える。通信部は、外部機器と情報の送受信を行う。記憶部は、来場予定者の氏名と、来場予定者に対して実行する対応を示す対応情報と、を関連付けた来場者登録情報を記憶する。制御部は、通信部を介して取得した画像データから認識された文字情報に基づいて、記憶部に記憶されている来場予定者の氏名を照合することにより文字情報と一致する氏名があるかを判断し、一致する氏名が照合された場合、照合された氏名及び対応する対応情報とを受付用端末に表示するためのデータとして通信部を介して当該受付用端末に送信する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器と情報の送受信を行う通信部と、
来場予定者の氏名と、来場予定者に対して実行する対応を示す対応情報と、を関連付けた来場者登録情報を記憶する記憶部と、
前記通信部を介して取得した画像データから認識された文字情報に基づいて、前記記憶部に記憶されている来場予定者の氏名を照合することにより前記文字情報と一致する氏名があるかを判断し、一致する氏名が照合された場合、照合された前記氏名及び対応する前記対応情報とを受付用端末に表示するためのデータとして前記通信部を介して当該受付用端末に送信する制御部と、
を備える受付管理装置。
【請求項2】
前記通信部は通知確認用端末とさらに接続し、
前記制御部は前記受付用端末から受付が完了したことを示す通知を前記通信部を介して受信すると、照合された前記氏名及び対応する前記対応情報を通知として前記通信部を介して前記通知確認用端末に送信する請求項1記載の受付管理装置。
【請求項3】
前記通信部は撮像装置から映像データを受信し、
前記制御部は前記文字情報に基づいて照合された氏名がある場合、前記映像データと、照合された前記氏名とを関連付けて前記記憶部に記憶させる請求項1記載の受付管理装置。
【請求項4】
前記通信部は通知確認用端末とさらに接続し、
前記制御部は前記受付用端末から受付が完了したことを示す通知を前記通信部を介して受信したとき、照合された前記氏名及び対応する前記対応情報を前記映像データと関連付けて前記通信部を介して前記通知確認用端末に送信する請求項3記載の受付管理装置。
【請求項5】
来場予定者の氏名と、来場予定者に対して実行する対応を示す対応情報と、を関連付けた来場者登録情報を記憶する記憶部を有する受付管理装置としてのコンピュータを、
外部機器と情報の送受信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して取得した画像データから認識された文字情報に基づいて、前記記憶部に記憶されている来場者予定者の氏名を照合することにより前記文字情報と一致する氏名があるかを判断し、一致する氏名が照合された場合、照合された前記氏名および対応する前記対応情報とを受付用端末に表示するためのデータとして前記通信手段を介して当該受付用端末に送信する制御手段と、
して機能させることができる受付処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、受付管理装置及び受付処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、イベント会場において来場者の受付処理する場合に、あらかじめ来場者を登録するマスター登録用端末がある。このようなマスター登録用端末では、様々なIDを読み取ることで会場に来た来場者があらかじめ登録されていたかを確認するシステムが知られている。しかしながら、このような受付処理装置ではIDを事前に登録し、登録したIDを来場予定者に配布し、また、そのIDを来場者が持参する必要があった。また、従来のシステムでは来場者ごとに異なる対応を行う場合、受付担当が迅速かつ適切に実行することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は来場者ごとに異なる対応が設定されていた場合に迅速かつ適切に実行可能な受付管理装置及び受付処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために本実施形態の受付管理装置は通信部と、記憶部と、制御部を備える。通信部は、外部機器と情報の送受信を行う。記憶部は、来場予定者の氏名と、来場予定者に対して実行する対応を示す対応情報と、を関連付けた来場者登録情報を記憶する。制御部は、通信部を介して取得した画像データから認識された文字情報に基づいて、記憶部に記憶されている来場予定者の氏名を照合することにより文字情報と一致する氏名があるかを判断し、一致する氏名が照合された場合、照合された氏名及び対応する対応情報とを受付用端末に表示するためのデータとして通信部を介して当該受付用端末に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態に係る受付システムの一例を示すブロック図。
