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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083153
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
A63F9/00 508H
A63F9/00 508G
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197512
(22)【出願日】2022-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】306014714
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコアミューズメント
(71)【出願人】
【識別番号】517173422
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコテクニカ
(74)【代理人】
【識別番号】100131303
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 徳人
(74)【代理人】
【識別番号】100070183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 公一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 嘉範
(57)【要約】
【課題】 ゲーム性を向上する。
【解決手段】 ゲーム装置1では、遊技媒体を貯留するボール貯留部21を回転させる回転ユニットモータ100と、回転板31の回転動作(半回転動作)によりボール貯留部21に貯留されている遊技媒体を流下フィールド22に移送することが可能な回転スコップ30と、を備えている。これによって、回転板31の回転動作(半回転動作)が実行されるタイミングに応じて、ボール貯留部21から流下フィールド22に移送される遊技媒体の数を変化させることが可能となり、ゲーム性を向上することが可能となる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を貯留する貯留手段と、
前記貯留手段を回転させる回転手段と、
遊技媒体が流下する流下領域と、
回転部材の回転動作により前記貯留手段に貯留されている遊技媒体を前記流下領域に移送することが可能な移送手段と、
前記流下領域を流下する遊技媒体による通過が可能な特定領域と、
遊技媒体の通過が検知された前記特定領域の種類に応じた処理を実行する処理手段と、を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記特定領域の種類ごとに、遊技媒体の通過が検知された回数が積算され、
何れかの種類の前記特定領域について積算された回数が所定回数に達した場合に、特典処理が実行されることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
遊技媒体の種類として、第1遊技媒体と、第2遊技媒体と、が含まれ、
前記特定領域の種類として、前記第1遊技媒体に対応する第1特定領域と、前記第2遊技媒体に対応する第2特定領域と、が含まれ、
前記第1遊技媒体による前記第1特定領域の通過が検知された場合よりも、前記第2遊技媒体による前記第2特定領域の通過が検知された場合の方が、プレイヤに有利な処理が実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
第1状態の設定中に所定条件が成立した場合に、前記第1状態と比較してプレイヤに有利となる第2状態が設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤによる操作手段の操作に応じて、前記回転動作が実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記流下領域において障害物が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技媒体を用いたゲームを提供するゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技媒体を用いたゲームを提供するゲーム装置が知られている(特許文献1参照)。このゲーム装置では、メダル投入口へのメダルの投入が検出されると、ホッパーにより放出口から盤面に対してメダルが放出される。そして、盤面に対して放出されたメダルがチャッカー部を通過すると、ゲームが実行され、当該ゲームの結果に応じた数のメダルがゲームフィールド上に払い出される。さらに、ゲームフィールド上に払い出されたメダルは、プッシャープレートの往復移動によって、ゲームフィールド上から落下して、払出口から払い出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-105389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のゲーム装置では、プレイヤにより投入されたメダルの数と、盤面に対して放出されるメダルの数と、が一致しているため、ゲーム性を向上することが困難となる恐れがある。
本発明の課題は、ゲーム性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第一の発明に係るゲーム装置は、遊技媒体を貯留する貯留手段と、前記貯留手段を回転させる回転手段と、遊技媒体が流下する流下領域と、回転部材の回転動作により前記貯留手段に貯留されている遊技媒体を前記流下領域に移送することが可能な移送手段と、前記流下領域を流下する遊技媒体による通過が可能な特定領域と、遊技媒体の通過が検知された前記特定領域の種類に応じた処理を実行する処理手段と、を備えることを特徴とする。
