(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083268
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】有機発光表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 50/85 20230101AFI20240613BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240613BHJP
H10K 50/82 20230101ALI20240613BHJP
H10K 50/81 20230101ALI20240613BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20240613BHJP
H10K 59/38 20230101ALI20240613BHJP
H10K 50/86 20230101ALI20240613BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20240613BHJP
H10K 59/124 20230101ALI20240613BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20240613BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20240613BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240613BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
H10K50/85
H10K59/10
H10K50/82
H10K50/81
H10K59/122
H10K59/38
H10K50/86 865
H10K59/35 351
H10K59/124
H10K77/10
G02B5/20 101
G09F9/30 365
G09F9/30 349Z
G09F9/30 339Z
G09F9/302 C
G09F9/30 349C
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023204317
(22)【出願日】2023-12-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0170408
(32)【優先日】2022-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲ヒュン▼ 行
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H148BB01
2H148BD05
2H148BD11
2H148BD14
2H148BE35
2H148BG06
2H148BH02
2H148BH05
2H148BH29
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC02
3K107CC05
3K107CC07
3K107CC14
3K107CC32
3K107CC33
3K107CC36
3K107DD11
3K107DD21
3K107DD26
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3K107DD89
3K107DD90
3K107EE07
3K107EE22
3K107EE27
3K107EE28
3K107FF15
5C094AA10
5C094CA20
5C094EA04
5C094EA07
5C094EC04
5C094ED03
5C094ED15
5C094FA03
5C094FA04
5C094JA09
(57)【要約】
【課題】光抽出効率を向上可能な発光表示装置を提供する。
【解決手段】本明細書に係る有機発光表示装置は、発光領域を含む複数のサブピクセル、および複数のサブピクセルに配置され、凸部と複数の凹部を有する複数の光抽出パターンとを含む平坦化層を含み、複数のサブピクセルのうちの少なくとも1つのサブピクセルに配置された光抽出パターンは、複数の凹部の中心部を基準に回転された構造を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光領域を含む複数のサブピクセルと、
前記複数のサブピクセルに配置され、凸部と複数の凹部とを有する複数の光抽出パターンを含む平坦化層とを含み、
前記複数の光抽出パターンのうちの少なくとも1つの第1光抽出パターンが、前記複数の凹部のそれぞれの中心部を基準に回転された、有機発光表示装置。
【請求項2】
前記複数のサブピクセルのそれぞれにある前記光抽出パターンの形状が、前記複数のサブピクセル毎にそれぞれ異なる回転角度を有する、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項3】
前記複数のサブピクセルのうち隣接する2つのサブピクセルに配置される光抽出パターンの回転角度が、0度以上60度未満の範囲内で、互いに3度以上の差が出る、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項4】
前記複数のサブピクセルのそれぞれに配置される光抽出パターンのうち、同じ色のサブピクセルに配置される光抽出パターンの回転角度が、0度以上60度未満の範囲内で、互いに3度以上の差が出る、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項5】
前記複数のサブピクセルのうち、第1方向、前記第1方向に垂直な第2方向、または対角線方向に隣接する2つのサブピクセルに配置される光抽出パターンの回転角度が、0度以上60度未満の範囲内で、互いに3度以上の差が出る、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項6】
前記複数のサブピクセルが配置される基板と、
前記基板と前記平坦化層との間に対応するサブピクセルに対応するようにそれぞれ配置される複数のカラーフィルタ層と、
前記サブピクセルの発光領域を定義するバンク層とをさらに含み、
前記複数のカラーフィルタ層のそれぞれが、前記サブピクセルの発光領域から延びて回路領域にまで配置される、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項7】
前記複数のサブピクセルが、第1、第2、第3および第4サブピクセルを有し、
前記第1~第4サブピクセルのうち、最も短波長の色を発光するサブピクセルに配置されるカラーフィルタ層は、隣り合う他の色のサブピクセルの前記回路領域まで延びて配置される、請求項6に記載の有機発光表示装置。
【請求項8】
前記第1サブピクセルが、赤色、前記第2サブピクセルは青色、前記第3サブピクセルは白色、前記第4サブピクセルは緑色サブピクセルであり、
前記第2サブピクセルは、前記第3および第4サブピクセルの回路領域まで延びて配置される、請求項7に記載の有機発光表示装置。
【請求項9】
前記複数のサブピクセルが配置される基板と、
前記基板と前記平坦化層との間に対応するサブピクセルに対応するように配置されたカラーフィルタ層と、
前記複数のサブピクセルのそれぞれに配置される第1電極、発光層および第2電極を有する発光素子とをさらに含み、
前記第1電極が、前記サブピクセルのそれぞれの発光領域に配置され、
前記サブピクセルのそれぞれについて、前記第2電極は、前記発光領域と前記発光領域外部の回路領域との間に配置される連結部を含み、
前記対応するサブピクセルに対応するように配置される前記カラーフィルタ層は、前記連結部と重畳され、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項10】
前記複数のサブピクセルが、第1、第2、第3および第4サブピクセルを有し、
前記第1~第4サブピクセルのうち、最も短波長の色を発光するサブピクセルに配置される前記カラーフィルタ層は、隣り合う他の色のサブピクセルの前記連結部まで延びて重畳するように配置される、請求項9に記載の有機発光表示装置。
【請求項11】
前記第1サブピクセルが、赤色、前記第2サブピクセルは青色、前記第3サブピクセルは白色、前記第4サブピクセルは緑色サブピクセルであり、
前記第2サブピクセルは、前記第3および第4サブピクセルの連結部と重畳するように配置される、請求項10に記載の有機発光表示装置。
【請求項12】
前記第2サブピクセルが、前記第3および第4サブピクセルの回路領域まで延びて配置される、請求項11に記載の有機発光表示装置。
【請求項13】
前記バンク層が、黒色顔料を含む、請求項6に記載の有機発光表示装置。
【請求項14】
前記バンク層が、ブラックバンク層として前記光抽出パターンの回転された構造を有する最外郭パターンと重畳する、請求項6~8のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項15】
前記バンク層が、ブラックバンク層として隣り合うサブピクセル別に互いに異なる回転角度を有する光抽出パターンの間に配置される、請求項6~8のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項16】
前記複数のサブピクセルに配置される第1電極、発光層および第2電極を有する発光素子をさらに含み、
前記バンク層が、ブラックバンク層として配置され、
前記第1電極は、前記サブピクセルの発光領域および前記発光領域を回路領域と連結する連結部を含み、
前記ブラックバンク層は、前記連結部と重畳するように配置される、請求項6~8のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項17】
前記対応するサブピクセルに対応するように配置される前記カラーフィルタ層は、前記連結部と重畳され、請求項16に記載の有機発光表示装置。
【請求項18】
第1方向および第2方向に平行に定義された縁部を有する基板と、
前記基板上に定義された発光領域にある複数のサブピクセルと、
前記複数のサブピクセルにあり、前記複数のサブピクセルのそれぞれにある複数の凹部を含む複数の光抽出パターンを含む平坦化層とを含み、
前記複数の光抽出パターンのうち、隣接するいずれかの中心間の方向が、前記第1方向または前記第2方向と平行ではない、有機発光表示装置。
【請求項19】
前記中心間の方向が、前記複数のサブピクセル毎に異なる、請求項18に記載の有機発光表示装置。
【請求項20】
第1方向および第2方向に平行に定義された縁部を有する基板と、
前記基板上に定義された発光領域にある複数のサブピクセルと、
前記複数のサブピクセルにあり、前記複数のサブピクセルのそれぞれにある複数の凹部を含む複数の光抽出パターンを含む平坦化層とを含み、
前記複数の光抽出パターンのそれぞれが、1つ以上の対称軸を定義する形状を有し、
前記1つ以上の対称軸は、前記第1方向および前記第2方向を基準に回転されて前記第1方向および前記第2方向を基準に角度を定義する、有機発光表示装置。
【請求項21】
発光領域に定義された複数のサブピクセルを有する基板と、
前記複数のサブピクセルで前記基板上に位置し、前記複数のサブピクセルのそれぞれにある複数の凹部を含む上面を有する平坦化層と、
前記複数のサブピクセルのそれぞれにある発光素子とを含み、
前記発光素子のそれぞれが、前記複数のサブピクセルのそれぞれの凹部上にあり、前記複数の凹部のそれぞれをそのまま追従する等角形状を有する、有機発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、有機発光表示装置に関するもので、より具体的には、内部光抽出効率を向上させながら外部光による反射率を低減することができる有機発光表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、画像を表示するための表示装置への関心とそれを利用しようとする要求が多様な形で増加しており、ディスプレイ(display)分野が急速に発展してきており、これに答えるように様々な多様な軽量および薄型の平板表示装置が開発され脚光を浴びている。近年には、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display Device)などの表示装置が活用されている。
【0003】
有機発光表示装置は、自発光型表示装置であり、2つの電極間に介在した有機発光層の発光を通じて表示パネルに映像を表示するため、液晶表示装置とは異なりバックライトユニットのような別途の光源が必要でなく、軽量薄型で製造可能である。また、有機発光表示装置は、低電圧駆動により消費電力の面で有利であるだけでなく、色相具現、応答速度、視野角、コントラスト比にも優れる。このため、有機発光表示装置は、次世代表示装置として脚光を浴びている。
【0004】
有機発光表示装置は、内部の光が表示装置の外部に出ながら画像を表現するもので、内部光の効率を高めるための研究が続いており、外部光による反射率を改善するための研究がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書は、有機発光表示装置の発光層から発光した光が、外部に出ながら画像を表示するにおいて、発光した光の光抽出効率を向上させることができる発光表示装置を提供することを技術的課題とする。
【0006】
