(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083108
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197436
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100131303
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 徳人
(74)【代理人】
【識別番号】100070183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 公一
(72)【発明者】
【氏名】菊池 亮介
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA39
2C088AA42
2C088CA19
(57)【要約】
【課題】 遊技性を向上する。
【解決手段】 パチンコ機1では、大当り遊技状態の終了に伴い、時短状態を生起させることが可能となっている。特に、時短状態の種別として、第1時短状態と、第1時短状態と比較して有利な第2時短状態と、が設けられている。そして、始動判定により「時短」が判定された場合に、大当り遊技状態を生起されることなく、第2時短状態を生起させることが可能となっている。これによって、始動判定により「時短」が判定されたことを契機として、遊技状態を第2時短状態に移行させることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1条件が成立した場合に第1遊技情報を取得し、第2条件が成立した場合に第2遊技情報を取得する遊技情報取得手段と、
前記第1遊技情報又は前記第2遊技情報に基づいて遊技判定を実行する遊技判定手段と、
特別遊技状態の終了に伴い、通常状態と比較して前記第2条件の成立が容易となる有利状態を生起させることが可能な有利状態制御手段と、を備え、
前記有利状態の種別として、第1有利状態と、前記第1有利状態と比較して有利な第2有利状態と、が含まれ、
前記遊技判定により特定結果が判定された場合に、前記特別遊技状態を生起されることなく、前記第2有利状態を生起させることが可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記有利状態制御手段は、所定基準時の遊技状態に応じて、前記特別遊技状態の終了に伴い生起させる遊技状態を決定し、
前記所定基準時の遊技状態が前記通常状態である場合よりも、前記所定基準時の遊技状態が前記有利状態である場合の方が、前記第2有利状態が生起される確率が高いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1有利状態中に実行された前記遊技判定により前記特定結果が判定された場合、前記第2有利状態が生起され、前記第2有利状態中に実行された前記遊技判定により前記特定結果が判定された場合、当該第2有利状態が継続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大当り遊技状態の終了に伴い有利状態を生起させることが可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大当り遊技状態の終了に伴い有利状態を生起させることが可能な遊技機が知られている(特許文献1参照)。この遊技機では、大当りの終了に応じて時短状態(有利状態)が生起される。特に、終了条件が異なる複数種類の時短状態が規定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機では、大当りを契機としてのみ時短状態が生起されるため、遊技性が低下する恐れがある。
本発明の課題は、遊技性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第一の発明に係る遊技機は、第1条件が成立した場合に第1遊技情報を取得し、第2条件が成立した場合に第2遊技情報を取得する遊技情報取得手段と、前記第1遊技情報又は前記第2遊技情報に基づいて遊技判定を実行する遊技判定手段と、特別遊技状態の終了に伴い、通常状態と比較して前記第2条件の成立が容易となる有利状態を生起させることが可能な有利状態制御手段と、を備え、前記有利状態の種別として、第1有利状態と、前記第1有利状態と比較して有利な第2有利状態と、が含まれ、前記遊技判定により特定結果が判定された場合に、前記特別遊技状態を生起されることなく、前記第2有利状態を生起させることが可能であることを特徴とする。
第一の発明に係る遊技機では、特別遊技状態の終了に伴い、時短状態を生起させることが可能となっている。特に、遊技判定により特定結果が判定された場合に、特別遊技状態を生起されることなく、第2有利状態を生起させることが可能となっている。
かかる構成により、第一の発明に係る遊技機では、遊技判定により特定結果が判定されたことを契機として、遊技状態を第2遊技状態に移行させることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
ここで、第1条件としては、後述する第1始動口51へ遊技球が入球した場合が該当する。第1遊技情報としては、後述する特
図1遊技情報が該当する。第2条件としては、後述する第2始動口52へ遊技球が入球した場合が該当する。第2遊技情報としては、後述する特
図2遊技情報が該当する。遊技情報取得手段としては、後述する主制御回路200(ステップS5-4,S5-6)が該当する。遊技判定としては、後述する始動判定(ステップS11-4,S11-5,S11-7)が該当する。遊技判定手段としては、後述する主制御回路200(ステップS11-4,S11-5,S11-7)が該当する。特別遊技状態としては、後述する大当り遊技状態が該当する。通常状態としては、後述する通常状態が該当する。有利状態としては、後述する時短状態が該当する。有利状態制御手段としては、後述する主制御回路200(ステップS43-2)が該当する。第1有利状態としては、後述する第1時短状態が該当する。第2有利状態としては、後述する第2時短状態が該当する。特定結果としては、後述する「時短」が該当する。
【0006】
第二の発明に係る遊技機は、第一の発明に係る遊技機において、前記有利状態制御手段は、所定基準時の遊技状態に応じて、前記特別遊技状態の終了に伴い生起させる遊技状態を決定し、前記所定基準時の遊技状態が前記通常状態である場合よりも、前記所定基準時の遊技状態が前記有利状態である場合の方が、前記第2有利状態が生起される確率が高いことを特徴とする。
第二の発明に係る遊技機では、より有利な遊技状態へと、遊技状態を段階的に変化させることが容易となり、遊技性を更に向上することが可能となる。
ここで、所定基準時としては、後述する時短判定基準時が該当する。
【0007】
第三の発明に係る遊技機は、第一又は第二の発明に係る遊技機において、前記第1有利状態中に実行された前記遊技判定により前記特定結果が判定された場合、前記第2有利状態が生起され、前記第2有利状態中に実行された前記遊技判定により前記特定結果が判定された場合、当該第2有利状態が継続されることを特徴とする。
第三の発明に係る遊技機では、遊技判定の実行時の遊技状態に応じて、特定結果が判定された場合の効果を異ならせることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遊技性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
【
図3】パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
【
図4】CPU210が使用するメモリ領域のアドレスマップである。
【
図9】CPU初期化処理を示すフローチャートである。
【
図10】メインループ処理を示すフローチャートである。
【
図11】電源遮断時退避処理を示すフローチャートである。
【
図12】タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図13】設定値管理処理を示すフローチャートである。
【
図14】スイッチ管理処理を示すフローチャートである。
【
図15】普図始動球検出処理を示すフローチャートである。
【
図16】特
図1始動球検出処理を示すフローチャートである。
【
図17】特
図2始動球検出処理を示すフローチャートである。
【
図18】特別図柄乱数取得処理を示すフローチャートである。
【
図19】特別遊技管理処理を示すフローチャートである。
【
図20】特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
【
図21】特図変動中処理を示すフローチャートである。
【
図22】回数切り管理処理を示すフローチャートである。
【
図23】特図停止中処理を示すフローチャートである。
【
図24】第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
【
図25】第1大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
【
図26】第1大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
【
図27】第1大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
【
図28】第2大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
【
図29】第2大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
【
図30】第2大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
【
図31】第2大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
【
図32】特別電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
【
図33】普通遊技管理処理を示すフローチャートである。
【
図34】普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
【
図35】普図変動中処理を示すフローチャートである。
【
図36】普図停止中処理を示すフローチャートである。
【
図37】普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。
【
図38】普通電動役物開放制御処理を示すフローチャートである。
【
図39】普通電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
【
図40】普通電動役物閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
【
図41】普通電動役物開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
【
図42】性能表示装置制御処理を示すフローチャートである。
【
図43】ベース比率算出処理を示すフローチャートである。
【
図44】サブタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図45】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【
図46】保留コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図47】先読みコマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図48】変動コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図49】停止コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
【0011】
(パチンコ機1の全体構成)
まず、パチンコ機1の全体構成を説明する。
図1は、パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。パチンコ機1は、外枠ユニット2と、内枠ユニット3と、前枠ユニット4と、遊技盤ユニット10と、を含んで構成されている。
外枠ユニット2、内枠ユニット3及び前枠ユニット4は、ヒンジ機構を介して、互いに固定されている。これによって、内枠ユニット3は、外枠ユニット2に対して開閉することが可能となっている。また、前枠ユニット4は、内枠ユニット3及び外枠ユニット2のそれぞれに対して開閉することが可能となっている。
外枠ユニット2は、矩形の枠体(外枠)を含んで構成されている。そして、外枠ユニット2が備える外枠は、遊技場の島設備に対して固定される。
内枠ユニット3は、矩形の枠体(内枠)を含んで構成されている。内枠ユニット3は、外枠ユニット2の内側に配置される。
前枠ユニット4は、矩形の扉状に形成されている。扉ユニット4は、略中央部に配設された透明板4aと、透明板4aの周囲に配設された装飾部4bと、透明板4aの下側に配設された受皿ユニット5と、受皿ユニット5の側方に配設された発射ハンドル6と、を有している。
透明板4aは、樹脂、ガラス等の透明な材料により平板状に形成されている。装飾部4bは、透明又は半透明の樹脂材料により形成され、前方に向かって膨出する形状を有している。装飾部4bの上側の各角部には、その内部に音発生装置(スピーカ)22(
図3参照)が配設された音抜部4cが設けられている。各音抜部4cには、音発生装置22が出力する音声を通過させる複数の音抜孔が設けられている。
また、装飾部4bには、複数の枠ランプ20(
図3参照)が配設されている。各枠ランプ20は、ダイナミック点灯制御により駆動される複数の発光素子(LED)を含んで構成されている。
【0012】
受皿ユニット5は、遊技球(貸球及び賞球)を受ける受皿5aと、受皿5aの前側に配設された演出ボタン5b及び回転型セレクター5cと、を有している。
演出ボタン5bは、略円柱状に形成され、受皿ユニット5から上方に向かって突出するように配設されている。演出ボタン5bは、遊技者による押下操作(下方に向かって押し込む操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、演出ボタン5bの押下操作を検出する第1操作検出スイッチ24(
図3参照)が配設されている。第1操作検出スイッチ24は、演出ボタン5bが押下操作されるごとに、第1操作信号を演出制御回路300(
図3参照)に対して出力する。また、演出ボタン5bの内部には、ボタンランプ77(
図3参照)が設けられている。ボタンランプ77は、複数の発光素子(LED)を含んで構成されている。
回転型セレクター5c(いわゆる「ジョグダイヤル」)は、略円筒状に形成され、演出ボタン5bの周囲を囲むように配設されている。回転型セレクター5cは、遊技者による回転操作(円筒軸を中心に回転させる操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、回転型セレクター5cの回転操作を検出する第2操作検出スイッチ25(
図3参照)が配設されている。第2操作検出スイッチ25は、回転型セレクター5cが所定角度(例えば、60[°])回転操作されるごとに、第2操作信号を演出制御回路300に対して出力する。
【0013】
また、受皿ユニット5の上面には、貸出操作部7が配設されている。貸出操作部7は、球貸ボタン7aと、返却ボタン7bと、度数表示装置7cと、を有している。
ここで、パチンコ機1は、プリペイドカードに記録されている情報の読み出し及び更新を行うことが可能なCRユニット500(
図3参照)と通信可能に接続されている。そして、プリペイドカード(図示せず)がCRユニット500に挿入されると、CRユニット500に挿入されたプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。
また、プリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で球貸ボタン7aが操作されると、所定数の遊技球が受皿5aに払い出される。この際、払い出された遊技球の数に応じてプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が更新されて、更新された有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。
さらに、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で返却ボタン7bが操作されると、CRユニット500からプリペイドカードが返却される。
ここで、プリペイドカートとしては、例えば、磁気記憶媒体、記憶IC内蔵媒体等が該当する。
発射ハンドル6は、遊技者による回転操作が可能となっている。発射ハンドル6の内部には、発射ハンドル6が回転操作された角度を検出する発射ボリューム(図示せず)が配設されている。発射ボリュームは、検出した角度に応じた検出信号を払出制御回路400(
図3参照)に対して出力する。
【0014】
(遊技盤ユニット10の構成)
次に、遊技盤ユニット10の構成を説明する。
図2は、遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
遊技盤ユニット10は、内枠ユニット3により支持されている。具体的に、遊技盤ユニット10は、内枠ユニット3が備える内枠の内側に取り付けられている。これによって、遊技盤ユニット10は、前枠ユニット4の背面側に配置される。そして、遊技者は、透明板4aを介して、後述する遊技盤11(遊技領域30)を視認することが可能となっている。本実施形態では、透明板4aの背面と遊技盤11の正面との間に、後述する遊技領域30が構成される。
図2に示すように、遊技盤ユニット10は、遊技盤11と、遊技盤11に取り付けられた各種演出装置(画像表示装置31、盤面ランプ21等)と、を備えている。
【0015】
遊技盤11は、樹脂により、平板状に形成されている。
遊技盤11の盤面には、発射ハンドル6の回転操作に応じて打ち出された遊技球が流下する遊技領域30が形成されている。
本実施形態では、遊技盤11の正面(盤面)において、遊技領域30として、画像表示装置31(表示画面31a)の左側に形成された左側遊技領域RLと、画像表示装置31の右側に形成された右側遊技領域RRと、が形成されている。そして、遊技者は、発射ハンドル6の回転操作量を調整することによって、意図する遊技領域RL,RRに対して、遊技球を打ち出す(流入させる)ことが可能となっている。
具体的に、遊技盤11の正面には、発射ハンドル6の回転操作に応じて打ち出された遊技球が通過する発射通路r1と、打ち出された遊技球を右側遊技領域RRへ誘導する誘導通路r2と、が形成されている。
そして、発射ハンドル6の回転操作に応じて打ち出された遊技球は、発射通路r1を通過して、遊技領域へ流入する。この際、打ち出された遊技球の勢いが弱い場合、発射通路r1を通過した遊技球は、左側遊技領域RLへ流入する。一方、打ち出された遊技球の勢いが強い場合、発射通路r1を通過した遊技球は、誘導通路r2を通過して、右側遊技領域RRへ流入する。
【0016】
左側遊技領域RLには、遊技球が流下する経路(通路)として、複数の経路が形成されている。そして、遊技者は、発射ハンドル6の回転操作量を調整することによって、意図する経路に対して、遊技球を打ち出す(流入させる)ことが可能となっている。
左側遊技領域RLには、第1始動口51と、左上他入賞口55aと、左中他入賞口55bと、左下他入賞口55cと、が設けられている。
第1始動口51は、ポケット状に形成されている。第1始動口51は、上向きに開口しており、常時、遊技球の入球が可能となっている。第1始動口51は、左側遊技領域RLを流下する遊技球の入球が可能となっている。
遊技盤11の背面側には、特
図1始動口スイッチ101(
図3参照)が配設されている。特
図1始動口スイッチ101は、第1始動口51へ入球した遊技球(第1始動口51への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図1始動口スイッチ101からの検出信号の入力に応じて、第1特別図柄抽選を実行する。
各他入賞口55a~55cは、ポケット状に形成されている。各他入賞口55a~55cは、上向きに開口しており、常時、遊技球の入球が可能となっている。各他入賞口55a~55cは、左側遊技領域RLを流下する遊技球の入球が可能となっている。
遊技盤11の背面側には、左入賞口スイッチ106(
図3参照)が配設されている。左入賞口スイッチ106は、左上他入賞口55aに入球した遊技球(左上他入賞口55aへの遊技球の入球)、左中他入賞口55bに入球した遊技球(左中他入賞口55bへの遊技球の入球)、及び、左下他入賞口55cに入球した遊技球(左下他入賞口55cへの遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、左入賞口スイッチ106からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
左側遊技領域RLには、各入賞口51,55a~55cへ遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
【0017】
遊技盤11は、上アタッカーユニット70と、下アタッカーユニット80と、を含んで構成されている。上アタッカーユニット70及び下アタッカーユニット80は、個別のユニットとなっている。下アタッカーユニット80は、上アタッカーユニット70の下方(下流側)に配置されている。そして、遊技盤11では、上アタッカーユニット70及び下アタッカーユニット80により、右側遊技領域RRが形成されている。この際、上アタッカーユニット70は、右側遊技領域RRの上流側を形成し、下アタッカーユニット80は、右側遊技領域RRの下流側を形成する。
上アタッカーユニット70は、始動ゲート41と、第2大入賞口54と、を含んで構成されている。また、下アタッカーユニット80は、第1大入賞口53と、第2始動口52と、作動口56と、を含んで構成されている。
右側遊技領域RRには、遊技球が流下する経路(通路)として、複数の経路が形成されている。そして、遊技者は、発射ハンドル6の回転操作量を調整することによって、意図する経路に対して、遊技球を打ち出す(流入させる)ことが可能となっている。
【0018】
右側領域RRの最上流には、始動ゲート41が配置されている。始動ゲート41は、常時、遊技球による通過が可能となるように形成されている。始動ゲート41は、右側遊技領域RRを流下する遊技球による通過が可能となっている。
始動ゲート41には、第1ゲートスイッチ104a(
図3参照)が配設されている。第1ゲートスイッチ104aは、始動ゲート41を通過する遊技球(遊技球による始動ゲート41の通過)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第1ゲートスイッチ104aからの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。
【0019】
右側領域RRにおける始動ゲート41の下流側には、第2大入賞口54が配置されている。第2大入賞口54は、右側遊技領域RRを流下する遊技球の入球が可能となっている。
第2大入賞口54は、正面側に向かって開口している。第2大入賞口54には、第2大入賞口54への遊技球の入球を困難(不可能)にする閉鎖状態と、第2大入賞口54への遊技球の入球を容易(可能)にする開放状態と、に変位することが可能な第2特別電動役物(特別電役)54aが設けられている。
第2特別電動役物54aは、第2大入賞口ソレノイド66(
図3参照)によって開閉される。第2大入賞口54は、通常時は、第2特別電動役物54aが閉鎖状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、大当り遊技状態が生起された場合に、第2特別電動役物54aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
第2大入賞口54内には、第2カウントスイッチ103b(
図3参照)が配設されている。第2カウントスイッチ103bは、第2大入賞口54に入球した遊技球(第2大入賞口54への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第2カウントスイッチ103bからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
【0020】
右側領域RRにおける第2大入賞口54の下流側には、第1大入賞口53が配置されている。第1大入賞口53は、右側遊技領域RRを流下する遊技球の入球が可能となっている。
第1大入賞口53は、上側に向かって開口している。第1大入賞口53には、第1大入賞口53への遊技球の入球を困難(不可能)にする閉鎖状態と、第1大入賞口53への遊技球の入球を容易(可能)にする開放状態と、に変位することが可能な第1特別電動役物(特別電役)53aが設けられている。
第1特別電動役物53aは、第1大入賞口ソレノイド65(
図3参照)によって開閉される。第1大入賞口53は、通常時は、第1特別電動役物53aが閉鎖状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、小当り遊技状態が生起された場合に、第1特別電動役物53aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
第1大入賞口53内には、第1カウントスイッチ103a(
図3参照)が配設されている。第1カウントスイッチ103aは、第1大入賞口53に入球した遊技球(第1大入賞口53への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第1カウントスイッチ103aからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
また、第1大入賞口53内には、V領域(図示せず)と、排出領域(図示せず)と、第1大入賞口53内に入球した遊技球を、V領域及び排出領域のうち、一方の領域へ振り分ける振分手段53bと、が設けられている。
V領域には、V領域スイッチ105(
図3参照)が配設されている。V領域スイッチ105は、V領域を通過する遊技球(遊技球によるV領域の通過)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、V領域スイッチ105からの検出信号の入力を契機として、大当り遊技状態を生起させる。
排出領域を通過する遊技球は、後述する排出路へ流入する。
振分手段53bは、第1大入賞口53内に入球した遊技球をV領域へ振り分けるV通過状態と、第1大入賞口53内に入球した遊技球を排出領域へ振り分ける非V通過状態と、に変位することが可能となっている。すなわち、振分手段53bがV通過状態に変位されている場合、第1大入賞口53内に入球した遊技球は、全て、V領域へ振り分けられる。これによって、第1大入賞口53内に入球した遊技球による排出領域の通過が不可能となる。一方、振分手段53bが非V通過状態に変位されている場合、第1大入賞口53内に入球した遊技球は、全て、排出領域へ振り分けられる。これによって、第1大入賞口53内に入球した遊技球によるV領域の通過が不可能とる。
振分手段53bは、V振分ソレノイド67(
図3参照)によって変位される。
第1大入賞口53内に入球した遊技球は、まず、第1カウントスイッチ103aにより検出され、その後、振分手段53bにより、V領域及び排出領域のうち、一方の領域へ振り分けられ、当該領域を通過した後に、遊技盤11の背面側(排出路)へ排出される。
【0021】
右側領域RRにおける第1大入賞口53の下流側には、第2始動口52が設けられている。第2始動口52は、右側遊技領域RRを流下する遊技球の入球が可能となっている。
第2始動口52は、右側に向かって開口している。第2始動口52には、第2始動口52への遊技球の入球を困難(不可能)にする閉鎖状態と、第2始動口52への遊技球の入球を容易(可能)にする開放状態と、に変位することが可能な普通電動役物(普通電役)52aが設けられている。
普通電動役物52aは、普通電動役物ソレノイド64(
図3参照)によって開閉される。第2始動口52は、通常時は、普通電動役物52aが閉鎖状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、普通図柄抽選に当選した場合に、普通電動役物52aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
第2始動口52内には、特
図2始動口スイッチ102(
図3参照)が配設されている。特
図2始動口スイッチ102は、第2始動口52に入球した遊技球(第2始動口52への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図2始動口スイッチ102からの検出信号の入力に応じて、第2特別図柄抽選を実行する。
【0022】
右側領域RRにおける第2始動口52の下流側には、作動口56が設けられている。作動口56は、右側遊技領域RRを流下する遊技球の入球が可能となっている。
作動口56は、上向きに開口した入球口であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。
作動口56内には、第2ゲートスイッチ104b(
図3参照)が配置されている。第2ゲートスイッチ104bは、作動口56に入球した遊技球(作動口56への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第2作動口スイッチ104bからの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。
【0023】
右側領域RRにおける作動口56の右方には、アウト口57が設けられている。アウト口57は、右側遊技領域RRを流下する遊技球の入球が可能となっている。
アウト口57は、右側に向かって開口しており、常時、遊技球の入球が可能となっている。
また、遊技領域30における最下流には、いずれの入賞口51~56にも入球(入賞)しなかった遊技球を排出するためのアウト口58が設けられている。
ここで、内枠ユニット3には、遊技領域30から排出された遊技球が通過する排出路(図示せず)が含まれている。具体的には、排出路は、内枠ユニット3が備える内枠の背面側に取り付けられている。そして、パチンコ機1では、遊技領域30に打ち出された全ての遊技球(遊技領域30から排出された全ての遊技球)が、排出路を通過するように構成されている。すなわち、遊技領域30に打ち出された遊技球は、いずれかの入賞口51~56に入球することによって、又は、アウト口57,58を通過することによって、遊技領域30から排出され、排出路へ流入する。
具体的には、各入賞口51~56に入球した遊技球は、当該入賞口内に配設されたスイッチ101,102,103a,103b,104b,105,106により検出された後に、排出路に誘導される。また、アウト口57,58から排出された遊技球は、排出路に誘導される。
内枠ユニット3には、アウトスイッチ109(
図3参照)が配設されている。そして、アウトスイッチ109は、排出路を通過する遊技球(遊技領域30から排出された遊技球)の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。これによって、遊技領域30から排出された全ての遊技球は、アウトスイッチ109によって検出される。
さらに、遊技領域30には、各入賞口51~56に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
【0024】
遊技盤11の遊技領域30には、複数の盤面ランプ21(
図3参照)が配設されている。各盤面ランプ21は、ダイナミック点灯制御により駆動される発光素子(LED)を含んで構成されている。
画像表示装置31は、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。画像表示装置31は、演出画像を表示することが可能な表示画面31aを有している。
表示画面31aには、第1演出図柄z1(図示せず)が表示される3つの第1演出図柄表示領域a1~a3(図示せず)と、第2演出図柄z2(図示せず)が表示される1つの第2演出図柄表示領域a4(図示せず)と、を構成することが可能となっている。
第1演出図柄z1は、数字、文字、記号、キャラクター等の識別情報(図柄)を含んで構成されている。各第1演出図柄表示領域a1~a3では、第1演出図柄z1の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。第2演出図柄z2は、カラーバーから構成されている。第2演出図柄表示領域a4では、第2演出図柄z2の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。
演出図柄z1,z2の変動表示とは、各第1演出図柄表示領域a1~a3において、第1演出図柄z1が移動(スクロール)され、かつ、第2演出図柄表示領域a4に表示されている第2演出図柄z2の種類が変更される(カラーバーが表す色が、順次、変更される)表示をいう。
演出図柄z1,z2の停止表示とは、各第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置において、一の種類の第1演出図柄z1が停止され、かつ、第2演出図柄表示領域a4において、一の種類の第2演出図柄z2が表示される(カラーバーが所定の色を表す)表示をいう。
そして、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3において停止表示された第1演出図柄z1と、第2演出図柄表示領域a4において停止表示された第2演出図柄z2と、の組み合わせによって、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が表示される。
また、表示画面31aには、保留図柄hz(図示せず)が表示される保留図柄表示領域b1,b2(図示せず)を構成することが可能となっている。
保留図柄表示領域b1には、報知表示(特別図柄の変動表示及び停止表示)中の遊技情報に対応する保留図柄hzが表示される。保留図柄表示領域b2には、報知表示が保留されている遊技情報に対応する保留図柄hzが表示される。
【0025】
遊技盤11には、メイン表示器60が配設されている。メイン表示器60は、複数の点灯素子(セグメント)を含んで構成されている。各点灯素子は、発光素子(本実施形態では、LED)により構成されている。
メイン表示器60には、遊技に関する情報が表示される。すなわち、メイン表示器60は、特
図1表示装置と、特
図2表示装置と、普図表示装置と、状態表示装置と、を含んで構成されている。
具体的には、メイン表示器60は、32の点灯素子(LED1~LED32)を含んで構成されている。そして、メイン表示器60では、LED1~LED8が、特
図1表示装置となり、LED7~LED16が、特
図2表示装置となり、LED17~LED24が、普図表示装置となり、LED25~LED32が、状態表示装置となっている。
【0026】
特
図1表示装置は、数字や図柄等からなる第1特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図1表示装置では、停止表示された第1特別図柄によって、第1特別図柄抽選の結果が表示される。
特
図2表示装置は、数字や図柄等からなる第2特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図2表示装置では、停止表示された第2特別図柄によって、第2特別図柄抽選の結果が表示される。
ここで、特図表示装置における特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の表示と、演出図柄表示領域a1~a4における演出図柄z1,z2の表示とは、変動表示が開始される時期、停止表示が開始される時期、及び、停止表示された図柄が示す抽選結果のそれぞれについて対応付けられている。
そして、特
図1表示装置に停止表示された第1特別図柄(停止図柄)が特定の図柄(小当り図柄)となった場合、又は、特
図2表示装置において停止表示された第2特別図柄(停止図柄)が特定の図柄(小当り図柄)となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である小当り遊技状態が生起される。
【0027】
普図表示装置は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、普図表示装置では、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果が表示される。そして、普図表示装置に停止表示された普通図柄が特定の図柄(普図当り図柄)となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である普図当り遊技状態が生起される。
状態表示装置には、第1特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(特
図1保留数)、第2特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(特
図2保留数)、普通図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(普図保留数)、右側遊技領域RRへの遊技球の打ち出しの指示等が表示される。
【0028】
また、パチンコ機1には、各種の異常状態を検出する検出センサが配設されている。
本実施形態では、検出センサとして、ガラス枠開放センサ107、内枠開放センサ108、振動検出センサ113、電波検出センサ114、磁気検出センサ115等が配設されている。
ガラス枠開放センサ107は、内枠ユニット3に対する前枠ユニット4の開放を検出する。そして、ガラス枠開放センサ107は、内枠ユニット3に対する前枠ユニット4の開放に応じて、検出信号を、払出制御基板e3を介して、主制御回路200に対して送信する。
内枠開放センサ108は、外枠ユニット2に対する内枠ユニット3の開放を検出する。そして、内枠開放センサ108は、外枠ユニット2に対する内枠ユニット3の開放に応じて、検出信号を、払出制御基板e3を介して、主制御回路200に対して送信する。
振動検出センサ113は、遊技盤11の振動を検出する。本実施形態では、振動検出センサ113は、遊技盤11に配設されている。そして、振動検出センサ113は、遊技盤11の振動の検出に応じて、検出信号を、主制御回路200に対して送信する。
【0029】
電波検出センサ114は、遊技盤11の周辺に発生する電波を検出する。本実施形態では、遊技盤11において、2つの電波検出センサ114が配設されている。そして、各電波検出センサ114は、電波の検出に応じて、検出信号を、主制御回路200に対して送信する。
磁気検出センサ115は、遊技盤11の周辺に発生する磁気を検出する。本実施形態では、3つの磁気検出センサ115が配設されている。具体的には、内枠ユニット3(排出路)において、1つの磁気検出センサ115が配設されている。また、遊技盤11において、2つの磁気検出センサ115が配設されている。そして、内枠ユニット3に配設されている磁気検出センサ115は、磁気の検出に応じて、検出信号を、払出制御基板e3を介して、主制御回路200に対して送信する。また、遊技盤11に配設されている各磁気検出センサ115は、磁気の検出に応じて、検出信号を、主制御回路200に対して送信する。
【0030】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図3は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図4は、CPU210が使用するメモリ領域のアドレスマップである。
パチンコ機1は、回路基板として、主制御基板e1、サブ制御基板e2、払出制御基板e3、内枠基板e4、外部端子基板e5、接続基板e6、パネル基板e7等を含んで構成されている。
主制御基板e1、サブ制御基板e2、払出制御基板e3、内枠基板e4、外部端子基板e5、接続基板e6及びパネル基板e7は、互いに独立した(別個の)回路基板となっている。また、主制御基板e1、サブ制御基板e2、払出制御基板e3、内枠基板e4、外部端子基板e5、接続基板e6及びパネル基板e7は、それぞれ、個別の基板ケース(図示せず)に収容されている。
主制御基板e1、サブ制御基板e2及びパネル基板e7は、遊技盤ユニット10に含まれている。具体的には、主制御基板e1、サブ制御基板e2及びパネル基板e7は、遊技盤11の背面側に取り付けられている。
払出制御基板e3、内枠基板e4、外部端子基板e5及び接続基板e6は、内枠ユニット3に含まれている。具体的には、払出制御基板e3、内枠基板e4、外部端子基板e5及び接続基板e6は、内枠ユニット3が備える内枠の背面側に取り付けられている。
【0031】
また、パチンコ機1は、各種の制御回路を備えている。
具体的には、
図3に示すように、パチンコ機1は、主制御回路200と、演出制御回路300と、払出制御回路400と、各制御回路200,300,400等に電源(電力)を供給する電源回路600と、を備えている。
各制御回路200,300,400は、CPU(Central Processing Unit)と、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータを格納するROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されているプログラムに基づく処理を進行するために使用される一時記憶領域となるRAM(Random Access Memory)と、を備えるマイクロコンピュータである。
【0032】
主制御回路200は、主制御基板e1に実装されている。主制御回路200は、CPU210と、ROM220と、RAM230と、入力ポート240と、出力ポート250と、周波数発生回路260と、ハード乱数発生回路270と、を含んで構成されている。
入力ポート240は、複数の入力ポート(本実施形態では、入力ポート0~入力ポート3)を含んで構成されている。
入力ポート0には、ガラス枠開放センサ107からの検出信号、内枠開放センサ108からの検出信号、振動検出センサ113からの検出信号、一方の電波検出センサ114からの検出信号、3つの磁気検出センサ115からの検出信号等が入力される。
ガラス枠開放センサ107からの検出信号、内枠開放センサ108からの検出信号、及び、内枠ユニット3に配設されている磁気検出センサ115からの検出信号は、払出制御基板e3及び内枠基板e4を介して、入力ポート0に入力される。
振動検出センサ113からの検出信号、一方の電波検出センサ114からの検出信号、及び、遊技盤11に配設されている各磁気検出センサ115からの検出信号は、パネル基板e7を介して、入力ポート0に入力される。
【0033】
入力ポート1には、RAMクリアスイッチからのRAMクリア信号、キー回転検出スイッチ111からの検出信号、設定値選択スイッチからの検出信号等が入力される。
入力ポート2には、第1カウントスイッチ103aからの検出信号、第2カウントスイッチ103bからの検出信号、V領域スイッチ105からの検出信号、左入賞口スイッチ106からの検出信号、アウトスイッチ109からの検出信号、他方の電波検出センサ114からの検出信号等が入力される。
入力ポート3には、特
図1始動口スイッチ101からの検出信号、特
図2始動口スイッチ102からの検出信号、ゲートスイッチ104a,104bからの検出信号等が入力される。
各入力ポート(入力ポート0~入力ポート3)には、各信号(各検出センサ)に対応する受信記憶領域が設けられている。各受信記憶領域には、当該受信記憶領域に対応する信号の受信状態を示す1ビットのデータが設定される。
具体的には、各受信記憶領域には、当該受信記憶領域に対応する信号が入力されているときには、「1」が設定され、当該受信記憶領域に対応する信号が入力されていないときには、「0」が設定される。
【0034】
出力ポート250は、複数の出力ポート(本実施形態では、出力ポート0~出力ポート4)を含んで構成されている。
出力ポート0は、メイン表示器60の点灯を制御するためのデータ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)を出力する。そして、出力ポート0から出力されたデータ信号は、メイン表示器60のソースドライバ(図示せず)に入力される。
出力ポート1は、メイン表示器60及び性能表示装置61の点灯を制御するためのコモン信号(「COM0」~「COM3」)を出力する。出力ポート1から出力されたコモン信号は、メイン表示器60及び性能表示装置61に共通のシンクドライバ(図示せず)に入力される。
出力ポート2は、外部信号(OUT1~OUT6,OUT8)を出力する。出力ポート2から出力された外部信号は、払出制御基板e3、内枠基板e4及び外部端子基板e5を介して、ホールコンピュータ450に入力される。
出力ポート2から出力された外部信号(OUT1~OUT6,OUT8)は、払出制御基板e3、内枠基板e4及び外部端子基板e5を介して、ホールコンピュータ450に入力される。
【0035】
出力ポート3は、普通電動役物ソレノイド64の駆動を制御するための制御信号、第1大入賞口ソレノイド65の駆動を制御するための制御信号、第2大入賞口ソレノイド66の駆動を制御するための制御信号、V振分ソレノイド67の駆動を制御するための制御信号等を出力する。出力ポート3から出力された各制御信号は、パネル基板e7を介して、各ソレノイド64~67に入力される。
出力ポート4は、性能表示装置61の点灯を制御するためのデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)を出力する。そして、出力ポート4から出力されたデータ信号は、性能表示装置61のソースドライバ(図示せず)に入力される。
【0036】
また、主制御回路200は、コマンド出力ポート1と、コマンド出力ポート2と、を含んで構成されている。そして、CPU210は、コマンド出力ポート1から、演出制御回路300に対して制御コマンド(サブコマンド送信信号)を送信するとともに、コマンド出力ポート2から、払出制御回路400に対して制御コマンド(払出コマンド送信信号)を送信する。
コマンド出力ポート1及びコマンド出力ポート2は、それぞれ、送信用データレジスタ(図示せず)と、FIFO(First In First Out)バッファ(図示せず)と、送信用シフトレジスタ(図示せず)と、を有している。
送信用データレジスタは、後述するサブコマンド送信処理(ステップS2-4)に基づいて入力された制御コマンドを、FIFOバッファに対して出力する。
FIFOバッファは、複数のレジスタから構成され、複数の制御コマンドを記憶することが可能となっている。そして、FIFOバッファは、送信用データレジスタから入力された制御コマンドを記憶するとともに、記憶している制御コマンドを入力された順番で送信用シフトレジスタに対して出力する。
送信用シフトレジスタは、FIFOバッファから入力された制御コマンドについて、パラレル-シリアル変換を行い、シリアルデータとして、演出制御回路300又は払出制御回路400に対して送信する。
【0037】
さらに、主制御基板e1には、試験信号出力回路(図示せず)が実装されている。
CPU210は、後述する試験信号管理処理(ステップS4-18)において、内部状態(大当り遊技状態、時短制御の実行状態、特別図柄抽選の確率状態等)を示す試験用の情報(試験信号)を生成し、生成した試験信号を、RAM230のポート出力要求バッファに格納する。これによって、ポート出力要求バッファに格納された試験信号が、所定の出力ポートから出力される。
そして、所定の出力ポートから出力された試験信号は、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータ(図示せず)のインターフェイス基板に入力される。
また、特
図1始動口スイッチ101からの検出信号、特
図2始動口スイッチ102からの検出信号、第1カウントスイッチ103aからの検出信号、第2カウントスイッチ103bからの検出信号、ゲートスイッチ104a,104bからの検出信号、V領域スイッチ105からの検出信号、左入賞口スイッチ106からの検出信号、アウトスイッチ109からの検出信号等は、入力ポート240に入力されるとともに、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータのインターフェイス基板に入力される。
さらに、出力ポート3から出力された各ソレノイド64~67の駆動を制御するための制御信号は、各ソレノイド64~67に入力されるとともに、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータのインターフェイス基板に入力される。
【0038】
主制御回路200は、CPU210が使用するメモリ領域を含んで構成されている。
図4に示すように、CPU210が使用するメモリ領域は、ROM220に割り当てられたメモリ領域(0000H~2FFFH)と、RAM230に割り当てられたメモリ領域(F000H~F3FFH)と、を含んで構成されている。
ここで、
図4では、メモリ領域を特定するためのアドレスを、16進数で示している(「H」は、16進数であることを示している)。
【0039】
ROM220(ROM220のメモリ領域)には、使用領域m1(0000H~1A7AH)と、使用外領域m2(2000H~2BFFH)と、が設けられている。
使用領域m1には、遊技の進行を制御するためのプログラム及びデータが格納(記憶)されている。
使用外領域m2には、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム及びデータと、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラム及びデータ(後述するベース比率を算出するためのプログラム及びデータを含む)と、が格納(記憶)されている。
使用領域m1には、プログラム領域(0000H~0A89H)と、未使用領域(0A8AH~0FFFH)と、データ領域(1000H~1A7AH)と、が設けられている。そして、プログラム領域には、遊技の進行を制御するためのプログラムが格納されている。一方、データ領域には、遊技の進行を制御するためのデータが格納されている。なお、使用領域m1は、未使用領域を含まずに構成されていても構わない。
使用外領域m2には、プログラム領域(2000H~27FFH)と、データ領域(2800H~2BFFH)と、が設けられている。そして、プログラム領域には、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラムと、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラムと、が格納されている。一方、データ領域には、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのデータと、性能表示装置61の表示を制御するためのデータと、が格納されている。
また、ROM220には、使用領域m1及び使用外領域m2の他にも、未使用領域(1A7BH~1DFFH)、ROMコメント領域(1E00H~1EFFH)、プログラム管理領域(2FC0H~2FFFH)等が設けられている。
ROMコメント領域には、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータが格納される。一方、プログラム管理領域には、CPU210が各種プログラムを実行するために必要な情報が格納される。
また、ROM220には、使用領域m1と使用外領域m2との間に、所定バイト(例えば、4バイト以上)の未使用領域m3が設けられている。これによって、使用領域m1と使用外領域m2との境界を明確化している。
【0040】
RAM230(RAM230のメモリ領域)には、使用領域M1(F000H~F1FFH)と、使用外領域M2(F210H~F228H)と、が設けられている。
