(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083206
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 3/18 20060101AFI20240613BHJP
H05K 1/11 20060101ALI20240613BHJP
H05K 3/40 20060101ALI20240613BHJP
H05K 3/42 20060101ALI20240613BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
H05K3/18 J
H05K1/11 H
H05K3/40 E
H05K3/42 630
H05K3/46 E
H05K3/46 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076294
(22)【出願日】2023-05-02
(31)【優先権主張番号】10-2022-0170860
(32)【優先日】2022-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.Ajinomoto Build-up Film
3.PID
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】趙 尚益
(72)【発明者】
【氏名】朴 美貞
(72)【発明者】
【氏名】金 美▲グン▼
(72)【発明者】
【氏名】李 勇秀
(72)【発明者】
【氏名】韓 成
(72)【発明者】
【氏名】朴 鍾殷
【テーマコード(参考)】
5E316
5E317
5E343
【Fターム(参考)】
5E316AA15
5E316AA35
5E316AA43
5E316BB02
5E316BB03
5E316BB04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316EE13
5E316FF07
5E316FF13
5E316FF14
5E316HH26
5E316HH40
5E317AA24
5E317BB02
5E317BB03
5E317BB12
5E317CC25
5E317CC32
5E317CC33
5E317CD32
5E317GG01
5E317GG03
5E317GG14
5E343AA02
5E343AA07
5E343AA17
5E343AA18
5E343BB24
5E343BB35
5E343BB67
5E343DD25
5E343DD33
5E343DD43
5E343GG02
5E343GG06
5E343GG08
(57)【要約】
【課題】有機絶縁層との高い密着力を有すると共にビアホール内の優れたカバレージ特性を有するシード金属層を含む、プリント回路基板を提供する。
【解決手段】本発明は、第1金属層と、前記第1金属層の少なくとも一部を覆い、前記第1金属層の上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する有機絶縁層と、前記有機絶縁層の上面上に配置される第1シード金属層と、前記第1シード金属層上に配置され、前記ビアホールの壁面及び前記第1金属層の露出した上面上に延びる第2シード金属層と、前記第2シード金属層上に配置され、前記ビアホールの少なくとも一部を充填する第2金属層とを含み、前記第1シード金属層は、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層を含み、前記第2シード金属層は、無電解めっき層を含む、プリント回路基板に関する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1金属層と、
前記第1金属層の少なくとも一部を覆い、前記第1金属層の上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する有機絶縁層と、
前記有機絶縁層の上面上に配置される第1シード金属層と、
前記第1シード金属層上に配置され、前記ビアホールの壁面及び前記第1金属層の露出した上面上に延びる第2シード金属層と、
前記第2シード金属層上に配置され、前記ビアホールの少なくとも一部を充填する第2金属層とを含み、
前記第1シード金属層は、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層を含み、
前記第2シード金属層は、無電解めっき層を含む、プリント回路基板。
【請求項2】
前記第1シード金属層は、前記有機絶縁層の上面の少なくとも一部に接触し、前記ビアホールの壁面及び前記第1金属層の露出した上面に接触するように延び、前記第2シード金属層は、前記ビアホール内で前記第1シード金属層上に配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1シード金属層は、前記有機絶縁層の上面の少なくとも一部に接触し、前記ビアホール内に延びず、前記第2シード金属層は、前記ビアホールの壁面及び前記第1金属層の露出した上面に接触する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1シード金属層は、銅(Cu)を含む第2スパッタリング層をさらに含み、
前記第2スパッタリング層は、前記第1スパッタリング層上に配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第2スパッタリング層は、ニッケル(Ni)を含まず、
前記無電解めっき層は、銅(Cu)を含み、ニッケル(Ni)をさらに含む、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第1シード金属層は、前記有機絶縁層の上面の少なくとも一部に接触し、前記ビアホールの壁面及び前記第1金属層の露出した上面に接触するように延び、前記第2シード金属層は、前記ビアホール内で前記第1シード金属層上に配置される、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第1シード金属層は、前記有機絶縁層の上面の少なくとも一部に接触し、前記ビアホール内に延びず、前記第2シード金属層は、前記ビアホールの壁面及び前記第1金属層の露出した上面に接触する、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第2金属層は、銅(Cu)を含む電解めっき層を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記有機絶縁層は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
