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特開2024-82764銘柄ランキング算出システム、銘柄ランキング算出装置及び銘柄ランキング算出方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082764
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】銘柄ランキング算出システム、銘柄ランキング算出装置及び銘柄ランキング算出方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20240613BHJP
【FI】
G06Q40/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196856
(22)【出願日】2022-12-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ニュース配信サイト「PR TIMES」による令和4年8月22日付掲載記事写し 〔刊行物等〕 株式会社テコテックコーポレートサイトによる令和4年8月22日付掲載記事写し 〔刊行物等〕 株式会社テコテック公式Twitter(@TECOTEC1)による令和4年8月22日付投稿写し 〔刊行物等〕 株式会社テコテック公式Facebookによる令和4年8月22日付投稿写し 〔刊行物等〕 カビュウホームページによる令和4年8月23日付掲載記事写し 〔刊行物等〕 カビュウ公式Twitter(@Kaview_jp)による令和4年8月23日付投稿写し 〔刊行物等〕 カビュウホームページ内QAページによる令和4年8月23日付掲載記事写し
(71)【出願人】
【識別番号】517097575
【氏名又は名称】株式会社テコテック
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】井藤 智哉
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB51
5L055BB51
(57)【要約】      (修正有)
【課題】利用者が取引対象の銘柄を決める重要な選択基準として、全利用者の取引履歴情報から、銘柄毎の利用者全体の売買代金及び保有金額を算出し、銘柄を順位付けしたランキング情報を提供する銘柄ランキング算出システム、装置及び方法を提供する。
【解決手段】サーバと、複数の利用者端末とが、通信網100を介して接続する銘柄ランキング算出システム1において、サーバは、株式取引情報管理手段、利用者情報管理手段、ランキング作成手段及び出力制御手段と、通信手段と、を備える。ランキング作成手段は、全利用者の取引履歴データから、銘柄毎に一定期間の取引履歴及び保有株数を、銘柄情報データベースから終値を抽出し、株式取引プラットフォームの利用者全体の売買代金及び保有金額を算出し、売買代金及び保有金額で銘柄のランキングを算出し、ランキング情報データベースに保存・記録し、出力制御手段により、利用者端末に出力可能に処理する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、
前記サーバは、少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備えてなり、
前記ランキング作成手段は、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、一定期間に取引のあった銘柄を抽出し、当該プラットフォームを利用する全利用者の取引情報から各銘柄の一定期間の利用者全体の売買代金を算出しランキングを作成し、ランキング情報データベースに保存・記録し、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された、前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう前記出力制御手段が出力制御することを特徴とする銘柄ランキング算出システム。
【請求項2】
証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、
前記サーバは、少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備えてなり、
前記ランキング作成手段は、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、当該プラットフォームを利用する全利用者の保有銘柄及び前記保有銘柄ごとの利用者全体の保有株数を抽出し、前記保有株数に証券会社や証券取引所のデータベースから収集した当該銘柄の終値を乗じて、銘柄ごとの利用者全体の保有金額を算出しランキングを作成し、ランキング情報データベースに保存・記録し、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された、前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの保有金額が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう前記出力制御手段が出力制御することを特徴とする銘柄ランキング算出システム。
【請求項3】
前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金のうち、最も高い銘柄を1位とし、その売買代金の金額を基準値とし1000として、2位以下は基準値となる1位の金額に対する割合に1000をかけ小数点以下を切り捨てた数値を算出し、
前記出力制御手段は、前記数値を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする請求項1に記載の銘柄ランキング算出システム。
【請求項4】
前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの利用者全体の保有金額のうち、最も高い銘柄を1位とし、その保有金額を基準値とし1000として、2位以下は基準値となる1位の金額に対する割合に1000をかけ小数点以下を切り捨てた数値を算出し、
前記出力制御手段は、前記数値を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする請求項2に記載の銘柄ランキング算出システム。
【請求項5】
前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金について、その直近に算出された売買代金との増減率を算出し、
前記出力制御手段は、前記増減率を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする請求項1に記載の銘柄ランキング算出システム。
【請求項6】
前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの利用者全体の保有金額について、その直近に算出された保有金額との増減率を算出し、
前記出力制御手段は、前記増減率を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする請求項2に記載の銘柄ランキング算出システム。
【請求項7】
株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバが、
少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備え、
前記ランキング作成手段が、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、一定期間に取引のあった銘柄を抽出し、当該プラットフォームを利用する全利用者の取引情報から各銘柄の一定期間の利用者全体の売買代金を算出し作成したランキング作成情報を保存し記録するランキング情報データベースを備え、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された、前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう出力制御する前記出力制御手段を備えてなることを特徴とする銘柄ランキング算出装置。