【
図2】第1の実施形態に係る受付システムの主要なハードウェアの一例を示すブロック図。
【
図3】第1の実施形態に係るメインメニュー画面の一例を示す図。
【
図4】第1の実施形態に係る来場者登録ファイルの一例を示す図。
【
図5】第1の実施形態に係る受付用携帯端末に表示する受付画面の一例を示す図。
【
図6】第1の実施形態に係る映像検索画面の一例を示す図。
【
図7】第1の実施形態に係る受付管理装置の受付処理の一例を示すフローチャート。
【
図8】第1の実施形態に係る受付管理装置の受付処理の一例を示すフローチャート。
【
図9】第1の実施形態に係る受付管理装置の映像検索処理の一例を示すフローチャート。
【
図10】第2の実施形態に係る来場者登録ファイルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1の実施形態)
以下、本実施形態について、図面を参照にしながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る受付システム1の一例を示すブロック図である。
【0008】
受付システム1は例えば結婚式や葬儀などの来場者ごとに異なる対応が必要となるイベント会場で利用される。受付システム1は来場者が受付担当に提示したご祝儀、香典、芳名帳等の氏名とあらかじめ登録した来場予定者の名前等を照合し、登録されているか判断することで来場者が登録されているかの確認とその来場者に対して実行する対応の指示を行う。本実施形態における対応とは受付担当が来場者に対して行う交通費の返還や通常とは異なる返礼品を渡す行為等のサービスを指す。
【0009】
受付システム1は受付管理装置10、来場者撮像カメラ20、画像取得装置30、受付用携帯端末40、主催者用端末50、プリンタ60で構成され、それぞれが有線又は無線LAN(Local Area Network)によって接続されている。なお、各端末や各部を接続するために無線アクセスポイントを介しても良い。
【0010】
受付管理装置10は来場者の登録や受付処理を実行する。受付管理装置10は例えば主催者によりイベント会場に出席する来場予定者の名前や対応等を登録する。登録実行後に実施される結婚式や葬式等(以下、イベント)における受付処理にて受付管理装置10は画像取得装置30から取得した画像データをもとに事前に登録した来場者であるかの判断と、受付担当が来場者に対して実行してほしい対応を送信する。また、受付管理装置10は来場者名で検索を行うための領域や来場者が来場したときの動画を表示しても良い。
【0011】
来場者撮像カメラ20は来場者と受付担当を撮像する。来場者撮像カメラ20は主催者が、受付担当が来場者に対して適切な対応を実施できているか確認するための映像データを撮像する。来場者撮像カメラ20は来場者と受付担当の全体が撮像可能な位置に配置される。来場者撮像カメラ20は撮像素子に結像した光を電気信号として出力し、信号の変換や圧縮及び符号化を行うことで、映像データを生成する。映像データ生成後、来場者撮像カメラ20は受付管理装置10へ映像データを送信する。また、来場者撮像カメラ20は映像データを生成するにあたり階調変換処理やノイズ除去、キズ補正などを含む現像処理を実行する。また、来場者撮像カメラ20は受付処理が開始され、受付管理装置10と通信が確立された段階で撮像を開始する。
【0012】
画像取得装置30はご祝儀、香典、芳名帳から画像を取得する。画像取得装置30は例えばカメラやスキャナのような光学的または撮像することによりご祝儀、香典、芳名帳から名前を含む画像を取得する。また、画像取得装置30は取得した画像をもとに画像データを生成し、画像データを受付管理装置10へ送信する。
【0013】
受付用携帯端末40は受付管理装置10による受付処理に関する情報を受付担当に対して表示する。受付用携帯端末40は表示デバイスを有し、受付担当が操作に供するための情報を表示する。受付用携帯端末40が表示する操作に供するための情報として例えば受付管理装置10から受信した来場者の名前や対応等を表示する。また、受付用携帯端末40は表示した来場者に対する対応が完了したことを通知する対応完了通知を受付管理装置10と主催者用端末50に送信する。
【0014】
主催者用端末50は受付管理装置10からの情報を表示する。主催者用端末50は表示デバイスを有し、来場者が来場したことを伝える通知を表示する。また、主催者用端末50は主催者に来場者の名前や対応、来場時間等が記載された出欠リストを表示する。
【0015】
プリンタ60は受付管理装置10主催者用端末50から出力された印刷指示から来場者に関する情報を印字する。
