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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082833
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】運転支援装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/14 20060101AFI20240613BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240613BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
B60W30/14
B60W60/00
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196970
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100187311
【弁理士】
【氏名又は名称】小飛山 悟史
(74)【代理人】
【識別番号】100161425
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】神谷 紀彰
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA01
3D241BC01
3D241CC01
3D241CC08
3D241CD07
3D241CE04
3D241CE05
3D241DB02Z
3D241DB05Z
3D241DB12Z
5H181AA01
5H181CC04
5H181CC14
5H181CC27
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】前提制御を有効にする操作を必要とせずに車速制御を開始できる技術を提供する。
【解決手段】運転支援装置は、車速制御を行う車速コントローラと、少なくとも一つの前提制御を行うシステムコントローラと、有効及び無効を切り替えることが許可されているか否かを前提制御ごとに記憶する記憶装置と、を備え、車速コントローラは、車速制御を開始するための車両の運転者の操作に応じて、少なくとも一つの前提制御ごとに有効であるか無効であるかを判定し、記憶装置を参照して、無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されているか否かを判定し、無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されていると判定されたことに応じて、無効であると判定された前提制御を有効にして、車速制御を開始する、ように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車速制御を行う車速コントローラと、
少なくとも一つの前提制御を行うシステムコントローラであって、前記少なくとも一つの前提制御は、前記車速制御を開始するための前提として有効となっていることが予め定められる、前記システムコントローラと、
前記車速コントローラに接続され、有効及び無効を切り替えることが許可されているか否かを前記少なくとも一つの前提制御ごとに記憶する記憶装置と、
を備え、
前記車速コントローラは、
前記車速制御を開始するための車両の運転者の操作に応じて、前記少なくとも一つの前提制御ごとに有効であるか無効であるかを判定し、
前記記憶装置を参照して、無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されているか否かを判定し、
無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されていると判定されたことに応じて、前記無効であると判定された前提制御を有効にして、前記車速制御を開始する、
ように構成される、運転支援装置。
【請求項2】
前記車速コントローラは、前記車速制御を終了する場合には、前記有効にした前提制御を無効にするように構成される、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記車速コントローラは、前記車速制御を終了する場合であって前記有効にした前提制御の作動条件を満たすときには、前記有効にした前提制御を無効にしないように構成される、請求項2に記載の運転支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車速制御を行う装置を開示する。この装置は、車両の走行状態及び車両の周囲環境が条件を満たす場合に、車速制御の開始指示を受け付け可能な状態とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-089583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車速制御を開始するためには、他の制御が機能を発揮できる状態になっていることが前提となる場合がある。以下では、制御がその機能を発揮できる状態にすることを、制御を有効にするといい、制御がその機能を発揮できない状態にすることを、制御を無効にするという。そして、車速制御を開始する前提となる他の制御を前提制御という。特許文献1に記載の装置は、前提制御が無効である場合には、車速制御を開始することができないおそれがある。本開示は、前提制御を有効にする操作を必要とせずに車速制御を開始することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る運転支援装置は、車速コントローラと、システムコントローラと、記憶装置と、を備える。