(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082811
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】ナースコールシステム
(51)【国際特許分類】
A61G 12/00 20060101AFI20240613BHJP
H04M 9/00 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
A61G12/00 E
H04M9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196922
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】安田 大介
(72)【発明者】
【氏名】楠 浩和
【テーマコード(参考)】
4C341
5K038
【Fターム(参考)】
4C341LL10
5K038AA06
5K038BB01
5K038CC03
5K038DD12
(57)【要約】
【課題】 患者の個人情報を保護するとともに、廊下灯に対するボタン操作が不要なナースコールシステムを提供する。
【解決手段】 ナースコールシステム100は、病室の入口近傍に設けられ、対象者の顔を検知するカメラ29と、入口近傍に設けられ、病室の各患者情報を表示する表示部23を備えた廊下灯2と、各対象者の顔に関する第一情報と各患者情報とを関連付けて記憶する記憶部25と、カメラ29と廊下灯2と記憶部25とを制御する制御部21と、を備える。カメラ29は、対象者の顔を検知した場合、検知した顔に関する第二情報を制御部21に送信し、制御部21は、第一情報と第二情報とを照合し、第一情報と第二情報とが一致する場合に、第一情報に対応する患者情報のみを廊下灯2の表示部23に表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナースステーションに設けられ、患者からの呼び出しを報知するナースコール親機と、
前記患者が看護師を呼び出すためのナースコール子機と、
病室の入口近傍に設けられ、対象者の顔を検知するカメラと、
前記入口近傍に設けられ、前記病室の各患者情報を表示する表示部を備えた廊下灯と、
各対象者の顔に関する第一情報と、各前記患者情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記カメラと前記廊下灯と前記記憶部とを制御する制御部と、を備え、
前記カメラは、前記対象者の顔を検知した場合、検知した前記顔に関する第二情報を前記制御部に送信し、
前記制御部は、記憶された前記第一情報と送信された前記第二情報とを照合し、前記第一情報と前記第二情報とが一致する場合に、前記第一情報に対応する患者情報のみを前記廊下灯の前記表示部に表示させる、ナースコールシステム。
【請求項2】
前記制御部は、前記第一情報と前記第二情報とが一致する場合に、呼び出しを行った前記ナースコール子機に対応する患者情報のみを前記廊下灯の前記表示部に表示させる、請求項1に記載のナースコールシステム。
【請求項3】
前記カメラは前記廊下灯に一体的に設けられている、請求項1に記載のナースコールシステム。
【請求項4】
前記廊下灯は、固有の廊下灯識別情報を有し、
前記カメラは、固有のカメラ識別情報を有し、
前記記憶部は、前記廊下灯識別情報と前記カメラ識別情報とを対応付けて記憶し、
前記カメラは、前記対象者の前記顔を検知した場合、前記カメラ識別情報とともに前記第二情報を前記制御部に送信し、
前記制御部は、前記第一情報と前記第二情報とが一致する場合に、前記カメラ識別情報に対応する廊下灯識別情報を有する廊下灯の表示部に、前記第一情報に対応する患者情報のみを表示させる、請求項1に記載のナースコールシステム。
【請求項5】
前記制御部は、前記第一情報と前記第二情報とが一致する場合、その旨を前記対象者の行動履歴として前記記憶部に記憶させる、請求項1に記載のナースコールシステム。
【請求項6】
前記制御部は、前記第一情報と前記第二情報とが一致する場合、その旨を前記ナースコール親機へ送信する、請求項1に記載のナースコールシステム。
【請求項7】
前記対象者に携帯される携帯端末を、更に備え、
前記携帯端末は、前記対象者の対象者識別情報を受け付けることにより前記対象者の勤務情報に関する第三情報を取得し、前記第三情報を前記制御部へ送信し、
前記制御部は、前記第三情報を前記第一情報に関連付けて前記記憶部に記憶させ、
前記制御部は、前記第二情報と、前記第三情報に関連付けられた前記第一情報とを照合する、請求項1に記載のナースコールシステム。
【請求項8】
前記入口近傍に設けられ、前記対象者の体温を測定するセンサを更に備え、
前記センサは、前記カメラが前記対象者の前記顔を検知した場合、測定した前記体温に関する第四情報を前記制御部に送信し、
前記制御部は、前記第一情報と前記第二情報とが一致する場合、送信された前記第四情報を、前記記憶部に記憶させる、請求項1に記載のナースコールシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ナースコールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