第一の発明に係るゲーム装置では、遊技媒体を貯留する貯留手段を回転させる回転手段と、回転部材の回転動作により貯留手段に貯留されている遊技媒体を流下領域に移送することが可能な移送手段と、を備えている。これによって、回転部材の回転動作が実行されるタイミングに応じて、貯留手段から流下領域に移送される遊技媒体の数を変化させることが可能となり、ゲーム性を向上することが可能となる。
ここで、遊技媒体としては、例えば、後述する小ボールB1及び大ボールB2が該当する。貯留手段としては、例えば、後述するボール貯留部21が該当する。回転手段としては、例えば、後述する回転ユニットモータ100が該当する。流下領域としては、例えば、後述する流下フィールド22が該当する。回転部材としては、例えば、後述する回転板31が該当する。回転動作としては、例えば、後述する半回転動作が該当する。移送手段としては、例えば、後述する回転スコップ30が該当する。特定領域としては、例えば、後述する小ポケットP1及び大ポケットP2が該当する。処理手段としては、例えば、後述する処理部210が該当する。
【0006】
第二の発明に係るゲーム装置は、第一の発明に係るゲーム装置において、前記特定領域の種類ごとに、遊技媒体の通過が検知された回数が積算され、何れかの種類の前記特定領域について積算された回数が所定回数に達した場合に、特典処理が実行されることを特徴とする。
第二の発明に係るゲーム装置では、プレイヤにおいて選択した何れかの種類の特定領域について、遊技媒体の通過が連続して発生するようにゲームを進行させることが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
ここで、特定領域の種類としては、例えば、後述する黄色の小ポケットP1a、赤色の小ポケットP1b、緑色の小ポケットP1c、及び、青色の小ポケットP1dが該当する。特典処理としては、例えば、後述するチケットを払い出す処理が該当する。
【0007】
第三の発明に係るゲーム装置は、第一又は第二の発明に係るゲーム装置において、遊技媒体の種類として、第1遊技媒体と、第2遊技媒体と、が含まれ、前記特定領域の種類として、前記第1遊技媒体に対応する第1特定領域と、前記第2遊技媒体に対応する第2特定領域と、が含まれ、前記第1遊技媒体による前記第1特定領域の通過が検知された場合よりも、前記第2遊技媒体による前記第2特定領域の通過が検知された場合の方が、プレイヤに有利な処理が実行されることを特徴とする。
第三の発明に係るゲーム装置では、プレイヤにおいて、第2遊技媒体による第2特定領域の通過を狙ってゲームを進行させることが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
ここで、第1遊技媒体としては、例えば、後述する小ボールB1が該当する。第2遊技媒体としては、例えば、後述する大ボールB2が該当する。第1特定領域としては、例えば、後述する小ポケットP1が該当する。第2特定領域としては、例えば、後述する大ポケットP2が該当する。
【0008】
第四の発明に係るゲーム装置は、第一又は第二の発明に係るゲーム装置において、第1状態の設定中に所定条件が成立した場合に、前記第1状態と比較してプレイヤに有利となる第2状態が設定されることを特徴とする。
第四の発明に係るゲーム装置では、プレイヤに有利となる度合いが異なる複数の状態を設定することが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
ここで、第1状態としては、例えば、後述する通常状態が該当する。第2状態としては、例えば、後述する特別状態が該当する。
【0009】
第五の発明に係るゲーム装置は、第一又は第二の発明に係るゲーム装置において、プレイヤによる操作手段の操作に応じて、前記回転動作が実行されることを特徴とする。
第五の発明に係るゲーム装置では、プレイヤの任意のタイミングで回転部材の回転動作を実行することが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
ここで、操作手段としては、例えば、後述する操作ボタン40が該当する。
【0010】
第六の発明に係るゲーム装置は、第一又は第二の発明に係るゲーム装置において、前記流下領域において障害物が設けられていることを特徴とする。
第六の発明に係るゲーム装置では、遊技媒体による特定領域の通過を困難とすることが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
ここで、障害物としては、例えば、後述する軌道変更部材が該当する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ゲーム性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】ゲーム装置1の側面図である。
図2】ゲーム装置1の平面図である。
図3】ステーションSTの平面図である。
図4】ステーションSTの断面図である。
図5】大ポケットP2の平面図である。
図6】大ポケットP2の断面図である。
図7】ゲーム装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
図8】表示装置50に表示される演出画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係るゲーム装置1について、図面を参照しながら説明する。
ゲーム装置1は、プレイヤ(ユーザ)において、遊技媒体が特定領域を通過することにより特典(本実施形態では、景品チケット)を獲得することが可能となるゲームをプレイ(実行)させることが可能な装置となっている。