有機絶縁層と、
前記有機絶縁層の下側に配置される導体パッドと、
前記有機絶縁層の上側に配置される配線層と、
前記有機絶縁層を貫通し、前記配線層を前記導体パッドに接続する導体ビアとを含み、
前記配線層は、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層を含む第1シード金属層、前記第1シード金属層上に配置される無電解めっき層を含む第2シード金属層、及び前記第2シード金属層上に配置される電解めっき層を含む金属層を含み、
前記導体ビアは、前記第2シード金属層及び前記金属層を含む、プリント回路基板。
【請求項11】
前記第1シード金属層は、銅(Cu)を含む第2スパッタリング層をさらに含み、
前記第2スパッタリング層は、前記第1スパッタリング層上に配置される、請求項10に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第2スパッタリング層は、ニッケル(Ni)を含まず、
前記無電解めっき層は、銅(Cu)を含み、ニッケル(Ni)をさらに含み、
前記電解めっき層は、銅(Cu)を含む、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記導体ビアは、前記第1シード金属層をさらに含む、請求項10に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第1シード金属層は、銅(Cu)を含む第2スパッタリング層をさらに含み、
前記第2スパッタリング層は、前記第1スパッタリング層上に配置される、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記第2スパッタリング層は、ニッケル(Ni)を含まず、
前記無電解めっき層は、銅(Cu)を含み、ニッケル(Ni)をさらに含み、
前記電解めっき層は、銅(Cu)を含む、請求項14に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップの多機能及び高性能化に対応するためのチップサイズの大面積化の限界によってチップレット技術が台頭しており、それにより、パッケージ基板の配線のライン/スペースがますます微細化している。SAP(Semi Additive Process)工法面において、そのような微細化に対応するためには、薄いシード層を形成してフラッシュエッチングの量を最小限に抑えることが必要であり、そのための薄いシード層には低粗度の絶縁基材との高い密着力とビアホール内の優れたカバレージ特性が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の様々な目的の1つは、有機絶縁層との高い密着力を有すると共にビアホール内の優れたカバレージ特性を有するシード金属層を含む、プリント回路基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明により提案される様々な解決手段の1つは、スパッタリング工法で有機絶縁材上にチタン(Ti)層及び/又は銅(Cu)層を含む第1シード金属層を形成し、無電解めっき(例えば、化学銅)工法で第1シード金属層上及びビアホール内に第2シード金属層を形成することである。
【0005】
例えば、一例によるプリント回路基板は、第1金属層と、前記第1金属層の少なくとも一部を覆い、前記第1金属層の上面の少なくとも一部を露出させるビアホールを有する有機絶縁層と、前記有機絶縁層の上面上に配置される第1シード金属層と、前記第1シード金属層上に配置され、前記ビアホールの壁面及び前記第1金属層の露出した上面上に延びる第2シード金属層と、前記第2シード金属層上に配置され、前記ビアホールの少なくとも一部を充填する第2金属層とを含み、前記第1シード金属層は、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層を含み、前記第2シード金属層は、無電解めっき層を含むものであってもよい。
【0006】
例えば、一例によるプリント回路基板は、有機絶縁層と、前記有機絶縁層の下側に配置される導体パッドと、前記有機絶縁層の上側に配置される配線層と、前記有機絶縁層を貫通し、前記配線層を前記導体パッドに接続する導体ビアとを含み、前記配線層は、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層を含む第1シード金属層、前記第1シード金属層上に配置される無電解めっき層を含む第2シード金属層、及び前記第2シード金属層上に配置される電解めっき層を含む金属層を含み、前記導体ビアは、前記第2シード金属層及び前記金属層を含むものであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の様々な効果の一効果として、有機絶縁層との高い密着力を有すると共にビアホール内の優れたカバレージ特性を有するシード金属層を含む、プリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【
図4】プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図5】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図6】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図7】
図7a~7cは、シード金属層でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層及び銅(Cu)を含む第2スパッタリング層を形成した場合を概略的に示すイメージである。
【
図8】
図8a~8cは、シード金属層でチタン(Ti)を含むスパッタリング層及び銅(Cu)を含む無電解めっき層を形成した場合を概略的に示すイメージである。
【
図9】
図9a~9cは、シード金属層でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層、銅(Cu)を含む第2スパッタリング層、及び銅(Cu)を含む無電解めっき層を形成した場合を概略的に示すイメージである。
【
図10】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明について説明する。図面において、要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張又は縮小することがある。
【0010】
電子機器
図1は電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0011】