【請求項8】
株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバが、
少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備え、
前記ランキング作成手段が、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、当該プラットフォームを利用する全利用者の保有銘柄及び前記保有銘柄ごとの利用者全体の保有株数を抽出し、前記保有株数に証券会社や証券取引所のデータベースから収集した当該銘柄の終値を乗じて、銘柄ごとの利用者全体の保有金額を算出し作成したランキング作成情報を保存し記録するランキング情報データベースと、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの保有金額が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう出力制御する前記出力制御手段を備えてなることを特徴とする銘柄ランキング算出装置。
【請求項9】
証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、株式取引の銘柄のランキングを算出する銘柄ランキング算出方法が、
(1)ランキング作成手段により、株式取引履歴データベースから、銘柄ごとに前回のランキング作成処理以降の全利用者の取引履歴を抽出し(S1)、
(2)前記抽出した取引履歴のうち、全利用者の一定期間の取引履歴から一定期間の利用者全体の売買代金を算出し(S2)、
(3)前記算出された一定期間の利用者全体の売買代金を、売買代金データとして銘柄ごとに分類されたランキング情報データベースに記録し(S3)、
(4)ランキング情報データベースに記録された売買代金データに基づいて、ランキング算出処理を実行し、銘柄ランキングデータを作成し(S4)、
(5)そして、前記銘柄ランキングデータと、2位以下の銘柄について1位の銘柄の売買代金との相対値データをランキング情報データベースに記録し(S5)、
(6)出力制御手段により、例えば、上位20銘柄のランキングを、各銘柄の売買代金の相対値、及び各銘柄の売買代金の前回の売買代金との増減率を銘柄ごとに表示するよう出力制御し、利用者端末に送り表示可能とする(S6)
ことを特徴とする銘柄ランキング算出方法。
【請求項10】
証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、株式取引の銘柄のランキングを算出する銘柄ランキング算出方法が、
(1)ランキング作成手段により、株式取引履歴データベースから、銘柄ごとの全利用者の保有株数を抽出し(S1)、
(2)銘柄情報データベースから当該銘柄の終値を取得し(S2)、
(3)銘柄ごとに抽出された全利用者の保有株数と前記終値から利用者全体の保有金額を算出し(S3)、
(4)前記算出された銘柄ごとに分類された全利用者の保有金額を保有金額データとしてランキング情報データベースに記録し(S4)、
(5)ランキング情報データベースに記録された保有金額データに基づいて、ランキング算出処理を実行し、銘柄ランキングデータを作成し(S5)、
(6)そして、前記銘柄ランキングデータと、2位以下の銘柄における1位の銘柄の保有金額との相対値データをランキング情報データベースに記録し(S6)、
(7)出力制御手段により、例えば、上位20銘柄のランキングを、各銘柄の保有金額の相対値、及び各銘柄の保有金額の前回保有金額との増減率とともに表示するよう出力制御し、利用者端末に送り表示可能とする(S7)
ことを特徴とする銘柄ランキング算出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、株式取引に関するプラットフォームを利用した利用者の投資実績、例えば利用者全体の売買代金や利用者全体の保有金額を集計して株式銘柄でランキング作成し、当該プラットフォームの利用者にランキング情報を提供する銘柄ランキング算出システム、銘柄ランキング算出装置及び銘柄ランキング算出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1999年10月から取引手数料の自由化によって、1日の間に同一銘柄を購入・売買して金融取引を完結させる投資方法であるデイトレードが、日本国内でも浸透した。デイトレードでは、市場の小さな動きをチェックし、株式を短期決済で何度も繰り返すことで利益を出す。
デイトレードはその日のうちに利益確定をして利益を出す株取引である。そのため大きな利益を出すためには、値動きが大きく取引量の多い銘柄を選ぶことがポイントとなる。
例えば、特許文献1にはデイトレードに有効な相場情報表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-43027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に売買代金上位銘柄の順位は東京証券取引所日報で確認できるが、その売買に関与した具体的な取引者の情報は開示されず、そもそも機関投資家や個人投資家など関与した投資家の区別がない。
株式売買は、投資する機関又は投資する者によって特徴があるため、個人投資家が取引対象の銘柄を決める重要な選択基準としては、東京証券取引所のみの情報では十分でない。
投資部門別の売買状況も発表されているが、週単位であり、個別の銘柄について公表されていない。
【0005】
しかし、情報が豊かとは言えない個人投資家には、取引対象の銘柄を決める判断材料として、同様の個人投資家やそれに類似する特徴を有するような短期の売買を行う者の売買実績や保有金額は参考になるものであり、このような情報を入手する手段が切望されていた。
【0006】
本発明は、上記問題を解決すべく、投資家が取引対象の銘柄を決める重要な判断材料として、自分が利用している株式取引のプラットフォームにおいて、そのプラットフォームの全利用者の取引履歴から銘柄ごとに算出された利用者全体の売買代金及び保有金額を参考にできるように、銘柄によるランキング情報をわかりやすく提供する銘柄ランキング算出システム、銘柄ランキング算出装置及び銘柄ランキング算出方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は上記課題を下記の手段により解決した。
〔1〕証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、
前記サーバは、少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備えてなり、
前記ランキング作成手段は、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、一定期間に取引のあった銘柄を抽出し、当該プラットフォームを利用する全利用者の取引情報から各銘柄の一定期間の利用者全体の売買代金の総額を算出しランキングを作成し、ランキング情報データベースに保存・記録し、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された、前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう前記出力制御手段が出力制御することを特徴とする銘柄ランキング算出システム。
【0008】
〔2〕証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、
前記サーバは、少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備えてなり、