使用領域M1は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理を実行する際に使用される。すなわち、使用領域M1には、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理の実行にあたって、各種データが、一時的に記憶される。
使用外領域M2は、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理を実行する際に使用される。すなわち、使用外領域M2には、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理の実行にあたって、各種データが、一時的に記憶される。
具体的には、使用領域M1には、主制御回路200における入出力データ、演算処理のためのデータ、各種カウンタ(乱数カウンタ、タイマカウンタ等)、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等が一時的に記憶される。特に、使用領域M1には、特
図1始動口スイッチ101、特
図2始動口スイッチ102、及び、ゲートスイッチ104a,104bのそれぞれからの検出信号の入力を契機として取得される遊技情報を記憶する領域(後述する遊技情報記憶領域)が設けられている。
使用領域M1には、ワーク領域(F000H~F12AH)と、未使用領域(F12BH~F1D7H)と、スタック領域(F1D8H~F1FFH)と、が設けられている。そして、ワーク領域は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。一方、スタック領域は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に退避させる領域として使用される。なお、使用領域M1は、未使用領域を含まずに構成されていても構わない。
使用外領域M2には、ワーク領域(F210H~F21FH)と、スタック領域(F220H~F228H)と、が設けられている。そして、ワーク領域は、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。一方、スタック領域は、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に退避させる領域として使用される。
また、RAM230には、使用領域M1と使用外領域M2との間に、所定バイト(4バイト以上)の未使用領域M3が設けられている。これによって、使用領域M1と使用外領域M2との境界を明確化している。
【0041】
特に、本実施形態では、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理において、使用外領域M2に記憶されているデータを参照することが許可されている。
一方、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理により、使用外領域M2に記憶されているデータが書き換えられる(変更される)ことが禁止されている。
また、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理において、使用領域M1に記憶されているデータを参照することが許可されている。
一方、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理により、使用領域M1に記憶されているデータが書き換えられる(変更される)ことが禁止されている。
そして、パチンコ機1における遊技は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)により、進行(完結)することが可能となっている。
【0042】
周波数発生回路260は、所定のクロック周波数(本実施形態では、12[MHz])でクロック(同期信号)を発生させて、このクロックをCPU210及びハード乱数発生回路270のそれぞれに対して出力する。
ハード乱数発生回路270は、普通図柄抽選の当り乱数を発生させる第1ループカウンタと、第1特別図柄抽選の当り乱数を発生させる第2ループカウンタと、第2特別図柄抽選の当り乱数を発生させる第3ループカウンタと、リーチグループ乱数を発生させる第4ループカウンタと、を含んで構成されている。
第1ループカウンタは、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、普通図柄抽選の当り乱数を発生させる。本実施形態では、第1ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
第2ループカウンタは、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、第1特別図柄抽選の当り乱数を発生させる。本実施形態では、第2ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
第3ループカウンタは、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、第2特別図柄抽選の当り乱数を発生させる。本実施形態では、第3ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
第4ループカウンタは、周波数発生回路260から32クロックが入力されるごとに(クロック周波数の32分周で1回)、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~10006の範囲内)において1ずつ更新することによって、リーチグループ乱数を発生させる。本実施形態では、第4ループカウンタの値は、2.666[μs](32[s]/12[MHz]=2.666[μs])ごとに更新される。
【0043】
また、主制御基板e1には、設定値操作部(図示せず)が設けられている。設定値操作部は、キー回転検出スイッチ111(
図3参照)と、設定値選択スイッチ112(
図3参照)と、設定値表示装置62(
図3参照)と、を有している。
キー回転検出スイッチ111は、設定許可状態と、設定禁止状態と、に切り替えることが可能な操作部を有している。そして、キー回転検出スイッチ111は、操作部が設定許可状態に切り替えられているときに、検出信号を主制御回路200に対して出力する。一方、キー回転検出スイッチ111は、操作部が設定禁止状態に切り替えられているときに、主制御回路200に対する検出信号の出力を停止する。
本実施形態では、キー回転検出スイッチ111の操作部には、専用の鍵が挿入される鍵穴が設けられている。そして、キー回転検出スイッチ111では、専用の鍵が鍵穴に挿入されることによって、操作部の状態(設定許可状態又は設定禁止状態)を切り替えることが可能となる。すなわち、キー回転検出スイッチ111では、専用の鍵が鍵穴に挿入されていないと、操作部の状態(設定許可状態又は設定禁止状態)を切り替えることができない。
また、キー回転検出スイッチ111では、操作部が設定禁止状態とされているときに、専用の鍵を鍵穴に挿入することが可能となり、また、鍵穴から専用の鍵を抜き出すことが可能となる。一方、キー回転検出スイッチ111では、操作部が設定許可状態とされているときに、専用の鍵を鍵穴に挿入することが不可能となり、また、鍵穴から専用の鍵を抜き出すことが不可能となる。
設定値選択スイッチ112は、押下操作することが可能な操作部を有している。そして、設定値選択スイッチ112は、操作部が押下操作されるごとに、検出信号を主制御回路200に対して出力する。
設定値表示装置62は、7セグメントLED等によって構成されている。設定値表示装置62には、後述する設定値が表示される。なお、設定値表示装置62は、遊技盤11の背面側に配置されていることによって、遊技者による視認が不可能となっている。
【0044】
ここで、パチンコ機1で設定される設定情報(設定値)を説明する。
「設定情報」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選)の当選確率(本実施形態では、「小当り」に当選する確率)を指定する情報となっている。
主制御回路200のRAMには、設定情報記憶領域が設けられている。設定情報記憶領域には、設定情報として、「1」~「6」のうち、いずれか一の値が設定(記憶)される。そして、パチンコ機1では、特別図柄抽選の当選確率が、設定情報記憶領域に設定されている値に応じた確率とされる。
以下の説明では、設定情報記憶領域に記憶されている値を、「設定値」とする。
本実施形態では、各設定値に対応する特別図柄抽選の当選確率は、当選確率が高いものから順に、設定値=「6」に対応する当選確率、設定値=「5」に対応する当選確率、設定値=「4」に対応する当選確率、設定値=「3」に対応する当選確率、設定値=「2」に対応する当選確率、設定値=「1」に対応する当選確率(当選確率「高」→当選確率「低」)となる。
【0045】
特に、パチンコ機1では、電源投入時に、設定値を変更(選択)することが可能となっている。ここで、設定値の変更は、パチンコ機1の管理者(パチンコ機1が設置されている遊技場の従業員等)により実行される。
パチンコ機1では、キー回転検出スイッチ111の操作部が設定許可状態に変位されている状態で電源が投入されたことに応じて、設定値変更許可状態が開始される。
設定値変更許可状態中には、設定値表示装置62において、設定情報記憶領域に設定されている値(設定値)を示す値が表示される。
また、設定値変更許可状態中には、設定値選択スイッチ112が押下操作されるごとに、設定情報記憶領域に設定されている値(設定値)が変更される。この際、設定情報記憶領域に設定)されている値(設定値)が変更された場合には、これに応じて、設定値表示装置62に表示されている値(設定値を示す値)も変更される。
これによって、パチンコ機1の管理者は、設定値変更許可状態中に、設定値選択スイッチ112を押下操作することで、設定値として、「1」~「6」のうち、所望の値を設定(選択)することができる。
そして、パチンコ機1では、キー回転検出スイッチ111の操作部が設定許可状態から設定禁止状態に切り替えられたことに応じて、設定値変更許可状態が終了される。これによって、設定情報記憶領域に設定されている値(設定値)の変更が不可能となる。また、設定値変更許可状態の終了に応じて、設定値表示装置62における設定値を示す値の表示が終了される。
【0046】
また、主制御基板e1には、性能表示装置61が設けられている。なお、性能表示装置61は、遊技盤11の背面側に配置されていることによって、遊技者による視認が不可能となっている。
性能表示装置61は、複数の点灯素子(セグメント)を含んで構成されている。各点灯素子は、発光素子(本実施形態では、LED)により構成されている。
性能表示装置61には、遊技領域30に発射された遊技球の数と、所定の入球口(本実施形態では、第1始動口51、第2始動口52及び他入賞口55a,55b,55c)への遊技球の入球に応じて払い出された賞球数と、に基づいて算出された情報(後述するベース比率)が表示される。
性能表示装置61は、4つ(4桁)の表示部(図示せず)を含んで構成されている。各表示部は、8つの点灯素子から構成されている。すなわち、各表示部は、数字、記号等を表示することが可能な7セグメントLEDと、小数点等のドットを表示することが可能なドットセグメントLEDと、から構成されている。
具体的には、性能表示装置61は、32の点灯素子(LED33~LED64)を含んで構成されている。そして、性能表示装置61では、LED33~LED40が、1桁目の表示部となり、LED41~LED48が、2桁目の表示部となり、LED49~LED56が、3桁目の表示部となり、LED57~LED64が、4桁目の表示部となっている。
主制御回路200は、所定の遊技状態の生起中(本実施形態では、特図低確率状態の生起中、かつ、時短制御の停止中)に、後述するベース比率を算出する。そして、算出したベース比率を、性能表示装置61において表示する。
「ベース比率」は、アウト球数に対する払出数の比率(百分率)となっている。主制御回路200は、所定区間(期間)ごとに、当該区間におけるベース比率を算出する。
本実施形態では、所定区間として、所定数(本実施形態では、60000[球])のアウト球数が検出(排出)される区間が規定されている。すなわち、各区間は、前回の区間の終了に応じて開始され、今回の区間中に検出されたアウト球数が所定数(60000[球])に達したことに応じて終了される。そして、主制御回路200は、各区間中に、ベース比率を、随時(リアルタイムで)算出する。
ここで、所定区間として、所定時間が規定されていても構わない。すなわち、主制御回路200が、所定時間ごとのベース比率を算出する構成としても構わない。
「アウト球数」は、アウト球の数をいう。「アウト球」は、遊技領域30から排出された遊技球をいう。本実施形態では、アウト球は、排出路を通過した遊技球(アウトスイッチ109により検出された遊技球)をいう。
ここで、アウト口57,58から排出された遊技球を、アウト球としても構わない。具体的には、アウトスイッチ109が、アウト口57,58から排出された遊技球のみを検出する構成とし、アウトスイッチ109により検出された遊技球を、アウト球としても構わない。
「払出数」は、第1始動口51、第2始動口52及び他入賞口55a,55b,55cへの遊技球の入球に応じて払い出された賞球の合計をいう。
性能表示装置61には、第1のベース比率と、第2のベース比率とが、所定時間(本実施形態では、5.0[s])ごとに、交互に表示される。
「第1のベース比率」は、現在の区間のベース比率(現在の区間の開始から現時点までの期間について算出されたベース比率)となっている。
「第2のベース比率」は、前回の区間のベース比率(前回の区間について算出された最終的なベース比率)となっている。
具体的には、性能表示装置61では、4桁の表示部のうち、上位2桁の表示部により、ベース比率の種別(第1のベース比率又は第2のベース比率)を識別するための情報が表示される。また、性能表示装置61では、4桁の表示部のうち、下位2桁の表示部により、ベース比率(百分率)が表示される。
【0047】
演出制御回路300は、サブ制御基板e2に実装されている。
演出制御回路300は、CPUと、ROMと、RAMと、入力ポートと、出力ポートと、を備えている。
演出制御回路300は、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、画像表示装置31における演出画像の表示、各ランプ20,21の点灯、音発生装置22による音の出力、各種可動体(図示せず)を駆動するモータの駆動等を制御する。
演出制御回路300のROMには、演出の進行に係るプログラム、演出の進行に必要なデータ等が格納されている。
演出制御回路300のRAMには、主制御回路200から受信した制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出の内容を決定する。そして、決定した演出の内容に対応する演出プログラム(演出制御テーブル)にしたがって、表示制御データ、音制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ等を生成する。そして、生成した各制御データに基づく制御信号を、画像表示装置31、音発生装置22、各ランプ20,21、各モータ等に対して出力する。
【0048】
払出制御回路400は、払出制御基板e3に実装されている。
払出制御回路400は、CPUと、ROMと、RAMと、入力ポートと、出力ポートと、を備えている。
払出制御回路400は、発射ボリュームから入力された検出信号に基づいて、遊技球発射装置430による遊技球の発射動作を制御する。
具体的には、払出制御回路400は、発射ボリュームから入力された検出信号に応じた強さで遊技球を遊技領域30に発射するように、遊技球発射装置430による遊技球の発射動作を制御する。
また、払出制御回路400は、主制御回路200から受信した制御コマンド及びCRユニット500から受信した球貸指示信号のそれぞれに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を制御する。
具体的には、球貸ボタン7aは、押下操作されたことに応じて、球貸操作信号を、接続基板e6を介して、CRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、球貸操作信号を受信すると、挿入されているプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数から所定数の貸球を払い出すために必要な度数を減算して、プリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新するとともに、所定数の遊技球の払い出しを指示する球貸指示信号を、接続基板e6を介して、払出制御回路400に対して送信する。さらに、払出制御回路400は、球貸指示信号を受信すると、所定数の遊技球を払い出すように、遊技球払出装置440による遊技球の払出動作を制御する。
CRユニット500は、プリペイドカートが挿入されたとき及びプリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新したときのそれぞれにおいて、有価媒体の残存度数を示す度数信号を、接続基板e6を介して、度数表示装置7cに対して送信する。そして、度数表示装置7cは、度数信号を受信すると、この度数信号が示す有価媒体の残存度数を表示する。
返却ボタン7bは、押下操作されたことに応じて、返却操作信号を、接続基板e6を介して、CRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、返却操作信号を受信すると、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードを返却(排出)する。
【0049】
(遊技状態について)
次に、パチンコ機1で定義(設定)される遊技状態を説明する。
パチンコ機1では、遊技者に有利となる補助制御として、時短制御を実行することが可能となっている。以下の説明では、時短制御の停止中の遊技状態を「通常状態」とする。また、時短制御の実行中の遊技状態を「時短状態」とする。そして、時短状態は、通常状態と比較して、遊技者に有利な遊技状態となっている。
時短制御の実行中(時短状態の生起中)には、時短制御の停止中(通常状態の生起中)と比較して、後述する普図当り遊技状態において、第2始動口52への遊技球の入球が容易となる。
具体的に、時短制御の実行中(時短状態の生起中)には、時短制御の停止中(通常状態の生起中)と比較して、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、普通電動役物52aの開放パターンとして、後述する「ロング開放パターン」が選択される確率が高くなる。換言すると、時短制御の実行中(時短状態の生起中)には、時短制御の停止中(通常状態の生起中)と比較して、普通図柄抽選に基づいて「ロング開放パターン」に当選する確率が高くなる。
一方、本実施形態では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率について、遊技状態に応じて変化することがない。すなわち、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率について、時短制御の実行中(時短状態の生起中)と、時短制御の停止中(通常状態の生起中)とで、同一となっている。また、本実施形態では、特別図柄抽選により「小当たり」に当選する確率について、遊技状態に応じて変化することがない。すなわち、特別図柄抽選により「小当り」に当選する確率について、時短制御の実行中(時短状態の生起中)と、時短制御の停止中(通常状態の生起中)とで、同一となっている。
【0050】
特に、パチンコ機1では、時短制御の種別として、第1時短制御と、第2時短制御と、を実行することが可能となっている。以下の説明では、第1時短制御の実行中の遊技状態を「第1時短状態」とする。また、第2時短制御の実行中の遊技状態を「第2時短状態」とする。そして、第2時短制御(第2時短状態)は、第1時短制御(第1時短状態)と比較して、遊技者に有利な時短制御の種別(時短状態)となっている。
すなわち、本実施形態では、第1時短制御と第2時短制御とで、時短制御の終了条件(以下、「時短終了条件」とする)が異なっている。そして、第2時短制御に係る時短終了条件は、第1時短制御に係る時短終了条件と比較して、遊技者に有利となっている。
具体的に、第2時短制御(第2時短状態)に係る時短終了条件では、第1時短制御(第1時短状態)に係る時短終了条件と比較して、後述する第2時短回数(後述する「時短中特
図2変動回数」に関する時短回数)が多くなっているとともに、後述する第4時短回数(後述する「時短中特
図2小当り当選回数」に関する時短回数)が多くなっている。
ここで、本実施形態では、第1時短制御の実行中(第1時短状態の生起中)と、第2時短制御の実行中(第2時短状態の生起中)とで、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が選択される確率が同一となっている。しなしながら、第2時短制御の実行中(第2時短状態の生起中)には、第1時短制御の実行中(第1時短状態の生起中)と比較して、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が選択される確率が高くなる構成としても構わない。
【0051】
(各種抽選について)
次に、パチンコ機1で実行される各種抽選について説明する。
図5は、各種抽選の当選確率を示す図である。
図6は、普通図柄抽選の当選種別を示す図である。
図7は、特別図柄抽選の当選種別を示す図である。
なお、
図5(a)は、普通図柄抽選の当選確率を示し、
図5(b)は、第1特別図柄抽選の当選確率を示し、
図5(c)は、第2特別図柄抽選の当選確率を示している。また、
図6は、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に選択される当選種別(「普図当り図柄」の種別)を示している。さらに、
図7(a)は、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)を示し、
図7(b)は、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)を示し、
図7(c)は、第2特別図柄抽選により「時短」に当選した場合に選択される当選種別(「時短図柄」の種別)を示している。
【0052】
(普通図柄抽選)
パチンコ機1では、遊技球による始動ゲート41の通過を契機として、普通図柄抽選が実行される。
本実施形態では、普通図柄抽選の結果として、「普図当り」のみが規定されている。なお、普通図柄抽選の結果として、「普図当り」と、「はずれ」と、が規定されている構成としても構わない。
図5(a)に示すように、普通図柄抽選(普図当落判定)では、「普図当り」に当選する確率が、1/1となっている。本実施形態では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率について、遊技状態に応じて変化しない。なお、通常状態の生起中に実行される普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率よりも、時短状態(第1時短状態・第2時短状態)の生起中に実行される普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率の方が高くなる構成としても構わない。
【0053】
図6に示すように、パチンコ機1では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に選択される当選種別(「普図当り図柄」の種別)として、「普図当り図柄1」と、「普図当り図柄2」と、が規定されている。
普通図柄抽選(普図停止図柄判定)では、「普図当り」に当選した場合に、「普図当り図柄1」に当選する確率が、65000/65536、「普図当り図柄2」に当選する確率が、536/65536となっている。
「普図当り図柄1」に当選した場合には、普図表示装置において、普通図柄の変動表示が実行された後に、「普図当り図柄1」に対応する停止図柄(普通図柄の表示態様)が停止表示される。
「普図当り図柄2」に当選した場合には、普図表示装置において、普通図柄の変動表示が実行された後に、「普図当り図柄2」に対応する停止図柄(普通図柄の表示態様)が停止表示される。
【0054】
「普図当り」(「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」)に当選した場合には、普図当り遊技状態が生起される。普図当り遊技状態では、普通電動役物52aが閉鎖状態から開放状態に変位(開放)されて、第2始動口52への遊技球の入球が可能となる。
本実施形態では、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターン(開放態様・開閉態様)の種別として、「ショート開放パターン」と、「ロング開放パターン」と、が規定されている。
「ショート開放パターン」は、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が困難となる開放パターン(開放態様・開閉態様)となっている。「ショート開放パターン」では、「ロング開放パターン」と比較して、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aが開放状態とされる時間が短くなる。具体的に、「ショート開放パターン」では、普通電動役物52aの開放回数が、1[回]に設定され、各回における普通電動役物52aの開放時間が、0.044[s]に設定される。
「ロング開放パターン」は、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が容易となる開放パターン(開放態様・開閉態様)となっている。「ロング開放パターン」では、「ショート開放パターン」と比較して、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aが開放状態とされる時間が長くなる。具体的に、「ロング開放パターン」では、普通電動役物52aの開放回数が、3[回]に設定され、1回目及び2回目の普通電動役物52aの開放時間が、2.7[s]に設定され、3回目の普通電動役物52aの開放時間が、0.1[s]に設定される。
【0055】
図6に示すように、通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が選択・設定される。これによって、通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選では、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択・設定される。
通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」に当選した場合には、普通図柄の停止時間(確定時間)として、第1の所定時間(本実施形態では、0.004[s])が設定される。ここで、「普通図柄の停止時間(確定時間)」とは、普図表示装置において普通図柄の停止表示が実行される時間となっている。
一方、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が選択・設定される。一方、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が選択・設定される。これによって、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中に実行された普通図柄抽選では、65000/65536の確率で「ロング開放パターン」が選択・設定される。
時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合には、普通図柄の停止時間(確定時間)として、第1の所定時間(本実施形態では、0.004[s])より長い第2の所定時間(本実施形態では、0.5[s])が設定される。一方、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合には、普通図柄の停止時間(確定時間)として、第1の所定時間(本実施形態では、0.004[s])が設定される。
普通電動役物52aの開閉制御は、(1)選択された開放パターン(「ショート開放パターン」又は「ロング開放パターン」)に基づく普通電動役物52aの開閉制御(開閉動作)が終了したこと、及び、(2)当該開閉制御中に第2始動口52へ入球した遊技球の数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したことのうち、いずれかの条件の成立に応じて終了される。
【0056】
(特別図柄抽選)
パチンコ機1では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として、第1特別図柄抽選が実行され、第2始動口52への遊技球の入球を契機として、第2特別図柄抽選が実行される。
本実施形態では、第1特別図柄抽選の結果として、「小当り」と、「はずれ」と、が設定されている。また、第2特別図柄抽選の結果として、「小当り」と、「時短」と、「はずれ」と、が設定されている。
なお、本実施形態では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選・第2特別図柄抽選)において「大当り」に当選することがない構成となっている。しかしながら、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選・第2特別図柄抽選)において「大当り」に当選し得る構成としても構わない。そして、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選・第2特別図柄抽選)において「大当り」に当選した場合に、小当り遊技状態を介することなく、大当り遊技状態が生起される構成としても構わない。
図5(b)に示すように、第1特別図柄抽選では、「小当り」に当選する確率が、187/65449となっている。また、
図5(c)に示すように、第2特別図柄抽選では、「小当り」に当選する確率が、5140/65449、「時短」に当選する確率が、3000/65449となっている。これによって、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選する確率は、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選する確率と比較して、高くなっている。
【0057】
図7(a)に示すように、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)として、「小当り図柄1」と、「小当り図柄2」と、が規定されている。
第1特別図柄抽選(特図停止図柄判定)では、「小当り」に当選した場合に、「小当り図柄1」に当選する確率が、80/100、「小当り図柄2」に当選する確率が、20/100となっている。
「小当り図柄1」に当選した場合には、特
図1表示装置において、「小当り図柄1」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「チャンス図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「チャンス図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「1,1,1」等、同一の奇数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「小当り図柄2」に当選した場合には、特
図1表示装置において、「小当り図柄2」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「単発図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「単発図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「2,2,2」等、同一の偶数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
【0058】
図7(b)に示すように、パチンコ機1では、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)として、「小当り図柄3」と、「小当り図柄4」と、が規定されている。
第2特別図柄抽選(特図停止図柄判定)では、「小当り」に当選した場合に、「小当り図柄3」に当選する確率が、90/100、「小当り図柄4」に当選する確率が、10/100となっている。
「小当り図柄3」に当選した場合には、特
図2表示装置において、「小当り図柄3」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「チャンス図柄」又は「ボーナス図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。この際、後述する遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が通常状態の場合には、演出図柄表示領域a1~a4において、「チャンス図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。一方、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が第2時短状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において、「ボーナス図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「ボーナス図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「1,1,1」等、同一の奇数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「小当り図柄4」に当選した場合には、特
図2表示装置において、「小当り図柄4」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「転落図柄」又は「ボーナス図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。この際、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が通常状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において、「転落図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。一方、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が第2時短状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において、「ボーナス図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「転落図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「2,2,2」等、同一の偶数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
【0059】
図7(c)に示すように、パチンコ機1では、第2特別図柄抽選により「時短」に当選した場合に選択される当選種別(「時短図柄」の種別)として、「時短図柄1」のみが規定されている。
第2特別図柄抽選(特図停止図柄判定)では、「時短」に当選した場合に、「時短図柄1」に当選する確率が、100/100となっている。
「時短図柄1」に当選した場合には、特
図2表示装置において、「時短図柄1」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」、「潜伏図柄」又は「延長図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。この際、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が通常状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。一方、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が第1時短状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において、「潜伏図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。一方、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が第2時短状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において、「延長図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「はずれ図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1のうち、少なくとも一の第1演出図柄z1が、他の第1演出図柄z1と異なる識別情報を表示する組み合わせとなるとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「潜伏図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「1,2,3」等、所定の組み合わせの「数字図柄」となるとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「延長図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「7,8,9」等、所定の組み合わせ(潜伏図柄とは異なる組み合わせ)の「数字図柄」となるとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
【0060】
一方、第1特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、特
図1表示装置において、第1特別図柄の変動表示が実行された後に、「はずれ図柄」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
また、第2特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、特
図2表示装置において、第2特別図柄の変動表示が実行された後に、「はずれ図柄」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」又は「潜伏図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。この際、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が通常状態又は第2時短状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。一方、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が第1時短状態の場合、演出図柄表示領域a1~a4において停止表示される停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)として、所定の確率で、「はずれ図柄」及び「潜伏図柄」のうち一方が選択される。
【0061】
第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合には、小当り遊技状態が生起される。小当り遊技状態では、第1特別電動役物53aが閉鎖状態から開放状態に変位される小当り遊技が実行されて、第1大入賞口53への遊技球の入球が可能(容易)となる。
小当り遊技状態の生起中には、所定回数の小当り遊技が実行される。「小当り図柄1」~「小当り図柄4」に当選した場合には、小当り遊技の回数が、1[回]に設定される。また、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」に当選した場合には、各回の小当り遊技における第1特別電動役物53aの最長開放時間が、所定時間(本実施形態では、29.0[s])に設定される。
そして、各回の小当り遊技は、(1)第1特別電動役物53aが開放状態とされてから最長開放時間が経過したこと、及び、(2)当該小当り遊技の実行中における第1大入賞口53への遊技球の入球数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したこと、のうち何れかの条件の成立に応じて終了される。
また、各回の小当り遊技では、振分手段53bが、非V通過状態からV通過状態に変位される。この際、各回の小当り遊技では、当該小当り遊技の実行中に第1大入賞口53へ入球した遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる態様で、振分手段53bが、非V通過状態からV通過状態に変位される。これによって、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる。なお、「小当り図柄」の種別として、小当り遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が困難(不可能)となる種別が規定されていても構わない。
【0062】
小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合(小当り遊技の実行中に第1大入賞口53に入球した遊技球によるV領域の通過が検出された場合)には、小当り遊技状態の終了に応じて、大当り遊技状態が生起される。一方、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合(小当り遊技の実行中に第1大入賞口53に入球した遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合)には、大当り遊技状態が生起されない。
大当り遊技状態では、第2特別電動役物54aが閉鎖状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、第2大入賞口54への遊技球の入球が可能(容易)となる。
大当り遊技状態の生起中には、所定回数のラウンド遊技が実行される。この際、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、ラウンド遊技の回数が、9[回]に設定される。これによって、小当り遊技を1回目のラウンド遊技として、10[回]のラウンドが実行されることになる。
また、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、各回のラウンド遊技における第2特別電動役物54aの最長開放時間が、所定時間(本実施形態では、29.0[s])に設定される。
そして、各回のラウンド遊技は、(1)第2特別電動役物54aが開放状態とされてから最長開放時間が経過したこと、及び、(2)当該ラウンド遊技の実行中における第2大入賞口54への遊技球の入球数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したこと、のうち何れかの条件の成立に応じて終了される。
【0063】
大当り遊技状態の終了時には、所定の時短回数(第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、設定された時短回数にしたがって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)が開始される。これによって、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)が開始される。
そして、上記のように、本実施形態では、通常状態の生起中よりも、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中の方が、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合において、「ロング開放パターン」が選択される確率が高くなっており、遊技者に有利となっている。
具体的には、通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り」に当選した場合、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択・設定される。一方、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り」に当選した場合、65000/65536の確率で「ロング開放パターン」が選択・設定される。
【0064】
本実施形態では、時短終了条件として、「時短終了条件1」と、「時短終了条件2」と、「時短終了条件3」と、「時短終了条件4」と、が規定されている。
「時短終了条件1」は、第1特別図柄抽選(特
図1遊技情報に基づく特図当落判定)に基づく条件となっている。すなわち、時短終了条件1は、第1特別図柄の変動表示の回数に基づく条件となっている。本実施形態では、時短中特
図1変動回数が、時短制御の開始時に設定された第1時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件1が成立する。
「時短中特
図1変動回数」は、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行(開始)される第1特別図柄の変動表示の回数となっている。
時短終了条件1が成立した場合、当該時短終了条件1が成立する契機となった第1特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御が終了される。
具体的に、主制御回路200には、時短中特
図1変動回数を計数する第1時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の開始時に、第1時短カウンタの値として、後述する回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第1時短回数を設定する。また、「時短図柄1」に当選した場合に、特別図柄の停止表示の終了時に、第1時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第1時短回数を設定する。さらに、特
図1遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)が実行されるごと(第1特別図柄の変動表示が終了されるごと)に、第1時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件1が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行された特
図1遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)の回数が、当該時短制御の開始時に設定された第1時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件1が成立することになる。
【0065】
「時短終了条件2」は、第2特別図柄抽選(特
図2遊技情報に基づく特図当落判定)に基づく条件となっている。すなわち、時短終了条件2は、第2特別図柄の変動表示の回数に基づく条件となっている。本実施形態では、時短中特
図2変動回数が、時短制御の開始時に設定された第2時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件2が成立する。
「時短中特
図2変動回数」は、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行(開始)される第2特別図柄の変動表示の回数となっている。
時短終了条件2が成立した場合、当該時短終了条件2が成立する契機となった第2特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御が終了される。
具体的に、主制御回路200には、時短中特
図2変動回数を計数する第2時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の開始時に、第2時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第2時短回数を設定する。また、「時短図柄1」に当選した場合に、特別図柄の停止表示の終了時に、第2時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第2時短回数を設定する。さらに、特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)が実行されるごと(第2特別図柄の変動表示が終了されるごと)に、第2時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第2時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件2が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行された特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)の回数が、当該時短制御の開始時に設定された第2時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件2が成立することになる。
【0066】
「時短終了条件3」は、第1特別図柄抽選(特
図1遊技情報に基づく特図当落判定)により「小当り」(小当り遊技状態)に当選したことに基づく条件となっている。すなわち、時短終了条件3は、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した回数に基づく条件となっている。本実施形態では、時短中特
図1小当り当選回数が、時短制御の開始時に設定された第3時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件3が成立する。
「時短中特
図1小当り当選回数」は、時短制御中に実行(開始)される第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した回数(時短制御中に実行される特
図1遊技情報に基づく特図当落判定により「小当り」が判定された回数)となっている。
時短終了条件3が成立した場合、当該時短終了条件3が成立する契機となった第1特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御が終了される。
具体的に、主制御回路200には、時短中特
図1小当り当選回数を計数する第3時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第3時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第3時短回数を設定する。また、「時短図柄1」に当選した場合に、特別図柄の停止表示の終了時に、第3時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第3時短回数を設定する。さらに、特
図1遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「小当り」が判定されるごとに、第3時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第3時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件3が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行された特
