(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083220
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 3/46 20060101AFI20240613BHJP
【FI】
H05K3/46 G
H05K3/46 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023103615
(22)【出願日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0171240
(32)【優先日】2022-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】韓 淵圭
(72)【発明者】
【氏名】李 珍旭
(72)【発明者】
【氏名】朴 眞吾
(72)【発明者】
【氏名】李 用悳
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA02
5E316AA32
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
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5E316CC42
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5E316DD32
5E316DD33
5E316DD34
5E316EE09
5E316FF18
5E316HH31
5E316JJ12
5E316JJ13
5E316JJ25
(57)【要約】
【課題】電子部品及びチップなどを実装するためのプリント回路基板において、信号経路の上下連結を多様にすることができ、信号経路をより単純に実現することができ、信頼性を向上させることができるプリント回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本開示は、第1絶縁層、第1絶縁層の少なくとも一部を貫通し、上面が上記第1絶縁層の上面に露出する第1ビア、第1絶縁層の少なくとも一部を貫通し、第1絶縁層の上面を底面として有するキャビティ、キャビティに配置され、下側に第1ブリッジパッドが配置されたブリッジと、第1ビア及び第1ブリッジパッドと電気的に連結される導電性粒子を含む接合層を含むプリント回路基板に関するものである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の少なくとも一部を貫通し、上面が前記第1絶縁層の上面に露出する連結ビアと、
前記第1絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1絶縁層の上面を底面として有するキャビティと、
前記キャビティに配置され、下側に第1ブリッジパッドが配置されたブリッジと、
前記連結ビア及び前記第1ブリッジパッドと電気的に連結される導電性粒子を含む接合層と、を含むプリント回路基板。
【請求項2】
前記接合層は、異方性導電フィルム(ACF)を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記連結ビアは、前記キャビティの底面でリセス部を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1ブリッジパッドの下面の面積は、前記連結ビアの上面の面積よりも小さい、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1ブリッジパッドの下面が前記連結ビアのリセス部に対応するように配置される、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第1ブリッジパッドは、前記連結ビアのリセス部内に配置される、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第1絶縁層の上面は段差を有する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第1絶縁層の上側に埋め込まれて、一面が前記第1絶縁層の上面に露出する第1回路パターンと、
前記第1絶縁層の下面に配置される第2回路パターンと、
前記第1回路パターンと前記第2回路パターンを連結するように前記第1絶縁層を貫通する第1ビアと、をさらに含み、
前記連結ビアの高さは前記第1ビアの高さよりも低い、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第1絶縁層の上面は段差を有し、
前記第1絶縁層の上面の段差の大きさは、前記第1回路パターンの厚さと同じである、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記ブリッジは、ブリッジ絶縁層及びブリッジ回路をさらに含み、
前記ブリッジ回路の回路密度は、前記第1回路パターンの回路密度よりも大きい、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上側に埋め込まれて、上面及び側面の一部が前記第1絶縁層の上面に突出したパッドと、
前記第1絶縁層の一部を貫通し、前記第1絶縁層の上面を底面に有するキャビティと、
前記キャビティに配置され、下側に第1ブリッジパッドが配置されたブリッジと、
前記パッド及び前記第1ブリッジパッドと電気的に連結される導電性粒子を含む接合層と、を含むプリント回路基板。
【請求項12】
前記接合層は、異方性導電フィルム(ACF)を含む、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第1ブリッジパッドの下面の面積は、前記パッドの上面の面積よりも小さい、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第1ブリッジパッドの下面は、前記パッドの上面に対応するように配置される、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記パッドの側面のうち突出した一部の厚さは、突出していない他の一部の厚さよりも小さい、請求項14に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記第1絶縁層の上側に埋め込まれて、一面が前記第1絶縁層の上面に露出する第1回路パターンと、をさらに含み、