ゲーム装置1では、遊技媒体として、ボール(球体)を用いている。特に、本実施形態では、遊技媒体として、大きさ(外径)が異なる複数種類のボールを用いている。具体的には、遊技媒体として、小ボールB1と、小ボールB1と比較して直径が大きい大ボールB2と、を用いている。
また、ゲーム装置1では、複数種類の特定領域が設けられており、遊技媒体の通過が検知された特定領域の種類に応じた処理が実行される。本実施形態では、特定領域として、小ボールB1に対応する小ポケットP1と、大ボールB2に対応する大ポケットP2と、が設けられている。そして、小ボールB1による小ポケットP1の通過が検知された場合よりも、大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知された場合の方が、プレイヤに有利な処理が実行される。
以下、ゲーム装置1の構成について、詳細に説明する。
【0014】
(ゲーム装置1の構成)
図1は、ゲーム装置1の側面図である。図2は、ゲーム装置1の平面図である。図3は、ステーションSTの平面図である。図4は、ステーションSTの断面図である。図5は、大ポケットP2の平面図である。図6は、大ポケットP2の断面図である。なお、図6(a)は、通常状態の大ポケットP2を示し、図6(b)は、有利状態の大ポケットP2を示している。
図1及び図2に示すように、ゲーム装置1は、筐体10と、筐体10により支持された回転ユニット20と、を含んで構成されている。そして、ゲーム装置1では、回転ユニット20の周囲において、複数(本実施形態では、4つ)のステーションSTが構成されている。なお、図1及び図2では、4つのステーションSTのうち、1つのステーションSTのみを図示しており、他のステーションSTの図示を省略している。
筐体10は、箱状に形成された基台11と、基台11の上方に配置された透明ケース(図示せず)と、を含んで構成されている。透明ケースは、樹脂(アクリル等)、ガラス等により形成されている。
回転ユニット20は、全てのステーションSTについて共通で使用する装置となっている。回転ユニット20は、透明ケースの内部において配置されている。回転ユニット20は、基台11により支持されている。回転ユニット20は、上方から見て、円盤状に形成されている。回転ユニット20の中心部には、上下方向に沿って延びるセンター回転軸(図示せず)が設けられている。そして、回転ユニット20は、回転ユニットモータ(ステッピングモータ)100(図7参照)により、センター回転軸を中心として、基台11に対して回転させることが可能となっている。
回転ユニット20は、内周側に形成されたボール貯留部21と、外周側に形成された流下フィールド22と、を含んで構成されている。本実施形態では、ボール貯留部21及び流下フィールド22は、一体に構成されている。これによって、ボール貯留部21及び流下フィールド22は、一体として回転される。
【0015】
ボール貯留部21は、回転ユニット20の上面において形成されている。ボール貯留部21は、上方から見て、センター回転軸を中心として、円環状に形成されている。ボール貯留部21は、樋状に形成され、多数(複数)の遊技媒体(小ボールB1及び大ボールB2)を貯留することが可能となっている。
流下フィールド22は、回転ユニット20の上面において形成されている。流下フィールド22は、上方から見て、ボール貯留部21を取り囲むように、センター回転軸を中心として、円環状に形成されている。流下フィールド22は、中心側(センター回転軸側)が高く、外側が低くなるように、傾斜する平面となっている。これによって、流下フィールド22上に落下した遊技媒体は、流下フィールド22上を、中心側から外側に向かって流下(転動)する。流下フィールド22には、複数の軌道変更部材(図示せず)が設けられている。各軌道変更部材は、流下フィールド22を流下する遊技媒体の障害物となる。すなわち、各軌道変更部材は、流下フィールド22を流下する遊技媒体に干渉し、当該遊技媒体の軌道を変更する。
流下フィールド22には、複数の小ポケットP1が設けられている。複数の小ポケットP1は、流下フィールド22の外側の端部において、ボール貯留部21を取り囲むように設けられている。この際、複数の小ポケットP1は、流下フィールド22の周方向に沿って、所定の角度間隔で設けられている。各小ポケットP1は、小ボールB1の通過が可能な貫通孔となっている。なお、各小ポケットP1は、大ボールB2の通過が不可能となっている。
本実施形態では、流下フィールド22において、複数種類の小ポケットP1が設けられている。具体的には、流下フィールド22において、4種類の小ポケットP1(黄色の小ポケットP1a、赤色の小ポケットP1b、緑色の小ポケットP1c、及び、青色の小ポケットP1d)が設けられている。特に、流下フィールド22において、各種類の小ポケットP1a,P1b,P1c,P1dが、5個ずつ設けられている。
【0016】
各ステーションSTは、プレイヤがゲームをプレイするための装置となっている。各ステーションSTでは、一人又は二人のプレイヤによるゲームのプレイが可能となっている。図3及び図4に示すように、各ステーションSTは、回転スコップ30と、大ポケットP2と、小ボール回収孔(図示せず)と、操作ボタン40と、表示装置50、スピーカ60(図7参照)と、メダル投入部150(図7参照)と、チケット払出装置160(図7参照)と、を含んで構成されている。
回転スコップ30は、透明ケースの内部において配置されている。回転スコップ30は、基台11に取り付けられている。なお、回転スコップ30は、基台11に取り付けられているため、回転ユニット20の回転に伴い回転しない。回転スコップ30は、回転板31と、回転板31に取り付けられた回転軸shと、を含んで構成されている。回転板31は、略長方形の平板となっている。回転軸shは、回転板31の長辺方向の中央部において、回転板31の短辺方向に沿って延びるように配置されている。回転軸shは、基台11により水平に支持されている。回転板31は、回転軸shを中心として、基台11に対して回転させることが可能となっている。回転板31は、スコップモータ(ステッピングモータ)110(図7参照)により回転される。そして、回転スコップ30は、回転部材31の回転により、ボール貯留部21に貯留されている遊技媒体を、流下フィールド22に移送することが可能となっている。