患者が看護師を呼び出すシステムとして、ナースコールシステムがある。特許文献1のナースコールシステムでは、患者の個人情報を保護するため、看護師が液晶廊下灯の復旧ボタンを長押しすると、一つの液晶廊下灯に複数人の患者の情報全てが表示されるのではなく、呼び出しを行った患者の情報のみが液晶廊下灯に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の患者の情報のみを液晶廊下灯に表示させるため、看護師や配膳者は液晶廊下灯の復旧ボタンを長押ししていた。しかしながらこのようなボタン操作は看護師や配膳者にとって煩わしいという問題がある。
【0005】
本開示は、患者の個人情報を保護するとともに、廊下灯に対するボタン操作が不要なナースコールシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある態様のナースコールシステムは、
ナースステーションに設けられ、患者からの呼び出しを報知するナースコール親機と、
前記患者が看護師を呼び出すためのナースコール子機と、
病室の入口近傍に設けられ、対象者の顔を検知するカメラと、
前記入口近傍に設けられ、前記病室の各患者情報を表示する表示部を備えた廊下灯と、
各対象者の顔に関する第一情報と、各前記患者情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記カメラと前記廊下灯と前記記憶部とを制御する制御部と、を備え、
前記カメラは、前記対象者の顔を検知した場合、検知した前記顔に関する第二情報を前記制御部に送信し、
前記制御部は、記憶された前記第一情報と送信された前記第二情報とを照合し、前記第一情報と前記第二情報とが一致する場合に、前記第一情報に対応する患者情報のみを前記廊下灯の前記表示部に表示させる。
【0007】
本開示のナースコールシステムによれば、特定の患者情報のみが廊下灯の表示部に表示されるため、患者の個人情報を保護できるとともに、カメラによって対象者の顔認証が行われるため、対象者は廊下灯に対してボタン操作を行う必要がない。したがってボタン操作の煩わしさが低減される。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、患者の個人情報を保護するとともに、廊下灯に対するボタン操作が不要なナースコールシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第一実施形態に係るナースコールシステムの構成図である。
【
図2】
図2は、
図1のナースコールシステムが備える廊下灯の機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1のナースコールシステムの動作例1を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、廊下灯のモニタの初期画面の一例である。
【
図5】
図5は、廊下灯のモニタの表示の一例である。
【
図6】
図6は、廊下灯のモニタの表示の一例である。
【
図7】
図7は、廊下灯のモニタの表示の一例である。
【
図8】
図8は、第二実施形態に係るナースコールシステムの構成図である。
【
図9】
図9は、
図8のナースコールシステムの動作例2を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るナースコールシステム100について図面を参照して説明する。
【0011】
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態に係るナースコールシステム100の一例を示す構成図である。
図1に示すように、ナースコールシステム100は、病室のベッド毎に設けられているナースコール子機1と、各病室の入口近傍に設けられている廊下灯2と、ナースステーションに設けられているナースコール親機3と、機器間の通信を制御する制御機4とを備えている。ナースコールシステム100は、各看護師が携帯する携帯端末6と、基地局8を介して携帯端末6の通信を管理する交換機7とを備えている。
【0012】
廊下灯2、ナースコール親機3、制御機4は、それぞれHUB9を介してLAN接続されている。ナースコール子機1は、病室毎に伝送線L1を介して廊下灯2に接続されている。交換機7は、伝送線L2を介して制御機4に接続されている。交換機7は、基地局8を介して、携帯端末6の通信を管理する。
【0013】
ナースコール子機1は、患者が看護師を呼び出すための機器である。ナースコール子機1は、呼出ボタン1aと、壁面に設けられたプレート子機1bとを有している。プレート子機1bは、呼出ボタン1aが接続される接続部と、看護師と通話するための通話部とを有している。
【0014】
ナースコール親機3は、患者からの呼び出しを報知するように構成されている。ナースコール親機3は、通話部3aと、表示部3bとを有している。通話部3aは、患者と通話するためのハンドセットと、院内放送するためのスピーカー等の報音部を有している。表示部3bには、患者に関する各種情報が表示される。各種情報には、患者情報、廊下灯2から受信する廊下灯ID等の識別情報などが含まれる。表示部3bは、例えば液晶モニタである。
【0015】
制御機4は、例えば、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。電子制御ユニットは、プロセッサを含むマイクロコントローラと、その他の電子回路(例えば、トランジスタ等)を含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)である。制御機4は、制御部の一例である。