前記第1回路パターンの上面と前記パッドの上面はコプラナーである、請求項15に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プリント回路基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、人工知能(Artificial Intelligence、AI)技術などの発達により、幾何級数的に増加したデータ処理のためのHBM(High Bandwidth Memory、高帯域幅メモリ)などのメモリチップ及びCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、GPU(Graphics Processing Unit、グラフィックス処理装置)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプロセッサチップなどを含むマルチチップパッケージが使用されている。様々なチップを基板上に実装する基板構造において、チップ連結及び信号経路を単純化し、多様化しながらも信頼性を向上させるための研究が継続している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の様々な目的の一つは、電子部品及びチップなどを実装するためのプリント回路基板において、信号経路の上下連結を多様にすることができるプリント回路基板を提供することである。
【0004】
本開示の様々な目的のもう一つは、信号経路をより単純に実現することができるプリント回路基板を提供することである。
【0005】
本開示の様々な目的のもう一つは、信頼性を向上させることができるプリント回路基板の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示を介して提案する様々な解決手段の一つは、第1絶縁層、第1絶縁層の少なくとも一部を貫通し、上面が上記第1絶縁層の上面に露出する第1ビア、第1絶縁層の少なくとも一部を貫通し、第1絶縁層の上面を底面に有するキャビティ、キャビティに配置され、下側に第1ブリッジパッドが配置されたブリッジと、第1ビア及び第1ブリッジパッドと電気的に連結される導電性粒子を含む接合層を含むプリント回路基板を提供することである。
【0007】
本開示を介して提案する様々な解決手段のもう一つは、第1絶縁層、第1絶縁層の上側に埋め込まれて、上面及び側面の一部が第1絶縁層の上面に突出したパッド、第1絶縁層の一部を貫通して第1絶縁層の上面を底面に有するキャビティ、キャビティに配置され、下側に第1ブリッジパッドが配置されたブリッジと、ビア及び第1ブリッジパッドと電気的に連結される導電性粒子を含む接合層を含むプリント回路基板を提供することである。
【発明の効果】
【0008】
本開示の様々な効果の一つとして、信号経路の上下連結を多様にすることができるプリント回路基板を提供することができる。
【0009】
本開示の様々な効果の他の一つとして、信号経路をより単純に実現することができるプリント回路基板を提供することができる。
【0010】
本開示の様々な効果の他の一つとして、信頼性を向上させることができるプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】電子機器システムの例を概略的に示したブロック図である。
【
図2】電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【
図3】一例に係るプリント回路基板を概略的に示した断面図である。
【
図4】他の一例に係るプリント回路基板を概略的に示した断面図である。
【
図5】他の一例に係るプリント回路基板を概略的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して本開示について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0013】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示したブロック図である。
【0014】
図1を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0015】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これ以外にもその他の形態のチップ関連の電子部品が含まれることもできる。さらに、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせることもできる。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であることもできる。
【0016】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi‐Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev‐DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されず、これ以外にもその他の多数の無線または有線標準やプロトコルのいずれかが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020とともに互いに組み合わせることもできる。
【0017】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics、低温同時焼成セラミックス)、EMI(Electro Magnetic Interference、電磁干渉)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Capacitor、多層セラミックキャパシタ)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これ以外にもその他の様々な用途のために用いられるチップ部品の形態の受動素子などが含まれ得る。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせることもできる。