【0017】
具体的に、回転軸shは、回転ユニット20(ボール貯留部21)の半径方向に直交する方向に沿って延びるように配置されている。回転スコップ30では、回転板31による半回転動作の実行中でない場合、回転板31が初期状態に配置される。初期状態の回転板31は、その長辺が、回転ユニット20(ボール貯留部21)の半径方向に沿って延びるように配置され、その上面が、中心側(センター回転軸側)が高く、外側が低くなるように、傾斜している状態となる。そして、各ステーションSTでは、クレジットが貯まっている状態で、操作ボタン40が操作されるごとに、回転板31による半回転動作が実行される。半回転動作は、回転板31が、回転軸shを中心として、半回転(180°回転)する動作となっている。すなわち、回転板31は、半回転動作を実行するごとに、表面と裏面とが反転する。これによって、初期状態に配置されている回転板31について半回転動作が実行されると、反転して、再び初期状態に復帰する。
また、図4に示すように、ボール貯留部21の内周面の断面(半径方向に沿って切断した断面)は、円弧形状となっている。そして、回転板31の回転時には、回転板31の長手方向の各端部(各短辺)が、ボール貯留部21の内周面(半径方向に沿って切断した断面)に沿った軌跡Trを描く。これによって、回転板31が半回転動作を実行することで、ボール貯留部21に貯留されている遊技媒体のうち回転板31の下方にある遊技媒体を、回転板31の上面に掬い上げることが可能となる。そして、回転板31の上面に掬い上げられた遊技媒体は、初期状態に配置されている回転板31の上面を、中心側から外側に向かって流下(転動)し、流下フィールド22に落下する。
以上により、回転スコップ30は、回転板31の半回転動作により、ボール貯留部21に貯留されている遊技媒体を、流下フィールド22に移送することが可能となっている。
【0018】
大ポケットP2は、透明ケースの内部において配置されている。大ポケットP2は、基台11に取り付けられている。本実施形態では、各ステーションSTにおいて、1つの大ポケットP2が配置されている。大ポケットP2は、回転ユニット20(流下フィールド22)の半径方向の外側の位置に配置されている。大ポケットP2は、大ボールB2の通過が可能となっている。
具体的に、図5及び図6に示すように、大ポケットP2は、外リングr1と、外リングr1の内側に配置された内リングr2と、を含んで構成されている。外リングr1及び内リングr2は、それぞれ、円環状に形成されている。内リングr2の内径は、大ボールB2の直径より大きくなっている。外リングr1の内径は、内リングr2の内径より大きくなっている。特に、外リングr1の内径は、内リングr2の外径より大きくなっている。
大ポケットP2では、ポケットモータ(ステッピングモータ)120(図7参照)により、内リングr2を、上下方向に沿って変位させることが可能となっている。すなわち、大ポケットP2では、外リングr1に対する内リングr2の位置を上下方向に変更することが可能となっている。これによって、大ポケットP2は、通常状態(図6(a)参照)と、有利状態(図6(b)参照)と、に変化(変位)することが可能となっている。
【0019】
図6(a)に示すように、通常状態の大ポケットP2では、内リングr2が上昇位置に配置される。上昇位置は、外リングr1より上方の位置となっている。これによって、通常状態の大ポケットP2では、大ポケットP2の入口の内径が、内リングr2の内径となる。一方、図6(b)に示すように、有利状態の大ポケットP2では、内リングr2が下降位置に配置される。下降位置は、外リングr1より下方の位置となっている。これによって、有利状態の大ポケットP2では、大ポケットP2の入口の内径が、外リングr1の内径となる。以上により、通常状態の大ポケットP2よりも、有利状態の大ポケットP2の方が、大ポケットP2の入口の内径が大きくなり、大ボールB2の入球が容易となり、プレイヤに有利となる。
各ステーションSTには、大ボール検知センサ130(図7参照)が配置されている。大ボール検知センサ130は、基台11の内部において配置されている。大ボール検知センサ130は、大ポケットP2を通過した大ボールB2の検知(大ボールB2による大ポケットP2の通過の検知)に応じて、所定の検知信号を制御装置200に対して送信する。なお、大ボール検知センサ130は、大ポケットP2を通過した小ボールB1(小ボールB1による大ポケットP2の通過)を検知しないように構成されている。これによって、小ボールB1が大ポケットP2を通過した場合であっても、当該小ボールB1は、大ボール検知センサ130により検知されることがない。大ポケットP2を通過した遊技媒体は、基台11の内部に回収される。大ボール検知センサ130は、変位センサ、測長センサ、赤外線センサ等により実現できる。
【0020】
小ボール回収孔は、基台11の天面において設けられている。小ボール回収孔は、流下フィールド22の下面側に配置されている。本実施形態では、各ステーションSTにおいて、1つの小ボール回収孔が設けられている。そして、全ての小ポケットP1に入球した小ボールB1は、小ボール回収孔を介して、基台11の内部に回収される。