前記ランキング作成手段は、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、当該プラットフォームを利用する全利用者の保有銘柄及び前記保有銘柄ごとの保有株数を抽出し、前記保有株数に証券会社や証券取引所のデータベースから収集した当該銘柄の終値を乗じて、銘柄ごとの総保有金額を算出しランキングを作成し、ランキング情報データベースに保存・記録し、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された、前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの総保有金額が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう前記出力制御手段が出力制御することを特徴とする銘柄ランキング算出システム。
【0009】
〔3〕前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金のうち、最も高い銘柄を1位とし、その売買代金の金額を基準値とし1000として、2位以下は基準値となる1位の金額に対する割合に1000をかけ小数点以下を切り捨てた数値を算出し、
前記出力制御手段は、前記数値を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする前記〔1〕に記載の銘柄ランキング算出システム。
【0010】
〔4〕前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの利用者全体の保有金額のうち、最も高い銘柄を1位とし、その保有金額を基準値とし1000として、2位以下は基準値となる1位の金額に対する割合に1000をかけ小数点以下を切り捨てた数値を算出し、
前記出力制御手段は、前記数値を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする前記〔2〕に記載の銘柄ランキング算出システム。
【0011】
〔5〕前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金について、その直近に算出された売買代金との増減率を算出し、
前記出力制御手段は、前記増減率を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする前記〔1〕に記載の銘柄ランキング算出システム。
【0012】
〔6〕前記ランキング作成手段は、前記算出された銘柄ごとの利用者全体の保有金額について、その直近に算出された保有金額との増減率を算出し、
前記出力制御手段は、前記増減率を銘柄ごとに表示するよう出力制御することを特徴とする前記〔2〕に記載の銘柄ランキング算出システム。
【0013】
〔7〕株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバが、
少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備え、
前記ランキング作成手段が、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、一定期間に取引のあった銘柄を抽出し、当該プラットフォームを利用する全利用者の取引情報から各銘柄の一定期間の利用者全体の売買代金を算出し作成したランキング作成情報を保存し記録するランキング情報データベースを備え、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう出力制御する前記出力制御手段を備えてなることを特徴とする銘柄ランキング算出装置。
【0014】
〔8〕株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバが、
少なくとも、前記プラットフォームを利用する投資家等の利用者の株式取引の情報を収集し、株式取引履歴データベースに記録する株式取引情報管理手段と、
前記プラットフォームを利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベースに記録する利用者情報管理手段と、
前記株式取引情報管理手段で管理される情報を分析し、ランキングを作成するランキング作成手段と、
前記ランキング作成手段により作成されたランキング情報を、利用者端末に出力する出力制御手段とからなる制御部と、
前記ランキング情報を利用者端末に送信し表示させる通信手段とを備え、
前記ランキング作成手段が、前記株式取引履歴データベースの情報を分析し、当該プラットフォームを利用する全利用者の保有銘柄及び前記保有銘柄ごとの利用者全体の保有株数を抽出し、、前記保有株数に証券会社や証券取引所のデータベースから収集した当該銘柄の終値を乗じて、銘柄ごとの利用者全体の保有金額を算出し作成したランキング作成情報を保存し記録するランキング情報データベースと、
前記ランキング情報データベースに保存・記録された前記ランキング作成手段で算出された銘柄ごとの保有金額が最も高い銘柄を1位とし、その金額を基準値として特定の値で表示し、2位以下は前記基準値となる1位の金額に対する割合で相対的に表示するよう出力制御する前記出力制御手段を備えてなることを特徴とする銘柄ランキング算出装置。
【0015】
〔9〕証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、株式取引の銘柄のランキングを算出する銘柄ランキング算出方法が、
(1)ランキング作成手段により、株式取引履歴データベースから、銘柄ごとに前回のランキング作成処理以降の全利用者の取引履歴を抽出し(S1)、
(2)前記抽出した取引履歴のうち、全利用者の一定期間の取引履歴から一定期間の利用者全体の売買代金を算出し(S2)、
(3)前記算出された一定期間の利用者全体の売買代金を、売買代金データとして銘柄ごとに分類されたランキング情報データベースに記録し(S3)、
(4)ランキング情報データベースに記録された売買代金データに基づいて、ランキング算出処理を実行し、銘柄ランキングデータを作成し(S4)、
(5)そして、前記銘柄ランキングデータと、2位以下の銘柄について1位の銘柄の売買代金との相対値データをランキング情報データベースに記録し(S5)、
(6)出力制御手段により、例えば、上位20銘柄のランキングを、各銘柄の売買代金の相対値、及び各銘柄の売買代金の前回の売買代金との増減率を銘柄ごとに表示するよう出力制御し、利用者端末に送り表示可能とする(S6)
ことを特徴とする銘柄ランキング算出方法。
【0016】
〔10〕証券会社や証券取引所のデータベースと、株式取引の管理分析を行うプラットフォームを提供するサーバと、投資家が利用する利用者端末とが、ネットワークを介して接続可能に構成され、株式取引の銘柄のランキングを算出する銘柄ランキング算出方法が、
(1)ランキング作成手段により、株式取引履歴データベースから、銘柄ごとに全利用者の保有株数を抽出し(S1)、
(2)銘柄情報データベースから当該銘柄の終値を取得し(S2)、
(3)銘柄ごとに抽出された全利用者の保有株数と前記終値から利用者全体の保有金額を算出し(S3)、
(4)前記算出された銘柄ごとに分類された全利用者の保有金額を保有金額データとしてランキング情報データベースに記録し(S4)、
(5)ランキング情報データベースに記録された保有金額データに基づいて、ランキング算出処理を実行し、銘柄ランキングデータを作成し(S5)、
(6)そして、前記銘柄ランキングデータと、2位以下の銘柄における1位の銘柄の保有金額との相対値データをランキング情報データベースに記録し(S6)、
(7)出力制御手段により、例えば、上位20銘柄のランキングを、各銘柄の保有金額の相対値、及び各銘柄の保有金額の前回保有金額との増減率とともに表示するよう出力制御し、利用者端末に送り表示可能とする(S7)