【0016】
制御機4は、少なくとも記憶部4aを有している。制御機4は、HUB9を介して、ナースコール親機3および廊下灯2から送られる情報を取得し、記憶部4aに記憶してもよい。
【0017】
図2は、廊下灯2の機能ブロック図である。
図2に示すように、廊下灯2は、廊下灯CPU(central processing unit)21と、表示灯22と、モニタ23と、スピーカー24と、記憶部25と、操作ボタン26と、復旧ボタン27と、通信インターフェース(以下「通信IF」という)28と、カメラ29とを有している。廊下灯2は、固有の識別情報として、廊下灯識別情報(以下、「廊下灯ID」という)を有している。廊下灯IDには、廊下灯2が設けられている場所を示す廊下灯設置場所情報も含まれる。
【0018】
廊下灯CPU21は、モニタ23、スピーカー24、カメラ29を含む、廊下灯2の各種の機能を制御するように構成されている。廊下灯CPU21は、例えば、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成されている。電子制御ユニットは、プロセッサを含むマイクロコントローラと、その他の電子回路(例えば、トランジスタ等)を含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)である。
【0019】
記憶部25は、各対象者の顔に関する第一情報と、病室にいる各患者の患者情報とを、互いに関連付けて記憶するように構成されている。記憶部25にはメモリが搭載されている。メモリは、各種制御プログラム(例えば、人工知能(AI)プログラム等)が記憶されたROM(Read Only Memory)と、各種制御データが一時的に記憶されるRAM(Random Access Memory)を含む。プロセッサは、ROMに記憶された各種制御プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。メモリには廊下灯2における制御・処理に関するプログラムが記憶されている。記憶部25は、廊下灯2における制御・処理に関するプログラムに加えて、カメラ29で撮像した画像を記憶する。
【0020】
廊下灯CPU21は、記憶部25のメモリから読み出したプログラムをプロセッサが実行することにより、
図3および
図9に示される各ステップを実行する。廊下灯CPU21は、操作ボタン26および復旧ボタン27から入力される操作を受け付けて、入力された操作に応じた制御を行うように構成されている。廊下灯CPU21は、制御部の一例である。
【0021】
廊下灯2は、報知部として、患者からの呼び出しを点滅や点灯で報知する表示灯22を含んでいる。さらに、廊下灯2は、報知部として、文字情報を表示するモニタ23と、音声を出力するスピーカー24を含んでいる。
【0022】
表示灯22は、例えばランプであり、廊下灯2が設けられた病室内のナースコール子機1から呼び出しが有ることを点灯や点滅で報知するように構成されている。
【0023】
モニタ23は、例えば液晶モニタであり、病室名の表示、患者名の表示などの各種情報を表示するように構成されている。モニタ23は、廊下灯2の表示部の一例である。
【0024】
スピーカー24は、廊下灯CPU21から出力される報知内容を報音するように構成されている。スピーカー24は、廊下灯2に搭載されている。
【0025】
操作ボタン26は、各種情報の表示/非表示を行うためのボタンである。復旧ボタン27は、報知動作等を停止させるためのボタンである。
【0026】
廊下灯2は、通信IF28および伝送線L1を介して、ナースコール子機1から呼び出しを受信する。廊下灯2は、通信IF28およびHUB9を介して、ナースコール親機3、制御機4と接続されている。
【0027】
廊下灯2は、カメラ29を搭載している。言い換えると、カメラ29は廊下灯2に一体的に設けられている。カメラ29は、病室の入口における廊下などの共用部を撮像するとともに、対象者の顔を検知するよう構成されている。カメラ29は、動画および静止画像を撮像するよう構成されている。カメラ29は、常時撮像してもよく、看護師や配膳者等の人や、移動棚等の物が廊下灯2に近付いたときにこの接近を検知して撮像を開始してもよい。カメラ29が撮像した画像は、記憶部25に記憶される。看護師および配膳者は、対象者の一例である。
【0028】
カメラ29は、共用部のうち、廊下灯2から所定の範囲を撮像する。例えば、病室の101号室の入口に設けられた廊下灯2のカメラ29は、廊下灯2を中心とする数mの範囲に有る廊下を撮像するように構成されている。看護師が101号室の病室へ近付いてくる場合、101号室の廊下灯2のカメラ29は、撮像範囲内に看護師が現れた時点からこの看護師の顔の撮像を開始する。撮像された画像は、廊下灯CPU21へ送信される。
【0029】
各携帯端末6は、患者からの呼び出しに応答するように構成された、例えばスマートフォン等である。各携帯端末6は、看護師の呼び出し内容を表示するように構成された表示部6aと、看護師の呼び出し内容を報音するように構成されたスピーカー等の報音部とを有している。
【0030】
(動作例1)
次に、ナースコールシステム100の動作例1を、
図3を用いて説明する。