【0016】
図2は第1の実施形態に係る主要なハードウェアの一例を示すブロック図である。受付管理装置10は制御部100、記憶部101、表示部102、操作部103、時計部104、通信I/F(Interface)105で構成され、各部はバスを通じて接続している。
【0017】
制御部100は受付管理装置10を制御する。制御部100はCPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を備える。CPU1001は受付管理装置10が有する各部を制御する。ROM1002はCPU1001と協働して受付管理装置10の各種機能を実行する各種プログラム、ソフトウェアやデータを記憶する。RAM1003はCPU1001のワークエリアとして使用され、ROM1002や記憶部101が記憶する各種ソフトウェアや各種データ、各部から取得したデータ等を展開する。制御部100はRAM1003に展開されたプログラムに従い動作することにより来場予定者の登録や来場者の照合や照合結果からの判断等を実行する。また、CPU1001はプログラムと協働して文字認識と、認識した文字が来場者登録ファイル1011に登録されているかの判断を行う機能を実現する。
【0018】
CPU1001は文字認識の機能を公知となっている文字認識技術により実現する。文字認識技術とは例えば画像データから文字を認識するものである。また、文字認識には機械学習を利用しても良い。
【0019】
またCPU1001は認識した文字と来場者登録ファイル1011に登録されている名前とを比較することによって来場者登録ファイル1011に登録されている名前と一致するか判断する。
【0020】
記憶部101は電源を切っても保存内容が保存される不揮発性メモリである。記憶部101は例えば、HDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部101は来場予定者リストでもある来場者登録ファイル1011等を記憶する。また、記憶部101は来場者撮像カメラ20が撮像した映像データ1012を記憶する。また、映像データ1012から抽出した映像データを抽出映像データ1013として記憶する。
【0021】
表示部102は受付管理装置10に関する各種情報を表示する。表示部102は液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)の表示デバイスを有し、主催者又は来場者の登録を実行する者が操作に供するための情報を表示する。また、表示部102はタッチパネルであっても良い。表示部102が表示する情報として例えばメインメニュー画面S1がある。メインメニュー画面S1では例えば
図3のようなマスター登録キーS2、印刷キーS3、受付キーS4、映像検索キーS5、システム設定キーS6の5つの項目キーを表示する。受付管理装置10はこれらの項目を操作部103による操作又は表示部102に対するタッチ操作がされることにより対応する機能を実行する。
【0022】
マスター登録キーS2は来場者の登録処理の実行を受け付けるための操作子としての項目である。マスター登録キーS2が選択された場合、来場者登録ファイル1011に来場者名や対応、分類等に関する入力を受け付ける登録処理を実行する。具体的な処理としてマスター登録キーS2が選択されることにより来場者に関する情報を登録する登録画面に移行し、来場者名や分類、対応を入力し、登録画面を閉じる又はメインメニュー画面S1に移行することにより処理が完了する。また、登録画面により登録された来場者情報は記憶部101に記憶されている来場者登録ファイル1011に反映される。
【0023】
印刷キーS3はプリンタ60に対して印刷指示の実行を受け付けるための操作子としての項目である。印刷キーS3が選択された場合、印刷対象の選択とプリンタ60への印刷指示を行う処理を実行する。印刷指示には印刷を実行するための命令などの他、来場者登録ファイル1011に記載されている情報で構成されている。プリンタ60が印刷するものは来場者登録ファイル1011に記載されている来場者の名前、分類、対応、来場時間で構成された一覧表である。具体的な処理として印刷キーS3が選択されることで印刷対象を選択し、受付管理装置10からプリンタ60に対して印刷指示が送信され、プリンタ60から印刷を実行可能または実行不可能である旨を通知する回答を受信することで処理が完了する。
【0024】
受付キーS4は受付処理の実行を受け付けるための操作子としての項目である。具体的な処理としては受付キーS4が選択されることにより受付管理装置10が、来場者撮像カメラ20と、画像取得装置30と、受付用携帯端末40と、主催者用携帯端末50の間で通信を確立し、受付処理を実行するために必要な情報の送受信を行う。受付用携帯端末40から受付作業完了の通知を受信すると処理は終了する。また、来場者撮像カメラ20が撮像した映像は映像データ1012として記憶部101に記憶される。