【0018】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されるか、または連結されない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例を挙げると、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリー1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであることもできる。これ以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の電子部品などが含まれることもできる。
【0019】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)部品などであることができる。但し、これらに限定されず、これ以外にもデータを処理する任意の他の電子機器であることもできる。
【0020】
図2は、電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【0021】
図面を参照すると、電子機器は例えば、スマートフォン1100であることができる。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。さらに、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のように、マザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されるか、または連結されない他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であることができ、例えば、部品パッケージ1121であることができるが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面に実装配置されたプリント回路基板の形態であることができる。または、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であることもできる。一方、電子機器は必ずスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であることもできる。
【0022】
プリント回路基板
図3は、一例に係るプリント回路基板を概略的に示した断面図である。
【0023】
図3を参照すると、一例によるプリント回路基板は、第1面111、第2面112と第1及び第2面と対向する第3面113を有する第1絶縁層110、第1絶縁層110の少なくとも一部を貫通し、一面が第1絶縁層110の第1面111に露出する連結ビア300、第1絶縁層110の第2面112上に配置される第2絶縁層120、第1絶縁層110の少なくとも一部及び第2絶縁層120を貫通して第1絶縁層110の第1面を底面に有するキャビティC、キャビティCに配置され、ブリッジパッド530を含むブリッジ500、及びブリッジ500と第1絶縁層110との間に介在する接合層400を含み、接合層400は、連結ビア300及びブリッジパッド530と電気的に連結される導電性粒子401を含むことができる。
【0024】
第1絶縁層110は絶縁材料を含むことができる。絶縁材料は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、またはこのような樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/またはガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。絶縁材料は、感光性材料及び/または非感光性材料であることができる。例えば、絶縁材料としては、SR(Solder Resist、はんだレジスト)、ABF(Ajinomoto Build‐up Film、味の素ビルドアップフィルム)、FR‐4、BT(Bismaleimide Triazine、ビスマレイミドトリアジン)、PPG(Prepreg、プリプレグ)、RCC(Resin Coated Copper、樹脂被覆銅)の絶縁材、CCL(Copper Clad Laminate、銅張積層板)の絶縁材などが用いられることができるが、これに限定されるものではなく、その他にも他の高分子素材が用いられることができる。
【0025】
第1絶縁層110は、第1面111、第2面112、及び第3面113を含むことができる。第1面111は、ブリッジ500が実装する領域に該当し、後述するキャビティCの底面に提供されることができる。第2面112は、第1面111と同じ方向に配置されて第1面111と段差を有する面であり、第3面113は第1面111及び第2面112と対向する面に該当することができる。第1面111は、第2面112と段差を有することができる。これは、キャビティCを加工する段階でストッパー層の痕跡に該当することができ、これに関しては後述する。
【0026】
一例によるプリント回路基板は、第2絶縁層120を含むことができる。第2絶縁層120は、第1絶縁層110の第2面112上に配置されることができる。第2絶縁層120は、絶縁物質を含むことができ、第1絶縁層110などの絶縁物質を含むことができるが、これに限定されるものではなく、第1絶縁層110として用いられることができる絶縁材料の中から一つを含むことができる。一方、一例に係るプリント回路基板は、第3絶縁層130及び第4絶縁層140をさらに含むことができる。第3絶縁層130及び第4絶縁層140は絶縁物質を含むことができ、第1絶縁層110などの絶縁物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。
図3では、プリント回路基板の絶縁層数を4つであると図示したが、これに制限されるものではなく、さらに多い数の絶縁層を含むこともでき、さらに少ない数の絶縁層を含むこともできる。
【0027】
一例によるプリント回路基板は、第1回路パターン210を含むことができる。第1回路パターン210は第1絶縁層110の第2面112側に埋め込まれ、第1回路パターン210の一面は第1絶縁層110の第2面112に露出することができる。