図3は、ナースコールシステム100の動作例1を説明するフローチャートである。
【0031】
図3に示すように、まず、廊下灯2のカメラ29が撮像を開始する(S101)。例えば、病室の101号室の入口に設けられた廊下灯2のカメラ29は、101号室の廊下灯2の入口近傍を中心とする数mの範囲に含まれる対象者の撮像を開始する。
【0032】
次に、カメラ29は、対象者の顔を検知したか否かを判定する(S102)。例えばカメラ29は、撮像した画像内に、看護師Tの顔が含まれているか否かを判定する。撮像した画像内に、対象者である看護師や配膳者の顔が含まれていない場合(S102でNO)、ナースコールシステム100は処理をS102前へ戻す。撮像した画像内に看護師Tの顔が含まれている場合(S102でYES)、カメラ29は、検知した看護師Tの顔に関する第二情報T2を廊下灯CPU21へ送信する(S103)。第二情報T2は、例えば看護師Tの顔の画像情報である。
【0033】
廊下灯CPU21は、カメラ29から第二情報T2を受信すると、記憶部25に記憶されている、各対象者の顔に関する第一情報を読み出す(S104)。例えば記憶部25には、看護師Sの顔に関する第一情報S1と、101号室にいる患者Xであって、且つ看護師Sが担当する患者Xの患者情報X1とが関連付けて記憶されている。記憶部25には、加えて、看護師Tの顔に関する第一情報T1と、101号室にいる患者Yであって、且つ看護師Tが担当する患者Yの患者情報Y1とが関連付けて記憶されている。廊下灯CPU21は、カメラ29から第二情報T2を受信すると、記憶部25から、看護師Sの顔に関する第一情報S1や看護師Tの顔に関する第一情報T1を読み出す。第一情報S1は、例えば看護師Sの顔の画像情報である。第一情報T1は、例えば看護師Tの顔の画像情報である。
【0034】
次に廊下灯CPU21は、読み出した第一情報S1や第一情報T1と、カメラ29から送信された第二情報T2とを照合し、これら情報が一致するか否かを判定する(S105)。例えば、記憶された第一情報T1と、カメラ29から送信された第二情報T2とが、看護師Tの顔の画像情報であるとして一致した場合(S105でYES)、廊下灯CPU21は、一致した第一情報T1に対応する患者情報Y1のみを、廊下灯2のモニタ23に表示させる(S106)。モニタ23に患者情報Y1が表示されてから一定時間が経過した後、ナースコールシステム100は処理を終了する。
【0035】
一方、記憶された第一情報S1と、カメラ29から送信された第二情報T2とが一致しないと判定された場合(S105でNO)、廊下灯CPU21は読み出された第一情報が全て照合されたか否かを判定する(S107)。例えば、第一情報S1はすでに照合されたが、第一情報T1はまだ照合されていない場合には、廊下灯CPU21は、読み出された第一情報がすべて照合されてはいないと判定し(S107でNO)、処理をS105へ戻す。
【0036】
カメラ29が、看護師Tとは別の看護師Uの顔を検知し、検知した看護師Uの顔に関する第二情報U2を廊下灯CPU21へ送信する場合もある。このような場合、記憶された第一情報S1および第一情報T1は全て、カメラ29から送信された第二情報U2とは一致しない。このとき廊下灯CPU21は、全ての第一情報が照合されたと判定し(S107でYES)、照合結果を廊下灯2のモニタ23に表示させる(S108)。モニタ23に照合結果が表示されてから一定時間が経過した後、ナースコールシステム100は処理を終了する。
【0037】
図4から
図7は廊下灯2のモニタ23の表示の一例である。
図4は、廊下灯2のモニタ23の初期画面の一例である。
図4に示すように、初期状態において、廊下灯2のモニタ23には、当該廊下灯2が設けられている病室名は表示されているが、病室にいる患者の患者情報は表示されていない。初期状態において、廊下灯2のモニタ23には、待受画面として装飾的画像が表示されていてもよい。
【0038】
図5は、記憶された第一情報T1と、送信された第二情報T2とが一致した場合における、廊下灯2のモニタ23の表示の一例である。例えば看護師Tが101号室の患者Yを担当している場合、廊下灯2のモニタ23には、患者Yの患者情報Y1のみが表示される。患者情報Y1は、例えば患者Yの名前である。廊下灯2のモニタ23には、患者情報Y1として、担当医師や担当看護師、食事制限の有無やアレルギー情報が表示されてもよい。なお、モニタ23に患者情報Y1が表示されてから一定時間が経過した後、モニタ23の表示は患者情報Y1から初期画面に戻る。
【0039】
図6は、記憶された第一情報T1と、送信された第二情報T2とが一致した場合における、廊下灯2のモニタ23の表示の他の一例である。例えば101号室には四名の患者が入室している場合において、廊下灯2のモニタ23は、四つの患者表示領域を含む。各患者表示領域には、対応する患者の患者情報が表示され得る。廊下灯2のカメラ29が看護師Tの顔を検知し、記憶された第一情報T1と、検知された第二情報T2とが一致した場合、廊下灯2のモニタ23には、複数の患者表示領域のうち、患者Yに対応する患者表示領域にのみ患者情報Y1が表示され、他の患者表示領域には何も表示されない。
【0040】
