(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024082976
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】エアゾール組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/81 20060101AFI20240613BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20240613BHJP
A61K 8/33 20060101ALI20240613BHJP
A61Q 19/08 20060101ALI20240613BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240613BHJP
A61K 8/19 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
A61K8/81
A61K8/02
A61K8/33
A61Q19/08
A61Q19/00
A61K8/19
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197224
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】猪狩 友希
(72)【発明者】
【氏名】清野 健一
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AB131
4C083AB132
4C083AC171
4C083AC172
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD282
4C083AD352
4C083CC02
4C083DD08
4C083EE06
4C083EE12
(57)【要約】
【課題】肌のリフトアップを感じられ、塗布初期はさっぱりした感触があり、後肌は均一で滑らかな膜でしっとり保湿される化粧料を提供する。
【解決手段】(A)カルボキシビニルポリマー、及び(B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体を含有する原液と、(C)噴射剤とが、容器に充填されてなるエアゾール組成物であって、前記噴射剤が二酸化炭素を含み、前記原液のpHが6以上であり、吐出直後のpHが5以下である、組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)カルボキシビニルポリマー、及び(B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体を含有する原液と、
(C)噴射剤とが、容器に充填されてなるエアゾール組成物であって、
前記噴射剤が二酸化炭素を含み、
前記原液のpHが6以上であり、
吐出直後のpHが5以下である、組成物。
【請求項2】
前記(C)噴射剤が、さらにジメチルエーテルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(A)カルボキシビニルポリマーを前記原液全体の0.01~0.1重量%含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
(B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体を前記原液全体の0.01~0.1重量%含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
(A)カルボキシビニルポリマーの含有量と、(B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体の含有量との重量比が、1:2~1:4である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記原液の、B型粘度計で20℃で測定した粘度が1000~5000mPa・sである、請求項1に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な使用感が得られるエアゾール組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
加齢や疲労による肌がもたついた感じを解消したいという要請は高い。一般的な化粧料では、ポリマーを配合することにより肌上に皮膜を形成させて、かかる皮膜の引張性により肌のリフトアップを図ることがなされている。
また、化粧料においては塗布に伴う感触もユーザーに満足感を与える重要な要素である。例えば、塗布している間のさっぱりした感触や、伸ばしやすさ、塗布後の肌の保湿感等が好まれる傾向にあり、特に保湿感を付与するためには増粘剤が配合されることがある。
【0003】
ところで、化粧料の剤型のひとつに泡沫状のものがある。泡沫状であると、皮膚と化粧料との接触界面における界面活性を高められることから種々の有効成分を効率的に経皮吸収させることができたり、肌を包み込むことで保温効果や保湿効果を高めることができたりするため、パック(マスク)や洗浄料などへの形態で好まれている。化粧料を泡沫状とするためには、原液を炭酸ガスや液化天然ガス等の噴射剤で吐出させるエアゾール組成物が主流である。
例えば、特許文献1には、セラミド脂質を含有する原液を炭酸ガスで泡状に吐出して、セラミド脂質の皮膚吸収性を高め保湿効果が得られるエアゾール化粧料が開示されている(特許文献1)。
また、炭酸ガスで噴射するエアゾール組成物において、原液に溶け込んだ二酸化炭素が原液のpHを低下させ、配合されている増粘剤の粘度を低下させることが知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-060164号公報
【特許文献2】特開2019-116437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、肌を引き上げスッキリとした印象を付与する効果、いわゆるリフトアップ効果を実感でき、かつ、塗布初期はさっぱりした感触があり、後肌は均一で滑らかな膜でしっとり保湿される化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、追従性には欠けるが引張性に長ける皮膜形成剤がリフトアップ効果を付与し、引張性に欠けるが追従性に長ける増粘剤が保湿効果を付与することに着目して、これらを組み合わせることに想到した。
しかしながら、これらの成分が所望の効果を発揮するのに適したpH条件が異なるため、単純に組み合わせただけでは課題を解決するには至らないことに気づいた。具体的には、pH6以上でアクリレーツコポリマーは均一な膜形成を行うが、カルボマーは増粘する。そのため、組成物をpH6以上に調整すると、均一な膜形成は可能だが、塗布始めからしっとりとしてしまい心地よさが得られにくい。逆に組成物をpH6未満に調整すると、塗布始めから終わりまでさっぱりとした感触となり、また均一な膜が形成されない。
そこで、本発明者らはエアゾール組成物から炭酸ガスが気化するとともに組成物のpHが変化することに着目し、アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体とカルボキシビニル
ポリマーとを含有する原液を炭酸ガスにより噴射させるエアゾール組成物とすることにより、均一な膜形成と良好な感触の両立を実現できることに想到した。
【0007】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1](A)カルボキシビニルポリマー、及び(B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体を含有する原液と、