ことを特徴とする銘柄ランキング算出方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかる銘柄ランキング算出システムは、プラットフォームの利用者に、当該プラットフォームを利用する利用者全体の売買代金及び保有金額に基づいた株式銘柄ランキング情報を提示し、また銘柄ごとの利用者全体の売買代金及び保有金額を比較しやすい相対値(利用者端末ではスコアと呼ぶ)で提示し、利用者全体の売買代金及び保有金額の増減率も提示することができるので、当該プラットフォームを利用するような同じような特性を有する者がどのような取引をしているのか容易に把握でき、利用者は取引対象の銘柄を決める重要な判断材料となる情報を入手できる。
【0018】
また、本発明にかかる銘柄ランキング算出システムは、ランキング表示する売買代金及び保有金額を、最も高い銘柄の金額を基準値とし1000として、2位以下は基準値となる金額に対する割合に1000をかけ小数点以下を切り捨てた数値で表示するよう出力制御されるため、ランキングは、1位以外は3桁以下の数値で視認可能に出力され表示されるので、利用者は、直感的にランキングの上下の差を視認でき、手軽にランキング情報を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムの構成例を示す図。
図2】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムのプラットフォームのサーバの構成例を示す図。
図3a】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムにおけるランキング作成手段で株式取引履歴データベースから抽出した情報の中から、銘柄ごとの全利用者の一定期間の取引情報(取引履歴データ)を集計処理した具体例を示す図。
図3b】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムにおけるランキング作成手段で株式取引履歴データベースから抽出した情報の中から、銘柄ごとの全利用者の一定期間の取引情報(取引履歴データ)を集計処理した具体例を示す図。
図4】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムにおけるランキング作成手段で株式取引履歴データベースから抽出した情報の中から、銘柄ごとの全利用者の保有金額情報(取引履歴データ)を集計処理した具体例を示す図。
図5a】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムにおけるランキング作成手段により作成された第1実施例の銘柄ランキングデータの構成例を示す図。
図5b】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムにおけるランキング作成手段により作成され第2実施例の銘柄ランキングデータの構成例を示す図。
図6a】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムの第1実施例の機能的構成を説明するフローチャート。
図6b】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムの第2実施例の機能的構成を説明するフローチャート。
図7a】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムの第1実施例における出力制御手段により制御されて利用者端末の表示部に表示された銘柄ランキング情報の表示例を示す図。
図7b】本発明にかかる銘柄ランキング算出システムの第2実施例における出力制御手段により制御されて利用者端末の表示部に表示された銘柄ランキング情報の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明にかかる銘柄ランキング算出システムの実施の形態を、図に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は多くの異なる態様で実施可能であり、以下の実施の形態に記載される構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
【0021】
図1は、本発明にかかる銘柄ランキング算出システムの構成例を示す図、図2は本発明にかかる銘柄ランキング算出システムのプラットフォームのサーバの構成例を示す図である。
図中、1は銘柄ランキング算出システム、2は株式取引プラットフォーム、20はサーバ、3は利用者端末、4は証券会社のデータベース、5は証券取引所のデータベース、100はインターネット等の通信網である。
【0022】
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1は、少なくとも証券会社のデータベース4や証券取引所のデータベース5と、株式取引の管理分析を行うプラットフォーム2を提供するサーバ20と、投資家が利用する利用者端末3とが、ネットワーク100を介して接続可能となっている。
【0023】
株式取引プラットフォーム2は、株式取引を行う投資家の利用を目的とし、証券会社や証券取引所のデータベースから株式市場の情報を収集するとともに、投資家である利用者の株式取引の管理や記録、分析を行い、利用者に株式取引関連の情報を提供し、より有意義な投資活動をサポートするアプリケーションソフトである。
以下において、株式取引プラットフォーム2を利用し、株式の取引を行ったり、株式の運用を管理したり、分析情報を入手するいわゆる投資家を「利用者」という。また、「利用者全体」「全利用者」とは、前記株式取引プラットフォーム2を利用するために登録されている全ての利用者のことである。
【0024】
そして、前記株式取引プラットフォーム2は、証券会社と利用者の仲介を行う株式取引管理会社あるいは証券会社などの企業や組織が管理するサーバ装置により管理、制御、運用され提供される。
前記サーバ装置は、少なくとも通信手段21、制御部22、記録部23を備えサーバ20を構成する。サーバ20は、CPU、メモリ、記録装置、入力装置、インターフェース等を備えたコンピュータで構成されるものであっても、クラウドコンピュータを利用するものであってもよい。
【0025】
サーバ20は、利用者が取引している証券会社が管理する各種株式取引の情報を記録しているデータベース(以下、証券会社データベース4)や、市場により取引される株式の情報を記録し公開している証券取引所のデータベース(以下、証券取引所データベース5)とネットワークを介して接続可能となっている。前記ネットワーク100は、インターネット等の通信網であっても、社内LAN等であってもよい。
サーバ20は、1又は複数の証券会社のデータベース4と接続可能である。例えば、本発明の銘柄ランキング算出システム1を証券会社が運用する場合は、他の証券会社のデータベースを必要としない場合がある。一方、銘柄ランキング算出システム1を仲介業者等が運用する場合、銘柄ランキング算出システム1の利用者が1つ又は複数の証券会社と取引がある時は、当該証券会社データベース4にアクセスできるのが好ましい。サーバ20が証券会社の自社ネットワークシステムの中にある場合には、その証券会社のデータベース4とのみ接続可能としてもよい。
【0026】
また、サーバ20と接続される利用者端末3は、利用者が自己の株式取引の情報を表示可能な端末であり、サーバ20が提供するプラットフォーム2に対する様々な指示を入力する入力手段、前記指示の情報を送信し、かつサーバ20からの情報を受信する通信手段、そして各情報を表示する表示手段を備えるものであり、その形態は特に限定されず、一般に普及しているパーソナルコンピュータ、タブレットやスマートフォン等の携帯端末、ネットワークに接続されたテレビジョン等を利用できる。
銘柄ランキング算出システム1における利用者端末3は、複数の証券会社を経由して、株式市場で取引する場合であっても、当該複数の証券会社の取引情報をすべて表示することができるため、様々なサイトを見る必要がなく非常に便利である。
【0027】