【0028】
一方、第1回路パターン210が第1絶縁層110の第2面112側に埋め込まれた構造であるという意味は、第1回路パターン210が第1絶縁層110の第2面に埋め込まれて、第1回路パターン210の側面は、第1絶縁層110によって覆われ、第1回路パターン210の一面は第1絶縁層110の第2面112に露出する構造を意味する。このとき、露出した構造という意味は、第1回路パターン210の一面がプリント回路基板の外部に露出することを意味するものではなく、第1回路パターン210の一面が第1絶縁層110によって覆われないことを意味することができる。
【0029】
第1回路パターン210は、複数の回路パターンで形成されることができ、金属板で形成されることもでき、複数の回路パターン及び金属板が一緒に形成されるものと構成されることもできる。複数のパターン及び金属板は同時に形成されることができるが、これに限定されず、段階的に形成されることもできる。また、第1回路パターン210は、他の層にさらに配置される回路パターンと電気的に信号を送受信することもできるが、第1回路パターン210は他の回路パターンと電気的に短絡して機能を行うこともできる。例えば、第1回路パターン210の一部は、金属板で構成されており、金属板はキャビティC加工時にストッパー機能を行うこともできるが、これに制限されるものではない。
【0030】
第1回路パターン210は金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができ、好ましくは銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1回路パターン210は、SAP(Semi Additive Process、セミアディティブ法)、MSAP(Modified Semi Additive Process、モディファイドセミアディティブ法)、TT(Tenting、テンティング法)、またはサブトラクティブ法のいずれか一つで形成されることもできるが、これに限定されるものではない。一方、第1回路パターン210を形成する段階で、第1回路パターン210と共にキャビティC加工のためのストッパー層が共に形成されることができる。ストッパー層は、この後にキャビティC加工時に除去されて、プリント回路基板では現れない臨時的な構成に該当することができる。
【0031】
キャビティCは、第1絶縁層110及び第2絶縁層120の一部を貫通して第1絶縁層110の第1面111を底面として有することができる。キャビティCは、ブリッジ500が実装する領域に該当し、ブリッジ500に限定されず、他の電子部品などが実装することもできる。キャビティCの底面は第1絶縁層110の第1面で構成され、キャビティCの壁面は第1絶縁層110及び/または第2絶縁層120で構成されることができる。
図3では、キャビティが第2絶縁層120及び第3絶縁層130を貫通するものと示されているが、これは例示的なものに過ぎず、キャビティはさらに多い数の絶縁層を貫通することもでき、第1絶縁層の一部と共に第2絶縁層120のみを貫通することができる。
【0032】
キャビティCを製造する工法は、公知のキャビティ形成工程に用いられる工法が制限なく用いられることができる。例えば、レーザ加工などの機械的ドリリング工程またはブラスト工程が用いられることができるが、これに限定されるものではない。このとき、第1絶縁層110に配置される第1回路パターン210の中から一部がストッパー層の機能を行うことができ、別途のストッパー層が第1絶縁層110の第1面111に予め配置された後、キャビティCの加工後にエッチング(etching)で除去されることができる。別途のストッパー層を第1絶縁層110の第1面111に配置する場合には、第1絶縁層110の第2面112に配置される第1回路パターン210と同時に形成されることができる。この後、キャビティCを加工した後にストッパー層が除去されると、キャビティCの底面として提供される第1絶縁層110の第1面111は、第1絶縁層110の第2面112と段差を有することができるものである。このとき、第1絶縁層110の第1面111が第1絶縁層110の第2面112と有する段差の大きさは、第1回路パターンの厚さと実質的に同じであることができる。本開示において実質的に同一であるということは、大略的なものを含む概念であり、例えば、製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含んで判断することができる。第1絶縁層110の第1面111が第1絶縁層110の第2面112と有する段差の大きさは、第1面111の延長面と第2面112がなす垂直距離として測定することができるが、これに制限されるものではなく、第1面111と第2面112を延びる第1絶縁層110の側面の高さを意味することもできる。キャビティCの加工後にストッパー層を除去すると、ストッパー層の厚さだけ第1面111と第2面が段差を有することができるものであり、上述したように第1回路パターン210を形成する段階でストッパー層を一緒に形成することができるため、ストッパー層と第1回路パターンの厚さが実質的に同一であることができる。
【0033】
連結ビア300は、第1絶縁層110の少なくとも一部を貫通することができる。連結ビア300は、第1絶縁層110内に配置され、一面が第1絶縁層110の第1面に露出することができる。連結ビア300は、後述するように、ブリッジ500のブリッジパッド530と第2回路パターン220を電気的に連結するための手段として機能を行うことができる。一方、これに限定されるものではなく、連結ビア300上には電子部品が実装することができ、ブリッジが実装せず、他の回路パターンが形成されて、第2回路パターン220と電気的に連結することができるなどの設計デザインにより様々な機能を行うことができる。
【0034】
連結ビア300は金属物質を含む。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができ、好ましくは銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。連結ビア300は、第1回路パターン及び/または第2回路パターン220と同時に形成されることができるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、TT(Tenting)またはサブトラクティブ工法のいずれか一つで形成されることもできるが、これに限定されるものではない。
