(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083074
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】縦材と横材との接続構造、および横材の取り付け方法
(51)【国際特許分類】
E04H 17/14 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
E04H17/14 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197378
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】児玉 英士
(72)【発明者】
【氏名】針生 章史
【テーマコード(参考)】
2E142
【Fターム(参考)】
2E142DD02
2E142DD13
2E142DD23
2E142DD32
2E142DD34
(57)【要約】
【課題】美観と施工のしやすさとを両立できる、縦材と横材との接続構造を提供する。
【解決手段】縦材と横材との接続構造は、縦材に挿入される縦材挿入部と、縦材挿入部から、縦材挿入部に対して屈曲した方向に延びており、横材を支持する横材支持部と、縦材挿入部に形成された縦材固定穴と、横材支持部に形成された横材固定穴と、を備える横材取付金具と、縦材挿入部を挿入することが可能な挿入穴と、縦材挿入部が挿入された状態で、縦材固定穴と通じる縦材受穴と、を備える縦材と、を含む。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦材に挿入される縦材挿入部と、
前記縦材挿入部から、前記縦材挿入部に対して屈曲した方向に延びており、横材を支持する横材支持部と、
前記縦材挿入部に形成された縦材固定穴と、
前記横材支持部に形成された横材固定穴と、を備える横材取付金具と、
前記縦材挿入部を挿入することが可能な挿入穴と、
前記縦材挿入部が挿入された状態で、前記縦材固定穴と通じる縦材受穴と、を備える縦材と、
を含む、縦材と横材との接続構造。
【請求項2】
前記横材支持部は、前記縦材挿入部に対して90度屈曲している、請求項1に記載の縦材と横材との接続構造。
【請求項3】
縦材が設置された状態において、前記縦材受穴は、前記挿入穴よりも上に形成されている、請求項1または2に記載の縦材と横材との接続構造。
【請求項4】
前記縦材受穴の内壁にはめねじが形成されておらず、前記縦材固定穴の内壁にはめねじが形成されている、請求項1または2に記載の縦材と横材との接続構造。
【請求項5】
前記縦材挿入部および前記横材支持部は、平板で形成され、かつ前記挿入穴はスリット形状に形成されている、請求項1または2に記載の縦材と横材との接続構造。
【請求項6】
前記縦材は、中空構造を有しており、
前記縦材を構成する材料の厚さは、前記縦材挿入部の厚さよりも薄い、請求項5に記載の縦材と横材との接続構造。
【請求項7】
前記縦材は、フェンスの柱、または手すりの柱であり、
前記横材は、中桟である、請求項1または2に記載の縦材と横材との接続構造。
【請求項8】
第1の縦材と第2の縦材とは間隔をおいて設置されており、
横材取付金具は、縦材挿入部および横材支持部を備え、
前記第1の縦材に形成された挿入穴に、第1の横材取付金具の縦材挿入部を挿入し、
前記第1の縦材に形成された縦材受穴を介して、前記縦材挿入部に形成された縦材固定穴のめねじに対してねじ止めをし、
前記第2の縦材に形成された挿入穴に、第2の横材取付金具の縦材挿入部を挿入し、
前記第2の縦材に形成された縦材受穴を介して、前記第2の横材取付金具の前記縦材挿入部に形成された縦材固定穴のめねじに対してねじ止めをし、
前記第1の横材取付金具の横材支持部に横材の一方の端部を、前記第1の縦材に配置された前記ねじのねじ頭を前記横材の内部に収めるように配置し、
前記第2の横材取付金具の横材支持部に横材の他方の端部を、前記第2の縦材に配置された前記ねじのねじ頭を前記横材に形成された切り欠き部を介して前記横材の内部に収めるように配置する、
横材の取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縦材と横材との接続構造、および横材の取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビーム材の連結固定具が知られている。ビーム材の連結固定具とは、横材としてのビーム材を縦材としての支柱などに固定するための部品である。特許文献1には、連結固定具を蝶番状に形成し、その一片を縦材に取り付け、残る一片を横材に取り付ける技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の連結固定具は、ねじどめによって縦材に固定されている。従来の連結固定具では、連結固定具を縦材に固定するねじは、外部に露出している。ねじの露出は、美観を損ねる。ねじが露出することを避けるために、連結固定部を縦材に、溶接によって固定する方法がある。固定に溶接を用いることは、施工のしやすさを損ねる。このように、従来の技術には、美観と施工のしやすさとを両立できないとの課題がある。