また、本明細書は、外部光が入光した後、内部で反射して再出光されるか、または反射電極によって反射率が増加して再出光されることを最小限に抑えることができるので、外部光の反射による黒浮きまたは反射視感を改善することができ、虹ムラ(Rainbow Mura)およびパール(Pearl)現象の発生を最小化または低減することができる有機発光表示装置を提供することを技術的課題とする。
【0007】
また、本明細書は、有機発光表示装置の内部で発生した光または/および外部から入射した光の散乱によって発生するリングムラ(またはリング(ring)パターン)または/およびパールムラ(またはパール(pearl)パターン)の発生を最小化または低減することができる有機発光表示装置を提供することを技術的課題とする。
【0008】
さらに、本明細書は、有機発光表示装置の開口率を向上させることができ、内部で発生し得る様々な散乱光などによる色落ち(color paleness)現象を最小化または低減することができる有機発光表示装置を提供することを技術的課題とする。
【0009】
本明細書は、有機発光表示装置の光抽出効率を向上させることができ、高効率および高輝度を具現することができ、有機発光素子の寿命を延ばし、消費電力を低減し、低電力具現が可能な有機発光表示装置を提供することを技術的課題とする。
【0010】
本明細書の1つ以上の実施例による解決課題らは、上で言及した課題らに制限されず、言及されていないまた他の課題らは、下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書の一実施例による有機発光表示装置は、発光領域を含む複数のサブピクセル、および複数のサブピクセルに配置され、凸部と複数の凹部を有する複数の光抽出パターンを含む平坦化層を含み、複数の光抽出パターンのうちの少なくとも1つの第1光抽出パターンは、前記複数の凹部のそれぞれの中心部を基準に回転される。
【0012】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルのそれぞれにある光抽出パターンの形状は、前記複数のサブピクセル毎にそれぞれ異なる回転角度を有する。
【0013】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルのうちの隣接する2つのサブピクセルに配置される光抽出パターンの回転角度は、0度以上60度未満の範囲内で、互いに3度以上の差が出ることがある。
【0014】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルのそれぞれに配置される光抽出パターンのうち、同じ色のサブピクセルに配置される光抽出パターンの回転角度は、0度以上60度未満の範囲内で、互いに3度以上の差が出ることがある。
【0015】
本明細書の一実施例によれば、有機発光表示装置は、複数のサブピクセルが配置される基板、基板と平坦化層との間に対応するサブピクセルに対応するようにそれぞれ配置される複数のカラーフィルタ層、およびサブピクセルの発光領域を定義するバンク層をさらに含み、複数のカラーフィルタ層のそれぞれは、サブピクセルの発光領域から延びて回路領域にまで配置される。
【0016】
本明細書の一実施例によれば、第1サブピクセルは赤色、第2サブピクセルは青色、第3サブピクセルは白色(またはホワイト)、第4サブピクセルは緑色サブピクセルであり、青色の第2サブピクセルは、第3および第4サブピクセルの回路領域まで延びて配置され得る。
【0017】
本明細書の一実施例によれば、有機発光表示装置は、複数のサブピクセルが配置される基板、基板と平坦化層との間に対応するサブピクセルに対応するように配置されたカラーフィルタ層、および複数のサブピクセルに配置される第1電極、発光層および第2電極を有する発光素子をさらに含み、第1電極は、サブピクセルのそれぞれの発光領域に配置され、サブピクセルのそれぞれについて、第2電極は、発光領域と発光領域の外部の回路領域との間に配置される連結部を含み、対応するサブピクセルに対応するように配置されるカラーフィルタ層は、連結部と重畳することができる。
【0018】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルが、第1、第2、第3および第4サブピクセルを有し、第1~第4サブピクセルのうち、最も短波長の色を発光するサブピクセルに配置されるカラーフィルタ層は、隣り合う他の色のサブピクセルの連結部まで延びて重畳するように配置される。
【0019】
本明細書の一実施例によれば、第1サブピクセルは赤色、第2サブピクセルは青色、第3サブピクセルは白色(またはホワイト)、第4サブピクセルは緑色サブピクセルであり、第2サブピクセルは、第3および第4サブピクセルの連結部と重畳されて配置される。
【0020】
本明細書の一実施例によれば、バンク層は、ブラックバンク層として光抽出パターンの回転された構造を有する最外郭パターンと重畳される。
【0021】
本明細書の一実施例によれば、バンク層は、ブラックバンク層として隣り合うサブピクセル別に互いに異なる回転角度を有する光抽出パターンの間に配置される。
【0022】
本明細書の一実施例によれば、ブラックバンク層は、連結部と重畳されて配置される。
【0023】
本明細書の一実施例によれば、対応するサブピクセルに対応するように配置されるカラーフィルタ層は、連結部と重畳される。
【0024】
本明細書の一実施例によれば、有機発光表示装置は、第1方向および第2方向に平行に定義された縁部を有する基板、基板上に定義された発光領域にある複数のサブピクセル、および複数のサブピクセルにあり、複数のサブピクセルのそれぞれにある複数の凹部を含む複数の光抽出パターンを含む平坦化層を含み、複数の光抽出パターンのうち、隣接するいずれかの中心間の方向は、第1方向または前記第2方向と平行ではない。
【0025】
本明細書の一実施例によれば、有機発光表示装置は、第1方向および第2方向に平行に定義された縁部を有する基板、基板上に定義された発光領域にある複数のサブピクセル、および複数のサブピクセルにあり、複数のサブピクセルのそれぞれにある複数の凹部を含む複数の光抽出パターンを含む平坦化層を含み、複数の光抽出パターンのそれぞれは、1つ以上の対称軸を定義する形状を有し、1つ以上の対称軸は、第1方向および前記第2方向を基準に回転されて第1方向および第2方向を基準に角度を定義する。
【0026】
本明細書の一実施例によれば、有機発光表示装置は、発光領域に定義された複数のサブピクセルを有する基板、複数のサブピクセルで基板上に位置し、複数のサブピクセルのそれぞれにある複数の凹部を含む上面を有する平坦化層、および複数のサブピクセルのそれぞれにある発光素子を含み、発光素子のそれぞれは、複数のサブピクセルのそれぞれの凹部上にあり、複数の凹部のそれぞれをそのまま追従する等角形状を有する。
【0027】
本明細書の一実施例によれば、有機発光表示装置は、発光領域を含む複数のサブピクセル、および複数のサブピクセルに配置され、凸部と複数の凹部とを含む複数の光抽出パターンを含む平坦化層を含み、複数のサブピクセルのうちの少なくとも1つに配置された光抽出パターンは、複数の凹部のそれぞれの中心部に対して角度で配向(oriented)される。
【0028】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルのそれぞれに配置された光抽出パターンの配向(orientation)は、複数のサブピクセル毎に異なる。
【0029】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルのうちの隣接する2つのサブピクセルに配置された光抽出パターンの配向は、3度以上差があり、0度以上60度未満の範囲内にある。
【0030】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルのそれぞれに配置される光抽出パターンのうちの同じ色のサブピクセルに配置される光抽出パターンの配向は、3度以上差があり、0度以上60度未満の範囲内にある。
【0031】
本明細書の一実施例によれば、複数のサブピクセルのうちの第1方向、第1方向に垂直な第2方向、または対角線方向に隣接する2つのサブピクセルに配置される光抽出パターンの配向は、3度以上差があり、0度以上60度未満の範囲内にある。
【発明の効果】
【0032】
本明細書に係る有機発光表示装置は、有機発光素子で発光した光の光抽出効率を向上させることができる。
【0033】
本明細書に係る有機発光表示装置は、外部光の入光および内部での反射した反射光による反射視感を改善し、黒浮きを防止し、これにより非駆動またはオフ状態でリアルブラック(real black)を具現することができる。
【0034】
本明細書に係る有機発光表示装置は、光抽出パターンを非規則的またはランダム(random)に回転(ローテイション)させることにより、虹ムラ(Rainbow Mura)を改善させることができる。
【0035】
本明細書に係る有機発光表示装置は、回転された構造を有する光抽出パターンの間に配置されるバンク層をブラックバンク層として適用し、外部光の入光および内部で反射または/および種々の経路で発生する様々な散乱光の経路を遮断または改善することができ、開口率の向上が可能であり、様々な散乱角度を通じて発生する色落ち(color paleness)現象を改善することができる。
【0036】
本明細書に係る有機発光表示装置は、非規則的またはランダムに回転された構造を有する光抽出パターンの間に配置されるバンク層をブラックバンク層として適用し、スペックル(Speckle)現象およびパール(Pearl)現象の発生を防ぐことができる。
【0037】
本明細書に係る有機発光表示装置は、高効率および高輝度を具現することができるため、有機発光素子の寿命を延長させることができ、消費電力を低減して低電力の具現が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本明細書の一例に係る有機発光表示装置を説明するための図である。
【
図2】
図1に示す1つのサブピクセル(SP)を示す断面図である。
【
図3】
図1に示す1つのピクセル(P)の平面構造を示す図である。
【
図4】
図3の一実施例による「A」部分を拡大して示す平面図である。
【
図5】本明細書の一例に係る有機発光表示装置に構成された複数のピクセルブロックを示す図である。
【
図6】
図5に示す1つのピクセルブロックに配置されたピクセルグループ別光抽出パターンの回転構造を示す図である。
【
図7A】
図6に示した1行j列のピクセルグループに構成された光抽出パターンを拡大して示す図である。
【
図7B】
図6に示した2行j列のピクセルグループに構成された光抽出パターンを拡大して示す図である。
【
図8A】本明細書の他の実施例による有機発光表示装置に構成された複数のピクセルブロックを示す図である。
【
図8B】
図8Aに示した1つのピクセルブロックに配置されたサブピクセル別光抽出パターンの回転構造を示す図である。
【
図9】本明細書の他の実施例による有機発光表示装置に構成された複数のピクセル別光抽出パターンの回転構造を示す図である。
【
図10】本明細書の他の実施例による有機発光表示装置に構成された複数のサブピクセル別光抽出パターンの回転構造を示す図である。
【
図11】本明細書のまた他の実施例による有機発光表示装置において、1つのピクセルを示す図である。
【
図12】
図11の有機発光表示装置に構成された複数のサブピクセル別光抽出パターンの回転構造を示す図である。
【
図15】表示装置の内部での反射光を説明する図である。
【
図16A】色落ち(color paleness)現象を示す写真である。
【
図16B】本明細書のまた他の実施例による有機発光表示装置の改善された効果を示す写真である。
【
図17A】表示装置における外部光の反射による虹ムラ現象を示す写真である。
【
図17B】パール(Pearl)現象を示す写真である。
【
図17C】本明細書のまた他の実施例による有機発光表示装置の虹ムラおよびパール現象が改善された効果を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施例を図を参照して詳細に説明する。以下に紹介する実施例は、当業者に本発明の精神が十分に伝達されるようにするための例として提供されるものである。したがって、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、他の形状に具体化することもできる。
【0040】
そして、図において、装置の大きさおよび厚さなどは、便宜上、誇張して表現することができる。図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜上、実際と異なるスケールを有するので、図に示したスケールに限定されない。明細書全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
【0041】
また、本明細書を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本明細書の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0042】
本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用されている場合、「~だけ」が使用されていない限り、他の部分を追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0043】