図7は、記憶された第一情報T1と、送信された第二情報U2とが一致しない場合における、廊下灯2のモニタ23の表示の一例である。例えば廊下灯2のカメラ29が看護師Uの顔を検知したとしても、廊下灯CPU21は、記憶された第一情報T1と、送信された第二情報U2とが一致しないと判定する。その後廊下灯CPU21は、全ての第一情報が照合されたと判定すると、モニタ23に照合結果として、例えば「担当する患者はおりません」と表示させる。
【0041】
以上説明したように、本開示のナースコールシステム100によれば、廊下灯CPU21は、記憶部25に記憶された第一情報T1と、カメラ29から送信された第二情報T2とを照合し、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合に、特定の患者情報Y1のみを廊下灯2のモニタ23に表示させる。他の患者の個人情報はモニタ23に表示されないため、他の患者の個人情報を保護できる。さらにカメラ29によって看護師Tの顔認証が行われるため、看護師Tは廊下灯2に対してボタン操作を行う必要がない。したがってボタン操作の煩わしさが低減される。
【0042】
カメラ29が廊下灯2に一体的に設けられているため、カメラ29が廊下灯2と別体で設けられる場合と比較して、看護師Tは、カメラ29による顔認証と、モニタ23に表示される患者情報Y1の確認とを一箇所で行うことができ、利便性が高まる。
【0043】
なお、動作例1においては廊下灯CPU21が各処理を行ったが、制御機4がHUB9を介して各処理を行ってもよい。各対象者の顔に関する第一情報は制御機4の記憶部4aに記憶されており、廊下灯CPU21あるいは制御機4は、第一情報を記憶部4aから読み出してもよい。
【0044】
(動作例1の変形例1)
廊下灯CPU21は、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合に、呼び出しを行ったナースコール子機1に対応する患者情報Y1のみを廊下灯2のモニタ23に表示させてもよい。例えば患者Yが、担当看護師Tを呼び出すために、ナースコール子機1の呼出ボタン1aを押すと、廊下灯2は通信IF28および伝送線L1を介して、ナースコール子機1から呼び出しを受信する。
図3において、廊下灯CPU21は、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合(S105でYES)、さらにナースコール子機1から呼び出しがあったか否かを判定する(S109)。ナースコール子機1から呼び出しがあったと廊下灯CPU21が判定した場合(S109でYES)、呼び出しのあったナースコール子機1に対応する患者情報Y1のみをモニタ23に表示させてもよい(S106)。なお、動作例1では、モニタ23に患者情報Y1が表示されてから一定時間が経過した後、モニタ23の表示は患者情報Y1から初期画面に戻るが、変形例1では、呼び出しに対してナースコール親機3や各看護師が携帯する携帯端末6からの応答がなされるまで患者情報Y1をモニタ23に表示させ続けることが好ましい。
【0045】
一方、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合であっても(S105でYES)、ナースコール子機1から呼び出しがないと廊下灯CPU21が判定した場合(S109でNO)、廊下灯CPU21は、モニタ23に呼び出しはない旨として、例えば「呼び出しはありません」と表示させる。
【0046】
このように変形例1に係るナースコールシステム100によれば、呼び出しを行った患者Yの患者情報Y1のみが廊下灯2のモニタ23に表示されるため、他の患者の個人情報を保護することができる。
【0047】
なお、さらに廊下灯CPU21は、全ての第一情報が照合されたと判定した後に(S107でYES)、ナースコール子機1から呼び出しがあったか否かを判定してもよい。例えば、看護師Tが患者Yを担当する場合において、看護師Tが廊下灯2のカメラ29によって顔認証を行うと、カメラ29から送信される第二情報T2と、患者Yの患者情報Y1に関連付けて記録されている第一情報T1とが一致して、患者Yの患者情報Y1がモニタ23に表示される。一方で、患者Yを担当しない看護師Sが、患者Yのナースコール子機1からの呼び出しによる、廊下灯2の報知に気づく場合もあり得る。このような場合動作例1においては、看護師Sは、廊下灯2のカメラ29によって顔認証を行っても、カメラ29から送信される第二情報S2と、記憶されている第一情報T1とは一致しないため、患者情報Y1はモニタ23に表示されない。しかしながら変形例1では、たとえ第一情報T1と第二情報S2とが一致しない場合であっても、患者Yがナースコール子機1から呼び出しを行った場合には、呼び出しのあったナースコール子機1に対応する患者Yの患者情報Y1が廊下灯2のモニタ23に表示され、看護師Sがすぐに患者Yの患者情報Y1を確認することができる。すなわち、容体悪化などの緊急を要する場合でも、他の看護師である看護師Sがすぐに患者Yの患者情報Y1を確認することができる。
【0048】
(動作例1の変形例2)