【0005】
そこで、本発明は、美観と施工のしやすさとを両立できる、縦材と横材との接続構造、および横材の取り付け方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の縦材と横材との接続構造は、縦材に挿入される縦材挿入部と、前記縦材挿入部から、前記縦材挿入部に対して屈曲した方向に延びており、横材を支持する横材支持部と、前記縦材挿入部に形成された縦材固定穴と、前記横材支持部に形成された横材固定穴と、を備える横材取付金具と、前記縦材挿入部を挿入することが可能な挿入穴と、前記縦材挿入部が挿入された状態で、前記縦材固定穴と通じる縦材受穴と、を備える縦材と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、美観と施工のしやすさとを両立できる、縦材と横材との接続構造、および横材の取り付け方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】フェンスの変形例を示す図であり、(a)は1スパンパターンを示し、(b)は連棟パターンを示す。
【
図3】ブラケットあり形態の笠木端部における笠木取付部などを示す図である。
【
図4】ブラケットなし形態の笠木端部における笠木取付部などを示す図である。
【
図5】ブラケットあり形態の笠木接合部における笠木接合部などを示す図である。
【
図6】ブラケットなし形態の笠木接合部における笠木接合部などを示す図である。
【
図9】横材取付金具の柱への取り付けの態様を示す図であり、(a)は横材取付金具を柱へ挿入する前の状態を示し、(b)は横材取付金具が柱に固定された状態を示す。
【
図10】中桟を示す図であり、(a)は横方向Xに直交する面での断面を示し、(b)は下面を示す。
【
図11】第1の笠木取付部材を下側から見た斜視図である。
【
図12】上下方向に反転させた第1の笠木取付部材の斜視図である。
【
図13】第1の笠木取付部材が柱に取り付けられた状態を示す図である。
【
図14】笠木の横方向Xに直交する面での断面図である。
【
図15】第2の笠木取付部材を上側から見た斜視図である。
【
図16】上下方向に反転させた第2の笠木取付部材の斜視図である。
【
図17】第2の笠木取付部材が柱に取り付けられた状態を示す、横方向Xおよび上方向Yに平行な面での断面図である。
【
図18】(a)は端部キャップの斜視図であり、(b)は笠木継手の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示を実施するための実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、フェンス1は、笠木4、柱6および中桟8を含んでいる。
【0010】
柱6は、所定の間隔をあけて複数本配置されている。柱6は、土台100の上に配置されている。柱6が土台100から立ち上がる方向を、矢印Yで示している。矢印Yの方向を上方向Yとする。矢印Yの反対方向を下方向とする。柱6は、土台100の上に配置されることに限定されない。柱6は、地面などに直接配置されてもよい。柱6は、本開示における縦材の一例である。
【0011】
笠木4は、柱6の上端に、上方向Yと直交する方向に配置されている。隣り合う柱6は、その上端が笠木4によって接続されている。笠木4の長手方向を、矢印Xで示している。矢印Xの方向を横方向Xとする。
【0012】
以下、フェンス1に用いられる部品について説明する際に言及する方向は、部品がフェンス1に組み立てられた際の方向を示している。
【0013】
図1のフェンス1は、3本の柱6を含んでいる。フェンス1が含む柱6の本数は、3本に限定されない。フェンス1が含む柱6の本数は、2本以上の任意の本数とすることができる。
【0014】
笠木4の下方には、中桟8が配置されている。中桟8は、笠木4と平行になるように配置されている。中桟8は、隣り合う柱6と柱6とを接続するように配置されている。
【0015】
図1のフェンス1は、隣り合う柱6の間に、中桟8を1本含んでいる。フェンス1が、隣り合う柱6の間に含む中桟8の本数は、1本に限定されない。フェンス1が、隣り合う柱6の間に含む中桟8の本数は、0本でもよく、または1本以上の任意の本数とすることができる。
【0016】
笠木4と笠木4とが横方向Xにおいて接合する部分を、笠木接合部12とする。笠木4が柱6に取り付けられている部分を、笠木取付部位11とする。中桟8が柱6に取り付けられている部分を、中桟付当て部10とする。
【0017】