図1遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「小当り」が判定された回数が、当該時短制御の開始時に設定された第3時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件3が成立することになる。
【0067】
「時短終了条件4」は、第2特別図柄抽選(特
図2遊技情報に基づく特図当落判定)により「小当り」(小当り遊技状態)に当選したことに基づく条件となっている。すなわち、時短終了条件4は、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した回数に基づく条件となっている。本実施形態では、時短中特
図2小当り当選回数が、時短制御の開始時に設定された第4時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件4が成立する。
「時短中特
図2小当り当選回数」は、時短制御中に実行(開始)される第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した回数(時短制御中に実行される特
図2遊技情報に基づく特図当落判定により「小当り」が判定された回数)となっている。
時短終了条件4が成立した場合、当該時短終了条件4が成立する契機となった第2特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御が終了される。
具体的に、主制御回路200には、時短中特
図2小当り当選回数を計数する第4時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第4時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第4時短回数を設定する。また、「時短図柄1」に当選した場合に、特別図柄の停止表示の終了時に、第4時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第4時短回数を設定する。さらに、特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「小当り」が判定されるごとに、第4時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第4時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件4が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行された特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「小当り」が判定された回数が、当該時短制御の開始時に設定された第4時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件4が成立することになる。
【0068】
また、本実施形態では、上記の時短終了条件1~時短終了条件4とは別に、「小当り」に当選した場合(小当り遊技状態が生起される場合)に、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)が終了される。
具体的には、特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合(特に、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態が時短状態である場合)、当該特別図柄抽選に基づく特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御が終了される。
これによって、小当り遊技状態の生起中の遊技状態について、常に、通常状態とすることが可能となり、時短状態の生起中におけるベース比率の上昇を抑制することが可能となる。
【0069】
パチンコ機1では、まず、始動判定(特図当落判定、特図停止図柄判定、特図変動パターン判定等)が実行され、その後に、回数切り管理処理(ステップS12-7)により、時短状態を終了するか否かが判定され、その後に、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)により、大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)が予備的に設定される。そして、大当り遊技状態が生起される場合、当該大当り遊技状態の終了時において、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)において予備的に設定された遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)が、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)として確定的に設定される。
これによって、大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)について、始動判定(特図当落判定)の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に応じて設定されることになる。
例えば、特
図2遊技情報に基づく特図変動待ち処理において、始動判定(特図当落判定、特図停止図柄判定、特図変動パターン判定等)について、時短状態の生起中に実行されても、回数切り管理処理(ステップS12-7)により時短状態が終了された場合、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)について、通常状態の生起中に実行されることになる。これによって、当該特図変動待ち処理に基づいて「小当り」に当選して、大当り遊技状態が生起される場合、時短状態の生起中に始動判定が実行されたにも関わらず、通常状態の生起中であることに基づいて、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短状態)が設定される。
一方、特
図2遊技情報に基づく特図変動待ち処理において、始動判定(特図当落判定、特図停止図柄判定、特図変動パターン判定等)について、時短状態の生起中に実行され、回数切り管理処理(ステップS12-7)により時短状態が終了されなかった場合、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)についても、時短状態の生起中に実行されることになる。これによって、当該特図変動待ち処理に基づいて「小当り」に当選して、大当り遊技状態が生起される場合、時短状態の生起中に始動判定が実行され、また、時短状態の生起中であることに基づいて、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)が設定されることになる。
以下の説明では、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時を、「時短判定基準時」とする。すなわち、本実施形態では、時短判定基準時は、特別図柄の変動表示の終了時に実行される回数切り管理処理(ステップS12-7)の直後のタイミングとなっている。そして、パチンコ機1では、時短判定基準時の遊技状態に基づいて、大当り遊技状態の終了時において、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短状態)が設定される。
【0070】
上記のように、パチンコ機1では、時短制御(時短状態)の種別として、第1時短制御(第1時短状態)と、第2時短制御(第2時短状態)と、を実行することが可能となっている。そして、第1時短制御と第2時短制御とで、時短終了条件が異なっている。
具体的に、第1時短制御では、第1時短回数として、8[回]が設定され、第2時短回数として、8[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、1[回]が設定される。一方、第2時短制御では、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定される。
これによって、第1時短制御よりも、第2時短制御の方が、時短回数(特に、第2時短回数及び第4時短回数)が多く、遊技者に有利となる。
【0071】
図7(a)に示すように、「小当り図柄1」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、第1時短回数として、8[回]が設定され、第2時短回数として、8[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、1[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=8[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=8[回])と、第3時短終了条件(第3時短回数=2[回])と、第4時短終了条件(第4時短回数=1[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第1時短状態となる。
一方、「小当り図柄1」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、第1時短回数として、8[回]が設定され、第2時短回数として、8[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、1[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=8[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=8[回])と、第3時短終了条件(第3時短回数=2[回])と、第4時短終了条件(第4時短回数=1[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第1時短状態となる。
一方、「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、第1時短回数として、0[回]が設定され、第2時短回数として、0[回]が設定され、第3時短回数として、0[回]が設定され、第4時短回数として、0[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件~第4時短終了条件が設定されず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、通常状態となる。
一方、「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、第1時短回数として、0[回]が設定され、第2時短回数として、0[回]が設定され、第3時短回数として、0[回]が設定され、第4時短回数として、0[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件~第4時短終了条件が設定されず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、通常状態となる。
【0072】
一方、
図7(b)に示すように、「小当り図柄3」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、第1時短回数として、8[回]が設定され、第2時短回数として、8[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、1[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=8[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=8[回])と、第3時短終了条件(第3時短回数=2[回])と、第4時短終了条件(第4時短回数=1[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第1時短状態となる。
一方、「小当り図柄3」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=16[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=16[回])と、第3時短終了条件(第3時短回数=2[回])と、第4時短終了条件(第4時短回数=100[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態となる。
一方、「小当り図柄4」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、第1時短回数として、0[回]が設定され、第2時短回数として、0[回]が設定され、第3時短回数として、0[回]が設定され、第4時短回数として、0[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件~第4時短終了条件が設定されず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、通常状態となる。
一方、「小当り図柄4」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=16[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=16[回])と、第3時短終了条件(第3時短回数=2[回])と、第4時短終了条件(第4時短回数=100[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態となる。
【0073】
「時短図柄1」は、可変入球口(具体的には、第1大入賞口53・第2大入賞口54)への遊技球の入球が容易となる遊技状態(具体的には、小当り遊技状態又は大当り遊技状態)が付与されない当選図柄となっている。すなわち、「時短図柄1」に当選しても、当該当選を契機として、可変入球口(具体的には、第1特別電動役物53a・第2特別電動役物54a)の開閉動作が実行(付与)されない。
図7(c)に示すように、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、時短判定基準時の遊技状態(=通常状態)が継続され、当該当選を契機として、新たに時短状態が開始されない。本実施形態では、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、「時短図柄1」に当選したことが無効とされる(「はずれ」と同様の扱いとされる)。なお、通常状態の生起中に実行される第2特別図柄抽選では、「時短」に当選しない構成としても構わない。
一方、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第2時短状態が開始される。なお、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第1時短状態が開始される構成としても構わない。
具体的に、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第1時短状態である場合には、特別図柄の停止表示の終了時に、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定され(新たな時短回数が再設定され)、当該特別図柄の停止表示の終了に応じて、新たに、第2時短制御(第2時短状態)が開始される。
一方、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第2時短状態である場合には、特別図柄の停止表示の終了時に、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定され(新たな時短回数が再設定され)、当該特別図柄の停止表示の終了に応じて、改めて、第2時短制御(第2時短状態)が開始される。
以上により、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第2時短状態である場合には、大当り遊技状態が生起されることなく、第2時短状態を生起させることが可能となっている。
【0074】
(遊タイムカウンタについて)
パチンコ機1では、大当り遊技状態が生起されることなく、特図合計変動回数が所定の遊タイム回数に達した場合に、時短制御(時短状態)が開始される。
「特図合計変動回数」は、第1特別図柄の変動表示の回数と、第2特別図柄の変動表示の回数と、の合計回数となっている。
具体的に、主制御回路200には、特図合計変動回数を計数する遊タイムカウンタが構成されている。CPU210は、後述する使用領域期化処理(ステップS1-18)において、遊タイムカウンタの値として、所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])を設定する。また、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了されるごとに、遊タイムカウンタの値から「1」を減算する。そして、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短制御を開始する。また、大当り遊技状態が生起された場合には、大当り遊技状態の終了時において、遊タイムカウンタの値として、所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])を設定する。
本実施形態では、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定され、第2時短制御(第2時短状態)が開始される。なお、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、第1時短回数として、8[回]が設定され、第2時短回数として、8[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、1[回]が設定され、第1時短制御(第1時短状態)が開始される構成としても構わない。
【0075】
(遊技の進行について)
次に、パチンコ機1における遊技の進行を説明する。
図8は、遊技状態の遷移を示す図である。
パチンコ機1では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選すると、第1大入賞口53への遊技球の入球が可能(容易)となる小当り遊技状態が生起される。また、小当り遊技状態の生起中に、第1大入賞口53へ入球した遊技球によるV領域の通過が検出されると、第2大入賞口54への遊技球の入球が可能(容易)となる大当り遊技状態が生起される。そして、遊技者は、第2大入賞口54へ遊技球を入球させることによって、多くの賞球を獲得することが可能となる。
特に、パチンコ機1では、第2特別図柄抽選に基づいて大当り遊技状態が生起される確率が、第1特別図柄抽選に基づいて大当り遊技状態が生起される確率と比較して、高くなっている。具体的に、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選では、抽選結果として「小当り」が設定されているため、「小当り」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合に、大当り遊技状態が生起される。そして、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選する確率は、187/65449とされている。一方、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選する確率は、5140/65549とされている。このように、第2特別図柄抽選では、小当り遊技状態を経由して大当り遊技状態が生起される確率が、第1特別図柄抽選と比較して、高くなっている。
これによって、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選の機会を獲得するよりも、第2特別図柄抽選の機会を獲得した方が、大当り遊技状態が生起される可能性が高くなり、遊技者に有利となる。
【0076】
第2特別図柄抽選の機会を獲得するためには、普通図柄抽選により「普図当り」に当選し、かつ、普図遊技状態の生起中において、普通電動役物52aが開放状態とされているときに、第2始動口52へ遊技球を入球させる必要がある。
ここで、パチンコ機1では、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」と、「ロング開放パターン」と、が規定されている。そして、「ショート開放パターン」が選択された場合には、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が困難(不可能)となる。一方、「ロング開放パターン」が選択された場合には、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が容易(可能)となる。
特に、通常状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、通常状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が困難(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが困難)となる。
一方、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、65000/65536の確率で「ロング開放パターン」が選択される。これによって、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、65000/65536の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が容易(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易)となる。
【0077】
以上のように、通常状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、普通図柄抽選により「普図当り」に当選しても、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが、事実上、不可能となる。そこで、遊技者は、遊技状態を時短状態に移行させるべく、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選することを目指して、遊技を進行することになる。すなわち、第1始動口51への遊技球の入球を目指して、左側経路に対して遊技球を打ち出すことになる。そして、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過を発生させることで大当り遊技状態を生起させることが可能となり、当該大当り遊技状態の終了後に、当選図柄に応じて、遊技状態が、通常状態又は第1時短状態に移行する。この際、通常状態の生起中には、「小当り図柄1」に当選した場合に、遊技状態を第1時短状態に移行することが可能となる。一方、通常状態の生起中には、「小当り図柄2」に当選した場合に、通常状態が継続する。
一方、第1時短状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、65000/65536の確率で「ロング開放パターン」が選択される。これによって、普通図柄抽選により「普図当り」に当選すれば、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易となる。そこで、遊技者は、第2特別図柄抽選の機会を獲得するべく、普通図柄抽選に基づいて「ロング開放パターン」に当選することを目指して、遊技を進行することになる。すなわち、遊技球による始動ゲート41の通過を目指して、右側経路に対して遊技球を打ち出すことになる。そして、第2特別図柄抽選により「小当たり」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過を発生させることで大当り遊技状態を生起させることが可能となり、当該大当り遊技状態の終了後に、時短判定基準時の遊技状態と、当選図柄と、の組み合わせに応じて、遊技状態が、通常状態、第1時短状態又は第2時短状態に移行する。この際、第1時短状態の生起中には、「小当り図柄3」に当選した場合に、第1時短状態が継続する。一方、第1時短状態の生起中には、「小当り図柄4」に当選した場合に、遊技状態が通常状態に転落する。一方、第1時短状態の生起中には、「時短図柄1」に当選した場合に、遊技状態を第2時短状態に移行することが可能となる。
一方、第2時短状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、65000/65536の確率で「ロング開放パターン」が選択される。これによって、普通図柄抽選により「普図当り」に当選すれば、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易となる。そこで、遊技者は、第2特別図柄抽選の機会を獲得するべく、普通図柄抽選に基づいて「ロング開放パターン」に当選することを目指して、遊技を進行することになる。すなわち、遊技球による始動ゲート41の通過を目指して、右側経路に対して遊技球を打ち出すことになる。そして、第2特別図柄抽選により「小当たり」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過を発生させることで大当り遊技状態を生起させることが可能となり、当該大当り遊技状態の終了後に、第2時短状態が継続される。すなわち、第2時短状態の生起中には、「小当り図柄3」又は「小当り図柄4」に当選した場合に、第2時短状態が継続する。また、第2時短状態の生起中には、「時短図柄1」に当選した場合に、改めて、第2時短状態が開始される。
【0078】
図8に示すように、パチンコ機1では、遊技モード(遊技区間)として、「通常モード」と、「下位モード」と、「上位モード」と、が定義(設定)されている。
「通常モード」は、通常状態の生起中の期間からなる遊技区間となっている。通常モード中は、遊技状態が通常状態となるため、主として、第1特別図柄抽選が実行されることにより遊技が進行する。
「下位モード」は、第1時短状態の生起中の期間からなる遊技区間となっている。すなわち、下位モードは、第1時短回数として、8[回]が設定され、第2時短回数として、8[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、1[回]が設定されて時短状態(=第1時短状態)が開始される場合に開始される遊技区間となっている。下位モード中は、遊技状態が第1時短状態となるため、主として、第2特別図柄抽選が実行されることにより遊技が進行する。
「上位モード」は、第2時短状態の生起中の期間からなる遊技区間となっている。すなわち、上位モードは、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定されて時短状態(=第2時短状態)が開始される場合に開始される遊技区間となっている。上位モード中は、遊技状態が第2時短状態となるため、主として、第2特別図柄抽選が実行されることにより遊技が進行する。
ここで、時短状態が開始される場合、時短回数(第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)が多いほど、時短状態が長くなり、遊技者に有利となる。したがって、各遊技モードの有利度(遊技者に有利となる度合い)は、有利度が高いものから順に、「上位モード」、「下位モード」、「通常モード」(有利度高→有利度低)となる。
よって、有利者は、下位モード(第1時短状態)の生起中において、より有利度が高い上位モード(第2時短状態)に移行することを目指して、遊技を進行することになる。
【0079】
具体的に、パチンコ機1では、後述する使用領域初期化処理(ステップS1-18)が実行されると、通常状態が設定され、遊技モードが通常モードとなる。
ここで、パチンコ機1では、上記のように、大当り遊技状態が生起される場合、時短判定基準時の遊技状態に応じて、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無・第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)が設定される。
通常モード中(通常状態中)に実行された第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合には、回数切り管理処理(ステップS12-7)において遊技状態が変化することがないため、時短判定基準時の遊技状態が、通常状態となる。
これによって、
図7(a)に示すように、通常モード中に実行された第1特別図柄抽選により「小当り図柄1」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第1時短状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了に応じて、下位モードが開始される。
一方、通常モード中に実行された第1特別図柄抽選により「小当り図柄2」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、通常状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了後において、通常モードが継続される。
一方、通常モード中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて大当り遊技状態が生起されることなく、特図合計変動回数が所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])に達した場合には、遊タイム回数目の特別図柄の停止表示の終了に応じて、第2時短状態が開始される。したがって、遊タイム回数目の第1特別図柄の停止表示の終了に応じて、上位モードが開始される。
【0080】
一方、上記のように、下位モード(第1時短状態)の開始時には、第4時短回数として、1[回]が設定されている。これによって、下位モード中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り」に当選すると、当該第2特別図柄抽選に係る回数切り管理処理(ステップS12-7)により、第1時短状態が終了される。したがって、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が、通常状態となる。
これによって、
図7(b)に示すように、下位モード中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り図柄3」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第1時短状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了に応じて、下位モードが開始される。
一方、下位モード中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り図柄4」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、通常状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了後において、通常モードが継続される。
一方、下位モード(第2時短状態)中に実行された第2特別図柄抽選により「時短図柄1」に当選した場合(当該第2特別図柄抽選に基づいて第2時短終了条件が成立して、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が通常状態となる場合を除く)には、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が、第1時短状態のままとなる。
これによって、
図7(c)に示すように、下位モード(第2時短状態)中に実行された第2特別図柄抽選により「時短図柄1」に当選した場合(当該第2特別図柄抽選に基づいて第2時短終了条件が成立して、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が通常状態となる場合を除く)には、第2特別図柄の停止表示の終了に応じて、第2時短状態が開始される。これによって、当該第2特別図柄の停止表示に応じて、上位モードが開始される。
ここで、上記のように、下位モード(第1時短状態)の開始時には、第2時短回数として、8[回]が設定されている。これによって、下位モード中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「小当り」に当選することなく、当該下位モード中に実行された第2特別図柄抽選(特
図2遊技情報に基づく始動判定)の回数が第2時短回数(8[回])に達した場合には、第2時短回数目の第2特別図柄抽選の実行に応じて、第1時短状態が終了され、通常状態が開始される。これによって、第2時短回数目の第2特別図柄抽選の実行に応じて、下位モードが終了されて、通常モードが開始される。
この際、下位モードの終了時に、特
図2遊技情報記憶領域において、始動判定が保留されている特
図2遊技情報(以下、「残保留」とする)が記憶されている場合には、当該残保留について、始動判定が実行されるときの遊技状態(時短判定基準時の遊技状態)が通常状態となる。
これによって、
図7(b)に示すように、残保留に基づく始動判定(第2特別図柄抽選)により「小当り図柄3」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第1時短状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了に応じて、下位モードが開始される。
一方、残保留に基づく始動判定(第2特別図柄抽選)により「小当り図柄4」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、通常状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了後において、通常モードが継続される。
一方、残保留に基づく始動判定(第2特別図柄抽選)により「時短図柄1」に当選した場合には、「はずれ」と同様に取り扱われ、通常状態(通常モード)が継続される。
【0081】
一方、上記のように、上位モード(第2時短状態)の開始時には、第4時短回数として、100[回]が設定されている。これによって、上位モード中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り」に当選しても、当該第2特別図柄抽選に係る回数切り管理処理(ステップS12-7)により、第2時短状態が終了されない。したがって、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が、第2時短状態のままとなる。
これによって、
図7(b)に示すように、上位モード中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り図柄3」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第2時短状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了後において、上位モードが継続される。
一方、上位モード中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り図柄4」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第2時短状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了後において、上位モードが継続される。
一方、上位モード(第2時短状態)中に実行された第2特別図柄抽選により「時短図柄1」に当選した場合(当該第2特別図柄抽選に基づいて第2時短終了条件が成立して、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が通常状態となる場合を除く)には、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が、第2時短状態のままとなる。
これによって、
図7(c)に示すように、上位モード(第2時短状態)中に実行された第2特別図柄抽選により「時短図柄1」に当選した場合(当該第2特別図柄抽選に基づいて第2時短終了条件が成立して、当該第2特別図柄抽選に係る時短判定基準時の遊技状態が通常状態となる場合を除く)には、第2特別図柄の停止表示の終了に応じて、第2時短状態が開始される。これによって、当該第2特別図柄の停止表示に応じて、改めて、上位モードが開始される。
ここで、上記のように、上位モード(第2時短状態)の開始時には、第2時短回数として、16[回]が設定されている。これによって、上位モード中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「小当り」に当選することなく、当該上位モード中に実行された第2特別図柄抽選(特
図2遊技情報に基づく始動判定)の回数が第2時短回数(16[回])に達した場合には、第2時短回数目の第2特別図柄抽選の実行に応じて、第2時短状態が終了され、通常状態が開始される。これによって、第2時短回数目の第2特別図柄抽選の実行に応じて、上位モードが終了されて、通常モードが開始される。
この際、下位モードの終了時に、特
図2遊技情報記憶領域において、始動判定が保留されている特
図2遊技情報(以下、「残保留」とする)が記憶されている場合には、当該残保留について、始動判定が実行されるときの遊技状態(時短判定基準時の遊技状態)が通常状態となる。
これによって、
図7(b)に示すように、残保留に基づく始動判定(第2特別図柄抽選)により「小当り図柄3」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第1時短状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了に応じて、下位モードが開始される。
一方、残保留に基づく始動判定(第2特別図柄抽選)により「小当り図柄4」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、通常状態が開始される。したがって、大当り遊技状態の終了後において、通常モードが継続される。
一方、残保留に基づく始動判定(第2特別図柄抽選)により「時短図柄1」に当選した場合には、「はずれ」と同様に取り扱われ、通常状態(通常モード)が継続される。
【0082】
以上により、
図8に示すように、パチンコ機1では、大当り遊技状態を経由するルートとして、通常モード(通常状態)から、直接、上位モード(第2時短状態)に移行するルートが設定されていない。そして、下位モード(第1時短状態)を経由することにより、通常モード(通常状態)から上位モード(第2時短状態)に移行することが可能となっている。これによって、通常モード、下位モード、上位モードの順に、より有利な遊技状態へと、1段階ずつ、遊技状態を段階的に変化させることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
また、パチンコ機1では、下位モード(第1時短状態)から上位モード(第2時短状態)に移行するルートとして、大当り遊技状態を経由するルートが設定されていない。そして、「時短図柄1」に当選することに基づいて、下位モード(第1時短状態)から上位モード(第2時短状態)に移行することが可能となっている。これによって、大当り遊技状態を生起させることなく、下位モード(第1時短状態)から上位モード(第2時短状態)に移行させることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
また、パチンコ機1では、通常モード(通常状態)から上位モード(第2時短状態)に移行するルートとして、大当り遊技状態を経由するルートが設定されていない。そして、遊タイム回数に到達することに基づいて、通常モード(通常状態)から上位モード(第2時短状態)に移行することが可能となっている。これによって、大当り遊技状態を生起させることなく、通常モード(通常状態)から上位モード(第2時短状態)に移行させることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
【0083】
また、パチンコ機1では、時短判定基準時が通常状態の場合、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」のうち、何れの図柄に当選しても、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態(上位モード)とならない。一方、時短判定基準時が時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の場合、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」のうち、「小当り図柄3」及び「小当り図柄4」に当選すると、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態(上位モード)となる。これによって、時短判定基準時が通常状態の場合よりも、時短判定基準時が時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の場合の方が、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が第2時短状態(上位モード)となり易い(大当り遊技状態の終了後の遊技状態が上位モードとなる確率が高い)。特に、時短判定基準時が通常状態の場合よりも、時短判定基準時が第1時短状態の場合の方が、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が第2時短状態(上位モード)となり易い(大当り遊技状態の終了後の遊技状態が上位モードとなる確率が高い)。したがって、時短状態(特に、第1時短状態)について、大当り遊技状態の終了後における上位モードへの移行し易さ(移行確率)を基準として、通常状態と比較して遊技者に有利とすることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
さらに、パチンコ機1では、時短判定基準時が通常状態の場合、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」及び「時短図柄1」のうち、何れの図柄に当選しても、遊技状態を第2時短状態(上位モード)とすることができない。一方、時短判定基準時が時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の場合、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」及び「時短図柄1」のうち、「小当り図柄3」、「小当り図柄4」及び「時短図柄1」に当選すると、遊技状態を第2時短状態(上位モード)とすることが可能となる。これによって、時短判定基準時が通常状態の場合よりも、時短判定基準時が時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の場合の方が、特別図柄抽選に基づいて、遊技状態が第2時短状態(上位モード)となり易い(遊技状態が上位モードとなる確率が高い)。特に、時短判定基準時が通常状態の場合よりも、時短判定基準時が第1時短状態の場合の方が、特別図柄抽選に基づいて、遊技状態が第2時短状態(上位モード)となり易い(遊技状態が上位モードとなる確率が高い)。したがって、時短状態(特に、第1時短状態)について、特別図柄抽選に基づく上位モードへの移行し易さ(移行確率)を基準として、通常状態と比較して遊技者に有利とすることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
【0084】
(制御コマンドについて)
次に、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンド、及び、主制御回路200と払出制御回路400との間で送受信される制御コマンドについて説明する。
主制御回路200と演出制御回路300とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と演出制御回路300との間における通信は、主制御回路200から演出制御回路300への一方向のみで行われ、演出制御回路300から主制御回路200への通信は行われない。
主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される各制御コマンドは、制御コマンドの種類を示す1バイトの上位データと、制御コマンドの内容を示す1バイトの下位データと、から構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、上位データ及び下位データから構成される制御コマンドを演出制御回路300に対して送信する。演出制御回路300では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。
【0085】
パチンコ機1では、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンドとして、図柄種別指定コマンド、変動モード指定コマンド、変動パターン指定コマンド、停止指定コマンド、遊技状態指定コマンド、時短回数指定コマンド、入賞指定コマンド、保留数指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド開始指定コマンド、ラウンド終了指定コマンド、エンディング指定コマンド、V入賞指定コマンド、V非入賞指定コマンド、第1先読み指定コマンド、第2先読み指定コマンド、第3先読み指定コマンド、デモ指定コマンド等が設定されている。
図柄種別指定コマンドは、停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」又は「時短図柄1」)を指定するコマンドである。図柄種別指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。本実施形態では、図柄種別指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0086】
変動モード指定コマンドは、変動モードの種別(変動モード番号)を指定するコマンドである。変動モード指定コマンドは、変動モード番号を指定することによって、当該変動モード番号に対応付けられている変動時間を指定する。変動モード指定コマンドは、特別図柄の変動表示(変動演出)のうち、前半期間の変動時間(変動演出の前半期間の態様)を指定する。
本実施形態では、変動モードの種別として、互いに異なる変動時間が対応付けられた、m(複数)種類のものが設定されている。そして、変動モード指定コマンドは、m種類の変動モードの種別(変動モード番号)のうち一のもの(「変動モードm」)を指定する。
変動パターン指定コマンドは、変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定するコマンドである。変動パターン指定コマンドは、変動パターン番号を指定することによって、当該変動パターン番号に対応付けられている変動時間を指定する。変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動表示(変動演出)のうち、後半期間の変動時間(変動演出の後半期間の態様)を指定する。
本実施形態では、変動パターンの種別として、互いに異なる変動時間が対応付けられた、n(複数)種類のものが設定されている。そして、変動パターン指定コマンドは、n種類の変動パターンの種別(変動パターン番号)のうち一のもの(「変動パターンn」)を指定する。
変動モード指定コマンド及び変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。
【0087】
停止指定コマンドは、特別図柄(演出図柄z1,z2)の停止表示を指定するコマンドである。停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示の開始時に送信される。
遊技状態指定コマンドは、時短制御の実行状況(実行中又は停止中)等を指定するコマンドである。遊技状態指定コマンドは、特別遊技フェーズの更新時等に送信される。
時短回数指定コマンドは、残り時短回数(時短カウンタの値)を指定するコマンドである。時短回数指定コマンドは、時短カウンタの値の更新時に送信される。
入賞指定コマンドは、各入球口への遊技球の入球(入賞)を指定するコマンドである。本実施形態では、入賞指定コマンドは、第1始動口51への遊技球の入球、第2始動口52への遊技球の入球、第1大入賞口53への遊技球の入球、第2大入賞口54への遊技球の入球、左他入賞口55a,55b,55cへの遊技球の入球等を指定する。入賞指定コマンドは、各入球口への遊技球の入球の検出時に送信される。
【0088】
保留数指定コマンドは、保留数を指定するコマンドである。本実施形態では、保留数指定コマンドは、保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」増加したこと、保留数が「1」減少したこと、保留数等を指定する。
ここで、「特
図1保留数」とは、特
図1表示装置における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。また、「特
図2保留数」とは、特
図2表示装置における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。
保留数指定コマンドは、電源投入時、遊技情報の記憶時、特別図柄の変動表示の開始時等に送信される。本実施形態では、保留数指定コマンドとして、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0089】
オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始を指定するコマンドである。オープニング指定コマンドは、小当り遊技状態の開始又は大当り遊技状態の開始を指定する。オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始時(小当り遊技状態又は大当り遊技状態の開始時)に送信される。
ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の開始を指定するコマンドである。具体的には、ラウンド開始指定コマンドは、1回目のラウンド~10回目のラウンドのうち、一のラウンドの開始を指定する。
本実施形態では、小当り遊技状態の生起中に実行される小当り遊技を、1回目のラウンドとしている。また、大当り遊技状態の生起中に実行される1回目のラウンド遊技~9回目のラウンド遊技を、2回目のラウンド~10回目のラウンドとしている。これによって、小当り遊技状態及び大当り遊技状態を通じて、10[回]のラウンドが実行される。ラウンド開始指定コマンドは、各回のラウンドの開始時に送信される。
ラウンド終了指定コマンドは、ラウンドの終了を指定するコマンドである。ラウンド終了指定コマンドは、各回のラウンドの終了時に送信される。
エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始を指定するコマンドである。エンディング指定コマンドは、小当り遊技状態の終了(遊技球によるV領域の通過が検出されなかったこと)又は大当り遊技状態の終了を指定する。エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始時に送信される。