位置関係に対する説明である場合、例えば、「上に」、「上部に、」「下部に」、「隣に」などで、2つの部分の位置関係を説明する場合、例えば、「すぐ」または「直接」が使用されない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分を配置することもできる。空間的に相対的な用語である「下(below, beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図に示すように、1つの要素または構成要素と他の要素または構成要素との相関関係を容易に説明するために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用時または動作時に素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図に示されている素子を反転する場合、他の素子の「下(below)」または「下(beneath)」と記載された素子は、他の素子の「上(above)」に置くことができる。したがって、例示的な用語である「下」は、下と上の方向の両方を含むことができる。
【0044】
本明細書の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語が使用され得る。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのもので、その用語によって、当該構成要素の本質、順番、順序、または個数などが限定されない。
【0045】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立的に実施することができ、関連の関係で一緒に実施することもできる。
【0046】
以下、添付の図および実施例を介して、本明細書の有機発光表示装置を詳しく見ると次の通りである。
【0047】
図1は、本明細書の一例に係る有機発光表示装置を説明するための図である。
【0048】
図1を参照すると、本明細書の一例による有機発光表示装置は、互いに合着した基板100と対向基板300を含む表示パネル10を含むことができる。
【0049】
基板100は、薄膜トランジスタを含むもので、透明ガラス基板または透明プラスチック基板であり得る。基板100または表示パネル10は、表示領域(AA)と非表示領域(IA)を含むことができる。
【0050】
表示領域(AA)は、映像が表示される領域であり、ピクセルアレイ領域、活性領域、ピクセルアレイ部、表示部、または画面であり得る。表示領域(AA)は、複数のピクセル(P)を含むことができる。複数のピクセル(P)は、実際の光が発光する単位領域であり得る。ピクセル(P)は、複数のサブピクセル(SP)を含むことができる。一実施例によれば、複数のピクセル(P)のそれぞれは、少なくとも1つの赤色サブピクセル、少なくとも1つの緑色サブピクセル、少なくとも1つの青色サブピクセル、および少なくとも1つの白色サブピクセルを含むことができる。
【0051】
非表示領域(IA)は、映像が表示されない領域であり、周辺回路領域、信号供給領域、非活性領域、またはベゼル領域であり得る。非表示領域(IA)は、表示領域(AA)を囲むように構成され得る。表示パネル10または基板100は、非表示領域(IA)に配置された周辺回路部120をさらに含むことができる。周辺回路部120は、複数のピクセル(P)に連結したゲート駆動回路を含むことができる。
【0052】
対向基板300は、接着部材(または透明接着剤)を介して基板100に対向して合着されるか、または有機物または無機物が基板100に積層される方式で配置され得る。対向基板300は、上部基板、第2基板、または封止基板であり得、基板100を封止することに対応され得る。
【0053】
図2は、本明細書の一例による1つのサブピクセル(SP)の断面構造を示す断面図であり、
図3は、
図1に示したピクセル(P)の平面構造を示す図である。
図4は、
図3の一実施例による「A」部分を拡大して示す平面図である。
【0054】
図2~
図4を参照すると、本明細書の一例に係る有機発光表示装置は、複数のサブピクセル(SP)で1つのピクセル(P)が表示領域(AA)に構成される複数のピクセル(P)を含むことができる。
【0055】
1つのピクセル(P)は、複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)を含み、各サブピクセル(SP)は、バンク層190で定義される発光領域(EA)に複数の光抽出パターン140、140a、140b、140c、140dを含む。
【0056】
一実施例によれば、複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)のうちの少なくとも1つのサブピクセルに配置された光抽出パターン140は、発光領域(EA)内の基準点(または任意の地点)を基準に回転された構造を有することができる。例えば、複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)のうちの少なくとも1つのサブピクセルに配置された光抽出パターン140は、複数の凹部141の中心部(CP)を基準にして回転された構造を有することができる。例えば、第1~第4光抽出パターン140a~140dのそれぞれは、該当する発光領域(EA)内の基準点または1つの凹部141の中心部(CP)を基準にして、互いに異なる角度で回転または逆回転され得る。これにより、複数のピクセル(P)のそれぞれのサブピクセル(SP1~SP4)のそれぞれに構成された光抽出パターン140は、互いに異なる角度で回転または逆回転され得る。
【0057】
複数の光抽出パターン140a、140b、140c、140dの最外郭のパターンは、発光領域(EA)の外部まで配置される。
【0058】
複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)は、互いに異なる色を発光する第1サブピクセル(SP1)、第2サブピクセル(SP2)、第3サブピクセル(SP3)、および第4サブピクセル(SP4)を含み、第1サブピクセル(SP1)は赤色サブピクセルであり、第2サブピクセル(SP2)は白色サブピクセル、第3サブピクセル(SP3)は青色サブピクセルであり、第4サブピクセル(SP4)は緑色サブピクセルであり得る。第1~第4サブピクセル(SP1~SP4)のそれぞれの発光領域(EA)は、互いに異なる大きさ(または面積)を有することができる。
【0059】
1つのサブピクセル(SP)は、発光領域(EA)と回路領域(CA)を含むことができる。回路領域(CA)は、サブピクセル(SP)内で発光領域(EA)と空間的に分離され得る。発光領域(EA)は、サブピクセル(SP)において、第1電極(E1)がバンク層190によって開口されて定義された領域であり得る。第1電極(E1)は、ピクセル電極またはアノード電極の機能を果たす電極であり得る。回路領域(CA)は、非発光領域または非開口領域であり得る。
【0060】
サブピクセル(SP)の発光領域(EA)と回路領域(CA)との間には、ゲートライン(GL)が横切って延びるように配置される。各サブピクセル(SP)間ごとに複数のデータライン(DL)またはリファレンスライン(RL)が、発光領域(EA)と隣り合った発光領域(EA)の間、または回路領域(CA)と隣り合った回路領域(CA)の間を横切って延びるように配置され得る。リファレンスライン(RL)は、ピクセル(P)のセンシング駆動モード時、回路領域(CA)に配置される駆動薄膜トランジスタの特性変化および/または発光素子の特性変化を外部からセンシングするためのセンシングラインとして用いることができる。
【0061】
本明細書に係る有機発光表示装置は、基板100の第1面100a上にバッファ層110、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)、保護層130、平坦化層170および発光素子(EP)を積層されて配置され得る。基板100の第2面100bに、光学フィルム(未図示)が配置され得る。画像は、基板100の第2面100bの方向に表示される。例えば、発光素子(EP)の光が出光される方向に基板100が配置される。
【0062】
基板100の第1面100aに配置されるバッファ層110は、基板100の第1面100aの全体に配置され得る。バッファ層110は、薄膜トランジスタの製造工程中、高温工程時に基板100に含まれる物質がトランジスタ層に拡散することを遮断する役割を果たすか、外部の水分や湿気が発光素子(EP)の方に浸透することを防止する役割を兼ねることができる。選択的に、バッファ層110は、場合によっては複数の層で構成されるか、または省略されることもできる。
【0063】
駆動薄膜トランジスタ(Tdr)は、回路領域(CA)に配置され、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)は、アクティブ層111、ゲート絶縁膜114、ゲート電極115、層間絶縁膜117、ドレイン電極119dおよびソース電極119sを含むことができる。ドレイン電極119dとソース電極119sは、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)の形態によって互いに替えて定義され得る。
【0064】
駆動薄膜トランジスタ(Tdr)を構成するアクティブ層111は、アモルファスシリコン(amorphous silicon)、多結晶シリコン(polycrystalline silicon)、酸化物(oxide)、および有機物(organic material)のうちのいずれか1つを基盤とする半導体物質で構成され得る。
【0065】
ゲート絶縁膜113は、アクティブ層111のチャネル領域上にのみ島形態に配置されるか、またはアクティブ層111を含む基板100またはバッファ層110の全体に配置され得る。
【0066】
層間絶縁膜117は、ゲート電極115とアクティブ層111上に配置され得る。層間絶縁膜117は、回路領域(CA)および発光領域(EA)全体に配置され得る。層間絶縁膜117は、無機物質からなるか、または有機物質からなるか、またはそれらの組み合わせからなることができる。
【0067】
回路領域(CA)には、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)と共にスイッチング薄膜トランジスタおよびキャパシタがさらに配置され得る。基板100上の駆動薄膜トランジスタ(Tdr)およびスイッチング薄膜トランジスタのうちの少なくとも1つのアクティブ層111の下には、遮光層101がさらに配置され得る。
【0068】
保護層130は、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)を覆うように基板100上に設けられ得る。保護層130は、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)のドレイン電極119d、ソース電極119sおよび層間絶縁膜117を覆うように構成され得る。保護層130は、回路領域(CA)および発光領域(EA)全体に配置され得る。保護層130は、パッシベーション層の用語で表すこともできる。
【0069】
本明細書に係る有機発光表示装置は、基板100の第1面100a上にあるカラーフィルタ層150をさらに含むことができる。
【0070】
カラーフィルタ層150は、少なくとも1つの発光領域(EA)と重畳するように、基板100と平坦化層170との間に配置され得る。他の実施例によるカラーフィルタ層150は、発光領域(EA)と重畳するように層間絶縁膜117と保護層130との間に配置されるか、または基板100と層間絶縁膜117との間に配置され得る。
【0071】
カラーフィルタ層150は、発光領域(EA)よりも広い大きさを有することができる。カラーフィルタ層150は、発光領域(EA)よりも広いので、平坦化層170の複数の光抽出パターン140が配置される領域よりも広い領域に配置され得る。カラーフィルタ層150が光抽出パターン140よりも広い大きさを有する場合、内部光が隣接するサブピクセル(SP)に漏れる光漏れの発生を低減させることができる。
【0072】
カラーフィルタ層150は、各サブピクセル(SP)が具現しようとする色に合わせて赤色、緑色、または青色の波長を透過させることができる。本明細書に係る有機発光表示装置において、1つのピクセル(P)が、第1~第4サブピクセル(SP)で構成される場合、第1サブピクセル(SP1)に設けられたカラーフィルタ層150は赤色カラーフィルタ、第2サブピクセル(SP2)にはカラーフィルタ層150が配置されなくてもよく、第3サブピクセル(SP3)に設けられたカラーフィルタ層150は青色カラーフィルタ、第4サブピクセル(SP4)に設けられたカラーフィルタ層150は緑色カラーフィルタをそれぞれ含むことができる。
【0073】
平坦化層170は、保護層130を覆うように基板100上に設けられ得る。保護層130が省略され場合、平坦化層170は、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)、カラーフィルタ層150、および複数の配線を覆うように基板100上に設けられ得る。平坦化層170は、回路領域(CA)および発光領域(EA)全体に配置され得る。平坦化層170は、表示領域(AA)よりも相対的に広い大きさを有し、非表示領域まで配置され得る。
【0074】
平坦化層170は、他の絶縁膜に比べて相対的に厚い厚さを有するように配置されて、表示領域(AA)上に平坦面を提供することができる。例えば、平坦化層170は、フォトアクリル(photo acrylic)、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)、ポリイミド(polyimide)、およびフッ素樹脂などのような有機物質からなることができる。