(C)噴射剤とが、容器に充填されてなるエアゾール組成物であって、
前記噴射剤が二酸化炭素を含み、
前記原液のpHが6以上であり、
吐出直後のpHが5以下である、組成物。
[2]前記(C)噴射剤が、さらにジメチルエーテルを含む、[1]に記載の組成物。
[3](A)カルボキシビニルポリマーを前記原液全体の0.01~0.1重量%含有する、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4](B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体を前記原液全体の0.01~0.1重量%含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5](A)カルボキシビニルポリマーの含有量と、(B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体の含有量との重量比が、1:2~1:4である、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]前記原液の、B型粘度計で20℃で測定した粘度が1000~5000mPa・sである、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、肌への塗布の際に、初期はさっぱりとした感触でありながら、炭酸ガスの気化とともにpHが上昇し、しっとりと保湿し、かつ肌状に均一で滑らかな膜を形成し、引張性と追従性を備えたリフトアップ感が持続する組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のエアゾール組成物における原液は、(A)カルボキシビニルポリマー、及び(B)アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体を含有する。
【0010】
カルボキシビニルポリマーは、化粧料に通常配合される大きさの分子量のものを用いればよい。また、アルキル変性されていてもいなくてもよい。カルボキシビニルポリマーは市販のものを用いることができ、カーボポールU-10、カーボポール980、シンタレンK等を挙げられる。
カルボキシビニルポリマーの含有量は、原液全体の好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.012重量%以上、さらに好ましくは0.015重量%以上であり、また好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下、より好ましくは0.02重量%以下である。
かかる範囲で含有することにより、肌への追従性がより良好になり、後肌の保湿感に優れた組成物となりやすい。
【0011】
アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体は、アクリル酸とアルキルアクリル酸との共重合体であり、化粧料に通常配合される大きさの分子量のものを用いればよい。なお、アクリル酸にはメタクリル酸が包含されてもよい。好ましくは、C10-30アルキルアクリル酸とアクリル酸、メタクリル酸又はこれらの低級アルキルエステルとの共重合体である、(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10-30))コポリマーが挙げられる。かかるコポリマーは、ショ糖のアリルエーテル又はペンタエリスリトールのアリルエーテルで架橋されたものであってもよい。
アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体は市販のものを用いることができ、DERMACRYL AQF、ペムレンTR-1、ペムレンTR-2、カーボポールETD202
0、カーボポール1342、カーボポール1382等を挙げられる。
【0012】
本発明のエアゾール組成物における原液において、カルボキシビニルポリマーの含有量と、アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体の含有量との重量比は特に限定されないが、リフトアップ効果が十分に得られやすくする観点からアクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体の方が大きい方が好ましい。具体的には、カルボキシビニルポリマー:アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体(重量比)=1:2~1:4の範囲とすることが好ましい。
【0013】
本発明のエアゾール組成物における原液は、通常は水を含有する。水の含有量は、特に限定されないが、噴射剤に含まれる二酸化炭素の溶解性の観点から、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上であり、また好ましくは98重量%以下、より好ましくは95重量%以下、さらに好ましくは90重量%以下である。
【0014】
本発明のエアゾール組成物における原液のpHは6以上であり、好ましくは6.4以上である。また、pHの上限は特に限定されないが、8以下が好ましく、7以下がより好ましい。かかるpHとするために、原液にクエン酸等の酸や、水酸化カリウム等の塩基を添加して調整してもよい。なお、本明細書におけるpHは、20℃で測定された値とする。
【0015】
本発明のエアゾール組成物における原液の、B型粘度計で20℃で測定した粘度は、特に限定されないが、好ましくは1000~5000mPa・s、より好ましくは1500~2500mPa・sである。かかる範囲の粘度であることにより、噴射剤とともに吐出した時に泡沫状になりやすく、また二酸化炭素が原液に溶解されやすくなる。
【0016】
本発明のエアゾール組成物は、前述の原液と共に噴射剤が容器に充填されてなる。
噴射剤は二酸化炭素を必須に含む。組成物の使用時に、炭酸ガスが原液とともに噴射されることにより、原液に溶解した二酸化炭素が経時により気化し、組成物のpHが弱酸性から中性へと変化する。
吐出直後の組成物には二酸化炭素が溶解しているため、そのpHは5以下であり、好ましくは4.6以下である。また、通常はpH3以上である。
なお、吐出された組成物は、通常は泡沫状(フォーム状)である。
【0017】
また、噴射剤はさらにジメチルエーテル(DME)を含むことが好ましい。DMEは消泡性を有するため、吐出されたエアゾール組成物からの二酸化炭素の気化をより促し、組成物のpH変化を促進する。また、DMEを含むことにより、組成物になめらかな感触を付与することもできる。
二酸化炭素とDMEは任意の含有量で組み合わせてよいが、例えば二酸化炭素:DME(重量比)=1:1~1:5の範囲とすることが好ましい。
【0018】
噴射剤は、二酸化炭素とDMEの他にも、液化天然ガスなど通常のエアゾール組成物で用いられるものを含んでもよい。
【0019】
噴射剤の総含有量は、原液を100としたときに好ましくは1~50重量%、より好ましくは3~10重量%とすることが好ましい。
また、噴射剤の充填されているときの圧力は、20℃で0.1~0.35MPaが好ましい。
かかる範囲とすることにより、原液に二酸化炭素が溶解しやすくなり、吐出直後の組成物のpHを5以下としやすくなる。
【0020】