廊下灯CPU21は、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合、その旨を看護師Tの行動履歴として記憶部25に記憶させてもよい。例えば、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合(S105でYES)、廊下灯CPU21は、対応する患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させるとともに(S106)、看護師Tが101号室に入ったことを示す行動履歴を、記憶部25に記憶させる(S111)。第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合には、看護師Tが101号室に入ったとみなすことができる。このような構成によれば、ナースコールシステム100は、看護師Tの顔認証を行うとともに、看護師Tの行動履歴を記録することができる。
【0049】
なお看護師Tの行動履歴は、廊下灯2の記憶部25に記憶されてもよいが、HUB9を介して制御機4の記憶部4aに記憶されることがより好ましい。ナースコールシステム100は、行動履歴を制御機4の記憶部4aに記憶させることで、看護師Tの行動履歴として、101号室に関する行動履歴だけでなく、他の病室に関する行動履歴も一元的に管理し、記憶することができる。
【0050】
図3の例では、廊下灯CPU21は、患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させた後に(S106)、看護師Tの行動履歴を記憶部25に記憶させている(S111)が、処理の順番はこれに限らない。第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合、廊下灯CPU21は、看護師Tの行動履歴を記憶部25に記憶させた後に(S111)、患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させてもよい(S106)。
【0051】
(動作例1の変形例3)
廊下灯CPU21は、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合、その旨をナースコール親機3へ送信してもよい。例えば、例えば、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合(S105でYES)、廊下灯CPU21は、対応する患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させるとともに(S106)、第一情報T1と第二情報T2とが一致したこと、すなわち看護師Tの顔認証が完了したことを示す照合結果の情報を、HUB9を介してナースコール親機3へ送信する(S112)。
【0052】
第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合には、看護師Tが101号室に入ったとみなすことができる。このような構成によれば、ナースコールシステム100は、仮にナースコール親機3が患者Yからの呼び出しを報知している場合でも、看護師Tが101号室に入ればナースコール親機3は患者Yからの呼び出しを報知する必要はないため、報知を解除することができる。
【0053】
図3の例では、廊下灯CPU21は、患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させた後に(S106)、ナースコール親機3に第一情報T1と第二情報T2とが一致した旨を送信している(S112)が、処理の順番はこれに限らない。第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合、廊下灯CPU21は、ナースコール親機3に第一情報T1と第二情報T2とが一致した旨を送信した後に(S112)、患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させてもよい(S106)。また、看護師Tの行動履歴を記憶部25に記憶させる処理(S111)と、ナースコール親機3に第一情報T1と第二情報T2とが一致した旨を送信する処理(S112)との順番は問わない。
【0054】
(動作例1の変形例4)
ナースコールシステム100は、各看護師が携帯する携帯端末6から、対応する看護師の看護師識別情報を受け付けることにより、対応する看護師の勤務情報に関する第三情報を取得してもよい。看護師識別情報は、対象者識別情報の一例である。
【0055】
一般的に、医療や介護などの現場において、現場の各看護師が患者からの呼び出しに応答するために、勤務する各看護師等に対して当日の勤務に使用するスマートフォン等の携帯端末6を各自に一台携帯させることがある。現場に備えられる携帯端末の数が、勤務する看護師の総数よりも少ない場合には、出勤した看護師は出勤時点で使用者がいない携帯端末6を携帯して使用する。このため、携帯端末6を使用する最新の看護師情報は、日々変動する。
【0056】
また、特に医療現場においては、患者の容態が刻々と変化することがあり、患者の容態に合わせて看護師の担当患者が増える等の変更が生じる場合がある。看護師が病欠等の理由で欠勤し、日勤のみを予定していた看護師に準夜勤のシフトが追加になる等の急なシフト変更が生じる場合もある。このような急な担当患者の変更やシフトの変更があった場合、医療現場が多忙なため、看護師長等が最新の看護師情報を更新する操作ができないことがあり、最新の看護師情報を把握できないことが起こり得る。
【0057】
そこで本変形例では、携帯端末6は、対応する看護師の看護師識別情報を受け付けることにより看護師の勤務情報に関する第三情報を取得し、当該第三情報を廊下灯CPU21あるいは制御機4へ送信する。廊下灯CPU21あるいは制御機4は、受信した第三情報を、第一情報と関連付けて記憶部25あるいは記憶部4aに記憶させる。