【0075】
平坦化層170は、発光領域(EA)に配置された複数の光抽出パターン140を含むことができる。光抽出パターン140は、発光領域(EA)と重畳するように平坦化層170の上面170aに配置され得る。光抽出パターン140は、発光領域(EA)の外郭にも配置され得る。光抽出パターン140は、屈曲(または凸凹)形状を有するように発光領域(EA)の平坦化層170に形成されて、発光素子(EP)で発光された光の進行経路を変更して光抽出効率を向上させる。複数の光抽出パターン140は、マイクロレンズアレイ(Micro lens Array)であり得る。
【0076】
光抽出パターン140は、ピクセル(P)の第1サブピクセル(SP1)に配置された第1光抽出パターン140a、ピクセル(P)の第2サブピクセル(SP2)に配置された第2光抽出パターン140b、ピクセル(P)の第3サブピクセル(SP3)に配置された第3光抽出パターン140c、およびピクセル(P)の第4サブピクセル(SP4)に配置された第4光抽出パターン140dを含むことができる。
【0077】
光抽出パターン140は、複数の凹部141、および複数の凹部141のそれぞれの周辺または/および間に配置された凸部143を複数含むことができる。凸部143と凹部141は、交互に複数個連結されて配置され得る。光抽出パターン140の複数の凹部141は、平坦化層170の上面170aを基準に凹な形態であるが、基板100に向かう方向に凸な表面がレンズ形態で、複数個連結されて配置され得る。
【0078】
複数の凹部141のそれぞれは、平坦化層170の上面170aを基準にして互いに同じ深さを有することができるが、複数の凹部141の一部は、異なる深さを有することができる。
【0079】
凸部143は、複数の凹部141のそれぞれを囲むように形成され得る。凸部143の上部、すなわち発光素子(EP)に隣接して光抽出効率を向上させるために、尖った先端構造、凸な曲面形態を有することができる。凸部143の上部は、凸な断面形状のドーム(dome)またはベル(bell)構造を含むことができる。例えば、凸部143は、隣接する光抽出パターン140間の境界部分に定義することができる。凸部143は、隣接する凹部141によって
図2に示すように点状に定義することができる。図示されていないが、凸部143は、隣接する光抽出パターン140が波状の表面を有するように曲面形状を有することができる。
【0080】
凸部143は、底部と上部(または頂上部)との間の曲面形状を有する傾斜部を含むことができる。凸部143の傾斜部は、凹部141を形成または構成することができる。例えば、凸部143の傾斜部は、傾斜面または曲面部であり得る。一実施例による凸部143の傾斜部は、ガウス曲線の断面構造を有することができる。この場合、凸部143の傾斜部は、底部から上部まで徐々に増加した後、徐々に減少する接線傾きを有することができる。
【0081】
発光素子(EP)は、発光領域(EA)と重畳する光抽出パターン140に隣接して配置される。光抽出パターン140は、発光素子(EP)と基板100との間に配置される。発光素子(EP)は、第1電極(E1)、発光層(EL)、および第2電極(E2)を含むことができる。
【0082】
第1電極(E1)は、サブピクセル領域(SPA)の平坦化層170上に形成され得る。回路領域(CA)に隣接する第1電極(E1)の一端は、平坦化層170を保護層130に設けられるか、またはそれを貫通する電極コンタクトホール(CH)を介して駆動薄膜トランジスタ(Tdr)のドレイン電極119d(またはソース電極119s)と電気的に連結され得る。
【0083】
第1電極(E1)は、相対的に薄い厚さを有するように平坦化層170上に形成(または蒸着)されるため、凸部143と複数の凹部141を含む光抽出パターン140の表面形状(morphology)をそのまま追従する表面形状を有する。第1電極(E1)は、光抽出パターン140と同じ形態の断面構造を有することができる。
【0084】
発光層(EL)は、第1電極(E1)の上に形成されて、第1電極(E1)と直接的に接触され得る。発光層(EL)は、第1電極(E1)に対して相対的に厚い厚さを有するように第1電極(E1)の上に形成(または蒸着)されることにより、複数の凹部141と凸部143のそれぞれの表面形状または第1電極(E1)の表面形状とは異なる表面形状を有することができる。例えば、発光層(EL)は、蒸着工程により第1電極(E1)の表面形状(またはモホロジー)にそのまま従わない非等角(non-conformal)形態で形成されることにより、第1電極(E1)とは異なる断面構造を有することができる。一実施例による発光層(EL)は、凸部143または凹部141の底面に行く程、段々に厚い厚さを有することができる。
【0085】
一実施例に係る発光層(EL)は、白色光を放出するための2つ以上の有機発光層を含む。一例として、発光層(EL)は、第1光と第2光の混合によって白色光を放出するための第1有機発光層と第2有機発光層を含むことができる。
【0086】
第2電極(E2)は、発光層(EL)の上に形成されて、発光層(EL)と直接的に接触され得る。第2電極(E2)は、発光層(EL)と比較して相対的に薄い厚さを有するように発光層(EL)の上に形成(または蒸着)され得る。第2電極(E2)は、相対的に薄い厚さを有するように発光層(EL)の上に形成(または蒸着)されることにより、発光層(EL)の表面形状にそのまま従う表面形状を有することができる。例えば、第2電極(E2)は、蒸着工程により発光層(EL)の表面形状(またはモホロジー)をそのまま追従する等角(conformal)形態に形成されることにより、発光層(EL)と同じ断面構造を有することができ、光抽出パターン140とは異なる断面構造を有することができる。
【0087】
第2電極(E2)は、発光層(EL)から放出されて入射される光を基板100側に反射させるために、第1電極(E1)と比較して反射率の高い金属物質を含むことができる。第2電極(E2)は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、またはバリウム(Ba)おうちから選択されるいずれか1つの物質または2つ以上の合金物質からなる単一層構造または多層構造を含むことができる。第2電極(E2)は、カソード電極であり得る。
【0088】
光抽出パターン140の凹部141または凸部143は、発光層(EL)で発光された光の経路を光出射面(または光抽出面)である基板100の第2面100bに変更することにより、発光層(EL)で発光された光の外部抽出効率を増加させることができる。
【0089】
本明細書に係る発光表示装置は、バンク層190をさらに含むことができる。バンク層190は、第1電極(E1)の縁を覆うように平坦化層170の上に配置され得る。バンク層190は、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene;BCB)系樹脂、アクリル(acrylic)系樹脂、ポリイミド(polyimide)樹脂などの有機物で形成することができる。
【0090】
バンク層190は、透明な物質からなるか、または不透明な物質からなることができる。バンク層190は、黒色顔料を含む感光剤で配置され得る。バンク層190が不透明な物質または黒色顔料を含む場合、ブラックバンク層と命名することができる。この場合、バンク層190がブラックバンク層である場合、隣接したサブピクセル(SP)間の間で遮光部材の役割を兼ねることができる。
【0091】
光抽出パターン140は、発光領域(EA)よりも広く配置されることができるので、ここで、バンク層190は、光抽出パターン140と重畳するように配置される。発光領域(EA)に隣接したバンク層190の先端(またはバンク層の境界線)は、光抽出パターン140の最外郭パターンの縁部を覆うように配置され得る。
【0092】
発光素子(EP)と対向基板300の間には、封止部200が配置され得る。
【0093】
封止部200は、第2電極(E2)を覆うように基板100上に形成され得る。例えば、封止部200は、表示領域を囲むことができる。封止部200は、外部の衝撃から薄膜トランジスタおよび発光層(EL)などを保護し、酸素または/および水分さらには異物(particles)が発光層(EL)に浸透するのを防止する役割をすることができる。
【0094】
一実施例による封止部200は、複数の無機封止層を含むことができる。そして、封止部200は、複数の無機封止層の間に介在された少なくとも1つの有機封止層をさらに含むことができる。他の実施例による封止部200は、表示領域を全体的に囲む充填材を含むことができ、この場合、対向基板300は、充填材を介して基板100と合着され得る。充填材は、酸素または/および水分などを吸収するゲッター物質をさらに含むことができる。
【0095】
本明細書の一実施例に係る有機発光表示装置の光抽出パターン140について
図4を参照して詳細に説明すると、光抽出パターン140の複数の凹部141は、第1方向(X)に沿って一定の間隔を有するように配置され、第1方向(X)を横切る第2方向(Y)に沿って一定の間隔を有するように配置され得る。第1方向(X)は、基板の第1長手方向、表示パネルの長辺長手方向、横方向、または水平方向であり得る。第2方向(Y)は、基板の第2長手方向、表示パネルの短辺長手方向、縦方向、または垂直方向であり得る。
【0096】
一実施例によれば、隣接する3つの凹部141のそれぞれの中心部(CP)は、三角形状(TS)をなすことができる。また、1つの凹部141の周辺に配置されるか、または1つの凹部141を囲む6つの凹部141のそれぞれの中心部(CP)を互いに結ぶと平面的に六角形(HS)をなすことができる。複数の凹部141のそれぞれの外郭は、ハチの巣構造、ハニカム構造、またはサークル構造で配置されるか、または形態を有することができる。
【0097】
光抽出パターン140の複数の凹部141は、第1方向(X)または/および第2方向(Y)を基準として、回転された構造を有する。例えば、光抽出パターン140は、複数の凹部141が第1方向(X)または/および第2方向(Y)を基準として、発光領域内の基準点を中心に回転された構造を有する。本明細書全体を通して、光抽出パターン140の回転構造またはその任意の部分は、基準点に対する角度、または複数の凹部のそれぞれの中心部に対する角度などの角度で配向(または角度的に位置)された光抽出パターン140を指すものと見なすことができる。例えば、本明細書全体にわたって、回転構造を有する光抽出パターン140は、基準点または複数の凹部それぞれの中心部に対して、第1方向(X)および第2方向(Y)によって定義される平面での配向(例えば、回転配向または角度位置)を有すると見なすことができる。
【0098】
一実施例によれば、第1方向(X)に沿って配置された複数の凹部141のうち、1つの凹部141の中心部(CP)が第1方向(X)と並ぶまたは平行な第1直線ライン(SL1)に配置または整列されるように配置された場合、1つの凹部141に隣接して配置された他の凹部141の中心部(CP)は、第1方向(X)に並ぶまたは平行な第1直線ライン(SL1)に位置または整列しないように配置され得る。例えば、
図4の例では、凹部は、第1方向(X)に平行な対称軸を有さない。
【0099】
そして、第2方向(Y)に沿って配置された複数の凹部141のうち、1つの凹部141の中心部(CP)が第2方向(Y)と並ぶまたは平行な第2直線ライン(SL2)に配置または整列されるように配置された場合、1つの凹部141に隣接して配置された他の凹部141の中心部(CP)は、第2方向(Y)に並ぶまたは平行な第2直線ライン(SL2)に位置または整列しないように配置され得る。例えば、
図4の例では、凹部は、第2方向(Y)に平行な対称軸を有さない。
【0100】
複数の凹部141は、ピクセル領域内で任意の基準点を中心に0度よりも大きく60度より小さい回転角度(θ3)で回転されて構成され得る。本明細書全体を通して、光抽出パターン140の回転角度は、基準点または複数の凹部のそれぞれの中心部に対して、第1方向(X)および第2方向(Y)によって定義される平面での配向(例えば、回転配向または角度位置)を有すると見なすことができる。光抽出パターン140のそれぞれの配向は、同じ基準点または同じ基準方向(例えば、第1方向(X)または第2方向(Y))について測定され得る。例えば、複数の光抽出パターン140の回転角度は、0度より大きく60度より小さい回転角度(θ3)の範囲内で、第1方向(X)および第2方向(Y)のうちの1つ以上の方向に沿って非規則的またはランダムに設定され得る。本明細書全体を通して、サブピクセルのそれぞれにある複数の光抽出パターンの回転角度は、各サブピクセルの対応する部分に対して(および/または基準に)測定され得る。任意の基準点は、ピクセル(P)の第1~第4サブピクセル(SP1~SP4)のそれぞれの発光領域(EA)内で、任意の位置であるか、または複数の凹部141のうちのいずれか1つの中心部(CP)であり得る。
【0101】
光抽出パターン140の複数の凹部141は、任意の基準点を中心に予め設定された第3角度(θ3)で回転(rotate)(または水平回転)または逆回転(reverse rotation)(または水平逆回転)されるように構成され得る。
【0102】