すなわち、ゲームの実行中には、回転ユニット20が、所定の速度で、基台11に対して回転する。各小ポケットP1は、当該小ポケットP1が小ボール回収孔の上方に配置されていない場合、その底面が基台11の天面により塞がれている状態となる。これによって、各小ポケットP1に入球した小ボールB1は、回転ユニット20の回転に伴い、当該小ポケットP1により保持された状態で移動される。そして、各小ポケットP1は、回転ユニット20の回転により、当該小ポケットP1が小ボール回収孔の上方に配置されたタイミングで、小ボール回収孔に連通する。これによって、各小ポケットP1に入球した小ボールB1は、当該小ポケットP1が小ボール回収孔の上方に配置されたタイミングで、当該小ポケットP1を通過して、小ボール回収孔に入球する。
なお、流下フィールド22の上方には、流下フィールド22のうち各ステーションSTに対応する領域を区画する区画板23が配置されている。そして、各小ポケットP1に入球した大ボールB2は、当該小ポケットP1が区画板23の下方を通過する際に、当該区画板23により押し出され、流下フィールド22の外側の端部から落下して、基台11の内部に回収される。
各ステーションSTには、小ボール検知センサ140(図7参照)が配置されている。小ボール検知センサ140は、基台11の内部において配置されている。小ボール検知センサ140は、小ボール回収孔を通過した小ボールB1の検知(小ボールB1による小ボール回収孔の通過の検知)に応じて、所定の検知信号を制御装置200に対して送信する。小ボール検知センサ140は、変位センサ、測長センサ、赤外線センサ等により実現できる。そして、制御装置200は、小ボール検知センサ140からの検知信号が入力されたタイミングにおける回転ユニット20の回転角度を取得し、取得した回転角度に応じて、小ボールB1が通過した小ポケットP1の種類(黄色の小ポケットP1a、赤色の小ポケットP1b、緑色の小ポケットP1c、及び、青色の小ポケットP1dのうち、何れかの種類)を判定し、判定した小ポケットP1の種類に応じた処理を実行する。これによって、小ポケットP1の各種類に対応する小ボール検知センサ140を設けることなく、小ボールB1が通過した小ポケットP1の種類に応じた処理を実行することが可能となり、部品点数の増加を抑制することが可能となる。
【0021】
操作ボタン40は、透明ケースの外部において配置されている。操作ボタン40は、基台11の側面に取り付けられている。操作ボタン40は、プレイヤによる押下操作が可能な押下操作部を含んで構成されている。そして、操作ボタン40は、押下操作部の押下操作に応じて、所定の検知信号を制御装置200に対して出力する。
表示装置50は、透明ケースの内部において配置されている。表示装置50は、基台11に取り付けられている。表示装置50は、各種の演出画像を表示することが可能となっている。表示装置50の表示は、処理部210(図7参照)により制御される。表示装置50は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT等により実現できる。
スピーカ60は、透明ケースの外部において配置されている。スピーカ60は、基台11に取り付けられている。スピーカ60による音声の出力は、処理部210により制御される。
メダル投入部150は、透明ケースの外部において配置されている。メダル投入部150は、基台11の側面に設けられている。メダル投入部150は、プレイヤによるメダルの投入が可能となっている。メダル投入部150は、メダルの投入の検知に応じて、所定の検知信号を制御装置200に対して出力する。メダル投入部150は、コインセレクタ等により実現できる。
チケット払出装置160は、透明ケースの外部において配置されている。チケット払出装置160は、基台11の側面に設けられている。チケット払出装置160は、プレイヤに対してチケットを払い出す。チケット払出装置160によるチケットの払い出しは、処理部210により制御される。
【0022】
(制御系の構成)
次に、ゲーム装置1の制御系の構成を説明する。
図7は、ゲーム装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
ゲーム装置1は、制御装置200を備えている。制御装置200は、基台11の内部に配設されている。
図7に示すように、制御装置200は、処理部210と、記憶部220と、記憶媒体230と、を含んで構成されている。
記憶部220は、処理部210のワーク領域となる。特に、記憶部220は、ポイントカウンタ、タイマカウンタ等、ゲームの進行に必要な各種のパラメータを記憶する。記憶部220は、半導体メモリ、HDD、SSD、光ディスク装置等により実現できる。
記憶媒体230は、プログラム・データ等を記憶する。特に、記憶媒体230は、ゲームの進行に必要となる各種のプログラム・各種のデータを記憶する。処理部210は、記憶媒体230に記憶されているプログラム・データに基づいて、各種の処理を実行する。記憶媒体230は、光ディスク、HDD、半導体メモリ等により実現できる。
処理部210は、メダル投入部150から入力される検知信号、操作ボタン40から入力される検知信号、大ボール検知センサ130から入力される検知信号、小ボール検知センサ140から入力される検知信号、記憶媒体230に記憶されているプログラム・データ等に基づいて、ゲームの進行に必要となる各種の処理を実行する。
また、処理部210は、ゲームの進行に応じて、スコップモータ110の駆動、ポケットモータ120の駆動、表示装置50による演出画像の表示、スピーカ50による音声の出力、チケット払出装置160によるチケットの払い出し等を制御する。
【0023】
(ゲームの進行)
次に、処理部210が実行するゲームの進行を説明する。
図8は、表示装置50に表示される演出画像の一例を示す図である。
ゲーム装置1では、予め、ボール貯留部21において、多数の小ボールB1及び多数の大ボールB2が貯留されている。また、ゲーム装置1では、電源投入に応じて、各ステーションSTにおいて、ゲーム状態として、通常状態が設定される。さらに、ゲーム装置1では、電源投入中、常時、回転ユニット20が、所定の速度で回転される。