〔サーバの基本構成〕
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1を構成するサーバ20は、株式取引プラットフォーム2を提供し、証券会社データベース4や証券取引所データベース5へアクセスして、情報データの参照、情報データの送受信を行い、また利用者端末3と接続し、株式取引プラットフォーム2を介して取引情報データや入力指示情報を送受信する通信手段21を備える。
また、サーバ20は、株式取引情報管理手段220、利用者情報管理手段221、ランキング作成手段222、出力制御手段223等の処理手段を実行するプログラムを有し、必要に応じて各手段を実行制御する制御部22を備える。
そして、サーバ20は、制御部22の各手段により分析、収集及び送受信した情報データを記録する記録部23を有する。記録部23は、銘柄情報データベース230、株式取引履歴データベース231、利用者情報データベース232、ランキング情報データベース233を備える。
【0028】
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1を実行するため制御部22は、株式取引プラットフォーム2を利用する利用者の取引している銘柄の情報を、制御部22の各手段により証券会社データベース4や証券取引所データベース5及び利用者による利用者端末3からの入力により収集し記録部23に記録し保存する。
まず、サーバ20は、制御部22の株式取引情報管理手段220により、利用者が取引している銘柄を含むすべての銘柄の情報を、証券会社データベース4や証券取引所データベース5から収集し、記録部23の銘柄情報データベース230に保存・記録する。
証券会社データベース4や証券取引所データベース5から収集する銘柄情報は、少なくとも銘柄名、銘柄コード、一定期間の株価、終値及びチャートである。また、サーバ20は、証券会社データベース4から、プラットフォーム2を利用する利用者に関し、その証券会社データベース4内の保有情報データベースに記録されている情報、例えば、その証券会社における利用者の保有銘柄や保有株数、保有金額を収集し、ランキング作成に利用することもできる。
【0029】
そして、サーバ20は、制御部22の利用者情報管理手段221により、プラットフォーム2を利用する利用者の情報を管理し、利用者情報データベース232に記録する。
利用者情報データベース232には、利用者の基本的な情報が記録され、サーバ20が提供するプラットフォーム2の全利用者の情報は、利用者情報データベース232で管理される。
そして、サーバ20は、制御部22の株式取引情報管理手段220により、前記利用者の株式取引履歴の情報を収集し、記録部23の株式取引履歴データベース231に保存・記録し管理する。
なお、株式取引履歴データベース231に記録される情報は、少なくとも口座番号、口座の入出金情報、取引のあった銘柄ごとの銘柄名、銘柄コード、株式取引の売買が成立した日及び時間である約定日時、約定単価、売買した株式の数量、取引終了時の保有株数、一般又は特定のいずれか口座の種別等である。
【0030】
そして、サーバ20は、制御部22のランキング作成手段222により、株式取引履歴データベース231から銘柄ごとの全利用者の取引履歴を抽出し、銘柄ごとの利用者全体の「売買代金」を算出処理する。
前記ランキング作成手段222により抽出された銘柄ごとの全利用者の取引履歴と、算出された銘柄ごとの利用者全体の売買代金は、記録部23のランキング情報データベース233に保存・記録される。
なお、売買代金のランキング作成は、銘柄を購入した金額、すなわち「買」の合計売買代金と、銘柄を売却した金額、すなわち、「売」の合計売買代金をそれぞれ算出する。
また、ランキング作成手段222により算出された銘柄ごとの利用者全体の売買代金に基づき、売買代金の多い銘柄順に順位付けされてランキングが作成され、記録部23のランキング情報データベース233に保存・記録される。
【0031】
さらにランキング作成手段222は、株式取引履歴データベース231から銘柄ごとの全利用者の保有株数を抽出し、さらに、銘柄情報データベース230から銘柄ごとの終値を抽出し、銘柄ランキング算出システム1の利用者全体における銘柄ごとの「保有金額」を算出する。利用者全体における、算出された銘柄ごとの保有金額は、記録部23のランキング情報データベース233に保存・記録される。
なお、保有金額のランキング作成は、銘柄ごとの「買いポジション」の保有金額と、「売りポジション」の保有金額をそれぞれ算出する。ここで、「買いポジション」とは、いわゆる「買いもち」のことを指し、銘柄を買っている状態であり、売るのを待っている状態をいう。すなわち、銘柄が値上がりすれば、利用者に利益があり、値下がりすれば、利用者に損失がある。一方、「売りポジション」とは、いわゆる「売りもち」のことを指し、銘柄を売りから売買を開始している状態で、買い戻すことを待っている状態を言う。すなわち、銘柄が値上がりすれば、利用者に損失があり、値下がりすれば、利用者に利益がある。
また、ランキング作成手段222により算出された銘柄ごとの利用者全体の保有株数にその時点での終値を乗じた保有金額に基づき、保有金額の多い銘柄順に順位付けされてランキングが作成され、記録部23のランキング情報データベース233に保存・記録される。
【0032】
ランキング作成手段222により作成されランキング情報データベース233に保存・記録された売買代金銘柄ランキング情報、及び/又は保有金額銘柄ランキング情報は、制御部22の出力制御手段223により利用者端末3に送信するように出力処理され、通信手段21により利用者端末3に送信される。
【0033】
ここで、本発明にかかる銘柄ランキング算出システムにおいて、「ランキング」とは、前記銘柄ランキング算出システムを使ったプラットフォーム2の一定期間の利用者全体の売買代金に基づき銘柄をランキング(順位付け)すること、及び/又は、プラットフォーム2の利用者全体の保有金額に基づき銘柄をランキング(順位付け)することである。
【0034】
〔ランキング作成処理〕
〈第1実施例〉
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1における第1実施例を説明する。
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1の制御部22のランキング作成手段222は、まず、株式取引履歴データベース231の情報を分析し、一定期間に取引のあった銘柄を抽出する。そして、当該プラットフォームを利用する全利用者の取引の履歴情報から前記各銘柄の売買代金を算出する。その後、算出された各銘柄の売買代金から各銘柄の一定期間の利用者全体の売買代金を算出する(銘柄売買代金算出処理)。こうして算出された一定期間の利用者全体の売買代金からランキングを作成し(ランキング算出処理)、前記ランキング情報をランキング情報データベース233に保存・記録する。
具体的には、まず、ランキング作成手段222は、株式取引履歴データベース231から、プラットフォーム2の利用者が行った取引における銘柄名、銘柄コード、約定日時等を分析し、銘柄ごとに一定期間における全利用者の取引履歴を抽出し、前記一定期間の利用者全体の売買代金を算出する(銘柄売買代金算出処理)。
本明細書において「一定期間」とは、売買できる時間帯内の短い期間、例えば、数分間~数時間でもよいし、一定期間を一日とすることもできる。「一定期間」を一日とする場合は、証券売買取引後においてその日の取引履歴を抽出し、その抽出された内容から、所定のランキングを算出してもよい。
【0035】
また、ランキング作成手段222では、前記銘柄売買代金算出処理により算出された一定期間の利用者全体の売買代金に対する増減率を算出する。ここで増減率とは、前記銘柄売買代金算出処理により算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金について、その直近、例えば当該銘柄売買代金算出処理の一つ前の期間の利用者全体の売買代金との比較により算出される。すなわち、直近、例えば一つ前の一定期間の利用者全体の売買代金に対する、その後の一定期間の利用者全体の売買代金がどの程度増加又は減少したかを100分率で表すもので、以下の式1で算出する。