【0035】
連結ビア300は、第1絶縁層110の第1面111でリセスされた構造を有することができる。すなわち、連結ビア300は、キャビティCの底面でリセス部を有することができるものである。連結ビア300がキャビティCの底面でリセス部を有するということは、連結ビア300の一面が第1絶縁層110の第1面111よりも低く形成されて凹んだ形状を有することができるものである。これは、キャビティC及び連結ビア300を製造する段階で、キャビティC内に臨時で配置されたストッパー層が除去される過程で連結ビア300の一部が共に除去されることができるため、連結ビア300は、第1絶縁層110の第1面111でリセスされた構造を有することができるものである。
【0036】
一例によるプリント回路基板はブリッジ500を含むことができる。
【0037】
ブリッジ500はキャビティCに配置され、第1絶縁層110の第1面111上に配置されることができ、他の絶縁層によって埋め込まれることができる。
図3では、ブリッジ500が第4絶縁層140によって埋め込まれたものと示したが、これに限定されるものではなく、絶縁層の数に本開示が限定されるものではないということは上述したとおりである。ブリッジ500は、1層以上のブリッジ絶縁層510、ブリッジ絶縁層510上にそれぞれ配置されたブリッジ回路520を含むことができ、ブリッジ500が電気的に連結されるためのブリッジパッド530を含むことができる。ブリッジ回路520は、ブリッジ絶縁層510上に配置される回路パターン以外にも、ブリッジ絶縁層510を貫通して回路パターン間を連結するビアを含むことができる。
図3では、ブリッジ絶縁層510が合計4つの層で構成されるものと示したが、これに限定されるものではなく、ブリッジ絶縁層510及びブリッジ回路520の層数は、図面に示したものより多いこともでき、少ないこともできる。さらに、ブリッジ回路520及びブリッジパッド530はブリッジ500の中央を基準に対称であるものと示されているが、これは例示に過ぎず、ブリッジ回路520及びブリッジパッド530は様々な形態を有することができる。
【0038】
各ブリッジ絶縁層510の厚さは、第1絶縁層110の厚さまたは他の絶縁層の厚さより小さいことができる。また、ブリッジ回路520の密度は、第1回路パターン210の密度または他の回路パターンの密度よりも小さいことができる。すなわち、ブリッジ500は、プリント回路基板の他の絶縁層よりも小さく形成されることができ、ブリッジ500は、プリント回路基板の他の回路パターンよりも比較的微細な回路パターンを形成することができる。ブリッジ500は、微細な回路パターンで構成されたブリッジ回路520を介して電子部品の間で互いに電気的に連結する機能を行うことができ、プリント回路基板の上下で電気的信号を伝達する機能を行うことができる。
【0039】
ブリッジ絶縁層510は絶縁物質を含むことができ、このときの絶縁物質は、例えばPID(Photo Image‐able Dielectric、感光性誘電体)であることができるが、これに限定されない。例えば、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、またはこれらの樹脂が無機フィラーと混合されるか、または無機フィラーと共にガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)に含浸された樹脂、例えば、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build‐up Film)、FR‐4、BT(Bismaleimide Triazine)などが用いられることもできる。ブリッジ絶縁層510の材料としてPIDを用いる場合、ブリッジ絶縁層510の厚さを最小限に抑えることができ、フォトビアホールを形成することができるため、ブリッジ回路520を高密度に設計するのに容易であることができる。ブリッジ絶縁層510の絶縁物質として上述したPID材料に制限されるものではなく、他の物質を用いる場合であっても、ブリッジ絶縁層510及びブリッジ回路520は高密度に設計することが好ましい。
【0040】
ブリッジ回路520は、最外層に形成された回路とブリッジパッド530を介してプリント回路基板と電気的に連結される。ブリッジ回路520は、該当層の設計に応じて様々な機能を行うことができるが、少なくとも信号パターン及び信号パッドを含む。ブリッジ回路520は、互いに異なる電子部品を連結する機能を行うことができるが、これに制限されるものではない。ブリッジ回路520は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、またはこれらの合金などの導電性物質、具体的には金属物質を用いることができる。
図3では、ブリッジ回路520の上部最外層がブリッジ絶縁層510によって埋め込まれたものと示したが、これに限定されるものではなく、ブリッジ回路520の上部最外層はブリッジ絶縁層510よりも突出した構造を有することもできる。
【0041】
ブリッジ500はブリッジパッド530を含むことができる。ブリッジパッド530は、ブリッジ500と連結ビア300を電気的に連結するための手段として機能することができる。ブリッジパッド530は金属物質を含むことができ、ブリッジ回路520などの種類の金属物質を含むことができるが、これに制限されるものではない。
図3では、ブリッジパッド530がブリッジ絶縁層510よりも突出したものと示したが、これに限定されるものではなく、ブリッジ絶縁層510に埋め込まれた構造を有することもできる。
【0042】
ブリッジパッド530の一面の面積は、連結ビア300の一面の面積より小さいことができる。すなわち、ブリッジパッド530が連結ビア300上に実装する関係において、ブリッジパッド530の一面の面積は、ブリッジパッド530の一面と対向する連結ビア300の一面の面積よりも小さいことができる。但し、これに限定されるものではなく、ブリッジパッド530の一面の面積と連結ビア300の一面の面積は実質的に同一であることもできる。これは、ブリッジ回路520が第1回路パターン210よりも微細な回路を有することができることと類似する。但し、ブリッジパッド530の一面の面積が連結ビア300の一面の面積と実質的に同一であることができるということは、ブリッジパッド530は、プリント回路基板のブリッジ500と第1回路パターン210を連結する手段に該当するため、ブリッジパッド530の大きさはブリッジ回路520よりも大きく形成されることもできることを意味する。