笠木取付部位11には、2つの形態がある。1つの形態は、リフト部42が備えられている形態である。残る1つの形態は、リフト部42が備えられていない形態である。
図1の枠囲みR1を拡大した様子を、枠囲みR2および枠囲みR4に示す。枠囲みR2は、リフト部42が備えられている形態を示している。枠囲みR4は、リフト部42が備えられていない形態を示している。
【0018】
枠囲みR2に示す形態では、枠囲みR3に示すように、柱6の上端と笠木4との間に、リフト部42が配置されている。その結果、柱6の上端と笠木4との間にすき間がある。枠囲みR2に示す形態を、リフトブラケットあり形態、とする。
【0019】
枠囲みR4に示す形態では、柱6の上端と笠木4との間に、リフト部42は配置されていない。そのため、柱6の上端と笠木4との間にすき間はない。柱6と笠木4とは、直接接している。枠囲みR4に示す形態を、リフトブラケットなし形態、とする。
【0020】
図2に基づいて、フェンス1の変形例を説明する。フェンス1が含む柱6の本数は、前述のように、2本以上であれば、特に限定されない。
図2(a)に示すフェンス1は、柱6を2本含んでいる。
図2(a)に示すフェンス1の変形例を、1スパンパターンという。1スパンパターンで用いられる柱6の種類は、1種類である。1スパンパターンで用いられる柱6を、端柱6aとする。1スパンパターンで用いられる笠木4の種類は、1種類である。1スパンパターンで用いられる笠木4を、端部用笠木4aとする。
【0021】
1スパンパターンでは、笠木4が他の笠木4と接合されることはない。そのため、柱6および笠木4には、端部用の部材が用いられる。端柱6aは、その横方向Xにおける1つの側のみに、中桟8が取り付けられるように構成されている。端部用笠木4aは、横方向Xにおいて、各端柱6aから、さらに外側に伸びる長さに形成されている。端部用笠木4aの横方向Wの長さは、2本の端柱6aの横方向Xの間隔よりも長くなっている。
【0022】
図2(b)に示すフェンス1は、柱6を4本含んでいる。
図2(b)に示すフェンス1の変形例を、連棟パターンという。
図2(b)に示すフェンス1は、連棟パターンの一例である。連棟パターンでは、2種類の柱6が用いられる。1つの柱6は端柱6aであり、残る1つの柱6は主柱6bである。主柱6bは、端柱6aとは異なり、その横方向Xの両方の側に、中桟8が取り付けられるように構成されている。
【0023】
連棟パターンでは、2種類の笠木4が用いられる。1つの笠木4は端部用笠木4aであり、残る1つの笠木4は中間用笠木4bである。端部用笠木4aと中間用笠木4bとでは、横方向Xの長さが異なる。中間用笠木4bの長さは、端部用笠木4aの長さよりも短い。中間用笠木4bの長さは、隣り合う主柱6bと主柱6bとの横方向Xの間隔とほぼ同じ長さである。中間用笠木4bには、端柱6aからさらに外側に伸びる分の長さは必要ない。
【0024】
端部用笠木4aを中間用笠木4bと接合する場合、端部用笠木4aを一部切断し、横方向Xの長さを短くすることが好ましい。端部用笠木4aの両端部のうち、中間用笠木4bと接合される側の端部には、端柱6aからさらに外側に伸びる分の長さは必要ではないためである。
【0025】
中桟8は、1スパンパターンおよび連棟パターンにおいて、1種類である。
【0026】
本開示に関する記載において、端部用笠木4aと中間用笠木4bとを区別せず、笠木4とする場合がある。端柱6aと主柱6bとを区別せず、柱6とする場合がある。
【0027】
図3から
図6に基づいて、中桟付当て部10、笠木取付部位11および笠木接合部12などの概要を説明する。
図3に示すように、ブラケットあり形態における笠木取付部位11には、リフト部42が配置されている。リフト部42は、第1の笠木取付部材30aの一部分である。笠木取付部位11において、第1の笠木取付部材30aは、ねじ90cによって柱6に固定されている。笠木4には、照明収容部62および取付凸部64が形成されている。第1の笠木取付部材30aと笠木取付裏板60との間に取付凸部64が挟まれることによって、笠木4は柱6に固定されている。第1の笠木取付部材30aと笠木取付裏板60とは、ねじ90dによって固定されている。
【0028】
中桟付当て部10において、中桟8は柱6に固定されている。柱6に固定された横材取付金具20に中桟8が固定されることによって、中桟8は柱6に固定されている。中桟8は、ねじ90bによって横材取付金具20に固定されている。横材取付金具20は、本開示における横材取付金具の一例である。
【0029】
フェンス1における笠木4の横方向Xの端を、笠木端部14とする。笠木端部14には、端部キャップ70aが配置されている。端部キャップ70aは、ねじ90eによって笠木4に固定されている。笠木端部14に端部キャップ70aが配置されることによって、笠木端部14において、笠木4の内部が露出しない。
【0030】
図4に関して、
図3との相違点を説明する。
図4は、ブラケットなし形態を示している。笠木取付部位11には、リフト部42は配置されていない。