式1
〔(一定期間の利用者全体の売買代金 ÷ 一つ前の一定期間の利用者全体の売買代金) ―1〕×100
例えば、銘柄売買代金算出処理により算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金が1200万円で、一つ前の期間の利用者全体の売買代金が1000万円の場合、
〔(1200÷1000)-1〕×100=20
であり、増減率は+20%で、20%増加したことがわかる。
また、銘柄売買代金算出処理により算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金が800万円で、一つ前の期間の利用者全体の売買代金が1000万円の場合、
〔(800÷1000)-1〕×100=-20
であり、増減率は-20%で、20%減少したことがわかる。
このように、直近、例えば前回処理時の一定期間の利用者全体の売買代金に対する増減率を表示することにより、当該銘柄の取引変動の動向が容易に把握できる。
そして、銘柄ごとに全利用者の一定期間の取引履歴及び一定期間の利用者全体の売買代金データと合わせて、前記前回の売買代金データとの増減率をランキング情報データベース233に記録する。
【0036】
(売買代金ランキング算出処理)
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1は、制御部22のランキング作成手段222で銘柄売買代金算出処理により算出した銘柄ごとの一定期間の利用者全体の売買代金に基づき、銘柄のランキング算出処理を実行する。
ランキング作成手段222は、銘柄売買代金算出処理で算出した一定期間の銘柄ごとの利用者全体の売買代金から、銘柄のランキングを算出し、銘柄ランキングデータを作成し、ランキング情報データベース233に記録する。
具体的には、プラットフォーム2の利用者が売買したすべての銘柄において、一定期間の取引期間の利用者全体の売買代金を計算し、売買代金の高い順に並べる。次に、1位の銘柄の売買代金を特定の値に置き換え、2位以下の銘柄の売買代金を1位の銘柄の売買代金に対する割合で示す。
【0037】
例えば、1位の銘柄の売買代金を1000とすると、2位の売買代金は、
(2位の売買代金/1位の売買代金)×1000(少数点以下切り捨て)
で表示し、売買代金の相対値データを作成しランキング情報データベース233に記録する。このように例えば特定の値を1000とすると、2位以下の相対値は3桁で表示されるので、視覚的に数字の認識がしやすく、ランキングの上下の差を理解しやすくなる。
また、売買代金を相対値で表示することにより、利用者は比較がしやすくなる一方で、当該プラットフォーム2で、どの程度の取引が実施されているか、すなわち、具体的な取引総数(または取引総金額)を利用者が把握できないようにしている。
【0038】
〈第2実施例〉
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1における第2実施例を説明する。
第2実施例で示す例では、前記ランキング作成手段222は、プラットフォーム2の利用者全体の銘柄の保有株数及びその保有株数に基づく金額(本明細書では、「保有金額」とする)を算出する。
例えば、利用者の保有株数、及び利用者の保有金額は、前記株式取引履歴データベース231の全利用者の保有株式の銘柄名、銘柄コードを分析し、銘柄ごとに全利用者の保有株数を抽出し、さらに、銘柄情報データベース230から銘柄ごとの終値を抽出し、前記抽出した保有株数に前記終値を乗じることにより当該プラットフォームの利用者の全体の保有金額を算出する(保有金額算出処理)。
【0039】
さらに、ランキング作成手段222は、前記保有金額算出処理により算出された一定期間の利用者全体の保有金額に対し、前回の保有金額との増減率を算出することもできる。増減率の算出方法は、売買代金の増減率と同様の式で求めることができる。
保有金額の増減率は、ランキング作成手段222の保有金額算出処理により算出された一定期間の利用者全体の保有金額と、その直近に算出された一定期間の利用者全体の保有金額との比較であり、直近、すなわち一つ前の一定期間の利用者全体の保有金額に対する、その後の一定期間の利用者全体の保有金額がどの程度増加又は減少したかを100分率で表すものである。
式2
〔(一定期間の利用者全体の保有金額 ÷ 一つ前の一定期間の利用者全体の保有金額) ―1〕×100
例えば、保有金額算出処理により算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の保有金額が1200万円で、一つ前の期間の利用者全体の保有金額が1000万円の場合、
〔(1200÷1000)-1〕×100=20
であり、増減率は20%で、20%増加したことがわかる。
また、保有金額算出処理により算出された銘柄ごとの一定期間の利用者全体の保有金額が800万円で、一つ前の期間の利用者全体の保有金額が1000万円の場合、
〔(800÷1000)-1〕×100=-20
であり、増減率は-20%で、20%減少したことがわかる。
前記増減率を算出し、前回集計時の利用者全体の保有金額に対する増減率を利用者端末3に表示可能に出力制御することで、利用者は銘柄の変動の動向把握が容易となる。
ランキング作成手段222は、銘柄ごとに全利用者の保有株数及び利用者全体の保有金額データを作成し、ランキング情報データベース233に記録する。
【0040】
(保有金額ランキング算出処理)
本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1は、制御部22のランキング作成手段222による保有金額算出処理で算出した利用者全体の保有金額に基づき、銘柄のランキング算出処理を実行する。
前記ランキング作成手段222は、前記処理で銘柄ごとに抽出されたプラットフォーム2の全利用者の保有株数と、終値に基づいて算出した利用者全体の保有金額から、銘柄のランキングを算出し、銘柄ランキングデータを作成し、ランキング情報データベース233に記録する。
【0041】
具体的には、ランキング作成手段222の保有金額算出処理によって算出された利用者全体の保有金額を、保有金額の高い順に並べる。次に、1位の銘柄の保有金額を特定の数に置き換え、2位以下の銘柄の保有金額を1位の銘柄の保有金額に対する割合で示し、例えば、1位の銘柄の保有金額を1000とすると、2位の保有金額は、
(2位の保有金額/1位の保有金額)×1000(少数点以下切り捨て)
で表示し、保有金額の相対値データを作成しランキング情報データベース233に記録する。
【0042】
実際の保有金額は、9桁や10桁、あるいはそれ以上である場合もあり、そのような桁数の数字は直感的には把握しにくいが、例えば特定の数を1000に置き換えると、2位以下の相対値は3桁となる。3桁の数値は、視覚的に数値の認識がしやすく、ランキングの上下の差が把握しやすくなる。
そして、保有金額を相対値で表示することにより、利用者は比較がしやすくなる一方で、当該プラットフォーム2において、どの程度の取引が実施されているか、すなわち、具体的な取引総数(または取引総金額)を利用者が把握できないようにしている。
【0043】
図3は、ランキング作成手段222で株式取引履歴データベース231から抽出した情報から、銘柄ごとの全利用者の一定期間の取引情報(取引履歴データ)を集計処理した具体例を示す図である。
図3に示す例では、順位付け処理時刻、銘柄、銘柄コード、利用者番号、取引証券会社、約定日時、取引株数、約定単価、一定期間の利用者全体の売買代金、及び前回処理時の一定期間の利用者全体の売買代金に対する増減率が集計処理され記録されるが、記録される情報は上記に限定されるものではなく、ランキング作成に最低必要な情報のみ抽出して記録するものであってもよい。