なお、本実施形態では受付用携帯端末40から受付処理終了の通知を受信することで説明するが、受付管理装置10が受付処理の終了を宣言し、受付用携帯端末40に通知を行っても良い。また、主催者用携帯端末50が受付処理終了の通知を受付管理装置10と受付用携帯端末40に送信しそれぞれが受信することで受付処理を終了しても良い。
【0025】
映像検索キーS5は来場者撮像カメラ20が撮像した映像データの検索の実行を受け付けるための操作子としての項目である。具体的な処理としては映像検索キーS5が選択されると映像検索画面S20が表示され、来場者登録ファイル1011に登録されている来場者の氏名を検索条件として記憶部101に記憶されている映像データ1012を検索することで検索条件に合致した映像を検索し、表示する。また、映像検索画面S20からメインメニュー画面S1に移行することで処理を終了する。
【0026】
システム設定キーS6は受付処理に関する各種設定の実行を受け付けるための操作子としての項目である。具体的な処理としては、システム設定キーS6が選択されると受付処理に関する設定の項目を表示する。表示される項目としては例えば、画面の縦字横字選択や、ペアリングする端末の設定を行う項目がある。また、メインメニュー画面S1に移行することで処理を終了する。また、システム設定キーS6で設定した情報は記憶部101に記憶される。
【0027】
操作部103は受付管理装置10への命令を入力する。主催者は操作部103を介して受付管理装置10に対する命令を入力する。
【0028】
時計部104は、受付管理装置10の時刻情報源として機能する。制御部100は時計部106によって計時される時刻情報を基に来場者登録ファイル1011の来場時間の項目を記載する。
【0029】
通信I/F107は外部機器と情報の送受信を行う。通信I/F107は例えば来場者撮像カメラ20、画像取得装置30、受付用携帯端末40、主催者用端末50、プリンタ60と接続し、情報の送受信を行う。
【0030】
次に受付用携帯端末40について説明する。受付用携帯端末40は例えば制御部200と、表示部201と、記憶部202と、通信I/F203によって構成され各部はバスを通じて接続される。
【0031】
制御部200は受付用携帯端末40を制御する。制御部200はCPU(Central Processing Unit)2001、ROM(Read Only Memory)2002、RAM(Random Access Memory)2003を備える。CPU2001は受付用携帯端末40が有する各部を制御する。ROM2002はCPU2001と協働して受付用携帯端末40の各種機能を実行する各種プログラム、ソフトウェアやデータを記憶する。RAM2003はCPU2001のワークエリアとして使用され、ROM2002や記憶部202が記憶する各種ソフトウェアや各種データ、各部から取得したデータ等を展開する。制御部200はRAM2003に展開されたプログラムに従い動作することにより来場予定者の登録や来場者の照合や照合結果からの判断等を実行する。
【0032】
表示部201は受付用携帯端末40に関する各種情報を表示する。表示部201は液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)の表示デバイスを有し、受付担当が操作に供するための情報を表示する。また、表示部201はタッチパネルであっても良い。
【0033】
記憶部202は電源を切っても保存内容が保存される不揮発性メモリである。記憶部202は例えば、HDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部202は受付用携帯端末40の駆動に用いる各種ソフトウェアや各種データを記憶する。
【0034】
通信I/F203は外部機器と情報の送受信を行う。通信I/F203は例えば受付管理装置10、主催者用端末50と接続し、情報の送受信を行う。
【0035】
次に主催者用携帯端末50について説明する。主催者用携帯端末50は例えば制御部300と、表示部301と、記憶部302と、通信I/F303によって構成され各部はバスを通じて接続される。
【0036】