図面を参照すると、電子機器1000は、メインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に接続されている。それらは、後述する他の電子部品とも結合されて様々な信号ライン1090を形成する。
【0012】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップや、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップや、アナログ/デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、それらに限定されるものではなく、それら以外にも、その他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは言うまでもない。また、それらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージの形態であってもよい。
【0013】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE802.16ファミリなど)、IEEE802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、3G、4G、5G、及びその後のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、それらに限定されるものではなく、それら以外にも、その他の異なる複数の無線又は有線標準やプロトコルのうちの任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と共に互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0014】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。ただし、それらに限定されるものではなく、それら以外にも、その他の異なる様々な用途のために用いられるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0015】
電子機器1000の種類によって、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に接続されてもよく接続されなくてもよい他の電子部品を含んでもよい。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などが挙げられる。ただし、それらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、コンパス、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。それら以外にも、電子機器1000の種類によって様々な用途のために用いられるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0016】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。ただし、それらに限定されるものではなく、それら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0017】
【0018】
図面を参照すると、電子機器は、例えばスマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、そのようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に接続されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のように、マザーボード1110に物理的及び/又は電気的に接続されてもよく接続されなくてもよい他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば部品パッケージ1121であってもよいが、それに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されたプリント回路基板の形態であってもよい。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は、必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように、他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0019】
プリント回路基板
図3はプリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【0020】
図面を参照すると、一例によるプリント回路基板100Aは、有機絶縁層110と、有機絶縁層110の下側及び上側にそれぞれ配置される導体パッドP及び配線層Wと、有機絶縁層110を貫通して配線層Wを導体パッドPに接続する導体ビアVとを含んでもよい。ここで、導体パッドPは、第1金属層120を含んでもよい。また、配線層Wは、第1シード金属層130、第2シード金属層140及び第2金属層150を含んでもよい。さらに、導体ビアVは、第1シード金属層130、第2シード金属層140及び第2金属層150を含んでもよい。
【0021】
例えば、一例によるプリント回路基板100Aは、第1金属層120と、第1金属層120の少なくとも一部を覆って第1金属層120の上面の少なくとも一部を露出させるビアホールHを有する有機絶縁層110と、有機絶縁層110の上面上に配置される第1シード金属層130と、第1シード金属層130上に配置されてビアホールHの壁面及び第1金属層120の露出した上面上に延びる第2シード金属層140と、第2シード金属層140上に配置されてビアホールHの少なくとも一部を充填する第2金属層150とを含んでもよい。ここで、第1シード金属層130は、有機絶縁層110の上面の少なくとも一部に接触し、ビアホールH及び第1金属層120の露出した上面に接触するように延びてもよい。また、第2シード金属層140は、ビアホールH内で第1シード金属層130上に配置されてもよい。
【0022】