具体的には、複数の凹部141が平面的にハチの巣構造に配置されたときに、第1方向(X)と第2方向(Y)との間の対角線方向(DD1、DD2)に沿って配置された複数の凹部141の中心部(CP)を通る対角線中心ライン(DCL1、DCL2)は、第1直線ライン(SL1)および第2直線ライン(SL2)のそれぞれから傾斜することができる。例えば、対角線中心ライン(DCL1、DCL2)と第1直線ライン(SL1)との間の第1角度(θ1)は、30度であり、対角線中心ライン(DCL1、DCL2)と第2直線ライン(SL2)との間の第2角度(θ2)は、60度であり得る。光抽出パターン140の凹部141が任意の基準点を中心に60度回転される場合には、光抽出パターン140の凹部141が任意の基準点を中心に回転されない場合と同一に構成され得る。
【0103】
一実施例によれば、第1方向(X)に沿って配置された複数の凹部141のそれぞれの中心部(CP)は、第1直線ライン(SL1)と交差する第1チルトライン(TL1)に配置するか、または整列され得る。そして、第2方向(Y)に沿って配置された複数の凹部141のそれぞれの中心部(CP)は、第2直線ライン(SL2)と交差する第2チルトライン(TL2)に位置するか、または整列され得る。
【0104】
第1チルトライン(TL1)は、第1直線ライン(SL1)から0度より大きく60度より小さい角度(θ3)で傾くまたは傾斜することができる。例えば、第1チルトライン(TL1)と第1直線ライン(SL1)および/または第2チルトライン(TL2)との間の角度(θ3)は、0度より大きく60度より小さいことがあり得る。例えば、第1チルトライン(TL1)は、第1直線ライン(SL1)から傾くまたは傾斜していて、回転された凹部141の中心部(CP)を通過するもので、第1チルト中心ラインまたは第1中心延長ラインであり得、第2チルトライン(TL2)は、第2直線ライン(SL2)から傾くまたは傾斜していて、回転した凹部141の中心部(CP)を通過するもので、第2チルト中心ラインまたは第2中心延長ラインであり得る。
【0105】
複数の凹部141が平面的にハチの巣構造に配置され、基準点を中心に回転されたときに、対角線中心ライン(DCL1、DCL2)と第1チルト線(TL1)との間の第4角度(θ4)は、30度であり、対角線中心ライン(DCL1、DCL2)と第2直線ライン(SL2)との間の第5角度(θ5)は、60度であり得る。例えば、凹部141の第1チルトライン(TL1)と第1直線ライン(SL1)との間の第3角度(θ3)または凹部141の第2チルトライン(TL2)と第2直線ライン(SL2)との間の第3角度(θ3)は、0より大きく60度より小さいことがあり得る。
【0106】
本明細書の一実施例によれば、1つの画素を構成する複数のサブピクセル(SP)のそれぞれに配置された凹部141間のピッチ(または間隔)(L1)は、互いに同一または異なり得る。凹部141間のピッチ(L1)は、隣接する2つの凹部141のそれぞれの中心部(CP)間の距離(または間隔)であり得る。
【0107】
一実施例として、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、青色のサブピクセルおよび白色のサブピクセルのそれぞれに配置された凹部141の間のピッチ(L1)は、互いに同一または異なり得る。例えば、緑色のサブピクセルに配置された凹部141間のピッチ(L1)は、青色のサブピクセルに配置された凹部141間のピッチと異なり得る。
【0108】
他の実施例では、白色のサブピクセルおよび/または緑色のサブピクセルのそれぞれに配置された凹部141間のピッチ(L1)は、赤色のサブピクセルおよび/または青色のサブピクセルに配置された凹部141間のピッチ(L1)と異なり得る。
【0109】
他の実施例では、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、青色のサブピクセル、および白色のサブピクセルのそれぞれに配置された凹部141の数および/または密度は、互いに同一または異なり得る。例えば、白色のサブピクセルおよび/または緑色のサブピクセルのそれぞれに配置された凹部141の数および/または密度は、赤色のサブピクセルおよび/または青色のサブピクセルに配置された凹部141の数および/または密度と異なり得る。
【0110】
本明細書の一実施例による有機発光表示装置は、任意の基準点を中心に予め設定された角度で回転(rotate)(または水平回転)された構造を有する光抽出パターン140を有するので、外部から入光された外部光が有機発光表示装置の内部で反射され、反射された反射光の補強干渉による回折模様が、異なる回転角度を有する光抽出パターン140によって互いに相殺されて最小化されるか、または光抽出パターン140の回転角度の非規則性またはランダム性により、相殺干渉がさらに増幅され得るので、反射光の放射形態の虹パターン(Rainbow)の発生が抑制されるか、または最小化され得る。
【0111】
本明細書のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、虹ムラの発生が低減されるか、または最小化され得るので、非駆動またはオフ状態で外部光の反射によって発生されるブラック視感特性の低下が低減されてリアルブラック(real black)を実現することができる。
【0112】
以下では、表示領域(AA)内に光抽出パターン140の回転角度を設定するいくつかの実施例について説明する。
【0113】
図5~
図7Bを参照すると、本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置の表示領域(AA)は、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])を含むことができる。
【0114】
表示領域(AA)は、n×m個のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])に分割されるか、またはブロック化され得る。複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])は、表示領域(AA)にn個の行とm個の列に沿って配置され得る。複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセルブロック別の回転角度は、ピクセルブロック単位で異なるように配置されるが、異なる角度が非規則的またはランダムに設定され得る。
【0115】
例えば、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n、m])の中、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接するピクセルブロックに配置された光抽出パターン140のピクセルブロック別の回転角度は、非対称性、非規則性、またはランダム性を有することができる。
【0116】
複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n、m])の中、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接するピクセルブロックに配置された光抽出パターン140のピクセルブロック別の回転角度は、0度以上60度未満の範囲内で、1度以上の差または3度以上の差を有することができる。
【0117】
複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n、m])の中、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接しないピクセルブロックに配置された光抽出パターン140のピクセルブロック別の回転角度のうちの一部は、0度であるか、または同じであり得る。
【0118】
また他の実施例では、
図6を参照すると、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれは、i×j個(またはi個の行とj個の列)の複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])を含むことができる。
【0119】
例えば、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n、m])のそれぞれは、5×4の行列からなる20個のピクセルグループを含むことができるが、これに限定されない。
【0120】
複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])のそれぞれは、1つのピクセル(P)から構成され得る。例えば、表示領域(AA)に配置された複数のピクセル(P)は、グループ化(またはブロック化)されて、複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])のそれぞれに含まれ得る。
【0121】
複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])のそれぞれのピクセル(P)に配置された光抽出パターン140のうちの1つ以上は、該当するピクセル(P)内の任意の基準点を中心に予め設定された角度で回転されて構成され得る。1つのピクセル(P)を構成する複数のサブピクセル(SP)のそれぞれに配置された光抽出パターン140の回転角度は、ピクセル別の回転角度であり得る。
【0122】
例えば、光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、1つのピクセル(P)を構成する複数のサブピクセル(SP)のそれぞれに同様に設定されるので、ピクセル(P)別の光抽出パターン140の回転角度は、互いに異なるが、ピクセル(P)内の複数のサブピクセル(SP)別の光抽出パターン140の回転角度は、同じであり得る。(
図9参照)
【0123】
一実施例として、1×1のピクセルブロック(PB[1,1])に含まれるi×j個のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、0度以上60度未満の範囲内で、互いに1度以上の差または3度以上の差を有することができる。
【0124】
例えば、1×1のピクセルブロック(PB[1,1])に含まれるピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])の中、互いに隣接しない1つ以上のピクセルグループに配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、0度であるか、同じであり得、残りのピクセルに配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、0度より大きく60度より小さい範囲内で、非規則的またはランダムに設定され得る。1つのピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])に対応するi×j個のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか1つの方向に沿って0度以上60度未満の範囲内で、1度以上または3度以上異なるように設定され得る。
【0125】
他の実施例によれば、1つのピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])に対応するi×j個のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、0度以上60度未満範囲内で、以下の条件1~条件6を満たすように設定され得る。
【0126】
条件1)、i×j個のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセル別回転角度は、非規則性またはランダム性を有する。
【0127】
条件2)、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接する2つのピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、1度以上の差または3度以上の差を有する。
【0128】
条件3)、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接しないピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])に配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、0度であり得る。
【0129】
条件4)、光抽出パターン140のピクセル別回転角度が1度以上の差または3度以上の差を有する隣接する2つ以上のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])は、光抽出パターン140のピクセル別の回転角度が0度であるピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])の間に配置される。
【0130】
条件5)、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接しないピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])に配置された光抽出パターン140のピクセル別の回転角度は、同じであり得る。
【0131】
条件6)、光抽出パターン140のピクセル別の回転角度が1度以上の差または3度以上の差を有する隣接する2つ以上のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])は、光抽出パターン140のピクセル別の回転角度が同一のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i、j])の間に配置される。
