(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082934
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】シャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
A47K 3/28 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
A47K3/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197162
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】520403428
【氏名又は名称】藤原 智子
(74)【代理人】
【識別番号】100084696
【弁理士】
【氏名又は名称】赤尾 直人
(72)【発明者】
【氏名】藤原 智子
【テーマコード(参考)】
2D132
【Fターム(参考)】
2D132FA02
2D132FC04
2D132FE02
2D132FJ01
2D132FJ02
2D132FJ04
2D132FJ07
(57)【要約】
【課題】散水中に、親指以外の4本の指、又は親指及び小指以外の3本の指による所定の作業を実現するシャワーヘッドの構成を提供すること。
【解決手段】複数個の散水孔11を備え、かつ前側に配置されている散水部1、及び散水部1と背部側にて接続され、かつ指91及び掌92の当接による把持を予定している当接部2を備え、パイプ3を、当接部2の背部側若しくはその斜方向側に突設するか、又は当接部2の側部側若しくはその斜方向側に突設しているシャワーヘッドであって、親指91又は親指91及び小指91と、掌92の全領域又は一部領域とによって把持されている当接部2の側部側の幅が、親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の全領域又は一部領域において当接部2に接触しない場合には、当該端部から更に側部側への突出状態を形成する程度であることによって前記課題を達成しているシャワーヘッド。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の散水孔11を備え、かつ前側に配置されている散水部1、及び散水部1と背部側にて接続され、かつ指91及び掌92の当接による把持を予定している当接部2を備えると共に、ホースを形成するパイプ3を、当接部2の背部側若しくは当該背部側と交差する斜方向側に突設しているシャワーヘッドであって、親指91又は親指91及び小指91と、掌92の全領域又は一部領域とによって把持されている当接部2の側部側における幅が、親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の全領域又は一部領域において当接部2に接触しない場合には、当該端部から更に側部側への突出状態を形成する程度であることを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項2】
パイプ3の突設位置における中心位置が、当接部2の端部又は当該端部の外側若しくは内側近傍であることを特徴とする請求項1記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
複数個の散水孔11を備え、かつ前側に配置されている散水部1、及び散水部1と背部側にて接続され、かつ指91及び掌92の当接による把持を予定している当接部2を備えると共に、ホースを形成するパイプ3を、当接部2の側方若しくは当該側方と交差する斜方向側に突設しているシャワーヘッドであって、親指91又は親指91及び小指91と、掌92の全領域又は一部領域とによって把持されている当接部2の側部側における幅が、親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の全領域又は一部領域において当接部2に接触しない場合には、当該端部から更に側部側への突出状態を形成する程度であることを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項4】
パイプ3のうち、当接部2に近接する領域において、散水孔11を備えていることを特徴とする請求項3記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
当接部2の前側から背部側に至る厚みが、当接部2の側部側端部よりも更に側部側に突出した指91の最大幅よりも小さいことを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項6】
当接部2が指91及び掌92による把持に伴う押圧によって弾性変形する素材を採用していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項7】
当接部2が指91及び掌92による把持に伴う押圧によって弾性変形しない素材を採用していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項8】