一方、第1シード金属層130は、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131を含んでもよく、第2シード金属層140は、銅(Cu)を含む無電解めっき層141、例えば化学銅めっき層を含んでもよい。よって、第1シード金属層130により、有機絶縁層110との優れた密着力を確保することができる。また、第2シード金属層140により、ビアホールH内の優れたカバレージ特性を確保することができる。例えば、チタン(Ti)からなるスパッタリング層を含む第1シード金属層130と化学銅からなる無電解めっき層を含む第2シード金属層140の順に順次形成することにより、有機絶縁材との優れた密着力とビアホール内の優れたカバレージ特性の両方を有することができる。必要に応じて、無電解めっき層141は、銅(Cu)に加えて、他の金属物質を含んでもよいが、銅(Cu)を含むことが、すなわち化学銅層であることが、上述した効果の面でより好ましい。第1及び第2シード金属層130、140の成分は、プリント回路基板100Aの切断面を基準としてFIB(Focused Ion Beam)又はTEM(Transmission Electron Microscope)分析で測定してもよい。
【0023】
一方、スパッタリング層は、プラズマ状の不安定な(例えば、エネルギーが高い)原子状態の金属を有機基材と反応させる化学結合メカニズムに基づいて形成される層であってもよく、よって、有機基材の粗度に関係なく、優れた密着力を有することができる。また、無電解めっき層は、溶液中の金属イオンを有機基材上に析出させるメカニズムに基づいて形成される層、例えば化学銅を含む層であってもよく、このように湿式工程であるから、ビアホール内の優れたカバレージ特性を有することができる。
【0024】
確認方法:シード層除去プロセス後も残っている回路パターンの下部の切断面を得て、FIB又はTEM分析により成分分析を行うと、当該層の構成成分を確認することができる。
【0025】
以下、図面を参照して、一例によるプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0026】
有機絶縁層110は、有機絶縁材料を含んでもよい。有機絶縁材料は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はそれらの樹脂と共に無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber, Glass Cloth, and/or Glass Fabric)を含む材料を含んでもよい。有機絶縁材料は、感光性材料及び/又は非感光性材料であってもよい。例えば、有機絶縁層110は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などであってもよいが、それらに限定されるものではなく、PID(Photo Imageable Dielectric)などであってもよい。必要に応じて、それら以外にも、その他の剛性に優れた高分子素材が用いられてもよい。有機絶縁層110は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)を含むことが好ましく、低粗度のABF(Ajinomoto Build-up Film)を含むことがより好ましいが、それに限定されるものではない。
【0027】
導体パッドPは、金属物質を含んでもよい。例えば、導体パッドPは、第1金属層120を含んでもよい。第1金属層120は、銅(Cu)を含む電解めっき層121を含んでもよい。ただし、それに限定されるものではなく、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。あるいは、金属箔(又は銅箔)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。あるいは、金属箔(又は銅箔)、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよい。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、必要に応じて、両方とも含んでもよい。一方、電解めっき層121は、銅(Cu)に加えて、他の金属物質を含んでもよい。導体パッドPは、グランド用導体パッド、パワー用導体パッド、信号用導体パッドなどを含んでもよい。ここで、信号用導体パッドは、グランド用導体パッド、パワー用導体パッドなどを除く各種信号、例えばデータ信号などの電気的経路を提供する導体パッドを含んでもよい。導体パッドPは、同一層に配置された配線層、例えばラインパターンなどに電気的に接続されてもよい。
【0028】
配線層Wは、金属物質を含んでもよい。例えば、配線層Wは、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131を含む第1シード金属層130、第1シード金属層130上に配置されて銅(Cu)を含む無電解めっき層141を含む第2シード金属層140、及び第2シード金属層140上に配置されて銅(Cu)を含む電解めっき層151を含む第2金属層150を含んでもよい。電解めっき層151は、無電解めっき層141よりグレインサイズがさらに大きいものであってもよく、両者のグレインサイズは、プリント回路基板100Aの切断面を基準としてTEM(Transmission Electron Microscope)などを用いて分析及び比較してもよい。一方、電解めっき層151は、銅(Cu)に加えて、他の金属物質を含んでもよい。配線層Wは、設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含んでもよい。ここで、信号パターンは、グランドパターン、パワーパターンなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを含んでもよい。それらのパターンは、それぞれライン(line)パターン、プレーン(plane)パターン及び/又はパッド(pad)パターンを含んでもよい。パッドパターンは、ランド(land)パターンを含んでもよい。
【0029】
導体ビアVは、金属物質を含んでもよい。導体ビアVは、配線層Wと同じ工程により形成してもよく、よって、配線層Wの少なくとも一部と一体化することができる。例えば、導体ビアVも、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131を含む第1シード金属層130、第1シード金属層130上に配置されて銅(Cu)を含む無電解めっき層141を含む第2シード金属層140、及び第2シード金属層140上に配置されて銅(Cu)を含む電解めっき層151を含む第2金属層150を含んでもよい。一方、電解めっき層151は、銅(Cu)に加えて、他の金属物質を含んでもよい。導体ビアVは、ビアホールHを充填するフィルドビア(filed VIA)であってもよいが、ビアホールHの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。導体ビアVは、設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランドビア、パワービアなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを伝達するためのビアを含んでもよい。