【0044】
図3(a)は、銘柄ランキング算出システム1を使ったプラットフォーム2を利用する利用者による「aaa株式会社」の株式の取引情報を集計処理した例であり、図3(b)はbbb株式会社の同取引情報を集計処理したものである。
本来であれば、銘柄ランキング算出システム1を使ったプラットフォーム2を利用する利用者が取引した銘柄のすべての情報が表に記載されるところであるが、簡略化のため、aaa株式会社とbbb株式会社の具体例のみを掲載する。
【0045】
図3(a)では、銘柄ランキング算出システム1を使ったプラットフォーム2の利用者(利用者番号00001と00002の者)の取引情報を集計処理したものを示している。
銘柄「aaa株式会社」において、買い(購入)の取引金額の合計と、売り(売却)の取引金額の合計を算出し、それが、総取引金額として記載されている。さらに、前日の取引金額と比較をして、増減率(図3(a)では、買いの増減率は-13.5%、売りの増減率は5.5%)が算出され記録されている。
【0046】
図3(b)では、銘柄ランキング算出システム1を使ったプラットフォーム2の利用者(利用者番号00001と00003の者)の取引情報を示し、銘柄「bbb株式会社」の買いと売りの総取引金額及び前日との増減率が算出され記載されている。
図3(a)及び図3(b)で見られるように、一定期間の全利用者の取引履歴を抽出することで、一定期間の利用者全体の売買代金を算出し、前回処理時の一定期間の利用者全体の売買代金に対する増減率を算出することができる。
【0047】
ランキング作成手段222は、次に図3(a)、図3(b)で示すようなすべての取引銘柄の売買代金の「買い」と「売り」のそれぞれについて、売買代金の高い方から並べてランキングを算出し、一位のスコアを基準値とし1000として、二位以下の銘柄については、一位の銘柄の売買代金を1000としたときの二位以下の各銘柄の売買代金のスコアを表示する(図5(a)参照)。
スコアとは、利用者端末で称される売買代金の相対値の呼称で、すでに説明したように、利用者全体の売買代金で各銘柄を順位付けた銘柄ランキングデータの1位の銘柄の売買代金を1000に置き換え、2位の売買代金は、(2位の売買代金/1位の売買代金)×1000(少数点以下切り捨て)で算出した売買代金の相対値がスコアとなる。
なお、売買代金に関しては、図のように、「買い」と「売り」の両方で順位を決めるため、売買代金が大きい銘柄は、「買い」と「売り」の両方でそれぞれ高い順位になる場合がある(図5(a)のaaa株式会社やbbb株式会社)。また、情報として、前日の増減率も表示してもよい。
【0048】
次に、保有株式及び保有金額の具体例を示す。
図4は、ランキング作成手段222で株式取引履歴データベース231から抽出した情報の中から、銘柄ごとの全利用者の保有金額情報(取引履歴データ)を集計処理した具体例を示す図である。
図4に示す例では、銘柄コード、銘柄、ランキング作成処理時株価(終値)、利用者番号、取引証券会社名、保有株数、利用者全体の保有金額、及び前回算出時の利用者全体の保有金額に対する増減率が集計処理されて記録されている。なお、集計処理は、ランキング作成に最低必要な情報、例えば、銘柄コード、ランキング作成処理時単価(終値)、利用者全体の保有株数のみ抽出して記録するものであってもよい。また、前記集計処理は、その集計対象日の取引の有無を問わず、全利用者の保有株数も含めて行う。
【0049】
図4では、利用者(利用者番号00001~00007)が当該プラットフォームを利用しているとする。
図4は、mmm株式会社の取引状態を示す。銘柄コード5555Xのmmm株式会社について、プラットフォーム2の全利用者00001~00007の保有株数が抽出され、総保有株数は51,200株と集計されている。保有株数の抽出は、株式取引履歴データベース231からであっても、証券会社データベース4の保有情報データベースからであってもよい。
そして、図4において、mmm株式会社の終値が、銘柄情報データベース230から収集され、800円と記録されている。前記抽出された保有株数と終値から利用者全体の保有金額が算出処理されている。
図においては、
利用者全体の保有株数51,200株×800円=40,960,000円
がmmm株式会社の利用者全体の保有金額となる。
【0050】
このようにプラットフォーム2の利用者が利用している銘柄の全てについて、銘柄ごとに全利用者の保有株数、終値を抽出することで、利用者全体の保有金額を算出する。
また、同時に各銘柄の前回処理時(ランキング作成時)の利用者全体の保有金額を参照することで、直前の処理時と比べた増減率を算出することができる。
図4では、前回処理時の保有金額は、30,010,000円であり、増減率は、+36.4%と算出されている。
【0051】
ランキング作成手段222は、次に図5(b)で示すようにプラットフォーム2の利用者が利用しているすべての取引銘柄の保有金額を、保有金額の高い方から並べてランキングを算出する。そして、一位のスコアを基準値とし1000として、二位以下の銘柄については、一位の銘柄の保有金額を1000としたときの各銘柄の保有金額のスコアを表示する。
スコアは、売買代金と同様の方法で算出される。
なお、保有金額に関して「買い」と「売り」とで集計を分けてもよい。
例えば、特定の銘柄を1日のうちに、100株買い、次に100株売り、その次に100株を購入した場合、その日の売買代金は、買い200株分の代金、売り100株分の代金が反映される。また、その日の保有金額には、手元に100株分あるため、「買い」ポジション側に100株分反映され集計される。
【0052】
また、翌日に100株分を売却した場合、その日(翌日)の保有金額については、すべて売却された状態になるため、プラスマイナス0の状態、すなわち、買いポジションも売りポジションも反映されない。
一方、翌日に信用取引で200株分を売却した場合、その日(翌日)の売買代金については、「売り」ポジションに100株分の代金が反映され集計される。
この様に順位付けられた銘柄ランキングデータを提供することで、利用者に取引対象の銘柄を決める重要な選択基準となる判断材料の情報を提供することができる。
【0053】
図5(b)に示すように、保有金額の銘柄ランキングは、「買いポジション」、「売りポジション」ごとに表示してもよい。「買いポジション」、「売りポジション」ごとに表示することにより、利用者が次に購入又は売却のどちらが行われやすいかを知る指標となる。
【0054】
(売買代金の銘柄ランキングを利用者端末に表示するまでのフローチャート)
〔第1実施例の場合〕
図6(a)に示すフローチャートに基づいて、本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1を実施して第1実施例の機能的構成を説明する。
図6(a)は、本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1における売買代金のランキング作成処理の一実施例を示すフローチャートである。
前準備として、利用者は利用者端末3で、プラットフォーム2を提供するサーバ20にアクセスし、取引のある証券会社の情報、銘柄等の情報を登録する。
サーバ20は、利用者の情報を利用者情報データベース232に記録するとともに、株式取引情報管理手段220により、証券会社データベース4から、銘柄情報を収集し、銘柄情報データベース230に記録しておく。そして、証券会社データベース4や、利用者の登録情報に基づき、株式の取引履歴を株式取引履歴データベース231に記録しておく。
【0055】
ランキング作成処理にあたって、サーバ20は、ランキング作成手段222により、まず、株式取引履歴データベース231から、銘柄ごとに前回のランキング作成処理以降の全利用者の取引履歴を抽出する(S1)。なお、前回がない場合には、一定期間の全利用者の取引履歴を抽出する。