V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過(V入賞)を指定するコマンドである。V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過の検出時に送信される。
V非入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過(V入賞)が検出されなかったことを指定するコマンドである。V非入賞指定コマンドは、小当り遊技の終了時に送信される。
【0090】
第1先読み指定コマンドは、停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」又は「時短図柄1」)を指定するコマンドである。本実施形態では、第1先読み指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
第2先読み指定コマンドは、変動モードの内容を指定するコマンドである。具体的には、第2先読み指定コマンドは、変動モードの種別が不定であること(「不定値」)、又は、m種類の変動モード(変動モード番号)うち一のもの(「変動モードm」)を指定する。第2先読み指定コマンドは、遊技情報記憶時に送信される。
第3先読み指定コマンドは、変動パターンの内容を指定するコマンドである。具体的には、第3先読み指定コマンドは、変動パターンの種別が不定であること(「不定値」)、又は、n種類の変動パターン(変動パターン番号)うち一のもの(「変動パターンn」)を指定する。第3先読み指定コマンドは、遊技情報記憶時に送信される。
デモ指定コマンドは、客待ち状態の開始を指定するコマンドである。デモ指定コマンドは、客待ち状態の開始時に送信される。
【0091】
主制御回路200と払出制御回路400とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と払出制御回路400との間における通信は、双方向に行われる。主制御回路200と払出制御回路400との間において送受信される各制御コマンドは、1バイトのデータから構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、制御コマンドを払出制御回路400に対して送信する。払出制御回路400では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。また、払出制御回路400は、シリアル通信によって、制御コマンドを主制御回路200に対して送信する。主制御回路200では、払出制御回路400から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAM230の所定領域に記憶する。
パチンコ機1では、主制御回路200から払出制御回路400に対して送信される制御コマンドとして、賞球数指定コマンド等が設定されている。
賞球数指定コマンドは、払い出しを行う賞球数を指定するコマンドである。本実施形態では、賞球数指定コマンドは、n個(n=1~15)の賞球の払い出しを指定する。賞球数指定コマンドは、払出制御回路400による賞球の払い出し動作の実行時に送信される。
また、パチンコ機1では、払出制御回路400から主制御回路200に対して送信される制御コマンドとして、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除等のそれぞれを指定する制御コマンドが設定されている。各制御コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
【0092】
(主制御回路200で実行される処理)
次に、主制御回路200で実行される処理を説明する。
まず、主制御回路200に構成されているハードウェアの機能について説明する。
パチンコ機1に電源が投入されると、ハード乱数発生回路270は、ハード乱数更新処理を開始する。
ハード乱数更新処理では、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごと(本実施形態では、0.083[μs]ごと)に、第1ループカウンタ~第3ループカウンタの値が、所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において「1」ずつ更新される。
また、ハード乱数更新処理では、周波数発生回路260から32クロックが入力されるごと(本実施形態では、2.666[μs]ごと)に、第4ループカウンタの値が、所定の範囲内(本実施形態では、0~10006の範囲内)において「1」ずつ更新される。
そして、ハード乱数更新処理によって、普通図柄抽選の当り乱数、第1特別図柄抽選の当り乱数、第2特別図柄抽選の当り乱数、及び、リーチグループ乱数が、それぞれ、更新される。なお、ハード乱数更新処理は、ハード乱数発生回路270(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
また、パチンコ機1に電源が投入されると、コマンド出力ポート1,2の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを演出制御回路300又は払出制御回路400に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。なお、制御コマンド送信処理は、コマンド出力ポート1,2(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0093】
次に、主制御回路200のCPU210がROM220に記憶されているプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する遊技制御処理について説明する。
図9は、CPU初期化処理を示すフローチャートである。
パチンコ機1に電源が投入されると、CPU210は、
図9に示すCPU初期化処理を開始する。CPU初期化処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、CPU初期化処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
CPU初期化処理が開始されると、まず、ステップS1-1に移行する。
ステップS1-1では、初期設定処理を実行し、ステップS1-2に移行する。初期設定処理では、ROM220から起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定を行う。
ステップS1-2では、ウェイト処理時間設定処理を実行し、ステップS1-3に移行する。ウェイト処理時間設定処理では、所定のウェイト処理時間を、タイマカウンタに設定する。そして、タイマカウンタによる設定したウェイト処理時間の計測を開始する。また、RAMクリア信号の読み込みを行う。
ここで、パチンコ機1には、ラムクリアスイッチ(図示せず)が設けられている。そして、ラムクリアスイッチが押下操作されている状態で電源が投入されると、ラムクリア信号が入力ポート240(入力ポート1)に入力される。
RAMクリア信号読込処理では、入力ポート240のラムクリア信号に対応する受信記憶領域に設定されている値(「1」又は「0」)を読み込む。
【0094】
ステップS1-3では、ステップS1-2で設定したウェイト処理時間が経過したか否かを判定し、ウェイト処理時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS1-4に移行し、ウェイト処理時間が経過していないと判定した場合(No)には、ステップS1-3の処理を繰り返す。
ステップS1-4では、RAMアクセス許可処理を実行して、ステップS1-5に移行する。RAMアクセス許可処理では、RAM230のワーク領域へのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
具体的には、RAMアクセス許可処理では、RAM230の所定領域において、RAMプロテクト値として、アクセス許可に対応する値を記憶する。これにより、CPU210によるRAM230へのアクセスが許可された状態となる。
ステップS1-5では、RAM230のバックアップ有効フラグ領域に「1」が設定されているか否かを判定し、バックアップ有効フラグ領域に「1」が設定されていると判定した場合(Yes)には、ステップS1-6に移行し、バックアップ有効フラグ領域に「0」が設定されていると判定した場合(No)には、ステップS1-17に移行する。
【0095】
ステップS1-6では、使用領域チェックサム算出処理を実行し、ステップS1-7に移行する。使用領域チェックサム算出処理では、バックアップ情報のうち、RAM230の使用領域M1(F000H~F1FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。
ステップS1-7では、使用外領域チェックサム算出処理を実行し、ステップS1-8に移行する。使用外領域チェックサム算出処理では、バックアップ情報のうち、RAM230の使用外領域M2(F210H~F228H)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。
ステップS1-8では、ステップS1-6,S1-7で算出したチェックサムが正常であるか否かを判定し、チェックサムが正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS1-9に移行し、チェックサムが正常でないと判定した場合(No)には、ステップS1-17に移行する。
ここで、「ステップS1-6で算出した使用領域M1のチェックサムの値が、チェックサムバッファ領域に保存されている使用領域M1のチェックサムの値と一致していること」及び「ステップS1-7で算出した使用外領域M2のチェックサムの値が、チェックサムバッファ領域に保存されている使用外領域M2のチェックサムの値と一致していること」の両方の条件を満たす場合には、チェックサムが正常であると判定する。
一方、「ステップS1-6で算出した使用領域M1のチェックサムの値が、チェックサムバッファ領域に保存されている使用領域M1のチェックサムの値と一致していること」及び「ステップS1-7で算出した使用外領域M2のチェックサムの値が、チェックサムバッファ領域に保存されている使用外領域M2のチェックサムの値と一致していること」のうち、少なくとも一方の条件を満していない場合には、チェックサムが正常でないと判定する。
【0096】
ステップS1-9では、ステップS1-2で読み込んだ値(ラムクリア信号に対応する受信記憶領域に設定されている値)に基づいて、ラムクリア信号が入力されているか否かを判定し、ラムクリア信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS1-10に移行し、ラムクリア信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS1-18に移行する。
ステップS1-10では、バックアップ有効フラグ解除処理を実行し、ステップS1-11に移行する。バックアップ有効フラグ解除処理では、RAM230のバックアップ有効フラグ領域に「0」を設定する。
ステップS1-11では、電源復帰時初期化処理を実行し、ステップS1-12に移行する。電源復帰時初期化処理では、RAM230のうち、電源復帰時(電源遮断前のデータを維持するとき)に初期化(クリア)すべきデータを初期化する。
ステップS1-12では、電源復帰時サブコマンド送信処理を実行し、ステップS1-13に移行する。電源復帰時サブコマンド送信処理では、電源遮断から復帰したことを指定するサブコマンド(主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンド)を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。また、設定情報記憶領域に設定されている値を指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-13では、電源復帰時払出コマンド送信処理を実行し、ステップS1-14に移行する。電源復帰時払出コマンド送信処理では、電源遮断から復帰したことを指定する払出コマンド(主制御回路200から払出制御回路400に対して送信される制御コマンド)を、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。
【0097】
ステップS1-14では、演出復帰用サブコマンド送信処理を実行し、ステップS1-15に移行する。演出復帰用サブコマンド送信処理では、演出復帰用のサブコマンド(電源復帰時フェーズ指定コマンド、遊技状態指定コマンド、電源復帰指定コマンド等)を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ここで、「電源復帰時フェーズ指定コマンド」は、演出を復帰する特別遊技フェーズを指定する制御コマンドである。
演出復帰用サブコマンド送信処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている特別遊技フェーズフラグ領域の値に基づいて、現在の特別遊技フェーズを確認する。そして、確認した特別遊技フェーズを指定する電源復帰時フェーズ指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
また、RAM230の時短制御フラグ領域の値を確認して、この確認結果に対応する情報を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-15では、割込み設定処理を実行し、ステップS1-16に移行する。割込み初期設定処理では、周辺デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。
具体的には、CPU210は、割込みベクタレジスタを設定し、また、CTCに割込みカウント値(本実施形態では、4.0[ms])を設定する。
【0098】
ステップS1-16では、設定値変更許可処理を実行し、メインループ処理(ステップS2-1)に移行する。
設定値変更許可処理では、まず、設定値変更許可条件を満たしているか否かを判定する。そして、設定値変更許可条件を満たしていると判定した場合には、RAM230の設定値変更許可フラグ領域に「1」を設定する。一方、設定値変更許可条件を満たしていないと判定した場合には、RAM230の設定値変更許可フラグ領域に「0」を設定する。
本実施形態では、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「内枠ユニット3が開放されていること(または、前枠ユニット4が開放されていること)」の両方の条件を満たす場合に、設定値変更条件を満たすと判定する。
一方、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「内枠ユニット3が開放されていること(または、前枠ユニット4が開放されていること)」のうち、少なくとも一方の条件を満たしていない場合に、設定値変更条件を満たしていないと判定する。
なお、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「扉開放情報(外部信号)の出力中であること」の両方の条件を満たす場合に、設定値変更条件を満たすと判定し、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「扉開放情報(外部信号)の出力中であること」のうち、少なくとも一方の条件を満たしていない場合に、設定値変更条件を満たしていないと判定する構成としても構わない。
【0099】
ステップS1-17では、使用外領域初期化処理を実行し、ステップS1-18に移行する。使用外領域初期化処理では、RAM230のうち、使用外領域M2を初期化する。
具体的には、使用外領域初期化処理では、使用外領域M2に記憶されている情報をクリア(初期化)する。これにより、使用外領域M2のワーク領域及びスタック領域が、全て初期化され、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容が消去される。
ステップS1-18では、使用領域初期化処理を実行し、ステップS1-19に移行する。使用領域初期化処理では、RAM230のうち、使用領域M1を初期化する。
具体的には、使用領域初期化処理では、使用領域M1に記憶されている情報をクリア(初期化)する。これにより、使用領域M1のワーク領域及びスタック領域が、全て初期化され、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容が消去される。
すなわち、各種フラグ領域(時短制御フラグ領域、特別遊技フェーズフラグ領域、普通遊技フェーズフラグ領域等)の値として、所定の初期値が設定される。また、各種カウンタ領域(時短カウンタ領域、大当り後回転数カウンタ領域等)の値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)が設定される。さらに、設定情報記憶領域において、所定の初期値(本実施形態では、「3」)が設定される。
特に、遊タイムカウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「600」)が設定される。また、RAM230の時短制御フラグ領域において、通常状態に対応する値(本実施形態では、「0」)が設定されるとともに、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ・第3時短カウンタ・第4時短カウンタ)の値として、「0」が設定される。
本実施形態では、チェックサムが正常でない場合には、使用外領域M2が初期化された後に、使用領域M1が初期化される。一方、チェックサムが正常である場合には、RAMクリア信号が入力されている場合にのみ、使用領域M1が初期化される。
これによって、チェックサムが正常である限り、RAMクリア信号が入力されても、使用外領域M2が初期化されないため、RAMクリアスイッチが操作された場合であっても、ベース比率に関する情報(使用外領域M2に記憶されている情報)を維持することが可能となる。
【0100】
ステップS1-19では、RAMクリア時サブコマンド送信処理を実行し、ステップS1-20に移行する。RAMクリア時サブコマンド送信処理では、RAMクリアを実行されたことを指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。また、設定情報記憶領域に設定されている値(設定値=「3」)を指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-20では、RAMクリア時払出コマンド送信処理を実行し、ステップS1-14に移行する。RAMクリア時払出コマンド送信処理では、RAMクリアを実行されたことを指定する払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。
【0101】
次に、CPU210が実行するメインループ処理を説明する。
図10は、メインループ処理を示すフローチャートである。
CPU210は、
図9に示すCPU初期化処理(ステップS1-16)が終了すると、
図10に示すメインループ処理を開始する。メインループ処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、メインループ処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
【0102】
メインループ処理が開始されると、まず、ステップS2-1に移行する。
ステップS2-1では、割込み禁止処理を実行して、ステップS2-2に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、後述する電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS2-2では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS2-3に移行する。初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ここで、「初期値乱数」とは、プログラム上で発生する乱数であるソフト乱数(当り図柄乱数、リーチモード乱数、変動パターン乱数等)の初期値及び終了値を決定するための乱数である。
すなわち、ソフト乱数を発生させるループカウンタの値は、予め設定された初期値から終了値までの範囲内において更新される。そして、ソフト乱数を発生させるループカウンタの初期値及び終了値は、ループカウンタの値が終了値に達するごとに変更される。この際、ループカウンタの初期値及び終了値は、初期値乱数に基づいて決定される。
【0103】
ステップS2-3では、主コマンド解析処理を実行し、ステップS2-4に移行する。主コマンド解析処理では、払出制御回路400から受信した主コマンド(払出制御回路400から主制御回路200に対して送信される制御コマンド)を解析し、解析結果に応じた処理を実行する。
ステップS2-4では、サブコマンド送信処理を実行し、ステップS2-5に移行する。サブコマンド送信処理では、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶されているサブコマンドを、出力ポート250(コマンド出力ポート1)の送信用データレジスタに対して出力する。
これによって、送信用データレジスタに入力されたサブコマンドは、FIFOバッファに記憶(格納)される。そして、FIFOバッファに記憶されたサブコマンドは、送信用シフトレジスタによって、所定の順番で、演出制御回路300に対して送信される。
ステップS2-5では、割込み許可処理を実行し、ステップS2-6に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS2-5の割込み許可処理が実行されてからステップS2-1の割込み禁止処理が実行されるまでの期間中が、電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
ステップS2-6では、その他乱数更新処理を実行し、ステップS2-1に移行する。その他乱数更新処理では、ソフト乱数のうち当り図柄乱数を除いたもの(リーチモード乱数、変動パターン乱数等)の更新を行う。
【0104】
次に、CPU210が実行する電源遮断時退避処理を説明する。
図11は、電源遮断時退避処理を示すフローチャートである。
電源回路600には、電源遮断検出回路(図示せず)が接続されている。そして、電源遮断検出回路は、電源回路600が供給する電源電圧を監視して、電源電圧の値が所定の基準値を下回った場合に、電源遮断予告信号を主制御回路200に対して出力する。
CPU210は、電源遮断予告信号を受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図11に示す電源遮断時退避処理を開始する。電源遮断時退避処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、電源遮断時退避処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
電源遮断時退避処理が開始されると、まず、ステップS3-1に移行する。
【0105】
ステップS3-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS3-2に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
ステップS3-2では、電源遮断予告信号読込処理を実行し、ステップS3-3に移行する。電源遮断予告信号読込処理では、電源遮断検出回路からの電源遮断予告信号の読み込みを行う。
具体的には、電源遮断予告信号読込処理では、入力ポート240の電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値(「1」又は「0」)を読み込む。
ステップS3-3では、ステップS3-2で読み込んだ値(電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値)に基づいて、電源遮断検出回路から電源遮断予告信号が入力されているか否かを判定(ビットチェック)し、電源遮断予告信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS3-4に移行し、電源遮断予告信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS3-14に移行する。
【0106】
ステップS3-4では、出力ポート停止処理を実行し、ステップS3-5に移行する。出力ポート停止処理では、出力ポート250(出力ポート0~出力ポート4)による制御信号及び制御コマンドの出力を停止する。また、入力ポート240(入力ポート0~入力ポート3)への検出信号の入力を停止する。
特に、出力ポート停止処理では、各出力ポート0,1,4のポートレジスタに含まれる全てのビットの値が初期化される。これによって、メイン表示器60の点灯を制御するための各データ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)の出力が停止される。また、メイン表示器60及び性能表示装置61の点灯を制御するための各コモン信号(「COM0」~「COM3」)の出力が停止される。さらに、性能表示装置61の点灯を制御するための各データ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)の出力が停止される。
【0107】
ステップS3-5では、使用領域チェックサム保存処理を実行し、ステップS3-6に移行する。使用領域チェックサム保存処理では、RAM230の使用領域M1(F000H~F1FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。そして、算出したチェックサムの値を、チェックサムバッファ領域に保存する。
ステップS3-6では、使用外領域チェックサム保存処理を実行し、ステップS3-7に移行する。使用外領域チェックサム保存処理では、RAM230の使用外領域M2(F210H~F228H)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。そして、算出したチェックサムの値を、チェックサムバッファ領域に保存する。
ステップS3-7では、バックアップ有効フラグ設定処理を実行し、ステップS3-8に移行する。バックアップ有効フラグ設定処理では、RAM230のバックアップ有効フラグ領域に「1」を設定する。
ステップS3-8では、RAMアクセス禁止処理を実行し、ステップS3-9に移行する。RAMアクセス禁止処理では、RAM230のワーク領域へのアクセスを禁止するための処理を実行する。
具体的には、RAMアクセス禁止処理では、RAM230の所定領域において、RAMプロテクト値として、アクセス禁止に対応する値を記憶する。これにより、CPU210によるRAM230のワーク領域(使用禁止領域及びスタック領域を含む)に対するアクセスが禁止された状態となる。
【0108】
ステップS3-9では、ループカウンタ設定処理を実行し、ステップS3-10に移行する。ループカウンタ設定処理では、復帰判定用ループカウンタの値として、所定の電源遮断予告信号読込回数を設定する。
ステップS3-10では、電源遮断予告信号読込処理を実行し、ステップS3-11に移行する。電源遮断予告信号読込処理では、電源遮断検出回路からの電源遮断予告信号の読み込みを行う。
具体的には、電源遮断予告信号読込処理では、入力ポート240の電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値(「1」又は「0」)を読み込む。
ステップS3-11では、ステップS3-10で読み込んだ値(電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値)に基づいて、電源遮断検出回路から電源遮断予告信号が入力されているか否かを判定し、電源遮断予告信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS3-12に移行し、電源遮断予告信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS3-9に移行する。
【0109】
ステップS3-12では、ループカウンタ更新処理を実行し、ステップS3-13に移行する。ループカウンタ更新処理では、復帰判定用ループカウンタの値から、「1」を減算する。
ステップS3-13では、復帰判定用ループカウンタの値が「0」であるか否かを判定し、復帰判定用ループカウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、CPU初期化処理(ステップS1-1)に移行し、復帰判定用ループカウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS3-10に移行する。
ステップS3-14では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS3-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0110】
次に、CPU210が実行するタイマ割込み処理を説明する。
図12は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
周波数発生回路260は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。
CPU210は、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図12に示すタイマ割込み処理を開始する。メインループ処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、メインループ処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、ステップS4-1に移行する。
ステップS4-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS4-2に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
ステップS4-2では、割込み許可処理を実行し、ステップS4-3に移行する。割込み許可処理では、割込みを許可する。
ステップS4-3では、設定値管理処理を実行し、ステップS4-4に移行する。設定値管理処理については、後述する。
【0111】
ステップS4-4では、ダイナミックポート出力処理を実行し、ステップS4-5に移行する。ダイナミックポート出力処理では、メイン表示器60及び性能表示装置61を構成する各LEDに対して、制御信号を出力する。
具体的には、ダイナミックポート出力処理では、まず、出力ポート0のポートレジスタに含まれる全てのビットの値を初期化する。これによって、各データ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)の出力が停止される(ローレベルとなる)。
次に、出力ポート4のポートレジスタに含まれる全てのビットの値を初期化する。これによって、各データ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)の出力が停止される(ローレベルとなる)。
次に、RAM230のダイナミックポート出力要求バッファに含まれるコモン信号制御データ設定領域に設定されているコモン信号制御データを更新する。これによって、ダイナミックポート出力処理が実行されるごとに、出力するコモン信号(ハイレベルとするコモン信号)が切り替えられる。なお、本実施形態では、メイン表示器60及び性能表示装置61は、共通のコモン信号により点灯制御される。
次に、コモン信号制御データ設定領域に設定されているコモン信号制御データにしたがって、出力ポート1による各コモン信号(「COM0」~「COM3」のそれぞれ)の出力を制御する。
次に、RAM230のダイナミックポート出力要求バッファに含まれるメイン表示器データ信号制御データ設定領域に設定されているメイン表示器データ信号制御データにしたがって、出力ポート0による各データ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)の出力を制御する。
次に、RAM230のダイナミックポート出力要求バッファに含まれる性能表示装置データ信号制御データ設定領域に設定されている性能表示装置データ信号制御データにしたがって、出力ポート4による各データ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)の出力を制御する。
【0112】
ステップS4-5では、ポート入力処理を実行し、ステップS4-6に移行する。ポート入力処理では、最新のスイッチ状態を正確に取得する。
具体的には、ポート入力処理では、入力ポート240(入力ポート0~入力ポート3)に入力される各検出信号について、オン状態が発生しているか否かを判定する。この際、各検出信号(各検出スイッチ・検出センサ)に対応する受信記憶領域に設定されている情報に基づいて、当該検出信号のオン状態が発生しているか否かを判定する。そして、各検出信号についてオン状態が発生していると判定した場合には、当該検出信号についてオン状態が発生(検出)したことを示す情報を、RAM230の所定領域に保存する。
ここで、「オン状態」とは、当該検出信号が入力されていない状態(ローレベル)から当該検出信号が入力されている状態(ハイレベル)に変化した状態をいう。
【0113】
ステップS4-6では、タイマ更新処理を実行し、ステップS4-7に移行する。タイマ更新処理では、各種タイマを更新する。具体的には、タイマ更新処理では、各種タイマカウンタ(特別遊技タイマ、普通遊技タイマ、外部情報タイマ等)の値を更新する。
ステップS4-7では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS4-8に移行する。ステップS4-7の初期値乱数更新処理は、ステップS2-2の初期値乱数更新処理と同一の処理となっている。具体的には、初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS4-8では、当り図柄乱数更新処理を実行し、ステップS4-9に移行する。当り図柄乱数更新処理では、ソフト乱数のうち、当り図柄乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS4-9では、スイッチ管理処理を実行し、ステップS4-10に移行する。スイッチ管理処理では、各スイッチ101,102,104a,104b,105の状態(オン状態の検出の有無)に応じた処理(各種乱数の取得等)を実行する。スイッチ管理処理については、後述する。
【0114】
ステップS4-10では、加算数算定処理を実行し、ステップS4-11に移行する。加算数算定処理では、後述するアウト球数カウンタに加算する値と、後述する払出数カウンタに加算する値と、を算出・設定する。
すなわち、加算数算定処理では、まず、所定の遊技状態であるか否かを判定する。そして、所定の遊技状態でないと判定した場合には、後述する非所定遊技状態時加算数算定処理を実行する。一方、所定の遊技状態であると判定した場合には、後述する所定遊技状態時加算数算定処理を実行する。
本実施形態では、時短制御の停止中である場合には、所定の遊技状態であると判定する。一方、時短制御の実行中である場合には、所定の遊技状態でないと判定する。
【0115】
非所定遊技状態時加算数算定処理では、まず、アウト球数加算値記憶領域に記憶されている値をクリアするとともに、払出数加算値記憶領域に記憶されている値をクリアする。
次に、RAM230のアウト球数加算値記憶領域において、アウト球数カウンタに加算する値として、「0」を設定する。
次に、RAM230の払出数加算値記憶領域において、払出数カウンタに加算する値として、「0」を設定する。
【0116】
一方、所定遊技状態時加算数算定処理では、まず、アウト球数加算値記憶領域に記憶されている値をクリアするとともに、払出数加算値記憶領域に記憶されている値をクリアする。また、払出数算出用カウンタの値として、「0」を設定する。
次に、アウトスイッチ109のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、アウトスイッチ109のオン状態を検出したと判定した場合には、RAM230のアウト球数加算値記憶領域において、アウト球数カウンタに加算する値として、「1」を設定する。一方、アウトスイッチ109のオン状態を検出していないと判定した場合には、RAM230のアウト球数加算値記憶領域において、アウト球数カウンタに加算する値として、「0」を設定する。
次に、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したと判定した場合には、払出数算出用カウンタの値に、左他入賞口55a~55cへの遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「10」を加算する。一方、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出していないと判定した場合には、払出数算出用カウンタの値への加算を実行しない。
次に、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したと判定した場合には、払出数算出用カウンタの値に、第1始動口51への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「3」を加算する。特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出していないと判定した場合には、払出数算出用カウンタの値への加算を実行しない。
次に、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したと判定した場合には、払出数算出用カウンタの値に、第2始動口52への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「1」を加算する。特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出していないと判定した場合には、払出数算出用カウンタの値への加算を実行しない。
次に、RAM230の払出数加算値記憶領域において、払出数カウンタに加算する値として、払出数算出用カウンタの値を設定する。
【0117】
ステップS4-11では、特別遊技管理処理を実行し、ステップS4-12に移行する。特別遊技管理処理では、特図表示装置(特
図1表示装置及び特
図2表示装置)の動作及び特別電動役物53a,54aの動作を管理する。特別遊技管理処理については、後述する。
ステップS4-12では、普通遊技管理処理を実行し、ステップS4-13に移行する。普通遊技管理処理では、普図表示装置の動作及び普通電動役物52aの動作を管理する。普通遊技管理処理については、後述する。
ステップS4-13では、エラー管理処理を実行し、ステップS4-14に移行する。エラー管理処理では、各種エラー(異常状態)を判定し、判定結果に応じた設定を行う。
【0118】
ステップS4-14では、入賞口スイッチ処理を実行し、ステップS4-15に移行する。入賞口スイッチ処理では、各スイッチ101,102,103a,103b,106の状態(オン状態の検出の有無)に応じた処理(各種カウンタの更新等)を実行する。
具体的には、入賞口スイッチ処理では、まず、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したと判定した場合には、賞球制御カウンタ4の値に、「1」を加算するとともに、第1始動口51への遊技球の入球を指定する入賞指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
次に、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したと判定した場合には、賞球制御カウンタ5の値に、「1」を加算するとともに、第2始動口52への遊技球の入球を指定する入賞指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
次に、第1カウントスイッチ103aのオン状態を検出したか否かを判定する。そして、第1カウントスイッチ103aのオン状態を検出したと判定した場合には、賞球制御カウンタ1の値に、「1」を加算するとともに、第1大入賞口53への遊技球の入球を指定する入賞指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
次に、第2カウントスイッチ103bのオン状態を検出したか否かを判定する。そして、第2カウントスイッチ103bのオン状態を検出したと判定した場合には、賞球制御カウンタ1の値に、「1」を加算するとともに、第2大入賞口54への遊技球の入球を指定する入賞指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
次に、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したと判定した場合には、賞球制御カウンタ2の値に、「1」を加算するとともに、左他入賞口55a~55cへの遊技球の入球を指定する入賞指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0119】
ステップS4-15では、払出制御管理処理を実行し、ステップS4-16に移行する。払出制御管理処理では、ステップS4-14で設定された賞球制御カウンタの値に基づいて、払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを送信する。
本実施形態では、賞球制御カウンタとして、大入賞口53,54に入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ1と、左他入賞口55a~55cに入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ2と、第1始動口51に入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ4と、第2始動口52に入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ5と、が設定されている。
【0120】
そして、払出制御管理処理では、まず、賞球制御カウンタ1の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ1の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、15[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御回路400に対して送信される。その後、払出制御回路400は、遊技球払出装置440による当該賞球の払い出しが完了すると、当該払い出しの完了を指定する主コマンドを、主制御回路200に対して送信する。そして、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ1の値から「1」が減算される。
次に、賞球制御カウンタ2の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ2の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、10[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御回路400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ2の値から「1」が減算される。
次に、賞球制御カウンタ4の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ4の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、3[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御回路400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ4の値から「1」が減算される。
次に、賞球制御カウンタ5の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ5の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、1[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御回路400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ5の値から「1」が減算される。
【0121】
ステップS4-16では、発射位置指定管理処理を実行し、ステップS4-17に移行する。発射位置指定管理処理では、発射位置の指定に関する処理を実行する。
具体的には、発射位置指定管理処理では、左側遊技領域RLへの遊技球の打ち出しを指定する状態から右側遊技領域RRへの遊技球の打ち出しを指定する状態への変更時(小当り遊技状態の開始時等)に、右側遊技領域RRへの遊技球の打ち出しを指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、右側遊技領域RRへの遊技球の打ち出しを指定するサブコマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0122】
ステップS4-17では、外部情報管理処理を実行し、ステップS4-18に移行する。外部情報管理処理では、ホールコンピュータ450(または、データ表示装置)に対して出力する外部情報(外部信号)を設定する。
本実施形態では、パチンコ機1から外部装置(ホールコンピュータ450、データ表示装置等の電子機器)に対して出力される外部情報として、図柄確定回数情報、始動口情報、大当り情報、セキュリティ情報、アウト口払出数情報、設定値変更中情報等が規定されている。
「図柄確定回数情報」は、特別図柄抽選(特別図柄の変動表示及び停止表示)の実行回数に関する外部情報となっている。CPU210は、特別図柄の停止表示の実行回数が所定回数に達するごとに、図柄確定回数情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ450(または、データ表示装置)に対して出力する。
「始動口情報」は、始動口51,52への遊技球の入球に関する外部情報となっている。CPU210は、始動口スイッチ101,102から入力される検出信号のオン状態が検出されるごとに、始動口情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ450(または、データ表示装置)に対して出力する。
「大当り情報」は、大当り遊技状態の生起に関する外部情報となっている。主制御回路200は、大当り遊技状態が生起されるごとに、大当り情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ450(または、データ表示装置)に対して出力する。
「アウト口払出情報」は、排出路から排出された遊技球数(または、アウト口57,58から排出された遊技球数)に関する外部情報となっている。CPU210は、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値に達するごとに、アウト口払出数情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ450に対して出力する。
「設定値変更中情報」は、設定値の変更中であること(設定値変更許可条件を満たしていること)を示す外部情報となっている。CPU210は、設定値変更中フラグ領域に「1」が設定されている期間中、常時、設定値変更中情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ450に対して出力する。
【0123】
外部情報管理処理では、外部情報用確定回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用確定回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、図柄確定回数情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用確定回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、図柄確定回数情報(外部信号)が、ホールコンピュータ450に対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用始動口入球回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用始動口入球回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、始動口情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用始動口入球回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、始動口情報(外部信号)が、ホールコンピュータ450に対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用大当り回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用大当り回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、大当り情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用大当り回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、大当り情報(外部信号)が、ホールコンピュータ450に対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値(本実施形態では、10[球])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、アウト口払出情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用アウト球数カウンタの値から所定値(本実施形態では、10[球])を減算する。これによって、アウト口払出情報(外部信号)が、ホールコンピュータ450に対して出力される。
さらに、外部情報管理処理では、設定値変更中フラグ領域に「1」が設定されているか否かを判定する。そして、設定値変更中フラグ領域に「1」が設定されていると判定した場合には、設定値変更中情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、設定値変更中情報(外部信号)が、ホールコンピュータ450に対して出力される。
【0124】
ステップS4-18では、試験信号管理処理を実行し、ステップS4-19に移行する。試験信号管理処理では、試験用の情報(試験信号)を設定する。
試験信号管理処理は、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、試験信号管理処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。試験信号管は、タイマ割込み処理の実行中に呼び出される。
具体的には、試験信号管理処理では、内部状態(大当り遊技状態、時短制御の実行状態、特別図柄抽選の確率状態等)を示す試験用の情報(試験信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