プレイヤは、各ステーションSTにおいて、メダルをメダル投入部150に投入することにより、クレジットを加算することが可能となっている。そして、クレジットを消費することにより、ゲームをプレイすることが可能となっている。
【0024】
具体的に、各ステーションSTでは、記憶部220において、クレジットカウンタと、通常ポイントカウンタと、特別ポイントカウンタと、が構成されている。また、通常ポイントカウンタとして、小ポケットP1の各種類(黄色の小ポケットP1、赤色の小ポケットP1、緑色の小ポケットP1、及び、青色の小ポケットP1のそれぞれ)に対応する通常ポイントカウンタが構成されている。
各ステーションSTでは、メダル投入部150へのメダルの投入が検知されるごとに、クレジットカウンタに所定値(本実施形態では、「1」)が加算される。また、クレジットカウンタの値が所定値(本実施形態では、「1」)以上となっている状態で、操作ボタン40の操作が検知されると、これに応じて、回転板31による半回転動作が実行されるとともに、クレジットカウンタから所定値(本実施形態では、「1」)が減算される。
各ステーションSTでは、回転板31の半回転動作により、ボール貯留部21に貯留されている遊技媒体(小ボールB1・大ボールB2)を、流下フィールド22に移送することが可能となっている。特に、ゲーム中には、回転ユニット20(ボール貯留部21)が所定の速度で回転されている。これによって、プレイヤは、より多くの遊技媒体が回転板31の下方に配置されたタイミングを狙って、操作ボタン40を操作する(回転板31による半回転動作を実行させる)ことで、より多くの遊技媒体を流下フィールド22に移送することが可能となる。また、プレイヤは、大ボールB2が回転板31の下方に配置されたタイミングを狙って、操作ボタン40を操作する(回転板31による半回転動作を実行させる)ことで、大ボールB2を流下フィールド22に移送することが可能となる。
【0025】
流下フィールド22に移送された遊技媒体は、流下フィールド22を外側に向かって流下(転動)する。そして、通常状態の設定中には、流下フィールド22を流下する小ボールB1による小ポケットP1の通過が検知されると、所定数のチケットが払い出されるとともに、通常ポイントカウンタに所定値(本実施形態では、「1」)が加算される。この際、小ボールB1の通過が検知された小ポケットP1の種類に対応する通常ポイントカウンタに所定値(本実施形態では、「1」)が加算される。これによって、小ポケットP1の種類ごとに、小ボールB1の通過が検知された回数が積算される。ここで、図8に示すように、ゲーム中には、表示装置50において、小ポケットP1の各種類に対応する通常ポイントカウンタの値を示す通常ポイント情報が表示される。具体的には、黄色の小ポケットP1に対応する通常ポイントカウンタの値を示す通常ポイント情報x1と、赤色の小ポケットP1に対応する通常ポイントカウンタの値を示す通常ポイント情報x2と、緑色の小ポケットP1に対応する通常ポイントカウンタの値を示す通常ポイント情報x3と、青色の小ポケットP1に対応する通常ポイントカウンタの値を示す通常ポイント情報x4と、が表示される。
【0026】
通常状態の設定中において、何れかの種類の小ポケットP1に対応する通常ポイントカウンタの値が所定値(本実施形態では、「5」)に達した場合、所定数のチケットが払い出されるとともに、特別ポイントカウンタに所定値(本実施形態では、「1」)が加算され、その後、当該通常ポイントカウンタの値が「0」にリセットされる。ここで、ゲーム中には、表示装置50において、特別ポイントカウンタの値を示す特別ポイント情報yが表示される。そして、特別ポイントカウンタの値が所定値(本実施形態では、「5」)に達した場合、所定数のチケットが払い出されるとともに、ゲーム状態として、通常状態に替えて特別状態が設定され、その後、特別ポイントカウンタの値が「0」にリセットされる。
また、通常状態の設定中において、流下フィールド22を流下する大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知されると、所定数のチケットが払い出されるとともに、ゲーム状態として、通常状態に替えて特別状態が設定され、その後、特別ポイントカウンタの値が「0」にリセットされる。
【0027】
特別状態は、その開始から所定時間(本実施形態では、60[s])が経過したことに応じて終了される。そして、特別状態の終了に応じて、再び、通常状態が設定される。特別状態の設定中には、流下フィールド22を流下する小ボールB1による小ポケットP1の通過が検知されると、所定数のチケットが払い出される。この際、通常ポイントカウンタの加算は行われない。また、特別状態の設定中には、流下フィールド22を流下する大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知されると、所定数のチケットが払い出される。
特に、特別状態の設定中には、通常状態の設定中と比較して、プレイヤに有利となる。具体的に、通常状態の設定中には、大ポケットP2が、通常状態に配置される。一方、特別状態の設定中には、大ポケットP2が、有利状態に配置される。これによって、通常状態の設定中よりも、特別状態の設定中の方が、大ボールB2による大ポケットP2の通過を発生させることが容易となる。また、特別状態の設定中には、通常状態の設定中と比較して、小ボールB1による小ポケットP1の通過が検知された場合に払い出されるチケットの数が多くなるとともに、大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知された場合に払い出されるチケットの数が多くなる。