【0030】
一方、上述した一例によるプリント回路基板100Aの構造は、多層プリント回路基板の少なくとも一部に適用することができる。例えば、上述した有機絶縁層110、導体パッドP、配線層W、導体ビアVなどが多層に積層された形態で多層プリント回路基板に適用してもよい。また、上述した有機絶縁層110に上述した導体パッドP、配線層W、導体ビアVなどを同じレベルに多数配置してもよい。多層プリント回路基板は、コアレスタイプの基板、コアタイプの基板など、様々な形態を有し得る。多層プリント回路基板は、パッケージ基板など、様々な用途の基板であり得る。
【0031】
図4はプリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0032】
図面を参照すると、他の一例によるプリント回路基板100Bは、上述した一例によるプリント回路基板100Aにおいて、第1シード金属層130が、第1スパッタリング層131上に配置されて銅(Cu)を含む第2スパッタリング層132をさらに含んでもよい。例えば、第1シード金属層130は、多層のスパッタリング層を含んでもよい。一方、第2スパッタリング層132は、第1スパッタリング層131と無電解めっき層141との間に配置されてもよい。例えば、第2シード金属層140における銅(Cu)を含む無電解めっき層141、例えば化学銅層は、第1シード金属層130における銅(Cu)を含む第2スパッタリング層132上に配置されてもよい。ただし、その場合も両者は区分され得る。例えば、第2スパッタリング層132は、銅(Cu)を含み、ニッケル(Ni)を含まないのに対して、無電解めっき層141は、銅(Cu)を含み、それと共にニッケル(Ni)をさらに含むようにしてもよい。ニッケル(Ni)は、基材との境界部分で濃度が高く、大部分の領域で発見される。よって、ニッケル(Ni)成分を測定することにより両者を区別することができる。一方、銅(Cu)を含む第2スパッタリング層132は、チタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131と銅(Cu)を含む無電解めっき層141との密着力をさらに向上させることができる。その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aにおける説明と実質的に同様であるので、重複する説明は省略する。
【0033】
図5はプリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【0034】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100Cは、上述した一例によるプリント回路基板100Aにおいて、第1シード金属層130が、有機絶縁層110の上面の少なくとも一部に接触し、ビアホールH内には延びなくてもよい。よって、第2シード金属層140がビアホールHの壁面及び第1金属層120の露出した上面に接触することができる。例えば、導体ビアVは、第2シード金属層140及び第2金属層150を含むが、第1シード金属層130は含まなくてもよい。例えば、ビアホールHを加工する前に第1シード金属層130、例えばチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131を形成し、次いで、ビアホールHを加工した後に第2シード金属層140と第2金属層150を形成してもよい。その場合、化学銅工程でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131と電解めっき層121を含む第1金属層120との間の層間空隙の発生を抑制することができる。その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aにおける説明と実質的に同様であるので、重複する説明は省略する。
【0035】
図6はプリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【0036】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板100Dは、上述した他の一例によるプリント回路基板100Bにおいて、第1シード金属層130が、有機絶縁層110の上面の少なくとも一部に接触し、ビアホールH内には延びなくてもよい。よって、第2シード金属層140がビアホールHの壁面及び第1金属層120の露出した上面に接触することができる。例えば、導体ビアVは、第2シード金属層140及び第2金属層150を含むが、第1シード金属層130は含まなくてもよい。例えば、ビアホールHを加工する前に第1シード金属層130、例えばチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131と銅(Cu)を含む第2スパッタリング層132を順次形成し、次いで、ビアホールHを加工した後に第2シード金属層140と第2金属層150を形成してもよい。その場合、化学銅工程でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層131と電解めっき層121を含む第1金属層120との間の層間空隙の発生を抑制することができる。その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100A及び他の一例によるプリント回路基板100Bにおける説明と実質的に同様であるので、重複する説明は省略する。
【0037】
図7a~7cはシード金属層でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層及び銅(Cu)を含む第2スパッタリング層を形成した場合を概略的に示すイメージである。
【0038】
図面を参照すると、シード金属層でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層及び銅(Cu)を含む第2スパッタリング層、すなわち多層のスパッタリング層のみを形成した場合、有機絶縁材、例えばABFとの密着力は例えば約0.84kgf/cmと優れているが、第1及び第2スパッタリング層が形成された方向が一定方向に固定されているので、無電解めっき層である化学銅を形成した場合に比べてスローイングパワー(Throwing Power)が相対的に低く、よって、例えばビアホール内の加工面の粗度によりシード金属層の断絶が発生するなど、カバレージ特性が十分でないことがある。