当接部2の背部側に、掌92の外側を巻着するゴムバンド5を設置することを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項9】
当接部2を、親指91と小指91とによって側部両側から把持していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項10】
散水部1において、各散水孔11以外の位置に突起7を突設していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項11】
散水部1において、各散水孔11を延設している散水パイプ8を突設していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項12】
当接部2の素材として、指91及び掌92に接着可能であるシリコンエラストマーを採用していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項13】
当接部2の外壁に、両面側における面ファスナーを付着していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【請求項14】
パイプ3における当接部2からの突設開始端近傍領域が変形自在な素材を採用していることを特徴とする請求項1、3の何れか一項に記載のシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掌による把持を予定しているシャワーヘッドを対象としている。
【背景技術】
【0002】
シャワーヘッドは、前側における散水部、散水部に水を供給しているホースを形成するパイプ、及び散水部とホースとの接続部を必要不可欠な構成要素としている。
【0003】
シャワーヘッドにおいては、前記接続部が指及び掌との当接による把持を予定した構成を採用している場合がある。
【0004】
特許文献1においては、前側の散水板44の背部側に掌に当接する把持部32をホース側に延設し、かつ連結部30にてホースと接続し、しかも掌に巻着する固定バンド20を備えた構成を開示している(
図2)。
【0005】
同様に、特許文献2においても、ホースを形成するパイプを散水部の側部側に突設した上で、当該パイプとの接続領域につき、指及び掌による把持を予定している当接部を備え、かつ掌に巻着するバンドを備えた構成を開示している(
図3)。
【0006】
しかしながら、特許文献1及び同2を含む従来技術においては、掌から突出している指は単に把持に関与しているだけであって、指、就中、親指以外の4本の指又は親指及び小指以外の3本の指について、シャワーヘッドにおける散水中に格別の作業を実現するような構成は提供されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2018-187181号公報
【特許文献2】特開2022-59546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、散水中に、親指以外の4本の指、又は親指及び小指以外の3本の指による所定の作業を実現し得るシャワーヘッドの構成を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明は、以下の基本構成(1)、(2)を採用している。
(1)複数個の散水孔11を備え、かつ前側に配置されている散水部1、及び散水部1と背部側にて接続され、かつ指91及び掌92の当接による把持を予定している当接部2を備えると共に、ホースを形成するパイプ3を、当接部2の背部側若しくは当該背部側と交差する斜方向側に突設しているシャワーヘッドであって、親指91又は親指91及び小指91と、掌92の全領域又は一部領域とによって把持されている当接部2の側部側における幅が、親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の全領域又は一部領域において当接部2に接触しない場合には、当該端部から更に側部側への突出状態を形成する程度であることを特徴とするシャワーヘッド。
(2)複数個の散水孔11を備え、かつ前側に配置されている散水部1、及び散水部1と背部側にて接続され、かつ指91及び掌92の当接による把持を予定している当接部2を備えると共に、ホースを形成するパイプ3を、当接部2の側方若しくは当該側方と交差する斜方向側に突設しているシャワーヘッドであって、親指91又は親指91及び小指91と、掌92の全領域又は一部領域とによって把持されている当接部2の側部側における幅が、親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の全領域又は一部領域において当接部2に接触しない場合には、当該端部から更に側部側への突出状態を形成する程度であることを特徴とするシャワーヘッド。
【0010】
基本構成(1)、(2)においては、指91の全領域又は一部領域において当接部2に対し接触しない場合には、当接部2の端部から更に側部側への突出状態を形成することを要件としている。
但し前記要件は、逆に、指91の全領域が当接部2に当接している場合には、指91の全領域は当接部2から側部側に更なる突出を形成していない場合があることを意味している。