【0031】
図4に示すフェンス1では、笠木4の下方向に、中桟8が2本配置されている。このように、フェンス1は、任意の本数の中桟8を含むことができる。フェンス1が中桟8を複数本含む場合、各中桟8は、
図3で説明した中桟付当て部10と同じ構成で、柱6に固定することができる。フェンス1は、中桟8を含まなくてもよい。
【0032】
図5および
図6に基づいて、笠木接合部12などについて説明する。
図5および
図6に関して、説明済みの他の図との相違点を説明する。笠木接合部12における笠木取付部位11では、2つの笠木4が、第1の笠木取付部材30aに取り付けられている。第1の笠木取付部材30aに取り付けられた2つのねじ90dのうち、1つのねじ90dは、1つの笠木4と第1の笠木取付部材30aとを固定する。残る1つのねじ90dは、残る1つの笠木4と第1の笠木取付部材30aとを固定する。笠木4の第1の笠木取付部材30aへの固定の方法は、
図3で説明した固定の方法と同じである。
【0033】
笠木接合部12では、2つの笠木4が接合されている。2つの笠木4の間には、笠木継手70bが配置されている。笠木継手70bを配置することで、2つの笠木4の間にすき間が生じにくい。
【0034】
笠木接合部12に配置される主柱6bには、横方向Xにおける両側に中桟8が配置されている。中桟付当て部10は、主柱6bの横方向Xにおける両側に配置されている。2つの中桟8は、
図3で説明した方法と同じ方法で、主柱6bに取り付けられる。
【0035】
図6に示すブラケットなし形態での笠木接合部12においても、2つの笠木4は、
図5に示すブラケットあり形態での笠木接合部12と同じ方法で接合されている。
【0036】
フェンス1の施工の流れを、
図7に基づいて説明する。S1はステップ1を意味する。S2などについても同様である。ステップ1から順に説明する。S1において、施工場所に土台100を配置する。S2において、柱6に横材取付金具20を取り付ける。S3において、柱6を土台100に配置する。S4において、土台100を地中に埋め込む。その後、柱6の上端開口部92に、第1の笠木取付部材30aを取り付ける。S5において、笠木4の内部に、笠木取付裏板60を配置する。笠木4と笠木4との間に、図示しない笠木継手70bを配置してもよい。S6において、笠木取付裏板60、笠木4および第1の笠木取付部材30aをねじで固定する。その後、柱6に、横材取付金具20を取り付ける。S7において、横材取付金具20を介して、中桟8を柱6に取り付ける。S8において、笠木端部14に、端部キャップ70aを取り付ける。以上により、フェンス1の施工が完了する。
【0037】
図8から
図10に基づいて、中桟8の柱6への取り付けについて説明する。中桟8は、横材取付金具20を介して、柱6に取り付けられる。
図8に示すように、横材取付金具20は、横方向Xおよび上方向Yに平行な面での断面において、L字型の形状を有している。横材取付金具20は、縦材挿入部21および横材支持部22を含んでいる。縦材挿入部21は、L字型における1つの線に沿って配置されている。横材支持部22は、L字における残る1つの線に沿って配置されている。縦材挿入部21は、柱6に挿入される部分である。横材支持部22は、中桟8を支持する部分である。
【0038】
別の表現をすると、横材取付金具20は、縦材挿入部21と、縦材挿入部21から縦材挿入部21に対して折れ曲がる方向に延びている横材支持部22と、を備えている。この折れ曲がりの角度は、90度であることが好ましい。縦材挿入部21と縦材挿入部21との境界を境界部23とする。折れ曲がりの角度とは、境界部23における、縦材挿入部21と縦材挿入部21となす角である。
【0039】
縦材挿入部21および横材支持部22は、平板状の板材として形成されている。それぞれの板材を上面視した場合、縦材挿入部21および横材支持部22は、おおよそ長方形型の形状を有している。それぞれの板材の上面視において、縦材挿入部21の角部および横材支持部22の角部は、丸みを帯びていてもよい。
【0040】
縦材挿入部21には、縦材固定穴82aが形成されている。横材支持部22には、横材固定穴80bが形成されている。縦材固定穴82aおよび横材固定穴80bは、貫通穴である。縦材固定穴82aの内壁には、めねじが形成されている。横材固定穴80bの内壁には、めねじは形成されていない。
【0041】
図9(a)に示すように、柱6には、挿入穴84および縦材受穴80aが形成されている。挿入穴84は、柱6に形成された切れ目である。挿入穴84は、縦材挿入部21を挿入することが可能な形状に形成されている。挿入穴84は、例えば、スリット形状に形成することができる。
図9(a)に示す例では、挿入穴84の開口部の平面形状は、縦材挿入部21の断面形状に対応した長方形状を有している。
【0042】