【0132】
図7A及び
図7Bに示すように、1×1(または1行1列)のピクセルブロック(PB[1,1])において、1×j(または1行j列)のピクセルグループ(PG[1,j])に配置された光抽出パターン140の回転角度(θ3)は、2×j(または2行j列)のピクセルグループ(PG[2,j])に配置された光抽出パターン140の回転角度(θ3)と異なり得る。
【0133】
例えば、1×j(または1行j列)のピクセルグループ(PG[1,j])に配置された光抽出パターン140の回転角度(θ3)は、2×j(または2行j列)のピクセルグループ(PG[2、j])に配置された光抽出パターン140の回転角度(θ3)と1度以上の差または3度以上の差を有することができる。例えば、1×j(または1行j列)のピクセルグループ(PG[1,j])に配置された光抽出パターン140の回転角度(θ3)は、5度であり得る。2×j(または2行j列)のピクセルグループ(PG[2,j])に配置された光抽出パターン140の回転角度(θ3)は、15度であり得る。
【0134】
したがって、本明細書の他の実施例による有機発光表示装置は、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセルブロック別の回転角度と複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに含まれる複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[i,j])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセルグループ別の回転角度が異なるように設定され、異なる回転角度がランダムに設定されることにより、複数のピクセル(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140における反射光によって発生される反射光の回折模様が、相殺または最小化され得る。
【0135】
また、本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置は、ピクセル(P)毎の光抽出パターン140の非規則性またはランダム性によって、相殺干渉を増加させることができ、反射光の放射形態の虹パターンと放射形態の円形リングパターンの発生が抑制されるか、または最小化され得、これにより、非駆動またはオフ状態で外部光の反射によって発生されるブラック視感特性の低下が低減されてリアルブラック(real black)を実現することができる。
【0136】
図8Aを参照すると、1つのピクセルブロック(PB[1,1])に含まれる複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[x,y])のそれぞれは、4個以上(または2個以上)のピクセル(P)を含むことができる。例えば、複数のピクセル(P)の中、第1方向(X)に沿って隣接する4個のピクセル(P)は、1つのピクセルグループにグループ化され得る。
【0137】
一実施例によれば、複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[x、y])のそれぞれにおいて、4個のピクセル(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140は、該当するピクセル(P)内の任意の基準点を中心に、予め設定された角度で回転された構造を有する。例えば、複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[x、y])のそれぞれにおいて、4個のピクセル(P)のそれぞれに含まれる複数のサブピクセルのそれぞれに配置された光抽出パターン140は、該当するサブピクセル内のいずれか1つの凹部141の中心部を中心に、予め設定された角度で回転されて構成され得る。
【0138】
複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[x,y])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセルグループ別の回転角度は、前述した
図6~
図7Bを参照して説明したピクセルグループ別の回転角度を設定する実施例と同様に設定することができ、その説明は省略することにする。すなわち、複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[x,y])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセルグループ別の回転角度は、
図6~
図7Bを参照して説明した実施例が同様に適用され得る。
【0139】
本明細書の他の実施例による有機発光表示装置は、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセルブロック別の回転角度と複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに含まれる複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[x,y])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のピクセルグループ別の回転角度が異なるように設定され、異なる角度がランダムに設定されることにより、外部光が有機発光表示装置の内部に入光され、入光された光が複数のピクセル(P)それぞれの光抽出パターン140で反射されて発生する反射光の回折模様が、相殺または最小化され得る。
【0140】
また、本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置は、光抽出パターン140の非規則性またはランダム性によって、相殺干渉を増加させることができ、虹パターンと放射形態の円形リングパターンの発生が抑制されるか、または最小化され得、これにより、非駆動またはオフ状態で外部光の反射によって発生されるブラック視感特性の低下が低減されてリアルブラック(real black)を実現することができる。
【0141】
図8Bを参照すると、本明細書の他の実施例による有機発光表示装置において、1つのピクセルブロック(PB[1,1])は、複数のピクセルグループ(PG[1,1]~PG[x,y])を含むことができる。複数のサブピクセル(SP)は、g×h個(またはg個の行とh個の列)にグループ化(またはブロック化)されて、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに含まれ得る。
【0142】
一実施例によれば、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれにおいて、複数のサブピクセル(SP)のそれぞれに配置された光抽出パターン140は、該当するサブピクセル(SP)内の任意の基準点を中心に、予め設定された角度で回転された構造を有する。複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに含まれるg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140は、互いに異なり得る。
【0143】
1つのピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])に該当するg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、0度以上60度未満の範囲内で、1度以上または3度以上に異なるように設定され得る。
【0144】
例えば、1×1のピクセルブロック(PB[1,1])に含まれるg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、互いに1度以上の差または3度以上の差を有することができる。1×1のピクセルブロック(PB[1,1])に含まれるg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])の中、互いに隣接しない1つ以上のサブピクセルに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、0度であるか、同じであり得、残りのサブピクセルに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、0度より大きく60度より小さい範囲内で、非規則的またはランダムに設定され得る。
【0145】
1つのピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])に対応するg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか1つの方向に沿って0度以上60度未満の範囲内で、1度以上または3度以上に異なるように設定され得る。
【0146】
本明細書の他の実施例による有機発光表示装置は、複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに配置されたg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度と複数のピクセルブロック(PB[1,1]~PB[n,m])のそれぞれに含まれる複数のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])の光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度が異なるように設定され、異なる角度がランダムに設定されることにより、外部光が有機発光表示装置の内部に入光され、複数のサブピクセル(SP)のそれぞれに配置された光抽出パターン140における反射光によって発生される反射光の回折模様が、相殺または最小化され得る。
【0147】
また、本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置は、サブピクセル(SP)毎の光抽出パターン140の非規則性またはランダム性によって、相殺干渉を増加させることができ、反射光の放射形態の虹パターンと放射形態の円形リングパターンの発生が抑制されるか、または最小化され得、これにより、非駆動またはオフ状態で外部光の反射によって発生されるブラック視感特性の低下が低減されてリアルブラック(real black)を実現することができる。
【0148】
図9を参照すると、本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置は、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])を含み、4個のサブピクセル(SP)は、1つのピクセル(P)を構成し、1つのピクセル(P)単位で配置された光抽出パターン140は、該当するピクセル(P)内の任意の基準点を中心に予め設定された角度で回転されて構成され得る。1つのピクセル(P)に配置された光抽出パターン140は、任意の基準点を中心に0度より大きく60度より小さい回転角度で回転されて構成され得る。
【0149】
例えば、複数のピクセル(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140の回転角度は、0度より大きく60度より小さい範囲内で、第1方向と第2方向のうちの1つ以上の方向に沿って非規則的またはランダムに設定され得る。任意の基準点は、ピクセル内で、任意の位置であるか、または複数の凹部141のうちのいずれか1つの中心部(CP)であり得る。
【0150】
ピクセル(P)の第1~第4サブピクセル(SP1~SP4)は、任意の基準点を中心に予め設定された角度で回転(rotate)(または水平回転)または逆回転(reverse rotation)(または水平逆回転)されるように構成され得る。複数のピクセル(P)の中、隣接する2つのピクセル(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140は、互いに異なる回転角度を有することができる。
【0151】
例えば、1行に配置された1つのピクセル(P)に属する第1行の第1~第4サブピクセル(SP[1,1]~SP[1,4])に配置された光抽出パターン140の回転角度は、同じであり、2行に配置された1つのピクセル(P)に属する第2行の第1~第4サブピクセル(SP[2,1]~SP[2,4])に配置された光抽出パターン140の回転角度は、同じであるが、第1行の第1~第4サブピクセル(SP[1,1]~SP[1,4])または第1行の第1~第4サブピクセル(SP[1,1]~SP[1,4])のうちのいずれか1つのサブピクセル内の光抽出パターン140の回転角度と第2行の第1~第4サブピクセル(SP[2,1]~SP[2,4])または第2行の第1~第4サブピクセル(SP[2,1]~SP[2,4])のうちのいずれか1つのサブピクセル内の光抽出パターン140の回転角度は、互いに異なる。
【0152】