【発明の効果】
【0011】
前記各基本構成(1)、(2)においては、当接部2の側部側端部から更に側部側に突設している4本又は3本の指91は、シャワーヘッドの使用中に他の作業に関与することができる。
【0012】
具体的には、使用者自らの身体に散水している場合に、散水が行われている肌の領域又は当該領域の近傍の領域に対するマッサージを実現すること、及びペットに対し散水している場合に、ペットに対する愛撫行為を実現することができる。
【0013】
のみならず、頭髪に散水する場合に、突出した指91によって頭髪を地肌から両側に分けた状態とし、かつシャワーヘッドを地肌に近い位置又は当接した状態に配置した上で散水を実現することができる。
【0014】
更には、4本の指91の全て又は一部を散水している水と接触することによって、広範囲の角度への散水を実現することもできる。
尚、前記各機能を効率的に発揮するためには、基本構成(1)、(2)においては、突出する4本又は3本の指91については、少なくとも第一関節部を突出状態とするような突出状態に設定することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】親指91以外の4本の指91の突出状態を選択した場合の基本構成(1)の構成を開示しており、(a)は、ホースを形成するパイプ3を背部側に突設している断面図を上側に示し、ホースを形成するパイプ3を背部側と交差する斜方向側に突設されている断面図を下側に示し、(b)は、(a)上下両側の断面図に対応する正面図を示しており(但し、点線は、側部側へのパイプ3の突設位置を示す。)、(c)は、(b)の上下両側の断面図に対応する背面図を示している。 尚、(a)における点線は、当接部2を把持する指91及び掌92の状態を示しており、かつこの点は、
図2の場合も同様である。 更には、(b)における点線は、当接部2から突出されているパイプ3の位置を示し、(c)の〇による表示は、(b)の場合と異なるパイプ3の突設位置を示す。
【
図2】親指91及び小指91以外の3本の指91の突出状態を選択した場合の基本構成(2)の構成を開示しており、(a)は、ホースを形成するパイプ3を背部側に突設している断面図を上側に示し、ホースを形成するパイプ3を背部側と交差する斜方向側に突設されている断面図を下側に示し、(b)は、(a)上下両側の断面図に対応する正面図を示しており、(c)は、(a)の上下両側の断面図に対応する背面図を示している(但し、点線は、側部側へのパイプ3の突設位置を示す。)。
【
図3】散水部1において、各散水孔11以外の位置に突起7を突設していることを特徴とする実施形態を開示しており、(a)は、正面図を示し、(b)は、断面図を示す。 尚、指91及び掌92の図示については省略し、この点は、
図4及び
図5においても同様である。
【
図4】散水部1において、各散水孔11を延設している散水パイプ8を突設していることを特徴とする実施形態を開示しており、(a)は、断面図を示し、(b)は、正面図を示す。
【
図5】実施例の構成を示す側断面図であって、(a)は、基本構成(1)においてパイプ3を背部側に突設した場合にパイプ3の断面積を調整自在としている場合を示し、(b)は、基本構成(1)においてパイプ3を背部側と交差する斜方向側に突設した場合にパイプ3の方向を調整自在としている場合を示し、(c)は、基本構成(2)においてパイプ3を側部側に突設した場合にパイプ3の断面積を調整自在としている場合を示し、(d)は、基本構成(2)においてパイプ3を側部側と交差する斜方向側に突設した場合にパイプ3の方向を調整自在としている場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
基本構成(1)は、
図1(a)、(b)、(c)に示すように、複数個の散水孔11を備え、かつ前側に配置されている散水部1、及び散水部1と背部側にて接続され、かつ指91及び掌92の当接による把持を予定している当接部2を備えると共に、ホースを形成するパイプ3を、当接部2の背部側若しくは当該背部側と交差する斜方向側に突設しているシャワーヘッドであって、親指91又は親指91及び小指91と、掌92の全領域又は一部領域とによって把持されている当接部2の側部側における幅が、親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の全領域又は一部領域において当接部2に接触しない場合には、当該端部から更に側部側への突出状態を形成する程度であることを特徴とするシャワーヘッドである。
【0017】
基本構成(1)においては、
図1(b)、(c)に示すように、突出している指91の間に、当接部2の背部側又は当該背部側と交差する斜方向側に突設されているパイプ3を囲んだ状態とすることを必要不可欠とする。
【0018】
図1(b)は、人差指91と中指91との間に囲む状態を示し、
図1(c)は、親指91と人差指91との間にて囲む場合を示す。
但し、
図1(b)、(c)の以外の状態、即ち、中指91と薬指91との間、薬指91と小指91との間に囲む状態も当然選択可能である。
【0019】
しかしながら、通常
図1(b)に示す人差指91と中指91との間、及び