ステップS4-19では、性能表示装置制御処理を実行し、ステップS4-20に移行する。性能表示装置制御処理については、後述する。
ステップS4-20では、LED表示設定処理を実行し、ステップS4-21に移行する。LED表示設定処理では、所定の表示装置を点灯制御するための制御データ(駆動データ)を、RAM230のダイナミックポート出力要求バッファに設定する。
ステップS4-21では、ソレノイドデータ設定処理を実行し、ステップS4-22に移行する。ソレノイドデータ設定処理では、各ソレノイド64~67に対して出力する制御データ(駆動データ)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶(設定)する。
【0125】
ステップS4-22では、ポート出力処理を実行し、ステップS4-23に移行する。ポート出力処理では、ホールコンピュータ450、各ソレノイド64~67等に対して、各種信号を出力する。
具体的には、ポート出力処理では、ポート出力要求バッファに設定されている各種情報(外部信号、制御信号等)を、出力ポート250(出力ポート2,出力ポート3)に対して出力する。これによって、ポート出力要求バッファに設定されている外部信号が、ホールコンピュータ450に対して出力される。また、ポート出力要求バッファに設定されている駆動信号に基づいて、各ソレノイド64~67が駆動制御される。
ステップS4-23では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS4-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0126】
次に、ステップS4-3の設定値管理処理を説明する。
図13は、設定値管理処理を示すフローチャートである。
設定値管理処理は、ステップS4-3において実行されると、
図13に示すように、まず、ステップS29-1に移行する。
ステップS29-1では、設定値変更許可フラグ領域に「1」が設定されているか否かを判定し、設定値変更許可フラグ領域に「1」が設定されていると判定した場合(Yes)には、ステップS29-2に移行し、設定値変更許可フラグ領域に「0」が設定されていると判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。
【0127】
ステップS29-2では、設定値変更許可条件を満たしているか否かを判定し、設定値変更許可条件を満たしていると判定した場合(Yes)には、ステップS29-3に移行し、設定値変更許可条件を満たしていないと判定した場合(No)には、ステップS29-6に移行する。
上記のように、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「内枠ユニット3が開放されていること(または、前枠ユニット4が開放されていること)」の両方の条件を満たす場合には、設定値変更条件を満たすと判定する。
一方、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「内枠ユニット3が開放されていること(または、前枠ユニット4が開放されていること)」のうち、少なくとも一方の条件を満たしていない場合には、設定値変更条件を満たしていないと判定する。
なお、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「扉開放情報(外部信号)の出力中であること」の両方の条件を満たす場合には、設定値変更条件を満たすと判定し、「キー回転検出スイッチ111から検出信号が入力されていること」及び「扉開放情報(外部信号)の出力中であること」のうち、少なくとも一方の条件を満たしていない場合には、設定値変更条件を満たしていないと判定する構成としても構わない。
【0128】
ステップS29-3では、設定値選択スイッチ112から検出信号が入力されているか否かを判定し、設定値選択スイッチ112から検出信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS29-4に移行し、設定値選択スイッチ112から検出信号が入力されていないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。
ステップS29-4では、設定値変更処理を実行し、ステップS29-5に移行する。設定値変更処理では、設定情報記憶領域に設定されている値(設定値)を変更する。ここで、本実施形態では、設定値選択スイッチ112から検出信号が入力されるごとに、所定順序(例えば、設定値=「1」、設定値=「2」、設定値=「3」、設定値=「4」、設定値=「5」、設定値=「6」、設定値=「1」、設定値=「2」・・・)で、設定値が変更される。
【0129】
ステップS29-5では、設定値表示更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。設定値表示更新処理では、設定値表示装置62における設定値の表示を更新する。
具体的には、設定値表示更新処理では、まず、設定情報記憶領域に設定されている値(変更後の設定値)を指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
設定値表示更新処理では、次に、設定値表示カウンタに、設定情報記憶領域に設定されている値(変更後の設定値)と同一の値を設定する。これによって、設定値表示装置62を構成する所定数のセグメントのうち、設定値表示カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御される。
なお、本実施形態では、設定値変更許可条件を満たしている期間中にのみ、設定値表示装置62における設定値の表示が実行される。
【0130】
ステップS29-6では、設定値変更終了処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。
設定値変更終了処理では、設定値変更許可フラグ領域に「0」を設定する。また、設定値表示カウンタの値を初期化(クリア)する。これによって、設定値表示装置62を構成する全てのセグメントが消灯する(設定値表示装置62における設定値の表示が終了する)。
【0131】
次に、ステップS4-9のスイッチ管理処理を説明する。
図14は、スイッチ管理処理を示すフローチャートである。
スイッチ管理処理は、ステップS4-9において実行されると、
図14に示すように、まず、ステップS5-1に移行する。
ステップS5-1では、ゲートスイッチ104a,104bのオン状態を検出したか否かを判定し、ゲートスイッチ104a,104bのオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-2に移行し、ゲートスイッチ104a,104bのオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-3に移行する。
ステップS5-2では、普図始動球検出処理を実行し、ステップS5-3に移行する。普図始動球検出処理については、後述する。
【0132】
ステップS5-3では、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したか否かを判定し、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-4に移行し、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-5に移行する。
ステップS5-4では、特
図1始動球検出処理を実行し、ステップS5-5に移行する。特
図1始動球検出処理については、後述する。
ステップS5-5では、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したか否かを判定し、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-6に移行し、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-7に移行する。
ステップS5-6では、特
図2始動球検出処理を実行し、ステップS5-7に移行する。特
図2始動球検出処理については、後述する。
ステップS5-7では、V領域スイッチ105のオン状態を検出したか否かを判定し、V領域スイッチ105のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-8に移行し、V領域スイッチ105のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-10)に移行する。
【0133】
ステップS5-8では、V通過検出処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-10)に移行する。
V通過検出処理では、まず、V有効期間中であるか否かを判定する。
「V有効期間」は、1回目のラウンド(小当り遊技)の開始から、1回目のラウンドの終了後の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)が経過するまでの期間となっている。
そして、V有効期間中であると判定した場合には、RAM230のV入賞フラグ領域に「1」を設定するとともに、V入賞指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
一方、V有効期間中でないと判定した場合には、当該処理を終了して次の処理(ステップS4-10)に移行する。
本実施形態では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(特別遊技フェーズ)が、「第1大入賞口開放制御状態」又は「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、V入賞有効期間中であると判定し、他の特別遊技フェーズに対応する値である場合には、V入賞有効期間中でないと判定する。
【0134】
次に、ステップS5-2の普図始動球検出処理を説明する。
図15は、普図始動球検出処理を示すフローチャートである。
普図始動球検出処理は、ステップS5-2において実行されると、
図15に示すように、まず、ステップS6-1に移行する。
ステップS6-1では、普図乱数取得処理を実行し、ステップS6-2に移行する。普図乱数取得処理では、当り乱数(乱数値)を、普通図柄抽選に対応するループカウンタから取得(ロード)する。
ステップS6-2では、普図保留数カウンタの値が上限値(本実施形態では、「1」)であるか否かを判定し、普図保留数カウンタの値が上限値でないと判定した場合(No)には、ステップS6-3に移行し、普図保留数カウンタの値が上限値であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-3)に移行する。
【0135】
ステップS6-3では、普図保留数カウンタ更新処理を実行し、ステップS6-4に移行する。普図保留数カウンタ更新処理では、普図保留数カウンタの値に、「1」を加算する。
ステップS6-4では、普図乱数保存処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-3)に移行する。普図乱数保存処理では、ステップS6-1で取得した当り乱数を、普図遊技情報として、RAM230の普図遊技情報記憶領域に記憶する。
【0136】
次に、ステップS5-4の特
図1始動球検出処理を説明する。
図16は、特
図1始動球検出処理を示すフローチャートである。
特
図1始動球検出処理は、ステップS5-4において実行されると、
図16に示すように、まず、ステップS7-1に移行する。
ステップS7-1では、特別図柄識別値設定処理を実行し、ステップS7-2に移行する。特別図柄識別値設定処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域において、第1特別図柄抽選に対応する特別図柄識別値を設定する。また、外部情報用始動口入球回数カウンタの値に「1」を加算する。
ステップS7-2では、保留数カウンタアドレス設定処理を実行し、ステップS7-3に移行する。保留数カウンタアドレス設定処理では、RAM230の保留数カウンタアドレス設定領域において、特
図1保留数カウンタのアドレスを設定する。
ステップS7-3では、特別図柄乱数取得処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5)に移行する。特別図柄乱数取得処理については、後述する。
【0137】
次に、ステップS5-6の特
図2始動球検出処理を説明する。
図17は、特
図2始動球検出処理を示すフローチャートである。
特
図2始動球検出処理は、ステップS5-6において実行されると、
図17に示すように、まず、ステップS8-1に移行する。
ステップS8-1では、特別図柄識別値設定処理を実行し、ステップS8-2に移行する。特別図柄識別値設定処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域において、第2特別図柄抽選に対応する特別図柄識別値を設定する。また、外部情報用始動口入球回数カウンタの値に「1」を加算する。
ステップS8-2では、保留数カウンタアドレス設定処理を実行し、ステップS8-3に移行する。保留数カウンタアドレス設定処理では、RAM230の保留数カウンタアドレス領域において、特
図2保留数カウンタのアドレスを設定する。
ステップS8-3では、特別図柄乱数取得処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-7)に移行する。特別図柄乱数取得処理については、後述する。
【0138】
次に、ステップS7-3,S8-3の特別図柄乱数取得処理を説明する。
図18は、特別図柄乱数取得処理を示すフローチャートである。
特別図柄乱数取得処理は、ステップS7-3,S8-3において実行されると、
図18に示すように、まず、ステップS9-1に移行する。
ステップS9-1では、特別図柄識別値取得処理を実行し、ステップS9-2に移行する。特別図柄識別値取得処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域に設定されている特別図柄識別値を取得(ロード)する。
ステップS9-2では、特図保留数取得処理を実行し、ステップS9-3に移行する。特図保留数取得処理では、保留数カウンタアドレス領域に設定されているアドレスにより特定される特図保留数カウンタ(特
図1保留数カウンタ又は特
図2保留数カウンタ)の値(特
図1保留数又は特
図2保留数)を取得(ロード)する。
ステップS9-3では、特図乱数取得処理を実行し、ステップS9-4に移行する。特図乱数取得処理では、当り乱数、当り図柄乱数、リーチグループ乱数、リーチモード乱数、変動パターン乱数等の各種乱数(乱数値)を、各抽選に対応するループカウンタから取得(ロード)する。この際、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値に基づいて、対応するループカウンタを選択する。
ステップS9-4では、ステップS9-2で取得した特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が上限値であるか否かを判定し、特図保留数が上限値でないと判定した場合(No)には、ステップS9-5に移行し、特図保留数が上限値であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5又はS5-7)に移行する。
本実施形態では、特
図1保留数の上限値は、「4」に設定されている。一方、特
図2保留数の上限値は、「4」に設定されている。
ステップS9-5では、特図保留数カウンタ更新処理を実行し、ステップS9-6に移行する。特図保留数カウンタ更新処理では、保留数カウンタアドレス領域に設定されているアドレスにより特定される特図保留数カウンタ(特
図1保留数カウンタ又は特
図2保留数カウンタ)に設定されている値に、「1」を加算する。
【0139】
ステップS9-6では、特図乱数保存処理を実行し、ステップS9-7に移行する。特図乱数保存処理では、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特図遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)として、RAM230の特図遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域又は特
図2遊技情報記憶領域)に記憶する。
具体的には、RAM230は、特別図柄の報知表示の実行中の遊技情報が記憶される変動中遊技情報記憶領域と、始動判定が保留されている特
図1遊技情報が記憶される特
図1遊技情報記憶領域と、始動判定が保留されている特
図2遊技情報記憶領域と、を含んで構成されている。
特
図1遊技情報記憶領域は、特
図1遊技情報を記憶することが可能な記憶部として、4つの記憶部(第1記憶部~第4記憶部)を含んで構成されている。第1記憶部~第4記憶部には、互いに異なる優先順位が規定されている。すなわち、各記憶部の優先順位は、優先順位が高いものから順に、第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部、第4記憶部(上位→下位)となるように規定されている。そして、特
図1遊技情報記憶領域に記憶されている特
図1遊技情報は、優先順位が上位の記憶部に記憶されている特
図1遊技情報から順に、始動判定が実行される。
特
図2遊技情報記憶領域は、特
図2遊技情報を記憶することが可能な記憶部として、4つの記憶部(第1記憶部~第4記憶部)を含んで構成されている。第1記憶部~第4記憶部には、互いに異なる優先順位が規定されている。すなわち、各記憶部の優先順位は、優先順位が高いものから順に、第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部、第4記憶部(上位→下位)となるように規定されている。そして、特
図2遊技情報記憶領域に記憶されている特
図2遊技情報は、優先順位が上位の記憶部に記憶されている特
図2遊技情報から順に、始動判定が実行される。
そして、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第1特別図柄抽選に対応する値である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特
図1遊技情報として、特
図1遊技情報記憶領域に記憶する。この際、ステップS9-3で取得した各種乱数を、空いている記憶部のうち、優先順位が最も上位の記憶部に記憶する。具体的には、現在の特
図1保留数カウンタの値=「1」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第1記憶部に記憶する。一方、現在の特
図1保留数カウンタの値=「2」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第2記憶部に記憶する。現在の特
図1保留数カウンタの値=「3」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第3記憶部に記憶する。現在の特
図1保留数カウンタの値=「4」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第4記憶部に記憶する。
一方、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第2特別図柄抽選に対応する値である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特
図2遊技情報として、特
図2遊技情報記憶領域に記憶する。この際、ステップS9-3で取得した各種乱数を、空いている記憶部のうち、優先順位が最も上位の記憶部に記憶する。具体的には、現在の特
図2保留数カウンタの値=「1」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第1記憶部に記憶する。一方、現在の特
図2保留数カウンタの値=「2」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第2記憶部に記憶する。現在の特
図2保留数カウンタの値=「3」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第3記憶部に記憶する。現在の特
図2保留数カウンタの値=「4」である場合には、ステップS9-3で取得した各種乱数を、第4記憶部に記憶する。
【0140】
ステップS9-7では、保留数指定コマンド設定処理を実行し、ステップS9-8に移行する。保留数指定コマンド設定処理では、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。この際、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第1特別図柄抽選に対応する値である場合には、特
図1保留数が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶し、第2特別図柄抽選に対応する値である場合には、特
図2保留数が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0141】
ステップS9-8では、事前判定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5又はS5-7)に移行する。事前判定処理では、ステップS9-6で特図遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域又は特
図2遊技情報記憶領域)に保存(記憶)した遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)(以下、「事前判定遊技情報」とする)に基づいて、各種抽選結果を事前判定する。
本実施形態では、全ての遊技情報(特
図1遊技情報及び特
図2遊技情報)について、各種抽選結果の事前判定が実行される。
なお、大当り遊技状態の生起中に取得(記憶)された遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されない構成としても構わない。また、時短制御の停止中に取得(記憶)された特
図2遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されず、時短制御の実行中に取得(記憶)された特
図1遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されない構成としても構わない。
【0142】
事前判定処理では、まず、事前特図当落判定処理を実行する。
事前特図当落判定処理では、特別図柄抽選の結果(「小当り」、「時短」又は「はずれ」)を判定(事前特図当落判定)する。
ROM220には、特別図柄抽選の小当り値が登録された特図小当り抽選テーブルと、特別図柄抽選の時短値が登録された特図時短抽選テーブルと、が格納されている。また、特図小当り抽選テーブルとして、特
図1遊技情報に対応する特図小当り抽選テーブルと、特
図2遊技情報に対応する特図小当り抽選テーブルと、が格納されている。さらに、特図時短抽選テーブルとして、特
図1遊技情報に対応する特図時短抽選テーブルと、特
図2遊技情報に対応する特図時短抽選テーブルと、が格納されている。
事前特図当落判定処理では、まず、事前特図小当り判定処理が実行される。
事前特図小当り判定処理では、事前判定遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)に対応する特図小当り抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定遊技情報に含まれる当り乱数と、読み出した特図小当り抽選テーブルと、に基づいて、「小当り」に当選しているか否かを判定(事前特図小当り判定)する。
この際、事前判定遊技情報に含まれる当り乱数が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致している場合、「小当り」に当選していると判定する(特別図柄抽選の結果を「小当り」と判定する)。一方、事前判定遊技情報に含まれる当り乱数が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致していない場合、「小当り」に当選していないと判定する。
事前特図小当り判定処理により、「小当り」に当選していないと判定された場合、次に、事前特図時短判定処理が実行される。
事前特図時短判定処理では、事前判定遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)に対応する特図時短抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定遊技情報に含まれる当り乱数と、読み出した特図時短抽選テーブルと、に基づいて、「時短」に当選しているか否かを判定(事前特図時短判定)する。
この際、事前判定遊技情報に含まれる当り乱数が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致している場合、「時短」に当選していると判定する(特別図柄抽選の結果を「時短」と判定する)。一方、事前判定遊技情報に含まれる当り乱数が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致していない場合、「時短」に当選していないと判定する。
事前特図時短判定処理により、「時短」に当選していないと判定された場合、特別図柄抽選の結果を「はずれ」と判定する。
この際、上記のように、事前判定遊技情報の保留種別が特
図1遊技情報である場合、「小当り」及び「はずれ」のうち、何れかが判定される(「時短」が判定されることがない)。一方、事前判定遊技情報の保留種別が特
図2遊技情報である場合、「小当り」、「時短」及び「はずれ」のうち、何れかが判定される。
【0143】
事前判定処理では、次に、事前特図停止図柄判定処理を実行する。
事前特図停止図柄判定処理では、特別図柄の停止図柄の種別を判定(事前特図停止図柄判定)する。
事前特図停止図柄判定処理では、事前特図当落判定により「小当り」(当選)と判定された場合、小当り図柄の種別(当選種別)を判定(事前小当り図柄図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、小当り図柄の種別と、の対応が登録された小当り図柄抽選テーブルが格納されている。また、小当り図柄抽選テーブルとして、特
図1遊技情報に対応する小当り図柄抽選テーブルと、特
図2遊技情報に対応する小当り図柄抽選テーブルと、が格納されている。
そして、特
図1遊技情報に対応する小当り図柄抽選テーブルには、小当り図柄の種別(当選種別)として、「小当り図柄1」及び「小当り図柄2」が登録されている。一方、特
図2遊技情報に対応する小当り図柄抽選テーブルには、小当り図柄の種別(当選種別)として、「小当り図柄3」及び「小当り図柄4」が登録されている。
事前特図停止図柄判定処理では、事前特図当落判定により「小当り」(当選)と判定された場合、事前判定遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する小当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した小当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、小当り図柄の種別を判定する。
一方、事前特図停止図柄判定処理では、事前特図当落判定により「時短」(当選)と判定された場合、「時短図柄」の種別を判定(事前時短図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、「時短図柄」の種別(本実施形態では、「時短図柄1」のみ)と、の対応が登録された時短図柄抽選テーブルが格納されている。
そして、「時短図柄」の種別を判定する処理では、時短図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した時短図柄抽選テーブルと、に基づいて、時短図柄の種別を判定する。
一方、事前特図停止図柄判定処理では、事前特図当落判定により「はずれ」(落選)と判定された場合には、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」を判定する。
【0144】
事前判定処理では、次に、第1先読み指定コマンド設定処理を実行する。
第1先読み指定コマンド設定処理では、事前特図停止図柄判定により判定された停止図柄の種別を指定する第1先読み指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0145】
事前判定処理では、次に、事前特図変動態様判定処理を実行する。
事前特図変動態様判定処理では、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が判定される。
事前特図変動態様判定処理では、事前特図当落判定により「小当り」又は「時短」と判定された場合、後述する当選時事前変動パターン判定処理により、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が判定される。
一方、事前特図当落判定により「はずれ」と判定された場合、後述する落選時事前変動パターン判定処理により、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が判定される。
【0146】
当選時事前変動パターン判定処理では、まず、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(当選時事前変動モード判定)する。
ROM220には、リーチモード乱数と、変動モード番号(変動モードの種別)と、の対応が登録された当選時変動モード判定テーブルが格納されている。
また、当選時変動モード判定テーブルとして、保留種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)と、遊技状態(「通常状態」、「第1時短状態」又は「第2時短状態」)と、停止図柄の種別(「小当り図柄1」~「小当り図柄4」又は「時短図柄1」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する当選時変動モード判定テーブルが格納されている。
各当選時変動モード判定テーブルでは、各リーチモード乱数に対して、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブル(当選時変動パターン判定テーブルを指定する情報)と、が対応付けられている。これによって、各当選時変動モード判定テーブルに基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブルと、が同時に選択される。
当選時事前変動モード判定では、まず、事前判定遊技情報の保留種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)と、現在の遊技状態(「通常状態」、「第1時短状態」又は「第2時短状態」)と、事前特図停止図柄判定により判定された停止図柄の種別と、を確認して、この確認結果に対応する当選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した当選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
当選時事前変動パターン判定処理では、次に、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(当選時事前変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、の対応が登録された当選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
また、当選時変動パターン判定テーブルとして、内容が互いに異なる複数の当選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
当選時事前変動パターン判定では、まず、当選時事前変動モード判定により判定された当選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した当選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0147】
落選時事前変動パターン判定処理では、まず、事前判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の種別(「不定値」又は「固定値」)を判定(事前乱数種別判定)する。
本実施形態では、リーチグループ乱数の種別として、「不定値」と、「固定値」と、が規定されている。
「不定値」は、遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)の取得(記憶)時に、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が決定されず、当該遊技情報に基づく始動判定(ステップS11-4,S11-5,S11-7)の実行時に、その時の保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が決定されるリーチグループ乱数の種別となっている。
「固定値」は、遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)の取得(記憶)時に、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が決定されるリーチグループ乱数の種別となっている。
本実施形態では、リーチグループ乱数の値が、「0」~「10006」の範囲内で更新される。そして、「0」~「10006」のうち、「0」~「8499」が「不定値」とされ、「8500」~「10006」が「固定値」とされている。
したがって、事前乱数種別判定では、事前判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の値が、「8500」未満である場合、「不定値」と判定し、「8500」以上である場合、「固定値」と判定する。
【0148】
落選時事前変動パターン判定処理では、事前乱数種別判定により「不定値」と判定された場合、後述する事前リーチグループ判定と、落選時事前変動モード判定と、落選時事前変動パターン判定と、を実行することなく、次の処理に移行する。
一方、事前乱数種別判定により「固定値」と判定された場合、事前リーチグループ判定と、落選時事前変動モード判定と、落選時事前変動パターン判定と、を実行する。
【0149】
事前リーチグループ判定では、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定する。
ROM220には、リーチグループ乱数と、リーチグループ番号(リーチグループの種別)と、の対応が登録されたリーチグループ判定テーブルが格納されている。
また、リーチグループ判定テーブルとして、「不定値」に対応するリーチグループ判定テーブルと、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルと、が格納されている。
「不定値」に対応するリーチグループ判定テーブルには、リーチグループ番号として、「不定値」に対応するリーチグループ番号(以下、「不定値リーチグループ」とする)が登録されている。一方、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルには、リーチグループ番号として、「固定値」に対応するリーチグループ番号(以下、「固定値リーチグループ」とする)が登録されている。
事前リーチグループ判定では、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルを読み出す。そして、事前判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数と、読み出したリーチグループ判定テーブルと、に基づいて、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定する。
【0150】
落選時事前変動モード判定では、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(落選時事前変動モード判定)する。
ROM220には、リーチモード乱数と、変動モード番号(変動モードの種別)と、の対応が登録された落選時変動モード判定テーブルが格納されている。
また、落選時変動モード判定テーブルとして、リーチグループ番号と、保留種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)と、保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)と、遊技状態(「通常状態」、「第1時短状態」又は「第2時短状態」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する落選時変動モード判定テーブルが格納されている。
各落選時変動モード判定テーブルでは、各リーチモード乱数に対して、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブル(落選時変動パターン判定テーブルを指定する情報)と、が対応付けられている。これによって、各落選時変動モード判定テーブルに基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブルと、が同時に選択される。
落選時事前変動モード判定では、まず、事前リーチグループ判定により判定されたリーチグループ番号と、事前判定遊技情報の保留種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)と、事前判定対象遊技情報の保留種別に対応する保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)と、現在の遊技状態(「通常状態」、「第1時短状態」又は「第2時短状態」)と、を確認して、この確認結果に対応する落選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した落選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
【0151】
落選時事前変動パターン判定では、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(落選時事前変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、の対応が登録された落選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
また、落選時変動パターン判定テーブルとして、内容が互いに異なる複数の落選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
落選時事前変動パターン判定では、まず、落選時事前変動モード判定により判定された落選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した落選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0152】
事前判定処理では、次に、第2,第3先読み指定コマンド設定処理を実行する。
第2,第3先読み指定コマンド設定処理では、事前変動モード判定により判定された変動モード番号を指定する第2先読み指定コマンドと、事前変動パターン判定により判定された変動パターン番号を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
具体的には、当選時事前変動パターン判定処理が実行された場合、当選時事前変動モード判定により判定された変動モード番号を指定する第2先読み指定コマンドと、当選時事前変動パターン判定により判定された変動パターン番号を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
一方、落選時事前変動パターン判定処理が実行され、事前乱数種別判定により「固定値」と判定された場合、落選時事前変動モード判定により判定された変動モード番号を指定する第2先読み指定コマンドと、落選時事前変動パターン判定により判定された変動パターン番号を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
一方、落選時事前変動パターン判定処理が実行され、事前乱数種別判定により「不定値」と判定された場合、「不定値」を指定する第2先読み指定コマンドと、「不定値」を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
以上により、事前判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の値が「固定値」である場合には、変動モードの種別(変動モード番号)及び変動パターンの種別(変動パターン番号)が判定されて、判定された変動モードの種別及び変動パターンの種別を指定する第2,第3先読み指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
一方、事前判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の値が「不定値」である場合には、変動モードの種別(変動モード番号)及び変動パターンの種別(変動パターン番号)が判定されることなく、「不定値」を指定する第2,第3先読み指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0153】
次に、ステップS4-11の特別遊技管理処理を説明する。
図19は、特別遊技管理処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、特別図柄抽選に基づいて実行される遊技(以下、「特別遊技」とする)の局面・段階(以下、「特別遊技フェーズ」とする)として、「特図変動待ち状態」と、「特図変動中状態」と、「特図停止図柄表示状態」と、「第1大入賞口開放前状態」と、「第1大入賞口開放制御状態」と、「第1大入賞口閉鎖有効状態」と、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」と、「第2大入賞口開放前状態」と、「第2大入賞口開放制御状態」と、「第2大入賞口閉鎖有効状態」と、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」と、が規定されている。
そして、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、11の特別遊技フェーズのうち一のものに対応する値(特別遊技フェーズフラグ)が設定される。
また、ROM220には、特別遊技を制御(実行)するための特別遊技制御モジュール(プログラム)として、各特別遊技フェーズに対応する特別遊技制御モジュールが格納されている。
そして、特別遊技管理処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値に対応する特別遊技制御モジュールが選択され、選択された特別遊技制御モジュールに基づく処理が実行される。
【0154】
具体的には、特別遊技管理処理は、ステップS4-11において実行されると、
図19に示すように、まず、ステップS10-1に移行する。
ステップS10-1では、特別遊技フェーズ取得処理を実行し、ステップS10-2に移行する。特別遊技フェーズ取得処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(特別遊技フェーズ)を取得(ロード)する。
ステップS10-2では、特別遊技制御モジュール取得処理を実行し、ステップS10-3に移行する。特別遊技制御モジュール取得処理では、ステップS10-1で取得した値(特別遊技フェーズ)に対応する特別遊技制御モジュールを読み出す。
ステップS10-3では、特別遊技制御モジュール実行処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技制御モジュール実行処理では、ステップS10-2で読み出した特別遊技制御モジュールに基づく処理を開始する。
具体的には、ステップS10-1で取得した値が、「特図変動待ち状態」に対応する値である場合には、後述する特図変動待ち処理が開始され、「特図変動中状態」に対応する値である場合には、後述する特図変動中処理が開始され、「特図停止図柄表示状態」に対応する値である場合には、後述する特図停止中処理が開始され、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放前処理が開始され、「第1大入賞口開放制御状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放制御処理が開始され、「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口閉鎖有効処理が開始され、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放終了ウェイト処理が開始され、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放前処理が開始され、「第2大入賞口開放制御状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放制御処理が開始され、「第2大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口閉鎖有効処理が開始され、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放終了ウェイト処理が開始される。
【0155】
次に、ステップS10-3で実行される特図変動待ち処理を説明する。
図20は、特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
特図変動待ち処理は、ステップS10-3において実行されると、
図20に示すように、まず、ステップS11-1に移行する。
ステップS11-1では、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、ステップS11-2に移行し、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS11-3に移行する。
ステップS11-2では、特
図1保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、特
図1保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS11-3に移行し、特
図1保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(Yes)には、ステップS11-13に移行する。
【0156】
ステップS11-3では、特図保留数更新処理を実行し、ステップS11-4に移行する。特図保留数更新処理では、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)を更新する。
具体的には、特図保留数更新処理では、まず、RAM230の遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域及び特
図2遊技情報記憶領域)に記憶されている遊技情報(特
図1遊技情報及び特
図2遊技情報)のうち一の遊技情報を、判定遊技情報として選択する。
本実施形態では、特
図2遊技情報記憶領域に記憶されている特
図2遊技情報について、特
図1遊技情報記憶領域に記憶されている特
図1遊技情報に対して優先して、始動判定(特図当落判定、特図停止図柄判定、特図変動パターン判定等)を実行する。
したがって、特
図2遊技情報記憶領域の記憶部に特
図2遊技情報が記憶されている場合には、特
図2遊技情報記憶領域に記憶されている特
図2遊技情報のうち、最も先に取得(記憶)されたものが、判定遊技情報として選択される。すなわち、特
図2遊技情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている特
図2遊技情報が、判定遊技情報として選択される。
一方、特
図2遊技情報記憶領域の記憶部に特
図2遊技情報が記憶されていない場合には、特
図1遊技情報記憶領域に記憶されている特
図1遊技情報のうち、最も先に取得(記憶)されたものが、判定遊技情報として選択される。すなわち、特
図1遊技情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている特
図1遊技情報が、判定遊技情報として選択される。
次に、特図保留数カウンタ(特
図1保留数カウンタ又は特
図2保留数カウンタ)の値を更新する。
具体的には、特
図1遊技情報が判定遊技情報とされた場合には、特
図1保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
一方、特
図2遊技情報が判定遊技情報とされた場合には、特
図2保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
次に、判定遊技情報の記憶領域を、遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域又は特
図2遊技情報記憶領域)から変動中遊技情報記憶領域に変更(シフト)する。
具体的には、特
図2遊技情報が判定遊技情報とされた場合には、特
図2遊技情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている特
図2遊技情報(判定遊技情報)を、変動中遊技情報記憶領域に記憶(シフト)する。また、特
図2遊技情報記憶領域の第2記憶部~第4記憶部において特
図2遊技情報が記憶されている場合には、各記憶部に記憶されている特
図2遊技情報を、当該記憶部に対して優先順位が1つ上位の記憶部に記憶(シフト)する。
一方、特
図1遊技情報が判定遊技情報とされた場合には、特
図1遊技情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている特
図1遊技情報(判定遊技情報)を、変動中遊技情報記憶領域に記憶(シフト)する。また、特
図1遊技情報記憶領域の第2記憶部~第4記憶部において特
図1遊技情報が記憶されている場合には、各記憶部に記憶されている特
図1遊技情報を、当該記憶部に対して優先順位が1つ上位の記憶部に記憶(シフト)する。
【0157】
ステップS11-4では、特図当落判定処理を実行し、ステップS11-5に移行する。特図当落判定処理では、特別図柄抽選の結果を判定(特図当落判定)する。
特図当落判定処理では、まず、特図小当り判定処理を実行する。
特図小当り判定処理では、判定遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する特図小当り抽選テーブルを読み出す。そして、判定遊技情報に含まれる当り乱数と、読み出した特図小当り抽選テーブルと、に基づいて、特別図柄抽選の結果が「小当り」であるか否かを判定(特図小当り判定)する。
具体的には、判定遊技情報に含まれる当り乱数の値が、読み出した特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「小当り」(当選)と判定する。
一方、判定遊技情報に含まれる当り乱数の値が、読み出した特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致していない場合には、「小当り」に当選していないと判定する。
特図小当り判定処理により、「小当り」に当選していないと判定された場合、特図時短判定処理を実行する。