本明細書の一実施例によれば、複数のピクセル(P)の中、隣接する2つのピクセル(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140の回転角度は、1度以上の差を有することができる。第1方向(X)と第2方向(Y)のうちの1つ以上の方向に沿って隣接する2つのパターン(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140の回転角度は、1度以上の差を有することができる。例えば、全ての方向に隣接する2つのパターン(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140の回転角度は、1度以上の差を有することができる。
【0153】
例えば、複数のピクセル(P)の中、任意の第1ピクセル(P)に配置された光抽出パターン140は、回転しない構造で構成され得、第1ピクセル(P)に隣接する第2ピクセル(P)に配置された光抽出パターン140は、1度以上または3度以上の回転角度を有するように構成され得る。
【0154】
隣接したピクセル(P)のそれぞれに配置された光抽出パターン140の回転角度の差により、隣接した2つのピクセル(P)のそれぞれで発生される反射光による放射形態の回折模様(または回折模様分布)は、互いに相殺または最小化されるか、または非規則性またはランダム性によって、相殺効果が増加されて、虹ムラ現象を防止することができる。これにより、非駆動またはオフ状態で外部光の反射によって発生されるブラック視感特性の低下が低減されてリアルブラック(real black)を実現することができる。
【0155】
図10を参照すると、本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置は、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])を含み、サブピクセル(SP)別に配置された光抽出パターン140は、該当するサブピクセル内の任意の基準点を中心に予め設定された角度で回転されて構成され得る。
【0156】
g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置されたサブピクセル別の光抽出パターン140の回転角度は、互いに異なることができる。複数のサブピクセル(SP)のそれぞれに配置された光抽出パターン140の回転角度は、光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度を意味することができる。
【0157】
具体的には、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、互いに1度以上の差または3度以上の差を有することができる。g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])の中、互いに隣接しない1つ以上のサブピクセルに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、0度であるか、同じであり得、残りのサブピクセルに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、0度より大きく60度より小さい範囲内で、非規則的またはランダムに設定され得る。
【0158】
一実施例によれば、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか1つの方向に沿って0度以上60度未満の範囲内で、1度以上または3度以上に異なるように設定され得る
【0159】
例えば、4個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[1、4])のそれぞれに配置された第1~第4光抽出パターン140a~140dのそれぞれの回転角度は、0度以上60度未満の範囲内で、1度以上または3度以上に異なるように設定され得る。第1サブピクセル(SP[1,1])の第1光抽出パターン140aの回転角度は、60度であるか、回転されない0度であり得る。第2サブピクセル(SP[1,2])に構成された第2光抽出パターン140bの回転角度は、57度であり得る。第3サブピクセル(SP[1,3])に構成された第3光抽出パターン140cの回転角度は、53度であり得る。第4サブピクセル(SP[1,4])に構成された第4光抽出パターン140dの回転角度は、49度であり得る。
【0160】
他の実施例によれば、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、以下の条件1~条件6を満たすように0度以上60度未満に設定され得る。
【0161】
条件1)、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別回転角度は、非規則性またはランダム性を有する。
【0162】
条件2)、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接する2つのサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれの光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、1度以上の差または3度以上の差を有する。
【0163】
条件3)、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接しないサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])に配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、0度であり得る。
【0164】
条件4)、光抽出パターン140のサブピクセル別回転角度が1度以上の差または3度以上の差を有する隣接する2つ以上のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])は、光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度が0度であるサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])の間に配置される。
【0165】
条件5)、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接しないサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])に配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、同じであり得る。
【0166】
条件6)、光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度が1度以上の差または3度以上の差を有する隣接する2つ以上のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])は、光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度が同一のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])の間に配置される。
【0167】
本明細書の一実施例によると、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、異なるか、またはランダムに設定され得る。
【0168】
例えば、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])の中、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接するサブピクセル(SP)に配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度は、非対称性、非規則性、またはランダム性を有することができる。
【0169】
例えば、g×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])の中、第1方向、第2方向、および対角線方向のうちのいずれか一方向に沿って直接的にすぐ隣接しないサブピクセル(SP)に配置された光抽出パターン140のサブピクセル別の回転角度のうちの一部は、0度であるか、同じであり得る。
【0170】
したがって、本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置は、入光された外部光が有機発光表示装置の内部で反射され、反射された反射光の回折模様が複数のサブピクセル(SP)のそれぞれの光抽出パターン140の回転された角度によって互いに相殺されて最小化されるか、またはサブピクセル(SP)別の回転角度の非規則性またはランダム性により相殺干渉の効果がさらに増加されるので、反射光の放射形態の虹ムラ(Rainbow Mura)と放射形態の円形リングパターンの発生が抑制されるか、または最小化され得る。
【0171】
本明細書の他の実施例に係る有機発光表示装置は、虹ムラの発生が低減されるか、または最小化され得るので、非駆動またはオフ状態で外部光の反射によって発生されるブラック視感特性の低下が低減されてリアルブラック(real black)を実現することができる。
【0172】
図11は、本明細書のまた他の実施例に係る有機発光表示装置において、1つのピクセルを示す図である。なお、以下の説明では、前述した同一符号に対する重複説明は省略する。
【0173】
図11に示すように、本明細書のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)を含み、各サブピクセル(SP)は、バンク層290によって定義される発光領域(EA)に複数の光抽出パターン240、240a、240b、240c、240dを含み、複数のサブピクセル(SP1~SP4)の光抽出パターン240a、240a、240b、240c、240dの回転角度は、互いに異なる。ここで、光抽出パターン240a、240a、240b、240c、240dの異なる回転角度は、ランダムに設定される。光抽出パターン240(240a、240b、240c、240d)は、複数の凹部241および複数の凹部241の間またはその近傍にそれぞれ配置された複数の凸部243を含むことができる。凸部243と凹部241は、互いに連結され、複数個で交互に配置され得る。
【0174】
具体的には、1つのピクセル(P)に属する隣接した第1~第4サブピクセル(SP1~SP4)は、互いに異なる色を発光する第1サブピクセル(SP1)、第2サブピクセル(SP2)、第3サブピクセル(SP3)、第4サブピクセル(SP4)を含む。第1サブピクセル(SP1)は赤色サブピクセル、第2サブピクセル(SP2)は白色サブピクセル、第3サブピクセル(SP3)は青色サブピクセルであり、第4サブピクセル(SP4)は緑色サブピクセルであり得る。第1~第4サブピクセル(SP1~SP4)のそれぞれの発光領域(EA)は、互いに異なる大きさ(または面積)を有することができる。
【0175】
第1~第4サブピクセル(SP1~SP4)に配置された第1~第4光抽出パターン240a~240dのそれぞれの回転角度(θ6、θ7、θ8、θ9)は、0度以上60度未満の範囲内で、3度以上に互いに異なる。ここで、回転角度は、光抽出パターン240の凹部241の中心部を連結した線を基準とする。
【0176】
具体的には、第1サブピクセル(SP1)に配置される第1光抽出パターン240aと隣接する第2サブピクセル(SP2)に配置される第2光抽出パターン240bの回転角度は、互いに3度以上の差が出る。第2サブピクセル(SP2)に配置される第2光抽出パターン240bと隣接する第3サブピクセル(SP3)に配置される第3光抽出パターン240cの回転角度は、互いに3度以上の差が出、第3サブピクセル(SP3)に配置される第3光抽出パターン240cと隣接する第4サブピクセル(SP4)に配置される第4光抽出パターン240dの回転角度は、互いに3度以上の差が出る。
【0177】
例えて説明すると、第1サブピクセル(SP1)に構成された第1光抽出パターン240aの回転角度(θ6)は、60度であるか、回転されない0度であり得る。第2サブピクセル(SP2)に構成された第2光抽出パターン240bの回転角度(θ7)は、57度であり得る。第3サブピクセル(SP3)に構成された第3光抽出パターン240cの回転角度(θ8)は、54度であり得、53度であり得る。第3サブピクセル(SP3)に構成された第3光抽出パターン240cの回転角度(θ8)が54度の場合、第4サブピクセル(SP4)に構成された第4光抽出パターン240dの回転角度(θ9)は、51度であり得、49度であり得る。第3サブピクセル(SP3)に構成された第3光抽出パターン240cの回転角度(θ8)が53度の場合、第4サブピクセル(SP4)に構成された第4光抽出パターン240dの回転角度(θ9)は、50度であり得、50度未満であり得る。
【0178】
各発光領域(EA)に配置される複数の光抽出パターン240a~240dの最外郭パターンは、発光領域(EA)の外部まで配置されて、バンク層290と重畳する。ここで、最外郭パターンは、回転された角度を有するが、各サブピクセル(SP)別に発光領域(EA)内の光抽出パターン240と同じ回転角度を有する。
【0179】
図12を参照すると、表示領域(AA)内の複数のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])の光抽出パターン240は、同じ色のサブピクセル間の回転角度が0度より大きく60度より小さい範囲内で、互いに3度以上の差が出るように配置される。回転角度は、光抽出パターン240の凹部241の中心部を連結した線を基準とする。