【0039】
図8a~8cはシード金属層でチタン(Ti)を含むスパッタリング層及び銅(Cu)を含む無電解めっき層を形成した場合を概略的に示すイメージである。
【0040】
図面を参照すると、シード金属層でチタン(Ti)を含むスパッタリング層及び銅(Cu)を含む無電解めっき層の両方をこの順に形成した場合、有機絶縁材、例えばABFとの密着力が例えば約0.61kgf/cmであり、単に無電解めっき層である化学銅のみを形成した場合の密着力、例えば約0.2kgf/cmより優れている。また、ビアホールの下部に十分なめっき厚を確保することができ、ビアホールの壁面が粗い場合もシード金属層の接続性に優れているなど、優れたカバレージ特性を有することができる。
【0041】
図9a~9cはシード金属層でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層、銅(Cu)を含む第2スパッタリング層、及び銅(Cu)を含む無電解めっき層を形成した場合を概略的に示すイメージである。
【0042】
図面を参照すると、シード金属層でチタン(Ti)を含む第1スパッタリング層、銅(Cu)を含む第2スパッタリング層、及び銅(Cu)を含む無電解めっき層の全てをこの順に形成した場合、有機絶縁材、例えばABFとの密着力が例えば約0.88kgf/cmとより優れており、同様に、それと同時にビアホールの下部に十分なめっき厚を確保することができ、また、ビアホールの壁面が粗い場合もシード金属層の接続性に優れているなど、優れたカバレージ特性を有することができる。
【0043】
図10はプリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【0044】
図面を参照すると、さらに他の一例によるプリント回路基板600は、第1基板部300、第1基板部300上に配置される第2基板部400、第2基板部400上に配置される第1レジスト層510、及び/又は第1基板部300における第2基板部400が配置された側の反対側上に配置される第2レジスト層520を含んでもよい。第1基板部300は、一般的な多層基板であってもよく、第2基板部400は、第1基板部300上に形成された微細回路を含むビルドアップ基板であってもよい。ここで、微細回路を含むビルドアップ基板である第2基板部400に含まれるビルドアップ配線層421及び接続ビア層431には、上述したプリント回路基板100A、100B、100C、100Dの構造を適用することができる。ただし、それに限定されるものではなく、必要に応じて、第1基板部300のビルドアップ配線層323、324及び接続ビア層332、333にも、上述したプリント回路基板100A、100B、100C、100Dの構造を適用することができる。
【0045】
一方、第2基板部400に含まれるビルドアップ配線層421は、第1基板部300に含まれるコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324より配線密度が高くてもよい。例えば、第2基板部400のビルドアップ配線層421は、相対的にファインピッチの高密度配線を含んでもよく、第1基板部300のコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324は、相対的に低密度配線を含んでもよい。例えば、第2基板部400のビルドアップ配線層421は、第1基板部300のコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324より配線の厚さ、ライン/スペース、ピッチなどが相対的にさらに小さくてもよい。また、第2基板部400の互いに異なる層に配置されたビルドアップ配線層421間の絶縁距離も、第1基板部300の互いに異なる層に配置されたコア配線層321、322及び/又はビルドアップ配線層323、324間の絶縁距離より小さくてもよい。
【0046】
以下、図面を参照して、さらに他の一例によるプリント回路基板600の構成要素についてより詳細に説明する。
【0047】
第1基板部300は、コアタイプの多層基板であってもよい。例えば、第1基板部300は、コア絶縁層311と、コア絶縁層311の上面及び下面上にそれぞれ配置される第1及び第2コア配線層321、322と、コア絶縁層311を貫通して第1及び第2コア配線層321、322を接続する貫通ビア層331と、コア絶縁層311の上面上に配置される複数の第1ビルドアップ絶縁層312と、複数の第1ビルドアップ絶縁層312上又は内にそれぞれ配置される複数の第1ビルドアップ配線層323と、複数の第1ビルドアップ絶縁層312の少なくとも1つをそれぞれ貫通して複数の第1ビルドアップ配線層323の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第1接続ビア層332と、コア絶縁層311の下面上に配置される複数の第2ビルドアップ絶縁層313と、複数の第2ビルドアップ絶縁層313上又は内にそれぞれ配置される複数の第2ビルドアップ配線層324と、複数の第2ビルドアップ絶縁層313の少なくとも1つをそれぞれ貫通して複数の第2ビルドアップ配線層324の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第2接続ビア層333とを含んでもよい。
【0048】
コア絶縁層311は、絶縁物質を含んでもよい。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はそれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、もしくは無機フィラーと共にガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えばCCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材などが用いられてもよいが、それらに限定されるものではない。コア絶縁層311は、第1及び第2ビルドアップ絶縁層312、313のそれぞれより厚さがさらに厚くてもよいが、それに限定されるものではない。
【0049】