特図時短判定処理では、判定遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する特図時短抽選テーブルを読み出す。そして、判定遊技情報に含まれる当り乱数の値と、読み出した特図時短抽選テーブルと、に基づいて、特別図柄抽選の結果が「時短」であるか否かを判定(特図時短判定)する。
具体的に、判定遊技情報に含まれる当り乱数の値が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「時短」(当選)と判定する。
一方、判定遊技情報に含まれる当り乱数の値が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致していない場合、「時短」に当選していないと判定する。
特図時短判定処理により、「時短」に当選していないと判定された場合、特別図柄抽選の結果を「はずれ」(落選)と判定する。
【0158】
ステップS11-5では、特図停止図柄判定処理を実行し、ステップS11-6に移行する。
特図停止図柄判定処理では、まず、特別図柄の停止図柄の種別を判定(特図停止図柄判定)する。
すなわち、特図当落判定により「小当り」(当選)と判定された場合には、「小当り図柄」の種別を判定する。
具体的には、まず、判定遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する小当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、判定遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した小当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、小当り図柄の種別を判定する。
一方、特図当落判定により「時短」(当選)と判定された場合、「時短図柄」の種別を判定する。
具体的には、まず、判定遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する時短図柄抽選テーブルを読み出す。そして、判定遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した時短図柄抽選テーブルと、に基づいて、時短図柄の種別を判定する。
一方、特図当落判定により「はずれ」(落選)と判定された場合には、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」を判定する。
【0159】
特図停止図柄判定処理では、次に、特別図柄の停止図柄(セグデータ・停止図柄番号)を判定する。
ROM220には、当り図柄乱数の値と、停止図柄(セグデータ・停止図柄番号)と、の対応が登録されたセグデータテーブルが格納されている。
また、セグデータテーブルとして、「小当り図柄1」に対応するセグデータテーブルと、「小当り図柄2」に対応するセグデータテーブルと、「小当り図柄3」に対応するセグデータテーブルと、「小当り図柄4」に対応するセグデータテーブルと、「時短図柄1」に対応するセグデータテーブルと、「はずれ図柄」に対応するセグデータテーブルと、が格納されている。
特別図柄の停止図柄を判定するには、まず、特図停止図柄判定の結果を確認して、この確認結果に対応するセグデータテーブルを読み出す。そして、判定遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出されたセグデータテーブルと、に基づいて、停止図柄(セグデータ・停止図柄番号)を判定する。
特図停止図柄判定処理では、次に、判定した停止図柄(セグデータ・停止図柄番号)を、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶する。
ステップS11-6では、図柄種別指定コマンド設定処理を実行し、ステップS11-7に移行する。図柄種別指定コマンド設定処理では、ステップS11-5で判定した停止図柄の種別を指定する図柄種別指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0160】
ステップS11-7では、特図変動パターン判定処理を実行し、ステップS11-8に移行する。特図変動パターン判定処理では、特別図柄の変動態様(変動モードの種別及び変動パターンの種別)を判定する。
具体的に、特図変動パターン判定処理では、まず、特図当落判定の結果を確認する。そして、特図当落判定の結果が「はずれ」である場合には、後述する落選時特図変動態判定処理を実行する。一方、特図当落判定の結果が当選(「小当り」又は「時短」)である場合には、後述する当選時特図変動態様判定処理を実行する。
【0161】
落選時特図変動態様判定処理では、まず、判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の種別(「不定値」又は「固定値」)を判定(乱数種別判定)する。
乱数種別判定では、判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の値が、「8500」未満である場合、「不定値」と判定し、「8500」以上である場合、「固定値」と判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定(リーチグループ判定)する。
リーチグループ判定では、乱数種別判定により「固定値」が判定された場合、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルを読み出す。一方、乱数種別判定により「不定値」が判定された場合、「不定値」に対応するリーチグループ判定テーブルを読み出す。そして、判定遊技情報に含まれるリーチグループ乱数と、読み出したリーチグループ判定テーブルと、に基づいて、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(落選時変動モード判定)する。
落選時変動モード判定では、リーチグループ判定により判定されたリーチグループ番号と、保留種別(判定遊技情報の種別)と、保留数(判定遊技情報の種別に対応する保留数)と、現在の遊技状態(「通常状態」、「第1時短状態」又は「第2時短状態」)と、を確認して、この確認結果に対応する落選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、判定遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した落選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(落選時変動パターン判定)する。
落選時変動パターン判定では、まず、落選時変動モード判定により判定された落選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、判定遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した落選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0162】
当選時特図変動態様判定処理では、まず、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(当選時変動モード判定)する。
当選時変動モード判定では、まず、保留種別(判定遊技情報の種別)、現在の遊技状態(「通常状態」、「第1時短状態」又は「第2時短状態」)と、特図停止図柄判定により判定された停止図柄の種別と、を確認して、この確認結果に対応する当選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、判定遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した当選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
当選時特図変動態様判定処理では、次に、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(当選時変動パターン判定)する。
当選時変動パターン判定では、まず、当選時変動モード判定により判定された当選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、判定遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した当選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0163】
ステップS11-8では、変動パターンコマンド設定処理を実行し、ステップS11-9に移行する。変動パターンコマンド設定処理では、ステップS11-7で判定した変動モードの種別(変動モード番号)を指定する変動モード指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。また、ステップS11-7で判定した変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定する変動パターン指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS11-9では、特図変動時間設定処理を実行し、ステップS11-10に移行する。特図変動時間設定処理では、ステップS11-7で判定した変動モードの種別(変動モード番号)に対応する変動時間(以下、「変動時間1」とする)を取得する。また、ステップS11-7で判定した変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する変動時間(以下、「変動時間2」とする)を取得する。そして、取得した変動時間1と変動時間2との合計時間を算出する。そして、算出した合計時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS11-10では、特図変動表示データ設定処理を実行し、ステップS11-11に移行する。特図変動表示データ設定処理では、特図表示装置の変動表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、特図変動表示データ設定処理では、まず、特図表示タイマに、所定表示時間を設定する。
次に、判定遊技情報が特
図1遊技情報である場合には、特
図1表示装置に対応するセグデータとして、所定のセグデータを設定する。これによって、特
図1表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御される。
一方、判定遊技情報が特
図2遊技情報である場合には、特
図2表示装置に対応するセグデータとして、所定のセグデータを設定する。これによって、特
図2表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御される。
【0164】
ステップS11-11では、保留数指定コマンド設定処理を実行し、ステップS11-12に移行する。保留数指定コマンド設定処理では、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。この際、判定遊技情報が特
図1遊技情報である場合には、特
図1保留数が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶し、判定遊技情報が特
図2遊技情報である場合には、特
図2保留数が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS11-12では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動中状態」に対応する値を設定する。
ステップS11-13では、デモ指定コマンド設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。デモ指定コマンド設定処理では、デモ指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0165】
次に、ステップS10-3で実行される特図変動中処理を説明する。
図21は、特図変動中処理を示すフローチャートである。
特図変動中処理は、ステップS10-3において実行されると、
図21に示すように、まず、ステップS12-1に移行する。
ステップS12-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS12-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS12-4に移行する。
ステップS12-2では、特図表示タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特図表示タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS12-3に移行し、特図表示タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS12-3では、特図変動表示データ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特図変動表示データ更新処理では、特図表示装置の変動表示を制御するためのデータを更新する。
具体的には、特図変動表示データ更新処理では、第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、特
図1表示装置に対応するセグデータを更新する。一方、第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、特
図2表示装置に対応するセグデータを更新する。
【0166】
ステップS12-4では、特図停止表示データ設定処理を実行し、ステップS12-5に移行する。特図停止表示データ設定処理では、特図表示装置の停止表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、特図停止表示データ設定処理では、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶されている停止図柄(セグデータ・停止図柄番号)を取得する。
次に、第1特別図柄の変動表示を終了する場合には、特
図1表示装置に対応するセグデータとして、取得したセグデータ(または、取得した停止図柄番号に対応するセグデータ)を設定する。これによって、特
図1表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
一方、第2特別図柄の変動表示を終了する場合には、特
図2表示装置に対応するセグデータとして、取得したセグデータ(または、取得した停止図柄番号に対応するセグデータ)を設定する。これによって、特
図2表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
ステップS12-5では、特図停止時間設定処理を実行し、ステップS12-6に移行する。特図停止時間設定処理では、所定の停止時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS12-6では、停止指定コマンド設定処理を実行し、ステップS12-7に移行する。停止指定コマンド設定処理では、停止指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。また、外部情報用確定回数カウンタの値に、所定数(本実施形態では、1[回])を加算する。
ステップS12-7では、回数切り管理処理を実行し、ステップS12-8に移行する。回数切り管理処理については、後述する。
【0167】
ステップS12-8では、遊技状態予備設定処理を実行し、ステップS12-9に移行する。遊技状態予備設定処理では、特図当落判定の結果が「小当り」である場合に、大当り遊技状態の終了後の遊技状態を予備的に設定する。
具体的に、遊技状態予備設定処理では、まず、特図当落判定の結果が「小当り」であるか否かを判定する。そして、特図当落判定の結果が「小当り」であると判定した場合には、後述する予備フラグ設定処理を実行して、次の処理(ステップS12-9)に移行する。一方、特図当落判定の結果が「小当り」でない(「はずれ」又は「時短」)であると判定した場合には、予備フラグ設定処理を実行することなく、次の処理(ステップS12-9)に移行する。
予備フラグ設定処理では、大当り遊技状態の終了後に開始する遊技状態(具体的には、時短状態の有無、及び、第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数・第4時短回数)を予備的に設定する。
具体的に、予備フラグ設定処理では、まず、現在の遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)と、停止図柄の種別(「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)と、を確認する。
そして、現在の遊技状態が「通常状態」又は「時短状態」であり、かつ、停止図柄が「小当り図柄1」である場合には、RAM230の予備時短制御フラグ領域において、「第1時短状態」を指定する値(本実施形態では、「1」)を設定する。また、予備第1時短カウンタの値として、「8」を設定し、予備第2時短カウンタの値として、「8」を設定し、予備第3時短カウンタの値として、「2」を設定し、予備第4時短カウンタの値として、「1」を設定する。
一方、現在の遊技状態が「通常状態」又は「時短状態」であり、かつ、停止図柄が「小当り図柄2」である場合には、RAM230の予備時短制御フラグ領域において、「通常状態」を指定する値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、予備第1時短カウンタの値として、「0」を設定し、予備第2時短カウンタの値として、「0」を設定し、予備第3時短カウンタの値として、「0」を設定し、予備第4時短カウンタの値として、「0」を設定する。
一方、現在の遊技状態が「通常状態」であり、かつ、停止図柄が「小当り図柄3」である場合には、RAM230の予備時短制御フラグ領域において、「第1時短状態」を指定する値(本実施形態では、「1」)を設定する。また、予備第1時短カウンタの値として、「8」を設定し、予備第2時短カウンタの値として、「8」を設定し、予備第3時短カウンタの値として、「2」を設定し、予備第4時短カウンタの値として、「1」を設定する。
一方、現在の遊技状態が「時短状態」であり、かつ、停止図柄が「小当り図柄3」である場合には、RAM230の予備時短制御フラグ領域において、「第2時短状態」を指定する値(本実施形態では、「2」)を設定する。また、予備第1時短カウンタの値として、「16」を設定し、予備第2時短カウンタの値として、「16」を設定し、予備第3時短カウンタの値として、「2」を設定し、予備第4時短カウンタの値として、「100」を設定する。
一方、現在の遊技状態が「通常状態」であり、かつ、停止図柄が「小当り図柄4」である場合には、RAM230の予備時短制御フラグ領域において、「通常状態」を指定する値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、予備第1時短カウンタの値として、「0」を設定し、予備第2時短カウンタの値として、「0」を設定し、予備第3時短カウンタの値として、「0」を設定し、予備第4時短カウンタの値として、「0」を設定する。
一方、現在の遊技状態が「時短状態」であり、かつ、停止図柄が「小当り図柄4」である場合には、RAM230の予備時短制御フラグ領域において、「第2時短状態」を指定する値(本実施形態では、「2」)を設定する。また、予備第1時短カウンタの値として、「16」を設定し、予備第2時短カウンタの値として、「16」を設定し、予備第3時短カウンタの値として、「2」を設定し、予備第4時短カウンタの値として、「100」を設定する。
【0168】
ステップS12-9では、遊タイム管理処理を実行し、ステップS12-10に移行する。
遊タイム管理処理では、まず、遊タイムカウンタの値から「1」を減算する。次に、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたか否かを判定する。そして、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたと判定した場合には、第1時短カウンタの値として、「16」を設定し、第2時短カウンタの値として、「16」を設定し、第3時短カウンタの値として、「2」を設定し、第4時短カウンタの値として、「100」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域において、第2時短状態に対応する値(本実施形態では、「2」)を設定する。これによって、第2時短制御が開始される。一方、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されていないと判定した場合には、次の処理(ステップS12-9)に移行する。
ステップS12-10では、時短制御(時短状態)の実行中であるか否かを判定し、時短制御の実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS12-11に移行し、時短制御の実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS12-13に移行する。
ここで、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」又は「2」である場合、時短制御の実行中であると判定し、時短制御フラグ領域に設定されている値が「0」である場合、時短制御の実行中でないと判定する。
ステップS12-11では、ステップS11-4で実行された特図当落判定処理により「小当り」が判定されたか否かを判定し、「小当り」が判定されたと判定した場合(Yes)には、ステップS12-12に移行し、「小当り」が判定されていない(「はずれ」又は「時短」が判定された)と判定した場合(No)には、ステップS12-13に移行する。
【0169】
ステップS12-12では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS12-13に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的に、遊技状態更新処理では、まず、RAM230の時短制御フラグ領域に「0」(通常状態に対応する値)を設定するとともに、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ・第3時短カウンタ・第4時短カウンタ)の値として、「0」を設定する。これによって、時短制御が停止され、「通常状態」が設定される。
ステップS12-13では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。
【0170】
(回数切り管理処理)
次に、ステップS12-7で実行される回数切り管理処理を説明する。
図22は、回数切り管理処理を示すフローチャートである。
回数切り管理処理は、ステップS12-7において実行されると、
図22に示すように、まず、ステップS30-1に移行する。
ステップS30-1では、時短制御(時短状態)中であるか否かを判定し、時短制御中であると判定した場合(Yes)には、ステップS30-2に移行し、時短制御中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-8)に移行する。
ここで、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」又は「2」である場合、時短制御中であると判定し、時短制御フラグ領域に設定されている値が「0」である場合、時短制御中でないと判定する。
ステップS30-2では、第2特別図柄の変動表示を開始するか否かを判定し、第2特別図柄の変動表示を開始すると判定した場合(Yes)には、ステップS30-3に移行し、第2特別図柄の変動表示を開始しない(第1特別図柄の変動表示を開始する)と判定した場合(No)には、ステップS30-5に移行する。
ステップS30-3では、第2時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS30-4に移行する。第2時短カウンタ更新処理では、第2時短カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS30-4では、第2時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されたか否か(「時短終了条件2」が成立したか否か)を判定し、第2時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されていない(「時短終了条件2」が成立していない)と判定した場合(No)には、ステップS30-5に移行し、第2時短カウンタの値が「1」から「0」に更新された(「時短終了条件2」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS30-12に移行する。
【0171】
ステップS30-5では、第1特別図柄の変動表示を開始するか否かを判定し、第1特別図柄の変動表示を開始すると判定した場合(Yes)には、ステップS30-6に移行し、第1特別図柄の変動表示を開始しないと判定した場合(No)には、ステップS30-8に移行する。
ステップS30-6では、第1時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS30-7に移行する。第1時短カウンタ更新処理では、第1時短カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS30-7では、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されたか否か(「時短終了条件1」が成立したか否か)を判定し、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されていない(「時短終了条件1」が成立していない)と判定した場合(No)には、ステップS30-8に移行し、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に更新された(「時短終了条件1」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS30-12に移行する。
【0172】
ステップS30-8では、ステップS11-4で実行された特図当落判定処理により「小当り」が判定されたか否かを判定し、「小当り」が判定されたと判定した場合(Yes)には、ステップS30-9に移行し、「小当り」が判定されていない(「はずれ」又は「時短」が判定された)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-8)に移行する。
ステップS30-9では、第2特別図柄の変動表示を開始するか否かを判定し、第2特別図柄の変動表示を開始すると判定した場合(Yes)には、ステップS30-10に移行し、第2特別図柄の変動表示を開始しない(第1特別図柄の変動表示を開始する)と判定した場合(No)には、ステップS30-14に移行する。
ステップS30-10では、第4時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS30-11に移行する。第4時短カウンタ更新処理では、第4時短カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS30-11では、第4時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されたか否か(「時短終了条件4」が成立したか否か)を判定し、第4時短カウンタの値が「1」から「0」に更新された(「時短終了条件4」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS30-12に移行し、第4時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されていない(「時短終了条件4」が成立していない)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-8)に移行する。
【0173】
ステップS30-12では、時短制御停止処理を実行し、ステップS30-13に移行する。時短制御停止処理では、RAM230の時短制御フラグ領域に「0」を設定する。また、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ・第3時短カウンタ・第4時短カウンタ)の値として、「0」を設定する。これによって、時短制御が停止される。
ステップS30-13では、サブコマンド設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-8)に移行する。サブコマンド設定処理では、遊技状態の変化(時短制御の停止)を指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS30-14では、第3時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS30-15に移行する。第3時短カウンタ更新処理では、第3時短カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS30-15では、第3時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されたか否か(「時短終了条件3」が成立したか否か)を判定し、第3時短カウンタの値が「1」から「0」に更新された(「時短終了条件3」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS30-12に移行し、第3時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されていない(「時短終了条件3」が成立していない)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-8)に移行する。
【0174】
次に、ステップS10-3で実行される特図停止中処理を説明する。
図23は、特図停止中処理を示すフローチャートである。
特図停止中処理は、ステップS10-3において実行されると、
図23に示すように、まず、ステップS13-1に移行する。
ステップS13-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS13-2では、停止図柄の種別が「小当り図柄」であるか否かを判定し、停止図柄の種別が「小当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-3に移行し、停止図柄の種別が「小当り図柄」でないと判定した場合(No)には、ステップS13-7に移行する。
【0175】
ステップS13-3では、第1特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS13-4に移行する。第1特別電役制御データ設定処理では、第1特別電動役物53aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、第1特別電役制御テーブルが格納されている。そして、第1特別電役制御テーブルには、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(小当り遊技の回数)、各回のラウンド(小当り遊技)に対応する第1大入賞口ソレノイド65の制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ)、各回のラウンド(小当り遊技)に対応するV振分ソレノイド67の制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ等)が規定されている。
第1特別電役制御データ設定処理では、まず、第1特別電役制御テーブルを読み出し、読み出した第1特別電役制御テーブルを、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。次に、特別電役連続作動回数カウンタに「0」を設定する。
【0176】
ステップS13-4では、オープニング時間設定処理を実行し、ステップS13-5に移行する。オープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS13-5では、オープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS13-6に移行する。オープニング指定コマンド設定処理では、小当り遊技状態の開始を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS13-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0177】
ステップS13-7では、停止図柄の種別が「時短図柄」であるか否かを判定し、停止図柄の種別が「時短図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-8に移行し、停止図柄の種別が「時短図柄」でない(「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS13-10に移行する。
ステップS13-8では、遊技状態設定処理を実行し、ステップS13-9に移行する。遊技状態設定処理では、遊技状態を設定する。
具体的に、遊技状態設定処理では、まず、現在の遊技状態を確認する。
そして、現在の遊技状態が通常状態である場合、現在の遊技状態(=通常状態)を維持して、次の処理(ステップS13-9)に移行する。
一方、現在の遊技状態が時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)である場合、第2時短状態を開始する。すなわち、第1時短カウンタの値として、「16」を設定し、第2時短カウンタの値として、「16」を設定し、第3時短カウンタの値として、「2」を設定し、第4時短カウンタの値として、「100」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「2」を設定する。これによって、第2時短状態(上位モード)が開始される。
ステップS13-9では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
ステップS13-10では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0178】
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放前処理を説明する。
図24は、第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放前処理は、ステップS10-3において実行されると、
図24に示すように、まず、ステップS14-1に移行する。
ステップS14-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS14-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS14-2では、特別電役連続作動回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS14-3に移行する。特別電役連続作動回数カウンタ更新処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に、「1」を加算する。
ステップS14-3では、ラウンド開始指定コマンド設定処理を実行し、ステップS14-4に移行する。ラウンド開始指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0179】
ステップS14-4では、特別電役開閉切替回数設定処理を実行し、ステップS14-5に移行する。特別電役開閉切替回数設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応する開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、特別電役開閉切替回数カウンタに設定する。また、開閉切替を実行する特別電役の種別として、第1特別電動役物53a(第1大入賞口ソレノイド65)を設定する。
次に、特別電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
ステップS14-5では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS14-6に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS14-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0180】
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放制御処理を説明する。
図25は、第1大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放制御処理は、ステップS10-3において実行されると、
図25に示すように、まず、ステップS16-1に移行する。
ステップS16-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS16-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS16-4に移行する。
ステップS16-2では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS16-3に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS16-5に移行する。
ステップS16-3では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS16-4に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS16-4では、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、1[球])に達しているか否かを判定し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS16-5に移行し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0181】
ステップS16-5では、大入賞口開放制御終了処理を実行し、ステップS16-6に移行する。大入賞口開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、第1特別電動役物53aが閉鎖状態に制御される。
ステップS16-6では、大入賞口閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS16-7に移行する。大入賞口閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS16-7では、ラウンド終了指定コマンド設定処理を実行し、ステップS16-8に移行する。ラウンド終了指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの終了を指定するラウンド終了指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS16-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0182】
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口閉鎖有効処理を説明する。
図26は、第1大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口閉鎖有効処理は、ステップS10-3において実行されると、
図26に示すように、まず、ステップS17-1に移行する。
ステップS17-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS17-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS17-2では、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達しているか否かを判定し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS17-3に移行し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS17-9に移行する。
ここで、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、当該第1特別電役制御テーブルに規定されているラウンド回数を規定値として取得して判定を行う。
ステップS17-3では、RAM230のV入賞フラグ領域に「1」が設定されているか否かを判定し、V入賞フラグ領域に「1」が設定されていると判定した場合(Yes)には、ステップS17-4に移行し、V入賞フラグ領域に「0」が設定されていると判定した場合(No)には、ステップS17-11に移行する。
【0183】
ステップS17-4では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS17-5に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的には、遊技状態更新処理では、遊タイムカウンタの値として、「0」を設定する。
遊技状態更新処理では、次に、RAM230の時短制御フラグ領域に「1」又は「2」が設定されているか否かを判定する。そして、時短制御フラグ領域に「1」又は「2」が設定されていると判定した場合には、後述する時短終了処理を実行する。一方、時短制御フラグ領域に「1」又は「0」が設定されていない(「0」が設定されている)と判定した場合には、時短終了処理を実行せずに、次の処理(ステップS17-5)に移行する。
時短終了処理では、RAM230の時短制御フラグ領域に「0」(通常状態に対応する値)を設定するとともに、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ・第3時短カウンタ・第4時短カウンタ)の値として、「0」を設定する。これによって、時短制御が停止され、「通常状態」が設定される。次に、時短制御の停止を指定する遊技状態指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0184】
ステップS17-5では、第2特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS17-6に移行する。第2特別電役制御データ設定処理では、第2特別電動役物54aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、第2特別電役制御テーブルが格納されている。そして、第2特別電役制御テーブルには、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(ラウンド遊技の回数)、各回のラウンド(ラウンド遊技)に対応する第2大入賞口ソレノイド66の制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ等)が規定されている。
第2特別電役制御データ設定処理では、第2特別電役制御テーブルを読み出し、読み出した第2特別電役制御テーブルを、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。
なお、特別電役連続作動回数カウンタの値は維持される。
【0185】
ステップS17-6では、大当りオープニング時間設定処理を実行し、ステップS17-7に移行する。大当りオープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-7では、大当りオープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS17-8に移行する。大当りオープニング指定コマンド設定処理では、大当り遊技状態の開始を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS17-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0186】
ステップS17-9では、大入賞口閉鎖時間設定処理を実行し、ステップS17-10に移行する。大入賞口閉鎖時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-10では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0187】
ステップS17-11では、小当りエンディング時間設定処理を実行し、ステップS17-12に移行する。小当りエンディング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定のエンディング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-12では、小当りエンディング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS17-13に移行する。小当りエンディング指定コマンド設定処理では、小当り遊技状態の終了を指定するエンディング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS17-13では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
【0188】
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放終了ウェイト処理を説明する。
図27は、第1大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放終了ウェイト処理は、ステップS10-3において実行されると、
図27に示すように、まず、ステップS18-1に移行する。
ステップS18-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS18-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS18-2では、V非入賞指定コマンド設定処理を実行し、ステップS18-3に移行する。V非入賞指定コマンド設定処理では、V非入賞指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS18-3では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0189】
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放前処理を説明する。
図28は、第2大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放前処理は、ステップS10-3において実行されると、
図28に示すように、まず、ステップS40-1に移行する。
ステップS40-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS40-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS40-2では、特別電役連続作動回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS40-3に移行する。特別電役連続作動回数カウンタ更新処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に、「1」を加算する。
ステップS40-3では、ラウンド開始指定コマンド設定処理を実行し、ステップS40-4に移行する。ラウンド開始指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0190】
ステップS40-4では、特別電役開閉切替回数設定処理を実行し、ステップS40-5に移行する。特別電役開閉切替回数設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応する開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、特別電役開閉切替回数カウンタに設定する。また、開閉切替を実行する特別電役の種別として、第2特別電動役物54a(第2大入賞口ソレノイド66)を設定する。
次に、特別電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
ステップS40-5では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS40-6に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS40-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0191】
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放制御処理を説明する。
図29は、第2大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放制御処理は、ステップS10-3において実行されると、
図29に示すように、まず、ステップS41-1に移行する。
ステップS41-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS41-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS41-4に移行する。
ステップS41-2では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS41-3に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS41-5に移行する。
ステップS41-3では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS41-4に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS41-4では、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、10[球])に達しているか否かを判定し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS41-5に移行し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0192】
ステップS41-5では、大入賞口開放制御終了処理を実行し、ステップS41-6に移行する。大入賞口開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、第2特別電動役物54aが閉鎖状態に制御される。