【0180】
表示領域(AA)内のg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g,h])のそれぞれに配置された光抽出パターン240のサブピクセル別の回転角度は、表示領域(AA)の短辺方向である第1方向、表示領域(AA)の長辺方向である第2方向、および対角線方向のうちのいずれか1つの方向に沿って、0度以上60度未満の範囲内で、3度以上に異なるように設定され、設定された角度は、ランダム性を有する。
【0181】
例えば、表示領域(AA)にg×h個のサブピクセル(SP[1,1]~SP[g、h])が配置され、同じ色のサブピクセルが列方向に配列される場合、第1サブピクセル(SP[1,1])と同じ色のサブピクセルであるg行の第1サブピクセル(SP[g,1])は、互いに隣接せずに離隔されて配置されるが、第1サブピクセル(SP[1,1])とg行の第1サブピクセル(SP[g,1])は、0度以上60度未満の範囲内で、回転角度は、3度以上に異なるように設定され、設定された回転角度は、ランダム性を有する。
【0182】
光抽出パターン240の回転角度は、先に
図5~
図10を参照して説明した他の実施例における表示領域(AA)内における光抽出パターンの回転角度の設定を組み合わせて適用され得る。
【0183】
したがって、本明細書のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、入光された外部光が有機発光表示装置の内部で反射され、反射された反射光の回折模様が複数のサブピクセル(SP)のそれぞれの光抽出パターン140の回転された角度によって互いに相殺されて最小化されるか、またはサブピクセル(SP)別の回転角度の非規則性またはランダム性により相殺干渉の効果がさらに増加されるので、反射光の放射形態の虹ムラ(Rainbow Mura)と放射形態の円形リングパターンの発生が抑制されるか、または最小化され得る。本明細書のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、虹ムラの発生が低減または最小化され得るので、非駆動またはオフ状態で外部光の反射によって発生されるブラック視感特性の低下が低減されてリアルブラック(real black)を実現することができる。
【0184】
光抽出パターン240と基板100との間に配置されるカラーフィルタ層250は、
図11および
図13に示すように、発光領域(EA)よりも広い大きさを有することができる。カラーフィルタ層250は、発光領域(EA)よりも広いので、白色のサブピクセルを除く各サブピクセル(SP)で複数の光抽出パターン240が配置された領域よりも広い大きさの領域を有することができる。
【0185】
カラーフィルタ層250が光抽出パターン240よりも広い大きさを有する場合、内部光が隣接するサブピクセル(SP)に漏れる光漏れの発生が低減され得る。
【0186】
カラーフィルタ層250は、回路領域(CA)に連結される第1電極(E1)と重畳するように回路領域(CA)の一部まで延長して配置される。1つのサブピクセル(SP)に対応するカラーフィルタ層250は、隣接するまたは隣り合う他のサブピクセル(SP)の回路領域(CA)の一部まで延長されて配置され得る。
【0187】
例えば、第1サブピクセル(SP1)は、赤色サブピクセル、第2サブピクセル(SP2)は、青色サブピクセル、第3サブピクセル(SP3)は、白色サブピクセルであり、第4サブピクセル(SP4)が緑色サブピクセルである場合、青色の第2サブピクセル(SP2)に対応する第2カラーフィルタ層250Bは、第2サブピクセル(SP2)の発光領域(EA)と回路領域(CA)との間に配置される第1電極(E1)の連結部222と重畳するように、第2サブピクセル(SP2)の回路領域(CA)の一部まで配置され、隣り合う第3および第4サブピクセル(SP3およびSP4)の発光領域(EA)と回路領域(CA)との間に配置される第1電極(E1)の連結部222と重畳するように、第3および第4サブピクセル(SP3およびSP4)の回路領域(CA)の一部まで配置され得る。
【0188】
青色の第2サブピクセル(SP2)に対応する第2カラーフィルタ層250Bは、第1サブピクセル(SP1)の発光領域(EA)と回路領域(CA)との間に配置される第1電極(E1)の連結部222と重畳するように、第1サブピクセル(SP1)の回路領域(CA)の一部まで配置され得る。
【0189】
他の実施例として、赤色の第1サブピクセル(SP1)に対応する第1カラーフィルタ層250Aは、第1サブピクセル(SP1)の発光領域(EA)と回路領域(CA)との間に配置される第1電極(E1)の連結部222と重畳するように、第1サブピクセル(SP1)の回路領域(CA)の一部まで配置され得る。
【0190】
他の実施例として、緑色の第4サブピクセル(SP4)に対応する第3カラーフィルタ層250Dは、第4サブピクセル(SP4)の発光領域EAと回路領域(CA)との間に配置された第1電極(E1)の連結部222と重畳するように、第4サブピクセル(SP4)の回路領域(CA)の一部まで配置され得る。
【0191】
図14を参照すると、カラーフィルタ層250が発光領域(EA)と回路領域(CA)との間に配置される第1電極(E1)の連結部222と重畳するように配置される場合、第1電極(E1)の連結部222をリペア部として活用して、輝点または暗点不良時にサブピクセル(SP)のリペアが可能となり、駆動の信頼性を向上させることができる。例えば、駆動薄膜トランジスタ(Tdr)に電気的に連結された第1電極(E1)の連結部222は、リペア部として用いられ得る。
【0192】
青色のカラーフィルタ層250Bが隣接または隣り合う他のサブピクセル(SP)の発光領域(EA)と回路領域(CA)との間に配置される第1電極(E1)の連結部222と重畳するように配置される場合、レーザーリペア適用時に相対的に短波長である青色のカラーフィルタ層250Bが、相対的に長波長を有するレーザー光を遮断することができるため、リペア時のレーザー光による周辺層にダメージ(Damage)が加えられることを、防止するか、または最小化することができる。
【0193】
発光領域(EA)を定義するバンク層290は、第1電極(E1)の縁を覆うように回転された構造を有する光抽出パターン240の発光領域(EA)間に配置され得る。バンク層290は、発光領域(EA)間で、下の複数の配線(PL、DL、RL)と重畳するように配置される。
【0194】
バンク層290は、不透明な物質からなるか、または黒色顔料を含む感光剤からなることができる。バンク層290は、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene;BCB)系樹脂、アクリル(acrylic)系樹脂、ポリイミド(polyimide)樹脂などを含むことができる。バンク層290が不透明な物質または黒色顔料を含む場合、ブラックバンク層と命名することができる。バンク層290がブラックバンク層である場合、隣接したサブピクセル(SP)の発光領域(EA)間で遮光部材の役割を果たし、内部で散乱された光が隣接または隣り合うサブピクセル(SP)に反射されて進むことを防止するか、または最小限に抑えることができる。
【0195】
バンク層290が、ブラックバンク層に隣り合う発光領域(EA)の間に配置される場合、内部光路(path)を遮断することができるので、別途の光遮断構造物を隣り合う発光領域(EA)間に配置する必要がなく、積層される層の段差の発生を減らすことができる。
【0196】
したがって、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、バンク層290をブラックバンク層として発光領域(EA)間に配置することにより、発光領域(EA)の境界を増加または拡大することができ、開口率を向上させることができる。
【0197】
バンク層290は、ブラックバンク層として、1つのサブピクセル(SP)の発光領域(EA)と回路領域(CA)との間で、発光領域(EA)と回路領域(CA)を連結する第1電極(E1)の連結部222と重畳されて配置される。ここで、連結部222をリペア部に適用する際に、ブラックバンク層が適用されたバンク層290によって、レーザーリペア時に発光素子(EP)が損傷されることを最小化することができる。
【0198】
バンク層290は、ブラックバンク層として回転された構造を有する光抽出パターン240の最外郭の光抽出パターン240に重畳されるように配置される。最外郭の光抽出パターン240も回転された構造を有する。バンク層290は、ブラックバンク層として隣り合うサブピクセル(SP)別に互いに異なる回転角度を有する光抽出パターン240の間に配置される。
【0199】
表示装置内部の様々な光は、
図15に示すように様々な散乱角度を通じて発生されることができ、一例として外部光(external light)が基板100内部に入光されて内部で光抽出パターン240の凹部241および凸部243による反射光が発生され得、内部の様々な層(例えば、110、117、130、250,および170)の屈折率の差によって発生され得る。このような様々な散乱角度を通じて発生された光は、回転された構造を有する光抽出パターン240の間に配置されるブラックバンク層であるバンク層290によって、隣り合うサブピクセルに移動されることが低減されるので、本明細書による有機発光表示装置は、色落ち(color paleness)現象(
図16A参照)が防止または改善され得、
図16Bの写真のように画質が改善され得る。
【0200】
色落ち現象は、カラーフィルタ層250が配置されていない隣接するサブピクセルへの光の移動によって、より多く発生され得るが、本明細書のまた他の実施例に係る有機発光表示装置の場合、
図13および
図15に示すように、カラーフィルタ層250が配置されていない(または未配置された)サブピクセル(例、SP3)とカラーフィルタ層250が配置されたサブピクセル(例、SP2)と間にブラックバンク層であるバンク層290を配置することによって、反射された光がブラックバンク層であるバンク層290によって、吸収または反射された光の反射量を減少させ、カラーフィルタ層250が配置されていないサブピクセル(例、SP3)に光が移動することを最小限に抑えたり防止したりすることができ、色落ち現象を改善することができる。
【0201】
発光領域(EA)に配置された回転された構造を有する光抽出パターン240は、上述したように、非規則性またはランダム性を有することにより、光が集中される補強干渉を相殺させられ、または最小化させ、虹ムラ現像(
図17A参照)を防止することができるが、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、バンク層290をブラックバンク層として回転された構造を有する光抽出パターン240の発光領域(EA)の間に配置することにより、光が集中されることを防止またはさらに最小化することができ、多様な散乱光の多重干渉によって、所々に白っぽく見えるパール(Pearl)現象(
図17B参照)も防止することができる。
【0202】
したがって、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、回転された構造を有する光抽出パターン240を含む発光領域(EA)間にバンク層290としてブラックバンク層を配置することで、隣り合うサブピクセル(SP)または発光領域(EA)へ光が移動することを遮断することができ、開口率の向上と同時に色落ち現象(color paleness)を改善することができる。
【0203】
また、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置は、非規則的に回転された構造を有する光抽出パターン240を含む発光領域(EA)間に、バンク層290としてブラックバンク層を配置することにより、有機発光表示装置の内部に流入される外部光の内部での反射、内部光の屈折率などの違いによる反射など、様々な経路で発生される様々な散乱光が補強干渉に集中されることを防止するか、または互いに相殺するようにすることができ、多重干渉を最小化することができ、
図17Cの写真のように虹ムラのような現象を防止するとともに、スペックル(Speckle)現象およびパール(Pearl)現象を防止することができる。
【0204】
本明細書の実施例に係る有機発光表示装置は、光抽出効率を向上させるとともに、内部で反射光が互いに相殺されて、放射形態の虹パターンと放射形態の円形リングパターンの発生が抑制されるか、または最小化され、これによりブラック視感特性が向上することが分かる。これにより、本明細書に係る有機発光表示装置は、高効率および高輝度を具現することができるので、発光素子(または有機発光素子)の寿命を延長させることができ、消費電力を低減させて低電力の具現が可能である。
【0205】
以上、実施例を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、以上で説明した本明細書は、前述した実施例および添付の図に限定されるものではなく、各実施例で例示した特徴、構造、効果などは、組み合わせまたは変形して実施可能である。したがって、そのような組み合わせおよび変形に関連する内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0206】
10:表示パネル
100:基板
150、250:カラーフィルタ層
140、240:光抽出パターン
141、241:凹部
143、243:凸部
170:平坦化層
190、290:バンク層
200:封止部
300:対向基板