第1及び第2ビルドアップ絶縁層312、313は、それぞれ絶縁物質を含んでもよい。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はそれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、もしくは無機フィラーと共にガラス繊維などの芯材に含浸された樹脂、例えばABF(Ajinomoto Build-up Film)、プリプレグ(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などが用いられてもよいが、それらに限定されるものではない。第1及び第2ビルドアップ絶縁層312、313の層数は、特に限定されるものではなく、同じ層数を有してもよいが、それに限定されるものではない。
【0050】
第1及び第2コア配線層321、322は、それぞれ金属物質を含んでもよい。金属物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などが用いられてもよい。第1及び第2コア配線層321、322は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、それに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよく、両方とも含んでもよい。また、銅箔をさらに含んでもよい。第1及び第2コア配線層321、322は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含んでもよい。ここで、信号パターンは、グランドパターン、パワーパターンなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを含んでもよい。それらのパターンは、それぞれライン(line)パターン、プレーン(plane)パターン及び/又はパッド(pad)パターンを含んでもよい。
【0051】
第1及び第2ビルドアップ配線層323、324は、それぞれ金属物質を含んでもよい。金属物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などが用いられてもよい。第1及び第2ビルドアップ配線層323、324は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、それに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよく、両方とも含んでもよい。また、銅箔をさらに含んでもよい。第1及び第2ビルドアップ配線層323、324は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含んでもよい。ここで、信号パターンは、グランドパターン、パワーパターンなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを含んでもよい。それらのパターンは、それぞれラインパターン、プレーンパターン及び/又はパッドパターンを含んでもよい。
【0052】
貫通ビア層331は、貫通ビアを含んでもよい。貫通ビアは、貫通ホールの壁面に形成された金属層と、金属層を充填するプラグとを含んでもよい。金属層は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などの金属物質を含んでもよい。プラグは、絶縁材質のインクを含んでもよい。金属層は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、それに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよく、両方とも含んでもよい。貫通ビア層331は、設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランドビア、パワービアなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを伝達するためのビアを含んでもよい。
【0053】
第1及び第2接続ビア層332、333は、マイクロビアを含んでもよい。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィルドビア(filed VIA)又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアは、スタック型(stacked type)及び/又はスタッガード型(staggered type)に配置されてもよい。第1及び第2接続ビア層332、333は、それぞれ金属物質を含んでもよく、金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などの金属物質を含んでもよい。第1及び第2接続ビア層332、333は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、それに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよく、両方とも含んでもよい。第1及び第2接続ビア層332、333は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランドビア、パワービアなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを伝達するためのビアを含んでもよい。
【0054】
第2基板部400は、微細回路を含むコアレスタイプの多層ビルドアップ基板であってもよい。例えば、第2基板部400は、複数の第3ビルドアップ絶縁層411と、複数の第3ビルドアップ絶縁層411上又は内にそれぞれ配置される複数の第3ビルドアップ配線層421と、複数の第3ビルドアップ絶縁層411の少なくとも1つをそれぞれ貫通して複数の第3ビルドアップ配線層421の少なくとも1つにそれぞれ接続される複数の第3接続ビア層431とを含んでもよい。
【0055】
第3ビルドアップ絶縁層411は、絶縁物質を含んでもよい。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はそれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、もしくは無機フィラーと共にガラス繊維などの芯材に含浸された樹脂、例えばABF(Ajinomoto Build-up Film)、プリプレグ(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などが用いられてもよいが、それらに限定されるものではない。第3ビルドアップ絶縁層411の層数は、特に限定されるものではない。
【0056】