ステップS41-6では、大入賞口閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS41-7に移行する。大入賞口閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS41-7では、ラウンド終了指定コマンド設定処理を実行し、ステップS41-8に移行する。ラウンド終了指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの終了を指定するラウンド終了指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS41-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0193】
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口閉鎖有効処理を説明する。
図30は、第2大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口閉鎖有効処理は、ステップS10-3において実行されると、
図30に示すように、まず、ステップS42-1に移行する。
ステップS42-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS42-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS42-2では、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達しているか否かを判定し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS42-3に移行し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS42-6に移行する。
ここで、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、当該第2特別電役制御テーブルに規定されているラウンド遊技回数を規定値として取得して判定を行う。
【0194】
ステップS42-3では、大当りエンディング時間設定処理を実行し、ステップS42-4に移行する。大当りエンディング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定のエンディング時間を、特別遊技タイマに設定する。また、遊タイムカウンタの値として、所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])を設定する。
ステップS42-4では、大当りエンディング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS42-5に移行する。大当りエンディング指定コマンド設定処理では、大当り遊技状態の終了を指定するエンディング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS42-5では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
ステップS42-6では、大入賞口閉鎖時間設定処理を実行し、ステップS42-7に移行する。大入賞口閉鎖時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS42-7では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0195】
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放終了ウェイト処理を説明する。
図31は、第2大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放終了ウェイト処理は、ステップS10-3において実行されると、
図31に示すように、まず、ステップS43-1に移行する。
ステップS43-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS43-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0196】
ステップS43-2では、遊技状態設定処理を実行し、ステップS43-3に移行する。遊技状態設定処理では、遊技状態を設定する。
具体的に、遊技状態設定処理では、RAM230の予備時短制御フラグ領域に設定されている値と同一の値を、RAM230の時短制御フラグ領域に設定する。また、予備第1時短カウンタに設定されている値と同一の値を、第1時短カウンタに設定する。また、予備第2時短カウンタに設定されている値と同一の値を、第2時短カウンタに設定する。また、予備第3時短カウンタに設定されている値と同一の値を、第3時短カウンタに設定する。さらに、予備第4時短カウンタに設定されている値と同一の値を、第4時短カウンタに設定する。これによって、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)において設定された情報に基づいて、大当り遊技状態の終了後の遊技状態(時短状態の有無及び時短回数)が設定される。
遊技状態設定処理では、次に、RAM230のV入賞フラグ領域において、「0」を設定する。
ステップS43-4では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0197】
次に、ステップS14-5,S16-3,S40-5,S41-3の特別電役開閉切替処理を説明する。
図32は、特別電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
特別電役開閉切替処理は、ステップS14-5,S16-3において実行されると、
図32に示すように、まず、ステップS15-1に移行する。
ステップS15-1では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS15-2に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS14-6,S16-4,S40-6,S41-4)に移行する。
ステップS15-2では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS15-3に移行する。特別電役制御データ設定処理では、第1特別電動役物53a又は第2特別電動役物54aを開放状態又は閉鎖状態に制御するための制御データを設定する。
具体的には、特別電役制御データ設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブル(第1特別電役制御テーブル又は第2特別電役制御テーブル)を参照して、特別電役開閉切替回数カウンタの値に対応するソレノイド制御データを読み出す。そして、読み出したソレノイド制御データ(通電又は通電停止を指定する制御データ)を、RAM230の所定領域に設定する。この際、読み出したソレノイド制御データを、開閉切替を実行する特別電役として設定されている種別(第1特別電動役物53a又は第2特別電動役物54a)に対応する領域に設定する。これによって、設定されたソレノイドデータに基づいて、第1大入賞口ソレノイド65又は第2大入賞口ソレノイド66の制御が開始され、第1特別電動役物53a又は第2特別電動役物54aが、開放状態又は閉鎖状態に制御される。
【0198】
ステップS15-3では、特別電役制御時間設定処理を実行し、ステップS15-4に移行する。特別電役制御時間設定処理では、ステップS15-2で設定したソレノイド制御データに基づく制御を継続する制御時間を設定する。
具体的には、特別電役制御時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブル(第1特別電役制御テーブル又は第2特別電役制御テーブル)を参照して、特別電役開閉切替回数カウンタの値に対応する制御時間を読み出す。そして、読み出した制御時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS15-4では、特別電役開閉切替回数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS14-6,S16-4,S40-6,S41-4)に移行する。特別電役開閉切替回数カウンタ更新処理では、特別電役開閉切替回数カウンタの値から、「1」を減算する。
【0199】
次に、ステップS4-12の普通遊技管理処理を説明する。
図33は、普通遊技管理処理を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態では、普通図柄抽選に基づいて実行される遊技(以下、「普通遊技」とする)の局面・段階(以下、「普通遊技フェーズ」とする)として、「普図変動待ち状態」と、「普図変動中状態」と、「普図停止図柄表示状態」と、「普図電動役物開放前状態」と、「普図電動役物開放制御状態」と、「普図電動役物閉鎖有効状態」と、「普図電動役物開放終了ウェイト状態」と、が規定されている。
そして、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、7つの普通遊技フェーズのうち一のものに対応する値(普通遊技フェーズフラグ)が設定される。
また、ROM220には、普通遊技を制御(実行)するための普通遊技制御モジュール(プログラム)として、各普通遊技フェーズに対応する普通遊技制御モジュールが格納されている。
そして、普通遊技管理処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域に設定されている値に対応する普通遊技制御モジュールが選択され、選択された普通遊技制御モジュールに基づく処理が実行される。
【0200】
具体的には、普通遊技管理処理は、ステップS4-12において実行されると、
図33に示すように、まず、ステップS19-1に移行する。
ステップS19-1では、普通遊技フェーズ取得処理を実行し、ステップS19-2に移行する。普通遊技フェーズ取得処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(普通遊技フェーズ)を取得(ロード)する。
ステップS19-2では、普通遊技制御モジュール取得処理を実行し、ステップS19-3に移行する。普通遊技制御モジュール取得処理では、ステップS19-1で取得した値(普通遊技フェーズ)に対応する普通遊技制御モジュールを読み出す。
ステップS19-3では、普通遊技制御モジュール実行処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技制御モジュール実行処理では、ステップS19-2で読み出した普通遊技制御モジュールに基づく処理を開始する。
具体的には、ステップS19-1で取得した値が、「普図変動待ち状態」に対応する値である場合には、後述する普図変動待ち処理が開始され、「普図変動中状態」に対応する値である場合には、後述する普図変動中処理が開始され、「普図停止図柄表示状態」に対応する値である場合には、後述する普図停止中処理が開始され、「普通電動役物開放前状態」に対応する値である場合には、後述する普通電動役物開放前処理が開始され、「普通電動役物開放制御状態」に対応する値である場合には、後述する普通電動役物開放制御処理が開始され、「普通電動役物閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、後述する普通電動役物閉鎖有効処理が開始され、「普通電動役物開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合には、後述する普通電動役物開放終了ウェイト処理が開始される。
【0201】
次に、ステップS19-3で実行される普図変動待ち処理を説明する。
図34は、普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
普図変動待ち処理は、ステップS19-3において実行されると、
図34に示すように、まず、ステップS20-1に移行する。
ステップS20-1では、普図保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、普図保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS20-2に移行し、普図保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
ステップS20-2では、普図保留数更新処理を実行し、ステップS20-3に移行する。普図保留数更新処理では、普図保留数を更新する。
具体的には、普図保留数更新処理では、RAM230の普図遊技情報記憶領域に記憶されている普図遊技情報のうち一の遊技情報を、判定遊技情報として選択する。
本実施形態では、普図遊技情報記憶領域に記憶されている普図遊技情報のうち、最も先に取得(記憶)された普図遊技情報が、判定遊技情報として選択される。
【0202】
ステップS20-3では、普図当落判定処理を実行し、ステップS20-4に移行する。普図当落判定処理では、普通図柄抽選の結果を判定(普図当落判定)する。
ROM220には、普通図柄抽選の当り値が登録された普図当落抽選テーブルが格納されている。また、普図当落抽選テーブルとして、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)の実行中に対応する普図当落抽選テーブルと、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)の停止中に対応する普図当落抽選テーブルと、が格納されている。
本実施形態では、時短制御の停止中に対応する普図当落抽選テーブル及び時短制御の実行中に対応する普図当落抽選テーブルでは、同一の当選確率(本実施形態では、1/1)となるように、当り値が登録されている。
そして、普図当落判定処理では、判定遊技情報に含まれる当り乱数と、現在の時短制御の実行状況(実行中又は停止中)に対応する普図当落抽選テーブルと、に基づいて、普図当落判定を実行する。
具体的には、判定遊技情報に含まれる当り乱数の値が当り値と一致している場合には、普通図柄抽選の結果を「普図当り」(当選)と判定する。
一方、判定遊技情報に含まれる当り乱数の値が当り値と一致していない場合には、普通図柄抽選の結果を「はずれ」(落選)と判定する。
【0203】
ステップS20-4では、普図停止図柄判定処理を実行し、ステップS20-5に移行する。普図停止図柄判定処理では、普通図柄の停止図柄の種別(停止図柄番号)を判定(普図停止図柄判定)する。
普図図柄判定処理では、普図当落判定により「普図当り」(当選)と判定された場合、「普図当り図柄」の種別を判定(普図図柄判定)する。
ROM220には、普図当り図柄乱数と、「普図当り図柄」の種別と、の対応が登録された普図当り図柄抽選テーブルが格納されている。そして、普図当り図柄抽選テーブルには、「普図当り図柄」の種別として、「普図当り図柄1」及び「普図当り図柄2」が登録されている。
そして、普図図柄判定処理では、判定遊技情報に含まれる普図当り図柄乱数と、普図当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、普図当り図柄の種別(停止図柄番号)を判定する。
一方、普図当落判定により「はずれ」(落選)と判定された場合には、停止図柄の種別(停止図柄番号)として、「はずれ図柄」を判定する。
次に、決定した停止図柄の種別(停止図柄番号)を、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶する。
次に、決定した停止図柄の種別(停止図柄番号)を指定する普図図柄種別指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS20-5では、普図変動パターン判定処理を実行し、ステップS20-6に移行する。普図変動パターン判定処理では、普通図柄の変動パターンの種別(変動パターン番号)を判定(普図変動パターン判定)する。
具体的には、普図変動パターン判定処理では、時短制御を停止中である場合には、普図変動パターンの種別(変動パターン番号)として、第1の種別(本実施形態では、2.0[s]の変動時間に対応する種別)を判定する。
一方、時短制御を実行中である場合には、普図変動パターンの種別(変動パターン番号)として、第2の種別(本実施形態では、0.5[s]の変動時間に対応する種別)を判定する。
【0204】
ステップS20-6では、普図変動時間設定処理を実行し、ステップS20-7に移行する。普図変動時間設定処理では、ステップS20-6で判定した普図変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する変動時間を取得する。そして、取得した変動時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS20-7では、普図変動表示データ設定処理を実行し、ステップS20-8に移行する。普図変動表示データ設定処理では、普図表示装置の変動表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、普図変動表示データ設定処理では、まず、普図表示タイマに、所定表示時間を設定する。
次に、普図表示装置に対応するセグデータとして、所定のセグデータを設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御される。
ステップS20-8では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動中状態」に対応する値を設定する。
【0205】
次に、ステップS19-3で実行される普図変動中処理を説明する。
図35は、普図変動中処理を示すフローチャートである。
普図変動中処理は、ステップS19-3において実行されると、
図35に示すように、まず、ステップS21-1に移行する。
ステップS21-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS21-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS21-4に移行する。
ステップS21-2では、普図表示タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普図表示タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS21-3に移行し、普図表示タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
ステップS21-3では、普図変動表示データ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普図変動表示データ更新処理では、普図表示装置の変動表示を制御するためのデータを更新する。
具体的には、普図変動表示データ更新処理では、普図表示装置に対応するセグデータを更新する。
【0206】
ステップS21-4では、普図停止表示データ設定処理を実行し、ステップS21-5に移行する。普図停止表示データ設定処理では、普図表示装置の停止表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、普図停止表示データ設定処理では、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶されている停止図柄(セグデータ)を取得する。
次に、普図表示装置に対応するセグデータとして、取得したセグデータ(停止図柄に係るセグデータ)を設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
ステップS21-5では、普図停止時間設定処理を実行し、ステップS21-6に移行する。普図停止時間設定処理では、所定の停止時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS21-6では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。
【0207】
次に、ステップS19-3で実行される普図停止中処理を説明する。
図36は、普図停止中処理を示すフローチャートである。
普図停止中処理は、ステップS19-3において実行されると、
図36に示すように、まず、ステップS22-1に移行する。
ステップS22-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS22-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
ステップS22-2では、停止図柄が「普図当り図柄」であるか否かを判定し、停止図柄が「普図当り図柄」でないと判定した場合(No)には、ステップS22-3に移行し、停止図柄が「普図当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS22-4に移行する。
ステップS22-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0208】
ステップS22-4では、普通電役制御データ設定処理を実行し、ステップS22-5に移行する。普通電役制御データ設定処理では、普通電動役物52aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、遊技状態(「通常状態」、「第1時短状態」又は「第2時短状態」)と、「普図当り図柄」(「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」)と、の組み合わせに対応する普通電役制御テーブルが格納されている。そして、各普通電役制御テーブルには、普通電役開放前時間、普通電役閉鎖有効時間、開放終了ウェイト時間、開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ)等が規定されている。
特に、通常状態の生起中(時短制御フラグ領域=「0」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が指定されている。
また、通常状態の生起中(時短制御フラグ領域=「0」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が指定されている。
また、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中(時短制御フラグ領域=「1」又は「2」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が指定されている。
また、時短状態(第1時短状態又は第2時短状態)の生起中(時短制御フラグ領域=「1」又は「2」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が指定されている。
普通電役制御データ設定処理では、現在の遊技状態(時短制御フラグ領域に設定されている値)と、「普図当り図柄」(「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」)と、の組み合わせに対応する普通電役制御テーブルを読出し、読み出した普通電役制御テーブルを、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定する。
次に、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、普通電役開閉切替回数カウンタに設定する。また、普通電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
【0209】
ステップS22-5では、普通電役開放前時間設定処理を実行し、ステップS22-6に移行する。普通電役開放前時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の普通電役開放前時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS22-6では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放前状態」に対応する値を設定する。
【0210】
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放前処理を説明する。
図37は、普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放前処理は、ステップS19-3において実行されると、
図37に示すように、まず、ステップS23-1に移行する。
ステップS23-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS23-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
ステップS23-2では、普通電役開閉切替処理を実行し、ステップS23-3に移行する。普通電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS23-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0211】
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放制御処理を説明する。
図38は、普通電動役物開放制御処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放制御処理は、ステップS19-3において実行されると、
図38に示すように、まず、ステップS25-1に移行する。
ステップS25-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS25-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS25-4に移行する。
ステップS25-2では、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS25-3に移行し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS25-5に移行する。
ステップS25-3では、普通電役開閉切替処理を実行し、ステップS25-4に移行する。普通電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS25-4では、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、3[球])に達しているか否かを判定し、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS25-5に移行し、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
【0212】
ステップS25-5では、普通電役開放制御終了処理を実行し、ステップS25-6に移行する。普通電役開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、普通電動役物52aが閉鎖状態に制御される。
ステップS25-6では、普通電役閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS25-7に移行する。普通電役閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の普通電役閉鎖有効時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS25-7では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0213】
次に、ステップS23-2,S25-3の普通電役開閉切替処理を説明する。
図39は、普通電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
普通電役開閉切替処理は、ステップS23-2,S25-3において実行されると、
図39に示すように、まず、ステップS24-1に移行する。
ステップS24-1では、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS24-2に移行し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS23-3又はS25-4)に移行する。
ステップS24-2では、普通電役制御データ設定処理を実行し、ステップS24-3に移行する。普通電役制御データ設定処理では、普通電動役物52aを開放状態又は閉鎖状態に制御するための制御データを設定する。
具体的には、普通電役制御データ設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、普通電役開閉切替回数カウンタの値に対応するソレノイド制御データを読み出す。そして、読み出したソレノイド制御データ(通電又は通電停止を指定する制御データ)を、RAM230の所定領域に設定する。これによって、設定されたソレノイドデータに基づく普通電動役物ソレノイド64の制御が開始され、普通電動役物52aが開放状態又は閉鎖状態に制御される。
【0214】
ステップS24-3では、普通電役制御時間設定処理を実行し、ステップS24-4に移行する。普通電役制御時間設定処理では、ステップS24-2で設定したソレノイド制御データに基づく制御を継続する制御時間を設定する。
具体的には、普通電役制御時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、普通電役開閉切替回数カウンタの値に対応する制御時間を読み出す。そして、読み出した制御時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS24-4では、普通電役開閉切替回数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS23-3又はS25-4)に移行する。普通電役開閉切替回数カウンタ更新処理では、普通電役開閉切替回数カウンタの値から、「1」を減算する。
【0215】
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物閉鎖有効処理を説明する。
図40は、普通電動役物閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
普通電動役物閉鎖有効処理は、ステップS19-3において実行されると、
図40に示すように、まず、ステップS26-1に移行する。
ステップS26-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS26-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
ステップS26-2では、開放終了ウェイト時間設定処理を実行し、ステップS26-3に移行する。開放終了ウェイト時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の開放終了ウェイト時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS26-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
【0216】
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放終了ウェイト処理を説明する。
図41は、普通電動役物開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放終了ウェイト処理は、ステップS19-3において実行されると、
図41に示すように、まず、ステップS27-1に移行する。
ステップS27-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS27-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
ステップS27-2では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0217】
次に、ステップS4-19の性能表示装置制御処理を説明する。
図42は、性能表示装置制御処理を示すフローチャートである。
性能表示装置制御処理は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、性能表示装置制御処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。性能表示装置制御処理は、タイマ割込み処理の実行中に呼び出される。
性能表示装置制御処理は、ステップS4-19で呼び出されると、
図42に示すように、ステップS28-1に移行する。
ステップS28-1では、スタックポインタ退避処理を実行し、ステップS28-2に移行する。スタックポインタ退避処理では、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理で使用していたスタックポインタの値を、RAMの退避領域に退避させる。
ステップS28-2では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS28-3に移行する。レジスタ退避処理では、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理で使用していたレジスタの値を、RAMの退避領域に退避させる。
ステップS28-3では、球数加算処理を実行し、ステップS28-4に移行する。
球数加算処理では、RAM230のアウト球数加算値記憶領域に記憶されている値を、アウト球数カウンタの値に加算する。
次に、RAM230の払出数加算値記憶領域に記憶されている値を、払出数カウンタの値に加算する。
ステップS28-4では、ベース比率算出処理を実行し、ステップS28-5に移行する。ベース比率算出処理については、後述する。
【0218】
ステップS28-5では、性能表示装置表示処理を実行し、ステップS28-6に移行する。性能表示装置表示処理では、性能表示装置61において、ベース比率を表示するための制御データを設定する。
具体的には、性能表示装置表示処理では、性能表示装置データ信号制御データ設定領域において、ステップS38-4で算出されたベース比率(現在の区間の現時点のベース比率)、又は、ステップS38-2で保存されたベース比率(前回の区間の最終的なベース比率)に対応する性能表示装置データ信号制御データを設定する。
これによって、性能表示装置データ信号制御データ設定領域に設定された性能表示装置データ信号制御データにしたがって、性能表示装置61において、現在の区間の現時点のベース比率、又は、前回の区間の最終的なベース比率が表示される。
この際、性能表示装置61において、現在の区間の現時点のベース比率と、前回の区間の最終的なベース比率とが、所定時間ごとに、交互に表示されるように、現在の区間の現時点のベース比率に対応する性能表示装置データ信号制御データと、前回の区間の最終的なベース比率に対応する性能表示装置データ信号制御データとが、所定時間ごとに、交互に設定される。
【0219】
ステップS28-6では、レジスタ復帰処理を実行し、ステップS28-7に移行する。レジスタ復帰処理では、ステップS28-2で退避しておいたレジスタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理で使用していたレジスタの値)を復帰させる。
ステップS28-7では、スタックポインタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-20)に移行する。スタックポインタ復帰処理では、ステップS28-1で退避しておいたスタックポインタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理で使用していたスタックポインタの値)を復帰させる。
【0220】
次に、ステップS28-4のベース比率算出処理を説明する。
図43は、ベース比率算出処理を示すフローチャートである。
ベース比率算出処理は、性能表示装置61の表示を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、ベース比率算出処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。ベース比率算出処理は、性能表示装置制御処理の実行中に呼び出される。
ベース比率算出処理は、ステップS28-4で呼び出されると、
図43に示すように、ステップS38-1に移行する。
ステップS38-1では、アウト球数カウンタの値が基準値に達しているか否かを判定し、アウト球数カウンタの値が基準値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS38-2に移行し、アウト球数カウンタの値が基準値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS38-4に移行する。
本実施形態では、基準値=60000×n(n=整数)となっている。なお、「n」は、現在の区間を示す値であり、初期値として「1」が設定される。
ステップS38-2では、ベース比率保存処理を実行し、ステップS38-3に移行する。ベース比率保存処理では、前回のベース比率演算処理(ステップS38-4)で演算されたベース比率を、前回の区間の最終的なベース比率として、RAM230の所定領域に保存(記憶)する。また、払出数カウンタの値をリセットする(払出カウンタの値として「0」を設定する)。
ステップS38-3では、基準値更新処理を実行し、ステップS38-4に移行する。基準値更新処理では、現在の区間を示す値(n)に、「1」を加算する。これによって、基準値が更新される。
ステップS38-4では、ベース比率演算処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS28-5)に移行する。ベース比率演算処理では、アウト球数カウンタの値と、払出数カウンタの値と、に基づいて、ベース比率を算出する。
【0221】
(演出制御回路300で実行される処理)
次に、演出制御回路300のCPUが実行する処理について説明する。
まず、演出制御回路300のCPUが実行するCPU初期化処理を説明する。
演出制御回路300には、リセット回路(図示せず)が配設されている。リセット回路は、パチンコ機1に電源が投入されると、リセット信号を発生する。
演出制御回路300のCPUは、リセット回路によるリセット信号の発生に応じて、CPU初期化処理(図示せず)を開始する。
CPU初期化処理が開始されると、まず、各種レジスタ、各種タイマ(フレームタイマ、フェーズタイマ等)、クロックパルス発振器、各種RAM等が初期化される。次に、各種演出用乱数を更新する演出用乱数更新処理が実行される。その後、後述する各種の割込み処理が実行されるまで、演出用乱数更新処理が繰り返し実行される。
【0222】
次に、演出制御回路300のCPUが実行するコマンド受信割込み処理を説明する。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200からの制御コマンドの受信に応じて、コマンド受信割込み処理(図示せず)を実行する。
コマンド受信割込み処理では、主制御回路200から受信した制御コマンドが、演出制御回路300のRAMの受信バッファ領域に記憶(格納)される。
【0223】
次に、演出制御回路300のCPUが実行するサブタイマ割込み処理を説明する。
図44は、サブタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
演出制御回路300は、クロックパルス発生回路を含んで構成されている。クロックパルス発生回路は、所定周期毎に、クロックパルス信号を発生させる。
演出制御回路300のCPUは、クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生に基づいて、所定周期毎に、
図44に示すサブタイマ割込み処理を開始する。サブタイマ割込み処理が開始されると、まず、ステップS31-1に移行する。
ステップS31-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS31-2に移行する。レジスタ退避処理では、レジスタの値をRAMの退避領域に退避させる。
ステップS31-2では、タイマ更新処理を実行し、ステップS31-3に移行する。タイマ更新処理では、演出制御回路300が備える各種タイマを更新する。
ステップS31-3では、コマンド解析処理を実行し、ステップS31-4に移行する。コマンド解析処理では、演出制御回路300のRAMの受信バッファに格納されている制御コマンドを解析し、受信した制御コマンドに応じた処理を実行する。コマンド解析処理については、後述する。
【0224】
ステップS31-4では、タイムスケジュール管理処理を実行し、ステップS31-5に移行する。タイムスケジュール管理処理では、各演出の進行を管理する。
ここで、演出制御回路300のROMには、各演出(変動演出の各態様、停止演出の各態様、予告演出の各態様、先読み予告演出の各態様、保留演出の各態様等)に対応する演出制御テーブルが格納されている。
「演出制御テーブル」は、演出(表示演出、音演出、ランプ演出、可動体演出等)の進行を規定する情報となっている。
各演出制御テーブルには、複数のプロセスデータが、時系列に沿って登録されている。各プロセスデータには、一又は複数の指令情報が含まれている。各指令情報は、所定の演出(表示演出、音演出、ランプ演出又は可動体演出)の開始を指定する処理となっている。特に、各指令情報には、開始する演出の内容(表示演出番号、音演出番号、ランプ演出番号又は可動体演出番号)を指定する情報が含まれている。
【0225】
タイムスケジュール管理処理では、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定されている各演出に対応する演出制御テーブルと、当該演出に対応する演出管理タイマ(当該演出の経過時間を計測する演出管理タイマ)の値と、に基づいて、当該演出の進行を管理する。
具体的には、各演出について、演出制御テーブルに登録されているプロセスデータのうち、現在の演出管理タイマの値に対応するプロセスデータに基づく処理を実行する。これによって、当該プロセスデータに含まれる指令情報が、演出制御回路300のRAMの所定領域に記憶(格納)される。
特に、隠しボタン予告に対応する演出制御テーブルが設定されている場合には、タイムスケジュール管理処理において、上記の加算値選択処理が実行される。加算値選択処理の具体的な内容については、後述する。
ステップS31-5では、レジスタ復帰処理を実行し、サブタイマ割込み処理を終了する。レジスタ復帰処理では、ステップS31-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。
【0226】
次に、ステップS31-3のコマンド解析処理を説明する。
図45は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
コマンド解析処理は、ステップS31-3で実行されると、
図45に示すように、ステップS32-1に移行する。
ステップS32-1では、設定値コマンド受信処理を実行し、ステップS32-2に移行する。
設定値コマンド受信処理では、設定値を指定するサブコマンドを受信したか否かを判定する。そして、設定値を指定するサブコマンドを受信したと判定した場合には、当該サブコマンドが指定する設定値を、演出制御回路300のRAMの所定領域に保存(記憶)する。
ステップS32-2では、遊技状態コマンド受信処理を実行し、ステップS32-3に移行する。
遊技状態コマンド受信処理では、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合には、各種演出フラグの設定を行う。
ステップS32-3では、保留コマンド受信処理を実行し、ステップS32-4に移行する。保留コマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-4では、先読みコマンド受信処理を実行し、ステップS32-5に移行する。先読みコマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-5では、変動コマンド受信処理を実行し、ステップS32-6に移行する。変動コマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-6では、停止コマンド受信処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS31-4)に移行する。停止コマンド受信処理については、後述する。
【0227】
次に、ステップS32-3の保留コマンド受信処理を説明する。
図46は、保留コマンド受信処理を示すフローチャートである。
保留コマンド受信処理は、ステップS32-3で実行されると、
図46に示すように、ステップS36-1に移行する。
ステップS36-1では、保留数指定コマンドを受信したか否かを判定し、保留数指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS36-2に移行し、保留数指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-4)に移行する。
ステップS36-2では、保留数指定コマンドが保留数の増加(保留数が「1」増加したこと)を指定しているか否かを判定し、保留数指定コマンドが保留数の増加を指定していると判定した場合(Yes)には、ステップS36-3に移行し、保留数指定コマンドが保留数の増加を指定していない(保留数が「1」減少したことを指定している)と判定した場合(No)には、ステップS36-4に移行する。
【0228】
ステップS36-3では、保留数加算処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-4)に移行する。
保留数加算処理では、まず、保留数指定コマンドが特
図1保留数の増加を指定しているか否かを判定する。
そして、保留数指定コマンドが特
図1保留数の増加を指定していると判定した場合には、特
図1保留数カウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに特
図1保留数カウンタに設定する。また、新たに取得(記憶)された特
図1遊技情報に対応する通常保留演出を設定する。
これには、通常保留演出に対応する演出制御テーブルを読み出し、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。この際、保留図柄hzを表示する表示領域として、保留図柄表示領域b2に含まれる4つの表示位置のうち、新たに取得された特
図1遊技情報が記憶されている記憶部(第1記憶部~第4記憶部)に対応する表示位置が設定される。ここで、新たに取得された特
図1遊技情報が記憶されている記憶部(第1記憶部~第4記憶部)は、特
図1保留数カウンタの値に基づいて判定する。
一方、保留数指定コマンドが特
図2保留数の増加を指定していると判定した場合には、特
図2保留数カウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに特
図2保留数カウンタに設定する。また、新たに取得(記憶)された特
図2遊技情報に対応する通常保留演出を設定する。
これには、通常保留演出に対応する演出制御テーブルを読み出し、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。この際、保留図柄hzを表示する表示領域として、保留図柄表示領域b3に含まれる4つの表示位置のうち、新たに取得された特
図2遊技情報が記憶されている記憶部(第1記憶部~第4記憶部)に対応する表示位置が設定される。ここで、新たに取得された特
図2遊技情報が記憶されている記憶部(第1記憶部~第4記憶部)は、特
図2保留数カウンタの値に基づいて判定する。
【0229】
ステップS36-4では、保留数減算処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-4)に移行する。
保留数減算処理では、まず、保留数指定コマンドが特
図1保留数の減算を指定しているか否かを判定する。
そして、保留数指定コマンドが特
図1保留数の減算を指定していると判定した場合には、特
図1保留数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに特
図1保留数カウンタに設定する。また、保留図柄表示領域b2に表示されている各保留図柄hzの表示位置を変更(シフト)する。
具体的には、保留図柄表示領域b1に表示されている保留図柄hzに対応する保留演出を終了する。これによって、終了された保留演出に対応する保留図柄hzの表示が終了される。
また、保留図柄表示領域b2における第1記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、保留図柄表示領域b2(第1記憶部に対応する表示位置)から保留図柄表示領域b1に変更(シフト)する。
また、保留図柄表示領域b2における第2記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、第2記憶部に対応する表示位置から第1記憶部に対応する表示位置に変更(シフト)する。
また、保留図柄表示領域b2における第3記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、第3記憶部に対応する表示位置から第2記憶部に対応する表示位置に変更(シフト)する。
また、保留図柄表示領域b2における第4記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、第4記憶部に対応する表示位置から第3記憶部に対応する表示位置に変更(シフト)する。
【0230】
一方、保留数指定コマンドが特
図2保留数の減算を指定していると判定した場合には、特
図2保留数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに特
図2保留数カウンタに設定する。また、保留図柄表示領域b3に表示されている各保留図柄hzの表示位置を変更(シフト)する。
具体的には、保留図柄表示領域b1に表示されている保留図柄hzに対応する保留演出を終了する。これによって、終了された保留演出に対応する保留図柄hzの表示が終了される。
また、保留図柄表示領域b3における第1記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、保留図柄表示領域b3(第1記憶部に対応する表示位置)から保留図柄表示領域b1に変更(シフト)する。
また、保留図柄表示領域b3における第2記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、第2記憶部に対応する表示位置から第1記憶部に対応する表示位置に変更(シフト)する。
また、保留図柄表示領域b3における第3記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、第3記憶部に対応する表示位置から第2記憶部に対応する表示位置に変更(シフト)する。
また、保留図柄表示領域b3における第4記憶部に対応する表示位置に保留図柄hzが表示されている場合には、当該保留図柄hzの表示位置を、第4記憶部に対応する表示位置から第3記憶部に対応する表示位置に変更(シフト)する。
【0231】
次に、ステップS32-4の先読みコマンド受信処理を説明する。
図47は、先読みコマンド受信処理を示すフローチャートである。
先読みコマンド受信処理は、ステップS32-4で実行されると、
図47に示すように、ステップS33-1に移行する。
ステップS33-1では、先読み指定コマンド(第1先読み指定コマンド、第2先読み指定コマンド及び第3先読み指定コマンド)を受信したか否かを判定し、先読み指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS33-2に移行し、先読み指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