これによって、特別状態の設定中には、通常状態の設定中と比較して、チケットの獲得が容易となり、プレイヤの射幸心を煽ることが可能となる。特に、特別状態の設定中には、プレイヤにおいて、大ボールB2による大ポケットP2の通過を狙って、操作ボタン40を連続して操作させることが可能となり、ひいては、クレジットを連続して消費させることが可能となる。この際、各ステーションSTでは、比較的、短時間で各回の半回転動作が完了するため、限られた時間となる特定状態の設定中において、より多くの回数の半回転動作を実行することが可能となる。
【0028】
ここで、ゲーム状態に関わらず、小ボールB1による小ポケットP1の通過が検知された場合に払い出されるチケットの数よりも、大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知された場合に払い出されるチケットの数の方が、多くなっている。これによって、小ボールB1による小ポケットP1の通過を発生させるよりも、大ボールB2による大ポケットP2の通過を発生させた方が、プレイヤに有利となっている。
流下フィールド22を流下する遊技媒体のうち、特定領域を通過しなかった遊技媒体は、流下フィールド22の外側の端部から落下して、基台11の内部に回収される。また、流下フィールド22を流下する遊技媒体のうち、大ポケットP2を通過した遊技媒体は、基台11の内部に回収される。さらに、流下フィールド22を流下する遊技媒体のうち、各小ポケットP1を通過した小ボールB1は、小ボール回収孔を介して、基台11の内部に回収される。そして、基台11の内部に回収された遊技媒体は、図示しない循環機構により、ボール貯留部21に復帰される。なお、循環機構として、基台11の内部に回収された小ボールB1をボール貯留部21に復帰させる第1の循環機構と、基台11の内部に回収された大ボールB2をボール貯留部21に復帰させる第2の循環機構と、を個別に設けても構わない。または、一つの循環機構により、基台11の内部に回収された小ボールB1、及び、基台11の内部に回収された大ボールB2の両方について、ボール貯留部21に復帰させる構成としても構わない。
【0029】
以上により、ゲーム装置1では、遊技媒体による特定領域の通過により、チケットを獲得することが可能となっている。特に、大ボールB2による大ポケットP2の通過を発生させることにより、より多くのチケットを獲得することが可能となる。これによって、通常状態の設定中には、大ボールB2による大ポケットP2の通過が容易となる特別状態に移行することを目指して、小ボールB1による小ポケットP1の通過を狙ってゲームを進行することになる。そして、特定状態の設定中には、より多くの大ボールB2による大ポケットP2の通過を発生させることを狙ってゲームを進行する。
ここで、ゲーム装置1が設置されている施設では、チケットを景品に交換することが可能となっている。そして、プレイヤは、獲得したチケットの数に応じて、各種の景品に交換することが可能となっている。
【0030】
(ゲーム装置1の作用)
ゲーム装置1では、遊技媒体(小ボールB1・大ボールB2)を貯留するボール貯留部21と、ボール貯留部21を回転させる回転ユニットモータ100と、遊技媒体が流下する流下フィールド22と、回転板31の回転動作(半回転動作)によりボール貯留部21に貯留されている遊技媒体を流下フィールド22に移送することが可能な回転スコップ30と、流下フィールド22を流下する遊技媒体による通過が可能な特定領域(小ポケットP1・大ポケットP2)と、遊技媒体の通過が検知された特定領域の種類に応じた処理を実行する処理部210と、を備えている。
すなわち、ゲーム装置1では、遊技媒体を貯留するボール貯留部21を回転させる回転ユニットモータ100と、回転板31の回転動作(半回転動作)によりボール貯留部21に貯留されている遊技媒体を流下フィールド22に移送することが可能な回転スコップ30と、を備えている。これによって、回転板31の回転動作(半回転動作)が実行されるタイミングに応じて、ボール貯留部21から流下フィールド22に移送される遊技媒体の数を変化させることが可能となり、ゲーム性を向上することが可能となる。すなわち、回転板31の回転動作(半回転動作)が実行されるタイミングによって、回転板31により遊技媒体を1つも掬えない場合もあれば、回転板31により複数の小ボールB1を掬える場合もあれば、複数の大ボールB2を掬える場合もあり、ボール貯留部21から流下フィールド22に移送される遊技媒体の数を変化させることが可能となる。
【0031】
また、ゲーム装置1では、小ポケットP1の種類ごとに、小ボールB1の通過が検知された回数が積算され、何れかの種類の小ポケットP1について積算された回数が所定回数(本実施形態では、「5」)に達した場合に、特典処理(本実施形態では、チケットの払い出し・特別ポイントカウンタの加算)が実行される。これによって、プレイヤにおいて選択した何れかの種類の小ポケットP1について、小ボールB1の通過が連続して発生するようにゲームを進行させることが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、遊技媒体の種類として、小ボールB1と、大ボールB2と、が含まれている。また、特定領域の種類として、小ボールB1に対応する小ポケットP1と、大ボールB2に対応する大ポケットP2と、が含まれている。そして、小ボールB1による小ポケットP1の通過が検知された場合よりも、大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知された場合の方が、プレイヤに有利な処理が実行される。これによって、プレイヤにおいて、大ボールB2による大ポケットP2の通過を狙ってゲームを進行させることが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
【0032】