縦材受穴80aは、柱6に形成された貫通穴である。縦材受穴80aの内壁には、めねじは形成されていない。縦材受穴80aは、縦材挿入部21が挿入穴84に挿入された状態で、縦材固定穴82aと通じる位置に形成されている。
【0043】
図9(a)の矢印A1は、縦材挿入部21を挿入穴84に挿入する際の挿入方向を示している。縦材挿入部21は、まず横方向Xに向けて、挿入穴84に挿入される。縦材挿入部21が境界部23まで挿入穴84に挿入されると、縦材挿入部21は、縦材挿入部21が上方向Yと平行になるように、90度回転される。この回転が終わると、横材取付金具20の柱6への挿入が完了する。この挿入が完了した状態で、縦材受穴80aと縦材固定穴82aとは、通じている。通じているとは、ねじを差し込むことが可能な状態をいう。
【0044】
寸法について説明する。
図8に示すように、横方向Xおよび上方向Yに直交する方向をZ方向とする。境界部23は、Z方向に平行に伸びている。境界部23における縦材挿入部21のZ方向の長さをL1とする。境界部23における横材支持部22のZ方向の長さをL2とする。境界部23から、横方向Xに長さL4だけ移動した部分での、横材支持部22のZ方向の長さをL3とする。縦材挿入部21の横方向Xの長さをL5とする。長さL5は、縦材挿入部21の厚みともいえる。縦材挿入部21の厚みは、境界部23においても長さL5と等しい。
【0045】
図9(a)に示すように挿入穴84のZ方向の長さをL6とする。挿入穴84の上方向Yの長さをL7とする。柱6の材料厚さをL8とする。
【0046】
長さL1および長さL2と、長さL6とは、ほぼ同じである。これにより、縦材挿入部21を挿入穴84に、Z方向における位置ずれなどを生じさせることなく、挿入することができる。長さL5と、長さL7とは、ほぼ同じである。これにより、縦材挿入部21を挿入穴84に、上方向Yにおける位置ずれなどを生じさせることなく、挿入することができる。また、前述のように、縦材挿入部21の厚みは、境界部23においても長さL5と等しい。そのため、縦材挿入部21を上方向Yに90度回転させた後においても、縦材挿入部21の、上方向Yにおける位置ずれを抑制することができる。
【0047】
長さL4と、長さL8とは、ほぼ同じである。また、長さL3は、長さL2よりも長い。これにより、縦材挿入部21を上方向Yに90度回転させた後においても、縦材挿入部21の、横方向Xにおける位置ずれを抑制することができる。
【0048】
図9(b)に示すように、縦材挿入部21を挿入穴84に挿入し終えたのち、縦材受穴80aおよび縦材固定穴82aをねじ90aで固定する。縦材受穴80aの内壁にはめねじは形成されていない。しかし、縦材固定穴82aの内壁にはめねじが形成されている。そのため、ねじ90aにより、横材取付金具20を柱6に固定することができる。
【0049】
縦材固定穴82aの内壁にめねじが形成されている。めねじが形成されていることで、縦材挿入部21は、裏板として機能する。そのため、長さL5を長くすることで、縦材固定穴82aのめねじとしての強度を確保することができる。縦材受穴80aにめねじを形成する必要はない。そのため、長さL8を短くすることができる。長さL8は、柱6の材料厚さである。本開示のフェンス1においては、柱6の材料厚さを薄くすることができる。
【0050】
図10に基づいて、中桟8について説明する。
図10(a)に示すように、中桟8の、横方向Xに直交する面での断面形状は、およそ長方形である。中桟8は、中空に形成されている。中桟8の中空の空間を横材内部領域87とする。
【0051】
図10(a)および
図10(b)に示すように、中桟8の下面85のZ方向の両端部には、下方向に伸びる突出部89が形成されている。この2つの突出部89と、下面85とにかこまれた領域を、横材外部領域88とする。
【0052】
中桟8の下面85には、横材受穴82bが形成されている。横材受穴82bは、中桟8を横材取付金具20に固定する際に用いられる。横材受穴82bは、貫通穴である。横材受穴82bの内壁には、めねじが形成されている。
【0053】
中桟8の下面85には、横方向Xにおける両端部には、切り欠き部86が形成されている。切り欠き部86は、上面視において長方形状を有している。切り欠き部86の形状は、特には限定されない。
【0054】
中桟8は、横材取付金具20を介して、柱6に取り付けられる。中桟8を柱6に取り付ける際、中桟8の下面85を横材取付金具20の横材支持部22の上に配置する。中桟8の下面85には切り欠き部86が形成されている。そのため、切り欠き部86を介して
図9(b)に示したねじ90aのねじ頭を回避しながら、下面85を横材支持部22上に配置できる。中桟8の下面85を横材取付金具20の横材支持部22上に配置する際、
図9(b)に示したねじ90aのねじ頭を、切り欠き部86を介して横材内部領域87に収めることができる。これにより、ねじ90aを外部から見えなくできる。このように、横材取付金具20では、フェンス1の美観と、フェンス1の施工のしやすさとを両立できる。