【0232】
ステップS33-2では、先読み情報解析処理を実行し、ステップS33-3に移行する。先読み情報解析処理では、先読み指定コマンドが指定する情報を、保留情報として、演出制御回路300のRAMの所定領域に記憶する。
演出制御回路300のRAMには、保留情報を記憶することが可能な保留情報記憶領域が設定されている。また、保留情報記憶領域として、第1特別図柄抽選(RAM230の特
図1遊技情報記憶領域)に対応する第1保留情報記憶領域と、第2特別図柄抽選(RAM230の特
図2遊技情報記憶領域)に対応する第2保留情報記憶領域と、が設定されている。
第1保留情報記憶領域は、保留情報を記憶することが可能な記憶部として、第1記憶部~第4記憶部を含んで構成されている。そして、第1保留情報記憶領域には、特
図1遊技情報記憶領域に記憶されている特
図1遊技情報に対応する保留情報が記憶される。すなわち、第1保留情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。また、第1保留情報記憶領域の第2記憶部に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の第2記憶部に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。また、第1保留情報記憶領域の第3記憶部に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の第3記憶部に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。また、第1保留情報記憶領域の第4記憶部に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の第4記憶部に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。
第2保留情報記憶領域は、保留情報を記憶することが可能な記憶部として、第1記憶部~第4記憶部を含んで構成されている。そして、第2保留情報記憶領域には、特
図2遊技情報記憶領域に記憶されている特
図2遊技情報に対応する保留情報が記憶される。すなわち、第2保留情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている保留情報は、特
図2遊技情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている特
図2遊技情報に対応している。また、第2保留情報記憶領域の第2記憶部に記憶されている保留情報は、特
図2遊技情報記憶領域の第2記憶部に記憶されている特
図2遊技情報に対応している。また、第2保留情報記憶領域の第3記憶部に記憶されている保留情報は、特
図2遊技情報記憶領域の第3記憶部に記憶されている特
図2遊技情報に対応している。また、第2保留情報記憶領域の第4記憶部に記憶されている保留情報は、特
図2遊技情報記憶領域の第4記憶部に記憶されている特
図2遊技情報に対応している。
各保留情報は、停止図柄の種別を示す図柄情報と、変動モードの内容(「変動モード番号」又は「不定値」)を示す第1変動情報と、変動パターンの内容(「変動パターン番号」又は「不定値」)を示す第2変動情報と、を含んでなる。
【0233】
先読み情報解析処理では、まず、受信した第1先読み指定コマンドが第1特別図柄抽選に対応するものであるか否かを判定する。
そして、受信した第1先読み指定コマンドが第1特別図柄抽選に対応するものであると判定した場合には、第1先読み指定コマンドが指定する停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「小当り1図柄」又は「小当り2図柄」)と、第2先読み指定コマンドが指定する変動モードの内容(「変動モードm」又は「不定値」)と、第3先読み指定コマンドが指定する変動パターンの内容(「変動パターンn」又は「不定値」)と、を解析して、解析した停止図柄の種別に対応する図柄情報と、解析した変動モードの内容に対応する第1変動情報と、解析した変動パターンの内容に対応する第2変動情報と、を含む保留情報を生成する。そして、生成した保留情報を、第1保留情報記憶領域に記憶(保存)する。
一方、受信した第1先読み指定コマンドが第2特別図柄抽選に対応するものであると判定した場合には、第1先読み指定コマンドが指定する停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「小当り1図柄」又は「小当り2図柄」)と、第2先読み指定コマンドが指定する変動モードの内容(「変動モードm」又は「不定値」)と、第3先読み指定コマンドが指定する変動パターンの内容(「変動パターンn」又は「不定値」)と、を解析して、解析した停止図柄の種別に対応する図柄情報と、解析した変動モードの内容に対応する第1変動情報と、解析した変動パターンの内容に対応する第2変動情報と、を含む保留情報を生成する。そして、生成した保留情報を、第2保留情報記憶領域に記憶(保存)する。
以下の説明では、ステップS33-2で保留情報記憶領域に記憶された保留情報を、「先読み対象保留情報」とする。また、第1保留情報記憶領域に記憶されている保留情報のうち、先読み対象保留情報より先に報知表示(変動表示及び停止表示)が実行される保留情報を、「先行保留情報」とする。
【0234】
ステップS33-3では、先読み予告演出を実行中であるか否かを判定し、先読み予告演出を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS33-4に移行し、先読み予告演出を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
本実施形態では、先読み予告演出の実行中には、演出制御回路300のRAMの先読み予告演出中フラグ領域に「1」が設定される。したがって、ステップS33-3では、演出制御回路300のRAMの先読み予告演出中フラグ領域に「1」が設定されているか否かに基づいて、先読み予告演出を実行中であるか否かを判定する。
ステップS33-4では、先読み予告演出実行条件を満たすか否かを判定し、先読み予告演出実行条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS33-5に移行し、先読み予告演出実行条件を満たさないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
本実施形態では、(1)先読み対象保留情報が、特
図1遊技情報に対応する保留情報であること、(2)所定数(本実施形態では、「1」)以上の先行保留情報が記憶されていること、(3)変動パターンの種別として「リーチ変動」に属する種別(変動パターン番号)を示す先行保留情報が存在しないこと、(4)時短制御の停止中であること、(5)大当り遊技状態の生起中でないこと、の全ての条件を満たす場合に、先読み予告演出実行条件を満たすと判定される。
なお、先読み予告演出実行条件の内容は、適宜、変更することが可能である。すなわち、上記(1)~(5)の全ての条件ではなく、上記(1)~(5)のうち一又は複数の条件を満たす場合に、先読み予告演出実行条件を満たすと判定される構成としても構わない。また、先読み予告演出実行条件として、上記(1)~(5)の条件とは異なる他の条件が含まれていても構わない。
【0235】
ステップS33-5では、先読み予告演出抽選処理を実行し、ステップS33-6に移行する。先読み予告演出抽選処理では、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告演出抽選を実行する。
演出制御回路300のROMには、先読み予告演出抽選の当り値が登録された先読み予告演出抽選テーブルが格納されている。
先読み予告演出抽選処理では、まず、所定の乱数カウンタから先読み予告演出抽選乱数を取得する。そして、取得した先読み予告演出抽選乱数と、先読み予告演出抽選テーブルと、に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを判定する。
ステップS33-6では、ステップS33-5で実行された先読み予告演出抽選に当選したか否かを判定し、先読み予告演出抽選に当選したと判定した場合(Yes)には、ステップS33-7に移行し、先読み予告演出抽選に落選したと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
【0236】
ステップ33-7では、先読み予告演出設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。先読み予告演出設定処理では、先読み予告演出(保留予告演出)の内容を設定する。
先読み予告演出設定処理では、まず、保留最終態様選択処理を実行する。保留最終態様選択処理では、保留最終態様を選択・設定する。
「保留最終態様」とは、保留予告演出において最終的に変化する予告対象保留図柄hzyの態様をいう。
演出制御回路300のROMには、保留最終態様抽選乱数と、保留最終態様と、の対応が登録された保留最終色抽選テーブルが格納されている。
また、保留最終態様抽選テーブルとして、変動パターンの各種別に対応する保留最終態様抽選テーブルが格納されている。
保留最終態様選択処理では、まず、所定の乱数カウンタから保留最終態様抽選乱数を取得する。また、先読み対象保留情報が示す変動パターンの種別を確認して、この確認結果に対応する保留最終態様抽選テーブルを読み出す。そして、取得した保留最終態様抽選乱数と、読み出した保留最終態様抽選テーブと、に基づいて、保留最終態様を選択(判定)する。
【0237】
先読み予告演出設定処理では、次に、保留変化契機選択処理を実行する。保留変化契機選択処理では、保留変化契機を選択・設定する。
演出制御回路300のROMには、保留変化契機抽選乱数と、保留変化パターンと、の対応が登録された保留変化契機抽選テーブルが格納されている。
「保留変化パターン」は、保留変化契機の組み合わせを指定する情報(シナリオデータ)となっている。
また、保留変化契機抽選テーブルとして、特
図1保留数(「2」~「4」)と、保留最終態様と、の組み合わせのそれぞれに対応する保留変化契機抽選テーブルが格納されている。
保留変化契機選択処理では、まず、所定の乱数カウンタから保留変化契機抽選乱数を取得する。また、特
図1保留数と、保留最終態様選択処理で選択された保留最終態様と、を確認して、この確認結果に対応する保留変化契機抽選テーブルを読み出す。そして、取得した保留変化契機抽選乱数と、読み出した保留変化契機抽選テーブルと、に基づいて、保留変化パターンを決定(判定)する。そして、決定した保留変化パターンにしたがって、当該保留予告演出に係る一回又は複数回の保留変化契機を設定する。
【0238】
先読み予告演出設定処理では、次に、保留変化内容選択処理を実行する。保留変化内容選択処理では、各回の保留変化契機に対応する保留変化内容を選択・設定する。
具体的には、保留変化内容選択処理では、各回の保留変化契機に対応する保留変化内容として、変化前の予告対象保留図柄hzyの態様と、変化後の予告対象保留図柄hzyの態様と、が設定される。
本実施形態では、保留変化契機選択処理で設定された1回又は複数回の保留変化契機のうち、後に到来(発生)する保留変化契機(後の回の保留変化契機)から順に、各回の保留変化契機に対応する保留変化内容が選択される。
例えば、保留変化契機選択処理で3[回]の保留変化契機が設定された場合には、3回目(最終回)の保留変化契機、2回目の保留変化契機、1回目の保留変化契機の順に、各回の保留変化契機に対応する保留変化内容が選択される。
また、各回の保留変化契機に対応する保留変化内容を選択する際には、まず、変化後の予告対象保留図柄hzyの態様が選択され、次に、変化前の予告対象保留図柄hzyの態様が選択される。この際、変化前の予告対象保留図柄hzyの態様として、変化後の予告対象保留図柄hzyの態様と比較して、期待度が低い態様が決定される。これによって、各回の保留変化契機の到来に応じて、予告対象保留図柄hzyの態様が、期待度が高い態様に変化(昇格)する。
演出制御回路300のROMには、保留変化内容抽選乱数と、変化前の予告対象保留図柄hzyの態様と、の対応が登録された保留変化内容抽選テーブルが格納されている。
また、保留変化内容抽選テーブルとして、保留図柄hzの各態様(変化後の予告対象保留図柄hzyの態様)に対応する保留変化内容抽選テーブルが格納されている。
そして、保留図柄hzの各態様(変化後の予告対象保留図柄hzyの態様)に対応する保留変化内容抽選テーブルでは、変化前の予告対象保留図柄hzyの態様として、変化後の予告対象保留図柄hzyの態様と比較して、期待度が低い態様のみが登録されている。
保留変化内容選択処理では、まず、保留変化契機選択処理で設定された保留変化契機のうち、最終回の保留変化契機について、保留変化内容を選択する。これには、まず、最終回の保留変化契機に係る変化後の予告対象保留図柄hzyの態様を選択する。この際、最終回の保留変化契機に係る変化後の予告対象保留図柄hzyの態様として、保留最終態様選択処理で選択された保留最終態様を選択する。次に、最終回の保留変化契機に係る変化前の予告対象保留図柄hzyの態様を選択する。これには、まず、所定の乱数カウンタから保留変化内容抽選乱数を取得する。また、最終回の保留変化契機について選択された変化後の予告対象保留図柄hzyの態様に対応する保留変化内容抽選テーブルを読み出す。そして、取得した保留変化内容抽選乱数と、読み出した保留変化内容抽選テーブルと、に基づいて、最終回の保留変化契機に係る変化前の予告対象保留図柄hzyの態様を選択する。
保留変化内容選択処理では、次に、保留変化契機選択処理で設定された保留変化契機のうち、最終回の保留変化契機を除いた、各回の保留変化契機について、保留変化内容を選択する。この際、後に到来する保留変化契機から順に、各回の保留変化契機に対応する保留変化内容を決定する。
各回の保留変化契機に対応する保留変化内容を決定するには、まず、当該保留変化契機に係る変化後の予告対象保留図柄hzyの態様を決定する。この際、今回の保留変化契機に係る変化後の予告対象保留図柄hzyの態様として、次回の保留変化契機について既に選択されている変化前の予告対象保留図柄hzyの態様を選択する。次に、今回の保留変化契機に係る変化前の予告対象保留図柄hzyの態様を決定する。これには、まず、所定の乱数カウンタから保留変化内容抽選乱数を取得する。また、今回の保留変化契機について選択された変化後の予告対象保留図柄hzyの態様に対応する保留変化内容抽選テーブルを読み出す。そして、取得した保留変化内容抽選乱数と、読み出した保留変化内容抽選テーブルと、に基づいて、今回の保留変化契機に係る変化前の予告対象保留図柄hzyの態様を選択する。
保留変化内容選択処理では、次に、各回の保留変化契機について選択された保留変化内容を、当該保留変化契機に対応付けて設定する。これによって、各回の保留変化契機の到来に応じて、当該保留変化契機について設定されている保留変化内容にしたがって、予告対象保留図柄hzyの態様が変化(昇格)する。
【0239】
先読み予告演出設定処理では、次に、演出制御回路300のRAMの先読み予告演出中フラグ領域に「1」を設定する。
以上によって、保留予告演出が開始される。
なお、図示しない処理によって、保留予告演出の終了に応じて、演出制御回路300のRAMの先読み予告演出中フラグ領域に「0」が設定される。
【0240】
次に、ステップS32-5の変動コマンド受信処理を説明する。
図48は、変動コマンド受信処理を示すフローチャートである。
変動コマンド受信処理は、ステップS32-5で実行されると、
図48に示すように、ステップS34-1に移行する。
ステップS34-1では、所定の制御コマンドを受信したか否かを判定し、所定の制御コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS34-2に移行し、所定の制御コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-6)に移行する。
ここで、所定の制御コマンドは、図柄種別指定コマンド、変動モード指定コマンド及び変動パターン指定コマンドをいう。
ステップS34-2では、停止演出決定処理を実行し、ステップS34-3に移行する。停止演出決定処理では、停止演出の態様(停止演出番号)を決定する。
具体的には、停止演出決定処理では、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別に基づいて、停止演出の態様(停止演出番号)を決定する。そして、決定した停止演出番号を、演出制御回路300のRAMの所定領域に保存する。
【0241】
ステップS34-3では、変動演出決定処理を実行し、ステップS34-4に移行する。変動演出決定処理では、変動演出の態様(変動演出番号)を決定する。
具体的には、変動演出決定処理では、まず、第1変動演出の態様(変動演出番号)を決定する第1変動演出決定処理を実行する。
演出制御回路300のROMには、変動モードの種別(変動モード番号)と、第1変動演出の態様(変動演出番号)と、の対応が登録された第1変動演出抽選テーブルが格納されている。
第1変動演出決定処理では、まず、第1変動演出抽選テーブルを読み出す。そして、第1変動演出抽選テーブルに登録されている第1変動演出の態様(変動演出番号)のうち、変動モード指定コマンドが指定する変動モードの種別(変動モード番号)に対応する第1変動演出の態様を決定(選択)する。
【0242】
変動演出決定処理では、次に、第2変動演出の態様(変動演出番号)を決定する第2変動演出決定処理を実行する。
演出制御回路300のROMには、変動パターンの種別(変動パターン番号)と、第2変動演出の態様(変動演出番号)と、の対応が登録された第2変動演出抽選テーブルが格納されている。
第2変動演出決定処理では、まず、第2変動演出抽選テーブルを読み出す。そして、第2変動演出抽選テーブルに登録されている第2変動演出の態様(変動演出番号)のうち、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する第2変動演出の態様を決定(選択)する。
【0243】
ステップS34-4では、予告演出決定処理を実行し、ステップS34-5に移行する。予告演出決定処理では、予告演出の態様を選択する。
ステップS34-5では、変動演出設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-6)に移行する。変動演出設定処理では、変動演出の演出制御テーブルを設定する。
具体的には、変動演出設定処理では、ステップS34-3で決定した第1変動演出の態様(変動演出番号)に対応する演出制御テーブルと、ステップS34-3で決定した第2変動演出の態様(変動演出番号)に対応する演出制御テーブルと、を読み出す。
次に、読み出した演出制御テーブルを合成して、変動演出に係る演出制御テーブルを生成する。そして、生成した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。これによって、変動演出が開始される。
また、ステップS34-4で予告演出を実行することが決定された場合には、選択された予告演出の態様に対応する演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。これによって、変動演出の実行中における所定のタイミングで、予告演出が開始される。
【0244】
次に、ステップS32-6の停止コマンド受信処理を説明する。
図49は、停止コマンド受信処理を示すフローチャートである。
停止コマンド受信処理は、ステップS32-6で実行されると、
図49に示すように、ステップS35-1に移行する。
ステップS35-1では、停止指定コマンドを受信したか否かを判定し、停止指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS35-2に移行し、停止指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-7)に移行する。
ステップS35-2では、停止演出設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-7)に移行する。停止演出設定処理では、停止演出の演出制御テーブルを設定する。
具体的には、停止演出設定処理では、ステップS34-2で決定した停止演出番号に対応する演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。これによって、停止演出が開始される。
ここで、停止演出では、変動演出の終了時に仮停止表示されていた左図柄、中図柄及び右図柄が、停止表示される。
【0245】
(演出ステージ)
次に、パチンコ機1において実行される演出ステージについて説明する。
パチンコ機1では、複数の演出ステージが規定されており、遊技の進行(遊技状態)に応じて、複数の演出ステージのうち、何れかの演出ステージが設定される。そして、設定されている演出ステージに対応する各種演出が実行される。本実施形態では、背景演出の演出態様として、各演出ステージに対応する演出態様が規定されている。そして、設定されている演出ステージに対応する演出態様による背景演出が実行される。
「背景演出」は、表示画面31aに表示される各種演出画像(演出図柄z1,z2、保留図柄hz等)の背景として表示される背景画像と、各種スピーカ22から出力されるBGM(楽曲)と、を含む演出となっている。これによって、遊技者は、背景演出に基づいて、現在の演出ステージを把握(認識)することが可能となっている。
本実施形態では、4つの演出ステージ(具体的には、「通常ステージ」、「潜伏ステージ」、「下位ステージ」及び「上位ステージ」)が規定されている。そして、「通常ステージ」の設定中には、「通常ステージ」に対応する背景演出が実行される。一方、「潜伏ステージ」の設定中には、「潜伏ステージ」に対応する背景演出が実行される。一方、「下位ステージ」の設定中には、「下位ステージ」に対応する背景演出が実行される。一方、「上位ステージ」の設定中には、「上位ステージ」に対応する背景演出が実行される。
【0246】
本実施形態では、通常状態の生起中において、常時、「通常ステージ」が設定される。そして、通常状態の生起中において実行された第1特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄1」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技の終了に応じて(すなわち、第1時短状態の開始に応じて)、「下位ステージ」が開始(設定)される。一方、通常状態の生起中において実行された第1特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技の終了後も(通常状態が継続する)、「通常ステージ」が継続する。
第1時短状態の生起中には、「潜伏ステージ」及び「下位ステージ」のうち何れかの演出ステージが設定される。また、第2時短状態の生起中には、「潜伏ステージ」及び「上位ステージ」のうち何れかの演出ステージが設定される。そして、「潜伏ステージ」が設定されている期間中に、遊技者において、現在の遊技状態(第1時短状態又は第2時短状態)を予測させつつ遊技を進行させる構成としている。
具体的に、「下位ステージ」の設定中(第1時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第1時短状態である場合、「潜伏図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示されるとともに、当該停止表示の終了に応じて、第2時短状態が開始される。これに伴い、「潜伏図柄」に対応する停止図柄の停止表示の終了に応じて(第2時短状態の開始に応じて)、「下位ステージ」に替えて、「潜伏ステージ」が開始(設定)される。
また、「下位ステージ」の設定中(第1時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に落選し(「はずれ」となり)、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第1時短状態である場合、演出図柄表示領域a1~a4において停止表示される停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)として、所定の確率で、「はずれ図柄」及び「潜伏図柄」のうち一方が選択される。なお、この場合には、「はずれ図柄」及び「潜伏図柄」にうち何れの停止図柄が選択された場合であっても、当該停止図柄の停止表示の終了後においても、第1時短状態が継続する。そして、「潜伏図柄」が選択された場合に、「潜伏図柄」に対応する停止図柄の停止表示の終了に応じて、「下位ステージ」に替えて、「潜伏ステージ」が開始(設定)される。
【0247】
「潜伏ステージ」は、その開始から、所定の告知タイミングの到来まで継続する。そして、告知タイミングの到来に応じて、現在の遊技状態(第1時短状態又は第2時短状態)が告知(報知)される。本実施形態では、告知タイミングとして、「潜伏ステージ」中に実行された所定回数目の特別図柄(演出図柄z1,z2)の変動表示中における所定時期(例えば、変動表示の開始時、変動表示の開始から所定時間の経過時、変動表示の終了時等)が規定されている。そして、告知タイミングの到来に応じて、「潜伏ステージ」が終了されて、「下位ステージ」及び「上位ステージ」のうち何れかの演出ステージが開始(設定)される。この際、告知タイミングにおける遊技状態が第1時短状態である場合には、「下位ステージ」が開始(設定)され、告知タイミングにおける遊技状態が第2時短状態である場合には、「上位ステージ」が開始(設定)される。
これによって、「潜伏ステージ」が設定されている期間中に、遊技者において、現在の遊技状態(第1時短状態又は第2時短状態)を予測させつつ遊技を進行させることが可能となる。
なお、告知タイミングは、適宜、変更することが可能となっている。例えば、告知タイミングとして、「潜伏ステージ」中に実行された特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に、当該特別図柄抽選に基づく特別図柄(演出図柄z1,z2)の変動表示中における所定時期(例えば、変動表示の開始時、変動表示の開始から所定時間の経過時、変動表示の終了時等)が規定されていても構わない(かかる構成とした場合には、告知タイミングにおける遊技状態が第1時短状態である場合には、告知タイミングの到来に応じて「下位ステージ」が開始(設定)され、告知タイミングにおける遊技状態が第2時短状態である場合には、告知タイミングの到来に応じて「上位ステージ」が開始(設定)される)。または、告知タイミングとして、「潜伏ステージ」中に実行された特別図柄抽選により「小当り」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、大当り遊技状態が生起される場合に、当該大当り遊技状態の生起中における所定時期(例えば、所定ラウンドの開始時、エンディング期間の開始時等)が規定されていても構わない(かかる構成とした場合には、告知タイミングの到来に応じて、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態が示唆されることで、「潜伏ステージ」中の遊技状態が間接的に示唆されることになる)。
【0248】
また、「下位ステージ」の設定中(第1時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄3」に当選し、時短判定基準時の遊技状態が通常状態となり、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技の終了に応じて(すなわち、第1時短状態の開始に応じて)、「下位ステージ」が開始(設定)される。
また、「下位ステージ」の設定中(第1時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄4」に当選し、時短判定基準時の遊技状態が通常状態となり、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技の終了に応じて(すなわち、通常状態の開始に応じて)、「通常ステージ」が開始(設定)される。
また、「上位ステージ」の設定中(第2時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄3」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第2時短状態となり、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技の終了に応じて(すなわち、第2時短状態の開始に応じて)、「上位ステージ」が開始(設定)される。
また、「上位ステージ」の設定中(第2時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄4」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第2時短状態となり、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技の終了に応じて(すなわち、第2時短状態の開始に応じて)、「上位ステージ」が開始(設定)される。
【0249】
(パチンコ機1の作用)
次に、パチンコ機1の作用について説明する。
パチンコ機1は、第1始動口51へ遊技球が入球した場合に特
図1遊技情報を取得し、第2始動口52へ遊技球が入球した場合に特
図2遊技情報を取得する主制御回路200(ステップS5-4,S5-6)と、特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報に基づいて始動判定を実行する主制御回路200(ステップS11-4,S11-5,S11-7)と、大当り遊技状態の終了に伴い、通常状態と比較して第2始動口52への遊技球の入球が容易となる時短状態を生起させることが可能な主制御回路200(ステップS43-2)と、を備えている。また、時短状態の種別として、第1時短状態と、第1時短状態と比較して有利な第2時短状態と、が含まれている。そして、始動判定により「時短」が判定された場合に、大当り遊技状態を生起されることなく、第2時短状態を生起させることが可能となっている。
すなわち、パチンコ機1では、大当り遊技状態の終了に伴い、時短状態を生起させることが可能となっている。特に、始動判定により「時短」が判定された場合に、大当り遊技状態を生起されることなく、第2時短状態を生起させることが可能となっている。これによって、始動判定により「時短」が判定されたことを契機として、遊技状態を第2時短状態に移行させることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
また、パチンコ機1では、時短判定基準時の遊技状態に応じて、大当り遊技状態の終了に伴い生起させる遊技状態が決定される。そして、時短判定基準時の遊技状態が通常状態である場合よりも、時短判定基準時の遊技状態が時短状態である場合の方が、第2時短状態が生起される確率が高くなっている。
これによって、パチンコ機1では、より有利な遊技状態へと、遊技状態を段階的に変化させることが容易となり、遊技性を更に向上することが可能となる。
【0250】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて、第2時短状態(上位モード)に移行することがない構成となっている。
しかしながら、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて、第2時短状態(上位モード)に移行可能な構成としても構わない。
例えば、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択され得る小当り図柄として、「小当り図柄1」及び「小当り図柄2」に加えて、「小当り図柄5」が含まれている構成としても構わない。そして、「小当り図柄5」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」又は「時短状態」である場合に、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態(上位モード)となる構成としても構わない。
または、第1特別図柄の抽選結果として、「大当り」が設けられているとともに、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択され得る大当り図柄として、「大当り図柄1」が含まれている構成としても構わない。そして、「大当り図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」又は「時短状態」である場合に、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態(上位モード)となる構成としても構わない。
【0251】
また、上記実施形態では、第1時短状態(下位モード)の生起中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り」に当選しても(時短判定基準時の遊技状態=通常状態)、第2時短状態(上位モード)に移行することがない構成となっている。
しかしながら、第1時短状態(下位モード)の生起中に実行された第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合(時短判定基準時の遊技状態=通常状態)に、第2時短状態(上位モード)に移行可能な構成としても構わない。
例えば、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択され得る小当り図柄として、「小当り図柄3」及び「小当り図柄4」に加えて、「小当り図柄6」が含まれている構成としても構わない。そして、「小当り図柄6」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出され、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」又は「時短状態」である場合に、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態(上位モード)となる構成としても構わない。
または、第2特別図柄の抽選結果として、「大当り」が設けられているとともに、第2特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択され得る大当り図柄として、「大当り図柄2」が含まれている構成としても構わない。そして、「大当り図柄2」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」又は「時短状態」である場合に、第1時短回数として、16[回]が設定され、第2時短回数として、16[回]が設定され、第3時短回数として、2[回]が設定され、第4時短回数として、100[回]が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、第2時短状態(上位モード)となる構成としても構わない。
【0252】
また、上記実施形態では、第1時短状態(下位モード)及び第2時短状態(上位モード)のうち、何れの時短状態においても、第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選し得る構成となっている。
しかしながら、第2時短状態(上位モード)の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選することがなく、第1時短状態(下位モード)の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選し得る構成としても構わない。
または、第1時短状態(下位モード)及び第2時短状態(上位モード)のうち、何れの時短状態においても、第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選し得る構成とした上で、第1時短状態(下位モード)の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選した場合(時短判定基準時の遊技状態=第1時短状態(下位モード))には、当該当選を契機として、新たに第2時短状態が開始され、第2時短状態(上位モード)の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選した場合(時短判定基準時の遊技状態=第2時短状態(上位モード))には、現在の遊技状態(=第2時短状態)が継続される(「はずれ」と同様の扱いとされる)構成としても構わない。これによって、始動判定(特図当落判定)の実行時の遊技状態に応じて、「時短図柄1」が判定された場合の効果を異ならせることが可能となり、遊技性を向上することが可能となる。
【0253】
また、上記実施形態では、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて開始された時短状態(以下、「B時短状態」とする)の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選することがなく、大当り遊技状態の終了に応じて開始された時短状態(以下、「A時短状態」とする)の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選し得る構成としても構わない。
または、A時短状態及びB時短状態のうち、何れの時短状態においても、第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選し得る構成とした上で、A時短状態の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選した場合には、当該当選を契機として、新たに第2時短状態が開始され、B時短状態の生起中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短」(時短図柄1)に当選した場合には、現在の遊技状態(=B時短状態)が継続される(「はずれ」と同様の扱いとされる)構成としても構わない。
【0254】
また、上記実施形態では、時短終了条件として、第2特別図柄抽選(特
図2遊技情報に基づく特図当落判定)により「時短」に当選したことに基づく「時短終了条件5」が含まれている構成としても構わない。
「時短終了条件5」は、第2特別図柄抽選により「時短」に当選した回数に基づく条件となっている。例えば、時短中特
図2時短当選回数が、時短制御の開始時に設定された第5時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件5が成立する構成とする。
「時短中特
図2時短当選回数」は、時短制御中に実行(開始)される第2特別図柄抽選により「時短」に当選した回数(時短制御中に実行される特
図2遊技情報に基づく特図当落判定により「時短」が判定された回数)となっている。
時短終了条件5が成立した場合、当該時短終了条件5が成立する契機となった第2特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御を終了する。
具体的に、主制御回路200において、時短中特
図2時短当選回数を計数する第5時短カウンタが構成する。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第5時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第5時短回数を設定する。また、「時短図柄1」に当選した場合に、特別図柄の停止表示の終了時に、第5時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第5時短回数を設定する。さらに、特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「時短」が判定されるごとに、第5時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第5時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件5が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行された特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「時短」が判定された回数が、当該時短制御の開始時に設定された第5時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件5が成立することになる。
また、上記実施形態では、時短終了条件として、普通図柄抽選(普図遊技情報に基づく普図当落判定)に基づく「時短終了条件6」が含まれている構成としても構わない。
「時短終了条件6」は、普通図柄の変動表示の回数に基づく条件となっている。例えば、時短中普図変動回数が、時短制御の開始時に設定された第6時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件6が成立する構成とする。
「時短中普図変動回数」は、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行(開始)される普通図柄の変動表示の回数となっている。
時短終了条件6が成立した場合、当該時短終了条件6が成立する契機となった普通図柄の変動表示の終了時に、時短制御が終了される。
具体的に、主制御回路200には、時短中普図変動回数を計数する第6時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の開始時に、第6時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第6時短回数を設定する。また、「時短図柄1」に当選した場合に、特別図柄の停止表示の終了時に、第6時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第6時短回数を設定する。さらに、普図遊技情報に基づく始動判定(普図当落判定)が実行されるごと(普通図柄の変動表示が終了されるごと)に、第6時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第6時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件6が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行された普図遊技情報に基づく始動判定(普図当落判定)の回数が、当該時短制御の開始時に設定された第6時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件6が成立することになる。
また、上記実施形態では、時短終了条件として、普通図柄抽選(普図遊技情報に基づく普図当落判定)により「普図当り」に当選したことに基づく「時短終了条件7」が含まれている構成としても構わない。
「時短終了条件7」は、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した回数に基づく条件となっている。例えば、時短中普図当選回数が、時短制御の開始時に設定された第7時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件7が成立する構成とする。
「時短中普図当選回数」は、時短制御中に実行(開始)される普通図柄抽選により「普図当り」に当選した回数(時短制御中に実行される普図遊技情報に基づく普図当落判定により「普図当り」が判定された回数)となっている。
時短終了条件7が成立した場合、当該時短終了条件7が成立する契機となった普通図柄の変動表示の終了時に、時短制御を終了する。
具体的に、主制御回路200において、時短中普図当選回数を計数する第7時短カウンタが構成する。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第7時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第7時短回数を設定する。また、「時短図柄1」に当選した場合に、特別図柄の停止表示の終了時に、第7時短カウンタの値として、回数切り管理処理(ステップS12-7)の実行後(遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)の実行時)の遊技状態と、当選種別(当選図柄の種別)と、の組み合わせに応じた第7時短回数を設定する。さらに、普図遊技情報に基づく始動判定(普図当落判定)により「普図当り」が判定されるごとに、第7時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第7時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件7が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御(第1時短制御又は第2時短制御)中に実行された普図遊技情報に基づく始動判定(普図当落判定)により「普図当り」が判定された回数が、当該時短制御の開始時に設定された第7時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件7が成立することになる。
例えば、「時短終了条件1」~「時短終了条件7」のうち、2以上の時短終了条件を組み合わせて、何れかの時短終了条件が成立した場合に、時短制御が停止される構成としても構わない。また、第1時短状態と第2時短状態とで、時短終了条件の組み合わせが異なる構成としても構わない。
【0255】
また、上記実施形態では、「時短図柄1」に当選した場合に、時短判定基準時の時短状態の種別(第1時短状態又は第2時短状態)に応じて、当該当選を契機として付与される時短状態の種別(第1時短状態又は第2時短状態)が変化する構成としても構わない。
例えば、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「第1時短状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第2時短状態が開始され、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「第2時短状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第1時短状態が開始される構成としても構わない。
【0256】
また、上記実施形態では、時短図柄の種別に応じて、当該当選を契機として付与される時短状態の種別(第1時短状態又は第2時短状態)が変化する構成としても構わない。
例えば、第2特別図柄抽選により「時短」に当選した場合に選択され得る時短図柄として、「時短図柄1」に加えて、「時短図柄2」が含まれている構成としても構わない。
そして、「時短図柄1」又は「時短図柄2」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、時短判定基準時の遊技状態(=通常状態)が継続され、当該当選を契機として、新たに時短状態が開始されない。一方、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第2時短状態が開始される。一方、「時短図柄2」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第1時短状態が開始される構成としても構わない。
【0257】
また、上記実施形態では、「時短図柄1」に当選した場合に、時短判定基準時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に応じて、当該当選を契機として付与される時短状態の種別(第1時短状態又は第2時短状態)が変化する構成としても構わない。
例えば、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「通常状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第1時短状態が開始され、「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が「時短状態」である場合には、当該当選を契機として、新たに第2時短状態が開始される構成としても構わない。
【0258】
また、上記実施形態では、時短中特
図2小当り当選回数が、時短制御の開始時に設定された第4時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件4が成立する構成となっている。
しかしながら、小当り図柄の種別として、当選に基づいて第4時短回数が減算される種別と、当選に基づいて第4時短回数が減算されない種別と、が設けられている構成としても構わない。
例えば、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択され得る小当り図柄として、「小当り図柄3」及び「小当り図柄4」に加えて、「小当り図柄7」が含まれる構成とする。そして、特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」が判定されるごとに、第4時短カウンタの値から「1」を減算する。一方、特
図2遊技情報に基づく始動判定(特図当落判定)により「小当り図柄7」が判定されても、第4時短カウンタの値を減算しない構成とする。そして、第4時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件4が成立して、時短制御を停止する。
この際、「小当り図柄3」又は「小当り図柄4」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中において、遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となり、「小当り図柄7」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中において、遊技球によるV領域の通過が困難(不可能)となる構成としても構わない。
【0259】
また、上記実施形態では、時短判定基準時が、特別図柄の変動表示の終了時に実行される回数切り管理処理(ステップS12-7)の直後のタイミングとなっている。
しかしながら、時短判定基準時は、回数切り管理処理(ステップS12-7)の直後のタイミングであれば、適宜、変更することが可能となっている。
例えば、特別図柄の変動表示の開始時に実行される特図変動待ち処理(
図20参照)において、始動判定(特に、ステップS11-4~S11-11)が実行された後に、回数切り管理処理(ステップS12-7)と、遊技状態予備設定処理(ステップS12-8)と、が実行される構成としても構わない。かかる構成により、時短判定基準時を、特別図柄の変動表示の開始時に実行される回数切り管理処理(ステップS12-7)の直後のタイミングとすることが可能となる。
【0260】
また、上記実施形態では、「下位ステージ」の設定中(第1時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第1時短状態である場合、当該停止表示の終了に応じて、「潜伏ステージ」に移行する構成となっている。
しかしながら、「下位ステージ」の設定中(第1時短状態の生起中)に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選し、かつ、時短判定基準時の遊技状態が第1時短状態である場合、当該停止表示の終了に応じて、「上位ステージ」に移行する構成としても構わない。
【0261】
また、上記実施形態に係る構成及び上記変形例に係る構成は、適宜、組み合わせることが可能となっている。
【符号の説明】
【0262】
1 パチンコ機
51 第1始動口
52 第2始動口
53 第1大入賞口
54 第2大入賞口
200 主制御回路
300 演出制御回路