車速コントローラは、車速制御を行う。システムコントローラは、少なくとも一つの前提制御を行う。少なくとも一つの前提制御は、車速制御を開始するための前提として有効となっていることが予め定められる。記憶装置は、車速コントローラに接続され、有効及び無効を切り替えることが許可されているか否かを少なくとも一つの前提制御ごとに記憶する。車速コントローラは、車速制御を開始するための車両の運転者の操作に応じて、少なくとも一つの前提制御ごとに有効であるか無効であるかを判定する。車速コントローラは、記憶装置を参照して、無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されているか否かを判定する。車速コントローラは、無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されていると判定されたことに応じて、無効であると判定された前提制御を有効にして、車速制御を開始する。
【0006】
この運転支援装置によれば、車速制御を開始するための車両の運転者の操作に応じて、前提制御ごとに有効であるか無効であるかが判定される。そして、無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されているか否かが判定される。そして、無効であると判定された前提制御を有効にすることが許可されていると判定されたことに応じて、無効であると判定された前提制御が有効にされ、車速制御が開始される。このように、前提制御を有効にすることが許可されているか否かの情報が前提制御ごとに予め記憶されていることにより、運転支援装置は、無効であると判定された前提制御を許可に基づいて自動的に有効にできる。よって、運転支援装置は、前提制御を有効にする操作を必要とせずに車速制御を開始することができる。
【0007】
一実施形態においては、車速コントローラは、車速制御を終了する場合には、有効にした前提制御を無効にするように構成されてもよい。この場合、運転支援装置は、車速制御を終了する場合には、前提制御を車速制御の開始前の状態に戻すことができる。
【0008】
一実施形態においては、車速コントローラは、車速制御を終了する場合であって有効にした前提制御の作動条件を満たすときには、有効にした前提制御を無効にしないように構成されてもよい。この場合、運転支援装置は、車速制御を終了するときに作動中の前提制御を無効にすることを回避できる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、前提制御を有効にする操作を必要とせずに車速制御を開始することができる技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態に係る運転支援装置が備わる車両の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、前提システムDBに格納された情報の一例である。
図3図3は、運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
図4図4は、運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、一実施形態に係る運転支援装置が備わる車両の構成の一例を示すブロック図である。図1に示されるように、運転支援装置1は、一例として車両2に搭載される。車両2は、例えば自動運転で走行する自動運転車両であってもよい。
【0013】
運転支援装置1は、センサ群3、前提システムECU(ElectronicControl Unit)4及び車速制御ECU5を備える。ECUは、CPU(CentralProcessing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CAN(Controller AreaNetwork)通信回路などを有する電子制御ユニットである。前提システムECU4は、複数のECUを統合するECUであってもよい。前提システムECU4は、システムコントローラの一例であり、車速制御ECU5は、車速コントローラの一例である。
【0014】
センサ群3は、少なくとも一つのセンサを備える。センサは、例えば、外部センサ、GPS受信部、及び内部センサである。外部センサは、車両2の周辺の状況を検出する検出機器である。外部センサは、カメラ及びレーダセンサのうち少なくとも一つを含む。内部センサは、車両2の走行状態を検出する検出機器である。内部センサは、車速センサ、加速度センサ及びヨーレートセンサのうち少なくとも一つを含む。
【0015】
前提システムECU4は、センサ群3に接続され、少なくとも一つの前提システムを含む。前提システムは、車両2の挙動を制御するシステムである。前提システムは、一つのシステムであってもよいし、複数のシステムであってもよい。前提システムは、車速制御を開始するための前提として有効となっていることが予め定められている。以下では、前提システムによって実行される制御を、前提制御ともいう。また、制御またはシステムがそれらの機能を発揮できる状態にすることを、制御またはシステムを有効にするといい、制御またはシステムがそれらの機能を発揮できない状態にすることを、制御またはシステムを無効にするという。このように、車速制御の前提システムは予め決定されており、全ての前提システムが有効となっていることを条件として、車速制御を開始することができる。
【0016】