第3ビルドアップ配線層421は、金属物質を含んでもよい。金属物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などが用いられてもよい。第3ビルドアップ配線層421は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、それに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよく、両方とも含んでもよい。また、銅箔をさらに含んでもよい。第3ビルドアップ配線層421は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含んでもよい。ここで、信号パターンは、グランドパターン、パワーパターンなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを含んでもよい。それらのパターンは、それぞれラインパターン、プレーンパターン及び/又はパッドパターンを含んでもよい。
【0057】
第3接続ビア層431は、マイクロビアを含んでもよい。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィルドビア(filed VIA)又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアは、スタック型(stacked type)及び/又はスタッガード型(staggered type)に配置されてもよい。第3接続ビア層431は、金属物質を含んでもよく、金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などの金属物質を含んでもよい。第3接続ビア層431は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含んでもよいが、それに限定されるものではない。無電解めっき層として、化学銅の代わりにスパッタリング層が形成されてもよく、両方とも含んでもよい。第3接続ビア層431は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含んでもよい。ここで、信号ビアは、グランドビア、パワービアなどを除く各種信号、例えばデータ信号などを伝達するためのビアを含んでもよい。
【0058】
第1及び第2レジスト層510、520は、絶縁物質を含んでもよく、絶縁物質としては、液状タイプ又はフィルムタイプの半田レジスト(Solder Resist)が用いられる。ただし、それに限定されるものではなく、他の種類の材料が用いられてもよい。第1レジスト層510は、第2基板部400の最上側に配置されたビルドアップ配線層の上面上に配置される複数の第1外側パッドP1のそれぞれの少なくとも一部を露出させる第1開口を有してもよい。例えば、1つの第1開口は、複数の第1外側パッドP1のそれぞれの少なくとも一部を露出させてもよい。第1開口から露出する複数の第1外側パッドP1上には、それぞれ第1表面処理層が形成されてもよい。第1表面処理層のそれぞれは、第1外側パッドP1のそれぞれの上面及び側面を覆ってもよい。第2レジスト層520は、第1基板部300の最下側に配置されたビルドアップ配線層の下面上に配置される複数の第2外側パッドP2のそれぞれの少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の第2開口を有してもよい。例えば、複数の第2開口は、それぞれ複数の第2外側パッドP2のそれぞれの少なくとも一部を露出させてもよい。第2開口から露出する複数の第2外側パッドP2上には、それぞれ第2表面処理層が形成されてもよい。第2表面処理層のそれぞれは、第2外側パッドP2のそれぞれの下面を覆ってもよい。
【0059】
本発明において、「実質的に」とは、工程で生じる工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含めて判断することを意味し得る。また、「接続される」とは、直接接続されることだけでなく、間接的に接続されることを含む概念である。さらに、「第1」、「第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために用いられるものであり、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定するものではない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲で、第1構成要素を第2構成要素と命名してもよく、同様に、第2構成要素を第1構成要素と命名してもよい。
【0060】
本発明において用いられた「一例」という表現は、同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と組み合わせられて実現されることを排除するものではない。例えば、特定の一例に説明されている事項が他の一例に説明されていないとしても、他の一例にその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の一例に関する説明と理解され得る。
【0061】
本発明において用いられた用語は、単に一例を説明するために用いられたものであり、本発明を限定する意図ではない。ここで、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味でない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0062】
1000 電子機器
1010 メインボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラモジュール
1060 アンテナモジュール
1070 ディスプレイ
1080 バッテリ
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1110 マザーボード
1120 部品
1121 部品パッケージ
1130 カメラモジュール
1140 スピーカ
100A、100B、100C、100D プリント回路基板
110 有機絶縁層
120 第1金属層
121 電解めっき層
130 第1シード金属層
131 第1スパッタリング層
132 第2スパッタリング層
140 第2シード金属層
141 無電解めっき層
150 第2金属層
151 電解めっき層
P 導体パッド
V 導体ビア
W 配線層
600 プリント回路基板
300、400 基板部
311 コア絶縁層
321、322 コア配線層
331 貫通ビア層
312、313 ビルドアップ絶縁層
323、324 ビルドアップ配線層
332、333 接続ビア層
411 ビルドアップ絶縁層
421 ビルドアップ配線層
431 接続ビア層
510、520 レジスト層
P1、P2 外側パッド