制御部300は主催者用携帯端末50を制御する。制御部300はCPU(Central Processing Unit)3001、ROM(Read Only Memory)3002、RAM(Random Access Memory)3003を備える。CPU3001は主催者用携帯端末50が有する各部を制御する。ROM3002はCPU3001と協働して主催者用端末50の各種機能を実行する各種プログラム、ソフトウェアやデータを記憶する。RAM3003はCPU3001のワークエリアとして使用され、ROM3002や記憶部302が記憶する各種ソフトウェアや各種データ、各部から取得したデータ等を展開する。制御部300はRAM3003に展開されたプログラムに従い動作することにより来場予定者の登録や来場者の照合や照合結果からの判断等を実行する。
【0037】
表示部301は主催者用携帯端末50に関する各種情報を表示する。表示部301は液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)の表示デバイスを有し、受付担当が操作に供するための情報を表示する。また、表示部301はタッチパネルであっても良い。
【0038】
記憶部302は電源を切っても保存内容が保存される不揮発性メモリである。記憶部302は例えば、HDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部302は主催者用携帯端末50の駆動に用いる各種ソフトウェアや各種データを記憶する。
【0039】
通信I/F303は外部機器と情報の送受信を行う。通信I/F303は例えば受付管理装置10と、受付用携帯端末40に接続し、情報の送受信を行う。
【0040】
図4は第1の実施形態に係る来場者登録ファイル1011の一例を示す図である。来場者登録ファイル1011は例えば、名前、分類、対応、来場時間の項目が記載されている。なお、名前、分類、対応の項目は主催者によって入力されるが、来場者時間は受付管理装置10により入力される。名前とは来場予定者の氏名が記載される項目である。分類は名前の項目に記載されている来場予定者の氏名がどのような属性を有しているかを記載する。分類に記載される属性として例えば、友人、親類、会社等がある。対応とは受付担当が来場者に対して行う交通費の返還や通常とは異なる返礼品を渡す行為等を記載する項目である。対応としては例えば受付担当が来場者に交通費を渡す「交通費」、来場者にお返しを渡す「お返し」、控室に案内を行う「控室案内」、通常とは異なる返礼品を渡す「返礼品」、主催者からの伝言を伝える「伝言」などがある。
【0041】
また、来場時間は来場者が到着した時間を記載する項目である。CPU1001は受付用携帯端末40から対応完了通知を受信すると、対応完了通知を受信した時間を来場時間として記載する。なお、本実施形態では対応完了通知を受信した時間を来場時間として記載する処理で説明するが、画像取得装置30から画像データを受信した時間や受付用携帯端末40に対応を送信したときの時間などであっても良い。
【0042】
また、来場者登録ファイル1011に登録された各レコードは登録された来場時間を基準とした数十秒前後の映像と関連付けられる。この関連付けられる映像は映像データから抽出されたものである。
【0043】
受付システム1の来場者登録について説明する。具体的には、来場者登録ファイル1011に山田A郎の名前、分類、対応を入力する処理を例に挙げて説明する。
【0044】
主催者は受付管理装置10が表示するメインメニュー画面S1に表示された項目からマスター登録キーS2を選択する。マスター登録キーS2が選択されると受付管理装置10の表示部102には来場者の名前、分類、対応を入力する画面が表示される。主催者は名前の項目に「山田A郎」、分類の項目に「友人」、対応の項目に「交通費」を入力し、メインメニュー画面S1に戻ることで来場者登録は終了する。
【0045】
受付システム1の受付処理について説明する。具体的には、来場者登録ファイル1011のレコード1011aに記載された「山田 A郎」がイベント会場に来場し、受付担当に対して自信の名目が記入された祝儀袋を渡したときの受付処理を例に挙げて説明する。
【0046】
イベント会場にて受付担当の持つ受付用携帯端末40が受付処理を開始するために主催者は受付管理装置10を操作し受付キーS4を選択する。受付キーS4が選択されることで受付管理装置10は来場者撮像カメラ20と、画像取得装置30と、受付用携帯端末40と、主催者用携帯端末50の間で通信を確立し、受付処理を開始する。
【0047】
山田A郎が受付担当に渡した祝儀袋を受付担当は画像取得装置30で読取らせる。画像取得装置30は読み取った画像から画像データを生成し、画像データを受付管理装置10と、受付用携帯端末40へ送信する。
【0048】
画像取得装置30から画像データを受信すると、制御部100は文字認識を行う。文字認識終了後、制御部100は認識した文字と一致する文字で構成された名前を来場者登録ファイル1011の「名前」の項目から照合し、抽出する。照合後、制御部100は抽出した名前と認識した文字が同一かを判断する。この場合、認識した「山田 A郎」と抽出した「山田 A郎」が同一であるかを判断する。判断の結果、同一の氏名が1つだけと判断すると制御部100は受付用携帯端末40に「山田 A郎」レコードであるレコード1011aを送信する。