【0055】
中桟8の下面85の横材受穴82bは、下面85が横材支持部22の上に配置され状態で、横材支持部22に形成された横材固定穴80bと通じる位置に形成されている。そのため、
図3に示すように、ねじ90bを用いて、中桟8を横材取付金具20に固定できる。
【0056】
中桟8には、2つの突出部89と、下面85とによって囲まれた横材外部領域88が設けられている。そのため、
図3に示すように、横材取付金具20の横材支持部22、およびねじ90bを外部から見えにくくできる。
【0057】
フェンス1の設置条件などによって、隣り合う柱6の間隔が短くなる場合がある。この場合、中桟8の1つの端部を切断する場合がある。中桟8の端部を切断する場合、切り欠き部86が切断されるときがある。1つの端部の切り欠き部86が切断されたときでも、他の1つの端部には、切り欠き部86がある。そのため、中桟8の下面85を横材支持部22の上に配置する際、
図9(b)に示したねじ90aのねじ頭を回避することができる。まず、切り欠き部86を有さない中桟8の端部において、ねじ90aを横材内部領域87に収める。その後、もう中桟8のもう一つの端部において、切り欠き部86によってねじ90aのねじ頭を回避しながら、下面85を横材支持部22の上に配置する。切り欠き部86が中桟8の1つの端部にしか形成されていない場合においても、このようにして、ねじ90aのねじ頭を回避しながら、中桟8を横材取付金具20に取り付けることができる。
【0058】
図9(a)に示す構成では、縦材受穴80aは、挿入穴84の上側に形成されている。縦材受穴80aは、挿入穴84の下側に形成することもできる。この場合、矢印A1は、横方向Xに伸び後、上方向Yではなく、下方向に曲がる。横材取付金具20を上下方向に反転させた後に、縦材挿入部21を挿入穴84に挿入する。その後、縦材挿入部21を下方向に90度回転させる。このようにして、横材取付金具20を柱6に取り付けることができる。
【0059】
図11から
図17に基づいて、笠木4を柱6に取り付ける方法について説明する。笠木4は、笠木取付部材を介して、柱6に取り付けられる。笠木取付部材は、2つの形態を含む。1つの形態は、第1の笠木取付部材30aである。残る1つの形態は、第2の笠木取付部材30bである。第1の笠木取付部材30aは、
図1に基づいて説明したブラケットあり形態に対応する。第2の笠木取付部材30bは、ブラケットなし形態に対応する。
【0060】
図11から
図14に基づいて、第1の笠木取付部材30aについて説明する。
図11および
図12に示すように、第1の笠木取付部材30aは、柱取付部分50、リフト部分51および笠木取付部分52を含んでいる。柱取付部分50、リフト部分51および笠木取付部分52は、下方から上方に向けて、この順で配置されている。柱取付部分50、リフト部分51および笠木取付部分52は、一体として形成されている。
【0061】
柱取付部分50は、台座部43、柱内挿入部44および位置決め突起45を含んでいる。台座部43は、上面視において長方形状を有している。
図13に示すように、台座部43は、柱6に取り付けられた状態において、柱6の上端開口部92を覆うような形状に形成されている。
【0062】
第1の笠木取付部材30aの一部である柱取付部分50が、柱6の上端開口部92を覆う機能を果たす。そのため、第1の笠木取付部材30aの残りの部分である、リフト部分51および笠木取付部分52の形状および配置に関して、設計の自由度を高くすることができる。
【0063】
台座部43の下面43aには、下方に延びる柱内挿入部44が備えられている。柱内挿入部44は、中空の柱6の内部に挿入される部分である。柱内挿入部44は、柱6の内部に挿入された際に、柱6の内壁に接するように配置されている。柱内挿入部44は、横方向Xにおいて対向するように、2つ備えられている。これにより、第1の笠木取付部材30aを、柱6に、横方向Xにおいて、ぐらつきなく取り付けることができる。
【0064】
長方形状の下面43aにおいて、柱内挿入部44が備えられていない2辺には、位置決め突起45がそれぞれ備えられている。位置決め突起45は、直方体形状の部材である。位置決め突起45は、第1の笠木取付部材30aが柱6に挿入された際に、柱6の内壁に接する位置に配置されている。
【0065】
以上より、柱6が中空の直方体形状である場合、柱6の内壁のうちで、対向する2つの面は、それぞれ柱内挿入部44に接する。柱6の内壁のうちで、残る、対向する2つの面は、それぞれ位置決め突起45に接する。これにより、第1の笠木取付部材30aを、柱6に、横方向XおよびZ方向おいて、位置ずれなく、正確に取り付けることができる。
【0066】
図11に示すように、柱内挿入部44には、柱固定穴82dが形成されている。柱固定穴82dは、貫通穴である。柱固定穴82dの内壁には、めねじが形成されている。
【0067】