【0058】
例えば看護師S及び看護師Tは出勤しており、看護師Uは出勤していない場合、看護師S及び看護師Tはそれぞれ、使用する携帯端末6へ自らの看護師識別情報を入力し、出勤状態を示す第三情報S3あるいは第三情報T3を、携帯端末6を介して廊下灯CPU21あるいは制御機4へ送信する。送信された第三情報S3は、第一情報S1と関連付けて記憶部25あるいは記憶部4aに記憶され、看護師Sが出勤状態であることが記憶される。同様に、送信された第三情報T3は、第一情報T1と関連付けて記憶部25あるいは記憶部4aに記憶され、看護師Tが出勤状態であることが記憶される。一方、看護師Uは出勤していないため、看護師Uの勤務状況に関する第三情報U3は廊下灯CPU21あるいは制御機4へ送信されない。このため記憶部25あるいは記憶部4aでは、看護師Uの第一情報U1は第三情報U3とは関連付けて記憶されず、出勤していないことが記憶される。こうすることでナースコールシステム100は、全ての看護師のうちどの看護師が出勤しているかを効率的に把握することができる。
【0059】
さらに本変形例では、廊下灯CPU21あるいは制御機4は、カメラ29から送信された第二情報と、第三情報に関連付けられて記憶された第一情報とを照合する。こうすることで、廊下灯CPU21あるいは制御機4は、出勤している看護師の顔に関する第一情報と、第二情報とを照合することができる。すなわち、廊下灯CPU21あるいは制御機4は、全ての第一情報と照合する場合と比較して、出勤している看護師に絞って第二情報と照合することができる。
【0060】
例えば、廊下灯CPU21あるいは制御機4は、出勤状態を示す第三情報S3と関連付けられた第一情報S1を記憶部25あるいは記憶部4aから読み出す(
図3のS104A)。廊下灯CPU21あるいは制御機4は、読み出した第一情報S1と、カメラ29から送信された第二情報T2とを照合する(
図3のS105)。同様に、廊下灯CPU21あるいは制御機4は、出勤状態を示す第三情報T3と関連付けられた第一情報T1を記憶部25あるいは記憶部4aから読み出す(
図3のS104A)。廊下灯CPU21あるいは制御機4は、読み出した第一情報T1と、カメラ29から送信された第二情報T2とを照合する(
図3のS105)。一方、看護師Uは出勤していないため、看護師Uの第一情報U1は第三情報U3と関連付けられていない。このため廊下灯CPU21あるいは制御機4は、看護師Uの第一情報U1の読み出しは行わず、第一情報U1と第二情報T2とを照合しない。このように本変形例によれば、出勤している看護師に絞って第一情報と第二情報とを照合するため、検索負荷を軽減し、検索速度を速めることができる。
【0061】
(第一実施形態の変形例)
ナースコールシステム100の廊下灯2は、カメラ29に代えて、対象者の顔を検知するとともに、対象者の体温を測定するカメラ29Aを備えてもよい(
図1)。カメラ29Aは、対象者の顔を検知した場合、対象者の体温を測定する。カメラ29Aは、検知した対象者の顔に関する第二情報とともに、測定した体温に関する第四情報を廊下灯CPU21に送信する。カメラ29Aは第四情報を、HUB9を介して制御機4へ送信してもよい。カメラ29Aは、センサの一例である。
【0062】
廊下灯CPU21は、第一情報と第二情報が一致する場合、受信した第四情報を記憶部25に記憶する。例えば、第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合(
図3のS105でYES)、廊下灯CPU21は、対応する患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させるとともに(S106)、看護師Tの体温を示す第四情報T4を、記憶部25に記憶させる(S113)。このような構成によれば、ナースコールシステム100は、看護師Tの顔認証を行うとともに、看護師Tの体温履歴を記録することができる。
【0063】
なお看護師Tの第四情報T4は、廊下灯2の記憶部25に記憶されてもよいが、HUB9を介して制御機4の記憶部4aに記憶されることがより好ましい。ナースコールシステム100は、看護師Tの第四情報T4を制御機4の記憶部4aに記憶させることで、看護師Tの体温履歴として、101号室の入室時の体温だけでなく、他の病室の入室時の体温も一元的に管理し、記憶することができる。
【0064】
図3の例では、廊下灯CPU21は、患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させた後に(S106)、看護師Tの第四情報を記憶部25に記憶させている(S113)が、処理の順番はこれに限らない。第一情報T1と第二情報T2とが一致する場合、廊下灯CPU21は、看護師Tの第四情報T4を記憶部25に記憶させた後に(S113)、患者Yの患者情報Y1をモニタ23に表示させてもよい(S106)。
【0065】
(第二実施形態)
図8は、第二実施形態に係るナースコールシステム200の一例を示す構成図である。
図8に示す構成において、
図1に示した構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0066】