次に、抽出した取引履歴のうち、全利用者の一定期間の取引履歴から一定期間の利用者全体の売買代金を算出する(S2)。その際に、ランキング情報データベース233に前回ランキング作成処理時に算出された一定期間の利用者全体の売買代金が記録されているか参照し、記録されている場合には、前記算出した売買代金を前回算出した売買代金と比して増減率を算出する。
そして、銘柄ごとに算出された一定期間の利用者全体の売買代金を売買代金データとして、増減率の算出結果とともに、ランキング情報データベース233に記録する(S3)。
【0056】
ランキング作成手段222は、ランキング情報データベース233に記録された銘柄ごとの売買代金データに基づいて、ランキング算出処理を実行し、銘柄ランキングデータを作成する(S4)。
そして、前記作成された銘柄ランキングデータを参照し、1位の銘柄の売買代金を特定の値に置き換え、2位以下の銘柄の売買代金を1位の銘柄の売買代金に対する割合で示した売買代金の相対値データを作成する。
そして、ランキング算出処理の結果、すなわち、売買代金が高い銘柄順のランキングデータと、1位の銘柄の売買代金との相対値データをランキング情報データベース233に記録する(S5)。ランキング算出処理は、市場区分別に実行することもできる。
【0057】
そして、サーバ20は、出力制御手段223により、例えば、上位20銘柄のランキングを、各銘柄の売買代金の相対値、及び各銘柄の売買代金の増減率を銘柄ごとに表示するよう出力制御し、利用者端末3に送り表示可能とする(S6)。
実施例1における利用者端末3の表示例を図7(a)に示す。図に示すように、出力制御手段223は、上位銘柄のランキングを、各銘柄の売買代金の相対値(スコア)、及び各銘柄の売買代金の増減率と共に銘柄ごとに利用者端末3に表示されるよう出力処理を行う。
【0058】
図7(a)に示す表示例は、銘柄3a、ランキング3b、前回ランキングからの推移3c、相対値(スコア)3d、増減率3e、銘柄コード/ティッカーシンボル3fが表示されている。
この表示例では、最も売買代金が高かった銘柄3aは、AAAA社であり、ランキング3bは1位であることがわかる。そして、前回ランキングからの推移3cは横ばいであり、前回と順位に変動がないことがわかる。相対値(スコア)3dは、特定の値として1000が表示され、これが相対値の基準値になっている。そして、相対値3dの下方に表示された「-13.5%」は、このランキングにおける売買代金と前回のランキングの売買代金との関係を増減率3eで表示していたものであり、売買代金が13.5%減少していることがわかる。
【0059】
このように出力制御して利用者端末3に表示可能とすることで、長い桁数の数字を読む必要もなく、プラットフォーム2で取引された実績を直感的に確認することができ、利用者の株式取引における様々な判断材料として有益な情報を提供することができる。
【0060】
(保有金額の銘柄ランキングを利用者端末に表示するまでのフローチャート)
〔第2実施例の場合〕
図6(b)に示すフローチャートに基づいて、本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1の実施例2の機能的構成を説明する。
図6(b)は、本発明にかかる銘柄ランキング算出システム1における保有金額のランキング作成処理の一実施例を示すフローチャートである。
図6(a)と同様に、前準備として、利用者は利用者端末3で、プラットフォーム2を提供するサーバ20にアクセスし、取引のある証券会社の情報、銘柄等の情報を登録する。
【0061】
サーバ20は、利用者の情報を利用者情報データベース232に記録するとともに、登録内容に基づいて株式取引情報管理手段220により、証券会社データベース4や証券取引所データベース5から該当銘柄情報を収集し、銘柄情報データベース230に記録しておく。また、証券会社データベース4や、利用者の登録情報に基づき、証券会社ごとの利用者の株式取引履歴を株式取引履歴データベース231に記録しておく。
【0062】
ランキング作成処理にあたって、サーバ20は、ランキング作成手段222により、全利用者の株式取引履歴データベース231から銘柄ごとに保有株数を抽出する(S1)。
そして、銘柄情報データベース230から該当銘柄の終値を取得する(S2)。
銘柄ごとに抽出された全利用者の保有株数と終値から利用者全体の保有金額を算出する(S3)。なお、前記S1で抽出する保有株数は、証券会社データベース4の保有情報データベースから、直接取得してもよい。その場合、利用者ごとの銘柄の保有株数と保有金額が取得できるので、全利用者の保有金額を合計して利用者全体の保有金額を算出する。
なお、ランキング情報データベース233に前回ランキング作成処理時に算出された利用者全体の保有金額が記録されているか参照し、記録されている場合には、前記算出した保有金額を前回算出した保有金額と比して増減率を算出する。
そして、銘柄ごとの前記算出された利用者全体の保有金額を保有金額データとして、増減率の算出結果とともに、ランキング情報データベース233に記録する(S4)。
【0063】
ランキング作成手段222は、ランキング情報データベース233に記録された銘柄ごとの保有金額データに基づいて、ランキング算出処理を実行し、銘柄ランキングデータを作成する(S5)。
そして、前記作成された銘柄ランキングデータを参照し、1位の銘柄の保有金額を特定の値に置き換え、2位以下の銘柄の保有金額を1位の銘柄の保有金額に対する割合で示した保有金額の相対値データを作成する。
そして、ランキング算出処理の結果、すなわち、保有金額が高い銘柄順のランキングデータと、1位の銘柄の保有金額との相対値データをランキング情報データベース233に記録する(S6)。ランキング算出処理は、市場区分別に実行することもできる。
【0064】
そして、サーバ20は、出力制御手段223により、例えば、上位20銘柄のランキングを、各銘柄の保有金額の相対値、及び各銘柄の保有金額の増減率と共に銘柄ごとに表示するように出力制御し、利用者端末3に送り表示可能とする(S7)。
実施例2における利用者端末3の表示例を図7(b)に示す。図に示すように、出力制御手段223は、上位銘柄のランキングを、各銘柄の保有金額の相対値(スコア)、及び各銘柄の保有金額の増減率とともに利用者端末3に表示されるよう出力制御手段225が出力処理を行う。
【0065】
図7(b)に示す表示例は、銘柄3a、ランキング3b、前回ランキングからの推移3c、相対値(スコア)3d、増減率3eが表示されている。
この表示例では、最も保有金額が高かった銘柄3aは、EEEE社であり、ランキング3bは1位であることがわかる。そして、前回ランキングからの推移3cは上昇であり、前回より順位が上がったことがわかる。相対値(スコア)3dは、特定の値として1000が表示され、これが相対値の基準値になっている。そして、相対値3dの下方に表示された「+1.2%」は、このランキングにおける保有金額と前回のランキングの保有金額との関係を増減率3eで表示していたものであり、保有金額が1.2%増加していることがわかる。
【0066】
このように出力制御して利用者端末3に表示可能とすることで、実際の保有金額の長い桁数の数字を読む必要もなく、プラットフォーム2で取引された実績を直感的に確認することができ、利用者の株式取引における様々な判断材料として有益な情報を提供することができる。
【0067】
符号の説明
1 株式取引管理システム
2 プラットフォーム
20 サーバ
21 通信手段
22 制御部
220 株式取引情報管理手段
221 利用者情報管理手段
222 ランキング作成手段
223 出力制御手段
23 記録部
230 銘柄情報データベース
231 株式取引履歴データベース
232 利用者情報データベース
233 ランキング情報データベース
3 利用者端末
3a 銘柄
3b ランキング
3c 前回ランキングからの推移
3d 相対値(スコア)
3e 増減率
3f 銘柄コード/ティッカーシンボル
4 証券会社データベース
5 証券取引所データベース
100 ネットワーク
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b