図13に示すように、柱6には、柱受穴80cが形成されている。柱受穴80cは、貫通穴である。柱受穴80cの内壁には、めねじは形成されていない。
【0068】
柱受穴80cは、第1の笠木取付部材30aが柱6に挿入された状態において、柱内挿入部44に形成された柱固定穴82dと通じる位置に配置されている。そのため、第1の笠木取付部材30aを柱6に、ねじ90cによって固定することができる。
【0069】
柱内挿入部44は、直方体形状を有している。柱内挿入部44の形状は特には限定されない。柱6の形態にあわせて、適宜変更することができる。柱内挿入部44の下方端部46は、柱内挿入部44の外側が削られたテーパー形状を有している。これにより、柱内挿入部44の柱6への挿入が容易になる。
【0070】
台座部43の上面視における中央部分には、台座部貫通穴80fが形成されている。
【0071】
リフト部分51は、リフト部42を含んでいる。リフト部42は、台座部43の上面43bに配置されている。リフト部42は、台座部43の上面43bから、上方向Yに所定の高さを有している。所定の高さは、任意の値にすることができる。所定の高さは、例えば、10mmとすることができる。
【0072】
リフト部42は、円筒形状を有している。リフト部42の形状は、円筒形状には限定されない。リフト部42は、上面視において、支柱6の内側にあることが好ましい。
【0073】
リフト部42は、中空形状に形成されている。リフト部42の内部の中空の空間を空洞部42cとする。空洞部42cと、台座部貫通穴80fとは、上面視において、重なっている。
【0074】
笠木取付部分52は、笠木取付部41を含んでいる。笠木取付部41は、リフト部42の上面42bに配置されている。
【0075】
リフト部42の下面42aは、台座部43の上面43bに接続されている。リフト部42の上面42bは、笠木取付部41に接続されている。リフト部分51は、柱取付部分50と笠木取付部分52とを接続する部分でもある。
【0076】
笠木取付部41は、おおよそ直方体形状を有している。笠木取付部41は、上面視において、笠木4の延びる方向、すなわち横方向Xに長手方向を有している。笠木取付部41の横方向Xの両端部の近傍には、笠木固定穴80dがそれぞれ形成されている。笠木固定穴80dは貫通穴である。笠木固定穴80dの内壁には、めねじは形成されていない。
【0077】
上面視において、笠木取付部41の横方向Xの中央部における、Z方向の両端部には、それぞれ凹部41cが形成されている。凹部41cは、笠木取付部41の端面の一部が切りかかれた部分である。
【0078】
図13に示すように、台座部貫通穴80f、およびリフト部42の空洞部42cと、上面視において重なる笠木取付部41の位置には、笠木取付部貫通穴80gが形成されている。台座部貫通穴80f、空洞部42cおよび笠木取付部貫通穴80gによって、台座部43、リフト部42および笠木取付部41は、貫通している。
【0079】
図14に示すように、笠木4には、下側凹部61が形成されている。下側凹部61は、笠木4の下面4cに開口を有する凹形状の掘り込みである。下側凹部61における上方向Yの部分は、照明収容部62である。照明収容部62は、横方向Xに垂直な方向における断面において、おおよそ長方形状を有している。
【0080】
下側凹部61における照明収容部62の下方に、取付凸部64が形成されている。取付凸部64は、下側凹部61の内壁63から、Z方向に平行に、下側凹部61の内部に向けて延びている。取付凸部64は、下側凹部61のZ方向の対向する内壁63から、各々延びている。
図3に示すように、笠木4は、取付凸部64が笠木取付部41と笠木取付裏板60とに挟まれた状態で、ねじ90dによってねじどめされることで、柱6に固定される。
【0081】
図13に示すように、笠木取付裏板60は、上面視において、笠木取付部41と同様の形状を有している。笠木取付裏板60は、笠木取付部41の上面41bに対向するように配置されている。
図13では、笠木4の記載を省略している。笠木取付裏板60における笠木固定穴80dに対応する位置には、取付凸部固定穴82cが形成されている。取付凸部固定穴82cは、貫通穴である。取付凸部固定穴82cの内壁には、めねじが形成されている。笠木取付部41と笠木取付裏板60とは、笠木取付部の下面41aから、ねじ90dによって固定される。
【0082】
笠木取付裏板60には、上面視において笠木取付部貫通穴80gと重なる位置に、裏板貫通穴80hが形成されている。これにより、柱6の内部から笠木取付裏板60の上方まで、貫通穴よって通じる。
【0083】
図13に示す笠木接合部12において、2つの笠木4が接合される。接合される2つの笠木4の間には、笠木継手70bが配置される。笠木継手70bは、
図13には図示されていない。笠木継手70bは、
図5および
図18(b)などに図示されている。笠木取付部41には、凹部41cが形成されている。笠木継手70bを凹部41cに合わせて配置することで、笠木継手70bを正確な位置に配置することができる。