また、ゲーム装置1では、通常状態の設定中に所定条件が成立した場合(特別ポイントカウンタの値が所定値に達した場合、又は、流下フィールド22を流下する大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知された場合)に、通常状態と比較してプレイヤに有利となる特別状態が設定される。これによって、プレイヤに有利となる度合いが異なる複数のゲーム状態を設定することが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、プレイヤによる操作手段の操作に応じて、回転板31の回転動作(半回転動作)が実行される。これによって、プレイヤの任意のタイミングで回転板31の回転動作(半回転動作)を実行することが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、流下フィールド22において軌道変更部材が設けられている。これによって、遊技媒体による特定領域の通過を困難とすることが可能となり、ゲーム性を更に向上することが可能となる。
【0033】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、特別状態の設定中には、通常状態の設定中と比較して、ゲーム装置1において循環する大ボールB2の数が増加する構成としても構わない。すなわち、特別状態の設定中には、通常状態の設定中と比較して、ボール貯留部21に貯留されている大ボールB2の数が増加する構成としても構わない。かかる構成により、特別状態の設定中において、通常状態の設定中と比較して、多くの大ボールB2を流下フィールド22に移送することが可能となり、大ボールB2による大ポケットP2の通過を容易とすることが可能となり、プレイヤに有利となる。
【0034】
また、上記実施形態では、小ボールB1による小ポケットP1の通過が検知された場合に、所定の抽選処理(以下、「小ボール抽選処理」とする)が実行される構成としても構わない。そして、小ボール抽選処理により、小ボールB1の通過が検知された小ポケットP1の種類に対応する通常ポイントカウンタに加算される値が選択される構成としても構わない。または、小ボール抽選処理により、払い出されるチケットの数が選択される構成としても構わない。
また、上記実施形態では、大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知された場合に、所定の抽選処理(以下、「大ボール抽選処理」とする)が実行される構成としても構わない。そして、大ボール抽選処理により、付与される特典の種類が選択される構成としても構わない。すなわち、大ボールB2による大ポケットP2の通過に応じて付与される特典の種類として、通常ボーナスと、ジャックポットボーナスと、を設定する。また、大ボールB2による大ポケットP2の通過が検知された場合に、通常ボーナス及びジャックポットボーナスのうち、プレイヤに対して付与するボーナスの種類を選択する。そして、ジャックポットボーナスが選択された場合には、通常ボーナスが選択された場合と比較して、多くの数のチケットを払い出す。この際、ジャックポットボーナスが選択された場合に払い出されるチケットの数は、所定数に固定されている構成であっても、各ステーションSTにおいてクレジットが消化されるごとに増加する構成であっても、どちらでも構わない。
また、上記実施形態では、大ポケットP2を通過した大ボールB2が、所定の抽選機構に送られる構成としても構わない。例えば、抽選機構が、大ボールB2が揺動(転動)する揺動部と、揺動部において揺動する大ボールB2の入球が可能な複数種類の抽選ポケットと、を備える構成とする。そして、大ボールB2が入球した抽選ポケットの種類に応じて、付与される特典の種類(通常ボーナス又はジャックポットボーナス)が選択される構成とする。
また、上記実施形態では、特別ポイントカウンタの値が所定値に達した場合に、所定の抽選処理(以下、「JP抽選処理」とする)が実行される構成としても構わない。そして、JP抽選処理により、付与される特典の種類(通常ボーナス又はジャックポットボーナス)が選択される構成としても構わない。
【0035】
また、上記実施形態では、遊技媒体として、メダルが用いられる構成としても構わない。例えば、小ボールB1に替えて、メダルを用いる構成としても構わない。すなわち、遊技媒体として、メダルと、大ボールB2と、が用いられる構成としても構わない。かかる構成とした場合には、小ポケットP1について、メダルの通過が可能となるように構成する。また、遊技媒体(メダル・大ボールB2)による特定領域(小ポケットP1・大ポケットP2)の通過が検知された場合に、チケットに替えて、メダルが払い出される構成とする。また、各ステーションSTにおいて、流下フィールド22の下流側に、テーブル及びプッシャーを備える構成とする。すなわち、流下フィールド22を流下する遊技媒体のうち、小ポケットP1を通過しなかったメダルが、流下フィールド22の外側の端部からテーブルの上面に落下する構成とする。また、プッシャーについて、テーブルの上方を往復移動する構成とし、テーブル上に落下したメダルについて、プッシャーにより押し出されて、テーブルの端部から落下させることが可能な構成とする。そして、テーブルの端部から落下したメダルについても、プレイヤに払い出される構成とする。
【0036】
また、上記実施形態では、メダル投入部150へのメダルの投入が検知されたことに応じて、回転板31の半回転動作が実行される構成としても構わない。
【符号の説明】
【0037】
1 ゲーム装置
10 筐体
20 回転ユニット
21 ボール貯留部
22 流下フィールド
30 回転スコップ
31 回転板
40 操作ボタン
50 表示装置
100 回転ユニットモータ
110 スコップモータ
130 大ボール検知センサ
140 小ボール検知センサ
B1 小ボール
B2 大ボール
P1 小ポケット
P2 大ポケット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8