前提システムECU4は、一例として、車両安定制御ECU41及び自動ブレーキECU42を含む。車両安定制御ECU41は、例えば、VSC(Vehicle Stability Control)などの車両安定制御を行う。自動ブレーキECU42は、自動的にブレーキを作動させる制御を行う。前提システムECU4は、前提システム操作部6に接続される。前提システム操作部6は、前提システムの有効及び無効を切り替える運転者の操作を受け付ける。前提システム操作部6は、一例としてボタン又はタッチパネルなどのユーザインターフェイスである。前提システムECU4は、前提システム操作部6によって受け付けられた運転者の操作に応じて、前提システムの有効及び無効を切り替える機能を有する。前提システムECU4は、後述する車速制御ECU5から出力された信号に応じて、前提システムの有効及び無効を切り替える機能を有する。
【0017】
車速制御ECU5は、センサ群3及び前提システムECU4に接続され、前提システム設定部51、車速制御部52、記憶部53、前提システムDB54及び変更前DB55を備える。前提システムDB54は、記憶装置の一例である。
【0018】
車速制御部52は、車両2の車速制御を行う。車速制御は、前後方向の挙動制御又は追従制御を含む。車速制御部52は、センサ群3の検出結果に基づいて、車両2のアクチュエータ8を動作させて、車速制御を行う。アクチュエータ8は、例えば、駆動アクチュエータ及びブレーキアクチュエータを含む。車速制御部52は、車速制御を開始するための車両2の運転者の操作に応じて、車速制御を開始する。例えば、車速制御操作部7は、車速制御を開始するための車両2の運転者の操作を受け付ける。車速制御操作部7は、一例としてボタン又はタッチパネルなどのユーザインターフェイスである。
【0019】
前提システム設定部51は、車速制御部52による車速制御の前に、前提システムが有効となっているか否かを判定する。例えば、前提システム設定部51は、車速制御操作部7が車速制御を開始するための車両の運転者の操作を受け付けたことに応じて、前提システムごとに有効であるか無効であるかを判定する。そして、前提システム設定部51は、前提システムが無効であると判定した場合、前提システムの有効及び無効を切り替える信号を前提システムECU4へ出力する。前提システム設定部51は、有効及び無効の切り替えが運転者によって許可された前提システムに関して、有効及び無効を切り替える信号を前提システムECU4へ出力する。前提システム設定部51は、一例として、前提システムDB54を参照して得られた情報に基づいて、上記機能を実現する。
【0020】
図2は、前提システムDBに格納された情報の一例である。図2に示されるように、前提システムDB54は、車速制御の前提システムを定義する情報を格納する。前提システムDB54は、前提システムと、現在のシステム状態と、自動設定可否とを関連付けて記憶する。現在のシステム状態とは、前提システムが有効及び無効の何れの状態であるかを示す。自動設定可否は、前提システムの有効及び無効の切り替えが許可されているか否かを示す。記憶部53は、前提システムDB54に情報を格納する機能を有する。記憶部53は、前提システムECU4から逐次送信される信号に基づいて、現在のシステム状態をリアルタイムで更新する。記憶部53は、自動設定可否について、初期値又は運転者によって指定された値を格納する。
【0021】
図2に示される例では、前提システムとして、車両安定制御及び自動ブレーキが定義されている。車両安定制御は、現在のシステム状態が「有効」であり、自動設定可否が「否」と記憶されている。つまり、車両安定制御は、車速制御のために有効及び無効の切り替えをすることができない前提システムであり、かつ、現在のシステム状態としては車速制御を実行可能な有効な状態である。自動ブレーキは、車速制御のために有効及び無効の切り替えをすることができる前提システムであり、かつ、現在のシステム状態としては車速制御を実行不可能な無効な状態である。
【0022】
前提システム設定部51は、前提システムDB54を参照して、無効であると判定された前提システムを有効にすることが許可されているか否かを判定する。例えば、前提システム設定部51は、前提システムDB54を参照し、現在のシステム状態が「無効」である前提システムの自動設定可否が「可」と記憶されているか否かを判定する。前提システム設定部51は、無効であると判定された前提システムを有効にすることが許可されていると判定されたことに応じて、無効であると判定された前提システムを有効にする。前提システム設定部51は、無効であると判定された前提システムのシステム状態を「有効」にするように、信号を前提システムECU4へ出力する。例えば、前提システム設定部51は、自動ブレーキを有効にするように、信号を前提システムECU4へ出力する。これにより、前提システムECU4は、前提システム設定部51によって指定されたシステム状態となるように、前提システムの有効及び無効を自動的に切り替えることができる。
【0023】
車速制御部52は、前提システム設定部51により前提システムが有効となり、車両2の走行状態及び車両2の周囲環境が条件を満たす場合に、車速制御を開始する。
【0024】
車速制御部52は、例えば、終了条件を満たす場合に、車速制御を終了する。終了条件は、低速域で先行車が存在しなくなった場合、センサ群3又は部品に不具合がある場合、運転者による終了指示がある場合などである。車速制御を終了する場合には、前提システム設定部51は、車速制御の開始前に有効にした前提システムを無効にするように構成される。例えば、記憶部53は、前提システム設定部51による有効及び無効の切り替え前に、システム状態を変更前DB55に格納する。そして、前提システム設定部51は、車速制御部52が車速制御を終了する場合には、変更前DB55を参照し、有効にした前提システムを無効にする。これにより、前提システム設定部51によって自動的に有効にされた前提システムを、車速制御を終了するときに、無効に戻すことができる。
【0025】