【0043】
ブリッジパッド530は、連結ビア300に対応するように配置されることができる。ブリッジパッド530が連結ビア300に対応するように配置されるとは、プリント回路基板のトップビューを考慮したとき、ブリッジパッド530の一面が連結ビア300の一面に重なるように配置されることができると同じ意味を有することができる。ブリッジパッド530は、連結ビア300のリセス部にも対応するように配置されることができる。すなわち、ブリッジパッド530の一面はビアのリセス部の面積より小さく形成されることができ、プリント回路基板のトップビューを考慮したとき、ブリッジパッド530の一面が連結ビア300のリセス部に重なるように配置されることができるものである。
【0044】
接合層400は、ブリッジ500と第1絶縁層110との間に介在することができる。すなわち、接合層400は、第1絶縁層110の第1面111とブリッジ500との間に配置されることができ、キャビティC内で第1絶縁層110とブリッジ500を連結する手段として機能することができる。接合層400は、絶縁層よりも薄く形成されることができ、キャビティCの深さ及びブリッジ500の実装時に接合層400の厚さに影響を受けない程度に薄く形成されることができるが、これに制限されるものではなく、厚く配置されることもできる。接合層400は、ブリッジパッド530と連結ビア300を埋め込むように配置されることができる。
【0045】
接合層400は、異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film、ACF)材料を含むことができる。すなわち、接合層400は導電性接合層であることができ、接合層400は導電性粒子401を含むものであることができる。接合層400は電気導電性に対する方向性を有する。接合層400が電気導電性に対する方向性を有するというのは、異方性導電層100のx-y-z軸のいずれか一つの軸に対する電気導電性が残りの軸に対する電気導電性よりも大きいことを意味する。最も好ましくは、いずれか一つの軸については電気導電性であり、残りの軸については電気絶縁性であることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0046】
接合層400は、絶縁樹脂の内部に複数の導電性粒子401が分散されたフィルム形態であることができる。絶縁樹脂は、エポキシ化合物などの熱重合性化合物や、アクリレート化合物などの光重合性化合物を含むことができるが、これに限定されるものではない。導電性粒子312は、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、パラジウム(Pd)などの金属粒子、はんだなどの合金粒子、及び/または金属被覆樹脂粒子などを含むことができ、2種以上を併用することもできるが、これに限定されるものではない。導電性粒子401の表面には、導通特性に支障を招かない絶縁処理が実施されていることができる。絶縁処理としては、例えば、絶縁性微粒子を付着させることや、絶縁性樹脂コーティングを挙げることができるが、これに限定されるものではない。より具体的には、接合層400は公知の異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を含むことができるが、これに限定されるものではない。導電性粒子401は、ブリッジパッド530及び連結ビア300と電気的に連結されることができる。導電性粒子401の直径調節によって接合層400の厚さを調節することができる。接合層400は、ブリッジ500と第1絶縁層110との間に配置され、高温高圧条件でこれらと接合されることができる。この過程で接合層400内の絶縁樹脂の成形及び硬化が進行されることができる。
【0047】
接合層400が第1絶縁層110とブリッジ500との間に配置されることによって、接合層400内に存在する導電性粒子401は、連結ビア300とブリッジパッド530との間に整列されることができる。第1絶縁層110とブリッジパッド530との間の連結に対する拡大図を検討すると、接合層400内の導電性粒子401は不規則に配列されていることができるが、連結ビア300とブリッジパッド530との間で導電性粒子401は整列されて配置され、導電性粒子401を介して連結ビア300とブリッジパッド530は電気的に連結されることができる。
【0048】
接合層400が異方性導電フィルムに該当することができるため、連結ビア300とブリッジパッド530は物理的に接触しなくても電気的に連結されることができる。このとき、連結ビア300とブリッジパッド530が電気的に連結されるとは、他の経路で電気的に連結されることができることは勿論、連結ビア300とブリッジパッド530が直接的な最短経路で電気的に連結されることができるということを意味する。すなわち、連結ビア300とブリッジパッド530との間に配置される接合層400の導電性粒子401を介して、連結ビア300とブリッジパッド530は物理的に接触しなくても直接電気的に連結されることができるものである。
【0049】