本発明のエアゾール組成物は、原液と噴射剤とをともに吐出して使用される。吐出した組成物は弱酸性(pH5以下)であるため、カルボキシビニルポリマーの増粘性は抑えられ、またアクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体はミクロゲル状態にあるため、肌に乗せたときにさっぱりした感触となる。塗布動作にしたがい二酸化炭素が気化するため、組成物のpHが上昇し、カルボキシビニルポリマーの増粘性によりさっぱりした感触からしっとりした感触に移行していく。また、アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体の皮膜形成が進行する。塗布後期には二酸化炭素が抜けきり、組成物は原液と同程度のpHの中性に戻るため、カルボキシビニルポリマーによる組成物の粘度が高まり保湿感が付与される。また、アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体による引張性がありつつ、カルボキシビニルポリマーによる追従性のある、均一な被膜が形成されるため、リフトアップ感が付与されるとともに毛穴などの凹凸を感じない均一で滑らかな後肌に仕上がる。また、噴射剤にDMEを含む場合は、その消泡性により塗布中に組成物が適度に崩壊して肌上に伸び広がり膜形成しやすい。
そのため、本発明の組成物を肌へ塗布すると、初期はさっぱりとした感触でありながら、二酸化炭素の気化とともにpHが上昇し、しっとりと保湿し、かつ肌状に均一で滑らかな膜を形成し、引張性と追従性を備えたリフトアップ感が持続する。
【0021】
上記の如く使用感触に優れる本発明の組成物は、皮膚外用剤の態様とすることが好適である。
皮膚外用剤としては、化粧料や医薬部外品の態様とすることが好ましく、スキンケア化粧料、日焼け止め化粧料、メークアップ化粧料がより好ましく、特にスキンケア化粧料が好ましい。
【0022】
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、通常化粧料に用いられる他の成分を任意に配合することができる。かかる任意成分としては、例えば、油剤、アルコール、エーテル、粉体、保湿剤、界面活性剤、金属イオン封鎖剤、パール剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、防腐剤、水溶性高分子、香料、各種有効成分等が挙げられる。
【0023】
油剤としては、シリコーン油、極性油、天然油、炭化水素油等が挙げられる。
【0024】
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、シクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、トリメチルシロキシケイ酸、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。
【0025】
極性油としては、エチルヘキサン酸セチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、トリエチルヘキサノイン、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリ-2-エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリル、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニンル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、オクチルメトキシシンナメート、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等のエステル油が挙げられる。
【0026】
天然油としては、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、ヒマワリ油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル等が挙げられる。
【0027】
炭化水素油としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、水添ポリ(C6-12)オレフィン、水添ポリイソブテン等が挙げられる。
【0028】
アルコールとしては、例えば、セタノール、バチルアルコール、ベヘニルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデカノール、1-ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレニルアルコール、エライドリノレニルアルコール、リシノレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールなどの1価のアルコール;エチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロパンジオール、1,2-ペンタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;トリメチロールプロパン等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価のアルコール;キシリトール等の5価のアルコール;トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体;デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール;ポリグリセリン;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル等のアルコールアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等のアルコールアルキルエーテル類;
キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルコール重合体;
グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、等が挙げられる。
【0029】
エーテルとしては、上記アルコールに該当するものの他、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0030】
粉体としては、球状、針状、板状等その形状は特に限定されず、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、アルミナ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリ(メタ)アクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末等);金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッド雲母、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等);有機変性粘土鉱物(例えば、有機変性ヘクトライト等)等が挙げられる。
【0031】
保湿剤としては、例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)P
O付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0032】