図1(c)に示す親指91と人差指91との間に囲む状態が典型例として頻繁に採用されている。
尚、親指91と人差指91との間にて囲む場合には、親指91は、
図1(c)に示すように、必ずしもパイプ3に接触することを必要不可欠としている訳ではない。
【0020】
他の指91によって囲む場合には、指91はパイプ3と接触することによる挟んだ状態が実現される場合が多い。
【0021】
基本構成(1)においては、
図1(b)に示すような人差指91と中指91との間、更には
図1(b)の図示以外の中指91と薬指91との間、及び薬指91と小指91との間にてパイプ3を囲む場合には、パイプ3の突設位置における中心位置が、当接部2の端部又は当該端部の外側若しくは内側近傍であることを特徴とする実施形態を採用することができる。
尚、
図1(b)は、パイプ3の突設位置における中心位置を、端部内側近傍に配置する場合を示す。
【0022】
前記実施形態の配置の場合には4本又は3本の指91の全領域又は一部領域に近い略全領域を当接部2から突出する状態とすることができ、4本又は3本の指91の充分な距離による作業を実現することができる。
【0023】
パイプ3を親指91と人差指91とによって囲む場合には、親指91と人差指91との間には相当の距離が形成される場合があることから、
図1(c)に示すように、パイプ3の突設位置につき、必ずしも当接部2の端部又は端部内側近傍である必要はなく、親指91と人差指91とによって囲まれる領域とするような状態を選択することができる。
【0024】
基本構成(2)は、
図2(a)、(b)、(c)に示すように、複数個の散水孔11を備え、かつ前側に配置されている散水部1、及び散水部1と背部側にて接続され、かつ指91及び掌92の当接による把持を予定している当接部2を備えると共に、ホースを形成するパイプ3を、当接部2の側方若しくは当該側方と交差する斜方向側に突設しているシャワーヘッドであって、親指91又は親指91及び小指91と、掌92の全領域又は一部領域とによって把持されている当接部2の側部側における幅が、親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の全領域又は一部領域において当接部2に接触しない場合には、当該端部から更に側部側への突出状態を形成する程度であることを特徴とするシャワーヘッドである。
【0025】
基本構成(2)においては、パイプ3は掌92の前側に配置されており、パイプ3を指91において囲む必要はない。
【0026】
基本構成(2)においては、
図2(b)に示すように、パイプ3のうち、当接部2に近接する領域において、散水孔11を備えていることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0027】
上記実施形態の場合には、多量の散水による効率的な洗浄効果を発揮することができる。
【0028】
基本構成(1)、(2)においては、
図1(a)及び
図2(a)に示すように、当接部2の前側から背部側に至る厚みが、当接部2の側部側端部よりも更に側部側に突出した指91の最大幅よりも小さいことを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0029】
このように、側部側に突設した指91の最大幅が当接部2の前側及び背部側の幅よりも大きいことによって、最大幅を呈する指91(大抵の場合は中指)は、十分な移動距離によって、効果の項に記載したように、マッサージ及び愛撫行為を必要にして十分な状態とすることができる。
【0030】
基本構成(1)、(2)においては、当接部2が指91及び掌92による把持に伴う押圧によって弾性変形する素材を採用していることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0031】
前記実施形態の場合には、指91及び掌92の把持に伴う押圧によって、弾性変形によるクッションを原因として快適な把持を実現することができる。
【0032】
基本構成(1)、(2)においては、当接部2が指91及び掌92による把持に伴う押圧によって弾性変形しない素材を採用していることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0033】
このような弾性変形しない当接部2の場合には、堅固な把持状態を実現することができる。
【0034】
基本構成(1)、(2)においては、
図1(a)、(b)、(c)に示すように、当接部2の背部側に、掌92の外側を巻着するゴムバンド5を設置することを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0035】
このような実施形態においては、ゴムバンド5の採用により、指91及び掌92の当接部2に対する把持を確実な状態とすることができる。
【0036】
基本構成(1)、(2)においては、
図2(b)、(c)に示すように、当接部2を、親指91と小指91とによって側部両側から把持していることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0037】
前記実施形態においては、親指91及び小指91の両側からの把持によって、ゴムバンド5による巻着は不要とすることができ、シンプルな把持状態を実現することができる。