【0049】
同名又は類似する氏名が2以上抽出されていると判断した場合、制御部100は同名又は類似する名前と分類を来場者登録ファイル1011から抽出し、受付用携帯端末40へ送信する。また、制御部100は認識した文字も受付用携帯端末40へ送信する。
【0050】
受付用携帯端末40は同名又は類似する名前と分類を受信すると表示部201に例えば
図5のような受付画面を表示する。制御部200は受付管理装置10から受信した名前と分類を領域S12に表示する。また、制御部200は受付管理装置10が認識した文字を領域S10に表示する。
【0051】
受付担当は領域S10に表示した文字をもとに領域S12に表示された候補から条件に一致するものを選択し、候補をタッチ操作することで来場者を確定する。具体的には領域S12に表示された候補から「山田 A郎」をタップすることで来場者を確定させる。来場者確定後、制御部200は来場者が確定したこと宣言する回答を受付管理装置10に送信する。
【0052】
受付管理装置10が来場者確定の回答を受け取ると制御部100はレコード1011aを受付用携帯端末40へ送信する。レコード1011a送信後、受付管理装置10は対応完了通知を受け付ける待機状態となる。
【0053】
レコード1011aが受付用携帯端末40に送信されると制御部200はレコード1011aから対応の項目を抽出する。対応抽出後、受付画面において、対応を表示する領域S11に対応を表示する。受付担当は領域S11に表示された内容に従い来場者に対して対応を実施する。
【0054】
対応実施後、受付担当は受付が完了したことを受付管理装置10に通知する領域である対応完了キーS13をタップする。対応完了キーS13がタップされると受付が完了したこと宣言する対応完了通知を受付用携帯端末40から受付管理装置10に送信される。
【0055】
受付管理装置10は対応完了通知を受信すると、制御部100は来場者登録ファイル1011に記憶されているレコード1011aの来場時間の項目に対応完了通知を受信した時間を記載する。また、制御部100は映像データ1012をRAM1003に展開し、レコードに記載された来場時間に記載した時間を基礎として映像データ1012から前後数十秒を抽出し、映像データを抽出映像データ1013として記憶する。制御部100はレコード1011aの映像データの項目に抽出した映像データと関連付けたリンクを生成する。リンク生成後、制御部100は主催者用携帯端末50に山田A郎が来場したことを伝える通知を送信する。
【0056】
イベント会場において、受付がすべて終了すると受付担当は受付画面に表示された受付処理終了キーS14をタップすることで受付処理の終了を宣言する。受付処理終了キーS14がタップされると受付用携帯端末40から受付管理装置10に受付処理終了を宣言する通知を送信する。受付管理装置10は受付処理終了を宣言する通知を受信すると受付処理を終了する。
【0057】
次に映像検索に関する処理について説明する。具体的には、来場者登録ファイル1011に記載された山田A郎の受付時の映像を検索する例を挙げて説明する。なお、本実施形態では映像データにアクセスするためのリンクは映像検索画面S20ではレコードの内名前の項目に関連付けられている。
【0058】
主催者は受付管理装置10のメインメニュー画面S1にて映像検索キーS5を選択する。映像検索キーS5が選択されると表示部201には名前、分類、来場時間が記載された
図6のような映像検索画面S20が表示される。
【0059】
主催者は検索窓である領域S21に検索したい名前を入力する。ここでは領域S21に山田A郎と入力する。検索の結果、山田A郎のみが表示され、主催者は山田A郎の名前に関連付けられているリンクを選択することで映像データにアクセスし、レコードと関連付けられた映像データを再生する。
【0060】
主催者は映像を確認するとメインメニュー画面S1に戻ることで映像検索の処理は終了する。
【0061】
なお、本実施形態では受付管理装置10で映像を確認する例で説明したが、主催者用端末50で映像検索画面S20を表示し映像を確認できても良い。
【0062】
図7ないし
図8は第1の実施形態に係る受付管理装置10の受付処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態における受付管理装置10が実行する受付処理はあらかじめ来場者登録ファイル1011に来場予定者に関する各種項目を登録した後に実行されるものとする。