図8に示すナースコールシステム200は、各病室の入口近傍に設けられているカメラ5も備える。この点が、第一実施形態に係るナースコールシステム100と異なる。カメラ5は、HUB9を介して廊下灯2および制御機4とLAN接続されている。カメラ5で撮像された画像は、HUB9、LANを介して廊下灯CPU21や制御機4へ送信される。
【0067】
カメラ5は、廊下灯2から離れて設けられている。言い換えると、カメラ5は、廊下灯2とは別体である。カメラ5は、病室の入口における廊下などの共用部を撮像するとともに、対象者の顔を検知するよう構成されている。カメラ5は、動画および静止画像を撮像するよう構成されている。カメラ5は、常時撮像してもよく、看護師や配膳者等の人や、移動棚等の物がカメラ5に近付いたときにこの接近を検知して撮像を開始してもよい。カメラ5が撮像した画像は、HUB9を介して記憶部25や記憶部4aに記憶される。
【0068】
カメラ5は、共用部のうち、カメラ5から所定の範囲を撮像する。例えば、病室の101号室の入口に設けられたカメラ5は、101号室の入口を中心とする数mの範囲に有る廊下を撮像するように構成されている。101号室のカメラ5は、撮像範囲内に看護師が現れると、この看護師の顔の撮像を開始する。撮像された画像は、廊下灯CPU21や制御機4へ送信される。
【0069】
本実施形態では、各廊下灯2が固有の廊下灯IDを有しているとともに、各カメラ5も固有のカメラ識別情報(以下、「カメラID」という)を有している。カメラIDには、カメラ5が設けられている場所を示すカメラ設置場所情報も含まれる。廊下灯2の記憶部25には、廊下灯IDとカメラIDは互いに対応付けられて記憶されている。例えば101号室の入口近傍に設けられる廊下灯2と、101号室の入口近傍に設けられるカメラ5は、互いの設置場所情報が101号室を示している。このため、廊下灯IDとカメラIDは、ともに設置場所情報が101号室であるとして、互いに対応付けて記憶されている。
【0070】
(動作例2)
次に、ナースコールシステム200の動作例2を、
図9を用いて説明する。
図9は、ナースコールシステム200の動作例2を説明するフローチャートである。
図9に示す処理において、
図3に示した処理と同一の処理については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0071】
図9に示すように、まず、カメラ5が撮像を開始する(S201)。例えば、病室の101号室の入口に設けられたカメラ5は、101号室の廊下灯2の入口近傍を中心とする数mの範囲に含まれる対象者の撮像を開始する。
【0072】
次に、カメラ5は、対象者の顔を検知したか否かを判定する(S202)。例えばカメラ5は、撮像した画像内に、看護師Tの顔が含まれているか否かを判定する。撮像した画像内に、対象者である看護師や配膳者の顔が含まれていない場合(S202でNO)、ナースコールシステム200は処理をS202前へ戻す。撮像した画像内に看護師Tの顔が含まれている場合(S202でYES)、カメラ5は、検知した看護師Tの顔に関する第二情報T2を、撮像したカメラ5のカメラIDとともに、廊下灯CPU21へ送信する(S203)。
【0073】
廊下灯CPU21は、カメラ5から第二情報T2を受信すると、記憶部25に記憶されている、各対象者の顔に関する第一情報を読み出す(S104)。その後廊下灯CPU21は、読み出した第一情報S1や第一情報T1と、カメラ5から送信された第二情報T2とを照合し、これら情報が一致するか否かを判定する(S105)。
【0074】
記録された第一情報T1とカメラ5から送信された第二情報T2とが一致する場合(S105でYES)、廊下灯CPU21は、カメラIDに対応する廊下灯IDを有する廊下灯2のモニタ23に、一致した第一情報T1に対応する患者情報Y1のみを表示させる(S206)。モニタ23に患者情報Y1が表示されてから一定時間が経過した後、ナースコールシステム200は処理を終了する。S107及びS108の処理は、
図3に示すS107及びS108の処理と同じであるため、説明を省略する。また、ナースコールシステム200においても、変形例であるS109からS113の処理を行い、同様の効果を奏する。
【0075】
以上説明したように、仮にカメラ5が廊下灯2と別体で設けられていても、廊下灯IDとカメラIDが対応付けられて記憶部25に記憶されているため、カメラ5で看護師Tの顔認証を行って、カメラ5に対応する廊下灯2のモニタ23に患者情報Y1を表示させることができる。これにより、廊下灯2とカメラ5の設置位置の自由度が高めることができる。
【0076】
本開示は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本開示を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0077】
100、200:ナースコールシステム
1:ナースコール子機
2:廊下灯
21:廊下灯CPU(制御部)
22:表示灯
23:モニタ(表示部)
24:スピーカー
25:記憶部
26:操作ボタン
27:復旧ボタン
28:通信インターフェース
29、29A:カメラ
3:ナースコール親機
4:制御機
4a:記憶部
5:カメラ
6:携帯端末
7:交換機
8:基地局
9:HUB
L1、L2:伝送線
S、T、U:看護師
S1、T1、U1:第一情報
S2、T2、U2:第二情報
S3、T3、U3:第三情報
T4:第四情報
X、Y:患者
Y1:患者情報