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0033】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POEアルキルエーテルカルボン酸;POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0034】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0035】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0036】
非イオン性界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン類(例えば、ポリエチレングリコール-10ジメチコン、ポリエチレングリコール-12ジメチコン等);ポリグリセリン変性シリコーン類(例えば、ポリグリセリル-3ジシロキサンジメチコン、ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等);ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタ
ンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリル、モノエルカ酸グリセリル、セスキオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリル、(モノステアリン酸/リンゴ酸)グリセリル等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等);グリセリンアルキルエーテル等の非親水性非イオン性界面活性剤が挙げられる。また、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、モノオレイン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル等);POEソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);POEアルキルフェニルエーテル類(例えば、POEノニルフェニルエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック(登録商標)等);POE・POPアルキルエーテル類(例えば、POE・POPセチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルグルコシド;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等の親水性非イオン性界面活性剤も挙げられる。
【0037】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0038】
パール剤としては、例えば、ジステアリン酸グリコール、チタンマイカ等が挙げられる。
【0039】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0040】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
【0041】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0042】
pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられ、通常は内相(水性成分)のpHの調整のために用いられる。
【0043】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0044】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール、ピロ亜硫酸塩、没食子酸エステル、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0045】
防腐剤としては、例えば、パラベン類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0046】
水溶性高分子としては、(A)及び(B)以外のもの、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等の天然の水溶性高分子、
デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等の半合成の水溶性高分子、
カルボキシビニルポリマー以外のビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等);アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体以外のアクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等の合成の水溶性高分子が挙げられる。
【0047】
各種有効成分としては、例えば、消炎剤(例えば、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
【実施例0048】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0049】
<製造例>
以下の手順で実施例及び比較例のエアゾール組成物をそれぞれ製造した。まず、表1及び2に記載の原液の成分を室温で均一に攪拌混合して原液を調製した。調製した原液をエアゾール容器に充填し、表1及び2に記載の噴射剤を約0.50MPa(20℃)に加圧することにより充填してエアゾールを得た。
【0050】
<官能評価>
調製した各組成物を、熟練の評価者がそれぞれ直径約2.5cmの大きさずつ吐出して洗顔後の頬に塗布した。塗布動作の初め頃(塗布初期)、塗布動作の中頃(塗布中期)、塗布動作の終わり頃(塗布後期)、塗布直後、及び塗布5分後の各感触についてそれぞれ後述の基準で評価し、また実施例1と比べた総合的な優劣を評価した。結果を表1及び2にあわせて示す。
(1)塗布初期のさっぱり感:
○:さっぱりした感じがある
△:ややさっぱりした感じがある
×:さっぱりした感じがない/しっとりした感じがある
(2)塗布中期の伸び広がりやすさ:
○:よく伸び広がる
△:まあまあ伸び広がる
×:伸び広がりにくい
(3)塗布後期の膜の均一感:
○:均一でなめらかさを感じる
△:まあまあ均一だがなめらかさが劣る
×:不均一さを感じる
(4)塗布直後のリフトアップ感:
○:リフトアップ感がある
△:ややリフトアップ感がある
×:リフトアップ感がない
(5)リフトアップ感の持続性:
○:塗布直後と同程度にリフトアップ感がある
△:塗布直後より弱いリフトアップ感がある
×:リフトアップ感がない
総合評価:実施例1と比較した優劣
【0051】
<pH測定>
原液、吐出直後のエアゾール組成物、及び吐出後60秒経過した気化後のエアゾール組成物のそれぞれについて、ハンディpHメーター(株式会社堀場製作所製)を用いて20℃下で測定した。結果を表1に合わせて示す。
また参考のため、内底にpH試験紙(ADVANTEC Toyo Roshi Kaisha,Ltd.)を貼り付けた透明容器に二酸化炭素を封入したときと、そこから二酸化炭素を抜いたときとの、20℃下でのpH試験紙の色の変化を観察した。二酸化炭素封入時のpH試験紙の呈色はpH4程度に相当し、二酸化炭素抜気後のpH試験紙の呈色はpH5~6程度に相当した。
【0052】
【0053】
本発明により、肌への塗布の際に、初期はさっぱりとした感触でありながら、二酸化炭素の気化とともにpHが上昇し、しっとりと保湿し、かつ肌状に均一で滑らかな膜を形成し、引張性と追従性を備えたリフトアップ感が持続する組成物が提供される。かかる組成物は化粧料等の皮膚外用剤に好適であり、優れた使用感触と高い効果を求める消費者のニーズに応えるものであり産業上非常に有用である。