【0063】
受付管理装置10の受付処理について説明する。制御部100は受付キーS4が入力されたかを判断する(ACT101)。制御部100は表示部102に表示したメインメニュー画面S1に表示している項目の内、受付キーS4が選択されたかを判断する。受付キーS4が入力されていない場合(ACT101のNO)は、受付キーS4が選択されるまで待機する。
【0064】
受付キーS4が入力された場合(ACT101のYES)、制御部100は来場者撮像カメラ20と、画像取得装置30と、受付用携帯端末40と、主催者用携帯端末50の間で通信を確立する(ACT102)。
【0065】
制御部100は映像データを取得する(ACT103)。制御部100は来場者撮像カメラ20から映像データを取得し、記憶部101に記憶する。
【0066】
制御部100は画像データを取得する(ACT104)。制御部100は画像取得装置30から画像データを取得する。具体的な状況としては来場者が受付に渡した祝儀袋や香典などに記載された名前を画像取得装置30で読み取っている状況である。
【0067】
制御部100は文字認識を行う(ACT105)。制御部100は画像データから特徴量の抽出を行うことで文字認識を行う。特徴量抽出後、文字同士の距離などから1つの氏名として認識する。
【0068】
制御部100は来場者登録ファイル1011と比較する(ACT106)。制御部100は文字認識した名前と来場者登録ファイル1011の名前の項目を比較し、文字認識した名前と同一又は類似の名前が名前の項目に登録されたレコードを候補として抽出する。
【0069】
制御部100は登録者判断を行う(ACT107、ACT108)。制御部100は文字認識した名前と抽出したレコードに記載されている名前が同一のものが1つだけ抽出されているかを判断する。
【0070】
判断の結果、1つだけではない場合(ACT108のNO)、制御部100は文字認識した名前と同一又は類似の名前とそのレコードに記載された分類を受付用携帯端末40に送信する(ACT109)。その後、制御部100は受付用携帯端末40からの候補が選択されたことを示す回答を受信する(ACT110)ことで処理はACT111へ移行する。
【0071】
ACT108の判断の結果、候補が1つだけの場合(ACT108のYES)、又は受付用携帯端末40から回答を受信した場合(ACT110)、制御部100はレコードを呼び出す(ACT111)。
【0072】
制御部100は対レコードを送信する(ACT112)。制御部100は受付用携帯端末40に対して呼び出したレコードを送信する。送信後、制御部100は対応完了通知を待ち受ける(ACT113)。
このとき、受付用携帯端末40は受付管理装置10から受信したレコードから対応に記載された事項を抽出し、受付画面の領域S11に対応を表示する。受付担当は表示された対応に従う。対応後、受付担当は対応完了を宣言する対応完了キーS13を選択する。受付用携帯端末40は対応完了通知を受付管理装置10に送信する。
【0073】
対応完了通知を受信した場合(ACT114のYES)、制御部100は来場時間を登録する(ACT115)。制御部100は来場者登録ファイル1011にアクセスし、対応を呼び出したレコードの来場時間の項目に来場時間を登録する。なお、制御部100は時計部106から来場時間を取得する。なお、来場時間として登録する時間はACT114の処理にて対応完了通知を受信した時間である。
また、対応完了通知を受信していない場合(ACT114のNO)、処理はACT113に戻り対応完了通知を待ち受ける。
【0074】
制御部100は映像データを抽出する(ACT116)。制御部100は来場者登録ファイル1011に登録した来場時間を基準として前後の所定の時間を抽出し記憶部101に記憶する。
【0075】
制御部100は映像データとレコードを関連付ける(ACT117)。制御部100は抽出した映像データとレコードを関連付け、映像データの項目にリンクを生成する(ACT118)。
【0076】
制御部100は主催者に通知を行う(ACT119)。制御部100は主催者用端末50に対して受け付けた人物の氏名、対応、来場時間によって構成された通知を通信I/F107を介して送信する。
【0077】
制御部100は受付用携帯端末40から受付処理終了通知を受信したか確認する(ACT120)。制御部100は受付用携帯端末40から受付処理を終了する宣言をする通知を受信したか確認する。確認の結果、受付処理を終了する通知を受信していない場合(ACT120のNO)、処理はACT103に戻る。受付処理を終了する通知を受信した場合(ACT120のYES)、受付処理を終了する。
【0078】
次に映像検索に関する処理について説明する。