一例によるプリント回路基板は、第1絶縁層110の第3面113に配置される第2回路パターン220をさらに含むことができる。第2回路パターン220は金属物質を含むことができ、第1回路パターン210などの金属物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。第2回路パターン220は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。第2回路パターン220は、連結ビア300が形成される過程で同時に形成されることができるが、これに限定されるものではなく、段階的に形成されることもできる。一例によるプリント回路基板は、第3回路パターン230、第4回路パターン240、及び第5回路パターン250をさらに含むことができる。第3回路パターン230、第4回路パターン240、及び第5回路パターン250のそれぞれは、金属物質を含むことができ、第1回路パターン210などの金属物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。第3回路パターン230、第4回路パターン240、及び第5回路パターン250のそれぞれは、第1回路パターン210及び/または第2回路パターン220などの機能を行うことができる。第5回路パターン250のプリント回路基板の最外層に配置され、電子部品などを実装するためのパッドとして機能を行うことができるが、これに限定されるものではなく、他の構成と連結されて電気的信号経路として用いられることもできる。回路パターンの順番は例示的なものであり、これは絶縁層数と対応するように表示したものであるのみであって、さらに多い数の回路パターンを含むこともでき、さらに少ない数の回路パターンを含むことができることも勿論であり、必ずしも第5回路パターンがプリント回路基板の最外層に配置される必要があるわけでもない。第3回路パターン230、第4回路パターン240がそれぞれの絶縁層に配置される構造は、第1絶縁層110と第1回路パターン210の構成と同一であることができるため、これに対する具体的な説明は省略する。一方、第5回路パターン250は、第4絶縁層140から突出した構造を有することができるが、これに制限されるものではない。キャビティC内にブリッジ500を実装してから第4絶縁層140でブリッジ500を埋め込んだ後、第4絶縁層140の一面に第5回路パターン250を配置すると、第5回路パターン250は、第4絶縁層140の一面から突出した構造を有することができるものである。すなわち、ブリッジ500を埋め込むようにキャビティCを満たす絶縁層上に配置される回路パターンが当該絶縁層の一面から突出することができるだけであって、第4絶縁層140と第5回路パターン250の構造に限定されるものではない。
【0050】
一例によるプリント回路基板は、第1回路パターン210と第2回路パターン220を連結するように第1絶縁層110を貫通する第1ビア201を含む。第1ビア201は金属物質を含むことができ、第2回路パターン220などの金属を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1ビア201は、第2回路パターンと同時に形成されることができるが、これに限定されるものではなく、段階的に形成されることもできる。また、第1ビア201は連結ビア300と同時に形成されることもできるが、これに限定されるものではない。第1ビア201を形成する工程は、連結ビア300を形成する工程と同じであることができるが、これに限定されるものではなく、公知のビアを形成する工法を制限なく用いることができる。連結ビア300の高さは、第1ビア201の高さより低いことができる。連結ビア300と第1ビア201は、全て第1絶縁層110を貫通する構成に該当するが、連結ビア300はリセス部を含むことができるため、連結ビア300の高さが第1ビア201の高さより低いことができる。
【0051】
一方、一例に係るプリント回路基板は、第1回路パターン210と第3回路パターン230を連結するように第2絶縁層120を貫通する第2ビア202を含むことができ、第3回路パターン230と第4回路パターン240を連結するように第3絶縁層130を貫通する第3ビア203を含むことができ、第4回路パターン240と第5回路パターン250を連結するように第4絶縁層140を貫通する第4ビア204を含むことができる。第2ビア202、第3ビア203、及び第4ビア204は、第1ビア201などの構造及び機能を行うことができ、これに関する具体的な説明は省略する。
【0052】
一方、一例に係るプリント回路基板は、第1絶縁層110の他面に絶縁層をさらに含むことができる。また、
図3に示した構成に限定されるものではなく、これ以外にも、コア、他の絶縁層、他の回路パターン、貫通ビア及びキャビティなどのプリント回路基板の一般的な構成をさらに含むことができ、ソルダーレジスト、パッド表面処理層などをさらに含むこともできる。すなわち、該当技術分野で通常の知識を有する者であれば利用することができる構成をさらに含むことができる。
【0053】
図4は、他の一例に係るプリント回路基板を概略的に示した断面図である。
【0054】
図4を参照すると、他の一例によるプリント回路基板は、ブリッジパッド530が連結ビア300のリセス部内に配置されることができる。ブリッジパッド530の一面の面積が連結ビア300のリセス部の面積より小さいことができ、ブリッジ500が実装されてブリッジパッド530が連結ビア300のリセス部まで埋め込まれることができる。このとき、ブリッジパッド530の一面は、連結ビア300のリセス部に配置されることができる。このとき、ブリッジパッド530と連結ビア300との間の間隔が近くなることができるため、電気的経路が短くなることができ、信頼性が高くなることができる。
【0055】
一方、
図4では、ブリッジ500の一面と第3絶縁層130の一面が段差を有することができると示されたが、これに限定されるものではなく、ブリッジ500の大きさ及び絶縁層の厚さ及び数を適切に調節することができる。
【0056】
ブリッジ500の実装の関係によるブリッジパッド530と連結ビア300の関係以外の構成のうち、一例に係るプリント回路基板と同一構成は、他の一例に係るプリント回路基板にも適用できるため、これに関する重複する説明は省略する。
【0057】
図5は、他の一例に係るプリント回路基板を概略的に示した断面図である。
【0058】
図5を参照すると、また他の一例によるプリント回路基板は、パッド310をさらに含むことができる。パッド310は、ブリッジ500をキャビティCに実装するための手段に該当し、一例によるプリント回路基板においてストッパー役割を果たすこともできる。一例に係るプリント回路基板を製造する過程は、ストッパーを除去する段階を含むが、また他の一例に係るプリント回路基板はパッド310を形成して、これを除去せずにブリッジ500との連結手段として利用することができる。
【0059】