【0038】
基本構成(1)、(2)においては、
図3(a)、(b)に示すように、散水部1において、各散水孔11以外の位置に突起7を突設していることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0039】
前記実施形態においては、突起7の先端を身体に接触することによって、散水と同時に4本又は3本の指91と突起7との協働によるマッサージを行うことが可能となる。
【0040】
更には、ペットに対する散水の際に、4本又は3本の指91と突起7との協働による愛撫行為を実現することができる。
【0041】
基本構成(1)、(2)においては、
図4(a)、(b)に示すように、散水部1において、各散水孔11を延設している散水パイプ8を突設していることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0042】
前記実施形態においては、突設した散水パイプ8の先端を身体に当接させた場合には、散水パイプ8の先端から噴出する水を身体に衝突させることによって、刺激のある散水を実現することができる。
【0043】
のみならず、散水パイプ8の先端によって散水中に身体に接触することによって、
図3に示す実施形態の突起7の場合と同様に、4本又は3本の指91との協働に基づく自らの身体に対するマッサージ、及びペットに対する愛撫行為を行うことも可能となる。
【0044】
更には、頭髪に散水する場合に、散水パイプ8の先端を頭髪の地肌に当接又は近接した状態にて散水することも可能となり、効率的な頭髪部分の散水を実現することができる。
【0045】
基本構成(1)、(2)においては、当接部2の素材として、指91及び掌92に接着可能であるシリコンエラストマーを採用していることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0046】
シリコンエラストマーは、高重合度のシリコンオイルを架橋反応によって得られたゴム状のポリマーを指している。
【0047】
一方、硬化していないシリコンゴムは、接着剤として使用されている。
【0048】
このような場合、シリコンエラストマーを生成する架橋反応において、架橋の程度を調整することによって、接着性を有するシリコンエラストマーを確保することができ、前記実施形態はこのような架橋の程度の調整に立脚している。
【0049】
前記実施形態の場合には、シリコンエラストマーによる当接部2が指91及び掌92に接着することによって、当接部2に対する把持を確実な状態とすることができる。
【0050】
基本構成(1)、(2)においては、当接部2の外壁に、両面側における面ファスナーを付着していることを特徴とする実施形態を採用することができる。
【0051】
このような当接部2の外壁に対する両面側における面ファスナーの付着によって、前記実施形態の場合には、一方側の面ファスナーを前記外壁に接着し、他方側の面ファスナーを掌92に接着することによって、当接部2に対する確実な把持を実現することができる。
【0052】
以下、実施例に即して説明する。
【実施例0053】
実施例においては、
図5(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、パイプ3における当接部2からの突設開始端近傍領域が変形自在な素材を採用していることを特徴としている。
【0054】
このような特徴によって、基本構成(1)においては、
図5(a)に示すように、パイプ3を囲み、かつ挟んだ状態にある2本を相互に近づくように移動することによってホースを形成するパイプ3における前記近傍領域の断面積を調整し、散水孔11から散水する水量を調整することができ、基本構成(2)においては、
図5(c)に示すように、親指91と人差指91をパイプ3の両側に配置する状態とした上で、親指91を人差指91側に移動することによって、前記近傍領域の断面積を調節し、散水孔11から散水する水量を調節することができる。
【0055】
更には、基本構成(1)においては、
図5(b)に示すように、パイプ3を囲み、かつ挟んだ状態にある2本の指91を前記近傍領域の内、当接部2から離れる側の端部又は当該端部に対し更に離れる側の近傍の領域を囲み、かつ挟んだ状態とし、当該挟んだ方向の角度を調整することによって、パイプ3の方向を調整し、かつ散水する水の方向を調整することができ、基本構成(2)においては、
図5(d)に示すように、親指91と人差指91との間にパイプ3を配置する状態とした上で、親指91を前記近傍領域の内、当接部2から離れる側の端部又は当該端部に対し更に離れる側の近傍と接触した上で、人差指91側に移動することによって、パイプ3の方向を調整し、かつ散水する水の方向を調整することができる。
基本構成(1)、(2)に立脚している本発明においては、当接部2から突出している親指91以外の4本の指91又は親指91及び小指91以外の3本の指91の作動によって、散水と同時にマッサージ又はペットに対する愛撫行為を実現するという極めて画期的であり、かつユニークなシャワーヘッドを提供することができ、広範な産業上の利用を期待することができる。