【0084】
笠木4の上面4dは、Z方向において、その中央部分が、両端部分に比べて、上方向Yに盛り上がっている。これにより、雨水などが上面4dに留まることを抑制できる。
【0085】
笠木4の照明収容部62には、LEDなどの照明素子を配置することができる。照明素子を照明収容部62に固定する方法は、特には限定されない。照明素子を照明収容部62に固定する方法は、例えば、接着やねじどめなどとすることができる、照明素子から引き出された配線は、柱6の内部から笠木取付裏板60の上方まで通じている貫通穴を介して、電源から引き出された配線と接続することができる。電源の電圧は、例えば、10V以上24V以下とすることができる。貫通穴に通す配線は、照明素子から引き出された配線には限定されない。例えば、笠木4にセンサー等、その他電気機器が配置されている場合には、それらの電気機器から引き出された配線を貫通穴の通すこともできる。
【0086】
照明素子を照明収容部62に配置する際の具体的な手順の例は下記である。照明素子を照明収容部62に粘着テープで固定する。照明素子から引き出した配線を、裏板貫通穴80hの上方まで引き延ばす。電源から引き出した配線を、柱6の内部を介して、裏板貫通穴80hの上方まで引き延ばす。裏板貫通穴80hの上方で、照明素子から引き延ばされた配線と、電源から引き延ばされた配線とを接続する。
【0087】
第1の笠木取付部材30aの製造方法および材質は、特には限定されない。第1の笠木取付部材30aは、アルミ製の鋳物とすることができる。
【0088】
図15から
図17に基づいて、第2の笠木取付部材30bについて説明する。第2の笠木取付部材30bについては、第1の笠木取付部材30aとの相違点を説明する。
図15および
図16に示すように、笠木取付部31の横方向Xにおける中央部分には、下方向にU字状に屈曲した屈曲部34が形成されている。言い換えると、屈曲部34の横方向Xにおける両側に、各々笠木取付部31が配置されている。
【0089】
屈曲部34は、2つの側壁部32、および連結部33を備えている。側壁部32は、笠木取付部31から90度折れ曲がり、下方向に延びる部分である。連結部33は、横方向Xに対向する2つの側壁部32を、その下端において連結する部分である。
図17に示すように、屈曲部34は、柱6の内部に挿入される部分である。屈曲部34が柱6の内部に挿入された状態において、側壁部32は、柱6の内壁と接する。
【0090】
笠木取付部31には、笠木固定穴80eが形成されている。笠木固定穴80eは、第1の笠木取付部材30aの笠木固定穴80dと同様にして、笠木4の固定に用いられる。側壁部32には、柱固定穴82eが形成されている。柱固定穴82eは、第1の笠木取付部材30aの柱固定穴82dと同様にして、柱6との固定に用いられる。
【0091】
連結部33には、連結部貫通穴80iが形成されている。連結部貫通穴80iを介して、柱6の内部と笠木取付裏板60の上方とが通じる。第2の笠木取付部材30bにおいても第1の笠木取付部材30aと同様に、連結部貫通穴80iの上方で、照明素子からの配線と、電源からの配線とを接続することができる。
【0092】
第2の笠木取付部材30bでは、笠木取付部31、側壁部32および連結部33は、連続して一体として形成されている。そのため、
図17に示すように、第2の笠木取付部材30bは、柱6の上端開口部92を覆うことができる。
【0093】
図18に基づいて、端部キャップ70aおよび笠木継手70bについて説明する。端部キャップ70aおよび笠木継手70bは、いずれも、笠木4の形状に対応した形状に形成されている。
図14に示すように、笠木4には、下側凹部61が形成されている。端部キャップ70aおよび笠木継手70bのはめ込み部72には、下側凹部61に対応する位置に、凹部受容部71が形成されている。これにより、はめ込み部72は、笠木4の中空部分65に、密接にはめ込むことができる。
【0094】
図18(b)に示すように、笠木継手70bには、仕切り部73が形成されている。仕切り部73は、笠木接合部12において接合する2つの笠木4について、その横方向Xにおける位置を確定する。仕切り部73は、笠木取付部41に形成された凹部41cにはまることで、笠木継手70bの位置を定めることができる。
【0095】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は前述した実施形態に限定されることなく、種々の変更、変形及び組み合わせが可能である。例えば、フェンスは手すりなどとすることもできる。本開示を手すりとして用いる場合には、柱6は手すり柱として用いられ、笠木4は手すり笠木として用いられる。
【符号の説明】
【0096】
1フェンス、4笠木、6柱、8中桟、20横材取付金具、30a第1の笠木取付部材、41笠木取付部、42リフト部、43台座部