パッド310は金属物質を含むことができ、第1回路パターン210などの金属材料を含むことができる。パッド310は、第1回路パターン210などの工程で形成されることができ、第1回路パターン210と同時に形成されることができるが、これに制限されるものではなく、第1回路パターン210と段階的に形成されることもできる。パッド310が第1回路パターン210と同時に形成されることができるため、パッド310の一面と第1回路パターン210の一面は実質的にコプラナー(coplanar)であることができる。ある2面がコプラナーであるということは、ある2面が段差なしに同じ面を成すこと、すなわち、共面を成すという概念を含むものである。このとき、2面が会わない場合には、2面の延長面が共面をなすという概念を含むことができる。実質的にコプラナーであるということは、大略的なものを含む概念であり、例えば製造過程における誤差を含むこともできる。
【0060】
パッド310は第1絶縁層110の一面側に埋め込まれ、パッド310の一面及び側面の一部は、第1絶縁層110の第1面111上に突出することができる。しかし、これに限定されるものではなく、
図5には示されていないが、パッド310は第1絶縁層110の一面側に埋め込まれて一面のみが第1絶縁層110の一面に露出する構造を有することもできる。
【0061】
キャビティCを形成するために第2絶縁層120及び第3絶縁層130を貫通する段階において、第1絶縁層110の第1面111上に配置されていたシード層がストッパー層として役割を果たすことができる。また、これに制限されるものではなく、上述したようにパッド310がストッパー層の役割を果たすこともできる。または、第2絶縁層120及び第3絶縁層130を貫通するキャビティを形成した後に、第1絶縁層110の第1面111の一部をさらに除去して、第1絶縁層110に埋め込まれたパッド310の一部を露出させることもできる。このとき、第1絶縁層110が除去される程度は僅かであることがあるため、第1回路パターン210の側面の一部が突出した構造で突出した一部の厚さは、突出していない他の一部の厚さよりも小さいことができる。このような方法でパッド310が第1絶縁層110の第1面上に突出する構造を有することができ、これに制限されず、パッド310の側面が第1絶縁層110に埋め込まれることができることは、上述のとおりである。
【0062】
ブリッジパッド530の一面の面積は、パッド310の一面の面積より小さいことができ、ブリッジパッド530の一面はパッド310の一面に対応するように配置されることができる。これは、一例に係るプリント回路基板において、ブリッジパッド530と連結ビア300の関係と類似する。一方、キャビティCに突出したパッド310の構成を含むため、ブリッジパッド530とパッド310との間の間隔が近くなることができ、信号伝達効果に優れる。
【0063】
パッド310以外の構成の一例に係るプリント回路基板及び他の一例に係るプリント回路基板と同様の構成は、また他の一例に係るプリント回路基板にも適用されることができるため、これに関する重複する説明は省略する。
【0064】
本開示における断面上という意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、または対象物をサイドビューから見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上という意味は、対象物を水平に切断したときの形状、または対象物をトップビューまたはボトムビューから見たときの平面形状であることができる。
【0065】
本開示において、上側、上部、上面などは、便宜上図面の断面を基準に電子部品が実装されることができる面に向かう方向を意味するものとして用い、下側、下部、下面などはその逆方向に用いた。但し、これは説明の便宜上の方向を定義したものであって、特許請求の範囲の権利範囲がこの方向に対する記載によって特に限定されるものではない。
【0066】
本開示において、連結されるという意味は、直接連結された場合だけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結された場合を含む概念である。また、電気的に連結されるという意味は、物理的に連結された場合と、連結されていない場合をともに含む概念である。さらに、第1、第2などの表現は、ある構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるものであって、該当構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0067】
本開示で用いられた一例という表現は、互いに同一の実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかしながら、上記提示された一例は、他の一例の特徴と組み合わせて実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の一例に関連した説明であると理解することができる。
【0068】
本開示で用いられた用語は、単に一例を説明するために用いられたものであり、本開示を限定する意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0069】
110 第1絶縁層
111 第1面
112 第2面
113 第3面
120 第2絶縁層
130 第3絶縁層
140 第4絶縁層
201 第1ビア
202 第2ビア
203 第3ビア
204 第4ビア
210 第1回路パターン
220 第2回路パターン
230 第3回路パターン
240 第4回路パターン
250 第5回路パターン
300 連結ビア
310 パッド
400 接合層
401 導電性粒子
500 ブリッジ
510 ブリッジ絶縁層
520 ブリッジ回路
530 ブリッジパッド
C キャビティ
1000 電子機器
1010 メインボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラモジュール
1060 アンテナモジュール
1070 ディスプレイ
1080 バッテリー
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1110 スマートフォンの内部メインボード
1120 スマートフォンの内部電子部品
1121 スマートフォンの部品パッケージ
1130 スマートフォンの内部カメラモジュール
1140 スマートフォンの内部スピーカ