図9は第1の実施形態に係る受付管理装置10の映像検索処理の一例を示すフローチャートである。
【0079】
制御部100は映像検索キーS5が入力されているか確認する(ACT201)。映像検索キーS5が選択されている場合(ACT201のYES)、制御部100は表示部102を制御しメインメニュー画面S1から映像検索画面S20を移行する(ACT202)。映像検索キーS5が選択されていない場合(ACT201のNO)、制御部100はメインメニュー画面S1を維持する。
【0080】
制御部100は検索窓である領域S21に検索したい名前が入力されているか確認する(ACT203)。領域S21に名前が入力されている場合(ACT203のYES)は、検索の結果を表示する(ACT204)。
【0081】
名前を検索せずとも検索対象が表示されている場合(ACT203のNO)及び検索結果から検索対象を選択されると(ACT205)制御部100は記憶部101にアクセスする(ACT206)。制御部100は記憶部101に格納されている映像データ1012にアクセスし検索対象に生成されているリンクと関連付けられている映像データにアクセスする。
【0082】
制御部100はアクセスした映像データを再生する(ACT207)。
【0083】
以上の処理を行うことで受付管理装置10は映像検索処理を実行する。
【0084】
上述した実施形態により受付管理装置10は来場者ごとに異なる対応が設定されていた場合に迅速かつ適切に実行可能である。
【0085】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は来場者に関する情報を来場者登録ファイル1011に代えて来場者登録1014に記憶する。来場者登録ファイル1014は2つの分類を記憶する。言い換えると、第2の実施形態では第1の分類と、第2の分類を来場者登録ファイル1014に記憶するまた、受付管理装置10がACT109で候補を送信するとき、第1の分類と第2の分類を受付用携帯端末40に送信する。第2の実施形態の各部について、
図1ないし
図9の実施形態の各部と同一部分は同一符号で示す。
【0086】
図10は第2の実施形態に係る来場者登録ファイル1014の一例を示す図である。
第2の実施形態において記憶部101は来場者登録ファイル1014を記憶する。来場者登録ファイル1014は名前の項目に記載された人物が有する第2の分類として例えばメールアドレスを登録する。なお、本実施形態では第2の分類にメールアドレスを記載するが、来場者が所属する会社名や団体名等であっても良い。また、第2の実施形態において画像取得装置30はご祝儀や香典等の他、名刺を撮像やスキャンをすることで画像を取得しても良い。名刺を撮像することにより得られた画像データに対しては第1の実施形態と同様にCPU1001が文字認識を行う。
【0087】
受付管理装置10の受付処理においてACT109の候補を送信する処理において、制御部100は受付用携帯端末40に抽出した同一又は類似の氏名に対応する第1の分類と第2の分類を送信する。
【0088】
このような構成においても受付管理装置10は来場者ごとに異なる対応が設定されていた場合に迅速かつ適切に実行可能である。また、第2の実施形態の構成は複数の分類を受付用携帯端末40に表示することが可能であるため誤った候補を選択することを低減する。
【0089】
また、本実施形態では2つの分類を来場者登録ファイル1014に登録する例で説明したが、3以上の分類を来場者登録ファイル1014に登録しても良い。
【0090】
上記の実施形態はこれらに限られず種々の変形が可能である。
第1の実施形態及び第2の実施形態では受付管理装置10がレコードを呼び出し受付用携帯端末40に送信する構成であったが、受付用携帯端末40にレコードから抽出した対応と、受付用携帯端末40にて表示させる指示を送信する構成であっても良い。
【0091】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では受付管理装置10にて登録処理を実行している例で説明を行ったが、登録処理が受付管理装置10とは異なる機器が行っても良い。
【0092】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では文字認識を受付管理装置10が実行する例で説明したが、受付管理装置10とは異なる他の機器が行っても良い。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、そのさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
10…受付管理装置
20…来場者撮像部
30…画像取得部
40…受付用端末
50…主催者用端末