前提システム設定部51は、車速制御を終了する場合であって、有効にした前提システムの作動条件を満たすときには、前記有効にした前提システムを無効にしないようにしてもよい。つまり、前提システム設定部51は、前提システムが作動しているとき、いいかえれば、前提システムの機能が発揮されているときには、前提システムを無効とはしない。例えば、前提システム設定部51は、自動ブレーキECU42が有効とされ、自動ブレーキ制御が作動している場合には、自動ブレーキ制御を無効としない。
【0026】
次に、運転支援装置1の動作を概説する。図3及び図4は、運転支援装置の動作を示すフローチャートである。図3に示されるフローチャートは、運転支援装置1の車速制御操作部7が車速制御の開始指示操作を受け付けたときに、開始される。
【0027】
図3に示されるように、最初に、運転支援装置1の前提システム設定部51は、前提システムが有効であるか否かを判定する(ステップS10)。前提システムが有効であると判定された場合(ステップS10:YES)、運転支援装置1の車速制御部52は、車速制御を開始し(ステップS12)、図3に示されるフローチャートが終了する。
【0028】
前提システムが有効でないと判定された場合(ステップS10:NO)、前提システム設定部51は、無効であると判定された前提システムの有効及び無効が切り替え可能か否かを判定する(ステップS14)。前提システム設定部51は、例えば、前提システムDB54を参照して、切り替え可否を判定する。無効であると判定された前提システムが切り替え可能であると判定された場合(ステップS14:YES)、運転支援装置1の記憶部53は、切り替え前のシステム状態を変更前DB55に格納する(ステップS16)。
【0029】
続いて、前提システム設定部51は、無効であると判定された前提システムを有効にする(ステップS18)。そして、車速制御部52は、車速制御を開始し(ステップS12)、図3に示されるフローチャートが終了する。
【0030】
無効であると判定された前提システムが切り替え不可であると判定された場合(ステップS14:NO)、運転支援装置1は、車速制御を実行せずに、車速制御を実行しない旨及び/又はその理由を運転者へ報知し(ステップS20)、図3に示されるフローチャートが終了する。
【0031】
図3に示されるフローチャートが実行されることにより、運転支援装置1は、無効であった前提システムを自動的に有効にして、車速制御を開始できる。
【0032】
図4に示されるフローチャートは、運転支援装置1の車速制御部52によって車速制御が実行中であり、かつ、車速制御の終了条件が満されたと判定したときに、開始される。
【0033】
図4に示されるように、前提システム設定部51は、例えば、前提システムDB54を参照して、前提システムの切り替え可否を判定する(ステップS30)。前提システムが切り替え可能であると判定された場合(ステップS30:YES)、前提システム設定部51は、前提システムが作動中であるか否かを判定する(ステップS32)。前提システムが作動中でないと判定された場合(ステップS32:NO)、前提システム設定部51は、変更前DB55を参照し、前提システムの有効及び無効の状態を、車速制御の実施前の状態に戻す。続いて、車速制御部52は、車速制御を終了し(ステップS36)、図4に示されるフローチャートが終了する。
【0034】
前提システムが切り替え可能でないと判定された場合(ステップS30:NO)、前提システムが作動中であると判定された場合(ステップS32:YES)、車速制御部52は、車速制御を終了し(ステップS36)、図4に示されるフローチャートが終了する。
【0035】
図4に示されるフローチャートが実行されることにより、運転支援装置1は、有効にした前提システムを自動的に無効にして、車速制御を終了できる。また、既に作動中の前提システムは、運転支援装置1によって有効にされた前提システムであったとしても有効が維持される。
【0036】
[実施形態のまとめ]
運転支援装置1によれば、車速制御を開始するための車両2の運転者の操作に応じて、前提システムごとに有効であるか無効であるかが判定される。そして、無効であると判定された前提システムを有効にすることが許可されているか否かが判定される。そして、無効であると判定された前提システムを有効にすることが許可されていると判定されたことに応じて、無効であると判定された前提システムが有効にされ、車速制御が開始される。このように、前提システムを有効にすることが許可されているか否かの情報が前提システムごとに予め記憶されていることにより、運転支援装置1は、無効であると判定された前提システムを許可に基づいて自動的に有効にできる。よって、運転支援装置1は、前提システムを有効にする操作を必要とせずに車速制御を開始することができる。
【0037】
以上、例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。例えば、前提システムECU4は、車両安定制御ECU41及び自動ブレーキECU42に限定されず、これらのECUを含んでいなくてもよいし、他のECUを含んでもよい。運転支援装置1は、前提システム操作部6を備えていなくてもよい。運転支援装置1は、車速制御操作部7を備えていなくてもよい。また、図1に示されるECUは、複数のECUが纏めて一つのECUとして構成されてもよい。例えば、車速制御ECU5と前提システムのECU(例えば自動ブレーキECU42)とが一つのECUとして構成されてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…運転支援装置、2…車両、4…前提システムECU(システムコントローラの一例)、5…車速制御ECU(車速コントローラの一例)、54…前提システムDB(記憶装置の一例)。
図1
図2
図3
図4